JP2014090872A - メーキャップ装置及びメーキャップ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】化粧料の塗布部と非塗布部の境界が目立たないメーキャップ装置及びメーキャップ方法を提供する。
【解決手段】メーキャップ領域に化粧料を塗布するメーキャップ装置であって、メーキャップ領域のサイズが噴射ノズルが1ショットで霧化塗布する1ショット塗布部のサイズよりも小さい時は、メーキャップ領域の中央位置に霧化塗布することにより1ショット塗布部を形成し、メーキャップ領域のサイズが1ショット塗布部のサイズよりも大きい時は、メーキャップ領域の抽出された輪郭よりも内側に色差に対応して設定された間隔rをおいて霧化塗布を実施する。
【選択図】図6

Description

本発明は、メーキャップ領域に液状の化粧料を吐出して塗布するメーキャップ装置及びメーキャップ方法に関する。
従来から、化粧料をブラシ等により塗布するのに代えて、化粧を行おうとする部位の画像(例えば顔等の画像)を撮像カメラ等により撮影し、この画像データを用いて化粧を行うメーキャップ領域を抽出し、このメーキャップ領域にノズルから液状の化粧料を吐出しメーキャップを行うメーキャップ装置が提案されている(特許文献1)。
このメーキャップ装置によれば、顔のシミやそばかす等の色差がある部分に、適量の化粧料を塗布することが可能となり、よって顔のシミやそばかす等を違和感なく簡便に補正することが可能となる。
特開2006−271654号公報
ところで、化粧料と肌色とには光学特性(明度、色相、質感)の差異が生ずるため、化粧料を塗布したメーキャップ領域と、それ以外の部分とには見た目の差が生ずる。この差は塗布量が多いほど大きい。しかしながら、化粧料の塗布量が十分でないと、色ムラの補正効果が得られないという問題点があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、メーキャップ領域に十分な化粧料の塗布を行いつつ、化粧料の塗布部と非塗布部の境界が目立たないメーキャップ装置及びメーキャップ方法を提供することを目的とする。
上記の課題は、第1の観点からは、
メーキャップ領域に化粧料を塗布するメーキャップ装置であって、
前記メーキャップ領域を含む画像を読み取る画像取得手段と、
前記メーキャップ領域に化粧料を霧化塗布する塗布手段と、
前記画像から、前記メーキャップ領域と当該メーキャップ領域の輪郭とを抽出する抽出手段と、
抽出された前記メーキャップ領域のサイズを検出するサイズ検出手段と、
抽出された前記メーキャップ領域と該メーキャップ領域の外部領域の色差を検出する色差検出手段と、
前記化粧料の塗布位置を設定し、前記塗布手段を制御することにより当該塗布位置に前記化粧料を塗布させる制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記サイズ検出手段により検出された前記メーキャップ領域のサイズが、前記塗布手段が1ショットで霧化塗布するサイズよりも小さい時は、前記塗布手段により前記メーキャップ領域の中央位置に1ショットの霧化塗布を実施し、
前記サイズ検出手段により検出された前記メーキャップ領域のサイズが、前記塗布手段が1ショットで霧化塗布するサイズよりも大きい時は、前記抽出手段により抽出された前記輪郭よりも内側に、前記色差に対応して設定された間隔をおいて前記塗布手段による霧化塗布を実施することを特徴するメーキャップ装置により解決することができる。
上記の課題は、第2の観点からは、
化粧料を塗布するメーキャップ領域を含む画像を撮像手段により読み取り、当該画像に基づき前記メーキャップ領域に化粧料を塗布手段を用いて霧化塗布するメーキャップ方法であって、
前記画像から、前記メーキャップ領域と当該メーキャップ領域の輪郭とを抽出する抽出ステップと、
抽出された前記メーキャップ領域のサイズを検出するサイズ検出ステップと、
抽出された前記メーキャップ領域と該メーキャップ領域の外部領域の色差を検出する色差検出ステップと、
前記サイズ検出ステップで検出された前記メーキャップ領域のサイズが、前記塗布手段が1ショットで霧化塗布するサイズよりも小さい時は、前記塗布手段により前記メーキャップ領域の中央位置に1ショットの霧化塗布を実施し、前記メーキャップ領域のサイズが、前記塗布手段が1ショットで霧化塗布するサイズよりも大きい時は、前記抽出ステップで抽出された前記輪郭よりも内側に、前記色差に対応して設定された間隔をおいて前記塗布手段による霧化塗布を実施する塗布ステップと
を有することを特徴するメーキャップ方法により解決することができる。
開示の発明によれば、メーキャップ領域に十分な化粧料の塗布を行いつつ、メーキャップ領域の輪郭における化粧料の塗布部と非塗布部の境界を目立たなくすることができる。
図1は、本発明の一実施形態であるメーキャップ装置の全体構成図である。 図2は、本発明の一実施形態であるメーキャップ装置の機能構成図である。 図3は、本発明の一実施形態であるメーキャップ装置のハード構成図である。 図4は、取り込む画像の領域の一例を示す図である。 図5は、画像領域内のメーキャップ領域を拡大して示す図である。 図6は、本発明の一実施形態であるメーキャップ装置が実施するメーキャップ処理を説明するためのフローチャートである。 図7は、塗布装置を構成する噴射ノズルを拡大して示す図である。 図8は、1ショット塗布部60Dと噴射距離との関係を説明するための図である。 図9は、メーキャップ領域が1ショット塗布部よりも小さい時の塗布位置の決定方法を説明するための図である。 図10は、メーキャップ領域が1ショット塗布部よりも大きい時の塗布位置の決定方法を説明するための図である(その1)。 図10は、メーキャップ領域が1ショット塗布部よりも大きい時の塗布位置の決定方法を説明するための図である(その2)。 図12は、塗布位置間のピッチを決める方法を説明するための図である(その1)。 図13は、塗布位置間のピッチを決める方法を説明するための図である(その2)。 図14は、塗布位置間のピッチを決める方法を説明するための図である(その3)。 図15は、参考例である塗布位置の座標を説明するための図である。
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるメーキャップ装置10の全体構成図を示している。同図に示すように、メーキャップ装置10は、パーソナルコンピュータ1、画像取得手段14、及び塗布手段16等により構成されている。
このメーキャップ装置10は図2に示す機能構成を有しており、入力手段11,出力手段12,記録手段13,画像取得手段14,画像解析手段15,及び制御手段17等を設けている。また、画像解析手段15は、抽出手段18、サイズ検出手段19、及び色差検出手段20を有して構成されている。
入力手段11は、例えばキーボードや、マウス等のポインティングデバイス等からなり、ユーザ等からの画像取得指示や、画像解析指示、後述するメーキャップ処理の開始、終了等の入力を受け付ける。また本実施形態では、後述する画像取得手段14により読み取られる画像も、この入力手段11を介して入力される構成としている。
出力手段12は、例えばディスプレイ等からなり、入力手段11により入力された内容や、入力内容に基づいて実行された内容等の表示・出力を行う。また本実施形態では、後述する塗布手段16の駆動も、この出力手段12を介して実施される構成としている。
記録手段13は、画像取得手段14により取得された画像、画像解析手段15によって解析された結果等の各種データを記録する。また、記録手段13は、必要に応じて記録されている各種データを読み出すことができる。
画像取得手段14は、メーキャップを実施する者(以下、施術者Aという)のメーキャップ領域を含む所定の領域の画像を撮影する。本実施形態では、施術者Aの顔に発生したシミ、そばかす等の色差がある部位に化粧料を塗布するメーキャップを例に挙げて説明する。
このため本実施形態では、図4に示すように施術者Aのシミ、そばかす等の色差がある部位を含む領域を画像取得手段14により画像を読み取る領域(以下、この領域を画像領域30という)としている。施術者Aの肌AAは凹凸を有しているが、この画像領域30のサイズは擬似的に肌AAを平面とみなすことができるサイズに設定されている。具体的には、部位により異なるが、画像領域30は例えば□5cm以下のサイズで設定される。
なお以下の説明において、シミ、そばかす等の外部に対して色差がある部位であって、施術者Aが化粧料を塗布しようとする領域をメーキャップ領域40というものとする。従って、画像領域30にはメーキャップ領域40が含まれることとなる。
画像解析手段15は、抽出手段18,サイズ検出手段19,色差検出手段20を有しており、画像取得手段14によって取得された画像を解析する。
抽出手段18は、画像取得手段14により取得された画像領域30から、メーキャップ領域40を抽出する(図5参照)。この際、抽出手段18はメーキャップ領域40の輪郭45も合わせて抽出する。
サイズ検出手段19は、抽出手段18で抽出されたメーキャップ領域40のサイズ(ここでは、面積及び形状を含めサイズという)を抽出する。
色差検出手段20は、メーキャップ領域40と、このメーキャップ領域40の外部に領域の色差を検出する。また、色差検出手段20は、メーキャップ領域40の内部も色差に応じて複数の色素領域に区分する。本実施形態では、図5に示すように、色差検出手段20によりメーキャップ領域40が第1〜第3色素領域41〜43の三つの色素領域に区分された例について説明するものとする。
上記した各手段18〜20で求められたメーキャップ領域40、このメーキャップ領域40の輪郭45、メーキャップ領域40のサイズ、メーキャップ領域40の外部領域46に対する色差等は、記憶手段13に記憶される。なお、上記した各手段18〜20の処理の詳細については、説明の便宜上、後述するものとする。
塗布手段16は、ロボット50と噴射ノズル51により構成されている。ロボット50は、水平多関節型産業用4軸ロボットを使用した。このロボット50は、制御手段17から出力手段12を介して送られる駆動制御信号に基づき、後述するように噴射ノズル51を施術者Aの化粧料を塗布する位置に移動させる。
噴射ノズル51は、図7に拡大して示すように、本体52、化粧料供給配管53、エア供給配管54、噴射通路56、ニードル弁57、及び調整ノブ58等により構成されている。施術者Aに噴霧塗布される化粧料は、化粧料供給配管53から供給される。この化粧料供給配管53は噴射通路56に接続されており、噴射通路56の図中左端部は噴霧口となっている。
噴射通路56の内部には、ニードル弁57が挿入されている。このニードル弁57の図中右端部は、調整ノブ58に接続されている。よって、調整ノブ58を操作することにより、ニードル弁57は噴射通路56内で進退することができる。
一方、エア供給配管54には圧縮空気(エア)が供給される。この圧縮空気は、噴射通路56の先端の噴霧口に接続されており、よって化粧料供給配管53から供給されニードル弁57の先端部に至った化粧料は、エア供給配管54から供給された圧縮空気に付勢されて噴霧される。よって、噴射ノズル51を施術者Aの肌AAに対向させていた場合、噴射ノズル51から噴霧された化粧料59は肌AAに霧化塗布される。
本実施形態では、噴射ノズル51は連続的な噴霧を行うのではなく、所定の塗布位置に移動された際、1ショットずつの霧化噴霧を行う。これにより、塗布位置Pには図9(A)に示すような擬似円形状の塗布部が形成される(以下、この塗布部を1ショット塗布部60という)。
この1ショット塗布部60は、中央位置に最も化粧料が多く塗布され、この中央位置から外側に向かうにつれて塗布される化粧料が漸次少なくなっている。また、1ショット塗布部60の化粧料の塗布量及び粒径は、噴射ノズル51を構成する各構成要素を調整することにより可変することができる。
例えば、化粧料の塗布量については、化粧料供給配管53に供給する化粧料の圧力を大きくすることにより、ニードル弁57を図7における右方向に移動させ開弁度を大きくすることにより、更にニードル弁57による開弁時間を長くすることにより調整することができる。また化粧料の粒径については、エア供給配管54に配設されている弁体55を調整することにより行うことができる。
更に、肌AAと噴射ノズル51との距離(図7に矢印W1で示す距離。以下、噴射距離W1という)を調整することによっても、1ショット塗布部60の濃度を調整することができる。これについて、図8を用いて説明する。
図8は、上記した1ショット塗布部60の濃度を可変しうるパラメータを全て一定にした状態で、噴射距離W1のみを変化させた時の1ショット塗布部60の濃度を示している。同図に示す例では、噴射距離W1を10mm,15mm,20mm,30mmとした例を示している。
同図に示すように、噴射距離W1を10mmとした1ショット塗布部60Aは、中央位置の濃度が最も高く、またその面積は最も小さくなった。これに対し、噴射距離W1が15mm〜30mmに漸次長くなるに従い、1ショット塗布部60B〜60Dの中央位置の濃度は漸次薄くなり、またその面積(擬似円形の直径)も漸次大きくなった。これは、噴射距離W1が長くなることにより噴霧された化粧料は拡散し、これに伴い肌AAに塗布される化粧料の濃度も低く、また塗布される面積は大きくなることに起因している。
この図8に示す結果より、噴射ノズル51と肌AAとの噴射距離W1を変化させると、1ショット塗布部60の濃度及び面積を調整できることが判る。この噴射距離W1は、ロボット50を制御することにより容易に設定することが可能である。よって本実施形態では、この噴射距離W1を変化させることにより、1ショット塗布部60の濃度及び面積を制御する例について説明するものとする。
制御手段17は、上記したメーキャップ装置10を構成する各手段11〜16,18〜20の制御を行う。制御手段17は、入力手段11からの指示等に基づいて、画像取得手段14により施術者Aの画像領域30の画像を取得し、画像解析手段15により画像領域30を解析してメーキャップ領域40を抽出する。
そして、サイズ検出手段19及び色差検出手段20を制御することによりメーキャップ領域40のサイズ及び色差を検出し、これに基づき塗布手段16による施術者Aの肌AAに対する塗布位置及び噴射距離等を設定し、塗布手段16を制御することにより化粧料の塗布を行う。なお、この制御手段17の実施するメーキャップ処理の詳細については、後に詳述する。
上記したメーキャップ処理を実行する各手段11〜20は、コンピュータにより実行させるプログラム(以下、メーキャッププログラムという)として生成することができ、これを汎用のパーソナルコンピュータ、サーバ等にインストールすることにより、本発明におけるメーキャップ装置10を実現することができる。本実施形態では、このメーキャッププログラムをパーソナルコンピュータ1にインストールすることによりメーキャップ装置10を実現している。なお、上気したコンピュータ1,画像読み取り手段14,塗布手段16等を一体化した専用機としてメーキャップ装置10を構成することも可能である。
図3は、パーソナルコンピュータ1のハードウェア構成例を示している。パーソナルコンピュータ1は、入力装置21、出力装置22、ドライブ装置23、補助記憶装置24、メモリ装置25、及び各種制御を行うCPU(Central Processing Unit)26等を有しており、これらはシステムバスBで相互に接続されている。
入力装置21及び出力装置22は、前記した入力手段11及び出力手段12に相当するものである。補助記憶装置24は、ハードディスク等のストレージ手段であり、本実施形態に係るメーキャッププログラム(実行プログラム)や、パーソナルコンピュータ1に設けられた制御プログラム等を記憶し、必要に応じて入出力を行うことができる。
メモリ装置25は、CPU26により補助記憶装置24から読み出されたメーキャッププログラム等を格納する。なお、メモリ装置25は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなる。
CPU26は、OS(Operating System)等の制御プログラム、及びメモリ装置25に格納されている各種実行プログラムに基づいて、各種演算や各ハードウェア構成部とのデータの入出力等、コンピュータ全体の処理を制御して、化粧肌評価処理等の各処理を実現することができる。なお、プログラム実行中に必要な各種情報等は、補助記憶装置24から取得することができ、また実行結果等を格納することもできる。
上述したハードウェア構成により、本実施形態に係るメーキャップ処理を実行することができる。また、プログラムをインストールすることにより、汎用のパーソナルコンピュータ1で本実施形態に係るメーキャップ処理を容易に実現することができる。
なお、コンピュータ1にインストールされるメーキャッププログラムは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやCD−ROM等の可搬型の記録媒体28等により提供することが可能である。
次に、本実施形態におけるメーキャップ処理について、図6に示すフローチャートを用いて具体的に説明する。
図6に示すメーキャップ処理が起動すると、CPU26はメーキャッププログラムに従い、画像取得手段14を用いて肌AAのメーキャップ領域40を含む画像領域30(図4参照)の読み取りを行う(ステップ10。なお、図では「ステップ」を「S」と略して示している)。
この画像領域30を撮影する際、本実施形態ではアナログカラーカメラ(JAI製)に円偏向板を取り付けたものを使用することができる。また、撮影時には画像領域30に対して照明を行うが、この照明を行う際に拡散板を利用することにより均一な照度の画像を得ることができる。
画像領域30が取り込まれると、この画像領域30からメーキャップ領域40の抽出処理が行われる(ステップ11)。このメーキャップ領域40の抽出処理では、メーキャップ領域40の輪郭45も合わせて抽出される。
本実施形態に係るメーキャップ処理は、シミやそばかす等の通常の肌AAの色に対して色差がある部分に化粧料を塗布するものである。このため、肌AAに発生したシミやそばかすを他の部位から抽出するため、先ずカラーフィルタを用いて撮影されたカラー画像(RGB画像)を明度情報に基づきグレースケール化する。このグレースケール化された画像データは、ノイズ除去のためのフィルタリング処理を実施した後、照明ライトによる明度差を除去する背景処理が行われる。
このようにノイズ除去処理が行われた画像データは、続いて二値化処理が実施される。この二値化処理では、シミやそばかす等の発生箇所の明度を閾値とし、この閾値を用いてシミやそばかす等が発生しているメーキャップ領域40と、発生してない外部領域46とを抽出する。
なお閾値については、シミやそばかす等の濃さに応じて複数の閾値を設定することが可能である。よって、メーキャップ領域40をシミやそばかす等の濃さにより領域区分することが可能である。本実施形態では、後述するように3つの領域に区分している。
また上記のようにして得られた画像データにはエッジ処理も実施され、メーキャップ領域40の輪郭45も抽出される(ステップ12)。この輪郭抽出処理を行う際、メーキャップ領域40が上記のように複数の閾値を用いて複数の区分に区分分けされる場合には、各区分毎に輪郭抽出処理が実施される。
上記のようにメーキャップ領域40が抽出されると、画像領域30内におけるメーキャップ領域40と、メーキャップ領域40以外の外部領域46との色差を求める処理が実施される(ステップ13)。色差検出手段20は、色判定を行う色判定手段(図示せず)を有しており、この色判定手段によりメーキャップ領域40と外部領域46との色差が求められる。なお、外部領域46は化粧料が塗布されない非塗布部である。
図4及び図5は、色差検出処理により求められたメーキャップ領域40(40A,40B)の一例を示している。本実施形態では、色差の大きさにより、メーキャップ領域40を第1色素領域41、第2色素領域42、及び第3色素領域43に区分している。第1色素領域41が外部領域46に対して最も色差があり、第2色素領域42及び第3色素領域43の順に漸次色差は小さくなるよう設定されている。
図4(A)及び図5(A)に示すメーキャップ領域40Aは、中央位置から外部領域46に向けて色差が大きく変化する例を示している。このメーキャップ領域40Aでは、中央に最も色差が大きい第1色素領域41が位置し、その外周に第2色素領域42に位置し、更にその外周に第3色素領域43が位置している。
これに対して図4(B)及び図5(B)に示すメーキャップ領域40Bは、個々の領域では色差は殆ど変化しないが、複数種類の色差を有する領域が点在した例を示している。
図4(B)及び図5(B)では、説明の便宜上、第1色素領域41、第2色素領域42、及び第3色素領域43に対応する領域がそれぞれ一つずつ、合計3箇所存在する例について説明する。また、図4(B)及び図5(B)に示す例では、第1色素領域41、第2色素領域42、及び第3色素領域43を纏めてメーキャップ領域40Bというものとする。更に、以下の説明においてメーキャップ領域40A,40Bを纏めて説明する場合には、メーキャップ領域40と示して説明するものとする。
なお、メーキャップ領域40(40A,40B)内の色差による区分は、本実施形態のように3区分に限定されるものではなく、適宜設定することが可能なものである。
続くステップ14では、メーキャップ領域40のサイズの検出が行われる。このメーキャップ領域40のサイズは、ステップ12で求められたメーキャップ領域40の輪郭45に基づき実施される。
この際、図4(A),図5(A)に示すメーキャップ領域40Aの場合には、最外周に位置する第3色素領域43の最外周位置が輪郭45とされる。また、図4(B),図5(B)に示すメーキャップ領域40Bの場合には、個々の第1〜第3色素領域41〜43の各最外周位置が輪郭45A〜45Cとなる。
メーキャップ領域40のサイズが検出されると、メーキャップ領域40のサイズと、噴射ノズル51により行われる1ショット塗布部60のサイズの比較が行われる(ステップ15)。この際、メーキャップ領域40Bの場合には、個々の第1〜第3色素領域41〜43のサイズと、噴射ノズル51により行われる1ショット塗布部60のサイズの比較が行われる。
本実施形態では、このステップ15において判断の基準とされる1ショット塗布部60のサイズは、図8において最も塗布面積が小さい1ショット塗布部60Aのサイズとしている。なお、このステップ15において判断の基準とされる1ショット塗布部60のサイズは、これに限定されるものではなく、適宜設定することが可能なものである。
ステップ15で行われるサイズの比較は、1ショット塗布部60によりメーキャップ領域40A或いはメーキャップ領域40Bを構成する各々の第1〜第3色素領域41〜43が覆われるか否かを検出するものである。よって、単にメーキャップ領域40A或いは第1〜第3色素領域41〜43の面積と1ショット塗布部60の面積を比較するばかりでなく、メーキャップ領域40A或いは第1〜第3色素領域41〜43の形状も考慮し1ショット塗布部60で覆うことができるかどうかが判断される。
即ち、シミやそばかすの形状は必ずしも円形状であると限らないため、1ショット塗布部60の面積がメーキャップ領域40A或いは第1〜第3色素領域41〜43よりも大きいにも拘わらず、擬似円形状の1ショット塗布部60からメーキャップ領域40A或いは第1〜第3色素領域41〜43がはみ出す可能性がある。このためステップ15では、1ショット塗布部60がメーキャップ領域40A或いは第1〜第3色素領域41〜43を確実に被覆できるか否かが判断される。
図9に示す例では、図9(A)に示す1ショット塗布部60のサイズは、図9(B)に示すメーキャップ領域40Aのサイズよりも大きく、またメーキャップ領域40Aの形状を考慮に入れても1ショット塗布部60によりメーキャップ領域40Aを被覆することは可能である。この図9に示すような場合は、ステップ15はメーキャップ領域40Aのサイズは1ショット塗布部60のサイズよりも小さいと判断する。
ステップ15において、メーキャップ領域40A或いは第1〜第3色素領域41〜43のサイズが1ショット塗布部60のサイズよりも小さいと判断されると、処理はステップ16に進み、制御手段17はメーキャップ領域40A或いは第1〜第3色素領域41〜43の中央位置(図9(B)に示す例では矢印Cで示す位置)を噴射ノズル51による化粧料の塗布位置Pに設定する(ステップ16)。
ステップ16において塗布位置Pが設定されると、制御手段17はロボット50及び噴射ノズル51(塗布手段16)を駆動制御し、噴射ノズル51をステップ16において設定された塗布位置P(メーキャップ領域40A或いは第1〜第3色素領域41〜43の中央位置)に移動させる。続いて、制御手段17は噴射ノズル51を駆動して塗布位置Pに対して化粧料の霧化塗布を行う(ステップ17)。
この際、噴射ノズル51と肌AAとの噴射距離W1は、ロボット50を制御することにより1ショット塗布部60A(図8参照)を行いうる距離(10mm)に設定されている。なお、この時に塗布される化粧料は、肌AAの色(外部領域46の色)に近似した色、或いはそれより明度・色相を変化させた補正効果を有する色のものが予め選定されている。
前記にように、1ショット塗布部60Aのサイズはメーキャップ領域40A或いは第1〜第3色素領域41〜43を被覆できるサイズである。このため、塗布位置Pに1ショット塗布部60Aを形成することにより、メーキャップ領域40A或いは第1〜第3色素領域41〜43に位置するシミやそばかすは1ショット塗布部60Aにより覆われる。
1ショット塗布部60Aも中央位置が最も化粧料の濃度が高く、これより外側に向かうに従い化粧料の濃度は漸次小さくなる(色が薄くなる)。よって、メーキャップ領域40A或いは第1〜第3色素領域41〜43の中央位置に1ショット塗布部60Aを形成することにより、メーキャップ領域40A或いは第1〜第3色素領域41〜43の中央位置においてはシミやそばかすを確実に隠すことができ、メーキャップ領域40A或いは第1〜第3色素領域41〜43の外縁である輪郭45,45A〜45Cにおいては化粧料の塗布を目立たなくさせることができる。
一方、図10に示す例では、図10(A)に示す1ショット塗布部60のサイズは、図10(B)に示すメーキャップ領域40のサイズよりも小さくなっている。このような場合、噴射ノズル51の1ショットの噴霧塗布処理ではメーキャップ領域40を覆うことはできず、メーキャップ領域40の多数箇所に塗布位置Pを設定し、各塗布位置Pに噴霧塗布処理を実施する必要がある。
この図10に示すような場合は、ステップ15においてメーキャップ領域40のサイズは1ショット塗布部60のサイズよりも大きいと判断される。ステップ15において、メーキャップ領域40のサイズが1ショット塗布部60のサイズよりも大きいと判断されると、処理はステップ18に進む。
ステップ18では、ステップ13で設定した第1〜第3色素領域41〜43に適合した1ショット塗布部の選定を行う。以下、図5及び図8を主に用いて、この選定方法について説明する。
第1色素領域41は、外部領域46に対する色差が最も大きい領域である。よって、この第1色素領域41を化粧料で確実に隠すためには、1ショット塗布部60として高濃度で化粧料を塗布できるものが望ましい。
そこで本実施形態では、第1色素領域41に適用する1ショット塗布部60として、濃い濃度で化粧料を塗布しうる1ショット塗布部60Aを選定した。具体的には、1ショット塗布部60の選定は、施術者Aの肌AAと噴射ノズル51との噴射距離W1を設定することにより行うことができるため、噴射距離W1を10mmに設定した。
また、第2色素領域42は、第1色素領域41に比べ、外部領域46との色差は小さくなっている。しかしながら、第3色素領域43に比べては大きな色差を有する領域である。
そこで本実施形態では、第2色素領域42に適用する1ショット塗布部60として、1ショット塗布部60Aに比べては低い濃度で化粧料を塗布する1ショット塗布部60Bを選定した。具体的には、噴射距離W1を15mmに設定した。
更に、第3色素領域43は、外部領域46に対する色差が最も小さい領域である。そこで本実施形態では、第3色素領域43に適用する1ショット塗布部60として、図8に示す1ショット塗布部の内、低濃度で化粧料を塗布する1ショット塗布部60Dを選定した。具体的には、噴射距離W1を30mmに設定した。
上記のようにメーキャップ領域40の各色素領域41〜43毎に噴射距離W1(1ショット塗布部60A,60B,60D)が設定されると、塗布位置Pを設定する座標が各色素領域41〜43毎に設定される。
前記のように、メーキャップ領域40のサイズが1ショット塗布部60のサイズよりも大きい場合には、噴射ノズル51により霧化塗布を行う塗布位置Pをメーキャップ領域40内に多数設定する必要がある。本実施形態では、メーキャップ領域40内に座標系を設け、この座標系に基づき塗布位置Pを設定している。
この座標系は、前記のように画像領域30のサイズは擬似的に肌AAを平面とみなすことができるサイズとされているため、二次元座標として実現することができる。また、一般的な座標系の設け方として、図15に示すようにX−Y座標を設定し、所定ピッチで形成される格子の交点を塗布位置Pとて設定することが考えられる。
しかしながら、前記のように塗布位置Pに形成される1ショット塗布部60は擬似円形状であるため、格子の交点を塗布位置Pとした場合には、隣接する1ショット塗布部60間に濃淡が発生し、良好なメーキャップを行うことができなくなる。
そこで本実施形態では、図11に示すような、隣接する頂点間の間隔(以下、この間隔をピッチrという)が等しい正三角形を一つの単位とし、この正三角形をX方向及びY方向に列設した座標系を設定した。
いま、この座標系の図11に矢印P0で示す位置を原点とし、この位置P0の座標をP0(X0,Y0)とする。また、図示されるようにX軸と平行な塗布位置Pの行をJ(J=1,2,3…)とし、Y軸と平行な塗布位置Pの列をK(K=1,2,3…)とすると、任意の位置PJ,Kにおける座標PJ,K(XJ,K,YJ,K)は、ピッチrを用いて次のように示される。
J,K=X0+J×r+K×rcos60°
J,K=Y0+K×rsin60°
このようなピッチr(一辺がr)の正三角形をX方向及びY方向に多数列設した構成の座標系を用い、各正三角形の頂点を噴射ノズル51による塗布位置Pに設定することにより、隣接する塗布位置P間の距離は図15に示した参考例に比べて等しくなる。このため、図11に示す座標系を用いることにより、図15に示した参考例に比べて粗密が生じにくいので、塗布後の状態を均一な外観とすることができる。
ところで、前記したようにメーキャップ領域40は第1〜第3色素領域41〜43に区分されている。また、各色素領域41〜43に使用される1ショット塗布部60A,60B,60Dは、その直径Eがそれぞれ異なっている。具体的には、1ショット塗布部60A,60B,60Dの直径を図8に示すようにE,E,Eとすると、直径E,E,Eは噴射距離W1により異なり、噴射距離W1が最も短い1ショット塗布部60Aの直径Eが最も小さく、噴射距離W1が最も長い1ショット塗布部60Dの直径Eが最も大きくなる(E<E<E)。
よって、図11に示す座標系(以下、最密座標系という)においてピッチrを各素領域41〜43に拘わらず一定の値にすると、次のような問題点が生じる。例えば、最密座標系において、ピッチrを第3色素領域43で用いる1ショット塗布部60Dの直径Eに適合した値に設定すると、隣接する塗布位置Pが長くなる。このため、この最密座標を第1色素領域41に適用した場合、1ショット塗布部60Aの直径Eは直径Eに比べて小さいため、第1色素領域41に塗布むらが発生してしまう。
そこで本実施形態ではステップ19において、最密座標系のピッチrを素領域41〜43の区分毎に設定する構成としている。具体的な設定方法について、図12〜図14を用いて説明する。
本実施形態では、最密座標系のピッチrを1ショット塗布部60の濃度の正規分布から求めている。図12は、1ショット塗布部60の濃度の正規分布の一例を示している。1ショット塗布部60の濃度(塗布濃度)は、中央が最も濃度が濃く外側に向かうに従って濃度が薄くなるため、図12に示すような正規分布f(x)を取る。
本実施形態では、この正規分布が50%(f(x)=50%)となる位置と中心位置(平均値の位置)との距離(以下、この距離をX[f(x)=50%]と示す)の2倍となる距離をピッチrに設定した。図13(A)は、二つの1ショット塗布部60のピッチrをr=X[f(x)=50%]×2として形成し、この時の化粧料の塗布濃度を測定したものである。また図13(B)は、二つの1ショット塗布部60のピッチrをX[f(x)=50%]×2よりも若干広くなるよう形成し(r>X[f(x)=50%]×2)、この時の塗布濃度を測定したものである。各図より、上記のようにピッチrを設定した場合には、化粧料の塗布濃度が略一定になっていることが判る。
これに対し、図14は、二つの1ショット塗布部60のピッチrをX[f(x)=50%]×2よりも近くなるよう形成し(r<X[f(x)=50%]×2)、この時の化粧料の塗布濃度を測定したものである。この場合には、化粧料の塗布濃度は一点において非常に濃くなる特性を示し、よって化粧料の噴霧塗布には適していないことが判る。そこで本実施形態では、図12〜図13に示す結果より、1ショット塗布部60のピッチrをr≧X[f(x)=50%]×2に設定した。
ところで、1ショット塗布部60の正規分布は、図8に示す1ショット塗布部60A,60B,60Dで異なる。即ち、1ショット塗布部60Aは平均値において高いピークを有する正規分布となるが、1ショット塗布部60Dでは平均値におけるピークは低く、なだらかな正規分布となる。このため、最密座標のピッチrは、各色素領域41〜43毎異なるものとなる。
外部領域46との色差が最も大きい第1色素領域41においては、最密座標のピッチrAは最も短くなり、外部領域46との色差が最も小さい第3色素領域43においては、最密座標のピッチrDは最も長くなり、第1色素領域41と第3色素領域43の中間に位置する第2色素領域42では最密座標のピッチrBはピッチrAとピッチrBの中間の長さとなる(rA<rB<rD)。このように、最密座標のピッチrは、メーキャップ領域40内の色差に応じて変化し、その色差が大きいほどピッチrは小さく設定される。
本実施形態では第1色素領域41(1ショット塗布部60A)に対応するピッチrAを有した第1色素領域用最密座標と、第2色素領域42(1ショット塗布部60B)に対応するピッチrBを有した第2色素領域用最密座標と、第3色素領域43(1ショット塗布部60D)に対応するピッチrDを有した第3色素領域用最密座標とを予め設定しておき、これを記憶手段13に格納している。
そしてステップ19では、ステップ13で設定された各色素領域41〜43の内部に、それぞれに適合する最密座標を配置する(入れ込む)処理を実施する。よって、噴射ノズル51により霧化塗布が行われる塗布位置Pは、メーキャップ領域40A及びメーキャップ領域40B(第1〜第3色素領域41〜43)の内部に設定される。
この際、メーキャップ領域40(メーキャップ領域40A及び第1〜第3色素領域41〜43)の外縁である輪郭45,45A〜45Cと、これに最も近い塗布位置P(以下、この塗布位置を最外部塗布位置Poutという)との距離が問題となる。この最外部塗布位置Poutと輪郭45との離間距離は、例えば図10(B)に示す例では矢印ΔLでされる距離となる。
この離間距離ΔLが短いと、輪郭45において塗布濃度の高い化粧料の塗布が行われ外部領域46との境界が目立ってしまう。また離間距離ΔLが長いと、実質的に外部領域46が広くなりシミやそばかすを確実に隠せないおそれが生じる。
そこで、本実施形態ではステップ19においてメーキャップ領域40A及び第1〜第3色素領域41〜43の内部に最密座標を配置する際、最外部塗布位置Poutと輪郭45との離間距離ΔLが1ショット塗布部の直径の半分以下となるよう設定している。
例えば、メーキャップ領域40A及びメーキャップ領域40Bの第3色素領域43の場合には、最外部塗布位置Poutと輪郭45,45Cとの離間距離ΔLを1ショット塗布部60Dの直径EDの半分以下となるよう設定する(ΔL≦ED/2)。
また、メーキャップ領域40Bの第1色素領域41の場合には、最外部塗布位置Poutと輪郭45Aとの離間距離ΔLを1ショット塗布部60Aの直径EAの半分以下となるよう設定する(ΔL≦EA/2)。更に、メーキャップ領域40Bの第2色素領域42の場合には、最外部塗布位置Poutと輪郭45Bとの離間距離ΔLを1ショット塗布部60Aの直径EBの半分以下となるよう設定する(ΔL≦EB/2)。
このように設定することにより、メーキャップ領域40A及びメーキャップ領域40B(第1〜第3色素領域41〜43)と外部領域46との境界を目立たなくすることができ、またシミやそばかすを確実に隠すことができる。
なお、最外部塗布位置Poutと輪郭45,45A〜45Cの離間距離ΔLは、上記の構成に限定されるものではなく、外部領域46と第1〜第3色素領域41〜43との色差に応じて適宜設定することが可能である。
ステップ19で上記のように最密座標が設定されると、制御手段17はロボット50及び噴射ノズル51(塗布手段16)駆動制御し、噴射ノズル51をステップ18で設定された各塗布位置Pに移動させ、各塗布位置Pにおいて化粧料の霧化塗布を行う(ステップ20)。
具体的には、第1色素領域41においては第1色素領域用最密座標に従い各塗布位置Pに1ショット塗布部60Aを形成し、第2色素領域42においては第2色素領域用最密座標に従い各塗布位置Pに1ショット塗布部60Bを形成し、第3色素領域43においては第3色素領域用最密座標に従い各塗布位置Pに1ショット塗布部60Dを形成する。
上述のように本実施形態に係るメーキャップ装置10及びこれを用いたメーキャップ方法によれば、各色素領域41〜43と外部領域46との色差に応じて設定された第1乃至第3色素領域用最密座標に従い、最も適したピッチrA,rB,rDで1ショット塗布部60A,60B,60Dが形成される。このためシミやそばかす等の隠蔽部を確実に行うことができると共に、外部領域46との境界部分においてはその境界を目立たなくすることが可能となる。
ところで、上記した実施形態では、ステップ17及びステップ20において塗布処理を行う際、特に下地処理を行うことなくシミやそばかす等を隠蔽する化粧料の塗布を行う構成としていたが、メーキャップ領域40へのシミやそばかす等を隠蔽する化粧料の塗布を行う前後に、肌AAに化粧料を低密度に塗布する処理を実施してもよい。これにより、ステップ17及びステップ20における塗布処理を実施した後の状態を自然な仕上がりにすることが可能となる。
また上記した実施形態では、ステップ18において、噴射距離W1を設定することにより使用する1ショット塗布部60を選定することとしたが、1ショット塗布部60の濃度及び面積は、各種パラメータにより可変可能なものである。よって、噴射距離W1以外の各種パラメータを設定することにより各色素領域に対応した1ショット塗布部60を選定する構成としてもよい。
また本実施形態では、シミやそばかす等の隠蔽部を覆うことを目的としたメーキャップに本願発明を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、通常のメーキャップ処理にも適用できるものである。
更に、肌AAに対して紫外線ランプを照射することにより、まだ肉眼で認識されていない将来発生する可能性が高いシミやそばかす等を抽出してこれをメーキャップ領域40とし、このメーキャップ領域40に美白効果のある薬剤を塗布する構成とすることも可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
本発明に係るメーキャップ装置及び本発明に係るメーキャップ方法は、化粧品購入者の個々の特性に合わせて塗布色や塗布条件をカスタマイズすることが可能であるため、これを化粧品の販売店、エステティックサロン等に設置することが考えられる。
1 パーソナルコンピュータ
10 メーキャップ装置
11 入力手段
12 出力手段
13 記憶手段
14 画像取得手段
15 画像解析手段
16 塗布手段
17 制御手段
18 抽出手段
19 サイズ検出手段
20 色差検出手段
21 入力装置
22 出力装置
23 ドライブ装置
24 補助記憶装置
25 メモリ装置
26 CPU
30 画像領域
40 メーキャップ領域
41 第1色素領域
42 第2色素領域
43 第3色素領域
45 輪郭
50 ロボット
51 噴射ノズル
52 本体
53 化粧料供給配管
54 エア供給配管
55 弁体
56 噴射通路
57 ニードル弁
58 調整ノブ
60 1ショット塗布部

Claims (9)

  1. 肌上のメーキャップ領域に化粧料を塗布するメーキャップ装置であって、
    前記メーキャップ領域を含む画像を読み取る画像取得手段と、
    前記メーキャップ領域に化粧料を霧化塗布する塗布手段と、
    前記画像から、前記メーキャップ領域と当該メーキャップ領域の輪郭とを抽出する抽出手段と、
    抽出された前記メーキャップ領域のサイズを検出するサイズ検出手段と、
    抽出された前記メーキャップ領域と該メーキャップ領域の外部領域の色差を検出する色差検出手段と、
    前記化粧料の塗布位置を設定し、前記塗布手段を制御することにより当該塗布位置に前記化粧料を塗布させる制御手段とを有し、
    前記制御手段は、
    前記サイズ検出手段により検出された前記メーキャップ領域のサイズが、前記塗布手段が1ショットで霧化塗布するサイズよりも小さい時は、前記塗布手段により前記メーキャップ領域の中央位置に1ショットの霧化塗布を実施し、
    前記サイズ検出手段により検出された前記メーキャップ領域のサイズが、前記塗布手段が1ショットで霧化塗布するサイズよりも大きい時は、前記抽出手段により抽出された前記輪郭よりも内側に、前記色差に対応して設定された間隔をおいて前記塗布手段による霧化塗布を実施することを特徴するメーキャップ装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記間隔を、前記外部領域と前記メーキャップ領域の色差に応じて変化させることを特徴とする請求項1記載のメーキャップ装置。
  3. 前記間隔は、前記色差が大きいほど小さく設定することを特徴とする請求項2記載のメーキャップ装置。
  4. 前記メーキャップ領域内に前記間隔を一辺とする正三角形を配置する塗布位置設定手段を更に設け、
    前記制御手段は、前記塗布位置設定手段により設定された前記正三角形の頂点の位置を前記塗布位置に設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のメーキャップ装置。
  5. 化粧料を塗布するメーキャップ領域を含む肌の画像を撮像手段により読み取り、当該画像に基づき前記メーキャップ領域に化粧料を塗布手段を用いて霧化塗布するメーキャップ方法であって、
    前記画像から、前記メーキャップ領域と当該メーキャップ領域の輪郭とを抽出する抽出ステップと、
    抽出された前記メーキャップ領域のサイズを検出するサイズ検出ステップと、
    抽出された前記メーキャップ領域と該メーキャップ領域の外部領域の色差を検出する色差検出ステップと、
    前記サイズ検出ステップで検出された前記メーキャップ領域のサイズが、前記塗布手段が1ショットで霧化塗布するサイズよりも小さい時は、前記塗布手段により前記メーキャップ領域の中央位置に1ショットの霧化塗布を実施し、前記メーキャップ領域のサイズが、前記塗布手段が1ショットで霧化塗布するサイズよりも大きい時は、前記抽出ステップで抽出された前記輪郭よりも内側に、前記色差に対応して設定された間隔をおいて前記塗布手段による霧化塗布を実施する第1の塗布ステップと
    を有することを特徴するメーキャップ方法。
  6. 前記間隔を、前記外部領域と前記メーキャップ領域の色差に応じて変化させることを特徴とする請求項5記載のメーキャップ方法。
  7. 前記間隔は、前記色差が大きくなるのに従い小さくなるよう設定されることを特徴とする請求項6記載のメーキャップ方法。
  8. 前記メーキャップ領域内に前記間隔を一辺とする正三角形を配置する塗布位置設定ステップを更に設け、
    前記第1の塗布ステップでは、前記塗布位置設定ステップで設定された前記正三角形の頂点の位置を塗布位置に設定することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載のメーキャップ方法。
  9. 前記第1の塗布ステップを実施する前又は実施した後に、前記メーキャップ領域を含む肌上に前記第1の塗布ステップで使用する化粧料に比べて低濃度の化粧料を塗布する第2の塗布ステップを実施することを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載のメーキャップ方法。
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