JP2014062556A - 車両の動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乾式クラッチ4を通流する空気の流れを確実に供給し、摩耗粉等のダストの排出性能の向上を図る。
【解決手段】クラッチ室30をダンパー3側の空間10Aから仕切るハウジングカバー13に、吸気孔41と排気孔42とが貫通形成され、遠心力により生じる空気の流れK1〜K3によって、摩耗粉等のダストを外部へ排出する。ハウジングカバー13に取り付けられた吸気ダクト部材43によって、空間10Aから隔絶された外気導入通路45が構成されており、その一端が吸気孔41に連通するとともに、他端が外気取入口46として車両走行風を受け得る位置に開口する。ダンパー3の高速回転に影響されずに、車両走行風による圧力差でもって空気が確実に導入され、ダストの排出が図れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、乾式摩擦クラッチを備えた車両の動力伝達装置に関し、特に、この乾式摩擦クラッチの摩耗粉等のダストを排出するダスト排出構造に関する。
例えばハイブリッド車両の動力伝達装置として、内燃機関とモータとの接続・遮断を切り換えるために、乾式摩擦クラッチを採用したものがある。このような乾式摩擦クラッチは、湿式摩擦クラッチに比して、クラッチ開放状態での摩擦損失が少ない利点があるが、摩擦材(フェーシング・ライニング)から生じる摩耗粉等のダストを何らかの手段へ外部へ排出する必要がある。
このようなダスト排出構造として、特許文献1は、乾式摩擦クラッチとエンジン側のダンパーとの間を仕切るハウジングカバーに、乾式摩擦クラッチが収容された密閉空間とダンパー側の空間とを互いに連通させる外気吸入穴および外気排出穴を開口形成した構成を開示している。
このものでは、乾式摩擦クラッチ自身の回転に伴う遠心力によって乾式摩擦クラッチの内周側に位置する外気吸入穴と外周側に位置する外気排出穴との間に圧力差が生じ、外気吸入穴から外気排出穴へと気流が流れるため、これに同伴して摩耗粉等のダストが外部へ排出される。
特開2012−52570号公報
しかしながら、上記の構成では、外気吸入穴がダンパーを収容した空間内に直接に開口しているため、ダンパーの高速回転に伴ってこの空間内の空気が掻き乱されると、この空間から外気吸入穴へと空気が十分に流れ込まないことがあり、なお改善の余地があった。
この発明は、クラッチハブに係合したハブ側摩擦板とクラッチドラムに係合したドラム側摩擦板とを備えてなる乾式摩擦クラッチが、カバー部材で仕切られた密閉空間内に配置されるとともに、上記乾式摩擦クラッチと同軸上で回転する回転体が、上記カバー部材を介して上記乾式摩擦クラッチに隣接して配置されてなる車両の動力伝達装置を前提としている。
ここで、上記カバー部材に、上記密閉空間内に空気を取り込むための吸気孔と該密閉空間から空気を排出するための排気孔とが開口形成されている。
そして、上記回転体が収容された第2の空間から隔絶された外気導入通路が、上記カバー部材に沿って形成されており、この外気導入通路の一端が、車両走行風を取り込むように上記密閉空間ならびに上記第2の空間の外部において開口し、かつ他端が上記吸気孔に接続されている。
上記外気導入通路の一端には、車両走行風による正圧が作用し、これによって外気つまり空気がカバー部材の吸気孔へと導入される。この空気は、乾式摩擦クラッチを通して流れ、摩耗粉等のダストとともに排気孔を通して排出される。外気導入通路は回転体が高速回転する第2の空間から隔絶されているので、回転体の回転に伴う気流の影響を受けず、従って、車両走行風による圧力差でもって空気が吸気孔へと確実に導入される。
この発明によれば、乾式摩擦クラッチに隣接した回転体の回転による気流の影響を受けずに外気がカバー部材の吸気孔へと導かれ、乾式摩擦クラッチ周囲のダストをより確実に排出することができる。
本発明の一実施例である動力伝達装置の要部(図5の領域αに相当する部分)の断面図。 排気孔に沿った断面での断面図。 クラッチドラム単体の横断面図。 ハウジングカバーに取り付けられた吸気ダクト部材および排気ダクト部材を模式的に示す説明図。 上記実施例が適用されるハイブリッド車両の動力伝達機構を簡略的に示す構成図。 本発明の第2の実施例を示す動力伝達装置の要部の断面図。 この第2の実施例における吸気ダクト部材および排気ダクト部材を模式的に示す説明図。 外気取入部に設けられるラビリンス構造の一例を示す断面図。 外気取入部に設けられるラビリンス構造の他の例を示す断面図。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図5は、本発明の一実施例に係る動力伝達装置が適用されるハイブリッド車両のパワートレインを簡略的に示している。この車両は、前輪駆動式の1モータ2クラッチ方式のパラレルハイブリッド車両であり、車両駆動源としてエンジン1とモータジェネレータ2とを備えている。エンジン1は、周知の火花点火式ガソリンエンジンや圧縮自己着火式ディーゼルエンジンなどからなる。モータジェネレータ2は、図外のバッテリからの電力の供給を受けて回転駆動する電動機としての機能と、回転動力を回生してバッテリを充電する発電機としての機能を兼ね備えている。
エンジン1とモータジェネレータ2との間には、エンジン1の回転方向の振動を吸収するダンパー3が設けられるとともに、エンジン1とモータジェネレータ2との動力伝達の接続と遮断を切り換える第1クラッチ4が設けられている。モータジェネレータ2は例えばベルト式無段変速機からなる自動変速機5とディファレンシャルギヤ6とを介して一対の駆動輪7に接続されており、モータジェネレータ2と自動変速機5との間には第2クラッチ8が介装されている。なお、第2クラッチ8を自動変速機5とディファレンシャルギヤ6との間に介装しても良く、また、自動変速機5が有段式のものである場合には、自動変速機5内のクラッチが第2クラッチ8を兼用するようにしても良い。
第1クラッチ4は、ダンパー3に接続したクラッチ入力軸4Aとモータジェネレータ2に接続したクラッチ出力軸4Bとの間に介装され、両者の遮断・接続を切り換えるものである。例えば、モータジェネレータ2のみを駆動源とする「電気自動車走行モード」では、第1クラッチ4を開放してエンジン1が切り離される。また、駆動源としてエンジン1とモータジェネレータ2とを併用する「ハイブリッド車走行モード」では、第1クラッチ4を締結することで、エンジン1とモータジェネレータ2とが接続される。第2クラッチ8は、走行時には締結ないし半締結状態とされ、変速レンジがN(ニュートラル)レンジやP(パーキング)レンジの場合には開放状態となる。
図1は、図5の領域αに対応する部分の詳細を示す断面図である。ダンパー3は、エンジン1のクランクシャフト(図示せず)の端部に取り付けられるものであって、クラッチ入力軸4Aと同軸上に配置された略円板状をなし、かつ振動吸収用の複数のダンパースプリング3Aが周方向に沿って設けられており、このダンパースプリング3Aを介してエンジン1の回転動力がクラッチ側プレート3Bへと伝達される。このクラッチ側プレート3Bはクラッチ入力軸4Aと結合されており、このクラッチ入力軸4Aと一体的に軸周りに回転する。ダンパー3は、ベルマウス状に開口したエンジンブロック10端部の空間10A内に収容されている。
上記のダンパー3と軸方向に所定間隙を介して隣接する金属製の鋳物部品からなるクラッチハウジング11の内部に、上記のモータジェネレータ2および第1クラッチ4が収容配置されている。このクラッチハウジング11は、ハウジング本体12と、このハウジング本体12のダンパー3側の開口部に取り付けられて該開口部を閉塞するハウジングカバー13と、により大略構成されており、車室外に支持されるエンジンブロック10の端部に固定されている。このクラッチハウジング11には、上記のクラッチ入力軸4Aおよびクラッチ出力軸4Bが軸受15,16を介して回転可能に貫通・支持されている。
モータジェネレータ2は、同期型交流電動機であり、永久磁石17が埋め込まれたロータ18と、このロータ18にエアギャップ19を介して対向するように配置されたステータ20と、このステータ20に巻き付けられたステータコイル21と、を有している。ステータ20は、上記のハウジング本体12に固定されている。ロータ18は、後述するクラッチドラム23およびリング部材24を介してクラッチ出力軸4Bと連結されており、このクラッチ出力軸4Bと一体的に軸周りに回転する。このモータジェネレータ2の内周側、具体的にはモータジェネレータ2のロータ18とクラッチ入力軸4Aとの間の径方向間隙に、上記の第1クラッチ4が収容配置されている。
この第1クラッチ4は、本実施例の要部をなすノーマルオープン型の乾式多板摩擦クラッチであり、以下では、「乾式クラッチ4」と呼ぶ。この乾式クラッチ4は、クラッチ入力軸4Aの外周に固定されて該クラッチ入力軸4Aと一体的に回転するクラッチハブ22と、このクラッチハブ22の外周側に同軸上かつ相対回転可能に設けられたクラッチドラム23と、から構成されている。上記クラッチドラム23は、リング部材24を介してクラッチ出力軸4Bに固定され、このクラッチ出力軸4Bと一体的に回転する。そして、このクラッチドラム23の外周側に、上述したモータジェネレータ2のロータ18が固定されている。
クラッチハブ22の外周側には、径方向外側へ延在する複数のリング状のハブ側摩擦板25が軸方向に移動可能に取り付けられている。詳しくは、クラッチハブ22の外周には軸方向に延びる複数のスプライン溝22Aが形成されており、このスプライン溝22Aに、各ハブ側摩擦板25の内周に形成された複数のスプライン歯がスプライン係合することによって、各ハブ側摩擦板25がクラッチハブ22に対して軸方向に移動可能かつ周方向の移動が規制された状態で支持されている。
クラッチドラム23の内周側には、径方向内側へ延在する複数のリング状のドラム側摩擦板26が軸方向に移動可能に取り付けられている。詳しくは、クラッチドラム23の内周には軸方向に延びるスプライン溝23Aが形成されており、このスプライン溝23Aにドラム側摩擦板26の外周に形成されたスプライン歯がスプライン係合することによって、各ドラム側摩擦板26がクラッチドラム23に対して軸方向に移動可能かつ周方向の移動が規制された状態で支持されている。
これらのハブ側摩擦板25とドラム側摩擦板26とは軸方向に交互に配置されており、その対向面間にはフェーシング・ライニングとしてのリング状の摩擦材27が介装されている。摩擦材27は、例えばハブ側摩擦板25およびドラム側摩擦板26のいずれか一方に貼着されている。これらのハブ側摩擦板25とドラム側摩擦板26とを油圧アクチュエータにより軸方向に駆動して互いに開放又は締結させることによって、クラッチ入力軸4Aとクラッチ出力軸4Bとの動力伝達の遮断と接続が切り換えられる。
上記の油圧アクチュエータとしては、図示せぬ油圧回路から油圧室31に供給される油圧により作動する油圧ピストン28と、この油圧ピストン28に連動して乾式クラッチ4の軸方向に進退するピストンアーム28aと、リターンスプリング29と、を備えている。油圧室31に油圧を供給することにより、ピストンアーム28aが油圧ピストン28とともにリターンスプリング29のバネ力に抗して図1の右方向に作動し、摩擦材27を介してハブ側摩擦板25とドラム側摩擦板26とが圧接して、クラッチ締結状態となる。一方、油圧を抜いたときには、リターンスプリング29のバネ力によりピストンアーム28aが油圧ピストン28とともに図1の左方向に移動して、ハブ側摩擦板25とドラム側摩擦板26とが離間し、クラッチ開放状態となる。
クラッチハウジング11の内部には、上記の油圧室31のほかに、乾式クラッチ4が収容されるクラッチ室30と、モータジェネレータ2を収容するモータ室32と、が形成されており、これらの室30〜32の間を作動油やダスト等が侵入・移動することのないように、複数のシール部材33〜37が設けられている。特に、クラッチ室30は、2つのオイルシール33,34によって油圧アクチュエータに対し仕切られるとともに、シール部材35によってモータ室32と仕切られた密閉空間となっている。
ここで、本実施例においては、上記のクラッチドラム23は、図3に示すように、ドラム側摩擦板26が係合する内側円筒部51と、この内側円筒部51の径方向外側に所定の間隙50を隔てて固定され、内側円筒部51と一体的に回転する外側円筒部52と、を有する、いわゆる二重ドラム構造をなしている。内側円筒部51には、比較的薄肉の円筒部材に対してプレス加工により凹凸を段付形成することによって、その内周面側に軸方向に延びる複数のスプライン溝23Aが形成されている。各スプライン溝23Aは、ドラム側摩擦板26の外周に形成された隣接する2つのスプライン歯26Aが嵌合する幅広な構造となっており、この2つのスプライン歯26Aの間の空間26Bが軸方向に空気が通流する通路としても機能する。外側円筒部52は、内側円筒部51よりも厚肉な略円筒状をなす鋳造部品であって、溶接等によって内側円筒部51と固定されるもので、その外周面には、上記モータジェネレータ2のロータ18が固定される円筒面であるロータ取付面53が研削加工等の機械加工によって形成されている。
このようにクラッチドラム23を二重ドラム構造とすることで、鋳造部品である外側円筒部52の外周面に面精度の高いモータ取付面53を機械加工により形成する一方、内側円筒部51にスプライン溝23Aをプレス加工により容易に形成することが可能となり、製造が容易で生産性に優れたものとなる。
図1に示すように、内側円筒部51には、空気の流路の一部として、径方向に貫通する複数の貫通孔54が形成されている。各貫通孔54は、互いに隣接する2つのドラム側摩擦板26の間に概ね対応する軸方向位置にあり、上述した各スプライン溝23Aの中央の通路部分と、内側円筒部51および外側円筒部52の間の間隙50と、を連通している。
次に、乾式クラッチ4の基本的なダスト排出構造について、図1を参照して説明する。軸周りに回転するダンパー3と乾式クラッチ4との軸方向の間隙40には、クラッチハウジング11の一方の壁部を構成する略円盤状のハウジングカバー13が介在しており、乾式クラッチ4を収容した「密閉空間」に相当するクラッチ室30と、ダンパー3が位置する「第2の空間」に相当する空間10Aと、を互いに仕切っている。そして、このハウジングカバー13に、クラッチ室30内に空気を取り込むための吸気孔41と該クラッチ室30から空気を排出するための排気孔42とが開口形成されている。吸気孔41は、クラッチハブ22のスプライン溝22Aとハブ側摩擦板25のスプライン歯との係合部の付近、つまり摩擦材27よりも僅かに内周側となる径方向位置ないしその近傍に開口している。排気孔42は、図2にも示すように、上記の吸気孔41よりも相対的に外周側にあり、二重ドラム構造をなすクラッチドラム23の間隙50に対応した径方向位置ないしその近傍に開口している。
乾式クラッチ4の回転に伴う遠心力により、クラッチ室30内では径方向に圧力差を生じる。つまり吸気孔41が形成された内周側の圧力に比較して、排気孔42が形成された外周側の圧力が相対的に高くなり、基本的に、この径方向の圧力差によって、図1の矢印K1〜K3に示すように、空気が吸気孔41を通してクラッチ室30内へ導入され(K1)、乾式クラッチ4内を径方向外方へ向かって流れた後(K2)、排気孔42よりクラッチ室30の外部へと排出される(K3)。詳しくは、吸気孔41を通ってクラッチ室30内へ供給された空気がクラッチハブ22とハブ側摩擦板25とのスプライン係合部の隙間等を通して軸方向に沿って図1の左側へ流れた後、摩擦材27が介装されるハブ側摩擦板25とドラム側摩擦板26との隙間を径方向に沿って矢印K2に示すように外周側へ流れ、かつ複数の貫通孔54を介して二重ドラム構造をなすクラッチドラム23の間隙50内に流入し、この間隙50内を図1の右側に流れた後、排気孔42を通して外部へ排出される。このように乾式クラッチ4を空気が通流する際に、この乾式クラッチ4内の摩耗粉等のダストが同伴して流れ、空気流とともに排気孔42からクラッチ室30の外部へと排出される。
なお、乾式クラッチ4内における空気ならびにダストの流れを促進するように、摩擦材27や摩擦板25,26に径方向に延びる溝を設けても良く、また、摩擦板25,26のスプライン係合部の近傍に軸方向に貫通する孔を設けるようにしても良い。
上記のような基本的なダスト排出構造において、仮に、吸気孔41がダンパー3を収容した空間10A内に直接に開口していると、ダンパー3が高速回転して空間10A内の空気が攪拌されるため、空間10Aから吸気孔41への空気の流入が不安定となり易い。
そこで本実施例では、上述したクラッチ室30内の空気の流れK1〜K3をより確実に得るために、ハウジングカバー13のダンパー3側の側面に、管状の吸気ダクト部材43が取り付けられており、これによって、上記の空間10Aから隔絶された外気導入通路45がハウジングカバー13に沿って形成されている。この吸気ダクト部材43は、図1および図4に示すように、車載状態において、クラッチ入力軸4Aが貫通するハウジングカバー13の軸中央部の孔13Aよりも上方に位置し、かつほぼ鉛直方向に直線的に延びている。この吸気ダクト部材43は、例えば合成樹脂成形品などからなり、ボルト等の固定具あるいは接着剤等を用いてハウジングカバー13に固定されている。
この吸気ダクト部材43の一端つまり外気導入通路45の一端は、ハウジングカバー13の吸気孔41に連通している。また、他端は、エンジンブロック10の外側に延びており、外気取入口46として、車両走行風を取り込み得るように所定の方向へ向かって開口している。例えば、実施例のパワートレインは、いわゆる横置形式で車体に搭載されるものであるので、車両前方を指向するように、図4にも示すように、乾式クラッチ4の周方向へ向かって外気取入口46が設けられている。なお、車両走行時に正圧となる位置および方向であれば、外気取入口46を適当な他の位置および方向に設けることができる。
また、ハウジングカバー13の排気孔42に対しては、図2および図4に示すように、一端が開口した小型の排気ダクト部材44が取り付けられており、空間10A内における排気の排出方向が、ダンパー3の回転方向(図4では時計回り方向)に沿ったものとなるようにしている。この排気ダクト部材44は、合成樹脂成形品などからなり、ボルト等の固定具あるいは接着剤等を用いてハウジングカバー13に固定されている。なお、この排気ダクト部材44は、本発明においては必須ではなく、排気孔42が空間10Aに向かって直接開口した構成であってもよい。
なお、図4に示すように、吸気孔41および排気孔42は、本実施例では、それぞれ乾式クラッチ4の接線方向に延びた楕円形をなしており、かつ吸気ダクト部材43と排気ダクト部材44とが互いに干渉しないように、乾式クラッチ4の周方向に僅かにオフセットした位置にそれぞれ配置されている。
上記のような実施例の構成では、車両の走行中は、車両走行風が外気取入口46に作用し、この部分が正圧となるので、該外気取入口46と排気孔42との間の圧力差が大きく得られ、この結果、図1に矢印K4として示すように外気つまり空気が外気導入通路45に確実に流入し、前述した矢印K1,K2,K3に沿った空気の流れが強化される。特に、外気導入通路45がダンパー3を収容した空間10Aから隔絶されているので、ダンパー3の回転による空気の乱れの影響を受けずに、クラッチ室30へ安定的に空気が導入され、より確実なダスト排出作用が得られる。
なお、比較的低温な外気がクラッチ室30に導入されるので、乾式クラッチ4の冷却の上でも有利となる。
また、上記実施例では、車載状態で吸気孔41および排気孔42が乾式クラッチ4の回転中心よりも上方に位置し、さらに外気導入通路45が吸気孔41から上方へ延びているので、仮に車両が冠水した路面に進入したような場合でも、高い水位となるまでクラッチ室30内へ浸水することがない。
さらに上記実施例においては、クラッチハウジング11のハウジングカバー13とは別部品である吸気ダクト部材43を用いて外気導入通路45を構成しているために、金属材料により鋳造されるハウジングカバー13の形状を変更することなく、ハウジングカバー13に沿った外気導入通路45を設けることができる。また、吸気ダクト部材43は、特に高い強度や剛性が要求されるものではないために、例えば合成樹脂材料により型形成することで、複雑な管形状であっても容易に形成することが可能であり、かつ、軽量化や低コスト化を図ることができる。
なお、ハウジングカバー13そのものに内部通路として外気導入通路を形成するようにしても良い。この場合、ハウジングカバー13の形状が複雑化するものの、部品点数や組立工数が少なくなる。
次に、図6および図7は、外気導入通路45を吸気孔41から鉛直方向下方へ延ばした第2の実施例を示している。外気導入通路45は、上述した実施例と同じく合成樹脂成形品などからなる吸気ダクト部材43をハウジングカバー13に取り付けることによって構成されており、一端が、ハウジングカバー13の吸気孔41に連通している。また、他端は、エンジンブロック10の外側に延びており、やはり外気取入口46として車両走行風を取り込み得る位置および方向でもって開口している。
この実施例においても、クラッチ室30内部への浸水のリスクを軽減するために、吸気孔41および排気孔42は乾式クラッチ4の回転中心よりも上方に位置しており、従って、吸気ダクト部材43は、図7に示すように、回転中心の側方を通って下方へと延びている。
なお、別体の吸気ダクト部材43を用いずに外気導入通路45をハウジングカバー13そのものに形成するようにしてもよい。
この実施例に例示するように、本発明においては、外気導入通路45を車両走行風の取り込みに適した任意の位置まで延ばすことが可能である。
次に、図8および図9は、エンジンブロック10の外部において開口する外気導入通路45の端部に、雨水の侵入を抑制するためのラビリンス構造を設けた実施例をそれぞれ示している。
図8の実施例では、外気取入口46から外気導入通路45の上端部に至る間に、3つの仕切り壁61が設けられており、空気の流れは、外気取入口46から下向きにほぼ90°曲がった後に、180°Uターンし、さらにもう一度180°Uターンしてから、外気導入通路45を下方へと流れる。従って、外気に含まれる雨水が分離され、クラッチ室30への侵入が抑制される。なお、中央のUターン部分の底面に水抜き孔を設けるようにしてもよい。
図9の実施例も基本的に同様であるが、この実施例では、厚みを有する3つの仕切り壁61Aによって、外気導入通路45の流路そのものを図8の例のように折り返した構成となっている。
なお、図8および図9のいずれの実施例においても、外気取入口46は斜め下方に向かって開口するように構成されており、これによって、上方からの雨水の流入を抑制している。
以上、本発明の一実施例を詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施例では、前輪駆動型のハイブリッド車両の動力伝達装置に本発明を適用しているが、動力伝達経路に乾式摩擦クラッチが設けられる様々な車両、例えば後輪駆動型のハイブリッド車両やエンジンを具備しない電気自動車あるいはエンジンのみを駆動源とする車両等にも本発明を適用することが可能である。また、乾式摩擦クラッチとしては、上記実施例のような多板式のものに限らず、単板式のものであっても良い。
3…ダンパー
4…第1クラッチ(乾式クラッチ)
4A…クラッチ入力軸
4B…クラッチ出力軸
11…クラッチハウジング
13…ハウジングカバー
22…クラッチハブ
23…クラッチドラム
25…ハブ側摩擦板
26…ドラム側摩擦板
27…摩擦材
28…油圧ピストン
30…クラッチ室
41…吸気孔
42…排気孔
43…吸気ダクト部材
44…排気ダクト部材
45…外気導入通路
46…外気取入口

Claims (4)

  1. クラッチハブに係合したハブ側摩擦板とクラッチドラムに係合したドラム側摩擦板とを備えてなる乾式摩擦クラッチが、カバー部材で仕切られた密閉空間内に配置されるとともに、上記乾式摩擦クラッチと同軸上で回転する回転体が、上記カバー部材を介して上記乾式摩擦クラッチに隣接して配置されてなる車両の動力伝達装置において、
    上記カバー部材に、上記密閉空間内に空気を取り込むための吸気孔と該密閉空間から空気を排出するための排気孔とが開口形成されているとともに、
    上記回転体が収容された第2の空間から隔絶された外気導入通路が、上記カバー部材に沿って形成されており、この外気導入通路の一端が、車両走行風を取り込むように上記密閉空間ならびに上記第2の空間の外部において開口し、かつ他端が上記吸気孔に接続されている、ことを特徴とする車両の動力伝達装置。
  2. 上記吸気孔は、上記クラッチハブと上記ハブ側摩擦板との係合部へ向けて開口形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両の動力伝達装置。
  3. 上記外気導入通路は、上記カバー部材にダクト部材を取り付けることにより構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の動力伝達装置。
  4. 上記外気導入通路の一端の外気取入部がラビリンス構造を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両の動力伝達装置。
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