JP2014043735A - 斜面設置用階段 - Google Patents
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Abstract
【課題】斜面に階段を設置した後においても、不整地運搬車等の車両の通行を妨げない斜面設置用階段を提供する。
【解決手段】斜面Sに沿って間隔を隔てて設置される上部ベース部材10A、及び下部ベース部材10Bと、各ベース部材を夫々斜面に着脱自在に固定する杭部材30と、上部を上部ベース部材によって回動自在に軸支された上部支持部材50Aと、上部を第二軸部材40Bによって上部支持部材に回動自在に軸支されるとともに、下部を第三軸部材40Cによって下部ベース部材に回動自在に軸支された下部支持部材50Bと、を備え、第二軸部材又は第三軸部材は、下部支持部材に対して着脱自在に構成されており、第二軸部材又は第三軸部材の何れかによる軸支を解除することにより、上部支持部材及び下部支持部材が斜面から離間した階段状から、上部支持部材及び下部支持部材が斜面に沿った略平坦状に変形するように構成した。
【選択図】図3
【解決手段】斜面Sに沿って間隔を隔てて設置される上部ベース部材10A、及び下部ベース部材10Bと、各ベース部材を夫々斜面に着脱自在に固定する杭部材30と、上部を上部ベース部材によって回動自在に軸支された上部支持部材50Aと、上部を第二軸部材40Bによって上部支持部材に回動自在に軸支されるとともに、下部を第三軸部材40Cによって下部ベース部材に回動自在に軸支された下部支持部材50Bと、を備え、第二軸部材又は第三軸部材は、下部支持部材に対して着脱自在に構成されており、第二軸部材又は第三軸部材の何れかによる軸支を解除することにより、上部支持部材及び下部支持部材が斜面から離間した階段状から、上部支持部材及び下部支持部材が斜面に沿った略平坦状に変形するように構成した。
【選択図】図3
Description
本発明は、法面や不整傾斜地等の斜面に設置して歩行者の通行を補助する斜面設置用階段に関し、特に設置後においても設置箇所の車両の通行を妨げない斜面設置用階段に関する。
山間部における送電鉄塔の建設や、建設された送電鉄塔の巡視、或いは補修等を行うため、山間部には作業員が歩行する通路が設置される。これらの通路は、不整地の斜面を経由して設置されることがある。斜面に通路を設ける場合は、作業員が上り下りする際のスムーズ化と安全性を確保するため、通路を階段状にする必要がある。
例えば特許文献1には、踏板部を有する複数のステップと、各ステップを連結する支持部材と、各ステップを斜面に固定する棒材とを備えた法面設置用階段が記載されている。踏板部には棒材を挿入する貫通孔が形成されており、貫通孔から棒材を斜面に打ち込んでステップを固定することで、斜面を階段状にする。
例えば特許文献1には、踏板部を有する複数のステップと、各ステップを連結する支持部材と、各ステップを斜面に固定する棒材とを備えた法面設置用階段が記載されている。踏板部には棒材を挿入する貫通孔が形成されており、貫通孔から棒材を斜面に打ち込んでステップを固定することで、斜面を階段状にする。
送電鉄塔の建設や補修には、各種の資材が必要となる。これらの資材の大半は重量物であり、作業員が運搬するには多大な労力を必要とする。そこで、資材の輸送には不整地運搬車が利用される。
しかし、不整地運搬車自体が重量物であるため、不整地運搬車が階段を通行した場合、階段の許容範囲を超えた荷重が加わって、階段を破壊してしまう虞がある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、設置後においても不整地運搬車等の車両の通行を妨げない斜面設置用階段を提供することを目的とする。
しかし、不整地運搬車自体が重量物であるため、不整地運搬車が階段を通行した場合、階段の許容範囲を超えた荷重が加わって、階段を破壊してしまう虞がある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、設置後においても不整地運搬車等の車両の通行を妨げない斜面設置用階段を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、斜面に沿って間隔を隔てて設置される上部ベース部材、及び下部ベース部材と、前記各ベース部材を夫々前記斜面に着脱自在に固定する杭部材と、上部を前記上部ベース部材によって回動自在に軸支された上部支持部材と、上部を第二軸部材によって前記上部支持部材に回動自在に軸支されるとともに、下部を第三軸部材によって前記下部ベース部材に回動自在に軸支された下部支持部材と、を備え、前記第二軸部材又は前記第三軸部材は、前記下部支持部材に対して着脱自在に構成されており、前記第二軸部材又は前記第三軸部材の何れかによる軸支を解除することにより、前記上部支持部材及び前記下部支持部材が前記斜面から離間した階段状から、前記上部支持部材及び前記下部支持部材が前記斜面に沿った略平坦状に変形するように構成したことを特徴とする。
請求項1の発明では、上部ベース部材と下部ベース部材は杭部材によって直接的に斜面に固定される。また、上部支持部材は上部ベース部材に軸支され、下部支持部材は下部ベース部材に軸支される。従って、上部支持部材と下部支持部材は、斜面に対してフラップ状に動作可能である。
請求項1の発明では、上部ベース部材と下部ベース部材は杭部材によって直接的に斜面に固定される。また、上部支持部材は上部ベース部材に軸支され、下部支持部材は下部ベース部材に軸支される。従って、上部支持部材と下部支持部材は、斜面に対してフラップ状に動作可能である。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記上部支持部材の下面側に、前記上部支持部材及び前記下部支持部材を略平坦状に変形させたときに前記下部支持部材の少なくとも一部を収容する収容部を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明では、下部支持部材の少なくとも一部を収容部に収容することで、車両の通行時に下部支持部材に過大な荷重が加わることを防止できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記上部支持部材又は前記下部支持部材は、前記上部支持部材及び前記下部支持部材を階段状に変形させたときに前記第二軸部材を挿通する軸穴と、前記上部支持部材及び前記下部支持部材を略平坦状に変形させたときに前記第二軸部材をスライド自在に挿通する長穴と、を備えたことを特徴とする。
請求項3の発明では、平坦状に変形させたときに、上部支持部材と下部支持部材とを第二軸部材により結合しておくことができ、各支持部材の浮き上がりを防止できる。
請求項2の発明では、下部支持部材の少なくとも一部を収容部に収容することで、車両の通行時に下部支持部材に過大な荷重が加わることを防止できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記上部支持部材又は前記下部支持部材は、前記上部支持部材及び前記下部支持部材を階段状に変形させたときに前記第二軸部材を挿通する軸穴と、前記上部支持部材及び前記下部支持部材を略平坦状に変形させたときに前記第二軸部材をスライド自在に挿通する長穴と、を備えたことを特徴とする。
請求項3の発明では、平坦状に変形させたときに、上部支持部材と下部支持部材とを第二軸部材により結合しておくことができ、各支持部材の浮き上がりを防止できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項において、前記上部支持部材と前記下部支持部材は、上下端に夫々軸部材を挿通する軸穴が形成された少なくとも1つの凸部と、該凸部に隣接して配置された凹部と、を備えており、前記上部支持部材と前記下部支持部材とが同一形状であることを特徴とする。
請求項4の発明では、上部支持部材と下部支持部材を同一の形状とすることで、必要な部品の種類を少なくできる。
請求項5に記載の発明は、斜面に沿って間隔を隔てて設置される上部ベース部材、及び下部ベース部材と、前記各ベース部材を夫々前記斜面に着脱自在に固定する杭部材と、上部を前記上部ベース部材によって回動自在に軸支された上部支持部材と、前記上部支持部材を回動自在に軸支する第一軸部、前記下部ベース部材を回動自在に軸支する第二軸部、及び第一軸部と第二軸部とを連絡する脚部、を有する連結金具と、を備え、前記第一軸部は前記上部支持部材に対して着脱自在に構成されており、前記第一軸部による軸支を解除することにより、前記上部支持部材及び前記連結金具が前記斜面から離間した階段状と、前記上部支持部材及び前記連結金具が前記斜面に沿った略平坦状と、の間で変形するように構成したことを特徴とする。
請求項5の発明では、上部支持部材と下部ベース部材とを連結金具にて連結するので、部品点数を削減できる。
請求項4の発明では、上部支持部材と下部支持部材を同一の形状とすることで、必要な部品の種類を少なくできる。
請求項5に記載の発明は、斜面に沿って間隔を隔てて設置される上部ベース部材、及び下部ベース部材と、前記各ベース部材を夫々前記斜面に着脱自在に固定する杭部材と、上部を前記上部ベース部材によって回動自在に軸支された上部支持部材と、前記上部支持部材を回動自在に軸支する第一軸部、前記下部ベース部材を回動自在に軸支する第二軸部、及び第一軸部と第二軸部とを連絡する脚部、を有する連結金具と、を備え、前記第一軸部は前記上部支持部材に対して着脱自在に構成されており、前記第一軸部による軸支を解除することにより、前記上部支持部材及び前記連結金具が前記斜面から離間した階段状と、前記上部支持部材及び前記連結金具が前記斜面に沿った略平坦状と、の間で変形するように構成したことを特徴とする。
請求項5の発明では、上部支持部材と下部ベース部材とを連結金具にて連結するので、部品点数を削減できる。
本発明によれば、斜面設置用階段が、階段状と斜面に沿った略平坦状との間で変形するように構成したので、階段状とした場合には歩行者が通行する際のスムーズ化と安全性を確保し、平坦状としたときには、車両が通行する際の超過荷重による階段の破損を防止できる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
〔第一の実施形態〕
本発明の第一の実施形態に係る斜面設置用階段について図1乃至図3に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る斜面設置用階段の使用状態を示す斜視図である。図2は、斜面設置用階段の分解斜視図である。図3は、斜面設置用階段の変形形状について説明する図であり、(a)は階段状の斜面設置用階段を示し、(b)は平坦状の斜面設置用階段を示す図である。本実施形態に係る斜面設置用階段は、階段状と斜面に沿った略平坦状との間で変形自在に構成されている点に特徴がある。
本発明の第一の実施形態に係る斜面設置用階段について図1乃至図3に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る斜面設置用階段の使用状態を示す斜視図である。図2は、斜面設置用階段の分解斜視図である。図3は、斜面設置用階段の変形形状について説明する図であり、(a)は階段状の斜面設置用階段を示し、(b)は平坦状の斜面設置用階段を示す図である。本実施形態に係る斜面設置用階段は、階段状と斜面に沿った略平坦状との間で変形自在に構成されている点に特徴がある。
図1に示すように、斜面設置用階段1は、山岳地帯等の斜面Sに沿って斜め上下方向に間隔を隔てて設置される上部ベース部材10A、及び下部ベース部材10Bと、各ベース部材10A、10Bを夫々斜面Sに着脱自在に固定する杭部材30と、上部を第一軸部材40Aによって上部ベース部材10Aに対して回動自在に軸支された上部支持部材50Aと、上部を第二軸部材40Bによって上部支持部材50Aに対して回動自在に軸支されるとともに、下部を第三軸部材40Cによって下部ベース部材10Bに対して回動自在に軸支された下部支持部材50Bと、を備えている。
第二軸部材40Bは、上部支持部材50A及び下部支持部材50Bに対して着脱自在(軸方向へ抜き差し自在)に構成されており、第二軸部材40Bによる軸支を解除することにより、上部支持部材50A及び下部支持部材50Bが斜面Sから離間した階段状(図3(a))から、上部支持部材50A及び下部支持部材50Bが斜面Sに沿った略平坦状(図3(b))に変形する。
第二軸部材40Bは、上部支持部材50A及び下部支持部材50Bに対して着脱自在(軸方向へ抜き差し自在)に構成されており、第二軸部材40Bによる軸支を解除することにより、上部支持部材50A及び下部支持部材50Bが斜面Sから離間した階段状(図3(a))から、上部支持部材50A及び下部支持部材50Bが斜面Sに沿った略平坦状(図3(b))に変形する。
ベース部材10(10A、10B)は、斜面Sに沿って上下方向(昇降方向)に、複数個配置される。各ベース部材10は概略矩形板状の部材であり、本実施形態における上部ベース部材10Aと、下部ベース部材10Bとは同一形状である。上部ベース部材10A及び下部ベース部材10Bを共通の形状とすることで、必要な部品の種類を少なくできる。以下、上部ベース部材10Aと下部ベース部材10Bを特に区別しないときは、単に「ベース部材」と表現する。
図2に示すように、ベース部材10には、ベース部材10の上面から斜面S(地盤)に杭部材30を打ち込むための杭穴11が、その厚さ方向に貫通形成されている。杭穴11から杭部材30を斜面Sに打ち込むことにより、ベース部材10を着脱自在に斜面Sに固定する。杭穴11は、ベース部材10の幅方向に複数形成されている。ベース部材10を複数の杭部材30にて固定することにより、ベース部材10が斜面Sに沿って杭部材30を中心に回動することを防止する。杭穴11の形状は、円形に限らず、楕円形、多角形、又はその他の形状とすることができる。
図2に示すように、ベース部材10には、ベース部材10の上面から斜面S(地盤)に杭部材30を打ち込むための杭穴11が、その厚さ方向に貫通形成されている。杭穴11から杭部材30を斜面Sに打ち込むことにより、ベース部材10を着脱自在に斜面Sに固定する。杭穴11は、ベース部材10の幅方向に複数形成されている。ベース部材10を複数の杭部材30にて固定することにより、ベース部材10が斜面Sに沿って杭部材30を中心に回動することを防止する。杭穴11の形状は、円形に限らず、楕円形、多角形、又はその他の形状とすることができる。
杭部材30は、軸部31と、軸部31よりも大径の頭部33を有している。杭穴11は、杭部材30の軸部31の通過を許容し、頭部33の通過を禁止する大きさを有する。軸部31の形状は、円柱状、楕円柱状、多角柱状、又はその他の形状とすることができる。
ベース部材10の短手方向一端部には、支持部材(上部支持部材50A、又は下部支持部材50B)と脱着自在、且つ回動自在に結合するための支持部材結合部13が形成されている。
支持部材結合部13は、短手方向(昇降方向)に突出した凸部15と、凸部15に隣接する凹部17と、から構成される凹凸の組を複数有している。各凸部15には、互いに連通する軸穴19が幅方向に貫通形成されている。
ベース部材10の短手方向一端部には、支持部材(上部支持部材50A、又は下部支持部材50B)と脱着自在、且つ回動自在に結合するための支持部材結合部13が形成されている。
支持部材結合部13は、短手方向(昇降方向)に突出した凸部15と、凸部15に隣接する凹部17と、から構成される凹凸の組を複数有している。各凸部15には、互いに連通する軸穴19が幅方向に貫通形成されている。
上部支持部材50Aは、階段状となったときに上面が略水平に維持されることにより「踏板」として機能する。下部支持部材50Bは、階段状となったときに上部支持部材50Aの下部を支持するとともに「蹴込み」として機能する。
上部支持部材50Aと下部支持部材50Bは、同一形状の部材である。上部支持部材50Aと下部支持部材50Bを共通の形状とすることで、必要な部品の種類を少なくできる。なお、上部支持部材50Aと下部支持部材50Bを異なる形状の部材から構成しても構わない。以下、上部支持部材50Aと下部支持部材50Bを特に区別しないときは、単に「支持部材」と表現する。
支持部材50は、ベース部材10と同一の幅及び厚さを有する概略矩形板状の部材である。短手方向両端部(昇降方向からみて上部及び下部)には、支持部材50に対して、ベース部材10又は他の支持部材50を脱着自在、且つ回動自在に結合する端部結合部51(51a、51b)が形成されている。
上部支持部材50Aと下部支持部材50Bは、同一形状の部材である。上部支持部材50Aと下部支持部材50Bを共通の形状とすることで、必要な部品の種類を少なくできる。なお、上部支持部材50Aと下部支持部材50Bを異なる形状の部材から構成しても構わない。以下、上部支持部材50Aと下部支持部材50Bを特に区別しないときは、単に「支持部材」と表現する。
支持部材50は、ベース部材10と同一の幅及び厚さを有する概略矩形板状の部材である。短手方向両端部(昇降方向からみて上部及び下部)には、支持部材50に対して、ベース部材10又は他の支持部材50を脱着自在、且つ回動自在に結合する端部結合部51(51a、51b)が形成されている。
一方の端部結合部51は、ベース部材10(上部ベース部材10A、下部ベース部材10B)の支持部材結合部13と結合する。また、他方の端部結合部51は、他の支持部材50(上部支持部材50A又は下部支持部材50B)の端部結合部51と結合する。
2つの端部結合部51a、51bは同一の形状であり、ベース部材10の支持部材結合部13と同様の形状を有している。即ち、短手方向に突出した凸部53と、凸部53に隣接する凹部55と、から構成される凹凸の組を複数有している。各凸部53には、互いに連通する軸穴57が幅方向に貫通形成されている。端部結合部51の凸部53と凹部55は、ベース部材10の凹部17と凸部15、又は他の支持部材50の凹部55と凸部53に夫々噛み合うように結合する。
なお、上述の支持部材結合部と端部結合部に示した結合構造は一例であって、他の結合形式を採用しても構わない。
2つの端部結合部51a、51bは同一の形状であり、ベース部材10の支持部材結合部13と同様の形状を有している。即ち、短手方向に突出した凸部53と、凸部53に隣接する凹部55と、から構成される凹凸の組を複数有している。各凸部53には、互いに連通する軸穴57が幅方向に貫通形成されている。端部結合部51の凸部53と凹部55は、ベース部材10の凹部17と凸部15、又は他の支持部材50の凹部55と凸部53に夫々噛み合うように結合する。
なお、上述の支持部材結合部と端部結合部に示した結合構造は一例であって、他の結合形式を採用しても構わない。
軸部材40(40A、40B、40C)は、軸方向一端にスパナ等の工具と係合するボルト頭部41を備え、他端に雄ネジ部43を有した長尺ボルトである。雄ネジ部43には、雌ネジ部を備えたナット45が螺着される。なお、ボルト頭部41及びナット45は、軸穴19、57を通過不能な大きさを有する。
ベース部材10と支持部材50、又は支持部材50同士を結合するには、結合部の凸部を他の結合部の凹部内に挿入する。このとき、異なる部材の軸穴同士を連通させる。各軸穴に、順次、軸部材40を挿通することにより、2つの部材がヒンジ状に、互いに回動自在に結合する。
例えば、ベース部材10と支持部材50を結合する場合、支持部材結合部13の凸部15を、端部結合部51の凹部55内に挿入するとともに、端部結合部51の凸部53を、支持部材結合部13の凹部17内に挿入する。軸穴19と軸穴57とを連通させ、軸部材40を挿通する。最後に、ベース部材10と支持部材50からに突出した雄ネジ部43にナット45を螺着して、軸部材40の脱落を防止する。
例えば、ベース部材10と支持部材50を結合する場合、支持部材結合部13の凸部15を、端部結合部51の凹部55内に挿入するとともに、端部結合部51の凸部53を、支持部材結合部13の凹部17内に挿入する。軸穴19と軸穴57とを連通させ、軸部材40を挿通する。最後に、ベース部材10と支持部材50からに突出した雄ネジ部43にナット45を螺着して、軸部材40の脱落を防止する。
以上説明した斜面設置用階段1を構成する各部材には、軽量、且つ必要な強度を満たす素材を用いることができる。例えば熱可塑性プラススチック、強化プラスチック、金属等を適宜用いることができる。
斜面設置用階段1の設置方法について図2、及び図3を参照しながら説明する。
まず最上段の上部ベース部材10Aを設置する。何れの支持部材50(上部支持部材50A、又は下部支持部材50Bの何れ)とも結合しない高さ調整用のベース部材(フリーベース部材10C)を配置した後、フリーベース部材10Cに重ねて上部ベース部材10Aを配置する。上部ベース部材10Aとベース部材10Cの杭穴11を互いに連通させ、杭穴11から杭部材30を斜面Sに打ち込んで、上部ベース部材10Aとベース部材10Cとを斜面Sに固定する。
続いて、上部ベース部材10Aの支持部材結合部13と、上部支持部材50Aの一方の端部結合部51(上部に位置する端部結合部51)とを、第一軸部材40Aによって回動自在に結合する。
さらに、上部支持部材50Aの他方の端部結合部51(下部に位置する端部結合部51)と、下部支持部材50Bの一方の端部結合部51(上部に位置する端部結合部51)とを、第二軸部材40Bによって回動自在に結合する。
まず最上段の上部ベース部材10Aを設置する。何れの支持部材50(上部支持部材50A、又は下部支持部材50Bの何れ)とも結合しない高さ調整用のベース部材(フリーベース部材10C)を配置した後、フリーベース部材10Cに重ねて上部ベース部材10Aを配置する。上部ベース部材10Aとベース部材10Cの杭穴11を互いに連通させ、杭穴11から杭部材30を斜面Sに打ち込んで、上部ベース部材10Aとベース部材10Cとを斜面Sに固定する。
続いて、上部ベース部材10Aの支持部材結合部13と、上部支持部材50Aの一方の端部結合部51(上部に位置する端部結合部51)とを、第一軸部材40Aによって回動自在に結合する。
さらに、上部支持部材50Aの他方の端部結合部51(下部に位置する端部結合部51)と、下部支持部材50Bの一方の端部結合部51(上部に位置する端部結合部51)とを、第二軸部材40Bによって回動自在に結合する。
下部支持部材50Bの他方の端部結合部51(下部に位置する端部結合部51)と、下部ベース部材10Bの支持部材結合部13とを、第三軸部材40Cによって回動自在に結合する。
上部支持部材50Aの上面が略水平となるように、下部ベース部材10Bの位置を決定する。
下部ベース部材10Bの上に次段の上部ベース部材10Aを載置する。下部ベース部材10Bの杭穴11に次段の上部ベース部材10Aの杭穴11を連通させる。2つのベース部材10の杭穴11から、杭部材30を斜面Sに打ち込んで2つのベース部材10を固定する。
上部支持部材50Aの上面が略水平となるように、下部ベース部材10Bの位置を決定する。
下部ベース部材10Bの上に次段の上部ベース部材10Aを載置する。下部ベース部材10Bの杭穴11に次段の上部ベース部材10Aの杭穴11を連通させる。2つのベース部材10の杭穴11から、杭部材30を斜面Sに打ち込んで2つのベース部材10を固定する。
以下、上部ベース部材10A、上部支持部材50A、下部支持部材50B、下部ベース部材10B、の順に、順次結合していく。最下段の下部ベース部材10Bには上部ベース部材10Aを積層せずに、杭穴11から杭部材30を斜面Sに打ち込んで固定する。
このようにして、斜面設置用階段1が階段状に斜面Sに設置される(図3(a))。
なお、予め上部ベース部材10Aと上部支持部材50A、下部ベース部材10Bと下部支持部材50Bを、夫々支持部材結合部13と端部結合部51にて互いに回動自在に結合しておいてもよい。
このようにして、斜面設置用階段1が階段状に斜面Sに設置される(図3(a))。
なお、予め上部ベース部材10Aと上部支持部材50A、下部ベース部材10Bと下部支持部材50Bを、夫々支持部材結合部13と端部結合部51にて互いに回動自在に結合しておいてもよい。
斜面設置用階段1を階段状と略平坦状に相互に変形する方法について図2、図3を参照しながら説明する。
図3(a)に示すように、階段状に形成された斜面設置用階段1を、図3(b)に示すような略平坦状に変形する場合、第二軸部材40Bを軸方向へ抜き取って上部支持部材50Aと下部支持部材50Bの相互の拘束を解除する。即ち、第二軸部材40Bからナット45を取り外し、第二軸部材40Bを軸穴57から抜き取る。すると、上部支持部材50Aは第一軸部材40Aの軸周りに回動自在となり、また、下部支持部材50Bは第三軸部材40Cの軸周りに回動自在となる。
下部支持部材50Bを斜面Sに密着させるとともに、上部支持部材50Aを下部支持部材50B上に載置する。このとき、最上段の上部ベース部材10Aはフリーベース部材10Cの上に積層されており、その他の上部ベース部材10Aは前段の下部ベース部材10Bの上に積層されているので、上部ベース部材10Aと上部支持部材50Aは、斜面Sから略同一の距離だけ離間する。従って、ベース部材10、及び支持部材50が斜面Sに沿って略平坦な形状となる(図3(b))。
図3(a)に示すように、階段状に形成された斜面設置用階段1を、図3(b)に示すような略平坦状に変形する場合、第二軸部材40Bを軸方向へ抜き取って上部支持部材50Aと下部支持部材50Bの相互の拘束を解除する。即ち、第二軸部材40Bからナット45を取り外し、第二軸部材40Bを軸穴57から抜き取る。すると、上部支持部材50Aは第一軸部材40Aの軸周りに回動自在となり、また、下部支持部材50Bは第三軸部材40Cの軸周りに回動自在となる。
下部支持部材50Bを斜面Sに密着させるとともに、上部支持部材50Aを下部支持部材50B上に載置する。このとき、最上段の上部ベース部材10Aはフリーベース部材10Cの上に積層されており、その他の上部ベース部材10Aは前段の下部ベース部材10Bの上に積層されているので、上部ベース部材10Aと上部支持部材50Aは、斜面Sから略同一の距離だけ離間する。従って、ベース部材10、及び支持部材50が斜面Sに沿って略平坦な形状となる(図3(b))。
なお、略平坦な形状に変形させた後、第二軸部材40Bを支持部材50(上部支持部材50A又は下部支持部材50B)の軸穴57に挿通し、軸穴57から突出した雄ネジ部43にナット45を螺着しておくことで、第二軸部材40Bとナット45の紛失を防止することができる。
また、略平坦状に形成された斜面設置用階段1を階段状に変形する場合、略平坦状に変形したときと逆の手順で、上部支持部材50Aと下部支持部材50Bとを、第二軸部材40Bを用いて結合すればよい。
また、略平坦状に形成された斜面設置用階段1を階段状に変形する場合、略平坦状に変形したときと逆の手順で、上部支持部材50Aと下部支持部材50Bとを、第二軸部材40Bを用いて結合すればよい。
以上のように、上部ベース部材10Aと下部ベース部材10Bは杭部材30によって直接的に斜面Sに固定される。また、上部支持部材50Aは上部ベース部材10Aに軸支され、下部支持部材50Bは下部ベース部材10Bに軸支される。従って、上部支持部材50Aと下部支持部材50Bは、斜面に対してフラップ状に動作可能である。
また、第二軸部材40Bは上部支持部材50Aと下部支持部材50Bに対して着脱自在に構成されている。第二軸部材40Bによる軸支を解除し、上部支持部材50Aと下部支持部材50Bを互いに非拘束の状態とすれば、斜面設置用階段1を容易に略平坦状に変形させることができる。また、第二軸部材40Bを用いて上部支持部材50Aと下部支持部材50Bを互いに拘束すれば、斜面設置用階段1を容易に階段状に変形させることができる。
階段状とすれば作業員が通行する際のスムーズ化と安全性を確保し、略平坦状とすれば不整地運搬車等の車両の通行にも支障を来さない。略平坦状としたときには、車両が通行しても階段を構成する各部材に過度の荷重が加わることなく、階段を破損する虞もない。従って、作業員用の通路と車両用の通路とを分離して設置する必要がなく、両者を兼用することができる。
また、第二軸部材40Bは上部支持部材50Aと下部支持部材50Bに対して着脱自在に構成されている。第二軸部材40Bによる軸支を解除し、上部支持部材50Aと下部支持部材50Bを互いに非拘束の状態とすれば、斜面設置用階段1を容易に略平坦状に変形させることができる。また、第二軸部材40Bを用いて上部支持部材50Aと下部支持部材50Bを互いに拘束すれば、斜面設置用階段1を容易に階段状に変形させることができる。
階段状とすれば作業員が通行する際のスムーズ化と安全性を確保し、略平坦状とすれば不整地運搬車等の車両の通行にも支障を来さない。略平坦状としたときには、車両が通行しても階段を構成する各部材に過度の荷重が加わることなく、階段を破損する虞もない。従って、作業員用の通路と車両用の通路とを分離して設置する必要がなく、両者を兼用することができる。
また、上部ベース部材と下部ベース部材、上部支持部材と下部支持部材を、夫々同一形状の部品としたので、斜面設置用階段を構成する部品の種類を削減できる。
また、杭部材を斜面に垂直に打ち込むことができるので、ベース部材の斜面への固定力を高めることができる。
また、杭部材を斜面に垂直に打ち込むことができるので、ベース部材の斜面への固定力を高めることができる。
〔第二の実施形態〕
本発明の第二の実施形態について図4に基づいて説明する。図4は、本実施形態に係る支持部材の結合構造を示す斜視図であり、(a)は支持部材の結合状態を示し、(b)は軸部材を示し、(c)は脱落防止部材部分を示す斜視図である。本実施形態においては、斜面設置用階段を変形させる際に、軸部材の脱着を容易且つ迅速に行えるようにした点に特徴がある。以下、第一の実施形態と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の第二の実施形態について図4に基づいて説明する。図4は、本実施形態に係る支持部材の結合構造を示す斜視図であり、(a)は支持部材の結合状態を示し、(b)は軸部材を示し、(c)は脱落防止部材部分を示す斜視図である。本実施形態においては、斜面設置用階段を変形させる際に、軸部材の脱着を容易且つ迅速に行えるようにした点に特徴がある。以下、第一の実施形態と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
2つの支持部材50(上部支持部材と下部支持部材)を結合する結合構造60は、2つの支持部材50の各端部結合部51に貫通形成され、互いに連通させた軸穴57内に挿通される軸部材61と、軸部材61の軸方向両端に掛止することにより軸部材61の脱落を防止する一対の脱落防止部材65と、を含んで構成される。
軸部材61は(b)に示すように、中間軸部62と、中間軸部62の軸方向両端に配置されて中間軸部62よりも小径の小径部63と、夫々の小径部63よりも軸方向端部に配置されて小径部63よりも大径の大径部64と、を備えている。大径部64は、軸穴57を通過可能な大きさである。
軸部材61は(b)に示すように、中間軸部62と、中間軸部62の軸方向両端に配置されて中間軸部62よりも小径の小径部63と、夫々の小径部63よりも軸方向端部に配置されて小径部63よりも大径の大径部64と、を備えている。大径部64は、軸穴57を通過可能な大きさである。
支持部材50の幅方向一端部側面であって端部結合部51に近接した部位には、軸穴57から突出した軸部材61の小径部63に掛止して、軸部材61の軸方向移動を禁止する脱落防止部材65が添設されている。
脱落防止部材65は概略帯板状であり、先端部にはその長手方向に延びる切欠部66を備え、基端部には長手方向に延びる案内穴67(長穴)と、を備えている。なお、脱落防止部材65はその長手方向、即ち支持部材50の短手方向に進退自在に構成されている。切欠部66は、軸部材61の小径部63を挟持可能な幅を有する。
脱落防止部材65は概略帯板状であり、先端部にはその長手方向に延びる切欠部66を備え、基端部には長手方向に延びる案内穴67(長穴)と、を備えている。なお、脱落防止部材65はその長手方向、即ち支持部材50の短手方向に進退自在に構成されている。切欠部66は、軸部材61の小径部63を挟持可能な幅を有する。
また、脱落防止部材65の幅は支持部材50の厚さと略同じに設定されており、脱落防止部材65の幅方向両端には、支持部材50の上面と下面に沿って突出するとともに脱落防止部材65の長手方向に延びる2つの案内片68を有している。
2つの案内片68は脱落防止部材65が進退する際に、支持部材50の表面(上面又は下面)を摺動する。
なお、脱落防止部材65は、凹部55に隣接した位置ではなく、凸部53に隣接した位置に配置されていることが望ましい。
支持部材50の側面には案内穴67に挿通される案内用突部69が突出形成されている。案内用突部69が案内穴67に挿通されることにより、脱落防止部材65の移動方向をその長手方向に制限するとともに、脱落防止部材65の支持部材50からの脱落を防止する。
2つの案内片68は脱落防止部材65が進退する際に、支持部材50の表面(上面又は下面)を摺動する。
なお、脱落防止部材65は、凹部55に隣接した位置ではなく、凸部53に隣接した位置に配置されていることが望ましい。
支持部材50の側面には案内穴67に挿通される案内用突部69が突出形成されている。案内用突部69が案内穴67に挿通されることにより、脱落防止部材65の移動方向をその長手方向に制限するとともに、脱落防止部材65の支持部材50からの脱落を防止する。
脱落防止部材65は、軸穴57に向けて突出したときに、切欠部66が軸部材61の小径部63に掛止して、軸部材61の軸方向移動を阻止する。また、軸穴57から退避したときには、切欠部66が軸部材61から離間して、軸部材61の軸方向移動を許容する。
また、軸部と大径部64は、小径部63よりも大径なので、少なくとも1つの脱落防止部材65の切欠部66を小径部63に掛止することで、軸部材61の移動を阻止できる。従って、斜面設置用階段が略平坦状であるときに、一方の脱落防止部材65の切欠部66を小径部63に掛止することで、軸部材61の紛失を防止できる。
また、軸部と大径部64は、小径部63よりも大径なので、少なくとも1つの脱落防止部材65の切欠部66を小径部63に掛止することで、軸部材61の移動を阻止できる。従って、斜面設置用階段が略平坦状であるときに、一方の脱落防止部材65の切欠部66を小径部63に掛止することで、軸部材61の紛失を防止できる。
以上のように本実施形態においては、支持部材の側面の端部結合部に近接する位置に、軸部材の脱落を防止する脱落防止部材を配置した。脱落防止部材を軸部材に対して進退させるだけで、軸部材の移動を禁止し、又は移動を許容するので、軸部材の脱着が容易且つ迅速に行える。
〔第三の実施形態〕
本発明の第三の実施形態に係る斜面設置用階段について図5乃至図7に基づいて説明する。図5は、本実施形態に係る斜面設置用階段の使用状態を示す斜視図である。図6は、斜面設置用階段の分解斜視図である。図7は、斜面設置用階段の変形形状について説明する図であり、(a)は変形中の斜面設置用階段を示し、(b)は平坦状の斜面設置用階段を示す図である。
本実施形態に係る斜面設置用階段は、平坦状に変形させたときに下部支持部材を上部支持部材と斜面との間に収容可能に構成した点に特徴がある。
本発明の第三の実施形態に係る斜面設置用階段について図5乃至図7に基づいて説明する。図5は、本実施形態に係る斜面設置用階段の使用状態を示す斜視図である。図6は、斜面設置用階段の分解斜視図である。図7は、斜面設置用階段の変形形状について説明する図であり、(a)は変形中の斜面設置用階段を示し、(b)は平坦状の斜面設置用階段を示す図である。
本実施形態に係る斜面設置用階段は、平坦状に変形させたときに下部支持部材を上部支持部材と斜面との間に収容可能に構成した点に特徴がある。
図6に示すように、斜面設置用階段2の上部ベース部材81Aと、下部ベース部材81Bは概略矩形板状の部材であり、本実施形態における上部ベース部材81Aと下部ベース部材81Bは、同一形状の部材である。以下、上部ベース部材81Aと下部ベース部材81Bを特に区別しないときは、単に「ベース部材」と表現する。
ベース部材81の短手方向一端部には、上部支持部材91を脱着自在、且つ回動自在に結合するための上部支持部材結合部83が形成されている。上部支持部材結合部83は、ベース部材81の幅方向両端から、その短手方向に突出した2つの凸部84を有している。各凸部84には、上部支持部材91を回動自在に結合するための軸穴85が貫通形成されている。各凸部84が、上部支持部材91の取付片95に挟持され、且つ軸穴85に第一軸部材40Aが挿通されることによって、上部支持部材91を回動自在に支持する。
ベース部材81の短手方向一端部には、上部支持部材91を脱着自在、且つ回動自在に結合するための上部支持部材結合部83が形成されている。上部支持部材結合部83は、ベース部材81の幅方向両端から、その短手方向に突出した2つの凸部84を有している。各凸部84には、上部支持部材91を回動自在に結合するための軸穴85が貫通形成されている。各凸部84が、上部支持部材91の取付片95に挟持され、且つ軸穴85に第一軸部材40Aが挿通されることによって、上部支持部材91を回動自在に支持する。
また、ベース部材81の短手方向他端部には、下部支持部材99を脱着自在、且つ回動自在に結合するための下部支持部材結合部87が形成されている。下部支持部材結合部87は、ベース部材81の幅方向両端から、その短手方向に平行に突出した結合片88を有している。各結合片88には、下部支持部材99を回動自在に結合するための軸穴89が貫通形成されている。隣接配置された2つの結合片88(一対の結合片88)によって、1つの下部支持部材99を挟持する。また、軸穴89に第三軸部材40Cが挿通されることによって下部支持部材99を回動自在に軸支する。
上部支持部材91は、概略矩形板状の踏板部92と、踏板部92下面の幅方向両端部に配置されて、上部ベース部材81A又は下部支持部材99を回動自在に結合する2つの結合部材94と、を備えている。
結合部材94は、踏板部92の下面から下方に向けて突出する一対の取付片95を有している。各取付片95は踏板部92の短手方向に延びると共に互いに平行に配置されている。取付片95の長手方向(踏板部92の短手方向)両端部には、上部ベース部材81A又は下部支持部材99を回動自在に結合するための軸穴96が形成されている。結合部材94には、例えば断面コの字形をした形鋼である溝形鋼を用いることができる。
隣接する取付片95が形成する空間は、下部支持部材99を収容可能な深さ及び幅を有しており、斜面設置用階段2を平坦状に変形させたときに下部支持部材99を収容する収容部97を構成する。
結合部材94は、踏板部92の下面から下方に向けて突出する一対の取付片95を有している。各取付片95は踏板部92の短手方向に延びると共に互いに平行に配置されている。取付片95の長手方向(踏板部92の短手方向)両端部には、上部ベース部材81A又は下部支持部材99を回動自在に結合するための軸穴96が形成されている。結合部材94には、例えば断面コの字形をした形鋼である溝形鋼を用いることができる。
隣接する取付片95が形成する空間は、下部支持部材99を収容可能な深さ及び幅を有しており、斜面設置用階段2を平坦状に変形させたときに下部支持部材99を収容する収容部97を構成する。
下部支持部材99は、軸方向一端部を上部支持部材91によって回動自在に軸支され、軸方向他端部を下部ベース部材81Bによって回動自在に軸支される棒材から構成される。棒材には例えば、平鋼や四角鋼、丸鋼などを用いることができる。下部支持部材99の長手方向両端部には、軸部材40を挿通する軸穴100が貫通形成されている。
なお、斜面設置用階段2では、幅方向の2箇所にて各部材を結合する構成であるが、幅方向に3以上の結合箇所を設けてもよい。また、図示する斜面設置用階段2においては、ベース部材、上部支持部材、下部支持部材間を、夫々幅方向に延びる一本の軸部材40にて結合する構成であるが、幅方向に複数の軸部材を用いて結合する構成としても良い。
なお、斜面設置用階段2では、幅方向の2箇所にて各部材を結合する構成であるが、幅方向に3以上の結合箇所を設けてもよい。また、図示する斜面設置用階段2においては、ベース部材、上部支持部材、下部支持部材間を、夫々幅方向に延びる一本の軸部材40にて結合する構成であるが、幅方向に複数の軸部材を用いて結合する構成としても良い。
斜面設置用階段2を、階段形状(図5)から略平坦な形状(図7(b))に変形する場合、まず第三軸部材40Cを抜き取り、下部ベース部材81Bと下部支持部材99とを離間させる(図7(a))。続いて、下部支持部材99を第二軸部材40B周りに矢印方向に回動させる。すると、下部支持部材99が隣接する取付片95(収容部97)内に収容される(図7(b))。
なお、下部支持部材99の長さは、折り畳んだときに第一軸部材40Aと干渉しない長さに設定されている。
なお、下部支持部材99の長さは、折り畳んだときに第一軸部材40Aと干渉しない長さに設定されている。
以上説明したように、第三軸部材による軸支を解除することによっても、斜面設置用階段を斜面に沿って略平坦状に変形させることができる。また、斜面設置用階段を平坦状に変形させたときに、下部支持部材の全体が結合部材内に収容されるので、不整地運搬車等の車両が通行したときに下部支持部材に直接荷重が加わることを防止し、下部支持部材の変形を防止できる。
〔第四の実施形態〕
本発明の第四の実施形態に係る斜面設置用階段について図8、及び図9に基づいて説明する。図8は、本実施形態に係る斜面設置用階段(階段状)の上面図である。図9は、斜面設置用階段の変形形状について説明する図であり、(a)は階段状の斜面設置用階段を示し、(b)は平坦状の斜面設置用階段を示す図である。
本実施形態に係る斜面設置用階段は、略平坦状に変形させたときに上部支持部材と下部支持部材を互いに拘束することにより、各支持部材の斜面からの浮き上がりを防止した点に特徴がある。以下、上記各実施形態と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の第四の実施形態に係る斜面設置用階段について図8、及び図9に基づいて説明する。図8は、本実施形態に係る斜面設置用階段(階段状)の上面図である。図9は、斜面設置用階段の変形形状について説明する図であり、(a)は階段状の斜面設置用階段を示し、(b)は平坦状の斜面設置用階段を示す図である。
本実施形態に係る斜面設置用階段は、略平坦状に変形させたときに上部支持部材と下部支持部材を互いに拘束することにより、各支持部材の斜面からの浮き上がりを防止した点に特徴がある。以下、上記各実施形態と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
斜面設置用階段3の上部ベース部材111Aと下部ベース部材111Bとは、同一形状の部材である。上部ベース部材111Aと下部ベース部材111Bは概略矩形板状であり、その短手方向一端部に上部支持部材117を回動自在に結合する上部支持部材結合部112を備えている。また、短手方向他端部には、下部支持部材124を回動自在に結合する下部支持部材結合部113を備えている。上部支持部材結合部112と下部支持部材結合部113には、軸部材40を挿通する軸穴114、軸穴115が夫々貫通形成されている。
上部支持部材117は概略矩形板状であり、図9に示すように、階段状に変形させたときに第二軸部材40Bを挿通する軸穴121と、略平坦状に変形させたときに第二軸部材40Bをスライド自在に挿通する長穴122と、を備えている。
上部支持部材117の短手方向各端部には、上部ベース部材111Aに結合するベース部材結合部118と、下部支持部材124に結合する下部支持部材結合部119と、を備えている。ベース部材結合部118には、軸部材40(第一軸部材40A)を挿通する軸穴120が貫通形成されている。下部支持部材結合部119には、軸部材40(第二軸部材40B)を挿通する軸穴121が貫通形成されている。各軸穴120、121間には、軸部材40(第二軸部材40B)をスライド自在に挿通する長穴122が貫通形成されている。なお、長穴122を下部支持部材124に形成してもよい。上部ベース部材111Aと、上部支持部材117との結合構造は、第一の実施形態と同様である。
上部支持部材117の短手方向各端部には、上部ベース部材111Aに結合するベース部材結合部118と、下部支持部材124に結合する下部支持部材結合部119と、を備えている。ベース部材結合部118には、軸部材40(第一軸部材40A)を挿通する軸穴120が貫通形成されている。下部支持部材結合部119には、軸部材40(第二軸部材40B)を挿通する軸穴121が貫通形成されている。各軸穴120、121間には、軸部材40(第二軸部材40B)をスライド自在に挿通する長穴122が貫通形成されている。なお、長穴122を下部支持部材124に形成してもよい。上部ベース部材111Aと、上部支持部材117との結合構造は、第一の実施形態と同様である。
下部支持部材124は、概略帯板状であり、長手方向両端部に、軸部材40を挿通する軸穴125を有している。
上部ベース部材111Aと下部ベース部材111Bとを斜面Sに設置した後、斜面設置用階段3を階段状とする場合は図9(a)に示すように、上部ベース部材111Aの軸穴114と、上部支持部材117の軸穴120とを連通させて、第一軸部材40Aを挿通する。また、下部ベース部材111Bの軸穴115と、下部支持部材124の軸穴125とを連通させて、第三軸部材40Cを挿通する。また、上部支持部材117の軸穴121と、下部支持部材124の軸穴125とを連通させて、第二軸部材40Bを挿通する。
図9(b)のように、斜面設置用階段3を略平坦状に変形させる場合は、上部支持部材117の軸穴121と下部支持部材124の軸穴125から、第二軸部材40Bを抜き取る。続いて上部支持部材117と下部支持部材124とを斜面Sに沿って傾斜させるとともに、長穴122と軸穴125と連通させて、第二軸部材40Bを挿通する。最後に、雄ネジ部43(図2参照)にナット45を螺着する。
上部ベース部材111Aと下部ベース部材111Bとを斜面Sに設置した後、斜面設置用階段3を階段状とする場合は図9(a)に示すように、上部ベース部材111Aの軸穴114と、上部支持部材117の軸穴120とを連通させて、第一軸部材40Aを挿通する。また、下部ベース部材111Bの軸穴115と、下部支持部材124の軸穴125とを連通させて、第三軸部材40Cを挿通する。また、上部支持部材117の軸穴121と、下部支持部材124の軸穴125とを連通させて、第二軸部材40Bを挿通する。
図9(b)のように、斜面設置用階段3を略平坦状に変形させる場合は、上部支持部材117の軸穴121と下部支持部材124の軸穴125から、第二軸部材40Bを抜き取る。続いて上部支持部材117と下部支持部材124とを斜面Sに沿って傾斜させるとともに、長穴122と軸穴125と連通させて、第二軸部材40Bを挿通する。最後に、雄ネジ部43(図2参照)にナット45を螺着する。
ここで、上部ベース部材と下部ベース部材の設置間隔は、上部支持部材の表面が水平になるように決定される。即ち、上部ベース部材と下部ベース部材の設置間隔は斜面の傾斜角度に応じて変化し、一定ではない。本実施形態においては、斜面設置用階段を略平坦状としたときに軸部材を挿通する穴を長穴とした。これにより、隣接配置されたベース部材の間隔に関わらず、平坦状としたときに上部支持部材と下部支持部材とを第二軸部材により結合しておくことができ、各支持部材の浮き上がりを防止できる。従って、車両の通行時に想定外の方向からの応力が加わることを防止し、下部支持部材の変形を防止できる。
また、階段状にしたときに軸部材を挿通する軸穴と、平坦状にしたときに軸部材を挿通する長穴とを分離している。そのため、階段状としたときに上部支持部材に上方から荷重が加わった場合であっても、上部支持部材又は下部支持部材の短手方向に軸部材が移動することなく、階段状の姿勢を保持することができる。
また、階段状にしたときに軸部材を挿通する軸穴と、平坦状にしたときに軸部材を挿通する長穴とを分離している。そのため、階段状としたときに上部支持部材に上方から荷重が加わった場合であっても、上部支持部材又は下部支持部材の短手方向に軸部材が移動することなく、階段状の姿勢を保持することができる。
〔第五の実施形態〕
本発明の第五の実施形態に係る斜面設置用階段について図10に基づいて説明する図10は、本実施形態に係る斜面設置用階段の変形形状について説明する図であり、(a)は階段状の斜面設置用階段を示し、(b)は平坦状の斜面設置用階段を示す図である。
上記各実施形態においては、斜面設置用階段を平坦状に変形させたときに、上部支持部材と下部支持部材との間に段差が発生し、又は上部支持部材と下部ベース部材との間で斜面が露出することによる段差が発生していた。本実施形態に係る斜面設置用階段は、下部支持部材の上面を平板状とし、斜面設置用階段を平坦状にしたときに下部支持部材の一部を上部支持部材の下方に収容するようにして、極力、段差を発生させないようにした点に特徴がある。以下、上記各実施形態と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の第五の実施形態に係る斜面設置用階段について図10に基づいて説明する図10は、本実施形態に係る斜面設置用階段の変形形状について説明する図であり、(a)は階段状の斜面設置用階段を示し、(b)は平坦状の斜面設置用階段を示す図である。
上記各実施形態においては、斜面設置用階段を平坦状に変形させたときに、上部支持部材と下部支持部材との間に段差が発生し、又は上部支持部材と下部ベース部材との間で斜面が露出することによる段差が発生していた。本実施形態に係る斜面設置用階段は、下部支持部材の上面を平板状とし、斜面設置用階段を平坦状にしたときに下部支持部材の一部を上部支持部材の下方に収容するようにして、極力、段差を発生させないようにした点に特徴がある。以下、上記各実施形態と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
斜面設置用階段4のベース部材131は概略矩形板状であり、幅方向両端部に、その短手方向に突出する結合片132と、結合片132に貫通形成されて軸部材40を挿通する軸穴133を備えている。
上部支持部材135は概略矩形状であり、上面が略水平に維持されたときに「踏板」として機能する概略矩形板状の踏板部136と、踏板部136の幅方向両端から下方(斜面S側)に屈曲形成された一対の側板137と、を備えている。上部支持部材135の短手方向一端側に相当する側板137の部位には、軸部材40(第一軸部材40A)を挿通する軸穴138が貫通形成されている。また、上部支持部材135の短手方向他端側に相当する側板137の部位には、軸部材40(第二軸部材40B)を挿通する軸穴139が貫通形成されている。各軸穴138、139間には、軸部材40(第二軸部材40B)をスライド自在に挿通する長穴140が貫通形成されている。
上部支持部材135は概略矩形状であり、上面が略水平に維持されたときに「踏板」として機能する概略矩形板状の踏板部136と、踏板部136の幅方向両端から下方(斜面S側)に屈曲形成された一対の側板137と、を備えている。上部支持部材135の短手方向一端側に相当する側板137の部位には、軸部材40(第一軸部材40A)を挿通する軸穴138が貫通形成されている。また、上部支持部材135の短手方向他端側に相当する側板137の部位には、軸部材40(第二軸部材40B)を挿通する軸穴139が貫通形成されている。各軸穴138、139間には、軸部材40(第二軸部材40B)をスライド自在に挿通する長穴140が貫通形成されている。
上部支持部材135の下面と、対向配置された側板137によって形成される空間が、斜面設置用階段4を平坦状に変形させたときに下部支持部材142を収容する収容部である。
下部支持部材142は、概略矩形状であり、短手方向両端部に、軸部材40(第二軸部材40B又は第三軸部材40C)を挿通する軸穴143を有している。下部支持部材142は、少なくともその上部142a(上部支持部材135側となる部位)が、上部支持部材135の収容部に収容可能な幅及び厚さに形成されている。
下部支持部材142は、概略矩形状であり、短手方向両端部に、軸部材40(第二軸部材40B又は第三軸部材40C)を挿通する軸穴143を有している。下部支持部材142は、少なくともその上部142a(上部支持部材135側となる部位)が、上部支持部材135の収容部に収容可能な幅及び厚さに形成されている。
上部ベース部材131Aと下部ベース部材131Bとを斜面Sに設置した後、斜面設置用階段4を階段状とする場合は図10(a)に示すように、上部ベース部材131Aの軸穴133と、上部支持部材135の軸穴138とを連通させて、第一軸部材40Aを挿通する。また、下部ベース部材131Bの軸穴133と、下部支持部材142の軸穴143とを連通させて、第三軸部材40Cを挿通する。また、上部支持部材135の軸穴139と、下部支持部材142の軸穴143とを連通させて、第二軸部材40Bを挿通する。
斜面設置用階段4を略平坦状に変形させる場合の操作は第四の実施形態と同様であり、上部支持部材135の軸穴139と下部支持部材142の軸穴143から第二軸部材40Bを抜き取る。続いて上部支持部材135と下部支持部材142とを斜面Sに沿って傾斜させるとともに、長穴140と軸穴143と連通させて、第二軸部材40Bを挿通する(図10(b))。最後に、雄ネジ部43(図2参照)にナット45を螺着する。
斜面設置用階段4を略平坦状に変形させる場合の操作は第四の実施形態と同様であり、上部支持部材135の軸穴139と下部支持部材142の軸穴143から第二軸部材40Bを抜き取る。続いて上部支持部材135と下部支持部材142とを斜面Sに沿って傾斜させるとともに、長穴140と軸穴143と連通させて、第二軸部材40Bを挿通する(図10(b))。最後に、雄ネジ部43(図2参照)にナット45を螺着する。
以上のように本実施形態によれば、略平坦状に変形させたときには、下部支持部材の上部が上部支持部材の収容部に収容される。また、下部支持部材の上面が平板状であるため、上部支持部材と下部支持部材との間には、上部支持部材の厚さに基づく段差以外の段差が発生しない。従って、車両の通行時に、下部支持部材に過大な荷重が加わったり、想定外の方向からの応力が加わることを防止し、下部支持部材の変形を防止できる。
〔第六の実施形態〕
本発明の第六の実施形態に係る斜面設置用階段について図11、及び図12に基づいて説明する。図11は、本実施形態に係る斜面設置用階段の変形形状について説明する図であり、(a)は階段状の斜面設置用階段を示し、(b)は平坦状の斜面設置用階段を示す図である。図12(a)〜(c)は、上部支持部材の下面側の様子を示す斜視図である。
本実施形態においては、上記実施形態に記載した下部支持部材、第二軸部材、及び第三軸部材に相当する部材を一体的に構成した連結金具を備えた点に特徴がある。以下、上記各実施形態と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の第六の実施形態に係る斜面設置用階段について図11、及び図12に基づいて説明する。図11は、本実施形態に係る斜面設置用階段の変形形状について説明する図であり、(a)は階段状の斜面設置用階段を示し、(b)は平坦状の斜面設置用階段を示す図である。図12(a)〜(c)は、上部支持部材の下面側の様子を示す斜視図である。
本実施形態においては、上記実施形態に記載した下部支持部材、第二軸部材、及び第三軸部材に相当する部材を一体的に構成した連結金具を備えた点に特徴がある。以下、上記各実施形態と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
斜面設置用階段5は、斜面Sに沿って間隔を隔てて設置される上部ベース部材150A、及び下部ベース部材150Bと、上部ベース部材150Aと下部ベース部材150Bとを夫々斜面Sに着脱自在に固定する杭部材30と、上部を上部ベース部材150Aによって回動自在に軸支された上部支持部材161と、上部支持部材161と下部ベース部材150Bとを連結する連結金具170と、を備えている。上部支持部材161の上部は、軸部材40によって上部ベース部材150Aに対して回動自在に軸支されている。
ベース部材150(上部ベース部材150Aと下部ベース部材150B)は概略矩形板状の部材であり、本実施形態における上部ベース部材150Aと下部ベース部材150Bは、同一形状の同一部材である。ベース部材150は、上部に連結金具170と結合する連結金具結合部151と、下部に上部支持部材161と結合する支持部材結合部156と、を備えている。以下、上部ベース部材150Aと下部ベース部材150Bを特に区別しないときは、単に「ベース部材」と表現する。
連結金具結合部151は、幅方向中間部に形成された中間凹部152と、中間凹部152の幅方向両端から短手方向(斜面Sに沿った方向:昇降方向)に突出した一組の端部凸部153と、端部凸部153内に形成されて中間凹部152側から幅方向に延びる軸穴154と、を備えている。支持部材結合部156は、短手方向に突出した複数の凸部157と、凸部157に隣接した複数の凹部158と、各凸部157の幅方向に貫通形成されて互いに連通する複数の軸穴159と、を備えている。
連結金具結合部151は、幅方向中間部に形成された中間凹部152と、中間凹部152の幅方向両端から短手方向(斜面Sに沿った方向:昇降方向)に突出した一組の端部凸部153と、端部凸部153内に形成されて中間凹部152側から幅方向に延びる軸穴154と、を備えている。支持部材結合部156は、短手方向に突出した複数の凸部157と、凸部157に隣接した複数の凹部158と、各凸部157の幅方向に貫通形成されて互いに連通する複数の軸穴159と、を備えている。
上部支持部材161は、上部にベース部材150と結合するベース部材結合部162と、上面が略水平に維持されたときに「踏板」として機能する概略矩形状の踏板部166と、踏板部166の幅方向両端から下方(斜面S側)に屈曲形成された一対の側板167と、連結金具170によって上部支持部材161を回動自在に支持するための掛止フック168(図12参照)と、を備えている。
ベース部材結合部162は、支持部材結合部156と対となる結合部であり、短手方向に突出した複数の凸部163と、凸部163に隣接した複数の凹部164と、各凸部163の幅方向に貫通形成されて互いに連通する複数の軸穴165と、を備えている。支持部材結合部156の凹部158にベース部材結合部162の凸部163を挿入し、各凸部157、163の軸穴159、165を連通させて軸部材40を挿通することにより、上部支持部材161をベース部材150によって回動自在に支持する。
図12に示すように、掛止フック168は、踏板部166の下面に突出形成されている。掛止フック168は、踏板部166の幅方向に間隔を隔てて複数個配置される。掛止フック168は、下部ベース部材150Bが配置される側(連結金具170側)が開放した略L字形状又は略C字形状である。また、一対の側板167と踏板部166の下面とによって形成された空間が、連結金具170を収容する収容部である。
ベース部材結合部162は、支持部材結合部156と対となる結合部であり、短手方向に突出した複数の凸部163と、凸部163に隣接した複数の凹部164と、各凸部163の幅方向に貫通形成されて互いに連通する複数の軸穴165と、を備えている。支持部材結合部156の凹部158にベース部材結合部162の凸部163を挿入し、各凸部157、163の軸穴159、165を連通させて軸部材40を挿通することにより、上部支持部材161をベース部材150によって回動自在に支持する。
図12に示すように、掛止フック168は、踏板部166の下面に突出形成されている。掛止フック168は、踏板部166の幅方向に間隔を隔てて複数個配置される。掛止フック168は、下部ベース部材150Bが配置される側(連結金具170側)が開放した略L字形状又は略C字形状である。また、一対の側板167と踏板部166の下面とによって形成された空間が、連結金具170を収容する収容部である。
連結金具170は、概略π字状の棒材から構成されている。連結金具170は、上部支持部材161の掛止フック168に掛止される直線状の棒材からなる第一軸部171と、第一軸部171の軸方向両端から屈曲形成され、それぞれ同一方向に延びる一対の棒材からなる脚部172と、各脚部172先端から屈曲形成され、互いに離間する方向に延びる一対の棒材からなる第二軸部173と、を備えている。
第一軸部171が、上記各実施形態における第二軸部材として機能し、脚部172が下部支持部材として機能し、第二軸部173が第三軸部材として機能する。連結金具170は、斜面設置用階段5を階段形状に変形させたときに、蹴込みとして機能する。
第一軸部171が、上記各実施形態における第二軸部材として機能し、脚部172が下部支持部材として機能し、第二軸部173が第三軸部材として機能する。連結金具170は、斜面設置用階段5を階段形状に変形させたときに、蹴込みとして機能する。
連結金具170と下部ベース部材150Bとの関係について説明する。
連結金具170は弾性変形可能であり、第二軸部173は、常時互いに離間した状態を保持する。各第二軸部173が近接するように各脚部172に外力を加えたときに、第二軸部173は互いに接近するが、外力を取り除くと第二軸部173は離間する。
従って、外力を加えて各第二軸部173間距離を短縮した後、下部ベース部材150Bの各軸穴154に第二軸部173の各端部を挿入し、加えた外力を取り除くことで、第二軸部173が下部ベース部材150Bの各軸穴154に挿入された状態を維持する。第二軸部173が各軸穴154に挿入されているとき、連結金具170は下部ベース部材150Bに支持され、第二軸部173周りに自在に回動する。
連結金具170は弾性変形可能であり、第二軸部173は、常時互いに離間した状態を保持する。各第二軸部173が近接するように各脚部172に外力を加えたときに、第二軸部173は互いに接近するが、外力を取り除くと第二軸部173は離間する。
従って、外力を加えて各第二軸部173間距離を短縮した後、下部ベース部材150Bの各軸穴154に第二軸部173の各端部を挿入し、加えた外力を取り除くことで、第二軸部173が下部ベース部材150Bの各軸穴154に挿入された状態を維持する。第二軸部173が各軸穴154に挿入されているとき、連結金具170は下部ベース部材150Bに支持され、第二軸部173周りに自在に回動する。
連結金具170と上部支持部材161との関係について説明する。
掛止フック168は、第一軸部171の軸方向適所を支持する。本実施形態において掛止フック168は第一軸部171の軸方向端部を支持する。第一軸部171を掛止フック168に掛止することで、上部支持部材161の上面から下方に加わる荷重を連結金具170によって支持する(図11(a)、図12(b))。
掛止フック168は下部ベース部材150B側が開放しているので、開放部分を介して第一軸部171を掛止フック168に自在に掛止し又は掛止解除することができる。掛止解除するとき、上部支持部材161を軸部材40まわりに回動させながら下部ベース部材150B側を上方に持ち上げる(矢印A方向)。これと同時に連結金具170を第二軸部173周りに矢印B方向に回動させながら、第一軸部171を掛止フック168から離間させることで、掛止フック168による第一軸部171の掛止を解除できる。掛止する場合は、これと逆の手順を踏めばよい。
第一軸部171は、掛止フック168の間隔よりも長い。掛止フック168による第一軸部171の掛止を解除したとき、図12(c)に示すように、連結金具170の2つの脚部172の間に2つの掛止フック168を挟むことができる。従って、斜面設置用階段5を斜面状に変形したときに、連結金具170を上部支持部材161の下面に配置された収容部に収容することができる。このため、上部支持部材161の踏面と連結金具170が斜面Sに沿って倒れた状態となる。
掛止フック168は、第一軸部171の軸方向適所を支持する。本実施形態において掛止フック168は第一軸部171の軸方向端部を支持する。第一軸部171を掛止フック168に掛止することで、上部支持部材161の上面から下方に加わる荷重を連結金具170によって支持する(図11(a)、図12(b))。
掛止フック168は下部ベース部材150B側が開放しているので、開放部分を介して第一軸部171を掛止フック168に自在に掛止し又は掛止解除することができる。掛止解除するとき、上部支持部材161を軸部材40まわりに回動させながら下部ベース部材150B側を上方に持ち上げる(矢印A方向)。これと同時に連結金具170を第二軸部173周りに矢印B方向に回動させながら、第一軸部171を掛止フック168から離間させることで、掛止フック168による第一軸部171の掛止を解除できる。掛止する場合は、これと逆の手順を踏めばよい。
第一軸部171は、掛止フック168の間隔よりも長い。掛止フック168による第一軸部171の掛止を解除したとき、図12(c)に示すように、連結金具170の2つの脚部172の間に2つの掛止フック168を挟むことができる。従って、斜面設置用階段5を斜面状に変形したときに、連結金具170を上部支持部材161の下面に配置された収容部に収容することができる。このため、上部支持部材161の踏面と連結金具170が斜面Sに沿って倒れた状態となる。
このように、第一軸部は上部支持部材に対して着脱自在に構成されており、第一軸部によって上部支持部材を軸支することにより、上部支持部材及び連結金具が斜面から離間した階段状に変形し、また第一軸部による軸支を解除することにより、上部支持部材及び連結金具が斜面に沿った略平坦状と、の間で斜面設置用階段を変形させることができる。階段形状と平坦形状との間で変形させる際に、特別な工具等を必要としない。
また、上記実施形態に記載した下部支持部材、第二軸部材、及び第三軸部材を連結金具として一体的に構成し、連結金具にて上部支持部材と下部ベース部材とを連結するので、部品点数を削減できる。
また、上記実施形態に記載した下部支持部材、第二軸部材、及び第三軸部材を連結金具として一体的に構成し、連結金具にて上部支持部材と下部ベース部材とを連結するので、部品点数を削減できる。
1、2、3、4、5…斜面設置用階段、10…ベース部材、11…杭穴、13…支持部材結合部、15…凸部、17…凹部、19…軸穴、30…杭部材、31…軸部、33…頭部、40…軸部材、41…ボルト頭部、43…雄ネジ部、45…ナット、50…支持部材、51…端部結合部、53…凸部、55…凹部、57…軸穴、60…結合構造、61…軸部材、62…中間軸部、63…小径部、64…大径部、65…脱落防止部材、66…切欠部、67…案内穴、68…案内片、69…案内用突部、81…ベース部材、83…上部支持部材結合部、84…凸部、85…軸穴、87…下部支持部材結合部、88…結合片、89…軸穴、91…上部支持部材、92…踏板部、94…結合部材、95…取付片、96…軸穴、97…収容部、99…下部支持部材、100…軸穴、111…ベース部材、112…上部支持部材結合部、113…下部支持部材結合部、114、115…軸穴、117…上部支持部材、118…ベース部材結合部、119…下部支持部材結合部、120…軸穴、121…軸穴、122…長穴、124…下部支持部材、125…軸穴、131…ベース部材、132…結合片、133…軸穴、135…上部支持部材、136…踏板部、137…側板、138、139…軸穴、140…長穴、142…下部支持部材、143…軸穴、150…ベース部材、151…連結金具結合部、152…中間凹部、153…端部凸部、154…軸穴、156…支持部材結合部、157…凸部、158…凹部、159…軸穴、161…上部支持部材、162…ベース部材結合部、163…凸部、164…凹部、165…軸穴、166…踏板部、167…側板、168…掛止フック、170…連結金具、171…第一軸部、172…脚部、173…第二軸部、S…斜面
Claims (5)
- 斜面に沿って間隔を隔てて設置される上部ベース部材、及び下部ベース部材と、
前記各ベース部材を夫々前記斜面に着脱自在に固定する杭部材と、
上部を前記上部ベース部材によって回動自在に軸支された上部支持部材と、
上部を第二軸部材によって前記上部支持部材に回動自在に軸支されるとともに、下部を第三軸部材によって前記下部ベース部材に回動自在に軸支された下部支持部材と、を備え、
前記第二軸部材又は前記第三軸部材は、前記下部支持部材に対して着脱自在に構成されており、前記第二軸部材又は前記第三軸部材の何れかによる軸支を解除することにより、前記上部支持部材及び前記下部支持部材が前記斜面から離間した階段状から、前記上部支持部材及び前記下部支持部材が前記斜面に沿った略平坦状に変形するように構成したことを特徴とする斜面設置用階段。 - 前記上部支持部材の下面側に、前記上部支持部材及び前記下部支持部材を略平坦状に変形させたときに前記下部支持部材の少なくとも一部を収容する収容部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の斜面設置用階段。
- 前記上部支持部材又は前記下部支持部材は、前記上部支持部材及び前記下部支持部材を階段状に変形させたときに前記第二軸部材を挿通する軸穴と、前記上部支持部材及び前記下部支持部材を略平坦状に変形させたときに前記第二軸部材をスライド自在に挿通する長穴と、を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の斜面設置用階段。
- 前記上部支持部材と前記下部支持部材は、上下端に夫々軸部材を挿通する軸穴が形成された少なくとも1つの凸部と、該凸部に隣接して配置された凹部と、を備えており、
前記上部支持部材と前記下部支持部材とが同一形状であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の斜面設置用階段。 - 斜面に沿って間隔を隔てて設置される上部ベース部材、及び下部ベース部材と、
前記各ベース部材を夫々前記斜面に着脱自在に固定する杭部材と、
上部を前記上部ベース部材によって回動自在に軸支された上部支持部材と、
前記上部支持部材を回動自在に軸支する第一軸部、前記下部ベース部材を回動自在に軸支する第二軸部、及び第一軸部と第二軸部とを連絡する脚部、を有する連結金具と、を備え、
前記第一軸部は前記上部支持部材に対して着脱自在に構成されており、前記第一軸部による軸支を解除することにより、前記上部支持部材及び前記連結金具が前記斜面から離間した階段状と、前記上部支持部材及び前記連結金具が前記斜面に沿った略平坦状と、の間で変形するように構成したことを特徴とする斜面設置用階段。
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