JP2014081456A - 感光性樹脂組成物、硬化物およびスペーサー - Google Patents
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Abstract
【課題】 優れた弾性回復特性および現像性を発現する感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 親水性樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレート(B)、ラジカルトラップ剤(C)、光重合開始剤(D)および金属元素含有化合物(E)を必須成分として含有し、純分の25℃における粘度が4,000mPa・s〜10,000mPa・sであることを特徴とするアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物を用いることである。
【選択図】 なし
【解決手段】 親水性樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレート(B)、ラジカルトラップ剤(C)、光重合開始剤(D)および金属元素含有化合物(E)を必須成分として含有し、純分の25℃における粘度が4,000mPa・s〜10,000mPa・sであることを特徴とするアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物を用いることである。
【選択図】 なし
Description
本発明はスペーサー形成用に好適な感光性樹脂組成物、並びにその組成物から形成された硬化物およびスペーサーに関する。
近年、液晶表示装置が脚光をあびており、その製造プロセスにおいて感光性樹脂が多用されている。例えば、カラーフィルター上の画素に相当する部分には、着色顔料を分散させた感光性樹脂が用いられており、ブラックマトリックスにも感光性樹脂が用いられている。
従来、液晶表示パネルには所定の粒径を有するビーズをスペーサーとして用い2枚の基板間に間隔を設けていた。しかし、これらのビーズはランダムに分散するため、色表示画素上に分布することにより光漏れ、入射光の散乱などが発生し液晶パネルのコントラストが低下するという問題があった。
これらの問題を解消するため、感光性樹脂を用い、部分的なパターン露光、現像というフォトリソグラフィー法により画素間に位置するブラックマトリックス上に、柱状の樹脂性スペーサーを形成する方法が提案されている。このようなスペーサーを以下フォトスペーサーという。このフォトスペーサーは画素を避けた位置に配置することができるので、上記のような表示品質に悪影響を及ぼすことがなくなり、表示品質の向上が望める。さらなる表示品質の向上のため上記フォトスペーサーの微小化が望まれるが、微小化によりフォトスペーサーの形状は、テーパ形状(断面形状として膜表面の辺が基板側の辺よりも短い三角形状)となり、フォトスペーサーとしての高い弾性回復率が得られない。そこで、微細パターン形成のために長波長をカットし、形状を整える方法(例えば特許文献1)が開示されているが、硬化性が低いため、微細なフォトスペーサーを形成すると密着性が著しく低下する。
一方、近年、液晶ディスプレイ(LCD)製造のためのマザーガラスが大きくなるに従い、従来の液晶流入方法(真空吸引方式)に代わって、滴下方式(ODF方式)(ODF:One Drop Fill)が提案されている。このODF方式では所定量の液晶を滴下した後に2枚の基板で挟持することによって液晶を注入するため、従来の真空吸引方式に比べ、工程数および工程時間の短縮が可能である。
しかし、ODF方式においては、セルギャップから計算して見積もった所定量の液晶を滴下して狭持するため、その際にガラス基板上に配置されたスペーサーに圧力変化がかかる。この圧力変化に対して、形状が塑性変形しないよう、高い弾性回復特性を有することがフォトスペーサーに対して望まれる。
しかし、ODF方式においては、セルギャップから計算して見積もった所定量の液晶を滴下して狭持するため、その際にガラス基板上に配置されたスペーサーに圧力変化がかかる。この圧力変化に対して、形状が塑性変形しないよう、高い弾性回復特性を有することがフォトスペーサーに対して望まれる。
このような高い弾性回復特性を得るためには、オルガノシリカゾルなどの微粒子をナノ分散させる方法(例えば特許文献2)や、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのような多官能モノマーの含有比率を50%以上に高めることによって高弾性を得る方法(例えば特許文献3)が知られている。
しかし、いずれの方法でも、優れた弾性回復特性を有するフォトスペーサー形成用の感光性樹脂組成物は得られていない。また微粒子を大量に投入すると純分粘度が上昇し、現像性に不具合が発生する課題があった。
しかし、いずれの方法でも、優れた弾性回復特性を有するフォトスペーサー形成用の感光性樹脂組成物は得られていない。また微粒子を大量に投入すると純分粘度が上昇し、現像性に不具合が発生する課題があった。
本発明は優れた弾性回復特性かつ現像性を発現する感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、親水性樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレート(B)、ラジカルトラップ剤(C)、光重合開始剤(D)および金属元素含有化合物(E)を必須成分として含有し、純分の25℃における粘度が4,000mPa・s〜10,000mPa・sであることを特徴とするアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物;この感光性樹脂組成物が光硬化されてなる硬化物;並びにこの感光性樹脂組成物が硬化されて液晶表示素子上に形成されたスペーサーである。
すなわち、本発明は、親水性樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレート(B)、ラジカルトラップ剤(C)、光重合開始剤(D)および金属元素含有化合物(E)を必須成分として含有し、純分の25℃における粘度が4,000mPa・s〜10,000mPa・sであることを特徴とするアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物;この感光性樹脂組成物が光硬化されてなる硬化物;並びにこの感光性樹脂組成物が硬化されて液晶表示素子上に形成されたスペーサーである。
本発明の感光性樹脂組成物は、優れたアルカリ現像性を発現することができ、本発明の感光性樹脂組成物から得られるスペーサーは優れた弾性回復特性を発現するという効果を奏する。
本発明の感光性樹脂組成物は、親水性樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレート(B)、ラジカルトラップ剤(C)、光重合開始剤(D)および金属元素含有化合物(E)を必須成分として含有する。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレートまたはメタクリレート」を意味する。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレートまたはメタクリレート」を意味する。
本発明の感光性樹脂組成物の25℃における純分の粘度は、通常4,000mPa・s〜10,000mPa・s、好ましくは4,200mPa・s〜9,000mPa・s、さらに好ましくは4,500mPa・s〜8,000mPa・sである。
純分の粘度が4,000mPa・s未満であると歩留りが悪く、10,000mPa・sを超えると現像性が極端に悪化する。
ここで純分の粘度とは、溶剤等の常圧での沸点が200℃以下の成分を除いた、感光性樹脂組成物を構成する成分全体の粘度を意味する。なお、本発明における粘度は、ブルックフィールド型回転粘度計(BL型粘度計)により測定されたものである(ローター:3号、回転数:12rpm)。
純分の粘度が4,000mPa・s未満であると歩留りが悪く、10,000mPa・sを超えると現像性が極端に悪化する。
ここで純分の粘度とは、溶剤等の常圧での沸点が200℃以下の成分を除いた、感光性樹脂組成物を構成する成分全体の粘度を意味する。なお、本発明における粘度は、ブルックフィールド型回転粘度計(BL型粘度計)により測定されたものである(ローター:3号、回転数:12rpm)。
以下において、本発明の感光性樹脂組成物の必須構成成分である(A)〜(E)について順に説明する。
本発明の第1の必須成分である親水性樹脂(A)における親水性の指標はHLBにより規定され、一般にこの数値が大きいほど親水性が高いことを示す。
(A)のHLB値は、好ましくは4〜19、さらに好ましくは5〜18、特に好ましくは6〜17である。4以上であればフォトスペーサーの現像を行う際に、現像性がさらに良好であり、19以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
(A)のHLB値は、好ましくは4〜19、さらに好ましくは5〜18、特に好ましくは6〜17である。4以上であればフォトスペーサーの現像を行う際に、現像性がさらに良好であり、19以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
ここでの「HLB」とは、親水性と親油性のバランスを示す指標であって、例えば「界面活性剤入門」〔2007年三洋化成工業株式会社発行、藤本武彦著〕212頁に記載されている小田法による計算値として知られているものであり、グリフィン法による計算値ではない。
HLB値は有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB≒10×無機性/有機性
HLBを導き出すための有機性の値及び無機性の値については前記「界面活性剤入門」213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
HLB値は有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB≒10×無機性/有機性
HLBを導き出すための有機性の値及び無機性の値については前記「界面活性剤入門」213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
また、親水性樹脂(A)の溶解度パラメーター(以下、SP値という。)[(単位は(cal/cm3)1/2]は、好ましくは7〜14、さらに好ましくは8〜13、特に好ましくは9〜13である。7以上であるとさらに現像性が良好に発揮でき、14以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
なお、本発明におけるSP値は、Fedorsらが提案した下記の文献に記載の方法によって計算されるものである。
「POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE,February,1974,Vol.14,No.2,Robert F. Fedors(147〜154頁)」
SP値が近いもの同士はお互いに混ざりやすく(分散性が高い)、この数値が離れているものは混ざりにくい。
「POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE,February,1974,Vol.14,No.2,Robert F. Fedors(147〜154頁)」
SP値が近いもの同士はお互いに混ざりやすく(分散性が高い)、この数値が離れているものは混ざりにくい。
本発明で用いる親水性樹脂(A)が分子内に含有する親水性の官能基としては、カルボキシル基、エポキシ基、スルホン酸基、水酸基、アミノ基、アミド基、ウレタン基、ウレア基、ポリエーテル基、硫酸エステル基、燐酸基および燐酸エステル基等が挙げられる。
これらの親水基のうち現像性の観点から、カルボキシル基、エポキシ基、スルホン酸基およびリン酸基が好ましく、より好ましくはカルボキシル基である。
これらの親水基のうち現像性の観点から、カルボキシル基、エポキシ基、スルホン酸基およびリン酸基が好ましく、より好ましくはカルボキシル基である。
本発明で用いることができる親水性樹脂(A)の具体的な例としては、親水性エポキシ樹脂(A1)および親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)などがあげられる。
親水性エポキシ樹脂(A1)としては市販の品を入手して使用することができる。
市販の親水性エポキシ樹脂としては、例えばエポトートYH−300、PG−202、PG−207(いずれも東都化成社製)やCY−179、CY−177、CY−175(いずれも旭化成エポキシ社製)やEOCN―102S(日本化薬社製)などのノボラック型(フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型等)のエポキシ樹脂等を用いることができる。
市販の親水性エポキシ樹脂としては、例えばエポトートYH−300、PG−202、PG−207(いずれも東都化成社製)やCY−179、CY−177、CY−175(いずれも旭化成エポキシ社製)やEOCN―102S(日本化薬社製)などのノボラック型(フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型等)のエポキシ樹脂等を用いることができる。
親水性エポキシ樹脂(A1)は、上記の通常のノボラック型のエポキシ樹脂でもいいし、さらに分子中に(メタ)アクリロイル基またはカルボキシル基を含有していてもよい。
例えば、分子中にさらに(メタ)アクリロイル基を導入するには、分子中にエポキシ基を有するノボラック型のエポキシ樹脂にアクリル酸やメタクリル酸を反応させればよいし、一方、カルボキシル基を導入するには、ノボラック型のエポキシ樹脂にフタル酸や無水フタル酸などの炭素数4〜30の多価カルボン酸や多価カルボン酸無水物を反応させればよい。(メタ)アクリロイル基とカルボキシル基の両方を含有する親水性エポキシ樹脂は、ノボラック型のエポキシ樹脂に先に(メタ)アクリル酸を反応させ、次いで多価カルボン酸か多価カルボン酸無水物を付加させる方法等によって得られる。
例えば、分子中にさらに(メタ)アクリロイル基を導入するには、分子中にエポキシ基を有するノボラック型のエポキシ樹脂にアクリル酸やメタクリル酸を反応させればよいし、一方、カルボキシル基を導入するには、ノボラック型のエポキシ樹脂にフタル酸や無水フタル酸などの炭素数4〜30の多価カルボン酸や多価カルボン酸無水物を反応させればよい。(メタ)アクリロイル基とカルボキシル基の両方を含有する親水性エポキシ樹脂は、ノボラック型のエポキシ樹脂に先に(メタ)アクリル酸を反応させ、次いで多価カルボン酸か多価カルボン酸無水物を付加させる方法等によって得られる。
本発明で用いる親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)は、既存の方法により(メタ)アクリル酸誘導体を重合させることで得ることができる。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)の製造方法としてはラジカル重合が好ましく、溶液重合法が分子量を調節しやすいため好ましい。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)を構成するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸(a21)、(メタ)アクリル酸エステル(a22)(炭素数1〜30のアルキルエステルおよびヒドロキシアルキルエステル)があげられる。
(a22)としては(メタ)アクリル酸メチル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)を構成するモノマーとしては、感光性樹脂組成物の弾性回復特性の観点から、炭素数8〜30の芳香環含有ビニル化合物(a23)を、(a21)、(a22)と併用してもよい。このような(a23)としてはスチレン等が挙げられる。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)は、さらにフォトスペーサーの弾性回復特性を向上させる目的で、必要により(メタ)アクリロイル基を側鎖または末端に導入させることが好ましい。
側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入する方法としては、例えば下記の(1)及び(2)の方法が挙げられる。
(1)(a21)または(a22)のうちの少なくとも一部にイソシアネート基と反応しうる基(水酸基または1級もしくは2級アミノ基など)を有するモノマーを使用して重合体を製造し、その後(メタ)アクリロイル基とイソシアネート基を有する化合物((メタ)アクリロイロキシエチルイソシアネート等)を反応させる方法。
(2)(a21)または(a22)のうちの少なくとも一部にエポキシ基と反応しうる基(水酸基、カルボキシル基又は1級もしくは2級アミノ基など)を有するモノマーを使用して重合体を製造し、その後(メタ)アクリロイル基とエポキシ基を有する化合物(グリシジル(メタ)アクリレート等)を反応させる方法。
これらの中で好ましくは親水性エポキシ樹脂(A1)であり、さらに好ましくは分子中に(メタ)アクリロイル基および/またはカルボキシル基を含有していてもよいノボラック型のエポキシ樹脂であり、特に好ましくは、現像性に優れることから、分子中に(メタ)アクリロイル基および/またはカルボキシル基を含有するノボラック型のエポキシ樹脂である。
親水性樹脂(A)のゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による数平均分子量は、好ましくは1000〜30000、さらに好ましくは1500〜10000である。
本発明における数平均分子量は、GPC装置としてHLC−8320GPC(東ソー(株)製)を使用し、THF溶媒で、TSK標準ポリスチレン(東ソー(株)製)を基準物質として、測定温度:40℃、カラム:Alliance(ウォーターズ製)で測定したものである。また、解析ソフトとしてGPCワークステーションEcoSEC−WS(東ソー(株)製)を使用する。
本発明における数平均分子量は、GPC装置としてHLC−8320GPC(東ソー(株)製)を使用し、THF溶媒で、TSK標準ポリスチレン(東ソー(株)製)を基準物質として、測定温度:40℃、カラム:Alliance(ウォーターズ製)で測定したものである。また、解析ソフトとしてGPCワークステーションEcoSEC−WS(東ソー(株)製)を使用する。
本発明の感光性樹脂組成物中の親水性樹脂(A)の含有量は、(A)〜(E)の合計重量に基づいて、好ましくは20〜80重量%、さらに好ましくは30〜70重量%、とくに好ましくは30〜65重量%である。
20重量%以上では感光性樹脂組成物のアルカリ現像性が向上するためフォトスペーサーの形成が容易となり、80重量%以下であるとフォトスペーサーの弾性回復特性がより良好である。
20重量%以上では感光性樹脂組成物のアルカリ現像性が向上するためフォトスペーサーの形成が容易となり、80重量%以下であるとフォトスペーサーの弾性回復特性がより良好である。
本発明の第2の必須成分である多官能(メタ)アクリレート(B)としては、公知の多官能(メタ)アクリレートであれば、とくに限定されずに用いられる。
このような多官能(メタ)アクリレート(B)としては、2官能(メタ)アクリレート(B1)、3官能(メタ)アクリレート(B2)、4〜6官能(メタ)アクリレート(B3)及び7〜10官能(メタ)アクリレート(B4)が挙げられる。
このような多官能(メタ)アクリレート(B)としては、2官能(メタ)アクリレート(B1)、3官能(メタ)アクリレート(B2)、4〜6官能(メタ)アクリレート(B3)及び7〜10官能(メタ)アクリレート(B4)が挙げられる。
2官能(メタ)アクリレート(B1)としては、炭素数2〜30の多価(好ましくは2〜8価)アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばグリセリンのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのジ(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1,5−ペンタンジオールのジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,3−プロパンジオールのジ(メタ)アクリレート];炭素数2〜30の多価(好ましくは2〜8価)アルコールのアルキレンオキサイド(アルキレン基の炭素数2〜4)1〜30モル付加物と(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、グリセリンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート];およびOH基含有両末端エポキシアクリレート;炭素数2〜30の多価アルコールと(メタ)アクリル酸と炭素数3〜30のヒドロキシカルボン酸のエステル化物[例えばヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート]等が挙げられる。
3官能(メタ)アクリレート(B2)としては、炭素数3〜30の3価以上(好ましくは3〜8価)アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばグリセリンのトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ(メタ)アクリレート];および炭素数3〜30の3価以上(好ましくは3〜8価)のアルコールのアルキレンオキサイド(アルキレン基の炭素数2〜4)1〜30モル付加物と(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート]等が挙げられる。
4〜6官能(メタ)アクリレート(B3)としては、炭素数5〜30の4価以上(好ましくは4〜8価)アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばペンタエリスリトールのテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンのテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリレート];および炭素数5〜30の4価以上(好ましくは4〜8価)のアルコールのアルキレンオキサイド(アルキレン基の炭素数2〜4)1〜30モル付加物と(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート]等が挙げられる。
7官能以上の(メタ)アクリレート化合物としては例えばジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応により得られる化合物など、ジイソシアネート化合物と上記の水酸基含有多官能(メタ)アクリレート化合物との反応により得ることができる。
本発明の感光性樹脂組成物に用いる多官能(メタ)アクリレート(B)の25℃における粘度は、好ましくは800mPa・s〜10,000mPa・s、さらに好ましくは1,000mPa・s〜8,000mPa・sである。800mPa・s以上であると歩留りが向上し、10,000mPa・s以下であると現像性がより向上する。
弾性回復特性の点から、これら多官能(メタ)アクリレート(B)の中で好ましくは(B2)および(B3)であり、さらに好ましくは(B3)である。
本発明の感光性樹脂組成物中の多官能(メタ)アクリレート(B)の含有量は、(A)〜(E)の合計重量に基づいて、好ましくは5〜60重量%、さらに好ましくは10〜50重量%、とくに好ましくは15〜50重量%である。
5重量%以上ではフォトスペーサーの弾性回復特性がより良好であり、60重量%以下であると感光性樹脂組成物の現像性が向上し、フォトスペーサーの形成が容易となる。
5重量%以上ではフォトスペーサーの弾性回復特性がより良好であり、60重量%以下であると感光性樹脂組成物の現像性が向上し、フォトスペーサーの形成が容易となる。
本発明の第3の必須成分であるラジカルトラップ剤(C)は公知のものが用いられ、例えば、2,6−ジーt−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4、6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,6,10−テトラ−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン、3−4’−ヒドロキシ−3’−5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸−n−オクタデシル、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、4,4’ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、3,6−ジオキサオクタメチレン=ビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオナート]、4,4’−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、チオジエチエレンビス[3−(3,5−ジーt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)、p−メトキシフェノール、ヒドロキノン、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、2,3−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾセレナゾール等が挙げられる。
これらのうち好ましくは、メルカプト基を含有し、窒素原子、酸素原子などを含む複素環とベンゼン環などの芳香環とが縮合した化合物(メルカプト基含有複素環縮合芳香族化合物)であり、さらに好ましくは下記一般式(2)で表される化合物であり、特に好ましくは2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾセレナゾールであり、最も好ましくは2−メルカプトベンゾチアゾールである。
これらのうち好ましくは、メルカプト基を含有し、窒素原子、酸素原子などを含む複素環とベンゼン環などの芳香環とが縮合した化合物(メルカプト基含有複素環縮合芳香族化合物)であり、さらに好ましくは下記一般式(2)で表される化合物であり、特に好ましくは2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾセレナゾールであり、最も好ましくは2−メルカプトベンゾチアゾールである。
[式(2)中、Xは酸素原子、硫黄原子またはセレン原子である。]
本発明の感光性樹脂組成物中のラジカルトラップ剤(C)の含有量は、(A)〜(E)の合計重量に基づいて、好ましくは1〜15重量%、さらに好ましくは3〜10重量%である。
1重量%以上では形成されるフォトスペーサーの解像度がより良好であり、15重量%以下であると光硬化性が向上し弾性回復特性がより良好である。
1重量%以上では形成されるフォトスペーサーの解像度がより良好であり、15重量%以下であると光硬化性が向上し弾性回復特性がより良好である。
本発明の第4の必須成分である光重合開始剤(D)としては公知の光ラジカル重合開始剤があげられる。
これは可視光線、紫外線、遠赤外線、荷電粒子線、X線などの放射線の露光により、重合性不飽和化合物の重合を開始しうるラジカルを発生する成分であれば、どのようなものでもよい。
これは可視光線、紫外線、遠赤外線、荷電粒子線、X線などの放射線の露光により、重合性不飽和化合物の重合を開始しうるラジカルを発生する成分であれば、どのようなものでもよい。
光重合開始剤(D)としては、アセトフェノン誘導体(D1)、アシルフォスフィンオキサイド誘導体(D2)、チタノセン誘導体(D3)があげられる。
アセトフェノン誘導体(D1)としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ジメチルベンジルケタール、メチルベンゾイルフォーメート、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン]が挙げられる。
アシルフォスフィンオキサイド誘導体(D2)としては、例えば、トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドが挙げられる。
チタノセン誘導体(D3)としては、例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエンー1―イル)−ビス(2,6ージフルオロー3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウムが挙げられる。
これら(D1)〜(D3)のうち、合成の容易さの観点から、(D1)が好ましく、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノンおよび2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンがさらに好ましく、反応性の観点から2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノンがとくに好ましい。
光ラジカル重合開始剤(D1)は、市販のものが容易に入手することができ、例えば2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノンとしては、イルガキュア907、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンとしては、イルガキュア369(BASF社製)等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物中の光重合開始剤(D)の含有量は、(A)〜(E)の合計重量に基づいて、好ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは 3〜15重量%である。
1重量%以上では光硬化性が向上するため好ましく、20重量%以下であるとフォトスペーサーの解像度および弾性回復特性がより良好である。
1重量%以上では光硬化性が向上するため好ましく、20重量%以下であるとフォトスペーサーの解像度および弾性回復特性がより良好である。
本発明の第5の必須成分である金属元素含有化合物(E)は、硬化後に樹脂中で1nm〜100nmのクラスターを形成することで、スペーサーの弾性回復特性を向上するものであることが好ましい。
クラスターのサイズは、さらに好ましくは10〜80nm、とくに好ましくは12〜70nmである。1nm以上であれば、スペーサーの弾性回復特性をより良好に発現でき、100nm以下であると現像性、透明性がより良好である。
クラスターのサイズは、さらに好ましくは10〜80nm、とくに好ましくは12〜70nmである。1nm以上であれば、スペーサーの弾性回復特性をより良好に発現でき、100nm以下であると現像性、透明性がより良好である。
なお、本発明におけるクラスターサイズの測定方法としては、走査型プローブ顕微鏡(SIIナノテクノロジー(株)社製 E−sweep SPI4000)によって、下記条件によって、測定することができる
測定モード:DFMモード
カンチレバー型番:SI−DF40(バネ定数42N/m)
走査距離:150μm
測定モード:DFMモード
カンチレバー型番:SI−DF40(バネ定数42N/m)
走査距離:150μm
金属元素含有化合物(E)としては、公知の金属元素含有化合物であれば、特に限定されずに用いられる。このような金属元素含有化合物としては、金属酸化物(E1)および有機金属化合物(E2)が挙げられる。また上記化合物のいずれかに(メタ)アクリロイル基を含有していてもよい。
金属酸化物(E1)としては例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、シリカ、チタン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム、酸化ニオブ及びチタン酸ジルコン酸鉛等が挙げられる。
有機金属化合物(E2)としては、アルコキシチタン、アルコキシシラン、アルコキシアルミニウム、アルコキシジルコニア等、および下記一般式(1)で示される化合物等のアルコキシ含有金属化合物などが挙げられる。これらのうち、樹脂との相溶性の観点から、下記一般式で示される化合物が好ましい。
[式(1)中、Mは金属元素であり、R1とR2は、それぞれ独立にアルキル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイロキシアルキル基、または水素である。R3とR4は、それぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基、アリール基、メルカプトアルキル基、アミノアルキル基、(メタ)アクリロイロキシアルキル基、(メタ)アクリロイロキシアルコキシ基または(メタ)アクリロイロキシ基であり、繰り返し単位により1分子中にR3とR4が複数個含まれる場合はそれぞれ同一でも異なる基であってもよい。ただし、n個のR3とn個のR4のうち、少なくとも1個はアルコキシ基である。nは2〜20の整数である。]
式(1)中、金属元素Mは、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ケイ素、ホウ素、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ゲルマニウム、イットリウム、ニオブ、ランタン、セリウム、タンタル、タングステン、およびマグネシウムから選ばれる元素等が挙げられる。これらの中で、好ましくはケイ素、ジルコニウム、アルミニウム、チタンであり、特に好ましくはケイ素である。
式(1)中、R1とR2は、それぞれ独立にアルキル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイロキシアルキル基、または水素である。
R1とR2に用いられるアルキル基としては、直鎖アルキル基及び分岐アルキル基が挙げられる。直鎖アルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基およびオクチル基などが挙げられ、分岐アルキル鎖としてはイソプロピル基、イソブチル基、2−エチルヘキシル基が挙げられる。
R1とR2に用いられるアルキル基としては、直鎖アルキル基及び分岐アルキル基が挙げられる。直鎖アルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基およびオクチル基などが挙げられ、分岐アルキル鎖としてはイソプロピル基、イソブチル基、2−エチルヘキシル基が挙げられる。
R1とR2に用いられる(メタ)アクリロイル基としては、アクリロイル基およびメタクリロイル基が挙げられる。
R1とR2に用いられる(メタ)アクリロイロキシアルキル基としては、1−アクリロイロキシプロピル基および1−メタクリロイロキシプロピル基が挙げられる。
式(1)中、R3とR4はそれぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基、アリール基、メルカプトアルキル基、アミノアルキル基、(メタ)アクリロイロキシアルキル基、(メタ)アクリロイロキシアルコキシ基または(メタ)アクリロイロキシ基であり、繰り返し単位により1分子中にR3とR4が複数個含まれる場合はそれぞれ同一でも異なる基であってもよい。ただし、n個のR3とn個のR4のうち、少なくとも1個はアルコキシ基である。
R3とR4に用いられるアルキル基としては、上記のR1とR2で説明したものと同じである。
R3とR4に用いられるアルキル基としては、上記のR1とR2で説明したものと同じである。
R3とR4に用いられるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、オクトキシ基などが挙げられる。これらのうち硬化性の観点からメトキシ基が好ましく用いられる。
R3とR4に用いられるアリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。これらのうち反応性の観点からフェニル基が好ましく用いられる。
R3とR4に用いられるメルカプトアルキル基としては、メルカプトメチル基、メルカプトエチル基、メルカプトブチル基が挙げられる。
R3とR4に用いられるアミノアルキル基としては、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノブチル基などが挙げられる。
R3とR4に用いられる(メタ)アクリロイロキシアルキル基としては、上記のR1とR2で説明したものと同じである。
R3とR4に用いられる(メタ)アクリロイロキシアルコキシ基としては、1−アクリロイロキシプロポキシ基と1−メタクリロイロキシプロポキシ基が挙げられる。
R3とR4に用いられる(メタ)アクリロイロキシ基としては、アクリロイロキシ基とメタクリロイロキシ基が挙げられる。
式(1)の繰り返し単位nとしては、化合物の反応性と保存安定性の観点から2〜20であり、3〜15が好ましい。
感光性樹脂組成物の硬化性の観点から、有機金属化合物(E2)中には(メタ)アクリロイロキシ基または(メタ)アクリロイロキシアルコキシ基が含有されていることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物中の金属元素含有化合物(E)の含有量は、(A)〜(E)の合計重量に基づいて、好ましくは1〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量%である。
1重量%以上ではフォトスペーサーの弾性回復特性がより良好であり、40重量%以下であると感光性樹脂組成物の現像性がより向上し、フォトスペーサーの形成が容易となる。
1重量%以上ではフォトスペーサーの弾性回復特性がより良好であり、40重量%以下であると感光性樹脂組成物の現像性がより向上し、フォトスペーサーの形成が容易となる。
本発明にかかる感光性樹脂組成物は、必要によりさらにその他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、無機微粒子、光増感剤、重合禁止剤、溶剤、増粘剤、表面調整剤、およびその他の添加剤(例えば、無機顔料、シランカップリング剤、染料、蛍光増白剤、黄変防止剤、酸化防止剤、消泡剤、消臭剤、芳香剤、殺菌剤、防菌剤、および防かび剤等)が挙げられる。
以下において、本発明の液晶表示素子上の液晶セル内に設けられたフォトスペーサーについて説明する。
本発明のフォトスペーサーは、液晶セル内にギャップを形成するために設けられる部材であり、上記の感光性樹脂組成物を光照射による重合およびアルカリ水溶液による現像後、200℃以上で熱硬化されて形成される。
本発明のフォトスペーサーは、液晶セル内にギャップを形成するために設けられる部材であり、上記の感光性樹脂組成物を光照射による重合およびアルカリ水溶液による現像後、200℃以上で熱硬化されて形成される。
本発明のフォトスペーサーの好ましい形成工程は、光照射の後、アルカリ現像してパターン形成し、さらに200℃〜260℃で5分〜90分ポストベークすなわち熱硬化を行う工程である。硬化性、透明性の観点から、好ましくは210℃〜250℃で20分〜40分であり、さらに好ましくは230℃で30分である。
なおフォトスペーサーの形成は、通常、以下の(1)〜(5)の工程で行われる。
なおフォトスペーサーの形成は、通常、以下の(1)〜(5)の工程で行われる。
(1)透明共通電極上に本発明の感光性樹脂組成物を塗布する工程
塗布方法としては、ロールコート、スピンコート、スプレーコートおよびスリットコート等が挙げられる。また、塗布装置としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター及びコンマコーター等が挙げられる。膜厚は、好ましくは0.5〜10μm、さらに好ましくは1〜5μmである。
塗布方法としては、ロールコート、スピンコート、スプレーコートおよびスリットコート等が挙げられる。また、塗布装置としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター及びコンマコーター等が挙げられる。膜厚は、好ましくは0.5〜10μm、さらに好ましくは1〜5μmである。
(2)塗布された感光性樹脂組成物層を、必要に応じて熱を加えて乾燥させる(プリベーク)工程
乾燥温度としては、好ましくは10〜100℃、さらに好ましくは12〜90℃、特に15〜80℃である。
乾燥時間は、好ましくは0.5〜10分、さらに好ましくは1〜8分、特に好ましくは2〜5分である。
乾燥は、減圧、常圧どちらでもよいが、減圧の方が好ましい。また、空気中、不活性ガス中どちらで行ってもよいが、不活性ガス中が好ましい。
乾燥温度としては、好ましくは10〜100℃、さらに好ましくは12〜90℃、特に15〜80℃である。
乾燥時間は、好ましくは0.5〜10分、さらに好ましくは1〜8分、特に好ましくは2〜5分である。
乾燥は、減圧、常圧どちらでもよいが、減圧の方が好ましい。また、空気中、不活性ガス中どちらで行ってもよいが、不活性ガス中が好ましい。
(3)所定のフォトマスクを介して、活性光線により感光性樹脂組成物層の露光を行う工程
使用されるフォトマスクの開口部の大きさは、好ましくは直径4〜15μm(面積20〜100μm2)以上、さらに好ましくは直径6〜12μmであり、4〜15μmであれば精度良くパターンを形成することができる。例えば、開口部が直径4〜15μmであれば、直径6〜18μm程度のパターンを得ることができる。
活性光線としては、可視光線、紫外線、レーザー光線等が挙げられる。光線源としては、太陽光、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、半導体レーザー等が挙げられる。
露光量としては、特に限定されないが、好ましくは20〜300mJ/cm2である。
露光を行う工程においては、感光性樹脂組成物中の(メタ)アクリロイル基を有する成分が反応して光硬化反応する。
使用されるフォトマスクの開口部の大きさは、好ましくは直径4〜15μm(面積20〜100μm2)以上、さらに好ましくは直径6〜12μmであり、4〜15μmであれば精度良くパターンを形成することができる。例えば、開口部が直径4〜15μmであれば、直径6〜18μm程度のパターンを得ることができる。
活性光線としては、可視光線、紫外線、レーザー光線等が挙げられる。光線源としては、太陽光、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、半導体レーザー等が挙げられる。
露光量としては、特に限定されないが、好ましくは20〜300mJ/cm2である。
露光を行う工程においては、感光性樹脂組成物中の(メタ)アクリロイル基を有する成分が反応して光硬化反応する。
(4)続いて未露光部を現像液で除去し、現像を行う工程
現像液は、通常、アルカリ水溶液を用いる。
アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩の水溶液;ヒドロキシテトラメチルアンモニウムおよびヒドロキシテトラエチルアンモニウム等の有機アルカリの水溶液が挙げられる。これらを単独又は2種以上組み合わせて用いることもでき、また、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等の界面活性剤を添加して用いることもできる。
現像方法としては、ディップ方式とシャワー方式があるが、シャワー方式の方が好ましい。
現像液の温度は、好ましくは25〜40℃である。現像時間は、膜厚や感光性樹脂組成物の溶解性に応じて適宜決定される。
現像液は、通常、アルカリ水溶液を用いる。
アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩の水溶液;ヒドロキシテトラメチルアンモニウムおよびヒドロキシテトラエチルアンモニウム等の有機アルカリの水溶液が挙げられる。これらを単独又は2種以上組み合わせて用いることもでき、また、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等の界面活性剤を添加して用いることもできる。
現像方法としては、ディップ方式とシャワー方式があるが、シャワー方式の方が好ましい。
現像液の温度は、好ましくは25〜40℃である。現像時間は、膜厚や感光性樹脂組成物の溶解性に応じて適宜決定される。
(5)後加熱(ポストベーク)工程
200℃〜260℃で5分〜90分ポストベークすなわち熱硬化を行う工程である。硬化性、透明性の観点から、好ましくは210℃〜250℃で20分〜40分であり、さらに好ましくは230℃で30分である。
ポストベークは、減圧、常圧どちらでもよいが、常圧の方が好ましい。また、空気中、不活性ガス中どちらで行ってもよいが、空気中が好ましい。
ポストベークを行うことにより、パターンの形状がフォトスペーサーとして好ましい形状やサイズ(例えば、高さ1.0〜6.0μm、下底径8.0〜40.0μm)になりやすい。
後加熱工程においては、感光性樹脂組成物中の熱硬化性官能基を有する成分が反応して熱硬化するものと推定される。この反応により硬化物中で1nm〜100nmのクラスターが形成しうる。
200℃〜260℃で5分〜90分ポストベークすなわち熱硬化を行う工程である。硬化性、透明性の観点から、好ましくは210℃〜250℃で20分〜40分であり、さらに好ましくは230℃で30分である。
ポストベークは、減圧、常圧どちらでもよいが、常圧の方が好ましい。また、空気中、不活性ガス中どちらで行ってもよいが、空気中が好ましい。
ポストベークを行うことにより、パターンの形状がフォトスペーサーとして好ましい形状やサイズ(例えば、高さ1.0〜6.0μm、下底径8.0〜40.0μm)になりやすい。
後加熱工程においては、感光性樹脂組成物中の熱硬化性官能基を有する成分が反応して熱硬化するものと推定される。この反応により硬化物中で1nm〜100nmのクラスターが形成しうる。
上記の工程により形成されたフォトスペーサーの高さは、好ましくは1.0〜6.0μm、さらに好ましくは1.5〜5.5μm、特に好ましくは2.0〜5.0μmである。
上記の工程により、形状およびサイズ(高さや上底径・下底径)の制御が容易となり、パターン形状、耐熱性、耐溶剤性および透明性等に優れたフォトスペーサーを安定して生産性よく形成することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
[親水性樹脂の製造]
製造例1
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製容器に、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EOCN―102S」(日本化薬(株)製 エポキシ当量200)200部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート245部を仕込み、110℃まで加熱して均一に溶解させた。続いて、アクリル酸76部(1.07モル部)、トリフェニルホスフィン2部及びp−メトキシフェノール0.2部を仕込み、110℃にて10時間反応させた。反応物にさらにテトラヒドロ無水フタル酸91部(0.60モル部)を仕込み、さらに90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで親水性エポキシ樹脂含有量が50重量%となるように希釈して、アクリロイル基とカルボキシル基を有する親水性樹脂として、アクリロイル基、カルボキシル基含有クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の50%溶液(A−1)を得た。
なお、この樹脂のGPCによる数平均分子量(Mn):2,200、SP値:11.3、HLB値:9.8であった。
製造例1
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製容器に、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EOCN―102S」(日本化薬(株)製 エポキシ当量200)200部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート245部を仕込み、110℃まで加熱して均一に溶解させた。続いて、アクリル酸76部(1.07モル部)、トリフェニルホスフィン2部及びp−メトキシフェノール0.2部を仕込み、110℃にて10時間反応させた。反応物にさらにテトラヒドロ無水フタル酸91部(0.60モル部)を仕込み、さらに90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで親水性エポキシ樹脂含有量が50重量%となるように希釈して、アクリロイル基とカルボキシル基を有する親水性樹脂として、アクリロイル基、カルボキシル基含有クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の50%溶液(A−1)を得た。
なお、この樹脂のGPCによる数平均分子量(Mn):2,200、SP値:11.3、HLB値:9.8であった。
[2個以上の加水分解性アルコキシ基を有するシロキサン化合物(E−2)の製造]
製造例2
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたガラス製容器に、3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン46部(0.2モル部)、ジフェニルジメトキシシラン160部(0.65モル部)とイオン交換水45g(2.5モル部)と、シュウ酸0.1部(0.001モル部)を仕込み、60℃、6時間の条件で加熱撹拌し、さらにエバポレーターを用いて、加水分解により副生したメタノールを減圧下で2時間かけて除去し、アクリル変性ポリシロキサン(E−2)(Mn:2,100)を得た。
製造例2
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたガラス製容器に、3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン46部(0.2モル部)、ジフェニルジメトキシシラン160部(0.65モル部)とイオン交換水45g(2.5モル部)と、シュウ酸0.1部(0.001モル部)を仕込み、60℃、6時間の条件で加熱撹拌し、さらにエバポレーターを用いて、加水分解により副生したメタノールを減圧下で2時間かけて除去し、アクリル変性ポリシロキサン(E−2)(Mn:2,100)を得た。
[2個以上の加水分解性アルコキシ基を有する酸化チタン化合物(E−3)の製造]
製造例3
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたガラス製容器に、3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシチタン46部(0.2モル部)、ジフェニルジメトキシチタン160部(0.65モル部)とイオン交換水45g(2.5モル部)と、シュウ酸0.1部(0.001モル部)を仕込み、60℃、6時間の条件で加熱撹拌し、さらにエバポレーターを用いて、加水分解により副生したメタノールを減圧下で2時間かけて除去し、アクリル変性酸化チタン(E−3)(Mn:2,100)を得た。
製造例3
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたガラス製容器に、3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシチタン46部(0.2モル部)、ジフェニルジメトキシチタン160部(0.65モル部)とイオン交換水45g(2.5モル部)と、シュウ酸0.1部(0.001モル部)を仕込み、60℃、6時間の条件で加熱撹拌し、さらにエバポレーターを用いて、加水分解により副生したメタノールを減圧下で2時間かけて除去し、アクリル変性酸化チタン(E−3)(Mn:2,100)を得た。
[感光性樹脂組成物の製造]
実施例1〜3および比較例1〜2
ガラス製の容器に製造例1で製造した親水性樹脂の溶液(A−1)を表1の配合部数に従って仕込み、さらに製造例2および3で製造した金属元素含有化合物(E−2)および(E−3)、並びにその他の化合物を、表1の配合部数に従って加え、均一になるまで攪拌し、さらに追加の溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートおよび必要によりメトキシブチルアセテート)を添加して、実施例1〜3の感光性樹脂組成物、および比較例1〜2の感光性樹脂組成物を得た。
実施例1〜3および比較例1〜2
ガラス製の容器に製造例1で製造した親水性樹脂の溶液(A−1)を表1の配合部数に従って仕込み、さらに製造例2および3で製造した金属元素含有化合物(E−2)および(E−3)、並びにその他の化合物を、表1の配合部数に従って加え、均一になるまで攪拌し、さらに追加の溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートおよび必要によりメトキシブチルアセテート)を添加して、実施例1〜3の感光性樹脂組成物、および比較例1〜2の感光性樹脂組成物を得た。
なお、表1中の略称の化学品の詳細は以下の通りである。
(B−1):「A−DPH」(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート;新中村化学(株)社製、粘度:6,600mPa・s/25℃)
(B−2):「AD−TMP」(ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート;新中村化学(株)社製、粘度:1,000mPa・s/25℃)
(D−1):「イルガキュア907」(2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノン;BASF社製)
(D−2):「イルガキュア369」(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1;BASF社製)
(F):「カヤキュアDETX−S」(2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン:日本化薬(株)社製)
(B−1):「A−DPH」(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート;新中村化学(株)社製、粘度:6,600mPa・s/25℃)
(B−2):「AD−TMP」(ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート;新中村化学(株)社製、粘度:1,000mPa・s/25℃)
(D−1):「イルガキュア907」(2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノン;BASF社製)
(D−2):「イルガキュア369」(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1;BASF社製)
(F):「カヤキュアDETX−S」(2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン:日本化薬(株)社製)
以下に性能評価の方法を説明する。なお[クラスターのサイズ測定]は前記の方法によった。
[樹脂組成物の純分の粘度の測定]
25℃に温調後、BL型粘度計(東機産業社製)を用いて樹脂組成物(溶剤を除く)の粘度を測定した(ローター:3号、回転数:12rpm)。
25℃に温調後、BL型粘度計(東機産業社製)を用いて樹脂組成物(溶剤を除く)の粘度を測定した(ローター:3号、回転数:12rpm)。
[フォトスペーサーの作製]
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコーターにより感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥し、乾燥膜厚5μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で80℃、3分間加熱した。
得られた塗膜に対し、1cm2あたり10000個、直径9μmの開口部を有するフォトスペーサー形成用のマスクを通して超高圧水銀灯の光を60mJ/cm2照射した(i線換算で照度22mW/cm2)。
なお、マスクと基板の間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。
その後0.05%KOH水溶液を用いてアルカリ現像した。水洗したのち、230℃で30分間ポストベークを行い、ガラス基板上に1cm2あたり10,000個のフォトスペーサーを形成した。
なお、マスク開口径を調整することにより所望の下底径を有するフォトスペーサーを形成することができる。
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコーターにより感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥し、乾燥膜厚5μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で80℃、3分間加熱した。
得られた塗膜に対し、1cm2あたり10000個、直径9μmの開口部を有するフォトスペーサー形成用のマスクを通して超高圧水銀灯の光を60mJ/cm2照射した(i線換算で照度22mW/cm2)。
なお、マスクと基板の間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。
その後0.05%KOH水溶液を用いてアルカリ現像した。水洗したのち、230℃で30分間ポストベークを行い、ガラス基板上に1cm2あたり10,000個のフォトスペーサーを形成した。
なお、マスク開口径を調整することにより所望の下底径を有するフォトスペーサーを形成することができる。
[現像性の評価]
上記のフォトスペーサーの作製において、0.05%KOH水溶液において60秒現像した後、ガラス基板上に残存する樹脂組成物の面積を確認した。
判定基準は以下の通りである。
○:フォトスペーサー以外のガラス基板の面積に対する残存する樹脂組成物の面積が10%未満
×:フォトスペーサー以外のガラス基板の面積に対する残存する樹脂組成物の面積が10%以上
上記のフォトスペーサーの作製において、0.05%KOH水溶液において60秒現像した後、ガラス基板上に残存する樹脂組成物の面積を確認した。
判定基準は以下の通りである。
○:フォトスペーサー以外のガラス基板の面積に対する残存する樹脂組成物の面積が10%未満
×:フォトスペーサー以外のガラス基板の面積に対する残存する樹脂組成物の面積が10%以上
[弾性回復特性の評価]
フォトスペーサーの弾性回復特性は、下記数式(1)で定義された一定の圧力がかかった時の「弾性回復率」によって評価することができる。弾性回復率(%)の値の高い方が弾性回復特性に優れる。
弾性回復特性は0.5mN/μm2の圧力条件下での弾性回復率を測定して評価した。
フォトスペーサーの弾性回復特性は、下記数式(1)で定義された一定の圧力がかかった時の「弾性回復率」によって評価することができる。弾性回復率(%)の値の高い方が弾性回復特性に優れる。
弾性回復特性は0.5mN/μm2の圧力条件下での弾性回復率を測定して評価した。
(1)ガラス基板上に形成したフォトスペーサーのうち任意に選択した1個のフォトスペーサーに対し、微小硬度計(フィッシャーインストルメンツ社製;「フィッシャースコープH−100」)と断面が正方形の平面圧子(50μm×50μm)を用いて、荷重をかけたときと戻したときの変形量を測定した。
この際に、0.017mN/μm2・秒の負荷速度で、30秒かけて0.5mN/μm2まで荷重をかけ、5秒間保持した。
荷重がかかった状態でのフォトスペーサーの初期位置からの変形量を測定した。このときの変化量を総変形量T0(μm)とする。
(2)次に、0.017mN/μm2・秒の除荷速度で30秒かけて荷重を0まで解除し、その状態で5秒間保持した。この時のフォトスペーサーの変形量を塑性変形量T1(μm)とする。
(3)上記のようにして測定したT0とT1から、下記数式(1)を用いて弾性回復率を算出した。
この際に、0.017mN/μm2・秒の負荷速度で、30秒かけて0.5mN/μm2まで荷重をかけ、5秒間保持した。
荷重がかかった状態でのフォトスペーサーの初期位置からの変形量を測定した。このときの変化量を総変形量T0(μm)とする。
(2)次に、0.017mN/μm2・秒の除荷速度で30秒かけて荷重を0まで解除し、その状態で5秒間保持した。この時のフォトスペーサーの変形量を塑性変形量T1(μm)とする。
(3)上記のようにして測定したT0とT1から、下記数式(1)を用いて弾性回復率を算出した。
弾性回復率(%)=[(T0−T1)/T0]×100 (1)
弾性回復率の値から下記の判定基準により、弾性回復特性を以下のように判定した。
○:70%以上
×:70%未満
○:70%以上
×:70%未満
本発明の実施例1〜3の感光性樹脂組成物は、表1に示す通り弾性回復特性および現像性のすべての点で優れている。
その一方で、25℃粘度が10,000mPa.sを超える比較例1では現像性を満足しない。また、金属元素含有化合物(E)を含有しない比較例2では弾性回復特性を満足しない。
その一方で、25℃粘度が10,000mPa.sを超える比較例1では現像性を満足しない。また、金属元素含有化合物(E)を含有しない比較例2では弾性回復特性を満足しない。
本発明の感光性樹脂組成物は、フォトスペーサー用に好適に使用できる。さらに、その他にも各種のレジスト材料、例えば、フォトソルダーレジスト、感光性レジストフィルム、感光性樹脂凸版、スクリーン版、光接着剤又はハードコート材などの用途の感光性樹脂組成物として好適である。
Claims (9)
- 親水性樹脂(A)、多官能(メタ)アクリレート(B)、ラジカルトラップ剤(C)、光重合開始剤(D)および金属元素含有化合物(E)を必須成分として含有し、純分の25℃における粘度が4,000mPa・s〜10,000mPa・sであることを特徴とするアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物。
- 該多官能(メタ)アクリレート(B)の25℃における粘度が800mPa・s〜10,000mPa・sである請求項1記載の感光性樹脂組成物。
- 該金属元素含有化合物(E)が分子内に少なくとも1個のアルコキシ基を含有し、下記一般式(1)で示されるアルコキシ基含有単量体を構成成分としたポリマー化合物である請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
- 該ラジカルトラップ剤(C)がメルカプト基含有複素環縮合芳香族化合物である請求項1〜3いずれか記載の感光性樹脂組成物。
- 感光性樹脂組成物の(A)〜(E)の合計重量に基づいて、該親水性樹脂(A)を20〜80重量%、該多官能(メタ)アクリレート(B)を5〜60重量%、該ラジカルトラップ材(C)を1〜15重量%、該光重合開始剤(D)を1〜20重量%、該金属元素含有化合物(E)を1〜40重量%を含有する請求項1〜4いずれか記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜5いずれか記載の感光性樹脂組成物が光硬化されてなる硬化物。
- 該金属元素含有化合物(E)の1nm〜100nmのクラスターが形成されている請求項6記載の硬化物。
- 光照射による重合およびアルカリ水溶液による現像後、200℃以上で熱硬化されて形成されたレジストである請求項6または7記載の硬化物。
- 請求項1〜5いずれかに記載の感光性樹脂組成物が硬化されて液晶表示素子上に形成されたスペーサー。
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- 2012-10-16 JP JP2012228597A patent/JP2014081456A/ja active Pending
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