JP2014070914A - 電流センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 ボビンの中空部の寸法精度に関係なく、ボビン内における接合アーム同士の接合を確実に行う。
【解決手段】 本発明は、磁性体コア3が複数に分割されたコア分割タイプの電流センサ1に関する。電流センサ1は、外周面にコイル5が巻き付けられたボビン4と、接合アーム8A,8Bをそれぞれ有する分割コア3A,3Bと、押圧部材(板ばね部材15)とを備える。押圧部材は、一方の開口からボビン4に挿入された一方の接合アーム8Aの接合面12を、他方の開口からボビン4に挿入された他方の接合アーム8Bの接合面12に圧接させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明は、磁性体コア3が複数に分割されたコア分割タイプの電流センサ1に関する。電流センサ1は、外周面にコイル5が巻き付けられたボビン4と、接合アーム8A,8Bをそれぞれ有する分割コア3A,3Bと、押圧部材(板ばね部材15)とを備える。押圧部材は、一方の開口からボビン4に挿入された一方の接合アーム8Aの接合面12を、他方の開口からボビン4に挿入された他方の接合アーム8Bの接合面12に圧接させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、導体を流れる電流を非接触で検出するための、磁気平衡式の電流センサに関する。
非接触で直流電流を検出する電流センサとして、磁気平衡式の電流センサが知られている。この電流センサは、例えばHEV(ハイブリッド自動車)やEV(電気自動車)などに好適な、大電流検出用の電流センサとして認知されている。
磁気平衡式の電流センサの原理は、被検出電流によって磁性体コアに生じる磁束を打ち消す磁束(キャンセル磁束)を、磁性体コアに巻かれたコイルのキャンセル電流にて発生させ、このキャンセル電流を測定値として取り出すものである。
磁気平衡式の電流センサの原理は、被検出電流によって磁性体コアに生じる磁束を打ち消す磁束(キャンセル磁束)を、磁性体コアに巻かれたコイルのキャンセル電流にて発生させ、このキャンセル電流を測定値として取り出すものである。
このため、磁気平衡式の電流センサでは、キャンセル磁束を発生させるコイル(二次巻き線)が、磁性体コアの一部に巻回した状態で装着される。
しかし、磁性体コアは、ギャップのみが開放されたほぼ環状の部材であるため、磁性体コアにコイルを直接装着する場合には、一巻きごとにギャップを通過させつつ巻き線を巻き付けねばならず、その巻き付け作業に非常に工数がかかる。
しかし、磁性体コアは、ギャップのみが開放されたほぼ環状の部材であるため、磁性体コアにコイルを直接装着する場合には、一巻きごとにギャップを通過させつつ巻き線を巻き付けねばならず、その巻き付け作業に非常に工数がかかる。
そこで、予めコイルを巻き付けたボビンに分割コアを挿入し、そのボビンの内部で分割コア同士を連結することにより、コイル付きの磁性体コアを構成する、コア分割タイプの電流センサが提案されている(特許文献1参照)。
図8(a)は、特許文献1に記載の従来の分割コア53A,53Bの接合状態を示す斜視図であり、図8(b)は、その分割コア53A,53Bとボビン54の組立前の斜視図である。
図8(a)は、特許文献1に記載の従来の分割コア53A,53Bの接合状態を示す斜視図であり、図8(b)は、その分割コア53A,53Bとボビン54の組立前の斜視図である。
図8に示す方向X,Y,Zは、磁性体コア53の構成部材の位置を特定するための3次元座標の方向を示す。なお、X方向を「接合アーム58A,58Bの長手方向」、Y方向を「接合アーム58A,58Bの厚さ方向」、方向Zを「接合アーム58A,58Bの幅方向」ということがある。
図8に示すように、従来のコア分割タイプの電流センサでは、磁性体コア53が第1分割コア53Aと第2分割コア53Bの2つに分割構成されている。これらの分割コア53A,53Bは、X方向に長い接合アーム58A,58Bを有する。
図8に示すように、従来のコア分割タイプの電流センサでは、磁性体コア53が第1分割コア53Aと第2分割コア53Bの2つに分割構成されている。これらの分割コア53A,53Bは、X方向に長い接合アーム58A,58Bを有する。
また、各接合アーム58A,58Bの幅方向Zの寸法は、磁性体コア53の他の部分に比べてほぼ半分程度になっており、各分割コア53A,53Bの接合面62は、長手方向Xに延びかつ法線方向nが接合アーム58A,58Bの幅方向Zに向く平面よりなる。
そして、接合面62同士を互いに接合させて各分割コア53A,53Bの接合アーム58A,58Bを幅方向Zに重ね合わせると、図8(a)に示すように、右下のコーナー部にギャップ52を有する磁性体コア53が構成される。
そして、接合面62同士を互いに接合させて各分割コア53A,53Bの接合アーム58A,58Bを幅方向Zに重ね合わせると、図8(a)に示すように、右下のコーナー部にギャップ52を有する磁性体コア53が構成される。
また、図8(b)に示すように、第1分割コア53Aの接合アーム58Aを左側の開口からボビン54に挿入し、第2分割コア53Bの接合アーム58Bを右側の開口からボビン4に挿入すると、各分割コア53A,53Bの接合アーム58A,58Bがボビン4の内部で重ね合わさった状態となる。
この場合、ボビン54内における接合アーム58A,58B同士の接合が不十分であると、接合面62における磁気抵抗が増大して磁性体コア53の透磁率が低下し、電流センサの検出感度が低下する。
この場合、ボビン54内における接合アーム58A,58B同士の接合が不十分であると、接合面62における磁気抵抗が増大して磁性体コア53の透磁率が低下し、電流センサの検出感度が低下する。
そこで、従来の電流センサでは、ボビン54内における接合アーム58A,58B同士の固定を、例えば、ボビン54の中空部63の締め付け力(中空部63そのものの弾性変形又は弾塑性変形によって発生する復元力)によって確保することとされている。
しかしながら、ボビン54の中空部63の締め付け力によって接合アーム58A,58B同士を固定する手段では、ボビン54の中空部63全体を高い寸法精度で成型しないと、接合面62の長手方向Xにおいて均一な締め付け力を確保することができない。
換言すると、ボビン54の中空部63の寸法誤差が大きい場合には、締め付け力の弱い部分の接合面62での接着が弱くなって磁路が分断し、磁性体コア53の透磁率が低下して電流センサの検出感度が低下する可能性がある。
換言すると、ボビン54の中空部63の寸法誤差が大きい場合には、締め付け力の弱い部分の接合面62での接着が弱くなって磁路が分断し、磁性体コア53の透磁率が低下して電流センサの検出感度が低下する可能性がある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、ボビンの中空部の寸法精度に関係なく、ボビン内における接合アーム同士の接合を確実に行える、コア分割タイプの電流センサを提供することを目的とする。
(1) 本発明の電流センサは、磁性体コアが複数に分割されたコア分割タイプの電流センサであって、外周面にコイルが巻き付けられたボビンと、前記ボビンの軸心方向に延びる接合面が形成された接合アームをそれぞれ有し、前記接合面同士を互いに接合させて前記接合アームを重ね合わせることで、前記磁性体コアを構成する複数の分割コアと、一方の開口から前記ボビンに挿入された一方の前記接合アームの前記接合面を、他方の開口から前記ボビンに挿入された他方の前記接合アームの前記接合面に圧接させる押圧部材と、を備えていることを特徴とする。
本発明の電流センサによれば、押圧部材が、一方の開口からボビンに挿入された一方の接合アームの接合面を、他方の開口からボビンに挿入された他方の接合アームの接合面に圧接させるので、ボビンの中空部の寸法精度に関係なく、ボビン内における接合アーム同士の接合を確実に行うことができる。
このため、磁路が接合面で分断されて磁性体コアの透磁率が低下することによる、電流センサの検出感度の低下を未然に防止することができる。
このため、磁路が接合面で分断されて磁性体コアの透磁率が低下することによる、電流センサの検出感度の低下を未然に防止することができる。
(2) 本発明の電流センサにおいて、前記接合面は、その法線方向が前記接合アームの厚さ方向に向く平面よりなり、前記分割コアは、前記接合アームを含む各部が同じ幅寸法に形成されていることが好ましい。
この場合、分割コアをプレス成型のみで製作できるようになるので、プレス成型の後に切削が必要な形状の分割コア(例えば、図8に示す従来の分割コア53A,53B)を採用する場合に比べて、電流センサの製作コストを低減することができる。
この場合、分割コアをプレス成型のみで製作できるようになるので、プレス成型の後に切削が必要な形状の分割コア(例えば、図8に示す従来の分割コア53A,53B)を採用する場合に比べて、電流センサの製作コストを低減することができる。
(3) 本発明の電流センサは、前記接合アームの前記ボビンに対する軸心方向の相対位置を、当該ボビンと前記接合アームとの間の凹凸係合によって位置決めする位置決め部材を、更に備えていることが好ましい。
この場合、位置決め部材が、接合アームのボビンに対する軸心方向の相対位置を上記凹凸係合によって位置決めするので、磁性体コアを所定寸法に組み立てる作業が簡単になる。また、凹凸係合の位置を複数設けておけば、ギャップ幅を調整することもできる。
この場合、位置決め部材が、接合アームのボビンに対する軸心方向の相対位置を上記凹凸係合によって位置決めするので、磁性体コアを所定寸法に組み立てる作業が簡単になる。また、凹凸係合の位置を複数設けておけば、ギャップ幅を調整することもできる。
(4) 本発明の電流センサにおいて、前記分割コアにおける磁路に影響しない角部を取り除くようにすれば、分割コアの寸法や重量を削減することができ、電流センサの性能を有効に確保しつつ、コンパクト化を図ることができる。
(5) また、本発明の電流センサにおいて、前記接合アームを、前記ボビンの内面に対して隙間がある状態で当該ボビン内に収納すれば、かかる隙間がない場合に比べて、磁性体コアとコイルとの絶縁性をより高めることができる。
(5) また、本発明の電流センサにおいて、前記接合アームを、前記ボビンの内面に対して隙間がある状態で当該ボビン内に収納すれば、かかる隙間がない場合に比べて、磁性体コアとコイルとの絶縁性をより高めることができる。
(6) 本発明の電流センサにおいて、前記押圧部材は、一方の前記接合アームのみに当接して圧接力を付与する位置に配置することができる。
この場合、双方の接合アームに当接して押圧力を付与する後述の押圧部材の場合に比べて、接合面における圧接力が低下する反面、ボビンの内空寸法をより小さくできるという利点がある。
この場合、双方の接合アームに当接して押圧力を付与する後述の押圧部材の場合に比べて、接合面における圧接力が低下する反面、ボビンの内空寸法をより小さくできるという利点がある。
(7) また、前記押圧部材は、双方の前記接合アームに当接して押圧力を付与する位置に配置することもできる。
この場合、片方の接合アームに当接して押圧接力を付与する押圧部材の場合に比べて、ボビンの内空寸法が肥大化する反面、接合面における圧接力をより向上できるという利点がある。
この場合、片方の接合アームに当接して押圧接力を付与する押圧部材の場合に比べて、ボビンの内空寸法が肥大化する反面、接合面における圧接力をより向上できるという利点がある。
なお、後の実施形態でも説明するが、上記押圧部材の具体例としては、例えば、ボビンに一体に設けた「板ばね部材」、ボビンに別体に設けた「クリップ部材」、及び、ボビンと接合アームの間に打ち込む「くさび部材」などがある。
(8) 本発明の電流センサにおいて、前記接合アーム間の幅方向の横ずれを防止するための第2の押圧部材を、更に備えていることが好ましい。
この場合、第2の押圧部材が、接合アーム間の幅方向の横ずれを防止するので、その横ずれによって接合面が部分的に接合しないことに伴う、磁性体コアの透磁率の低下を未然に防止することができる。
この場合、第2の押圧部材が、接合アーム間の幅方向の横ずれを防止するので、その横ずれによって接合面が部分的に接合しないことに伴う、磁性体コアの透磁率の低下を未然に防止することができる。
(9) 本発明の電流センサにおいて、前記分割コアの構成材料は、例えば、電磁鋼鈑、パーマロイ板及び磁性粉末の成形体などを採用することができる。
もっとも、電磁鋼鈑やパーマロイ板の場合は、面内方向に比べて板厚方向の透磁率が悪いのに対し、磁性粉末の成形体の場合は、透磁率が全方向でほぼ同じであるという特性がある。このため、磁路が接合面を跨ぐ経路となる本発明の場合には、磁性粉末の成形体を採用することが好ましい。
もっとも、電磁鋼鈑やパーマロイ板の場合は、面内方向に比べて板厚方向の透磁率が悪いのに対し、磁性粉末の成形体の場合は、透磁率が全方向でほぼ同じであるという特性がある。このため、磁路が接合面を跨ぐ経路となる本発明の場合には、磁性粉末の成形体を採用することが好ましい。
(10) 本発明の電流センサにおいて、前記接合アームと前記ボビンの内面との間の隙間が樹脂で固められていることが好ましい。
このようにすれば、接合アームとボビンとの固定が確実になるとともに、磁性体コアとコイルとの絶縁性を向上することができる。
このようにすれば、接合アームとボビンとの固定が確実になるとともに、磁性体コアとコイルとの絶縁性を向上することができる。
以上の通り、本発明によれば、ボビンの中空部の寸法精度に関係なく、ボビン内における接合アーム同士の接合を確実に行うことができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
〔第1実施形態〕
図1(a)は、第1実施形態に係る電流センサ1の正面図であり、図1(b)は、その電流センサ1の平面図である。図1(a)では、ボビン4は断面図で示されている。
図2(a)は、第1実施形態に係る分割コア3A,3Bの接合状態を示す斜視図であり、図2(b)は、その分割コア3A,3Bとボビン4の組立前の斜視図である。
〔第1実施形態〕
図1(a)は、第1実施形態に係る電流センサ1の正面図であり、図1(b)は、その電流センサ1の平面図である。図1(a)では、ボビン4は断面図で示されている。
図2(a)は、第1実施形態に係る分割コア3A,3Bの接合状態を示す斜視図であり、図2(b)は、その分割コア3A,3Bとボビン4の組立前の斜視図である。
図2に示す方向X,Y,Zは、磁性体コア3の構成部材の位置を特定するための3次元座標の方向を示す。
以下の説明において、方向Xを「接合アーム8A,8Bの長手方向」、方向Yを「接合アーム8A,8Bの厚さ方向」、方向Zを「接合アーム8A,8Bの幅方向」ということがある。また、方向Xは、接合アーム8A,8Bをボビン4に挿通した状態(図1の状態)では、ボビン4の軸心方向と一致する。
以下の説明において、方向Xを「接合アーム8A,8Bの長手方向」、方向Yを「接合アーム8A,8Bの厚さ方向」、方向Zを「接合アーム8A,8Bの幅方向」ということがある。また、方向Xは、接合アーム8A,8Bをボビン4に挿通した状態(図1の状態)では、ボビン4の軸心方向と一致する。
本実施形態の電流センサ1は、磁気平衡式の電流センサであり、所定の間隔に設定されたギャップ2を磁路上に有する正面視ほぼC字状の磁性体コア3と、磁性体コア3の図示の上辺部分に装着された絶縁性を有するボビン4と、ボビン4の外周面に巻き付けられたコイル5と、磁束を電気信号として検出する磁気センサ6とを備えている。
磁性体コア3は、第1分割コア3Aと第2分割コア3Bの2つに分割構成されており、これらの分割コア3A,3Bは、正面視ほぼコの字状に形成されている。
磁性体コア3は、第1分割コア3Aと第2分割コア3Bの2つに分割構成されており、これらの分割コア3A,3Bは、正面視ほぼコの字状に形成されている。
第1分割コア3Aは、方向Xに長い接合アーム8Aと、接合アーム8Aの左端から方向Yの下方に延びる縦辺部9Aと、縦辺部9Aの下端から方向Xの右方に延びる下辺部10Aとを一体に有し、下辺部10Aは接合アーム8Aのほぼ半分程度の長さである。
第2分割コア3Bは、方向Xに長い接合アーム8Bと、接合アーム8Bの右端から方向Yの下方に延びる縦辺部9Bと、縦辺部9Bの下端から方向Xの左方に延びる下辺部10Bとを一体に有し、下辺部10Bは接合アーム8Bのほぼ半分程度の長さである。
第2分割コア3Bは、方向Xに長い接合アーム8Bと、接合アーム8Bの右端から方向Yの下方に延びる縦辺部9Bと、縦辺部9Bの下端から方向Xの左方に延びる下辺部10Bとを一体に有し、下辺部10Bは接合アーム8Bのほぼ半分程度の長さである。
なお、第2分割コア3Bにおける縦辺部9Bの上端部には、第1分割コア3Aの接合アーム8Aの先端面が突き当たる、ほぼ長方形状の突出部11が形成されている。
各分割コア3A,3Bにおいて、接合アーム8A,8Bの厚さ方向Yの寸法は、分割コア3A,3Bの他の部分の厚さ寸法に比べて小さい。また、接合アーム8A,8Bの接合面12は、接合アーム8A,8Bの長手方向Xに延び、かつ、法線方向nが接合アーム8A,8Bの厚さ方向Yに向く平面よりなる。
各分割コア3A,3Bにおいて、接合アーム8A,8Bの厚さ方向Yの寸法は、分割コア3A,3Bの他の部分の厚さ寸法に比べて小さい。また、接合アーム8A,8Bの接合面12は、接合アーム8A,8Bの長手方向Xに延び、かつ、法線方向nが接合アーム8A,8Bの厚さ方向Yに向く平面よりなる。
従って、接合面12同士を互いに接合させて各分割コア3A,3Bの接合アーム8A,8Bを厚さ方向Yに重ね合わせると、図2(a)に示すように、下辺部10A,10Bの端面間でギャップ2が形成された、ほぼC字状の磁性体コア3が構成される。
また、図2(b)に示すように、第1分割コア3Aの接合アーム8Aを左側の開口からボビン4に挿入し、第2分割コア3Bの接合アーム8Bを右側の開口からボビン4に挿入すると、各分割コア3A,3Bの接合アーム8A,8Bが、ボビン4の内部において厚さ方向Yに重ね合わさった状態となる。
また、図2(b)に示すように、第1分割コア3Aの接合アーム8Aを左側の開口からボビン4に挿入し、第2分割コア3Bの接合アーム8Bを右側の開口からボビン4に挿入すると、各分割コア3A,3Bの接合アーム8A,8Bが、ボビン4の内部において厚さ方向Yに重ね合わさった状態となる。
分割コア3A,3Bの材質は、電磁鋼鈑やパーマロイ板などの板材でもよいが、本実施形態では、磁性粉末の成形体である「圧粉成形体」を用いている。
かかる圧粉成形体は、代表的には、表面にシリコーン樹脂などからなる絶縁被膜を備える軟磁性粉末や、この軟磁性粉末に加えて適宜結合剤を混合した混合粉末を成形後、上記絶縁被膜の耐熱温度以下で焼成することにより得られる。
かかる圧粉成形体は、代表的には、表面にシリコーン樹脂などからなる絶縁被膜を備える軟磁性粉末や、この軟磁性粉末に加えて適宜結合剤を混合した混合粉末を成形後、上記絶縁被膜の耐熱温度以下で焼成することにより得られる。
圧粉成形体の作製に当たり、軟磁性粉末の材質や、軟磁性粉末と結合剤との混合比、絶縁被膜を含む種々の被膜の量などを調整したり、成形圧力を調整したりすることで飽和磁束密度を変化させることができる。
例えば、飽和磁束密度の高い軟磁性粉末を用いたり、結合剤の配合量を低減して軟磁性材料の割合を高めたり、成形圧力を高くしたりすることで、飽和磁束密度が高い圧粉成形体が得られる。
例えば、飽和磁束密度の高い軟磁性粉末を用いたり、結合剤の配合量を低減して軟磁性材料の割合を高めたり、成形圧力を高くしたりすることで、飽和磁束密度が高い圧粉成形体が得られる。
コイル5は、例えば、ポリイミド樹脂などの絶縁材料で被覆された平角導線を、絶縁材料よりなるボビン4に予め整列巻きすることによって構成されている。
本実施形態のコイル5は、サーチコイルであって、磁性体コア3の内部を通過する被測定電流によって発生する磁界を打ち消す方向で、ボビン4の外周に巻き付けられている。
本実施形態のコイル5は、サーチコイルであって、磁性体コア3の内部を通過する被測定電流によって発生する磁界を打ち消す方向で、ボビン4の外周に巻き付けられている。
磁気センサ6は、例えばホール素子、磁気インピーダンス素子又はフラックスゲート等よりなる。
図示していないが、磁気センサ6の出力は増幅回路(図示せず)によって増幅され、増幅回路が出力する増幅信号は、コイル5の一端にフィードバックされている。これにより、磁気センサ6からの出力を増幅したキャンセル電流が、コイル5に通電されるようになっている。
図示していないが、磁気センサ6の出力は増幅回路(図示せず)によって増幅され、増幅回路が出力する増幅信号は、コイル5の一端にフィードバックされている。これにより、磁気センサ6からの出力を増幅したキャンセル電流が、コイル5に通電されるようになっている。
すなわち、本実施形態の電流センサ1では、磁性体コア3に挿通された導電部材に被測定電流が流れると、電流に応じた磁界によって磁気センサ6に出力電圧が発生し、その電圧信号が増幅回路によって電流に変換され、コイル5にフィードバックされる。
この際、コイル5に生じるキャンセル磁界と被測定電流により生じる磁界が打ち消し合い、ギャップ2内の磁界が常にゼロになるように、コイル5に流れるキャンセル電流を電圧に変換することにより、被測定電流の測定が行われる。
この際、コイル5に生じるキャンセル磁界と被測定電流により生じる磁界が打ち消し合い、ギャップ2内の磁界が常にゼロになるように、コイル5に流れるキャンセル電流を電圧に変換することにより、被測定電流の測定が行われる。
ボビン4は、硬質プラスチックや樹脂で被覆された金属材料などの絶縁部材により構成されており、角筒状の中空部13と、この中空部13の両端開口にそれぞれ設けられたフランジ部14とを一体に有する。
フランジ部14は、中空部13の外周に巻き付けられたコイル5が、その軸方向外側に解けるのを未然に防止している。
フランジ部14は、中空部13の外周に巻き付けられたコイル5が、その軸方向外側に解けるのを未然に防止している。
ボビン4の中空部13を構成する壁部のうちの1つには「押圧部材」が設けられている。本実施形態の押圧部材は、中空部13の壁部を内部に切り起こし形成してなる板ばね部材15よりなる。
この板ばね部材15は、先端部が反り上がるように長さ方向中途部が屈曲されている。このため、中空部13に挿通された接合アーム8Aの背面(接合面12の反対側の面)には、板ばね部材15の屈曲部が当接し、その先端部は当接しない。
この板ばね部材15は、先端部が反り上がるように長さ方向中途部が屈曲されている。このため、中空部13に挿通された接合アーム8Aの背面(接合面12の反対側の面)には、板ばね部材15の屈曲部が当接し、その先端部は当接しない。
図1に示すように、板ばね部材15は、中空部13に挿通された2つの接合アーム8A,8Bのうちの一方(図例では上側の接合アーム8A)の背面に当接し弾性変形し、一方の接合アーム8Aを常に他方の接合アーム8B側に押圧する。
このため、板ばね部材15は、ボビン4に挿入された一方の接合アーム8Aの接合面12を、他方の開口からボビン4に挿入された他方の接合アーム8Bの接合面12に圧接させる「押圧部材」として機能している。
このため、板ばね部材15は、ボビン4に挿入された一方の接合アーム8Aの接合面12を、他方の開口からボビン4に挿入された他方の接合アーム8Bの接合面12に圧接させる「押圧部材」として機能している。
〔第1実施形態の効果〕
第1実施形態の電流センサ1によれば、板ばね部材15が、上記押圧部材としての機能を有するので、ボビン4の中空部13の寸法精度に関係なく、ボビン4内における接合アーム8A,8B同士の接合を確実に行うことができる。
このため、磁路が接合面12で分断されて磁性体コア3の透磁率が低下することによる、電流センサ1の検出感度の低下を未然に防止することができる。
第1実施形態の電流センサ1によれば、板ばね部材15が、上記押圧部材としての機能を有するので、ボビン4の中空部13の寸法精度に関係なく、ボビン4内における接合アーム8A,8B同士の接合を確実に行うことができる。
このため、磁路が接合面12で分断されて磁性体コア3の透磁率が低下することによる、電流センサ1の検出感度の低下を未然に防止することができる。
第1実施形態の電流センサ1では、接合面12が、その法線方向nが接合アーム8A,8Bの厚さ方向Yに向いた平面よりなり、双方の分割コア3A,3Bは、接合アーム8A,8Bを含む各部が同じ幅寸法に形成されている。
この場合、分割コア3A,3Bをプレス成型のみで製作でき、プレス成型の後に切削が必要な形状の分割コア(例えば、図8に示す従来の分割コア53A,53B)を採用する場合に比べて、電流センサ1の製作コストを低減することができる。
この場合、分割コア3A,3Bをプレス成型のみで製作でき、プレス成型の後に切削が必要な形状の分割コア(例えば、図8に示す従来の分割コア53A,53B)を採用する場合に比べて、電流センサ1の製作コストを低減することができる。
すなわち、図8に示す従来の分割コア53A,53Bでは、接合アーム58A,58Bを幅方向Zで2分割しているため、接合アーム58A,58Bの根元に段差面が形成され、分割コア53A,53Bが、切削工程を経ないと作製できない複雑な形状になる。
この点、第1実施形態の分割コア3A,3Bでは、接合アーム8A,8Bの根元に段差面が形成されず、幅方向Zのどこで切っても正面形状が一定であるから、分割コア3A,3Bをプレス成型のみで製作することができる。
この点、第1実施形態の分割コア3A,3Bでは、接合アーム8A,8Bの根元に段差面が形成されず、幅方向Zのどこで切っても正面形状が一定であるから、分割コア3A,3Bをプレス成型のみで製作することができる。
また、第1実施形態の電流センサ1では、中空部13に形成した板ばね部材15で接合アーム8Aを押圧する構成であるから、ボビン4の中空部13の内面と接合アーム8Aとの間に隙間が形成される。
このため、かかる隙間が形成されない図8に示す従来の電流センサ1に比べて、磁性体コア3とコイル5との絶縁性がより高まるという利点もある。
このため、かかる隙間が形成されない図8に示す従来の電流センサ1に比べて、磁性体コア3とコイル5との絶縁性がより高まるという利点もある。
第1実施形態の電流センサ1では、分割コア3A,3Bの構成材料が、磁性粉末の成形体よりなるので、電磁鋼鈑やパーマロイ板を構成材料とする場合に比べて、磁性体コア3の透磁率を向上することができる。
すなわち、電磁鋼鈑やパーマロイ板で分割コア3A,3Bを構成する場合、通常、その板厚方向が接合アーム8A,8Bの厚さ方向Yに一致するように製作されるが、電磁鋼鈑やパーマアロイ板は板厚方向の透磁率が悪い。
すなわち、電磁鋼鈑やパーマロイ板で分割コア3A,3Bを構成する場合、通常、その板厚方向が接合アーム8A,8Bの厚さ方向Yに一致するように製作されるが、電磁鋼鈑やパーマアロイ板は板厚方向の透磁率が悪い。
一方、コア分割タイプの磁性体コア3では、磁路が必ず接合面12を跨ぐことになり、接合アーム8A,8Bの厚さ方向Yの成分を有する経路となる。従って、板厚方向の透磁率が悪い電磁鋼鈑やパーマアロイ板では、接合アーム8A,8Bが重なり合う部分での透磁率が他の部分よりも悪くなり、所望の検出感度が得られないおそれがある。
これに対して、磁性粉末の成形体は、透磁率が全方向でほぼ同じであり、接合アーム8A,8Bが重なり合う部分の透磁率がさほど悪くならないので、コア分割タイプの磁性体コア3の構成材料としてより優れていると言える。
これに対して、磁性粉末の成形体は、透磁率が全方向でほぼ同じであり、接合アーム8A,8Bが重なり合う部分の透磁率がさほど悪くならないので、コア分割タイプの磁性体コア3の構成材料としてより優れていると言える。
〔第2実施形態〕
図3(a)は、第2実施形態に係る電流センサ1の正面図であり、図3(b)は、その電流センサ1の平面図である。図3(a)では、ボビン4は断面図で示されている。
第2実施形態の電流センサ1が第1実施形態(図1)の電流センサ1と異なる点は、板ばね部材15よりなる押圧部材が、ボビン4の中空部13に上下1対設けられている点にある。
図3(a)は、第2実施形態に係る電流センサ1の正面図であり、図3(b)は、その電流センサ1の平面図である。図3(a)では、ボビン4は断面図で示されている。
第2実施形態の電流センサ1が第1実施形態(図1)の電流センサ1と異なる点は、板ばね部材15よりなる押圧部材が、ボビン4の中空部13に上下1対設けられている点にある。
すなわち、図3(a)に示すように、上側の板ばね部材15は、中空部13の左側開口付近に配置されており、上側の接合アーム8Aの背面を上方から押圧している。
また、下側の板ばね部材15は、中空部13の右側開口付近に配置されており、下側の接合アームの背面を下方から押圧している。
また、下側の板ばね部材15は、中空部13の右側開口付近に配置されており、下側の接合アームの背面を下方から押圧している。
〔第2実施形態の効果〕
第2実施形態の電流センサ1によれば、板ばね部材15よりなる押圧部材が、中空部13で重なっている双方の接合アーム8A,8Bに当接して押圧力を付与する位置に配置されているので、第1実施形態の電流センサ1に比べて、弾性変形に伴う押圧力が倍加し、接合面12における圧接力を向上させることができる。
第2実施形態の電流センサ1によれば、板ばね部材15よりなる押圧部材が、中空部13で重なっている双方の接合アーム8A,8Bに当接して押圧力を付与する位置に配置されているので、第1実施形態の電流センサ1に比べて、弾性変形に伴う押圧力が倍加し、接合面12における圧接力を向上させることができる。
もっとも、板ばね部材15よりなる押圧部材を上下双方に配置すると、ボビン4の接合アーム8A,8Bの厚さ方向Yでのボビン4の内空寸法が肥大化するので、ボビン4のサイズダウンによって電流センサ1をコンパクト化するという観点からすると、第1実施形態の電流センサ1の方が好ましい。
なお、第2実施形態の電流センサ1は、上記以外の構成については第1実施形態(図1)と同じであるから、第1実施形態の場合と同様の作用効果を奏する。
なお、第2実施形態の電流センサ1は、上記以外の構成については第1実施形態(図1)と同じであるから、第1実施形態の場合と同様の作用効果を奏する。
〔第3実施形態〕
図4(a)は、第3実施形態に係る電流センサ1の正面図であり、図4(b)は、その電流センサ1の平面図である。図4(a)では、ボビン4は断面図で示されている。
第3実施形態の電流センサ1が第2実施形態(図3)の電流センサ1と異なる点は、接合アーム8A,8Bのボビン4に対する軸心方向Xの相対位置を、凹凸係合によって位置決めする位置決め部材17を有する点にある。
図4(a)は、第3実施形態に係る電流センサ1の正面図であり、図4(b)は、その電流センサ1の平面図である。図4(a)では、ボビン4は断面図で示されている。
第3実施形態の電流センサ1が第2実施形態(図3)の電流センサ1と異なる点は、接合アーム8A,8Bのボビン4に対する軸心方向Xの相対位置を、凹凸係合によって位置決めする位置決め部材17を有する点にある。
第3実施形態では、上記位置決め部材17が、ボビン4側の突条部18と、接合アーム8A,8B側の凹溝部19とから構成されている。
すなわち、図4(a)に示すように、ボビン4の両開口部の内側縁には、先端が鋭利な突条部18が形成され、各接合アーム8A,8Bの背面に、その突条部18の先端が係合する凹溝部19が形成されている。この凹溝部19は、接合アーム8A,8Bの長手方向Xに複数並んで形成されている。
すなわち、図4(a)に示すように、ボビン4の両開口部の内側縁には、先端が鋭利な突条部18が形成され、各接合アーム8A,8Bの背面に、その突条部18の先端が係合する凹溝部19が形成されている。この凹溝部19は、接合アーム8A,8Bの長手方向Xに複数並んで形成されている。
この場合、突条部18がいずれかの凹溝部19に嵌り込むと、接合アーム8A,8Bのボビン4に対する軸心方向Xの移動が規制される。
従って、第3実施形態の突条部18と凹溝部19は、それらの凹凸係合により、接合アーム8A,8Bのボビン4に対する軸心方向Xの相対位置を位置決めする、位置決め部材17を構成している。
従って、第3実施形態の突条部18と凹溝部19は、それらの凹凸係合により、接合アーム8A,8Bのボビン4に対する軸心方向Xの相対位置を位置決めする、位置決め部材17を構成している。
〔第3実施形態の効果〕
第3実施形態の電流センサ1によれば、位置決め部材17による上記凹凸係合により、接合アーム8A,8Bのボビン4に対する軸心方向Xの相対位置を位置決めできるので、接合アーム8A,8Bのボビン4に対する挿入深さを容易に決定することができ、磁性体コア3を所定寸法に組み立てる作業が簡単になる。なお、この効果は、凹溝部19が1つの場合でも奏功するので、凹溝部19は必ずしも複数設ける必要はない。
第3実施形態の電流センサ1によれば、位置決め部材17による上記凹凸係合により、接合アーム8A,8Bのボビン4に対する軸心方向Xの相対位置を位置決めできるので、接合アーム8A,8Bのボビン4に対する挿入深さを容易に決定することができ、磁性体コア3を所定寸法に組み立てる作業が簡単になる。なお、この効果は、凹溝部19が1つの場合でも奏功するので、凹溝部19は必ずしも複数設ける必要はない。
また、第3実施形態の電流センサ1では、凹溝部19が軸心方向Xに複数設けられているので、いずれか1つの凹溝部19を選択することで、ギャップ2の幅を調整できるという利点もある。
なお、第3実施形態の電流センサ1は、上記以外の構成については第2実施形態(図3)と同じであるから、第2実施形態の場合と同様の作用効果を奏する。
なお、第3実施形態の電流センサ1は、上記以外の構成については第2実施形態(図3)と同じであるから、第2実施形態の場合と同様の作用効果を奏する。
〔第4実施形態〕
図5(a)は、第4実施形態に係る電流センサ1の正面図であり、図5(b)は、その電流センサ1の平面図である。図5(a)では、ボビン4は断面図で示されている。
第4実施形態の電流センサ1が第2実施形態(図3)の電流センサ1と異なる点は、ボビン4の中空部13に上下1対設けられる押圧部材が、板ばね部材15ではなく、ボビン4とは別体のクリップ部材20よりなる点にある。
図5(a)は、第4実施形態に係る電流センサ1の正面図であり、図5(b)は、その電流センサ1の平面図である。図5(a)では、ボビン4は断面図で示されている。
第4実施形態の電流センサ1が第2実施形態(図3)の電流センサ1と異なる点は、ボビン4の中空部13に上下1対設けられる押圧部材が、板ばね部材15ではなく、ボビン4とは別体のクリップ部材20よりなる点にある。
すなわち、図5(a)に示すように、上側のクリップ部材20は、その基端部をボビン4の左側開口縁に形成された凹部に嵌合させて取り付けられており、上側の接合アーム8Aの背面を上方から押圧している。
また、下側のクリップ部材20は、その基端部をボビン4の右側開口縁に形成された凹部に嵌合させて取り付けられており、下側の接合アーム8Bの背面を下方から押圧している。
また、下側のクリップ部材20は、その基端部をボビン4の右側開口縁に形成された凹部に嵌合させて取り付けられており、下側の接合アーム8Bの背面を下方から押圧している。
〔第4実施形態の効果〕
第4実施形態の電流センサ1によれば、押圧部材が、ボビン4に一体に形成された板ばね部材15ではなく、ボビン4は別部材のクリップ部材20をボビン4に後付けする構成であるから、ボビン4の中空部13の構造が従来同様に簡便になる。従って、ボビン4を簡単に製作できるという利点がある。
なお、第4実施形態の電流センサ1は、上記以外の構成については第2実施形態(図3)と同じであるから、第2実施形態の場合と同様の作用効果を奏する。
第4実施形態の電流センサ1によれば、押圧部材が、ボビン4に一体に形成された板ばね部材15ではなく、ボビン4は別部材のクリップ部材20をボビン4に後付けする構成であるから、ボビン4の中空部13の構造が従来同様に簡便になる。従って、ボビン4を簡単に製作できるという利点がある。
なお、第4実施形態の電流センサ1は、上記以外の構成については第2実施形態(図3)と同じであるから、第2実施形態の場合と同様の作用効果を奏する。
なお、図5の例では、クリップ部材20を上下双方に配置した場合を例示しているが、第1実施形態(図1)の板ばね部材15と同様に、クリップ部材20を1つだけ設けることにしてもよい。
また、押圧部材の構成要素としては、ボビン4と一体の板ばね部材15や、ボビン4に予め結合しておくクリップ部材20に限らず、中空部13の内面と接合アーム8A,8Bの間の隙間に打ち込んで使用する、「くさび部材」(図示せず)であってもよい。
また、押圧部材の構成要素としては、ボビン4と一体の板ばね部材15や、ボビン4に予め結合しておくクリップ部材20に限らず、中空部13の内面と接合アーム8A,8Bの間の隙間に打ち込んで使用する、「くさび部材」(図示せず)であってもよい。
〔第5実施形態〕
図6(a)は、第5実施形態に係る電流センサ1の正面図であり、図6(b)は、その電流センサ1の平面図である。図7は、第5実施形態に係る電流センサ1の背面図である。図6(a)では、ボビン4は断面図で示されている。
第5実施形態の電流センサ1が第1実施形態(図1)の電流センサ1と異なる点は、接合アーム8A,8B間の幅方向Zの横ずれを防止するための第2の押圧部材として、クリップ部材20を更に追加した点にある。
図6(a)は、第5実施形態に係る電流センサ1の正面図であり、図6(b)は、その電流センサ1の平面図である。図7は、第5実施形態に係る電流センサ1の背面図である。図6(a)では、ボビン4は断面図で示されている。
第5実施形態の電流センサ1が第1実施形態(図1)の電流センサ1と異なる点は、接合アーム8A,8B間の幅方向Zの横ずれを防止するための第2の押圧部材として、クリップ部材20を更に追加した点にある。
すなわち、図6(b)及び図7に示すように、中空部13の開口部には、上下の接合アーム8A,8Bを側方から押圧する上下一対のクリップ部材20が取り付けられている。
そのうち、上側のクリップ部材20は、上側の接合アーム8Aの先端部側面を押圧し、下側のクリップ部材15は、下側の接合アーム8Bの先端部側面を押圧している。これにより、各接合アーム8A,8Bが幅方向Zに横ずれしなくなり、接合面12の全面で接合する。
そのうち、上側のクリップ部材20は、上側の接合アーム8Aの先端部側面を押圧し、下側のクリップ部材15は、下側の接合アーム8Bの先端部側面を押圧している。これにより、各接合アーム8A,8Bが幅方向Zに横ずれしなくなり、接合面12の全面で接合する。
〔第5実施形態の効果〕
第5実施形態の電流センサ1によれば、追加的に設けたクリップ部材20が、接合アーム間8A,8Bの幅方向Zの横ずれを防止する第2の押圧部材として機能するので、その幅方向Zの横ずれによって接合面12が部分的に接合しないことに伴う、磁性体コア3の透磁率の低下を未然に防止することができる。
第5実施形態の電流センサ1によれば、追加的に設けたクリップ部材20が、接合アーム間8A,8Bの幅方向Zの横ずれを防止する第2の押圧部材として機能するので、その幅方向Zの横ずれによって接合面12が部分的に接合しないことに伴う、磁性体コア3の透磁率の低下を未然に防止することができる。
〔その他の変形例〕
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述の各実施形態において、接合アーム8A,8Bとボビン4の中空部13の内面との間にできる隙間に、樹脂を充填して固めることにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述の各実施形態において、接合アーム8A,8Bとボビン4の中空部13の内面との間にできる隙間に、樹脂を充填して固めることにしてもよい。
このようにすれば、接合アーム8A,8Bとボビン4の固定がより確実になり、また、磁性体コア3とコイル5との絶縁性がより向上する。
また、かかる樹脂モールドを行う場合には、ボビン4と磁性体コア3の露出面を全体的に樹脂でモールドして被覆することにしてもよい。
また、かかる樹脂モールドを行う場合には、ボビン4と磁性体コア3の露出面を全体的に樹脂でモールドして被覆することにしてもよい。
上述の各実施形態において、第2分割コア3Bの突出部11は、接合アーム8Bの根元部分から、磁気センサ6とは反対側となる上方に突出しているので、磁性体コア3に形成される磁路に余り影響しない角部となっている。
従って、突出部11がなくても電流センサ1の性能には殆ど影響がなく、これを取り除けばサイズダウンや軽量化に寄与する点で好ましい。そこで、上述の各実施形態において、突出部11を切除した形状の第2分割コア3Bを採用することにしてもよい。
従って、突出部11がなくても電流センサ1の性能には殆ど影響がなく、これを取り除けばサイズダウンや軽量化に寄与する点で好ましい。そこで、上述の各実施形態において、突出部11を切除した形状の第2分割コア3Bを採用することにしてもよい。
1:電流センサ 2:ギャップ
3:磁性体コア 3A:第1分割コア 3B:第2分割コア
4:ボビン 5:コイル 6:磁気センサ
8A:接合アーム 8B:接合アーム 11:突出部 12:接合面
13:中空部 15:板ばね部材
17:位置決め部材 18:突条部 19:凹溝部 20:クリップ部材
3:磁性体コア 3A:第1分割コア 3B:第2分割コア
4:ボビン 5:コイル 6:磁気センサ
8A:接合アーム 8B:接合アーム 11:突出部 12:接合面
13:中空部 15:板ばね部材
17:位置決め部材 18:突条部 19:凹溝部 20:クリップ部材
Claims (10)
- 磁性体コアが複数に分割されたコア分割タイプの電流センサであって、
外周面にコイルが巻き付けられたボビンと、
前記ボビンの軸心方向に延びる接合面が形成された接合アームをそれぞれ有し、前記接合面同士を互いに接合させて前記接合アームを重ね合わせることで、前記磁性体コアを構成する複数の分割コアと、
一方の開口から前記ボビンに挿入された一方の前記接合アームの前記接合面を、他方の開口から前記ボビンに挿入された他方の前記接合アームの前記接合面に圧接させる押圧部材と、を備えていることを特徴とする電流センサ。 - 前記接合面は、その法線方向が前記接合アームの厚さ方向に向く平面よりなり、
前記分割コアは、前記接合アームを含む各部が同じ幅寸法に形成されている請求項1に記載の電流センサ。 - 前記接合アームの前記ボビンに対する軸心方向の相対位置を、当該ボビンと前記接合アームとの間の凹凸係合によって位置決めする位置決め部材を、更に備えている請求項1又は2に記載の電流センサ。
- 前記分割コアにおける磁路に影響しない角部が取り除かれている請求項1〜3のいずれか1項に記載の電流センサ。
- 前記接合アームは、前記ボビンの内面に対して隙間がある状態で当該ボビン内に収納されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の電流センサ。
- 前記押圧部材は、一方の前記接合アームのみに当接して押圧力を付与する位置に配置されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の電流センサ。
- 前記押圧部材は、双方の前記接合アームに当接して押圧力を付与する位置に配置されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の電流センサ。
- 前記接合アーム間の幅方向の横ずれを防止するための第2の押圧部材を、更に備えている請求項6又は7に記載の電流センサ。
- 前記分割コアは、磁性粉末の成形体よりなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の電流センサ。
- 前記接合アームと前記ボビンの内面との間の隙間が樹脂で固められている請求項1〜9のいずれか1項に記載の電流センサ。
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2012
- 2012-09-27 JP JP2012214759A patent/JP2014070914A/ja active Pending
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