JP2014073452A - 蒸発濃縮装置および蒸発濃縮方法 - Google Patents

蒸発濃縮装置および蒸発濃縮方法 Download PDF

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幸則 紀平
Shintaro Nakayama
真太郎 中山
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Abstract

【課題】被処理液の品質に与える影響を可及的に低減した蒸発濃縮装置及び蒸発濃縮方法を提供する。
【解決手段】複数の蒸発室21〜23;24〜26に仕切られると共に、被処理液を加熱する複数本の伝熱管4が、前記複数の蒸発室21〜23;24〜26内を貫通するように水平に配置された蒸発器11,12を備え、被処理液を、各供給管路151〜156を介して、前記複数の各蒸発室21〜23;24〜26を1回だけ通過させて蒸発濃縮するようにしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を蒸発濃縮する蒸発濃縮装置および蒸発濃縮方法に関し、更に詳しくは、例えば、食品用の液体を濃縮するのに好適な蒸発濃縮装置および蒸発濃縮方法に関する。
液体を蒸発濃縮する蒸発濃縮装置として、例えば、特許文献1には、下部に濃縮処理される廃液等の被処理液が貯留される密閉型の蒸発器内の上部に、複数本の伝熱管を設け、各伝熱管の外表面に、循環ポンプによって供給される被処理液を散布ノズルで散布することによって蒸発させ、発生した蒸気を、蒸気エゼクターで圧縮して昇温し、この昇温した蒸気を、ダクトを介して前記各伝熱管内に供給することによって、各伝熱管の外表面に散布される被処理液を加熱、蒸発させるようにした蒸発濃縮装置が開示されている。
また、特許文献2の図1には、第1の蒸発器内での加熱により生成された蒸気を加熱源として、第2の蒸発器内で被処理液を加熱し、第2の蒸発器で生成した蒸気を、駆動蒸気によりエゼクター内に吸引して圧縮した後、圧縮装置により更に圧縮して昇温し、前記第1の蒸発器の加熱源として利用する蒸発濃縮装置が開示されている。
特開平7−24202号公報 特開2010−46571号公報
上記特許文献1の蒸発濃縮装置では、蒸発器の底部に貯留される被処理液の一部を、同一の蒸発器の上部に戻して、伝熱管の外表面に供給するように循環させるので、蒸発濃縮装置内に長時間滞留する被処理液が生じることになる。濃縮処理される被処理液が廃液である場合には、被処理液が蒸発濃縮装置に滞留している滞留時間は、さほど問題とならないが、例えば、加熱により変質しやすい液体(具体例としては淡白質や有機物が溶解しているような薬品または食品)である場合には、蒸発濃縮装置における滞留時間が長くなると、色、味、香りといった品質に影響が生じることなる。
上記特許文献2の蒸発濃縮装置では、特許文献1に比べて蒸発缶が複数存在するため伝熱面積を大きくすることはできるけれども、第1の蒸発器で生成された蒸気を第2の蒸発器の加熱源とするために、第1の蒸発器での加熱温度を高温にしなければならず、熱に弱い食品や薬品用の液体に適用すると、色、味、香りといった品質に影響が生じる虞がある。
本発明は、上述のような点に鑑みてなされたものであって、被処理液の品質に与える影響を可及的に低減した蒸発濃縮装置及び蒸発濃縮方法を提供することを目的とする。
本発明では、上記目的を達成するために、次のように構成している。
(1)本発明の蒸発濃縮装置は、被処理液を減圧状態で加熱し、蒸発させる蒸発器を備え、前記蒸発器内は、複数の蒸発室に仕切られると共に、前記被処理液を加熱する複数本の伝熱管が、前記複数の蒸発室内を貫通するように水平に配置され、前記複数の各蒸発室には、前記被処理液を、前記複数の各蒸発室を1回だけ通過させるように供給する供給管路が接続され、前記複数の各蒸発室では、前記供給管路を介して前記伝熱管の上方から前記被処理液が前記伝熱管の外表面に供給されて加熱され、前記伝熱管の下方から被処理液が取出される。
本発明の蒸発濃縮装置によると、被処理液を、蒸発器の複数の各蒸発室を1回だけ通過させる、いわゆる、ワンパスするように供給して蒸発濃縮するので、蒸発器の底部に貯留される被処理液を、蒸発器の上部に戻して、伝熱管の外表面に供給するように循環させる上記特許文献1の従来例のように、蒸発濃縮装置に被処理液が滞留することがない。また、蒸発器の複数本の伝熱管は、該蒸発器内の複数の蒸発室を貫通するように水平に配置されているので、各蒸発室内の温度を略等しい加熱温度にすることができ、上記特許文献2の従来例のように、第1の蒸発器での加熱温度を、第2蒸発器に比べて高温するといった必要がない。
このように被処理液が蒸発濃縮装置で滞留したり、蒸発器の加熱温度を高温にする必要がないので、被処理液の品質に与える影響を低減することができる。
(2)本発明の蒸発濃縮装置の好ましい実施態様では、前記蒸発器を複数備え、前記各蒸発器には、前記被処理液を、前記各蒸発器の前記複数の各蒸発室を1回だけ通過させるように、前記供給管路が接続される。
この実施態様によると、複数の蒸発器を前記供給管路で接続することによって、蒸発室の数を容易に増設することができる。
(3)本発明の蒸発濃縮装置の他の実施態様では、前記複数の各蒸発室で発生した蒸気を圧縮する共通の蒸気圧縮手段を備え、前記共通の蒸気圧縮手段で圧縮した蒸気を、前記伝熱管へ供給する。
蒸気圧縮手段は、複数の各蒸発室の蒸気を集めて共通に圧縮し、圧縮した蒸気を伝熱管に供給するものであればよく、1台で構成してもよいし、複数台を直列に接続して構成してもよい。
この実施態様によると、共通の蒸気圧縮手段で圧縮された蒸気を伝熱管に供給して熱源とし、各蒸発室に供給される被処理液を加熱することができる。
(4)本発明の蒸発濃縮装置は、被処理液を減圧状態で加熱し、蒸発させる複数の蒸発器を備え、前記各蒸発器内には、複数本の伝熱管が水平に配置され、前記複数の各蒸発器には、前記被処理液を、前記複数の各蒸発器を1回だけ通過させるように供給する供給管路が接続され、前記複数の各蒸発器では、前記供給管路を介して前記伝熱管の上方から前記被処理液が前記伝熱管の外表面に供給されて加熱され、前記伝熱管の下方から被処理液が取出され、前記複数の各蒸発器で発生した蒸気を圧縮する共通の蒸気圧縮手段を備え、前記共通の蒸気圧縮手段で圧縮した蒸気を、前記各蒸発器の前記伝熱管へ供給する。
蒸気圧縮手段は、複数の各蒸発器の蒸気を集めて共通に圧縮し、圧縮した蒸気を各蒸発器の伝熱管に供給するものであればよく、1台で構成してもよいし、複数台を直列に接続して構成してもよい。
本発明の蒸発濃縮装置によると、被処理液を、複数の各蒸発器を1回だけ通過させる、いわゆる、ワンパスするように供給して蒸発濃縮するので、蒸発器の底部に貯留される被処理液を、蒸発器の上部に戻して、伝熱管の外表面に供給するように循環させる上記特許文献1の従来例のように、蒸発器内に被処理液が滞留することがない。また、各蒸発器の複数本の伝熱管には、共通の蒸気圧縮手段によって圧縮された蒸気が供給されるので、各蒸発器内の温度を略等しい加熱温度にすることができ、上記特許文献2の従来例のように、第1の蒸発器での加熱温度を、第2蒸発器に比べて高温するといった必要がない。
このように被処理液が蒸発器内で滞留したり、蒸発器の加熱温度を高温にする必要がないので、被処理液の品質に与える影響を低減することができる。
(5)本発明の蒸発濃縮装置の好ましい実施態様では、前記蒸気圧縮手段が、ヒートポンプまたは蒸気エゼクターである。
この実施態様によると、ヒートポンプまたは蒸気エゼクターで圧縮した蒸気を、伝熱管に供給して熱源とすることができる。
(6)本発明の蒸発濃縮方法は、被処理液を減圧状態の蒸発器に供給し、前記蒸発器において、前記被処理液を加熱し、蒸発させて濃縮する蒸発濃縮方法であって、前記蒸発器は、複数の蒸発室に仕切られると共に、前記被処理液を加熱する複数本の伝熱管が、前記複数の蒸発室内を貫通するように水平に配置され、前記複数の各蒸発室では、前記伝熱管の上方から前記被処理液が前記伝熱管の外表面に供給されて加熱され、前記伝熱管の下方から被処理液が取出され、前記被処理液を、前記複数の各蒸発室を1回だけ通過させるように供給する。
本発明の蒸発濃縮方法によると、被処理液を、蒸発器の複数の各蒸発室を1回だけ通過させる、いわゆる、ワンパスするように供給して蒸発濃縮するので、従来例のように被処理液が蒸発器内で滞留することがなく、また、蒸発器の複数の伝熱管は、該蒸発器内の複数の蒸発室を貫通するように水平に配置されているので、各蒸発室内の温度を略等しい加熱温度にすることができ、従来例のように加熱温度を高温にする必要がなく、これによって、被処理液の品質に与える影響を低減することができる。
本発明によれば、被処理液が蒸発器内で滞留することがなく、また、蒸発器内の加熱温度を従来例のように高温にする必要がなく、被処理液の品質に与える影響を低減することができる。
図1は本発明の一実施形態の蒸発濃縮装置の構成図である。 図2は本発明の他の実施形態の発濃縮装置の構成図である。
以下、図面によって本発明の実施形態について詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施形態に係る蒸発濃縮装置の構成図である。
この実施形態の蒸発濃縮装置は、被処理液として、食品用の液体(特に茶やスープエキスなどの熱水で抽出した食品用の液体や牛乳などの乳製品)を蒸発濃縮するものであり、密閉型の2つの第1,第2蒸発器11.12を備えている。
第1蒸発器11は、仕切板3によって3つの第1〜第3蒸発室21〜23に仕切られており、原液入口から供給される被処理液を濃縮する。
この第1蒸発器11で濃縮された被処理液を更に濃縮する第2蒸発器12も第1蒸発器11と同様に、仕切板3によって3つの第4〜第6蒸発室24〜26に仕切られている。
第1蒸発器11の上部には、第1〜第3蒸発室21〜23を貫通するように水平方向に延びる複数本の伝熱管4が設けられている。各伝熱管4の両端部は、第1蒸発室21側の入口側ヘッダー5と第3蒸発室23側の出口側ヘッダー6とに支持されて両ヘッダー5,6を連通する。各伝熱管4の中間部は、仕切板3に気密に挿通支持されている。
また、両ヘッダー5,6の内、一方の入口側ヘッダー5内には、入口室5aと折り返し室5bとを区画する区画板5cが設けられ、他方の出口側ヘッダー6内には、折り返し室6aと出口室6bとを区画する区画板6cが設けられる。
出口側ヘッダー6の折り返し室6aの下部には、溜まった凝縮液を第2蒸発器12の出口側ヘッダー11へ移送するための移送管路7が接続され、この移送管路7の途中に凝縮水ポンプ8が設けられている。出口側ヘッダー6上部の出口室6bは、排気管路22を介して、第1蒸発器11内を大気圧以下に減圧するための真空ポンプ9に接続される。
第1蒸発器11の各蒸発室21〜23の上部は、各分岐管路171〜173を介して共通の蒸気管路18に接続され、この蒸気管路18には、共通の蒸気圧縮手段としてのブロワー等の圧縮機(ヒートポンプ)19に接続されている。第1蒸発器11の各蒸発室21〜23からの蒸気は、圧縮機19によって圧縮され、蒸気管路20を介して第1蒸発器11の入口側ヘッダー5に供給される。
この実施形態では、各蒸発室21〜23の上部を、各分岐管路171〜173を介して共通の蒸気管路18にそれぞれ接続したけれども、他の実施形態として、第1蒸発室21と第2蒸発室22との間の仕切板3の上部に連通孔を形成して両蒸発室21,22の上部を連通すると共に、第2,第3蒸発室22,23の上部も同様に連通し、例えば、第3蒸発室23のみに分岐管路を設けて共通の蒸気管路18に接続してもよい。なお、圧縮機19に代えて蒸気エゼクターで圧縮してもよい。
第2蒸発器12も第1蒸発器11と同様に、その上部には、第4〜第6蒸発室24〜26を貫通するように水平方向に延びる複数本の伝熱管4が設けられている。各伝熱管4の両端部は、第4蒸発室24側の入口側ヘッダー10と第6蒸発室26側の出口側ヘッダー11とに支持されて両ヘッダー10,11を連通する。各伝熱管4の中間部は、仕切板3に気密に挿通支持されている。
また、両ヘッダー10,11の内、一方の入口側ヘッダー10内には、入口室10aと折り返し室10bとを区画する区画板10cが設けられ、他方の出口側ヘッダー11内には、折り返し室11aと出口室11bとを区画する区画板11cが設けられる。
出口側ヘッダー11の折り返し室11aの下部には、溜まった凝縮液を排出するための排出管路12が接続され、この排出管路12の途中に凝縮水ポンプ8が設けられている。出口側のヘッダー11上部の出口室11bは、排気管路23を介して、第2蒸発器12内を大気圧以下に減圧するための上記真空ポンプ9に接続される。
第2蒸発器12の各蒸発室24〜26の上部は、各分岐管路174〜176及び上記共通の蒸気管路18を介して上記圧縮機19に接続されている。第2蒸発器12の各蒸発室24〜26からの蒸気は、圧縮機19によって圧縮され、蒸気管路20及び分岐管路21を介して第2蒸発器12の入口側ヘッダー10に供給される。
この実施形態では、第1蒸発器11の各蒸発室21〜23には、原液入口から供給される被処理液を、各蒸発室21〜23を1回だけ通過させる、いわゆる、ワンパスさせるように供給する供給管路151〜153が接続される。
すなわち、第1蒸発室21には、原液入口からの被処理液を、当該第1蒸発室21の上部の散布ノズル141に供給する第1供給管路151が接続され、第2蒸発室22には、第1蒸発室21の下部からの被処理液を、当該第2蒸発室22の上部の散布ノズル142に供給する第2供給管路152が接続され、第3蒸発室23には、第2蒸発室22の下部からの被処理液を、当該第3蒸発室23の上部の散布ノズル143に供給する第3供給管路153が接続される。第2,第3供給管路152,153の途中には、給液ポンプ161,162がそれぞれ設けられる。
第2蒸発器12の各蒸発室24〜26も同様に、第1蒸発器11で蒸発濃縮された被処理液を、各蒸発室24〜26を1回だけ通過させるように供給する供給管路154〜156が接続される。
すなわち、第4蒸発室24には、第1蒸発器11の第3蒸発室23からの被処理液を、当該第4蒸発室24の上部の散布ノズル144に供給する第4供給管路154が接続され、第5蒸発室25には、第4蒸発室24の下部からの被処理液を、当該第5蒸発室25の上部の散布ノズル145に供給する第5供給管路155が接続され、第6蒸発室26には、第5蒸発室25の下部からの被処理液を、当該第6蒸発室26の上部の散布ノズル146に供給する第6供給管路156が接続される。第4〜第6供給管路154〜156の途中には、給液ポンプ163〜165がそれぞれ設けられる。最終の第6蒸発室26の下部には、濃縮された被処理液(濃縮液)を取出すための取出し管路157が接続され、この取出し管路157には、第6給液ポンプ166が設けられる。
第1蒸発器11の各蒸発室21〜23では、上記各供給管路151〜153を介して、被処理液が、各蒸発室21〜23内の上部に設けた各散布ノズル141〜143にそれぞれ供給され、各散布ノズル141〜143から各伝熱管4の外表面に向かって散布された後、各蒸発室21〜23の下部へ流下して下流側の蒸発室22〜24にそれぞれ供給される。
同様に、第2蒸発器12の各蒸発室24〜26では、上記各供給管路154〜156を介して、被処理液が、各蒸発室24〜26内の上部に設けた各散布ノズル144〜146にそれぞれ供給され、各散布ノズル144〜146から各伝熱管4の外表面に向かって散布された後、各蒸発室24〜26の下部へ流下して下流側の蒸発室25,26に供給され、あるいは、濃縮液として取出される。
この実施形態の蒸発濃縮装置は、上述のように、食品用の液体を濃縮するものであって、サニタリー仕様となっている。すなわち、この実施形態では、各蒸発器11,12は、ステンレス鋼からなると共に、主要な管路は、ステンレス製のサニタリー配管で構成されている。
上記構成の蒸発濃縮装置における被処理液の濃縮処理では、先ず、各蒸発器11,12内を真空ポンプ9によって減圧すると共に、原液入口から被処理液の供給を開始し、各給液ポンプ161〜166を駆動する。また、図示しない蒸気供給管路を介して高圧蒸気を駆動用の蒸気として第1,第2蒸発器11,12の各入口側のヘッダー5,10に供給する。
これによって、各蒸発室21〜26では、各供給管路151〜156から供給される被処理液を、各蒸発室21〜26内の上部の各散布ノズル141〜146に供給して各伝熱管4の外表面に散布する。
散布された被処理液は、各蒸発室21〜26内の下部へ流下して下流側の蒸発室22〜26へ供給され、あるいは、濃縮液が取出される一方、各伝熱管4の外表面で加熱されて蒸発し、発生した蒸気は、各分岐管路171〜176及び蒸気管路18から圧縮機19に吸引、圧縮された後、各蒸発器11,12の各入口側ヘッダー5,10を介して各伝熱管4内に導かれて、当該各伝熱管4の外表面に散布される被処理液を加熱するための熱源として利用される。
この蒸発濃縮装置は、連続運転を行うものであり、原液入口から各供給管路151〜156を介して第1,第2蒸発器11,12の各蒸発室21〜26に被処理液を連続的に供給して蒸発濃縮し、第2蒸発器12の第6蒸発室26から濃縮液を連続的に取出すようにしている。
第1蒸発器11の各伝熱管4内で生成して出口側ヘッダー6の折り返し室6aの下部に溜まった凝縮液は、移送管路7を介して第2蒸発器12の出口側ヘッダー11へ移送され、第2蒸発器21の各伝熱管4内で生成して出口側ヘッダー11の折り返し室11aの下部に溜まった凝縮液と共に、凝縮水ポンプ13によって系外へ排出される。
このように被処理液を、各蒸発器11.12の各蒸発室21〜26を1回だけ通過させて蒸発濃縮するので、従来例のように被処理液が蒸発器内で滞留することがなく、また、各蒸発器11.12の複数本の伝熱管4は、各蒸発室21〜23,24〜26を貫通するように水平に配置されて、圧縮機9で圧縮された蒸気がそれぞれ供給されるので、各蒸発室21〜23,24〜26内の温度を略等しい加熱温度にすることができ、従来例のように加熱温度を高温にする必要がなく、これによって、被処理液である食品用の液体の加熱及び蒸発に伴う色、味、香りといった品質に与える影響を低減することができる。
また、この実施形態では、各蒸発器11.12の各蒸発室21〜26では、保有液がほとんどない状態で連続運転することができるので、食品用の液体の品質に与える影響を低減することができると共に、バッチ運転に比べて単位時間当たりの濃縮処理量を増やすことができる。
この実施形態では、各蒸発器11,12は、3つの蒸発室21〜23,24〜26にそれぞれ仕切られたけれども、2つに仕切られてもよく、あるいは、4つ以上に仕切られてもよい。また、蒸発器毎に蒸発室の数を異ならせてもよい。また、蒸発器の数は、2つであったけれども、2つに限らず、3つ以上であってもよいし、1つであってもよい。例えば1つ蒸発器を、6つの蒸発室に仕切ることによって、上述の2つの蒸発器11,12を一体化した構成としてもよい。
(実施形態2)
図2は、本発明の他の実施形態に係る蒸発濃縮装置の構成図であり、上述の実施形態に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
この実施形態の蒸発濃縮装置は、第1,2蒸発器13,14を備えており、各蒸発器13,14は、上述の実施形態と異なり、蒸発室に仕切られていない。
各蒸発器13,14の上部には、水平方向に延びる複数本の伝熱管4が設けられており、伝熱管4の上方には、それぞれ3つの散布ノズル141〜143.144〜146がそれぞれ設けられている。
この実施形態では、各蒸発器13,14には、原液入口から供給される被処理液を、各蒸発器13,14を1回だけ通過させる、いわゆる、ワンパスさせるように供給する供給管路158,159が接続される。
すなわち、第1蒸発器13には、原液入口からの被処理液を、当該第1蒸発器13の上部の散布ノズル141〜143に供給する第1供給管路158が接続され、第2蒸発器14には、第1蒸発器13の下部からの被処理液を、当該第2蒸発器14の上部の散布ノズル144〜146に供給する第2供給管路159が接続される。第2供給管路159の途中には、第1給液ポンプ167が設けられる。
第2蒸発器14の下部には、濃縮された被処理液(濃縮液)を取出すための取出し管路1510が接続され、この取出し管路1510には、第2給液ポンプ166が設けられる。
第1,第2蒸発器13,14の上部は、分岐管路173,176を介して共通の蒸気管路18に接続され、この蒸気管路18は、共通の蒸気圧縮手段としての圧縮機19に接続されている。第1,第2蒸発器13,14からの蒸気は、圧縮機19によって圧縮され、蒸気管路20を介して第1,第2蒸発器13,14の入口側ヘッダー5,10に供給される。その他の構成は、上述の実施形態と同様である。この実施形態の蒸発濃縮装置も連続運転を行うものであり、原液入口から各供給管路158,159を介して第1,第2蒸発器13,14に被処理液を連続的に供給して蒸発濃縮し、第2蒸発器14から濃縮液を連続的に取出すようにしている。
この実施形態によれば、被処理液を、各蒸発器13.14を1回だけ通過させて蒸発濃縮するので、従来例のように被処理液が蒸発器13.14内で滞留することがなく、また、各蒸発器13.14の複数本の伝熱管4は、共通の圧縮機9で圧縮された蒸気がそれぞれ供給されるので、各蒸発器13,14内の温度を略等しい加熱温度にすることができ、従来例のように加熱温度を高温にする必要がなく、これによって、被処理液である食品用の液体の加熱及び蒸発に伴う色、味、香りといった品質に与える影響を低減することができる。
この実施形態では、蒸発器の数は、2つであったけれども、3つ以上としてもよい。
上述の各実施形態では、食品用の液体(熱水で抽出した食品用の液体や乳製品など)の濃縮に適用して説明したけれども、本発明は、食品用の液体に限らず、例えば、医薬品や化学薬品用の液体といった加熱により変質しやすい液体(具体例としては淡白質や有機物が溶解しているような液体)あるいは廃液などの液体の濃縮にも適用できるものである。廃液などの液体を濃縮する場合のように、衛生面に特別な配慮をする必要がない場合は、蒸発濃縮装置をサニタリー仕様とする必要がないことは、言うまでもない。
1,12;13,14 第1,第2蒸発器
1〜26 第1〜第6蒸発室
4 伝熱管
5,10 入口側ヘッダー
6,11 出口側ヘッダー
141〜146 散布ノズル
151〜156 第1〜第6供給管路
19 圧縮機

Claims (6)

  1. 被処理液を減圧状態で加熱し、蒸発させる蒸発器を備え、
    前記蒸発器内は、複数の蒸発室に仕切られると共に、前記被処理液を加熱する複数本の伝熱管が、前記複数の蒸発室内を貫通するように水平に配置され、
    前記複数の各蒸発室には、前記被処理液を、前記複数の各蒸発室を1回だけ通過させるように供給する供給管路が接続され、
    前記複数の各蒸発室では、前記供給管路を介して前記伝熱管の上方から前記被処理液が前記伝熱管の外表面に供給されて加熱され、前記伝熱管の下方から被処理液が取出される、
    ことを特徴とする蒸発濃縮装置。
  2. 前記蒸発器を複数備え、
    前記各蒸発器には、前記被処理液を、前記各蒸発器の前記複数の各蒸発室を1回だけ通過させるように、前記供給管路が接続される、
    請求項1に記載の蒸発濃縮装置。
  3. 前記複数の各蒸発室で発生した蒸気を圧縮する共通の蒸気圧縮手段を備え、前記共通の蒸気圧縮手段で圧縮した蒸気を、前記伝熱管へ供給する、
    請求項1または2に記載の蒸発濃縮装置。
  4. 被処理液を減圧状態で加熱し、蒸発させる複数の蒸発器を備え、
    前記各蒸発器内には、複数本の伝熱管が水平に配置され、
    前記複数の各蒸発器には、前記被処理液を、前記複数の各蒸発器を1回だけ通過させるように供給する供給管路が接続され、
    前記複数の各蒸発器では、前記供給管路を介して前記伝熱管の上方から前記被処理液が前記伝熱管の外表面に供給されて加熱され、前記伝熱管の下方から被処理液が取出され、
    前記複数の各蒸発器で発生した蒸気を圧縮する共通の蒸気圧縮手段を備え、
    前記共通の蒸気圧縮手段で圧縮した蒸気を、前記各蒸発器の前記伝熱管へ供給する、
    ことを特徴とする蒸発濃縮装置。
  5. 前記蒸気圧縮手段が、ヒートポンプまたは蒸気エゼクターである、
    請求項3または4に記載の蒸発濃縮装置。
  6. 被処理液を減圧状態の蒸発器に供給し、前記蒸発器において、前記被処理液を加熱し、蒸発させて濃縮する蒸発濃縮方法であって、
    前記蒸発器は、複数の蒸発室に仕切られると共に、前記被処理液を加熱する複数本の伝熱管が、前記複数の蒸発室内を貫通するように水平に配置され、
    前記複数の各蒸発室では、前記伝熱管の上方から前記被処理液が前記伝熱管の外表面に供給されて加熱され、前記伝熱管の下方から被処理液が取出され、
    前記被処理液を、前記複数の各蒸発室を1回だけ通過させるように供給する、
    ことを特徴とする蒸発濃縮方法。
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