JP2014062056A - 液状皮膚外用剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】肌なじみ、べたつきのなさに優れるとともに、塗布後のしっとり感およびその持続性に優れ、かつ安定性に優れる液状皮膚外用剤組成物の提供。
【解決手段】(A)抱水性油分を0.01〜0.5質量%と、(B)グリセリンを0.5〜20質量%と、(C)ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンランダム共重合体ジアルキルエーテルを0.05〜5質量%と、(D)HLB13以上の親水性界面活性剤と、(E)HLB7以下の親油性界面活性剤と、を含有し、(A)成分を含む油相の配合量が0.01〜3質量%で、乳化粒子径が400nm以下である、液状皮膚外用剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は液状皮膚外用剤組成物に関する。さらに詳しくは、肌なじみ、べたつきのなさに優れるとともに、塗布後のしっとり感およびその持続性に優れ、かつ安定性に優れる液状皮膚外用剤組成物に関する。
本発明に近い技術を開示した従来技術文献として、以下の特許文献1〜4が挙げられる。
特許文献1(特開2004−83541号公報)には、特定のアルキレンオキシド誘導体と、グリセリンを併用することで、グリセリンのべたつきを改善することができることが記載されている。
特許文献2(特開2000−53524号公報)には、特定のN−長鎖アシル中性アミノ酸のエステルと、化粧料用油性原料を有効成分として含有する化粧料組成物に関する発明が記載されている。そして上記構成とすることで、油性原料に特有のべたつき感を改善し、使用感を改善し得ることが記載されている。
特許文献3(特開2011−195509号公報)には、抱水性油分を含む油相成分からなる油滴粒子と、POE硬化ヒマシ油誘導体により形成され、上記油滴表面に付着するベシクル粒子と、水相成分を、特定割合で含む水中油型乳化化粧料が、べたつきがなく、みずみずしくなめらかな感触を有し、且つ乳化安定性に優れるということが記載されている。
特許文献4(特開2003−286126号公報)には、オレイン酸系ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、および抱水性油剤を、特定の配合割合で配合した水中油型乳化化粧料に関する発明が記載されている。そして上記構成とすることによって、肌にべたつくことなくしっとりした感触を与えるとともに、肌のハリ感を向上させる効果が高く、保存安定性に優れるということが記載されている。
しかしながら、上記特許文献1〜4のいずれかにも、べたつきのなさに優れるとともに、塗布後のしっとり感およびその持続性に優れ、かつ安定性に優れる、水中油型微細エマルジョンをなす液状皮膚外用剤組成物である本発明を得るために、本発明構成を採用することを示唆するような記載はない。
特開2004−83541号公報 特開2000−53524号公報 特開2011−195509号公報 特開2003−286126号公報
本発明は肌なじみ、べたつきのなさに優れるとともに、塗布後のしっとり感およびその持続性に優れ、かつ安定性(特には高温安定性)に優れる液状皮膚外用剤組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、(A)抱水性油分を0.01〜0.5質量%と、(B)グリセリンを0.5〜20質量%と、(C)ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンランダム共重合体ジアルキルエーテルを0.05〜5質量%と、(D)HLB13以上の親水性界面活性剤と、(E)HLB7以下の親油性界面活性剤と、を含有し、(A)成分を含む油相の配合量が0.01〜3質量%で、乳化粒子径が400nm以下である、液状皮膚外用剤組成物を提供する。
また本発明は、(A)成分が、N−ラウロイル−L−グルタミン酸エステル、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニンエステル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ペンタステアリン酸テトラグリセリル、ペンタエリスリトールエステル、フィトステロールおよびその誘導体の中から選ばれる1種または2種以上である、上記液状皮膚外用剤組成物を提供する。
また本発明は、(D)成分が、ポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油類、ポリオキシエチレンステロール・水素添加ステロール類の中から選ばれる1種または2種以上である、上記液状皮膚外用剤組成物を提供する。
また本発明は、(E)成分がソルビタン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類の中から選ばれる1種または2種以上である、上記液状皮膚外用剤組成物を提供する。
本発明により、肌なじみ、べたつきのなさに優れるとともに、塗布後のしっとり感およびその持続性に優れ、かつ安定性(特には高温安定性)に優れる液状皮膚外用剤組成物が提供される。
以下、本発明について詳述する。なお以下においてPOEはポリオキシエチレンを、POPはポリオキシプロピレンを、それぞれ意味する。
[(A)成分]
(A)成分である抱水性油分とは、水を抱水する性質を有する油分であり、特に抱水力100%以上、すなわち自重以上の水を保持できるものが好ましい。このような抱水性油分としては、例えば、N−ラウロイル−L−グルタミン酸エステル、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニンエステル、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールエステル、コレステロールおよびその誘導体、フィトステロールおよびその誘導体、ラノリンおよびその誘導体等が挙げられる。
N−ラウロイル−L−グルタミン酸エステルの具体例として、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)〔市販品として「エルデュウPS−203」等〕、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(オクチルドデシル・フィトステリル・ベヘニル)〔市販品として「エルデュウPS−304」等〕、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)〔市販品として「エルデュウCL−202」等〕、ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(オクチルドデシル・コレステリル/ベヘニル)〔市販品として「エルデュウCL−301」等〕(以上、いずれも味の素ヘルシーサプライ社製)等が挙げられる。
N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニンエステルの具体例として、N−ミリストイル−メチルアラニン(フィトステリル・デシルテトラデシル)〔市販品として「エルデュウAPS−307」(味の素ヘルシーサプライ社製)等〕等が挙げられる。
グリセリン脂肪酸エステルの具体例として、ジイソステアリン酸グリセリル〔市販品として「サンエスポールG−218」(太陽化学社製)など〕、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ペンタステアリン酸テトラグリセリル等が挙げられる。
ペンタエリスリトールエステルの具体例として、テトラ(ベヘン酸・安息香酸・エチルヘキサン酸)ペンタエリスリチル〔市販品として「サラコスP−B822」(日清オイリオグループ社製)等〕、テトラ(エチルヘキサン酸/安息香酸)ペンタエリスチル〔市販品として「サラコスP−B8(75)」、「サラコスBO−63」(いずれも日清オイリオグループ社製)等〕、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル〔市販品として「サラコスWO−6」(日清オイリオグループ社製)等〕、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸・ステアリン酸・ロジン酸)ジペンタエリスリチル〔市販品として「コスモール168ARV」、「コスモール168AR」(いずれも日清オイリオグループ社製)、「ハイルーセント138DP」(高級アルコール社製)等〕、(ヒドロキシステアリン酸・イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル〔市販品として「コスモール168EV」(日清オイリオグループ社製)、「Pelemol DP72」(Phenix Chemical社製)等〕、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル〔市販品として「コスモール168M」(日清オイリオグループ社製)、「Lanodub N」(Stearinerie Dubois Fils社製)等〕、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル〔市販品として「サラコス5408」(日清オイリオグループ社製)、「ニッコールNS−408」(日光ケミカルズ社製)、「KAK PTO」(高級アルコール工業社製)等〕、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル〔市販品として「サラコス5418V」(日清オイリオグループ社製)、「クロダモールPTIS」(クローダ社製)、「KAK PTI」(高級アルコール工業社製)等〕、(12−ヒドロキシステアリン酸・ステアリン酸・ロジン酸)ジペンタエリスリトール、(12−ヒドロキシステアリン酸・イソステアリン酸)ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
コレステロールおよびその誘導体の具体例として、コレステロール、コレスタノール、デヒドロコレステロール、ラノリン脂肪酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、リシノール酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル等が挙げられる。
フィトステロールおよびその誘導体の具体例として、フィトステロール、フィトステノール、デヒドロフィトステロール、ラノリン脂肪酸フィトステリル、イソステアリン酸フィトステリル、ヒドロキシステアリン酸フィトステリル、リシノール酸フィトステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル〔市販品として「YOFCO MAS」(日本精化社製)〕等が挙げられる。
ラノリンおよびその誘導体の具体例として、ラノリン、吸着精製ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
また上記各抱水性油分をポリオキシアルキレンで変性したものなどが挙げられる。中でも、しっとり感の持続性等の点から、N−ラウロイル−L−グルタミン酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、フィトステロールおよびその誘導体等が好ましく用いられる。(A)成分は1種または2種以上を用いることができる。
(A)成分の配合量は、本発明組成物全量中に0.01〜0.5質量%である。0.01質量%未満ではしっとり感の持続性や肌なじみ効果が十分でなく、一方、0.5質量%超ではべたつきを生じる。
(A)成分は本発明組成物の油相中に配合される。油相には、上記(A)成分の他に、通常、皮膚外用剤に配合され得る油分を用いることができ、例えば、炭化水素油、シリコーン油等の非極性油、モノエステル油等の低極性油などが挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)、アクリルシリコーン類等が挙げられる。
モノエステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル等が挙げられる。なお、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、トリエチルヘキサノイン(トリ2‐エチルヘキサン酸グリセリル)、ジネオペンタン酸トリプロピレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、コハク酸ジエチルヘキシル等、その他のエステル油も用いてもよい。
また、本発明においては、油相成分として油溶性の紫外線吸収剤を配合することができる。このような紫外線吸収剤として、オクトクリレン、オクチルメトキシシンナメート、4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン(t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン)、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、ジメチコンジエチルベンザルマノエート、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、2−[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
本発明において、油相は、本発明組成物中に0.01〜3質量%の割合で配合することができる。好ましくは0.01〜2.5質量%である。油相の配合量が3質量%を超えると、乳化粒子径が大きくなり、微細エマルジョンが形成できず、また、べたつきを生じる。
[(B)成分]
(B)成分はグリセリンであり、水相中に配合される。(B)成分の配合量は、本発明組成物全量中に0.5〜20質量%であり、好ましくは1〜20質量%、特に好ましくは1〜15質量%である。0.5質量%未満では塗布後のしっとり感が十分でなく、一方、20質量%超ではべたつきを生じるため、好ましくない。皮膚化粧料においては通常、グリセリンの配合量が5質量%程度でべたつきを生じるが、本発明では(B)成分を高配合してもべたつきを生じない等、優れた効果を奏することができる。
[(C)成分]
(C)成分であるPOE・POPランダム共重合体ジアルキルエーテルとしては、POE・POPランダム共重合体ジメチルエーテル、POE・POPランダム共重合体ジエチルエーテル等が好適例として挙げられる。本発明では、水相との相溶性と微細エマルションの安定性の点から、オキシエチレンの平均付加モル数が9〜25、オキシエチレンとオキシプロピレンの平均付加モル数の合計に対するオキシエチレンの平均付加モル数の割合(=[EO/(EO+PO)])が0.5〜0.9であることが好ましい。
(C)成分は公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している化合物にエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを付加重合した後、ハロゲン化アルキルをアルカリ触媒の存在下にエーテル反応させることによって得られる。ただしこの製造方法に限定されるものではない。
(C)成分の配合量は、本発明組成物全量中に0.05〜5質量%であり、好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは3〜5質量%である。配合量が0.05質量%未満では肌なじみが良くなく、べたつきも生じやすくなり、一方、5質量%を超えるとみずみずしさが失われる。
本発明組成物は、上記(A)成分を油相中に、(B)、(C)成分を水相中に配合し、水中油型微細エマルションをなす。
本発明組成物における乳化粒子径は400nm以下である。乳化粒子径が400nmを超えると安定性が得られず、べたつきも生じる。
本発明では、上記の水中油型微細エマルションを製造するために、(D)HLB13以上の親水性界面活性剤、および(E)HLB7以下の親油性界面活性剤を配合する。なおここでHLBは下記数1
Figure 2014062056
(ただし、MWは親水基部の分子量を表し、MOは親油基部の分子量を表す)
で表される川上式により算出される。
(D)成分であるHLB13以上の親水性界面活性剤としては、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、POEグリセリン脂肪酸エステル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビット脂肪酸エステル類、POEラノリン・ラノリンアルコール・ミツロウ誘導体類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油類、POEステロール・水素添加ステロール類、POEアルキルエーテル類、POE・POPアルキルエーテル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、イソステアリン酸POEグリセリル類等が挙げられる。これらの中でも、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油類、POEステロール・水素添加ステロール類が油相および(E)成分との相溶性の点から好ましい。
POEヒマシ油・硬化ヒマシ油類として、具体的には、例えばPOE(50)ヒマシ油、POE(60)ヒマシ油、POE(40)硬化ヒマシ油、POE(60)硬化ヒマシ油、POE(80)硬化ヒマシ油、POE(40)硬化ヒマシ油(100)硬化ヒマシ油等が挙げられる。
POEステロール・水素添加ステロール類として、具体的には、例えばPOE(20)フィトステロール、POE(30)フィトステロール、POE(25)フィトスタノール、POE(30)コレスタノール等が挙げられる。
(D)成分の配合量は、本発明組成物全量中に0.01〜0.5質量%程度とするのが好ましい。(D)成分は1種または2種以上を用いることができる。
(E)成分であるHLB7以下の親油性界面活性剤としては、例えば、エチレンオキシド付加型界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類等が挙げられる。これらの中でも、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類が、油相および(D)成分との相溶性の点から好ましい。
ソルビタン脂肪酸エステル類として、具体的には、例えば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキステアレート、ソルビタンセスキイソステアレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンセスキオレート、ソルビタントリオレート等が挙げられる。
ポリグリセリン脂肪酸エステル類として、具体的には、例えば、ジグリセリルジステアレート、ジグリセリルジイソステアレート、テトラグリセリルモノステアレート、テトラグリセリルモノオレート、デカグリセリルトリステアレート、デカグリセリルトリオレート、デカグリセリルペンタステアレート、デカグリセリルペンタオレート等が挙げられる。
(E)成分の配合量は、本発明組成物全量中に0.01〜0.5質量%程度とするのが好ましい。(E)成分は1種または2種以上を用いることができる。
本発明の液状皮膚外用剤組成物の製造方法は、特に限定されるものでないが、例えば、第一段階として前記(A)成分を含む油性成分、および(D)成分、(E)成分を混合して70℃まで加熱し、一相マイクロエマルション組成物を調製した後、第二段階として水分を含む相((C)成分および(B)成分を含有する)に希釈する工程を経ることによって好適に製造することができる。
本発明の液状皮膚外用剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、通常化粧料に配合され得る成分を任意に添加することができる。このような成分としては、例えば、保湿剤(例えば、(B)成分以外の多価アルコール、グリセリルエーテル化多価アルコール、糖アルコール等など)、水溶性高分子(天然、半合成、合成)、増粘剤、高級脂肪酸、高級アルコール、粉末成分、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、糖類(例えば、単糖、オリゴ糖、多糖)、有機アミン、pH調整剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、その他の配合可能成分等が挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
本発明の液状皮膚外用剤の剤型としては、化粧水、美容液、透明乃至半透明なジェル、マスク含浸液等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれによってなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限りすべて質量%である。
[塗布後のしっとり感]
専門パネル(10名)により、試料を肌に塗布し、塗布直後の肌のしっとり感について官能評価を行い、下記評価基準に従い評価した。
(評価基準)
◎:10名中、9名以上が、塗布後の肌がしっとり感に優れると回答。
○:10名中、7〜8名が、塗布後の肌がしっとり感に優れると回答。
△:10名中、4〜6名が、塗布後の肌がしっとり感に優れると回答。
×:10名中、3名以下が、塗布後の肌がしっとり感に優れると回答。
[翌朝のしっとり感(しっとり感の持続性)]
専門パネル(10名)により、就寝前に試料を肌に塗布し、翌朝の肌のしっとり感について官能評価を行い、下記評価基準に従い評価した。
(評価基準)
◎:10名中、9名以上が、翌朝の肌がしっとり感に優れると回答。
○:10名中、7〜8名が、翌朝の肌がしっとり感に優れると回答。
△:10名中、4〜6名が、翌朝の肌がしっとり感に優れると回答。
×:10名中、3名以下が、翌朝の肌がしっとり感に優れると回答。
[肌なじみ]
専門パネル(10名)により、試料を肌に塗布し、塗布時の肌なじみについて官能評価を行い、下記評価基準に従い評価した。
(評価基準)
◎:10名中、9名以上が、塗布時の肌なじみに優れると回答。
○:10名中、7〜8名が、塗布時の肌なじみに優れると回答。
△:10名中、4〜6名が、塗布時の肌なじみに優れると回答。
×:10名中、3名以下が、塗布時の肌なじみに優れると回答。
[べたつきのなさ]
専門パネル(10名)により、試料を肌に塗布し、塗布時のべたつきのなさについて官能評価を行い、下記評価基準に従い評価した。
(評価基準)
◎:10名中、9名以上が、べたつきがないと回答。
○:10名中、7〜8名が、べたつきがないと回答。
△:10名中、4〜6名が、べたつきがないと回答。
×:10名中、3名以下が、べたつきがないと回答。
[安定性]
50℃での温度試験(4週間)を行い、次の基準に従って評価した。
(評価基準)
○:調製直後と比較し、4週間経過後でも外観および粒子径に変化がみられなかった。
△:調製直後と比較し、4週間経過後、外観がわずかに白濁し、粒子径が大きくなった。
×:4週間経過後、分離やクリーミングを生じた。
[乳化粒子径]
調製直後の試料中の乳化粒子径を測定した。
(比較例1〜5、実施例1〜7)
下記表1に示す試料を用いて、上記評価方法に従い、塗布後のしっとり感、翌朝のしっとり感(しっとり感の持続性)、肌なじみ、べたつきのなさ、安定性(50℃、4週間)について評価した。また調製直後の試料の乳化粒子径を測定した。結果を表1に示す。
なお表1中、「ソルビトール液(70%)」(*1)の配合量「3質量%」は総量で示した値であり、「ソルビトール」(実分)配合量は「2.1質量%」である。また「N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)(*2)」は「エルデュウPS−203」(味の素ヘルシーサプライ社製)を用いた。
Figure 2014062056
表1の結果から明らかなように、本発明構成要件を満足する実施例1〜7はしっとり感(塗布後、翌朝)、肌なじみ、べたつきのなさ、安定性(50℃、4週間)のすべてにおいて優れた効果が得られた。また乳化粒子径もいずれも400nm以下であった。一方、本発明構成要件を満足しない比較例1〜5は、本発明効果をすべて併せもつことはできなかった。
以下にさらに配合処方例を示す。
(処方例1)
(配 合 成 分) (質量%)
N−ミリストイル−メチルアラニン(フィトステリル・デシルテトラデシル)
0.3
グリセリン 2.0
POE(14)・POP(7)ジメチルエーテル 3.0
POE(30)フィトステロール 0.4
セスキオレイン酸ソルビタン 0.3
流動パラフィン 0.1
イソステアリルアルコール 0.05
エタノール 5.0
ジプロピレングリコール 1.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
4−メトキシサリチル酸カリウム塩 3.0
アスコルビン酸グルコシド 2.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.05
ビタミンCエチル 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
苛性カリ 適量
エデト酸塩 適量
メチルパラベン 適量
フェノキシエタノール 適量
香料 適量
イオン交換水 残余
(処方例2)
(配 合 成 分) (質量%)
テトラ(ベヘン酸・安息香酸・エチルヘキサン酸)ペンタエリスリチル
0.1
マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル 0.03
N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)
0.15
グリセリン 3.0
POE(14)・POP(7)ジメチルエーテル 0.5
POE(60)硬化ヒマシ油 0.5
ジイソステアリン酸ジグリセリル 0.4
トリエチルヘキサノイン 0.3
イソステアリン酸 0.1
1,3−ブチレングリコール 9.0
4−メトキシサリチル酸カリウム塩 2.0
トラネキサム酸 0.5
アセチル化ヒアルロン酸 0.01
クエン酸 適量
クエン酸ナトリウム 適量
エデト酸塩 適量
メチルパラベン 0.2
エチルパラベン 0.2
イオン交換水 残余
(処方例3)
(配 合 成 分) (質量%)
ジイソステアリン酸グリセリル 0.05
フィトステロール 0.1
グリセリン 20.0
POE(14)・POP(7)ジメチルエーテル 0.5
POE(30)フィトステロール 0.09
セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.03
イソステアリン酸 0.2
トリエチルヘキサノイン 0.3
ジプロピレングリコール 1.0
1,3−ブチレングリコール 0.6
ポリエチレングリコール1000 1.0
ポリエキシエチレンメチルグルコシド 1.0
4−メトキシサリチル酸カリウム塩 3.0
トラネキサム酸 3.0
ヒアルロン酸ナトリウム 0.05
苛性カリ 適量
エデト酸塩 適量
メチルパラベン 適量
イオン交換水 残余
本発明により、肌なじみ、べたつきのなさに優れるとともに、塗布後のしっとり感およびその持続性に優れ、かつ安定性に優れる液状皮膚外用剤組成物が提供される。

Claims (4)

  1. (A)抱水性油分を0.01〜0.5質量%と、(B)グリセリンを0.5〜20質量%と、(C)ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンランダム共重合体ジアルキルエーテルを0.05〜5質量%と、(D)HLB13以上の親水性界面活性剤と、(E)HLB7以下の親油性界面活性剤と、を含有し、(A)成分を含む油相の配合量が0.01〜3質量%で、乳化粒子径が400nm以下である、液状皮膚外用剤組成物。
  2. (A)成分が、N−ラウロイル−L−グルタミン酸エステル、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニンエステル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ペンタステアリン酸テトラグリセリル、ペンタエリスリトールエステル、フィトステロールおよびその誘導体の中から選ばれる1種または2種以上である、請求項1記載の液状皮膚外用剤組成物。
  3. (D)成分が、ポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油類、ポリオキシエチレンステロール・水素添加ステロール類の中から選ばれる1種または2種以上である、請求項1または2記載の液状皮膚外用剤組成物。
  4. (E)成分がソルビタン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類の中から選ばれる1種または2種以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液状皮膚外用剤組成物。
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