JP2014066809A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示装置又は光学系材料のような高透明性を必要とする分野で、かつ厚膜で使用される透明膜の場合において、アルカリ現像によるパターン形成ができ、大気下での耐熱透明性が高く、耐クラック性が高いという物性を満たす新規な感光性樹脂組成物を提供することである。
【解決手段】1分子内にカルボキシル基又はジカルボン酸無水物基を有するアルカリ可溶性シリコーン樹脂(A);界面活性剤(B);溶解促進剤(C);1分子内に少なくとも2つの光重合性二重結合及び少なくとも2つの芳香環を含む化合物(D);及び光重合開始剤(E);を含む感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、及び感光性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物又は透明絶縁膜に関する。
近年、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどの表示装置の光利用効率を高めるため、使用される絶縁材料に高い耐熱透明性が求められている。
この絶縁材料に感光性樹脂が用いられる場合には、これを基材に塗布し、ソフトベークを施し、所望のパターニングマスクを介して活性光線を照射(露光)し、現像し、熱硬化処理を施すことが多い。この現像工程において、アルカリ現像液でのパターン形成法は、有機溶剤を使用して現像する場合と比べ、環境への負荷が低く、かつコストを抑えられるという利点があるため、アルカリ現像可能な感光性樹脂が強く望まれている。
例えば、特許文献1には、アルカリ現像が可能な感光性樹脂組成物が開示されている。一方、高い耐熱透明性を有する材料として、ポリシロキサンが知られており、特許文献2及び3には、アルカリ現像が可能な感光性シロキサン系材料が開示されている。
特開2008−216563号公報 特開2009−19093号公報 国際公開第2012/019734号パンフレット
しかし、特許文献1に開示されている技術は、アルカリ現像性と高い硬度を有するが、厚膜で使用する場合の耐熱透明性は不十分と考えられる。また、特許文献2及び3に開示されている技術を厚膜で使用する場合には、アルカリ現像液で現像する際に現像残渣の抑制の向上が望まれる。したがって、表示装置又は光学材料として厚膜で使用される透明膜において、アルカリ現像性には未だに検討の余地がある。
それ故に、表示装置又は光学系材料のような高透明性を必要とする分野で、厚膜で使用される透明膜において、アルカリ現像性、大気下での耐熱透明性、及び耐クラック性を満たす感光性成膜材料は、未だ見出されていないのが現状である。
したがって、本発明の課題は、表示装置又は光学系材料のような高透明性を必要とする分野で、かつ透明膜を厚膜で使用する場合において、アルカリ現像によるパターン形成ができ、大気下での耐熱透明性が高く、耐クラック性が高いという物性を満たす新規な感光性樹脂組成物を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決するために、鋭意検討を重ねて、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 1分子内にカルボキシル基又はジカルボン酸無水物基を有するアルカリ可溶性シリコーン樹脂(A);
界面活性剤(B);
溶解促進剤(C);
1分子内に少なくとも2つの光重合性二重結合及び少なくとも2つの芳香環を含む化合物(D);及び
光重合開始剤(E);
を含む感光性樹脂組成物。
[2] 前記アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A):100質量部;
前記界面活性剤(B):1質量部〜80質量部;
前記溶解促進剤(C):1質量部〜80質量部;
前記1分子内に少なくとも2つの光重合性二重結合及び少なくとも2つの芳香環を含む化合物(D):1質量部〜300質量部;及び
前記光重合開始剤(E):0.01質量部〜50質量部;
を含む、[1]に記載の感光性樹脂組成物。
[3] 前記アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)は、1分子内に光重合性二重結合基をさらに有する、[1]又は[2]に記載の感光性樹脂組成物。
[4] 前記アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)は、
下記一般式(I):
12 aSi(R33-a (I)
{式中、R1は、カルボキシル基又はジカルボン酸無水物基を含む炭素原子数が4〜20の一価の有機基であり、R2はメチル基であり、R3は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及びイソプロポキシ基から成る群より選ばれる少なくとも1種の一価の有機基、水酸基、又は塩素(Cl)であり、そしてaは、0又は1の整数である。}
で表されるシラン化合物(A−1);
下記一般式(II):
4 b5 cSi(R34-b-c (II)
{式中、R3は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及びイソプロポキシ基から成る群より選ばれる少なくとも1種の一価の有機基、水酸基、又はClであり、R4及びR5は、光重合性二重結合基若しくは重合性環状エーテル結合基を含む炭素原子数が2〜20の基、炭素原子数が6〜20のアリール基、炭素原子数が2〜20のアルキルアリール基、メルカプト基若しくはアミノ基で置換されていてもよい炭素原子数が1〜20のアルキル基、炭素原子数が5〜20のシクロアルキル基、又はカルボキシル基若しくはジカルボン酸無水物基を含む炭素原子数が4〜20の基であり、R4とR5は、同一でも異なっていてもよく、さらに共有結合を介して互いに結ばれていてもよく、bは、0〜2より選ばれる整数であり、cは、0又は1の整数であり、そしてb+cは、2を超えない。}
で表されるシラン化合物(A−2);及び
下記一般式(III):
6 2Si(OH)2 (III)
{式中、R6は、炭素原子数が6〜20のアリール基、炭素原子数が2〜20のアルキルアリール基、又はメルカプト基若しくはアミノ基で置換されていてもよい炭素原子数が1〜20のアルキル基、又は炭素原子数が5〜20のシクロアルキル基であり、互いに同一であっても異なっていてもよく、そして共有結合を介して互いに結ばれていてもよい。}
で表されるシランジオール化合物(A−3);
を触媒の存在下で反応させることによって得られる、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
[5] 前記界面活性剤(B)は、非イオン系界面活性剤である、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
[6] 前記界面活性剤(B)は、シリコーン系界面活性剤である、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
[7] 前記界面活性剤(B)は、下記一般式(IV−1)又は(IV−2):
Figure 2014066809
Figure 2014066809
{上記式(IV−1)又は(IV−2)中、R7〜R16は、独立して、炭素原子数が1〜6のアルキル基を表し、R17は、水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、d及びeは、独立して1以上の整数を表し、EOは、エチレンオキシ基を表し、POは、プロピレンオキシ基を表し、f及びgは、0以上の整数を表すが、f+gは、1以上の整数を表し、mは、1〜6の整数を表し、EO及びPOは、[(EO)−(PO)]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。}
で表されるポリエーテル変性オルガノシロキサンである、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
[8] 前記溶解促進剤(C)は、カルボン酸化合物である、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
[9] 前記1分子内に少なくとも2つの光重合性二重結合及び少なくとも2つの芳香環を含む化合物(D)は、
下記一般式(V−1)で表されるアルキレンオキシド付加モル数が0〜30のビスフェノールA骨格を有するジ(メタ)アクリレート、
下記一般式(V−2)で表されるビスフェノールA骨格を有するジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、及び
下記一般式(V−3)で表されるフルオレンジ(メタ)アクリレート:
Figure 2014066809
Figure 2014066809
Figure 2014066809
{上記式(V−1)、(V−2)又は(V−3)中、R18及びR19は、それぞれ独立に、炭素原子数2〜4のアルキレン基であり、R20及びR21は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基であり、h及びiは、整数であるが、それぞれ同じであっても異なっていてもよく、h+i=0〜24であり、そして上記式(V−3)におけるフルオレン骨格は、炭素原子数1〜28の置換基を有していてもよい。}
から成る群から選択される少なくとも1つである、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
[10] 前記感光性樹脂組成物中の全固形分の質量を基準として、0.1質量%〜20質量%の前記界面活性剤(B)及び0.1質量%〜20質量%の前記溶解促進剤(C)を含む、[1]〜[9]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
[11] 溶剤(J)をさらに含む、[1]〜[10]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
[12] [1]〜[11]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
[13] [1]〜[11]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を硬化して得られる透明絶縁膜。
[14] 以下の工程:
基材上に[1]〜[11]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を塗布して塗布膜を得る工程;
該塗布膜に活性光線を照射して露光部を光硬化させる工程;
現像液を用いて該塗布膜の未硬化部分を除去する工程;及び
基材及び該塗布膜の光硬化部分を加熱する工程;
を順に含む、硬化レリーフパターンの形成方法。
[15] [14]に記載の方法によって形成される硬化レリーフパターン。
本発明の感光性樹脂組成物は、表示装置又は光学系材料のような高透明性を必要とする分野で、かつ厚い透明膜を使用する場合において、アルカリ現像によるパターン形成ができ、大気下での耐熱透明性が高く、耐クラック性が高いという物性を満たす新規な感光性樹脂組成物を提供できる。さらに、本発明の硬化物及び透明絶縁膜は、優れた透明性及び高耐熱性を同時に達成する硬化レリーフパターンを有する表示装置の製造を可能とする。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態と略記する)を詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で変形して実施することができる。
本発明の実施形態では、感光性樹脂組成物は、以下の成分:
(A)1分子内にカルボキシル基又はジカルボン酸無水物基を有するアルカリ可溶性シリコーン樹脂;
(B)界面活性剤;
(C)溶解促進剤;
(D)1分子内に、少なくとも、光重合性二重結合を二つと、芳香環を二つ有する化合物;
(E)光重合開始剤;
所望により、紫外線吸収剤(F);
所望により、シランカップリング剤(G);
所望により、酸化防止剤(H);
所望により、ニトロキシ化合物(I);
所望により、溶剤(J);及び
所望により、重合禁止剤、可塑剤などのその他の添加剤
を含むことが好ましい。上記成分(A)〜(I)及びその他の添加剤について以下に説明する。
<アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)>
アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)は、1分子内にカルボキシル基又はジカルボン酸無水物基を有する。アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)が、シリコーン樹脂中にカルボキシル基又はジカルボン酸無水物基を有することにより、シリコーン樹脂のアルカリ溶解性を向上させ、現像後の残渣を抑制し、そして良好なパターン形成性を付与できる。
シリコーン樹脂とは、例えば、日刊工業新聞社刊「シリコーンハンドブック」(1990)に記されている、アルコキシシリル基、クロロシリル基などの反応基を1〜4個有するオルガノシラン化合物を重合して得られる二次元又は三次元網目構造を取り、Si−O−Si結合を有し、かつ重量平均分子量(Mw)がゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算で500以上のものをいう。シリコーン樹脂を高分子量化することで、Si−O−Si結合の含有量が増加し、耐熱透明性を高めることが可能となる。
具体的には、シリコーン樹脂としては、BY16−880、BY16−750、SF8418(東レ・ダウコーニング社製)、X−22−162C、X−22−3701E、X−22−3710(信越シリコーン社製)、TSF4770(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)、サイラプレーンFM−6611、FM−6621、FM−6625(チッソ社製)等が挙げられる。
アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)のカルボキシル基又はジカルボン酸無水物基の含有量は、これらの基を有すれば特に制限はないが、現像後の残渣の低減及び硬化膜の耐クラック性の観点から、酸価は、10mgKOH/g以上が好ましく、より好ましくは15mgKOH/g以上、さらに好ましくは20mgKOH/g以上である。また、パターンの密着性の観点から、酸価は、200mgKOH/g以下が好ましく、より好ましくは190mgKOH/gモル以下、さらに好ましくは180mgKOH/g以下である。
また、アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)を2種以上含有する場合には、少なくとも1種が上記酸価の範囲内のカルボキシル基又はジカルボン酸無水物基含有量であることが好ましい。
本明細書では、酸価とは、試料1g中のカルボキシル基を中和するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数をいう。
酸価を測定する方法の一例は下記の通りである:
3gの試料を精密に秤量し、エタノール20mlに溶解する。得られた溶液を室温で撹拌し、更に5gの精製水を加え更に1時間室温で撹拌する。その後、指示薬としてフェノールフタレインのメタノール溶液を数滴添加し、1/2規定の水酸化カリウム水溶液で中和滴定し、使用した水酸化カリウム水溶液量から酸価を算出する。
アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)は、1分子内にカルボキシル基又はジカルボン酸無水物基を有し、さらに光重合性二重結合基若しくは重合性環状エーテル結合基を含む炭素原子数が2〜20の基、又は炭素原子数が6〜20のアリール基、又は炭素原子数が2〜20のアルキルアリール基、又は炭素原子数が1〜20のアルキル基、又は炭素原子数が5〜20のシクロアルキル基を有することが好ましい。これらの基を有すれば特に制限はないが、アルカリ可溶性シリコーン樹脂中に光重合性二重結合基を有することで、パターンの密着性、膜の硬度、及び耐クラック性が増加し、良好な膜物性が得られるため、アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)は、光重合性二重結合基を含むことが好ましい。
アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)の光重合性二重結合基のモル濃度は、パターンの密着性、膜の硬度、及び耐クラック性の観点から、0.01mmol/g以上が好ましく、より好ましくは0.1mmol/g以上、さらに好ましくは0.5mmol/g以上である。現像時の残渣低減の観点から、このモル濃度は、10.0mmol/g以下が好ましく、より好ましくは7.5mmol/g以下、さらに好ましくは5.0mmol/g以下である。
アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、特に制限されないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算で、シリコーン樹脂の耐熱性の観点から、500以上であり、好ましくは800以上である。現像時の溶解性及びパターン形成性の観点から、このMwは、100,000以下が好ましく、より好ましくは80,000以下である。
本発明の実施形態では、アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)の含有量は、特に制限されるものではなく、所望の膜厚又は用途により任意に選ぶことができるが、耐熱透明性の観点から、透明アルカリ可溶シリコーン樹脂組成物中の溶剤以外の全成分の質量基準で、1質量%以上が好ましく、より好ましくは10質量%以上であり、さらに好ましくは15質量%以上であり、一方で、耐クラック性の観点から99質量%以下が好ましく、より好ましくは90質量%以下であり、さらに好ましくは80質量%以下が好ましい。
本発明のアルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)は:
(A−1)下記一般式(I)で表されるシラン化合物と
(A−2)下記一般式(II)で表されるシラン化合物
との反応によって得られるものであることが、樹脂設計及び作製法の容易性の観点から好ましい。
12 aSi(R33-a ・・・(I)
{式中、R1は、カルボキシル基又はジカルボン酸無水物基を含む炭素原子数が4〜20の一価の有機基であり、R2はメチル基であり、R3は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基から成る群より選ばれる少なくとも1種の一価の有機基、水酸基、又は塩素(Cl)であり、そしてaは、0又は1の整数である。}
4 b5 cSi(R34-b-c ・・・(II)
{式中、R4及びR5は、光重合性二重結合基若しくは重合性環状エーテル結合基を含む炭素原子数が2〜20の基、炭素原子数が6〜20のアリール基、炭素原子数が2〜20のアルキルアリール基、メルカプト基若しくはアミノ基で置換されていてもよい炭素原子数が1〜20のアルキル基、炭素原子数が5〜20のシクロアルキル基、又はカルボキシル基若しくはジカルボン酸無水物基を含む炭素原子数が4〜20の基であり、R4とR5は、同一でも異なっていてもよく、さらに共有結合を介して互いに結ばれていてもよく、R3は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及びイソプロポキシ基から成る群より選ばれる少なくとも1種の一価の有機基、水酸基、又はClであり、bは、0〜2より選ばれる整数であり、cは0又は1の整数であり、そしてb+cは2を超えない。}
アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)は、1分子内にカルボキシル基又はジカルボン酸無水物基を有していれば特に制限はないが、上記一般式(I)で表されるシラン化合物のR1が下記一般式(1)で表されるカルボキシル基又はジカルボン酸無水物基を含み、炭素原子数が4〜20の一価の有機基であることが好ましい。
Figure 2014066809
{式中、Rxは、炭素原子数が1〜6の直鎖状又は分岐鎖状の2価の有機基であり、Ry及びRzは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基及び水素から成る群より選ばれる少なくとも1種であり、RyとRzの一方又は両方は水素であり、Raは、炭素原子数が2〜16の直鎖状、分岐鎖状又は環状の2価の有機基であり、Rsは、炭素原子数が1〜20の直鎖状、分岐鎖状又は環状の2価の有機基であり、Rtは、炭素原子数が1〜18の直鎖状、分岐鎖状又は環状の2価の有機基であり、そしてRu及びRvは、炭素原子数が1〜20の直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の1価の有機基、又は下記一般式(2)で表される1価の有機基である。}
Figure 2014066809
{式中、Rwは、炭素原子数が1〜16の直鎖状、分岐鎖状又は環状の2価の有機基であり、Rbは、炭素原子数が1〜20の直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の1価の有機基又は光重合性二重結合基を有する1価の有機基であり、そしてRcは、下記一般式(3)で表される基又は水素である。}
Figure 2014066809
{式中、Raは、炭素原子数が2〜16の直鎖状、分岐鎖状又は環状の2価の有機基である。}
上記一般式(I)において、R1として好ましい有機基としては、例えば、コハク酸無水物基(R1−1)、シクロヘキサンジカルボン酸無水物基(R1−2)、4−メチル−シクロヘキサンジカルボン酸無水物基(R1−3)、5−メチル−シクロヘキサンジカルボン酸無水物基(R1−4)、ビシクロヘプタンジカルボン酸無水物基(R1−5)、7−オキサ−ビシクロヘプタンジカルボン酸無水物基(R1−6)、フタル酸無水物基(R1−7)、コハク酸基、又はそのハーフエステル基(R1−8)、シクロヘキサンジカルボン酸基、又はそのハーフエステル基(R1−9)、4−メチル−シクロヘキサンジカルボン酸基、又はそのハーフエステル基(R1−10)、5−メチル−シクロヘキサンジカルボン酸基、又はそのハーフエステル基(R1−11)、ビシクロヘプタンジカルボン酸基、又はそのハーフエステル基(R1−12)、7−オキサ−ビシクロヘプタンジカルボン酸基、又はそのハーフエステル基(R1−13)、フタル酸基、又はそのハーフエステル基(R1−14)、アミノ基とジカルボン酸無水物との反応によりアミド結合を有する基(R1−15)、イソシアヌル骨格を有する基(R1−16)が挙げられる。これらの基は、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記一般式(1)におけるRxは、炭素原子数が1〜6の直鎖状又は分岐鎖状の2価の有機基である。中でも、合成時の容易性の観点から、Rxは、炭化水素基であることが好ましい。例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基、n−ペンチレン基、イソペンチレン基、ネオペンチレン基、tert−ペンチレン基が挙げられる。これらの基は、二重結合及び/又は三重結合を含んでいてもよく、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。このうち、プロピレン基は最も好ましい。
上記一般式(1)中のアミド結合を有する基(R1−15)は、アミノ基とジカルボン酸無水物との反応によって得られる、カルボキシル基を含有する基である。Rsは、炭素原子数が1〜20の直鎖状、又は分岐鎖状、又は環状の2価の有機基である。ジカルボン酸無水物としては、例えば、無水コハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、4−メチル−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、5−メチル−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、ビシクロヘプタンジカルボン酸無水物、7−オキサビシクロヘプタンジカルボン酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、アジピン酸無水物、無水フタル酸、(3−トリメトキシシリルプロピル)コハク酸無水物、(3−トリエトキシシリルプロピル)コハク酸無水物等の多塩基酸無水物が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記一般式(1)中のイソシアヌル骨格を有する基(R1−16)は、グリシジル基を有するイソシアヌル骨格から、カルボキシル基又は水酸基との反応によるグリシジルの開環反応を経て、発生する水酸基にジカルボン酸無水物を反応させて得られる、カルボキシル基を含有した基である。
上記一般式(I)中、R1として最も好ましい基は、プロピルコハク酸無水物基(R1−1)、プロピルコハク酸基、又はそのハーフメチルエステル基、又はそのハーフエチルエステル基(R1−8)である。
上記一般式(I)中、R3として最も好ましい基は、メトキシ基又はエトキシ基である。
上記一般式(I)で表されるカルボキシル基又はジカルボン酸無水物基を含むアルコキシシラン化合物のうち、最も好ましい化合物は、(3−トリメトキシシリルプロピル)コハク酸無水物、(3−トリエトキシシリルプロピル)コハク酸無水物、(3−トリメトキシシリルプロピル)コハク酸、(3−トリエトキシシリルプロピル)コハク酸、(3−トリメトキシシリルプロピル)コハク酸のハーフメチルエステル、(3−トリエトキシシリルプロピル)コハク酸のハーフメチルエステル、(3−トリメトキシシリルプロピル)コハク酸のハーフエチルエステル、及び(3−トリエトキシシリルプロピル)コハク酸のハーフエチルエステルである。
上記一般式(II)において、R4及びR5は上記で定義した通りである。
上記一般式(II)で表されるシラン化合物の具体例のうち、光重合性二重結合基を有する化合物としては、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン、p−(1−プロペニルフェニル)トリメトキシシラン、p−(1−プロペニルフェニル)トリエトキシシラン、p−(2−プロペニルフェニル)トリメトキシシラン、p−(2−プロペニルフェニル)トリエトキシシランなどを挙げることができる。
上記一般式(II)で表されるシラン化合物の具体例のうち、重合性環状エーテル結合基を有する化合物としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルジエトキシシランなどを挙げることができる。
上記以外の、上記一般式(II)で表される化合物の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシラン、ジメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルジエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、t−ブチルジメチルクロロシラン、トリ−i−プロピルクロロシランなどを挙げることができる。これらは、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)は、例えば、一般式(I)で表されるシラン化合物と一般式(II)で表されるシラン化合物とを水及び触媒の添加により加水分解した後、該加水分解物を溶媒の存在下又は無溶媒で縮合することにより得られる。
加水分解反応は、溶媒中、シラン化合物に酸性触媒及び水を1〜180分に亘って添加する。該加水分解物を得る過程の温度は、加水分解の反応性の観点から、10℃以上が好ましく、より好ましくは20℃以上であり、一方で、官能基の保護の観点から、150℃以下が好ましく、より好ましくは120℃以下である。該加水分怪物を得る過程の反応時間は、加水分解の反応性の観点から0.1時間以上が好ましく、より好ましくは0.5時間以上であり、一方で、官能基の保護の観点から10時間以下が好ましく、より好ましくは5時間以下である。
加水分解反応は、酸性触媒の存在下で行うことが好ましい。酸性触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、酢酸またはリン酸を含む酸性水溶液が好ましい。これら酸性触媒の好ましい含有量は、加水分解反応時に使用される全シラン化合物100質量部に対して、加水分解の反応性の観点から0.01質量部以上が好ましく、官能基の保護の観点から10質量部以下が好ましい。
シラン化合物の加水分解反応によりシラノール化合物を得た後、反応液をそのまま50℃以上、溶媒の沸点以下で1〜100時間加熱し、縮合反応を行うことが好ましい。また、アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)の重合度を上げるために、再加熱及び/又は減圧及び/又は塩基性触媒を添加してもよい。
シラン化合物の加水分解反応及び該加水分解物の縮合反応に用いられる溶媒は、特に限定されず、樹脂組成物の安定性、濡れ性、揮発性などを考慮して適宜選択できる。また、溶媒を2種以上組み合わせてもよいし、無溶媒で反応を行ってもよい。
溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ペンチルアルコール、イソペンチルアルコール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル類、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノンなどのケトン類、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどのアセテート類、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミドなどを挙げることができる。
加水分解反応によって溶媒が生成する場合には、無溶媒で加水分解させることも可能である。反応終了後、さらに溶媒を添加することにより、樹脂組成物として適切な濃度に調整することも好ましい。また、目的に応じて加水分解後に、生成アルコールなどを加熱及び/又は減圧下にて、適量を留去し、その後、好適な溶媒を添加してもよい。
加水分解に使用する溶媒の量は、全シラン化合物100質量部に対して80質量部以上、500質量部以下が好ましい。
また、加水分解反応に用いる水は、イオン交換水が好ましい。水の量は任意に選択可能であるが、シラン原子1モルに対して、1.0〜4.0モルの範囲で用いることが好ましい。
本発明に用いられるアルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)の製造方法は、上記の反応の他に、シラノールを扱うときには、シラノール同士の脱水縮合により水が発生するため、水の添加をしなくてもよく、クロロシランを扱うときには水及び触媒の添加なく、反応させることができる。
アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)は、ベーク時のシラノール同士の縮合による収縮低減、縮合で発生する水由来の脱ガス低減の観点から、残存シラノール量は少ない方がよく、そして残存シラノールは、ほぼ無くなることがより好ましい。
より好ましくは、アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)は、
(A−1)上記一般式(I)で表されるカルボキシル基及び/又は酸無水物基を含むアルコキシシラン
(A−2)上記一般式(II)で表されるアルコキシシラン、及び
(A−3)下記一般式(III)で表されるシランジオール化合物
を、触媒の存在下で、反応させるか、又は好ましくは積極的に水を添加することなく縮合させる方法により得られる。
6 2Si(OH)2 ・・・(III)
{式中、R6は、炭素原子数が6〜20のアリール基、又は炭素原子数が2〜20のアルキルアリール基、炭素原子数が1〜20のアルキル基、又は炭素原子数が5〜20のシクロアルキル基であり、互いに同一であっても異なっていてもよく、そして共有結合を介して互いに結ばれていてもよい。}
上記一般式(III)で表されるシランジオール化合物では、R6は上記で定義した通りである。R6として例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、トリメチルフェニル基、ナフチル基、メチル基、エチル基、シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基を挙げることができる。
上記一般式(III)で表されるシランジオール化合物の具体例としては、ジフェニルシランジオール、ジ−p−トルイルシランジオール、ジキシリルシランジオール、ジトリメチルフェニルシランジオール、ジ−p−スチリルシランジオール、ジナフチルシランジオール、ジシクロペンチルシランジオール、シクロヘキシルメチルシランジオールなどが挙げられるが、共重合及び耐熱性の観点から、ジフェニルシランジオール、ジシクロペンチルシランジオール、及びシクロヘキシルメチルシランジオールが特に好適である。
本発明に用いられる、残存シラノール量が少ないか、又は残存シラノールがほぼないアルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)は、例えば、一般式(I)で表されるアルコキシシラン化合物と、一般式(II)で表されるアルコキシシラン化合物と、一般式(III)で表されるシランジオール化合物とを触媒の存在下、積極的に水を添加することなく縮合させる方法により得られる。
積極的に水を添加することなく縮合させる反応温度は、縮合の反応性の観点から、40℃以上が好ましく、より好ましくは50℃以上であり、一方で、官能基の保護の観点から、150℃以下が好ましく、より好ましくは120℃以下である。
積極的に水を添加することなく縮合させる反応時間は、縮合の反応性の観点から、0.5時間以上が好ましく、1時間以上がより好ましく、一方で、官能基の保護の観点から15時間以下が好ましく、10時間以下がより好ましい。
積極的に水を添加することなく縮合させる反応では、触媒を用い、水を積極的に添加することは無い。触媒としては、塩基性触媒又は酸性触媒を用いることができる。
塩基性触媒としては、3価若しくは4価の金属アルコキシドを用いることができる。具体的には、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリ−n−プロポキシアルミニウム、トリ−iso−プロポキシアルミニウム、トリ−n−ブトキシアルミニウム、トリ−iso−ブトキシアルミニウム、トリ−sec−ブトキシアルミニウム、トリ−tert−ブトキシアルミニウム、トリメトキシボロン、トリエトキシボロン、トリ−n−プロポキシボロン、トリ−iso−プロポキシボロン、トリ−n−ブトキシボロン、トリ−iso−ブトキシボロン、トリ−sec−ブトキシボロン、トリ−tertブトキシボロン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−iso−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラメトキシゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニウム、テトラ−n−プロポキシゲルマニウム、テトラ−iso−プロポキシゲルマニウム、テトラ−n−ブトキシゲルマニウム、テトラ−iso−ブトキシゲルマニウム、テトラ−sec−ブトキシゲルマニウム、テトラ−tert−ブトキシゲルマニウム、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラ−iso−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−iso−ブトキシチタン、テトラ−sec−ブトキシチタン、テトラ−tert−ブトキシチタン、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラ−n−プロポキシジルコニウム、テトラ−iso−プロポキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、テトラ−iso−ブトキシジルコニウム、テトラ−sec−ブトキシジルコニウム、テトラ−tert−ブトキシジルコニウムが挙げられる。
また、アルカリ金属の水酸化物又はアルカリ土類金属の水酸化物、例えば、水酸化バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ストロンチウム、水酸化カルシウム、及び水酸化マグネシウムを塩基性触媒として用いてもよい。また、NH4F、つまりフッ化アンモニウムを塩基性触媒として用いてもよい。中でも、水酸化バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化ストロンチウム、テトラ−tert−ブトキシチタン、及びテトラ−iso−プロポキシチタンが好ましい。迅速かつ均一な重合反応を達成するために、塩基性触媒は、反応温度領域で液状であることが好ましい。
これら塩基性触媒の好ましい含有量は、全シラン化合物100質量部に対して、縮合反応性の観点から0.01質量部以上が好ましく、官能基の保護の観点から10質量部以下が好ましい。
酸性触媒としては、水を含有しない有機酸性触媒を用いることができる。具体的には、酢酸、トリフルオロ酢酸、アクリル酸、メタクリル酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、フタル酸、(3−トリメトキシシリルプロピル)コハク酸、又はそのハーフエステル、(3−トリエトキシシリルプロピル)コハク酸、又はそのハーフエステルなどが挙げられる。
これら酸性触媒の好ましい含有量は、全シラン化合物100質量部に対して、縮合反応性の観点から0.01質量部以上が好ましく、官能基の保護の観点から10質量部以下が好ましい。
<界面活性剤(B)>
本発明の実施形態では、界面活性剤(B)は、溶解促進剤(C)と組み合わせて使用されることによって、感光性樹脂組成物の現像性を向上させることができる。理論に拘束されることは望まないが、感光性樹脂組成物のUV硬化部分と未露光部分の界面には、十分に硬化せずオリゴマー化した樹脂が存在すると考えられる。このオリゴマー化した樹脂は、分子量が低いため現像液に対する溶解性を持ち、現像時に溶出し易いが、未露光部分と異なり現像され難い。このことによって、オリゴマー化した樹脂が原因となり、現像残渣として現像後も基板上に樹脂が残る場合がある。また、成分(D)のような、1分子内に、少なくとも2つの光重合性二重結合と少なくとも2つの芳香環を含む化合物は、現像性が乏しいため、オリゴマー化した場合、現像性がさらに低下し現像残渣が発生し易くなると考えられる。このオリゴマー化した樹脂を、溶解促進剤により現像性を向上させて、現像液に分散させ易くすると共に、分散したオリゴマーに対し界面活性剤がミセルを形成することで、感光性樹脂組成物中に成分(D)のような現像性に乏しい化合物を用いても高い現像性を持たせることができると予測される。
界面活性剤(B)としては、配線金属の腐食防止の観点から、イオン性界面活性剤を添加するよりも、非イオン性界面活性剤を添加することが好ましい。好ましい非イオン性界面活性剤としては、以下の化合物(1)〜(5)が挙げられる:
(1)エーテル型
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、
(2)エステルエーテル型
ポリオキシエチレングリセリルエーテル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、
(3)エステル型
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレントリメチロールプロパン脂肪酸エステル、
(4)シリコーン系界面活性剤
下記一般式(IV−1)又は、(IV−2)で表されるポリエーテル変性オルガノシロキサン、
Figure 2014066809
Figure 2014066809
{上記式(IV−1)又は(IV−2)中、R7〜R16は、独立して、炭素原子数が1〜6のアルキル基を表し、R17は、水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、d及びeは、独立して1以上の整数を表し、EOは、エチレンオキシ基を表し、POは、プロピレンオキシ基を表し、f及びgは、0以上の整数を表すが、f+gは、1以上の整数を表し、mは、1〜6の整数を表し、EO及びPOは、[(EO)−(PO)]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。}
(5)フッ素系界面活性剤
パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー(大日本インキ化学工業製、商標名メガファック、品番R−08)、下記一般式(IV−3)で表される化合物。
Figure 2014066809
(上記式(IV−3)中、Rjは、トリフルオロメチル基又はペンタフルオロエチル基であり、そしてkは、1〜25の整数である。)
上記化合物(1)〜(5)は、単独で、又は2種以上の混合物として使用されることができる。
上記の非イオン性界面活性剤の中では、相溶性の観点から、(4)シリコーン系界面活性剤が好ましい。中でも好ましいものは、上記一般式(IV−1)又は(IV−2)で表されるポリエーテル変性オルガノシロキサンであり、さらに好ましくは、ポリ(エチレンオキシ)シロキサンである。
上記のような(4)シリコーン系界面活性剤は、市場において一般に入手することができ、市販品の例として、DBE−224、DBE−712、DBE−821(Gelest製)、KF−640、KF−642,KF−643(信越シリコーン製)などがある。
感光性樹脂組成物に界面活性剤(B)を添加する場合の界面活性剤(B)の添加量は、アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)100質量部に対して、1質量部〜80質量部であることが好ましい。この添加量は、アルカリ現像性向上の観点から、1質量部以上が好ましい。また、パターン浮き上がり及び剥れ抑制、さらに熱処理におけるクラック及び黄変抑制の観点から、この添加量は、80質量部以下が好ましく、40質量部以下がより好ましく、20質量部以下が最も好ましい。
<溶解促進剤(C)>
本発明の実施形態では、溶解促進剤(C)は、界面活性剤(B)と組み合わせて使用されることによって、感光性樹脂組成物の現像性を向上させることができる。溶解促進剤(C)としては、例えば、カルボン酸化合物などが挙げられる。カルボン酸化合物は感光性樹脂組成物に添加されて、ソフトベーク後に膜中に一定量残存することによって、溶解促進剤(C)の効果を発揮することができるので好ましい。これに関連して、炭素原子数6以上のカルボン酸化合物が好ましい。一方、組成物中に均一に溶解させる観点から、炭素原子数18以下のカルボン酸化合物が好ましい。
具体的には、カルボン酸化合物としては、ソルビン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、2−メチル−4−ペンテン酸、4−メチル−2−ペンテン酸、2−メチル−2−ペンテン酸、2−メチル−n−吉草酸、3−メチル−n−吉草酸、4−メチル−n−吉草酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、オクタン酸、n−ノナン酸、イソノナン酸、デカン酸、DL−ロイシン酸、N−アセチル−DL−メチオニン、2−ヘプテン酸、2−オクテン酸、2−ノネン酸、2−デセン酸、9−デセン酸、2−ドデセン酸、10−ウンデセン酸、3−シクロヘキセン−1−カルボン酸、1−シクロヘキセン−3−カルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロペンチル酢酸、シクロヘキシル酢酸、シクロヘキシルプロピオン酸、4−シクロヘキサン酪酸、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、m−アニス酸、m−トルイル酸、m−トリル酢酸、o−アニス酸、o−トルイル酸、o−トリル酢酸、p−アニス酸、p−トルイル酸、p−トリル酢酸、安息香酸が挙げられる。また、カルボン酸化合物としては、イソノナン酸が好ましい。
溶解促進剤(C)の感光性樹脂組成物への添加量は、アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)100質量部に対して、1質量部〜80質量部であることが好ましい。アルカリ現像性向上の観点から、この添加量は、1質量部以上が好ましい。また、パターン浮き上がり及び剥れ抑制、さらに熱処理におけるクラック及び黄変抑制の観点から、添加量は80質量部以下が好ましく、40質量部以下がより好ましく、20質量部以下が最も好ましい。
また、本発明の実施形態では、感光性樹脂組成物に最適な現像性とクラック及び黄変耐性を与えるという観点から、感光性樹脂組成物は、感光性樹脂組成物中の全固形分の質量を基準として、0.1質量%〜20質量%の界面活性剤(B)及び0.1質量%〜20質量%の溶解促進剤(C)を含むことが好ましく、0.5質量%〜10質量%の界面活性剤(B)及び0.5質量%〜10質量%の溶解促進剤(C)を含むことが好ましく、1質量%〜5質量%の界面活性剤(B)及び1質量%〜5質量%の溶解促進剤(C)を含むことが最も好ましい。
<1分子内に少なくとも2つの光重合性二重結合及び少なくとも2つの芳香環を含む化合物(D)>
1分子内に、少なくとも2つの光重合性二重結合と少なくとも2つの芳香環を含む化合物(D)は、硬化膜の耐クラック性及び耐熱黄変性を向上させる目的で、感光性樹脂組成物に添加されることが重要である。
1分子内に少なくとも2つの光重合性二重結合及び少なくとも2つの芳香環を含む化合物(D)としては、例えば、下記化合物1〜3が挙げられる。これらは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
1.アルキレンオキシド付加モル数が0〜30のビスフェノールA骨格を有するジ(メタ)アクリレート
ここで、アルキレンオキシド付加モル数が0〜30のビスフェノールA骨格を有するジ(メタ)アクリレートとは、下記一般式(V−1)で表される化合物をいう。
2.ビスフェノールA骨格を有するジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート
ここで、ビスフェノールA骨格を有するジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレートは、下記一般式(V−2)で表される化合物をいう。
3.フルオレンジ(メタ)アクリレート
ここで、フルオレンジ(メタ)アクリレートとは、下記一般式(V−3)で表される化合物をいう。
Figure 2014066809
Figure 2014066809
Figure 2014066809
{上記式(V−1)、(V−2)又は(V−3)中、R18及びR19は、それぞれ独立に、炭素原子数2〜4のアルキレン基であり、R20及びR21は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基であり、h及びiは整数であり、h+i=0〜24であり、それぞれ同じであっても異なっていてもよく、そして上記式(V−3)におけるフルオレン骨格は、炭素原子数1〜28の置換基を有していてもよい。}
1分子内に少なくとも2つの光重合性二重結合及び少なくとも2つの芳香環を含む化合物(D)の感光性樹脂組成物への添加量は、アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)100質量部に対して、1質量部〜300質量部が好ましく、5質量部〜200質量部がより好ましい。この添加量は、十分に架橋させ基板への密着性を発揮する観点から、5質量部以上が好ましく、10質量部以上がより好ましく、一方で、現像後の残渣低減及び熱黄変抑制の観点から、200質量部以下が好ましく、150質量部以下がより好ましい。
<光重合開始剤(E)>
光重合開始剤(E)は、樹脂組成物に感光性及びパターン形成性を与えるために、感光性樹脂組成物に添加されることが重要である。
光重合開始剤(E)としては、下記(1)〜(10)の光重合開始剤が挙げられる:
(1)ベンゾフェノン誘導体:例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン
(2)アセトフェノン誘導体:例えば、2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(BASF社製 IRGACURE651)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製 IRGACURE184)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(BASF社製 IRGACURE907)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン(BASF社製 IRGACURE127)、フェニルグリオキシル酸メチル
(3)チオキサントン誘導体:例えば、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン
(4)ベンジル誘導体:例えば、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール
(5)ベンゾイン誘導体:例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1フェニルプロパン−1−オン(BASF社製、DAROCURE1173)
(6)オキシム系化合物:例えば、1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)](BASF社製 IRGACURE OXE01)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(BASF社製 IRGACURE OXE02)
(7)α−ヒドロキシケトン系化合物:例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン
(8)α−アミノアルキルフェノン系化合物:例えば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(BASF社製 IRGACURE369)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オン(BASF社製 IRGACURE379)
(9)ホスフィンオキサイド系化合物:例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(BASF社製 IRGACURE819)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド(BASF社製、LUCIRIN TPO)
(10)チタノセン化合物:例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム(BASF社製 IRGACURE784)
上記(1)〜(10)の光重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記した光重合開始剤の中では、特に光感度及び透明性を向上させる観点から、(5)ベンゾイン誘導体、又は(9)ホスフィンオキサイド系化合物がより好ましい。光重合開始剤(E)の感光性樹脂組成物への添加量は、感光性樹脂組成物の十分な感度を得る観点から、アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、より好ましくは0.1質量部以上であり、一方で、感光性樹脂層の底の部分を十分に硬化させる観点から、50質量部以下が好ましく、より15質量部以下が好ましく、さらに10質量部以下が好ましい。
<紫外線吸収剤(F)>
本発明の実施形態では、感光性樹脂組成物の耐光性を向上させ、現像時の残渣を低減するために、紫外線吸収剤(F)を添加することが好ましい。
このような紫外線吸収剤(F)としては、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物を挙げることができる。例えば、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと(2−エチルヘキシル)−グリシド酸エステルの反応生成物(BASF社製 TINUVIN405)、2−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−t−ペンチルフェノール、2−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ―4−メトキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
紫外線吸収剤(F)を添加する場合の添加量は、感光性樹脂組成物中の溶剤以外の全成分の質量基準で、未露光部分の硬化防止の観点から、0.01質量%以上が好ましく、より好ましくは0.1質量%以上である。一方で、露光時のラジカル発生によるパターン形成性の観点から、10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下である。
<シランカップリング剤(G)>
本発明の実施形態では、透明アルカリ可溶シリコーン樹脂組成物の露光・現像後の硬化膜と基板との密着性を向上させるために、シランカップリング剤(G)を透明アルカリ可溶シリコーン樹脂組成物に添加することが好ましい。
シランカップリング剤(G)としては、例えば、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン、p−(1−プロペニルフェニル)トリメトキシシラン、p−(1−プロペニルフェニル)トリエトキシシラン、p−(2−プロペニルフェニル)トリメトキシシラン、p−(2−プロペニルフェニル)トリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルジエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、ビス(トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物、3−トリエトキシシリルプロピルコハク酸無水物などを挙げることができる。
シランカップリング剤(G)を添加する場合の添加量は、感光性樹脂組成物中の溶剤以外の全成分の質量基準で、基板との密着性を発現させる観点から、0.1質量%以上が好ましく、より好ましくは0.5質量%以上であり、一方で、感光性組成物の硬化反応性の観点から、20質量%以下が好ましく、より好ましくは15質量%以下である。
<酸化防止剤(H)>
本発明の実施形態では、酸素存在下での感光性樹脂組成物の熱安定性を向上させるために、酸化防止剤(H)を感光性樹脂組成物に添加することが好ましい。酸化防止剤(H)としては、例えば、ヒンダードフェノール系、リン系、ラクトン系、ビタミンE系、イオウ系のもの等が挙げられる。
具体的には、酸化防止剤(H)としては、限定されるものではないが、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASF社製 IRGANOX245)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)(BASF社製 IRGANOX259)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン(BASF社製 IRGANOX565)、ペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)(BASF社製 IRGANOX1010)、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASF社製 IRGANOX1035)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASF社製 IRGANOX1076)、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(BASF社製 IRGANOX1098)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル(BASF社製 IRGAMOD295)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(BASF社製 IRGANOX1330)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト(BASF社製 IRGANOX3114)、オクチル化ジフェニルアミン(BASF社製 IRGANOX5057)、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル)−o−クレゾール(BASF社製 IRGANOX1520L)、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASF社製 IRGANOX1135)、2,4−ビス(ドデシルチオメチル)−6−メチルフェノール(BASF社製 IRGANOX1726)、2,5,7,8−テトラメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデシル)クロマン−6−オール(BASF社製 IRGANOX E201)、5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)ベンゾフラン−2(3H)−オン(IRGANOX HP−136)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(BASF社製 IRGAFOS168)、トリス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル]オキシ]エチル]アミン(BASF社製、IRGAFOS12)、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト(BASF社製 IRGAFOS38)、3,3−チオビスプロピオン酸ジドデシルエステル(BASF社製 IRGANOX PS800)、3,3−チオビスプロピオン酸ジオクタデシルエステル(BASF社製 IRGANOX PS802)などが挙げられる。
具体的には、酸化防止剤(H)としては、限定されるものではないが、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(住友化学社製 SUMILIZER GA−80)、2、2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)(住友化学社製 SUMILIZER MDP−S)、4、4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)(住友化学社製 SUMILIZER BBM−S)、4、4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)(住友化学社製 SUMILIZER WX−R)、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学社製 SUMILIZER TP−D)、2−メルカプトベンズイミダゾール(住友化学社製 SUMILIZER MB)、ビフェニル−4,4’−ジイル−ビス[ビス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェノキシ)ホスフィン](大崎工業社製 GSY−P101)、シクロヘキサンと過酸化N−ブチル−2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジンアミン−2,4,6−トリクロロ1,3,5−トリアジンとの反応性生物と2−アミノエタノールとの反応性生物(BASF社製 TINUVIN152)などが挙げられる。
また、これらの酸化防止剤(H)は単独で、又は2種以上の混合物として用いることができる。感光性樹脂組成物中の酸化防止剤(H)の含有量は、感光性樹脂組成物中の全固形分100質量部に対して、酸素存在下での熱安定性効果を発現させる観点から、0.001質量部以上が好ましく、より好ましくは0.01質量部以上、さらに好ましくは0.1質量部以上であり、一方で、露光時のラジカル発生によるパターン形成性の観点から、15質量部以下が好ましく、より好ましくは10質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下である。
<ニトロキシ化合物(I)>
本発明の実施形態では、感光性樹脂組成物の耐熱黄変性、耐熱クラック性を向上させるために、下記一般式(VI)で表される構造を含むニトロキシ化合物(I)を感光性樹脂組成物に添加することが好ましい。
Figure 2014066809
(式中、R20、R21、R22及びR23は、各々独立に、炭素数1〜10の1価の有機基を表わし、そしてR20とR21、又はR22とR23は、互いに結合して環構造を形成していてもよい。)
上記一般式(VI)において、R20、R21、R22及びR23は、各々独立に、アルキル基又はヘテロ原子で置換されたアルキル基でよい。アルキル基としては、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられ、そしてヘテロ原子としては、好ましくは、ハロゲン、酸素、硫黄、窒素などが挙げられる。
好ましいニトロキシ化合物(I)としては、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル、4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル、4−シアノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル、4−メタクリル酸−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル、4−アクリル酸−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン1−オキシル フリーラジカル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル、4−(2−クロロアセトアミド)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシルベンゾアート フリーラジカル、4−イソチオシアナト−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル、4−(2−ヨードアセトアミド)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカルが挙げられる。(I)ニトロキシ化合物は、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(I)ニトロキシ化合物は、感光性樹脂組成物に微量でも含有されていればよいが、耐クラック性の観点から、(I)ニトロキシ化合物の含有量は、感光性樹脂組成物中の全固形分100質量部に対して、0.005質量部以上が好ましく、より好ましくは0.009質量部以上であり、一方で、透明性の観点から2質量部以下が好ましく、より好ましくは1質量部以下が好ましい。
<溶剤(J)>
本発明の実施形態では、感光性樹脂組成物に溶剤(J)を添加して、その粘度を調整することが好ましい。
好適な溶剤(J)としては、下記(1)〜(6)の溶剤が挙げられる:
(1)脂肪族アルコール:メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、イソアミルアルコール、s−アミルアルコール、t−アミルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、1−ヘキサノール、2−エチル−1−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、イソヘキシルアルコール、メチル−1−ペンタノール、s−ヘキサノール、1−ヘプタノール、イソヘプチルアルコール、2,3−ジメチル−1−ペンタノール、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、イソオクチルアルコール、2−オクタノール、3−オクタノール、1−ノナノール、イソノニルアルコール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、1−デカノール、イソデシルアルコール、3,7−ジメチル−1−オクタノール、1−ヘンデカノール、1−ドデカノール、イソドデシルアルコール、アリルアルコール、プロパルギルアルコール、ヘキシノール
(2)芳香族アルコール:ベンジルアルコール、(2−ヒドロキシフェニル)メタノール、(メトキシフェニル)メタノール、(3,4−ジヒドロキシフェニル)メタノール、4−(ヒドロキシメチル)ベンゼン−1,2−ジオール、(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メタノール、(3,4−ジメトキシフェニル)メタノール、(4−イソプロピルフェニル)メタノール、2−フェニルエタノール、1−フェニルエタノール、2−フェニル−1−プロパノール、p−トリルアルコール、2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)エタン−1−オール、2−(3,4−ジメトキシフェニル)エタン−1−オール、3−フェニルプロパン−1−オール、2−フェニルプロパン−2−オール、シンナミルアルコール、3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オール、3−(4−ヒドロキシ−3,5−メトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オール、ジフェニルメタノール、トリチルアルコール、1,2−ジフェニルエタン−1,2−ジオール、1,1,2,2,−テトラフェニルエタン−1,2−ジオール、ベンゼン−1,2−ジメタノール、ベンゼン−1、3−ジメタノール、ベンゼン−1、4−ジメタノール
(3)脂環式アルコール:シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、テトラヒドロ−2−フランメタノール
(4)グリコールおよびその誘導体:例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノアルキル(炭素原子数1〜8)エーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジオキサン、ジエチレングリコールモノアルキル(炭素原子数1〜6)エーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノアルキル(炭素原子数1〜3)エーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアルキル(炭素原子数1〜4)エーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノアルキル(炭素原子数1〜3)エーテル、エチレングリコールモノアセタート、プロピレングリコールモノアクリラート、プロピレングリコールモノアセタート
(5)ケトン化合物:アセトン、メチルエチルケトン、3−ブチン−2−オン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、3−ペンチン−2−オン、メチルイソプロペニルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メシチルオキシド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、メチル−n−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、2−オクタノン、3−オクタノン、5−メチル−3−ヘプタノン、5−ノナノン、ジイソブチルケトン、トリメチルノナノン、2、4−ペンタンジオン、2,5−ヘキサンジオン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン、プロピオフェノン、イソホロン
(6)その他:N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン、γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン
これらの溶剤は、単独で、又は二種以上の組合せで用いることができる。これらの中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ガンマブチロラクトン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどが相溶性の観点から好ましい。
溶剤(J)は、塗布膜厚及び粘度に応じて、透明アルカリ可溶シリコーン樹脂組成物に適宜加えることができるが、感光性樹脂組成物中の溶剤以外の全成分の質量基準で、50〜1,000質量%の範囲で用いることが好ましい。
<重合禁止剤>
感光性樹脂組成物の熱安定性及び保存安定性を向上させるために、感光性樹脂組成物に、重合禁止剤(例えば、ラジカル重合禁止剤)を含有させてもよい。重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、N−ニトロソジフェニルアミン、p−tert−ブチルカテコール、フェノチアジン、N−フェニルナフチルアミン、エチレンジアミン四酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、2,6−ジ−tert−ブチル−p−メチルフェノール、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン、1−ニトロソ−2−ナフトール、2−ニトロソ−1−ナフトール、2−ニトロソ−5−(N−エチル−N−スルフォプロピルアミノ)フェノール、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N−(1−ナフチル)ヒドロキシルアミンアンモニウム塩、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジtert−ブチル)フェニルメタン等を用いることができる。
感光性樹脂組成物に重合禁止剤を添加する場合の重合禁止剤の含有量は、感光性樹脂組成物中の全固形分100質量部に対して、光重合性二重結合の重合禁止効果を発現させる観点から、0.001質量部以上が好ましく、より好ましくは0.01質量部以上が好ましく、一方で、露光時のラジカル発生によるパターン形成性の観点から、5質量部以下が好ましく、より好ましくは1質量部以下である。
<可塑剤>
さらに、感光性樹脂組成物には、必要に応じて可塑剤等の添加剤を含有させてもよい。このような添加剤としては、例えばジエチルフタレート等のフタル酸エステル類、o−トルエンスルホン酸アミド、p−トルエンスルホン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル等が挙げられる。感光性樹脂組成物に可塑剤を添加する場合の可塑剤の含有量は、感光性樹脂組成物中の全固形分100質量部に対して、膜の柔軟性を上げる観点から、0.1質量部以上が好ましく、より好ましくは0.5質量部であり、さらに好ましくは0.7質量部であり、一方でガラス転移温度の観点から、10質量部以下が好ましく、より好ましくは8質量部以下であり、さらに好ましくは5質量部以下である。
<感光性樹脂組成物の硬化物>
本発明に用いられる感光性樹脂組成物を硬化することにより得られる硬化物において、厚み50μmの該硬化物の大気下、220℃、及び30分ベーク後の400nmの波長における光の透過率は、90%以上であることが好ましい。また、本発明に用いられる感光性樹脂組成物を硬化することにより、透明絶縁膜を得ることも好ましい。
次に、上記感光性樹脂組成物を用いて硬化レリーフパターンを形成する方法の好適例を以下に示す。
硬化レリーフパターンを形成する方法は、基材上に感光性樹脂組成物を塗布して塗布膜を得る第一の工程、該塗布膜に活性光線を照射する第二の工程、現像液で未硬化部分を除去する第三の工程、さらに、基材及び光硬化部分を加熱して硬化させる第四の工程から成る。
まず、上記感光性樹脂組成物をシリコンウェハー、セラミック基板、アルミ基板、ガラス基板などの所望の基材上に塗布する。塗布装置または塗布方法としては、スピンコーター、ダイコータ−、スプレーコーター、浸漬、印刷、ブレードコーター、ロールコーティング等が利用できる。塗布された基材を80℃〜200℃で1分〜15分ソフトベークした後、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパー等の露光投影装置を用いて、所望のフォトマスクを介して活性光線を照射する。
活性光線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線などが利用できるが、本発明の実施形態では、200nm〜500nmの波長のものを用いるのが好ましい。パターンの解像度及び取扱い性の点で、その光源波長は、特にUV−i線(365nm)が好ましく、露光投影装置としてはステッパーが特に好ましい。
この後、光感度の向上などの目的で、必要に応じて、任意の温度、時間の組み合わせ(好ましくは、温度が40℃〜200℃であり、そして時間が10秒〜360秒である。)による露光後ベーク(PEB)、又は現像前ベークを施してもよい。
次に現像を行うが、浸漬法、パドル法、シャワー法及び回転スプレー法等の方法から選択して行うことができる。現像液としては、有機溶剤、アルカリ性現像液が好ましい。本発明の組成物の良溶媒を単独で、若しくは良溶媒と貧溶媒を適宜混合して用いることができる。
アルカリ現像液として適した例としては、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土塁金属の炭酸塩の水溶液、アルカリ金属の水酸化物の水溶液、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム水溶液等の水酸化アンモニウム類、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン類を挙げることができる。特に、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等の炭酸塩、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム等の水酸化アンモニウム類、ジエチルアミン、ジエタノールアミン等のアミン類を0.05質量%〜10質量%含有する弱アルカリ性水溶液を用いて、20℃〜35℃の温度で現像するのがよい。
有機溶剤の現像液として適した例としては、例えば、グリコールでは、エチレングリコール、プロピレングリコール等が例として挙げられ、グリコールのモノアルキルエーテルとして、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が例として挙げられる。その他の有機溶剤の現像液としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ガンマブチロラクトン、α−アセチル−ガンマブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
現像終了後、リンス液により洗浄を行い、現像液を除去することにより、レリーフパターン付き塗膜が得られる。リンス液としては、蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を単独で、又は適宜混合して用いるか、又はこれらを段階的に組み合わせて用いることもできる。
このようにして得られたレリ−フパターンは、150℃〜250℃という、従来のポリイミド前駆体組成物よりも遙かに低い硬化温度で硬化レリーフパターンに変換される。この加熱硬化は、ホットプレート、イナートオーブン、温度プログラムを設定できる昇温式オーブンなどを用いて行うことができる。レリ−フパターンを加熱硬化させるときの雰囲気気体としては空気を用いてもよく、必要に応じて窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いてもよい。
上述した硬化レリーフパターンを、シリコンウェハー等の基材上に形成された半導体装置の表面保護膜、層間絶縁膜、α線遮蔽膜、及びマイクロレンズアレイなどのミクロ構造体とそのパッケージ材との間の支持体(隔壁)から成る群から選択されるいずれかとして使用し、他の工程は周知の半導体装置の製造方法を適用することで、CMOSイメージセンサーなどの光学素子を含む、各種の半導体装置を製造することができる。また、上記感光性樹脂組成物を硬化させた樹脂から成る塗膜を有する電子部品又は半導体装置を得ることができる
以下、実施例に従って本発明の方法を詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
(評価の方法)
1.現像性の評価
感光性樹脂組成物を、ベーク後の膜厚が50μmになるように、アルカリ洗浄したガラス基板に塗布し、95℃で4分間に亘ってホットプレート上でベークした。
上記の塗布膜を有する基板に対し、テストパターン付きレチクルを通して、i線ステッパー(ニコン製 NSR2005 i8A)を用いて露光を行った。露光は、大気中で行い、100mJ/cm2から650mJ/cm2までの露光量の範囲において50mJ/cm2の間隔で照射した。露光は大気中で行い、フォーカスは0に設定した。
露光に続いてアルカリ現像液(AZエレクトロニックマテリアルズ社製デベロッパー、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)を用い、23℃、60秒×2回の条件下で現像し、純水にてリンスを行い、塗膜の未露光部を除去した。続いて、上記でパターニングした基板をオーブンで、大気中、220℃で30分間ベークし、硬化させた。
得られたパターンの露光量400mJ/cm2の部分で、100μm×100μmの正方形に遮光した部分を光学顕微鏡で観察し、下記基準で評価した。
◎ : 光学顕微鏡で開口部分を10ヵ所確認した際に、現像残りが全く見られないもの
○ : 光学顕微鏡で開口部分を10ヵ所確認した際に、現像残りが1〜3ヵ所に発生しているもの
△ : 光学顕微鏡で開口部分を10ヵ所確認した際に、現像残りが4〜10ヵ所に発生しているもの
× : 光学顕微鏡で開口部分を10ヵ所確認した際に、現像残りが全てに発生しており、且つ、現像残りが開口部分の面積の30%以上を占めているもの
2.耐クラック性及び透過率の評価
感光性樹脂組成物を、ベーク後の膜厚が50μmになるように、アルカリ洗浄したガラス基板に塗布し、95℃4分間ホットプレート上でベークした。
上記の塗布膜を有する基板に対し、テストパターン付きレチクルを通して、i線ステッパーを用いて露光量400mJ/cm2で露光を行った。露光は大気中で行い、フォーカスは0に設定した。
露光に続いてアルカリ現像液(AZエレクトロニックマテリアルズ社製デベロッパー、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)を用い、23℃、60秒×2回の条件下で現像し、純水にてリンスを行い、塗膜の未露光部を除去した。続いて、上記でパターニングした基板をオーブンで、大気中、220℃で30分間ベークし、硬化させた。その後、目視及び光学顕微鏡にて観察し、クラックを下記基準で評価した。
◎ : 5枚の基板内にクラックは確認されない
○ : 5枚の基板内にクラックが1〜5か所発生
△ : 5枚の基板内にクラックが6〜15か所発生
× : 5枚の基板内にクラックが16か所以上発生
上記の基板を、分光光度計UV−1600PC(島津社製)を用い、リファレンス部に塗膜のないガラス基板を置き、800nm〜300nmの光透過率を測定し、400nmの光透過率を確認した。
(ポリシロキサンA−1の合成)
1Lのナス型フラスコ中に撹拌子、(3−トリメトキシプロピル)無水コハク酸 0.60モル(173.14g)(商品名 X−12−967C 信越化学工業社製)、Ba(OH)2・H2O粉末 4.00ミリモル(0.83g)(SIGMA−ALDRICH社製)、メタノール 0.58モル(20.30g)を仕込み、マグネチックスターラーを用いて撹拌した。ジムロートを取り付け、オイルバスを用いて、室温から75℃まで昇温し、2.5時間還流させて、無水コハク酸を開環させた。
2Lのセパラブルフラスコ中にDPD(ジフェニルシランジオール) 2.00モル(432.52g)(信越化学工業社製)、MEMO(3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン) 1.40モル(347.69g)、4−ヒドロキシ−TEMPO(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル) 0.61ミリモル(0.10g)(東京化成工業社製)、上記で調製した(3−トリメトキシプロピル)無水コハク酸開環物の全量を仕込み、撹拌羽とスリーワンモーターを用いて撹拌させた。ジムロートを取り付け、オイルバスを用い、室温から95℃まで昇温した。1時間後、加熱を継続した状態でジムロートを取り外し、三方コック、コールドトラップ、バキュームコントローラー、真空ポンプに接続し、メタノールを除去した。真空引きしながら加熱を10時間継続した後、常圧に戻し、室温まで冷却することで、透明なポリシロキサン(A−1、40℃における粘度は83Poise)を得た。
(感光性樹脂組成物の調製)
実施例1〜20及び比較例1〜15の樹脂組成物の調製は、下記のように行った。広口のサンプル容器に、下記表1又は2に記載された複数の成分を、下記表1又は2に記載された比率で配合し、ウェブローターにて撹拌し、混合した。混合物を孔径2.5ミクロンのPP製フィルターで加圧ろ過し、樹脂組成物を得た。
実施例1〜20及び比較例1〜15の樹脂組成物について、上記の評価を行なった結果を下記表1又は2に示した。
Figure 2014066809
Figure 2014066809
(表1又は2中の略号の説明)
1.界面活性剤(B)
B−1 : DBE−821(Gelest社製)
B−2 : DBE−712(Gelest社製)
2.溶解促進剤(C)
C−1 : イソノナン酸
C−2 : 安息香酸
3.1分子内に少なくとも2つの光重合性二重結合及び少なくとも2つの芳香環を含む化合物(D)
D−1 : エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート「BPE−500」(新中村化学工業社製)
D−2 : エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート「A−BPE−10」(新中村化学工業社製)
D−3 : エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート「BPE−900」(新中村化学工業社製)
D−4 : ビスフェノールA型エポキシアクリレート「EA−1020」(新中村化学工業社製)
4.1分子中に2つの光重合性二重結合を含むが、芳香環を含まない化合物(X)
X−1 : ポリエチレングリコール#600ジアクリレート「A−600」(新中村化学工業社製)
X−2 : ポリエチレングリコール#600ジメタクリレート「14G」(新中村化学工業社製)
5.光重合開始剤(E)
E−1 : Irugacure 819(BASF社製)
6.紫外線吸収剤(F)
F−1 : TINUVIN 405(BASF社製)
7.シランカップリング剤(G)
G−1 : 3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
G−2 : 3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン
8.酸化防止剤(H)
H−1 : TINUVIN 152(ラジカル補足作用を有するヒンダードアミン系安定剤,BASF社製)
本発明は、表示装置に使用される絶縁材料、及び半導体装置における表面保護膜、層間絶縁膜、α線遮蔽膜などの形成、及びイメージセンサー若しくはマイクロマシン、又はマイクロアクチュエーターを搭載した半導体装置等の製造に、好適に利用されることができる。

Claims (15)

  1. 1分子内にカルボキシル基又はジカルボン酸無水物基を有するアルカリ可溶性シリコーン樹脂(A);
    界面活性剤(B);
    溶解促進剤(C);
    1分子内に少なくとも2つの光重合性二重結合及び少なくとも2つの芳香環を含む化合物(D);及び
    光重合開始剤(E);
    を含む感光性樹脂組成物。
  2. 前記アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A):100質量部;
    前記界面活性剤(B):1質量部〜80質量部;
    前記溶解促進剤(C):1質量部〜80質量部;
    前記1分子内に少なくとも2つの光重合性二重結合及び少なくとも2つの芳香環を含む化合物(D):1質量部〜300質量部;及び
    前記光重合開始剤(E):0.01質量部〜50質量部;
    を含む、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)は、1分子内に光重合性二重結合基をさらに有する、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記アルカリ可溶性シリコーン樹脂(A)は、
    下記一般式(I):
    12 aSi(R33-a (I)
    {式中、R1は、カルボキシル基又はジカルボン酸無水物基を含む炭素原子数が4〜20の一価の有機基であり、R2はメチル基であり、R3は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及びイソプロポキシ基から成る群より選ばれる少なくとも1種の一価の有機基、水酸基、又は塩素(Cl)であり、そしてaは、0又は1の整数である。}
    で表されるシラン化合物(A−1);
    下記一般式(II):
    4 b5 cSi(R34-b-c (II)
    {式中、R3は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及びイソプロポキシ基から成る群より選ばれる少なくとも1種の一価の有機基、水酸基、又はClであり、R4及びR5は、光重合性二重結合基若しくは重合性環状エーテル結合基を含む炭素原子数が2〜20の基、炭素原子数が6〜20のアリール基、炭素原子数が2〜20のアルキルアリール基、メルカプト基若しくはアミノ基で置換されていてもよい炭素原子数が1〜20のアルキル基、炭素原子数が5〜20のシクロアルキル基、又はカルボキシル基若しくはジカルボン酸無水物基を含む炭素原子数が4〜20の基であり、R4とR5は、同一でも異なっていてもよく、さらに共有結合を介して互いに結ばれていてもよく、bは、0〜2より選ばれる整数であり、cは、0又は1の整数であり、そしてb+cは、2を超えない。}
    で表されるシラン化合物(A−2);及び
    下記一般式(III):
    6 2Si(OH)2 (III)
    {式中、R6は、炭素原子数が6〜20のアリール基、炭素原子数が2〜20のアルキルアリール基、又はメルカプト基若しくはアミノ基で置換されていてもよい炭素原子数が1〜20のアルキル基、又は炭素原子数が5〜20のシクロアルキル基であり、互いに同一であっても異なっていてもよく、そして共有結合を介して互いに結ばれていてもよい。}
    で表されるシランジオール化合物(A−3);
    を触媒の存在下で反応させることによって得られる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 前記界面活性剤(B)は、非イオン系界面活性剤である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 前記界面活性剤(B)は、シリコーン系界面活性剤である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  7. 前記界面活性剤(B)は、下記一般式(IV−1)又は(IV−2):
    Figure 2014066809
    Figure 2014066809
    {上記式(IV−1)又は(IV−2)中、R7〜R16は、独立して、炭素原子数が1〜6のアルキル基を表し、R17は、水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、d及びeは、独立して1以上の整数を表し、EOは、エチレンオキシ基を表し、POは、プロピレンオキシ基を表し、f及びgは、0以上の整数を表すが、f+gは、1以上の整数を表し、mは、1〜6の整数を表し、EO及びPOは、[(EO)−(PO)]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。}
    で表されるポリエーテル変性オルガノシロキサンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  8. 前記溶解促進剤(C)は、カルボン酸化合物である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  9. 前記1分子内に少なくとも2つの光重合性二重結合及び少なくとも2つの芳香環を含む化合物(D)は、
    下記一般式(V−1)で表されるアルキレンオキシド付加モル数が0〜30のビスフェノールA骨格を有するジ(メタ)アクリレート、
    下記一般式(V−2)で表されるビスフェノールA骨格を有するジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、及び
    下記一般式(V−3)で表されるフルオレンジ(メタ)アクリレート:
    Figure 2014066809
    Figure 2014066809
    Figure 2014066809
    {上記式(V−1)、(V−2)又は(V−3)中、R18及びR19は、それぞれ独立に、炭素原子数2〜4のアルキレン基であり、R20及びR21は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基であり、h及びiは、整数であるが、それぞれ同じであっても異なっていてもよく、h+i=0〜24であり、そして上記式(V−3)におけるフルオレン骨格は、炭素原子数1〜28の置換基を有していてもよい。}
    から成る群から選択される少なくとも1つである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  10. 前記感光性樹脂組成物中の全固形分の質量を基準として、0.1質量%〜20質量%の前記界面活性剤(B)及び0.1質量%〜20質量%の前記溶解促進剤(C)を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  11. 溶剤(J)をさらに含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
  13. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を硬化して得られる透明絶縁膜。
  14. 以下の工程:
    基材上に請求項1〜11のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を塗布して塗布膜を得る工程;
    該塗布膜に活性光線を照射して露光部を光硬化させる工程;
    現像液を用いて該塗布膜の未硬化部分を除去する工程;及び
    基材及び該塗布膜の光硬化部分を加熱する工程;
    を順に含む、硬化レリーフパターンの形成方法。
  15. 請求項14に記載の方法によって形成される硬化レリーフパターン。
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