JP2014065911A - 長鎖分枝を有する溶融加工可能なフルオロポリマー、それらの調製法および使用法 - Google Patents

長鎖分枝を有する溶融加工可能なフルオロポリマー、それらの調製法および使用法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014065911A
JP2014065911A JP2013229394A JP2013229394A JP2014065911A JP 2014065911 A JP2014065911 A JP 2014065911A JP 2013229394 A JP2013229394 A JP 2013229394A JP 2013229394 A JP2013229394 A JP 2013229394A JP 2014065911 A JP2014065911 A JP 2014065911A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorinated
fluoropolymer
monomers
melt
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2013229394A
Other languages
English (en)
Inventor
Klaus Hintzer
ヒンツァー,クラウス
Harald Kaspar
カスパー,ハラルド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Innovative Properties Co
Original Assignee
3M Innovative Properties Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 3M Innovative Properties Co filed Critical 3M Innovative Properties Co
Publication of JP2014065911A publication Critical patent/JP2014065911A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F214/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F214/18Monomers containing fluorine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F236/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds
    • C08F236/02Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds
    • C08F236/20Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds unconjugated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/09Carboxylic acids; Metal salts thereof; Anhydrides thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/36Sulfur-, selenium-, or tellurium-containing compounds
    • C08K5/41Compounds containing sulfur bound to oxygen
    • C08K5/42Sulfonic acids; Derivatives thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

【課題】長鎖分枝を有するフルオロポリマーおよびこれらのフルオロポリマーの作製方法を提供する。前記フルオロポリマーは、改善された溶融加工特性を有する場合があり、前記フルオロポリマーを含有する成形物品を提供する。
【解決手段】少なくとも(a)1つ以上のフッ素化モノオレフィンモノマーと、(b)フルオロポリマーへ長鎖分枝を生成する1つ以上のフッ素化ビスオレフィンモノマーである変性剤とから得られるフルオロポリマー。
【選択図】なし

Description

本発明は、長鎖分枝を有するフルオロポリマーを調製するための方法に関する。こうし
たポリマーは、例えば、成形物品へのそれらの押出しまたはコーティングへのそれらの押
出しにおいて改善された溶融加工特性を有する場合がある。本発明はまた、これらのフル
オロポリマーの作製法、および前記ポリマーを含有する成形物品に関する。
フルオロポリマーは、耐熱性、耐化学性、耐候性、UV安定性などのようなそれらの望
ましい特性のために多様な用途に使用されてきた。フルオロポリマーの様々な用途は、例
えば「最新のフルオロポリマー(Modern Fluoropolymers)」、ジョン・シェアーズ(Joh
n Scheirs)編集、ワイリー・サイエンス(Wiley Science)1997に記載されている。
フルオロポリマーは、フッ素化または非フッ素化オレフィンのホモポリマーおよびコポリ
マーを包含する。
フルオロポリマーは、溶融加工可能なおよび非溶融加工可能なポリマーを包含する。例
えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、およびテトラフルオロエチレン(TF
E)とコモノマーの少量(例えば、0.5重量%以下)とのコポリマーは、熱可塑性ポリ
マーの加工に使用される従来の装置を用いては、それらの高分子量および高溶融粘度(約
380℃の融点で約10Pas)のために一般に溶融加工可能でない。溶融加工可能
なフルオロポリマーは、様々なフッ素化モノマーならびに/またはフッ素化および非フッ
素化モノマーの組み合わせから得られる。調製に使用されるモノマーに依存して、溶融加
工可能なフルオロポリマーは、完全フッ素化であってもよいし、部分フッ素化であっても
よい。溶融加工可能なポリマーは、成形、射出成形、コーティングまたは押出しのような
熱可塑性ポリマーの加工のために典型的に使用される装置を用いて加工され得る。
溶融加工可能なフルオロポリマーの押出し速度は、ポリマー溶融物が溶融破壊を経る速
さに制限される。これは、ワイヤーおよびケーブル押出し、フィルム押出し、ブローンフ
ィルム押出し、射出成形などのような熱成形加工において重要な場合がある押出しの速度
が、溶融破壊が起こる速度(臨界剪断速度として知られる)を超える場合、押出し物品の
望ましくない粗面が得られる場合がある。
相対的に大きいオリフィスを有する押出しダイを使用し、次いで押出された溶融物を望
ましい最終直径に延伸することは、溶融加工可能なフルオロポリマーの加工速度を高める
場合がある。本明細書では、溶融延伸は、ダイ開口部の断面積と完成した押出品の断面積
との比として計算されるドローダウン比により一般的に特徴付けられる。例えば、最大1
00程度の高いドローダウン比を得るために、ポリマー溶融物は、十分に高い伸張粘度を
呈するべきである。さもなければ、押出成形においてポリマー溶融物のコーンの安定性は
不十分であり、頻繁なコーンの破損に加えて、押出し物品の望ましくない直径の変動を結
果として生じる。
それ故に、より高い剪断速度において溶融加工できおよび高い伸張粘度を有するフルオ
ロポリマーへの継続的要求が存在する。こうしたフルオロポリマーを得るためにまたはよ
り速く加工できるフルオロポリマーを得るために、当該技術分野において様々な試みがな
されてきた。
当該技術分野における既知の手法は、フルオロポリマーの分子量分布を実質的に広げ、
それによって剪断速度を高めることである。しかしながら、臨界剪断速度の上昇は通常、
全体的機械特性がより弱くなるという対価を払うことになる。
代替的手法は、特別な変性剤分子を使用することによってフルオロポリマーのトポグラ
フィーを変更して、直鎖状ポリマーではなく分枝状の形成をもたらすというものである。
この手法は、例えば、PCT国際公開特許WO2004/094491、PCT国際公開
特許WO2006/031316、および米国特許第4,612,357号に記載されて
いる。これらの変性剤は、典型的には、1つ以上のハロゲン、典型的には臭素またはヨウ
素を含有するオレフィンであり、臭素またはヨウ素は、ラジカル重合中に鎖から容易に脱
離され得る。しかしながら、臭素またはヨウ素含有生成物の形成は、ポリマーを更に安定
化するために、後続のプロセス工程を必要とする場合がある。
JP 2002/012626では、脂肪族完全フッ素化ジビニルエーテルが、長鎖分
枝を生成する変性剤として記載されている。しかしながら、脂肪族ビニルエーテル鎖は、
高PH環境に置かれたときに不安定になることが見出されている。そのため、下流プロセ
スおよびワークアップ処置においては、予防措置を講じる必要がある。更に、脂肪族ジビ
ニルエーテルは、やや高価な原材料であり、プロセス費用の増加をもたらす。
良好な熱安定性、良好な溶融加工および機械的特性を有し、ならびに効率的および経済
的なプロセスによって調製され得るフルオロポリマーへの要求がなお存在する。代替的変
性剤、および非直鎖状フルオロポリマー、即ち長鎖分枝を有するフルオロポリマーを調製
するための方法への要求も、なお存在する。望ましくは、フルオロポリマーは不安定では
なく、広範囲の試案手順に耐える。理想的には、変性剤は、フルオロポリマーの中に容易
に組み込まれ、および長側鎖を有する分枝状ポリマーの生成において効率的である。望ま
しくは、フルオロポリマーは、高い剪断速度で溶融加工でき、高い伸張粘度を有する。
長鎖分枝および良好なレオロジー特性を有するフルオロポリマーは、ビスオレフィンの
変性剤を使用して調製され得ることが現在見出されている。
そのため、1つの態様では、少なくとも
(a)1つ以上のフッ素化モノオレフィンモノマーと、
(b)次の一般式:
CR=CF−(CF−O−(CF−CF=CR (I)、
CR=CF−CF−O−Rf−O−CF−CF=CR (II)、
または
X−Rf−Y (III)
(式中
XおよびYは、互いに独立し、
C=CR−、RC=CR−O−;RC=CR−CR
−O−;であり、
、R、R、R4、およびRは、それぞれ独立し、Rf、F、またはHから
選択され、
Rfは、Rfからなる群から選択されるか、直鎖状もしくは分枝状ペルフルオロア
ルキル、ペルフルオロアルキルエーテル、またはペルフルオロアルキルポリエーテル残基
であり、および
Rfは、非フッ素化またはフッ素化もしくは完全フッ素化アリールであり、(オレフ
ィン部分に加えて)アリールは、非置換であってもよいし、次のもの:
− F以外の1つ以上のハロゲン;
− 1つ以上の完全フッ素化アルキル残基;
− 1つ以上の完全フッ素化アルコキシ残基;
− 1つ以上の完全フッ素化ポリオキシアルキル残基;
− 1つ以上のフッ素化、完全フッ素化、もしくは非フッ素化フェニル、またはフェノ
キシ部分、またはこれらの組み合わせ、(ここで、フェニルまたはフェノキシ残基は、非
置換であってもよいし、1つ以上の完全フッ素化アルキル、アルコキシ、もしくはポリオ
キシアルキル残基、またはF以外の1つ以上のハロゲン、またはこれらの組み合わせで置
換されてもよい);で置換されてもよく、
nおよびmがともに0ではないことを条件として、nおよびmは互いに独立して0〜6
の整数である)で構成される1つ以上のフッ素化ビスオレフィンモノマーと、から得られ
る、フルオロポリマーが提供される。
別の態様では、フルオロポリマーの作製法が提供され、前記方法は、1つ以上のフッ素
化ビスオレフィンの存在下で1つ以上のフッ素化モノオレフィンを重合する工程を含み、
前記ビスオレフィンは上記の式(I)、(II)または(III)によって表わされる一
般構造を有する。
更なる態様では、フルオロポリマーを含有する成形物品が提供され、前記物品は、ブロ
ー成形物品、押出成形物品、および射出成形物品からなる群から選択される。
実施例2に記載された実験により得られおよび方法の部分に記載されたように測定されたポリマーの角周波数(ω)に対する位相角(δ)のプロットを示す。
フッ素化ビスオレフィン
以下に示される一般構造のフッ素化ビスオレフィンは、ポリマー構造中への長鎖分枝の
生成に関与することが見出された。こうした分枝は、長鎖分枝または「LCB」として当
該技術分野において既知である。長鎖分枝の生成に関与すると考えられているフッ素化ビ
スオレフィンは、次ではまた「変性剤」とも称される。
本明細書で提供されるフッ素化ビスオレフィンは次の一般式のものである
CR=CF−(CF−O−(CF−CF=CR (I)、
CR=CF−CF−O−Rf−O−CF−CF=CR (II)、
または
X−Rf−Y (III)。
式(I)および(II)中、R〜Rは、同じであってもまたは異なっていてもよく
、F、またはHを表す。
Rfは、直鎖状または分枝状ペルフルオロアルキル、ペルフルオロアルキルエーテル
、もしくはペルフルオロアルキルポリエーテル残基からなる群から選択される残基、また
はRfに従う残基を表す。
Rfは、非フッ素化、フッ素化または完全フッ素化アリールを表す。アリールは、(
それが結合する、2つのオレフィン残基とは別に)非置換であってもよいし、またはそれ
は(2つのオレフィン残基に加えて)置換されていてもよい。好適な置換基は、1つ以上
の直鎖状または分枝状の完全フッ素化アルキル、アルコキシ、またはポリオキシアルキル
残基、およびこれらの組み合わせであってもよい。他の好適な置換基には、F以外のハロ
ゲン、例えばCl、Br、またはIが挙げられるが、Clが好ましい。
なお、更に好適な置換基には、1つ以上のフッ素化、完全フッ素化または非フッ素化フ
ェニルもしくはフェノキシ残基が挙げられる。フェニルもしくはフェノキシ残基は、非置
換であってもよいし、または1つ以上の直鎖状もしくは分枝状完全フッ素化アルキル、ア
ルコキシ、もしくはポリオキシアルキル残基、またはこれらの組み合わせによって置換さ
れていてもよい。更にまたは代替的に、フェニルまたはフェノキシ残基はまた、F以外の
1つ以上のハロゲン、例えばCl、Br、またはIによって置換されていてもよいが、C
lが好ましい。
nおよびmが、ともに0ではないことを条件として、式(I)中のnおよびmは、互い
に独立して0〜6の整数である。
式(III)では、XおよびYは、互いに独立し、次の一般構造のオレフィン残基を表
す:
C=CR−;RC=CR−O−;またはRC=CR−CR
−O−であり、R、R、R、RおよびRはそれぞれ独立し、FまたはH
である。
式(III)中のRfは、式(I)または(II)の中においての意味と同じ意味を
有する。
式(I)に従うビスオレフィンの例には、次のものが挙げられるがこれらに限定されな
い:
CF=CF−CF−O−CF−CF=CF、CH=CF−CF−O−CF
−CF=CF、CH=CF−CF−O−CF−CF=CH
式(II)に従うビスオレフィンの例には、次のものが挙げられるがこれらに限定され
ない:
CF=CF−CF−O−Rf−O−CF−CF=CF、CF=CF−CF
−O−Rf−O−CF−CF=CH、CH=CF−CF−O−Rf−O−
CF−CF=CH、CF=CF−CF−O−Rf−O−CF−CF=CF
、CF=CF−CF−O−Rf−O−CF−CF=CH、CH=CF−CF
−O−Rf−O−CF−CF=CH
Rfの典型的な例には、次のものが挙げられるがこれらに限定されない:
CF、(CF、(式中、nは2〜8)、CF−O−CF、CF−O−C
−CF、CF(CF)、(CF−O−CF(CF)−CF、CF(C
)−CF−O−CF(CF)、(CF−O−CF(CF)−CF−O
−CF(CF)−CF−O−CFなど。
Rfの典型的な例には、フェニル、モノ−、ジ−、トリ−またはテトラフルオロ−フ
ェニル残基でオレフィン残基がオルト、パラまたはメタを介して結合しているものが挙げ
られるがこれらに限定されない。Rfの他の典型的な例には、フッ素化、完全フッ素化
もしくは非フッ素化フェノキシフェニル残基またはフッ素化、非フッ素化もしくは完全フ
ッ素化(1,1−ジトリフルオロメチルベンジル)フェニル残基が挙げられる。これらの
残基はまた置換されていてもよい。典型的な置換基には、非フッ素化、フッ素化または完
全フッ素化フェニルもしくはフェノキシ残基または完全フッ素化アルキル(例えば、−C
、−CFCF3、などの基)または完全フッ素化アルコキシもしくはポリオキシ基
(例えば、−O−CF、−O−CF−CF、またはO−CF−O−CF、など
の基)が挙げられる。
式(III)に従うビスオレフィンの例には、次のものが挙げられるがこれらに限定さ
れない:
C=CH−Rf−CH=CH、FC=CH−Rf−CH=CF、H
=CH−O−Rf−O−CH=CH、HC=CH−O−Rf−O−CH−CH
=CH、FC=CF−Rf−CF=CF、FC=CF−O−Rf−CF=C
、FC=CF−O−Rf−O−CF=CF、FC=CF−CF−O−Rf
−O−CF=CF、FC=CF−CF−O−Rf−O−CF−CF=CF
、HC=CF−Rf−CF=CF、HC=CH−O−Rf−O−CF−CF
=CF、HC=CH−O−Rf−CF=CF、FC=CF−O−Rf−O−
CF=CH、HC=CF−CF−O−Rf−O−CF=CF、HC=CF−
CF−O−Rf−O−CF−CF=CHなど。
Rfの典型的な例は、上記の式(II)に関連してRfについて記載されたものと
同じである。好ましくは、Rfは、フェニル、フェノキシフェニル、(1,1,−ジト
リフルオロメチルベンジル)フェニルである。
フッ素化モノオレフィン
フルオロポリマーの調製のために使用される典型的なモノマーは、フッ素化モノオレフ
ィン、例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP
)、フッ化ビニリデン(VDF)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、フッ素化
または完全フッ素化アリルエーテル、フッ素化または完全フッ素化ビニルエーテル、例え
ば、ペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)、ペルフルオロプロピルビニルエー
テル(PPVE−1)もしくはペルフルオロイソプロピルビニルエーテル、またはペルフ
ルオロアルコキシビニルもしくはアリルエーテルまたはペルフルオロポリアルコキシビニ
ルもしくはアリルエーテルである。好適なペルフルオロビニルエーテルの例には、次の式
に対応するものが挙げられる:
CF=CF−O−R
(式中、Rは、1つ以上の酸素原子を含有してもよい完全フッ素化脂肪族基を表す。
)好適な完全フッ素化ビニルエーテルの他の例は次の式に対応する:
CF=CFO(R O)(R O)
(式中、R およびR は、1〜6個の炭素原子、特に2〜6個の炭素原子からな
る異なる直鎖状または分枝状ペルフルオロアルキレン基であり、mおよびnは、独立して
、0〜10であり、R は、1〜6個の炭素原子からなるペルフルオロアルキル基であ
る。)完全フッ素化ビニルエーテルの具体例には、PMVE、PPVE−1、PPVE−
2、ペルフルオロ−3−メトキシ−n−プロピルビニルエーテル、ペルフルオロ−2−メ
トキシ−エチルビニルエーテルおよび
CF−(CF−O−CF(CF)−CF−O−CF(CF)−CF
O−CF=CFが挙げられる。
フッ素化モノオレフィンに加えて、非ハロゲン化オレフィン、例えばエチレン(E)ま
たはプロピレン(P)がフルオロポリマーの調製に使用されてもよい。
フルオロポリマー
本発明は、溶融加工可能なフルオロポリマーに関する。フルオロポリマーは、ポリマー
の溶融粘度が十分に低く、ポリマーを押出すために使用される従来の押出し装置中でポリ
マーが加工できる場合には、溶融加工可能であると見なされる。これは、典型的には、加
工温度における溶融粘度が10Pas以下、好ましくは10〜10Pasであ
ることを必要とする。典型的な加工温度は、ポリマーの融点または融点より高い温度であ
り、例えば、約100℃〜約400℃である。
溶融加工可能なフルオロポリマーは非晶質であってもよいし、(実質的な)結晶化度を
有してもよい。典型的には、結晶質または部分的に結晶質のポリマーは明確な融点を有し
、および「フルオロ熱可塑性樹脂(fluorothermoplasts)」として一般に既知である。そ
れらは典型的には、約100℃〜約320℃または約200℃〜約270℃の融点を有す
る。
非晶質のフルオロポリマーは、明確でかつ検出可能な融点を有しない。それらは典型的
には、フルオロポリマーを硬化または加硫処理することによりフルオロエラストマーを作
製するために使用される。そのため、非晶質ポリマーは、3次元の架橋結合網状組織を形
成するように反応できる硬化部位を含有してもよい。典型的な硬化部位は、臭素、ヨウ素
またはニトリル残基である。これらの残基は、ぺルオキシド硬化剤と反応してポリマーを
架橋する。そのため、臭素、ヨウ素またはニトリル基含有オレフィンモノマーは、(典型
的には、全モノマー組成物の1重量%までまたは0.5重量%までの量で)ポリマーの調
製に使用されてもよい。エラストマー特性は、一般に硬化後に得られるが、フルオロエラ
ストマーを作製するために使用されるフルオロポリマーは多くの場合また「フルオロエラ
ストマー」とも称される。
フルオロポリマーは、完全フッ素化されていてもよいし、部分フッ素化されていてもよ
い。完全フッ素化ポリマーでは、ポリマー主鎖中のすべての水素原子は、フッ素原子によ
って置換されているが、しかしながら、カテナリーヘテロ原子、例えばO、S、またはN
(好ましくはO)も存在してもよい。部分フッ素化ポリマーでは、ポリマー主鎖中のすべ
ての水素原子がフッ素原子によって置換されているわけではなく、即ちポリマー主鎖は、
炭素−水素結合を含有する。また部分フッ素化ポリマーは、カテナリーヘテロ原子、例え
ばO、S、またはN(好ましくはO)を含有してもよい。フルオロエラストマーは、一般
に部分フッ素化されている。
本発明に従うフルオロポリマーの例には、TFEとE(エチレン)のコポリマー(ET
FE)、TFEとHFPのコポリマー(FEP)、TFE、HFPおよびVDFのコポリ
マー(THV)、ならびにペルフルオロアルコキシコポリマー(PFA)が挙げられる。
他の例には、TFE、EおよびHFP;TFEおよびP(プロピレン);VDFおよびH
FP;VDF、HFPおよびE;VDF、HFPおよびPから得られるフルオロポリマー
が挙げられる。
本発明に関連して、用語「コポリマー」は、列挙されたモノマーから得られる反復単位
を含むポリマーを意味するが、明示的に列挙されない他のモノマーから得られる、他の更
なる反復単位の選択肢の存在を除外しないことを一般に理解すべきである。それ故に、例
えば、用語「AおよびBのコポリマー」は、AおよびBの2元ポリマー、ならびに、例え
ば、ターポリマーのように、AおよびB以外の更なるモノマーを有するポリマーを包含す
る。用語「バイポリマー」または「ターポリマー」などは、2元(AおよびB)または3
元(A、B、およびC)のモノマー組成物から構築される反復単位の存在に限定されるこ
とを理解すべきである。
本明細書で提供されるフルオロポリマーは、直鎖状構造を有さず、長鎖分枝を含有する
。ポリマー中の長鎖分枝の存在は、様々なレオロジー的実験によって決定され得る。例え
ば、分枝または非直線性の程度は、長鎖分枝指数(LCBI)によって特徴付けられる。
LCBIは、R.N.シュロフ(R.N. Shroff)、H.マヴリディス(H.Mavridis);マ
クロモレキュールズ(Macromol.)、32、8464〜8464(1999)および;3
4、7362〜7367(2001)に記載されるように、次の等式に従って決定され得
る:
上記の等式では、分枝フルオロポリマーが溶解され得る溶媒中で、η0,brは、温度
Tで測定された分枝フルオロポリマーのゼロ剪断粘度(単位Pas)であり、[η]
は、温度T’における分枝フルオロポリマーの固有粘度(単位ml/g)であり、なら
びにaおよびkは定数である。これらの定数は、次の等式から決定される:

式中、η0,linおよび[η]linはそれぞれ、対応する直鎖状フルオロポリマー
のそれぞれ同じ温度TおよびT’ならびに同じ溶媒中で測定されたゼロ剪断粘度および固
有粘度を表す。したがって、当然ながら同じ溶媒および温度が等式1および2において使
用されることを条件とする限り、LCBIは選ばれた測定温度および溶媒の選択とは無関
係である。フルオロポリマーのLCBIは、例えば、少なくとも約0.1の値を有しても
よい。フルオロポリマーのLCBIは、少なくとも約0.2、少なくとも約0.3、また
は更には少なくとも約0.4であってもよい。LCBIは、約5未満、約2.0未満また
は約0.1未満であってもよい。一般にLCBIは、約0.1から約5まで、例えば約0
.2〜約2.0であってもよい。
長鎖分枝の存在を決定するための代替的方法は、臨界緩和係数の計算による。この方法
は、特に、不溶性ポリマーに好適である。ウッド−アダムズ(Wood-Adams)ら(マクロモ
レキュールズ(Macromolecules)2000、33、20号、7489〜7499)によっ
て開示されたように、測定周波数ωに対して位相角δをプロットするとき、長鎖分枝を有
するポリマーは、δ(ω)の関数において平坦域または追加的湾曲を呈するが、直鎖状ポ
リマーは呈しない。ポリマーが直鎖状であるとき、結果として生じるプロットは、単一の
湾曲のみを有する(シュタンゲ(Stange)らのマクロモレキュールズ(Macromolecules)
2007、40、2409〜2416と比較すると、図6では、位相角は、角周波数(ω
)の代わりに剛性率に対してプロットされているが、角周波数(ω)に対して位相角(ω
)をプロットするときには同様な湾曲部が得られる)。臨界緩和指数nは、ゲル点におけ
る位相角(δc)を90°で除算すること、即ち、n=δc/90°により得られる。ゲ
ル点における位相角(δc)は、長鎖分枝が存在する場合に、δ(ω)−関数が平坦にな
るかまたは第2湾曲を形成するところ、即ちプロットの1次導関数がその最大値を有する
および/または2次導関数がゼロを通るところの角度である。長鎖分枝を有するポリマー
の関数δ(ω)の代表的なプロットは、図1に示される。ガルシア−フランコ(Garcia-F
ranco)ら(マクロモレキュールズ(Macromolecules)2001、34、10号、311
5〜3117)に従うと、前述のδ(ω)−関数の中の平坦域は、ポリマー中のLCBの
量が増加するとき、より低い位相角δへとシフトする。nが1に近づくにつれて、存在す
る長鎖分枝はより少なくなる。本明細書で開示されるフルオロポリマーについての臨界緩
和指数nは、典型的には1未満でありかつ0より大きい。一般に、nは0.3〜0.92
であり、好ましくは0.35〜0.85である。
フルオロポリマーの用途
フルオロポリマーの典型的な用途には、例えばコーティング用途、例えば屋外用布地の
コーティング、ならびに例えばケーブルおよびワイヤー絶縁の絶縁材料としての使用が挙
げられる。フルオロポリマーの更なる用途には、管(例えば、燃料管)の作製、フィルム
の押出しおよび射出成形物品が挙げられる。そのため、本発明はまた、フルオロポリマー
を含有する成形物品、例えばケーブル、ワイヤー、フィルム、ブロー成形物品、射出成形
物品およびコーティング物品に関する。
フルオロポリマーの調製
本明細書で記載されるフルオロポリマーは、変性剤の存在下でモノマーを重合する工程
により得られてもよい。溶媒(スラリー)重合、懸濁重合、マイクロエマルション、超臨
界媒体(例えば、CO)中の重合または水性乳化重合が挙げられる既知の重合技術が使
用されてもよい。例えば、変性剤またはモノマーのシード重合、予備乳化もまた重合に使
用されてもよい。
水性乳化重合プロセスに使用するための反応槽は、典型的には、重合反応中に内部圧力
に耐えることができる加圧可能な槽である。典型的には、反応槽は機械的攪拌器を包含し
、これは反応装置内容物と熱交換システムとの完全な混合を生み出す。フルオロモノマー
(類)のいずれの量が反応槽に装填されてもよい。バッチ式、または連続的もしくは半連
続的な様式において、モノマーが装填されてもよい。モノマーがケトルに添加される独立
した速度は、特定のモノマーの経時的な消費速度に依存する。好ましくは、モノマーの添
加速度は、モノマーのポリマーへの変換である、モノマーの消費速度に等しい。
水性乳化重合の場合には、水相を提供するために反応ケトルに水が装填されるが、その
量は重要ではない。水相には一般にまた、フッ素化界面活性剤、典型的には、テロゲンで
ないフッ素化界面活性剤が添加される。当然のことながら、フッ素化界面活性剤を添加し
ない重合方法を用いる方法もまた好適である。使用されるとき、フッ素化界面活性剤は、
典型的には、0.01重量%〜1重量%の量で使用される。好適なフッ素化界面活性剤に
は、水性乳化重合で一般的に用いられるいずれのフッ素化界面活性剤も挙げられる。特に
好ましいフッ素化界面活性剤は、次の一般式に対応するものである:
Y−R−Z−M
(式中、Yは水素、ClまたはFを表し;Rは4〜10個の炭素原子を有する直鎖状
または分枝状完全フッ素化アルキレンを表し;ZはCOOまたはSO を表し、およ
びMはアルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。)本発明に使用するための
特定のフッ素化界面活性剤は、ペルフルオロオクタン酸およびペルフルオロオクタンスル
ホン酸のアンモニウム塩である。フッ素化界面活性剤の混合物もまた使用することができ
る。本明細書で記載されるポリマーの調製に使用するためにまた想到されるのは、次の一
般式のフッ素化界面活性剤である:
[R−O−L−COO
(式中、Lは、直鎖状の部分フッ素化または完全フッ素化アルキレン基または脂肪族炭
化水素基を表わし、Rは、直鎖状の部分フッ素化もしくは完全フッ素化脂肪族基または
1つ以上の酸素原子により中断された直鎖状の部分フッ素化または完全フッ素化基を表わ
し、X は、価数iを有するカチオンを表し、iは、1、2、および3である。)具体
例はUS2007/0015937に記載されている。
本明細書に記載されるポリマーの調製に使用するためにまた想到されるのは、EP 1
,189,953に記載されるようなフッ素化ポリエーテル界面活性剤である。
連鎖移動剤がまた反応ケトルに装填されてもよい。有用な連鎖移動剤には、エタンのよ
うなC〜C炭化水素、アルコール、エーテル、脂肪族カルボン酸エステルおよびマロ
ン酸エステルを包含するエステル、ケトン、およびハロカーボンが挙げられる。特に有用
な連鎖移動剤は、ジアルキルエーテル、例えばジメチルエーテルおよびメチル第3ブチル
エーテルである。重合中に連続的または半連続的な方式で、連鎖移動剤の添加もまた行わ
れてよい。例えば、二峰性の分子量分布を有するフルオロポリマーは、連鎖移動剤の初期
量の存在下で、フッ素化モノマーを最初に重合し、次いで重合の後の時点で、更なる連鎖
移動剤を追加のモノマーと共に添加することにより、都合良く調製される。それ故に、フ
ルオロポリマーは、単峰性、二峰性または多峰性の分子量分布を有してもよい。
重合は、モノマーの初期装填後、反応開始剤または反応開始剤システムを水相に添加す
ることにより、通常開始される。例えば、ペルオキシドはフリーラジカル反応開始剤とし
て使用され得る。ペルオキシド反応開始剤の具体例には、過酸化水素、ジアシルペルオキ
シド、例えばジアセチルペルオキシド、ジプロピオニルペルオキシド、ジブチリルペルオ
キシド、ジベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルアセチルペルオキシド、ジグルタル酸ペ
ルオキシド、およびジラウリルペルオキシド、ならびに更なる水溶性過酸およびそれらの
水溶性塩、例えばアンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩が挙げられる。過酸の例に
は過酢酸が挙げられる。過酸のエステルも同様に使用することができ、およびそれらの例
には、第3ブチルペルオキシアセテート、および第3ブチルペルオキシピバレートが挙げ
られる。使用され得る反応開始剤の更なる部類は水溶性アゾ化合物である。反応開始剤と
して使用するために好適なレドックス系には、例えば、ペルオキソジスルフェートとハイ
ドロジェンスルフィットもしくはジスルフィットとの組み合わせ、チオスルフェートとペ
ルオキソジスルフェートとの組み合わせ、またはペルオキソジスルフェートとヒドラジン
との組み合わせが挙げられる。使用され得る更なる反応開始剤は、過硫酸塩、過マンガン
酸またはマンガン酸もしくはマンガン酸類のアンモニウム塩、アルカリ塩、またはアルカ
リ土類金属塩である。用いられる反応開始剤の量は、重合混合物の全重量に基づく、典型
的には0.03〜2重量%、好ましくは0.05〜1重量%である。反応開始剤の全量が
重合の開始時に添加されてもよいし、または反応開始剤は重合中に連続的な方式で70〜
80%の変換まで重合に添加され得る。また反応開始剤の一部を開始時に添加し、重合中
に残りを1回のまたは別の追加分として添加することができる。また、例えば鉄、銅およ
び銀の水溶性塩のような促進剤が添加されてもよい。
重合反応の開始中、密閉した反応ケトルおよびその内容物は都合良く反応温度まで予熱
される。重合温度は、20℃から、30℃から、または更には40℃からであってもよく
、および更には100℃まで、110℃まで、または更には150℃までであってもよい
。重合圧力は、例えば、400〜3000kPa(4〜30バール)、特には800〜2
000kPa(8〜20バール)の範囲であってもよい。水性乳化重合システムは更に、
緩衝剤および錯体形成剤のような助剤を含んでもよい。
重合の終わりに得られるポリマー固体の量は、典型的には少なくとも10重量%、また
は更には少なくとも20重量%、および40重量%まで、および更には45重量%までで
あり、ならびに結果として生じるフルオロポリマーの平均粒度は、典型的には50nm〜
500nmである。
変性剤は、分割してまたは連続的な方式で重合槽に、添加されてもよい。変性剤は別々
の注入口または保存シリンダーから重合に供給されてもよい。あるいは、重合に変性剤を
供給するために、変性剤とモノマーとの混合物が使用されてもよい。後の方法は、変性剤
のフルオロポリマー中への改善された均質な混和を提供して、長鎖分枝のより均一な分布
をもたらす場合がある。
本発明の1つの実施形態では、変性剤および1つ以上の非ハロゲン化オレフィン、例え
ば、エチレンまたはプロピレンが重合に使用される。この方式で、変性剤のポリマー中へ
の混和が改善される場合がある。典型的には、非ハロゲン化オレフィンは、使用されるモ
ノマーの全量に基づく約20重量%までまたは約30重量%までの量で使用されてもよい
変性剤は、長鎖分枝の所望の度合いを実現する有効量で使用される。変性剤は、重合中
に過剰な分枝が発生するのを避けるために、かなり低い濃度で使用されてもよい。フルオ
ロポリマーの分枝の所望の量を生じさせるために、重合中に典型的に使用される変性剤の
量は、変性剤の性質および重合条件、例えば反応時間および温度に依存する。変性剤の最
適量は、例えば結果として生じるポリマーのレオロジー的特性を決定することにより(例
えばLCBIまたは緩和指数として表現され得る、長鎖分枝の度合いを決定することによ
り)、当業者によって容易に決定され得る。一般に、変性剤の量は、1重量%未満、また
は0.01%から、または更には0.05%から、および0.25%までまたは更には0
.4%までまたは0.8%までであってもよい。パーセンテージは、重合に供給されるモ
ノマーの全重量に基づく重量によるものである。
フルオロポリマーの試案手順は、例えば、凝固、アグロメレーション、デカンテーショ
ン、限外濾過などのような既知の方法を包含してもよい。フルオロポリマーはまた後処理
、例えば後フッ素化、または不安定な末端基を取り除くためのガス状アンモニアを用いる
処理を受けてもよい。
水性乳化重合の代わりに、他の重合技術が使用されてもよい。例として、溶媒重合が記
載される。溶媒(スラリー)重合は、少なくとも1つのフッ素化モノマーをハイドロフル
オロカーボン(HFC)溶媒および水を含有する反応装置の中に導入する工程、ならびに
モノマーを重合してフルオロポリマーのスラリーを生成する工程を含む。典型的には、1
0〜1000 1/sの剪断速度が反応中に維持される。一般に、ミキサーを使用する反
応装置中では、接線流および軸流の構成成分の両方を与える流れ場が作り上げられる。反
応装置攪拌器は、二重惑星ミキサーおよび同軸タービン二重螺旋リボンミキサーから選択
されてもよい。同軸ミキサーの場合、二重螺旋リボン攪拌器は、タービン攪拌器の速さよ
りも遅い速さ(毎分の回転数で測定されるとき)で作動する場合がある。同軸ミキサーの
二重螺旋リボン攪拌器およびタービン攪拌器は、タービン攪拌器および二重螺旋リボン攪
拌器と反対の回転で作動して、攪拌器の各々から反対向きの溶媒および水の流れパターン
を生成してもよい。同軸タービン攪拌器は多段であってもよい。同軸タービン二重螺旋リ
ボンミキサーは、0.90より大きいまたは更には0.99より大きい、二重螺旋リボン
攪拌器直径と反応装置内径との比を有してもよい。攪拌システムは、例えば、チャールズ
・ロス・アンド・カンパニー(Charles Ross and Company)(ニューヨーク州ハーパーグ
(Hauppaugee))から市販される「DPM 10」〜「DPM 750」により例示され
る種類の二重惑星ミキサー、およびエカト・リュール・ウント・ミッシュテヒニック社(
EKATO Ruhr- und Mischtechnik GmbH)(ドイツ、ショップハイム(Schopfheim))から
市販される「KOAX 2035」の種類の同軸タービン二重螺旋リボンミキサーを包含
してもよい。
溶媒スラリープロセスは、フルオロポリマーおよび水を溶媒から分離する工程と、フル
オロポリマーを凝集させる工程と、フルオロポリマーを乾燥させる工程と、別のプロセス
のために溶媒を再利用する工程とを包含してもよい。水性乳化重合に関して既に記載され
た成分(変性剤、反応開始剤、連鎖移動剤)および試案工程はまた、溶媒重合においても
使用され得る。
典型的には、溶媒はハイドロフルオロエーテル(HFE)溶媒であってもよい。HFE
溶媒は、50℃〜200℃の沸点を有してもよい。HFE溶媒は、2つ以上の異なるHF
Eのブレンドであってもよい。存在する水の量は、重合媒体に添加されるモノマーの全重
量に基づく、典型的には約1:10〜10:1である。溶媒の量は、重合媒体に添加され
るモノマーの全重量に両方とも基づく約1:20〜20:1であってもよい。
有用な溶媒には、ROCH(式中、R=C4〜C6)、ROC(式中、
=C4〜C6)、HCF−CF−O−CH3、HCF−CF−O−CH
(CF−XまたはCF−CHF−CF−O−CH−(CF−Xまたは
(CFCH−CF−O−CH−(CF−X(式中、X=HまたはFおよ
びn=1〜6)、HCF−CF−OCH−CF2−CHF−CF、CF−CH
F−CF−OCH−CF−CHF−CF、(CFCF−CF(OCH
−CHF−CF、(CFCHF−CF−O−CH−CF−CHF−CF
、(CFCF−CHF−CF(OCH)−CF、CO−CF−CF
H、CO−CF−CHF−CF、CO−CF−CH(CF、R
−CH−O−CFH、(式中、Rは、直鎖状の部分フッ素化アルキル基、1つ以
上の酸素原子により中断された直鎖状の部分フッ素化アルキル基、分枝状の部分フッ素化
アルキル基、1つ以上の酸素原子により中断された分枝状の部分フッ素化アルキル基、お
よび完全フッ素化アルケニル基)から選択され、(CFCH−CF−O−CH
、(CFC=CF−O−CH、CFCFCFO[CF(CF)CF
CFHCF、CHOCFCFHCF、CF(CFCFH(CF
CF、CF(CFCH(CFCF、CF(CFCFHC
(CFCF、1,1,2,2−テトラフルオロシクロブタン、1−トリフル
オロメチル−1,2,2−トリフルオロシクロブタン、1,2−ビス(ペルフルオロ−n
−ブチル)エチレンおよび2,2−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソラン
(式中、qは0〜3であり;zは2〜約10の整数であり;xは0または1〜約8の整数
であり;およびyは独立して0または1〜約8の整数)が挙げられるがこれらに限定され
ない。更に、HFCは、X−(CF−H(式中、n=2〜14およびX=Hまたは
F、CF−(CF−H(式中、n=2〜14)、R−(CH−CF
X(式中、n=1〜4およびX=H)、ならびにR−(CHF−CF−X、(式
中、n=1〜4およびX=FまたはH)を含む。好ましいのは、それらの低オゾン破壊可
能性のためにHFEである。更に、液体または液化モノマー、例えば、HFP、VDF、
ビニル/アリルエーテル、例えば、CF=CF−O−R、CF=CF−O−R
SO−FまたはCF=CF−O−R−COOCHが反応媒体として使用され得る
。ポリエーテルHFEにはまた、RO(CFCFCFOCHFCF(式中、
n=0〜4およびRはペルフルオロアルキル);CFCHFO(CFOCHF
CF(式中、n=1〜6);HCF(OCFOCFH(式中、n=1〜6)
;ならびにHCF(OCFCFOCFH、(式中、n=1〜6)を挙げても
よい。
これらの溶媒は米国特許第2,409,274号および米国化学会誌(J. Am. Chem. S
oc.)73、1785((1958)に開示されるように、オレフィン例えばTFEまた
はHFPと適切なアルコールを塩基性条件下で反応させることにより容易に調製され得る
。例えば、R−CHO−CFHは、例えば、フッ素化学誌(J. of Fluorine Chem.
)、127、(2006)、400〜404に記載されるように、対応するアルコールと
R22との反応により得られる。フッ素化エーテルを結果として生じる、部分フッ素化ア
ルコールとフッ素化オレフィンとの反応は、グリーン化学(Green Chemistry)4、60
(2002)に記載されている。ペルフルオロイソブテンまたは2量体HFPのような分
枝状フルオロオレフィンも同様に、塩基性条件下でアルコールを使用して、部分フッ素化
エーテルに変換され得る。こうした反応は、ロシアン・ケミカル・レビュー(Russian Ch
em. Rev.)53、256(1984)、英語版(Engl. Ed.)、および日本化学会会報(B
ull. Chem. Soc. Jap.)54、1151(1981)に明示されている。
HFEは、対応するケトンまたは酸フッ化物から、例えば、PCT国際公開特許WO/
9937598、米国特許第6,046,368号、またはフッ素化学誌(J. Fluorine
Chem.)126、1578(2006)に記載される方法を使用して作製されてもよい。
1または2個の−OCHFCF基を担持するテトラフルオロエチルエーテルは、アン
ゲヴァンテ・ケミー・インターナショナル・エディション(英)(Angwandte Chemie Int
. Ed. Engl.)24、161(1985)に開示されるように、HFPOオリゴマー、ま
たはケトンもしくは酸フッ化物へのHFPO付加生成物に基づいて作製され得る。
HCFO(CFOCFH(式中、nは1または2)の合成が、EP 879
839に開示されている。1つ以上の−O−CFH基(類)を担持する他のフッ素化エ
ーテルが、フッ素化学誌(J. Fluorine Chem.)127、400(2005)に従って、
塩基存在下でのフッ素化アルコールとCFClH(R22)との反応により作製される

プロトン供与体存在下での一級カルボン酸の脱炭酸は、米国化学会誌(J.Am.Chem.Soc.
)75、4525(1953)に示されるように、CFH基の形成を結果として生じる
。この反応により、フッ素化エーテル、ならびに−CFH基を担持するフルオロアルカ
ンが創出される。
テトラフルオロシクロブタンおよび置換された部分フッ素化シクロブタンは、PCT国
際公開特許WO/0075092に従って合成される。
2,2−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソランは、フッ素化学誌(J. F
luorine Chem.)9、359(1977)に記載される方法によって作製され得る。
部分フッ素化アルカンは、フッ素化アルキルヨウ化物と、例えば、フッ化ビニリデンと
のテロマー化(マクロモレキュールズ(Macromolecules)38、10353(2005)
)、およびヨウ素原子の置換または更なる反応によって得られる。
プロセス中で使用される溶媒は、1以上の機能を実行することができる。それらは、モ
ノマーもしくはフリーラジカル供給源(即ち、重合反応開始剤)または変性剤のような構
成成分の1つ以上のための溶媒として使用されてもよいが、それは、こうした成分を溶液
として添加することはより都合良くおよび/または正確な場合があり、ならびに用いられ
る反応媒体構成成分(例えば、反応開始剤、連鎖移動剤、およびコモノマー)の良好な分
散を大いに促進する場合があるためである。溶媒はまた、プロセスにおいて作製されるポ
リマーのための溶媒または膨張剤として機能する場合がある。更に、超臨界モノマー、ま
たはHFPもしくはCHFのような物質を含む超臨界流体を包含する混合物も使用され
得る。
重合温度は、使用される反応開始剤に主に依存して、0℃から150℃まで、または更
には20℃〜100℃であり得る。重合圧力は通常、200kPa(2バール)から30
000kPa(300バール)まで、または500〜6000kPa(5〜60バール)
である。重合は、バッチプロセスとして、ならびに連続的に実行され得る。
溶媒は、蒸留または蒸発によって取り除かれてもよい。蒸発または蒸留中に、攪拌と熱
の連続した適用により、フルオロポリマーのアグロメレーションが生じる場合がある。典
型的には、自由に流れる扱いやすい凝集体が得られる。
実施例
溶融ピーク:
フッ素樹脂の溶融ピークは、ASTM 4591に従い、パーキン−エルマー(Perkin
-Elmer)DSC 7.0を用いて、窒素を流しながらおよび10℃/分の加熱速度で決定
された。示された融点は、溶融ピーク最大値に合致している。
粒度測定:
ラテックス粒度測定が、ISO/DIS 13321に従い、マルバーン・ゼータザイ
ザー(Malvern Zetazizer)1000 HSAによる動的光散乱を用いて実施された。報
告された平均粒度は、z−平均である。測定前に、重合から得られたポリマーラテックス
は、0.001mol/LのKCL溶液により希釈された。すべての場合において、測定
温度は20℃であった。
溶液粘度
希釈されたポリマー溶液の溶液粘度が、DIN 53726に従い、35℃でメチルエ
チルケトン(MEK)中の0.16%ポリマー溶液について測定された。ISO/DIS
3105およびASTM D 2515を満たすキャノン・フェンスケ・ルーチン粘度
計(Connon-Fenske-Routine-Viskosimeter)(Fa.ショット(Fa. Schott)、マインツ
(Mainz)/ドイツ)が測定のために使用され、ハーゲンバッハ(Hagenbach)補正が適用
された。そのようにして得られた減少した粘度ηred.は固有粘度[η]に、ハギンズ
(Huggins)の等式(ηred.=[η]+kHx[η]×c)を使用して変換され、
およびハギンズ(Huggins)定数のk=0.34であった。
LCBI:
長鎖分枝指数LCBIが、本明細書で記載されたように、溶液粘度からの[η]および
以下に記載される溶融レオロジー調査からのηを使用して計算された。溶融加工可能ポ
リマー組成物中に使用されてもよいフルオロポリマーのいくつかについて、試験条件と共
にaおよびkの値が、次の表中に説明される:
上記の表において、ポリマー中のモノマー単位のインデックスは、モル%によるそれぞ
れの単位の量を示しており、および試験条件は次のようである:
A:265℃での剪断粘度および35℃でのメチルエチルケトン中の固有粘度
B:230℃での剪断粘度および23℃でのジメチルホルムアミド中の固有粘度
C:230℃での剪断粘度および110℃でのジメチルホルムアミド中の固有粘度
フルオロポリマー溶融物のレオロジーデータ:
周波数掃引実験において振動剪断流測定を実行しおよび溶融フルオロポリマーの位相角
または粘度を記録するために、200gまでのフォース範囲を有する、2KFRT 20
0フォースリバランストランスデューサー(ドイツ、ライヒェルスハイム(Reichelsheim
)のレオサービス(RheoService)より供給される)装備、レオメトリック/サイエンテ
ィフィック/TAインスツルメンツ(Rheometric Scientific/TA Instuments)(ドイツ
、アルツェナウ(Alzenau))のひずみ制御ARESレオメーター(アドバンスト・レオ
ロジカル・エクスパンションシステム(Advanced Rheological Expansion System);3
ARES−13;ファームウェアバージョン4.04.00)が使用された。周波数掃引
実験において、動的機械データが、窒素雰囲気中で、25mm直径の平行プレート形状を
有する回転プレートを使用して記録された。特に記述がない限り、測定中は265℃の温
度が適用された(ポリマーが、265℃より高い溶融温度を有する場合、測定は、ポリマ
ーがその溶融形態にある温度で行われ得る)。
オーブンの熱制御は、サンプル/ツール熱素子を使用して操作された。1から20%に
典型的に上昇するひずみが適用された。
Pasで報告されるゼロ剪断粘度ηが、オーケストレーター・ソフトウェア(Orch
estrator software)(バージョン7.0.8.13)により提供された4パラメータの
キャロー(Carreau)フィット関数を使用して、粘度関数η(ω)(溶融物の粘度対回
転プレートに適用された角周波数)から外挿された。
臨界緩和係数は、位相角(第1回転プレートに適用された角周波数(ω)(プレートが
回転する周波数)に対して回転プレートを使用して掃引実験で得られたδ)をプロットす
ることにより決定された。臨界緩和指数nは、ゲル点における位相角(δc)を90°で
除算すること、即ち、n=δc/90°により得られる。
ゲル点における位相角(δc)は、プロットの1次導関数δ(ω)がその最大値を有す
るおよび/または2次導関数がゼロを通るところの角度である。
2mmの厚さおよび23mmの直径を有する焼結サンプルがこれらの測定のために使用
された。焼結は、170℃の温度でホットプレス中で行われた。サンプルは、500秒以
内に170℃まで加熱され、5500kPa(55バール)の圧力下で300秒間保持さ
れ200秒以内に冷却された。
溶融物流動指数:
g/10分で報告される、溶融物流動指数(MFI)が、DIN EN ISO 11
33に従って5.0kgの支持重量において測定された。MFIは、2.1mm直径およ
び8.0mmの長さの標準化押出しダイを用いて得られた。特に記述のない限り、265
℃の温度が適用された。
次の実施例は本発明のより良い理解を助けるために提供される。これらの実施例は本発
明のすべての実施形態を網羅的に収集したものとして解釈されるべきではなく、本発明の
範囲を限定するものとしていたずらに解釈されるべきではない。
(実施例1)
次の実施例では、長鎖分枝状TFE39/HFP11/VDF50フルオロポリマーが
、変性剤としてジビニルベンゼンを使用して生成された。
羽根車攪拌器システムを装備した、48.5Lの全体積を有する、酸素を含まない重合
ケトルは、脱イオン水28.0L、シュウ酸2g、シュウ酸アンモニウム12gおよびペ
ルフルオロオクタノエートアンモニウム塩の30重量%水溶液の252gを装填され、次
いで60℃まで加熱された。攪拌システムは、240rpmに設定された。ケトルは更に
、200kPa(2.0バール)の絶対圧までエタンを装填され、その後ヘキサフルオロ
プロピレン(HFP)1000gを絶対圧850kPa(8.5バール)まで、その後フ
ッ化ビニリデン(VDF)240gを絶対圧1290kPa(12.9バール)まで、そ
の後テトラフルオロエチレン(TFE)410gを絶対圧1680kPa(16.8バー
ル)の反応圧力まで装填された。重合は、0.5%過マンガン酸カリウム(KMnO
水溶液65mLの添加により開始された。KMnO溶液の連続的供給が、144mL/
hの供給速度で維持された。反応が開始したとき、反応温度は60℃に保たれ、TFE、
VDF、およびHFPを気相に、0.423のHFP(kg)/TFE(kg)の供給比
および0.820のVDF(kg)/TFE(kg)の供給比で供給することにより絶対
圧1680kPa(16.8バール)の反応圧力が維持された。
ジビニルベンゼンの6g(46mmol)がまた、重合の過程中にケトルの中に供給さ
れた。使用前に、フルカ/リーデル・デ・ハーン(FLUKA/Riedel-deHaen)から市販され
る工業銘柄ジビニルベンゼン(約80%、GCによる)が蒸留により精製され、第3ブタ
ノール(フルカ/リーデル・デ・ハーン(FLUKA/Riedel-deHaen)から入手可能)16g
中に溶解され、加熱された(35℃)ガラス管中に保存された。ジビニルベンゼン/第3
ブタノール溶液を供給するためのラインもまた、第3ブタノールの結晶化を避けるために
35℃に加熱された。338分後、TFEの3510gが供給され、モノマーのバルブが
閉じられた。7分後、ケトル中の圧力は1400kPa(14.0バール)まで下がった
。次にケトルは通気され、3サイクルにおいて、Nで洗い流された。結果として生じた
ポリマー分散体は21.3重量%の固体含有量を有した。ラテックス粒子は、78nmの
平均直径を有した(動的光散乱により決定された)。分散体の1000mLは、DOWE
X 650Cカチオン交換樹脂(ダウ・ケミカル社(Dow Chemical Co.))を含有するガ
ラスカラム(40cm長さ×30mm直径)を通され、一晩冷凍庫室中で−18℃で凍結
凝固された。解凍後、そのようにして得られた凝集体は、強攪拌下で脱イオン水により5
回洗浄され、次いで12時間130℃のオーブン中で乾燥された。そのようにして得られ
たポリマー凝集体の物理的特徴は以下に示される:
(実施例2)
次の実施例では、長鎖分枝状HFP/VDFフルオロポリマーが、変性剤として完全フ
ッ素化ジアリルエーテルを使用して生成された。
実施例1の同じ酸素を含まない重合ケトルが、29.0Lの脱イオン水を装填され、7
0℃まで加熱された。攪拌システムは、240rpmに設定され、ケトルは、ジメチルエ
ーテル(MeO)3.5gを装填され、ならびにヘキサフルオロプロピレン(HFP)
1000gを絶対圧800kPa(8.0バール)まで、およびフッ化ビニリデン(VD
F)440gを絶対圧1550kPa(15.5バール)の反応圧力まで装填された。次
には、FC=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF(ロシア、
サンクト・ペテルスブルク(St. Petersburg)のアンレス(ANLES)から入手可能)の2
5gがHFP保存シリンダーに装填され、乱流条件下でHFP5,300gの中に分散さ
れた。次に、120mLの水中に溶解されたペルオキソ二硫酸アンモニウム(APS)の
40gを添加することにより、重合が開始された。反応が開始したとき、反応温度は維持
され、絶対圧1550kPa(15.5バール)の反応圧力もまた、VDFおよびHFP
を気相に、0.653のHFP(kg)/VDF(kg)の供給比で供給することにより
維持された。220分後、VDF 8,122gの全供給が達成されたとき、モノマーの
供給は、モノマーバルブを閉じることにより中断された。10分以内に、モノマー気相は
反応して、820kPa(8.2バール)の槽圧力に下がった。次に、反応装置は通気さ
れ、3サイクルにおいて、Nで洗い流された。このようにして得られたポリマー分散体
42.5kgは、32.6%の固体含有量を有し、ラテックス粒子は、動的光散乱に従っ
て、直径357nmであった。ポリマー分散体の1.0Lは、一晩冷凍庫室中で凍結凝固
された。解凍後、得られたスポンジ様の粗ポリマーである物質は、脱塩水により5回洗浄
され、12時間130℃のオーブン中で乾燥された。ポリマーは半透明であり、変退色の
いずれの徴候も示さなかった。
このサンプルから得られた、角周波数(ω)に対する位相角(δ)のプロットが、図1
に示されている。
実施例2のLCB−フルオロポリマーの物理的特徴は、以下に示されている:
実施例1の同じ酸素を含まない重合ケトルが、29.0Lの脱イオン水を装填され、70℃まで加熱された。攪拌システムは、240rpmに設定され、ケトルは、ジメチルエーテル(MeO)3.5gを装填され、ならびにヘキサフルオロプロピレン(HFP)1000gを絶対圧800kPa(8.0バール)まで、およびフッ化ビニリデン(VDF)440gを絶対圧1550kPa(15.5バール)の反応圧力まで装填された。次には、FC=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF(ロシア、サンクト・ペテルスブルク(St. Petersburg)のアンレス(ANLES)から入手可能)の25gがHFP保存シリンダーに装填され、乱流条件下でHFP5,300gの中に分散された。次に、120mLの水中に溶解されたペルオキソ二硫酸アンモニウム(APS)の40gを添加することにより、重合が開始された。反応が開始したとき、反応温度は維持され、絶対圧1550kPa(15.5バール)の反応圧力もまた、VDFおよびHFPを気相に、0.653のHFP(kg)/VDF(kg)の供給比で供給することにより維持された。220分後、VDF 8,122gの全供給が達成されたとき、モノマーの供給は、モノマーバルブを閉じることにより中断された。10分以内に、モノマー気相は反応して、820kPa(8.2バール)の槽圧力に下がった。次に、反応装置は通気され、3サイクルにおいて、Nで洗い流された。このようにして得られたポリマー分散体42.5kgは、32.6%の固体含有量を有し、ラテックス粒子は、動的光散乱に従って、直径357nmであった。ポリマー分散体の1.0Lは、一晩冷凍庫室中で凍結凝固された。解凍後、得られたスポンジ様の粗ポリマーである物質は、脱塩水により5回洗浄され、12時間130℃のオーブン中で乾燥された。ポリマーは半透明であり、変退色のいずれの徴候も示さなかった。
このサンプルから得られた、角周波数(ω)に対する位相角(δ)のプロットが、図1に示されている。
実施例2のLCB−フルオロポリマーの物理的特徴は、以下に示されている:

本発明は、以下の態様を包含する。
[1]
少なくとも
(a)1つ以上のフッ素化モノオレフィンモノマーと、
(b)次の一般式:
CR =CF−(CF −O−(CF −CF=CR (I)、
CR =CF−CF −O−Rf −O−CF −CF=CR (II)、または
X−Rf −Y (III)
(式中
XおよびYは、互いに独立し、
C=CR −、R C=CR −O−;R C=CR −CR −O−;
であり、
、R 、R 、R 、およびR は、それぞれ独立し、Rf 、F、またはHから選択され、
Rf は、Rf からなる群から選択されるか、直鎖状もしくは分枝状ペルフルオロアルキル、ペルフルオロアルキルエーテル、またはペルフルオロアルキルポリエーテル残基であり、および
Rf は、非フッ素化またはフッ素化もしくは完全フッ素化アリールであり、(オレフィン部分に加えて)アリールは、非置換であってもよいし、次のもの:
F以外の1つ以上のハロゲン;
1つ以上の完全フッ素化アルキル残基;
1つ以上の完全フッ素化アルコキシ残基;
1つ以上の完全フッ素化ポリオキシアルキル残基;
1つ以上のフッ素化、完全フッ素化、もしくは非フッ素化フェニル、またはフェノキシ部分、またはこれらの組み合わせ(ここで、前記フェニルまたはフェノキシ残基は、非置換であってもよいし、1つ以上の完全フッ素化アルキル、アルコキシもしくはポリオキシアルキル残基、またはF以外の1つ以上のハロゲン、またはこれらの組み合わせで置換されてもよい);
で置換されてもよく、
nおよびmがともに0ではないことを条件として、nおよびmは互いに独立して0〜6の整数である)
で構成される1つ以上のフッ素化ビスオレフィンモノマーと、
から得られる、フルオロポリマー。
[2]
約0.1〜約5の長鎖分枝指数(LCBI)を有する、上記[1]に記載のフルオロポリマー。
[3]
少なくとも、エチレン、プロピレン、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される非ハロゲン化オレフィンモノマーから更に得られる、上記[1]または[2]に記載のフルオロポリマー。
[4]
非晶質である、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載のフルオロポリマー。
[5]
約100℃より高くかつ約320℃未満の融点を有する、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載のフルオロポリマー。
[6]
モノマー全量に基づく約0.8重量%までの前記ビスオレフィンモノマーから得られる、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載のフルオロポリマー。
[7]
モノマー全量に基づく約0.8重量%までの前記ビスオレフィンと、
エチレン、プロピレン、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される約30.0重量%までの非ハロゲン化オレフィンとから得られる、上記[1]〜[6]のいずれか一項に記載のフルオロポリマー。
[8]
265℃の温度で溶融物の形態であり、265℃の温度で測定された約0.3〜0.92の臨界緩和係数を有する、上記[1]に記載のフルオロポリマー。
[9]
372℃の温度で溶融物の形態であり、372℃の温度で測定された約0.3〜約0.92の臨界緩和係数を有する、上記[1]に記載のフルオロポリマー。
[10]
フルオロポリマーを調製するための方法であって、
式(I)、(II)、および/または(III)に従う1つ以上のフッ素化ビスオレフィンモノマーの存在下で1つ以上のフッ素化モノオレフィンモノマーを重合する工程を含む、方法。
[11]
モノマー全量に基づく、エチレン、プロピレン、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される約10重量%までの非ハロゲン化オレフィンモノマーの存在下で、前記1つ以上のフッ素化モノオレフィンモノマーが重合される、上記[10]に記載の方法。
[12]
前記1つ以上のフッ素化ビスオレフィンモノマーが、モノマー全量に基づく約0.8重量%までの量で存在する、上記[10]に記載の方法。
[13]
上記[1]〜[9]のいずれか一項に記載のフルオロポリマーを含有する物品であって、押出成形物品、ブロー成形物品、または射出成形物品からなる群から選択される、物品。

Claims (13)

  1. 少なくとも
    (a)1つ以上のフッ素化モノオレフィンモノマーと、
    (b)次の一般式:
    CR=CF−(CF−O−(CF−CF=CR (I)、
    CR=CF−CF−O−Rf−O−CF−CF=CR (II)、
    または
    X−Rf−Y (III)
    (式中
    XおよびYは、互いに独立し、
    C=CR−、RC=CR−O−;RC=CR−CR
    −O−;
    であり、
    、R、R、R、およびRは、それぞれ独立し、Rf、F、またはHから
    選択され、
    Rfは、Rfからなる群から選択されるか、直鎖状もしくは分枝状ペルフルオロア
    ルキル、ペルフルオロアルキルエーテル、またはペルフルオロアルキルポリエーテル残基
    であり、および
    Rfは、非フッ素化またはフッ素化もしくは完全フッ素化アリールであり、(オレフ
    ィン部分に加えて)アリールは、非置換であってもよいし、次のもの:
    F以外の1つ以上のハロゲン;
    1つ以上の完全フッ素化アルキル残基;
    1つ以上の完全フッ素化アルコキシ残基;
    1つ以上の完全フッ素化ポリオキシアルキル残基;
    1つ以上のフッ素化、完全フッ素化、もしくは非フッ素化フェニル、またはフェノキシ
    部分、またはこれらの組み合わせ(ここで、前記フェニルまたはフェノキシ残基は、非置
    換であってもよいし、1つ以上の完全フッ素化アルキル、アルコキシもしくはポリオキシ
    アルキル残基、またはF以外の1つ以上のハロゲン、またはこれらの組み合わせで置換さ
    れてもよい);
    で置換されてもよく、
    nおよびmがともに0ではないことを条件として、nおよびmは互いに独立して0〜6
    の整数である)
    で構成される1つ以上のフッ素化ビスオレフィンモノマーと、
    から得られる、フルオロポリマー。
  2. 約0.1〜約5の長鎖分枝指数(LCBI)を有する、請求項1に記載のフルオロポリ
    マー。
  3. 少なくとも、エチレン、プロピレン、またはこれらの組み合わせからなる群から選択さ
    れる非ハロゲン化オレフィンモノマーから更に得られる、請求項1または2に記載のフル
    オロポリマー。
  4. 非晶質である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフルオロポリマー。
  5. 約100℃より高くかつ約320℃未満の融点を有する、請求項1〜3のいずれか一項
    に記載のフルオロポリマー。
  6. モノマー全量に基づく約0.8重量%までの前記ビスオレフィンモノマーから得られる
    、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフルオロポリマー。
  7. モノマー全量に基づく約0.8重量%までの前記ビスオレフィンと、
    エチレン、プロピレン、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される約30.
    0重量%までの非ハロゲン化オレフィンとから得られる、請求項1〜6のいずれか一項に
    記載のフルオロポリマー。
  8. 265℃の温度で溶融物の形態であり、265℃の温度で測定された約0.3〜0.9
    2の臨界緩和係数を有する、請求項1に記載のフルオロポリマー。
  9. 372℃の温度で溶融物の形態であり、372℃の温度で測定された約0.3〜約0.
    92の臨界緩和係数を有する、請求項1に記載のフルオロポリマー。
  10. フルオロポリマーを調製するための方法であって、
    式(I)、(II)、および/または(III)に従う1つ以上のフッ素化ビスオレフ
    ィンモノマーの存在下で1つ以上のフッ素化モノオレフィンモノマーを重合する工程を含
    む、方法。
  11. モノマー全量に基づく、エチレン、プロピレン、またはこれらの組み合わせからなる群
    から選択される約10重量%までの非ハロゲン化オレフィンモノマーの存在下で、前記1
    つ以上のフッ素化モノオレフィンモノマーが重合される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記1つ以上のフッ素化ビスオレフィンモノマーが、モノマー全量に基づく約0.8重
    量%までの量で存在する、請求項10に記載の方法。
  13. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のフルオロポリマーを含有する物品であって、押出
    成形物品、ブロー成形物品、または射出成形物品からなる群から選択される、物品。
JP2013229394A 2007-05-11 2013-11-05 長鎖分枝を有する溶融加工可能なフルオロポリマー、それらの調製法および使用法 Withdrawn JP2014065911A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB0709033.5 2007-05-11
GB0709033A GB0709033D0 (en) 2007-05-11 2007-05-11 Melt-Processible fluoropolymers having long-chain branches, Methods of preparing them and uses thereof

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010507519A Division JP5726519B2 (ja) 2007-05-11 2008-04-24 長鎖分枝を有する溶融加工可能なフルオロポリマー、それらの調製法および使用法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014065911A true JP2014065911A (ja) 2014-04-17

Family

ID=38219199

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010507519A Expired - Fee Related JP5726519B2 (ja) 2007-05-11 2008-04-24 長鎖分枝を有する溶融加工可能なフルオロポリマー、それらの調製法および使用法
JP2013229394A Withdrawn JP2014065911A (ja) 2007-05-11 2013-11-05 長鎖分枝を有する溶融加工可能なフルオロポリマー、それらの調製法および使用法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010507519A Expired - Fee Related JP5726519B2 (ja) 2007-05-11 2008-04-24 長鎖分枝を有する溶融加工可能なフルオロポリマー、それらの調製法および使用法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US8969500B2 (ja)
EP (2) EP2474564B1 (ja)
JP (2) JP5726519B2 (ja)
CN (1) CN101679562B (ja)
GB (1) GB0709033D0 (ja)
WO (1) WO2008140914A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019009248A1 (ja) * 2017-07-05 2019-01-10 Agc株式会社 含フッ素弾性共重合体、その組成物および架橋ゴム物品
WO2019176223A1 (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 株式会社クレハ 非水電解質二次電池用のポリマーゲル電解質および非水電解質二次電池
WO2020017561A1 (ja) * 2018-07-20 2020-01-23 株式会社クレハ 粒子状のフッ化ビニリデン系重合体、および粒子状のフッ化ビニリデン系重合体の製造方法

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008024602A1 (en) * 2006-08-24 2008-02-28 3M Innovative Properties Company Process for producing fluoropolymers
GB0709033D0 (en) * 2007-05-11 2007-06-20 3M Innovative Properties Co Melt-Processible fluoropolymers having long-chain branches, Methods of preparing them and uses thereof
GB0801194D0 (en) * 2008-01-23 2008-02-27 3M Innovative Properties Co Processing aid compositions comprising fluoropolymers having long-chain branches
JP5582877B2 (ja) * 2010-06-07 2014-09-03 信越ポリマー株式会社 フィルムキャパシタ用フィルムの製造方法及びフィルムキャパシタ用フィルム
EP2409998B1 (en) * 2010-07-23 2015-11-25 3M Innovative Properties Company High melting PTFE polymers suitable for melt-processing into shaped articles
GB201012944D0 (en) * 2010-08-02 2010-09-15 3M Innovative Properties Co Peroxide curable fluoroelastomers containing modifiers and iodine or bromine endgroups
CN103890021B (zh) * 2011-06-09 2016-03-23 索尔维特殊聚合物意大利有限公司 超支化的氟弹性体添加剂
EP2882705B1 (en) 2012-08-10 2018-02-21 Solvay Specialty Polymers Italy S.p.A. Allyl-bearing fluorinated ionomers
US20160083489A1 (en) * 2013-06-14 2016-03-24 3M Innovative Properties Company Fluoropolymers comprising monomeric units derived from a vinyl perfluoroalkyl or vinyl perfluoroalkylenoxide perfluorovinyl ether
US9982091B2 (en) 2014-03-06 2018-05-29 3M Innovative Properties Company Highly fluorinated elastomers
CN108350244B (zh) 2015-10-23 2021-01-29 3M创新有限公司 包含无定形含氟聚合物和氟塑料粒子的组合物及其制备方法
KR102639373B1 (ko) 2016-01-21 2024-02-23 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 플루오로중합체의 적층 가공
KR20200032114A (ko) 2017-07-19 2020-03-25 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 플루오로중합체의 적층 가공
JP6865886B2 (ja) 2017-07-19 2021-04-28 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 積層プロセスによるポリマー物品及びポリマー複合体の製造方法並びにポリマー及び複合物品
CN112262172B (zh) 2018-06-12 2023-08-01 3M创新有限公司 包含胺固化剂的含氟聚合物涂料组合物、经涂覆的基底以及相关方法
US11866602B2 (en) 2018-06-12 2024-01-09 3M Innovative Properties Company Fluoropolymer compositions comprising fluorinated additives, coated substrates and methods
CA3123450A1 (en) 2018-12-21 2020-06-25 Honeywell International, Inc. Heat transfer methods, systems and fluids
CN114630874B (zh) * 2019-11-04 2023-12-05 3M创新有限公司 包含具有烯键式不饱和基团和电子供体基团的固化剂的含氟聚合物组合物及用其涂覆的基底
WO2021088198A1 (en) 2019-11-04 2021-05-14 3M Innovative Properties Company Electronic telecommunications articles comprising crosslinked fluoropolymers and methods

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4349650A (en) * 1979-03-14 1982-09-14 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyfluoroallyloxy compounds, their preparation and copolymers therefrom
JPS63238115A (ja) * 1987-03-27 1988-10-04 Asahi Glass Co Ltd 環状構造を有する含フツ素共重合体の製造法
JPH06324512A (ja) * 1993-05-12 1994-11-25 Konica Corp 現像剤と画像形成方法
JP2010526908A (ja) * 2007-05-11 2010-08-05 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 長鎖分枝を有する溶融加工可能なフルオロポリマー、それらの調製法および使用法

Family Cites Families (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2409274A (en) 1943-04-23 1946-10-15 Du Pont Polyfluoro organic ethers and their preparation
US4612357A (en) 1985-07-09 1986-09-16 E. I. Du Pont De Nemours And Company Melt-processible tetrafluoroethylene copolymers and process for preparing them
JPS6323907A (ja) * 1986-07-16 1988-02-01 Nippon Mektron Ltd パ−オキサイド加硫可能な含フツ素エラストマ−の製造方法
JP2524123B2 (ja) * 1986-08-18 1996-08-14 日本メクトロン株式会社 含フッ素共重合体の製法
US4897457A (en) * 1987-08-14 1990-01-30 Asahi Glass Company Ltd. Novel fluorine-containing cyclic polymer
AU648048B2 (en) 1989-10-06 1994-04-14 E.I. Du Pont De Nemours And Company Fluoropolymer process aids containing functional groups
JP3169187B2 (ja) * 1992-01-21 2001-05-21 出光興産株式会社 オレフィン系共重合体及びその製造法
WO1995014719A1 (en) 1992-08-28 1995-06-01 E.I. Du Pont De Nemours And Company Low-melting tetrafluoroethylene copolymer and its uses
US5312882A (en) * 1993-07-30 1994-05-17 The University Of North Carolina At Chapel Hill Heterogeneous polymerization in carbon dioxide
IT1265461B1 (it) * 1993-12-29 1996-11-22 Ausimont Spa Fluoroelastomeri comprendenti unita' monomeriche derivanti da una bis-olefina
IT1265460B1 (it) * 1993-12-29 1996-11-22 Ausimont Spa Elastomeri termoplastici fluorurati dotati di migliorate proprieta' meccaniche ed elastiche, e relativo processo di preparazione
CN1155554A (zh) * 1995-08-21 1997-07-30 拜尔公司 新的反应性和可加工性含氟弹性体的制备和用途
DE19530636A1 (de) * 1995-08-21 1997-02-27 Bayer Ag Reaktive und verarbeitbare Fluorkautschuke, ein Verfahren zu deren Herstellung, ein Verfahren zur Herstellung von vernetzten, bepfropften oder modifizierten Fluorelastomeren unter Einsatz der reaktiven und verarbeitbaren Fluorkautschuke und deren Verwendung
US5859171A (en) 1997-05-21 1999-01-12 Dupont Toray Polyimide copolymer, polyimide copolymer resin molded products and their preparation
US6270901B1 (en) * 1997-12-19 2001-08-07 Dyneon Llc Compositions for bonding fluoroplastics
US6023002A (en) 1998-01-26 2000-02-08 3M Innovative Properties Company Process for preparing hydrofluoroethers
US6046368A (en) 1998-03-17 2000-04-04 3M Innovative Properties Company Catalytic process for making hydrofluoroethers
US6221987B1 (en) * 1998-04-17 2001-04-24 Asahi Glass Company Ltd. Method for producing a fluorine-containing polymer
US6429258B1 (en) 1999-05-20 2002-08-06 E. I. Du Pont De Nemours & Company Polymerization of fluoromonomers
DE60019747T2 (de) 1999-06-04 2006-05-11 E.I. Du Pont De Nemours And Co., Wilmington Verfahren zur herstellung von fluorolefinen
TW552435B (en) * 2000-06-12 2003-09-11 Asahi Glass Co Ltd Plastic optical fiber
JP4415458B2 (ja) 2000-06-30 2010-02-17 旭硝子株式会社 含フッ素共重合体及び成形体
US7351471B2 (en) * 2000-12-06 2008-04-01 3M Innovative Properties Company Fluoropolymer coating compositions with multifunctional fluoroalkyl crosslinkers for anti-reflective polymer films
DE60135080D1 (de) * 2000-12-26 2008-09-11 Asahi Glass Co Ltd Festpolymer-Elektrolyt Material, flüssige Zusammensetzung, Festpolymer Brennstoffzelle und Fluorpolymer
EP1279976B1 (en) * 2001-07-18 2004-09-29 Asahi Glass Company Ltd. Plastic optical fiber and process for its production
US6861489B2 (en) * 2001-12-06 2005-03-01 Gore Enterprise Holdings, Inc. Low equivalent weight ionomer
EP1462465B1 (en) 2003-03-25 2012-02-22 3M Innovative Properties Company Melt-processible thermoplastic fluoropolymers having improved processing characteristics and method of producing the same
BRPI0411119B1 (pt) * 2003-06-09 2014-12-02 3M Innovative Properties Co “composição polimérica processável em fusão compreendendo polímero processável em fusão nãofluorado e fluoropolímero e método de produzir uma composição polimérica processável em fusão”
ATE413418T1 (de) 2004-09-09 2008-11-15 3M Innovative Properties Co Fluoropolymer zur herstellung von einem fluoroelastomer
JP2006236837A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Fuji Photo Film Co Ltd 固体電解質およびその製造方法、電極膜接合体、ならびに、燃料電池
US7671112B2 (en) 2005-07-15 2010-03-02 3M Innovative Properties Company Method of making fluoropolymer dispersion
US11274172B2 (en) 2009-08-27 2022-03-15 Daikin Industries, Ltd. Processing additive, molding composition masterbatch of processing additive and molding article

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4349650A (en) * 1979-03-14 1982-09-14 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyfluoroallyloxy compounds, their preparation and copolymers therefrom
JPS63238115A (ja) * 1987-03-27 1988-10-04 Asahi Glass Co Ltd 環状構造を有する含フツ素共重合体の製造法
JPH06324512A (ja) * 1993-05-12 1994-11-25 Konica Corp 現像剤と画像形成方法
JP2010526908A (ja) * 2007-05-11 2010-08-05 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 長鎖分枝を有する溶融加工可能なフルオロポリマー、それらの調製法および使用法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019009248A1 (ja) * 2017-07-05 2019-01-10 Agc株式会社 含フッ素弾性共重合体、その組成物および架橋ゴム物品
JPWO2019009248A1 (ja) * 2017-07-05 2020-05-21 Agc株式会社 含フッ素弾性共重合体、その組成物および架橋ゴム物品
JP7160035B2 (ja) 2017-07-05 2022-10-25 Agc株式会社 含フッ素弾性共重合体、その組成物および架橋ゴム物品
WO2019176223A1 (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 株式会社クレハ 非水電解質二次電池用のポリマーゲル電解質および非水電解質二次電池
WO2020017561A1 (ja) * 2018-07-20 2020-01-23 株式会社クレハ 粒子状のフッ化ビニリデン系重合体、および粒子状のフッ化ビニリデン系重合体の製造方法
KR20210024157A (ko) * 2018-07-20 2021-03-04 가부시끼가이샤 구레하 입자상의 불화비닐리덴계 중합체 및 입자상의 불화비닐리덴계 중합체의 제조방법
JPWO2020017561A1 (ja) * 2018-07-20 2021-06-24 株式会社クレハ 粒子状のフッ化ビニリデン系重合体、および粒子状のフッ化ビニリデン系重合体の製造方法
JP7137623B2 (ja) 2018-07-20 2022-09-14 株式会社クレハ 粒子状のフッ化ビニリデン系重合体、および粒子状のフッ化ビニリデン系重合体の製造方法
KR102577379B1 (ko) 2018-07-20 2023-09-11 가부시끼가이샤 구레하 입자상의 불화비닐리덴계 중합체 및 입자상의 불화비닐리덴계 중합체의 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
GB0709033D0 (en) 2007-06-20
EP2474564B1 (en) 2014-01-22
EP2474564A2 (en) 2012-07-11
US8969500B2 (en) 2015-03-03
US20100121012A1 (en) 2010-05-13
EP2147028A4 (en) 2011-10-12
EP2474564A3 (en) 2012-10-31
WO2008140914A1 (en) 2008-11-20
CN101679562A (zh) 2010-03-24
CN101679562B (zh) 2012-03-14
EP2147028B1 (en) 2013-09-04
EP2147028A1 (en) 2010-01-27
JP5726519B2 (ja) 2015-06-03
JP2010526908A (ja) 2010-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5726519B2 (ja) 長鎖分枝を有する溶融加工可能なフルオロポリマー、それらの調製法および使用法
JP5295786B2 (ja) 溶融加工可能な熱可塑性フルオロポリマーを含む組成物およびその作製方法
JP6363071B2 (ja) テトラフルオロエチレンコポリマー
JP6381526B2 (ja) テトラフルオロエチレンコポリマー
JP5750375B2 (ja) フッ素化イオノマーの分散微粒子を使用する水性重合により製造されるフルオロポリマー
EP1462465B1 (en) Melt-processible thermoplastic fluoropolymers having improved processing characteristics and method of producing the same
EP2170990B1 (en) Methods for melt-processing thermoplastic fluoropolymers
WO2005007707A1 (ja) 含フッ素重合体の製造方法、含フッ素重合体水性分散液、2−アシルオキシカルボン酸誘導体及び界面活性剤
EP2057198B1 (en) Process for producing fluoropolymers
JPWO2014112592A1 (ja) エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体乾燥物、ペレットおよび成形物の製造方法
EP3397664A1 (en) Copolymers of perfluorotrivinyltriazine compounds and methods for synthesizing the copolymers
CN114651018A (zh) 含氟聚合物的制造方法、聚四氟乙烯的制造方法、全氟弹性体的制造方法和组合物
WO2008024601A1 (en) Solvent slurry process for producing high solids fluoropolymers
JP4075870B2 (ja) 含フッ素重合体の製造方法、含フッ素重合体水性分散液、2−アシルオキシカルボン酸誘導体及び界面活性剤
JPH0680728A (ja) 含フッ素共重合体
JP4687677B2 (ja) 含フッ素重合体の製造方法、含フッ素重合体水性分散液、2−アシルオキシカルボン酸誘導体及び界面活性剤

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150217

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20150520