JP2014049641A - レーザ光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】より簡便な構成でビーム伝搬の制御を行う。
【解決手段】レーザ光源1によれば、熱光学定数が正である材料を含んで構成されたアイソレータ60の熱レンズ効果によって、アイソレータ60の出射端面から出射された増幅光の進路が変更されることから、増幅光のビーム径を変更することができる。さらに、上記の構成によるビーム径の変更においては、機械的又は電気的な制御機構は必要とせず、より簡便な構成によりビーム径の変更を実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光源に関する。
レーザ加工等に用いられるレーザ光源において、ビーム伝搬を制御する方法としてレンズ間距離が可変である複数枚のレンズを組み合わせたビームエクスパンダが知られている。また、電気光学効果による屈折率変調を用いる方法が知られている。
また、ビーム伝搬を制御する他の方法として、平均出力が100Wクラスのレーザにおいて、TGG結晶を用いたアイソレータ(Isolator:ISO)において熱レンズ効果によりTGG端面出射後のビーム伝搬が変化することが知られている。このため、ビーム伝搬の変化を補償することを目的として、これに対してDKDP結晶を光路上に設ける等の検討がなされている(例えば、非特許文献1参照)。
LIGO Laboratory/ LIGO Scientificcollaboration, LIGO-T060267-00-D
しかしながら、レーザ光源から出射するレーザ光のビーム伝搬を制御することを目的として、従来から知られているビームエクスパンダを用いるためには、機械的又は電気的な制御機構が必要となり、電気光学効果によるLiNbO結晶等を用いたビーム伝搬制御では、電気的な制御機構が必要となり、制御機構が大がかりになってしまう。また、ISO等の熱レンズによるビーム伝搬の変化の大きさは、連続波を出射し出力が100Wクラスのレーザ出力、あるいは、パルスレーザ光源のパルスエネルギーやピーク値の大小のみの検討に留まっているため、ビーム伝搬の変化量を制御する観点からはダイナミックレンジが小さい等の問題点があった。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、より簡便な構成でビーム伝搬の制御を行うことが可能なレーザ光源を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るレーザ光源は、種光源と、種光源から出射するパルス光の波形を制御する波形制御手段と、波形制御手段により制御された波形を有して種光源から出射されたパルス光を増幅して増幅光として出射する光増幅手段と光増幅手段により増幅された増幅光を入射し、コリメートして出射するコリメータレンズと、熱光学定数が正である材料を含んで構成され、コリメータレンズによりコリメートされた増幅光を入射端面から出射し、出射端面から出射するアイソレータと、を備え、アイソレータによる熱レンズ効果により、出射端面から出射された増幅光のビーム伝搬を変更することを特徴とする。
上記のレーザ光源によれば、熱光学定数が正である材料を含んで構成されたアイソレータの熱レンズ効果によって、アイソレータの出射端面から出射された増幅光の波面が変更させられるため、機械的又は電気的な制御機構は必要とせず、より簡便な構成でビーム伝搬の変更を実現することができる。
ここで、アイソレータから出射された光を集光する集光光学系と、集光光学系から出射された光の光路上に設けられ、熱光学定数は正または負である材料を含んで構成されている光学部品と、をさらに備える態様とすることができる。
また、増幅光の平均出力が10W以上であり、パルスピーク値が10kW以上であり、パルス立ち上がり時間が30ps〜100psの範囲であり、波形制御手段によって、増幅光のパルス幅を数十psから数十nsまでの範囲で変更することができる態様とすることができる。
また、増幅光の平均出力が15Wから20Wの範囲内で一定であり、パルスピーク値が70kW〜100kWの範囲であり、繰り返し周波数が100kHz〜1MHzの範囲である態様とすることができる。
また、アイソレータは、TGG結晶又はTSAG結晶が用いて構成されている態様とすることができる。
集光光学系の光学部品は、TGG結晶又はTSAG結晶を含んで構成されている態様としてもよい。また、光学部品は、DKDP結晶を含んで構成されている態様としてもよい。
本発明によれば、より簡便な構成でビーム伝搬の制御を行うことが可能なレーザ光源が提供される。
本実施形態に係るレーザ光源を説明する概略構成図である。 本実施形態に係るレーザ光源のビーム伝搬、および、ビーム径を測定する光学系を説明する図である。 パルス波形の変化について説明する図である。 ISOの熱レンズ効果によるビーム径の変化について説明する図である。 熱レンズ効果によるビームプロファイルについて説明する図である。 パルス波形の変化について説明する図である。 集光光学系において熱光学定数が正あるいは負の材料を用いた光学部品の作用について説明する図である。 種光源を複数設ける場合について説明する図である。 図10に示すビーム径拡大倍率に係る評価の基準となる図である。 繰り返し周波数とパルスパターンを変化させた場合についてパルス波形とビーム径拡大倍率について説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係るレーザ光源の構成を説明する概略構成図である。図1に示すように、レーザ光源1は、種光源10、パルスジェネレータ15(波形制御手段)、アイソレータ20、光ファイバ増幅部30、出力コネクタ50、デリバリーファイバ53及びISO60を備えるMOPA(Master oscillator power amplifier)構造を有する光源である。
このレーザ光源1では、パルスジェネレータ15により種光源10が制御され、パルス光が光源10から出射される。種光源10から出射されるパルス光の繰り返し周波数は、パルスジェネレータ15の性能に依存するが、数十kHzから1MHz程度の広い範囲で設定することができる。また、パルス波形は、パルスジェネレータ15及び種光源10の性能に依存し、パルス光の発振条件によっては、複数のピークを有したパルス波形を生成することが可能である。
光源10から出射されたパルス光は、アイソレータ20を経て光ファイバ増幅部30において増幅される。図1に示すレーザ光源1においては、光ファイバ増幅部30として、励起用LD31,35、光コンバイナ33,37、YbDF(Yb添加光ファイバ)41,42、アイソレータ43が含まれる。アイソレータ20を経て光ファイバ増幅部30に入射した光は、励起用LD31により励起光が供給されることで種光源10からの光がYbDF41において光増幅される。さらに、YbDF41において増幅された光は、アイソレータ43を経た後に、複数の励起用LD35により励起光が供給されることでYbDF42においてさらに光増幅される。このように、種光源10からのパルス光は、光ファイバ増幅部30において増幅されて増幅光として出射される。なお、YbDF41とアイソレータ43との間に設けられている領域45には、必要に応じてYbDF増幅段を増加させることや、特定の波長の光のみを通過させるためのフィルタを設けることもできる。
光ファイバ増幅部30の後段には、エンドキャップとして機能する出力コネクタ50が設けられる。そして出力コネクタ50の後段にはデリバリーファイバ53を経てコリメータレンズ55及びISO60が光路に沿ってこの順に設けられる。出力コネクタ50から出射された光はデリバリーファイバ53内を伝播した後に、コリメータレンズ55によりコリメートされた後に入射端面60bからISO60に入射する。そして、ISO60の出射端面60aから外部に出力される。ISO60には、TGG(TbGa12)結晶、TSAG(Tb(ScAl)12)結晶等が用いられる。なお、TGG及びTSAGは、いずれも熱光学定数dn/dTがプラスの符号を有し、これらの温度が上昇すると屈折率が高くなる。このような特徴を有するISO60では、ガウシアン分布を有するレーザ光を入射することにより、中心部分の屈折率が上昇し、グリンレンズ(GRIN lens=Gradient Index lens)と同様な働きをする。
次に、上記のレーザ光源1のビームプロファイルを測定するための測定光学系について図2を用いて示す。図2の測定光学系100には、光源部1A、減衰光学系80及びビームプロファイラ90が含まれる。
光源部1Aには、種光源10、パルスジェネレータ15、アイソレータ20、光ファイバ増幅部30及び出力コネクタ50が含まれる。出力コネクタ50から出力された光は、デリバリーファイバ53を通った後にコリメータレンズ55に入射する。そしてコリメータレンズ55からの光はISO60から出射される。
ISO60から出射された光は、例えばフレネル反射を用いた減衰光学系80により所定の光強度となるまで減衰される。そして、所定の光強度に減衰された光がビームプロファイラ90に入射し、ビームプロファイラ90により、ISO60の出射端面から1.5m離れた地点でのビーム径を測定した。
なお、コリメータレンズ55から出射された際の出力強度が数百mW程度とされているレーザ光は、ISO60の出射端面から50cm先にビームウエストが存在する様に調整されている。この点については後述する。
ここで、上記の測定光学系100を利用して、パルスジェネレータ15により種光源10から出射される光のパルス形状を制御し、光ファイバ増幅部30においてパルス光を増幅させた後に、コリメータレンズ55の後段でのパルス波形を測定した。その結果を図3に示す。パルス発振の条件は、図3(A)〜(C)では、繰り返し周波数は、いずれも200kHzで一定であり、波形におけるパルス出力のピーク値をおよそ80kWに設定し、パルスエネルギーをそれぞれおよそ10μJ、50μJ、100μJ、とした。このとき、パルス幅は、それぞれ75ps、380ps、1100psとなっている。
その後、コリメータレンズ55の後段のISOを経て出力された光のビーム径について測定光学系100を用いて測定した。そして、図3(A)に示すパルスエネルギー10μJの発振条件において、ISO60の出射端からの光路に沿った距離が1.5mとなる位置におけるビーム径を基準とした場合に、図3(B)、(C)の条件におけるビーム光のビーム径の拡大率(拡光倍率)を求めたところ、それぞれ1.1倍(図3(B)の条件)、1.8倍(図3(C)の条件)であった。
図3の結果によれば、ISO60に入射する光のパルスエネルギーを増大させるにつれて、ビーム拡光倍率が1.1倍、1.8倍と増大している。これは、パルスエネルギーを増大させることによりISO60の熱レンズ効果の影響が顕著となっていることを示す。
ISO60の熱レンズ効果がビーム径に与える影響について、図4を用いて説明する。図4では、デリバリーファイバ53の出射側端面、コリメータレンズ55、ISO60が光路上にこの順で配置されていて、これらの光学部品を通過しISO60の出射端面から出射されるビーム光の拡がりを示している。ここで、ISO60による熱レンズ効果が発生しないか又は熱レンズ効果が著しく小さい場合、ISO60の出射端面から出射される光は、図4のL1に示すようなビームの拡がりとなる。すなわち、コリメートレンズ55によりコリメートされているものの、厳密には曲率半径を有した波面であり、例えば、出射端面60aからの距離が50cmのところでビームウエスト(平面波)が形成されるとする。この場合、例えば出射端面60aからの距離が1.5mのビーム径測定地点Pにおけるビーム径は、図4のL11で示す大きさとなる。
これに対してISO60の熱光学定数dn/dTが正の値を示し、ISO60による熱レンズ効果の影響を受ける場合、図4のL2で示すビームの拡がりを示す。すなわち、熱レンズ効果により、出射端面60aから出射した光は従来のビームウエストW1よりも手前においてビームウエストW1よりもその径(ウエストサイズ)が小さなビームウエストW2を形成する。そして、ビーム径測定地点Pにおいては、熱レンズ効果がない場合のビーム径L11と比較してビーム径L21は拡大される。このように、ISO60の熱レンズ効果によりビーム伝搬が変化し、ビーム径が変動する。
この結果ビーム径測定地点Pにおけるビームプロファイルがどのように変化するかを図5に示す。図5(A),(B)は、いずれも繰り返し周波数が100kHzであり、光出力が16W、パルスエネルギーが68μJ、種光源基板の温度12℃の条件で、ISO60による熱レンズ効果がない場合(A)とある場合(B)とについてビームプロファイルを測定したものである。図5(A)に示すビームプロファイルのビーム径を基準とした場合、図5(B)に示すビームプロファイルのビーム径は図5(A)の1.5倍となっている。このように、ISO60の熱レンズ効果を利用して、ビーム径を変更することが可能である。
次に、光出力を一定とした状況で、パルスエネルギーと繰り返し周波数とを変更することでパルス波形を変更して、ビーム径拡大の効果について検証を行った。図6(A),(B),(C)にその結果を示す。図6(A)〜(C)のそれぞれにおいて、光出力は20Wと一定となっている。そして、図6(A)では繰り返し周波数が500kHz、パルエネルギーが40μJ、パルス幅が80psであった。また、図6(B)では繰り返し周波数が300kHz、パルエネルギーが70μJ、パルス幅が740psであった。また、図6(C)では繰り返し周波数が200kHz、パルエネルギーが100μJ、パルス幅が1100psであった。これらの条件でパルス光を出射した場合、ISO60の熱レンズ効果の有無によるビーム径の変化を比較すると、図6(A)における出射光条件ではビーム径は変化しなかったが、図6(B)の条件ではISO60の熱レンズ効果によりビーム径は1.3倍に拡大し、図6(C)の条件ではISO60の熱レンズ効果によりビーム径は1.9倍に拡大した。
このように、パルス光の光出力が一定であっても、パルス光の発振条件を変更することで、ISO60による熱レンズの効果の大小をコントロールすることが可能であることが確認できる。したがって、パルス光の発振条件を制御することで、レーザ光のビーム径を制御することが可能となる。
なお、平均光出力は10W以上であり、増幅光のパルスピーク値が10kW以上であり、パルス立ち上がり時間が30ps〜100psの範囲であり、パルスジェネレータ15によって、増幅光のパルス幅を数十psから数十nsまでの範囲で変更することができる態様である場合に、ビーム径の変更をより効果的に行うことができる。
また、平均出力が15Wから20Wの範囲内で一定であり、増幅光のパルスピーク値が70kW〜100kWの範囲であり、繰り返し周波数が100kHz〜1MHzの範囲である場合においても、ビーム径の変更をより効果的に行うことができる。
ここで、上記実施形態では、ISO60として熱光学定数dn/dTが正であるTGG結晶やTSAG結晶を用いる場合について説明をしたが、熱レンズが発生する結晶を多段に直列結合、結晶の光路に沿った長尺化、熱光学定数が大きな結晶の利用等によりビーム径拡大効果を増大することができる。
上記実施形態では、コリメータレンズ55によりコリメートされた光について、パルス波形制御を含めたパルス発振条件によるビーム伝搬の拡がり角の制御について説明した。次に、集光光学系に熱レンズ効果を有する物質を光路上に設けた際の効果について述べる。
図7では、デリバリーファイバ53、コリメートレンズ55及びISO60の後段に集光レンズ70を設けた集光光学系の光路上に熱レンズ効果を誘発する材料からなる部材65,66を設けた場合について説明する図である。図7(A)では、熱光学定数dn/dTが正である材料からなる部品65を設けた例を示し、図7(B)では、熱光学定数dn/dTが負である材料からなる部品66を設けた例を示す。デリバリーファイバ53のファイバ端より出射されたレーザ光はコリメータレンズ55によりコリメートされた後に、ISO60を通過し、さらに集光レンズ70により集光される。ここで、図7(A)に示すように、光路上に熱レンズ効果を誘発するdn/dTが正である部品65が設けられている場合、焦点位置はF0からF1に焦点距離が短くなるように移動する。また、図7(B)に示すように、光路上に光路上に熱レンズ効果を誘発するdn/dTが負である部品66が設けられている場合、焦点位置はF0からF2に焦点距離が長くなるように移動する。さらに、上述のように、パルス波形を制御することで、熱レンズ効果の大きさは変動するため、パルス波形の制御を利用して光路上におけるビーム伝搬を制御し、焦点位置を変更することもできる。
また、図8に、本実施形態に係るレーザ光源の変形例として、種光源を複数備えたレーザ光源2の構成の例を示す。図8に示すレーザ光源2においては、図1に示すレーザ光源1と比較して、種光源10を並列にN個接続している点が相違する。複数の種光源10はそれぞれパルスジェネレータ15により制御される。そして、各種光源10から出射された光は、光コンバイナ13により結合されて後段に進む。このように、複数の種光源10を備え、各種光源10を個別にパルス波形制御することにより、より自由度の高いパルス波形を生成することが可能となり、ビーム伝搬の制御をより柔軟に行うことが可能となる。
(パルス動作条件とビーム拡大倍率との関係について)
パルス光を出射するパルスレーザとしての動作条件であるパルス幅及び繰返し周波数を変更した場合にビーム径の拡大倍率との関係性について、検討した結果を図9,10に示す。
図10では、繰り返し周波数を100kHz,200kHz,300kHz,500kHz及び1MHzの5種類設定し、パルス幅を変更するための条件として、P1、P2及びP3の3種類設定した場合のパルス波形を各々図示すると共に各条件において、ISO60の熱レンズ効果に由来するISO60端より1.5m先のビーム径について、ISO60の熱レンズ効果がない場合を基準としたビーム径拡大倍率を百分率として示した。なお、図9は、図10のP1の設定条件において繰り返し周波数が100kHzの場合の波形であり、パルスエネルギーは0.4μJであり、パルス幅は0.65nsであり、ISO60の熱レンズ効果がない条件の基準(100%)として用いたものである。
ここでは、パルス幅を変える手段として、種光源となる半導体レーザの温度を3種類設定した。具体的には、P1:37℃、P2:27℃、P3:17℃としている。なお、種光源の温度を変更する方法の他に、変調電流のバイアスレベルや変調電流のパルス幅、立ち上がり/立下り時間等を変化させることで、パルス光のパルス幅及びパルス波形を変更させてもよい。
ISO60によるビーム径の拡大倍率は、一般的にハイパワー化するほどに顕著となるが、パルス光の場合は、「パルスピークの出力強度」「デユティ比(繰返し周波数×パルス幅(半値全幅))」の積が高いほどに顕著になると予想される。この観点で考えると、図10では、以下の傾向を確認することができた。すなわち、以下の(1)〜(3)の傾向を確認することができた。
(1)パルス幅及びピークパワーが繰り返し周波数に依存して殆ど変化しないP1の場合は、繰り返し周波数が高いほどに単調にビーム拡大倍率は増大する。
(2)パルス幅及びパルスピークが繰り返し周波数1MHzになると低下するP2の場合は、繰返し周波数200kHz〜300kHzの条件で、ビーム径の拡大倍率は最大となる。
(3)P3の場合は(2)の傾向がさらに顕著となり、繰返し周波数100kHz〜200kHzで、ビーム拡大倍率は最大となる。
実際にレーザ加工をする場合には、加工性能等に対して最も重要なのはパルス幅である。例えば、ビーム径の拡大倍率を130%程度に保ちながら、パルス幅をP1,P2,P3と変化させたい場合には、繰返し周波数をそれぞれ1MHz、300kHz、300kHzと変化させればよい。
一方で、用途によっては繰返し周波数が条件として重要となる場合がある。この場合は、図1のアイソレータの更に下流にパルスピッカーとしてAO変調器を設けて繰返し周波数を300kHzに合わせた上で上記実施形態に係るレーザ光源を使用してもよい。
なお、図10では、パルスパターンについては、3種類の条件(P1,P2,P3)を示していて、繰り返し周波数は5種類を用いて、ビーム径の拡大倍率の変動について検証をした。しかしながら、パルス幅を変更させる条件をさらに増やした場合、また、繰り返し周波数の設定数をさらに増やした場合には、同じビーム径の拡大率となる条件が増えるため、例えばビーム径の拡大倍率を130%とは異なる値にしてパルス幅を変動させる条件等を設定することができる。
1,2…レーザ光源、10…種光源、15…パルスジェネレータ、20,43…アイソレータ、30…光ファイバ増幅部、50…出力コネクタ、60…ISO、80…減衰光学系、90…ビームプロファイラ、100…測定光学系。

Claims (7)

  1. 種光源と、
    前記種光源から出射されたパルス光の波形を制御する波形制御手段と、
    前記種光源から出射されたパルス光を増幅して増幅光として出射する光増幅手段と
    前記光増幅手段により増幅された前記増幅光を入射し、コリメートして出射するコリメータレンズと、
    熱光学定数が正である材料を含んで構成され、前記コリメータレンズによりコリメートされた前記増幅光を入射端面から出射し、出射端面から出射するアイソレータと、
    を備え、
    前記アイソレータによる熱レンズ効果により、前記出射端面から出射された増幅光のビーム伝搬を変更する
    ことを特徴とするレーザ光源。
  2. 前記アイソレータから出射された光を集光する集光光学系と、
    前記集光光学系から出射された光の光路上に設けられ、熱光学定数は正または負である材料を含んで構成されている光学部品と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のレーザ光源。
  3. 前記増幅光の平均出力が10W以上であり、パルスピーク値が10kW以上であり、パルス立ち上がり時間が30ps〜100psの範囲であり、
    前記波形制御手段によって、前記増幅光のパルス幅を数十psから数十nsまでの範囲で変更することができる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ光源。
  4. 前記増幅光の平均出力が15Wから20Wの範囲内で一定であり、パルスピーク値が70kW〜100kWの範囲であり、繰り返し周波数が100kHz〜1MHzの範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ光源。
  5. 前記アイソレータは、TGG結晶又はTSAG結晶が用いて構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のレーザ光源。
  6. 前記光学部品は、TGG結晶又はTSAG結晶を含んで構成されていることを特徴とする請求項2記載のレーザ光源。
  7. 前記光学部品は、DKDP結晶を含んで構成されていることを特徴とする請求項2記載のレーザ光源。

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