JP2014079319A - ストラップ用係止具 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数が少ない簡単な構造であって製造コストを低減化でき、しかも充分な強度を有し、意図しない力が印加された場合にも連結の外れるリスクがなく、係合を確実に保持することができ、さらに、操作性及びデザイン性に優れたストラップ用係止具を提供する。
【解決手段】ストラップ用係止具は、ストラップ装着部と、互いに連通する大径部及び小径部を有しており、被係止体に取り付けられた係止部材が挿通して大径部から小径部へスライド移動することによって係止が行われる係合孔とを有する本体部材と、本体部材に回動可能に装着され、係止部材の係合孔からの離脱を規制するロック部材とを備えている。このロック部材は、係止された係止部材の小径部から大径部へのスライド移動を規制する移動規制部と、ロック部材の回動を制限して移動規制部の規制した状態を維持するロック部とを有している。
【選択図】図1
【解決手段】ストラップ用係止具は、ストラップ装着部と、互いに連通する大径部及び小径部を有しており、被係止体に取り付けられた係止部材が挿通して大径部から小径部へスライド移動することによって係止が行われる係合孔とを有する本体部材と、本体部材に回動可能に装着され、係止部材の係合孔からの離脱を規制するロック部材とを備えている。このロック部材は、係止された係止部材の小径部から大径部へのスライド移動を規制する移動規制部と、ロック部材の回動を制限して移動規制部の規制した状態を維持するロック部とを有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、ストラップベルトの端部をカバン、ケース又はバッグ等の被装着体に取り付ける際に用いられる着脱可能なストラップ用係止具に関する。
この種のストラップ用係止具として最も一般的なものは、カバン、ケース又はバッグ等の両側にリング状の金具を装着し、肩掛けストラップベルトの両端に装着されたフックを、装着されたリング状の金具に引っ掛けて連結する構造のものである。
しかしながら、このようなフックを用いたストラップ用係止具は、充分な強度を有しておらず、被装着体の重量が大きい場合には適用することができなかった。また、この種のストラップ用係止具は、ストラップを使用しない時に、リング状の金具装着部の見栄えがよくないという問題もあった。
このようなフックを用いた従来のストラップ用係止具の問題点を解消する係止装置として、被装着体であるカバン側に丸型溝付金具を設け、この丸型溝付金具に着脱自在に係合するベルトフック装置が提案されている(特許文献1)。
特許文献1に係るベルトフック装置は、台座と、ガイド部と、ストッパと、アーム部とを備えている。台座には、ストラップ装着部と、貫通孔と、スペーサ部と、アーム支持部とが形成されている。ガイド部は、U字状の枠体からなり、スペーサ部によって間隙をおいて一体に固着されている。ストッパは、円柱状の棒体で、一端側に傾斜面が形成され、他端側にアーム部の端部と連結する連結部が形成されている。アーム部は、台座に形成されたアーム支持部で軸支され、このアーム部と台座との間には、付勢手段としてばねが配設されており、ストッパをガイド部側へ付勢している。被装着体に取り付けられた丸型溝付金具に装着する際に、ガイド部の開放部から、丸型溝付金具の溝部を差し込むと、丸型溝付金具の係止部とストッパの傾斜面とが当接して、ばねの付勢力に抗してストッパを押し下げて、係止部がガイド部の枠体内に進入できる。係止部が枠体内に位置すると、ストッパがばねの付勢力によって突出し、係止部の抜け止めをする。一方、丸型溝付金具から外す時には、アーム部の押圧部を押圧することによって、ストッパを台座のガイド部側から引っ込ませて、装着時と逆方向に台座を移動させることによって簡単に外すことができる。
特許文献1に係るベルトフック装置は、充分な強度を有しているが、構成が複雑であり、製造コストが高くなるという問題点があった。また、意図しない力が印加されてアーム部の押圧部が押圧された場合、丸型溝付金具がベルトフック装置から外れてしまうという可能性があった。
従って、本発明の目的は、部品点数が少ない簡単な構造であって製造コストを低減化でき、しかも充分な強度を有するストラップ用係止具を提供することにある。
本発明の他の目的は、意図しない力が印加された場合にも連結の外れるリスクがなく、係合を確実に保持することができるストラップ用係止具を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、操作性及びデザイン性に優れたストラップ用係止具を提供することにある。
本発明によれば、ストラップ用係止具は、ストラップ装着部と、互いに連通する大径部及び小径部を有しており、被係止体に取り付けられた係止部材が挿通して大径部から小径部へスライド移動することによって係止が行われる係合孔とを有する本体部材と、本体部材に回動可能に装着され、係止部材の係合孔からの離脱を規制するロック部材とを備えている。このロック部材は、係止された係止部材の小径部から大径部へのスライド移動を規制する移動規制部と、ロック部材の回動を制限して移動規制部の規制した状態を維持するロック部とを有している。
このように本発明のストラップ用係止具は、主として、本体部材とロック部材とから構成され、このロック部材は、移動規制部によって係止部材の小径部から大径部へのスライド移動を規制し、ロック部によってロック部材自体の回動を制限して移動規制部の規制状態を維持するように構成されている。このように、本体部材及びロック部材という少ない部品点数の簡単な構造で係止動作が可能となるため、製造コストの低減化を図ることができ、しかも、スライド移動を規制する規制部材の回動による規制解除をロック部によって制限するように構成していることから、十分な強度を有すると共に意図しない力が印加された場合にも連結が外れてしまうようなリスクがなく、係合を確実に保持することができる。
ロック部材は、ロック部材を回動操作するための板状の操作部と、本体部材に軸支されており、操作部の平面と異なる平面内において操作部に形成された回動支点部とをさらに備えており、ロック部は操作部の回動支点部に関する回動を制限するように構成されていることが好ましい。これにより、ロック部材の操作が容易になる。
ロック部は操作部の一方の縁端部に設けられた断面凸状の突起条を有しており、本体部材は突起条が当接及び押圧しながら通過可能な端縁を有しており、端縁の外側に、突起条が通過する際に端縁の弾性的変形を許容するための溝が設けられ、ロック部の突起条が本体部材の端縁に係合することにより操作部の回動支点部に関する回動が制限されることも好ましい。これにより、ロックする際に操作感がよく、かつ意図しない力が印加された場合連結の外れるリスクがなく、係合を確実に保持できる。
ロック部材は移動規制部から本体部材に向かって突出したアーム部をさらに有しており、アーム部の先端部には、本体部材の内壁に当接可能な第1の平面と、該第1の平面に連続し内壁に当接可能な円弧面と、該円弧面に連続し内壁に当接可能な第2の平面とが設けられていることも好ましい。これにより、ロック部材を開閉範囲の全開位置に保持することができ、カバン等の被係止体に取り付けられた係止部材が係合孔に挿入することが容易にできる。
アーム部の第1の平面は本体部材の内壁に当接及び押圧して操作部を全開位置に保持するように構成されており、アーム部の第2の平面は本体部材の内壁に当接及び押圧して操作部を全閉位置に保持するように構成されていることも好ましい。これにより、ロック部材を全開又は全閉位置に保持することができる。
移動規制部、回動支点部、突起条及びアーム部は操作部と一体化されていることも好ましい。これにより、部品点数が少なく、コストがかからず、十分な強度を有すると共に、樹脂成型により制作することが可能となる。
本体部材は係止部材が内部に収容される箱状体であり、操作部は、箱状体の開口を閉止し、移動規制部、回動支点部及びアーム部が内側に設けられた蓋体であることも好ましい。カバン等の被係止体に取り付けられた係止部材、及び移動規制部等が外部に露出せず、見栄えがよく、デザイン性を向上できる。
回動支点部は一対の円柱状軸部であり、本体部材は、一対の円柱状軸部が回動可能に嵌入される一対の軸受け部と、一対の円柱状軸部を押入するための一対の傾斜面とを有していることも好ましい。これにより、一対の円柱状軸部を一対の軸受け部に押入でき、組み立てが容易になる。
本発明のストラップ用係止具によれば、少ない部品点数の簡単な構造で係止動作が可能となるため、製造コストの低減化を図ることができ、しかも、十分な強度を有すると共に意図しない力が印加された場合にも連結が外れてしまうようなリスクがなく、係合を確実に保持することができる。また、ロック部材は、収容部の蓋として兼用されるため、カバン等に固定される係止部材、及び係止部材のスライド移動を規制する移動規制部等が外部に露出せず、見栄えがよく、操作性及びデザイン性に優れた効果が得られる。
以下、本発明に係るストラップ用係止具の実施形態を、図を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態におけるストラップ用係止具100の構成を示しており、図2はこのストラップ用係止具100の断面を示しており、図2中(a)はロック部材20が全開位置にある状態を示しており、(b)はロック部材20が半閉じ状態(突起条が端縁に当たる状態)を示しており、(c)はロック部材20が閉じた状態(ロック状態)を示している。また、図3は本体部材10の構成を示しており、図4はロック部材20の構成を示しており、図4において、ロック部材20の裏側を上面にして示している。
図1〜図4に示すように、本実施形態に係るストラップ用係止具100は、本体部材10と、ロック部材20とを備えている。本実施形態のストラップ用係止具100は、ストラップの両端にそれぞれ取り付けられ、各ストラップ用係止具100の本体部材10は、本実施形態においてはカバンである被係止体に取り付けられている係止部材30に係脱可能となっている。ロック部材20は、本体部材10に回動可能に装着されている。一方、係止部材30は、図1に示すように、比較的大径の頭部31と、比較的小径の首部32と、カバンに取り付けるための基部33とから構成されている。
本体部材10は、例えば、樹脂材料を射出成形して形成されており、係止時に係止部材30が内部に収容される箱状体となっている。本体部材10は、図3により分かり易く示されているように、収容部11と、一対の軸受け部12と、ストラップ装着部13と、係合孔14と、溝15と、突起16a及び16bとを備えている。
収容部11は、ロック部材20及び係合された係止部材30の頭部31を収容するためのものである。収容部11の基端側(ストラップ装着側)に弾性変形可能な端縁11aを有し、先端側(ストラップ装着側の反対側)にロック部材20の閉止位置を決める段差部11bを有する。段差部11bの先端縁の中央部には、ロック部材20を開く際に、指が進入しロック部材20に引っ掛けるための曲面凹部11cが形成されている。また、収容部11の両側面には、補強部11dが設けられている。
一対の軸受け部12は、収容部11の長辺の内側の互いに対向する位置にそれぞれ設けられ、ロック部材20の回動支点部となる円柱状軸部22a及び22bを回動自在に軸支するものである。一対の軸受け部12から収容部11の上縁までには、傾斜底面を有する切り欠き部12a及び12bが形成されている。
ストラップ装着部13は、本体部材10の基端側に設けられ、本体部材10の厚さ方向に貫通する矩形通孔である。なお、このストラップ装着部13の形状は、矩形に限定されるものではない。
係合孔14は、収容部11の底面に設けられ、大径部14aと小径部14bとを有するダルマ型の貫通孔である。係合孔14の大径部14aが基端側(ストラップ装着部13側)に位置し、小径部14bが先端側に位置し、大径部14aと小径部14bとは連通するように構成されている。カバン等に取り付けられた係止部材30が大径部14aを挿通して、大径部14aから小径部14bへスライド移動することによって係止が行われる。
溝15は、収容部11の端縁11aの基端側の外側に近接して設けられ、ロック部材20の突起条24が当接及び押圧しながら通過する際にこの端縁11aを弾性的に変形させるためのものである。
突起16a及び16bは、収容部11の底面から突出するように設けられており、軸受け部12に向いた面がテーパ状に形成されている。即ち、外側が傾斜面(又は円弧面)になっており、ロック部材20の円柱状軸部22a及び22bの後端面を軸受け部12方向に押圧し、円柱状軸部22a及び22bの軸受け部12からの抜け出しを防止する機能を有する。
ロック部材20は、樹脂材料を射出成形して形成されており、図4に示すように、操作部21と、回動支点部としての一対の円柱状軸部22a及び22bと、円柱状軸部22a及び22bの間に設けられ、係合された係止部材30のスライド移動を規制する移動規制部23と、ロック状態を保持するための突起条24と、ロック部材20を全開位置に保持するアーム25とを備えている。
操作部21は、操作者がこの部分に指をかけてロック部材20を回動操作するためのものであり、本実施形態では長方形の平板状に形成され、本体部材10における収容部11の開口部に嵌入することができ、閉止状態(ロック状態)では収容部11を覆う蓋となる。
一対の円柱状軸部22a及び22bは、操作部21の平面と異なる平面内に位置するようにその裏面から突出して形成されており、それら軸部の先端面部は操作部21の両側面方向に突出して設けられている。即ち、一対の円柱状軸部22a及び22bは、操作部21の裏面に形成された一対のL字形の立ち上がり部22の端部にそれぞれ一体化して形成されており、それらの先端面部は操作部21の両側面方向に向かってそれぞれ外向きに伸長して形成されている。一対の立ち上がり部22の端部は弾性変形可能となっている。ロック部材20を本体部材10に装着する際は、円柱状軸部22a及び22bの先端面が軸受け部12の切り欠き部12a及び12bに当接し押圧されることにより、立ち上がり部22の端部が弾性変形するので、円柱状軸部22a及び22bが軸受け部12に嵌合することとなる。
移動規制部23は、一対の立ち上がり部22の間において操作部21の裏面から突出して形成された直方体である。ロック部材20の閉止状態では、この移動規制部23が係合孔14の大径部14aのほぼ中央部に位置する。これにより、係合された係止部材30の大径部14aへのスライド移動が規制され、係止部材30が係合孔14から抜け出ることが阻止される。
突起条24は、操作部21の一方の縁端部(本体部材10の基端側に対応する縁端部)にこの縁端に沿って設けられ、断面が凸状で、所定長さを有するものである。この突起条24は、操作部21が全閉状態から円柱状軸部22a及び22bを支軸として開方向に回動した際に、本体部材10における収容部11の端縁11aに当接し、端縁11aを基端方向に押圧する。このように、操作部21の突起条24と収容部11の端縁11aとの当接及び押圧作用により、操作部21の回動支点部に関する回動が制限され、これが本発明のロック部の作用となる。
一方、本体部材10に溝15が設けられているため、突起条24の押圧により収容部11の端縁11aは弾性的に変形し、突起条24の押圧力がその弾性変形による抵抗力以上となると、突起条24は端縁11aの表面を摺動して通過することができる。操作部21を閉状態から開成する場合には、操作部21の突起条24と収容部11の端縁11aとの当接及び押圧作用により、操作部21の回動支点部に関する回動が制限されてロック状態を維持する。同じく、操作部21を閉状態から開成する場合において、突起条24の押圧力が弾性による抵抗力を上回った際の端縁11aの変形作用により、突起条24が端縁11aを通過し、その回動の制限が解かれてロック状態が解除されることとなる。逆に、開状態から閉成する場合は、突起条24が端縁11aに当接し、突起条24の押圧力が弾性による抵抗力を上回った際の端縁11aの変形作用により、突起条24が端縁11aを通過し、ロック状態になる。これにより、ロックする操作の操作感がよくなる。
アーム25は、移動規制部23の側面から突起条24の存在する縁端部の方向へ突出するように形成されており、その先端部には、頂面を構成する第1の平面25bと、この第1の平面25bに連続する円弧面25aと、この円弧面25aに連続する第2の平面25cとが設けられている。ロック部材20が全開位置(開閉範囲の最大開き位置)にある時(図2(a)参照)、第1の平面25bが収容部11の底面に当接及び押圧してロック部材20を全開位置に保持することができ、カバン等に固定される係止部材30を係合孔14に容易に挿入することができる。この状態からロック部材20を閉じる方向に回動させる際は、円弧面25aが収容部11の底面に当接しつつ摺動し、これによりロック部材20を円滑に回動させることができる(図2(b)参照)。ロック部材20が全閉位置(ロック状態)にある時、第2の平面25cが収容部11の底面に当接及び押圧してロック部材20を全閉位置に保持することができる(図2(c)参照)。
本実施形態のストラップ用係止具100を製造する際は、本体部材10とロック部材20とを別個に製造し、本体部材10にロック部材20を装着して組み立てる。ロック部材20の本体部材10への装着は、円柱状軸部22a及び22bを本体部材10の切り欠き部12a及び12bに位置合わせして、下方(収容部11の内部)へ押し込む。これにより、円柱状軸部22a及び22bの先端部が切り欠き部12a及び12bの傾斜底面により内側に押圧され、最終的に一対の軸受け部12内に進入する。その結果、ロック部材20が回動自在に装着されることとなり、組み立てが完了する。
このように組み立てたストラップ用係止具100のストラップ装着部13にストラップベルトB又はストラップベルトの先端部に設けられた取り付け部材を挿通させて、ストラップ用係止具100付のストラップを作成する。このように作成したストラップベルトBをカバン等に装着するには、図1に示すように、まず、ストラップ用係止具100のロック部材20を全開位置まで開く。次に、本体部材10の係合孔14にカバン等に取り付けられた係止部材30の頭部31を挿通させ、ストラップ用係止具100をカバンの係止部材30に対して上方に引き上げ、係止部材30を係合孔14の大径部14aから小径部14bまでスライド移動させる。その後、ロック部材20を回動させ閉止状態(全閉位置)とする。これにより、ロック部材20の移動規制部23が係合孔14に係合された係止部材30の大径部14aへのスライド移動を阻止し、係止部材30が係合孔14から抜け出ることが阻止され、ストラップ用係止具100付のストラップベルトBがカバン等に確実に装着される。
一方、ストラップ用係止具100付のストラップベルトBをカバン等から取り外すには、まず、ロック部材20を閉止位置から全開位置に回動させ、ロックを解除する。次に、ストラップ用係止具100をカバンの係止部材30に対して下方にずらし、係止部材30を係合孔14の小径部14bから大径部14aまでスライドさせる。そして、係止部材30を係合孔14の大径部14aより抜き出す。これにより、ストラップ用係止具100付のストラップベルトBがカバン等から取り外される。
上述したように、本実施形態のストラップ用係止具100は、本体部材10とロック部材20とから構成されているため、本体部材10及びロック部材20という少ない部品点数の簡単な構造で係止動作が可能となるため、製造コストの低減化を図ることができる。しかも、このロック部材20は、移動規制部23によって係止部材30を係合孔14の小径部14bから大径部14aへのスライド移動を規制し、ロック部材20における操作部21の突起条24(ロック部)によってロック部材20自体の回動を制限して移動規制部23の規制状態をロックするように構成されている。このように、スライド移動を規制する移動規制部23の回動を突起条24の作用によって制限するように構成されていることから、十分な強度を有すると共に意図しない力が印加された場合にも連結が外れてしまうようなリスクがなく、係合を確実に保持することができる。さらに、ロック部材20は、収容部11の蓋となり、カバン等に固定される係止部材30及び係止部材30のスライド移動を規制する移動規制部23等が外部に露出せず、見栄えがよく、操作性及びデザイン性を向上できる。
また、収容部11の突起条24に当接する端縁11aの外側に、突起条24が通過する際に端縁11aの弾性的変形を許容するための溝13を設けることで、突起条24の押圧力がその弾性による抵抗力を上回った際の端縁11aの変形作用により、突起条24が端縁11aを通過し、その回動の制限が解かれてロック状態が解除される。さらに、ロックする際及びロックを解除する際の操作感がよく、かつ意図しない力が印加された場合にも連結の外れるリスクがなくなる。
また、ロック部材20には、アーム25が設けられており、このアーム25の先端部には頂面を構成する第1の平面25bが設けられていることで、ロック部材20を全開位置に確実の保持することができ、カバン等に固定される係止部材30が係合孔14に挿入することが容易にできる。
さらに、ロック部材20には、回動中心となる一対の円柱状軸部22a及び22bが形成されており、本体部材10には、一対の円柱状軸部22a及び22bが回動可能に嵌入される一対の軸受け部12と、一対の円柱状軸部22a及び22bを押入するための傾斜底面を有する切り欠き部12a及び12bとが設けられているので、一対の円柱状軸部22a及び22bを一対の軸受け部12内に容易に押入でき、組み立てが容易である。
なお、上述した実施形態のストラップ用係止具100においては、所定長さを有する単一の突起条24がロック部に対応しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、複数の突起条を設けてもよいし、1つ又は複数の円形凸部を設けてロック部としてもよい。
また、上述した実施形態では、ストラップ用係止具100としてカバン用のストラップ用係止具の例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カバン以外のストラップを使用する、例えばケース、バッグ及びカメラ等にも本発明を適用することができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載された発明の要旨を逸脱しない範囲内での種々、設計変更した形態を技術的範囲に含むものである。
本発明は、カバン、ケース、バッグ及びカメラ等の被係止体に用いられる着脱可能なストラップ用係止具の操作性及びデザイン性を向上する目的に利用できる。
10 本体部材
11 収容部
11a 端縁
11b 段差部
11c 曲面凹部
11d 補強部
12 軸受け部
12a、12b 切り欠き部
13 ストラップ装着部
14 係合孔
14a 大径部
14b 小径部
15 溝
16a、16b 突起
20 ロック部材
21 操作部
22a、22b 円柱状軸部
23 移動規制部
24 突起条
25 アーム
25a 円弧面
25b 第1の平面
25c 第2の平面
30 係止部材
31 頭部
32 首部
33 基部
100 ストラップ用係止具
B ストラップベルト
11 収容部
11a 端縁
11b 段差部
11c 曲面凹部
11d 補強部
12 軸受け部
12a、12b 切り欠き部
13 ストラップ装着部
14 係合孔
14a 大径部
14b 小径部
15 溝
16a、16b 突起
20 ロック部材
21 操作部
22a、22b 円柱状軸部
23 移動規制部
24 突起条
25 アーム
25a 円弧面
25b 第1の平面
25c 第2の平面
30 係止部材
31 頭部
32 首部
33 基部
100 ストラップ用係止具
B ストラップベルト
Claims (8)
- ストラップ装着部と、互いに連通する大径部及び小径部を有しており、被係止体に取り付けられた係止部材が挿通して前記大径部から前記小径部へスライド移動することによって係止が行われる係合孔とを有する本体部材と、
前記本体部材に回動可能に装着され、前記係止部材の前記係合孔からの離脱を規制するロック部材とを備えており、
前記ロック部材は、係止された前記係止部材の前記小径部から前記大径部へのスライド移動を規制する移動規制部と、当該ロック部材の回動を制限して前記移動規制部の前記規制した状態を維持するロック部とを有していることを特徴とするストラップ用係止具。 - 前記ロック部材は、該ロック部材を回動操作するための板状の操作部と、前記本体部材に軸支されており、前記操作部の平面と異なる平面内において該操作部に形成された回動支点部とをさらに備えており、前記ロック部は前記操作部の前記回動支点部に関する回動を制限するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のストラップ用係止具。
- 前記ロック部は前記操作部の一方の縁端部に設けられた断面凸状の突起条を有しており、前記本体部材は前記突起条が当接及び押圧しながら通過可能な端縁を有しており、前記端縁の外側に、前記突起条が通過する際に前記端縁の弾性的変形を許容するための溝が設けられ、前記ロック部の前記突起条が前記本体部材の前記端縁に係合することにより前記操作部の前記回動支点部に関する回動が制限されることを特徴とする請求項2に記載のストラップ用係止具。
- 前記ロック部材は前記移動規制部から前記本体部材に向かって突出したアーム部をさらに有しており、該アーム部の先端部には、前記本体部材の内壁に当接可能な第1の平面と、該第1の平面に連続し前記内壁に当接可能な円弧面と、該円弧面に連続し前記内壁に当接可能な第2の平面とが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のストラップ用係止具。
- 前記アーム部の前記第1の平面は前記本体部材の前記内壁に当接及び押圧して前記操作部を全開位置に保持するように構成されており、前記アーム部の前記第2の平面は前記本体部材の前記内壁に当接及び押圧して前記操作部を全閉位置に保持するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載のストラップ用係止具。
- 前記移動規制部、前記回動支点部、前記突起条及び前記アーム部は前記操作部と一体化されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のストラップ用係止具。
- 前記本体部材は前記係止部材が内部に収容される箱状体であり、前記操作部は、該箱状体の開口を閉止し、前記移動規制部、前記回動支点部及び前記アーム部が内側に設けられた蓋体であることを特徴とする請求項6に記載のストラップ用係止具。
- 前記回動支点部は一対の円柱状軸部であり、前記本体部材は、前記一対の円柱状軸部が回動可能に嵌入される一対の軸受け部と、前記一対の円柱状軸部を押入するための一対の傾斜面とを有していることを特徴とする請求項2から7のいずれか1項に記載のストラップ用係止具。
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JP2012228188A JP2014079319A (ja) | 2012-10-15 | 2012-10-15 | ストラップ用係止具 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109428546A (zh) * | 2017-09-05 | 2019-03-05 | 浙江昱能科技有限公司 | 一种光伏组件及其边框 |
KR102630949B1 (ko) * | 2022-10-26 | 2024-01-29 | 최재호 | 백팩의 어깨끈 고정장치 |
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2012
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CN109428546A (zh) * | 2017-09-05 | 2019-03-05 | 浙江昱能科技有限公司 | 一种光伏组件及其边框 |
CN109428546B (zh) * | 2017-09-05 | 2020-07-14 | 浙江昱能科技有限公司 | 一种光伏组件及其边框 |
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