JP2014067925A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】光電変換効率が高い太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】基板上に間隙を介して配置された複数の太陽電池セルおよび前記太陽電池を覆うように配置された透明部材を有してなり、前記透明部材に入射した光が前記透明部材内を透過して、前記太陽電池セルに到達するように構成されてなる太陽電池モジュールであって、前記透明部材が、前記太陽電池セルの間隙に対応する位置にスリット状の凹部空間を有し、かつこの透明部材の光が入射する面側に光電変換率向上構造を有していることを特徴とする、太陽電池モジュール。
【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、太陽電池モジュールに関する。
有機薄膜太陽電池は、導電性ポリマーやフラーレン等を組み合わせた有機薄膜半導体を用いた太陽電池である。有機薄膜太陽電池は、シリコンやCu−In−Ga−Se(CIGS)、CdTeなどの無機系材料をベースとした太陽電池(以下、本明細書において、「太陽電池」を「PV」と記すことがある)に比べて光電変換膜を塗布や印刷という簡便な方法で生産でき、低コスト化できる可能性がある。その反面、有機薄膜太陽電池の光電変換効率や寿命は、従来の無機系太陽電池と比較して低いという課題を有する。
有機薄膜太陽電池モジュールの効率が低くなる要因として、PVセルの光電変換層中でキャリアの移動距離が短いため、光電変換層を薄く(100nm程度)に形成する必要があるため、結果として受光した光を十分に吸収できずに一部反射光として外に逃げてしまうことが挙げられる。さらに重要な効率低下要因としては、材料の物性からセルのリーク電流の電圧依存性が高く、光電流でセルの電極に電流方向に生じる電位差を小さく制限する必要があることにある。すなわち、セルの感光体幅を長く構築できず、セル領域に対するセル間ギャップ領域の面積比率が相対的に高まることから、他の材料系のPVモジュールほど開口率を高くできず、結果としてモジュール発電効率が小面積セル効率と比較して極端に低くなる。
そこで、PVモジュールの光電変換効率を向上させるために種々の工夫がなされている。例えば光ガイドによるによる無効光の利用(光マネジメント法)や、レーザやトリミングヘッドを用いたパターニングでモジュールの集積密度を向上する方法が挙げられる。光マネジメントは、間隙幅と開口率からセル幅が制約されるパターニング法と比較して、デバイスのセルサイズ効果による発電効率低下が生じにくい長所を有する。
図1に示すのは、従来の代表的な有機薄膜太陽電池モジュール100であって、PVセル101が透明基材102と封止板103との間に配置され、PVセル101を覆うように配置された光学部材106が配置されている。この光学部材106は、PVセル101と隣接する他のPVセル101との間隙104に対応した位置に断面が三角形形状の間隙空間(スリット)105が作成されている。ここで、光学部材106表面から間隙104にほぼ垂直に入射した光(A)は、スリット面で全反射して、PVセル101へと導かれる。その結果、光学部材106への光(A)の入射角が90°近傍である場合には、モジュールの実効的な開口率は100%近くまで改善できる。
しかし、光学部材への入射角が浅い場合には、スリット面への入射角が全反射条件から外れて間隙104に光が入射する条件がある。あるいは特定の角度で入射した光(例えば、光(A’))の場合には、その反射光は隣接するスリット面に導かれ、そこでは光の全反射角度条件から外れて間隙104に光入射してしまい、実質的は開口率の低下が避けられなかった。
このように、光の入射角度によって光マネジメントの開口率改善効果が低減するという問題があった。従って、太陽の軌道の季節因子により光マネジメントの効果が低減する現象を回避することは困難であった。
特開2005−166949号公報 特開2010−192468号公報
本発明の実施形態の目的は、セルサイズから生じる平面構造モジュールの実質的な開口率とセル発電効率という二律背反の課題解決にある。そして、課題の解決により、光電変換効率が高い太陽電池モジュールを提供することにある。
本発明の実施形態による太陽電池モジュールは、基板上に間隙を介して配置された複数の太陽電池セルおよび前記太陽電池セルを覆うように配置された透明部材を有してなり、前記透明部材に入射した光が前記透明部材内を透過して、前記太陽電池セルに到達するように構成されてなる太陽電池モジュールであって、前記透明部材が、前記太陽電池セルの間隙に対応する位置にスリット状の凹部空間を有し、かつこの透明部材の光が入射する面側に光電変換率向上構造を有していることを特徴とするもの、である。
従来の代表的な有機薄膜太陽電池モジュールを示す断面図。 有機薄膜太陽電池セルの構成を示す断面図。 本発明の実施形態による太陽電池モジュールの構成を示す断面図。 本発明の実施形態による太陽電池モジュールの光電変換率向上構造を示す上面図。 本発明の実施形態による太陽電池モジュールの構成を示す斜視図。 スリット状の凹部空間による光マネジメント効果を示す図。 本発明の実施形態による太陽電池モジュールにおける光マネジメント効果を示す図。 本発明の実施形態による太陽電池モジュールの構成を示す断面図。 本発明の実施形態による太陽電池モジュールの構成を示す断面図。 本発明の実施形態による太陽電池モジュールの構成を示す断面図。 本発明の実施形態による太陽電池モジュールの構成を示す断面図。 本発明の実施形態による太陽電池モジュールの構成を示す断面図。 本発明の実施形態による太陽電池モジュールにおいて低反射膜として適用可能なモスアイ型ナノ構造を示す斜視図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、下記は、本発明の実施の形態のうち好ましい諸例についての例示であり、従って、本発明の範囲は下記の具体的例示の範囲内のみに限定されることはない。
図2は、有機薄膜太陽電池セルの一具体例について示す構成断面図である。基板10上に形成された、透明電極11aと金属補助電極11bから構成される陽極11上には、順次正孔輸送層12、光電変換層13、電子輸送層14が積層されている。ここで、光電変換層13は、好ましくは、p型半導体13aとn型半導体13bとがバルクへテロジャンクションした構造の薄膜である。電子輸送層14には、陰極15が形成され、さらに、太陽電池セルの表面には、封止材16が設けられている。○はエレクトロンを、●はホールを、示す。
太陽電池セルは、陽極11と光電変換層13および対向電極(陰極)15を基本構成とし、このような太陽電池セルは、例えば、封止材16にアルミニウムを蒸着して陰極15を形成し、その上に光電変換層13を設け、さらに透明性を有する陽極11をスパッタまたは塗布で成膜することによって得ることができる。図2に示されるように、電極(陽極11、陰極15)と光電変換層13との間にはPEDOT/PSSや酸化Moなどの正孔輸送材料よりなる正孔輸送層12や、TiOや金属Caなどの電子輸送材料よりなる電子輸送層14を中間層として設けることが望ましい。
図3は、本発明の実施形態による太陽電池モジュールの好ましい実施例(基本構成図)の断面図である。
この図3には、基板10上に間隙17を介して配置された複数の太陽電池セル18および太陽電池セル18を覆うように配置された透明部材19を有してなり、この透明部材19に入射した光がこの透明部材19内を透過して、太陽電池セル18に到達するように構成されてなる太陽電池モジュール20であって、透明部材19が、太陽電池セル18の間隙17に対応する位置にスリット状の凹部空間21を有し、かつこの透明部材19の光が入射する面側に、光電変換率向上構造22を有している太陽電池モジュール20が示されている。
なお、図3には、透明部材19の太陽電池セル18の間隙17に対応する位置に3つのスリット状の凹部空間21が示されている。このスリット状の凹部空間21の数は任意である。同様に、太陽電池セル18の数ならびに間隙17の数も任意である。
光電変換率向上構造22としては、光電変換率向上構造22の上面図である図4に示されるもの、例えば、好ましくはラインプリズム(図4A)、ラインプリズムが一部分断されたもの(図4B)、底面形状が多角形である角錐の組み合わせ物(例えば、底面が三角形である角錐の組み合わせ物(図4C)、底面が四角形である角錐の組み合わせ物(図4D))、円推の組み合わせ物、半球体の組み合わせ物(図4E)、微小なラインプリズムの組み合わせ物(図4F)、その他の微小な光電変換率向上構造の組み合わせ物(図4G)等を挙げることができる。この中では、ラインプリズム(図4A)が特に好ましい。
図5は、光電変換率向上構造22として図4Aに示す構造のラインプリズム22aを有する本発明の実施の形態による太陽電池モジュール20の斜視図である。なお、この図5では、ラインプリズム22aと透明部材19とが分割して描かれているが、ラインプリズム22aと透明部材19とは、図3の断面図から明らかなように一体化ないし連続している。ここで、αは、スリット状の凹部空間21の頂点を結ぶ連続線の方向を示す方向線であり、βは、ラインプリズム22aの頂点を結ぶ連続線の方向を示す方向線である。
この図5には、スリット状の凹部空間21の方向(方向線αの方向)とラインプリズム22aの方向(方向線βの方向)との交叉角度が90°である場合が、特に示されている。
本発明の実施形態による太陽電池モジュールでは、スリット状の凹部空間21(方向線αの方向)と22a(方向線βの方向)との交叉角度は、30〜90°であり、好ましくは45〜90°であり、特に好ましくは80〜90°ある。交叉角度が30°未満の場合には、光がセル間の間隙に入射する割合が増えてしまうことから、好ましくない。
図6および図7は、本発明の実施形態による太陽電池モジュールによって達成される光マネジメントの効果を説明する図である。ここで、図6は、スリット状の凹部空間を有するが、表面に光電変換率向上構造を有しない従来の太陽電池モジュールにおける光の屈折状態を示し、図7は、スリット状の凹部空間および光電変換率向上構造22を有する本発明の実施形態による太陽電池モジュールにおける光の屈折状態を示している。図6Aおよび図7Aは、太陽電池モジュールを上面方向から観察したとき、図6Bおよび図7Bは、太陽電池モジュールを断面方向から観察したときのものである。
図6Aおよび図6Bに示されるように、従来の太陽電池モジュールにおいては、透明部材に対してごく浅い角度で入射した光は、スリット面(例えば約70度斜面)に対して全反射角より深い角度で入射する。この条件では、ほとんどの光はスリット面を通過してスリット空間に入射する。光の一部は太陽電池セルの間隙部に入射して発電には寄与しない。これに対して、図7Aおよび図7Bに示されるように、本発明の実施形態による有機薄膜太陽電池モジュールでは、透明部材の表面に形成された光電変換率向上構造22によって、入射光はスリットの形成方向にある角度を以って屈折させられる。屈折した入射光は、スリット形成方向に対して垂直方向の入射角度に加えて、平行方向にも角度をなしてスリット面に入射することになる。その結果、光のスリット面に対する入射角は全反射角度より浅くなり、光はスリット面で全反射して太陽電池セルを形成した領域へと戻される。この効果によって、太陽電池モジュールの実効開口率は100%に近付くことになる。
前記したように、光電変換率向上構造には、図4に示されるラインプリズムおよびその他のプリズムが包含される。このようなプリズム自体およびその光学的特性自体は公知であるものの、そのようなプリズムを、太陽電池モジュール(特に、複数の太陽電池セルが隣接し、間隙をもって配置され、かつこの間隙に対応する位置にスリット状の凹部空間が形成された透明部材を用いてなる有機薄膜太陽電池モジュール)に適用した場合には、そのようなプリズムが太陽電池モジュールの光電変換率向上させる構造物として機能しうることは当業者においても全く思いがけなかったことである。
<太陽電池モジュール(具体的構成)>
本発明の特に好ましい実施形態に係る太陽電池モジュールは、バルクへテロ接合型のものである。バルクへテロ接合型の光電変換層の特徴は、p型半導体とn型半導体がブレンドされ、ナノオーダーのpn接合が光電変換層全体に広がっていることである。そのため、従来の積層型有機薄膜太陽電池よりもpn接合領域が広く、実際に発電に寄与する領域も光電変換層全体に広がっている。従って、バルクへテロ接合型有機薄膜太陽電池における発電に寄与する領域は、積層型有機薄膜太陽電池と比べ圧倒的に厚くなり、それに伴い光子の吸収効率も向上し、取り出せる電流も増加する。
以下、本発明の実施形態に係る有機薄膜太陽電池モジュールの各構成部材について説明する。
<<基板>>
本発明の実施形態による有機薄膜太陽電池モジュールにおいて、基板10は、主として、他の構成部材を支持するためのものである。この基板10は、太陽電池モジュールを製造する際ならびに太陽電池モジュールを使用する際の環境ないし条件下において、充分な耐久性を有しているものが好ましく、例えば電極を形成する際の熱や有機溶剤によって容易に変質しないものが好ましい。基板10の材料としては、例えば、無アルカリガラス、石英、ガラス等の無機材料、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、液晶ポリマー、シクロオレフィンポリマー等のプラスチック、高分子フィルム、ステンレス鋼(SUS)、シリコン等の金属基板等が挙げられる。この中では、特に無アルカリガラスおよびポリエチレンナフタレートが好ましい。
基板10は、太陽電池セルの受光面側に設けることが出来るし、太陽電池セルの非受光面側に設けることも出来る。太陽電池セルの受光面側に設けて、基板10を透過した光によって発電を行う場合には、基板は透明なものを使用する。太陽電池セルの非受光面側に設ける場合、基板は透明なものでも不透明なものであってもよい。基板10の厚さは、その他の構成部材を支持するために十分な強度があれば特に限定されないが、好ましくは0.5〜2.0mmである。
<<透明部材>>
本発明の実施形態による太陽電池モジュールにおいては、透明部材19として、屈折率が1.3以上、1.7以下、特に好ましくは1.4以上、1.6以下、のものを使用することができる。透明部材としては、可視光領域での光透過率が高く、かつ耐候性のあるもので、高分子樹脂材料ではアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シリコーン系樹脂等が透明部材として好適な材料である。無機材料では無アルカリの光学用ガラスが好適である。
加工性を考慮すれば注型成型が可能であり、かつ材料コストが安いアクリル系樹脂が主要部材として特に好ましい。
スリット状の凹部空間および光電変換率向上構造
透明部材19は、太陽電池セル18の間隙17に対応する位置にスリット状の凹部空間21を有し、かつこの透明部材19の光が入射する面側に、光電変換率向上構造22を有している。
このスリット状の凹部空間21は、断面形状が三角形のもの、特に断面形状が二等辺三角形であるものが好ましい。断面形状が二等辺三角形である場合、その底角の大きさは、40〜80°好ましくは50〜75°、特に好ましくは60〜70°である。二等辺三角形の底辺の長さは、主として、太陽電池セル18の間隙17の長さに応じ、この間隙17の長さと同じか、この間隙17の長さのマイナス20%〜プラス20%の範囲内の長さに定めることができる。従って、底辺の長さは0.8〜4.0mm、好ましくは0.9〜3.0mm、特に好ましくは1.0〜2.0mmであり、高さは、0.6〜12mm、好ましくは0.8〜6.0mm、特に好ましくは0.9〜3.0mm、である。
また、スリット状の凹部空間21は、図8Aに示されるように、スリット内壁面が曲面であるものも好ましい。
凹部空間21の内部は、空気によって満たされているのが通常でありかつ好ましいが、透明部材21とは異なる屈折率の材料あるいは反射性材料によって満たされていてもよい。
透明部材19にスリット状の凹部空間21を設ける方法は任意である。例えば、(イ)板状の透明部材を用意し、その後に切削加工その他の方法によって、この透明部材にスリット状の凹部空間21を形成する方法、(ロ)溶融ないし軟化状態にある透明部材を、スリット状の凹部空間21が形成されるような型に供給し、その後に、これを硬化させる方法、(ハ)断面形状が台形である透明部材を複数用意し、この複数の台形の透明部材の側面がスリット状の凹部空間21の内壁面となるように配置した物(図8B)等を挙げることができる。この中では、(ロ)の方法がスリット状の凹部空間の表面粗さおよび製作コストの観点から最も好ましい。
また、透明部材の表面に光電変換率向上構造を設ける方法も任意である。例えば、(ニ)板状の透明部材を用意し、その後に切削加工その他の方法により、この透明部材の表面に光電変換率向上構造を形成する方法、(ホ)溶融ないし軟化状態にある透明部材を、所定の光電変換率向上構造が形成されるような型に供給し、その後に、これを硬化させる方法、(ヘ)「板状の透明部材」と「表面に光電変換率向上構造を有する透明部材」とを別途用意し、その後、これらの両透明部材を接合する方法等を挙げることができる。ここで、(ヘ)における「板状の透明部材」には、前記のスリット状の凹部空間19を有しているもの、およびスリット状の凹部空間19を有していないものの両者が包含される。後者のスリット状の凹部空間19を有していないものである場合、「表面に光電変換率向上構造を有する透明部材」を接合した後に、スリット状の凹部空間19を形成することができる。(へ)における「板状の透明部材」と「表面に光電変換率向上構造を有する透明部材」とは、同一種類の材料からなるものであっても、異なる種類の材料からなるものであってもよい。相対的に存在比率が高い「板状の透明部材」としては、光学的特性を重視してアクリル系樹脂を用い、外部環境に曝される「表面に光電変換率向上構造を有する透明部材」としては、物理的ないし機械的特性を考慮してポリカーボネート系樹脂を用いることができる。このような構成のものは、砂塵などによる物理的磨耗が多い環境に備える場合に特に適している。
(へ)において、「板状の透明部材」と「表面に光電変換率向上構造を有する透明部材」とを接合する際、特に両部材が光学的特性、例えば屈折率に違いがある場合には、接着剤兼屈折率調整材、例えば各種の透明ポッティング剤、各種シリコーンゲル、各種シリコーンゾル、各種ガラス・アクリル接着剤(例えば、好ましくは、サンライズMSI社製フォトボンドなど)を適用できる。
<<太陽電池セル>>
以下、本発明の実施形態に係る太陽電池セルの他の各構成部材について説明する。
陽極
図2に示されるように、陽極11は、基板10の上に形成される。陽極11の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されない。通常は、透明または半透明の導電性を有する材料を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法、塗布法等で成膜することによって、陽極11を形成することができる。
透明または半透明の電極材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が挙げられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラスを用いて作製された膜(NESA等)や、金、白金、銀、銅等が用いられる。特に、ITOまたはFTOが好ましい。また、電極材料として、有機系の導電性ポリマーであるポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体等を用いてもよい。
陽極11の膜厚は、ITOの場合、30〜300nmであることが好ましい。30nmより薄くすると、導電性が低下して抵抗が高くなり、光電変換効率低下の原因となる。300nmよりも厚くすると、ITOに可撓性がなくなり、応力が作用するとひび割れてしまうことがある。
陽極11のシート抵抗は、可能な限り低いことが好ましく、10Ω/□以下であることが好ましい。陽極11は、単層であってもよく、異なる仕事関数の材料で構成される層を積層したものであってもよい。
正孔輸送層
正孔輸送層12は、必要に応じて任意に、陽極11と光電変換層13との間に配置される。正孔輸送層12の機能には、下層の電極の凹凸をレベリングして太陽電池素子の短絡を防ぐこと、正孔のみを効率的に輸送すること、光電変換層13との界面近傍で発生した励起子の消滅を防ぐこと等がある。正孔輸送層12の材料としては、PEDOT/PSS(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホネート))等のポリチオフェン系ポリマー、ポリアニリン、ポリピロール等の有機導電性ポリマーが好ましい。ポリチオフェン系ポリマーの代表的な製品としては、例えば、スタルク社のClevios PH500、CleviosPH、CleviosPV P Al 4083、CleviosHIL1.1が挙げられる。無機物では、酸化モリブテンが好適な材料である。
正孔輸送層12の材料としてClevios PH500を使用する場合、膜厚は20〜100nmであることが好ましい。薄すぎる場合は、下部電極の短絡を防止する作用がなくなり、ショートが発生してしまう。厚すぎる場合は、膜抵抗が大きくなり、発生した電流を制限してしまうため、光変換効率が低下する。
正孔輸送層12の成膜方法は、薄膜を形成できる方法であれば特に限定されないが、例えばスピンコート法等で塗布することが可能である。正孔輸送層12の材料を所望の膜厚に塗布した後、ホットプレート等で加熱乾燥することができる。140〜200℃で数分〜10分間程度加熱乾燥することが好ましい。塗布する溶液は、予めフィルターでろ過したものを使用することが望ましい。
光電変換層
光電変換層13は、陽極11と陰極15との間に配置される。本発明の好ましい実施形態による太陽電池は、バルクへテロ接合型の太陽電池である。
バルクヘテロ接合型の太陽電池は、p型半導体とn型半導体が光電変換層中で混合してミクロ層分離構造をとることが特徴である。バルクへテロ接合型は、混合されたp型半導体とn型半導体が光電変換層内でナノオーダーのサイズのpn接合を形成し、接合面において生じる光電荷分離を利用して電流を得る。p型半導体は、電子供与性の性質を有する材料で構成される。一方、n型半導体は、電子受容性の性質を有する材料で構成される。本発明の実施形態においては、p型半導体およびn型半導体の少なくとも一方が有機半導体であってよい。
p型有機半導体としては、例えば、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、オリゴチオフェンおよびその誘導体、ポリビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリシランおよびその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体等を使用することが好ましい。これらを併用してもよい。また、これらの共重合体を使用してもよく、例えば、チオフェン−フルオレン共重合体、フェニレンエチニレン−フェニレンビニレン共重合体等が挙げられる。
好ましいp型有機半導体は、π共役を有する導電性高分子であるポリチオフェンおよびその誘導体である。ポリチオフェンおよびその誘導体は、優れた立体規則性を確保することができ、溶媒への溶解性が比較的高いという特性を有する。ポリチオフェンおよびその誘導体は、チオフェン骨格を有する化合物であれば特に限定されない。
そのようなポリチオフェンおよびその誘導体の具体例としては、ポリ3−メチルチオフェン、ポリ3−ブチルチオフェン、ポリ3−ヘキシルチオフェン、ポリ3−オクチルチオフェン、ポリ3−デシルチオフェン、ポリ3−ドデシルチオフェン等のポリアルキルチオフェン;ポリ3−フェニルチオフェン、ポリ3−(p−アルキルフェニルチオフェン)等のポリアリールチオフェン;ポリ3−ブチルイソチオナフテン、ポリ3−ヘキシルイソチオナフテン、ポリ3−オクチルイソチオナフテン、ポリ3−デシルイソチオナフテン等のポリアルキルイソチオナフテン;ポリエチレンジオキシチオフェン等が挙げられる。
また、近年では、カルバゾール、ベンゾチアジアゾールおよびチオフェンからなる共重合体であるPCDTBT(ポリ[N−9”−ヘプタ−デカニル−2,7−カルバゾール−アルト−5,5−(4’,7’−ジ−2−チエニル−2’,1’,3’−ベンゾチアジアゾール)])などの誘導体が、優れた光電変換効率を得られる化合物として知られている。上記の各化合物は、いずれも本発明の実施形態において適用可能である。
これらの導電性高分子は、溶媒に溶解させた溶液を塗布することにより成膜可能である。従って、大面積の有機薄膜太陽電池を、印刷法等により、安価な設備にて低コストで製造できるという利点がある。
n型有機半導体としては、フラーレンおよびその誘導体が好適に使用される。ここで使用されるフラーレン誘導体は、フラーレン骨格を有する誘導体であれば特に限定されない。具体的には、C60、C70、C76、C78、C84等を基本骨格として構成される誘導体が挙げられる。フラーレン誘導体は、フラーレン骨格における炭素原子が任意の官能基で修飾されていてもよく、この官能基同士が互いに結合して環を形成していてもよい。フラーレン誘導体には、フラーレン結合ポリマーも含まれる。溶剤に親和性の高い官能基を有し、溶媒への可溶性が高いフラーレン誘導体が好ましい。
フラーレン誘導体における官能基としては、例えば、水素原子;水酸基;フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等のアルキル基;ビニル基等のアルケニル基;シアノ基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基、チエニル基、ピリジル基等の芳香族複素環基等が挙げられる。具体的には、C60H36、C70H36等の水素化フラーレン、C60、C70等のオキサイドフラーレン、フラーレン金属錯体等が挙げられる。
上述した中でも、フラーレン誘導体として、60PCBM([6,6]−フェニルC61酪酸メチルエステル)または70PCBM([6,6]−フェニルC71酪酸メチルエステル)を使用することが特に好ましい。
未修飾のフラーレンを使用する場合、C70を使用することが好ましい。フラーレンC70は、光キャリアの発生効率が高く、有機薄膜太陽電池に使用するのに適している。
光電変換層におけるn型有機半導体とp型有機半導体の混合比率は、n型有機半導体の含有率をp型半導体がP3AT系の場合 およそn:p=1:1とすることが好ましい。また、p型半導体がPCDTBT系の場合 およそn:p=4:1とすることが好ましい。
有機半導体を塗布するためには、溶媒に溶解するのが一般的であるが、それに用いる溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、テトラリン、デカリン、メシチレン、n−ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン等の不飽和炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン等のハロゲン化飽和炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル類が挙げられる。特に、ハロゲン系の芳香族溶剤が好ましい。これらの溶剤を単独、もしくは混合して使用することが可能である。
溶液を塗布し成膜する方法としては、スピンコート法、ディップコート法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、スプレー法、スクリーン印刷、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、グラビア・オフセット印刷、ディスペンサー塗布、ノズルコート法、キャピラリーコート法、インクジェット法等が挙げられ、これらの塗布法を単独で、もしくは組み合わせて用いることができる。
電子輸送層
電子輸送層14は、必要に応じて任意に、陰極15と光電変換層13との間に配置される。電子輸送層14は、正孔をブロックして電子のみを効率的に輸送する機能、および光電変換層13と電子輸送層14との界面で生じたエキシトンの消滅を防ぐ機能を有する。
電子輸送層14の材料としては、金属酸化物、たとえばゾルゲル法にてチタンアルコキシドを加水分解して得たアモルファス性の酸化チタンなどが挙げられる。
成膜方法は、薄膜を形成できる方法であれば特に限定されないが、例えば、スピンコート法が挙げられる。電子輸送層の材料として酸化チタンを使用する場合、膜厚は5〜20nmの厚さに成膜する事が望ましい。膜厚が上記範囲より薄い場合は、ホールブロック効果が減少してしまうため、発生したエキシトンが電子とホールに解離する前に失活してしまい、効率的に電流を取り出すことができない。膜厚が厚すぎる場合は、膜抵抗が大きくなり、発生した電流を制限してしまうため光変換効率が低下する。塗布溶液は、あらかじめフィルターで濾過したものを使用することが望ましい。規定の膜厚に塗布した後、ホットプレートなどを用いて加熱乾燥することができる。50℃〜100℃で数分〜10分間程度、空気中にて加水分解を促進しながら加熱乾燥する。無機物では金属カルシウムなどが好適な材料である。
陰極
陰極15は、光電変換層13(または電子輸送層14)の上に積層される。導電性を有する材料を真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法、塗布法等で成膜することが好ましい。電極材料としては、導電性の金属薄膜、金属酸化物膜等が挙げられる。陽極11を仕事関数の高い材料を用いて形成した場合、陰極15には仕事関数の低い材料を用いることが好ましい。仕事関数の低い材料としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属等が挙げられる。特に好ましい具体例としては、Li、In、Al、Ca、Mg、Sm、Tb、Yb、Zr、Na、K、Rb、Cs、Ba、およびこれらの合金を挙げることができる。
陰極15は、単層であってもよく、異なる仕事関数の材料で構成される層を積層したものでもよい。また、前記仕事関数の低い材料のうちの1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫などとの合金でもよい。特に好ましい合金の例としては、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、カルシウム−アルミニウム合金等が挙げられる。
陰極15の膜厚は、1nm〜500nm、好ましくは10nm〜300nmである。膜厚が上記範囲より薄い場合は、抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない。膜厚が上記範囲より厚い場合には、陰極15の成膜に長時間を要するため材料温度が過度に上昇し、有機層にダメージを与えて性能が劣化してしまうことがある。さらに、材料を大量に使用するため、成膜装置の占有時間が長くなり、コストアップに繋がる。
<本発明の好ましい他の実施形態等>
先に説明したように、図3は、本発明の実施形態による太陽電池モジュールの好ましい実施例(基本構成図)の断面図である。図5は、光電変換率向上構造22としてラインプリズムを採用する本発明の実施の形態による太陽電池モジュール20aが示されている。この光電変換率向上構造は、表面が平坦は透明部材に、光電変換率向上構造を有するシートを貼り付けてもいいし、例えば注型法で両者を一体化して成型作成することもできる。シートを貼り付ける構成の利点は、透明部材と光電変換率向上構造の材質を変えることができるため、例えば光電変換率向上構造を機械的に強靭なポリカーボネートに、透明部材を耐光性と光透過性に優れたアクリル樹脂にすることで、砂塵等の吹き付けによる劣化に強くすることができる。また、劣化時の修復を、シートの貼り替えのみで済み、低コストであることが挙げられる。一方で、一体成型の利点は、有機薄膜太陽電池モジュール製造時の低コスト化が挙げられる。
図9は、本発明の実施態様による太陽電池モジュールの改良実施例の構成を示す断面図である。図3の基本構成に加えて、光電変換率向上構造22の表面に低反射膜23を設けている点に特徴がある。この低反射膜としては、反射率が2%以下、特に0.1%以下のものが好ましい。低反射膜の形成材料としては任意のものを採用できる。特に好ましいものとしては、例えばMgFを挙げることができる。低反射膜23は、MgF単層に限定されることはなく、MgFを含む多層膜も包含される。
この低反射膜23としては、前述の透明部材19や光電変換率向上構造22と同質の材料によってモスアイ型ナノ構造(図13)を形成させた低反射膜、ならびに上述のMgF層等の上に更にモスアイ型ナノ構造を形成させた低反射膜を用いることができる。
図10は、本発明の実施態様による太陽電池モジュールの他の改良実施例の構成を示す断面図である。図3の基本構成に加えて、太陽電池セルの間隙の基板対向面に光反射性および(または)光拡散性の材料24を設置したところに特徴がある。この光反射性および(または)光拡散性の材料24によって、スリット状の凹部空間21に漏れた光の一部を、多重反射ないし拡散させて太陽電池セルに入射させ、再利用することが可能になる。透明基板10の太陽電池セルの非形成面の、間隙17に対向する位置に、光反射性材と光拡散性材とを積層して、二層構造の光拡散反射面を形成することができる。
ここで、光反射性および(または)光拡散性の材料24としては、例えば、反射率の高い表面を有する材質で、例えば、表面が良く研磨されたアルミニウムや、クロムなどの金属、ガラスや樹脂などの表面に銀メッキなどで反射膜を設けた鏡状の反射板、ガラスや樹脂などの表面に金属(特に好ましくはアルミニウム)を蒸着した反射板、各種金属箔、などを用いることができる。具体的には、例えば3M社製の反射フィルム「ビキュイティESR」や麗光社の「ルイルミラー」などを選択することで、97%以上の反射率を有する反射板を作製できる。また、高反射率の光散乱材として、古川電工社製の「MCPET」を代表とするマイクロ発泡フィルム(98%以上の拡散反射)を適用することもできる。一枚のフィルムで反射層を形成する場合には、モスアイ構造を代表とする無反射膜とマイクロ発泡構造を代表とする光散乱完全反射層をフィルム上に交互に形成したストライプフィルムを、太陽電池セル18と間隙17の位置に合わせて(セル位置に無反射膜、間隙位置に完全反射膜を配置して)基板裏面に貼り付ける構成も有効である。さらに異なる反射層構成として、反射鏡面の上に光拡散シートを積層する構造もある。この積層構造には鏡面表面に直に積層する構成と、透明基板を挟んで鏡面と光拡散シートを対向して形成する構成がある。
図11は、本発明の実施態様による太陽電池モジュールの改良実施例の構成を示す断面図である。図3の基本構成に加えて、光学部材19の側面に反射材25を設置したところに特徴がある。反射材25は、光学部材19の中に光を閉じ込める効果があり、発電効率の向上に寄与する。反射層25は、好ましくは、例えば、銀やアルミニウムなど高反射率の金属を、透明部材19の側面に、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなどの方法で薄膜鏡面として形成したものを挙げることができる。また、反射材の一部を絶縁体膜で被覆する構成も本発明のバリエーションとして存在する。
図12は、本発明の実施態様による太陽電池モジュールに、図9、10、11の改良を加えた実施例の構成を示す断面図である。図3の基本構成に加えて、低反射膜23、光反射性および(または)光拡散性の材料24、および反射材25を設置したところに特徴がある。
以上のように本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他様々な形態で実施されることが可能であるとともに、発明の要旨を逸脱しない限り、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形などは、発明の範囲に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…基板
11…陽極
12…正孔輸送層
13…光電変換層
14…電子輸送層
15…陰極
16…封止材
17…間隙
18…太陽電池セル
19…透明部材
20…有機薄膜太陽電池モジュール
21…スリット状の凹部空間
22…光電変換率向上構造
23…低反射膜
24…光反射性および(または)光拡散性の材料
25…反射材

Claims (7)

  1. 基板上に間隙を介して配置された複数の太陽電池セルおよび前記太陽電池を覆うように配置された透明部材を有してなり、前記透明部材に入射した光が前記透明部材内を透過して、前記太陽電池セルに到達するように構成されてなる太陽電池モジュールであって、
    前記透明部材が、前記太陽電池セルの間隙に対応する位置にスリット状の凹部空間を有し、かつこの透明部材の光が入射する面側に光電変換率向上構造を有していることを特徴とする、太陽電池モジュール。
  2. 前記透明部材は、屈折率1.3以上1.7以下である、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記スリット状の凹部空間は、その断面形状が三角である、請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記光電変換率向上構造は、その断面形状が三角形であるラインプリズムであって、前記ラインプリズムの頂点を結ぶ連続線の方向と、前記スリット状の凹部空間の頂点を結ぶ連続線の方向とが交叉するように、前記ラインプリズムが配置されてなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 複数の前記太陽電池セルは、光電変換層と、前記光電変換層の一方の面に配置された透明電極と、前記光電変換層の前記透明電極が配置された面とは反対側の面に配置された対向電極を有するものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記光電変換率向上構造は、その表面に低反射膜が形成された、請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記基板の、前記太陽電池セルの間隙に対応する位置に光反射材が配置された、請求項1〜6のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
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