以下、本発明を実施するための形態の一例について図面を用いて詳細に説明する。ただし、実施形態に記載されている文書管理システム及びその構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲はそれらのみに限定する趣旨のものではない。即ち、本発明は、特に画像処理装置のスキャナ機能によってスキャンして得た文書データの登録に限られた問題ではなく、様々なデータを登録する場合にも適用され、同様の効果を奏する。よって、本実施形態で言うドキュメントデータには、種々の方法で生成された画像データ、テキストデータ、ファイルデータなどの電子化されたデータが含まれる。また、ドキュメントデータの属性等の入力項目もスキャンを指示したユーザが直接入力すべきものに限定されず、他のユーザ(管理者等)が入力すべきものであってもよい。また、その他種々の変形、応用があってもよい。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の実施形態の一例であるドキュメント管理システムを示す図である。
本システムには、ネットワーク100を介して接続される画像処理装置101と、文書管理サーバ102、端末103が含まれる。これらの装置が互いに連携してデータ処理を行う。なお、システムに含まれる装置はこれらのみに限るものではなく、他の装置が含まれてもよいし、文書管理サーバ102以外の装置が省かれてもよい。
ネットワーク100は、システム内の各装置間で通信を行うためのものであって、有線または無線のイントラネット、インターネットもしくはその他のネットワークシステムであっても構わない。
画像処理装置101は、原稿104上の画像を読み取り(スキャンして)電子化して画像データを生成する機能を有する。また、その画像データ、または他の装置から受信したデータを、ネットワーク100を介して他の装置に送信する機能を有する。
文書管理サーバ(ドキュメント管理サーバ)102は、他の装置から受信したデータ(例えば画像処理装置101がスキャンしたスキャンイメージ105)を文書データとして登録・管理できる他、登録している文書データの検索などの機能を有するサーバである。
文書管理サーバ102はネットワーク100を介して端末103からのリクエストを受け付けることによって、リクエストに応じた文書データの登録や検索、管理などの処理を実行する。なお、文書管理サーバ102に登録されるデータを、文書データと表記するが、これはその形式を限定するものではなく、画像データ、テキストデータ、アプリケーションに依存したファイルデータなど種々の形式のデータも含む。
端末103は、汎用的なPC(Personal Computer)で実現できる。
端末には、例えば、OS(Operating System)、文書データ、画像データなどを扱うことのできるアプリケーションソフトウェア、文書管理サーバ102とデータのやり取りを行うためのアプリケーションソフトウェアなどがインストールされる。また、端末103は、各種情報を表示するためのディスプレイ、ユーザからの指示を受け付けるためのキーボード、マウスなどの入力装置が含まれる。端末103はユーザからの指示を受け付け、ネットワーク100を介して文書データの登録、検索などの処理を依頼するリクエストを文書管理サーバ102へ送信する。
なお、図1に示した画像処理装置101、文書管理サーバ102、端末103はそれぞれ複数存在しても構わない。
図2は、図1に示した画像処理装置101の構成例を示すブロック図である。
図2において、コントローラユニット200は、画像処理装置101で扱うデータの処理を行うためのユニットである。コントローラユニット200には、画像入力デバイスであるスキャナ220や画像出力デバイスであるプリンタ221が接続されるとともに、操作部213が接続される。コントローラユニット200は、スキャナ220で原稿上の画像を読み取って得た画像データをプリンタ221により印刷出力するコピー機能を実現するための制御を行う。また、コントローラユニット200は、LAN210や公衆回線212に接続することによって、ネットワーク100や公衆網を介した画像データの送受信機能を実現するための制御や、種々の情報の入出力を行うための制御を行う。
CPU201は、画像処理装置101全体の処理の制御を行う。CPU201には、システムバス207を介して、RAM202およびROM203、HDD204が接続される。また、CPU201には、イメージバス・インターフェース(イメージバスI/F)205、操作部インターフェース(操作部I/F)206が接続される。更に、CPU201には、これらの他に、ネットワーク・インターフェース(ネットワークI/F)209、モデム211が接続される。CPU201は、リード・オンリー・メモリ(ROM)203に格納されているブートプログラムによりオペレーションシステム(OS)を起動する。このOS上で、CPU201は、ハードディスク・ドライブ(HDD)204に格納されているアプリケーションプログラムを実行し、アプリケーションプログラムによって各種処理を実行する。このとき、CPU201は作業領域としてランダム・アクセス・メモリ(RAM)202を利用する。RAM202はCPU201の作業領域として使用されるとともに、画像データを一時記憶するための画像メモリ領域としても使用される。
HDD204は、アプリケーションプログラムおよびアプリケーションプログラムが利用する画像データなどを格納する。
イメージバスI/F205は、システムバス207と画像バス208とを接続し、データ形式を変換するためのバスブリッジである。
操作部I/F206は、タッチパネルを有する操作部213とのインターフェースである。CPU201は、操作部213に表示すべき画像の画像データを操作部213に対して操作部I/F206を介して出力する。また、操作部213は、ユーザにより入力された情報を操作部I/F206を介してCPU201へ送出する。
システムバス207は、各エレメントを接続するための伝送バス(アドレスバス、データバス、入出力バス、および制御バス)である。
画像バス208は、画像データを高速で転送するためのバスであって、PCIバスまたはIEEE1394などによって構成される。
画像バス208にはラスタ・イメージ・プロセッサ(RIP)214、スキャナ画像処理部216、プリンタ画像処理部217、画像回転部218、および画像圧縮部219が接続される。また、画像バス208にはデバイス・インターフェース(デバイスI/F)215も接続され、その結果、画像バス208はスキャナ220やプリンタ221との接続インターフェースにもなる。
ネットワークI/F209はLAN210(ネットワーク100)に接続され、LAN210を介してLAN210に接続された各装置との間で情報の送受信を行う。
モデム211は公衆回線212(PSTN)に接続され、公衆回線212を介して情報の送受信を行う。
RIP214は、受信したPDLコードをビットマップ・イメージに展開するプロセッサである。
デバイスI/F215は、スキャナ220およびプリンタ221との接続インターフェースであって、画像データの同期系/非同期系の変換処理を行う。
スキャナ画像処理部216は、スキャナ220からの入力画像データに対し、補正、加工、編集を行う。更に、スキャナ画像処理部216は、操作部213より入力される指示に従い、補正、加工、編集した結果の画像データをプリンタ画像処理部217、画像回転部218、画像圧縮部219、HDD204などへ出力する。
プリンタ画像処理部217は、プリンタ221へ出力するためのプリント出力画像データに対してプリンタ221の特性に応じた補正、解像度変換などの処理を行う。更に、プリンタ画像処理部217は、操作部213より入力される指示に従い、補正、解像度変換などの処理結果の画像データをプリンタ221へ出力する。
画像回転部218は、入力された画像データの回転処理を行う。
画像圧縮部219は、多値画像データをJPEGデータに、2値画像データをJBIG、MMR、MHなどのデータに圧縮処理し、また逆に圧縮処理されたデータの伸張処理などを行う。
スキャナ220は、操作部213より入力されるスキャン指示により、原稿画像をCCDリニアイメージセンサ等により光電的に読み取って(スキャンして)デジタル画像データに変換し、スキャナ画像処理部216へ出力する。
プリンタ221は、複数種類の記録紙カセットを有し、操作部213より入力されるプリント指示、あるいは外部からの画像データの受信によりプリンタ画像処理部217から出力される画像データを記録紙上に可視像として印刷出力する。
図3は、図2に示した操作部213の構成例を示す図である。
LCD表示部300は、LCD上にタッチパネルシートが貼られた構造となっており、画像処理装置101の操作画面を表示する。また、LCD表示部300は操作画面に表示されたキーが押下されると、その位置情報をコントローラユニット200のCPU201に通知する。CPU201は、押されたキーに従った処理を実行させたり、画面を遷移させたりする。スタートキー301は、その押下により種々の処理の開始を行わせるもので、ユーザにより押下されるとCPU201にその旨を通知する。スタートキー301からの通知を受け付けたCPU201はスキャナ220に原稿画像の読み取り動作を開始させたり、送信や印刷を実行したりする。スタートキー301の中央部には、緑と赤の2色LED302が設けられている。CPU201からの指示によりスタートキー301は2色LED302の発光色を制御し、その色によってスタートキー301が押下可能か否かをユーザに示す。ストップキー303は、動作中の処理を中止するためのもので、ユーザにより押下されるとCPU201に押下されたという情報を通知する。ストップキー303からの通知を受け付けたCPU201は稼動中の処理および動作を停止させる。IDキー304は、画像処理装置101を操作するユーザを特定するためのIDを入力させるためのもので、ユーザにより押下されるとCPU201に押下されたという情報を通知する。
IDキー304からの通知を受け付けたCPU201は、ユーザIDを入力させるための画面をLCD表示部300に表示する。ユーザはこれに続き、テンキー等を用いてユーザIDを入力する。ユーザIDと対応付けて当該ユーザのメールアドレスをRAM202やHDD204に保存しておき、電子メールにより各種通知に用いることも可能である。リセットキー305は、ユーザが入力した情報を初期状態に戻すためのもので、ユーザにより押下されるとCPU201に押下されたという情報を通知する。リセットキー305からの通知を受け付けたCPU201は、LCD表示部300に表示している設定を初期化する。
図4は、操作部213のLCD表示部300に表示される操作画面の一例を示す図である。
操作画面の上部には、各種の機能を選択するためのタッチキーである、コピータブ401、送信タブ402、ボックスタブ403、右方向タブ404が表示される。
図4は、コピータブ401のタッチキーが押下されたときのコピー機能の初期画面を表示している。コピー機能に関する表示は領域400で行われ、「コピーできます」は、コピー機能における現在のステータスであるコピー指示を待機する表示である。このステータスは画像処理装置101の状態に応じて変化する。ステータスが表示されている領域の下の領域には、現在設定されている倍率(100%)、使用する給紙カセット(自動用紙)、コピー部数(1)を表示している。また、ユーザの指示によりコピー機能の動作モードを設定するためのタッチキーとして、「等倍」、「倍率」、「用紙選択」が表示される。同様に、コピー機能の動作モード設定用のタッチキーとして「ソータ」、「両面」、「割り込み」、「文字」、「濃度調整要としての薄くするに対応する左矢印キー」、「濃くするに対応する右矢印キー」、「濃度を自動調整する自動キー」も表示される。初期画面に表示しきれない動作モードの指定画面は、応用モードキーを押下することによって、他の設定を指示するための画面が階層的に領域400内に表示されるようになっている。
送信タブ402が押下されると、送信タブ402の色が変わり、領域400は送信機能のための操作を受け付けるための操作画面に切り替わる。送信機能では、スキャナ220で原稿上の画像を読み取って得た画像データ、またはHDD204に格納されている画像データをLAN210上の装置にE−Mail、FTPなどにより送信することが可能である。また、公衆回線212を使用してファクシミリ送信することも可能である。送信機能では、画像データの送信宛先の指定や、送信原稿のスキャナ220による読取設定、送信対象の画像データのHDD204からの選択操作などが可能である。
ボックスタブ403が押下されると、ボックスタブ403の色が変わり、領域400はボックス機能のための操作を受け付けるための操作画面に切り替わる。ボックス機能では、スキャナ220によって原稿上の画像を読み取って得た画像データをHDD204に格納したり、HDD204に格納されている画像データを選択して出力したりすることができる。出力の方法としては、プリンタ221による印刷、送信機能による送信などがある。なお、ボックスはHDD204を複数の領域に分割することによって複数のユーザが区別して使用可能である。
また、3つ以上の機能がコントローラユニット200に搭載されている場合、タブ401〜403に加え、矢印キー404が表示される。矢印キー404が押下されると、別の機能のための画面が表示されるようになっている。
図5は、図4の操作画面で矢印キー404が押下された場合に表示される操作画面の一例を示す図である。
図5は、ユーザが定義したワークフローに従って画像処理装置101を動作させるためのワークフロー機能のための操作画面の一例である。ワークフロー機能では、画像データの入力、入力画像の処理1、処理2、・・・といったように、画像処理装置101が有する種々の機能を任意に組み合わせたワークフローを作成し、HDD204に登録しておき、それを読み出して利用することができる。
図5において、領域400上には「Flow A」と「Flow B」という2つのワークフローが登録されている状態を示している。「Flow A」501が選択された後、スタートキー301が押下されると「Flow A」として定義したワークフローが実行される。「Flow B」502が選択された後、スタートキー301が押下されると「Flow B」として定義したワークフローが実行される。ここでは、503に示すように(503はワークフローの内容を模式的に示したもので、ワークフロー機能の初期画面では表示されない)、「Flow A」は「スキャン」、「ボックス」「送信」の順で処理を実行するように定義されている。更に、「スキャン」実行時の読取設定は、カラー読取、読取解像度300×300dpiで実行されるように設定されている。また、「ボックス」実行時には、保管先はボックス番号01のボックスに保管されるように設定されている。そして、「送信」実行時には、送信プロトコルとしてSMBが選択され、SMB送信先のPCのフォルダAに送信するように設定されている。このようにワークフローを定義し登録しておくことにより任意の処理をワンタッチで実行させることができるものである。また、このワークフローは、操作部213からの操作で作成して登録することもできるし、端末103等で作成し、それを受信して登録することもできるものとする。また、ワークフローを、HDD204に登録しておくものに代えて、ネットワーク100上の端末103等の装置に登録しておき、それを操作部213からの操作で取得して利用するようにしてもよい。
図6は、図1に示した端末103および文書管理サーバ102の構成例を示すブロック図である。
同図において、CPU601は、端末103および文書管理システム102の演算・制御を司る中央演算装置である。
RAM602は、ランダム・アクセス・メモリであり、CPU601の主メモリとして実行プログラムの実行エリアならびにデータエリアとして機能する。
ROM603は、リード・オンリー・メモリであり、CPU601の動作処理手順を記憶している。ROM603には端末103および文書管理サーバ102の制御を行うシステムプログラムを記録したプログラムROMと、システムを起動するために必要な情報等が記録されているデータROMがある。なお、CPU601が制御するプログラムの格納先としてROM603以外に後述のHDD609を使用する場合もある。
ネットワークI/F604は、ネットワークを介して機器間でデータ転送を行うための制御や接続状況の診断を行う。
VRAM(ビデオRAM)605は、端末103および文書管理サーバ102の稼動状態を示す後述のCRT606の画面に表示させるための画像を展開し、その表示の制御を行う。
CRT606は、各種情報の表示を行う表示装置である。表示装置は、CRTに限らず、液晶表示装置など他の表示形式のものでも構わない。
KBC607はKB608からの入力信号を制御するためのコントローラである。
KB(キーボード)608はユーザが行う操作を受け付けるための入力装置である。なお、入力装置としてマウス等のポインティングデバイスを更に用いるようにしてもよい。
HDD609はハードディスク・ドライブであり、アプリケーションプログラムや各種データ保存用に用いられる。本実施形態におけるアプリケーションプログラムとは、本実施形態における各種処理を実行するソフトウェアプログラム等である。
FDD(フロッピー(登録商標)ディスク・ドライブ)610は、着脱可能なFD(フロッピー(登録商標)ディスク)611にデータを書き込んだり、FD611からデータを読み出したりする。FDD610はアプリケーションプログラムの媒体からの読み出し等に用いられる。なお、FD611に代えて、CD−ROM、MO、外付けHD等の他のリムーバブルメモリを用いてもよい。
HDD609に格納するアプリケーションプログラムやデータをFD611に格納して使用することも可能である。
伝送バス600は上述した各ユニット間を接続するための伝送バス(アドレスバス、データバス、入出力バス、および制御バス)である。
図7は、後述する本実施形態の処理を、画像処理装置101内で実現するための処理群を説明するための図である。図7における処理群は画像処理装置101で処理されるプログラムであって、画像処理装置101のHDD204、もしくはROM203に格納される。なお、これらのプログラムはRAM202上にロードされ、CPU201において実行される。なお、これらの処理群は個別のプログラム群としても実施可能であるし、1つのプログラムとして実施することも可能である。また、ワークフロー管理データベースは画像処理装置101のHDD204に構築される。
原稿読み取り処理700は、スキャナ220によって原稿上の画像を読み取って該画像を表す画像データを生成する処理を行う。スキャナ220が読み取り可能な原稿としては、紙媒体(シート状のもの、本状のものなど)、紙に類似した媒体などが含まれる。原稿はスキャナ220の原稿台にユーザによって置かれたものを読み取らせることができる。
また、シート状の原稿は、自動原稿搬送装置(ADF)に1枚または複数枚セットし、ADFによって1枚ずつスキャナ220の読取位置に搬送させて読み取らせることも可能である。
文書編集処理701は、原稿読み取り処理700によって取得した画像データを編集して、ページ削除や他の画像データとの結合を行う。また、文書編集処理701は伝送バス207を介してHDD204に設けられたボックスに画像データを保管させる。
印刷処理702は、原稿読み取り処理700によって取得した画像データや文書編集処理701によって編集した画像データ、外部から受信したデータをプリンタ221によって記録紙上に可視画像として印刷させる。
FAX/メール送信処理703は、伝送バス207を介してネットワークI/F209もしくはモデム211に指示し、原稿読み取り処理700によって取得した画像データや、文書編集処理701によって編集した画像データを指定された送信先に送信する。FAX/メール送信部703における送信先への通信方法としては、G3ファックス通信(ITU−TシリーズT.30勧告)やSMTPなどの通信プロトコルにしたがった電子メールなどである。
ワークフロー管理処理704は、ワークフローに含まれる各処理の実行順とそれぞれの処理の内容を予め設定したものを登録・管理する。ワークフロー管理処理704は、操作部I/F206から伝送バスを介して、操作部213においてユーザから入力されたワークフローを受け取る。ワークフロー管理部704は伝送バス207を介してHDD204に指示し、受け取ったワークフローをHDD204のワークフロー管理データベース705の領域に保管させる。ここで、保管するワークフローは操作部213からユーザによって設定されるものだけでなく、LAN210などのネットワークからネットワークI/F209を介して受信したものでも構わない。
ワークフロー管理データベース(ワークフロー管理DB)705は、ワークフロー管理処理704からの指示によりワークフローを保管する。また、ワークフロー管理DBは、ワークフロー実行処理706の指示により、保管されているワークフローをワークフロー実行処理706へ伝送バスを介して渡すことも可能である。
ワークフロー実行処理706は、伝送バスを介してワークフロー管理DB705に指示し、伝送バスを介してワークフロー管理DB705に保管されているワークフローを転送させる。その後、ワークフロー実行処理706が転送されてきたワークフローを解析して、ワークフローの設定内容に従い、各処理を順に実行する。
文書管理システム用パラメータ確認処理707は、ワークフロー実行処理706が「文書管理サーバ102への文書データ登録(送信)」を含むワークフローを実行する場合に起動する処理である。文書管理システム用パラメータ確認処理707は、ワークフローの設定内容に文書管理サーバ102への文書データ登録に際して必要な必須入力項目が設定されているか否かを確認する。必須入力項目は、画像処理装置101が文書管理サーバ102から取得するようにしてもよいし、画像処理装置101に予め登録しておいてもよい。
文書管理システム用パラメータ補完処理708は、ワークフロー実行処理706が「文書管理サーバ102への文書データ登録(送信)」を含むワークフローを実行する場合に起動する処理である。文書管理システム用パラメータ補完処理708は、ワークフローの設定内容には含まれていない必須入力項目(未設定必須項目)に対する値を補完して、実行中のワークフローの該当する処理の設定に追記する。
文書管理システム用パラメータ補完処理708が未設定必須項目に対する値を補完する場合、操作部I/F206に指示し操作部213に図8のようなGUIを表示する。この場合、ワークフロー実行時に、図8のGUIによってユーザに未設定必須項目を通知し、未設定必須項目に対する値を入力させる。ワークフローを実行させると文書管理システム用パラメータ確認処理707によって必須入力項目が確認され、不足している場合に、図8に示すように、領域400に入力項目として「文書名」、「コメント」、「種別」、「契約日」が表示されている状態である。図8は、「文書名」に対しては「XYZ契約書」という値が既に入力されている状態である。「種別」に対しては「契約書」、「契約日」に対しては「2008/01/06」が既に入力されている状態である。一方、「コメント」に対しては未入力の状態である。ユーザは、操作部213からの操作により、各未設定必須項目に対する値を入力することができる。値が入力された後、ユーザによってOKボタン800を押下されると、操作部213は操作部I/F206、伝送バス207を介して、文書管理システム用パラメータ補完処理708にユーザが入力した各未設定必須項目に対する値を転送する。ユーザが入力した各未設定必須項目に対する値を受け取った文書管理システム用パラメータ補完処理708は、未設定必須項目に対する値を実行中のワークフローの該当するワークアイテムの処理設定に追記する。また、ユーザによってキャンセルボタン801を押下されると、操作部213は操作部I/F206、伝送バス207を介して、文書管理システム用パラメータ補完部708にキャンセルされた旨を通知する。キャンセル通知を受け取った文書管理システム用パラメータ補完処理708は、処理を終了する。なお、本実施形態では、未設定項目があっても画像データの文書管理サーバ102への送信は可能なものとする。
また、領域400に表示されている「文書名」、「コメント」、「種別」、「契約日」といった項目はあくまで一例であって、文書管理サーバ102の仕様、登録する文書の種別等によって他の項目が存在する、項目名が異なる、こともあることは言うまでもない。
また、これらの入力項目は、文書管理サーバ102でインデックス情報として検索や分類の際に利用可能である。
更に、文書管理システム用パラメータ補完処理708は、未設定必須項目に対する値を自動的に補完させてもよい。即ち、図8のようなユーザ・インターフェースを表示させずに、もしくは表示させたにも関わらずユーザが前記未設定必須項目に対する値を入力しなかった/キャンセルしてしまった場合に、自動的に補完してもよい。この場合、文書管理システム用パラメータ補完処理708は予め決められたルールに従って未設定必須項目に対する値を自動的に補完させる。例えば、図8中の「文書名」のような文字列データであれば、実行したワークフロー名、ワークフローを実行したユーザ名、実行日時、もしくはデフォルト値として設定された文字列や、それらの組み合わせなどを値として補完してもよい。また、スキャンした文書データに含まれる文字列等を文字認識して取得して、それによって補完するようにしてもよい。また、「契約日」といった日時データであれば、ワークフローの実行日時や、予め設定された日時などを値として補完してもよい。このような自動的な補完を行うか否かは、予めRAM203に設定しておくものとする。
文書管理システム登録処理709は、ワークフロー実行処理706が「文書管理サーバ102への文書データ登録(送信)」を含むワークフローを実行する場合に起動する処理である。文書管理システム登録処理709は、実行中のワークフローの設定内容および文書管理システム用パラメータ補完処理708においてワークフローに追加された値を参照し、画像データを文書管理サーバ102へ文書データとして送信する。このとき、文書管理システム用パラメータ確認処理707の処理結果を参照し、ワークフローの設定内容に未設定必須項目が存在した場合、送信した文書データに対してチェックアウト状態での登録を文書管理サーバ102へ指示する。また、ワークフローの設定内容に未設定必須項目が存在しない場合、文書管理システム登録処理709は、送信した文書データに対してチェックイン状態での登録を文書管理サーバ102へ指示する。ここで、チェックアウトとは、文書管理サーバ102のHDD609に蓄積された文書データに対してロックをかけて登録を指示したユーザがチェックインするまで、他のユーザが編集できない状態にすることである。即ち、文書管理サーバ102での正式な登録が完了しておらず、仮登録の状態である。このチェックアウト状態である場合に、ユーザは端末103などを利用して当該文書データに対して不足している入力項目の補完を行う。また、チェックインとは、チェックアウトされている文書データのデータ自体およびプロパティ、バージョン情報をコミットして、他のユーザにも参照・編集可能な状態にすることである。即ち、文書管理サーバ102での正式な登録が完了した状態である。
図9は、画像処理装置101において、指定されたワークフローに従ってスキャナ220によって原稿上の画像を読み取って得た画像データを文書管理サーバ102に文書データとして登録する際の処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、ROM203、HDD204に格納されたプログラムを、RAM202に展開してCPU201が実行することにより制御される処理の流れである。ここでは、スキャンを実行して、画像データを取得する例について説明するが、画像データはボックスなどに格納されているものを取得しても構わない。
ステップS900において、操作部213における図5のような操作画面においてユーザが任意のワークフローに対応するボタンを押下することによって、ワークフロー実行処理706はユーザが指定したワークフローの設定内容を解析する。
ステップS901において、ワークフロー実行処理706は、ステップS900における解析の結果、得られたスキャン設定で原稿上の画像をスキャナ220に読み取らせる(スキャンを実行させる)。
ステップS902において、ワークフロー実行処理706は、文書管理システム用パラメータ確認処理707を起動し、処理を実行させる。文書管理システム用パラメータ確認処理707は、文書管理サーバ102への文書データの登録に際して必要な必須入力項目の問い合わせを行う。この必須入力項目は、文書管理サーバ102に登録する文書データ全てに共通のもの、特定のフォルダへの登録に固有のもの、ワークフローによって特定されるもの、スキャンされる文書の内容によって特定されるものなど種々がある。また、予め画像処理装置101のRAM202やHDD204に必須入力項目が記憶されている場合、文書管理サーバ102への問い合わせに代えて、RAM202またはHDD204内を参照する。
ステップS903において、文書管理システム用パラメータ確認処理707は、問い合わせ結果と、ワークフローの設定内容に含まれていた入力項目、更に操作部213で入力された項目とを比較する。この比較に基づき、文書管理サーバ102への文書データ登録に際して必要な必須入力項目が設定されているか否かを判断する。
ステップS904において、ワークフロー実行処理706は、文書管理システム用パラメータ補完処理708を起動し、処理を実行させる。文書管理システム用パラメータ補完処理708は、ワークフローの設定内容における未設定必須項目に対する値を、自動的に補完するよう設定されていれば補完して、実行中のワークフローの該当するワークアイテムの処理設定に追記する。自動的に補完するよう設定されていなければ、ユーザに補完を促すため、図8の表示を行い、補完されたら追記して、あるいは補完されなかったらそのままとする。次に、ワークフロー実行処理706は、文書管理システム登録処理709を起動し、処理を実行させる。文書管理システム登録処理709は、ワークフローに予め設定されていた設定内容および文書管理システム用パラメータ補完処理708においてワークフローに追加された値とともにS901で得た画像データを文書管理サーバ102へ文書データとして送信する。文書管理サーバ102は受信した画像データを、同時に受信したパラメータとともに文書データとして登録するが、パラメータが不足していた場合には、不完全な状態であることを識別可能に登録(仮登録)する。
図10は、図9のステップS900における処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップS1000において、ワークフロー実行処理706は、ユーザにより操作部213を介して指定されたワークフローをワークフロー管理DB705から取得する。
ステップS1001において、ワークフロー実行処理706はステップS1000において取得したワークフローを参照し、スキャナ220に対して指示を行うためのスキャン設定情報を取得する。ここで、スキャン設定情報とは、読み取りモード(カラー/モノクロ)、階調ビット数、読み取り濃度、読み取り解像度、読み取り後の画像データのファイルフォーマット等といった情報を含む。
ステップS1002において、ワークフロー実行処理706はステップS1000において取得したワークフローの内容を参照し、画像データを文書データとして送信する文書管理サーバ102の情報である文書管理システム情報を取得する。ここで、文書管理システム情報とは、文書管理サーバ102へアクセスするために必要となる、当該文書管理サーバ102のURLやIPアドレスなどのアドレス情報を含む。
ステップS1003において、ワークフロー実行処理706はS1000において取得したワークフローの内容を参照し、文書管理サーバ102へ文書データを正式に登録するために必要なパラメータ値である文書管理システム送信パラメータ情報を取得する。ここで、文書管理システム送信パラメータ情報とは、文書データ登録時の文書名、文書管理サーバ102上での正式な登録のために必要となる検索のためのインデックス値、その他文書データに関連付けられるプロパティ値などの必須入力項目を含む。
図11は、図9のステップS901における処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップS1100において、ワークフロー実行処理706は伝送バス207、イメージバスI/F205、画像バス208、デバイスI/F215を介してスキャナ220に指示し、スキャナ状態を取得する。ここで、スキャナ状態とは、スキャナの機能や現在のステータスを含む。例えば、機能として、スキャナ220に自動原稿搬送装置(ADF)が搭載されている場合には、その情報、そしてADFがある場合、両面読取の可否などを含む。その他の機能として、カラー読み取り可能か否か(読み取りモード)、読み取り可能な原稿サイズ、解像度、指定可能な濃度の範囲、出力可能な階調情報、生成可能なファイルフォーマットなどを含む。また、ステータスとしては現在使用可能か否か等の情報を含む。
ステップS1101において、ワークフロー実行処理706はステップS1001で取得したスキャン設定情報に従って、読み取りモード、階調ビット数、読み取り濃度、解像度をスキャナ220に指示する。指示を受け取ったスキャナ220は指定された設定に従って原稿のスキャンを実行する。
ステップS1102において、ワークフロー実行処理706はステップS1101において原稿上の画像を読み取って得た画像データを、ステップS1001で取得したスキャン設定情報に含まれるファイルフォーマットに変換する。変換後、ワークフロー実行処理706は変換によって得た画像ファイルをHDD204に一時的に格納する。
図12は、図9のステップS902における処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップS1200において、ワークフロー実行処理706は、文書管理システム用パラメータ確認部707を起動する。文書管理システム用パラメータ確認処理707は、ステップS1002で取得した文書管理システム情報に含まれる文書管理サーバ102を特定するためのアドレス情報を参照する。次に、文書管理システム用パラメータ確認処理707は、取得したアドレス情報に従って文書管理サーバ102に対して文書データ登録に際して必要な必須入力項目を問い合わせる。
ステップS1201において、文書管理システム用パラメータ確認処理707は、ステップS1200で送信した問い合わせに対する応答をネットワークI/F209、伝送バス207を介して受信する。次に、文書管理システム用パラメータ確認処理707は受信応答に含まれる文書データ登録に際して必要な必須入力項目情報をHDD204もしくはRAM602に一時的に格納する。
図13は、図9のステップS903における処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップS1300において、文書管理システム用パラメータ確認処理707はステップS1003で取得した文書管理システム送信パラメータ情報と、ステップS1201で取得した文書データ登録に際して必要な必須入力項目情報を比較する。この比較の結果、文書管理システム送信パラメータ情報に含まれていない必須入力項目情報を未設定必須入力項目情報として対象となる画像データまたはワークフローと対応付けてHDD204もしくはRAM602に一時的に格納する。
図14は、図9のステップS904における処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップS1400において、ワークフロー実行処理706はステップS1300で取得した未設定必須入力項目情報の有無を確認する。未設定必須入力項目がない場合、ワークフローの設定内容は文書管理サーバ102への文書データ登録に際して必要な必須入力項目情報を全て含むと判断し、ステップS1401へ進む。未設定必須入力項目がある場合、ワークフローの設定内容は文書管理サーバ102への文書データ登録に際して必要な必須入力項目情報が不足していると判断し、ステップS1403へ進む。
ステップS1401において、ワークフロー実行処理706は文書管理システム登録処理709を起動する。文書管理システム登録処理709は、実行中のワークフローの設定内容に従い、ステップS1002で取得した文書管理システム情報に基づき文書管理サーバ102へ文書データ(S901で得た画像データ)を送信する。このとき、文書管理サーバ102のアドレス情報に関しては、ステップS1002で取得した文書管理システム情報を参照する。そして、取得した文書管理システム送信パラメータ値を使用して、画像データを文書データとして送信する。
ステップS1402において、文書管理システム登録処理709は、伝送バス207、ネットワークI/F209を介して文書管理サーバ102に対して、送信した文書データのチェックイン要求を送信する。
ステップS1403において、ワークフロー実行処理706は文書管理システム用パラメータ補完処理708を起動する。文書管理システム用パラメータ補完処理708は、ステップS1300で取得した未設定必須入力項目情報を参照し、未設定必須入力項目に対して値を補完し、実行中のワークフローの該当するワークアイテムの処理設定に追記する。文書管理システム用パラメータ補完部708は未設定必須入力項目に対して値を補完する際に、図7および図8に示したように、GUIを表示してもよいし、自動的に値を補完しても構わない。例えば、「文書名」が未設定必須入力項目であった場合、登録時の日時、ワークフローのID、スキャンなどのジョブの受付番号などから自動的にファイル名を生成して付与しても構わない。なお、ファイル名とは、文書管理サーバ102が文書データを保存する際、当該文書データを識別するために用いるもので、ディレクトリ形式で保存する際に用いる接頭語とファイル種別を表す拡張子とで構成される。なお、ここでの未設定必須入力項目の補完はスキップしても構わない。ただし、文書管理サーバ102によっては必須入力項目が不足していた場合、登録を受け付けない場合もあるので、このような場合は、補完が必須となる。従って、補完できていなかった場合にはダミーデータを使って補完するか、文書管理サーバ102への送信を禁止してここで処理を中断する。これは文書管理サーバ102の仕様や設定に応じて適宜選択するようにすればよい。
ステップS1404において、ワークフロー実行処理706は文書管理システム登録処理709を起動する。文書管理システム登録処理709は、ステップS1002で取得した文書管理システム情報で特定される文書管理サーバ102へ文書データを送信する。このとき、文書管理サーバ102のアドレス情報に関しては、ステップS1002で取得した文書管理システム情報を参照する。また、取得した文書管理システム送信パラメータ値等に関しては、実行中のワークフローの設定内容とステップS1403においてワークアイテムの処理設定に追加された未設定必須入力項目に対する値(補完値)に従う。また、送信する文書データに関してはステップS1102で取得した画像データを文書データとして送信する。このとき、文書管理システム登録処理709は、伝送バス207、ネットワークI/F209を介して文書管理サーバ102に対して文書データ、送信パラメータなどを送信する。
ステップS1405において、文書管理システム登録処理709は、伝送バス207、ネットワークI/F209を介して文書管理サーバ102に対して、送信した文書データのチェックアウト要求を送信する。このとき、文書管理システム登録処理709は文書管理サーバ102に対して、次回チェックイン時を初期バージョン(バージョン番号1)とするためにバージョン番号を0と指定するようチェックアウト要求を送信しても構わない。このようにバージョン番号を0としておけば、端末103等で空欄またはダミーデータが入った未設定入力項目を補完した場合、バージョン番号1として正式な登録とすることができる。これは、文書管理サーバ102側の仕様や設定に応じて適宜選択する。
また、このとき、文書データを登録したユーザ(ワークフローを起動したユーザ)が特定できる場合がある。例えば、当該処理に際し、画像処理装置101においてユーザ認証を行っている場合や、ワークフローの設定内容の中にユーザ情報が含まれている場合などが該当する。このような場合、チェックアウト状態となった文書データは、当該ユーザのみが編集を許可される。したがって、文書データは文書管理サーバ102へ送信し、格納させるが、必須入力項目不足の状態であるため、他のユーザに参照させない、あるいは他のユーザに編集させない、といった状況を作り出すことができる。なお、文書管理サーバ102は、当該ユーザが端末103等によりアクセス(ログイン)してきた際、チェックアウト状態の文書データがあることを示すメッセージを通知し、未設定入力項目の補完を行うよう促すようにしてもよい。
更に、文書管理システム登録処理709は、ワークフローの設定内容の中にユーザ情報が含まれており、ユーザ情報に対応するメールアドレス等の宛先を特定できる場合がある。このような場合、チェックアウトされた文書データを特定する情報(URL、フォルダパスなど)、チェックアウト状態であることを含むメールをネットワークI/F209を介して送信しても構わない。これにより、ユーザは端末103等を用いて不足項目を補完し、チェックイン状態に変更することができる。
以上、説明したように本実施形態によれば、ドキュメントの登録に必要な入力項目が入力されているか否か判定し、その判定結果に基づき、入力されている場合と入力されていない場合とで文書管理サーバへの登録方法を異ならせるよう制御する。即ち、入力済みの場合、正式な登録として登録を完了する一方、入力済みでなくとも仮登録として登録する。従って、ワークフローなどの処理設定に文書管理サーバ102が必要とする必須入力項目に対する値が含まれない場合でも、文書管理サーバ102への送信を実行することができる。これによって、文書管理サーバ102が必要とする必須入力項目に対する値が含まれない場合の画像処理装置101上でのスキャンの再実行、入力パラメータの入力し直しなどのユーザにとって手間のかかる作業負荷を軽減することができる。
また、以上の実施形態では、文書管理サーバ102へ送信するデータを、スキャナ220で原稿を読み取って得た画像データとしたが、これに限ることなく、HDD204に保存しておいたデータや、外部から受信したデータを転送するなど他のデータでも構わない。
また、図7に示した処理群の全てを画像処理装置101で実行しなくとも同様の効果を得ることも可能である。即ち、画像処理装置101における未設定必須入力項目のチェックを行わずに文書管理サーバ102への送信を行い、これを受信した文書管理サーバ102側で文書管理システム用パラメータ確認処理707に相当する処理を実行する。この場合、未設定必須入力項目があると文書管理サーバ102が判断した場合、文書管理サーバ102は、受信した文書データをチェックアウト状態として必須入力項目があることを識別可能に登録(仮登録)する。そして、必要に応じ、上記のようにユーザにその旨を通知するための電子メール等を送信する。一方、必須入力項目を全て満たしていたと判断した場合は、チェックイン状態として登録する。
また、上述の実施形態では、画像処理装置101に登録されているワークフローに従って処理を実行するものとしたが、ワークフローを用いず、ユーザが全ての処理を操作部213から指示して文書管理サーバ102に文書データを送信するものであってもよい。
<第2の実施形態>
上述の第1の実施形態では、画像処理装置101に登録されているワークフローまたは操作部213からの操作によって画像処理装置101が文書データを文書管理サーバ102に送信し、登録させる例について説明した。
第2の実施形態では、他のシステム構成において同様の処理を行う例について説明する。
図15は、第2の実施形態におけるドキュメント管理システムを示す図である。図15において、ジョブ処理サーバ1500以外は図1に示したものと同様であり、ここでの説明は省略する。
ジョブ処理サーバ1500は、図6に示したような構成によって実現可能である。
ジョブ処理サーバ1500は、画像処理装置101から画像データを受信し、当該画像データを文書管理サーバ102に文書データとして登録する機能を有する。また、ジョブ処理サーバ1500は、画像処理装置101に実行させるためのジョブの内容を定義したジョブチケットを、HDD609に複数保存可能である。そして、画像処理装置101からの要求に応じてそのジョブチケットを送信し、画像処理装置101にジョブを実行させることが可能である。ジョブチケットは、ジョブ処理サーバ1500を直接操作して作成することも可能であるし、端末103等で作成したものを、ネットワーク100を介して受信して保存することも可能である。また、ジョブ処理サーバ1500は、画像データに対してOCR処理、テキスト抽出、ページ分割などの画像処理機能を有する。また、ジョブ処理サーバ1500は、端末103、画像処理装置101などクライアントとなり得る装置からの要求に応じて処理を行う。なお、ジョブ処理サーバ1500は1台で上記した全ての処理を行うのではなく、例えば、ジョブチケットの管理を行うものと、画像処理装置101から受信した画像データを処理するものとで別の装置としてもよい。
ジョブ処理サーバ1500は、例えば、次のように処理を行う。ジョブ処理サーバ1500が、画像処理装置101において紙媒体である文書をスキャンして生成した画像データを取得する。次に、画像処理装置101から取得した画像データに対して、ジョブ処理サーバ1500においてOCR処理、伝票などを作成するためのフォーム合成などの処理を行う。次に、処理結果の画像データをジョブ処理システム1500から文書管理サーバ102へ送信して文書データとして保管・管理させる。
上記のような場合においても、必須入力項目が未設定の際には文書管理サーバ102への文書データの登録に失敗してしまう恐れがある。ユーザにとってスキャン等の画像データの入力の再実行や、入力パラメータの入力し直しなどの作業が発生し、負荷が大きい。
また更に、ユーザは直接ジョブ処理サーバ1500を操作していないため、文書管理サーバ102への登録に失敗したことが判明しにくい、という課題も発生し得る。また、ジョブチケットの作成者も、文書管理サーバ102への文書データの登録に必須な入力項目との不整合に気付かないことがあり、このような事態も多々起こり得る。また、1つのジョブチケットを種々のジョブに使用する場合にもやはりこのような事態は起こり得る。
そこで、本実施形態では、図7に示した処理群の一部に相当する処理をジョブ処理サーバ1500で実行することにより、図15のようなシステムにおいても上記したような不都合が生じないようにする。
即ち、第2の実施形態では、ジョブ処理サーバ1500においても文書管理システム用パラメータ確認処理707、文書管理システム用パラメータ補完処理708、文書管理システム登録処理709を実行する。以下では、主に、ジョブ処理システム1500の処理について説明する。ジョブ処理サーバ1500では、ROM603、HDD609に格納されたプログラムを、RAM602にロードし、それをCPU601が実行することによって各処理を実行する。
まず、画像処理装置101では、ユーザによる操作部213からの操作によりジョブ処理サーバ1500に保存されているジョブチケットを取得する。具体的には、ジョブ処理サーバ1500にジョブチケットの一覧を要求し、それを操作部213に表示し、その中から所望のジョブチケットを選択することによってネットワークI/F210を介して取得し保持する。そして、画像処理装置101は、取得したジョブチケットの内容に従って第1の実施形態と同様にスキャナ220による原稿上の画像データの読み取りや入力項目の入力等を行う。本実施形態では、この後、画像処理装置101は、ここで得た画像データを、ジョブチケットとともにジョブ処理サーバ1500にネットワークI/F209を介して送信する。なお、第2の実施形態では、第1の実施形態のワークフローをジョブチケットと読み替えるものとする。
そして、この画像データとジョブチケットとを受信したジョブ処理サーバ1500が、図9のステップS902〜S904の処理を実行する。
このとき、ジョブ処理サーバ1500は、ジョブチケットの設定内容に従い画像処理を実行する。そして、未設定必須入力項目情報から未設定必須入力項目の有無を判定する。
ジョブ処理サーバ1500は、ジョブチケットの内容に従って未設定必須入力項目がないと判断した場合は第1の実施形態におけるステップS1401とステップS1402を実行する。また、ジョブ処理サーバ1500は、未設定必須入力項目があると判断した場合はジョブチケットの内容に従って第1の実施形態におけるステップS1404とステップS1405を実行する。
以上のように、本第2の実施形態によれば、図15のように画像処理装置101からジョブ処理サーバ1500を経由して文書管理サーバ102へ画像データを送信するような場合でも、第1の実施形態同様、ユーザの作業負荷を軽減することができる。また、必須入力項目が未設定の場合でも、文書管理サーバ102への送信は可能となる。つまり、ジョブ処理サーバ1500での文書送信の失敗をユーザが意識する必要性を少なくすることができる。
また、以上の実施形態において、文書管理サーバ102に登録する文書データを、画像処理装置101からの入力としたが、文書管理サーバ102が扱える文書データを入力できれば種々のドキュメント処理装置を採用可能である。例えば、端末103等によって所定のアプリケーションソフトウェアで編集した種々のデータとすることも可能である。
また、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インターフェース機器、プリンタなど)から構成されるシステムあるいは統合装置に適用しても、ひとつの機器で構成した装置に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録したコンピュータ可読記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給しても実現できる。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。この記憶媒体は、コンピュータプログラムを格納可能であれば種々のものを採用できる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、DVDなどである。また、コンピュータネットワーク上にプログラムを格納可能なサーバを置き、そこからネットワークを介してダウンロードしてプログラムを提供する方法もある。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけではない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。そして、コンピュータプログラムとして、OS、アプリケーションソフトウェア、デバイスドライバ等が含まれる。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれる。
その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行う。このような処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
また、ハードウェアのみ、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによっても実現可能である。
そして、上述の実施形態にのみに限定されず、種々の変形もその範疇となることは言うまでもない。
即ち、ドキュメントデータを入力するドキュメント処理装置と前記ドキュメント処理装置が入力したドキュメントデータを登録するドキュメント管理サーバとを有するドキュメント管理システムであって、前記ドキュメントデータを前記ドキュメント管理サーバに登録するために必要な入力項目に関する情報を取得する取得手段と、前記取得手段で取得した情報に基づき、前記ドキュメントデータを前記ドキュメント管理サーバに登録するために必要な入力項目に値が入力されているか否か判定する判定手段と、前記判定手段による判定に基づき、前記入力項目に値が入力されていると判定された場合は、前記ドキュメントデータを前記ドキュメント管理サーバに送信し且つ前記ドキュメントデータを前記ドキュメント管理サーバへ登録するよう要求し、前記入力項目に値が入力されていないと判定された場合は、前記ドキュメントデータを前記ドキュメント管理サーバに送信し且つ前記ドキュメントデータを前記ドキュメント管理サーバへ仮登録するよう要求する制御手段と、を有する。