JP2014089357A - 手振れ補正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】補正レンズを広い範囲でかつ高い位置決め精度を確保しつつ移動することができる手振れ補正装置を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒内に固定される固定枠3と、固定枠3に対向し、光軸と直交する面内で移動可能に支持される、補正レンズを保持するシフト枠2と、シフト枠2に配置された磁石部材と、固定枠3に配置された空芯コイルと、空芯コイルとは反対の面に配置された対向ヨークとを有する、第1〜第3のボイスコイルモータ(VCM)5a、5bと、固定枠3の空芯コイル間に設置された磁界検出素子と、シフト枠2に配置された検出磁石とを有する第1及び第2の位置検出手段とを備え、第1及び第2の位置検出手段は、光軸と直交する面内でお互いに直交する方向の位置検出を行うように配置され、光軸方向から見て、第1及び第2のVCM5a、5bを構成する対向ヨークが円形であり、かつ第3のVCMを構成する対向ヨークよりも小さい面積を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、手振れによる被写体像の振れを防止するために、ボイスコイルモータにより補正レンズを移動させるレンズシフト方式の手振れ補正装置に関する。
デジタルカメラなどの撮像用光学機器では、高画質の写真を撮影するために、機器の内部に手振れ補正装置を搭載することが一般的であり、通常、この手振れ補正は、撮影準備中(レリーズボタンの半押動作)及び撮影中を通して継続される。例えばデジタル一眼レフカメラでは、撮影レンズの長焦点化及び高倍率ズーム化によっても高画質の写真を撮影可能とするとともに、ファインダー上で被写体を観察中にも手振れ防止機能を視認できるようにするために、交換レンズに、回転振れを検知するジャイロセンサと、このジャイロセンサの出力に応答して、撮影光学系を構成する複数のレンズ群の一部(補正レンズ)を光軸に直交する面内でシフトさせるボイスコイルモータ(以下「VCM」という)を備えた手振れ補正装置が内蔵されている。この手振れ補正装置においては、光軸に直交する平面上で補正レンズを並進運動させ、さらに回転運動させることにより、ガイド機構を省略して、簡単な機構としたアクチュエータが提案されている。
特開2011-180519号(特許文献1)には、固定部(12)と、像振れ防止用レンズが取り付けられた可動部(14)と、この可動部を支持する可動部支持手段(18)と、駆動用磁石(22a,22b,22c)及びこれに対向する配置された駆動用コイル(20a,20b,20c)を備え、光軸Aを中心とする円の概ね半径方向の駆動力を発生する第1、第2、第3駆動手段と、固定部に対する可動部の変位を検出する位置検出手段(24a,24b,24c)と、この位置検出手段によって検出された変位に基づいて各駆動手段の駆動用コイルに流す電流を制御し、可動部を所定の位置に移動させる制御部(36)とを有する防振アクチュエータを備えたレンズユニットが記載されている。
特開2010-197519号(特許文献2)には、駆動力を低下することなくホール素子出力のリニアリティを確保できる領域を拡大するために、補正レンズを保持する可動部材と、ユニットの基部を構成するベース部材と、ベース部材に対して可動部材を、補正レンズの光軸とほぼ直交する平面上で並進及び回転自在に支持する支持手段と、補正レンズの位置を検出する位置検出手段と、可動部材を、光軸にほぼ直交する方向に移動させる3つの駆動手段とを備え、駆動手段は少なくとも、ベース部材に固定される基板に実装されるコイルと、可動部材において、コイルに対向する位置に設けられる磁石とを有し、位置検出手段は、基板のコイルが実装されない側の面に設けた光学補正ユニットが記載されている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載されたアクチュエータは、位置センサが駆動コイルに近接して配置されているので、駆動コイルに駆動電流を供給すると、駆動コイルにより発生する磁界の影響を受けて、センサ出力が乱れるため、高い位置決め精度が得られないといった問題が発生する。
特開2011-180519号公報 特開2010-197519号公報
従って、本発明の目的は、高い位置決め精度を確保しつつ、補正レンズを所定の範囲で移動することができる手振れ補正装置を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、従来駆動コイルに近接して配置されていた位置センサを、前記駆動コイルから離間した位置に配置するとともに、ボイスコイルモータを構成する対向ヨークの形状を円形とすることにより、高い精度で位置検出が可能であり、かつ高い位置決め精度を有する手振れ補正装置が得られることを見いだし、本発明に想到した。
すなわち、本発明の手振れ補正装置は、
レンズ鏡筒内に固定される固定枠と、
前記固定枠に対向し、かつ光軸と直交する面内で移動可能に支持される、補正レンズを保持するシフト枠と、
前記シフト枠に配置された磁石部材と、前記磁石部材に対向し、前記固定枠に配置された空芯コイルと、前記固定枠の、前記空芯コイルとは反対の面に配置された対向ヨークとを有し、前記シフト枠を光軸と直交する面内で移動させる、円周方向に沿って配置された第1〜第3のボイスコイルモータと、
前記固定枠の前記空芯コイル間に設置された磁界検出素子と、前記磁界検出素子に対向し、前記シフト枠に配置された検出磁石とを有する第1及び第2の位置検出手段とを備え、
前記第1及び第2の位置検出手段は、光軸と直交する面内でそれぞれ第1の方向及び前記第1の方向に直交する方向の位置検出を行うように配置され、
光軸方向から見て、前記第2及び第3のボイスコイルモータを構成する対向ヨークが円形であり、かつ前記第1のボイスコイルモータを構成する対向ヨークよりも小さい面積を有することを特徴とする。
前記磁界検出素子はホール素子であるのが好ましく、前記検出磁石は光軸方向に磁化されているのが好ましい。
前記第1のボイスコイルモータを構成する対向ヨークは、光軸方向から見て、径方向よりも周方向が長い形状を有しているのが好ましい。
前記固定枠は、前記コイルの空芯部に挿入される位置決め用突出部を有するのが好ましい。
本発明の手振れ補正装置は、磁界検出素子を光軸方向から見て空芯コイルから離間した位置に設けることで、空芯コイルに通電した時に発生する磁界の影響を、前記磁界検出素子が受けにくくなるので、補正レンズの位置を高精度で検出することができる。そのため、前記磁界検出素子が出力する位置検出信号の補正が必要となくなる。
磁界検出素子を光軸方向から見て空芯コイルから離間した位置に設けたことにより、ボイスコイルモータを構成する対向ヨークに円形のものを使用することができ、その結果ボイスコイルモータによる位置決め精度が飛躍的に向上する。
空芯コイルの内側に固定枠の位置決め用突出部を挿入することができるので、空芯コイルを所定の位置に設置することが可能となり、ボイスコイルモータの組立工数を低減することが可能となり、もって手振れ補正装置の製造コストを低減することができる。
本発明の手振れ補正装置が搭載されるデジタルカメラのシステム構成の一例を示す模式図である。 本発明の手振れ補正装置を示す外観斜視図である。 図2のA-A断面図である。 図2の分解斜視図である。 図2を背面側から見た分解斜視図である。 図2のシフト枠を示す、(a)C方向、及び(b)その背面側から見た斜視図である。 図2の固定枠を示す、(a)C方向、及び(b)その背面側から見た斜視図である。 本発明の手振れ補正装置を構成するボイスコイルモータ及び位置検出手段の配置を模式的に示す平面図である。 本発明の手振れ補正装置を構成する位置検出手段を示す模式断面図である。 図8に示す第3のボイスコイルモータ5c部分を拡大して示す(a)模式図、及び(b)そのB-B断面図である。 図8に示す第1のボイスコイルモータ5a部分を拡大して示す(a)模式図、及び(b)そのC-C断面図である。 ホール素子をX方向に移動させたときに得られる法放線方向の磁束密度を示すグラフである。
本発明の詳細を添付図面により説明する。
[1]カメラ
図1に示すように、デジタル一眼レフカメラ10は、固体撮像素子13(例えばCCD又はCMOS)を有するボディ11と、光学フィルタ(図示せず)を介して被写体の光学像を結像する複数のレンズ群14を有するレンズ鏡筒12とを備えている。前記レンズ群14としては、例えば、フォーカスレンズ群を含み、正の屈折力を有する第1レンズ群G1、変倍のため大きく移動し、負の屈折力を有する第2レンズ群G2、変倍に伴って生じた像点移動を補正し、正の屈折力を有する第3群レンズ群G3、及びリレー系を構成し、手振れ補正ユニット1が設けられた補正レンズ15(例えば接合レンズ)を含む正の屈折力を有する第4レンズ群G4を有するインナーフォーカスタイプの4群ズームレンズが挙げられる。
本発明の手振れ補正ユニット1は、手振れ補正手段としてレンズシフト方式を採用したものなので、ファインダー上で被写体を観察中にも手振れ防止機能を視認することができる。このレンズシフト方式では、手振れ補正レンズ群を光軸と直交方向に変位させることによって光軸を補正するので、できるだけ小さなレンズシフト量で撮影者の手振れを補正できるようにすることが重要である。従って、これらの条件を満足するようなレンズ(又はレンズ群)を補正レンズとして選定すればよく、図1に示す例では、第4レンズ群G4に含まれる補正レンズ15に位置検出手段6a,6bを備えた手振れ補正ユニット1が設けられている。
レンズ鏡筒12の内部には、縦方向の手振れ量(ピッチ振れ)と横方向の手振れ量(ヨー振れ)を検出するために、例えば2つのジャイロセンサ16a,16bが設けられている。ジャイロセンサ16a,16bで検出された手振れ量(角加速度)は、制御部17に入力されて、ハイパスフィルタ及びローパスフィルター(いずれも図示せず)によりパニングの際に発生する過大信号が除去された後、手振れ量に応じた目標位置信号 (手ぶれ補正量に応じて補正レンズ15を移動させるべき位置を示す信号)として出力される。この目標位置信号と補正レンズ15の位置信号(位置検出手段6a,6bよって検出された補正レンズ15の位置を示す信号)との差信号(位置指令信号)を位相補償し、駆動回路(例えばPWM回路)でアナログ変換される。アナログ変換された駆動信号が、手振れ補正ユニット1に組み込まれたボイスコイルモータ5の駆動コイルに供給されて、補正レンズを駆動し、その位置を制御する。手振れの周波数帯域は1〜10 Hz程度の狭い帯域なので、通常のフィードバック制御(PID制御)で十分に手振れの少ない画像を得ることができる。この手振れ補正装置1は、補正光学系の倒れを防止するために、手振れ補正ユニットの駆動部であるボイスコイルモータが補正光学系の重心に近い位置になるように構成されるのが好ましい。
[2]手振れ補正ユニット
(1)全体構成
図2〜図5に示すように、手振れ補正装置1は、補正レンズ15を保持するシフト枠2と、前記シフト枠2をレンズ鏡筒12(図1参照)内に支持するための固定枠3と、フレキシブル配線板(FPC)等の回路基板7と、前記シフト枠2を光軸Zに対して直交する平面内で駆動する3つのボイスコイルモータ(以下「VCM」という。)5a,5b,5cと、前記シフト枠2と前記固定枠3との間に介装された、強磁性体からなる複数の転動体(以下「鋼球」という。)4a,4b,4cとを備えている。前記シフト枠2は、オペアンプ9を含む信号処理回路(帰還型増幅回路)が実装されたフレキシブル配線板(FPC)等の回路基板7を有するとともに、押えリング83でZ軸方向の非所望な移動が規制される。
Z軸方向において前記シフト枠2と前記固定枠3との間に3個の鋼球4a,4b,4cを介装させることにより、前記シフト枠2が前記固定枠3に対してZ軸に対して垂直な平面内で任意方向に移動することができるので、摺動(摩擦)抵抗が低減され、微小な角度振れを補正することが可能となる。しかも、鋼球はZ軸方向に磁気的に吸引・保持されるので、鋼球の非所望な動きを抑制することができる。
手振れ補正装置1は、非撮像時に補正レンズを光軸と一致する位置に静止しておく係止機構部を有することができる。係止機構部は、前記シフト枠2を光軸方向に押えておくロックレバー82と、前記固定枠2に固着されたロックレバー押え81とを含み、手振れ補正オフ状態(手振れ補正機構を動作させない状態)では、無通電で補正レンズを中立状態(光軸と同軸状態)に保持し、手振れ補正オン状態(手振れ補正が可能な状態)では、光軸Zに対して直交する平面内で任意の方向に移動できるようにする。この手振れ補正装置1の各部の詳細は次の通りである。
(2)シフト枠
図6(a)及び図6(b)に示すように、シフト枠2は、エンジニアリングプラスチック(例えばPC)等の非磁性体からなり、補正レンズ15を保持するリング部21とその端面に形成されたフランジ部22とを有するほぼ円環状の部材である。フランジ部22の表面には、円周方向に沿って等角度間隔(120°)に磁石保持部23a,23b,23cが形成されており、各磁石保持部23a,23b,23cの中間には、鋼球の一部を受容する収容溝24a,24b,24cが形成されている図6(b)参照)。
シフト枠2には、押えリング83を挟んで、ロックピン821a,821b,821cを有するロックレバー82が係止される。すなわちロックレバー82の突出部820を所定方向(例えば反時計方向)に回転させることにより、ロックピン821a,821b,821cは、シフト枠2の磁石保持部23a,23b,23cの表面に形成された半円弧状の保持孔230a,230b,230cに嵌装される。シフト枠2は、フランジ部22の表面に設けられた突起25a,25b,25cが、押えリング83のガイド穴831a,831b,831cを挿通して、円周方向に回転可能とされる。シフト枠2は、側面に突出部260が形成された延出部26を有する。
(3)固定枠
図7(a)及び図7(b)に示すように、固定枠3は、エンジニアリングプラスチック等(例えばPC)の非磁性体からなるほぼ円環状の部材であり、前記シフト枠2と対向して配置される。固定枠3には、VCM5a,5b,5cを構成する空芯コイル53a,53b,53cを固定するためのコイル保持溝31a,31b,31cが形成されて、さらに空芯コイル53a,53b,53cの空芯部に挿入される位置決め用突出部32a,32b,32cが形成されている。
(4)VCM
前述したようにシフト枠2及び固定枠3には、補正レンズを光軸と直交する平面内で任意の方向に駆動するための第1〜第3のVCM5a,5b,5c(第1のVCM5a、第2のVCM5b及び第3のVCM5c)を構成する部材が、光軸Z方向から見て光軸Zを中心として等角度間隔(120°)に配置されている。VCM5a,5b,5cは、シフト枠2の磁石保持部23a,23b,23cに固設されたバックヨーク51a,51b,51c(例えばケイ素鋼板)及び永久磁石52a,52b,52c(例えば希土類・鉄・ボロン系焼結磁石)を含む磁石部材50a,50b,50cと、固定枠3に設けられた空芯コイル53a,53b,53cとから構成され、前記空芯コイル53a,53b,53cは光軸方向から見て長円形状(レーストラック状)に巻回された偏平なコイルであり、前記磁石部材50a,50b,50cは前記空芯コイル53a,53b,53cと鎖交する磁界を発生させる。
第1のVCM5a、第2のVCM5b及び第3のVCM5cは、いずれか1つ又は2つ以上を選択的に駆動することにより、縦方向の振れ(ピッチング)及び/又は横方向の振れ(ヨーイング)を補正できるように配置されていれば、必ずしも等角度間隔である必要はなく、例えば第1のVCM5aと第2のVCM5bとのなす角度が135°、第2のVCM5bと第3のVCM5cとのなす角度が135°、及び第3のVCM5cと第1のVCM5aとのなす角度が90°であっても良い。ただし、レンズ鏡筒12をカメラに装着したときに、縦方向(重力に対向する方向)の推力を発生させるVCM(例えば、第3のVCM5c)がレンズ鏡筒の上部にくるように配置されるのが好ましい。また第3のVCM5cを構成する対向ヨーク54cを、対向ヨーク54a,54bよりも大きな形状とすることで、第3のVCM5cがレンズ鏡筒の上部にくるように配置されている場合、重力と反対方向の推進力(推力Fc)をより大きくすることができ、重力に対抗して補正レンズ15を有するシフト枠2を容易に移動させることが可能になる。
永久磁石52a,52b,52cは、いずれも厚さ方向(光軸と平行な方向)に磁化された一対の永久磁石からなり、異極性の一対の磁極が半径方向に沿って並ぶ(磁極境界線520a,520b,520cが光軸を中心とする円周の接線方向に向く)ように、すなわち空芯コイル53a,53b,53cと対向する側の面に極性の異なる一対の磁極が存在するように設置されている(図8参照)。各永久磁石52a,52b,52cは、円周方向の長さが半径方向の幅よりも大であってかつ空芯コイル53a,53b,53cの円周方向の有効長さ(有効導体部)と一致するように設置されている。
図7(b)に示すように、固定枠3の前記空芯コイル53a,53b,53cとは反対の面には、前記各永久磁石52a,52b,52cに対向する位置に、対向ヨーク54a,54b,54c(例えばケイ素鋼板)が固着されており、光軸方向から見て前記対向ヨーク54a,54bは円形であり、かつ前記対向ヨーク54cよりも小さい面積を有する。前記対向ヨーク54cは、前記対向ヨーク54a,54bよりも大きな面積を有していればどのような形状でも良いが、円形又は四角形であるのが好ましく、半径方向の長さが径方向の長さよりも短い長方形であるのがより好ましい。
VCM5a,5b,5cは、図8に示すように、各永久磁石52a,52b,52cから発生する磁束が空芯コイル53a,53b,53cの有効導体部(コイルの直線部)と鎖交してそれぞれ半径方向に推力を発生させる。すなわち、VCM5a,5b,5cの偏平コイル53a,53b,53cに給電すると、フレミングの左手則により、各磁石部材50a,50b,50cに、光軸方向と垂直な平面において半径方向の推力Fa、Fb及びFcが発生する。シフト枠2全体に働く推力は各VCM推力Fa、Fb及びFcを合成したものとなるので、各VCM5a,5b,5cに供給する電流の向きと大きさを調整することにより、光軸と垂直な平面で任意の方向にシフト枠2を移動させることが可能となる。
ここで、補正レンズを有するシフト枠2に働くX方向及びY方向の推力Fx、Fyは、図8に示すように、VCMが発生する推力Fa、Fb及びFc、並びにX軸とFaとのなす角度θ1及びX軸とFbとのなす角度θ2から、
Fx=Fa×cos(θ1)−Fb×cos(θ2)
Fy=Fa×sin(θ1)+Fb×sin(θ2)−Fc
で表される。すなわち各VCMの推力Fa、Fb及びFcを合成することにより、補正レンズをX方向及びY方向に移動することができる。
図10(a)は図8に示す第3のVCM5c部分を拡大して示す模式図、及び図10(b)はそのB-B断面図である。対向ヨーク54cは、例えば永久磁石52cのほぼ半分の面積を有する長方形で、永久磁石52cの外側(光軸中心と反対側)半分の部分に対向するように配置されるのが好ましい。このように配置することにより、図10(b)に示すように、永久磁石54cのN極から流出した磁束は、対向ヨーク54cを通ってS極に向って誘導されるので、永久磁石54cから発生する磁束は、VCM5cの外側部分に集中し易くなり、シフト枠2を上向きに持ち上げようとする推力Fcが増大する。対向ヨーク54cの光軸方向から見た面積は、永久磁石52cの面積の30〜70%であるのが好ましい。対向ヨーク54cを光軸方向から見たときの径方向長さは、永久磁石52cの径方向長さの40〜60%であるのが好ましく、周方向長さは永久磁石52cの周方向長さよりも短くかつその長さの80%以上であるのが好ましい。
図11(a)は図8に示す第1のVCM5a部分を拡大して示す模式図、及び図11(b)はそのC-C断面図である。第2のVCM5bについては、第1のVCM5aと同様なので図示は省略する。対向ヨーク54a,54bは、VCM5a,5bを構成する永久磁石52a,52b及び空芯コイル53a,53bのほぼ中心に位置するように設けられている。対向ヨーク54aを比較的小さなサイズの円形とすることで、図11(b)に示すように、N極から流出した磁束は、対向ヨーク54aを介してS極に向って誘導されるため、磁束の流れを対向ヨーク54aの小さな領域に集中させることができ、固定枠3を軸中心にセンタリングしやすくなる(対向ヨーク54bについても同様である)。対向ヨーク54a,54bの軸方向から見た面積は、永久磁石52a,52bの面積の1〜7%であるのが好ましく、2〜5%であるのがより好ましい。
(4)位置検出手段
本発明においては、永久磁石の磁力により、補正レンズの位置情報を検出してその検出信号を電圧として出力する、固定枠3に設置された磁界検出素子61a,61bとシフト枠2に配置された検出磁石62a,62bとからなる位置検出手段6a,6bを固定枠の空芯コイル間に有する。図8に示す例では、シフト枠2に配置したVCMを構成する磁石部材50aと磁石部材50cとの間に、ヨーク63a(図示せず)上に設けられた検出磁石62aが配置され、磁石部材50bと磁石部材50cとの間に、ヨーク63b上に設けられた検出磁石62bが配置されている(図9を参照)。検出磁石62aは、光軸方向に磁化された一対の永久磁石からなり、Y軸方向に沿って一対の磁極が並ぶように配置されており、検出磁石62bは、光軸方向に磁化された一対の永久磁石からなり、X軸方向沿って一対の磁極が並ぶように配置されている。すなわち、検出磁石62a及び検出磁石62bは、磁極境界線620a及び磁極境界線620bがそれぞれY軸及びX軸に直交するような向きに配置されており、位置検出手段6a,6bによりお互いに直交する方向の位置情報を検出することができる。
前記2つの磁界検出素子61a,61b(例えば、ホール素子611a,611b)は、固定枠3の空芯コイル53a,53b,53cが取り付けられている側の面の、前記空芯コイル53a,53b,53cから離間した位置(空芯コイルと空芯コイルとの間)に配置される。従来の手振れ補正装置では、磁界検出手段とVCMとが同じ位置に配置されており、磁界検出素子が固定枠の空芯コイル内に設けられていたため、空芯コイルに駆動電流を供給すると、空芯コイルにより発生する磁界の影響を受けて、磁界検出素子からの出力が乱れ高い精度で位置決めができなかった。また前述の様に円形の対向ヨーク54a,54bを使用した場合、永久磁石52a,52bからの磁束が対向ヨーク54a,54bに集中するため、永久磁石52a,52bからの磁束の影響がより大きくなり位置決め精度がさらに低下した。これに対して、位置検出素子61a,61bを固定枠の空芯コイル間に配置することにより、磁界検出素子61a,61bは、空芯前記コイル53a,53b,53cから発生し、常に変化する磁界の影響、及び永久磁石52a,52bからの磁束の影響を受けなくなるので、補正レンズの位置を精度よく検出することができる。
磁界検出素子61a,61bとしてホール素子611a,611bを使用し、このホール素子611a及びホール素子611bを、N極とS極との境界(磁極境界線620a又は磁極境界線620b)付近でそれぞれX軸方向及びY軸方向に移動させたときの法線方向(Z軸方向)の磁界を測定すると、図12に示すように、N極側からS極側に向ってほぼ単調に変化する磁束密度分布が得られる。このときホール素子611a,611bと検出磁石62a,62bとのギャップgは、磁束が線形的に変化する領域が補正レンズの最大移動量(1 mm程度)よりも広くなるように磁束密度及びギャップを最適な値に設定することが必要である。なお、ホール素子611a,611bと検出磁石62a,62b (例えば希土類・鉄・ボロン系焼結磁石)とのギャップgが広がると(例えば、1.3 mm以上)、磁束密度分布の非線形性が緩和されて、出力電圧は直線的に変化するので、高精度で可動部(補正レンズ)の位置情報を検出することができる。ただし、検出磁石62a,62bとホール素子611a,611bとのギャップが広すぎるとホール素子611a,611bの出力電圧が低下するので、前記ギャップは2 mm以下であるのが好ましい。ギャップgを広げたことにより出力電圧が低下した場合、従来と同程度の感度を確保するためには、出力電圧の増幅度を高めるとともに、さらにノイズフィルタを付加してノイズを除去できるようにした回路構成を採用するのが好ましい。
位置検出手段6bにおいて、図9に示すように、検出磁石62bの磁極の境界620bのX軸方向の位置が、ホール素子611bの中央(原点Sp)のX軸方向の位置と重なる場合は、検出磁石62bの磁界のZ軸方向(光軸方向)の成分はゼロなので、ホール素子611bの出力電圧はほぼゼロとなる。検出磁石62bが原点SpからX軸方向(矢印X方向)に移動すると、ホール素子611bから移動距離に比例した電圧が出力される。また図示を省略するが、同様に検出磁石62aが原点からY軸方向に移動した場合も、ホール素子611aから移動距離に比例した電圧が出力される。
これらの出力電圧に基づいてホール素子611a,611bの移動距離が算出されて補正レンズ15の位置が求められ、この補正レンズ15の位置信号を目標位置信号と比較することにより、駆動電流を制御することができる。すなわちホール素子611a,611bよって検出された位置情報は位置検出回路で所定の倍率に増幅され位置信号として出力され、一方ジャイロセンサからの角速度の情報は角速度検出回路で処理されて目標位置信号として出力され、制御回路にてこれらの位置信号と目標位置信号との差が演算されて位置指令信号として出力され、駆動回路からこの位置指令信号に応じた駆動電流がコイルに供給される。
本発明において、磁界検出素子としては、上記の通り、ホール素子のような磁束密度に比例したアナログ信号電圧を出力する(リニア出力)形式の磁気センサを使用することができる。ホール素子の出力電圧は、材料の電子移動度やホール係数に依存する。磁界検出素子としては、GaAs、InSb、InAs等のIII-V族化合物からなるN型半導体の薄膜(厚さ数μm)で形成されたホール素子が好ましく使用される。特に本発明に用いる前記位置検出手段においては、高精度の位置制御を可能とするために、ホール係数の温度係数が小さい(約-0.06%/℃)GaAsで形成されたホール素子を使用することが好ましい。
また化合物系以外のホール素子として、Siからなるホール素子を使用することもできる。Si系ホール素子は、オペアンプ等の信号処理回路と一体化したホールICとして使用することができるが、この場合、ホール素子の感度が低いので、ホール素子及びオペアンプのオフセット電圧をできるだけ低減し、かつ温度補償機能をもつ回路構成とすることが必要となる。なお磁界検出素子としては、ホール素子以外にも、磁気抵抗効果を利用したMR素子、磁気インピーダンス効果を利用したMI素子等も使用できるが、コスト等を考慮すると、ホール素子が好適である。
本発明においては、ホール素子(4端子)を駆動して、磁束密度に比例した出力電圧を得るために、ホール素子の入力側端子に駆動回路を接続し、ホール素子の出力側端子に差動増幅回路を接続した回路構成とすることができる。一般にホール素子は定電流又は定電圧で駆動することが可能だが、GaAsホール素子を用いた場合は、定電圧で駆動すると温度特性が悪くなる(約-0.3%/℃)ので、定電流で駆動させるのが好ましい。本発明においては、例えば、ホール素子aの入力側に、非反転入力端子に電源(Vc=基準電圧)が接続されたオペアンプと電流制限抵抗からなる定電流駆動回路とを接続して、制御電流Ic=Vc/R1となる定電流動作で駆動することができる。
ホール素子(等価回路は4つのエレメントからなるブリッジ回路で表わされる)においては、各エレメントの抵抗値が製造上の理由等でばらつくことにより、磁界がゼロでも出力電圧がゼロにならず、オフセット電圧(不平衡電圧)が出力される場合がある。このようなオフセット電圧をキャンセルするために、信号処理回路にオフセット調整回路(例えば可変抵抗)を付加するのが好ましい。
1:手振れ補正装置、
2:シフト枠、
21:リング部
22:フランジ部
23a,23b,23c:磁石保持部
230a,230b,230c:保持孔
24a,24b,24c:収容溝
25a,25b,25c:突起
26:延出部
260:突出部
3:固定枠、
31a,31b,31c:コイル保持溝
32a,32b,32c:位置決め用突出部
4a,4b,4c:転動体(鋼球)
5a,5b,5c:VCM、
50a,50b,50c:磁石部材
51a,51b,51c:バックヨーク、
52a,52b,52c:永久磁石、
520a,520b,520c:磁極境界線
53a,53b,53c:空芯コイル、
54a,54b,54c:対向ヨーク
6a,6b:位置検出手段
61a,61b:磁界検出素子
611a,611b:ホール素子、
62a,62b:検出磁石
7:回路基板
81:ロックレバー押え
82:ロックレバー
820:突出部
821a,821b,821c:ロックピン
83:押えリング
10:カメラ、
11:ボディ、
12:鏡筒、
13:撮像素子、
14:レンズ群、
15:補正レンズ、
16a,16b:ジャイロセンサ
17:制御部

Claims (4)

  1. レンズ鏡筒内に固定される固定枠と、
    前記固定枠に対向し、かつ光軸と直交する面内で移動可能に支持される、補正レンズを保持するシフト枠と、
    前記シフト枠に配置された磁石部材と、前記磁石部材に対向し、前記固定枠に配置された空芯コイルと、前記固定枠の、前記空芯コイルとは反対の面に配置された対向ヨークとを有し、前記シフト枠を光軸と直交する面内で移動させる、円周方向に沿って配置された第1〜第3のボイスコイルモータと、
    前記固定枠の前記空芯コイル間に設置された磁界検出素子と、前記磁界検出素子に対向し、前記シフト枠に配置された検出磁石とを有する第1及び第2の位置検出手段とを備え、
    前記第1及び第2の位置検出手段は、光軸と直交する面内でそれぞれ第1の方向及び前記第1の方向に直交する方向の位置検出を行うように配置され、
    光軸方向から見て、前記第2及び第3のボイスコイルモータを構成する対向ヨークが円形であり、かつ前記第1のボイスコイルモータを構成する対向ヨークよりも小さい面積を有することを特徴とする手振れ補正装置。
  2. 請求項1に記載の手振れ補正装置において、前記磁界検出素子がホール素子であり、前記検出磁石が光軸方向に磁化されていることを特徴とする手振れ補正装置。
  3. 請求項1又は2に記載の手振れ補正装置において、前記第1のボイスコイルモータを構成する対向ヨークが、光軸方向から見て、径方向よりも周方向が長い形状を有していることを特徴とする手振れ補正装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の手振れ補正装置において、前記固定枠は、前記コイルの空芯部に挿入される位置決め用突出部を有することを特徴とする手振れ補正装置。
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