JP2014055375A - 製紙原料用スクリーン装置 - Google Patents

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喜吉 国分
Masamori Tanaka
正守 田中
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Abstract

【課題】原料の離解を促進して、歩留まりの向上とリジェクト削減を可能にするとともに、原料性状や運転バランスに合わせた離解の調整が可能な製紙原料用スクリーン装置を提供する。
【解決手段】ロータリング28は、離解用ロータ25aの上部に取り付けられている。ロータリング28は、中央に開口28cを備えたリング状をなし、リング部28aと、リング部28aの外縁に設けた複数の回転歯28bとからなる。リング部28aは、ロータリング28を離解用ロータ25aへ固定する取り付け部分をなす。回転歯28bは、離解部25のポケット26の円周方向の幅を塞ぐ程度の長さで設けられている。この回転歯28bは、離解用ロータ25aの回転に伴って回転すると、垂直方向に流れる異物の方向に対して、ロータリング28の回転方向は水平方向であるので、異物の流れ方向に直交する方向となり、ポケット26と回転歯28bとの間でせん断力が生じる。
【選択図】図1

Description

本発明は、紙パルプ工場などで古紙を原料として紙、板紙、ファイバーボードなどを製造する際に製紙原料を、良質繊維であるアクセプトとプラスチックや砂などの異物であるリジェクトに選別する製紙原料用スクリーン装置に関する。
従来、製紙原料を良質繊維であるアクセプトと、プラスチックや砂などの異物であるリジェクトに選別するスクリーン装置が知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。
図3は、従来の製紙原料用スクリーン装置100の一例を示す断面図である。このスクリーン装置100では、製紙原料Aは、製紙原料入口2から原料入口室5内に流入する。また、スクリーン装置100内には、スクリーンシリンダ9とロータ10が設けられており、このロータ10には、複数枚のベーン10aがロッド10bを介して取り付けられている。このベーン10aは、ロータ10の高速回転に伴って、スクリーンシリンダ9の円周面に沿って高速回転する。これにより、原料入口室5の上方に位置するスクリーン入口室6内では、ロータ10の働きで強制渦流が形成される。
ここで、1aはスクリーン装置100のケージである。5は原料入口2に隣接する原料入口室であり、7はリジェクト出口3に隣接するリジェクト室である。6は原料入口室5とリジェクト室7の中間に位置し、スクリーンシリンダ9の入口側の面9aに隣接するスクリーン入口室であり、8はスクリーンシリンダ9の出口側の面9bに隣接するアクセプト室である。4はアクセプト出口である。また、Bはアクセプト、Cはリジェクトである。
原料入口室5からスクリーン入口室6内に送られた製紙原料Aは、強制渦流による入口圧と出口圧との差圧および遠心力の作用で、アクセプトBと異物とに分別される。より詳細には、アクセプトBは、スクリーンシリンダ9を通過してアクセプト室8に流入する。一方、プラスチックや砂などの異物はスクリーンシリンダ9を通過することができず、スクリーンシリンダ9のスクリーン入口室6側の面9aに張り付くことになるが、ベーン10aの作用で引き剥がされ、スクリーンシリンダ9の内面を螺旋状に上方に流れてゆき、離解部25へと入り込む。
離解部25は、ロータ10側に取り付けられてロータ10と共に回転する離解用ロータ25aと、本体側に取り付けられた離解用ステータ25bで構成されている。離解用ロータ25aと、離解用ステータ25bとには、それぞれの面に凹状の溝が形成されている。スクリーンシリンダ9を通過できなかった異物は、この離解部25のポケット26内でさらに解繊されてリジェクトCとなり、上方のリジェクト室7へと流れ込む。
リジェクト室7では、一部のリジェクトCは、リジェクト出口3から外部に流出する。一方、それ以外のリジェクトCは、ロータ10内の中空部分10cに入り込み、開口部22bを通って再びスクリーン入口室6へと戻される。これにより、戻されたリジェクトCは、再びスクリーンシリンダ9によってアクセプトBとリジェクトCに選別される。
また、ロッド10の上側には、供給された製紙原料Aを希釈するための希釈水供給口11が設けられている。これにより、希釈水Dをスクリーン入口室6内へ供給し、製紙原料Aの濃度を調整することができるようになっている。
特開2002−285485号公報 特開2002−285486号公報 特開2002−285487号公報 特開2002−285489号公報
ところで、近年紙の用途や要求は多様化しており、この多様化した要求を充足するため紙の高品質化が進んでいる。これにともない、原料となる古紙においても、難離解性の紙湿潤紙力剤含ませた湿潤紙力増強紙や、樹脂を含ませた樹脂含浸紙、又は表面加工を施した塗工紙等、原料性状が多種多様化している。したがって、離解機能を有するスクリーン装置においても、一つの装置でこのような複数の性状の異なる原料に対応してその都度離解の調整を行うことは難しい。また、スクリーン装置自体の運転バランスの変動により簡単に離解を調整できないという課題があった。
本発明は、以上のような従来技術の課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、原料の離解を促進して、歩留まりの向上とリジェクト削減を可能にするとともに、原料性状や運転バランスに合わせた離解の調整が可能な製紙原料用スクリーン装置を提供することにある。
上述の課題を解決するため、本発明は、製紙原料を良質繊維であるアクセプトと異物とに選別するスクリーン入口室と、このスクリーン入口室でロータによって回転するスクリーンにより選別された前記異物を離解してリジェクトを生成する離解部と、前記離解部で生成されたリジェクトが送られるリジェクト室と、を備え、前記離解部は、前記ロータ側に取り付けられ前記ロータと共に回転する離解用ロータと、本体側に取り付けられた離解用ステータと、を備えた製紙原料用スクリーン装置において、前記離解部の出口側で前記離解用ロータに取り付けられ、円環状に複数の回転歯を備えたロータリングを備え、前記回転歯は、前記離解用ロータと前記離解用ステータとの間に形成されるポケットの出口部分に沿って、異物の流れ方向に直交する方向に設けられ、前記ロータリングが前記離解用ロータの回転に伴って回転することで、通過する異物をせん断することを特徴とする。
以上の態様では、スクリーン入口室でアクセプトとしてスクリーニングされずに離解部に流入する異物は、離解用ロータと離解用ステータとの間に形成されたポケットに流入し、ポケット内において離解歯により離解されて出口側に排出される。この離解部の出口側に、円管状に複数の回転歯を備えたロータリングを、離解用ロータの回転にともなって回転するように設けた。このように、原料が通過する離解装置の出口に原料の流れに直交する方向に回転する離解装置を取り付けたことで、原料は強いせん断力を受けながら通り抜けることにより、離解作用が強化する。これにより、原料性状の違いや運転バランスの変動により離解部だけでは簡単に離解できない異物であっても、ロータリングにより離解することで、スクリーン装置全体における離解調整の機能を持たせることができる。
また、ロータリングに設けた回転歯の間隔や大きさを調整すること、ロータリングをスクリーン装置に対して着脱自在に構成することにより、原料の性状の違いや運転バランスの変動に対して、ロータリングの交換により容易に対応することができるようになる。
本発明は、また、上記の発明において、前記離解部は、前記離解用ロータの外周面と、前記離解用ステータの内周面とは、テーパ状に対峙して設けられ、これらの対峙する面により前記スクリーン入口室から上方に送られてきた異物が通過するための前記ポケットを形成し、前記離解用ロータの外周面と前記離解用ステータの内周面とのそれぞれに、凸状の離解歯を複数設けたことを特徴とする。
以上の態様では、スクリーン入口室でアクセプトとしてスクリーニングされずに離解部に流入する異物は、離解用ロータと離解用ステータとの間に形成されたポケットに流入する。ここで、離解用ロータは、ロータの回転に伴って回転している。そのため、離解部に流入する異物は、離解用ロータの外周面と、離解用ステータの内周面とに設けられた離解歯により解繊される。このとき、離解歯は、凸状に形成されているので、凹状で形成された場合と異なり、異物が詰まることがない。また、離解歯を凸状で形成することによって、ポケットの幅はある程度広く形成しつつ、離解歯同士のクリアランスを狭めることで、異物の通過を容易にしつつ、離解を確実に行うことのできる構成を実現できる。このように、離解部における離解機能が向上することで、ロータリングにおける離解調整機能との相乗効果で、原料の離解を促進し歩留まりの向上とリジェクト削減が可能となる。
以上のような本発明では、原料の離解を促進して、歩留まりの向上とリジェクト削減を可能にするとともに、原料性状や運転バランスに合わせた離解の調整が可能な製紙原料用スクリーン装置を提供するができる。
本発明の実施形態に係るスクリーン装置の概要を示す側部断面図である。 本発明の実施形態に係るロータリング及び離解部の構成を示す部分拡大斜視図である。 従来のスクリーン装置の概要を示す側部断面図である。
[1.本実施形態]
[1−1.本実施形態の構成]
以下、本発明の実施の形態(以下、本実施形態という。)に係る製紙原料用スクリーン装置について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本実施形態では、従来構造(図3参照)と同一のものは同一の符号を付して説明する。また、本実施形態で使用される上下、横、などの方向は、図1を基準にしたものである。
[前提となるスクリーン装置の構成]
図1は、本実施形態に係るスクリーン装置1の概要を示す側部断面図であり、原料入口がスクリーン装置の下部にある例を示している。また、図2は、図1の上部に記載された離解部と、ロータリングとを取り出して、その詳細を示した斜視図である。
スクリーン装置1は、図1に示すように、外側筐体を構成する略中空円柱形状のケージ21a、21b、21c(以下、これらを総称してケージ21という)を備えており、上下方向に積み重ねて組み立てられている。このケージ21の外側には、図1に示すように、左側下部に位置する製紙原料入口2と、左側上部に位置するリジェクト出口3と、左側中断に位置するアクセプト出口4とが形成されている。
これらのケージ21には、製紙原料入口2から製紙原料Aが供給され、アクセプトBとリジェクトCとに選別される。選別されたリジェクトCは、リジェクト出口3から排出され、アクセプトBは、アクセプト出口4から抽出される。
ケージ21の内部には、ケージ21の底面を貫通してケージ21の内方まで上下方向に延びるロータ10が設けられている。このロータ10は、図1の矢印T方向に回転可能に構成されている。また、ロータ10は、ケージ21の下側に設けられた図示しない駆動装置によって回転駆動されるようになっている。
ケージ21の内方に位置するロータ10の形状は、図1に示すように、上側が解放されたコップ形状(有底円筒状)に形成されている。このコップ形状の側壁22aの下側には、開口部22bが設けられている。この開口部22bは、コップ形状の中空部分と外部とが連通するように、横方向に向けて貫通する態様で形成されている。すなわち、コップ形状の中空部分10cは、詳細は後述するが、ロータ10の上方から送流されるリジェクトCを開口部22bへ導くための循環路として機能する。
また、側壁22aの外周には、複数本のロッド10bが外側横方向に延びており、これらのロッド10bの先端部には、複数枚のベーン10aが取り付けられている。これらのベーン10aは、図面上は明らかではないが、円周方向に間隔を空けて4つ設けられている。これにより、ロータ10の高速回転に伴って、ベーン10aも一緒に回転するようになる。
また、ケージ21の内部には、スクリーン装置1の下側に位置する原料入口室5と、この原料入口室5の上側に位置するスクリーン入口室6とがそれぞれ設けられている。
原料入口室5は、ケージ21aの壁部と、底面と、下側に向けて突出するアクセプト室8の底壁部とで画成されている。この原料入口室5は、製紙原料入口2と連通しており、供給された製紙原料Aは、まず、原料入口室5に入り込むことになる。
スクリーン入口室6は、ロータ10の側壁22a外周面と、スクリーンシリンダ9とで画成されている。原料入口室5内の製紙原料Aは、ロータ10の強制渦流によってこのスクリーン入口室6内に入り込むようになる。
スクリーンシリンダ9は、図1に示すように、ロータ10の回転軸と同一の中心を有する円筒形状に形成されており、この中空内部にロータ10やベーン10aが配置されている。また、スクリーンシリンダ9とベーン10aとの間には、わずかに隙間が設けられており、ベーン10aが回転する際にスクリーンシリンダ9とベーン10aとが干渉しないようになっている。
アクセプト室8は、アクセプト出口4と連通している。また、スクリーン入口室6とアクセプト室8とは、スクリーンシリンダ9を挟んで横方向に隣り合うように構成されている。より詳細には、スクリーンシリンダ9の入口側の面9a(内側面)がスクリーン入口室6に面し、出口側の面9b(外側面)がアクセプト室8に面している。このスクリーンシリンダ9には、図示しない複数の穴が形成されている。この複数の穴は、製紙原料AをアクセプトBと異物とに選別するための機能を果たしている。すなわち、これらの複数の穴を通過したものは、アクセプトBとして選別され、通過できなかったものは、異物として選別される。
これにより、スクリーンシリンダ9を通過したアクセプトBは、アクセプト室8内に入り込み、アクセプト出口4からスクリーン装置1の外部(例えば、次工程のスクリーン装置)へと送られるようになる。一方、スクリーンシリンダ9の複数の孔を通過できなかった異物は、スクリーンシリンダ9よりも上側に位置する離解部25へと入り込むようになる。
さらに、離解部25及びロータリング28を通過し、リジェクト室7に引き込まれたリジェクトC(解繊された原料も含む)は、その一部がリジェクト出口3から排出される。一方、それ以外のリジェクトCは、リジェクト室7からロータ10の中空部分10cへと入り込み、開口部22bを通過して再度スクリーン入口室6へと戻される。
また、リジェクト室7の上部中央には、図1に示すように、上下方向に延びる希釈水供給口11が設けられている。この希釈水供給口11は、スクリーン装置1から排出される排水を、再び中空部分10c内に注水するためのものである。これらによって、スクリーン装置1の排水を希釈水Dとして再度リジェクト室7へ戻す注水構造が形成されている。
[離解部の構成]
離解部25は、図1に示すように、リジェクト室7の内部に形成されている。このリジェクト室7は、ケージ21cと、離解部25とで画成されている。
離解部25は、ロータ10側に固定されてロータ10と共に回転可能な離解用ロータ25aと、ケージ21d側に固定された離解用ステータ25bとで構成されている。また、離解部25の中央部には、ロータ10のコップ形状の上側開口とほぼ等しい大きさに形成された開口部25cが形成されている。
これにより、離解部25を通過する異物は、攪拌乱流によって流体剪断作用を受け、未離解の原料がさらに解繊されることになる。この離解部25を通過して生成されたリジェクトCは、離解部25の上方に位置するロータリング28を通過して、リジェクト室7へと入り込むようになる。
図1に示すように、離解用ロータ25aと、離解用ステータ25bとは、その対峙面が断面方向から見て、内側(ロータ10側)に傾斜した面となるように、テーパ状に形成されている。すなわち、図2に示すように、離解用ステータ25bの内周面がすり鉢状に形成されるとともに、離解用ロータ25aの外周面は離解用ステータ25bの内周面に沿うように先細りの凸型形状をなす。
このような離解用ロータ25aと、離解用ステータ25bとが、それぞれの外周面と内周面との対峙面にわずかな隙間を空けて設置されることで、離解用ロータ25aと離解用ステータ25bとの間には、スクリーン入口室6から上方に送られてきた異物が通過するための、ポケット26が形成されている。
図1では、このポケット26の形状が、断面視で階段状に表れる。これは、図2に示すように、離解部を構成する離解用ロータの外周面と、離解用ステータの内周面とに、凸状の離解歯27が設けられていることによる。
より具体的には、図2に示すように、離解用ロータ25aの外周面と、離解用ステータ25bの内周面とには、円周上に複数かつ軸方向に多段に、離解歯27が多数設けられている。離解歯27は、水平刃27aと、垂直刃27bとを形成するように、周面上に凸形をなす。すなわち、離解用ロータ25aの外周面と、離解用ステータ25bの内周面とは、前述のとおりテーパ状に傾斜して設けられているが、離解歯27は、この傾斜面から、水平方向に立ち上がった水平刃27aと、水平刃27aに対して直交する方向で、ロータ10の軸方向である垂直方向に形成された垂直刃27bとにより形成される。
離解用ロータ25aと離解用ステータ25bとが組み合わされた状態において、離解用ロータ25aの外周面と離解用ステータ25bの内周面とに設けられた離解歯27は、図1の断面視で点対称に位置するように構成される。すなわち、離解用ロータ25aの外周面と離解用ステータ25bの内周面とに設けられた離解歯27のそれぞれの垂直刃27bが、平行に対向した状態となる。なお、離解歯27の水平刃27aと垂直刃27b以外の部分を形成する側壁部分は閉塞されている。
本実施形態において、離解歯27は、同一円周上に複数設けた離解歯列を、離解用ロータ25aの外周面と離解用ステータ25bの内周面とのそれぞれに、軸方向に3段(離解歯列27A〜27C)設けて構成される。ここで示す構成は一例であるが、図1又は図2の下方向であるケージ21b側に設けられた離解歯列27Aよりも、図1又は図2の上方向であるケージ21c側に設けた離解歯列27Cのほうが、離解歯の数が多く、密度が高く構成されるようになっている。より具体的には、離解歯列27Aにおける離解歯の数は、離解歯列27B及び27Cの離解歯の数の半分で構成され、離解歯列27Bと27Cとは離解歯の数は同等であるが、円周上の位置が互い違いになるように配置されている。
これらの構成は、すべて原料が滞りなく流れることを考慮して設計されたものである。すなわち、離解歯列27Aの離解歯の数が、離解歯列27Cよりも少なく構成するのは、原料の入り口側である離解歯列27Aでは、比較的大きな原料を受け入れ離解して細かくした後に、離解歯列27B、27Cと受け渡すことで、効率的に原料の離解を進めるとともに、離解歯列27Aにおいて原料の詰まりを防止する意義がある。一方、離解歯列27Bと27Cとを同数で互い違いに配置したのは、これらが互い違いではなく、配置位置まで共通して設けると、原料が素通りしてしまう可能性があり、離解効率が悪くリジェクト削減に繋がらないためである。
[ロータリングの構成]
ロータリング28は、図1に示すように、離解部25の出口側で離解用ロータ25aの上部に取り付けられている。ロータリング28は、図2に示すように、離解用ロータ25aの中央の開口部25cと共通な開口28cを備えたリング状をなすリング部28aと、このリング部28aの外縁に設けた複数の回転歯28bとからなる。
リング部28aは、ロータリング28を離解用ロータ25aへ固定するための取り付け部分をなすものであり、図2に示すように、円周状に複数箇所取付穴28dを備え、この取付穴28dを介して離解用ロータ25aに対して着脱自在にビス留めされている。リング部28aの幅は、離解用ロータ25aの開口部25cからポケット26を形成する面までの距離と同等に設定されている。
回転歯28bは、離解部25のポケット26の幅を塞ぐ程度の長さで設けられている。この回転歯28bは、離解用ロータ25aの回転に伴って回転すると、図1に矢印で示す異物の流れ方向が垂直方向であるのに対して、ロータリング28の回転方向は水平方向であるので、異物の流れ方向に直交する方向となり、ポケット26と回転歯28bとの間でせん断力が生じる。なお、本実施形態において、回転歯28bの形状を方形としているが、これは一例を示すに過ぎず、回転歯28bの形状は、設ける間隔又は数は原料の性状に応じて、適宜設定可能である。
[1−3.本実施形態の作用効果]
次に、本実施形態にかかるスクリーン装置1の作用効果について、図1および図2に基づいて説明する。スクリーン入口室6から、アクセプトとしてスクリーニングされなかった異物は、離解部25に送られ、この離解部25において解繊される。離解部25において解繊された異物は、さらに、ロータリング28を通過することで解繊され、その上でリジェクト室7に流入する。
リジェクト室7に流入した異物は、リジェクトとしてリジェクト出口3へと排出されるものと、再びスクリーニングされるリジェクトとしてロータ10の中空部分10cである開口部22bを通って再びスクリーン入口室6内へ送られるものとに分かれる。ここで、開口部22bを通ってスクリーン入口室6へ送られるリジェクトについては濃度が高いと循環が滞る場合がある。そのため、希釈水供給口11から中空部分10c内に注水する注水構造を用いて、リジェクトCの濃度を調整するようになっている。
ここで、離解部25に流入する異物は、離解用ロータ25aと離解用ステータ25bとの間に形成されたポケット26に流入する。ここで、離解用ロータ25aは、ロータ10の回転に伴って回転している。そのため、離解部25に流入する異物は、離解用ロータ25aの外周面と、離解用ステータ25bの内周面とに対応して設けられた離解歯27により解繊される。異物は、離解歯列27Aから離解歯列B、離解歯列27Cへと進み、段階的に細かく離解されることとなる。
そして、離解部25から排出された異物は、ロータリング28に接触する。ロータリング28は、離解用ロータ25aの回転に伴って回転している。ここで、図1に矢印で示す異物の流れ方向が垂直方向であるのに対して、ロータリング28の回転方向は水平方向であるので、異物の流れ方向に直交する方向となり、ロータリング28の回転に伴って、ポケット26と回転歯28bとの間でせん断力が生じる。したがって、ロータリング28の回転歯28bを通過する異物は、このロータリング28において、せん断されることとなる。
以上のような本実施形態では、スクリーン入口室でアクセプトとしてスクリーニングされずに離解部に流入する異物は、離解用ロータと離解用ステータとの間に形成されたポケットに流入し、ポケット内において離解歯により離解されて出口側に排出される。この離解部の出口側に、円管状に複数の回転歯を備えたロータリングを、離解用ロータの回転にともなって回転するように設けた。
このように、原料が通過する離解装置の出口に原料の流れに直角に回転するロータリングを取り付けたことで、原料は強いせん断力を受けながら通り抜けることにより、離解作用が強化する。これにより、原料性状の違いや運転バランスの変動により離解部だけでは簡単に離解できない異物であっても、ロータリングにより離解することで、スクリーン装置全体における離解調整の機能を持たせることができる。
また、本実施形態において、離解歯は、凸状に形成されているので、凹状で形成された場合と異なり、異物が詰まることがない。また、離解歯を凸状で形成することによって、ポケットの幅はある程度広く形成しつつ、離解歯同士のクリアランスを狭めることで、異物の通過を容易にしつつ、離解を確実に行うことのできる構成を実現している。
ここで、本実施形態では、離解歯列27Aよりも離解歯列27Cのほうが、離解歯の数が大きく、密度が高く構成され、また、離解歯列27Bと27Cとは離解歯の数は同等であるが、円周上の位置が互い違いになるように配置されている。このため、原料の入り口側である離解歯列27Aでは、比較的大きな原料を受け入れ離解して細かくした後に、離解歯列27B、27Cと受け渡すことで、効率的に原料の離解を進めるとともに、離解歯列27Aにおける原料の詰まりを防止することができる。
また、離解用ロータ25aの外周面と、離解用ステータ25bの内周面とは、前述のとおりテーパ上に傾斜して設けられていることにより、異物がポケット26内を、ロータ10の遠心力に伴って、上方に進むことができ、ポケット26内の異物の流れを良好にすることができる。
以上のような本実施形態によれば、原料の離解を促進して、歩留まりの向上とリジェクト削減を可能にするとともに、原料性状や運転バランスに合わせた離解の調整が可能な製紙原料用スクリーン装置を提供することができる。
[3.他の実施形態]
以上、本実施形態に係るスクリーン装置1について述べたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、離解部25における離解歯27の数や段数などの配置構成は、異物の性状や大きさに合わせて適宜変更可能である。また、本実施形態では、離解歯列27A〜27Cにおいて離解歯25の大きさは同等としているが、例えば離解歯列27Aの離解歯を大きく構成し、離解歯列27B及び27C側の離解歯を小さく構成することも可能である。
例えば、本実施の形態におけるリジェクト出口3等の入出口の位置は、スクリーン装置1の内部構造に合わせて適宜変更が可能である。例えば、製紙原料入口2を左側上部に配置し、リジェクト出口3を左側下部に配置することもできる。
1,100…製紙原料用スクリーン装置
1a…ケージ
2…製紙原料入口
3…リジェクト出口
4…アクセプト出口
5…原料入口室
6…スクリーン入口室
7…リジェクト室
8…アクセプト室
9スクリーンシリンダ
9a入口側の面
9b出口側の面
10…ロータ
10a…ベーン
11…希釈水供給口
21…ケージ
21a、21b、21c…ケージ
22b…開口部
25…離解部
25a…離解用ロータ
25b離解用ステータ
25c…開口部
26…ポケット
27…離解歯
27A〜27C…離解歯列
27a…水平刃
27b…垂直刃
28…ロータリング
28a…リング部
28b…回転歯
28c…開口
28d…取付穴
A…製紙原料
B…アクセプト
C…リジェクト
D…希釈水

Claims (2)

  1. 製紙原料を良質繊維であるアクセプトと異物とに選別するスクリーン入口室と、このスクリーン入口室でロータによって回転するスクリーンにより選別された前記異物を離解してリジェクトを生成する離解部と、前記離解部で生成されたリジェクトが送られるリジェクト室と、を備え、前記離解部は、前記ロータ側に取り付けられ前記ロータと共に回転する離解用ロータと、本体側に取り付けられた離解用ステータと、を備えた製紙原料用スクリーン装置において、
    前記離解部の出口側で前記離解用ロータに取り付けられ、円環状に複数の回転歯を備えたロータリングを備え、
    前記回転歯は、前記離解用ロータと前記離解用ステータとの間に形成されるポケットの出口部分に沿って、異物の流れ方向に直交する方向に設けられ、前記ロータリングが前記離解用ロータの回転に伴って回転することで、通過する異物をせん断することを特徴とする製紙原料用スクリーン装置。
  2. 前記離解部は、前記離解用ロータの外周面と、前記離解用ステータの内周面とは、テーパ状に対峙して設けられ、これらの対峙する面により前記スクリーン入口室から上方に送られてきた異物が通過するための前記ポケットを形成し、
    前記離解用ロータの外周面と前記離解用ステータの内周面とのそれぞれに、凸状の離解歯を複数設けたことを特徴とする請求項1記載の製紙原料用スクリーン装置。
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WO2021043610A1 (de) 2019-09-04 2021-03-11 Voith Patent Gmbh Siebvorrichtung und rotor für eine siebvorrichtung

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