JP2014048571A - 光偏向器、画像形成装置及び画像投影装置 - Google Patents

光偏向器、画像形成装置及び画像投影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】蛇行状梁部で可動部を回転可能に支持する光偏向器における回転振幅の線形性を改善する。
【解決手段】光偏向器101は、反射面を有する可動部、該可動部を回転可能に支持する蛇行状梁部、該蛇行状梁部を支持する枠部材、及び、蛇行状梁部の蛇行した各梁部にそれぞれ設けられた複数の圧電部材を有している。この蛇行状梁部の蛇行した各梁部に設けられた複数の圧電部材の一つ置きに、それぞれ同じ周波数で立上がり時間と立下り時間が入れ替わった異なる三角波を印加して蛇行状梁部を駆動し、可動部を回転振幅させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ビームを偏向・走査する光偏向器、該光偏向器を備えた画像形成装置及び画像投影装置に関する。
近年、光ビームを偏向・走査する手段として、半導体製造技術を応用したシリコンやガラスを微細加工するマイクロマシニング技術により、半導体基板上に、反射面を設けた可動部や弾性梁部を一体形成した小型の光偏向器(光偏向素子)が開発されている。
このような光偏向器を用いて、光源からの光を偏向・走査して画像を描画する場合、一方向に走査する時間の割合をできるだけ多くすることが望ましい。例えば、図10に示すように主走査と副走査方向にラスタースキャンを行う場合、描画時は描画速度を一定に保ち、1つのフレームの描画が終わって、次のフレームの描画を始める際、副走査方向では、最終行からできるだけ早く最初の行に戻ることが望ましい。
図11乃至図14は、光偏向器の反射面の振幅角(回転角)と時間の関係をグラフに示した図である。ここで、図11のように、正弦波駆動で、ほぼ線型的な領域sだけを使おうとすると、描画に使える時間が短くなってしまう。したがって、図12のようになるように駆動することが望ましいが、実際には図13のようになる。図13の場合も、図14に示すように、できるだけ描画有効時間を大きくし、戻り時間をできるだけ小さくすることが望ましい。共振駆動では、図13や図14のような振幅角特性が得られないので、反射面を設けた可動部を支持する梁の剛性をできるだけ小さくし、所望の駆動制御ができるようにすることが必要となる。
従来、マイクロマシニング技術を用いた光偏向器において、可動部を支持する梁部の剛性を下げる構成として、図15に示すように、梁部を蛇行状に形成することが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3等)。図15において、10は反射面を有する可動部であり、該可動部10は、複数の折り返し部を有して蛇行して形成された一対の梁部(蛇行状梁部)11a,11bで支持され、該蛇行状梁部11a,11bは枠部材12に支持されている。蛇行状梁部11a,11bには蛇行した隣り合う各梁部ごとに独立の圧電部材(圧電体層)13が設けられている。これらの圧電部材13の一つ置きに、それぞれ位相の異なる電圧を印加して、蛇行状梁部11a,11bに反りを発生させることにより、図16に示すように、隣り合う梁部が異なる方向にたわみ、それが累積されて、可動部10がX軸周りに大きな角度で回転する。
このように、光偏向器として、蛇行する梁部(蛇行状梁部)で可動部を支持する構成とすることで、単純なトーション梁に比べて、剛性を低下させ、より小さい力で、大きな捩れ角を得ることができる。
ところで、光偏向器では、可動部の重さと支持梁部の剛性などにより、共振周波数が決まり、共振周波数からずれた低周波で駆動させたとしても、共振周波数成分の振動が乗ってしまい、直線的な駆動を妨げることがある。これは、蛇行状梁部を用いた光偏向器でも同様である。
例えば、図17に示すように、蛇行状梁部11a,11bに設けた圧電部材13を一つ置きにA,Bとし、それぞれに異なる電圧を印加して、可動部10を振幅駆動するとする。いま、図12、図13のような振幅特性を得るために、A,Bどちらかの圧電部材が反りを発生させているときに、一方が休んでいる、図18のような印加電圧を考える。図18において、波形cがAの印加電圧、波形dがBの印加電圧である。圧電部材13がモノモルフの場合、0V以下で駆動させようとしても、単位電圧に対する圧電素子の変形量が小さくなったり、分極が崩れたりする可能性があるため、図18のように、0V以上で上限電圧以下の範囲で、波形c,dの電圧をA,Bの圧電部材13に印加する。
この場合、理想的には図12や図12のように、周期的に三角波で、可動部の振幅角が線型的に変化し、かつ、立上がり時間と立下がり時間の差が大きくなるはずである。しかしながら、実際には、図19に示すように、共振周波数の周期の振動が乗ってしまい、直線的に変化しない。
なお、光偏向器において、共振周波数による振動成分をカットするために、ノッチフィルタを入れて共振周波数の振動を適正にカットすると、共振周波数分の振動をなくすことが知られている。しかしながら、全体的にうねりが生じたり、折り返し部分で図20のように丸まってしまったりして、実使用範囲が減ってしまう不具合が生じる。
特許文献1乃至3に記載の光偏向器では、可動部の回転振幅の線形性について考慮されてない。
本発明は、蛇行状梁部で可動部を回転可能に支持する光偏向器において、可動部の回転振幅の線型性(直線性)を高めることにある。
本発明は、反射面を有する可動部と、前記可動部を回転可能に支持する、複数の折り返し部を有して蛇行して形成された蛇行状梁部と、前記蛇行状梁部を支持する枠部材と、前記蛇行状梁部の蛇行した各梁部にそれぞれ設けられた複数の圧電部材とを有し、
前記圧電部材に電圧を印加して前記蛇行状梁部を駆動することにより、前記蛇行状梁部の蛇行した各梁部の屈曲変形が累積して前記可動部が回転振幅する光偏向器において、
前記蛇行状梁部の蛇行した各梁部にそれぞれ設けられた複数の圧電部材の一つ置きに、それぞれ同じ周波数で立上がり時間と立下がり時間が入れ替わった異なる三角波の電圧信号が印加されて、前記蛇行状梁部が駆動されることを特徴とする。
本発明の光偏向器によれば、可動部の回転振幅(振幅角)の線形性が向上する。
一実施形態に係る光走査装置の全体構成図である。 本発明の印加電圧信号の一例を示す図である。 図2の印加電圧信号を適用した場合の光偏向器の振幅角特性を示す図である。 図2の印加電圧信号の位相ずれを説明する図である。 別の実施形態に係る光走査装置の全体構成図である。 2方向光偏向器の一例を示す図である。 一実施形態に係る画像処理装置の全体構成図である。 一実施形態に係る画像投影装置の全体構成図である。 別の実施形態に係る画像投影装置の全体構成図である。 描画のラスタースキャンを説明する図である。 正弦波駆動における振幅角特性を示す図である。 理想的な振幅角特性を示す図である。 図12に対する実際の振幅角特性を示す図である。 図13における描画有効時間と戻り時間の関係を示した図である。 本発明で対象とする光偏向器の一例を示す図である。 図15の光偏向器の蛇行状梁部の駆動動作を説明する図である。 蛇行状梁部上の圧電部材と印加電圧信号の関係を説明する図である。 従来の印加電圧信号の一例を示す図である。 図18の印加電圧信号を適用した場合の光偏向器の振幅角特性を示す図である。 ノッチフィルタを用いた場合の光偏向器の振幅角特性を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下では、光偏向器及びその駆動手段等を含めて光走査装置と称すことにする。
図1に、本実施形態に係る光走査装置の全体構成図を示す。本光走査装置は、レーザ光源(LD)100、該レーザ光源100から出射されるレーザ光の光ビームを偏向・走査する光偏向器(光偏向素子)101、レーザ光源100を駆動するためのレーザ光源駆動部102、光偏向器101を駆動するための光偏向器駆動部103、光偏向器101の駆動周波数、その他の駆動条件を記憶する記憶部104、及び、レーザ光源駆動部102や光偏向器駆動部103等の動作を制御する制御部105を有している。
光偏向器101は、図15と同様の構成であり、反射面を有する可動部10、該可動部10を回転可能に支持する一対の蛇行状梁部11a,11b、該蛇行状梁部11a,11bを支持する枠部材12、及び、該蛇行状梁部11a,11bの蛇行した各梁部ごとに独立に設けられた複数の圧電部材(圧電体層)13を有している。
ここで、光偏向器101は、光偏向器駆動部103によって、蛇行状梁部11a,11bの蛇行した各梁部にそれぞれ設けられた複数の圧電部材13の一つ置きに、それぞれ同じ周波数で立上がり時間と立下がり時間が入れ替わった異なる三角波(鋸歯状波)の電圧信号が印加されて、蛇行状梁部11a,11bが駆動され、可動部10が回転駆動する。以下、これについて具体的に説明する。
図17に示したように、蛇行状梁部11a,11bの蛇行した各梁部(回転軸X−Xに垂直な方向の各梁部)にそれぞれ設けられた複数の圧電部材13を一つ置きにA,Bとする。ここで、Aの圧電部材には、図2の波形aに示す電圧の信号(以下、電圧信号a)を印加し、Bの圧電部材には、図2の波形bに示す電圧の信号(以下、電圧信号b)を印加するようにする。図3は、この場合の可動部10の振幅角と時間の関係を示したものである。
先の図18のように、1周期内の半分が0Vで、残りの半分でゆっくり立上がり高速で戻る電圧信号cと、高速で立上がり、ゆっくり戻り、残り半分の周期が0Vとなる電圧信号dとに比べ、図2のように、1周期間の立上がり時間と立下がり時間が互いに入れ替った三角波(鋸歯状波)の2つの電圧信号a,bを、蛇行状梁部11a,11bの蛇行した各梁部の圧電部材13の一つ置きに印加して、蛇行状梁部11a,11bを駆動したほうが、可動部10の回転振幅(振幅角)の線型性が高くなる(図3参照)。
なお、光偏向器によっては、図2のような立上がり時間と立下がり時間の入れ替わっただけの同位相の電圧信号a,bでは、十分な線形性が得られないことがある。この場合には、電圧信号aと電圧信号bの位相を相対的に変化させる。圧電部材13のAに印加する電圧信号aとBに印加する電圧信号bの位相をずらし、そのずらし量を調整することで、可動部10の回転振幅の線形性が改善することが実験的に確かめられた。これは、Aの圧電部材の駆動によって励起される周波数成分の振動と、Bの圧電部材の駆動によって励起される周波数成分の振動とが、位相をずらすことで、それぞれの不要振動が打ち消し合うことによると考えられる。圧電部材13のA,Bそれぞれで発生する不要な振動を打ち消し合う条件となるように、該圧電部材13のA,Bに印加する電圧信号a,bの位相ずれ量を調整できれば、可動部10の回転振幅の線形性をさらに改善できる。
具体的には、図4の(a)および(b)に示すように、圧電部材13のAに印加する電圧信号aとBに印加する電圧信号bの位相を相対的にずらしながら蛇行状梁部11a,11bを駆動して、可動部10の回転振幅の線形性の変化を調べ、線形性が最も改善する位相のずれ量を見つける。この位相ずれ量を記憶部104に記憶しておく。そして、光偏向器100の駆動時、制御部105が記憶部104から当該位相ずれ量を読み出して光偏向器駆動部103に設定する。光偏向器駆動部103は、設定された位相ずれ量だけ、圧電部材13のAに印加する電圧信号aとBに印加する電圧信号bの位相を相対的にずらして(例えば、図4(a)のm、図4(b)のnなど)、蛇行状梁部11a,11bを駆動する。
なお又、光偏向器によっては、圧電部材13のAに印加する電圧信号aとBに印加する電圧信号bの位相を相対的にずらすだけでは、十分な線形性が得られないことがある。この場合には、駆動周波数(電圧信号a,bの周波数)を変えるようにする。可動部10の回転振幅に共振周波数成分の振動が乗り、線形性が損なわれている場合に、駆動周波数を変えることによって、可動部10の回転振幅の線形性が改善することが実験的に確かめられた。これは、駆動周波数によっては、Aの圧電部材とBの圧電部材の振幅駆動で、励起される共振周波数成分の振動が打ち消し合うようになる条件があるためだと考えられる。そこで駆動周波数を変えて線形性の変化を調べ、線形性が最も良くなる駆動周波数で駆動するようにする。
具体的には、圧電部材の13のAに印加する電圧信号aとBに印加する電圧信号bの周波数を変えながら蛇行状梁部11a,11bを駆動して、可動部10の回転振幅の線形性の変化を調べ、線形性が最も良くなる周波数を見つけ、記憶部104に記憶しておく。そして、光偏向器100の駆動時、制御部105が記憶部104から該当周波数(駆動周波数)を読み出して光偏向器駆動部103に設定する。光偏向器駆動部103は、圧電部材13のAに印加する電圧信号aとBに印加する電圧信号の周波数を設定された周波数として、蛇行状梁部11a,11bを駆動する。同時に、制御部105では、駆動周波数に合わせて、レーザ光源駆動部102におけるレーザ光源100の発光タイミングを設定する。これにより、レーザ光源駆動部102では、駆動周波数が変わっても、それに合わせてレーザ光源100を駆動することができる。
なお、駆動周波数の調整・設定は、上記の位相の調整・設定と組み合わせて実施することでもよい。これにより、可動部10の回転振幅の線形性をさらに改善することができる。
ただし、駆動周波数を設定する際には、光偏向器の構造部の共振周波数の略整数分の1でない周波数を使用するのが望ましい。例えば、共振周波数が360Hzの場合、駆動周波数(電圧信号a,bの周波数)としては、180Hz周辺、120Hz周辺、90Hz周辺、60Hz周辺等の周波数は避けるのが望ましい。実験したところ、共振周波数の整数分の1又はその近傍の値を駆動周波数とした場合、周波数および/または相対的位相がわずかに変わっても、共振周波数の整数分の1からはなれた周波数で駆動した場合に比べ、可動部10の回転振幅の直線性が大きく損なわれる結果となった。
光偏向器の製造のばらつきや、使用環境などによって、共振周波数自体が一定ではないので、共振周波数が変動して、駆動周波数が共振周波数の整数分の1の値にならないように、余裕を持って駆動周波数を設定する必要がある。
図5に、別の実施形態に係る光走査装置の全体構成図を示す。本光走査装置は、レーザ光源(LD)100、該レーザ光源100から出射されるレーザ光の光ビームを偏向・走査する光偏向器(光偏向素子)101、レーザ光源100を駆動するためのレーザ光源駆動部102、光偏向器101を駆動するための光偏向器駆動部103、駆動周波数、その他の駆動条件を記憶する記憶部104、レーザ光源駆動部102や光偏向器駆動部103等の動作を制御する制御部105、及び、光偏向器101の周囲温度を検出する温度センサ(温度検出手段)106を有している。
光偏向器101は、図1と同じく図16と同様の構成であり、反射面を有する可動部10、該可動部10を回転可能に支持する一対の蛇行状梁部11a,11b、該蛇行状梁部11a,11bを支持する枠部材12、及び、該蛇行状梁部11a,11bの蛇行した各梁部ごとに独立に設けられた複数の圧電部材13を有している。なお、温度センサ106は、該光偏向器101と一体に形成するようにする。
図1と同様に、光偏向器101は、光偏向器駆動部103によって、蛇行状梁部11a,11bの蛇行した各梁部にそれぞれ設けられた複数の圧電部材13の一つ置きに(図17の圧電部材13のA,B毎に)、それぞれ同じ周波数で立上がり時間と立下がり時間が入れ替わった異なる三角波の電圧信号(図2のa,b)が印加されて、蛇行状梁部11a,11bが駆動され、可動部10が回転駆動する。
本実施形態の特徴は、光偏向器101の周囲温度の変化によって、2つの電圧信号a,bの相対的位相や周波数(駆動周波数)、電圧値等を変えることにある。光偏向器101の主要構成である可動部10や蛇行状梁部11a,11bは、使用環境等の温度変化によって、弾性係数が変わったり、膨張・縮小によって形状が変化したりする。その結果、共振周波数が変化するなどして、可動部10の回転振幅の線形性が損なわれてしまう。弾性係数が変化することで、振幅感度(単位電圧当たりで増減する振幅角度)も変わってしまう。
そこで、本実施形態では、光偏向器101の周辺の温度を検出する温度センサ106を設けて、光偏向器101の周囲温度に応じて駆動条件を変えるようにする。具体的には、温度毎に、蛇行状梁部11a,11bの蛇行した各梁部にそれぞれ設けられた複数の圧電部材13の一つ置きに印加する電圧信号a,bの相対的位相、周波数、電圧値を変化させて、蛇行状梁部11a,11bを駆動し、可動部10の回転振幅の線形性、振幅感度が最も改善する位相ずれ量、周波数、印加電圧を見つける。そして、温度毎に、この見つけた位相ずれ量、周波数、印加電圧の最適値を記憶部104に記憶しておく。光偏向器101の実際の駆動時、制御部105が、温度センサ106で検出された光偏向器101の周囲温度に応じて、記憶部104から、電圧信号a,bの位相ずれ量、周波数(駆動周波数)、印加電圧の最適値を読み出して光偏向器駆動部103に設定する。同時に、制御部105は、該駆動周波数に合わせて、レーザ光源駆動部102におけるレーザ光源100の発光タイミングを設定する。
このように、本実施形態によれば、光偏向器101の周囲温度の変化に応じて、2つの電圧信号a,bの位相ずれ量、駆動周波数、印加電圧等を最適値に調整することができるので、可動部の回転振幅の線形性および振幅感度が向上する。
これまでは、図15に示したように、一方向に反射面の傾きを発生させる光偏向器を対象にしてきた。これに対し、本実施形態は、複数方向に反射面の傾きを発生させる光偏向器において、少なくとも一方向の軸周りの回動部に実施例1や実施例2で説明した駆動手段を入れ子状に配置して、反射面の回転振幅の直線性を改善するものである。ここでは、2方向に反射面の傾きを発生させる2方向光偏向器を例に説明する。
図6に、2方向光偏向器の構成例を示す。図6において、20は反射面を有する可動部であり、該可動部20は一対のトーションバー21a,21bで支持されている。トーションバー21a,21bの端部は、それぞれ圧電カンチレバー22a〜22dの一端に支持され、圧電カンチレバー22a〜22dの他端はそれぞれ可動枠23に支持さている。可動枠23は、複数の折り返し部を有して蛇行して形成された一対の梁部(蛇行状梁部)24a,24bで支持され、該蛇行状梁部24a,24bは枠部材25に支持されている。蛇行状梁部24a,24bには、蛇行した各梁部毎に独立の複数の圧電部材26が設けられている。
図6の構成で、圧電カンチレバー22a〜22dを駆動することで、可動部20を支持するトーションレバー21a,21bに回転が与えられて、可動部20が、Y軸周りに回転振幅する。一方、蛇行状梁部24a,24bを駆動することで、可動枠23がX軸周りに回転し、これに応じて可動部20もX軸周りに回転振幅する。具体的には、蛇行状梁部24a,24bの蛇行した各梁部毎にそれぞれ独立に設けられた複数の圧電部材26の一つ置きに、それぞれ同じ周波数で立上がり時間と立下り時間が入れ替わった異なる三角波の電圧信号(図2のa,b)を印加して、該蛇行状梁部24a,24bを駆動する。これにより、可動部20のX軸周りの回転振幅の直線性が向上する。この場合も、必要に応じて、2つの電圧信号a,bの位相、周波数等を変化させてもよい。
本実施形態は、実施例1や実施例2で説明した1軸方向に光を偏向・走査する光偏向器を光書込みユニットの構成部材として実装した画像形成装置を提供するものである。
図7に本実施形態の画像形成装置の一例の全体構成図を示す。図7において、1001が光書込みユニットであり、レーザビームを被走査面に出射して画像を書き込む。1002は光書込みユニット1001による走査対象としての被走査面を提供する像担持体としての感光体ドラムである。
光書込みユニット1001は、記録信号によって変調された1本又は複数本のレーザビームで感光体ドラム1002の表面(被走査面)を同ドラムの軸方向に走査する。感光体ドラム1002は矢印1003方向に回転駆動され、帯電手段1004により帯電された表面に、光書込みユニット1001により光走査されることによって、静電潜像が形成される。この静電潜像は現像手段1005でトナー像に顕像化され、このトナー像は転写手段1006で記録紙1007に転写される。転写されたトナー像は定着手段1008によって記録紙1007に定着される。感光体ドラム1002の転写手段1006対向部を通過した感光体ドラムの表面部分はクリーニング部1009で残留トナーを除去される。
なお、感光体ドラム1002に代えてベルト状の感光体を用いる構成も可能である。また、トナー像を記録紙以外の転写媒体に一旦転写し、この転写媒体からトナー像を記録紙に転写して定着させる構成とすることも可能である。
光書込みユニット1001は記録信号によって変調された1本又は複数本のレーザビームを発するレーザ素子としての光源部1020と、レーザビームを変調する光源駆動手段1500と、実施例1や実施例2で説明した1軸方向にレーザビームを偏向する光偏向器1002と、この光偏向器1022のミラー基板のミラー面に光源部1020からの、記録信号によって変調されたレーザビーム(光ビーム)を結像させるための結像光学系1021と、ミラー面で反射・偏向された1本又は複数本のレーザビームを感光体ドラム1002の表面(被走査面)に結像させるための手段である走査光学系1023などから構成される。光偏向器1022は、その駆動のための集積回路(駆動手段)1024とともに回路基板1025に実装された形で光書込みユニット1001に組み込まれている。
光偏向器1022は、従来の回転多面鏡に比べ駆動のための消費電力が小さいため、画像形成装置の省電力化に有利である。また、光偏向器1022のミラー基板の振動時の風切り音は回転多面鏡に比べ小さいため、画像形成装置の静粛性の改善に有利である。さらに、光偏向器1022は、回転多面鏡に比べ設置スペースが圧倒的に少なくて済み、また、発熱量もわずかであるため、小型化が容易であり、したがって画像形成装置の小型化に有利である。また、走査の直線性能がよく、画質の劣化が防止できる。
なお、記録紙1007の搬送機構、感光体ドラム1002の駆動機構、現像手段1005、転写手段1006などの制御手段、光源部1020の駆動系などは、従来の画像形成装置と同様でよいため図23では省略されている。
本実施形態は、実施例2で説明した2軸方向に光を偏向する光偏向器を実装した画像投影装置を提供するものである。
図8に、本実施形態の画像投影装置の一例の全体構成図を示す。図8において、2001−Rは赤色(R)のレーザ光を出射するレーザ光源、2001−Gは緑色(G)のレーザ光を出射するレーザ光源、2001−Bは青色(B)のレーザ光を出射するレーザ光源である。これらレーザ光源2001−R,2001−G,2001−Bから出射されたR,G,Bのレーザ光はクロスダイクロイックプリズム2002によって合成され、光偏向器2003の反射面に入射される。光偏向器2003は反射面に入力した合成レーザ光を2軸方向(主走査/副走査方向)に偏向・走査して投射面(スクリーン)2004に投影する。
ここで、光偏向器2003は、図6に示したような構成である。例えば、Y軸周り(主走査方向)は、高剛性のバネ系である圧電カンチレバー22a〜22dを共振周波数で駆動して、共振特性を利用して可動部20を高速に回転振幅させる。一方、X軸周り(副走査方向)は、低い剛性のバネ系の蛇行状梁部24a,24bを共振周波数より低い周波数で駆動して、可動部20を低速に回転振幅させる。すなわち、X軸周り駆動とY軸駆動の周波数の差が十分に大きくなるようにする。これにより、X軸周りとY軸回りで大きな速度差が得られるようになる。したがって、光偏向器2003により2次元的に光ビームを走査し、投射面(スクリーン)2004上に2次元的に画像を投影することができる。しかも、蛇行状梁部24a,24bの蛇行した各梁部ごとに独立に設けられた圧電体層26の一つ置きに、それぞれ同じ周波数で立上がり時間と立下がり時間が入れ替わった異なる三角波の電圧を印加して、該蛇行状梁部24a,24bを駆動することで、X軸周りの回転振幅の線形性能、すなわち、副走査方向の走査の線形性能がよくなり、画質の劣化が防止できる。
図9は、本実施形態の画像投影装置の別の構成図を示した図である。これは、レーザ光源2001−R,2001−G,2001−Bから出射されたR,G,Bのレーザ光を1つの光路に合成しないで光偏向器2003に入射させ、該光偏向器2003でそれぞれ2次元的に走査して、投射面(スクリーン)2004に投影するものである。光偏向器2003の動作は、図8の場合と基本的に同様である。
なお、図8及び図9では、カラー画像を投影する構成例を示したが、レーザ光源を一つとすることで、白黒の画像を投影する場合にも適応可能である。
10 可動部
11a,11b 蛇行状梁部
12 枠部材
13 圧電部材
20 可動部
21a,21b トーションバー
22a〜22d 圧電カンチレバー
23 可動枠
24a,24b 蛇行状梁部
25 枠部材
26 圧電部材
101 光偏向器
a,b 電圧信号
特開2008−35600号公報 特開2009−223165号公報 特開2009−265362号公報

Claims (8)

  1. 反射面を有する可動部と、前記可動部を回転可能に支持する、複数の折り返し部を有して蛇行して形成された蛇行状梁部と、前記蛇行状梁部を支持する枠部材と、前記蛇行状梁部の蛇行した各梁部にそれぞれ設けられた複数の圧電部材とを有し、
    前記圧電部材に電圧を印加して前記蛇行状梁部を駆動することにより、前記蛇行状梁部の蛇行した各梁部の屈曲変形が累積して前記可動部が回転振幅する光偏向器において、
    前記蛇行状梁部の蛇行した各梁部にそれぞれ設けられた複数の圧電部材の一つ置きに、それぞれ同じ周波数で立上がり時間と立下がり時間が入れ替わった異なる三角波の電圧信号が印加されて、前記蛇行状梁部が駆動されることを特徴とする光偏向器。
  2. 前記可動部の回転振幅の線形性に応じて、前記電圧信号の位相を相対的に変化させることを特徴とする請求項1に記載の光偏向器。
  3. 前記可動部の回転振幅の線形性に応じて、前記電圧信号の周波数を変化させることを特徴とする請求項1又は2に記載の光偏向器。
  4. 前記電圧信号の周波数は、光偏向器の構造部の共振周波数の整数分の1又はその近くの値にならないようにすることを特徴とする請求項3に記載の光偏向器。
  5. 光偏向器周辺の温度を検出する温度センサを有し、前記温度センサにより検出された温度に応じて、前記電圧信号の周波数、位相、電圧値の少なくとも一つを変化させることを特徴とする請求項1に記載の光偏向器。
  6. 複数方向に反射面の傾きを発生させる光偏向器であって、
    少なくとも一方向の軸周りの回動部に請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光偏向器の駆動手段を入れ子状に配置して、反射面を回転振幅させることを特徴とする光偏向器。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光偏向器を有し、該光偏向器により光ビームを偏向・走査して、感光体上に像を結像させることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項6に記載の光偏向器を有し、該光偏向器により光ビームを偏向・走査して、投影面に画像を投影することを特徴とする画像投影装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015055829A (ja) * 2013-09-13 2015-03-23 株式会社リコー 光偏向装置、画像形成装置、車両、光偏向装置の制御方法、及び光偏向装置の調整方法
JP2018005001A (ja) * 2016-07-04 2018-01-11 株式会社リコー 駆動装置、光偏向システム、光走査システム、画像投影装置、物体認識装置、及び駆動方法
WO2023021777A1 (ja) * 2021-08-19 2023-02-23 パナソニックIpマネジメント株式会社 駆動素子

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