JP2014041964A - 窒化物半導体発光素子の製造方法および窒化物半導体発光素子 - Google Patents

窒化物半導体発光素子の製造方法および窒化物半導体発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】窒化物半導体層や成長用基板に溝を形成する必要がないために簡易に製造することができ、歩留まり良く窒化物半導体発光素子を製造することができる窒化物半導体発光素子の製造方法および窒化物半導体発光素子を提供する。
【解決手段】空間を形成することによって、成長用基板を剥離する窒化物半導体発光素子の製造方法とその製造方法により製造された窒化物半導体発光素子である。
【選択図】図6

Description

本発明は、窒化物半導体発光素子の製造方法および窒化物半導体発光素子に関する。
半導体は今や日常生活に欠かせない存在である。照明の分野でも半導体装置の一種である発光ダイオード(LED)が、従来の蛍光灯や白熱灯にとって代わりつつある。また、LEDが、テレビジョン、パーソナルコンピュータ、携帯電話などの液晶表示パネルのバックライトや、交通信号機などに用いられていることは多くの人の知るところである。
LEDに用いられる半導体には様々な種類のものがあるが、最近ではGaN、AlN、InNおよびそれらの混晶に代表される窒化物半導体が注目されている。窒化物半導体は、AlGaInAs系半導体およびAlGaInP系半導体に比べてバンドギャップEgが大きく、直接遷移型であるため、紫外光から緑色光にわたる広い波長領域での発光が可能である。窒化物半導体は、このような特質を生かして、各種波長の光を出力する半導体レーザ素子や、紫外光から赤色光までの広い発光波長範囲をカバーできるLEDなどに利用することができる。
窒化物半導体を用いた窒化物半導体発光素子は、発光波長範囲が広いため、プロジェクターやフルカラーディスプレイへの応用が考えられている。また、発光波長を短波長化できるという特質を生かして、殺菌、浄水および公害物質の高速分解などの公衆衛生および環境分野への適用、ならびに各種医療分野への適用に期待が高まっている。それに伴い、深紫外領域(波長:200nm〜350nm)で発光する半導体発光素子の研究開発が各研究機関で精力的に進められている。
窒化物半導体はバルク単結晶としての製造が困難なために、窒化物半導体発光素子は、サファイア基板または炭化珪素基板などの異種基板上にMOCVD(有機金属気相成長法)により窒化物半導体層を結晶成長させることが行なわれている。
異種基板の中でも、サファイア基板は、エピタキシャル成長による結晶成長工程における高温アンモニア雰囲気中の安定性に優れているため、成長用基板として主に用いられている。しかしながら、サファイア基板は絶縁性基板であり、導通が取れないことからサファイア基板を挟むようにして、n電極およびp電極を設けた構造の窒化物半導体発光素子とすることができない。
したがって、サファイア基板上に窒化物半導体層を結晶成長させることにより製造される窒化物半導体発光素子は、たとえばサファイア基板上にn型窒化ガリウム層および窒化物半導体発光素子構造をエピタキシャル成長により結晶成長させた後に、n型窒化ガリウム層の表面が露出するまでエッチングし、n型窒化ガリウム層の露出した表面上にn電極を形成することによって、同一の表面側にn電極とp電極を設ける構造を有するのが一般的である。
しかしながら、同一の表面側にn電極とp電極を設けた窒化物半導体発光素子の構造とした場合には、n電極に近接したメサ部分に電流が集中しやすいことから、発光層に電流を均一に注入するのが難しく、発光層を均等に発光させるのが困難となる。また、同一の表面側で、p電極とn電極の両方にワイヤボンディング用電極を形成する必要があることから、導電性基板上に窒化物半導体を結晶成長させた、p電極またはn電極のいずれか一方にワイヤボンディング用電極を設ければ良い構造の窒化物半導体発光素子よりも有効発光面積が狭まってしまう。
このような問題を解決するため、サファイア基板上に窒化物半導体を結晶成長させた後にサファイア基板を剥離し、窒化物半導体を露出させ、窒化物半導体の露出表面上にn電極を形成することによって、窒化物半導体発光素子を製造する方法がある。
たとえば特許文献1には、サファイア基板上に一又は二以上のGaN層を形成した後にレーザースクライビング若しくは反応性イオンエッチングによりGaN層の選択的除去を行なって溝を形成し、その後、GaN層に導電性基板を結合し、サファイア基板をレーザーリフトオフによって除去する方法が開示されている(特許文献1の段落[0040]等)。
また、非特許文献1には、溝が形成されたサファイア基板の表面上にAlNバッファ層を成長することによって、AlNバッファ層中にボイド(空間)を形成し、AlNバッファ層中のボイドを利用してサファイア基板を分離する方法が開示されている。
特表2007−534164号公報
S. Hwang et al., "276 nm Substrate-Free Flip-Chip AlGaN Light-Emitting Diodes", Applied Physics Express 4 (2011) 032102
しかしながら、上記の特許文献1および非特許文献1に記載の方法を窒化物半導体発光素子の製造に適用した場合には、GaN層に溝を形成する工程、およびサファイア基板の表面に溝を形成する工程が必要となるため、窒化物半導体発光素子の製造工程が複雑になって、歩留まり良く窒化物半導体発光素子を製造することができないという問題があった。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、窒化物半導体層や成長用基板に溝を形成する必要がないために簡易に製造することができ、歩留まり良く窒化物半導体発光素子を製造することができる窒化物半導体発光素子の製造方法および窒化物半導体発光素子を提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、成長用基板の第1の表面上にAlを含有する窒化物半導体からなるバッファ層を形成する工程と、バッファ層上に、第1導電型窒化物半導体層と、発光層と、第2導電型窒化物半導体層とをこの順序で結晶成長させることによって、多層窒化物半導体層を形成する工程と、多層窒化物半導体層を形成する工程の後に多層窒化物半導体層を支持基板の表面上に接合する工程と、支持基板の表面上に接合する工程の後に成長用基板の第2の表面側から成長用基板を薄型化する工程と、成長用基板の第2の表面側から光を照射することによって、光の少なくとも一部をバッファ層に吸収させて、成長用基板を剥離する工程と、を含み、成長用基板を剥離する工程においては、光の少なくとも一部を吸収したバッファ層の少なくとも一部が分解して生成した窒素ガスにより、成長用基板とバッファ層または多層窒化物半導体層との間に空間を形成することによって、成長用基板を剥離する、窒化物半導体発光素子の製造方法を提供することができる。
本発明の第1の態様の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、バッファ層がAlNからなることが好ましい。
本発明の第1の態様の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、多層窒化物半導体層とバッファ層との合計の厚さが3μm以上であることが好ましい。
本発明の第1の態様の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、バッファ層は成長用基板の第1の表面に接するようにして形成されることが好ましい。
本発明の第1の態様の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、成長用基板を薄型化する工程において、成長用基板の厚さは100μm以下とされることが好ましい。
本発明の第1の態様の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、成長用基板を薄型化する工程の後に成長用基板の第2の表面を鏡面研磨する工程をさらに含むことが好ましい。
本発明の第1の態様の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、光の照射領域が、全ての辺の長さが300μm以上の矩形であることが好ましい。
本発明の第1の態様の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、光の波長が200nm以下であることが好ましい。
本発明の第1の態様の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、光は、ArFエキシマレーザ装置から照射されることが好ましい。
本発明の第1の態様の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、成長用基板がサファイア基板であることが好ましい。
本発明の第2の態様によれば、成長用基板の第1の表面上に、Alを含有する窒化物半導体からなるバッファ層と、第1導電型窒化物半導体層と、発光層と、第2導電型窒化物半導体層とをこの順序で結晶成長させることによって、多層窒化物半導体層を形成する工程と、多層窒化物半導体層を形成する工程の後に多層窒化物半導体層を支持基板の表面上に接合する工程と、支持基板の表面上に接合する工程の後に成長用基板の第2の表面側から成長用基板を薄型化する工程と、成長用基板の第2の表面側から光を照射することによって、少なくとも光が照射された領域における成長用基板を粉砕して、空間を形成して、成長用基板を剥離する工程と、を含む窒化物半導体発光素子の製造方法を提供することができる。
本発明の第3の態様によれば、成長用基板の第1の表面上に、Alを含有する窒化物半導体からなるバッファ層と、第1導電型窒化物半導体層と、発光層と、第2導電型窒化物半導体層とをこの順序で結晶成長させることによって、多層窒化物半導体層を形成する工程と、多層窒化物半導体層を形成する工程の後に多層窒化物半導体層に接合材料を接合する工程と、成長用基板の第2の表面側から光を照射して、バッファ層および多層窒化物半導体層の少なくとも一方を変形させ、バッファ層または多層窒化物半導体層と成長用基板との間に空間を形成して成長用基板を剥離する工程と、を含む、窒化物半導体発光素子の製造方法を提供することができる。
本発明の第4の態様によれば、本発明の第1〜3の態様の窒化物半導体発光素子の製造方法によって製造された窒化物半導体発光素子を提供することができる。
本発明の第4の態様の窒化物半導体発光素子においては、窒化物半導体発光素子の発光波長が320nm未満であることが好ましい。
本発明によれば、窒化物半導体層や成長用基板に溝を形成する必要がないために簡易に製造することができ、歩留まり良く窒化物半導体発光素子を製造することができる窒化物半導体発光素子の製造方法および窒化物半導体発光素子を提供することができる。
実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な平面図である。 実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な平面図である。 実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な断面図である。 (a)は実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法の光の照射方法の好ましい一例を示す図解する模式的な平面図であり、(b)は実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法の光の照射方法の好ましい一例を示す図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法の光の照射方法のさらに好ましい一例を示す図解する模式的な平面図である。 成長用基板、バッファ層および多層窒化物半導体層の側壁を覆うように保護膜を設ける工程の一例を図解する模式的な断面図である。 成長用基板、バッファ層および多層窒化物半導体層の側壁を覆うように保護膜を設けなかった場合における多層窒化物半導体層を支持基板に接合する工程の一例を図解する模式的な断面図である。 成長用基板、バッファ層および多層窒化物半導体層の側壁を覆うように保護膜を設けた場合における多層窒化物半導体層を支持基板に接合する工程の一例を図解する模式的な断面図である。 成長用基板、バッファ層および多層窒化物半導体層の側壁を覆うように保護膜を設けた場合における多層窒化物半導体層から支持基板を剥離する工程の一部の一例を図解する模式的な断面図である。 成長用基板、バッファ層および多層窒化物半導体層の側壁を覆うように保護膜を設けた場合における多層窒化物半導体層から支持基板を剥離する工程の一部の一例を図解する模式的な断面図である。 実施の形態2の窒化物半導体発光素子の製造方法において、多層窒化物半導体層から成長用基板を剥離する工程の一例を図解する模式的な断面図である。 実施の形態3の窒化物半導体発光素子の製造方法において、多層窒化物半導体層から成長用基板を剥離する工程の一例を図解する模式的な断面図である。 実験例1において、チップに光を照射する工程の一例を図解する模式的な断面図である。 (a)は実験例1においてチップに光を照射する工程の一例を図解する模式的な断面図であり、(b)は(a)の光の照射後のノンドープAlNバッファ層の状態の模式的な平面図である。 実験例1において導電性接着剤の設置位置とずれた箇所に光を照射する工程の一例を図解する模式的な断面図である。 (a)は導電性接着剤の設置位置とずれた箇所に光を照射する工程の一例を図解する模式的な断面図であり、(b)は(a)の光の照射後のノンドープAlNバッファ層の状態の模式的な平面図である。 実験例1のチップの模式的な断面図である。 実験例2のチップの模式的な断面図である。 実験例3において光の照射によってノンドープAlNバッファ層および多層窒化物半導体層が粉砕された状態を図解する模式的な平面図である。 実験例4において光の照射によりサファイア基板が粉砕された状態を図解する模式的な平面図である。 図26のXXVII−XXVIIに沿った模式的な断面図である。 (a)は実験例7において光の照射によって多層窒化物半導体層からサファイア基板を剥離した状態を図解する模式的な平面図であり、(b)は(a)の状態を図解する模式的な断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
<実施の形態1>
(バッファ層の形成)
まず、図1の模式的断面図に示すように、成長用基板1の第1の表面1a上にAlを含有する窒化物半導体からなるバッファ層2を形成する。
成長用基板1としては、成長用基板1の第1の表面1a上にAlを含有する窒化物半導体からなるバッファ層2を形成することができるものであれば特に限定されないが、サファイア(Al23)基板を用いることが好ましい。サファイア(Al23)は、たとえば150nm〜1000nmにわたる広い波長領域の光に対して高い透過率を有していることから、成長用基板1の材料として好適である。
バッファ層2としては、たとえばAlx1Iny1Gaz1N(0<x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1)の式で表わされる窒化物半導体を用いることができ、なかでもAlNを用いることがより好ましい。バッファ層2としてAlNを用いた場合には、バッファ層2の熱分解により発生する金属がAlの1種類となり、他の金属との合金などが形成されることがないため、空間の形成による成長用基板1の剥離をより円滑に行なうことができる。
バッファ層2は、成長用基板1の第1の表面1aに接するようにして形成されることが好ましい。後述する成長用基板1を剥離する工程において、照射された光をバッファ層2が吸収して熱分解することにより窒素ガスが発生するが、バッファ層2が成長用基板1の第1の表面1aに接するようにして形成されている場合には、当該窒素ガスにより、成長用基板1とその一部が分解されたバッファ層2、またはバッファ層2の全部が分解された場合は、後述する多層窒化物半導体層との間に空間が形成されやすくなるため、空間の形成による成長用基板1の剥離をより円滑に行なうことができる。
バッファ層2の形成方法は、特に限定されず、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法などの結晶成長法が用いられてもよく、スパッタリング法などの物理的気相成長法が用いられてもよい。バッファ層2は結晶質であってもよく、非晶質であってもよい。
(多層窒化物半導体層の形成)
次に、図2の模式的断面図に示すように、バッファ層2上に、n型窒化物半導体層3と、発光層4と、p型窒化物半導体層5とをこの順序で結晶成長させることによって、多層窒化物半導体層6を形成する。
n型窒化物半導体層3としては、たとえばAlx2Iny2Gaz2N(0≦x2≦1、0≦y2≦1、0≦z2≦1、x2+y2+z2≠0)の式で表わされる窒化物半導体にn型不純物をドープしたものを用いることができる。n型不純物としては、たとえばシリコンなどを用いることができる。
発光層4としては、たとえばAlx3Iny3Gaz3N(0≦x3≦1、0≦y3≦1、0≦z3≦1、x3+y3+z3≠0)の式で表わされる窒化物半導体からなる量子井戸層を1つのみ含む単一量子井戸発光層(SQW)を用いることができる。また、発光層4としては、たとえばAlx3Iny3Gaz3N(0≦x3≦1、0≦y3≦1、0≦z3≦1、x3+y3+z3≠0)の式で表わされる窒化物半導体からなる量子井戸層の複数と、当該量子井戸層の間に当該量子井戸層よりもバンドギャップの大きいたとえばAlx4Iny4Gaz4N(0≦x4≦1、0≦y4≦1、0≦z4≦1、x4+y4+z4≠0)の式で表わされる窒化物半導体からなる量子障壁層を含む多重量子井戸発光層(MQW)を用いることができる。なお、発光層4には、n型不純物および/またはp型不純物がドープされていてもよい。発光層4にドープされるn型不純物としては、たとえばシリコンなどを用いることができ、p型不純物としては、たとえばマグネシウムなどを用いることができる。
p型窒化物半導体層5としては、たとえばAlx5Iny5Gaz5N(0≦x5≦1、0≦y5≦1、0≦z5≦1、x5+y5+z5≠0)の式で表わされる窒化物半導体にp型不純物をドープしたものを用いることができる。p型不純物としては、たとえばマグネシウムなどを用いることができる。
多層窒化物半導体層6とバッファ層2との合計の厚さT1は3μm以上であることが好ましく、4μm以上であることがより好ましい。多層窒化物半導体層6とバッファ層2との合計の厚さT1が3μm以上である場合、特に4μm以上である場合には、後述する成長用基板1を剥離する工程において、光の照射によりバッファ層2が熱分解して成長用基板1とその一部が分解されたバッファ層2、またはバッファ層2の全部が分解された場合は、多層窒化物半導体層6との間に空間が形成される際に多層窒化物半導体層6は応力を受けるが、当該応力による多層窒化物半導体層6への衝撃を抑え、多層窒化物半導体層6にクラックが発生するのを抑えることができる傾向が大きくなる。
多層窒化物半導体層6とバッファ層2との合計の厚さT1が3μm以上である場合には、成長用基板1と発光層4との間の距離T2は、T1>T2の関係を維持しつつ、3μm以上であることが好ましい。この場合には、後述する成長用基板1を剥離する工程において、光の照射によりバッファ層2が熱分解する箇所と、発光層4との間の距離T2が大きくなり、バッファ層2に光を照射する際に発生する熱の発光層4に対する影響も抑制されるため好ましい。
多層窒化物半導体層6とバッファ層2との合計の厚さT1は10μm以下であることが好ましい。多層窒化物半導体層6とバッファ層2との合計の厚さT1が10μm以下である場合には、多層窒化物半導体層6の形成時間および原料コストの増大を抑えることができる。
次に、多層窒化物半導体層6の積層後の成長用基板1を分割することによってチップ化する。チップの表面の大きさは、特に限定されず、たとえば1辺が4mmの正方形状、1辺が5mmの正方形状、および1辺が10mmの正方形状など、さらには、矩形形状などを挙げることができる。チップの表面を大面積化することによって、大出力化が可能となるため、好ましい。
なお、チップ化は、この段階で行なわなくてもよく、ウエハの状態で加工を進め、最終段階でチップ化を行なってもよい。
(多層窒化物半導体層の接合)
次に、図3の模式的断面図に示すように、多層窒化物半導体層6を支持基板9の表面上に接合する。
多層窒化物半導体層6を支持基板9の表面上に接合する方法は特に限定されないが、たとえば多層窒化物半導体層6上に積層されたp側電極7と、支持基板9の表面上に設置された接合材料8とを接合することにより行なうことができる。
p側電極7としては、p型窒化物半導体層5と接触抵抗が低い材料を好適に用いることができ、たとえば、Pd層とAu層との積層体、Ni層とAu層との積層体、Al層、Ni層またはPt層などを用いることができる。なかでも、n側から光を取り出す構造において、発光層4からの発光をp側電極7でより高い反射率で反射させる観点からは、p側電極7としてAl層を用いることが好ましいが、Ni層およびPt層も発光層4からの発光に対して比較的高い反射率を有しており、p型窒化物半導体層5との接触抵抗も低くなる観点から好ましい。
p側電極7の形成方法は特に限定されないが、たとえばEB(Electron Beam)蒸着法などを用いることができる。
また、p側電極7が形成されるp型窒化物半導体層5の表面は、p側電極7の形成に先立って酸処理が行なわれていてもよく、酸処理は、たとえば、p型窒化物半導体層5の表面をフッ酸に3分間浸漬した後に、水洗し、乾燥することにより行なうことができる。
また、p側電極7の形成後には、p側電極7の熱処理が行なわれてもよく、p側電極7の熱処理は、たとえば、酸素雰囲気、窒素雰囲気または乾燥空気の雰囲気下で、約800℃で約10分間、p側電極7を加熱することにより行なうことができる。
支持基板9としては、たとえば、Si、SiC若しくはGaAs等の半導体から成る半導体基板、または金属単体基板若しくは2種以上の金属の複合体から成る金属基板を用いることができる。金属基板としては、たとえば、Ag、Cu、AuおよびPt等の高導電性金属から選択された1種以上の金属と、W、Mo、CrおよびNi等の高硬度の金属から選択された1種以上の金属とからなるものを用いることができる。また、金属基板としては、たとえば、Cu−WまたはCu−Moなどの複合体を用いることもできる。また、支持基板9としては、放熱性に優れたセラミックなどを用いることもできる。
接合材料8としては、Au、Sn、Pd、In、Ti、Ni、W、Mo、Au−Sn、Sn−Pd、In−Pd、Ti−Pt−AuまたはTi−Pt−Sn等を用いることが好ましい。接合材料8としてこれらの材料を用いた場合には、共晶反応により、p側電極7と接合することが可能となる。なお、共晶反応により形成された共晶形成層は、p側電極7との接合時に互いに拡散して共晶を形成する層である。
共晶形成層の組み合わせとしては、たとえば、Au−Sn、Sn−Pd、またはIn−Pdの組み合わせなどが可能である。また、接合材料8を共晶反応によりp側電極7と接合する場合には、その接合温度は、たとえば150℃〜400℃程度の範囲とすることができる。
また、接合材料8としては、Agなどを含有する熱硬化型の導電性接着剤を使用することもできる。接合条件としては、たとえば、数百N〜数kN程度の加圧を行い、150℃〜400℃程度に加熱し、真空若しくは窒素雰囲気中で、15分程度保持する条件を挙げることができる。
なお、上記においては、成長用基板1側から、バッファ層2、n型窒化物半導体層3、発光層4、p型窒化物半導体層5とし、p型窒化物半導体層5上にp側電極7を形成し、支持基板9の表面上に設置された接合材料8とを接合する例を示したが、上下反転する構成とする事も可能である。具体的には、成長用基板1側から、バッファ層2、p型窒化物半導体層5、発光層4、n型窒化物半導体層3の順に積層し、n型窒化物半導体層3上にn側電極を形成し、支持基板9の表面上に設置された接合材料8とを接合することも可能である。
(成長用基板の薄型化)
次に、図4の模式的断面図に示すように、成長用基板1の第2の表面1b側から成長用基板1を薄型化する。成長用基板1を薄型化する方法は特に限定されないが、たとえば、成長用基板1の第2の表面1bを研削および/または研磨することにより行なうことができる。
成長用基板1の薄型化により、成長用基板1の厚さt1は、100μm以下とされることが好ましく、80μm以下とされることがより好ましく、60μm以下とされることが特に好ましい。成長用基板1の厚さt1が100μm以下である場合、より好ましくは80μm以下である場合、特に60μm以下である場合には、後述する成長用基板1を剥離する工程において、光の照射によりバッファ層2を熱分解して、成長用基板1と、その一部が分解したバッファ層2または多層窒化物半導体層6との間に空間が形成されやすくなるため、成長用基板1の剥離をより円滑に行なうことができるようになる。
また、成長用基板1の薄型化により、成長用基板1の厚さt1は、20μm以上とされることが好ましい。成長用基板1の薄型化により、成長用基板1の厚さt1が20μm以上とされた場合には、成長用基板1が薄くなりすぎることによって、たとえば、発光効率の低下などといった多層窒化物半導体層6に悪影響が及ぶ可能性が低くなる。
成長用基板1を薄型化した後には、成長用基板1の第2の表面1bを鏡面研磨することが好ましい。成長用基板1の第2の表面1bを鏡面とすることによって、後述する成長用基板1を剥離する工程において照射された光が、成長用基板1の第2の表面1bで散乱されないため、バッファ層2に均一に光を照射することが可能となるため、成長用基板1の均一な剥離が可能となる。
本明細書において、「鏡面」とは、従来から公知の鏡面研磨プロセスで実施可能な鏡面を意味する。
以下、成長用基板1を薄型化する方法の好ましい一例について説明する。まず、成長用基板1の第2の表面1bを研削することによって、成長用基板1の厚さを、たとえば150μm〜200μm程度とする。次に、研削によって生じたスクラッチ傷を除去し、研削後の成長用基板1の第2の表面の鏡面性を向上させるため、たとえば40μm〜100μm程度の厚さになるまで研磨により薄くする。その後、CMP(化学機械研磨)を実施する。CMPを実施することにより、さらに、数μm程度薄膜化される。CMPにより成長用基板1の第2の表面のスクラッチ傷を除去することができるため、成長用基板1の第2の表面1bにおいて、照射された光10が散乱されず、バッファ層2に均一に照射することが可能となる。また、CMPによって、成長用基板1に形成されたスクラッチ傷がその一部が熱分解したバッファ層2、または、多層窒化物半導体層6に転写されるのを防ぐことができる。
また、バッファ層2に照射される光の均一性が低下した場合でも、成長用基板1を剥離することができる場合には、成長用基板1の第2の表面1bを粗面としてもよい。なお、成長用基板1の第2の表面1bが粗面であるとは、CMPを行なわずに、成長用基板1の第2の表面1bを研削および/または研磨した後の表面状態よりも粗い面を意味する。
(成長用基板の剥離)
次に、図5の模式的断面図に示すように、成長用基板1の第2の表面1b側から光10を照射することによって、光10の少なくとも一部をバッファ層2に吸収させて、成長用基板1を剥離する。
ここで、成長用基板1の剥離においては、光10の少なくとも一部をAlを含有する窒化物半導体からなるバッファ層2が吸収し、バッファ層2の少なくとも一部が熱分解して窒素ガスが生成する。この窒素ガスにより、応力波が発生し、応力波の力によって薄型化された成長用基板1が変形することで、成長用基板1と多層窒化物半導体層6との間に、たとえば図6の模式的断面図に示すような空間11が形成される。そして、この空間11の形成により、成長用基板1を剥離することができる。
したがって、実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、従来の特許文献1および非特許文献1に記載の方法のように溝を形成する必要がないため、従来の特許文献1および非特許文献1に記載の方法と比較して、簡易かつ歩留まり良く窒化物半導体発光素子を製造することができる。
また、実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、成長用基板1を薄型化することによって、光照射により発生する応力波の影響を成長用基板1側に逃がすことができるため、非特許文献1に記載の方法のように、衝撃緩和としての溝を別途形成する必要がない。また、ボイドなどの空間形成のための製造工程も不要となる点でも、非特許文献1に記載の方法よりも優れている。
(光の照射)
図7に、成長用基板1の第2の表面1bに対する光10の照射方法の一例を図解する模式的な平面図を示す。図7に示すように、光10は、成長用基板1の第2の表面1bにおいて、光10の照射領域12を矢印13の方向に移動させながら照射される。
図7の上側に示されるように、照射領域12が互いに重複しないように、照射領域12を隣接させて光10を照射してもよく、図7の下側に示されるように、照射領域12の少なくとも一部を重複させながら光10を照射してもよい。
ここで、光10の1照射の照射領域12は、全ての辺の長さが300μm以上の矩形であることが好ましく、一辺の長さW1が300μm以上の正方形であることがより好ましい。たとえば図8の模式的平面図に示すように、照射領域12が円形となるように光10を照射することもできるが、照射領域12が円形である場合、チップサイズの全面をくまなく照射するためには、照射領域12の少なくとも一部を重複させなければならない。また、図7の下側に示されるように照射領域12の少なくとも一部を重複させながら光10を照射する場合であっても、矩形または正方形を用いた場合には、光10の照射領域12の面積を有効に利用できる。
さらに、光10の照射領域12は、一辺の長さW1が500μm以上の正方形であることがより好ましく、一辺の長さW1が800μm以上の正方形であることがさらに好ましい。光10の照射領域12が、一辺の長さW1が500μm以上の正方形である場合には、光10の照射歩留まりが向上し、一辺の長さW1が800μm以上の正方形である場合には、1回の照射面積が大きくなり、成長用基板1の剥離に必要な光10の照射回数が低減するため、スループットが上がる。
また、光10の照射領域12は、一辺の長さW1が2000μm以下の正方形であることが好ましい。光10の照射領域12が一辺の長さW1が2000μm以下の正方形である場合には、成長用基板1の剥離に必要な光10のエネルギー密度を容易に得ることができる。
なお、本明細書において、「矩形」および「正方形」は、厳密に、「矩形」および「正方形」であることを意味しておらず、たとえば下記に示すメタルマスクまたはフォトマスクによる整形可能な程度に変更されていてもよい。たとえば、「矩形」および「正方形」には、光の干渉などにより、矩形または正方形の4隅が正確に直角ではなく、丸みを帯びているものも含まれる。また、「正方形」には、フォトマスクやメタルマスクが正方形であっても、光学系の調整により、一辺の長さが完全に同一にならないものなども含まれる。
なお、実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、光10の照射領域12の面積が大きい方が、成長用基板1と、その一部が熱分解したバッファ層2または多層窒化物半導体層6との間に形成される空間11も大きくなるため、円滑に空間11を形成でき、成長用基板1を容易に剥離できる傾向にある。また、光10の照射領域12は、たとえば、メタルマスクまたはフォトマスクなどで整形することができる。
また、成長用基板1の第2の表面1bに照射される光10の波長は、200nm以下であることが好ましい。照射される光10の波長が200nm以下である場合には、成長用基板1がサファイア基板であるときに、光10が成長用基板1を好適に透過し、Alを含有する窒化物半導体からなるバッファ層2が光10を効率的に吸収して熱分解する傾向にある。特に、バッファ層2をAlNとした場合に好適である。
光10の照射条件の一例としては、光10の光源としてはArFエキシマレーザ装置を用いることができ、光10のエネルギ密度は500〜8000mJ/cm2程度とすることができる。
なお、成長用基板1の第2の表面1bをCMPなどによって鏡面研磨した場合でも、成長用基板1の第2の表面1bには僅かなスクラッチ傷が残ることになる。たとえば図9の模式的断面図に示すように、成長用基板1の第2の表面1bにスクラッチ傷14が形成されている場合には、光10の照射後に成長用基板1に反りが生じるため、成長用基板1と、その一部が熱分解したバッファ層2または多層窒化物半導体層6との間に空間11が形成されやすくなる。たとえば、スクラッチ傷14の深さが50nm程度、開口部の幅が20μm程度よりも小さい場合に、空間形成がされやすくなる。また、スクラッチ傷14の深さは30nm程度、開口部の幅が10μm程度よりも小さいことがより好ましい。この場合には、光10の照射の悪影響も少なく、また、成長用基板1の反りも生じるため、空間11の形成にとってより好ましい。
一方、CMPを行なわずに成長用基板1の第2の表面1bが研削および/または研磨されて、成長用基板1の第2の表面1bが粗面とされた場合には、成長用基板1の第2の表面1bに形成されるスクラッチ傷14が多くなりすぎるため、成長用基板1の第2の表面1bに照射された光10が散乱する結果、成長用基板1の均一な剥離が困難となる場合がある。
図10(a)の模式的平面図および図10(b)の模式的断面図に、光10の照射方法の好ましい一例を示す。図10(a)および図10(b)に示すように、多層窒化物半導体層6の外縁から照射領域12がはみ出るように矢印13の方向に移動させながら光10を照射することが好ましく、たとえば、照射領域12の一辺の長さW1を300μmとしたときの多層窒化物半導体層6の外縁からのはみ出し幅W2が60μm以上となるように矢印13の方向に移動させながら光10を照射することがより好ましい。照射領域12の一辺の長さをW1としたとき、はみ出し幅W2が、W1/5≦W2≦W1/2の範囲にあるとよい。上記範囲に設定することで、照射領域12のうち、半導体領域の重なりが十分に確保され、空間形成が円滑に行なわれるため好ましい。この場合、端部は、バッファ層2や多層窒化物半導体層6の一端が開放されており、熱分解により発生するAlおよび窒素ガスを効果的に外部に逃がすことができる。
特に、図11の模式的平面図に示すように、照射領域12を矢印13a,13b,13c,13dの方向に移動させながら光10を照射(ステップアンドリピート法)することがさらに好ましく、照射領域12の一辺の長さをW1としたとき、照射領域12の多層窒化物半導体層6の外縁からのはみ出し幅W2がW1/5≦W2≦W1/2の範囲に設定し、照射領域12を矢印13a,13b,13c,13dの方向に移動させながら光10を照射することが特に好ましい。この場合、端部は、バッファ層2や多層窒化物半導体層6の一端が開放されており、熱分解により発生するAlおよび窒素ガスを効果的に外部に逃がすことができる。
この場合も、照射領域12が互いに重複しないように、照射領域12を隣接させて光10を照射してもよく、照射領域12の少なくとも一部を重複させながら光10を照射してもよい。
(保護膜の設置)
また、図12の模式的断面図に示すように、少なくとも、成長用基板1、バッファ層2および多層窒化物半導体層6の側壁を覆うようにSiO2などの保護膜15を設けることが好ましい。図13の模式的断面図に示すように、成長用基板1、バッファ層2および多層窒化物半導体層6の側壁に接合材料8が付着している場合には、成長用基板1の円滑な剥離が阻害される場合がある。しかしながら、図12に示すように、保護膜21を設けることによって、たとえば図14の模式的断面図に示すように、成長用基板1、バッファ層2および多層窒化物半導体層6の側壁への接合材料8の付着を防止することができる。
その後、図15の模式的断面図に示すように保護膜15を除去した後に、端部は、バッファ層2および多層窒化物半導体層6の一端が開放されており、熱分解により発生するAlおよび窒素ガスを効果的に外部に逃がすことができる。よって、保護膜15を除去した後に、上述の成長用基板の薄膜化工程を実施し、上述の光10の照射により、図16の模式的断面図に示すように、成長用基板1を円滑に剥離することができる。
なお、保護膜15を形成しない場合であっても、成長用基板1の端部において、バッファ層2および/または多層窒化物半導体層6の一端が開放されていればよい。接合材料8を調整することによって上記の開放を実現できればよいが、保護膜15を用いることで、歩留まり良く、上記の開放の構成をより容易に実現することができるために好ましい。
(n側電極の形成)
上記のようにして、成長用基板1を剥離した後には、その一部が熱分解したバッファ層2上、若しくは、バッファ層2の全部が熱分解した場合には多層窒化物半導体層6のn型窒化物半導体層3の表面に付着したAlや光10の照射により発生するその他の生成物などを除去することなどによって、n型窒化物半導体層3の表面を露出させる。そして、n型窒化物半導体層3の露出させた表面上にn側電極を形成する。これにより、実施の形態1の窒化物半導体発光素子を製造することができる。
その一部が熱分解したバッファ層2上、若しくは、バッファ層2の全部が熱分解した場合には多層窒化物半導体層6のn型窒化物半導体層3の表面に付着したAlや光10の照射により発生するその他の生成物などを除去してn型窒化物半導体層3の表面を露出させる方法は特に限定されないが、たとえば、その一部が熱分解したバッファ層2上、若しくは、バッファ層2の全部が熱分解した場合には多層窒化物半導体層6のn型窒化物半導体層3の表面に付着したAlや光10の照射により発生するその他の生成物などをリン酸と硝酸との混合液、水酸化カリウム水溶液、またはTMAH(tetramethylammonium hydroxide)などにより除去した後、ドライエッチングまたはウエットエッチングなどでn型窒化物半導体層3の表面の一部までを除去する方法などが挙げられる。また、たとえば研削および/または研磨によっても除去することが可能である。
n側電極としては、たとえば、Al、Ti、MoおよびAuからなる群から選択された少なくとも1種の金属を蒸着法などによって積層したものなどを用いることができる。n側電極は、光取り出しを向上させる観点から、n型窒化物半導体層3の全面に形成されたものに限定されず、メッシュ形状に形成されたものを用いてもよい。
また、n型窒化物半導体層3の表面を露出させる際にドライエッチングまたはウエットエッチングを用いた場合には、エッチングによるダメージを除去するため、熱処理を行なうこともできる。このような熱処理は、たとえば、窒素雰囲気で、400℃で5分間、加熱することにより行なうことができる。
上記のようにして製造された窒化物半導体発光素子の発光波長は320nm未満であることが好ましく、300nm以下であることがより好ましい。発光波長が320nm未満、特に300nm以下の窒化物半導体発光素子のn型窒化物半導体層3のAl組成は25%以上と高いものとすることができる。そのため、n型窒化物半導体層3をAlNからなるバッファ層2と比較的近い格子定数の窒化物半導体より形成することができるため、n型窒化物半導体層3の結晶性を高くすることができる。
(作用効果)
上述したように、実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、光10の少なくとも一部をAlを含有する窒化物半導体からなるバッファ層2に照射して吸収させ、バッファ層2の一部または全部を熱分解して窒素ガスを生成させる。そして、このバッファ層2の熱分解により発生した窒素ガスにより、応力波を発生させ、応力波の力によって薄型化された成長用基板1を変形させることで、成長用基板1と、その一部が熱分解したバッファ層2または多層窒化物半導体層6と、の間に空間11を形成している。そして、この空間11の形成により、成長用基板1を剥離している。
したがって、実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、従来の特許文献1および非特許文献1に記載の方法のように溝を形成する必要ないため、従来の特許文献1および非特許文献1に記載の方法と比較して、簡易かつ歩留まり良く窒化物半導体発光素子を製造することができる。
また、実施の形態1の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、成長用基板1を薄型化することによって、光照射により発生する応力波の影響を成長用基板1側に逃がすことができるため、非特許文献1に記載の方法のように、衝撃緩和としての溝を別途形成する必要がない。また、ボイドなどの空間形成のための製造工程も不要となる点でも、非特許文献1に記載の方法よりも優れている。
<実施の形態2>
実施の形態2の窒化物半導体発光素子の製造方法は、光の照射により成長用基板を粉砕して、空間を形成し、多層窒化物半導体層から成長用基板を剥離することを特徴としている。
以下、実施の形態2の窒化物半導体発光素子の製造方法の一例について説明する。まず、図1および図2に示すように、成長用基板1の第1の表面1a上に、バッファ層2、n型窒化物半導体層3と、発光層4と、p型窒化物半導体層5とをこの順序で結晶成長させることによって多層窒化物半導体層6を形成する。
次に、図3に示すように、多層窒化物半導体層6を支持基板9の表面上に接合し、図4に示すように、成長用基板1の第2の表面1b側から成長用基板1を薄型化する。
次に、図17の模式的断面図に示すように、成長用基板1の第2の表面側から光10を照射することによって、少なくとも光10が照射された領域における成長用基板1を粉砕して、空間11を形成する。すなわち、薄型化された成長用基板1に、適切なエネルギを有する光10を照射した場合には、光10の少なくとも一部をAlを含有する窒化物半導体からなるバッファ層2に照射して吸収させ、バッファ層2の一部または全部を熱分解して窒素ガスを生成する。そして、バッファ層2の熱分解により発生した窒素ガスにより、応力波を発生させ、応力波の力によって、光10を照射した箇所の成長用基板1を粉砕させることができる。成長用基板1が粉砕して飛散することによって、多層窒化物半導体層6と接合された成長用基板1が存在しなくなるため、非常に広い状態の空間11が形成される。これにより、多層窒化物半導体層6から成長用基板1を円滑に剥離することができる。
また、成長用基板1が粉砕することによって、光10の照射により発生する応力波の多層窒化物半導体層6側への影響を抑制することができる観点からも好ましい。実施の形態2の窒化物半導体発光素子の製造方法においても、従来の特許文献1および非特許文献1に記載の方法のように、溝を形成することなく成長用基板1の剥離が可能であるため、簡易かつ歩留まり良く窒化物半導体発光素子を製造することができる。
実施の形態2においても、多層窒化物半導体層6とバッファ層2との合計の厚さは3μm以上であることが好ましい。この場合には、光10の照射領域と非照射領域とにおける多層窒化物半導体層6の分離を抑制することができるため、1ショットの照射領域における成長用基板1を随時粉砕していくことで、大面積の成長用基板1の剥離が可能となる。
実施の形態2においては、成長用基板1の厚さは50μm以下であることが好ましい。この場合には、成長用基板1を粉砕することによって成長用基板1を剥離する場合に、照射に必要な光10のエネルギを低く抑えることができる。
また、薄型化後の成長用基板1の第2の表面1bが粗面である場合には、成長用基板1を容易に粉砕することができるため好ましい。
また、成長用基板1を粉砕する工程では、光10の照射領域12が大きいほど、発生する応力波も大きくなるため、成長用基板1を容易に粉砕して剥離することができる。
その後は、実施の形態1と同様に、n型窒化物半導体層3の表面上にn側電極を形成することによって、実施の形態2の窒化物半導体発光素子を製造することができる。
上述したように、実施の形態2の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、光10の照射により成長用基板1を粉砕して、空間11を形成し、成長用基板1を剥離している。
したがって、実施の形態2の窒化物半導体発光素子の製造方法においても、従来の特許文献1および非特許文献1に記載の方法のように溝を形成する必要ないため、従来の特許文献1および非特許文献1に記載の方法と比較して、簡易かつ歩留まり良く窒化物半導体発光素子を製造することができる。
また、実施の形態2の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、成長用基板1を薄型化することによって、光の照射により成長用基板1を粉砕することができるため、非特許文献1に記載の方法のように、衝撃緩和としての溝を別途形成する必要がない。また、ボイドなどの空間形成のための製造工程も不要となる点でも、非特許文献1に記載の方法よりも優れている。
実施の形態2における上記以外の説明は、実施の形態1と同様であるため、その説明については、ここでは省略する。
<実施の形態3>
実施の形態3の窒化物半導体発光素子の製造方法は、光の照射により生じた応力波により、成長用基板から分離した多層窒化物半導体層が接合材料側に変形するため、結果として、バッファ層または多層窒化物半導体層と成長用基板との間に空間を形成することにより、成長用基板を剥離することを特徴としている。
以下、実施の形態3の窒化物半導体発光素子の製造方法の一例について説明する。まず、図1および図2に示すように、成長用基板1の第1の表面1a上に、バッファ層2、n型窒化物半導体層3と、発光層4と、p型窒化物半導体層5とをこの順序で結晶成長させることによって多層窒化物半導体層6を形成する。
次に、多層窒化物半導体層6上にp側電極7を形成した後に、p側電極7に接合材料8を接合し、図18の模式的断面図に示すように、成長用基板1の第2の表面側から光10を照射することによって、バッファ層2の少なくとも一部が熱分解し、成長用基板1から分離した多層窒化物半導体層6が光10の照射によって生じた応力波によって接合材料8側に変形するため、結果として、バッファ層2または多層窒化物半導体層6と成長用基板1との間に空間11を形成する。これにより、成長用基板1からバッファ層2または多層窒化物半導体層6を剥離することができるため、結果的に、成長用基板1の剥離が可能となる。なお、図18に示す例では、光10を照射した領域と、光10を照射していない領域とにおけるバッファ層2および多層窒化物半導体層6などが連続膜となっているが、光10が照射された結果、光10を照射した領域が、光10が照射されていない領域と分離する場合も含まれる。また、実施の形態3においては、成長用基板1を薄型化する必要はない。
実施の形態3において、接合材料8としては、光10の照射によって生じる応力波による衝撃を吸収できる材質が用いられる。このような応力波による衝撃を吸収できる材質としては、たとえば、ポリイミドテープ(ポリイミド樹脂を基材として、その上に粘着材を設けたテープ)、カーボンテープ(基材上の粘着材にカーボン粒子を含有させたテープ)、カプトンテープ(ポリイミド樹脂を基材として、その上にシリコーン系粘着材を塗布したテープ)、またはエラストマー樹脂などを挙げることができる。
また、実施の形態1〜実施の形態3において、光の光源としては、たとえばArFエキシマレーザ装置を用いることができ、光照射のパルス幅はたとえば20ナノ秒とすることができる。光の照射領域は、メタルマスクまたはフォトマスクなどで整形を行なうことによって、たとえば1辺が100μm〜1000μmの正方形または矩形状とすることができる。また、照射される光のエネルギ密度は、たとえば500mJ/cm2〜8000mJ/cm2とすることができる。
その後は、実施の形態1および2と同様に、n型窒化物半導体層3の表面上にn側電極を形成することによって、実施の形態3の窒化物半導体発光素子を製造することができる。
なお、接合材料8を構成する衝撃を吸収できる材質が導電性を有していない場合には、必要に応じて、成長用基板1から剥離された多層窒化物半導体層6を衝撃を吸収できる材質からなる導電性を有していない接合材料8から分離し、導電性を有する別の接合材料8などを用いて、支持基板9に接着する工程を含むことができる。
上述したように、実施の形態3の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、光10の照射により生じた応力波によりバッファ層2および/または多層窒化物半導体層6が接合材料8側に変形するため、結果として、バッファ層2または多層窒化物半導体層6と成長用基板1との間に空間11を形成することにより、成長用基板1からバッファ層2または多層窒化物半導体層6を剥離している。
したがって、実施の形態3の窒化物半導体発光素子の製造方法においても、従来の特許文献1および非特許文献1に記載の方法のように溝を形成する必要ないため、従来の特許文献1および非特許文献1に記載の方法と比較して、簡易かつ歩留まり良く窒化物半導体発光素子を製造することができる。
また、実施の形態3の窒化物半導体発光素子の製造方法においては、成長用基板1を薄型化しなくても成長用基板1の剥離が可能であるため、さらに簡易かつ歩留まり良く窒化物半導体発光素子を製造することができる。
実施の形態3における上記以外の説明は、実施の形態1および2と同様であるため、その説明については、ここでは省略する。
<実験例1>
まず、市販されている厚さ350μmの両面研磨を施したサファイア基板上に、厚さ約5μmのノンドープAlNバッファ層、厚さ約2μmのSiドープn型Al0.6Ga0.4N層、ノンドープAl0.4Ga0.6N量子井戸層とノンドープAl0.6Ga0.4N障壁層とが交互に5ペア積層されてなる発光層、厚さ約15nmのMgドープp型Al0.7Ga0.3Nキャリアバリア層、厚さ約10nmのMgドープp型Al0.6Ga0.4N層、および厚さ約20nmのMgドープp型GaNコンタクト層をこの順にMOCVD法により結晶成長させた。ここで、n型Al0.6Ga0.4N層、発光層、p型Al0.7Ga0.3Nキャリアバリア層、p型Al0.6Ga0.4N層、およびp型GaNコンタクト層の積層体から多層窒化物半導体層は構成された。
次に、Mgドープp型GaNコンタクト層の積層後のウエハを酸素雰囲気下で800℃で10分程度熱処理した。これにより、p型窒化物半導体層(p型Al0.7Ga0.3Nキャリアバリア層、p型Al0.6Ga0.4N層およびp型GaNコンタクト層)中のp型ドーパントであるMgを活性化させて、p型の半導体としての機能を発現させた。
次に、レーザスクライブ法を用いて、ウエハから、1辺が4mmの正方形状にチップを切り出した。また、Si基板をレーザスクライブ法を用いて、1辺が10mmの正方形状に切り出し、レーザスクライブ法により発生した粉末除去のため、有機洗浄を行なった。
次に、上記のようにして作製したチップおよびSi基板を窒素雰囲気中に120℃程度の温度で保持して、10分程度のベーキングを行なった。
次に、図19の模式的断面図に示すように、厚さ150μm程度の熱硬化型の導電性接着剤108を用いて、チップの多層窒化物半導体層106とSi基板109とを部分的に光110の1照射サイズである500μm程度に接着し、サファイア基板101のノンドープAlNバッファ層102および多層窒化物半導体層106の積層側とは反対側の面から1パルスの光110を、部分接着された領域に照射したがサファイア基板101の剥離を確認することはできなかった。ここで、光110の照射条件は、照射光源がArFエキシマレーザ装置であり、照射領域が1辺が500μmの正方形状であり、エネルギ密度が1500mJ/cm2であった。
図20(a)に、実験例1においてチップに光を照射する工程の一例を図解する模式的な断面図を示し、図20(b)に、図20(a)の光の照射後のノンドープAlNバッファ層102の状態の模式的な平面図を示す。
図20(b)に示すように、観察領域25において、ノンドープAlNバッファ層102の表面には、光110の照射により変化した箇所22と、変化しなかった箇所23とが存在していた。変化した箇所22は、ノンドープAlNバッファ層102のAlNが熱分解することにより発生したAlが噴射されたために変化した部分であると考えられる。また、変化しなかった箇所23は、ノンドープAlNバッファ層102のAlNが熱分解しなかった部分であると考えられる。
次に、上記と同様に、厚さ150μm程度の熱硬化型の導電性接着剤108を用いて、チップの多層窒化物半導体層106とSi基板109とを光110の照射サイズである500μm程度に部分的に接着し、図21の模式的断面図に示すように、導電性接着剤108の設置位置とずれた箇所に光110を照射することによって、ノンドープAlNバッファ層102の熱分解による空間へのAl噴射の効果を確認した。
その結果、図22(a)の模式的断面図および図22(b)の模式的平面図に示すように、導電性接着剤108が存在していない箇所においては、ノンドープAlNバッファ層102および多層窒化物半導体層106を構成する窒化物半導体の粉砕物24が確認された。これは、サファイア基板101に接している側と反対側に、導電性接着剤108が存在していないため、光110の照射により発生した応力波によって、ノンドープAlNバッファ層102および多層窒化物半導体層106を構成する窒化物半導体が粉砕したためである。
導電性接着剤108上のノンドープAlNバッファ層102における光110の照射領域においては変化した箇所22が確認されたが、空間が形成されず、サファイア基板101の剥離を確認することはできなかった。光110の照射領域における変化した箇所22は、ノンドープAlNバッファ層102を構成するAlNが分解して発生したAlが付着した領域である。
また、照射される光110のエネルギ密度を500〜8000mJ/cm2の間で変化させて上記と同様の実験を行なったが、上記と同様の傾向を示し、いずれの場合にもサファイア基板101の剥離を確認することができなかった。また、多層窒化物半導体層106にp側電極を蒸着により形成した場合にも、上記と同様の結果となることが確認された。
また、図23の模式的断面図に示すように、1辺が5mmの正方形状のチップとし、厚さ150μm程度の熱硬化型の導電性接着剤108を用いて、チップのn型窒化物半導体層103、発光層104およびp型窒化物半導体層105の積層体からなる多層窒化物半導体層106上に形成したp側電極107とSi基板109とをチップ全面で接着した。
そして、サファイア基板101のノンドープAlNバッファ層102および多層窒化物半導体層106の積層側とは反対側の面から1パルスの光110を、図11に示すステップアンドリピート法で、図11の矢印13a,13b,13c,13dの方向に全面にわたって照射したが、サファイア基板101の剥離を確認することはできなかった。
ここで、光110の照射条件は、照射光源がArFエキシマレーザ装置であり、1ショット照射領域が1辺が500μmの正方形状であり、エネルギ密度が1500mJ/cm2であった。また、隣り合う、照射した光110の重なりは無く、はみ出し幅は120μmであった。
なお、以下の実験例でも示されているように、1500mJ/cm2のエネルギ密度の光を照射した場合にはサファイア基板101の剥離が確認できているため、ノンドープAlNバッファ層102を熱分解するには、上記のエネルギ密度で十分である。
<実験例2>
図24の模式的断面図に示すように、1辺が6mmの正方形状のチップとし、厚さ100μm程度の熱硬化型の導電性接着剤108を用いてチップの多層窒化物半導体層106上に形成したp電極107とSi基板109との導電性接着剤108による接合後に、サファイア基板101の多層窒化物半導体層106の積層側の第1の表面101aと反対側の第2の表面101bを研削することによって、サファイア基板101を160μm程度の厚さまで薄くした。その後研削により生じたスクラッチ傷を除去し、研削後の荒れた面の鏡面性を向上させるため、研磨することによって、サファイア基板101を95μm程度の厚さまで薄くした。その後、CMPによる鏡面研磨により、サファイア基板101の表面の鏡面を実現しつつ、サファイア基板101を90μmの厚さまで薄くした。それ以外は、実験例1と同様にして、チップを作製した。
そして、実験例1と同様に、図11に示すステップアンドリピート法で、図11の矢印13a,13b,13c,13dの方向の全面にわたって照射した。
ここで、光110の照射条件は、照射光源がArFエキシマレーザ装置であり、1ショット照射領域が1辺が400μmの正方形状であり、エネルギ密度が1500mJ/cm2であった。また、隣り合う、照射した光110の重なりは20μmであり、はみ出し幅は80μmであった。
この条件により、サファイア基板101の剥離の有無についての実験を行なった。その結果、500〜5000mJ/cm2のエネルギ密度の範囲で、サファイア基板101の剥離が確認された。
また、研削・研磨工程およびCMPによる鏡面研磨により、サファイア基板101を75μmおよび50μmの厚さまで薄くして、実験例2と同様の実験を行なったところ、サファイア基板101の剥離がより円滑となることが確認された。サファイア基板101の薄膜化により、低エネルギ密度の光110の照射で、サファイア基板101の剥離が可能であることがわかった。たとえば、サファイア基板101を50μmの厚さまで薄くした場合には、1500mJ/cm2以下のエネルギ密度での光110の照射により、サファイア基板101を歩留まり良く剥離することができた。また、光110の照射領域を1辺が800μmの長さの正方形状とした場合には、サファイア基板101の剥離がより円滑となることが確認された。この結果により、サファイア基板101をより薄く、光110の照射領域をより大きくすることによって、サファイア基板101の剥離がより効率的に実現できることが確認された。
<実験例3>
まず、市販されている厚さ350μmの両面研磨を施したサファイア基板上に、厚さ約1μmのノンドープAlNバッファ層、厚さ約1μmのSiドープn型Al0.6Ga0.4N層、ノンドープAl0.4Ga0.6N量子井戸層とノンドープAl0.6Ga0.4N障壁層とが交互に5ペア積層されてなる発光層、厚さ約15nmのMgドープp型Al0.7Ga0.3Nキャリアバリア層、厚さ約10nmのMgドープp型Al0.6Ga0.4N層、および厚さ約20nmのMgドープp型GaNコンタクト層をこの順にMOCVD法により結晶成長させた。ここで、n型Al0.6Ga0.4N層、発光層、p型Al0.7Ga0.3Nキャリアバリア層、p型Al0.6Ga0.4N層、およびp型GaNコンタクト層の積層体から多層窒化物半導体層は構成された。なお、実験例3において、多層窒化物半導体層の厚さは3μm未満であった。
その後、実験例2と同様の工程を経て、CMPによりサファイア基板の表面を鏡面研磨することによって、サファイア基板の厚さを90μm程度まで薄くした。そして、実験例2と同一の方法および同一の条件で、光を照射し、サファイア基板の剥離の有無についての実験を行なった。
その結果、エネルギ密度が1500mJ/cm2以下の条件では、サファイア基板の剥離については確認することができたが、エネルギ密度によっては、図25の模式的平面図に示すように、ノンドープAlNバッファ層102および多層窒化物半導体層106が粉砕してしまうことがあったため、このような現象を防止するため、多層窒化物半導体層106の厚さは3μm以上であることが好ましい。
<実験例4>
実験例4においては、1辺が500μmの長さの正方形状の1ショット照射領域に、1ショット当たり5000mJ/cm2のエネルギ密度で、実験例2と同様に結晶成長工程、接合工程、研削・研磨工程などにより、サンプルを作製して、その一領域を選び、光の照射を2箇所行なった。ここで、光の照射は、2箇所の光の照射領域の重なりがゼロとなるように、2箇所の光の照射領域が互いに接するようにして行なわれた。
実験例4においては、図26の模式的平面図および図27の模式的拡大断面図に示すように、サファイア基板101が粉砕して、ノンドープAlNバッファ層102の表面32が露出した。また、サファイア基板101は、サファイア基板101の上面からノンドープAlNバッファ層102の表面32に至る斜面31を有していた。なお、図27は、図26のXXVII−XXVIIに沿った模式的な断面図である。
実験例4においては、光110の照射領域12の連結部分において、ノンドープAlNバッファ層102の表面32のみに照射痕が形成されるが、多層窒化物半導体層106の分離はなく、大面積化の可能性を示唆する結果を得た。なお、この場合には、実験例3の結果から、多層窒化物半導体層106の厚さは3μm以上とすることが好ましい。
また、サファイア基板の厚さを40μm程度とし、1辺が4mmの正方形状のチップの全面にわたり、1辺が500μmの正方形状の照射領域に、1ショット当たり2000mJ/cm2のエネルギ密度でステップアンドリピート法により光を照射したところ、サファイア基板を粉砕することで、全面的に剥離できることが確認された。また、エネルギ密度を1500mJ/cm2にて、同様の照射を行なったところ、サファイア基板が粉砕することなく、全面的にサファイア基板を剥離できることが確認された。
サファイア基板を全面的に剥離した後に、その一部が分解したバッファ層102の表面に付着したAlや光110の照射により発生するその他の生成物などをリン酸と硝酸との混合液やKOH、TMAHなどにより除去した後、ドライエッチングまたはウエットエッチングなどでn型窒化物半導体層の表面の一部を除去するまで、RIEドライエッチング法を用いて、Siドープn型Al0.6Ga0.4N層の表面の頭出しエッチングを行なった。
その後、Siドープn型Al0.6Ga0.4N層の表面上に、Al、MoおよびAuの積層体から構成される電極材料をこの順序で蒸着してn側電極を形成した。そして、窒素雰囲気で、n側電極を400℃で5分間加熱することによって、実験例4の窒化物半導体発光ダイオード素子を作製した。
このようにして作製した実験例4の窒化物半導体発光ダイオード素子に電流を流して駆動させて動作確認をしたところ、波長270nmの光の発光を確認することができた。
<実験例5>
実験例2のノンドープAlNバッファ層102に代えて、AlN層、Al0.2Ga0.8N層、Al0.5Ga0.5N層およびAl0.8Ga0.2N層をそれぞれ代わりのバッファ層として用いたこと以外は実験例2と同様にして光を照射し、サファイア基板101の剥離の有無について実験した。その結果、上記のいずれの代わりのバッファ層を用いた場合でも、サファイア基板101が剥離することが確認された。
<実験例6>
まず、市販されている厚さ350μmの両面研磨を施したサファイア基板上に、厚さ約0.3μmのノンドープAlNバッファ層、厚さ約3μmのノンドープGaN層、厚さ約2μmのSiドープn型GaN層、約1.5nmのノンドープGaN層と約1.5nmのノンドープIn0.03Ga0.97N層とが交互に積層された超格子構造を有する厚さ約0.6μmのバッファ層、厚さ約3.5nmのノンドープIn0.4Ga0.6N量子井戸層と厚さ約15nmのノンドープGaN障壁層とが交互に6ペア積層されてなる発光層、厚さ約15nmのp型AlGaNからなるキャリアバリア層、厚さ約80nmのMgドープp型GaN層および厚さ約20nmのMgドープp型GaNコンタクト層をこの順にMOCVD法により結晶成長させた。
ここで、ノンドープGaN層、n型GaN層、上記の超格子構造を有するバッファ層、発光層、キャリアバリア層、p型GaN層、およびp型GaNコンタクト層から多層窒化物半導体層は構成された。
そして、上記のようにしてp型GaNコンタクト層の積層後のウエハから切り出したチップを用いて、実験例1〜実験例4と同様にして、サファイア基板の剥離の有無を確認したところ、実験例1〜実験例4と同様の結果が得られた。
なお、光を吸収するバッファ層としてAlNバッファ層を用いた場合には、波長320nmよりも短い波長の光を発光する窒化物半導体発光素子を構成する窒化物半導体のAl組成は、Al組成比が25%以上と高いものとなるため、比較的AlNと近い格子定数の窒化物半導体により構成される。
一方、波長400nmよりも長い波長の光を発光する窒化物半導体は、GaNまたはInGaNが中心となるため、AlNに比べて、GaNおよびInNは格子定数差が大きく、これらに起因する欠陥が、光の照射により増殖する可能性がある。よって、本発明の実施には、長波長帯への応用も可能であるが、より好ましくは、320nmよりも短い発光波長、特に300nm以下の発光波長への適応が好適といえる。
<実験例7>
まず、実験例1と同一の方法および同一の条件で、サファイア基板上にp型GaNコンタクト層まで積層した後に、p型GaNコンタクト層上に、厚さ200nmのPd層と厚さ1000nmのAu層とをこの順序でEB蒸着法により積層することによってp側電極を形成した。
そして、p側電極にカプトンテープを貼り付け、1辺が300μmの長さの正方形状の照射領域に1ショット当たり1800mJ/cm2のエネルギ密度で光の照射を行なったところ、サファイア基板からの多層窒化物半導体層の剥離が可能となった。サファイア基板を研磨することなく光を照射したにもかかわらず、サファイア基板からの多層窒化物半導体層の剥離に成功した。
これは、図28(a)の模式的平面図および図28(b)の模式的断面図に示すように光110の照射領域12において、光110の照射領域の多層窒化物半導体層が、バッファ層102の一部の熱分解によりサファイア基板101から分離したと同時に、光110の照射により発生した応力波によりカプトンテープ208側に変形したためと考えられる。本実験例では、カプトンテープ208が軟性物質であり、光110の照射領域の多層窒化物半導体層106が変形できたため、バッファ層102とサファイア基板101との間に空間11が形成され、多層窒化物半導体層106からサファイア基板101を剥離できたものと考えられる。
<実験例8>
カプトンテープに代えてカーボンテープをp側電極に貼り付けたこと以外は、実験例7と同様にして、1辺が500μmの長さの正方形状の照射領域に1ショット当たり1500mJ/cm2のエネルギ密度で光の照射を行なった。その結果、光の照射領域12において、多層窒化物半導体層をサファイア基板から剥離することができた。その後、後工程(n型窒化物半導体層の表面のエッチング工程など)を実施し、n側電極の形成などを行なって、窒化物半導体発光ダイオード素子を作製した。
今回開示された実施の形態および実験例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、窒化物半導体発光素子の製造方法および窒化物半導体発光素子に利用できる可能性がある。
1 成長用基板、1a 第1の表面、1b 第2の表面、2 バッファ層、3 n型窒化物半導体層、4 発光層、5 p型窒化物半導体層、6 多層窒化物半導体層、7 p側電極、8 接合材料、9 支持基板、10 光、11 空間、12 照射領域、13,13a,13b,13c,13d 矢印、14 スクラッチ傷、15 保護膜、22 変化した箇所、23 変化しなかった箇所、24 粉砕物、25 観察領域、31 斜面、32 表面、101 サファイア基板、101a 第1の表面、101b 第2の表面、102 ノンドープAlNバッファ層、103 n型窒化物半導体層、104 発光層、105 p型窒化物半導体層、106 多層窒化物半導体層、107 p側電極、108 導電性接着剤、109 Si基板、110 光、208 カプトンテープ。

Claims (14)

  1. 成長用基板の第1の表面上にAlを含有する窒化物半導体からなるバッファ層を形成する工程と、
    前記バッファ層上に、第1導電型窒化物半導体層と、発光層と、第2導電型窒化物半導体層とをこの順序で結晶成長させることによって、多層窒化物半導体層を形成する工程と、
    前記多層窒化物半導体層を形成する工程の後に、前記多層窒化物半導体層を支持基板の表面上に接合する工程と、
    前記支持基板の表面上に接合する工程の後に、前記成長用基板の第2の表面側から前記成長用基板を薄型化する工程と、
    前記成長用基板の前記第2の表面側から光を照射することによって、前記光の少なくとも一部を前記バッファ層に吸収させて、前記成長用基板を剥離する工程と、を含み、
    前記成長用基板を剥離する工程においては、前記光の少なくとも一部を吸収した前記バッファ層の少なくとも一部が分解して生成した窒素ガスにより、前記成長用基板と前記バッファ層または前記多層窒化物半導体層との間に空間を形成することによって、前記成長用基板を剥離する、窒化物半導体発光素子の製造方法。
  2. 前記バッファ層がAlNからなる、請求項1に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  3. 前記多層窒化物半導体層と前記バッファ層との合計の厚さが3μm以上である、請求項1または2に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  4. 前記バッファ層を形成する工程において、前記バッファ層は、前記成長用基板の前記第1の表面に接するようにして形成される、請求項1から3のいずれか1項に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  5. 前記成長用基板を薄型化する工程において、前記成長用基板の厚さは、100μm以下とされる、請求項1から4のいずれか1項に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  6. 前記成長用基板を薄型化する工程の後に、前記成長用基板の前記第2の表面を鏡面研磨する工程をさらに含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  7. 前記光の照射領域が、全ての辺の長さが300μm以上の矩形である、請求項1から6のいずれか1項に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  8. 前記光の波長が200nm以下である、請求項1から7のいずれか1項に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  9. 前記光は、ArFエキシマレーザ装置から照射される、請求項1から8のいずれか1項に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  10. 前記成長用基板がサファイア基板である、請求項1から9のいずれか1項に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
  11. 成長用基板の第1の表面上に、Alを含有する窒化物半導体からなるバッファ層と、第1導電型窒化物半導体層と、発光層と、第2導電型窒化物半導体層とをこの順序で結晶成長させることによって、多層窒化物半導体層を形成する工程と、
    前記多層窒化物半導体層を形成する工程の後に、前記多層窒化物半導体層を支持基板の表面上に接合する工程と、
    前記支持基板の表面上に接合する工程の後に、前記成長用基板の第2の表面側から前記成長用基板を薄型化する工程と、
    前記成長用基板の前記第2の表面側から光を照射することによって、少なくとも前記光が照射された領域における前記成長用基板を粉砕して、空間を形成して、前記成長用基板を剥離する工程と、を含む、窒化物半導体発光素子の製造方法。
  12. 成長用基板の第1の表面上に、Alを含有する窒化物半導体からなるバッファ層と、第1導電型窒化物半導体層と、発光層と、第2導電型窒化物半導体層とをこの順序で結晶成長させることによって、多層窒化物半導体層を形成する工程と、
    前記多層窒化物半導体層を形成する工程の後に、前記多層窒化物半導体層に接合材料を接合する工程と、
    前記成長用基板の前記第2の表面側から光を照射して、前記バッファ層および前記多層窒化物半導体層の少なくとも一方を変形させ、前記バッファ層または前記多層窒化物半導体層と前記成長用基板との間に空間を形成して、前記成長用基板を剥離する工程と、を含む、窒化物半導体発光素子の製造方法。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の窒化物半導体発光素子の製造方法によって製造された、窒化物半導体発光素子。
  14. 前記窒化物半導体発光素子の発光波長が320nm未満である、請求項13に記載の窒化物半導体発光素子。
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