JP2014084906A - Pressure shock absorber - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、圧力緩衝装置に関する。 The present invention relates to a pressure buffering device.
自動車等の車両のサスペンション装置には、走行中に路面から車体へ伝達される振動を適切に緩和して、乗心地、操縦安定性を向上させるために、減衰力発生器を用いた圧力緩衝装置を備えている。このような圧力緩衝装置において、液体を収容するシリンダ内における液体の流路上に、変位および変形可能なバルブ部材を配置し液体の流れの開閉を行うものが知られている。
例えば、特許文献1には、低周波数域で減衰力を高く高周波域で減衰力を低くするように減衰力調整機構を備えた圧力緩衝装置が提案されている。そして、特許文献1の減衰力調整構造においては、変位および変形可能なバルブ部材を液体の流れの流路に設けることによって圧力室を構成し減衰力の調整を図っている。
A suspension device for a vehicle such as an automobile has a pressure buffering device using a damping force generator to appropriately reduce vibration transmitted from the road surface to the vehicle body during traveling and improve riding comfort and handling stability. It has. In such a pressure buffering device, there is known a device in which a displaceable and deformable valve member is disposed on a liquid flow path in a cylinder for storing liquid to open and close the flow of the liquid.
For example, Patent Document 1 proposes a pressure buffer device including a damping force adjusting mechanism so that a damping force is high in a low frequency region and a damping force is low in a high frequency region. And in the damping force adjustment structure of patent document 1, the pressure chamber is comprised by providing the valve member which can be displaced and deformed in the flow path of the liquid flow, and the damping force is adjusted.
ところで、圧力緩衝装置においてシリンダ内の圧力に応じて変位および変形可能なバルブ部材を設けた場合、例えば部品に付着していた異物や液体に含まれていた異物がバルブ部材と流路との間に噛み込まれるおそれがあった。
本発明は、バルブ部材における異物の噛み込みを抑制することを目的とする。
By the way, when the pressure buffer device is provided with a valve member that can be displaced and deformed according to the pressure in the cylinder, for example, the foreign matter adhering to the component or the foreign matter contained in the liquid is between the valve member and the flow path. There was a risk of being bitten.
An object of this invention is to suppress the biting of the foreign material in a valve member.
かかる目的のもと、本発明は、液体を収容するシリンダと、シリンダ内の空間を、液体を収容する第1液室と第2液室とに区画する区画部材と、区画部材に接続するとともに、シリンダの軸方向において移動するロッド部材と、第1液室と第2液室との間における液体の流路を形成する流路形成部と、第1液室および第2液室の液体の圧力に応じて変形または変位することで流路形成部に対して接離し、流路を開閉するバルブ部材と、を備え、流路形成部は、液体に含まれる異物がバルブ部材との接触面から退くように溜まる溜部をバルブ部材との対向箇所に有することを特徴とする圧力緩衝装置である。
ここで、シリンダ内に配置され、第1液室または第2液室における圧力の変化に応じて液体の流入を受けるシリンダ内液室をさらに備え、バルブ部材は、シリンダ内液室に設けられ、シリンダ内液室に流入する液体の圧力に応じてシリンダ内液室の容積を調整するとよい。
また、流路形成部の接触面は、バルブ部材の変形に伴ってバルブ部材の接触を受ける傾斜面を有し、溜部は、傾斜面が形成される領域の一部に設けられることを特徴とするとよい。
For this purpose, the present invention connects a cylinder for storing liquid, a partition member for partitioning a space in the cylinder into a first liquid chamber and a second liquid chamber for storing liquid, and the partition member. A rod member that moves in the axial direction of the cylinder, a flow path forming portion that forms a liquid flow path between the first liquid chamber and the second liquid chamber, and the liquid in the first liquid chamber and the second liquid chamber And a valve member that opens and closes the flow path by being deformed or displaced according to the pressure, and the flow path formation section is configured so that the foreign matter contained in the liquid is in contact with the valve member. The pressure buffering device has a reservoir portion that accumulates so as to retract from the valve member at a location facing the valve member.
Here, the cylinder further includes a liquid chamber in the cylinder that receives the inflow of liquid according to a change in pressure in the first liquid chamber or the second liquid chamber, and the valve member is provided in the liquid chamber in the cylinder. The volume of the liquid chamber in the cylinder may be adjusted according to the pressure of the liquid flowing into the liquid chamber in the cylinder.
The contact surface of the flow path forming portion has an inclined surface that receives contact with the valve member as the valve member is deformed, and the reservoir portion is provided in a part of a region where the inclined surface is formed. It is good to do.
また、かかる目的のもと、本発明は、液体を収容するシリンダと、シリンダ内の空間を、液体を収容する第1液室と第2液室とに区画する区画部材と、区画部材に接続するとともに、シリンダの軸方向において移動するロッド部材と、第1液室と第2液室との間における液体の流路を有する流路形成部と、第1液室および第2液室の液体の圧力に応じて変形または変位することで流路形成部に対して接離し、流路を開閉するバルブ部材と、を備え、流路形成部は、バルブ部材との接触領域における端部から一定の距離だけ内側に離れて形成された凹部を有することを特徴とする圧力緩衝装置である。
そして、流路形成部の凹部は、環状の溝であることを特徴とするとよい。
Also, for this purpose, the present invention provides a cylinder for storing a liquid, a partition member for partitioning a space in the cylinder into a first liquid chamber and a second liquid chamber for storing the liquid, and the partition member. In addition, a rod member that moves in the axial direction of the cylinder, a flow path forming portion having a liquid flow path between the first liquid chamber and the second liquid chamber, and the liquid in the first liquid chamber and the second liquid chamber And a valve member that opens and closes the flow path by being deformed or displaced according to the pressure of the flow path, and the flow path formation section is constant from the end in the contact area with the valve member. It is a pressure buffering device characterized by having a recessed part formed inwardly in the distance.
And it is good for the recessed part of a flow-path formation part to be an annular groove.
本発明によれば、バルブ部材における異物の噛み込みを抑制することが可能となる。 According to the present invention, it is possible to suppress biting of foreign matter in the valve member.
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態の油圧緩衝装置1の全体構成図である。
図2は、油圧緩衝装置1を詳細に説明するための図である。
圧力緩衝装置の一例としての油圧緩衝装置1は、図1に示すように、周波数応答型のサスペンションの一部を構成する複筒型式油圧緩衝装置である。そして、油圧緩衝装置1は、シリンダ部10と、ロッド部材の一例としてのピストンロッド20と、区画部材の一例としてのピストンバルブ30と、減衰力調整部40と、ボトムバルブ60と、を備えている。
Embodiments of the present invention will be described below in detail with reference to the accompanying drawings.
FIG. 1 is an overall configuration diagram of a hydraulic shock absorber 1 according to the present embodiment.
FIG. 2 is a diagram for explaining the hydraulic shock absorber 1 in detail.
As shown in FIG. 1, a hydraulic shock absorber 1 as an example of a pressure shock absorber is a double-tube type hydraulic shock absorber that constitutes a part of a frequency response type suspension. And the hydraulic shock absorber 1 is provided with the
〔シリンダ部10の構成・機能〕
シリンダ部10は、薄肉円筒状の外シリンダ11と、外シリンダ11内に収容される薄肉円筒状の内シリンダ12と、円筒状の外シリンダ11の円筒の軸方向(図1では上下方向)の一方の端部を塞ぐ底蓋13とを備えている。なお、以下では、外シリンダ11の円筒の中心軸方向を、単に「軸方向」と称す。
[Configuration and function of cylinder part 10]
The
また、シリンダ部10は、外シリンダ11の内側に配置されてピストンロッド20をガイドするロッドガイド14と、ピストンロッド20を摺動させるとともに、外シリンダ11における軸方向の他方の端部に装着されたバンプストッパキャップ15とを備えている。また、シリンダ部10は、バンプストッパキャップ15の内側であって、ロッドガイド14に対してピストン31とは反対側に設けられ、シリンダ部10内の液体の漏れやシリンダ部10内への異物の混入を防ぐオイルシール16を備えている。
The
そして、シリンダ部10においては、外シリンダ11における軸方向の長さの方が内シリンダ12の長さよりも長く、内シリンダ12は、外シリンダ11と同心に配置される。つまり、内シリンダ12における軸方向の一方の端部は、ボトムバルブ60を構成する部品の一つである後述するバルブボディ61と底蓋13とを介して、外シリンダ11における軸方向の一方の端部に支持される。
In the
他方、内シリンダ12における軸方向の他方の端部は、ロッドガイド14にて支持される。これらにより、内シリンダ12の外周と外シリンダ11の内周との間隙が軸方向に一定となるように、内シリンダ12は、外シリンダ11と同心に配置される。そして、内シリンダ12の外周面と外シリンダ11の内周面とで、リザーバ室Rを形成している。ボトムバルブ60は、図1に示すように、後述するバルブボディ61により第1油室Y1とリザーバ室Rとを区分する。
On the other hand, the other end of the
〔ピストンロッド20の構成・機能〕
ピストンロッド20は、軸方向に延びるとともに軸方向の一方の端部(図1では下端部)でピストンバルブ30および減衰力調整部40に接続する。
ピストンロッド20は、中実または中空の棒状の部材であり、円柱状または円筒状のロッド部21と、軸方向の一方の端部にピストンバルブ30や減衰力調整部40などを取り付けるための一方側取付部22aと、軸方向の他方の端部にこのピストンロッド20を車体などへ取り付けるための他方側取付部22bと、を有している。一方側取付部22aおよび他方側取付部22bの端部の外面には螺旋状の溝が切られて雄ねじが形成されており、ボルトとして機能する。
[Configuration and function of piston rod 20]
The
The
また、一方側取付部22aは、ロッド部21と比較して外径が小さくなっている。それによって、一方側取付部22aは、ロッド部21との接続点において段差23を形成する。さらに、ピストンロッド20は、図2に示すように、一方側取付部22aにおいて、軸方向に伸びて形成された溝状の経路であって、第2油室Y2と第1油室Y1との間でオイルを流通させるバイパス路25を備えている。なお、本実施形態では、一方側取付部22aの断面をD字状にするいわゆるDカット加工によりバイパス路25を構成している。
Further, the one
〔ピストンバルブ30の構成・機能〕
ピストンバルブ30は、図2(a)に示すように、ピストン31と、ピストン31に形成された複数の油路の内の一部の油路における軸方向の一方の端部を塞ぐ第1バルブ群321と、ピストン31に形成された複数の油路の内の一部の油路における軸方向の他方の端部を塞ぐ第2バルブ群322と、を備えている。また、ピストンバルブ30は、第1バルブストッパ351、第2バルブストッパ352および第3バルブストッパ353を備えている。
[Configuration and function of piston valve 30]
As shown in FIG. 2A, the
ピストン31は、軸方向に形成された複数の油路を有する円柱状の部材である。そして、ピストン31は、その外周面に設けられたシール部材を介して内シリンダ12の内周面に接触し、内シリンダ12内の液体(本実施形態においてはオイル)が封入された空間を、ピストン31よりも軸方向の一方の端部側の第1油室Y1と、ピストン31よりも軸方向の他方の端部側の第2油室Y2とに区分する(図1参照)。なお、本実施形態では第1油室Y1が第1液室として機能し、第2油室Y2が第2液室として機能する。
The
そして、ピストン31には、ピストンロッド20の一方側取付部22aを通すために軸方向に形成された取付孔33Rと、取付孔33Rよりも径方向の外側の部位に軸方向に形成された第1油路341と、第1油路341よりも径方向の外側の部位に軸方向に形成された第2油路342とが形成されている。第1油路341および第2油路342は、円周方向に等間隔に複数(本実施形態においては4つ)形成されており、第1油室Y1と第2油室Y2とを連通する。
The
第1バルブ群321は、ピストンロッド20の一方側取付部22aを通すボルト孔が形成された円盤状の部材が複数重ねられることで構成される。そして、第1バルブ群321を構成する個々のバルブは、第1油路341を塞ぎ、かつ第2油路342を開放するように設定されている。
The
第2バルブ群322は、ピストンロッド20の一方側取付部22aを通すボルト孔が形成された円盤状の部材が複数重ねられることで構成される。そして、第2バルブ群322を構成する個々のバルブは、第2油路342を塞ぎ、かつ第1油路341を開放するように設定されている。
The
第1バルブストッパ351および第2バルブストッパ352は、それぞれ概形が円筒形状をしている。第1バルブストッパ351および第2バルブストッパ352は、軸方向に伸びてピストンロッド20の一方側取付部22aが貫通可能な内径を有する取付孔351Rおよび取付孔352Rをそれぞれ備える。さらに、第1バルブストッパ351は、取付孔351Rに隣接して形成され同様に軸方向に連通する連通孔351Hを有する。
そして、第1バルブストッパ351および第2バルブストッパ352は、取付孔351Rに一方側取付部22aが嵌め込まれ、ピストン31との間に第2バルブ群322を挟み込む。また、第1バルブストッパ351の連通孔351Hは、軸方向の一方側が第2油室Y2に対して開口し、他方側が第2バルブストッパ352の内側に位置するピストンロッド20に形成されるバイパス路25に臨む。
The
The
第3バルブストッパ353は、概形が円筒形状をしている。そして、第3バルブストッパ353は、軸方向に伸びてピストンロッド20の一方側取付部22aが貫通可能な内径を有する取付孔353Rを有する。さらに、第3バルブストッパ353は、後述の減衰力可変バルブ41に向けて開放された凹部353aが設けられる。
そして、第3バルブストッパ353は、取付孔353Rに一方側取付部22aが嵌め込まれ、ピストン31との間に第1バルブ群321を挟み込む。また、第3バルブストッパ353の凹部353aは、バイパス路25に連通する空間である吐出通路36を形成する。
The
The
〔減衰力調整部40の構成・機能〕
図2(a)に示すように、減衰力調整部40は、減衰力可変バルブ41と、オリフィス42と、ピストンナット43と、スプール44と、支持バネ46とを有する。さらに、減衰力調整部40は、流路形成部の一例としてのエンドキャップ51と、バルブ部材の一例としてのフロートバルブ52と、圧力調整室スプリング53とを有する。
[Configuration and function of damping force adjustment unit 40]
As shown in FIG. 2A, the damping
減衰力可変バルブ41は、第3バルブストッパ353の凹部353aを覆った状態で、吐出通路36の開口部を塞ぐ。また、減衰力可変バルブ41は、変形して凹部353aを覆わない状態になると、吐出通路36を開放し、バイパス路25および吐出通路36を通して第2油室Y2のオイルを第1油室Y1側へと流す。すなわち、バイパス路25は第2油室Y2のオイルの圧力に対する逃がし通路として機能し、減衰力可変バルブ41は液圧逃がし弁として機能する。
The damping force
オリフィス42は、図2(b)に示すように、ディスクバルブ形状を有し、中央部にピストンロッド20の一方側取付部22aが貫通する開口部42Hを有し、この開口部42Hを囲む環状部42Cの内周面より径方向外方へ外周寄りの位置まで切り込まれたスリット42Sを備える。そして、オリフィス42は、減衰力可変バルブ41と共に、第3バルブストッパ353の第1油室Y1側の端部と、ピストンナット43の環状突出部432(後述)と間に挟持される。このとき、スリット42Sの先端側は、環状突出部432(後述)を越えてその径方向外方へ延出して圧力室47(後述)へ連通する。また、スリット42Sの基端側はバイパス路25の下端部へ連通する。
なお、本実施形態では、スリット42Sは周方向において1箇所以上に設けている。ただし、スリット42Sの数、長さ、スリット幅などは仕様に応じて適宜設定できる。
As shown in FIG. 2 (b), the
In the present embodiment, the
ピストンナット43は、円柱状部431と、円柱状部431の軸方向における一端側に設けられる環状突出部432と、他端側に設けられる円筒部433とを有して構成される。
円柱状部431は、軸方向に伸びピストンロッド20の一方側取付部22aが嵌め込まれる貫通孔であるボルト孔43Rと、ボルト孔43Rに隣接し軸方向に環状突出部432側から円筒部433まで貫通して形成される連絡通路43Hを有している。なお、本実施形態では、連絡通路43Hは、ピストンナット43の周方向において複数設けられている。
The
The
ピストンナット43は、ボルト孔43Rに一方側取付部22aが固定されることで、ピストンロッド20に支持される。そして、本実施形態では、ピストンナット43のボルト孔43Rを一方側取付部22aに取り付ける。これによって、ピストンナット43は、ピストンバルブ30、減衰力調整部40などのピストンナット43とピストンロッド20の段差23との間に挟まれる部材を段差23との間に挟み込み、これらの部材をピストンロッド20に保持させる。
The
また、連絡通路43Hは、後述する圧力室47と圧力調整室55とを連通し、圧力室47と圧力調整室55との間におけるオイルの流路を形成する。
なお、ピストンロッド20のバイパス路25、圧力室47、連絡通路43H、円筒部433(圧力調整室55)、エンドキャップ51の貫通孔51H(後述)によって、第2油室Y2と第1油室Y1との間に一つのオイルの流路が形成される。この流路においては、後述するように、ピストンバルブ30の動作に応じてオイルが流れる。
The
Note that the second oil chamber Y2 and the first oil chamber are defined by the
スプール44は、円筒形状の概形をしている。スプール44は、一端側の開口部において軸方向に向けて折れ曲がった内向きフランジ状の上端部44aを有し、他端側がピストンナット43の円柱状部431の外側に嵌り込む。スプール44と円柱状部431との間にはOリング45が設けられる。そして、スプール44は、ピストンナット43の円柱状部431に対して、軸方向において移動可能に取り付けられる。
また、スプール44の上端部44aは、軸方向の一端側にて減衰力可変バルブ41に接触可能に形成されるとともに、他端側にて後述する支持バネ46に接触するように形成される。そして、スプール44は、後述する支持バネ46によりピストンナット43に向けて付勢され、減衰力可変バルブ41をピストンナット43の端部に押し付ける。
そして、図2(a)に示すように、スプール44の上端部44aと、ピストンナット43の環状突出部432と、減衰力可変バルブ41とによって囲まれた空間によって、圧力室47を形成する。
The
Further, the
As shown in FIG. 2A, a
支持バネ46は、図2(c)に示すように、リング状を有するとともに、外周部に径方向外側へ突出する突出部46aが複数突出形成される。また、支持バネ46は、内周部にピストンナット43の環状突出部432にて支持される。そして、図2(a)に示すように、支持バネ46は、突出部46aをスプール44の上端部44aへ接触させ、スプール44を軸方向において移動可能に保持する。
As shown in FIG. 2C, the
図3は、減衰力調整部40を説明するための図である。
図4は、図3に示すエンドキャップ51のIV−IV断面の断面図である。
エンドキャップ51は、図3に示すように、円柱形状を有する部材である。エンドキャップ51は、側面部511と、軸方向における一方側に位置する一方側端面部512と、軸方向における他方側に位置する他方側端面部513とを備える。
エンドキャップ51の側面部511の外径は、ピストンナット43の円筒部433の内径よりも若干小さく設定される。そして、エンドキャップ51は、ピストンナット43の円筒部433の内側に嵌め込まれる。この際に、側面部511の外周に形成される雄ねじと、円筒部433の内周に形成される雌ねじとが嵌め合わされて固定される。
FIG. 3 is a diagram for explaining the damping
4 is a cross-sectional view of the
The
The outer diameter of the
そして、エンドキャップ51は、ピストンナット43の円筒部433の内側に嵌め合わされた状態で、他方側端面部513と円筒部433との間に、オイルが流入する空間となる圧力調整室55(シリンダ内液室の一例)を形成する。圧力調整室55には、フロートバルブ52および圧力調整室スプリング53が収容される(図2(a)参照)。
The
エンドキャップ51の他方側端面部513は、図3に示すように、円形の縁に沿って形成され軸方向に突出する環状突出部51Cと、環状突出部51Cよりも径方向の内側に設けられる変形規制部51Gと、環状突出部51Cと変形規制部51Gとの間に設けられる斜面部51Sとを備えている。さらに、本実施形態のエンドキャップ51は、他方側端面部513において、環状突出部51Cよりも内側に形成され、後述するように異物が溜まる溜部51Pを有している。また、エンドキャップ51は、他方側端面部513から一方側端面部512に向けて貫通する貫通孔51Hを備えている。
As shown in FIG. 3, the other
環状突出部51Cは、フロートバルブ52の端部を支持する。そして、環状突出部51Cは、後述する圧力調整室スプリング53との間に、フロートバルブ52の外縁を挟み込む。また、環状突出部51Cは、他方側端面部513の外縁部において後述するようにフロートバルブ52の撓み変形初期におけるシール部を形成する。なお、本実施形態では、環状突出部51Cの径方向における幅は、約0.5mmに設定している。
The
変形規制部51Gは、軸方向において環状突出部51Cよりも一段低い位置に形成される。そして、変形規制部51Gは、後述するようにフロートバルブ52が撓み変形した際に、その変形量を所定範囲で許容するとともに、フロートバルブ52が最も変形した際にフロートバルブ52を受ける面を構成する。
The
斜面部51Sは、エンドキャップ51の中央部から外周部に向けて高くなるように傾斜している。本実施形態では、斜面部51Sは、中心軸に対する角度が約80度に設定している。また、斜面部51Sの径方向における斜面の長さは、約2mmに設定している。
斜面部51Sは、後述するようにフロートバルブ52が他方側端面部513に向けて押し込まれて変形した際に、フロートバルブ52の変形形状に沿うようにしている。このように構成される斜面部51Sは、フロートバルブ52の接触を受けてフロートバルブ52を支持することで、フロートバルブ52が変形することにより生じる応力集中を緩和する。このように、本実施形態では、エンドキャップ51におけるフロートバルブ52の接触面となる他方側端面部513に斜面部51Sを設けることによって、フロートバルブ52の耐久性の向上を図っている。
The
As will be described later, the
溜部51Pは、図3に示すように、他方側端面部513において、端部(外周部)から一定距離だけ内側に向けて離れた位置に形成される凹部である。本実施形態では、溜部51Pは、環状の溝によって構成している。また、溜部51Pは、図4に示すように、断面が矩形状をしている。溜部51Pを構成する溝の断面は、後述するように例えばオイル内に混入している異物(コンタミネーション)が入り込むことが可能なサイズに基づいて設定している。異物の粒径は、約0.7mm前後であることが経験的に分かっている。そこで、本実施形態では、溜部51Pを構成する溝の幅は、異物よりも大きいサイズとなる約1mmに設定している。
As shown in FIG. 3, the
また、溜部51Pは、本実施形態では、溜部51Pの断面の形状を矩形にしている。これによって、溜部51Pの底部側にオイルの流れの「よどみ」を形成し、一度、溜部51Pに溜まった異物が再び溜部51Pから飛び出し難くしている。そして、溜部51Pは、異物を捕獲した状態を保つようにしている。なお、溜部51Pの形状に関して、溝の幅に対して深さ方向の長さを長くすることによって、異物を保持する機能をより高めるようにしても良い。
Further, in the present embodiment, the
さらに、溜部51Pは、エンドキャップ51の端部(外周部)から一定距離だけ内側に向けて離れた位置に形成する。そして、溜部51Pが、フロートバルブ52の縁部との間でシール箇所を形成する環状突出部51Cの近傍に設けるようにしている。フロートバルブ52は、接離対象となる部材の縁部をシールすることでバルブとして機能するため、エンドキャップ51の外周部に設けられる環状突出部51Cにおいて異物を噛み込む場合に影響が最も大きくなる。そこで、本実施形態では、溜部51Pをエンドキャップ51の端部の内側近傍に形成している。
Furthermore, the
また、溜部51Pは、斜面部51Sの途中に形成される。そして、溜部51Pは、他方側端面部513においては、斜面部51Sと環状突出部51Cとの間に設けている。特に、本実施形態では、溜部51Pは、斜面部51Sの外周側に配置している。これによって、溜部51Pが、フロートバルブ52を受ける変形規制部51Gと斜面部51Sとを分断せず両者が連続するようにしている。そして、上述の斜面部51Sによるフロートバルブ52の支持が効果的に行われるようにしている。
The
さらにまた、斜面部51Sは、変形規制部51Gから環状突出部51Cに向けて傾斜するため、フロートバルブ52の面との間に楔状の部分を形成する。そのため、エンドキャップ51の外周部に向かうに従って、より異物が噛み込まれ易くなる。そして、本実施形態の溜部51Pは、斜面部51Sにおいて比較的にフロートバルブ52との距離が狭まる環状突出部51C側に配置することによって、斜面部51Sを形成することによって構造的に生じる異物の噛み込みを低減している。
Furthermore, since the
貫通孔51Hは、一方側が圧力調整室55と連通し、他方側が第1油室Y1に臨む(図2(a)参照)。そして、貫通孔51Hは、圧縮行程時においては第1油室Y1から圧力調整室55へのオイルの流路を形成し、伸縮行程時においては圧力調整室55から第2油室Y2に向けたオイルの流路を形成する。
One side of the through
フロートバルブ52は、図3に示すように、円板形状を有する板バネである。そして、フロートバルブ52は、オイルの圧力によって湾曲状に撓むように構成している。
フロートバルブ52は、外周部がエンドキャップ51の環状突出部51Cへ圧力調整室スプリング53によりエンドキャップ51に向けて付勢される。なお、フロートバルブ52は、後述する圧力調整室スプリング53の付勢力に抗して移動することが可能であり、軸方向および軸方向に直交する方向において変位する。さらに、フロートバルブ52は、エンドキャップ51の環状突出部51Cに接触し、圧力を受けることによって、さらに、中央部が変形規制部51Gに接触するまで変形する。
以上のように、フロートバルブ52は、伸張行程時や圧縮行程時において、変形または変位することで、圧力調整室55の容積を変化させる。また、エンドキャップ51の貫通孔51Hを塞ぐことによって圧力調整室55と第1油室Y1側とのオイルの流れを遮断したり、開放したりする。
As shown in FIG. 3, the
The
As described above, the
圧力調整室スプリング53は、図3に示すように、薄板環状ばねであり、板状円環部53aと、板状円環部53aの外周に放射状に設けられる複数の上向きばね脚53bと下向きばね脚53cとを有する。上向きばね脚53bおよび下向きばね脚53cは、板状円環部53aの周方向において一定の間隔で設けられる。さらに、上向きばね脚53bと下向きばね脚53cとは、板状円環部53aの外周にて、交互に斜め上向きと斜め下向きに並ぶように配置される。
そして、圧力調整室スプリング53は、上向きばね脚53bをピストンナット43の円筒部433の端部面に対向して取り付けられ、下向きばね脚53cによりフロートバルブ52をエンドキャップ51の環状突出部51Cに向けて押し付けるように支持する。
As shown in FIG. 3, the pressure adjusting
The pressure adjusting
〔ボトムバルブ60の構成・機能〕
図1に示すように、ボトムバルブ60は、軸方向に形成された複数の油路を有するバルブボディ61と、バルブボディ61に形成された複数の油路の内の一部の油路における軸方向の一方の端部を塞ぐ第1バルブ621と、バルブボディ61に形成された複数の油路の内の一部の油路における軸方向の他方の端部を塞ぐ第2バルブ622、これらの部材を固定するボルト60Bとを備えている。
[Configuration and function of bottom valve 60]
As shown in FIG. 1, the
バルブボディ61は、円盤状の円盤状部63と、この円盤状部63の径方向の最外部から軸方向に延びた円筒状の円筒状部64と、を有し、シリンダ部10内における閉ざされた空間を区分する。
円盤状部63には、ボルト60Bの軸部を通すために軸方向に形成されたボルト孔65Rと、ボルト孔65Rよりも径方向の外側の部位に軸方向に形成された第1油路661と、第1油路661よりも径方向の外側の部位に軸方向に形成された第2油路662とが形成されている。第1油路661および第2油路662は、円周方向に等間隔に複数(本実施形態においては4つ)形成されており、第1油室Y1とリザーバ室Rとを連通する連通路として機能する。
円筒状部64は、軸方向の一方の端部側に端面から凹んだ凹部64aを、円周方向に等間隔に複数(本実施形態においては4つ)有している。この凹部64aにより、円筒状部64の内部とリザーバ室Rとを連通している。
The
The disc-shaped
The
第1バルブ621は、ボルト60Bの軸部を通すボルト孔が形成された円盤状の部材である。そして、第1バルブ621の外径は、第1油路661を塞ぐ大きさであり、かつ第2油路662を開放する大きさに設定されている。
第2バルブ622は、ボルト60Bの軸部を通すボルト孔が形成された円盤状の部材である。そして、第2バルブ622の外径は、第2油路662を塞ぐ大きさに設定されている。また、第2バルブ622には、径方向の中心から見た場合の第1油路661に対応する位置に、円周方向に等間隔に複数(本実施形態においては9つ)の油孔が形成されている。
The
The
続いて、本実施形態の油圧緩衝装置1の動作を説明する。
はじめに、圧縮行程時および伸張行程時におけるピストンバルブ30とボトムバルブ60の動作について説明する。
図5は、圧縮行程時のオイルの流れを示す図である。
図5に示すように、ピストン31が、白抜き矢印のようにシリンダ部10に対して軸方向の一方の端部側(図5においては下方)へ移動すると、ピストン31の移動で第1油室Y1内のオイルは押され、ピストンバルブ30下側の圧力は上昇し、ピストンバルブ30の第2油路342に高圧が作用する。その結果、この第2油路342を塞ぐ第2バルブ群322が開き、オイルは図5の矢印Aに示すように第2油路342を通ってピストンバルブ30の上方の第2油室Y2に流入する。この第1油室Y1から第2油室Y2へのオイルの流れは、第2バルブ群322および第2油路342で絞られ、油圧緩衝装置1の圧縮行程時における減衰力を得る。
Next, the operation of the hydraulic shock absorber 1 according to this embodiment will be described.
First, the operation of the
FIG. 5 is a diagram showing the oil flow during the compression stroke.
As shown in FIG. 5, when the
また、ピストン31の軸方向の一方の端部側への移動により高まった第1油室Y1の圧力は、ボトムバルブ60の第1油路661に作用し、これを閉塞する第1バルブ621を開く。そして、第1油室Y1内のオイルは、図5の矢印Bに示すように、バルブボディ61の第1油路661、凹部64aを通って内シリンダ12と外シリンダ11との間に形成されるリザーバ室Rに流入する。この第1油室Y1からリザーバ室Rへのオイルの流れは、第1バルブ621および第1油路661で絞られ、油圧緩衝装置1の圧縮行程時における減衰力を得る。
Further, the pressure in the first oil chamber Y1 increased by the movement of the
図6は、伸張行程時のオイルの流れを示す図である。
図6に示すように、ピストン31が、白抜き矢印のようにシリンダ部10に対して軸方向の他方の端部側(図6においては上方)へ移動すると、その体積分のオイルが第1油室Y1に不足することにより負圧となる。これにより、第2油室Y2内のオイルがピストンバルブ30の第1油路341を通り、この第1油路341を閉塞する第1バルブ群321を開き、図6の矢印Cのように、第1油室Y1に流入する。この第2油室Y2から第1油室Y1へのオイルの流れは、ピストンバルブ30の第1バルブ群321および第1油路341で絞られ、油圧緩衝装置1の伸張行程時における減衰力を得る。
FIG. 6 is a diagram showing the flow of oil during the extension stroke.
As shown in FIG. 6, when the
また、ピストン31が図6の白抜き矢印の方向に移動すると、リザーバ室R内のオイルがボトムバルブ60のバルブボディ61の凹部64a、第2油路662を通り、この第2油路662を閉塞する第2バルブ622を開き、図6の矢印Dのように、第1油室Y1内に流入する。このリザーバ室Rから第1油室Y1へのオイルの流れは、ボトムバルブ60の第2バルブ622および第2油路662で絞られ、油圧緩衝装置1の伸張行程時における減衰力を得る。
When the
図7は、伸張行程時における減衰力調整部40の動作を説明するための図である。
伸張行程において、ピストン31(図6参照)の移動が低周波大振幅の領域では、第2油室Y2(図6参照)のオイルの圧力はオリフィス42で絞られることなく、速やかに圧力室47へ伝達される。そのため、圧力室47のオイルの圧力は第2油室Y2と同圧となる。その結果、減衰力調整部40における減衰力可変バルブ41は閉じたままとなる。
また、圧力調整室55が連絡通路43Hを介して圧力室47と連通している。従って、フロートバルブ52は押し込まれ、圧力調整室55も圧力室47と同圧になって、圧力室47の液圧低下を生じさせない。
FIG. 7 is a diagram for explaining the operation of the damping
In the extension stroke, in the region where the movement of the piston 31 (see FIG. 6) has a low frequency and large amplitude, the pressure of the oil in the second oil chamber Y2 (see FIG. 6) is not restricted by the
Further, the
一方、ピストン31(図6参照)の移動が所定の高周波微小振幅の領域になると、第2油室Y2(図6参照)のオイルの圧力はバイパス路25のオリフィス42で絞られて圧力室47へ遅れて伝達される。そのため、圧力室47の液圧は第2油室Y2のオイルの圧力より低くなり、圧力室47と第2油室Y2との間に圧力の差が発生する。この圧力差によって、図7に示すように、減衰力可変バルブ41が押されて開き、バイパス路25を介して第2油室Y2のオイルを第1油室Y1側へと逃がす。
On the other hand, when the movement of the piston 31 (see FIG. 6) reaches a predetermined high-frequency minute amplitude region, the oil pressure in the second oil chamber Y2 (see FIG. 6) is throttled by the
その結果、第2油室Y2のオイルの圧力を第1油室Y1へ逃がし、ピストンバルブ30の第2油路342および第2バルブ群322に加えて、バイパス路25および減衰力可変バルブ41を介する、合計2つの流路により、油圧緩衝装置1の減衰力が小さくなる。
As a result, the oil pressure in the second oil chamber Y2 is released to the first oil chamber Y1, and in addition to the
また、オリフィス42による圧力伝達の遅れによって低下していた圧力室47のオイルの圧力は、その後に上昇しようとする。このとき、図7に示すように、圧力調整室55のフロートバルブ52は、圧力室47の液圧を維持するべく押し下げられる。そのため、実質的に、圧力室47の容積が拡大するため、圧力室47の液圧上昇が遅れる。この遅れは、フロートバルブ52がエンドキャップ51の変形規制部51Gに接触するまで持続する。
そして、フロートバルブ52が変形規制部51Gに接触すると、急速に圧力室47の液圧が上昇し、第2油室Y2と圧力室47との圧力差が解消されると、スプール44が支持バネ46に押されて減衰力可変バルブ41が閉じる。最終的には、ピストンバルブ30を介するオイルの移動経路のみとなり、油圧緩衝装置1の減衰力が高くなる。
Further, the pressure of the oil in the
When the
圧縮行程時においては、圧力調整室55の圧力に対して第1油室Y1の圧力が高くなる。そうすると、エンドキャップ51に設けられる貫通孔51Hを通って、圧力調整室55内に第1油室Y1からオイルが流入する。このとき、フロートバルブ52は、圧力調整室スプリング53に抗して、エンドキャップ51の変形規制部51Gから離れる。
そして、第1油室Y1から流入したオイルは、貫通孔51H、ピストンナット43の円筒部433(圧力調整室55)、連絡通路43Hを流路として、第2油室Y2側に向けて流れようとする。
During the compression stroke, the pressure in the first oil chamber Y1 is higher than the pressure in the
The oil flowing in from the first oil chamber Y1 flows toward the second oil chamber Y2 using the through
図8は、エンドキャップ51とフロートバルブ52との作用を説明するための図である。
図8に示すように、何らかの理由でオイル内に異物が混入し、減衰力調整部40におけるフロートバルブ52とエンドキャップ51との間に異物が入り込む場合がある。本実施形態では、エンドキャップ51とフロートバルブ52との間に異物が入り込んだ場合であっても、エンドキャップ51に形成される溜部51Pに異物が入り込む。そして、フロートバルブ52と他方側端面部513との間において、フロートバルブ52との接触面から異物が退くように作用する。また、溜部51Pにおいては、一度異物を溜め込むと、異物が抜け出し難くなる。その結果、その後の動作においては、フロートバルブ52における異物の噛み込みが発生せず、フロートバルブ52が正常に動作することが可能になる。
FIG. 8 is a view for explaining the operation of the
As shown in FIG. 8, foreign matter may be mixed into the oil for some reason, and foreign matter may enter between the
特に、本実施形態の圧力調整室55においては、フロートバルブ52の変形および変位に応じてオイルが流れる程度であり、オイルの流量は比較的に小さい。そのため、圧力調整室55のような空間に異物が侵入し、フロートバルブ52において噛み込みが発生すると、オイルの流れによる異物の排出の効果を期待しにくい。そのため、本実施形態のように圧力調整室55にフロートバルブ52を適用するような場合に、溜部51Pを設けることで、噛み込み防止の効果が特に発揮される。
In particular, in the
さらに、本実施形態では、フロートバルブ52の変形に沿うように斜面部51Sを設けている。斜面部51Sにおいては、フロートバルブ52と他方側端面部513との距離が小さくなるため、フロートバルブ52との間に異物を噛み込み易くなる。そして、本実施形態の減衰力調整部40では、斜面部51S(図4参照)に溜部51Pが配置されるため、他方側端面部513における異物の噛み込みが効果的に防止される。
一方で、フロートバルブ52は、変形して他方側端面部513に押し付けられるが、斜面部51Sによって支持されるため、応力集中が緩和される。そのため、フロートバルブ52の耐久性が向上する。
Further, in the present embodiment, the
On the other hand, the
続いて、減衰力調整部40における溜部51Pの効果を確認するために行った試験について説明する。
溜部51Pを設けた減衰力調整部40を有するサンプルとしての油圧緩衝装置を数十本準備した。そして、各サンプルの油圧緩衝装置において、粒径が約0.4mmのパーティクルをエンドキャップ51とフロートバルブ52との間に入り込ませた。そして、各サンプルにおける減衰力不良を確認する試験を行った。
なお、試験における減衰力不良は、減衰力調整部40が正常に動作するか否かによって判断する。すなわち、エンドキャップ51とフロートバルブ52との間にパーティクルが噛み込まれた状態が継続すると、フロートバルブ52が作動しなくなる。その結果、圧力調整室55における圧力が上昇せず、スプール44が開放した状態のままになる。そこで、減衰力調整部40においてフロートバルブ52が正常に動作した場合には一定の減衰力が発生する状態であるにもかかわらず、減衰力が低下したままとなる状態が発生することで、減衰力不良が発生したと判断する。
そして、試験の結果、本実施形態が適用される溜部51Pを有する油圧緩衝装置は、溜部51Pを有しない油圧緩衝装置と比較して、減衰力不良の発生率が約30%減少することが明らかとなった。
Next, a test performed to confirm the effect of the
Several tens of hydraulic shock absorbers as samples having the damping
In addition, the damping force defect in a test is judged by whether the damping
As a result of the test, the hydraulic shock absorber having the
なお、上記の実施形態においては、溜部51Pは、本実施形態では環状の溝によって構成しているが、この形状に限定されるものではない。例えば、溜部51Pは、複数のスポット的な窪みによって構成しても良い。この場合、窪みの断面の形状は、異物が入り込めるようなサイズに設定する。そして、他の例の溜部51Pの窪みによっても異物を溜め込み、フロートバルブ52との接触面から異物を退かせるようにしても良い。
ただし、本実施形態では、溜部51Pは、環状の溝によって構成することで、他方側端面部513上においてどの方向に異物が移動しても、その異物を確実に捕捉できるようにしている。
In the above embodiment, the
However, in the present embodiment, the
また、本実施形態では、圧力調整室55内のフロートバルブ52における異物の噛み込みを抑制する例について説明したが、この構成に限定されるものではない。油圧緩衝装置におけるオイルの流路上に設けられて変形または変位するバルブ部材であって、異物が噛み込まれる箇所に用いられる構成であれば、本実施形態のように溜部51P(凹部)を設けることでバルブ部材における噛み込みを防止することが可能となる。
Further, in the present embodiment, the example of suppressing the biting of foreign matter in the
1…油圧緩衝装置、10…シリンダ部、20…ピストンロッド、25…バイパス路、30…ピストンバルブ、40…減衰力調整部、41…減衰力可変バルブ、42…オリフィス、43…ピストンナット、44…スプール、47…圧力室、51…エンドキャップ、51P…溜部、52…フロートバルブ、55…圧力調整室、60…ボトムバルブ DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Hydraulic shock absorber, 10 ... Cylinder part, 20 ... Piston rod, 25 ... Bypass path, 30 ... Piston valve, 40 ... Damping force adjustment part, 41 ... Damping force variable valve, 42 ... Orifice, 43 ... Piston nut, 44 ... Spool, 47 ... Pressure chamber, 51 ... End cap, 51P ... Reservoir, 52 ... Float valve, 55 ... Pressure adjustment chamber, 60 ... Bottom valve
Claims (5)
前記シリンダ内の空間を、液体を収容する第1液室と第2液室とに区画する区画部材と、
前記区画部材に接続するとともに、前記シリンダの軸方向において移動するロッド部材と、
前記第1液室と前記第2液室との間における液体の流路を形成する流路形成部と、
前記第1液室および前記第2液室の液体の圧力に応じて変形または変位することで前記流路形成部に対して接離し、前記流路を開閉するバルブ部材と、を備え、
前記流路形成部は、液体に含まれる異物が前記バルブ部材との接触面から退くように溜まる溜部を当該バルブ部材との対向箇所に有することを特徴とする圧力緩衝装置。 A cylinder containing liquid;
A partition member that divides the space in the cylinder into a first liquid chamber and a second liquid chamber for containing a liquid;
A rod member connected to the partition member and moving in the axial direction of the cylinder;
A flow path forming part for forming a liquid flow path between the first liquid chamber and the second liquid chamber;
A valve member that opens and closes the flow path by making contact with and separating from the flow path forming portion by being deformed or displaced according to the pressure of the liquid in the first liquid chamber and the second liquid chamber,
The pressure buffering device according to claim 1, wherein the flow path forming portion has a reservoir portion in which a foreign substance contained in a liquid accumulates so as to retreat from a contact surface with the valve member at a location facing the valve member.
前記バルブ部材は、前記シリンダ内液室に設けられ、当該シリンダ内液室に流入する液体の圧力に応じて当該シリンダ内液室の容積を調整することを特徴とする請求項1に記載の圧力緩衝装置。 A liquid chamber in the cylinder which is disposed in the cylinder and receives an inflow of liquid according to a change in pressure in the first liquid chamber or the second liquid chamber;
2. The pressure according to claim 1, wherein the valve member is provided in the liquid chamber in the cylinder and adjusts the volume of the liquid chamber in the cylinder according to the pressure of the liquid flowing into the liquid chamber in the cylinder. Shock absorber.
前記溜部は、前記傾斜面が形成される領域の一部に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の圧力緩衝装置。 The contact surface of the flow path forming portion has an inclined surface that receives contact with the valve member as the valve member is deformed,
The pressure buffer according to claim 1, wherein the reservoir is provided in a part of a region where the inclined surface is formed.
前記シリンダ内の空間を、液体を収容する第1液室と第2液室とに区画する区画部材と、
前記区画部材に接続するとともに、前記シリンダの軸方向において移動するロッド部材と、
前記第1液室と前記第2液室との間における液体の流路を有する流路形成部と、
前記第1液室および前記第2液室の液体の圧力に応じて変形または変位することで前記流路形成部に対して接離し、前記流路を開閉するバルブ部材と、を備え、
前記流路形成部は、前記バルブ部材との接触領域における端部から一定の距離だけ内側に離れて形成された凹部を有することを特徴とする圧力緩衝装置。 A cylinder containing liquid;
A partition member that divides the space in the cylinder into a first liquid chamber and a second liquid chamber for containing a liquid;
A rod member connected to the partition member and moving in the axial direction of the cylinder;
A flow path forming portion having a liquid flow path between the first liquid chamber and the second liquid chamber;
A valve member that opens and closes the flow path by making contact with and separating from the flow path forming portion by being deformed or displaced according to the pressure of the liquid in the first liquid chamber and the second liquid chamber,
The pressure buffering device according to claim 1, wherein the flow path forming portion includes a concave portion formed inwardly by a predetermined distance from an end portion in a contact area with the valve member.
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