JP2014087186A - ステータ及びモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】占積率が高く且つコイルエンドの軸方向の高さを抑えることができるステータを提供する。
【解決手段】ステータコア12は、周方向に並ぶ複数のスロット15を有する。複数相の巻線M1u,M1v,M1w,M2u,M2v,M2wは、スロット15に挿入されスロット15を軸方向に貫通する複数の挿入導体21、及びステータコア12の軸方向の両側に配置され周方向に離間した位置にある挿入導体21に接続されて挿入導体21同士を連結する複数の連結導体31〜35によって分布巻に形成されている。そして、同相の巻線を構成する複数の連結導体31〜35は、互いに軸方向に重ならない。
【選択図】図6

Description

本発明は、ステータ及び該ステータを備えたモータに関するものである。
一般的に、ステータコアのスロットに巻線を分布巻にて巻装して形成されたステータは、該ステータにおける磁界分布の偏重が緩和されるため、当該ステータを備えたモータを駆動した時の振動を小さく抑えることができる。しかしながら、分布巻の巻線を電線で形成すると、スロットの内部で巻線同士が干渉して占積率が低くなったり、ステータコアの軸方向の端部において複数の巻線が軸方向に重なり合うためにコイルエンド(即ち巻線においてステータコアの軸方向の端面よりも軸方向に突出する部分)が軸方向に高くなってしまったりする。
そこで、例えば特許文献1に記載されているように、ステータの巻線を複数のセグメントにて構成したものがある。各セグメントは、銅板をプレス加工により打ち抜いて形成されている。そして、各セグメントは、棒状をなしスロットに挿入される一対の電気導体と、対をなす電気導体同士の長手方向の一端部を連結するターン部とから構成されており、略U字状をなしている。各セグメントのターン部は、一対の電気導体がスロットに挿入された状態において、一対の電気導体のうち一方の電気導体からステータコアの軸方向に対して傾斜するように且つステータコアの軸方向の一端面(ターン部が配置された側の端面)から離間するように延びた後、ステータコアの軸方向の一端面に近づくように且つステータコアの軸方向に対して傾斜するように他方の電気導体まで延びている。即ち、ターン部は、径方向から見た形状がステータコア側に開く略V字状をなしている。更に、複数のセグメントは、ターン部が軸方向に重なるようにステータコアに対して配置されている。また、各電気導体の先端部(電気導体におけるターン部と反対側の長手方向の端部)は、ステータコアの軸方向に対して傾斜するように周方向に屈曲されるとともに、その先端において対応するセグメントの電気導体の先端と溶接等により接続されている。
このように、略U字状をなす複数のセグメントから巻線を構成すると、スロットに軸方向から挿入される電気導体の断面形状をスロットの断面形状に応じた形状とすることができるため、占積率を高くすることができる。
特許第3303773号公報
特許文献1に記載されているように略U字状をなす複数のセグメントから巻線を構成することにより占積率を高くすることはできる。しかしながら、ステータコアの軸方向の端面から突出したターン部は、ステータコアの軸方向に対して傾斜する部分を有するとともに、ステータコアの軸方向の一端側で複数のターン部が軸方向に重なっている。更に、各電気導体の先端部は、ステータコアの軸方向の他端側で同ステータコアの軸方向に対して傾斜するように周方向に屈曲されている。そのため、巻線においてステータコアの軸方向の端面から突出した部分であるコイルエンドが軸方向に高くなってしまうという問題があった。そして、このステータを備えたモータは、軸方向に大型化される虞があった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、占積率が高く且つコイルエンドの軸方向の高さを抑えることができるステータ及びモータを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、周方向に並ぶ複数のスロットを有するステータコアと、前記スロットに挿入され前記スロットを軸方向に貫通する複数の挿入導体、及び前記ステータコアの軸方向の両側に配置され周方向に離間した位置にある前記挿入導体に接続されて前記挿入導体同士を連結する複数の連結導体によって分布巻に形成された複数相の巻線と、を備え、同相の前記巻線を構成する複数の前記連結導体は、互いに軸方向に重ならないことをその要旨としている。
同構成によれば、各相の巻線を構成する挿入導体は、スロットに軸方向から挿入されるものであるため、挿入導体の断面形状をスロットの断面形状に応じた形状とすることができる。従って、占積率を高くすることができる。また、周方向に離間した位置にある挿入導体は、ステータコアの軸方向の両側に配置され挿入導体に接続される連結導体によって連結されている。そのため、挿入導体若しくは連結導体に、従来の巻線を構成するセグメントのようにステータコアの軸方向の両側で同ステータコアの軸方向に対して傾斜する部分を設けなくてもよい。更に、各相の巻線においては、複数の連結導体は、互いに軸方向に重ならない。従って、挿入導体及び連結導体がステータコアの軸方向の端面から軸方向に大きく突出することが抑制される。即ち、コイルエンドの軸方向の高さを抑えることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のステータにおいて、各前記連結導体は、前記ステータコアの周方向に沿うように延びる周方向渡り部と、前記周方向渡り部の周方向の両端部から径方向に延び先端部に前記挿入導体に接続される接続部を有する径方向渡り部とを有し、前記周方向渡り部は、前記径方向渡り部における前記ステータコアの軸方向の幅の範囲内に少なくとも一部が位置することをその要旨としている。
同構成によれば、各連結導体においては、周方向渡り部の少なくとも一部が、径方向渡り部の軸方向の幅の範囲内に位置する。そのため、各連結導体におけるステータコアの軸方向の幅が広くなることが抑制されている。従って、コイルエンドの軸方向の高さを更に抑えることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のステータにおいて、各前記挿入導体は、前記ステータコアの軸方向に沿った直線状をなすことをその要旨としている。
同構成によれば、各挿入導体をステータコアの軸方向からスロットに容易に挿入することができる。そして、挿入導体は、該挿入導体に接続される連結導体によって連結されるものであるため、当該挿入導体をスロットに収容した後に周方向に折り曲げなくてもよい。従って、ステータの製造が容易となるため、製造コストを低減することができる。また、挿入導体をスロットに収容した後に同挿入導体を折り曲げなくてもよいため、挿入導体と連結導体との接続不良を抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載のステータにおいて、同相の前記巻線を構成する複数の前記連結導体は、前記ステータコアの軸方向の両側で、前記ステータコアの軸方向の端面からの高さが等しく配置されるとともに、前記周方向渡り部が前記径方向渡り部における前記ステータコアの軸方向の幅の範囲内に位置し、異なる相の前記巻線を構成する前記連結導体は、前記ステータコアの軸方向の両側で、軸方向に完全にずれて軸方向に層状に積層されていることをその要旨としている。
同構成によれば、同相の巻線を構成する各連結導体は、その周方向渡り部がその径方向渡り部における前記ステータコアの軸方向の範囲内に位置する。更に、同相の巻線を構成する複数の連結導体は、ステータコアの軸方向の両側で、ステータコアの軸方向の端面からの高さ(軸方向の高さ)が等しく配置されている。そのため、各相の巻線は、ステータコアの軸方向の両側で軸方向の厚さが厚くなることがそれぞれ抑制されている。従って、コイルエンドの軸方向の高さを一層抑えることができる。また、異なる相の巻線を構成する連結導体は、ステータコアの軸方向の両側で、軸方向に完全にずれて軸方向に層状に積層されている。そのため、異なる相の巻線を構成する連結導体同士の絶縁性を確保し易くなる。更に、異なる相の巻線を構成する連結導体の接続部同士が径方向に重ならない。即ち、1つの相の巻線を構成する連結導体の接続部の軸方向の幅の範囲内に、他の相の巻線を構成する連結導体の接続部が配置されない。従って、異なる相の巻線同士の絶縁性を確保しつつ、接続部と挿入導体とを容易に接続することができる。これらのことから、各相の巻線同士の絶縁性を確保しやすい。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のステータにおいて、周方向に隣り合うどの2つの前記挿入導体が前記ステータコアの軸方向の一端側若しくは他端側で接続されるどの2つの前記接続部においても、一方の前記接続部は、他方の前記接続部を含む前記連結導体の層に対して軸方向に3層以上離間しない前記連結導体の層に含まれることをその要旨としている。
同構成によれば、ステータコアの軸方向の一端側若しくは他端側で、挿入導体と接続部とをステータコアの周方向に順に溶接にて接続する場合に、ステータコアに対して溶接装置の溶接ガンを軸方向に移動させる量は、最大で連結導体の層をステータコアの軸方向に2層跨ぐ量となる。従って、ステータコアに対して溶接ガンを軸方向に移動させる量を少なく抑えることができ、溶接ガンの移動にかかる時間を短縮することができる。その結果、挿入導体と接続部との接続に要する時間を短くすることができるため、挿入導体と接続部との接続にかかるコストを減少させることができる。そして、ステータの生産性が向上するため、ひいてはステータの製造コストを減少させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のステータにおいて、周方向に隣り合う任意の2つの前記挿入導体が前記ステータコアの軸方向の一端側若しくは他端側で接続される2つの前記接続部は、2つの前記接続部のうち一方の前記接続部が、他方の前記接続部を含む前記連結導体の層に対して軸方向に1層離間した前記連結導体の層に含まれるものと、2つの前記接続部のうち一方の前記接続部が、他方の前記接続部を含む前記連結導体の層に対して軸方向に2層離間した前記連結導体の層に含まれるものとがあることをその要旨としている。
同構成によれば、ステータコアの軸方向の一端側若しくは他端側で挿入導体と接続部とをステータコアの周方向に順に溶接にて接続する場合に、ステータコアに対して溶接装置の溶接ガンを軸方向に移動させる量は、連結導体の層をステータコアの軸方向に1層跨ぐ量、若しくは連結導体の層をステータコアの軸方向に2層跨ぐ量の何れかの量となる。従って、ステータコアに対して溶接ガンを軸方向に移動させる量が、全て連結導体の層をステータコアの軸方向に2層跨ぐ量である場合に比べて、ステータコアに対して溶接ガンを軸方向に移動させる量をより少なく抑えることができる。よって、溶接ガンの移動にかかる時間をより短縮することができる。その結果、挿入導体と接続部との接続に要する時間をより短くすることができるため、挿入導体と接続部との接続にかかるコストをより減少させることができる。そして、ステータの生産性がより向上するため、ひいてはステータの製造コストをより減少させることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項4に記載のステータにおいて、周方向に連続して並んだ前記挿入導体が接続される複数の前記接続部は、周方向に前記スロット1個分進むごとに前記ステータコアの軸方向の端面に最も近い前記連結導体の層から前記ステータコアの軸方向の端面から最も遠い前記連結導体の層まで1層ずつ上がる階段状に繰り返し並んでいることをその要旨としている。
同構成によれば、ステータコアの軸方向の一端側若しくは他端側で挿入導体と接続部とをステータコアの周方向に順に溶接にて接続する場合、溶接装置の溶接ガンを周方向にスロット1個分移動させるごとに、同溶接ガンをステータコアの軸方向に連結導体の層1層分ずつ移動させることで、次に挿入導体と接続部とを接続する位置に溶接ガンを配置することができる。従って、ステータコアに対して溶接ガンを軸方向に移動させる量を少なく抑えることができ、溶接ガンの移動にかかる時間を短縮することができる。その結果、挿入導体と接続部との接続に要する時間を短くすることができるため、挿入導体と接続部との接続にかかるコストを減少させることができる。そして、ステータの生産性が向上するため、ひいてはステータの製造コストを減少させることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項2乃至請求項7の何れか1項に記載のステータにおいて、全ての前記挿入導体は、軸方向の長さが等しいことをその要旨としている。
同構成によれば、全ての挿入導体の軸方向の長さが等しいため、挿入導体の製造及び挿入導体の部品管理が容易となる。
請求項9に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載のステータにおいて、異なる相の前記巻線を構成する前記連結導体は、前記ステータコアの軸方向の両側で軸方向に層状に積層されており、前記ステータコアの軸方向の端面から最も遠い前記連結導体の層と前記ステータコアの軸方向の端面との間に積層された前記連結導体の層を構成する各前記連結導体の前記径方向渡り部は、その基端と前記接続部との間に軸方向に延びる軸方向渡り部を有し、前記ステータコアの軸方向の両側で、前記ステータコアに対する前記接続部の軸方向の位置が等しいことをその要旨としている。
同構成によれば、ステータコアの軸方向の一端側にある全ての接続部は、ステータコアに対する軸方向の位置が等しい。同様に、ステータコアの軸方向の他端側にある全ての接続部は、ステータコアに対する軸方向の位置が等しい。従って、挿入導体と接続部とを溶接にて接続する場合に、溶接装置の溶接ガンの軸方向の移動量を最小限に抑えることができる。よって、溶接ガンの移動にかかる時間を最小限に抑えることができる。その結果、挿入導体と接続部との接続に要する時間を短くすることができるため、挿入導体と接続部との接続にかかるコストを減少させることができる。そして、ステータの生産性が向上するため、ひいてはステータの製造コストを減少させることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項2乃至請求項9の何れか1項に記載のステータにおいて、前記巻線に給電するための給電用導体となる前記挿入導体及び中性点を形成する中性点導体となる前記挿入導体以外の前記挿入導体は、全て同じ形状をなすことをその要旨としている。
同構成によれば、給電用導体となる挿入導体及び中性点導体となる挿入導体以外の挿入導体は全て同じ形状をなすため、挿入導体の製造及び挿入導体の部品管理がより容易となる。従って、ステータの製造コストをより減少させることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項2乃至請求項10の何れか1項に記載のステータにおいて、前記連結導体は、絶縁被膜を備えない導電性板材から形成されており、前記ステータコアの軸方向に隣り合う前記連結導体の層の間には、インシュレータが介在されていることをその要旨としている。
同構成によれば、連結導体は、絶縁被膜を備えない導電性板材から形成されるため、接続部における絶縁被膜を除去する工程を行うことなく連結導体を形成することができる。従って、連結導体にかかる製造コストを減少させることができる。また、ステータコアの軸方向に隣り合う連結導体の層の間には、インシュレータが介在されるため、該インシュレータによって軸方向に隣り合う連結導体同士の電気的絶縁性が確保される。また、異なる相の巻線を構成する連結導体は、軸方向に層状に積層されているため、軸方向に隣り合う連結導体の層の間に容易にインシュレータを介在させることができる。
請求項12に記載の発明は、請求項2乃至請求項11の何れか1項に記載のステータにおいて、前記ステータコアの軸方向の両側に配置された複数の前記連結導体は、前記ステータコアの軸方向の両側でそれぞれ絶縁性の樹脂材料により一体化されていることをその要旨としている。
同構成によれば、絶縁性の樹脂材料で一体化された複数の連結導体をステータコアに対して配置することで、ステータコア及び該ステータコアのスロットに挿入された挿入導体に対する複数の連結導体の位置決めを同時に行うことができる。従って、複数の連結導体の組付け及び複数の連結導体の位置決めを容易に行うことができる。また、複数の連結導体が樹脂材料にて一体化されているため、連結導体同士の位置ずれが抑制されている。従って、連結導体をステータコアに対して組み付ける時に、連結導体同士が位置ずれすることを抑制できる。そして、複数の連結導体のステータコアに対する組付けを容易に行うことができるため、ステータコア及び挿入導体に対する連結導体の組付け誤差を低減させることができる。
請求項13に記載の発明は、請求項2乃至請求項12の何れか1項に記載のステータにおいて、前記ステータコアは、円環状をなす環状部と、該環状部の内周面から径方向内側に延びる複数のティースとを有し、全ての前記周方向渡り部は、前記環状部の径方向の厚さの範囲内に配置されていることをその要旨としている。
同構成によれば、挿入導体と接続部とをアーク溶接にて接続する場合、径方向外側からアース電極を周方向渡り部に容易に接触させることができる。従って、挿入導体と接続部との溶接による接続を容易に行うことができる。その結果、挿入導体と接続部との接続にかかるコストを更に減少させることができる。
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至請求項13の何れか1項に記載のステータを備えたモータとしたことをその要旨としている。
同構成によれば、モータは、占積率が高く且つコイルエンドの軸方向の高さが抑えられたステータを備えているため、当該モータを高性能とすることができるとともに、当該モータの軸方向の大型化を抑制することができる。
本発明によれば、占積率の高さを維持したままコイルエンドの軸方向の高さを抑えることができる。
ブラシレスモータの模式図。 (a)はステータの断面図、(b)はステータの部分拡大断面図。 巻線を平面状に展開した模式図。 巻線を平面状に展開した模式図。 巻線を平面状に展開した模式図。 ステータの斜視図。 第1系統のU相の巻線及び第2系統のU相の巻線の分解斜視図。 挿入導体と連結導体との接続部分の拡大斜視図。 (a)は第1連結導体の平面図、(b)及び(c)は第1連結導体の側面図。 (a)はステータコアの一端側に積層された1層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の平面図、(b)はステータコアの一端側に積層された1層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の部分拡大図。 ステータコアの一端側に積層された2層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の平面図。 ステータコアの一端側に積層された3層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の平面図。 ステータコアの一端側に積層された4層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の平面図。 ステータコアの一端側に積層された5層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の平面図。 ステータコアの一端側に積層された6層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の平面図。 ステータを平面状に展開した模式図。 (a)第1系統の3相巻線の結線状態を示す電気回路図、(b)第2系統の3相巻線の結線状態を示す電気回路図。 (a)はステータコアの他端側に積層された1層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の平面図、(b)はステータコアの他端側に積層された1層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の部分拡大図。 ステータコアの他端側に積層された2層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の平面図。 ステータコアの他端側に積層された3層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の平面図。 ステータコアの他端側に積層された4層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の平面図。 ステータコアの他端側に積層された5層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の平面図。 ステータコアの他端側に積層された6層目の連結導体、ステータコア及び挿入導体の平面図。 第1系統のU相の巻線及び第2系統のU相の巻線を平面状に展開した模式図。 第1系統のU相の巻線及び第2系統のU相の巻線を平面状に展開した模式図。 第1系統のU相の巻線及び第2系統のU相の巻線を平面状に展開した模式図。 絶縁性の樹脂材料で一体化された複数の連結導体を用いたステータの分解側面図。 ステータコアに対する接続部の軸方向位置が等しいステータを平面状に展開した模式図。 接続部が軸方向に1層ずつ上がる階段状に配置されたステータを平面状に展開した模式図。
以下、ステータを備えたモータの一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、ブラシレスモータ1のモータケース2は、有底筒状に形成されたヨーク3と、該ヨーク3の開口部を閉塞するエンドプレート4とを有する。また、ヨーク3の底部側の端部の外側には、収容ボックス5が取着されている。
ヨーク3の内周面には、ステータ11が固定されている。このステータ11は、ヨーク3の内周面に固定されたステータコア12と、該ステータコア12に巻装された巻線Mとを有する。
図2(a)に示すように、ステータコア12は、円環状をなす環状部13と、該環状部13から径方向内側に延び周方向に並ぶ複数のティース14とから構成されている。本実施形態では、ステータコア12は、60個のティース14を有する。そして、これらのティース14は、周方向に等角度間隔(本実施形態では6°間隔)に設けられている。尚、周方向に隣り合うティース14間の空間は、スロット15となっている。本実施形態では、ステータコア12は、60個のティース14を有するため、60個のスロット15を有する。これらのスロット15は、ステータコア12の周方向に並んでいる。尚、説明の便宜上、ステータコア12において、1つのティース14の周方向の位置に対応した基準位置Pを設定する。更に、図2(a)において、基準位置Pにあるティース14の時計方向側に位置するスロット15から順にスロット番号「1」〜「60」を付す。図2(a)においては、スロット番号は、対応するスロット15の径方向内側に、白丸で囲んで図示している。また、図面が煩雑となることを避けるために、スロット番号「1」〜「60」のうち、スロット番号「1」から順に5とびの番号のみを図示している。
図3乃至図5に示すように、前記巻線Mは、ステータコア12のスロット15に巻装されている。本実施形態の巻線Mは、U相、V相、W相からなる第1系統の3相巻線M1と、U相、V相、W相からなる第2系統の3相巻線M2とから構成されている。即ち、本実施形態の巻線Mは、合計で6相の巻線から構成されている。
図6に示すように、巻線Mは、複数のセグメントから構成されたSC巻線(セグメントコンダクタ巻線)である。巻線Mは、スロット15に挿入される複数の挿入導体21と、複数の連結導体31〜35とを備えている。
図2(a)及び図2(b)に示すように、各スロット15には、挿入導体21が4本ずつ挿入されている。各スロット15において、4本の挿入導体21の外周面は、同挿入導体21とステータコア12とを電気的に絶縁するシート状の挿入用インシュレータ41にて外周面が覆われている。また、この挿入用インシュレータ41は、同じスロット15に挿入された挿入導体21同士の電気的な絶縁性も確保している。尚、図3乃至図5においては、各スロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち、径方向内側から1番目の挿入導体21を破線で図示し、径方向内側から2番目の挿入導体21を実線にて図示し、径方向内側から3番目の挿入導体21を一点鎖線で図示し、径方向内側から4番目の挿入導体21を二点鎖線で図示している。
図6及び図7に示すように、本実施形態では、全ての挿入導体21は同じ形状をなしている。挿入導体21は、絶縁被膜を備えない導線性板材を加工して棒状に形成されている。そして、挿入導体21は、ステータコア12の軸方向に沿った直線状をなしており、本実施形態では、略四角柱状をなしている。この挿入導体21の長手方向の長さは、ステータコア12の軸方向の長さよりも長く形成されている。そして、スロット15にステータコア12の軸方向から挿入された挿入導体21は、スロット15を軸方向に貫通し、その長手方向の両端部がスロット15からステータコア12の軸方向の両側に突出している。また、挿入導体21においてスロット15の内部に収容された部分の周方向の幅は、スロット15の周方向の幅よりも若干狭い幅となっている。更に挿入導体21においてスロット15の内部に収容された部分の径方向の幅は、スロット15の径方向の幅の4分の1よりも若干狭い幅となっている。
また、図6乃至図8に示すように、挿入導体21の長手方向の一端部(図6及び図7において左側の端部)には、第1端部接続部22が形成されている。第1端部接続部22は、挿入導体21の長手方向の一端部の径方向(ステータコア12の径方向)の幅を狭く形成した部分である。そして、第1端部接続部22は、挿入導体21の長手方向の一端部において、径方向内側の端部に設けられている。この第1端部接続部22が設けられることにより、挿入導体21の長手方向の一端部における径方向外側の端部には、段差状の凹部が形成されている。更に、挿入導体21には、第1端部接続部22の基端(即ち第1端部接続部22における挿入導体21の長手方向の中央部に近い方の端)の径方向外側に第1当接面23が形成されている。第1当接面23は、挿入導体21の長手方向と略直交する平面状をなしている。
また、挿入導体21の長手方向の他端部(図6及び図7において右側の端部)には、前記第1端部接続部22と同様の形状をなす第2端部接続部24が形成されている。第2端部接続部24は、挿入導体21の長手方向の他端部の径方向(ステータコア12の径方向)の幅を狭く形成した部分である。そして、第2端部接続部24は、挿入導体21の長手方向の他端部において、径方向内側の端部に設けられている。この第2端部接続部24が設けられることにより、挿入導体21の長手方向の他端部における径方向外側の端部には、段差状の凹部が形成されている。更に、挿入導体21には、第2端部接続部24の基端(即ち第2端部接続部24における挿入導体21の長手方向の中央部に近い方の端)の径方向外側に第2当接面25が形成されている。第2当接面25は、挿入導体21の長手方向と略直交する平面状をなしている。
図6に示すように、ステータコア12の軸方向の一端側(図6において左側であって前記第1端部接続部22が突出した側)には、連結導体31,32,33(即ち第1連結導体31、第2連結導体32及び第3連結導体33)が軸方向に層状に積層されている。本実施形態では、連結導体31,32,33は、ステータコア12の軸方向の一端側で巻線Mの相の数と同数の6層積層されている。
図6、図7及び図10(a)に示すように、ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31,32,33のうち、ステータコア12の軸方向の一端面に最も近い1層目の連結導体31,32,33は、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uを構成するものである。ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31,32,33の層のうち、1層目は、9個の第1連結導体31、9個の第2連結導体32及び1個の第3連結導体33から構成されている。
図9(a)及び図10(b)に示すように、第1連結導体31は、絶縁被膜を備えない導電性板材から形成されており、その長手方向の複数箇所が屈曲された帯状をなしている。第1連結導体31は、ステータコア12の周方向に沿うように延びる第1周方向渡り部51と、該第1周方向渡り部51の周方向(本実施形態では第1周方向渡り部51の長手方向に同じ)の両端部から径方向に延びる2つの第1径方向渡り部52,53とから構成されている。
図9(b)及び図10(b)に示すように、第1周方向渡り部51は軸方向の幅H1が一定の帯状をなしている。また、本実施形態の第1周方向渡り部51の厚さ(ステータコア12の径方向における厚さ)は、ステータコア12の環状部13の径方向の幅の半分以下の厚さとなっている。更に、第1周方向渡り部51は、環状部13の周方向に沿うように長手方向の複数箇所が屈曲されており、ステータコア12の軸方向から見て環状部13の径方向の幅の範囲内に収まるように形成されている。また、第1周方向渡り部51は、周方向に連続して並ぶ5個のスロット15を周方向に跨ぐ長さに形成されている。
第1連結導体31において、2つの前記第1径方向渡り部52,53は、第1周方向渡り部51の周方向の両端部からステータコア12の径方向に沿って径方向内側に延びている。第1径方向渡り部52は軸方向の幅H2が一定の帯状をなすとともに、第1径方向渡り部53は軸方向の幅H3が一定の帯状をなしている。本実施形態では、第1径方向渡り部52の軸方向の幅H2及び第1径方向渡り部53の軸方向の幅H3は、第1周方向渡り部51の軸方向の幅H1と等しい。また、各第1径方向渡り部52,53の厚さは、ティース14の周方向の幅の半分以下の幅となっており、本実施形態では、第1周方向渡り部51の厚さと等しい。即ち、本実施形態の第1連結導体31は、その長手方向の全体に亘って軸方向の幅及び厚さが一定であり、長手方向に沿って断面積が一定となっている。
図10(a)及び図10(b)に示すように、第1連結導体31における2つの第1径方向渡り部52,53のうち、ステータコア12の軸方向の一方側(第1端部接続部22側)から見て反時計方向側に位置する一方の第1径方向渡り部52の先端部には、第1接続部54が形成されている。第1接続部54は、第1径方向渡り部52の先端部を他方の第1径方向渡り部53と反対側に略直角に屈曲して形成されている。そして、第1径方向渡り部52の径方向の長さは、第1周方向渡り部51が環状部13上に位置するように第1連結導体31がステータコア12の軸方向の一端側に配置された状態において、スロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から2番目の挿入導体21の第1当接面23に第1接続部54が達する長さとなっている。また、第1接続部54の長さ(第1接続部54の基端と先端との間の長さ)は、第1当接面23の周方向の長さより若干長く形成されている。更に、第1接続部54の厚さは、第1当接面23の径方向の幅と略等しくなっている。
図9(b)、図9(c)及び図10(a)に示すように、第1接続部54を有する第1径方向渡り部52は、第1周方向渡り部51に対してその基端から先端までステータコア12の軸方向の位置が変化していない。そして、第1径方向渡り部52は、第1周方向渡り部51におけるステータコア12の軸方向の幅H1の範囲内に位置する。本実施形態では、第1径方向渡り部52は、第1周方向渡り部51におけるステータコア12の軸方向の幅H1の範囲と同じ範囲に亘って形成されている。
図10(a)及び図10(b)に示すように、第1連結導体31における2つの第1径方向渡り部52,53のうち、ステータコア12の軸方向の一方側(第1端部接続部22側)から見て時計方向側に位置する他方の第1径方向渡り部53の先端部には、第2接続部55が形成されている。第2接続部55は、第1径方向渡り部53の先端部を一方の第1径方向渡り部52と反対側に略直角に屈曲して形成されている。そして、第1径方向渡り部53の径方向の長さは、第1周方向渡り部51が環状部13上に位置するように第1連結導体31がステータコア12の軸方向の一端側に配置された状態において、スロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1当接面23に第1接続部54が達する長さとなっている。また、第2接続部55の長さ(第2接続部55の基端と先端との間の長さ)は、第1当接面23の周方向の長さより若干長く形成されている。更に、第2接続部55の厚さは、第1当接面23の径方向の幅と略等しくなっている。
図9(b)及び図10(a)に示すように、第2接続部55を有する第1径方向渡り部53は、第1周方向渡り部51に対してその基端から先端までステータコア12の軸方向の位置が変化していない。そして、第1径方向渡り部53は、第1周方向渡り部51におけるステータコア12の軸方向の幅H1の範囲内に位置する。本実施形態では、第1径方向渡り部53は、第1周方向渡り部51におけるステータコア12の軸方向の幅H1の範囲と同じ範囲に亘って形成されている。即ち、本実施形態の第1連結導体31においては、第1周方向渡り部51は、ステータコア12の軸方向には、第1径方向渡り部52におけるステータコア12の軸方向の幅H2及び第1径方向渡り部53におけるステータコア12の軸方向の幅H3の範囲と同じ範囲に形成されている。
図10(a)及び図10(b)に示すように、このような第1連結導体31は、ステータコア12の軸方向の一端側で、6個離れた位置にある(即ち5個置きの)2つのスロット15のうち反時計方向側の一方のスロット15に挿入された径方向内側から2番目の挿入導体21と、時計方向側の他方のスロット15に挿入された径方向内側から4番目の挿入導体21とを連結する。第1連結導体31の第1接続部54は、接続される挿入導体21の第1端部接続部22の径方向外側に配置されて同第1端部接続部22と径方向に隣り合うとともに、第1当接面23上に配置されている。そして、同第1接続部54と第1端部接続部22とが接合されている。また、第1連結導体31の第2接続部55は、接続される挿入導体21の第1端部接続部22の径方向外側に配置されて同第1端部接続部22と径方向に隣り合うとともに、第1当接面23上に配置されている。そして、同第2接続部55と第1端部接続部22とが接合されている。尚、第1径方向渡り部52における第1接続部54よりも基端側の部分、及び第1径方向渡り部53における第2接続部55よりも基端側の部分は、それぞれティース14の軸方向の一端側に配置されている。
そして、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uを構成する9個の第1連結導体31は、周方向に等角度間隔(本実施形態では36°間隔)に並設されている。また、当該9個の第1連結導体31は、第1周方向渡り部51が環状部13上に(環状部13と軸方向に並ぶ位置に)配置されるとともに、第1径方向渡り部52,53がそれぞれティース14上に(ティース14と軸方向に並ぶ位置に)配置されている。そして、当該9個の第1連結導体31は、径方向の位置が等しく配置されるとともに、軸方向の位置が等しく配置されている。また、当該9個の第1連結導体31の第1径方向渡り部52の第1接続部54は、スロット番号「55」,「1」,「7」,「13」,「19」,「25」,「31」,「37」,「43」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から2番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。また当該9個の第1連結導体31の第1径方向渡り部53の第2接続部55は、各第1連結導体31の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。即ち、当該9個の第1連結導体31の第1径方向渡り部53の第2接続部55は、スロット番号「1」,「7」,「13」,「19」,「25」,「31」,「37」,「43」,「49」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
前記第2連結導体32は、前記第1連結導体31と同様に、絶縁被膜を備えない導電性板材から形成されており、その長手方向の複数箇所が屈曲された帯状をなしている。第2連結導体32は、ステータコア12の周方向に沿うように延びる第2周方向渡り部56と、該第2周方向渡り部56の周方向(本実施形態では第2周方向渡り部56の長手方向に同じ)の両端部から径方向に延びる2つの第2径方向渡り部57,58とから構成されている。
図7、図10(a)及び図10(b)に示すように、第2周方向渡り部56は軸方向の幅が一定の帯状をなしている。そして、本実施形態の第2周方向渡り部56の軸方向の幅は、前記第1周方向渡り部51の軸方向の幅と等しい。また、本実施形態の第2周方向渡り部56の厚さ(ステータコア12の径方向における厚さ)は、第1周方向渡り部51の厚さと等しく、ステータコア12の環状部13の径方向の幅の半分以下の厚さとなっている。更に、第2周方向渡り部56は、環状部13の周方向に沿うように長手方向の複数箇所が屈曲されており、ステータコア12の軸方向から見て環状部13の径方向の幅の範囲内に収まるように形成されている。また、第2周方向渡り部56は、周方向に連続して並ぶ5個のスロット15を周方向に跨ぐ長さに形成されるとともに、その周方向の長さは、第1周方向渡り部51の周方向の長さよりも若干短く形成されている。
第2連結導体32において、2つの前記第2径方向渡り部57,58は、第2周方向渡り部56の周方向の両端部からステータコア12の径方向に沿って径方向内側に延びている。第2径方向渡り部57,58は軸方向の幅が一定の帯状をなしている。本実施形態では、第2径方向渡り部57,58の軸方向の幅は、第2周方向渡り部56の軸方向の幅と等しい。また、各第2径方向渡り部57,58の厚さは、ティース14の周方向の幅の半分以下の幅となっており、本実施形態では、第2周方向渡り部56の厚さと等しい。即ち、本実施形態の第2連結導体32は、その長手方向の全体に亘って軸方向の幅及び厚さが一定であり、長手方向に沿って断面積が一定となっている。
第2連結導体32における2つの第2径方向渡り部57,58のうち、ステータコア12の軸方向の一方側(第1端部接続部22側)から見て反時計方向側に位置する一方の第2径方向渡り部57の先端部には、前記第1径方向渡り部52の先端部に形成された第1接続部54と同様の第1接続部54が形成されている。第1接続部54は、第2径方向渡り部57の先端部を他方の第2径方向渡り部58と反対側に略直角に屈曲して形成されている。そして、第2径方向渡り部57の径方向の長さは、第2周方向渡り部56が環状部13上に位置するように第2連結導体32がステータコア12の軸方向の一端側に配置された状態において、スロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第1当接面23に第1接続部54が達する長さとなっている。
第1接続部54を有する第2径方向渡り部57は、第2周方向渡り部56に対してその基端から先端までステータコア12の軸方向の位置が変化していない。そして、第2径方向渡り部57は、第2周方向渡り部56におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲内に位置する。本実施形態では、第2径方向渡り部57は、第2周方向渡り部56におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲と同じ範囲に亘って形成されている。
第2連結導体32における2つの第2径方向渡り部57,58のうち、ステータコア12の軸方向の一方側(第1端部接続部22側)から見て時計方向側に位置する他方の第2径方向渡り部58の先端部には、前記第1径方向渡り部53の先端部に形成された第2接続部55と同様の第2接続部55が形成されている。第2接続部55は、第2径方向渡り部58の先端部を一方の第2径方向渡り部57と反対側に略直角に屈曲して形成されている。そして、第2径方向渡り部58の径方向の長さは、第2周方向渡り部56が環状部13上に位置するように第2連結導体32がステータコア12の軸方向の一端側に配置された状態において、スロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1当接面23に第1接続部54が達する長さとなっている。
第2接続部55を有する第2径方向渡り部58は、第2周方向渡り部56に対してその基端から先端までステータコア12の軸方向の位置が変化していない。そして、第2径方向渡り部58は、第2周方向渡り部56におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲内に位置する。本実施形態では、第2径方向渡り部58は、第2周方向渡り部56におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲と同じ範囲に亘って形成されている。即ち、本実施形態の第2連結導体32においては、第2周方向渡り部56は、ステータコア12の軸方向には、第2径方向渡り部57,58におけるステータコア12の軸方向の厚さの範囲と同じ範囲に形成されている。
このような第2連結導体32は、ステータコア12の軸方向の一端側で、6個離れた位置にある(即ち5個置きの)2つのスロット15のうち反時計方向側の一方のスロット15に挿入された径方向内側から1番目の挿入導体21と、時計方向側の他方のスロット15に挿入された径方向内側から3番目の挿入導体21とを連結する。第2連結導体32の第1接続部54は、接続される挿入導体21の第1端部接続部22の径方向外側に配置されて同第1端部接続部22と径方向に隣り合うとともに、第1当接面23上に配置されている。そして、同第1接続部54と第1端部接続部22とが接合されている。また、第2連結導体32の第2接続部55は、接続される挿入導体21の第1端部接続部22の径方向外側に配置されて同第1端部接続部22と径方向に隣り合うとともに、第1当接面23上に配置されている。そして、同第2接続部55と第1端部接続部22とが接合されている。尚、第2径方向渡り部57における第1接続部54よりも基端側の部分、及び第2径方向渡り部58における第2接続部55よりも基端側の部分は、それぞれティース14の軸方向の一端側に配置されている。
そして、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uを構成する9個の第2連結導体32は、周方向に並んだ9個の第1連結導体31の径方向内側に配置されて周方向に等角度間隔(本実施形態では36°間隔)に並設されている。即ち、各第1連結導体31の内側に第2連結導体32がそれぞれ配置されている。各第1連結導体31の内側に配置された第2連結導体32は、第1連結導体31と径方向に離間している。また、当該9個の第2連結導体32の第2周方向渡り部56は、第1径方向渡り部52の径方向内側で環状部13上に(環状部13と軸方向に並ぶ位置に)配置されている。更に、当該9個の第2連結導体32は、第2径方向渡り部57が第1径方向渡り部52と共にティース14上に(ティース14と軸方向に並ぶ位置に)配置される一方、第2径方向渡り部58が第1径方向渡り部53と共にティース14上に(ティース14と軸方向に並ぶ位置に)配置されている。そして、当該9個の第2連結導体32は、径方向の位置が等しく配置されるとともに、軸方向の位置が等しく配置されており、更に、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された前記9個の第1連結導体31と軸方向の位置が等しい。また、当該9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部57の第1接続部54は、スロット番号「55」,「1」,「7」,「13」,「19」,「25」,「31」,「37」,「43」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。また当該9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、各第2連結導体32の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。即ち、当該9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、スロット番号「1」,「7」,「13」,「19」,「25」,「31」,「37」,「43」,「49」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から2番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
図7及び図10(a)に示すように、前記第3連結導体33は、前記第1連結導体31と同様に、絶縁被膜を備えない導電性板材から形成されており、その長手方向の複数箇所が屈曲された帯状をなしている。第3連結導体33は、ステータコア12の周方向に沿うように延びる第3周方向渡り部61と、該第3周方向渡り部61の周方向(本実施形態では第3周方向渡り部61の長手方向に同じ)の両端部から径方向に延びる2つの第3径方向渡り部62,63とから構成されている。
第3周方向渡り部61は、前記第1周方向渡り部51と同じ形状をなしている。そして、2つの第3径方向渡り部62,63は、第3周方向渡り部61の周方向の両端部からステータコア12の径方向に沿って径方向内側に延びている。第3径方向渡り部62,63は、軸方向の幅が一定の帯状をなしている。本実施形態では、第3径方向渡り部62,63の軸方向の幅は、第3周方向渡り部61の軸方向の幅と等しい。また、各第3径方向渡り部62,63の厚さは、ティース14の周方向の幅の半分以下の厚さとなっており、本実施形態では、第3周方向渡り部61の厚さと等しい。即ち、本実施形態の第3連結導体33は、その長手方向の全体に亘って軸方向の幅及び厚さが一定であり、長手方向に沿って断面積が一定となっている。
第3連結導体33における2つの第3径方向渡り部62,63のうち、ステータコア12の軸方向の一方側(第1端部接続部22側)から見て反時計方向側に位置する一方の第2径方向渡り部57は、第1連結導体31の第1径方向渡り部52と同じ形状をなしており、その先端部に第1接続部54を有する。そして、第3径方向渡り部62は、第3周方向渡り部61に対してその基端から先端までステータコア12の軸方向の位置が変化していない。更に、第3径方向渡り部62は、第3周方向渡り部61におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲内に位置する。本実施形態では、第3径方向渡り部62は、第3周方向渡り部61におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲と同じ範囲に亘って形成されている。
第3連結導体33における2つの第3径方向渡り部62,63のうち、ステータコア12の軸方向の一方側(第1端部接続部22側)から見て時計方向側に位置する他方の第3径方向渡り部63の先端部には、前記第1径方向渡り部53の先端部に形成された第2接続部55と同様の第2接続部55が形成されている。第2接続部55は、第3径方向渡り部63の先端部を一方の第3径方向渡り部62と反対側に略直角に屈曲して形成されている。そして、第3径方向渡り部63の径方向の長さは、第3周方向渡り部61が環状部13上に位置するように第3連結導体33がステータコア12の軸方向の一端側に配置された状態において、スロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1当接面23に第1接続部54が達する長さとなっている。
第2接続部55を有する第3径方向渡り部63は、第3周方向渡り部61に対してその基端から先端までステータコア12の軸方向の位置が変化していない。そして、第3径方向渡り部63は、第3周方向渡り部61におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲内に位置する。本実施形態では、第3径方向渡り部63は、第3周方向渡り部61におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲と同じ範囲に亘って形成されている。即ち、本実施形態の第3連結導体33においては、第3周方向渡り部61は、ステータコア12の軸方向には、第3径方向渡り部62,63におけるステータコア12の軸方向の厚さの範囲と同じ範囲に形成されている。
そして、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uを構成する1個の第3連結導体33は、9個の第1連結導体31と共に周方向に並んでいる。第3連結導体33は、周方向に隣り合う第1連結導体31とは36°間隔となっている。また、第3連結導体33の第3周方向渡り部61は、環状部13上に(環状部13と軸方向に並ぶ位置に)配置されるとともに、その径方向の位置が、周方向に隣り合う第1連結導体31の第1周方向渡り部51の径方向の位置と等しい。更に、第3連結導体33は、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された前記9個の第1連結導体31と軸方向の位置が等しい。
また、当該第3連結導体33は、ステータコア12の軸方向の一端側で、6個離れた位置にある(即ち5個置きの)2つのスロット15のうち反時計方向側の一方のスロット15に挿入された径方向内側から2番目の挿入導体21と、時計方向側の他方のスロット15に挿入された径方向内側から3番目の挿入導体21とを連結する。そして、第3連結導体33の第3径方向渡り部62の第1接続部54は、スロット番号「49」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から2番目の挿入導体21の第1端部接続部22の径方向外側に配置されて同第1端部接続部22と径方向に隣り合うとともに、第1当接面23上に配置されている。そして、同第1接続部54と第1端部接続部22とが接合されている。更に、同第3連結導体33の第3径方向渡り部63は、スロット番号「55」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22の径方向外側に配置されて同第1端部接続部22と径方向に隣り合うとともに、第1当接面23上に配置されている。そして、同第2接続部55と第1端部接続部22とが接合されている。尚、第3径方向渡り部62における第1接続部54よりも基端側の部分、及び第3径方向渡り部63における第2接続部55よりも基端側の部分は、それぞれティース14の軸方向の一端側に配置されている。
図6及び図11に示すように、ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31,32,33のうち2層目の連結導体31,32,33は、第2系統の3相巻線M2のU相の巻線M2uを構成するものである。ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31,32,33の層のうち、2層目は、上記した1層目と同様に、9個の第1連結導体31、9個の第2連結導体32及び1個の第3連結導体33から構成されている。ステータコア12の軸方向の一端側で2層目に積層された連結導体31〜33は、ステータコア12の軸方向の一端側(即ち第1端部接続部22側)から見て、ステータコア12の軸方向の一端側で第1系統のU相の巻線M1uを構成する1層目の連結導体31〜33を時計方向に6°(即ち1スロット分)回転させた状態に配置されている。
ステータコア12の軸方向の一端側で2層目に積層された9個の第1連結導体31の第1径方向渡り部52の第1接続部54は、スロット番号「56」,「2」,「8」,「14」,「20」,「26」,「32」,「38」,「44」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。更に、当該9個の第1連結導体31の第1径方向渡り部53の第2接続部55は、各第1連結導体31の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。即ち、当該9個の第1連結導体31の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、スロット番号「2」,「8」,「14」,「20」,「26」,「32」,「38」,「44」,「50」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
また、ステータコア12の軸方向の一端側で2層目に積層された9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部57の第1接続部54は、スロット番号「56」,「2」,「8」,「14」,「20」,「26」,「32」,「38」,「44」のスロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。更に、当該9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、各第2連結導体32の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。即ち、当該9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、スロット番号「2」,「8」,「14」,「20」,「26」,「32」,「38」,「44」,「50」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
更に、ステータコア12の軸方向の一端側で2層目に積層された1個の第3連結導体33の第3径方向渡り部62の第1接続部54は、スロット番号「50」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から2番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。その一方、同第3連結導体33の第3径方向渡り部63の第2接続部55は、スロット番号「56」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
図6及び図12に示すように、ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31,32,33のうち3層目の連結導体31,32,33は、第2系統の3相巻線M2のW相の巻線M2wを構成するものである。ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31,32,33の層のうち、3層目は、上記した1層目と同様に、9個の第1連結導体31、9個の第2連結導体32及び1個の第3連結導体33から構成されている。ステータコア12の軸方向の一端側で2層目に積層された連結導体31〜33は、ステータコア12の軸方向の一端側(即ち第1端部接続部22側)から見て、ステータコア12の軸方向の一端側で第1系統のU相の巻線M1uを構成する1層目の連結導体31〜33を反時計方向に6°(即ち1スロット分)回転させた状態に配置されている。
ステータコア12の軸方向の一端側で3層目に積層された9個の第1連結導体31の第1径方向渡り部52の第1接続部54は、スロット番号「54」,「60」,「6」,「12」,「18」,「24」,「30」,「36」,「42」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。更に、当該9個の第1連結導体31の第1径方向渡り部53の第2接続部55は、各第1連結導体31の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。即ち、当該9個の第1連結導体31の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、スロット番号「60」,「6」,「12」,「18」,「24」,「30」,「36」,「42」,「48」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
また、ステータコア12の軸方向の一端側で3層目に積層された9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部57の第1接続部54は、スロット番号「54」,「60」,「6」,「12」,「18」,「24」,「30」,「36」,「42」のスロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。更に、当該9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、各第2連結導体32の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。即ち、当該9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、スロット番号「60」,「6」,「12」,「18」,「24」,「30」,「36」,「42」,「48」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
更に、ステータコア12の軸方向の一端側で3層目に積層された1個の第3連結導体33の第3径方向渡り部62の第1接続部54は、スロット番号「48」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から2番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。その一方、同第3連結導体33の第3径方向渡り部63の第2接続部55は、スロット番号「54」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
図6及び図13に示すように、ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31,32,33のうち4層目の連結導体31,32,33は、第1系統の3相巻線M1のV相の巻線M1vを構成するものである。ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31,32,33の層のうち、4層目は、上記した1層目と同様に、9個の第1連結導体31、9個の第2連結導体32及び1個の第3連結導体33から構成されている。ステータコア12の軸方向の一端側で4層目に積層された連結導体31〜33は、ステータコア12の軸方向の一端側(即ち第1端部接続部22側)から見て、ステータコア12の軸方向の一端側で第1系統のU相の巻線M1uを構成する1層目の連結導体31〜33を時計方向に12°(即ち2スロット分)回転させた状態に配置されている。
ステータコア12の軸方向の一端側で4層目に積層された9個の第1連結導体31の第1径方向渡り部52の第1接続部54は、スロット番号「57」,「3」,「9」,「15」,「21」,「27」,「33」,「39」,「45」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。更に、当該9個の第1連結導体31の第1径方向渡り部53の第2接続部55は、各第1連結導体31の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。即ち、当該9個の第1連結導体31の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、スロット番号「3」,「9」,「15」,「21」,「27」,「33」,「39」,「45」,「51」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
また、ステータコア12の軸方向の一端側で4層目に積層された9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部57の第1接続部54は、スロット番号「57」,「3」,「9」,「15」,「21」,「27」,「33」,「39」,「45」のスロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。更に、当該9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、各第2連結導体32の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。即ち、当該9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、スロット番号「3」,「9」,「15」,「21」,「27」,「33」,「39」,「45」,「51」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
更に、ステータコア12の軸方向の一端側で4層目に積層された1個の第3連結導体33の第3径方向渡り部62の第1接続部54は、スロット番号「51」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から2番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。その一方、同第3連結導体33の第3径方向渡り部63の第2接続部55は、スロット番号「57」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
図6及び図14に示すように、ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31,32,33のうち5層目の連結導体31,32,33は、第1系統の3相巻線M1のW相の巻線M1wを構成するものである。ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31,32,33の層のうち、5層目は、上記した1層目と同様に、9個の第1連結導体31、9個の第2連結導体32及び1個の第3連結導体33から構成されている。ステータコア12の軸方向の一端側で5層目に積層された連結導体31〜33は、ステータコア12の軸方向の一端側(即ち第1端部接続部22側)から見てステータコア12の軸方向の一端側で第1系統のU相の巻線M1uを構成する1層目の連結導体31〜33を反時計方向に12°(即ち2スロット分)回転させた状態に配置されている。
ステータコア12の軸方向の一端側で5層目に積層された9個の第1連結導体31の第1径方向渡り部52の第1接続部54は、スロット番号「53」,「59」,「5」,「11」,「17」,「23」,「29」,「35」,「41」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。更に、当該9個の第1連結導体31の第1径方向渡り部53の第2接続部55は、各第1連結導体31の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。即ち、当該9個の第1連結導体31の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、スロット番号「59」,「5」,「11」,「17」,「23」,「29」,「35」,「41」,「47」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
また、ステータコア12の軸方向の一端側で5層目に積層された9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部57の第1接続部54は、スロット番号「53」,「59」,「5」,「11」,「17」,「23」,「29」,「35」,「41」のスロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。更に、当該9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、各第2連結導体32の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。即ち、当該9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、スロット番号「59」,「5」,「11」,「17」,「23」,「29」,「35」,「41」,「47」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
更に、ステータコア12の軸方向の一端側で5層目に積層された1個の第3連結導体33の第3径方向渡り部62の第1接続部54は、スロット番号「47」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から2番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。その一方、同第3連結導体33の第3径方向渡り部63の第2接続部55は、スロット番号「53」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
図6及び図15に示すように、ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31,32,33のうち6層目の連結導体31,32,33は、第2系統の3相巻線M2のV相の巻線M2vを構成するものである。ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31,32,33の層のうち、6層目は、上記した1層目と同様に、9個の第1連結導体31、9個の第2連結導体32及び1個の第3連結導体33から構成されている。ステータコア12の軸方向の一端側で6層目に積層された連結導体31〜33は、ステータコア12の軸方向の一端側(即ち第1端部接続部22側)から見て、ステータコア12の軸方向の一端側で第1系統のU相の巻線M1uを構成する1層目の連結導体31〜33を時計方向に18°(即ち3スロット分)回転させた状態に配置されている。
ステータコア12の軸方向の一端側で6層目に積層された9個の第1連結導体31の第1径方向渡り部52の第1接続部54は、スロット番号「58」,「4」,「10」,「16」,「22」,「28」,「34」,「40」,「46」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。更に、当該9個の第1連結導体31の第1径方向渡り部53の第2接続部55は、各第1連結導体31の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。即ち、当該9個の第1連結導体31の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、スロット番号「4」,「10」,「16」,「22」,「28」,「34」,「40」,「46」,「52」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
また、ステータコア12の軸方向の一端側で6層目に積層された9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部57の第1接続部54は、スロット番号「58」,「4」,「10」,「16」,「22」,「28」,「34」,「40」,「46」のスロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。更に、当該9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、各第2連結導体32の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。即ち、当該9個の第2連結導体32の第2径方向渡り部58の第2接続部55は、スロット番号「4」,「10」,「16」,「22」,「28」,「34」,「40」,「46」,「52」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
更に、ステータコア12の軸方向の一端側で6層目に積層された1個の第3連結導体33の第3径方向渡り部62の第1接続部54は、スロット番号「52」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から2番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。その一方、同第3連結導体33の第3径方向渡り部63の第2接続部55は、スロット番号「58」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第1端部接続部22に接続されている。
そして、図6に示すように、ステータコア12の軸方向の一端側に層状に積層された連結導体31〜33においては、環状部13上で、各層の第1周方向渡り部51及び第3周方向渡り部61が軸方向に積層されるとともに、第1周方向渡り部51及び第3周方向渡り部61の径方向内側で各層の第2周方向渡り部56が軸方向に積層されている。また、ステータコア12の軸方向の一端側で層状に積層された連結導体31〜33において、同相の巻線を構成する複数の連結導体31〜33は、互いに軸方向に重ならない。例えば、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層されて第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uを構成する複数の連結導体31〜33は、互いに軸方向に重なることなく配置されている。
図16に示すように、ステータコア12の軸方向の一端面と、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された第1連結導体31、第2連結導体32及び第3連結導体33との間には、ステータコア12と当該1層目の第1連結導体31、第2連結導体32及び第3連結導体33とを電気的に絶縁するインシュレータ71が介在されている。また、ステータコア12の軸方向に隣り合う連結導体31〜33の層の間には、ステータコア12の軸方向に隣り合う連結導体31〜33同士を電気的に絶縁するインシュレータ71が介在されている。各インシュレータ71は、環状をなす絶縁紙である。そして、挿入導体21は、このインシュレータ71を軸方向に貫通している。
図5及び図6に示すように、スロット番号「49」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第1端部接続部22には、第1系統のU相の巻線M1uに給電するための第1U相電源端子T1uが接続されている。また、スロット番号「50」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第1端部接続部22には、第2系統のU相の巻線M2uに給電するための第2U相電源端子T2uが接続されている。また、スロット番号「51」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第1端部接続部22には、第1系統のV相の巻線M1vに給電するための第1V相電源端子T1vが接続されている。また、スロット番号「52」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第1端部接続部22には、第2系統のV相の巻線M2vに給電するための第2V相電源端子T2vが接続されている。また、スロット番号「47」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第1端部接続部22には、第1系統のW相の巻線M1wに給電するための第1W相電源端子T1wが接続されている。また、スロット番号「48」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第1端部接続部22には、第2系統のW相の巻線M2wに給電するための第2W相電源端子T2wが接続されている。
図5、図6、図17(a)及び図17(b)に示すように、スロット番号「55」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22には、第1系統の3相巻線M1の第1中性点N1を形成するための第1U相中性点端子N1uが接続されている。また、スロット番号「56」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22には、第2系統の3相巻線M2の第2中性点N2を形成するための第2U相中性点端子N2uが接続されている。また、スロット番号「57」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22には、第1中性点N1を形成するための第1V相中性点端子N1vが接続されている。また、スロット番号「58」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22には、第2中性点N2を形成するための第2V相中性点端子N2vが接続されている。また、スロット番号「53」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22には、第1中性点N1を形成するための第1W相中性点端子N1wが接続されている。また、スロット番号「54」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22には、第2中性点N2を形成するための第2W相中性点端子N2wが接続されている。
図6に示すように、ステータコア12の軸方向の他端側(図6において右側であって前記第2端部接続部24が突出した側)には、連結導体34,35(即ち第4連結導体34及び第5連結導体35)が軸方向に層状に積層されている。本実施形態では、連結導体34、35は、ステータコア12の軸方向の他端側で巻線Mの相の数と同数の6層積層されている。
図6、図7及び図18(a)に示すように、ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34、35のうち、ステータコア12の軸方向の他端面に最も近い1層目の連結導体34、35は、第2系統の3相巻線M2のV相の巻線M2vを構成するものである。ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35の層のうち、1層目は、10個の第4連結導体34及び10個の第5連結導体35から構成されている。
図18(b)に示すように、第4連結導体34は、前記第1連結導体31と同様に、絶縁被膜を備えない導電性板材から形成されており、その長手方向の複数箇所が屈曲された帯状をなしている。第4連結導体34は、ステータコア12の周方向に沿うように延びる第4周方向渡り部81と、該第4周方向渡り部81の周方向(本実施形態では第4周方向渡り部81の長手方向に同じ)の両端部から径方向に延びる2つの第4径方向渡り部82,83とから構成されている。
第4周方向渡り部81は、前記第1周方向渡り部51と同じ形状をなしている。そして、2つの第4径方向渡り部82,83は、第4周方向渡り部81の周方向の両端部からステータコア12の径方向に沿って径方向内側に延びている。更に、第4径方向渡り部82,83は、軸方向の幅が一定の帯状をなしている。本実施形態では、第4径方向渡り部82,83の軸方向の幅は、第4周方向渡り部81の軸方向の幅と等しい。また、各第4径方向渡り部82,83の厚さは、ティース14の周方向の幅の半分以下の幅となっており、本実施形態では、第4周方向渡り部81の厚さと等しい。即ち、本実施形態の第4連結導体34は、その長手方向の全体に亘って軸方向の幅及び厚さが一定であり、長手方向に沿って断面積が一定となっている。
第4連結導体34における2つの第4径方向渡り部82,83のうち、ステータコア12の軸方向の他方側(第2端部接続部24側)から見て時計方向側に位置する一方の第4径方向渡り部82の先端部には、前記第1径方向渡り部52の先端部に形成された第1接続部54と同様の第1接続部54が形成されている。第1接続部54は、第4径方向渡り部82の先端部を他方の第4径方向渡り部83と反対側に略直角に屈曲して形成されている。そして、第4径方向渡り部82の径方向の長さは、第4周方向渡り部81が環状部13上に位置するように第4連結導体34がステータコア12の軸方向の他端側に配置された状態において、スロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第2当接面25に第1接続部54が達する長さとなっている。
第1接続部54を有する第4径方向渡り部82は、第4周方向渡り部81に対してその基端から先端までステータコア12の軸方向の位置が変化していない。そして、第4径方向渡り部82は、第4周方向渡り部81におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲内に位置する。本実施形態では、第4径方向渡り部82は、第4周方向渡り部81におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲と同じ範囲に亘って形成されている。
第4連結導体34における2つの第4径方向渡り部82,83のうち、ステータコア12の軸方向の他端側(第2端部接続部24側)から見て反時計方向側に位置する他方の第4径方向渡り部83は、前記第1連結導体31の第1径方向渡り部53と同じ形状をなしており、その先端部に第2接続部55を有する。そして、第4径方向渡り部83は、第4周方向渡り部81に対してその基端から先端までステータコア12の軸方向の位置が変化していない。更に、第4径方向渡り部83は、第4周方向渡り部81におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲内に位置する。本実施形態では、第4径方向渡り部83は、第4周方向渡り部81におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲と同じ範囲に亘って形成されている。即ち、本実施形態の第4連結導体34においては、第4周方向渡り部81は、ステータコア12の軸方向には、第4径方向渡り部82,83におけるステータコア12の軸方向の厚さの範囲と同じ範囲に形成されている。
このような第4連結導体34は、ステータコア12の軸方向の他端側で、6個離れた位置にある(即ち5個置きの)2つのスロット15のうち時計方向側の一方のスロット15に挿入された径方向内側から3番目の挿入導体21と、反時計方向側の他方のスロット15に挿入された径方向内側から4番目の挿入導体21とを連結する。第4連結導体34の第1接続部54は、接続される挿入導体21の第2端部接続部24の径方向外側に配置されて同第2端部接続部24と径方向に隣り合うとともに、第2当接面25上に配置されている。そして、同第1接続部54と第2端部接続部24とが接合されている。また、第4連結導体34の第2接続部55は、接続される挿入導体21の第2端部接続部24の径方向外側に配置されて同第2端部接続部24と径方向に隣り合うとともに、第2当接面25上に配置されている。そして、同第2接続部55と第2端部接続部24とが接合されている。尚、第4径方向渡り部82における第1接続部54よりも基端側の部分、及び第4径方向渡り部83における第2接続部55よりも基端側の部分は、それぞれティース14の軸方向の他端側に配置されている。
図18(a)に示すように、ステータコア12の軸方向の他端側で1層目に積層された、第2系統の3相巻線M2のV相の巻線M2vを構成する10個の第4連結導体34は、周方向に等角度間隔(本実施形態では36°間隔)に並設されている。また、当該10個の第4連結導体34は、第4周方向渡り部81が環状部13上に(環状部13と軸方向に並ぶ位置に)配置されるとともに、第4径方向渡り部82,83がそれぞれティース14上に(ティース14と軸方向に並ぶ位置に)配置されている。そして、当該10個の第4連結導体34は、径方向の位置が等しく配置されるとともに、軸方向の位置が等しく配置されている。また、当該10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部82の第1接続部54は、スロット番号「58」,「4」,「10」,「16」,「22」,「28」,「34」,「40」,「46」,「52」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から3番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。また、当該10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部83の第2接続部55は、各第4連結導体34の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から反時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。即ち、当該10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部83の第2接続部55は、スロット番号「4」,「10」,「16」,「22」,「28」,「34」,「40」,「46」,「52」,「58」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。
図18(a)及び図18(b)に示すように、前記第5連結導体35は、前記第1連結導体31と同様に、絶縁被膜を備えない導電性板材から形成されており、その長手方向の複数箇所が屈曲された帯状をなしている。第5連結導体35は、ステータコア12の周方向に沿うように延びる第5周方向渡り部86と、該第5周方向渡り部86の周方向(本実施形態では第5周方向渡り部86の長手方向に同じ)の両端部から径方向に延びる2つの第5径方向渡り部87,88とから構成されている。
第5周方向渡り部86は、前記第2周方向渡り部56と同じ形状をなしている。そして、2つの第5径方向渡り部87,88は、第5周方向渡り部86の周方向の両端部からステータコア12の径方向に沿って径方向内側に延びている。更に、第5径方向渡り部87,88は、軸方向の幅が一定の帯状をなしている。本実施形態では、第5径方向渡り部87,88の軸方向の幅は、第5周方向渡り部86の軸方向の幅と等しい。また、各第5径方向渡り部87,88の厚さは、ティース14の周方向の幅の半分以下の幅となっており、本実施形態では、第5周方向渡り部86の厚さと等しい。即ち、本実施形態の第5連結導体35は、その長手方向の全体に亘って軸方向の幅及び厚さが一定であり、長手方向に沿って断面積が一定となっている。
第5連結導体35における2つの第5径方向渡り部87,88のうち、ステータコア12の軸方向の他方側(第2端部接続部24側)から見て時計方向側に位置する一方の第5径方向渡り部87の先端部には、前記第1径方向渡り部52の先端部に形成された第1接続部54と同様の第1接続部54が形成されている。第1接続部54は、第5径方向渡り部87の先端部を他方の第5径方向渡り部88と反対側に略直角に屈曲して形成されている。そして、第5径方向渡り部87の径方向の長さは、第5周方向渡り部86が環状部13上に位置するように第5連結導体35がステータコア12の軸方向の他端側に配置された状態において、スロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から2番目の挿入導体21の第2当接面25に第1接続部54が達する長さとなっている。
第1接続部54を有する第5径方向渡り部87は、第5周方向渡り部86に対してその基端から先端までステータコア12の軸方向の位置が変化していない。そして、第5径方向渡り部87は、第5周方向渡り部86におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲内に位置する。本実施形態では、第5径方向渡り部87は、第5周方向渡り部86におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲と同じ範囲に亘って形成されている。
第5連結導体35における2つの第5径方向渡り部87,88のうち、ステータコア12の軸方向の他方側(第2端部接続部24側)から見て反時計方向側に位置する一方の第5径方向渡り部88の先端部には、前記第1径方向渡り部53の先端部に形成された第2接続部55と同様の第2接続部55が形成されている。第2接続部55は、第5径方向渡り部88の先端部を一方の第5径方向渡り部87と反対側に略直角に屈曲して形成されている。そして、第5径方向渡り部88の径方向の長さは、第5周方向渡り部86が環状部13上に位置するように第5連結導体35がステータコア12の軸方向の他端側に配置された状態において、スロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第2当接面25に第2接続部55が達する長さとなっている。
第2接続部55を有する第5径方向渡り部88は、第5周方向渡り部86に対してその基端から先端までステータコア12の軸方向の位置が変化していない。そして、第5径方向渡り部88は、第5周方向渡り部86におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲内に位置する。本実施形態では、第5径方向渡り部88は、第5周方向渡り部86におけるステータコア12の軸方向の幅の範囲と同じ範囲に亘って形成されている。即ち、本実施形態の第5連結導体35においては、第5周方向渡り部86は、ステータコア12の軸方向には、第5径方向渡り部87,88におけるステータコア12の軸方向の厚さの範囲と同じ範囲に形成されている。
このような第5連結導体35は、ステータコア12の軸方向の他端側で、6個離れた位置にある(即ち5個置きの)2つのスロット15のうち時計方向側の一方のスロット15に挿入された径方向内側から2番目の挿入導体21と、反時計方向側の他方のスロット15に挿入された径方向内側から1番目の挿入導体21とを連結する。第5連結導体35の第1接続部54は、接続される挿入導体21の第2端部接続部24の径方向外側に配置されて同第2端部接続部24と径方向に隣り合うとともに、第2当接面25上に配置されている。そして、同第1接続部54と第2端部接続部24とが接合されている。また、第5連結導体35の第2接続部55は、接続される挿入導体21の第2端部接続部24の径方向外側に配置されて同第2端部接続部24と径方向に隣り合うとともに、第2当接面25上に配置されている。そして、同第2接続部55と第2端部接続部24とが接合されている。尚、第5径方向渡り部87における第1接続部54よりも基端側の部分、及び第5径方向渡り部88における第2接続部55よりも基端側の部分は、それぞれティース14の軸方向の他端側に配置されている。
そして、ステータコア12の軸方向の他端側で1層目に積層された、第2系統の3相巻線M2のV相の巻線M2vを構成する10個の第5連結導体35は、周方向に並んだ10個の第4連結導体34の径方向内側に配置されて周方向に等角度間隔(本実施形態では36°間隔)に並設されている。即ち、各第4連結導体34の内側に第5連結導体35がそれぞれ配置されている。各第4連結導体34の内側に配置された第5連結導体35は、第4連結導体34と径方向に離間している。また、当該10個の第5連結導体35の第5周方向渡り部86は、第4径方向渡り部82の径方向内側で環状部13上に(環状部13と軸方向に並ぶ位置に)配置されている。更に、当該10個の第5連結導体35は、第5径方向渡り部87が第4径方向渡り部82と共にティース14上に(ティース14と軸方向に並ぶ位置に)配置される一方、第5径方向渡り部88が第4径方向渡り部83と共にティース14上に(ティース14と軸方向に並ぶ位置に)配置されている。そして、当該10個の第5連結導体35は、径方向の位置が等しく配置されるとともに、軸方向の位置が等しく配置されており、更に、ステータコア12の軸方向の他端側で1層目に積層された前記10個の第4連結導体34と軸方向の位置が等しい。また、当該10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部87の第1接続部54は、スロット番号「58」,「4」,「10」,「16」,「22」,「28」,「34」,「40」,「46」,「52」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から2番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。また当該10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部88の第2接続部55は、各第5連結導体35の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から反時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。即ち、当該10個の第5連結導体35の第4径方向渡り部83の第2接続部55は、スロット番号「4」,「10」,「16」,「22」,「28」,「34」,「40」,「46」,「52」,「58」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。
図6及び図19に示すように、ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35のうち2層目の連結導体34,35は、第1系統の3相巻線M1のW相の巻線M1wを構成するものである。ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35の層のうち、2層目は、上記した1層目と同様に、10個の第4連結導体34及び10個の第5連結導体35から構成されている。ステータコア12の軸方向の他端側で2層目に積層された連結導体34,35は、ステータコア12の軸方向の他端側(即ち第2端部接続部24側)から見て、ステータコア12の軸方向の他端側で第2系統のV相の巻線M2vを構成する1層目の連結導体34,35を反時計方向に6°(即ち1スロット分)回転させた状態に配置されている。
ステータコア12の軸方向の他端側で2層目に積層された10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部82の第1接続部54は、スロット番号「59」,「5」,「11」,「17」,「23」,「29」,「35」,「41」,「47」,「53」のスロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。更に、当該10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部83の第2接続部55は、各第4連結導体34の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から反時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。即ち、当該10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部83の第2接続部55は、スロット番号「5」,「11」,「17」,「23」,「29」,「35」,「41」,「47」,「53」,「59」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。
また、ステータコア12の軸方向の他端側で2層目に積層された10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部87の第1接続部54は、スロット番号「59」,「5」,「11」,「17」,「23」,「29」,「35」,「41」,「47」,「53」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。更に、当該10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部88の第2接続部55は、各第5連結導体35の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から反時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。即ち、当該10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部88の第2接続部55は、スロット番号「5」,「11」,「17」,「23」,「29」,「35」,「41」,「47」,「53」,「59」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。
図6及び図20に示すように、ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35のうち3層目の連結導体34,35は、第1系統の3相巻線M1のV相の巻線M1vを構成するものである。ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35の層のうち、3層目は、上記した1層目と同様に、10個の第4連結導体34及び10個の第5連結導体35から構成されている。ステータコア12の軸方向の他端側で3層目に積層された連結導体34,35は、ステータコア12の軸方向の他端側(即ち第2端部接続部24側)から見て、ステータコア12の軸方向の他端側で第2系統のV相の巻線M2vを構成する1層目の連結導体34,35を反時計方向に30°(即ち5スロット分)回転させた状態に配置されている。
ステータコア12の軸方向の他端側で3層目に積層された10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部82の第1接続部54は、スロット番号「3」,「9」,「15」,「21」,「27」,「33」,「39」,「45」,「51」,「57」のスロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。更に、当該10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部83の第2接続部55は、各第4連結導体34の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から反時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。即ち、当該10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部83の第2接続部55は、スロット番号「9」,「15」,「21」,「27」,「33」,「39」,「45」,「51」,「57」,「3」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。
また、ステータコア12の軸方向の他端側で3層目に積層された10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部87の第1接続部54は、スロット番号「3」,「9」,「15」,「21」,「27」,「33」,「39」,「45」,「51」,「57」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。更に、当該10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部88の第2接続部55は、各第5連結導体35の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から反時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。即ち、当該10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部88の第2接続部55は、スロット番号「9」,「15」,「21」,「27」,「33」,「39」,「45」,「51」,「57」,「3」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。
図6及び図21に示すように、ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35のうち4層目の連結導体34,35は、第2系統の3相巻線M2のW相の巻線M2wを構成するものである。ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35の層のうち、4層目は、上記した1層目と同様に、10個の第4連結導体34及び10個の第5連結導体35から構成されている。ステータコア12の軸方向の他端側で4層目に積層された連結導体34,35は、ステータコア12の軸方向の他端側(即ち第2端部接続部24側)から見て、ステータコア12の軸方向の他端側で第2系統のV相の巻線M2vを構成する1層目の連結導体34,35を反時計方向に12°(即ち2スロット分)回転させた状態に配置されている。
ステータコア12の軸方向の他端側で4層目に積層された10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部82の第1接続部54は、スロット番号「60」,「6」,「12」,「18」,「24」,「30」,「36」,「42」,「48」,「54」のスロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。更に、当該10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部83の第2接続部55は、各第4連結導体34の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から反時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。即ち、当該10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部83の第2接続部55は、スロット番号「6」,「12」,「18」,「24」,「30」,「36」,「42」,「48」,「54」,「60」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。
また、ステータコア12の軸方向の他端側で4層目に積層された10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部87の第1接続部54は、スロット番号「60」,「6」,「12」,「18」,「24」,「30」,「36」,「42」,「48」,「54」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。更に、当該10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部88の第2接続部55は、各第5連結導体35の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から反時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。即ち、当該10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部88の第2接続部55は、スロット番号「6」,「12」,「18」,「24」,「30」,「36」,「42」,「48」,「54」,「60」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。
図6、図7及び図22に示すように、ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35のうち5層目の連結導体34,35は、第2系統の3相巻線M2のU相の巻線M2uを構成するものである。ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35の層のうち、5層目は、上記した1層目と同様に、10個の第4連結導体34及び10個の第5連結導体35から構成されている。ステータコア12の軸方向の他端側で5層目に積層された連結導体34,35は、ステータコア12の軸方向の他端側(即ち第2端部接続部24側)から見て、ステータコア12の軸方向の他端側で第2系統のV相の巻線M2vを構成する1層目の連結導体34,35を反時計方向に24°(即ち4スロット分)回転させた状態に配置されている。
ステータコア12の軸方向の他端側で5層目に積層された10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部82の第1接続部54は、スロット番号「2」,「8」,「14」,「20」,「26」,「32」,「38」,「44」,「50」,「56」のスロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。更に、当該10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部83の第2接続部55は、各第4連結導体34の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から反時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。即ち、当該10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部83の第2接続部55は、スロット番号「8」,「14」,「20」,「26」,「32」,「38」,「44」,「50」,「56」,「2」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。
また、ステータコア12の軸方向の他端側で5層目に積層された10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部87の第1接続部54は、スロット番号「2」,「8」,「14」,「20」,「26」,「32」,「38」,「44」,「50」,「56」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。更に、当該10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部88の第2接続部55は、各第5連結導体35の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から反時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。即ち、当該10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部88の第2接続部55は、スロット番号「8」,「14」,「20」,「26」,「32」,「38」,「44」,「50」,「56」,「2」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。
図6、図7及び図23に示すように、ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35のうち6層目の連結導体34,35は、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uを構成するものである。ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35の層のうち、6層目は、上記した1層目と同様に、10個の第4連結導体34及び10個の第5連結導体35から構成されている。ステータコア12の軸方向の他端側で6層目に積層された連結導体34,35は、ステータコア12の軸方向の他端側(即ち第2端部接続部24側)から見て、ステータコア12の軸方向の他端側で第2系統のV相の巻線M2vを構成する1層目の連結導体34,35を反時計方向に12°(即ち2スロット分)回転させた状態に配置されている。
ステータコア12の軸方向の他端側で6層目に積層された10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部82の第1接続部54は、スロット番号「1」,「7」,「13」,「19」,「25」,「31」,「37」,「43」,「49」,「55」のスロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。更に、当該10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部83の第2接続部55は、各第4連結導体34の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から反時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。即ち、当該10個の第4連結導体34の第4径方向渡り部83の第2接続部55は、スロット番号「7」,「13」,「19」,「25」,「31」,「37」,「43」,「49」,「55」,「1」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から4番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。
また、ステータコア12の軸方向の他端側で6層目に積層された10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部87の第1接続部54は、スロット番号「1」,「7」,「13」,「19」,「25」,「31」,「37」,「43」,「49」,「55」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。更に、当該10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部88の第2接続部55は、各第5連結導体35の第1接続部54が接続された挿入導体21が挿入されたスロット15から反時計方向に6個進んだ位置にあるスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。即ち、当該10個の第5連結導体35の第5径方向渡り部88の第2接続部55は、スロット番号「7」,「13」,「19」,「25」,「31」,「37」,「43」,「49」,「55」,「1」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21のうち径方向内側から1番目の挿入導体21の第2端部接続部24に接続されている。
そして、図6及び図7に示すように、ステータコア12の軸方向の他端側に層状に積層された第4連結導体34及び第5連結導体35においては、環状部13上で、各層の第4周方向渡り部81が軸方向に積層されるとともに、第4周方向渡り部81の径方向内側で各層の第5周方向渡り部86が軸方向に積層されている。また、ステータコア12の軸方向の他端側で層状に積層された連結導体34,35において、同相の巻線を構成する複数の連結導体34,35は、互いに軸方向に重ならない。例えば、ステータコア12の軸方向の他端側で1層目に積層されて第2系統の3相巻線M2のV相の巻線M2vを構成する複数の連結導体34,35は、互いに軸方向に重なることなく配置されている。
図16に示すように、ステータコア12の軸方向の他端面と、ステータコア12の軸方向の他端側で1層目に積層された第4連結導体34及び第5連結導体35との間には、ステータコア12と当該1層目の第4連結導体34及び第5連結導体35とを電気的に絶縁するインシュレータ71が介在されている。また、ステータコア12の軸方向に隣り合う連結導体34,35の層の間には、ステータコア12の軸方向に隣り合う連結導体34,35同士を電気的に絶縁するインシュレータ71が介在されている。
図3乃至図5に示すように、上記のように構成された巻線Mにおいて、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uは、スロット番号「55」のスロット15から順に5個置きの10個のスロット15に挿入された挿入導体21と、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された連結導体31〜33と、ステータコア12の軸方向の他端側で6層目に積層された連結導体34,35とから構成されている。
図2(a)及び図24乃至図26に示すように、第1系統のU相の巻線M1uを、第1U相電源端子T1uから順に辿ると、まず、スロット番号「49」のスロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21が、ステータコア12の軸方向の他端側で6層目に積層された1個の第5連結導体35によって、スロット番号「43」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21に連結されている。そして、スロット番号「43」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された1個の第1連結導体31によって、スロット番号「49」のスロット15内の径方向内側から4番目の挿入導体21に連結されている。更に、スロット番号「49」のスロット15内の径方向内側から4番目の挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の他端側で6層目に積層された1個の第4連結導体34によって、スロット番号「43」のスロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21に連結されている。このように、スロット番号「49」のスロット15と、スロット番号「49」のスロット15からスロット番号が減算される方向に6スロット進んだ位置にあるスロット番号「43」のスロット15との間の6本のティース14に分布巻にて第1系統のU相の巻線M1uが巻装されている。そして、スロット番号「43」のスロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された1個の第2連結導体32によって、スロット番号「37」のスロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21に連結されている。
第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uは、以後同様に、スロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21、第5連結導体35、スロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21、第1連結導体31、スロット15内の径方向内側から4番目の挿入導体21、第4連結導体34、スロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21、第2連結導体32の順序で3回繰り返してステータコア12に巻装されている。これにより、スロット番号「37」,「31」のスロット15間の6本のティース14、スロット番号「25」,「19」のスロット15間の6本のティース14、スロット番号「13」,「7」のスロット15間の6本のティース14に第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uが分布巻にてそれぞれ巻装されている。
更に、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uにおいては、スロット番号「1」のスロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21が、ステータコア12の軸方向の他端側で6層目に積層された1個の第5連結導体35によって、スロット番号「55」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21に連結されている。そして、スロット番号「55」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された1個の第1連結導体31によって、スロット番号「1」のスロット15内の径方向内側から4番目の挿入導体21に連結されている。更に、スロット番号「1」のスロット15内の径方向内側から4番目の挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の他端側で6層目に積層された1個の第4連結導体34によって、スロット番号「55」のスロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21に連結されている。このように、スロット番号「1」のスロット15と、スロット番号「1」のスロット15からスロット番号が減算される方向に6スロット進んだ位置にあるスロット番号「55」のスロット15との間の6本のティース14に分布巻にて第1系統のU相の巻線M1uが巻装されている。
そして、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uにおいては、スロット番号「55」のスロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21が、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された1個の第3連結導体33によって、スロット番号「49」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21に連結されている。更に、スロット番号「49」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の他端側で6層目に積層された1個の第5連結導体35によって、スロット番号「55」のスロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21に連結されている。また、スロット番号「55」のスロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された1個の第2連結導体32によって、スロット番号「1」のスロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21に連結されている。
更に、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uにおいては、スロット番号「1」のスロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21が、ステータコア12の軸方向の他端側で6層目に積層された1個の第4連結導体34によって、スロット番号「7」のスロット15内の径方向内側から4番目の挿入導体21に連結されている。そして、スロット番号「7」のスロット15内の径方向内側から4番目の挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された1個の第1連結導体31によって、スロット番号「1」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21に連結されている。更に、スロット番号「1」のスロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の他端側で6層目に積層された1個の第5連結導体35によって、スロット番号「7」のスロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21に連結されている。このように、スロット番号「1」のスロット15と、スロット番号「1」のスロット15からスロット番号が加算される方向に6スロット進んだ位置にあるスロット番号「7」のスロット15との間の6本のティース14に分布巻にて第1系統のU相の巻線M1uが巻装されている。スロット番号「1」,「7」のスロット15間のティース14に巻装された当該巻線は、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uにおいて前記第1U相電源端子T1uと前記第3連結導体33との間に形成された前記巻線とは巻回方向が反対方向となっている。そして、スロット番号「7」のスロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された1個の第2連結導体32によって、スロット番号「13」のスロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21に連結されている。
第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uは、以後同様に、スロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21、第4連結導体34、スロット15内の径方向内側から4番目の挿入導体21、第1連結導体31、スロット15内の径方向内側から2番目の挿入導体21、第5連結導体35、スロット15内の径方向内側から1番目の挿入導体21、第2連結導体32の順序で3回繰り返してステータコア12に巻装されている。これにより、スロット番号「13」,「19」のスロット15間の6本のティース14、スロット番号「25」,「31」のスロット15間の6本のティース14、スロット番号「37」,「43」のスロット15間の6本のティース14に第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uが分布巻にてそれぞれ巻装されている。そして、これらの巻線(即ち第3連結導体33と第1U相中性点端子N1uとの間に形成された巻線)は、前記第1U相電源端子T1uと前記第3連結導体33との間に形成された前記巻線とは巻回方向が反対方向となっている。
更に、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uにおいては、スロット番号「49」のスロット15内の径方向内側から3番目の挿入導体21が、ステータコア12の軸方向の他端側で6層目に積層された1個の第4連結導体34によって、スロット番号「55」のスロット15内の径方向内側から4番目の挿入導体21に連結されている。そして、スロット番号「55」のスロット15内の径方向内側から4番目の挿入導体21の第1端部接続部22には、第1U相中性点端子N1uが接続されている。
図2(a)及び図3乃至図5に示すように、巻線Mにおいて、第1系統の3相巻線M1のV相の巻線M1vは、スロット番号「57」のスロット15から順に5個置きの10個のスロット15に挿入された挿入導体21と、ステータコア12の軸方向の一端側で4層目に積層された連結導体31〜33と、ステータコア12の軸方向の他端側で3層目に積層された連結導体34,35とから構成されている。即ち、第1系統の3相巻線M1のV相の巻線M1vは、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uに対して、ステータコア12の軸方向の一端側(第1端部接続部22側)から見て時計方向に2スロットピッチ(2スロット分)ずれた各スロット15に同様の順序で巻装されている。
また、巻線Mにおいて、第1系統の3相巻線M1のW相の巻線M1wは、スロット番号「53」のスロット15から順に5個置きの10個のスロット15に挿入された挿入導体21と、ステータコア12の軸方向の一端側で5層目に積層された連結導体31〜33と、ステータコア12の軸方向の他端側で2層目に積層された連結導体34,35とから構成されている。即ち、第1系統の3相巻線M1のW相の巻線M1wは、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uに対して、ステータコア12の軸方向の一端側(第1端部接続部22側)から見て反時計方向に2スロットピッチずれた各スロット15に同様の順序で巻装されている。
また、巻線Mにおいて、第2系統の3相巻線M2のU相の巻線M2uは、スロット番号「56」のスロット15から順に5個置きの10個のスロット15に挿入された挿入導体21と、ステータコア12の軸方向の一端側で2層目に積層された連結導体31〜33と、ステータコア12の軸方向の他端側で5層目に積層された連結導体34,35とから構成されている。即ち、第2系統の3相巻線M2のU相の巻線M2uは、第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uに対して、ステータコア12の軸方向の一端側(第1端部接続部22側)から見て時計方向に1スロットピッチずれた各スロット15に同様の順序で巻装されている。
また、巻線Mにおいて、第2系統の3相巻線M2のV相の巻線M2vは、スロット番号「58」のスロット15から順に5個置きの10個のスロット15に挿入された挿入導体21と、ステータコア12の軸方向の一端側で6層目に積層された連結導体31〜33と、ステータコア12の軸方向の他端側で1層目に積層された連結導体34,35とから構成されている。即ち、第2系統の3相巻線M2のV相の巻線M2vは、第2系統の3相巻線M2のU相の巻線M2uに対して、ステータコア12の軸方向の一端側(第1端部接続部22側)から見て時計方向に2スロットピッチずれた各スロット15に同様の順序で巻装されている。
また、巻線Mにおいて、第2系統の3相巻線M2のW相の巻線M2wは、スロット番号「54」のスロット15から順に5個置きの10個のスロット15に挿入された挿入導体21と、ステータコア12の軸方向の一端側で3層目に積層された連結導体31〜33と、ステータコア12の軸方向の他端側で4層目に積層された連結導体34,35とから構成されている。即ち、第2系統の3相巻線M2のW相の巻線M2wは、第2系統の3相巻線M2のU相の巻線M2uに対して、ステータコア12の軸方向の一端側(第1端部接続部22側)から見て反時計方向に2スロットピッチずれた各スロット15に同様の順序で巻装されている。
そして、第2系統の3相巻線M2は、第1系統の3相巻線M1に対して周方向の一方側(ステータコア12の軸方向の一端側から見て時計方向側)に1スロットピッチずれてステータコア12に巻装されている。
図17(a)に示すように、第1U相中性点端子N1u、第1V相中性点端子N1v及び第1W相中性点端子N1wを互いに接続することにより、第1系統の3相巻線M1の第1中性点N1が形成されている。また、第1U相電源端子T1u、第1V相電源端子T1v及び第1W相電源端子T1wは、第1系統の3相巻線M1における各相の電力を受電する端子となっている。これにより、図17(a)に示すような電気回路からなる3相Y結線の第1系統の3相巻線M1が形成されている。また、図17(b)に示すように、第2U相中性点端子N2u、第2V相中性点端子N2v及び第2W相中性点端子N2wを互いに接続することにより、第2系統の3相巻線M2の第2中性点N2が形成されている。また、第2U相電源端子T2u、第2V相電源端子T2v及び第2W相電源端子T2wは、第2系統の3相巻線M2における各相の電力を受電する端子となっている。これにより、図17(b)に示すような電気回路からなる3相Y結線の第2系統の3相巻線M2が形成されている。
そして、第1系統の3相巻線M1と、第2系統の3相巻線M2とにはそれぞれ独立した3相交流電源が供給される。本実施形態では、第1系統の3相巻線M1に通電(給電)される3相交流電源と第2系統の3相巻線M2に供給される3相交流電源とは、電気角30°の位相差を有する。
上記のように構成されたステータ11では、各スロット15に挿入された4本ずつの挿入導体21は、巻線Mを構成する6相の巻線M1u,M1v,M1w,M2u,M2v,M2wのうち同じ相の巻線を構成している。そして、同じ相の巻線を構成する挿入導体21の第1端部接続部22は、ステータコア12の軸方向の一端側に積層された6層の連結導体31〜33のうち同じ層の連結導体31〜33に接続されている。そのため、スロット15ごとに、挿入された4本の挿入導体21の第1端部接続部22の軸方向の位置(ステータコア12の軸方向の位置)が等しいとともに、5個置きのスロット15に挿入された挿入導体21の第1端部接続部22の軸方向の位置(ステータコア12の軸方向の位置)が等しくなっている。同様に、同じ相の巻線を構成する挿入導体21の第2端部接続部24は、ステータコア12の軸方向の他端側に積層された6層の連結導体34,35のうち同じ層の連結導体34,35に接続されている。そのため、スロット15ごとに、挿入された4本の挿入導体21の第2端部接続部24の軸方向の位置(ステータコア12の軸方向の位置)が等しいとともに、5個置きのスロット15に挿入された挿入導体21の第2端部接続部24の軸方向の位置(ステータコア12の軸方向の位置)が等しくなっている。
更に、同相の巻線を構成する複数の連結導体31〜35は、ステータコア12の軸方向の両側で、ステータコア12の軸方向の端面からの高さが等しく配置されている。そして、異なる相の巻線を構成する連結導体31〜35は、ステータコア12の軸方向の両側で、軸方向に完全にずれて軸方向に層状に積層されている。即ち、ステータコア12の周方向の何れの位置から径方向に見ても、異なる相の巻線を構成する連結導体31〜35は、径方向に重なる部分が無い。
更に、図5及び図6に示すように、ステータコア12の軸方向の両側に積層された連結導体31〜35を、ステータ11の軸方向の一端側から軸方向に沿って一方向(図6において左から右に向かう方向)に見ると、ステータコア12の軸方向の一端側では、ステータコア12の軸方向の一端面から遠い層から、第2系統のV相の巻線M2vを構成する連結導体31〜33の層、第1系統のW相の巻線M1wを構成する連結導体31〜33の層、第1系統のV相の巻線M1vを構成する連結導体31〜33の層、第2系統のW相の巻線M2wを構成する連結導体31〜33の層、第2系統のU相の巻線M2uを構成する連結導体31〜33の層、第1系統のU相の巻線M1uを構成する連結導体31〜33の層の順に積層されている。そして、ステータコア12の軸方向の他端側では、ステータコア12の軸方向の他端面に近い層から、第2系統のV相の巻線M2vを構成する連結導体34,35の層、第1系統のW相の巻線M1wを構成する連結導体34,35の層、第1系統のV相の巻線M1vを構成する連結導体34,35の層、第2系統のW相の巻線M2wを構成する連結導体34,35の層、第2系統のU相の巻線M2uを構成する連結導体34,35の層、第1系統のU相の巻線M1uを構成する連結導体34,35の層の順に積層されている。このため、各相の巻線M1u,M1v,M1w,M2u,M2v,M2wは、ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31〜33の層と、ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35の層と間の軸方向の距離が互いに等しくなっている。従って、全ての挿入導体21の軸方向の長さを等しくできている。
また、図3乃至図5及び図16に示すように、周方向に隣り合うスロット15に挿入された挿入導体21の第1端部接続部22は、ステータコア12の軸方向の一端側に積層された6層の連結導体31〜33において、1層差(1段差)若しくは2層差(2段差)となる層の連結導体31〜33の接続部54,55に接続されている。即ち、周方向に隣り合う任意の2つの挿入導体21がステータコア12の軸方向の一端側で接続される2つの接続部54若しくは接続部55は、当該2つの接続部54若しくは接続部55のうち一方の接続部が、他方の接続部を含む連結導体31〜33の層に対して軸方向に1層離間した連結導体31〜33の層に含まれるものと、当該2つの接続部54若しくは接続部55のうち一方の接続部が、他方の接続部を含む連結導体31〜33の層に対して軸方向に2層離間した連結導体31〜33の層に含まれるものとの何れかである。例えば、スロット番号「1」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21の第1端部接続部22は、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目に積層された第1系統のU相の巻線M1uを構成する第1連結導体31若しくは第2連結導体32の第1接続部54若しくは第2接続部55に接続されている。そして、スロット番号「1」のスロット15と周方向の一方側で隣り合うスロット番号「2」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21の第1端部接続部22は、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目の連結導体31〜33とは1層差(1段差)となる2層目に積層された第2系統のU相の巻線M2uを構成する第1連結導体31若しくは第2連結導体32の第1接続部54若しくは第2接続部55に接続されている。更に、スロット番号「1」のスロット15と周方向の他方側で隣り合うスロット番号「60」のスロット15に挿入された4本の挿入導体21の第1端部接続部22は、ステータコア12の軸方向の一端側で1層目の連結導体31〜33とは2層差(2段差)となる3層目に積層された第2系統のW相の巻線M2wを構成する第1連結導体31若しくは第2連結導体32の第1接続部54若しくは第2接続部55に接続されている。
尚、前記したように、各相の巻線M1u,M1v,M1w,M2u,M2v,M2wは、ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31〜33の層と、ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35の層との間の軸方向の距離が互いに等しくなっているとともに、全ての挿入導体21の軸方向の長さが等しい。そのため、周方向に隣り合うスロット15に挿入された挿入導体21の第2端部接続部24も、ステータコア12の軸方向の他端側に積層された6層の連結導体34,35において、1層差(1段差)若しくは2層差(2段差)となる層の連結導体34,35の接続部54,55に接続されている。即ち、周方向に隣り合う任意の2つの挿入導体21がステータコア12の軸方向の他端側で接続される2つの接続部54若しくは接続部55は、当該2つの接続部54若しくは接続部55のうち一方の接続部が、他方の接続部を含む連結導体34,35の層に対して軸方向に1層離間した連結導体34,35の層に含まれるものと、当該2つの接続部54若しくは接続部55のうち一方の接続部が、他方の接続部を含む連結導体34,35の層に対して軸方向に2層離間した連結導体34,35の層に含まれるものとの何れかである。
そして、第1端部接続部22と連結導体31〜33、第2端部接続部24と連結導体34,35は、本実施形態では、アーク溶接(例えばTig溶接)により機械的及び電気的に接続されている。図6及び図16に示すように、ステータコア12の軸方向の一端側で第1端部接続部22と連結導体31〜33の接続部54,55とを接続するときには、まず、1個のスロット15に挿入された4本の挿入導体21の第1端部接続部22と、これらの挿入導体21の第1当接面23上に配置された第1接続部54若しくは第2接続部55とを、溶接装置の溶接ガンを径方向外側から径方向内側に移動させながら径方向外側から順に接続していく。その後、溶接ガンを、直前に溶接を施した挿入導体21が接続された連結導体31〜33の層と、次に溶接を施す挿入導体21が接続される連結導体31〜33の層との段差分だけ軸方向に移動させる。更に、溶接ガンをステータコア12の周方向にスロット1個分移動させて、次に溶接を施す挿入導体21が挿入されたスロット15上に同溶接ガンを配置する。そして、溶接ガンと軸方向に対向するスロット15に挿入された4本の挿入導体21の第1端部接続部22と、これらの挿入導体21の第1当接面23上に配置された第1接続部54若しくは第2接続部55とを、溶接ガンを径方向外側から径方向内側に移動させながら径方向外側から順に接続していく。以後同様にして、各スロット15内の挿入導体21の第1端部接続部22と連結導体31〜33の第1接続部54及び第2接続部55とを接続していく。尚、溶接装置のアース電極は、溶接を行う連結導体31〜33の周方向渡り部51,56,61に径方向外側から接触する。また、ステータコア12の軸方向の他端側で第2端部接続部24と連結導体34,35とを接続するときにも同様にして溶接が行われる。
図1に示すように、上記のように第1系統の3相巻線M1と第2系統の3相巻線M2とが巻回されたステータ11の内側には、ロータ101が配設されている。ロータ101の回転軸102は、略円柱状をなしている。そして、回転軸102は、ヨーク3の底部中央に設けられた軸受111と、エンドプレート4の中央に設けられた軸受112とによって軸支されている。即ち、ロータ101は、該回転軸102が軸受111,112によって軸支されることによりモータケース2に対して回転可能に支持されている。回転軸102の基端部(即ちヨーク3の底部側の端部)は、ヨーク3の底部を貫通して前記収容ボックス5の内部に突出している。また、回転軸102の先端部(即ちエンドプレート4側の端部)は、エンドプレート4を貫通してモータケース2の外部に突出している。また、回転軸102において軸受111と軸受112との間となる部分に、ロータコア103が外嵌固定されている。このロータコア103の外周面には、複数のマグネット104が固着されている。ロータコア103及びマグネット104はステータ11の内側に配置されるとともに、マグネット104はステータ11と径方向に対向している。
前記収容ボックス5内には、駆動装置121が収納されている。駆動装置121は、ロータ101の回転を制御するための回転センサ122、ECU(電子制御ユニット)123、第1スイッチングトランジスタQ1u,Q1v,Q1w並びに第2スイッチングトランジスタQ2u,Q2v,Q2w等の各種の回路素子、及び回路基板124を有する。回路基板124は、収容ボックス5の内部で同収容ボックス5の底部に固定されている。
回転センサ122は、ヨーク3の底部中央を貫通して収容ボックス5の内部に突出した回転軸102の基端面と対向するように回路基板124に実装されている。回転センサ122は、本実施形態ではMRセンサ等の磁気センサからなる。回転軸102の基端面には、同回転軸102と一体回転する検出用マグネット122aが固定されており、回転センサ122は、当該検出用マグネット122aの回転角を検出して検出した回転角に応じた検出信号を出力する。
ECU123はマイクロコンピュータを有する。ECU123は、回転センサ122が出力する検出信号に基づいて、その時々のロータ101の回転角度、回転速度等を検出する。そして、検出したロータ101の回転角度、回転速度等に基づいて、ECU123は、第1系統の3相巻線M1及び第2系統の3相巻線M2の各相の巻線M1u,M1v,M1w,M2u,M2v,M2wへの電力供給タイミングを演算する。更に、ECU123は、その演算結果に基づいて、第1系統の3相巻線M1及び第2系統の3相巻線M2の各相の巻線M1u,M1v,M1w,M2u,M2v,M2wへ給電するための制御信号を出力する。
第1スイッチングトランジスタQ1u,Q1v,Q1wは、例えば、パワーMOSトランジスタからなり、ECU123が出力する制御信号に基づいてオンオフ制御されるようになっている。そして、第1スイッチングトランジスタQ1uには第1U相電源端子T1uが接続され、第1スイッチングトランジスタQ1vには第1V相電源端子T1vが接続され、第1スイッチングトランジスタQ1wには第1W相電源端子T1wが接続されている。第1スイッチングトランジスタQ1u,Q1v,Q1wは、所定のタイミングでオンオフ制御されることによって、第1系統の3相巻線M1の各相の巻線M1u,M1v,M1wに電力をそれぞれ供給制御する。これによって、第1系統の3相巻線M1による回転磁界がステータ11に生成される。
第2スイッチングトランジスタQ2u,Q2v,Q2wは、例えば、パワーMOSトランジスタからなり、ECU123が出力する制御信号に基づいてオンオフ制御されるようになっている。そして、第2スイッチングトランジスタQ2uには第2U相電源端子T2uが接続され、第2スイッチングトランジスタQ2vには第2V相電源端子T2vが接続され、第2スイッチングトランジスタQ2wには第2W相電源端子T2wが接続されている。第2スイッチングトランジスタQ2u,Q2v,Q2wは、所定のタイミングでオンオフ制御されることによって、第2系統の3相巻線M2の各相の巻線M2u,M2v,M2wに電力をそれぞれ供給制御する。これによって、第2系統の3相巻線M2による回転磁界がステータ11に生成される。
そして、本実施形態のブラシレスモータ1においては、ステータ11に生成された第1系統の3相巻線M1による回転磁界及び第2系統の3相巻線M2による回転磁界に応じてロータ101が回転される。
次に、本実施形態のステータ11の作用を説明する。
各相の巻線M1u,M1v,M1w,M2u,M2v,M2wを構成する挿入導体21は、スロット15に軸方向から挿入されるものであるため、挿入導体21の断面形状をスロット15の断面形状に応じた形状とすることができる。
また、周方向に離間した位置にある挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の両側に配置され挿入導体21に接続される連結導体31〜35によって連結されている。そのため、挿入導体21若しくは連結導体31〜35に、従来の巻線を構成するセグメントのようにステータコア12の軸方向の両側で同ステータコア12の軸方向に対して傾斜する部分を設けなくてもよい。更に、各相の巻線M1u,M1v,M1w,M2u,M2v,M2wにおいては、複数の連結導体31〜35は、互いに軸方向に重ならない。従って、挿入導体21及び連結導体31〜35がステータコア12の軸方向の端面から軸方向に大きく突出することが抑制される。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)各相の巻線M1u,M1v,M1w,M2u,M2v,M2wを構成する挿入導体21は、スロット15に軸方向から挿入されるものであるため、挿入導体21の断面形状をスロット15の断面形状に応じた形状とすることができる。従って、占積率を高くすることができる。また、周方向に離間した位置にある挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の両側に配置され挿入導体21に接続される連結導体31〜35によって連結されている。そのため、挿入導体21若しくは連結導体31〜35に、従来の巻線を構成するセグメントのようにステータコア12の軸方向の両側で同ステータコア12の軸方向に対して傾斜する部分を設けなくてもよい。更に、各相の巻線M1u,M1v,M1w,M2u,M2v,M2wにおいては、複数の連結導体31〜35は、互いに軸方向に重ならない。従って、挿入導体21及び連結導体31〜35がステータコア12の軸方向の端面から軸方向に大きく突出することが抑制される。即ち、巻線Mにおいてステータコア12の軸方向の端面から軸方向に突出した部分であるコイルエンドの軸方向の高さを抑えることができる。
(2)第1連結導体31においては、第1周方向渡り部51が、第1径方向渡り部52の軸方向の幅H2の範囲内且つ第1径方向渡り部53の軸方向の幅H3の範囲内に位置する。また、第2連結導体32、第3連結導体33、第4連結導体34及び第5連結導体35についても同様である。そのため、各連結導体31〜35におけるステータコア12の軸方向の幅が広くなることが抑制されている。従って、コイルエンドの軸方向の高さを更に抑えることができる。
(3)各挿入導体21は、ステータコア12の軸方向に沿った直線状をなしている。そのため、各挿入導体21をステータコア12の軸方向からスロット15に容易に挿入することができる。そして、挿入導体21は、該挿入導体21に接続される連結導体31〜35によって連結されるものであるため、当該挿入導体21をスロット15に収容した後に周方向に折り曲げなくてもよい。従って、ステータ11の製造が容易となるため、製造コストを低減することができる。また、挿入導体21をスロット15に収容した後に同挿入導体21を折り曲げなくてもよいため、挿入導体21と連結導体31〜35との接続不良を抑制することができる。
(4)第1連結導体31において、第1周方向渡り部51が、第1径方向渡り部52の軸方向の幅H2の範囲内且つ第1径方向渡り部53の軸方向の幅H3の範囲内に位置する。また、第2連結導体32、第3連結導体33、第4連結導体34及び第5連結導体35についても同様である。更に、同相の巻線を構成する複数の連結導体31〜35は、ステータコア12の軸方向の両側で、ステータコア12の軸方向の端面からの高さ(軸方向の高さ)が等しく配置されている。そのため、巻線Mを構成する各相の巻線M1u,M1v,M1w,M2u,M2v,M2wは、ステータコア12の軸方向の両側で軸方向の厚さが厚くなることがそれぞれ抑制されている。従って、コイルエンドの軸方向の高さを一層抑えることができる。また、異なる相の巻線を構成する連結導体31〜35は、ステータコア12の軸方向の両側で、軸方向に完全にずれて軸方向に層状に積層されている。そのため、異なる相の巻線を構成する連結導体31〜35同士の絶縁性を確保し易くなる。更に、異なる相の巻線を構成する連結導体31〜35の第1接続部54及び第2接続部55同士が径方向に重ならない。即ち、1つの相の巻線を構成する連結導体31〜35の第1接続部54及び第2接続部55の軸方向の幅の範囲内に、他の相の巻線を構成する連結導体31〜35の第1接続部54及び第2接続部55が配置されない。従って、異なる相の巻線同士の絶縁性を確保しつつ、第1接続部54及び第2接続部55と挿入導体21とを容易に接続することができる。これらのことから、巻線Mを構成する各相の巻線M1u,M1v,M1w,M2u,M2v,M2w同士の絶縁性を確保しやすい。
(5)周方向に隣り合う任意の2つの挿入導体21がステータコア12の軸方向の一端側で接続される2つの接続部54若しくは接続部55は、当該2つの接続部54若しくは接続部55のうち一方の接続部が、他方の接続部を含む連結導体31〜33の層に対して軸方向に1層離間した連結導体31〜33の層に含まれるものと、当該2つの接続部54若しくは接続部55のうち一方の接続部が、他方の接続部を含む連結導体31〜33の層に対して軸方向に2層離間した連結導体31〜33の層に含まれるものとの何れかである。また、周方向に隣り合う任意の2つの挿入導体21がステータコア12の軸方向の他端側で接続される2つの接続部54若しくは接続部55は、当該2つの接続部54若しくは接続部55のうち一方の接続部が、他方の接続部を含む連結導体34,35の層に対して軸方向に1層離間した連結導体34,35の層に含まれるものと、当該2つの接続部54若しくは接続部55のうち一方の接続部が、他方の接続部を含む連結導体34,35の層に対して軸方向に2層離間した連結導体34,35の層に含まれるものとの何れかである。そのため、ステータコア12の軸方向の一端側で挿入導体21と接続部54,55とをステータコア12の周方向に順に溶接にて接続する場合に、ステータコア12に対して溶接装置の溶接ガンを軸方向に移動させる量は、連結導体31〜33の層をステータコア12の軸方向に1層跨ぐ量、若しくは連結導体31〜33の層をステータコア12の軸方向に2層跨ぐ量の何れかの量となる。同様に、ステータコア12の軸方向の他端側で挿入導体21と接続部54,55とをステータコア12の周方向に順に溶接にて接続する場合に、ステータコア12に対して溶接装置の溶接ガンを軸方向に移動させる量は、連結導体34,35の層をステータコア12の軸方向に1層跨ぐ量、若しくは連結導体34,35の層をステータコア12の軸方向に2層跨ぐ量の何れかの量となる。従って、ステータコア12に対して溶接ガンを軸方向に移動させる量が、全て連結導体31〜33若しくは連結導体34,35の層をステータコア12の軸方向に2層跨ぐ量である場合に比べて、ステータコア12に対して溶接ガンを軸方向に移動させる量をより少なく抑えることができる。よって、溶接ガンの移動にかかる時間をより短縮することができる。その結果、挿入導体21と接続部54,55との接続に要する時間をより短くすることができるため、挿入導体21と接続部54,55との接続にかかるコストをより減少させることができる。そして、ステータ11の生産性がより向上するため、ひいてはステータ11の製造コストをより減少させることができる。
(6)全ての挿入導体21の軸方向の長さが等しいため、挿入導体21の製造及び挿入導体21の部品管理が容易となる。その結果、ステータ11の製造コストを更に減少させることができる。
(7)全ての挿入導体21は同じ形状をなすため、挿入導体21の製造及び挿入導体21の部品管理がより容易となる。従って、ステータ11の製造コストを一層減少させることができる。
(8)連結導体31〜35は、絶縁被膜を備えない導電性板材から形成されるため、第1接続部54及び第2接続部55における絶縁被膜を除去する工程を行うことなく連結導体31〜35を形成することができる。従って、連結導体31〜35にかかる製造コストを減少させることができる。また、ステータコア12の軸方向に隣り合う連結導体31〜35の層の間には、インシュレータ71が介在されるため、該インシュレータ71によって軸方向に隣り合う連結導体31〜35同士の電気的絶縁性が確保される。また、異なる相の巻線を構成する連結導体31〜35は、軸方向に層状に積層されているため、軸方向に隣り合う連結導体31〜35の層の間に容易にインシュレータ71を介在させることができる。
(9)全ての周方向渡り部51,56,61,81,86は、環状部13の径方向の厚さの範囲内に配置されている。そのため、挿入導体21と接続部54,55とをアーク溶接にて接続する場合、径方向外側からアース電極を周方向渡り部51,56,61,81,86に容易に接触させることができる。従って、挿入導体21と接続部54,55との溶接による接続を容易に行うことができる。その結果、挿入導体21と接続部54,55との接続にかかるコストを更に減少させることができる。
(10)ブラシレスモータ1は、占積率が高く且つコイルエンドの軸方向の高さが抑えられたステータ11を備えているため、当該ブラシレスモータ1を高性能とすることができるとともに、当該ブラシレスモータ1の軸方向の大型化を抑制することができる。
(11)連結導体31〜35は、スロット15に挿入される挿入導体21とは別体で形成されてステータコア12の軸方向の両側に軸方向に層状に積層されるものである。従って、連結導体31〜35の長手方向と直交する断面の断面積を一定に維持したまま、連結導体31〜35の径方向の厚さ及び軸方向の幅を容易に変更することができる。よって、連結導体31〜35の軸方向の幅を狭くすることで、コイルエンドの軸方向の高さを更に抑えることが可能である。
(12)スロット15に挿入導体21を挿入した後に挿入導体21の軸方向の両端部を折り曲げなくてもよい。従来の略U字状のセグメントからなる巻線は、セグメントをスロットに挿入した後に同セグメントのスロットから突出した先端部を屈曲していたため、セグメントの加工が容易ではなかった。更に、従来のようにセグメントをスロットに挿入した後に同セグメントのスロットから突出した先端部を屈曲すると、当該先端部を屈曲するときにスロットの開口部にセグメントが押し付けられて、ステータコアとセグメントとの間の絶縁部材が破損する虞がある。これに対し、本実施形態の挿入導体21は、スロット15に挿入した後に折り曲げなくてもよいため、スロット15に挿入導体21を挿入した後に折り曲げる複雑な加工工程が省略されるとともに、挿入導体21とステータコア12との電気的な絶縁性を確保しやすい。
(13)ステータコア12の軸方向の一端側では、連結導体31〜33の第1接続部54及び第2接続部55は、接続される挿入導体21の第1当接面23上に配置されて第1端部接続部22と径方向に並ぶ。従って、連結導体31〜33の挿入導体21に対する軸方向及び径方向の位置決めが第1当接面23及び第1端部接続部22によってなされる。また、ステータコア12の軸方向の他端側では、連結導体34,35の第1接続部54及び第2接続部55は、接続される挿入導体21の第2当接面25上に配置されて第2端部接続部24と径方向に並ぶ。従って、連結導体34,35の挿入導体21に対する軸方向及び径方向の位置決めが第2当接面25及び第2端部接続部24によってなされる。よって、挿入導体21に対する連結導体31〜35の組み付けを容易に行うことができる。更に、接続部54,55と挿入導体21との接続時に、挿入導体21に対する接続部54,55の位置ずれが抑制されるため、接続部54,55と挿入導体21との接続を一層容易に行うことができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、全ての周方向渡り部51,56,61,81,86は、環状部13の径方向の厚さの範囲内に配置されている。しかしながら、周方向渡り部51,56,61,81,86は、必ずしも環状部13の径方向の厚さの範囲内に配置されなくてもよい。例えば、周方向渡り部51,56,61,81,86は、ステータコア12の軸方向の両側で、その少なくとも一部がティース14の径方向の長さの範囲内に配置されてもよい。
・図27に示すように、ステータコア12の軸方向の両側に配置された複数の連結導体31〜35を、ステータコア12の軸方向の両側でそれぞれ絶縁性の樹脂材料131により一体化してもよい。尚、図27においては、連結導体31〜35のうち、外周側に配置された第1連結導体31及び第4連結導体34のみを図示している。図27に示す例では、ステータコア12の軸方向の一端側に配置される複数の連結導体31〜33は、上記実施形態のように軸方向に層状に積層された状態でステータコア12の軸方向の一端面と対向する側面を除いてその周囲が絶縁性の樹脂材料131にて覆われて同樹脂材料131によって一体化されている。また、ステータコア12の軸方向の他端側に配置される複数の連結導体34,35は、上記実施形態のように軸方向に層状に積層された状態でステータコア12の軸方向の他端面と対向する側面を除いてその周囲が絶縁性の樹脂材料131にて覆われて同樹脂材料131によって一体化されている。このようにすると、絶縁性の樹脂材料131で一体化された複数の連結導体31〜33をステータコア12に対して配置することで、ステータコア12及び該ステータコア12のスロット15に挿入された挿入導体21に対する複数の連結導体31〜33の位置決めを同時に行うことができる。同様に、絶縁性の樹脂材料131で一体化された複数の連結導体34,35をステータコア12に対して配置することで、ステータコア12及び該ステータコア12のスロット15に挿入された挿入導体21に対する複数の連結導体34,35の位置決めを同時に行うことができる。従って、複数の連結導体31〜35の組付け及び複数の連結導体31〜35の位置決めを容易に行うことができる。また、複数の連結導体31〜33が樹脂材料131にて一体化されているため、連結導体31〜33同士の位置ずれが抑制されている。同様に、複数の連結導体34,35が樹脂材料131にて一体化されているため、連結導体34,35同士の位置ずれが抑制されている。従って、連結導体31〜35をステータコア12に対して組み付ける時に、連結導体31〜33同士若しくは連結導体34,35同士が位置ずれすることを抑制できる。そして、複数の連結導体31〜35のステータコア12に対する組付けを容易に行うことができるため、ステータコア12及び挿入導体21に対する連結導体31〜35の組付け誤差を低減させることができる。
・上記実施形態では、連結導体31〜35は、絶縁被膜を備えない導電性板材から形成されている。しかしながら、連結導体31〜35は、絶縁被膜にて外周が被覆された線材から形成されてもよい。この場合、各連結導体31〜35において、第1接続部54及び第2接続部55となる部分の絶縁被膜は除去される。そして、軸方向に隣り合う連結導体31〜35の層の間に、必ずしもインシュレータ71を介在させなくてもよい。
・上記実施形態では、全ての挿入導体21は同じ形状をなしている。しかしながら、複数の挿入導体21のうち、第1U相電源端子T1u、第2U相電源端子T2u、第1V相電源端子T1v、第2V相電源端子T2v、第1W相電源端子T1w、第2W相電源端子T2wが接続される挿入導体21を、これらの電源端子とそれぞれ一体化した形状の給電用導体としてもよい。各給電用導体は、給電用導体以外の挿入導体21よりもステータコア12の軸方向に長い棒状をなす。また、複数の挿入導体21のうち、第1U相中性点端子N1u、第2U相中性点端子N2u、第1V相中性点端子N1v、第2V相中性点端子N2v、第1W相中性点端子N1w、第2W相中性点端子N2wが接続される挿入導体21を、これらの中性点端子とそれぞれ一体化した形状の中性点導体としてもよい。各中性点導体は、中性点導体以外の挿入導体21よりもステータコア12の軸方向に長い棒状をなす。そして、この場合、給電用導体及び中性点導体以外の挿入導体21を全て同じ形状とすると、挿入導体21の製造及び挿入導体21の部品管理がより容易となる。従って、ステータ11の製造コストをより減少させることができる。また、複数の挿入導体21は、その形状が異なる複数種類のものがあってもよい。
・図28に示すように、ステータコア12の軸方向の両側で、ステータコア12に対する接続部54,55の軸方向の位置が等しくなるように構成してもよい。図28に示す例では、巻線Mにおいて異なる相の巻線を構成する連結導体31〜35は、ステータコア12の軸方向の両側で軸方向に層状に積層されている。そして、ステータコア12の軸方向の一端側において、ステータコア12の軸方向の一端面から最も遠い連結導体31〜33の層とステータコア12の軸方向の一端面との間に積層された連結導体31〜33の層を構成する各連結導体31〜33の径方向渡り部52,53,57,58,62,63は、その基端と接続部54,55との間に軸方向に延びる軸方向渡り部141を有する。また、ステータコア12の軸方向の他端側において、ステータコア12の軸方向の他端面から最も遠い連結導体34,35の層とステータコア12の軸方向の他端面との間に積層された連結導体34,35の層を構成する各連結導体34,35の径方向渡り部82,83,87,88は、その基端と接続部54,55との間に軸方向に延びる軸方向渡り部141を有する。尚、図28においては、ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31〜33のうち第1連結導体31のみを図示している。また、図28においては、ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35のうち第4連結導体34のみを図示している。そして、この軸方向渡り部141によって、ステータコア12の両側で、ステータコア12に対する接続部54,55の軸方向の位置が等しくなるように構成されている。
このようにすると、ステータコア12の軸方向の一端側にある全ての接続部54,55は、ステータコア12に対する軸方向の位置が等しい。同様に、ステータコア12の軸方向の他端側にある全ての接続部54,55は、ステータコア12に対する軸方向の位置が等しい。従って、挿入導体21と接続部54,55とを溶接にて接続する場合に、溶接装置の溶接ガンの軸方向の移動量を最小限に抑えることができる。よって、溶接ガンの移動にかかる時間を最小限に抑えることができる。その結果、挿入導体21と接続部54,55との接続に要する時間を短くすることができるため、挿入導体21と接続部54,55との接続にかかるコストを減少させることができる。そして、ステータ11の生産性が向上するため、ひいてはステータ11の製造コストを減少させることができる。
尚、図28に示す例において、ステータコア12の軸方向の一端面から最も遠い連結導体31〜33の層を構成する各連結導体31〜33の径方向渡り部52,53,57,58,62,63にも軸方向渡り部141を設けてもよい。そして、ステータコア12の軸方向の一端側で、ステータコア12に対する接続部54,55の軸方向の位置が等しくなるように構成してもよい。同様に、ステータコア12の軸方向の他端面から最も遠い連結導体34,35の層を構成する各連結導体34,35の径方向渡り部82,83,87,88にも軸方向渡り部141を設けて、ステータコア12の軸方向の他端側で、ステータコア12に対する接続部54,55の軸方向の位置が等しくなるように構成してもよい。
・上記実施形態では、全ての挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の長さが等しい。しかしながら、複数の挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の長さが異なる複数種類のものがあってもよい。
・図29に示すように、ステータコア12の軸方向の一端側において、周方向に連続して並んだ挿入導体21が接続される複数の接続部54,55は、周方向にスロット1個分進むごとにステータコア12の軸方向の一端面に最も近い連結導体31〜33の層からステータコア12の軸方向の一端面から最も遠い連結導体31〜33の層まで1層ずつ上がる階段状に繰り返し並ぶように構成されてもよい。同様に、ステータコア12の軸方向の他端側において、周方向に連続して並んだ挿入導体21が接続される複数の接続部54,55は、周方向にスロット1個分進むごとにステータコア12の軸方向の他端面に最も近い連結導体34,35の層からステータコア12の軸方向の他端面から最も遠い連結導体34,35の層まで1層ずつ上がる階段状に繰り返し並ぶように構成されてもよい。図29に示す例では、ステータコア12の軸方向の一端側では、接続部54,55は、周方向の一方側(図29において左側)にスロット1個分進むごとに、ステータコア12の軸方向の一端面に最も近い1層目の連結導体31〜33から6層目の連結導体31〜33まで、1層ずつ順に上がる6段の階段状に配置されている。また、ステータコア12の軸方向の他端側では、接続部54,55は、周方向の他方側(図29において右側)にスロット1個分進むごとに、ステータコア12の軸方向の他端面に最も近い1層目の連結導体34,35から6層目の連結導体34,35まで、1層ずつ順に上がる6段の階段状に配置されている。尚、図29においては、ステータコア12の軸方向の一端側に積層された連結導体31〜33のうち第1連結導体31のみを図示している。また、図29においては、ステータコア12の軸方向の他端側に積層された連結導体34,35のうち第4連結導体34のみを図示している。
このようにすると、ステータコア12の軸方向の一端側で挿入導体21と接続部54,55とをステータコア12の周方向に順に溶接にて接続する場合、溶接装置の溶接ガンを周方向にスロット1個分移動させるごとに、同溶接ガンをステータコア12の軸方向に連結導体31〜33の層1層分ずつ移動させることで、次に挿入導体21と接続部54若しくは接続部55とを接続する位置に溶接ガンを配置することができる。同様に、ステータコア12の軸方向の他端側で挿入導体21と接続部54,55とをステータコア12の周方向に順に溶接にて接続する場合、溶接装置の溶接ガンを周方向にスロット1個分移動させるごとに、同溶接ガンをステータコア12の軸方向に連結導体34,35の層1層分ずつ移動させることで、次に挿入導体21と接続部54若しくは接続部55とを接続する位置に溶接ガンを配置することができる。従って、ステータコア12に対して溶接ガンを軸方向に移動させる量を少なく抑えることができ、溶接ガンの移動にかかる時間を短縮することができる。その結果、挿入導体21と接続部54,55との接続に要する時間を短くすることができるため、挿入導体21と接続部54,55との接続にかかるコストを減少させることができる。そして、ステータ11の生産性が向上するため、ひいてはステータ11の製造コストを減少させることができる。
・上記実施形態では、周方向に隣り合う任意の2つの挿入導体21がステータコア12の軸方向の一端側で接続される2つの接続部54若しくは接続部55は、当該2つの接続部54若しくは接続部55のうち一方の接続部が、他方の接続部を含む連結導体31〜33の層に対して軸方向に1層離間した連結導体31〜33の層に含まれるものと、当該2つの接続部54若しくは接続部55のうち一方の接続部が、他方の接続部を含む連結導体31〜33の層に対して軸方向に2層離間した連結導体31〜33の層に含まれるものとの何れかである。また、周方向に隣り合う任意の2つの挿入導体21がステータコア12の軸方向の他端側で接続される2つの接続部54若しくは接続部55は、当該2つの接続部54若しくは接続部55のうち一方の接続部が、他方の接続部を含む連結導体34,35の層に対して軸方向に1層離間した連結導体34,35の層に含まれるものと、当該2つの接続部54若しくは接続部55のうち一方の接続部が、他方の接続部を含む連結導体34,35の層に対して軸方向に2層離間した連結導体34,35の層に含まれるものとの何れかである。しかし、周方向に隣り合うどの2つの挿入導体21がステータコア12の軸方向の一端側で接続されるどの2つの第1接続部54若しくは第2接続部55においても、一方の接続部は、他方の接続部を含む連結導体31〜33の層に対して軸方向に3層以上離間しない連結導体31〜33の層に含まれるように構成してもよい。同様に、周方向に隣り合うどの2つの挿入導体21がステータコア12の軸方向の他端側で接続されるどの2つの第1接続部54若しくは第2接続部55においても、一方の接続部は、他方の接続部を含む連結導体34,35の層に対して軸方向に3層以上離間しない連結導体34,35の層に含まれるように構成してもよい。
このようにすると、ステータコア12の軸方向の一端側若しくは他端側で、挿入導体21と接続部54,55とをステータコア12の周方向に順に溶接にて接続する場合に、ステータコア12に対して溶接装置の溶接ガンを軸方向に移動させる量は、最大で連結導体の層をステータコアの軸方向に2層跨ぐ量となる。従って、ステータコア12に対して溶接ガンを軸方向に移動させる量を少なく抑えることができ、溶接ガンの移動にかかる時間を短縮することができる。その結果、挿入導体21と接続部54,55との接続に要する時間を短くすることができるため、挿入導体21と接続部54,55との接続にかかるコストを減少させることができる。そして、ステータ11の生産性が向上するため、ひいてはステータ11の製造コストを減少させることができる。
また、ステータコア12の軸方向の一端側で、周方向に隣り合う2つの挿入導体21がステータコア12の軸方向の一端側で接続される2つの第1接続部54若しくは第2接続部55は、一方の接続部を含む連結導体31〜33の層と、他方の接続部を含む連結導体31〜33の層とが軸方向に3層以上離間するものがあってもよい。同様に、ステータコア12の軸方向の他端側で、周方向に隣り合う2つの挿入導体21がステータコア12の軸方向の一端側で接続される2つの第1接続部54若しくは第2接続部55は、一方の接続部を含む連結導体34,35の層と、他方の接続部を含む連結導体34,35の層とが軸方向に3層以上離間するものがあってもよい。
・上記実施形態では、挿入導体21と接続部54,55とは、アーク溶接によって接続される。しかしながら、挿入導体21と接続部54,55とは、アーク溶接以外の溶接(例えば、スポット溶接等)によって接続されてもよい。
・上記実施形態では、異なる相の巻線を構成する連結導体31〜35は、ステータコア12の軸方向の両側で、軸方向に完全にずれて軸方向に層状に積層されている。しかしながら、異なる相の巻線を構成する連結導体31〜35は、必ずしも軸方向に完全にずれていなくてもよい。例えば、連結導体31〜33は、軸方向に隣り合う連結導体31〜35の層が、ステータコア12の周方向の何れかの位置から見て径方向に重なる部分を有するように配置されてもよい。
・上記実施形態では、同相の巻線を構成する複数の連結導体31〜35は、ステータコア12の軸方向の両側で、ステータコア12の軸方向の端面からの高さが等しく配置されている。しかしながら、同相の巻線を構成する複数の連結導体31〜35は、ステータコア12の軸方向の両側で、ステータコア12の軸方向の端面からの高さが必ずしも等しく配置されなくてもよい。例えば、ステータコア12の軸方向の一端側に積層された第1系統の3相巻線M1のU相の巻線M1uを構成する連結導体31〜33において、連結導体31,33に対して連結導体32を軸方向にずらした位置に配置してもよい。
・上記実施形態では、各挿入導体21は、ステータコア12の軸方向に沿った直線状をなしているが、挿入導体21の形状はこれに限らない。例えば、挿入導体21は、ステータコア12の軸方向の両端部のうち一方の端部が屈曲された形状であってもよい。
・上記実施形態では、第1連結導体31の第1周方向渡り部51は、ステータコア12の周方向に沿うようにその長手方向の複数箇所が屈曲された形状をなしている。しかしながら、第1周方向渡り部51は、ステータコア12の周方向に沿うように湾曲された円弧状であってもよい。また、第1周方向渡り部51は、ステータコア12の周方向に沿うように延びる直線状をなすものであってもよい。このことは、第2周方向渡り部56、第3周方向渡り部61、第4周方向渡り部81及び第5周方向渡り部86についても同様である。
・上記実施形態では、第1連結導体31において、第1径方向渡り部52,53は、第1周方向渡り部51の周方向の両端部から径方向に沿って径方向内側に延びている。しかしながら、第1径方向渡り部52,53は、第1周方向渡り部51の周方向の両端部から径方向に沿って径方向外側に延びるものであってもよい。このことは、第2連結導体32、第3連結導体33、第4連結導体34及び第5連結導体35においても同様である。
・上記実施形態では、第1連結導体31においては、第1周方向渡り部51が、第1径方向渡り部52の軸方向の幅H2の範囲内且つ第1径方向渡り部53の軸方向の幅H3の範囲内に位置する。しかしながら、第1連結導体31において、第1周方向渡り部51は、第1径方向渡り部52の軸方向の幅H2の範囲内若しくは第1径方向渡り部53の軸方向の幅H3の範囲内にその一部が位置するように形成されてもよい。そして、第2連結導体32、第3連結導体33、第4連結導体34及び第5連結導体35についても同様にしてもよい。このようにしても、各連結導体31〜35におけるステータコア12の軸方向の幅が広くなることが抑制される。従って、コイルエンドの軸方向の高さをより抑えることができる。また、第1連結導体31において、第1周方向渡り部51は、第1径方向渡り部52の軸方向の幅H2の範囲及び第1径方向渡り部53の軸方向の幅H3の範囲の外に形成されてもよい。そして、第2連結導体32、第3連結導体33、第4連結導体34及び第5連結導体35についても同様にしてもよい。
・上記実施形態では、異なる相の巻線を構成する連結導体31〜35は、ステータコア12の軸方向に積層されている。しかしながら、異なる相の巻線を構成する連結導体31〜35は、互いに径方向に離間した状態で径方向に重なるように配置されてもよい。但し、この場合においても、同相の巻線を構成する複数の連結導体31〜35は、互いに軸方向に重ならない。
・上記実施形態では、挿入導体21は、絶縁被膜を備えない導線性板材から形成されている。しかしながら、挿入導体21は、絶縁被膜にて外周が被覆された線材から形成されてもよい。この場合、各挿入導体21におけるステータコア12の軸方向(挿入導体21の長手方向に同じ)の両端部は、絶縁被膜が除去される。
・巻線Mの巻回態様は、上記実施形態の態様に限らず、挿入導体21と連結導体31〜35とを組み合わせて、形成するモータの仕様に応じた巻回態様とすればよい。
・上記実施形態では、ステータコア12は、60本のティース14及び60個のスロット15を有する。しかしながら、ステータコア12が備えるティース14の数及びスロット15の数は、60個に限らず、適宜変更してもよい。また、ティース14の数及びスロット15の数に応じて、挿入導体21の数及び連結導体31〜35の数を適宜変更してもよい。
上記実施形態及び上記各変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項2乃至請求項9の何れか1項に記載のステータにおいて、全ての前記挿入導体は同じ形状をなすことを特徴とするステータ。同構成によれば、挿入導体の製造及び挿入導体の部品管理がより容易となる。従って、ステータの製造コストを一層減少させることができる。
1…モータとしてのブラシレスモータ、11…ステータ、12…ステータコア、13…環状部、14…ティース、15…スロット、21…挿入導体、31…連結導体としての第1連結導体、32…連結導体としての第2連結導体、33…連結導体としての第3連結導体、34…連結導体としての第4連結導体、35…連結導体としての第5連結導体、51…周方向渡り部としての第1周方向渡り部、52,53…径方向渡り部としての第1径方向渡り部、54…接続部としての第1接続部、55…接続部としての第2接続部、56…周方向渡り部としての第2周方向渡り部、57,58…径方向渡り部としての第2径方向渡り部、61…周方向渡り部としての第3周方向渡り部、62,63…径方向渡り部としての第3径方向渡り部、71…インシュレータ、81…周方向渡り部としての第4周方向渡り部、82,83…径方向渡り部としての第4径方向渡り部、86…周方向渡り部としての第5周方向渡り部、87,88…径方向渡り部としての第5径方向渡り部、131…樹脂材料、H1…周方向渡り部としての第1周方向渡り部の軸方向の幅、H2,H3…径方向渡り部としての第2径方向渡り部の軸方向の幅、M1u,M1v,M1w,M2u,M2v,M2w…巻線。

Claims (14)

  1. 周方向に並ぶ複数のスロットを有するステータコアと、
    前記スロットに挿入され前記スロットを軸方向に貫通する複数の挿入導体、及び前記ステータコアの軸方向の両側に配置され周方向に離間した位置にある前記挿入導体に接続されて前記挿入導体同士を連結する複数の連結導体によって分布巻に形成された複数相の巻線と、
    を備え、
    同相の前記巻線を構成する複数の前記連結導体は、互いに軸方向に重ならないことを特徴とするステータ。
  2. 請求項1に記載のステータにおいて、
    各前記連結導体は、前記ステータコアの周方向に沿うように延びる周方向渡り部と、前記周方向渡り部の周方向の両端部から径方向に延び先端部に前記挿入導体に接続される接続部を有する径方向渡り部とを有し、
    前記周方向渡り部は、前記径方向渡り部における前記ステータコアの軸方向の幅の範囲内に少なくとも一部が位置することを特徴とするステータ。
  3. 請求項2に記載のステータにおいて、
    各前記挿入導体は、前記ステータコアの軸方向に沿った直線状をなすことを特徴とするステータ。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のステータにおいて、
    同相の前記巻線を構成する複数の前記連結導体は、前記ステータコアの軸方向の両側で、前記ステータコアの軸方向の端面からの高さが等しく配置されるとともに、前記周方向渡り部が前記径方向渡り部における前記ステータコアの軸方向の幅の範囲内に位置し、
    異なる相の前記巻線を構成する前記連結導体は、前記ステータコアの軸方向の両側で、軸方向に完全にずれて軸方向に層状に積層されていることを特徴とするステータ。
  5. 請求項4に記載のステータにおいて、
    周方向に隣り合うどの2つの前記挿入導体が前記ステータコアの軸方向の一端側若しくは他端側で接続されるどの2つの前記接続部においても、一方の前記接続部は、他方の前記接続部を含む前記連結導体の層に対して軸方向に3層以上離間しない前記連結導体の層に含まれることを特徴とするステータ。
  6. 請求項5に記載のステータにおいて、
    周方向に隣り合う任意の2つの前記挿入導体が前記ステータコアの軸方向の一端側若しくは他端側で接続される2つの前記接続部は、
    2つの前記接続部のうち一方の前記接続部が、他方の前記接続部を含む前記連結導体の層に対して軸方向に1層離間した前記連結導体の層に含まれるものと、
    2つの前記接続部のうち一方の前記接続部が、他方の前記接続部を含む前記連結導体の層に対して軸方向に2層離間した前記連結導体の層に含まれるものと
    があることを特徴とするステータ。
  7. 請求項4に記載のステータにおいて、
    周方向に連続して並んだ前記挿入導体が接続される複数の前記接続部は、周方向に前記スロット1個分進むごとに前記ステータコアの軸方向の端面に最も近い前記連結導体の層から前記ステータコアの軸方向の端面から最も遠い前記連結導体の層まで1層ずつ上がる階段状に繰り返し並んでいることを特徴とするステータ。
  8. 請求項2乃至請求項7の何れか1項に記載のステータにおいて、
    全ての前記挿入導体は、軸方向の長さが等しいことを特徴とするステータ。
  9. 請求項2又は請求項3に記載のステータにおいて、
    異なる相の前記巻線を構成する前記連結導体は、前記ステータコアの軸方向の両側で軸方向に層状に積層されており、
    前記ステータコアの軸方向の端面から最も遠い前記連結導体の層と前記ステータコアの軸方向の端面との間に積層された前記連結導体の層を構成する各前記連結導体の前記径方向渡り部は、その基端と前記接続部との間に軸方向に延びる軸方向渡り部を有し、
    前記ステータコアの軸方向の両側で、前記ステータコアに対する前記接続部の軸方向の位置が等しいことを特徴とするステータ。
  10. 請求項2乃至請求項9の何れか1項に記載のステータにおいて、
    前記巻線に給電するための給電用導体となる前記挿入導体及び中性点を形成する中性点導体となる前記挿入導体以外の前記挿入導体は、全て同じ形状をなすことを特徴とするステータ。
  11. 請求項2乃至請求項10の何れか1項に記載のステータにおいて、
    前記連結導体は、絶縁被膜を備えない導電性板材から形成されており、
    前記ステータコアの軸方向に隣り合う前記連結導体の層の間には、インシュレータが介在されていることを特徴とするステータ。
  12. 請求項2乃至請求項11の何れか1項に記載のステータにおいて、
    前記ステータコアの軸方向の両側に配置された複数の前記連結導体は、前記ステータコアの軸方向の両側でそれぞれ絶縁性の樹脂材料により一体化されていることを特徴とするステータ。
  13. 請求項2乃至請求項12の何れか1項に記載のステータにおいて、
    前記ステータコアは、円環状をなす環状部と、該環状部の内周面から径方向内側に延びる複数のティースとを有し、
    全ての前記周方向渡り部は、前記環状部の径方向の厚さの範囲内に配置されていることを特徴とするステータ。
  14. 請求項1乃至請求項13の何れか1項に記載のステータを備えたことを特徴とするモータ。
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