JP2014061464A - 昇華精製装置および昇華精製方法 - Google Patents

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和裕 丹羽
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Abstract

【課題】本発明は、被処理物質を均一に効率よく加熱することで不純物の生成を防止し、昇華精製物質の高純度化と収率向上を目的とするものである。
【解決手段】昇華精製管2の内部の被処理物質加熱容器7には被処理物質8が充填されている。減圧手段3により減圧した昇華精製管2の内部において、加熱手段4aにより被処理物質加熱容器7を加熱すると被処理物質8が昇華する。昇華された被処理物質8は昇華精製管2の内部を拡散するので、内壁面で凝結した成分を昇華精製物質12として回収することができる。揺動手段10の作用により揺動軸9を左右にねじると被処理物質加熱容器7はその底面を昇華精製管2の内壁面に密着したまま揺動するので、被処理物質8の表面層と底層を入れ替えることができる。その結果、被処理物質8を均一に加熱することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、昇華性を有する有機化合物などを被処理物質として含有する混合物から昇華温度の違いを利用して、被処理物質を精製、分離する昇華精製装置および昇華精製方法に関するものである。
従来の昇華精製装置および昇華精製方法として、有機化合物の粉末を昇華した後に昇華精製管の内部で凝結させることで昇華精製を行う昇華精製装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
以下、その昇華精製装置について図7および図8を参照しながら説明する。
図7に示すように、昇華精製装置101は昇華精製管102と減圧手段103と加熱手段104a、加熱手段104b、加熱手段104cとフランジ105a、フランジ105bからなる。昇華精製管102は長手方向の両端に開口部を有する円筒状の形状をしており、加熱手段104a、加熱手段104b、加熱手段104cは中心に開口部を有するドーナツ形状をしており、昇華精製管102の外周部を連続的に覆い、昇華精製管102に密着するように配置されている。
昇華精製管102の長手方向両端の開口部は、フランジ105a、フランジ105bが固定されており、フランジ105bは流出口106を備えている。途中の配管は省略しているが、フランジ105bの流出口106は減圧手段103と接続されている。昇華精製管102の内部には被処理物質加熱容器107が設置され、被処理物質加熱容器107には被処理物質108が充填されている。
加熱手段104a、加熱手段104b、加熱手段104cはそれぞれ電熱線109を内蔵している。減圧手段103により減圧した昇華精製管102の内部において、加熱手段104aの電熱線109に通電すると被処理物質加熱容器107が加熱されるので被処理物質108が昇華する。加熱手段104cにおいては被処理物質108の昇華温度よりもわずかに低い温度で昇華精製管102を加熱している。
被処理物質加熱容器107で昇華された被処理物質108は昇華精製管102の内部を拡散し、昇華精製管102の内壁面の温度が被処理物質108の昇華温度すなわち凝結温度よりも低い場所で昇華精製管102の内壁面に凝結する。
この従来の昇華精製装置においては、先に示したように、加熱手段104cの内側の昇華精製管102の内壁面が被処理物質108の昇華温度よりも低いので、凝結した成分を昇華精製物質110として回収することができる。
図8に示すように、被処理物質加熱容器107の底面は昇華精製管102の内壁面に密着するように湾曲している。また、被処理物質加熱容器107の上面は、被処理物質加熱容器107を加熱した際に被処理物質108が効率良く昇華できるように広い開口部を有している。
このような従来の昇華精製装置においては、不純物を含む被処理物質を昇華精製物質として精製するために、減圧下において被処理物質を加熱すると固体から気体へ昇華する特性を利用している。
つまり、被処理物質と被処理物質に含まれる不純物の昇華温度が異なることから、一定温度で被処理物質を昇華させると、昇華温度の高い不純物は昇華されることがないので、昇華された被処理物質を別の場所で凝結させると、純度の高い昇華精製物質を得ることができる。
また、被処理物質よりも凝結温度の低い不純物は、被処理物質が凝結する場所では凝結しないので、被処理物質が凝結した場所だけから被処理物質を回収することで純度の高い昇華精製物質を得ることができる。
昇華精製方法は被処理物質に含まれる不純物と被処理物質の昇華温度すなわち凝結温度の違いを利用して、昇華精製管の内壁面に純度の高い昇華精製物質を凝結させる方法であり、被処理物質の昇華温度以上かつ分解温度以下の適正な温度条件で被処理物質を昇華させる必要がある。
また、昇華精製管の内壁面の温度は被処理物質の凝結温度以下で安定していることが重要である。したがって、昇華精製中に被処理物質を凝結させる昇華精製管の内壁面の温度を安定させるために、昇華精製管の全周にわたって加熱手段を備える構成となっている。
有機半導体や有機色素のように昇華精製方法を適用する被処理物質は、酸素または水分を含む雰囲気下では分解されやすい特性であることが多く、微量の不活性ガスを注入または充填した状態で昇華精製する場合もある。
特開2007−246424号公報
このような従来の昇華精製装置および昇華精製方法においては、昇華精製に要する時間を短縮する目的で、被処理物質加熱容器から昇華する被処理物質を増やすために、被処理物質の加熱温度を上げることがある。
しかし、被処理物質が粉末状であること、および、昇華精製管の内部が真空状態であることから、被処理物質加熱容器からの熱伝導により被処理物質を加熱するためには被処理物質内部の熱伝導効率が低く、被処理物質加熱容器と被処理物質の接触部分が先に加熱されてしまう。
その結果、被処理物質加熱容器に充填された被処理物質の表面温度が昇華温度に達する前に、被処理物質加熱容器と被処理物質の接触部分が被処理物質の分解温度を超えてしまい、被処理物質が分解されてしまうことがあった。
分解された被処理物質は組成が変わることにより被処理物質とは異なる性状となるが、被処理物質と同様に昇華され、昇華精製管の内壁面に不純物として付着した場合には、昇華精製管から回収する昇華精製物質の純度を低下させる。また、液状の物質に変成した場合には被処理物質加熱容器内で被処理物質に付着して、被処理物質の昇華を妨げることとなり、昇華精製物質の収率を低下させる。
つまり、従来の昇華精製装置および昇華精製方法は、被処理物質を昇華させる際に、被処理物質が不均一に加熱されることにより昇華精製物質の純度低下や収率低下が発生するという課題を有していた。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、被処理物質を均一に加熱することにより昇華精製物質の純度および収率を向上することができる昇華精製装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、昇華精製管内において、被処理物質加熱容器を揺動することで、被処理物質加熱容器に充填されている被処理物質を撹拌する昇華精製装置としたものであり、被処理物質加熱容器の内壁面と被処理物質の接触部位を更新することにより被処理物質の不均一な加熱を防止することができ、所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、昇華精製管内において被処理物質加熱容器を昇華精製管の内壁に沿った状態で揺動するので、被処理物質加熱容器の内部に充填された粉体状の被処理物質について、表面層と底層を入れ替えることができる。
したがって、被処理物質と被処理物質加熱容器との接触部分において被処理物質が局所的な高温状態になることが無くなるので、被処理物質加熱容器内で不純物が形成されることを防止し、昇華精製物質の純度および収率を向上することができるという効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1の昇華精製装置の概略断面図 本発明の実施の形態1の昇華精製装置の被処理物質加熱容器の概略斜視図 本発明の実施の形態2の昇華精製装置の概略断面図 本発明の実施の形態2の昇華精製装置の被処理物質加熱容器の概略斜視図 本発明の実施の形態3の昇華精製装置の概略断面図 本発明の実施の形態3の昇華精製装置の被処理物質加熱容器の概略斜視図 従来の昇華精製装置の概略断面図 従来の昇華精製装置の被処理物質加熱容器の概略斜視図
本発明の請求項1記載の昇華精製装置は、一ヶ所以上の開口部を有する昇華精製管と減圧手段と加熱手段と被処理物質加熱容器を備え、前記減圧手段により減圧した前記昇華精製管の内部において、前記加熱手段により被処理物質加熱容器を加熱することで被処理物質加熱容器内の被処理物質を昇華させ、前記昇華精製管の内壁面に、昇華された前記被処理物質を凝結させる昇華精製装置であって、揺動手段により前記被処理物質加熱容器を揺動させることで被処理物質を撹拌する昇華精製装置である。
これにより被処理物質加熱容器内部に充填された被処理物質を揺動撹拌することで均一に加熱することが可能となるので、被処理物質が局所的な高温状態になることが無くなり、不純物の生成を防止することができ、被処理物質加熱容器内で不純物が形成されることを防止し、昇華精製物質の純度および収率を向上することができるという効果を奏する。
また、前記昇華精製管の内部に一つ以上の揺動可能な捕集管を備え、前記加熱手段により被処理物質加熱容器を加熱することで被処理物質加熱容器内の被処理物質を昇華させ、前記捕集管の内壁面に、昇華された前記被処理物質を凝結させる昇華精製装置であって、捕集管と被処理物質加熱容器を連結した状態で、揺動手段により捕集管を揺動させることで被処理物質を撹拌する昇華精製装置という構成にしてもよい。
これにより捕集管に連結した状態の被処理物質加熱容器内部に充填された被処理物質を揺動撹拌することで均一に加熱することが可能となるので、被処理物質が局所的な高温状態になることが無くなり、不純物の生成を防止することができ、被処理物質加熱容器内で不純物が形成されることを防止し、昇華精製物質の純度および収率を向上することができるという効果を奏する。
また、前記被処理物質加熱容器を回転させることで被処理物質を撹拌する昇華精製装置という構成にしてもよい。
これにより被処理物質加熱容器内部に充填された被処理物質を回転しながら撹拌することで均一に加熱することが可能となるので、被処理物質が局所的な高温状態になることが無くなり、不純物の生成を防止することができ、被処理物質加熱容器内で不純物が形成されることを防止し、昇華精製物質の純度および収率を向上することができるという効果を奏する。
また、内部を減圧した昇華精製管内で被処理物質を加熱することにより昇華させ、前記昇華精製管の内壁面に昇華した前記被処理物質を凝結させる昇華精製方法であって、前記昇華精製管内で、前記被処理物質を揺動撹拌する昇華精製方法としてもよい。
これにより被処理物質を揺動撹拌することで均一に加熱することが可能となるので、被処理物質が局所的な高温状態になることが無くなり、不純物の生成を防止することができ、被処理物質加熱容器内で不純物が形成されることを防止し、昇華精製物質の純度および収率を向上することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に実施の形態1の昇華精製装置の概略断面図を示す。昇華精製装置1は昇華精製管2と減圧手段3と加熱手段4a、4b、4cとフランジ5a、5bからなる。昇華精製管2は長手方向の両端に開口部を有する円筒状の形状をしており、加熱手段4a、4b、4cは中心に開口部を有するドーナツ形状をしており、昇華精製管2の外周部を連続的に覆い、昇華精製管2に密着するように配置されている。
昇華精製管2の長手方向両端の開口部には、フランジ5a、5bが固定されており、フランジ5bは流出口6を備えている。途中の配管は省略しているが、フランジ5bの流出口6は減圧手段3と接続されている。
昇華精製管2の内部には被処理物質加熱容器7が設置され、被処理物質加熱容器7には被処理物質8が充填されている。さらに、被処理物質加熱容器7は揺動軸9により揺動手段10と連結されている。加熱手段4a、4b、4cは電熱線11を内蔵している。
被処理物質8はトリス(8−キノリノラト)アルミニウムなどの有機ELに用いる有機色素や、ペンタセンなどの有機半導体である。
図2に示すように、被処理物質加熱容器7の底面は昇華精製管2の内壁面に密着するように湾曲している。また、被処理物質加熱容器7の上面は、被処理物質加熱容器7を加熱した際に被処理物質8が効率良く昇華できるように広い開口部を有している。被処理物質加熱容器7は揺動軸9と連結されている。
上記構成において、減圧手段3により減圧した昇華精製管2の内部において、加熱手段4aの電熱線11に通電すると被処理物質加熱容器7が加熱されるので被処理物質8が昇華する。加熱手段4cにおいては被処理物質8の昇華温度よりもわずかに低い温度で昇華精製管2を加熱している。
被処理物質加熱容器7で昇華された被処理物質8は昇華精製管2の内部を拡散し、昇華精製管2の内壁面の温度が被処理物質8の昇華温度すなわち凝結温度よりも低い場所で昇華精製管2の内壁面に凝結する。
本実施の形態の昇華精製装置においては、先に示したように、加熱手段4cの内側の昇華精製管2の内壁面が被処理物質8の昇華温度よりも低いので、凝結した成分を昇華精製物質12として回収することができる。
本発明の実施の形態で昇華精製する被処理物質8はトリス(8−キノリノラト)アルミニウムなどの有機ELに用いる有機色素や、ペンタセンなどの有機半導体であり、減圧下において昇華する特性を有するものであれば、他の有機化合物についても同様の効果を得ることができ、昇華精製物質12としては、被処理物質8を高純度化したものが得られる。
さらに、揺動手段10の作用により揺動軸9を左右にねじると被処理物質加熱容器7はその底面を昇華精製管2の内壁面に密着したまま揺動することができる。すなわち揺動軸9と昇華精製管2の長手方向の回転中心軸は一致しているものである。
被処理物質加熱容器7にはその内部に被処理物質8が充填されているので、被処理物質加熱容器7が揺動軸9を中心に左右それぞれ90度程度の回転角を示す揺動動作を加えることにより、被処理物質8の表面層と底層を入れ替えることができる。
加熱手段4aからの熱エネルギーは昇華精製管2を透過して、被処理物質加熱容器7に伝達され、被処理物質加熱容器7の表面から被処理物質8に伝達されるものである。揺動動作により被処理物質8表面層と底層を入れ替えることにより、被処理物質8を均一に加熱することができるものである。
本実施の形態では従来の昇華精製装置と異なり、被処理物質8を均一に加熱できることから被処理物質8が局所的に昇華温度を超えて加熱されることが無くなり、被処理物質8の分解生成物である不純物が生成されることを防止し、昇華精製物質の純度および収率を向上することができる。
なお、本実施の形態では被処理物質加熱容器7を揺動する際の回転角を90度程度と示したが、この角度に限ったものではなく、被処理物質加熱容器7の内部に充填された被処理物質8が十分に撹拌される回転角であれば、90度以下の角度でも同様の効果を得ることができる。
また、被処理物質加熱容器7を揺動することにより、被処理物質8が粉状のまま被処理物質加熱容器7を逸脱することは防止すべきであり、そのような状態に陥らない揺動を実施すればよい。
なお、本実施の形態では揺動軸9はフランジ5aを貫通している状態を示したが、昇華精製作業においては昇華精製管2の内部を真空に保つ必要があり、フランジ5aに揺動手段10を取り付けて揺動軸9を貫通させても真空度が低下しないよう、揺動手段10は真空装置に一般的に適用される回転導入機を用いることが望ましい。
なお、回転導入機を利用した場合には、被処理物質加熱容器7内の被処理物質8が被処理物質加熱容器7から逸脱しないような回転角度と回転速度で往復揺動することで、同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、昇華精製物質12は加熱手段4cの内側の昇華精製管2の内壁面に凝結するものとしたが、その凝結場所はその場所に限定するものではなく、凝結させたい部位の近傍の温度が被処理物質8の昇華温度すなわち凝結温度よりも低くなるように、加熱手段4b、4cの温度を設定すればよく、加熱手段4bの内側の昇華精製管2の内壁面に昇華精製物質12を凝結させても同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では昇華精製物質12の回収方法について、特に限定しなかったが、被処理物質加熱容器7の内部に充填した被処理物質8が全て昇華された段階で、減圧手段3の運転を停止して、昇華精製管2の内部が常温常圧になった時点でフランジ5bを外して、昇華精製管2の開口部からスパーテル(薬さじ)等を挿入して、昇華精製物質12を掻きだしても良い。
さらには、昇華精製管2の内部が常温常圧になった時点でフランジ5a、5b、加熱手段4a、4b、4cを昇華精製管2から取り外し、昇華精製管2の昇華精製物質12が凝結している部位の近傍で、昇華精製管2を切断してから昇華精製物質12を回収してもよい。
また、本実施の形態では加熱手段4a、4b、4cは電熱線11を備えているとしたが、この構成に限ったものではなく、昇華精製管2の外部から昇華精製管2に密着した状態で加熱できるような構造であればリボンヒーター等を昇華精製管2に巻きつけて加熱しても同様の効果を得ることが可能である。
また、本実施の形態では被処理物質加熱容器7の材質について特に限定しなかったが、昇華精製管2と密着しつつ揺動可能であることが必要であり、加熱時の変形を避けるために、昇華精製管2と同じく熱膨張係数の低い材料である石英製を用いることが望ましい。
また、本実施の形態では減圧手段3の構造について特に限定しなかったが、ロータリーポンプ、ダイアフラムポンプ、ディフュージョンポンプ、ターボ分子ポンプなど、昇華精製管2の内部を10-4Pa程度まで減圧できるような能力を有する真空ポンプであればどのような真空ポンプでもよく、複数の真空ポンプを組み合わせて使用しても同様の効果を得ることが可能である。
(実施の形態2)
図3に実施の形態2の昇華精製装置の概略断面図を示す。図1から図2と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
昇華精製装置1は昇華精製管2の内部に被処理物質加熱容器7と捕集管13a、13b、13cを備えている。また、昇華精製管2の周囲に、中央に開口部を有する揺動手段14が昇華精製管2と密着するように昇華精製管2の周囲に配置されている。揺動手段14の内部には電磁コイル15が備えられている。
図4に捕集管13a、13b、13cと被処理物質加熱容器7の概略斜視図を示す。図4に示すように捕集管13a、13b、13cと被処理物質加熱容器7は連結手段16により連結されている。連結された状態では昇華精製管2の長さと同一である。
被処理物質加熱容器7は流出口17を備えており、捕集管13cは流出口18を備えており、捕集管13cの流出口18と反対側の端面は開口している。捕集管13b、13aの両端はそれぞれ開口している。したがって、被処理物質加熱容器7と捕集管13cの流出口18は連通している。捕集管13cの流出口18は、フランジ5bの流出口6と連通しており、流出口6は減圧手段3と接続されている。捕集管13cの表面には磁性体19が貼付されている。
上記構成において、実施の形態1と同様に被処理物質加熱容器7に被処理物質8を充填した後に被処理物質加熱容器7を加熱すると、被処理物質8が昇華され、加熱手段4cの内側の捕集管13bの内壁面が被処理物質8の昇華温度よりも低いので、凝結した成分を昇華精製物質12として回収することができる。
さらに、揺動手段14の作用により、電磁コイル15で回転磁界を生成すると、捕集管13cの表面の磁性体19が磁力により吸引され、捕集管13cが揺動する。捕集管13c、捕集管13b、捕集管13a、被処理物質加熱容器7は、連結手段16により連結されているので、捕集管13cの揺動に合わせて被処理物質加熱容器7も揺動する。
被処理物質加熱容器7にはその内部に被処理物質8が充填されているので、被処理物質加熱容器7に90度程度の回転角を示す揺動動作を加えることにより、被処理物質8の表面層と底層を入れ替えることができる。
加熱手段4aからの熱エネルギーは昇華精製管2を透過して、被処理物質加熱容器7に伝達され、被処理物質加熱容器7の表面から被処理物質8に伝達されるものである。揺動動作により被処理物質8表面層と底層を入れ替えることにより、被処理物質8を均一に加熱することができるものである。
なお、本実施の形態では、昇華精製管2の内部に、捕集管13c、捕集管13b、捕集管13a、被処理物質加熱容器7を連結して備えるとしたが、この構成に限ったものではなく、昇華精製管2の長軸方向について、捕集管13c、捕集管13b、捕集管13a、被処理物質加熱容器7と昇華精製管2の位置が変動する事が無いように揺動可能な状態で固定されていればよく、捕集管13c、捕集管13b、捕集管13aの分割数について特に制限を設けるものではない。
(実施の形態3)
図5に実施の形態3の昇華精製装置の概略断面図を示す。図1から図4と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
フランジ5aには流入口20が備えられており、途中の配管は省略しているが、フランジ5aの流入口20は不活性ガス供給手段21と接続されている。
また、実施の形態2と同様に、昇華精製管2の周囲に、中央に開口部を有する揺動手段14が昇華精製管2と密着するように昇華精製管2の周囲に配置されている。揺動手段14の内部には電磁コイル15が備えられている。
図6に捕集管13a、13b、13cと被処理物質加熱容器7の概略斜視図を示す。図6に示すように被処理物質加熱容器7は流入口22を有しており、フランジ5aの流入口20と連通するものである。
上記構成において、実施の形態2と同様に被処理物質加熱容器7に被処理物質8を充填した後に被処理物質加熱容器7を加熱すると、被処理物質8が昇華され、加熱手段4cの内側の捕集管13bの内壁面が被処理物質8の昇華温度よりも低いので、凝結した成分を昇華精製物質12として回収することができる。
さらに、揺動手段14の作用により、電磁コイル15で回転磁界を生成すると、捕集管13cの表面の磁性体19が磁力により吸引され、捕集管13cが揺動する。捕集管13c、捕集管13b、捕集管13a、被処理物質加熱容器7は、連結手段16により連結されているので、捕集管13cの揺動に合わせて被処理物質加熱容器7も揺動する。
被処理物質加熱容器7にはその内部に被処理物質8が充填されているので、被処理物質加熱容器7に90度程度の回転角を示す揺動動作を加えることにより、被処理物質8の表面層と底層を入れ替えることができる。加熱手段4aからの熱エネルギーは昇華精製管2を透過して、被処理物質加熱容器7に伝達され、被処理物質加熱容器7の表面から被処理物質8に伝達されるものである。揺動動作により被処理物質8表面層と底層を入れ替えることにより、被処理物質8を均一に加熱することができるものである。
本実施の形態においては、昇華精製中に不活性ガス供給手段21から微量のアルゴンガス等を供給することで、被処理物質加熱容器7内で昇華した被処理物質を流出口6の方向に向けて搬送することができる。
本発明にかかる昇華精製装置および昇華精製方法は、昇華精製中に被処理物質加熱容器内で不純物が形成されることを防止するものであるので、有機ELや有機太陽電池または有機半導体などに使用される昇華性を有する有機化合物の精製、分離手段等として有用である。
1 昇華精製装置
2 昇華精製管
3 減圧手段
4a 加熱手段
4b 加熱手段
4c 加熱手段
5a フランジ
5b フランジ
6 流出口
7 被処理物質加熱容器
8 被処理物質
9 揺動軸
10 揺動手段
11 電熱線
12 昇華精製物質
13a 捕集管
13b 捕集管
13c 捕集管
14 揺動手段
15 電磁コイル
16 連結手段
17 流出口
18 流出口
19 磁性体
20 流入口
21 不活性ガス供給手段
22 流入口
101 昇華精製装置
102 昇華精製管
103 減圧手段
104a 加熱手段
104b 加熱手段
104c 加熱手段
105a フランジ
105b フランジ
106 流出口
107 被処理物質加熱容器
108 被処理物質
109 電熱線
110 昇華精製物質

Claims (4)

  1. 一ヶ所以上の開口部を有する昇華精製管と減圧手段と加熱手段と被処理物質加熱容器を備え、前記減圧手段により減圧した前記昇華精製管の内部において、前記加熱手段により被処理物質加熱容器を加熱することで被処理物質加熱容器内の被処理物質を昇華させ、前記昇華精製管の内壁面に、昇華された前記被処理物質を凝結させる昇華精製装置であって、揺動手段により前記被処理物質加熱容器を揺動させることで被処理物質を撹拌する昇華精製装置。
  2. 前記昇華精製管の内部に一つ以上の揺動可能な捕集管を備え、前記加熱手段により被処理物質加熱容器を加熱することで被処理物質加熱容器内の被処理物質を昇華させ、前記捕集管の内壁面に、昇華された前記被処理物質を凝結させる昇華精製装置であって、少なくとも一つの捕集管と被処理物質加熱容器を連結した状態で、揺動手段により捕集管を揺動させることで被処理物質を撹拌する昇華精製装置。
  3. 前記被処理物質加熱容器を回転させることで被処理物質を撹拌する請求項1または2に記載の昇華精製装置。
  4. 内部を減圧した昇華精製管内で被処理物質を加熱することにより昇華させ、前記昇華精製管の内壁面に昇華した前記被処理物質を凝結させる昇華精製方法であって、
    前記昇華精製管内で、前記被処理物質を揺動撹拌する昇華精製方法。
JP2012206616A 2012-09-20 2012-09-20 昇華精製装置および昇華精製方法 Pending JP2014061464A (ja)

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