JP2014068991A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】装着状態でのよれの発生や液の横漏れの発生が効果的に防止された吸収性物品を提供すること。
【解決手段】吸収性物品10は、液透過性表面層11、防漏層12及び吸収層13を備え、長手方向Y及びそれに直交する幅方向Xを有する。物品10は、該物品10を長手方向Yに沿って前方部A、中央部C及び後方部Bに区分する括れ部15,16を長手方向Yに沿う左右両側縁17に有している。前方部A及び後方部Bはそれらの最大幅が略同一であるとともに、中央部Cの最大幅は前方部A及び後方部Bの最大幅よりも狭い。中央部Cには、該中央部Cにおける左右両側縁17Cよりも幅方向内方の位置に、該幅方向の外方へ向けて凸の弧状をした防漏溝20が、該左右両側縁17Cの形状に略倣うように形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ショーツ等の下着の股間における内面に取り付けられて体液を吸収するために用いられる吸収性物品に関し、更に詳しくはパンティライナ、おりものシート、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
長手方向に延びる両側縁に括れ部を有する吸収性物品が知られている。例えば特許文献1及び2には、尿失禁パッドとして用いられる吸収性物品において、該物品の長手縁部が第1の突起、中間突起及び第3の突起の3つの突起を有することが記載されている。中間突起には折り線が、該中間突起の端部間に凹状に延びるように形成されている。この折り線によって、吸収性コア素材が中心部及び一対の長手側部に分割されている。
特許文献3には、腹側部と股下部との間、及び背側部と股下部との間に括れ部を有する使い捨ておむつが記載されている。この使い捨ておむつにおいては、おむつ本体の両側に弾性部材が一対張設されており、該一対の弾性部材の間隔が腹側部及び背側部に対して股下部で広くなっている。この弾性部材の収縮作用によっておむつの肌対向面側にはポケット部が形成される。このポケット部は、前記括れ部によってその形成が容易になると、同文献には記載されている。
特開2009−519096号公報 特開2009−519097号公報 特開平4−242645号公報
しかし、特許文献1及び2に記載の尿失禁パッドは、中央突起間の幅が、第1の突起間の幅及び第3の突起間の幅と同じになっているので、該パッドをショーツ等の下着の股間に取り付けて装着した場合、該物品の横方向からの力が中央突起に加わりやすい。その結果、該パッドはその装着状態において変形が起こりやすい。
特許文献3に記載の使い捨ておむつは、おむつ本体の両側に張設された一対の弾性部材によってポケット部を形成して横漏れを防止しようとするものであり、肌対向面側に防漏溝を形成しようとする考えは同文献には存在しない。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、肌当接面側に配置された液透過性表面層、非肌当接面側に配置された防漏層、及び前記表面層と前記防漏層との間に配置された吸収層を備え、長手方向及びそれに直交する幅方向を有する吸収性物品であって、
前記物品は、該物品を前記長手方向に沿って前方部、中央部及び後方部に区分する括れ部を、前記長手方向に沿う左右両側縁に有しており、
前記前方部及び前記後方部はそれらの最大幅が略同一であるとともに、前記中央部の最大幅は前記前方部及び前記後方部の最大幅よりも狭く、
前記中央部には、該中央部における前記左右両側縁よりも前記幅方向内方の位置に、該幅方向の外方へ向けて凸の弧状をした防漏溝が、該左右両側縁の形状に略倣うように形成されている吸収性物品を提供するものである。
本発明によれれば、装着状態でのよれの発生や液の横漏れの発生が効果的に防止された吸収性物品が提供される。また本発明によれれば、物品の中央部における左右両側縁が、幅方向外方に向けて凸の弧状をしており、幅が広くなっているので、吸収性能に対する安心感を着用者に与えることができる。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態をその肌当接面側から見た平面図である。 図2は、図1におけるII−II線断面図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の吸収性物品の一実施形態としてのパンティライナが示されている。図2は、図1におけるII−II線断面図である。図1及び図2に示すパンティライナ10は、長手方向Y及びそれに直交する方向である幅方向Xを有し、Y方向に細長い形状をしている。パンティライナ10は、一般に月経後期の経血量が少なくなる時期から非生理期間においてショーツ等の下着の股間における内面に取り付けられ、おりものや経血等の体液を吸収するために用いられるものである。そのためパンティライナは、多くの経血を吸収することを目的に使用されることが少ないため、一般に他の体液吸収性物品、例えば生理用ナプキン等と比較して幅が狭いこと、厚みが薄いことが特徴である。例えば、パンティライナは最大幅が70mm以下であることが好ましく、最大幅が60mm以下であることがより好ましい。また、パンティライナは一般にその最大厚みが好ましくは4.0mm以下、更に好ましくは3.0mm以下という薄手のものである。このように、幅が狭く、かつ好ましくは厚みが小さい吸収性物品であるパンティライナは、少量の経血やおりもの(帯下)の吸収に好適に用いられる。なお、前記の厚みは、パンティライナを広げて平板状とし、その上に大きさ37mm×37mm、厚さ3mmのアクリルプレートを置き、KEYENCE社製非接触式レーザー変位計(レーザーヘッドLK−G30、変位計LK−GD500)を用いて測定される。
パンティライナ10は、着用者の肌当接面側に配置された液透過性の表面層11及び非肌当接面側に配置された防漏層12を有している。表面層11は、パンティライナ10の着用状態において着用者の肌に対向する部位である。防漏層12は、パンティライナ10の着用状態においてショーツ等の下着の内面に対向する部位である。防漏層12は、液不透過性であるか又は液難透過性である。表面層11と防漏層12との間には液保持性の吸収層13が配置されている。
表面層11及び防漏層12は、一般に一枚のシート材料から構成されているか、又は複数枚のシート材料を重ね合わせたものから構成されている。表面層11及び防漏層12が、複数枚のシート材料の重ね合わせから構成されている場合、シート材料間は接合状態になっていてもよく、あるいは非接合状態になっていてもよい。
表面層11、防漏層12及び吸収層13としては、当該技術分野においてこれまで用いられてきたものと同様のものを特に制限なく用いることができる。例えば表面層11としては、液透過性を有する不織布、織布、穿孔フィルムなどを用いることができる。防漏層12としては、液不透過性の合成樹脂製のフィルム、2種類以上の不織布からなる液難透過性の積層体(例えばスパンボンド不織布とメルトブローン不織布との積層体)、液不透過性の合成樹脂製のフィルムと不織布との積層体などを用いることができる。この場合、液不透過性の合成樹脂製のフィルムは水蒸気透過性を有していてもよい。防漏層12の外面には、パンティライナ10をショーツ等の下着の股間における内面に固定するための固定部(図示せず)が形成されていてもよい。固定部は例えば粘着剤から構成される。吸収層13としては、パルプ繊維等の吸液材料を含み、かつ必要に応じ高吸収性ポリマーの粒子を含む積繊体、パルプ繊維等の吸液材料を含み、かつ必要に応じ高吸収性ポリマーの粒子を含む吸収紙、2枚の該吸収紙の間に高吸収性ポリマーの粒子が配置されてなる吸収シートなどを用いることができる。
平面視において表面層11と防漏層12とは、略同一の形状をしている。吸収層13は表面層11及び防漏層12よりも小さい形状をしている。吸収層13は、平面視して、パンティライナ10の長手方向に長辺を有する矩形をしている。吸収層13は、後述する中央部Cの長手方向全域にわたって存在しており、かつ後述する前方部A及び後方部Bの一部にも存在している。表面層11及び防漏層12は、吸収層13の全周縁から外方に延出しており、それらの延出域どうしが互いに接合されて、パンティライナ10の全周にわたる連続した周縁接合部14を形成している。周縁接合部14は、表面層11及び防漏層12の周縁11a,12aよりも内方に位置している。したがって表面層11及び防漏層12は図2に示すとおり、周縁接合部14と、該表面層11及び該防漏層12の周縁11a,12aとの間の部位14aにおいて非接合状態になっている。部位14aにおいて表面層11と防漏層12とが非接合状態になっていることで、パンティライナ10の装着状態において、周縁接合部14が着用者の肌に直接接触しづらくなるので、違和感が生じにくくなるという利点がある。
なお、この種の吸収性物品においては、液の横漏れを防止する観点から、長手方向の左右両側部に長手方向に延びる防漏カフが形成されていることがしばしばあるが、本実施形態のパンティライナ10は、薄型化等の観点からそのような防漏カフを有していない。更に、この種の吸収性物品においては、該物品をショーツ等の下着に確実に固定することを目的として、左右両側縁から側方に延出し、かつ着用状態において下着の股間における外面側に折り返されるウイング部と呼ばれる部位が形成されることがしばしばあるが、本実施形態のパンティライナ10は、薄型化等の観点からそのようなウイング部を有していない。
図1に示すとおり、パンティライナ10はその平面視において、長手方向の中央に中央部Cを有している。更にパンティライナ10は、中央部Cから長手方向の前後に延びる前方部A及び後方部Bを有している。前方部Aと中央部Cとは、前方括れ部15によってそれらの位置が区分される。同様に、後方部Bと中央部Cとは、後方括れ部16によってそれらの位置が区分される。前方括れ部15及び後方括れ部16はそれぞれ、パンティライナ10をその長手方向に沿って前方部Aから後方部Bに向けて幅を見たとき、該幅が減少から増加に転じる部位のことである。前方括れ部15及び後方括れ部16は、パンティライナ10の長手方向に関して、ある長さを有する部位であってもよく、あるいは長さを有さない一点で特定される部位であってもよい。図1に示すパンティライナ10においては、前方括れ部15及び後方括れ部16の位置は一点で特定される。一方の側縁17における前方括れ部15と、他方の側縁17における前方括れ部15とは、パンティライナ10の長手方向に沿ってみたとき、同じ位置に位置している。後方括れ部16に関しても同様である。
前方部A及び後方部Bは、その長さが略同一になっている。中央部Cの長さ、すなわち長手方向に沿う前方括れ部15と後方括れ部16との間の距離は、前方部A及び後方部Bの長さと同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。パンティライナ10の中央部Cの幅、前方部括れ部15における幅、後方部括れ部16における幅を一定とした場合、中央部Cの長さが短くなるほど中央部Cの側縁端を形成する弧の曲率が小さくなる。その結果、パンティライナ10の着用中に使用者の足から受ける圧縮力に対して抵抗力が増加し、該パンティライナ10はそのよれが効果的に防止される。また、パンティライナ10の外観形状がすっきりしたものとなり、使用者の印象が高まる。これらの観点から、中央部Cの長さは前方部A及び後方部Bそれぞれの長さよりも短いことが好ましい。この場合、中央部Cの長さに対する前方部A及び後方部Bそれぞれの長さは、100%超であることが好ましく、110%以上であることが更に好ましい。上限値に関しては、150%以下であることが好ましく、140%以下であることが更に好ましい。また中央部Cの長さは、パンティライナ10の全体の長さに対して20%以上であることが好ましく25%以上であることが更に好ましい。上限値に関しては、50%以下であることが好ましく、35%以下であることが更に好ましい。例えば中央部Cの長さは、パンティライナ10の全体の長さに対して好ましくは20%以上50%以下とすることができ、更に好ましくは25%以上35%以下とすることができる。中央部Cの長さをこの範囲に設定することで、パンティライナ10の装着状態において幅方向からの外力が加わった場合に、中央部Cの変形を阻止する抵抗力が該中央部Cに生じやすくなり、該中央部Cによれが発生しにくくなるので好ましい。
パンティライナ10の長手方向に沿ってみたとき、前方部Aは、その幅が一定ではなく、最大幅を有する部位(以下「この部位を最大幅部」という。)A1を、1箇所有する。同様に、後方部Bもその幅が一定ではなく、最大幅部B1を1箇所有する。
前方部Aは、最大幅部A1から前方括れ部15に向けてその幅が漸減している。また前方部Aは、最大幅部A1から長手方向先端部A2に向けてその幅が漸減している。最大幅部A1から前方括れ部15までの間においては、前方部Aの側縁17Aは略直線になっている。一方、最大幅部A1から長手方向先端部A2までの間においては、前方部Aの前端縁18Aは、該先端部A2に向けて凸の緩やかな弧状になっている。そして、前端縁18Aと側縁17Aとは滑らかに連なっている。
後方部Bも前方部Aと同様の形状となっており、最大幅部B1から後方括れ部16に向けてその幅が漸減している。また後方部Bは、最大幅部B1から長手方向先端部B2に向けてその幅が漸減している。最大幅部B1から後方括れ部16までの間においては、後方部Aの側縁17Bは略直線になっている。一方、最大幅部B1から長手方向先端部B2までの間においては、後方部Aの後端縁18Bは、該先端部B2に向けて凸の緩やかな弧状になっている。そして、後端縁18Bと側縁17Bとは滑らかに連なっている。
前方部A及び後方部Bと同様に、中央部Cも、パンティライナ10の長手方向に沿ってみたとき、その幅が一定ではなく、最大幅部C1を1箇所有する。最大幅部C1は、中央部Cを長手方向に前後二等分する位置に形成されている。そして中央部Cは、最大幅部C1から前方括れ部15に向けてその幅が漸減している。同様に中央部Cは、最大幅部C1から後方括れ部16に向けてその幅が漸減している。前方括れ部15と後方括れ部16との間において、中央部Cの各側縁17Cは、幅方向の外方へ向けて凸の緩やかな弧状になっている。中央部Cの各側縁17Cが、幅方向の外方へ向けて凸の緩やかな弧状になっていると、パンティライナ10の装着状態において幅方向からの外力が加わった場合に、中央部Cの変形が、該側縁17Cの形状に起因して生じる抵抗力によって阻止されるので、中央部Cによれが生じにくくなるという利点がある。特に本実施形態はパンティライナに係るものであるところ、先に述べたとおりパンティライナは一般に薄手のものなので、厚みを増やすことによる剛性の増加を利用したよれ防止を図ることが難しいが、中央部Cの側縁17Cを上述した形状にすることで、パンティライナの厚みを増やさなくても、よれ防止を図ることができる。また、中央部Cの各側縁17Cが、幅方向の外方へ向けて凸の緩やかな弧状になっていると、中央部Cの面積が視覚的に広く感じられることから、吸収性能に対する安心感を着用者に与えることができる。しかも実際に中央部Cの面積を広く確保できるので、液の吸収容量を高くすることができる。
前方部Aの最大幅と、後方部Bの最大幅とは略同一になっている。ここで「略同一」とは、両者の幅の差(最大幅の大きい方から小さい方を引いた値を最大幅の大きい方で割った値)が5%以内、好ましくは3%であることを言う。これに対して、中央部Cの最大幅は、前方部A及び後方部Bの最大幅よりも小さくなっている。このような構成を採用することで、パンティライナ10の装着状態において幅方向からの外力が加わった場合に、該外力は主として前方部A及び後方部Bに作用することになるので、中央部Cに該外力が作用しにくくなる。その結果、中央部Cによれが生じにくくなる。
前方部Aにおいては、最大幅部A1は、前方部Aの長手方向中央点(すなわち前方部Aを長手方向に前後二等分する位置)と、前方部Aの先端部A2との間に存在していることが好ましい。同様に後方部Bにおいても、最大幅部B1は、後方部Bの長手方向中央点(すなわち後方部Bを長手方向に前後二等分する位置)と、後方部Bの先端部B2との間に存在していることが好ましい。最大幅部A1及びB1の位置をこのように設定することで、着用者の身体に対する前方部A及び後方部Bのフィット性が良好になるので好ましい。特に、最大幅部A1及びB1と、先端部A2及びB2との間において、前方部A及び後方部Bが肌当接面側に向けて折れ曲がり性向を有するようになる。その結果、最大幅部A1及びB1と、先端部A2及びB2との間において、前方部A及び後方部Bが船の舳先のような形状になりやすく、パンティライナ10の前後端部からの液漏れが抑制される。
中央部Cには、長手方向に連続して延びる一対の第1の防漏溝20が形成されている。第1の防漏溝20は、中央部Cにおける左右両側縁17Cよりも幅方向内方に位置している。第1の防漏溝20の形成位置には吸収層13は存在していない。具体的には、第1の防漏溝20は、吸収層13における長手方向に沿う左右両側縁よりも幅方向外方に位置している。第1の防漏溝20は、その長さ方向の略中央域における幅が最も大きく、かつその端部に向かうに連れてその幅が漸減している。第1の防漏溝20は、表面層11と防漏層12とを一緒に押圧して表面層11を圧密化し、該表面層11の剛性を高めることで形成されている。このような圧密化を行うには、例えば周面に凹凸を有する凹凸ローラーと平滑ローラーとを具備するエンボス装置を用い、表面層11と防漏層12とを重ね合わさせた状態で両ローラー間に通して押圧するときに、凹凸ローラーの周面を表面層11に対向させればよい。
第1の防漏溝20は、パンティライナ10の幅方向の外方へ向けて凸の緩やかな弧状を描くように形成されている。更に第1の防漏溝20は、中央部Cにおける左右両側縁17Cの形状に略倣うように形成されている。このような形状の第1の防漏溝20が形成されていることで、パンティライナ10の装着状態において幅方向からの外力が加わった場合に、中央部Cの変形が、第1の防漏溝20の形状に起因して生じる抵抗力によって阻止されるので、中央部Cによれが一層生じにくくなるという利点がある。
なお、第1の防漏溝20が左右両側縁17Cの形状に略倣うとは、弧状を描く第1の防漏溝20における任意の位置での法線が、側縁17Cを横切るまでの距離が、第1の防漏溝20のいずれの位置でもほぼ同じであり、パンティライナ10の中央部Cにおける第1の防漏溝20における法線が側縁17Cを横切るまでの距離D1に対し、第1の防漏溝20における任意の位置での法線が、側縁17Cを横切るまでの距離Dxノ差が2mm以内(|Dx−D1|≦2mm)であることを言う。
また、中央部Cに第1の防漏溝20が形成されていることで、パンティライナ10の装着状態において幅方向からの外力が加わった場合に、第1の防漏溝20が変形の軸として作用し、第1の防漏溝20よりも幅方向外方に位置する部位が、肌当接面側に向けて折れ曲がり性向を有するようになる。その結果、中央部Cにおける横漏れが抑制される。特に本実施形態においては、第1の防漏溝20の形成位置に吸収層13が存在していないので剛性が低く、第1の防漏溝20が変形の軸として一層作用しやすくなる。装着位置のずれや勢いのある***時に***液が吸収層13の幅方向外方に向けて進出した場合でも、***物をせき止め、かつ、長手方向に拡散させつつ幅方向内側へ戻すことが容易となる。その結果、中央部Cにおける横漏れが一層抑制される。また、中央部Cの幅が前方部A及び後方部Bよりも狭いことに起因して、肌当接面側に折れ曲がった領域がよれにくくなるから、活動的な着用者が着用した場合でも横漏れが起こりにくくなる。
特に、第1の防漏溝20は、中央部C内にのみ位置しており、前方部A及び後方部Bには位置していない。つまり、第1の防漏溝20の長手方向の長さが、該長手方向に沿う2つの括れ部である前方括れ部15と後方括れ部16との間の距離よりも短くなっている。この構成を採用することで、第1の防漏溝20が変形の軸として一層作用しやすくなり、第1の防漏溝20よりも幅方向外方に位置する部位が、肌当接面側に向けて一層折れ曲がりやすくなる。また、この構成を採用することには、前方部A及び後方部Bの変形による着用者の身体へのフィット性が、第1の防漏溝20によって阻害されにくくなるという利点がある。
しかも、第1の防漏溝20は、その2つの端部が周縁接合部14にまで達しておらず、該周縁接合部14よりも幅方向内方の位置で終端している。これによっても、第1の防漏溝20よりも幅方向外方に位置する部位が、肌当接面側に向けて一層折れ曲がりやすくなる。また、中央部Cに***された液が第1の防漏溝20に沿って流れたときに、側縁17Cから漏れ出すことが防止される。更に、第1の防漏溝20は、前後の括れ部15,16よりも長手方向中央部寄りに2つの端部を有しているので、中央部Cにおける第1の防漏溝20を基軸としてパンティライナ10の中央領域の側端17Cが起立しやすくなり、パンティライナ10の側縁17Cからの体液の漏れ防止性能を高めることができる。
図1に示すとおり、パンティライナ10には、一対の第1の防漏溝20,20に加えて、一対の第2の防漏溝21A,21Bが形成されている。第2の防漏溝21A,21Bは、前方部Aと中央部Cとを区分する位置又はその近傍の位置に設けられているとともに、後方部Bと中央部Cを区分する位置又はその近傍の位置に設けられている。第2の防漏溝21A,21Bは、パンティライナ10の幅方向に沿って連続して延びている。第2の防漏溝21A,21Bは、その長さ方向の略中央域における幅が最も大きく、かつその端部に向かうに連れてその幅が漸減している。また、第2の防漏溝21A,21Bは、パンティライナ10の長手方向の外方へ向けて凸の緩やかな弧状を描いている。第2の防漏溝21A,21Bは、吸収層13が存在する位置に形成されている。第2の防漏溝21A,21Bは、表面層11と吸収層13と防漏層12とを一緒に押圧して表面層11及び必要に応じて吸収層13を圧密化し、該表面層11及び必要に応じ該吸収層13の剛性を高めることで形成されている。このような圧密化を行うには、例えば周面に凹凸を有する凹凸ローラーと平滑ローラーとを具備するエンボス装置を用い、表面層11と吸収層13と防漏層12とを重ね合わさせた状態で両ローラー間に通して押圧するときに、凹凸ローラーの周面を表面層11に対向させればよい。
幅方向に延びる第2の防漏溝21A,21Bが形成されていることで、中央部Cに***された液がパンティライナ10の長手方向に沿って流れるとき、その流れが第2の防漏溝21A,21Bによって阻止されるので、パンティライナ10の前後端からの液漏れが抑制される。また第2の防漏溝21A,21Bは変形の軸として作用するので、パンティライナ10の着用状態において前方部A及び後方部Bが肌当接面側に向けて変形しやすくなり、パンティライナ10が着用者の身体の形状に沿いやすくなる。更にこの第2の防漏溝21A,21Bが、弧状を描くように形成されていることで、パンティライナ10の着用状態において幅方向からの外力が加わった場合に、パンティライナ10の変形が、第2の防漏溝21A,21Bの形状に起因して生じる抵抗力によって阻止されるという利点もある。
先に述べた吸収層13は、その前方部A側の端縁13A及び後方部B側の端縁13Bは、第2の防漏溝21A,21Bを越えて位置している。該端縁13A,13Bは、周縁接合部14にまでは到達しておらず、第2の防漏溝21A,21Bと、周縁接合部14との間に位置している。更に詳細には、該端縁13A,13Bは、第2の防漏溝21A,21Bと、後述する前方部第2防漏溝26,後方部第2防漏溝27との間に位置している。
一対の第1の防漏溝20,20及び一対の第2の防漏溝21A,21Bに囲まれた領域、特に中央部Cにおける幅方向の中央域においては、図2に示すとおり、複数の点状押圧部19が形成されている。点状押圧部19は、前記中央域の剛性を高めて形状を安定させることで、おりものや経血等の体液を安定して吸収する観点、及び使用者に該中央域の吸収性の高さを喚起させる観点から形成される。点状押圧部19は散点状に配置されている。点状押圧部19の配置は規則的又は不規則的とすることができる。点状押圧部19は、平面視での形状が例えば円形や多角形であり得る。点状押圧部19は、表面層11と吸収層13と防漏層12とが一緒に押圧され、表面層11及び吸収層13が圧密化されて、該表面層11及び必要に応じ該吸収層13の剛性を高めることで形成されている。このような圧密化を行うには、例えば周面に凹凸を有する凹凸ローラーと平滑ローラーとを具備するエンボス装置を用い、表面層11と吸収層13と防漏層12とを重ね合わさせた状態で両ローラー間に通して押圧するときに、凹凸ローラーの周面を表面層11に対向させればよい。複数の点状押圧部19を、中央部Cにおける幅方向の中央域に少なくとも形成することで、該点状押圧部19は、パンティライナ10の幅方向における曲げ剛性を高めるための圧縮手段として作用する。複数の点状押圧部19が該圧縮手段として作用することで、パンティライナ10の装着状態において幅方向からの外力が加わった場合に、中央部Cの変形が、剛性の高い部位である各点状押圧部19に起因して生じる抵抗力によって阻止されるので、中央部Cによれが一層生じにくくなるという利点がある。これらの利点を一層顕著なものとする観点から、各点状押圧部19は、その面積を1mm2以上、特に2mm2以上とすることが好ましい。面積の上限値は10mm2以下、特に7mm2以下であることが好ましい。例えば各点状押圧部19の面積は、1〜10mm2であることが好ましく、2〜7mm2であることが好ましい。面積がこの範囲内であることを条件として、点状押圧部19は、1cm×1cmの正方形の区画内に平均して2個以上、特に4個以上配置されていることが好ましい。個数の上限値は、32個以下、特に16個以下であることが好ましい。例えば点状押圧部18の個数は1cm×1cmの正方形の区画内に平均して2〜32個、特に4〜16個であることが好ましい。
また、一対の第1の防漏溝20,20及び一対の第2の防漏溝21A,21Bに囲まれた領域、特に中央部Cにおける幅方向の中央域においては、おりものや経血等の体液を素早く吸収する観点、及び使用者に該中央域の吸収性の高さを喚起させる観点から、複数の点状押圧部19の代わりに表面層11に複数の開孔部(図示せず)が設けられていてもよい。開孔部は複数のピンを、表面層11の肌当接面側から押し込むことによって該表面層11の肌当接面側に設けられる。開孔部は、おりものや経血等の体液を素早く透過させ使用者にドライ感を与える観点、及び表面層11の形状を保持し着用中の表面層11の破れや裂けを防止する観点から、その面積を1mm2以上、特に2mm2以上とすることが好ましい。面積の上限値は10mm2以下、特に7mm2以下であることが好ましい。例えば各開孔部の面積は、1〜10mm2であることが好ましく、2〜7mm2であることが好ましい。面積がこの範囲内であることを条件として、開孔部は、1cm×1cmの正方形の区画内に平均して2個以上、特に4個以上配置されていることが好ましい。個数の上限値は、32個以下、特に16個以下であることが好ましい。例えば開孔部18の個数は1cm×1cmの正方形の区画内に平均して2〜32個、特に4〜16個であることが好ましい。
パンティライナ10に第1の防漏溝20,20及び第2の防漏溝21A,21Bが形成されていることは先に述べたとおりであるところ、該パンティライナ10には更に別の防漏溝も形成されている。具体的には、前方部A側に形成されている第2の防漏溝21Aの左右両側部に、パンティライナ10の長手方向に連続して延びる前方部第1防漏溝22が一対形成されている。前方部第1防漏溝22は、その一方の端部(例えば長手方向中央寄りの端部)の位置を前方括れ部15と長手方向に一致させるか、又はその近傍に位置している。図1に示す実施形態では、前方部第1防漏溝22の一方の端部は、前方括れ部15の近傍に位置している。また、パンティライナ10の幅方向に関して、該一方の端部(例えば長手方向中央寄りの端部)は、これに最近接する中央部Cにおける第1の防漏溝20の端部よりも外側に位置している。これによって、使用中に第1の防漏溝20が着用者の足から受ける圧縮力を、幅方向から受ける圧縮力に対して高い抗力を有する第2の防漏溝21Aに効果的に伝達することができる。その結果、パンティライナ10の中央域が受ける幅方向からの圧縮力が、第2の防漏溝21Aが配置される領域に逃げるようになるので、パンティライナ10の中央域のよれを抑制することができる。前方部第1防漏溝22の他方の端部は、前方部Aの最大幅部A1よりも中央部C寄りであって、かつ第2の防漏溝21Aよりも先端部A2寄りに位置している。前方部第1防漏溝22は、パンティライナ10の幅方向の内方へ向けて凸の緩やかな弧状を描くように形成されている。前方部第1防漏溝22は、少なくとも表面層11と防漏層12とを一緒に押圧して表面層11を圧密化し、該表面層11の剛性を高めることで形成されている。場合によっては、表面層11及び防漏層12に加えて吸収層13も一緒に圧密化されることもある。
長手方向に延びる前方部第1防漏溝22は、前方部Aの長手方向先端部A2寄りの位置に、該前方部第1防漏溝22から幅方向内方及び外方に分岐する内方分岐部22A及び外方分岐部22Bを有している。内方分岐部22A及び外方分岐部22Bは、それらの長さが前方部第1防漏溝22よりも短くなっている。内方分岐部22A及び外方分岐部22Bは、それらの一方の端部が前方部第1防漏溝22に連結している。他方の端部は自由端部になっている。この自由端部の位置は、前方部第1防漏溝22における先端部A2寄りの端部の位置よりも、中央部C寄りになっている。内方分岐部22A及び外方分岐部22Bは、前方部第1防漏溝22と同様に、少なくとも表面層11と防漏層12とを一緒に押圧して表面層11を圧密化し、該表面層11の剛性を高めることで形成されている。場合によっては、表面層11及び防漏層12に加えて吸収層13も一緒に圧密化されることもある。
長手方向に延びる前方部第1防漏溝22及び後述する後方部第1防漏溝23は、第1の防漏溝20とは逆向きに湾曲した弧(幅方向内側に凸の湾曲形状)で形成されることが好ましい。前方部第1防漏溝22及び後方部第1防漏溝23をパンティライナ10の幅方向内側に凸となる弧で形成することで、着用中に使用者の足から受ける圧縮力を、前方部第1防漏溝22後方部第1防漏溝23に集中させる効果が得られる。その結果、体液***点に対応する部位であるパンティライナ10の中央部によれが生じにくくなり、安定した吸収性能を得ることができる。
後方部B側に形成されている第2の防漏溝21Bの左右両側部には、パンティライナ10の長手方向に連続して延びる後方部第1防漏溝23が一対形成されている。後方部第1防漏溝23は、後方部Bの長手方向先端部B2寄りの位置に、該後方部第1防漏溝23から幅方向内方及び外方に分岐する内方分岐部23A及び外方分岐部23Bを有している。これら後方部第1防漏溝23、内方分岐部23A及び外方分岐部23Bの形状及び構成は、先に述べた前方部第1防漏溝22、内方分岐部22A及び外方分岐部22Bと同様である。後方部第1防漏溝23、内方分岐部23A及び外方分岐部23Bの形状及び構成に関しては、先に述べた前方部第1防漏溝22、内方分岐部22A及び外方分岐部22Bについての説明が適宜適用されるので、その説明を省略する。
第1の防漏溝20と、前方部Aに形成されている前方部第1防漏溝22との間には、第1の押圧部24が形成されている。一方、第1の防漏溝20と、後方部Bに形成されている後方部第1防漏溝23との間には、第2の押圧部25が形成されている。第1の押圧部24及び第2の押圧部25は略同じ形状をしている。第1の押圧部24及び第2の押圧部25は、略円形又は略正多角形をした小押圧部が複数個集合した異方性の低い形状をしている。第1の押圧部24及び第2の押圧部25は、少なくとも表面層11と防漏層12とを一緒に押圧して表面層11を圧密化し、該表面層11の剛性を高めることで形成されている。場合によっては、表面層11及び防漏層12に加えて吸収層13も一緒に圧密化されることもある。第1の押圧部24は、第1の防漏溝20と、前方部第1防漏溝22との間に位置して、これらの防漏溝を実質的に連続した状態にして、これらの防漏溝を形成した効果を一層顕著にする目的で形成されている。また、パンティライナ10にデザイン上の美感を付与する目的で形成されている。第2の押圧部25についても同様である。
前方部Aには、前方部第1防漏溝22よりも更に先端部A2寄りの位置に、パンティライナ10の長手方向に連続して延びる前方部第2防漏溝26が形成されている。前方部第2防漏溝26は、パンティライナ10の長手方向の左右両側部に一対形成されている。前方部第2防漏溝26は、パンティライナ10の幅方向の内方へ向けて凸の緩やかな弧状を描くように形成されている。前方部第2防漏溝26は、その長さが前方部第1防漏溝22よりも短くなっている。前方部第2防漏溝26は、少なくとも表面層11と防漏層12とを一緒に押圧して表面層11を圧密化し、該表面層11の剛性を高めることで形成されている。
長手方向に延びる前方部第2防漏溝26は、先端部A2寄りの位置に、該前方部第2防漏溝26から幅方向内方に分岐する内方分岐部26Aを有している。内方分岐部26Aは、その長さが前方部第2防漏溝26よりも短くなっている。内方分岐部22Aは、その一方の端部が前方部第2防漏溝26に連結している。他方の端部は自由端部になっている。この自由端部の位置は、前方部第2防漏溝26における先端部A2寄りの端部の位置を越えて先端部A2寄りになっている。内方分岐部26Aは、前方部第2防漏溝26と同様に、少なくとも表面層11と防漏層12とを一緒に押圧して表面層11を圧密化し、該表面層11の剛性を高めることで形成されている。
後方部B側に形成されている後方部第1防漏溝23よりも更に先端部B2寄りの位置には、パンティライナ10の長手方向に連続して延びる後方部第2防漏溝27が形成されている。後方部第2防漏溝27は、後方部Bの長手方向先端部B2寄りの位置に、該後方部第2防漏溝27から幅方向内方に分岐する内方分岐部27Aを有している。これら後方部第2防漏溝27及び内方分岐部27Aの形状及び構成は、先に述べた前方部第2防漏溝26及び内方分岐部26Aと同様である。後方部第2防漏溝27及び内方分岐部27Aの形状及び構成に関しては、先に述べた前方部第2防漏溝26及び内方分岐部26Aについての説明が適宜適用されるので、その説明を省略する。
前方部Aにおける前方部第2防漏溝26と、先端部A2との間には、第3の押圧部28が形成されている。一方、後方部Bにおける後方部第2防漏溝27と、先端部B2との間には、第4の押圧部29が形成されている。また、第3の押圧部28及び第4の押圧部29は、最大幅部A1及びB1の近傍に位置している。第3の押圧部28及び第4の押圧部29は略同じ形状をしている。第3の押圧部28及び第4の押圧部29は、略円形をした小押圧部が複数個集合した花弁状の形状をしている。第3の押圧部28及び第4の押圧部29は、少なくとも表面層11と防漏層12とを一緒に押圧して表面層11を圧密化し、該表面層11の剛性を高めることで形成されている。第3の押圧部28及び第4の押圧部29は、その剛性の高さに起因して、最大幅部A1及びB1に幅方向からの外力が加わったときに、該最大幅部A1及びB1における前方部A及び後方部Bの変形を阻止する働きを有している。また、パンティライナ10にデザイン上の美感を付与する目的で形成されている。
第1の防漏溝20の長手方向延長線上には、第1押圧部24、前方部第1防漏溝22、前方部第2防漏溝26及び第3の押圧部28並びに後方部第1防漏溝23、第2押圧部25、後方部第2防漏溝27及び第4の押圧部29が配置されている。これら防漏溝及び押圧部は、パンティライナ10の側縁17からのおりものや経血等の体液の漏れを確実に防止する観点から、長手方向に沿って配列されることが望ましい。また、このように長手方向に一連の防漏溝と押圧部が配置される場合、パンティライナ10が長手方向に良好な屈曲性と使用者に快適な装着感を与える観点から、各々が離間して配置されることが好ましい。その離間する距離は、0.2mm以上、特に0.5mm以上であることが好ましい。一方、表面層11を滲む液を確実に引き込んで、パンティライナ10の幅方向への漏れを防止する観点から、離間距離は、5mm以下、特に4mm以下、更には1mm以下であることが好ましい。すべての防漏溝及び押圧部の間が離間していることが最も好ましいが、最低限、第1の防漏溝20と、前方部第1防漏溝22及び後方部第2防漏溝との間が離間していればよい。
更に、パンティライナ10の長手方向に沿って配置される一連の防漏溝及び押圧部には、パンティライナ10の側縁17が使用者の肌側に向かって反り返り、パンティライナ10の側縁17が肌に当たることで使用者に痛みや痒み等の不快感を与える、と言ったことを防止する効果がある。パンティライナ10は使用者の体の形状に沿って長手方向に湾曲した状態で下着に固定される。このため前方部A及び後方部Bに向かうほど湾曲による歪みが大きくなることから反り返りが生じやすくなる。このような前方部A又は後方部Bで発生しやすいパンティライナ10の側縁17の反り返りを防止する観点から、一連の防漏溝及び押圧部、特に押圧部はパンティライナ10の前方部A又は後方部Bに向かうに従い、次第に圧縮部の面積が大きくなるように設計されることが好ましい。
以上、これまで説明してきた防漏溝や押圧部のうち、パンティライナ10の左右両側部の位置に形成されているもの、すなわち第1の防漏溝20、前方部第1防漏溝22、後方部第2防漏溝23、前方部第2防漏溝26、後方部第2防漏溝27、第1の押圧部24、第2の押圧部25、第3の押圧部28及び第4の押圧部29は、パンティライナ10の長手方向に延びて該パンティライナ10を左右に二等分する縦中心線(図示せず)に関して対称形になっており、かつ対称な位置に配置されている。
以上、本発明のその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態は、幅が狭く、かつ厚みの薄い吸収性物品であるパンティライナに係るものであったが、幅や厚みを適切に選択することで、本発明をパンティライナ以外の吸収性物品に適用することもできる。
また前記実施形態においては、複数の点状押圧部19が、一対の第1の防漏溝20,20と、一対の第2の防漏溝21A,21Bとで囲まれた領域内に形成されていたが、これに加えて、前方部Aにおける第2の防漏溝21Aと先端部A2との間の領域や、後方部Bにおける第2の防漏溝21Bと先端部B2との間の領域に複数の点状押圧部を更に形成してもよい。
また、前記実施形態における第1の防漏溝20及び第2の防漏溝21A,21Bはいずれも連続して延びる形状をしているが、これに代えて、これらの防漏溝を、連続した形状と見なせる程度に近接した不連続な複数の押圧部の列状集合体から形成してもよい。
また前記実施形態における第1の防漏溝20は、第2の防漏溝21A,21Bや前方部第1防漏溝22及び後方部第1防漏溝23、並びに第1及び第2の押圧部と連結していない独立したものであったが、これに代えて、例えば第1の防漏溝20を第2の防漏溝21A,21Bと連結させて、パンティライナ10の長手方向に長径を有する略楕円形状の環状防漏溝を形成してもよい。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の吸収性物品を開示する。
〔1〕 肌当接面側に配置された液透過性表面層、非肌当接面側に配置された防漏層、及び前記表面層と前記防漏層との間に配置された吸収層を備え、長手方向及びそれに直交する幅方向を有する吸収性物品であって、前記物品は、該物品を前記長手方向に沿って前方部、中央部及び後方部に区分する括れ部を、前記長手方向に沿う左右両側縁に有しており、前記前方部及び前記後方部はそれらの最大幅が略同一であるとともに、前記中央部の最大幅は前記前方部及び前記後方部の最大幅よりも狭く、前記中央部には、該中央部における前記左右両側縁よりも前記幅方向内方の位置に、該幅方向の外方へ向けて凸の弧状をした防漏溝が、該左右両側縁の形状に略倣うように形成されている吸収性物品。
〔2〕 前記長手方向に沿う2つの前記括れ部間の距離が、前記物品の該長手方向の長さの20%以上50%以下である前記〔1〕に記載の吸収性物品
〔3〕 前記前方部と前記中央部とを区分する位置又はその近傍の位置に、及び前記後方部と前記中央部を区分する位置又はその近傍の位置に、前記幅方向に沿って延びる連続した第2の防漏溝を備える前記〔1〕又は〔2〕に記載の吸収性物品。
〔4〕 前記中央部における前記幅方向の中央域に、前記物品の前記幅方向における曲げ剛性を高めるための圧縮手段を有する前記〔1〕ないし〔3〕のいずれか1つに記載の吸収性物品。
〔5〕 前記前方部及び前記後方部においては、それらの幅方向における最大幅を有する位置から前記括れ部に向けて前記物品の幅が漸減している前記〔1〕ないし〔4〕のいずれか1つに記載の吸収性物品。
〔6〕 前記前方部及び前記後方部においては、それらの幅方向における最大幅を有する位置が、該前方部及び該後方部における長手方向中央点と、該前方部及び該後方部における長手方向先端部との間に存在している前記〔1〕ないし〔5〕のいずれか1つに記載の吸収性物品。
〔7〕 前記中央部に形成されている前記防漏溝が、該中央部内にのみ位置している前記〔1〕ないし〔6〕のいずれか1つに記載の吸収性物品。
〔8〕 前記中央部に形成されている前記防漏溝が、前記吸収層における前記長手方向に沿う左右両側縁よりも前記幅方向外方に位置している前記〔1〕ないし〔7〕のいずれか1つに記載の吸収性物品。
〔9〕 前記中央部における前記防漏溝は前記括れ部よりも長手方向中央側に両端部が位置している前記〔1〕ないし〔8〕いずれか1つに記載の吸収性物品。
〔10〕 前記前方部及び前記後方部においては、前記中央部における前記防漏溝と連続していない、長手方向に延びる前方部第1防漏溝及び後方部第1防漏溝が設けられており、これらは前記物品の幅方向内側に向けて凸となるよう湾曲している、前記〔1〕ないし〔9〕いずれか1つに記載の吸収性物品。
〔11〕 前記前方部第1防漏溝及び後方部第1防漏溝は、その長手方向中央寄りの端部の位置を前記括れ部と長手方向に一致させるか、又はその近傍に配されている、前記〔10〕記載の吸収性物品。
〔12〕 前記前方部第1防漏溝及び後方部第1防漏溝の長手方向中央寄りの端部は、これに最近接する前記中央部における防漏溝の端部よりも、幅方向に関して外側に位置している前記〔10〕又は〔11〕記載の吸収性物品。
〔13〕 前記防漏溝と、前記前方部第1防漏溝及び後方部第1防漏溝とは長手方向に関して離間している前記〔10〕ないし〔12〕のいずれか1つに記載の吸収性物品。
〔14〕 前記防漏溝と、前記前方部第1防漏溝又は後方部第1防漏溝との離間距離が0.2mm以上5mm以下である前記〔13〕記載の吸収性物品。
〔15〕 パンティライナである前記〔1〕ないし〔14〕のいずれか1に記載の吸収性物品。
10 パンティライナ
11 表面層
12 防漏層
13 吸収層
14 周縁接合部
15 前方括れ部
16 後方括れ部
17 側縁
19 点状押圧部
20 第1の防漏溝
21 第2の防漏溝
22 前方部第1防漏溝
23 後方部第1防漏溝
24 第1の押圧部
25 第2の押圧部
26 前方部第2防漏溝
27 後方部第2防漏溝
28 第3の押圧部
29 第4の押圧部

Claims (8)

  1. 肌当接面側に配置された液透過性表面層、非肌当接面側に配置された防漏層、及び前記表面層と前記防漏層との間に配置された吸収層を備え、長手方向及びそれに直交する幅方向を有する吸収性物品であって、
    前記物品は、該物品を前記長手方向に沿って前方部、中央部及び後方部に区分する括れ部を、前記長手方向に沿う左右両側縁に有しており、
    前記前方部及び前記後方部はそれらの最大幅が略同一であるとともに、前記中央部の最大幅は前記前方部及び前記後方部の最大幅よりも狭く、
    前記中央部には、該中央部における前記左右両側縁よりも前記幅方向内方の位置に、該幅方向の外方へ向けて凸の弧状をした防漏溝が、該左右両側縁の形状に略倣うように形成されている吸収性物品。
  2. 前記長手方向に沿う2つの前記括れ部間の距離が、前記物品の該長手方向の長さの20%以上50%以下である請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記前方部と前記中央部とを区分する位置又はその近傍の位置に、及び前記後方部と前記中央部を区分する位置又はその近傍の位置に、前記幅方向に沿って延びる連続した第2の防漏溝を備える請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記中央部における前記幅方向の中央域に、前記物品の前記幅方向における曲げ剛性を高めるための圧縮手段を有する請求項1ないし3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記前方部及び前記後方部においては、それらの幅方向における最大幅を有する位置から前記括れ部に向けて前記物品の幅が漸減している請求項1ないし4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記前方部及び前記後方部においては、それらの幅方向における最大幅を有する位置が、該前方部及び該後方部における長手方向中央点と、該前方部及び該後方部における長手方向先端部との間に存在している請求項1ないし5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  7. 前記中央部に形成されている前記防漏溝が、該中央部内にのみ位置している請求項1ないし6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  8. 前記中央部に形成されている前記防漏溝が、前記吸収層における前記長手方向に沿う左右両側縁よりも前記幅方向外方に位置している請求項1ないし7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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