JP2014083932A - Can通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】静電気放流試験とBCI試験との両方において良好な結果が得られるCAN通信装置を提供すること。
【解決手段】車両用のECU1は、CAN通信装置の一例である。ECU1は、CANトランシーバ素子3と双方向ツェナーダイオード6とを備えている。双方向ツェナーダイオード6は、CANトランシーバ素子3に接続されたCANのバスライン7と基準電位点とに接続されている。双方向ツェナーダイオード6のツェナー電圧は、58Vよりも大きく66Vよりも小さい。
【選択図】図1
【解決手段】車両用のECU1は、CAN通信装置の一例である。ECU1は、CANトランシーバ素子3と双方向ツェナーダイオード6とを備えている。双方向ツェナーダイオード6は、CANトランシーバ素子3に接続されたCANのバスライン7と基準電位点とに接続されている。双方向ツェナーダイオード6のツェナー電圧は、58Vよりも大きく66Vよりも小さい。
【選択図】図1
Description
本発明は、CAN(Controller Area Network)プロトコルに従って通信を行うCAN通信装置に関する。
特許文献1,2に示されるように、自動車に代表される車両において、ツェナーダイオードがサージ対策のために用いられることが知られている。
一方、車両において、CANが、複数のECU(Electric Control Unit)相互間の通信ネットワークとして広く普及している。CANプロトコルはISO11898で定められた国際規格である。車両におけるECUは、CANプロトコルに従った通信を行うため、CANトランシーバのIC(Integrated Circuit)が1チップ化された素子である。
また、車両において、サージ対策のため、双方向ツェナーダイオードが、CANトランシーバ素子に接続されたCANのバスラインと基準電位点とに接続された状態で設けられる。通常、車両のCANバスラインにおいては、ツェナー電圧が16Vの双方向ツェナーダイオードが採用されている。この場合、静電気放流試験において良好な結果が得られる。
車両のECUの静電放流試験では、プローブを介して被試験対象の信号線に対し、例えば−5kV〜+5kVの範囲から−25kV〜+25kVの範囲までの静電気放電を注入するイミュニティ試験が行われる。
ところで昨今、車両に搭載される通信装置は、サージ対策の効果を確認するための静電気放流試験に合格することに加え、電磁波対策の効果を確認するためのEMC(Electromagnetic Compatibility)試験に合格することも求められる。車両の電装機器におけるEMC試験としては、通常、周知のBCI(Bulk current injection)試験が採用される。BCI試験は、プローブを介して被試験対象の信号線に対し、例えば1MHz〜400MHz程度の周波数範囲の高周波妨害電流を注入するイミュニティ試験である。
車両内における基幹ネットワークをなすCAN通信装置においては、静電試験及びBCI試験(EMC試験)における合格基準がますます厳しくなってきている。しかしながら、CANバスラインに設けられる双方向ツェナーダイオードのツェナー電圧が16Vである場合、静電気放流試験においては良好な結果が得られるものの、BCI試験においては、通信エラーが生じやすいことがわかった。
本発明は、静電気放流試験とBCI試験との両方において良好な結果が得られるCAN通信装置を提供することを目的とする。
本発明の第1態様に係るCAN通信装置は、以下に示す各構成要素を備える。第1の構成要素は、CANトランシーバ素子と、そのCANトランシーバ素子に接続されたCANのバスラインと基準電位点とに接続され、そのツェナー電圧が58Vよりも大きく66Vよりも小さい双方向ツェナーダイオードと、を備える。
本発明の第2態様に係るCAN通信装置は、第1態様に係るCAN通信装置の一態様である。第2態様に係るCAN通信装置において、上記CANトランシーバ素子の耐電圧が−40Vから+40Vまでの範囲である。
本発明の第3態様に係るCAN通信装置は、第1態様又は第2態様に係るCAN通信装置の一態様である。第3態様に係るCAN通信装置は、上記CANのバスラインに接続され、そのインピーダンスが200〜1000Ωの範囲であるチョークコイルをさらに備える。
本発明に係るCAN通信装置が採用されれば、後述するように、静電気放流試験とBCI試験との両方において良好な結果が得られる。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
まず、図1を参照しつつ、本発明の実施形態に係るCAN通信装置の一例である車両用のECU1の概略構成について説明する。ECU1は、車両用のCAN通信装置の一例であり、複数の系統のCANのバスライン7相互間のデータ通信を中継する機能を有するゲートウェイECUである。
図1に示されるように、ECU1は、1つのMCU(Micro Computer Unit)2及び複数のCAN通信部30を有する。CAN通信部30各々は、CANトランシーバ素子3、チョークコイル5、双方向ツェナーダイオード6及びコネクタ8を有する。また、一部のCAN通信部30は、さらに電流制限用の終端抵抗4を有する。MCU2及びCAN通信部30を構成する各素子は、回路基板10に実装されている。なお、図1における"CC"及び"TR"は、それぞれ" Choke Coil”及び"Terminating Resistor"の略である。
以下の説明において、終端抵抗4を含まないCAN通信部30のことを第一CAN通信部30Aと称し、終端抵抗4を含むCAN通信部30のことを第二CAN通信部30Bと称する。
図1に示される例では、ECU1は、1つの第一CAN通信部30A及び1つの第二CAN通信部30Bを備え、2系統のCANのバスライン7各々に接続されている。CANのバスライン7は、Lowレベル用のCANバスライン71及びHighレベル用のCANバスライン72からなる一対のバスラインである。
MCU2は、複数のCAN通信部30相互に亘るデータ通信を中継するマイクロコンピュータである。MCU2は、複数のCAN通信部30各々に接続された複数の通信ポート21を有している。通信ポート21各々は、信号送信ポートと信号受信ポートとにより構成されている。
一方、CANトランシーバ素子3は、MCU2の通信ポート21に接続されたデータ入出力端子31とCANバス接続端子32とを有している。データ入出力端子31は、MCU2の通信ポート21における信号送信ポート及び信号受信ポートの各々にデータ入力端子とデータ出力端子とにより構成されている。CANトランシーバ素子3は、ISO11898で定められた国際規格に準拠している。
また、CANトランシーバ素子3のCANバス接続端子32は、Lowレベル用のCANバスライン71及びHighレベル用のCANバスライン72の各々に接続される一対の端子により構成されている。
CAN通信部30各々において、チョークコイル5は、CANのバスライン7におけるCANトランシーバ素子3寄りの部分に接続されている。同様に、第二CAN通信部30Bにおいて、終端抵抗4は、チョークコイル5に対して直列に並ぶ状態でCANのバスライン7に接続されている。なお、チョークコイル5及び終端抵抗4は周知であるので、それらの詳細な説明は省略する。
また、CAN通信部30各々において、2つの双方向ツェナーダイオード6各々は、Lowレベル用のCANバスライン71及びHighレベル用のCANバスライン72の各々と基準電位点とに接続されている。即ち、双方向ツェナーダイオード6の2つの端子の一方がCANのバスライン7に接続され、他方が基準電位点に接続されている。基準電位点は、筐体接地において電位の基準となる部分であり、車両における基準電位点は、例えば、車両のボディを構成する金属の部材又はその部材に接続された導体などである。
コネクタ8は、ECU1の回路基板10におけるCANのバスライン7とECU1外におけるCANのバスライン7とを中継するコネクタである。
本実施形態において、CANトランシーバ素子3の耐電圧は−40Vから+40Vまでの範囲である。また、双方向ツェナーダイオード6とともにCANのバスライン7に接続されているチョークコイル5のインピーダンスは200〜1000Ωの範囲である。
車両用のECU1においては、以上に示されたCANトランシーバ素子3の耐電圧、チョークコイル5のインピーダンスが採用されることが多い。例えば、チョークコイル5のインピーダンスが600Ωであることが考えられる。
さらに、従来の車両用のECU1においては、CANトランシーバ素子3の保護の観点から、第二CAN通信部30Bの構成が採用されることが多い。従来、終端抵抗4を備える第二CAN通信部30Bにおいては、ツェナー電圧が16Vの双方向ツェナーダイオード6が採用されている。また、第二CAN通信部30Bにおいて、終端抵抗4のインピーダンスは60.4Ωである。
一方、事情により、図1に示されるように、終端抵抗4を含まない第一CAN通信部30Aの採用が必要な場合、双方向ツェナーダイオード6のツェナー電圧が16Vであると、BCI試験において良好な結果が得られないことがわかった。
本実施形態の第一CAN通信部30Aにおいては、双方向ツェナーダイオード6のツェナー電圧は62Vである。このような仕様の双方向ツェナーダイオード6は、従来の車両用のECUにおけるCANのバスラインにおいては採用されていない。前述したように、従来、車両のCANバスラインにおいては、ツェナー電圧が16Vの双方向ツェナーダイオードが採用されている。
次に、図2を参照しつつ、それぞれツェナー電圧が異なる双方向ツェナーダイオード6が採用された場合各々における車両用のECUのBCI試験及び静電気放流試験の結果について説明する。図2は、第一CAN通信部30Aにおける双方向ツェナーダイオード6のツェナー電圧が16V、36V、51V、58V、62V、66V、70V、80V及び90Vのそれぞれである場合におけるECUのBCI試験及びESD(ElectroStatic Discharge)試験の結果を表す。なお、CANトランシーバ素子3の耐電圧、チョークコイル5のインピーダンスの条件は、前述した通りであり、例えば600Ωである。また、第二CAN通信部30Bにおける双方向ツェナーダイオード6のツェナー電圧は16Vである。
BCI試験は、BCIプローブを介して第一CAN通信部30AにおけるCANのバスライン7に妨害電流を注入するイミュニティ試験法による試験である。より具体的には、1MHz〜400MHzの周波数範囲の高周波妨害電流が160mAのレベルで注入された。また、注入された高周波妨害電流は、無変調の電流及びAM変調の電流である。そして、注入された妨害電流の全ての周波数帯において、CAN通信が正常に行われることが、試験合格の基準である。
また、ESD試験は、CANバスライン7における予め定められた箇所に5kV〜+25kVの範囲の静電気放電を印加する試験である。また、静電気放電は、接触放電及び気中放電の両方で実施された。静電気放電によって機器の誤動作及び破壊が生じないことが、試験合格の基準である。
図2におけるBCI試験の結果において、"OK"は、試験中にCAN通信のエラーが生じなかったことを表し、"NG"は、試験中にCAN通信のエラーが生じたことを表す。また、図2におけるESD試験の結果において、"OK"は、試験中にCAN通信のエラーが生じなかったことを表し、"NG"は、試験中にCAN通信のエラーが生じたことを表す。さらに、"Break Down"は、試験を行うことによってCANトランシーバ素子3が故障してしまったことを表す。
図2に示される試験結果から以下のことがわかる。まず、終端抵抗4のない第一CAN通信部30Aにおける双方向ツェナーダイオード6のツェナー電圧が66V以上であると、ESD試験(静電気放流試験)の結果が"NG"となる。従って、サージ対策の観点から、第一CAN通信部30Aにおける双方向ツェナーダイオード6のツェナー電圧は66V未満である必要がある。このことから、第一CAN通信部30Aにおいて、ツェナー電圧が16Vの双方向ツェナーダイオードを採用している従来のECUは、サージ対策としてやや過剰な仕様を有しているといえる。
さらに、図2に示される試験結果は、第一CAN通信部30Aにおける双方向ツェナーダイオード6のツェナー電圧が58V以下であると、BCI試験の結果が"NG"となることを示している。従って、電磁波ノイズ対策の観点から、第一CAN通信部30Aにおける双方向ツェナーダイオード6のツェナー電圧は58Vより大きい電圧である必要がある。
以上に示したことから、ECU1において、第一CAN通信部30Aにおける双方向ツェナーダイオード6のツェナー電圧が58Vよりも大きく66Vよりも小さい場合に、ESD試験とBCI試験との両方において良好な結果が得られると考えられる。例えば、第一CAN通信部30Aにおける双方向ツェナーダイオード6のツェナー電圧が62Vであることが考えられる。図2に示されるように、第一CAN通信部30Aにおける双方向ツェナーダイオード6のツェナー電圧が62Vであれば、ESD試験とBCI試験との両方において良好な結果が得られる。
なお、第一CAN通信部30Aにおける双方向ツェナーダイオード6は、対向して直列に接続された2つのツェナーダイオードにより構成されることも考えられる。
1 ECU
2 MCU
3 CANトランシーバ素子
4 抵抗素子
5 チョークコイル
6 双方向ツェナーダイオード
7 CANのバスライン
8 コネクタ
10 回路基板
21 通信ポート
30 CAN通信部
30A 第一CAN通信部
30B 第二CAN通信部
31 データ入出力端子
32 CANバス接続端子
71 Lowレベル用のCANバスライン
72 Highレベル用のCANバスライン
2 MCU
3 CANトランシーバ素子
4 抵抗素子
5 チョークコイル
6 双方向ツェナーダイオード
7 CANのバスライン
8 コネクタ
10 回路基板
21 通信ポート
30 CAN通信部
30A 第一CAN通信部
30B 第二CAN通信部
31 データ入出力端子
32 CANバス接続端子
71 Lowレベル用のCANバスライン
72 Highレベル用のCANバスライン
Claims (3)
- CAN(Controller Area Network)トランシーバ素子と、
前記CANトランシーバ素子に接続されたCANのバスラインと基準電位点とに接続され、そのツェナー電圧が58Vよりも大きく66Vよりも小さい双方向ツェナーダイオードと、を備えるCAN通信装置。 - 請求項1に記載のCAN通信装置であって、
前記CANトランシーバ素子の耐電圧が−40Vから+40Vまでの範囲である、CAN通信装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のCAN通信装置であって、
前記CANのバスラインに接続され、そのインピーダンスが200〜1000Ωの範囲であるチョークコイルをさらに備える、CAN通信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012233413A JP2014083932A (ja) | 2012-10-23 | 2012-10-23 | Can通信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2012233413A JP2014083932A (ja) | 2012-10-23 | 2012-10-23 | Can通信装置 |
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JP2014083932A true JP2014083932A (ja) | 2014-05-12 |
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JP2012233413A Pending JP2014083932A (ja) | 2012-10-23 | 2012-10-23 | Can通信装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019205119A (ja) * | 2018-05-25 | 2019-11-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 通信装置 |
JP2020051747A (ja) * | 2018-09-21 | 2020-04-02 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 通信装置のノイズ耐性試験方法 |
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2012
- 2012-10-23 JP JP2012233413A patent/JP2014083932A/ja active Pending
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