JP2014051695A - 熱処理装置及び熱処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理物の形状によらずに組織の不均一化及び曲りを抑制でき、また、被処理物の装入量を上げることのできる熱処理装置及び熱処理方法の提供。
【解決手段】被処理物Xを収容可能な冷却室3と、冷却室3に冷却媒体を貯溜する冷却媒体供給装置16と、貯溜した冷却媒体に被処理物Xを沈水させる昇降装置26と、沈水後、冷却室3に貯溜した冷却媒体を排水する冷却媒体排水装置21と、排水後、被処理物Xにミスト状の冷却媒体を供給してミスト冷却する冷却媒体供給装置16と、を有する、多室型熱処理装置Sを採用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱処理装置及び熱処理方法に関し、特に被処理物の焼入れ処理のための熱処理装置及び熱処理方法に関するものである。
被処理物である金属材を加熱し、冷却することにより、焼入れ処理を行う熱処理方法において、急冷を要する場合に、ミスト冷却方式の熱処理装置を用いることが提案されている(特許文献1参照)。このミスト冷却方式は、例えば被処理物の側面及び上下に配置したノズルからミスト状の冷却媒体を供給することで、被処理物を気化潜熱によって冷却するものであり、冷却効率及び冷却コントロール性に優れている。
特許文献1には、このミスト冷却方式の冷却効率及び冷却コントロール性を活かし、焼入れの際の被処理物の組織の不均一化及び曲りを抑制するべく、冷却、冷却中間停止、再冷却を行い、被処理物の内外の温度差が緩和された状態で、所定の組織の変態点以下まで被処理物を冷却し、被処理物の内外の組織をほぼ同時に所定の組織に変態させるようにした熱処理方法が開示されている。
特開2011−202228号公報
ミスト冷却方式は、冷却媒体のあたりの多いところと少ないところとで温度差が生じる。このため、例えば穴や溝等が形成され、その外表面の全てがノズルに面することができないような形状の被処理物においては、熱処理の際に組織の不均一化及び曲りが生じる場合がある。また、被処理物の外表面に均一に冷却媒体を供給しようとすると、ノズルの配置の関係で、被処理物の装入量を上げることが難しいという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、被処理物の形状によらずに組織の不均一化及び曲りを抑制でき、また、被処理物の装入量を上げることのできる熱処理装置及び熱処理方法の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、被処理物を収容可能な冷却槽と、前記冷却槽に冷却媒体を貯溜する冷却媒体供給部と、前記貯溜した冷却媒体に被処理物を沈水させる被処理物搬送部と、前記沈水後、前記冷却槽に貯溜した冷却媒体を排水する冷却媒体排水部と、前記排水後、被処理物にミスト状の冷却媒体を供給してミスト冷却するミスト冷却部と、を有する、熱処理装置を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、冷却槽に冷却媒体を溜め、被処理物を冷却媒体に沈水させることにより初期冷却を行い、その後、冷却媒体を排水して冷却中間停止を行い、ミスト冷却による再冷却を行う。被処理物の内外の温度差が生じ易い初期冷却において、このように被処理物を冷却媒体に漬け込むことによって、被処理物の外表面の全てを均一に冷却することができる。このため、被処理物に穴や溝等が形成されていたとしても温度差が生じることなく組織の不均一化及び曲りを抑制でき、また、被処理物の装填量を上げても十分な冷却が可能となる。
また、本発明においては、前記被処理物搬送部は、前記沈水後、前記排水が完了する前に、被処理物を前記冷却槽に貯溜した冷却媒体から引き上げる、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、冷却槽に貯溜した冷却媒体の排水に時間がかかる場合には、被処理物が部分的に冷却媒体に漬かっている時間が長くなり、被処理物の上下で温度差が生じやすくなるが、被処理物搬送部によって排水の完了を待つことなく被処理物を引き上げることによって、当該被処理物の上下で温度差を生じ難くすることができる。
また、本発明においては、前記被処理物搬送部は、前記排水中に、被処理物を前記冷却槽に貯溜した冷却媒体から引き上げる、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、排水による冷却媒体の液面の低下と、被処理物搬送部による被処理物の引き上げとによって、被処理物を相対的に素早く冷却媒体から引き上げることができるため、被処理物の部分的に冷却媒体に漬かっている時間が短くなり、被処理物の上下で温度差を生じ難くすることができる。
また、本発明においては、前記冷却媒体排水部は、前記冷却槽より低い位置に設けられた排水タンクと、一端部が前記冷却槽の底部に、他端部が前記排水タンクに連通する排水配管と、前記排水配管の管路を開閉するバタフライ弁と、を有する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、バタフライ弁を開くことにより、冷却槽と排水タンクを連通させて、冷却槽の底部から水頭圧でもって貯溜された冷却媒体を一気に排水タンクに抜き出すことができるため、冷却媒体の排水に要する時間を短くすることができる。
また、本発明においては、前記冷却槽に貯溜した冷却媒体を攪拌する冷却媒体攪拌部を有する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、冷却槽に貯溜した冷却媒体に水流を付与することによって、被処理物と熱交換した冷却媒体がその場に滞留することなく流動するため、冷却効率を高めることができる。
また、本発明においては、前記冷却媒体攪拌部は、前記冷却槽に貯溜した冷却媒体に鉛直方向の流れを付与する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、冷却槽に貯溜した冷却媒体に鉛直方向に流れを付与することによって、被処理物の外表面に沿って冷却媒体を効果的に流通させることができ、冷却効率をさらに高めることができる。
また、本発明においては、前記ミスト冷却部は、ミスト状に冷却媒体を噴射するノズルを有しており、前記冷却媒体攪拌部は、前記ノズルを介して冷却媒体を噴射させることにより、前記冷却槽に貯溜した冷却媒体を攪拌する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、冷却槽に貯溜した冷却媒体に被処理物を漬け込んでいるときに、ミスト冷却部のノズルを利用して、冷却媒体に水流を付与することができる。
また、本発明においては、前記冷却媒体攪拌部は、前記冷却槽に貯溜した冷却媒体を循環させる冷却媒体循環部を有する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、冷却槽に貯溜した冷却媒体を循環させることにより、冷却媒体に水流を付与することができる。
また、本発明においては、前記冷却媒体供給部と前記ミスト冷却部とは、同一の装置からなる、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、装置の部品点数を低減し、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
また、本発明においては、被処理物を収容可能な冷却槽に冷却媒体を貯溜する工程と、 前記貯溜した冷却媒体に被処理物を沈水させる工程と、前記沈水後、前記冷却槽に貯溜した冷却媒体を排水する工程と、前記排水後、被処理物にミスト状の冷却媒体を供給してミスト冷却する工程と、を有する、熱処理方法を採用する。
この手法を採用することによって、本発明では、冷却槽に冷却媒体を溜め、被処理物を冷却媒体に沈水させることにより初期冷却を行い、その後、冷却媒体を排水して冷却中間停止を行い、ミスト冷却による再冷却を行う。被処理物の内外の温度差が生じ易い初期冷却において、このように被処理物を冷却媒体に漬け込むことによって、被処理物の外表面の全てを均一に冷却することができる。このため、被処理物に穴や溝等が形成されていたとしても温度差が生じることなく組織の不均一化及び曲りを抑制でき、また、被処理物の装填量を上げても十分な冷却が可能となる。
本発明によれば、被処理物の形状によらずに組織の不均一化及び曲りを抑制でき、また、被処理物の装入量を上げることができる。
本発明の第1実施形態における多室型熱処理装置の断面構成図である。 図1における矢視A−A断面図である。 本発明の第1実施形態における冷却媒体排水装置の平面図及び側面図である。 本発明の第1実施形態における多室型熱処理装置の熱処理動作を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態における熱処理動作を説明するための図である。 本発明の第1実施形態における熱処理動作を説明するための図である。 本発明の第1実施形態における熱処理動作による被処理物の温度変化を示すグラフである。 本発明の第2実施形態における熱処理動作を説明するための図である。 本発明の第3実施形態における熱処理動作を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、本発明の熱処理方法を使用する熱処理装置として、多室型熱処理装置を例示する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における多室型熱処理装置Sの断面構成図である。図2は、図1における矢視A−A断面図である。図3は、本発明の第1実施形態における冷却媒体排水装置21の平面図及び側面図である。なお、図3(a)は、図1における矢視B−B断面図に対応する。図3(b)は、図1における矢視C図に対応する。
多室型熱処理装置Sは、金属部品である被処理物Xに対して焼入れ処理を行うための熱処理装置である。本実施形態では、被処理物Xとして、例えばダイス鋼(SKD材)やハイス鋼(SKH材)等の鋼を対象としている。
多室型熱処理装置Sは、図1に示すように、中間搬送室1と、加熱室2と、冷却室(冷却槽)3とを備えている。
中間搬送室1は、加熱室2と冷却室3との間に配置されている。この中間搬送室1は、加熱室2と冷却室3との間において被処理物Xを搬送するための部屋であり、図2に示すように、中央室1aと加熱用昇降室1bとを有している。中央室1aは、平面視八角形に形状設定されており、本実施形態の多室型熱処理装置Sにて処理される全ての被処理物Xが通過する部屋となっている。
中央室1aは、本実施形態の多室型熱処理装置Sへの出入口となる搬出入扉4を有する。このため、搬出入扉4を介して被処理物Xが中央室1aに対して搬入され、また、搬出入扉4を介して被処理物Xが中央室1aから搬出される。中央室1aは、3つの加熱用昇降室1bと接続されている。中間搬送室1には、プッシュ装置5が複数設けられており、被処理物Xが載置されるトレーTを押すことにより、中間搬送室1の内部に設置されたレールに沿って被処理物Xを水平方向前方に押し出して搬送するようになっている。
中央室1aの下方には、冷却室3が配置されている(図1参照)。この中央室1aの中央部には、中央室1a(すなわち中間搬送室1)から冷却室3へ連通する開口1a1が設けられている。そして、当該開口1a1は、開閉可能な上蓋6によって閉鎖可能とされている。つまり、中間搬送室1と冷却室3とは、開口1a1が上蓋6によって閉鎖されることによって隔離することができるようになっている。中央室1aには、図1に示すように、上蓋6を昇降するための上蓋昇降装置7が設置されている。また、上蓋6の上面には、トレーTを載置可能な載置台8が設けられており、開口1a1が上蓋6によって閉鎖されている場合であっても中央室1aに被処理物Xを収容可能に構成されている。
加熱用昇降室1bは、中間搬送室1から加熱室2にこれから搬入する被処理物X、あるいは加熱室2から中間搬送室1に搬出された被処理物Xを収容する部屋である。そして、加熱用昇降室1bは、加熱室2の開閉可能な床部と当該床部上に設置される載置台10とを収容可能とされており、載置台10ごと被処理物Xを収容する。図1に示すように、加熱用昇降室1bの下方には、被処理物Xを昇降する昇降装置9が設置され、当該昇降装置9によって被処理物Xが載置台10と共に加熱用昇降室1b内を昇降されて搬送される。
加熱室2は、被処理物Xの加熱処理を行う円筒形状の部屋であり、各加熱用昇降室1bの上方に設置されている。つまり、本実施形態の多室型熱処理装置Sは、3つの加熱室2を備えている。加熱室2には、ヒータ13が設置されており、当該ヒータ13が発熱することによって被処理物Xが加熱処理される。なお、ヒータ13としては、炭化ケイ素(SiC)、Fe−Cr−Al合金、グラファイト、ニッケルクロム(Ni−Cr)、モリブデン(Mo)あるいは黒鉛を発熱体とする電熱ヒータや、高周波電力にて加熱を行うヒータ等を用いることができる。
また、加熱室2は、加熱室2の内部に雰囲気形成ガスを供給するためのガス供給装置14と接続されている。ガス供給装置14は、雰囲気形成ガスとして、例えば、窒素ガスやアセチレンガス等を加熱室2に対して供給するようになっている。また、加熱室2は、被処理物Xを均一に加熱するために内部雰囲気を攪拌するファン15を有する。さらに、加熱室2は、加熱室2の内部を真空引きするための不図示の真空ポンプと接続されている。
なお、中間搬送室1及び冷却室3においても同様に、不図示の真空ポンプと接続されて内部を真空引きすることが可能となっており、また、不図示のガス供給装置と接続されて雰囲気形成ガスとして例えば窒素ガスが供給されるようになっている。
冷却室3は、加熱室2において所定に加熱された被処理物Xを冷却することにより焼入れ処理を行う円筒形状の部屋であり、上述のように中間搬送室1の中央室1aの下方に接続されている。冷却室3には、冷却媒体を供給する冷却媒体供給装置(冷却媒体供給部、ミスト冷却部)16が設置されている。冷却媒体供給装置16は、冷却室3内にミスト状に冷却媒体を噴射する複数のノズル17を有する。ノズル17は、円筒状の冷却室3の側面周方向において所定間隔で均等配置されると共に冷却室3の上下にも配置されている。このノズル17からは、例えば最大1000リットル/分で大量の冷却媒体を供給することができるようになっている。
また、冷却媒体供給装置16は、これらのノズル17にミストとなる冷却媒体を案内する複数に分岐したヘッダ管18と、冷却媒体タンク(排水タンク)22に貯溜された冷却媒体をヘッダ管18に圧送する冷却媒体ポンプ19と、冷却媒体ポンプ19で圧送された冷却媒体を冷却する熱交換器20と、を有している。本実施形態の冷却媒体供給装置16は、冷却媒体として水を供給する構成となっている。なお、冷却媒体としては、水の他に、例えば油、ソルト液、フッ素系不活性液体等を用いることができる。
冷却室3には、冷却室3に供給された冷却媒体を排水する冷却媒体排水装置21が設置されている。冷却媒体排水装置21は、冷却室3に供給された冷却媒体を回収する冷却媒体タンク22と、冷却室3の底部から冷却媒体を抜き出す排水配管23と、排水配管23の管路を開閉するバタフライ弁24と、を有している。冷却媒体タンク22は、図1及び図3(b)に示すように、冷却室3より低い位置に設けられている。この冷却媒体タンク22は、図3(a)に示すように、扁平形のタンクであり、所定高さで水平面に沿って延在している。この構成により、装置全体の高さを出さないようにし、装置の小型化を図ることができる。
排水配管23は、図1に示すように、一端部23aが冷却室3の底部に、他端部23bが冷却媒体タンク22に連通するように設けられている。排水配管23は、冷却媒体の排水の際に圧損が生じないよう十分に大きな径(例えばΦ200)を有しており、水平姿勢で冷却室3と冷却媒体タンク22との間を接続するようになっている。排水配管23の一端部23aは、図3(a)に示すように、冷却室3の底部に形成された排水口3aと連通している。排水口3aは、排水配管23の延在方向に沿って長方形状に形成されており、流路面積を大きく確保するようになっている。
排水配管23の一端部23aは、図3(b)に示すように、上部を水平に切り欠かれた形状を有しており、排水配管23の径方向において冷却室3から冷却媒体を抜き出す構成となっている。一方、排水配管23の他端部23bは、冷却媒体タンク22の側部に接続されており、排水配管23の長さ方向(軸方向)において冷却媒体タンク22に冷却媒体を導入する構成となっている。
バタフライ弁24は、図1に示すように、排水配管23の中途に設けられている。本実施形態では、バタフライ弁24を採用することによって、弁軸を90度回転させて素早く排水配管23の管路を開閉でき、設置による圧損も小さく抑えるようにしている。また、バタフライ弁24は、設置幅が狭くて済むので、他の種類の弁と比べて排水配管23の管長を短くでき、これによっても圧損を小さく抑えることができる。
また、冷却室3には、図1に示すように、内部にトレーTごと被処理物Xを載置可能な載置台25が設置され、当該載置台25を昇降可能な昇降装置(被処理物搬送部)26が設置されている。昇降装置26は、上述した上蓋6が開放されている場合に、中間搬送室1と冷却室3との間で被処理物Xの受渡しを行うものであり、載置台25を中間搬送室1の中央室1a内部まで上昇可能とされている。このように、本実施形態では、冷却室3の上方に中間搬送室1が接続され、さらには中間搬送室1の上方に加熱室2が接続され、冷却室3と中間搬送室1との間及び加熱室2と中間搬送室1との間において昇降装置9,26を用いて被処理物Xの受渡しを行うようになっている。
次に、このように構成された本実施形態の多室型熱処理装置Sにおける特徴的な熱処理動作(熱処理方法)について図4〜図7を参照しつつ説明する。なお、本実施形態の多室型熱処理装置Sは、不図示の制御装置を備えており、以下の動作は、主として制御装置が主体となって行う。また、以下の説明では、焼入れ温度に保持された被処理物Xを、マルテンサイト組織の状態に変態させる焼入れ処理について説明する。
図4は、本発明の第1実施形態における多室型熱処理装置Sの熱処理動作を示すフローチャートである。図5及び図6は、本発明の第1実施形態における熱処理動作を説明するための図である。図7は、本発明の第1実施形態における熱処理動作による被処理物Xの温度変化を示すグラフである。図7において、縦軸は温度を、横軸は時間を示す。また、図7において、実線は被処理物Xの外表面の温度変化を、破線は被処理物Xの内部の温度変化を示す。
先ず、図2に示す中間搬送室1の中央室1aの側壁に設けられた搬出入扉4を開放し、中間搬送室1の中央室1aに、トレーTに載置された被処理物Xを搬入する。その後、搬出入扉4が閉鎖され、不図示の真空ポンプによって中間搬送室1が真空引きされ、所定の真空度に達した時点で、被処理物Xは、予め定められた加熱室2に搬送される。具体的に、被処理物Xは、プッシュ装置5によってトレーTごと押し出されて加熱用昇降室1bまで搬送され、その後、昇降装置9によって上昇されることによって載置台10上の被処理物Xが加熱室2まで搬送される(図1参照)。
加熱室2は、予め不図示の真空ポンプによって真空引きされており、昇降装置9によって被処理物Xが加熱室2に搬入されると、ヒータ13及びファン15が駆動し、真空中または雰囲気形成ガス中で被処理物Xが加熱処理される。当該加熱処理では、被処理物Xをオーステナイト組織の状態まで加熱(1000℃程度)する。加熱室2における加熱処理が完了すると、昇降装置9によって加熱室2に収容された被処理物Xが再び中間搬送室1の加熱用昇降室1bまで下降される。そして、加熱用昇降室1bまで下降された被処理物Xは、トレーTごとプッシュ装置5によって中央室1aの中央まで搬送される。
中間搬送室1では、加熱室2から被処理物Xを受け渡されるのに先立って、上蓋6が上蓋昇降装置7によって上昇されており、さらにはこれにより開いた開口1a1に昇降装置26により上昇された載置台25が配置されている。このため、加熱用昇降室1bまで下降された被処理物Xは、中央室1aの中央まで搬送されることによって、載置台25上に搬送されることとなる。
冷却室3においては、このように載置台25上まで被処理物Xが搬送されるまでの間に、冷却媒体の貯溜を行う(ステップS1)。
冷却室3は、予め不図示の真空ポンプによって真空引きされている。そして、バタフライ弁24が閉じられた状態で、冷却媒体供給装置16が駆動し、複数のノズル17から例えば最大流量(1000リットル/分)で冷却媒体を冷却室3に供給することで、冷却室3に短時間で冷却媒体を貯溜することができる。
このように冷却室3に冷却媒体を貯溜したら、雰囲気形成ガスを供給すると共に、図5(a)に示すように、被処理物Xを冷却媒体に沈水させる(ステップS2)。
つまり、載置台25上まで被処理物Xが搬送されると、昇降装置26によって載置台25が下降され、被処理物Xが冷却室3内に搬送されて、予め貯溜されていた冷却媒体中に水没することによって、被処理物Xの急冷(初期冷却)が行われる。この初期冷却では、図7に示すように、被処理物Xを、パーライト組織に変態し始める変態点Ps(所謂パーライトノーズ)を避けるように、目標温度Taまで急冷する。
本実施形態では、被処理物Xの内外の温度差が生じ易い初期冷却(ステップS2)において、ミスト冷却ではなく、被処理物Xを冷却媒体に漬け込むことにより冷却を行う。ミスト冷却は、冷却効率及び冷却コントロール性に優れているが、被処理物Xが例えば円筒状のものであったような場合、その内側にはミストのあたりが少なくなるため、初期冷却の際の温度差がより大きくなることがある。そこで、本実施形態では、被処理物Xの内外の温度差が生じ易い初期冷却において、被処理物Xを冷却媒体に漬け込むことによって、被処理物Xの外表面の全てを均一に冷却するようにしている。このため、被処理物Xに穴や溝等が形成されていたとしても温度差が大きくなることはなく組織の不均一化及び曲りを抑制でき、また、被処理物Xの装填量を上げても十分な冷却が可能となる。
被処理物Xを冷却媒体に沈水させて目標温度Taまで冷却したら、図5(b)に示すように、昇降装置26によって被処理物Xを冷却室3に貯溜した冷却媒体から引き上げる(ステップS3)。
ここで目標温度Taは、被処理物Xがパーライト組織に変態し始める変態点Ps(上部の変態点)より低く、被処理物Xがマルテンサイト組織に変態し始める変態点Msより高い範囲内において設定されている。具体的に本実施形態では、被処理物Xがダイス鋼(SKD61)であるので、目標温度Taは、370℃〜550℃の間において設定されている。なお、目標温度Taは、後述するミスト冷却工程におけるプロセスを考慮して、変態点Ms近傍の温度(変態点Msより十数℃度程度高い温度)に設定することが好ましい。被処理物Xの温度は、例えば非接触式の赤外線温度センサ等によって計測することができる。
被処理物Xを冷却室3に貯溜した冷却媒体から引き上げたら、図6(a)に示すように、冷却媒体排水装置21によって冷却室3に貯溜した冷却媒体を排水する(ステップS4)。
具体的に、本実施形態では、バタフライ弁24を開くことにより、冷却室3と冷却媒体タンク22を連通させて、冷却室3の底部から水頭圧でもって貯溜された冷却媒体を冷却媒体タンク22に抜き出す。排水配管23は、十分な径を有しており、また、冷却室3の底部に大きく開口する排水口3aに連通しているため、圧損が小さく、大量の冷却媒体を短時間で排水することができる。なお、冷却室3に貯溜した冷却媒体の排水に時間がかかる場合であっても、ステップS3で昇降装置26によって排水の完了を待つことなく予め被処理物Xを引き上げることによって、被処理物Xが部分的に冷却媒体に漬かっている時間が短くなり、当該被処理物Xの上下で温度差を生じ難くさせることができる。
図7に示すように、ステップS3から後述するステップS6に到るまでの間では、被処理物Xは冷却中間停止状態となる。冷却中間停止状態では、被処理物Xの内外の温度差の拡大を抑えて、被処理物Xの内外における熱伝導により温度差を緩和し、被処理物Xの温度をほぼ均一にすることができる。冷却中間停止は、被処理物Xの内外の温度差が所定の閾値(例えば10℃)以内になるまで実施する。なお、冷却中間停止は、被処理物Xの内外の温度差と熱伝達率とから、被処理物Xの内外の温度差が所定の閾値以内になる時間を予測し、その時間が経過したときに終了する手法を用いてもよい。
冷却室3に貯溜した冷却媒体の排水が完了したら、図6(b)に示すように、昇降装置26によって被処理物Xを冷却室3に下降させ、冷却媒体供給装置16によって被処理物Xをミスト冷却する(ステップS5、ステップS6)。
具体的には、冷却媒体供給装置16によって冷却媒体がノズル17から冷却室3内に噴霧されることによって、冷却室3内にミストが充填された状態となる。そして、ミスト状に供給された冷却媒体が被処理物Xに付着し、ミストの潜熱により被処理物Xが冷却される。なお、冷却室3において被処理物Xの冷却処理が行われている間は、上蓋6が閉じ当該冷却室3は密閉されている。このため、冷却室3において被処理物Xを冷却処理している間に、空いている加熱室2に他の被処理物Xを搬入することができる。
ステップS6では、図7に示すように、被処理物Xを変態点Ms以下の温度まで冷却する。ステップS6では、ステップS3〜S5を経ることで内外の温度差が緩和された状態の被処理物Xを、冷却効率及び冷却コントロール性に優れたミスト冷却によって最終的に変態点Ms以下まで冷却することにより、被処理物Xの内外の組織をほぼ同時にマルテンサイト組織に変態させる。このため、被処理物Xの内外の温度差を微小に抑えることが可能となり、品質の向上を図ることが可能となる。
その後、上蓋6が上蓋昇降装置7によって上昇されると共に昇降装置26によって載置台25が中間搬送室1内に上昇されることによって、焼入れ処理が完了した被処理物Xが中間搬送室1に搬送され、搬出入扉4から被処理物Xが本実施形態の多室型熱処理装置Sの外部に搬出されることとなる。
このように、上述の本実施形態によれば、被処理物Xを収容可能な冷却室3と、冷却室3に冷却媒体を貯溜する冷却媒体供給装置16と、貯溜した冷却媒体に被処理物Xを沈水させる昇降装置26と、沈水後、冷却室3に貯溜した冷却媒体を排水する冷却媒体排水装置21と、排水後、被処理物Xにミスト状の冷却媒体を供給してミスト冷却する冷却媒体供給装置16と、を有する、多室型熱処理装置Sを採用することによって、被処理物Xの内外の温度差が生じ易い初期冷却において、被処理物Xを冷却媒体に漬け込み、被処理物Xの外表面の全てを均一に冷却することで、被処理物Xに穴や溝等が形成されていたとしても温度差が生じることなく組織の不均一化及び曲りを抑制でき、また、被処理物Xの装填量を上げても十分な冷却が可能となる。
したがって、本実施形態では、被処理物Xの形状によらずに組織の不均一化及び曲りを抑制でき、また、被処理物Xの装入量を上げることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図8は、本発明の第2実施形態における熱処理動作を説明するための図である。
第2実施形態では、昇降装置26が、被処理物Xの沈水後、冷却媒体の排水中に、被処理物Xを冷却室3に貯溜した冷却媒体から引き上げる点で、上記実施形態と異なる。
上記実施形態では、昇降装置26によって排水の完了を待つことなく予め被処理物Xを引き上げることとしているが、被処理物Xの載置安定性のため上昇速度には上限がある。そうすると、冷却媒体から引き上げる際に、被処理物Xが部分的に冷却媒体に漬かっている状態(上部が液面上、下部が液面下に位置する状態)が所定時間あり、この時間が長いと被処理物Xの上下で温度差が生じてしまう場合がある。
このため、第2実施形態では、冷却媒体の排水中に、被処理物Xを冷却室3に貯溜した冷却媒体から引き上げるようにし、排水による冷却媒体の液面の低下と、昇降装置26による被処理物Xの引き上げとによって、被処理物Xを相対的に素早く冷却媒体中から脱出させる。これによって、被処理物Xが部分的に冷却媒体に漬かっている時間を短くし、被処理物Xの上下で温度差を微小に抑えることが可能となり、さらなる品質の向上を図ることが可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図9は、本発明の第3実施形態における熱処理動作を説明するための図である。
第3実施形態では、冷却室3に貯溜した冷却媒体を攪拌する冷却媒体攪拌装置(冷却媒体攪拌部)27を有する点で、上記実施形態と異なる。
冷却媒体攪拌装置27は、冷却室3に貯溜した冷却媒体に鉛直方向の流れを付与するものである。この冷却媒体攪拌装置27は、冷却室3の底部に複数設けられた冷却媒体供給装置16のノズル17を介して冷却媒体を噴射させることにより、冷却室3に貯溜した冷却媒体を攪拌するようになっている。ノズル17は、鉛直上方を向いて配置されている。冷却媒体攪拌装置27は、冷却室3に貯溜した冷却媒体を循環させる冷却媒体循環部28を有する。冷却媒体循環部28は、冷却媒体を圧送するポンプを備え、一端が冷却室3に連通し、他端が分岐して冷却室3の底部に設けられた複数のノズル17に分岐して連通している。なお、トレーTや載置台25は、格子状やスリット状にして鉛直方向の冷却媒体の流れを阻害しないようにすることが好ましい。
上記構成の第3実施形態によれば、冷却媒体攪拌装置27によって冷却室3に貯溜した冷却媒体に水流を付与することによって、被処理物Xと熱交換した冷却媒体がその場に滞留することなく流動するため、冷却効率を高めることができる。このため、被処理物Xを、パーライトノーズを避けるようにして、目標温度Taまで確実に急冷することができる。また、第3実施形態では、冷却室3に貯溜した冷却媒体に被処理物Xを漬け込んでいるときに、冷却媒体供給装置16のノズル17を利用して、冷却媒体に水流を付与することができるため、設備コストを低減させることができる。なお、その後にミスト冷却するときには、不図示の切替弁によってノズル17をヘッダ管18に接続させればよい。
また、第3実施形態では、冷却媒体攪拌装置27が冷却室3に貯溜した冷却媒体に鉛直方向に流れを付与することによって、被処理物Xの外表面に沿って冷却媒体を効果的に流通させることができる。例えば羽根車等を用いて冷却媒体に旋回流を与えるような攪拌方式では、水流が円筒状の冷却室3の外周側に形成され、中央部に配置される被処理物Xには殆ど効果はないが、鉛直上方に水流を形成することで、被処理物Xに向けて容易に水流を形成できるため冷却効率を高めることができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、被処理物Xの冷却媒体への沈水後、排水が完了する前に、被処理物Xを冷却媒体から引き上げると説明したが、例えば上述の冷却媒体排水装置21のように、バタフライ弁24を開くことにより、冷却室3と冷却媒体タンク22を連通させて、冷却室3の底部から水頭圧でもって貯溜された冷却媒体を一気に冷却媒体タンク22に抜き出すことで、被処理物Xが部分的に冷却媒体に漬かっている時間を短くすることができるような場合には、必ずしも被処理物Xの引き上げは必要ない。
また、例えば、上記実施形態では、装置の部品点数を低減し、装置の小型化、低コスト化を図るべく、冷却媒体供給部とミスト冷却部とが、同一の装置(冷却媒体供給装置16)からなる構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ノズル17の性能によっては、冷却室3に冷却媒体を貯溜する装置と、被処理物Xをミスト冷却する装置とをそれぞれ別装置にしてもよい。
また、例えば、上記実施形態では、冷却媒体攪拌装置27が冷却室3の底部に設けられたノズル17から冷却媒体を噴射して流れを付与するものであると説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば冷却室3の側面に設けられたノズル17から冷却媒体を噴射して流れを付与するものであってもよい。
また、例えば、上記実施形態では、冷却室3以外の他の処理室として、中間搬送室1及び加熱室2を備える構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、処理室として冷却室と加熱室とのみを備える多室型熱処理装置、処理室として冷却室と搬送室とのみを備える多室型熱処理装置、処理室として冷却室とプラズマ処理室とのみを備える多室型熱処理装置に適用することもできる。
S…多室型熱処理装置(熱処理装置)、X…被処理物、3…冷却室(冷却槽)、16…冷却媒体供給装置(冷却媒体供給部、ミスト冷却部)、17…ノズル、21…冷却媒体排水装置(冷却媒体排水部)、22…冷却媒体タンク(排水タンク)、23…排水配管、23a…一端部、23b…他端部、24…バタフライ弁、26…昇降装置(被処理物搬送部)、27…冷却媒体攪拌装置(冷却媒体攪拌部)、28…冷却媒体循環部

Claims (10)

  1. 被処理物を収容可能な冷却槽と、
    前記冷却槽に冷却媒体を貯溜する冷却媒体供給部と、
    前記貯溜した冷却媒体に被処理物を沈水させる被処理物搬送部と、
    前記沈水後、前記冷却槽に貯溜した冷却媒体を排水する冷却媒体排水部と、
    前記排水後、被処理物にミスト状の冷却媒体を供給してミスト冷却するミスト冷却部と、を有する、ことを特徴とする熱処理装置。
  2. 前記被処理物搬送部は、前記沈水後、前記排水が完了する前に、被処理物を前記冷却槽に貯溜した冷却媒体から引き上げる、ことを特徴とする請求項1に記載の熱処理装置。
  3. 前記被処理物搬送部は、前記排水中に、被処理物を前記冷却槽に貯溜した冷却媒体から引き上げる、ことを特徴とする請求項2に記載の熱処理装置。
  4. 前記冷却媒体排水部は、
    前記冷却槽より低い位置に設けられた排水タンクと、
    一端部が前記冷却槽の底部に、他端部が前記排水タンクに連通する排水配管と、
    前記排水配管の管路を開閉するバタフライ弁と、を有する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱処理装置。
  5. 前記冷却槽に貯溜した冷却媒体を攪拌する冷却媒体攪拌部を有する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱処理装置。
  6. 前記冷却媒体攪拌部は、前記冷却槽に貯溜した冷却媒体に鉛直方向の流れを付与する、ことを特徴とする請求項5に記載の熱処理装置。
  7. 前記ミスト冷却部は、ミスト状に冷却媒体を噴射するノズルを有しており、
    前記冷却媒体攪拌部は、前記ノズルを介して冷却媒体を噴射させることにより、前記冷却槽に貯溜した冷却媒体を攪拌する、ことを特徴とする請求項5または6に記載の熱処理装置。
  8. 前記冷却媒体攪拌部は、前記冷却槽に貯溜した冷却媒体を循環させる冷却媒体循環部を有する、ことを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の熱処理装置。
  9. 前記冷却媒体供給部と前記ミスト冷却部とは、同一の装置からなる、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の熱処理装置。
  10. 被処理物を収容可能な冷却槽に冷却媒体を貯溜する工程と、
    前記貯溜した冷却媒体に被処理物を沈水させる工程と、
    前記沈水後、前記冷却槽に貯溜した冷却媒体を排水する工程と、
    前記排水後、被処理物にミスト状の冷却媒体を供給してミスト冷却する工程と、を有する、ことを特徴とする熱処理方法。
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