JP2014093979A - 薬効評価方法 - Google Patents

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Takuya Iwasa
卓哉 岩佐
Masaaki Kawabe
雅章 川部
Tetsuo Morinaga
哲夫 森永
Shunpei Yamaguchi
俊平 山口
Eiichi Hirano
栄一 平野
Yoshie Yamaguchi
慶枝 山口
大為 ▲と▼
Dawei Deng
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Abstract

【課題】培養細胞の作製が簡便であり、培養細胞の取り扱い性に優れるとともに、データの信頼性の高い薬効評価方法を提供する。
【解決手段】前記薬効評価方法は、所望細胞を平面培養した後、前記所望細胞の発育が阻止される薬剤濃度を確認する薬剤濃度確認ステップ、平均繊維径3μm以下の無機系ナノファイバーからなり、内部を含む全体が接着剤で接着した培養基材に、前記と同じ所望細胞を三次元に培養した後、(イ)前記薬剤濃度確認ステップで確認した薬剤濃度の薬剤を、前記三次元培養した所望細胞に2回以上作用させる、及び/又は(ロ)前記薬剤濃度確認ステップで確認した薬剤濃度よりも高濃度の薬剤を、前記三次元培養した所望細胞に作用させる薬剤作用ステップ、前記薬剤作用ステップ後における薬効を評価する薬効評価ステップを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、培養細胞を用いる薬効評価方法に関する。
実験にかかる時間や経費の削減、更には動物愛護の観点から、培養細胞を用いて、薬効を評価することが勧められている。このような薬効を評価するには、培養細胞が生体内の状態に近い形状及び機能を有するのが好ましい。
従来、このような薬効評価に用いられる培養細胞として、例えば、「固相に固着したスフェロイドであって、外因性の細胞凝集剤を含むスフェロイド」(特許文献1)が知られている。
このようなスフェロイドは、スフェロイドを構成する細胞が自ら生産したものではない「外因性の細胞凝集剤」を使用して作製されるため、作製過程が煩雑であった。また、一般的に、スフェロイドは、固相との接着性が悪いため、薬効を評価する過程で、培養液を交換する際に、スフェロイドを吸引してしまい、取り扱い性が悪いばかりでなく、データの信頼性の低いものであった。
一方で、本願出願人の一方は、「平均繊維径3μm以下の無機系ナノファイバーからなる無機系繊維構造体であり、内部を含む全体が無機系接着剤で接着した、空隙率が90%以上の無機系繊維構造体」を、細胞培養担体として使用できることを提案した(特許文献2)。この無機系繊維構造体は細胞と繊維との接着効率が向上するものである。また、熱処理温度が500℃を超えると、無機系繊維構造体の疎水性を高めることができるため、シート形態で細胞を培養しやすいことも開示した。しかしながら、このような培養細胞を分析ツール、再生医療、有用物質生産などに使用できることを開示しているに過ぎない。
特開2008−22743号公報 国際公開WO2010/082603号パンフレット
本発明の課題は、培養細胞の作製が簡便であり、培養細胞の取り扱い性に優れるとともに、データの信頼性の高い薬効評価方法を提供することにある。
本発明の前記課題は、本発明による、
所望細胞を平面培養した後、前記所望細胞の発育が阻止される薬剤濃度を確認する薬剤濃度確認ステップ、
平均繊維径3μm以下の無機系ナノファイバーからなり、内部を含む全体が接着剤で接着した培養基材に、前記と同じ所望細胞を三次元に培養した後、(イ)前記薬剤濃度確認ステップで確認した薬剤濃度の薬剤を、前記三次元培養した所望細胞に2回以上作用させる、及び/又は(ロ)前記薬剤濃度確認ステップで確認した薬剤濃度よりも高濃度の薬剤を、前記三次元培養した所望細胞に作用させる薬剤作用ステップ、
前記薬剤作用ステップ後における薬効を評価する薬効評価ステップ、
を含む、薬効評価方法
により解決することができる。
本発明は、平均繊維径3μm以下の無機系ナノファイバーからなり、内部を含む全体が接着剤で接着した培養基材に、所望細胞を三次元に培養した場合、培養細胞が生体内の状態に近い薬剤耐性を発揮できるということを見出したため、データの信頼性の高い薬効評価方法である。
また、本発明で用いる培養基材は平均繊維径3μm以下の無機系ナノファイバーからなり、表面積が広いため、細胞とナノファイバーとの接着面積が広く、結果として、細胞がナノファイバーにしっかりと接着しており、培養液を交換した際に、細胞が破損や剥離しにくいため、取り扱い性にも優れている。
しかも、本発明で用いる培養基材は細胞凝集剤などの薬剤を使用しなくても、細胞がナノファイバーにしっかりと接着するため、培養細胞の作製が簡便である。
(a)培養基材に細胞株(A549)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(A549)を培養した後の培養細胞の断面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(DU145)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(DU145)を培養した後の培養細胞の断面における電子顕微 鏡写真 (a)培養基材に細胞株(NIH:OVCAR−3)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(NIH:OVCAR−3)を培養した後の培養細胞の断面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(HepG2)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(HepG2)を培養した後の培養細胞の断面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(Huh−7)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(Huh−7)を培養した後の培養細胞の断面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(MDA−MB−453)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(MDA−MB−453)を培養した後の培養細胞の断面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(HeLa)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(HeLa)を培養した後の培養細胞の断面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(MCF−7)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(MCF−7)を培養した後の培養細胞の断面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(HT−29)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(HT−29)を培養した後の培養細胞の断面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(DLD−1)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(DLD−1)を培養した後の培養細胞の断面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(SUIT−2)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(SUIT−2)を培養した後の培養細胞の断面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(MIA PaCa−2)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(MIA PaCa−2)を培養した後の培養細胞の断面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(A549)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(A549)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(エトポキシド)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (c)培養基材に細胞株(A549)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(マイトマイシンC)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (d)培養基材に細胞株(A549)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(アクチノマイシンD)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (e)培養基材に細胞株(A549)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(硫酸ビンブラスチン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (f)培養基材に細胞株(A549)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(カンプトセシン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(DU145)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(DU145)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(エトポキシド)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (c)培養基材に細胞株(DU145)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(マイトマイシンC)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (d)培養基材に細胞株(DU145)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(アクチノマイシンD)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (e)培養基材に細胞株(DU145)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(硫酸ビンブラスチン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (f)培養基材に細胞株(DU145)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(カンプトセシン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(NIH:OVCAR−3)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(NIH:OVCAR−3)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(エトポキシド)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (c)培養基材に細胞株(NIH:OVCAR−3)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(マイトマイシンC)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (d)培養基材に細胞株(NIH:OVCAR−3)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(アクチノマイシンD)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (e)培養基材に細胞株(NIH:OVCAR−3)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(硫酸ビンブラスチン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (f)培養基材に細胞株(NIH:OVCAR−3)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(カンプトセシン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(HepG2)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(HepG2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(エトポキシド)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (c)培養基材に細胞株(HepG2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(マイトマイシンC)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (d)培養基材に細胞株(HepG2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(アクチノマイシンD)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (e)培養基材に細胞株(HepG2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(硫酸ビンブラスチン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (f)培養基材に細胞株(HepG2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(カンプトセシン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(Huh−7)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(Huh−7)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(エトポキシド)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (c)培養基材に細胞株(Huh−7)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(マイトマイシンC)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (d)培養基材に細胞株(Huh−7)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(アクチノマイシンD)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (e)培養基材に細胞株(Huh−7)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(硫酸ビンブラスチン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (f)培養基材に細胞株(Huh−7)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(カンプトセシン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(MDA−MB−453)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(MDA−MB−453)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(エトポキシド)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (c)培養基材に細胞株(MDA−MB−453)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(マイトマイシンC)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (d)培養基材に細胞株(MDA−MB−453)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(アクチノマイシンD)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (e)培養基材に細胞株(MDA−MB−453)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(硫酸ビンブラスチン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (f)培養基材に細胞株(MDA−MB−453)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(カンプトセシン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(HeLa)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(HeLa)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(エトポキシド)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (c)培養基材に細胞株(HeLa)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(マイトマイシンC)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (d)培養基材に細胞株(HeLa)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(アクチノマイシンD)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (e)培養基材に細胞株(HeLa)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(硫酸ビンブラスチン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (f)培養基材に細胞株(HeLa)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(カンプトセシン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(MCF−7)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(MCF−7)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(エトポキシド)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (c)培養基材に細胞株(MCF−7)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(マイトマイシンC)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (d)培養基材に細胞株(MCF−7)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(アクチノマイシンD)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (e)培養基材に細胞株(MCF−7)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(硫酸ビンブラスチン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (f)培養基材に細胞株(MCF−7)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(カンプトセシン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(HT−29)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(HT−29)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(エトポキシド)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (c)培養基材に細胞株(HT−29)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(マイトマイシンC)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (d)培養基材に細胞株(HT−29)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(アクチノマイシンD)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (e)培養基材に細胞株(HT−29)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(硫酸ビンブラスチン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (f)培養基材に細胞株(HT−29)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(カンプトセシン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(DLD−1)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(DLD−1)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(エトポキシド)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (c)培養基材に細胞株(DLD−1)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(マイトマイシンC)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (d)培養基材に細胞株(DLD−1)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(アクチノマイシンD)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (e)培養基材に細胞株(DLD−1)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(硫酸ビンブラスチン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (f)培養基材に細胞株(DLD−1)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(カンプトセシン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(SUIT−2)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(SUIT−2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(エトポキシド)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (c)培養基材に細胞株(SUIT−2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(マイトマイシンC)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (d)培養基材に細胞株(SUIT−2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(アクチノマイシンD)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (e)培養基材に細胞株(SUIT−2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(硫酸ビンブラスチン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (f)培養基材に細胞株(SUIT−2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(カンプトセシン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (a)培養基材に細胞株(MIA PaCa−2)を培養した後の培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (b)培養基材に細胞株(MIA PaCa−2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(エトポキシド)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (c)培養基材に細胞株(MIA PaCa−2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(マイトマイシンC)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (d)培養基材に細胞株(MIA PaCa−2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(アクチノマイシンD)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (e)培養基材に細胞株(MIA PaCa−2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(硫酸ビンブラスチン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真 (f)培養基材に細胞株(MIA PaCa−2)を培養した後の培養細胞に対して、抗癌剤(カンプトセシン)を作用させた後に撮影した、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真
本発明の薬効評価方法は、(1)所望細胞を平面培養した後、前記所望細胞の発育が阻止される薬剤濃度を確認する薬剤濃度確認ステップと、(2)平均繊維径3μm以下の無機系ナノファイバーからなり、内部を含む全体が接着剤で接着した培養基材に、前記と同じ所望細胞を三次元に培養した後、(イ)前記薬剤濃度確認ステップで確認した薬剤濃度の薬剤を、前記三次元培養した所望細胞に2回以上作用させる、及び/又は(ロ)前記薬剤濃度確認ステップで確認した薬剤濃度よりも高濃度の薬剤を、前記三次元培養した所望細胞に作用させる薬剤作用ステップと、(3)前記薬剤作用ステップ後における薬効を評価する薬効評価ステップとを含む。
本発明で使用する培養細胞は、培養基材上で培養可能であればよく、特に限定するものではないが、培養細胞が三次元構造となる細胞を使用する。例えば、初代肝細胞、肝細胞株細胞、初代癌細胞、癌細胞株細胞などを挙げることができる。
特に、抗癌剤の薬効評価においては、癌細胞株細胞としては、例えば、表1に示すように、肺癌(A549)、乳癌(MCF−7、MDA−MB−453)、子宮癌(HeLa)、卵巣癌(NIH:OVCAR−3)、大腸癌(HT−29、DLD−1)、前立腺癌(DU−145)、肝癌(HepG2、Huh−7)、膵癌(SUIT−2、MIA PaCa−2)細胞株などが挙げられる。
本発明で使用する評価用の薬剤としては、例えば、表2に示すような、既に薬剤として公知の物質(例えば、化合物、抽出物、混合物など)を用いることもできるし、あるいは、有用な作用が未知の薬剤スクリーニング用の各種物質を用いることもできる。
本発明方法における薬剤濃度確認ステップで実施する平面培養は、二次元培養であり、適当な培養容器、例えば、プレート、シャーレ上で行うことができる。
薬剤濃度確認ステップにおいて、所望細胞の発育が阻止される薬剤濃度を確認する方法は、それ自体、公知の方法であり、例えば、以下の方法で実施することができるが、これに限定されるものではない。
例えば、培養用シャーレに、所望の細胞を、使用シャーレに対してコンフルエントになる細胞数で播種する。使用培地は、所望細胞により適宜選択する。細胞播種後、一晩培養し、続いて、濃度の異なる評価用薬剤を含む調整培地に交換する。72時間培養後、スルホローダミンB(SRB)による比色定量により、生細胞数を測定する。一方で、基準として、評価用薬剤含有調整培地に交換しなかった系での生細胞数を測定する。基準系の生細胞数を100とした時に、評価用薬剤を使用した系での生細胞数が1以上発育阻害が生じた時の薬剤濃度を確認する。
なお、後述の薬剤作用ステップにおいて、薬剤を2回以上作用させる場合には、薬効を評価しやすいように、所望細胞の発育が50%以上阻止される薬剤濃度であるのが好ましく、細胞種及び/又は薬剤によって、60%以上阻止、70%以上阻止、又は80%以上阻止される濃度であることができる。
本発明方法における薬剤作用ステップで使用する好適な培養基材として、国際公開WO2010/082603号パンフレットに記載の「平均繊維径3μm以下の無機系ナノファイバーからなり、内部を含む全体が無機系接着剤で接着した、空隙率が90%以上の無機系繊維構造体」を挙げることができる。なお、国際公開WO2010/082603号パンフレットの請求項1に記載の無機系繊維構造体は、接着剤として無機系接着剤を使用し、空隙率が90%以上であるが、本ステップで用いる培養基材においては、接着剤が無機系である必要はなく、また空隙率も90%以上である必要はない。
本発明で用いることのできる前記無機系繊維構造体(培養基材)は、例えば、静電紡糸法により紡糸された無機系繊維に対して、前記無機系繊維とは反対極性のイオンを照射し、集積させる工程を含んで製造された無機系繊維集合体を、内部を含む全体において、接着剤で接着した無機系繊維構造体であることができ、所望により、金属イオン含有化合物を付与している。この無機系繊維構造体は、例えば、国際公開WO2010/082603号パンフレットに記載の製造方法により作製することができる。
本発明の好適な培養基材(無機系繊維構造体)の製造方法は、
(1)無機成分を主体とする化合物を含む紡糸用無機系ゾル溶液から、静電紡糸法により無機系繊維を紡糸する工程(紡糸工程)、
(2)前記無機系繊維とは反対極性のイオンを照射し、集積させ、無機系繊維集合体を形成する工程(集積工程)、
(3)前記無機系繊維集合体の内部を含む全体に、接着剤溶液を付与し、余剰の接着剤溶液を通気により除去し、内部を含む全体において、接着剤で接着した無機系繊維構造体を形成する工程(接着工程)
を含み、所望により、
(4)金属イオン含有化合物含有溶液を前記無機系繊維構造体に付与し、無機系繊維構造体に機能性を付与する工程(金属イオン含有化合物含有溶液付与工程)
を更に含むことができる。
前記製造方法では、前記金属イオン含有化合物含有溶液付与工程(4)に代えて、あるいは、前記工程(4)に加えて、紡糸工程(1)で使用する紡糸用無機系ゾル溶液、及び/又は、接着工程(3)で使用する接着剤溶液に金属イオン含有化合物を添加することができる。
前記無機系繊維構造体における無機系繊維には、例えば、無機系ゲル状繊維、無機系乾燥ゲル状繊維又は無機系焼結繊維が含まれる。
無機系ゲル状繊維とは、溶媒を含む状態の繊維であり、例えば、無機系繊維の原料がテトラエトキシシラン(TEOS)、エタノール、水、塩酸からなる場合は、最も沸点の高い物質が水であるため、100℃未満の温度で熱処理をした、又は熱処理をしていない繊維である。
また、無機系乾燥ゲル状繊維とは、ゲル状繊維中に含まれる溶媒などが抜けた状態を意味する。例えば、無機系繊維の原料がテトラエトキシシラン(TEOS)、エタノール、水、塩酸からなる場合は、最も沸点の高い物質が水であるため、100℃以上の温度で熱処理をした繊維である。
無機系繊維の原料として使用可能な無機成分としては、例えば、リチウム、ベリリウム、ホウ素、炭素、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、硫黄、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、セレン、ルビジウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、カドミウム、インジウム、スズ、アンチモン、テルル、セシウム、バリウム、ランタン、ハフニウム、タンタル、タングステン、水銀、タリウム、鉛、ビスマス、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、又はルテチウムの各酸化物を挙げることができ、具体的には、SiO、Al、B、TiO、ZrO、CeO、FeO、Fe、Fe、VO、V、SnO、CdO、LiO、WO、Nb、Ta、In、GeO、PbTi、LiNbO、BaTiO、PbZrO、KTaO、Li、NiFe、SrTiOなどを挙げることができる。前記の無機成分は、一成分の酸化物から構成されていても、二成分以上の酸化物から構成されていても良い。例えば、SiO−Alのニ成分から構成することができる。
また、無機系焼結繊維とは、無機系乾燥ゲル状繊維(多孔質)が、焼結(無孔質)した状態を意味する。例えば、無機系繊維の原料がシリカ系の場合は、800℃以上で熱処理した繊維である。
前記無機系繊維構造体においては、無機系ナノファイバーの平均繊維径は表面積が広く、細胞がしっかり接着しやすいように、3μm以下である。好ましくは2μm以下であり、より好ましくは1μm以下である。
「平均繊維径」は50点における繊維径の算術平均値をいい、「繊維径」は無機系繊維構造体を撮影した5000倍の電子顕微鏡写真をもとに測定した繊維の太さをいう。
本発明で用いることのできる前記無機系繊維構造体の形態は、不織布のような二次元的形態、中空円筒形、円筒形などの三次元的形態などがある。なお、三次元的形態の無機系繊維構造体は、例えば、不織布形態等の二次元的形態の無機系繊維集合体を成形することによって製造できる。
前記無機系繊維構造体は、空隙率が90%以上の高い空隙率(嵩高)であると、繊維密度が低いため、無機系繊維構造体内部を有効に利用することができる。つまり、繊維密度が低いため、細胞が培養担体内部まで広がりやすいという効果を奏する。好ましい空隙率は91%以上であり、より好ましくは92%以上であり、更に好ましくは93%以上であり、更に好ましくは94%以上である。上限は特に限定するものではないが、形態安定性に優れるように、99.9%以下であるのが好ましい。
なお、空隙率は次の式から算出することができる。
P=[1−Wf/(V×SG)]×100
ここで、Pは空隙率(%)、Wfは繊維重量(g)、Vは体積(cm)、SGは繊維の比重(g/cm)をそれぞれ表す。
例えば、不織布のように厚さが均一な場合は、次の式から算出することができる。
P={1−Wn/(t×SG)}×100
ここで、Pは空隙率(%)、Wnは目付(g/m)、tは厚さ(μm)、SGは繊維の比重(g/cm)をそれぞれ表す。
なお、目付は、最も面積の広い面の面積と重量を測定し、1m当たりの重量に換算した値であり、厚さは、最も面積の広い面における荷重が30g/cmとなるように設定したマイクロメーター法で測定した値である。
前記無機系繊維構造体が二次元的形態(特に不織布)の場合、保形性に優れ、充分な強度を有するように、引張破断強度が0.2MPa以上であるのが好ましい。より好ましくは0.3MPa以上であり、更に好ましくは0.4MPa以上であり、更に好ましくは0.5MPa以上であり、更に好ましくは0.55MPa以上である。
この引張破断強度は切断荷重を無機系繊維構造体の断面積で除した商である。なお、切断荷重は次の条件で測定した値であり、断面積は測定時の試験片の幅と厚さの積から得られる値である。
製品名:小型引張試験機
型式:TSM−01−cre サーチ株式会社製
試験サイズ:5mm幅×40mm長
チャック間間隔:20mm
引張速度:20mm/min.
初荷重:50mg/1d
本発明で用いることのできる前記無機系繊維構造体は、内部を含む全体において、無機系繊維間が接着剤で接着されているため、空隙率を保持することが可能である。そのため、細胞に必要不可欠な栄養素や酸素などの供給効率を向上させることができ、かつ、細胞培養に必要な足場が多いため、高密度培養できる。
内部を接着剤で接着した前記無機系繊維構造体を得るために、先述した接着工程(3)において、紡糸工程(1)、集積工程(2)で得られた無機系繊維集合体の内部を含む全体に、接着剤溶液(好ましくは、無機成分を主体とする化合物を含む接着用無機系ゾル溶液)を付与し、余剰の接着剤溶液を通気により除去し、接着剤溶液含有無機系繊維集合体を形成させた後、前記接着剤溶液含有無機系繊維集合体を熱処理し(あるいは、室温で自然乾燥し)、内部を含む全体において、接着剤で接着した無機系繊維構造体を形成することができる。接着剤溶液を構成する原料(化合物)としては、無機系繊維集合体内に浸透する限り、有機系化合物であっても、無機系化合物であっても良いが、無機系繊維構造体の形態安定性の点から無機系化合物であるのが好ましい。有機系化合物としては、例えば、アクリル系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、ポリ酢酸ビニル系、ポリ塩化ビニル系、合成ゴム系、ポリウレタン系、ポリエステル系、或はこれらに架橋剤を添加したものなどを使用できる。他方、無機系化合物として、例えば、無機系ゾル溶液を使用することができる。この無機系ゾル溶液は紡糸用無機系ゾル溶液と同じであっても異なっていてもよいし、曳糸性であっても、曳糸性がなくてもよい。更には、紡糸用無機系ゾル溶液を希釈したものであってもよい。特には、金属アルコキシドの加水分解・縮合物であるのが好ましい。なお、前記接着剤溶液は、有機系化合物、無機系化合物に関わらず、金属イオン含有化合物含有溶液付与工程(4)で詳述する金属イオン含有化合物を含有することも、含有しないこともできる。更に、接着剤溶液中に粒子が含まれていてもよい。
前記接着剤溶液の無機系繊維集合体への付与は、その全体に均一に、すなわち、無機系繊維集合体の外側部分と同様に、内部まで充分に接着剤溶液を到達させ、付与することができる限り、特に限定されるものではないが、例えば、無機系繊維集合体を接着剤溶液に浸漬することにより、実施することができる。集積工程(2)において無機系繊維集合体を集積した後に熱処理を実施した場合には、浸漬処理を実施してもばらけにくい。
浸漬後の無機系繊維集合体に含まれる余剰の接着剤溶液は、通気により除去する。無機系繊維集合体は、無機系繊維から構成されているため、吸引及び/又は加圧により通気させても、厚さを潰すことがなく、内部を含む全体の繊維間に被膜を形成することなく、接着剤溶液を付与した接着剤溶液含有無機系繊維集合体を得ることができる。
本発明で用いることのできる前記無機系繊維構造体は、製造する際に500℃よりも高い熱処理をすることによって、取り扱い性に優れ、培養基材が破損せず、培養細胞の形態を維持しやすい。なお、接着剤が有機系化合物からなる場合には、接着剤で接着する前に500℃よりも高い温度で熱処理をするのが好ましく、接着剤が無機系化合物からなる場合には、接着剤で接着する前及び/又は接着後に、500℃よりも高い温度で熱処理をすることができる。
本発明で用いることのできる前記無機系繊維構造体は、前述のような無機系繊維構造体に金属イオン含有化合物を付与することにより、機能性をもたせることができる。
金属イオン含有化合物を構成する金属としては、例えば、カルシウム、ナトリウム、鉄、マグネシウム、カリウム、銅、ヨウ素、セレン、クロム、亜鉛、又はモリブデンなどを挙げることができる。これらの金属は、細胞機能誘導因子として作用できる。
金属イオン含有化合物は、例えば、金属塩であることができる。金属塩としては、例えば、塩化物、硫酸塩、リン酸塩、炭酸塩、リン酸水素塩、炭酸水素塩、硝酸塩、水酸化物などを挙げることができる。特に、カルシウムイオン含有塩、マグネシウムイオン含有塩、アパタイト(りん灰石)を付与した機能性を有する無機系繊維構造体は、細胞機能を高めた細胞培養を行うことができる。
本発明方法における薬剤作用ステップで実施する三次元培養としては、例えば、培養基材表面の繊維に沿って、シート状に形成された状態(図1〜5)、培養基材表面上に球状の密集体が形成された状態(図6〜7)、培養基材表面に、シート状に形成された状態(図8〜10)、培養基材表面に、数珠状に形成された状態(図11〜12)で実施する各態様を挙げることができる。
本発明方法では、前記培養基材を用いて培養した培養細胞は、生体内の状態に近い薬剤耐性を発揮し、平面培養時よりも薬剤が効きにくいため、薬剤作用ステップにおいて、薬剤濃度確認ステップで確認した薬剤濃度と同濃度の薬剤を2回以上作用させるか、あるいは、高濃度の薬剤を作用させる。
同濃度の薬剤を2回以上作用させる場合、作用回数は薬効を確認できる程度の回数行えば良い。このように、薬剤を2回以上作用させることは、実際の投与に近いため、薬効を評価するのに好適である。
一方、高濃度の薬剤を作用させる場合、薬剤の濃度は薬効を確認できる程度の濃度であり、平面培養時の薬剤濃度によって異なるため、特に限定するものではない。なお、高濃度の薬剤を2回以上作用させることもできる。
薬効評価ステップで用いる薬効評価方法としては、例えば、生細胞/死細胞の比較による評価、遺伝子発現量の変化による評価、細胞活性の変化による評価、細胞内シグナルの変化による評価、SEM等による細胞形態の観察による評価などを挙げることができる。特に、本発明の培養基材を使用した培養細胞のうち、薬効評価に影響を与える死細胞は従来と同様の洗浄操作によって、容易に三次元構造から離脱し、評価の前処理段階で除去されるため、簡便なDNA定量の比較により実施することができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
(1)薬剤濃度確認ステップ
表3に示すような癌細胞を培養皿で平面培養した後、表3に示す抗癌剤による、平面培養において癌細胞の発育が80%阻害される薬剤濃度を次の手順により確認した。この結果は表3に示す通りであった。
(1)−1 前培養
癌細胞を培養皿で培養した後、培養皿から培養液を除去し、癌細胞をPBSで1回洗浄した。続いて、トリプシン/EDTA(Nacalai)処理により、癌細胞を培養皿から剥離した。そして、癌細胞の生細胞数をトリパンブルー染色によりカウントした。
(1)−2 本培養
96穴プレートの3ウェルに、表4に示す培地に10%血清および抗生物質を添加した培養液100μLを添加し、前培養で得た癌生細胞を表4に示すような量だけ播種した後、温度37℃、95%空気/5%CO下で一晩培養した。その後、抗癌剤を含む培養液に交換した後、72時間培養した。72時間後、スルホローダミンB(SRB)による比色定量により生細胞数の測定を行った。
(1)−3 基準培養
96穴プレートの3ウェルに、表4に示す培地に10%血清および抗生物質を添加した培養液100μLを添加し、前培養で得た癌生細胞を表4に示すような量だけ播種した後、温度37℃、95%空気/5%CO下で一晩培養した。その後、新鮮な培養液に交換した後、72時間培養した。72時間後、SRBによる比色定量により生細胞数の測定を行った。
(1)−4 癌細胞の発育が80%阻害される薬剤濃度
本培養を抗癌剤の濃度を変えて繰り返し行い、本培養後における生細胞数の、基準培養後における生細胞数に対する比率が20%となる時の抗癌剤濃度を見つけ、癌細胞の発育が80%阻害される薬剤濃度とした。
(2)薬剤作用ステップ
(2)−1 平面培養
表3に示すような癌細胞を培養皿で培養した後、培養皿から培養液を除去し、癌細胞をPBSで1回洗浄した。続いて、トリプシン/EDTA(Nacalai)処理により、癌細胞を培養皿から剥離した。そして、癌細胞の生細胞数をトリパンブルー染色によりカウントした。
(2)−2 本培養(細胞播種日を1日目としてカウント)
24穴プレートにシリカナノファイバーからなる培養担体(国際公開番号WO2010/082603号パンフレットに記載の実施例6、1cm×1cm、平均繊維径:0.8μm、熱処理温度:800℃、厚さ:94.2μm、見掛密度:0.111g/cm、空隙率:94.4%、引張り破断強度:0.568MPa、シリカゾルで接着)を設置した。前記プレートの2ウェルに、表5に示す培地に10%血清および抗生物質を添加した培養液1mLを添加し、前記平面培養で得た癌生細胞を、表5に示すような量だけ播種した。その後、温度37℃、95%空気/5%CO下で培養し、培養3日目に、培養基材と培養した細胞培養物を別の培養容器へ移すとともに、培養液を交換した。また、培養5日目と、7日目に、培養液を交換した。そして、培養8日目に、培養基材と培養した細胞培養物を別の培養容器へ移すとともに、表5に示す培地に10%血清および抗生物質を添加した培養液に、表3に示す平面培養において癌細胞の発育が80%阻害される薬剤濃度の薬剤を添加した抗癌剤調整培養液1mLに交換した。培養9日目以降、抗癌剤調整培養液を、24時間毎に交換し、4日間培養した。
(3)薬効評価ステップ
抗癌剤調整培養液に交換した後、4日目(細胞播種日からカウントすると12日目)の培養基材と培養した細胞培養物を回収し、生細胞数の計測を行った。また、細胞の形態観察を行った。具体的には以下の手順で実施した。
(3)−1 生細胞数の計測
Hoechst33258を用いたDNA定量により行った。より具体的には、サンプルの培養液を除去し、PBSで1回洗浄した。DNA定量キット(株式会社プライマリーセル、DNA Quantity kit,Code No.AK06)付属の緩衝液を1ウェルあたり0.5mL加えて、超音波破砕機(TAITEC)で細胞を冷却しながら破砕した(Sonicationの条件:パルス強度:5、時間:10秒)。破砕した溶液を回収した後、更にウェルごとに0.5mLの緩衝液で回収した。回収した溶液を遠心分離(11000rpm、20分、4℃)し、上清を回収した。上清はDNA定量キットに準じてDNAを定量した。
(3)−2 細胞の形態観察
細胞の形態をSEMにより観察した。より具体的には、培養細胞をSEM観察するために、以下の前処理(細胞の固定化、脱水、凍結乾燥)を実施した後に、SEMによりその形状を観察した。
(3)−2−1 細胞の固定化
培養液を10%ホルマリン溶液に置換した(暗黒下)。次いで、2%グルタルアルデヒド/10%ホルマリン溶液に一晩置換した。その後、HEPESバッファー(20mM、pH:7.4)で5分間の置換を2回行い、残存ホルマリンを洗浄除去した。
(3)−2−2 脱水
(イ)10%エタノール溶液、50%エタノール溶液、60%エタノール溶液で順番に置換し、各々15分間放置した。
(ロ)70%エタノール溶液、80%エタノール溶液で順番に置換し、15分間放置する操作を2回繰り返した。
(ハ)90%エタノール溶液で置換し、15分放置した。
(ニ)100%エタノール溶液で置換し、30分間放置した。
(ホ)前記(ニ)の半分の量の100%エタノール溶液で置換し、30分間放置した。
(ヘ)前記(ホ)の100%エタノール溶液に対して、t−ブチルアルコール溶液を等量添加して、20分間静置した。
(ト)100%t−ブチルアルコールで置換し、20分間放置する操作を2回繰り返し、t−ブチルアルコールで置換した。
(3)−2−3 凍結乾燥
脱水後の培養細胞を冷凍庫(ES−2030、日立凍結乾燥装置)で凍結した後、一晩、凍結乾燥(Bench Top K、VirTisを使用)した。
(3)−3 基準培養ステップ(細胞播種日を1日目としてカウント)
24穴プレートにシリカナノファイバーからなる培養担体(国際公開番号WO2010/082603号パンフレットに記載の実施例6、1cm×1cm、平均繊維径:0.8μm、熱処理温度:800℃、厚さ:94.2μm、見掛密度:0.111g/cm、空隙率:94.4%、引張り破断強度:0.568MPa、シリカで接着)を設置した。前記プレートの2ウェルに、表5に示す培地に10%血清および抗生物質を添加した培養液1mLを添加し、(2)薬剤作用ステップの(2)−1平面培養と同様にして、平面培養で得た癌生細胞を表5に示すような量だけ播種した後、温度37℃、5%CO下で培養し、1日おきに培養液交換し、12日間、培養を行った。なお、培養3日目と培養8日目に、培養基材と培養した細胞培養物を別の培養容器へ移すとともに、培養液を交換した。
(3)−4 基準計測ステップ
細胞播種日からカウントして12日目に、培養基材と培養した細胞培養物を回収し、生細胞数の計測を行った。また、細胞の形態観察を行った。なお、これらの操作は(3)−1生細胞数の計測と(3)−2細胞の形態観察と同様に行った。
(4)評価
(4)−1 生細胞数
基準計測ステップで計測された生細胞数を100とした時の、抗癌剤を使用した時の生細胞数の比率は、表6に示す通りであった。
(4)−2 細胞形態
(3)−4基準計測ステップで撮影したSEM写真を図1〜図12に示す。図1〜図12に示す通り、細胞株がA549(図1)、DU145(図2)、NIH:OVCAR−3(図3)、HepG2(図4)、Huh−7(図5)では、培養基材表面の繊維に沿って、シート状に形成された状態にあり、MDA−MB−453(図6)、HeLa(図7)では、培養基材表面上に球状の密集体が形成された状態にあり、MCF−7(図8)、HT−29(図9)、DLD−1(図10)では、培養基材表面に、シート状に形成された状態にあり、SUIT−2(図11)、MIA PaCa−2(図12)では、培養基材表面に、数珠状に形成された状態にあった。なお、図1〜図12の各図における(a)は培養細胞の平面における電子顕微鏡写真であり、(b)は培養細胞の断面における電子顕微鏡写真である。
一方で、抗癌剤を作用させた後に撮影したSEM写真は、図13〜図24に示す通り、抗癌剤により、癌細胞は個々の細胞を観察できるまでに崩壊していた。なお、図13はA549、図14はDU145、図15はNIH:OVCAR−3、図16はHepG2、図17はHuh−7、図18はMDA−MB−453、図19はHeLa、図20はMCF−7、図21はHT−29、図22はDLD−1、図23はSUIT−2、図24はMIA PaCa−2に対して、抗癌剤を作用させた後に撮影した電子顕微鏡写真である。なお、図13〜図24の各図における(a)は培養細胞の平面における電子顕微鏡写真、(b)は培養細胞に対してエトポシドを作用させた後における、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真、(c)は培養細胞に対してマイトマイシンCを作用させた後における、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真、(d)は培養細胞に対してアクチノマイシンDを作用させた後における、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真、(e)は培養細胞に対して硫酸ビンブラスチンを作用させた後における、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真、(f)は培養細胞に対してカンプトセシンを作用させた後における、培養細胞の平面における電子顕微鏡写真、である。これら図13〜24からも分かるように、抗癌剤、細胞株の組み合わせにより、癌細胞形状の崩壊度合いは異なり、その度合いは表6に示す、抗癌剤を使用した時の生細胞数の比率と相関していた。
表3、表6から理解できるように、平面培養した場合と、本発明で用いる培養基材に三次元的に培養した場合とでは、抗癌剤の効き方に違いが見られ、前記培養基材を用いて培養した場合には、細胞株A549に対して、抗癌剤としてエトポシド、マイトマイシンC(MMC)、又はカンプトセシンを用いた場合を除いて、抗癌剤の添加回数が多い(4回)にもかかわらず、平面培養した場合(1回)の癌細胞の発育が80%阻害される場合よりも、癌細胞の発育阻害効果(薬剤効果)が低かった。このことは、癌細胞が薬剤耐性を示し、癌細胞が生体内に近い挙動を示しているためである考えられるため、より信頼性の高い薬効評価方法であるといえる。
なお、細胞株A549に対して、抗癌剤としてエトポシド、マイトマイシンC(MMC)、又はカンプトセシンを用いる場合であっても、抗癌剤の添加回数を2回又は3回とする、或いは薬剤濃度を高くして、1〜3回作用させることによって、平面培養した場合との差が見られる。
また、本発明の培養基材を使用した場合には、細胞凝集剤などの薬剤を使用しなくても、細胞がナノファイバーにしっかりと接着するため、培養細胞の作製が簡便であった。
本発明は、薬物の薬効評価に利用することができる。

Claims (1)

  1. 所望細胞を平面培養した後、前記所望細胞の発育が阻止される薬剤濃度を確認する薬剤濃度確認ステップ、
    平均繊維径3μm以下の無機系ナノファイバーからなり、内部を含む全体が接着剤で接着した培養基材に、前記と同じ所望細胞を三次元に培養した後、(イ)前記薬剤濃度確認ステップで確認した薬剤濃度の薬剤を、前記三次元培養した所望細胞に2回以上作用させる、及び/又は(ロ)前記薬剤濃度確認ステップで確認した薬剤濃度よりも高濃度の薬剤を、前記三次元培養した所望細胞に作用させる薬剤作用ステップ、
    前記薬剤作用ステップ後における薬効を評価する薬効評価ステップ、
    を含む、薬効評価方法。
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