JP2014040537A - テープ用中間体、該中間体を用いた印刷テープの製造方法、および、該製造方法により得られた印刷テープ - Google Patents

テープ用中間体、該中間体を用いた印刷テープの製造方法、および、該製造方法により得られた印刷テープ Download PDF

Info

Publication number
JP2014040537A
JP2014040537A JP2012183992A JP2012183992A JP2014040537A JP 2014040537 A JP2014040537 A JP 2014040537A JP 2012183992 A JP2012183992 A JP 2012183992A JP 2012183992 A JP2012183992 A JP 2012183992A JP 2014040537 A JP2014040537 A JP 2014040537A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tape
adhesive layer
base material
pressure
printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012183992A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6004838B2 (ja
Inventor
Shinichi Ono
信一 小野
Masako Inoue
昌子 井上
Masanori Tachii
正則 立井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Sealing Printing Co Ltd
Original Assignee
Osaka Sealing Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Sealing Printing Co Ltd filed Critical Osaka Sealing Printing Co Ltd
Priority to JP2012183992A priority Critical patent/JP6004838B2/ja
Publication of JP2014040537A publication Critical patent/JP2014040537A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6004838B2 publication Critical patent/JP6004838B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

【課題】新規な印刷テープ製造方法に好適に用いられるテープ用中間体、および、このテープ用中間体を用いた新規な印刷テープの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明のテープ用中間体は、基材、および、粘着剤層を備える。このテープ用中間体において、(a)該基材の粘着剤層と接していない表面に該粘着剤層を貼り合せた接着力と、(b)該テープ用中間体における基材と粘着剤層との接着力とが(a)>(b)の関係を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、テープ用中間体、該中間体を用いた印刷テープの製造方法、および、該製造方法により得られた印刷テープに関する。
印刷テープとして、印刷が施された基材と粘着剤層とを有するテープが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2)。この印刷テープは、印刷部分を保護するため、例えば、基材の一方の面に印刷を施した後、印刷された基材と粘着剤層およびセパレータの積層体とを用いて、基材の印刷が施された面と該粘着剤層とを貼り合せることにより製造される(例えば、特許文献2)。そのため、印刷テープの製造には、印刷を施される基材と粘着剤層およびセパレータの積層体という、2つの中間体を用意する必要がある。また、その製造過程では、印刷工程の後、さらにこれらの中間体を貼り合せる工程が必要となり、製造工程が煩雑となり得る。
特開平8−58211号公報 特開2007−331374号公報
本発明の目的は、新規な印刷テープ製造方法に好適に用いられるテープ用中間体、このテープ用中間体を用いた新規な印刷テープの製造方法、および、該製造方法により得られる印刷テープを提供することにある。
本発明のテープ用中間体は、基材、および、粘着剤層を備える。このテープ用中間体は、(a)該基材の粘着剤層と接していない表面に該粘着剤層を貼り合せた接着力と、(b)該テープ用中間体における基材と粘着剤層との接着力とが(a)>(b)の関係を有する。
好ましい実施形態においては、上記接着力(a)と接着力(b)との比((a)/(b))は1.5以上である。
好ましい実施形態においては、上記基材の粘着剤層と接していない表面は、表面改質処理が施されている。
好ましい実施形態においては、上記基材の粘着剤層と接する表面は、離型処理が施されている。
好ましい実施形態においては、上記粘着剤層のステンレス板に対する接着力と二軸延伸ポリプロピレンフィルムに対する接着力との比は1.5以上である。
好ましい実施形態においては、本発明のテープ用中間体は、セパレータをさらに含む。
本発明の別の局面においては、印刷テープの製造方法が提供される。この印刷テープの製造方法は、上記テープ用中間体の基材の粘着剤層と反対側の表面に印刷部を形成する工程、該印刷部が形成されたテープ用中間体の基材の印刷部が形成された表面と該テープ用中間体の粘着剤層または他のテープ用中間体の粘着剤層とを貼り合せる工程、および、該テープ用中間体の粘着剤層または他のテープ用中間体の粘着剤層を該テープ用中間体の基材の印刷部が形成された表面に転写する工程を含む。
本発明のさらに別の局面においては、印刷テープが提供される。この印刷テープは、上記印刷テープの製造方法により得られる。
本発明によれば、新規な印刷テープ製造方法に好適に用いられるテープ用中間体、および、このテープ用中間体を用いた新規な印刷テープ製造方法を提供することができる。本発明のテープ用中間体は、本発明のテープ用中間体のみで、すなわち、他のテープ用中間体を用いることなく、基材と粘着剤層との間に印刷部分が形成された印刷テープを提供することができる。そのため、本発明のテープ用中間体を用いることにより、さらに簡便に印刷テープを製造することができる。さらに、本発明の印刷テープの製造方法で得られた印刷テープは、セパレータが不要である。そのため、使用時に剥離したセパレータ等の廃棄物の発生をも防止し得る。
本発明のテープ用中間体の一つの実施形態を示す概略断面図である。 本発明の印刷テープの製造過程を説明する概略断面図である。 本発明の印刷テープの製造方法における粘着剤層の転写について説明する概略断面図である。
<A.テープ用中間体>
本発明のテープ用中間体は、基材、および、粘着剤層を備える。図1は本発明のテープ用中間体の一つの実施形態を示す概略断面図である。このテープ用中間体100は、基材10、粘着剤層20、および、セパレータ30をこの順に備える。セパレータ30を備えることにより、使用までの間、粘着剤層20を適切に保護し得る。
本発明のテープ用中間体は、(a)基材の粘着剤層と接していない表面に粘着剤層を貼り合せた接着力(以下、接着力(a)ともいう)と、(b)基材と粘着剤層との接着力(以下、接着力(b)ともいう)とが(a)>(b)の関係を有する。このようなテープ用中間体は、後述する本発明の印刷テープの製造方法に好適に用いることができる。上記接着力(a)は基材の粘着剤層と接していない表面に粘着剤層を貼り合せた接着力であり、テープ用中間体の基材の粘着剤層と接していない表面に他のテープ用中間体の粘着剤層を貼り合せて作製した積層体を用いて測定される接着力である。上記接着力(b)は、テープ用中間体の基材と粘着剤層との接着力である。本明細書において、上記接着力は幅50mm、長さ125mmの試験片を引張試験機にセットし、温度23℃、湿度50%RHの条件下、剥離速度300mmで180度剥離試験を行い測定した値(N/50mm)をいう。
上記接着力(a)と接着力(b)との比(接着力(a)/接着力(b))は、好ましくは1.5以上であり、より好ましくは2.0以上である。接着力(a)と接着力(b)との比が上記の範囲内であれば、後述する印刷テープの製造方法により得られる印刷テープの使用時の利便性がさらに向上する。接着力(a)と接着力(b)との比の上限値は、特に制限はなく、例えば、20である。
上記接着力(a)および接着力(b)は、(a)>(b)の関係を満たしていればよく、任意の適切な値に設定され得る。例えば、本発明のテープ用中間体を用いた印刷テープにおいて、粘着剤層と基材層との良好な積層状態をより好適に維持し得るという点から、接着力(a)は、例えば1.6N/50mm以上に設定され得る。また、本発明のテープ用中間体を用いたテープの使用時の利便性、および、使用されるまでの間、印刷テープの積層状態をより良好に保持し得るという点から、接着力(b)は、例えば、0.05N/50mm〜7N/50mmに設定され得る。
<A−1.基材>
基材としては、任意の適切な樹脂フィルムが用いられる。該樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。具体的には、二軸延伸ポリプロピレン、未延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。コスト面やフィルム強度に優れる点から、二軸延伸ポリプロピレンフィルムを用いることが好ましい。また、印刷部分の視認性を確保するため、上記樹脂フィルムは透明または半透明であることが好ましい。
上記基材は、粘着剤層と接さない表面に表面改質処理が施されていることが好ましい。該表面改質処理は、任意の適切な手段により行われる。該表面改質処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、グロー放電処理、フレーム処理、オゾン処理、粘着剤層を形成する材料に応じて選択された任意の適切な材料によるアンカー処理等が挙げられる。該表面改質処理は、好ましくはコロナ処理である。これらの表面改質処理は、単独で行われてもよく、2種以上組み合わせて行われてもよい。また、あらかじめ表面改質処理が施された市販の樹脂フィルムを基材として用いてもよい。
上記基材は、粘着剤層と接する表面に離型処理が施されていることが好ましい。該離型処理は、基材の粘着剤層と接する表面に、任意の適切な離型剤を塗布することにより行われ得る。該離型剤としては、例えば、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、変性ポリオレフィン系離型剤等が挙げられる。離型剤の塗布方法としては、任意の適切な方法を用いることができる。
上記基材は、粘着剤層と接さない表面のみに表面改質処理が施されていてもよく、粘着剤層と接する表面のみに離型処理が施されていてもよく、基材の粘着剤層と接さない表面に表面改質処理を施し、かつ、基材の粘着剤層と接する表面に離型処理を施してもよい。
上記基材の厚みは任意の適切な値に設定され得る。基材の厚みは、例えば、25μm〜60μmである。
<A−2.粘着剤層>
上記粘着剤層は、極性が高いことが好ましい。該粘着剤層の極性は、例えば、ステンレス板に対する接着力および二軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下、OPPフィルムともいう)に対する接着力から評価することができる。極性の高い粘着剤層は、通常、OPPフィルムに対する接着力よりもステンレス板に対する接着力が大きい。本発明においても、OPPフィルムに対する接着力よりもステンレス板に対する接着力が大きい粘着剤層を好適に用いることができる。本明細書において、ステンレス板およびOPPフィルムに対する接着力は、任意の粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層(厚み15μm)を有する積層体をステンレス板または表面改質処理が施されていないOPPフィルムに貼り付け1分保持した後、引張試験機にセットし、温度23℃、湿度50%RHの条件下、剥離速度300mmで180度剥離試験を行い測定した値(N/25mm)をいう。
上記粘着剤層のステンレス板に対する接着力とOPPフィルムに対する接着力との比は、好ましくは1.5以上であり、より好ましくは1.9〜10である。ステンレス板に対する接着力とOPP板に対する接着力との比が上記の範囲内である場合、後述するテープの製造方法に、より好適に用いることができる。上記粘着剤層のステンレス板に対する接着力およびOPPフィルムに対する接着力は、任意の適切な値に設定され得る。上記粘着剤層のステンレス板に対する接着力は、例えば、4N/25mm〜10N/25mmである。上記粘着剤層のOPPフィルムに対する接着力は、例えば、0.3N/25mm〜2N/25mmである。
上記基材が表面改質処理を施されている場合、基材の表面改質処理が施された面に対する上記粘着剤層の接着力と、基材の表面改質処理が施されていない面に対する該粘着剤層の接着力との比(表面改質処理が施された面に対する接着力/表面改質処理が施されていない面に対する接着力)は、好ましくは1.5以上である。上記基材の表面改質処理が施された面に対する上記粘着剤層の接着力と、上記基材の表面改質処理が施されていない面に対する該粘着剤層の接着力との比が上記の範囲内であれば、本発明のテープ用中間体にさらに好適に用いることができる。上記基材の表面改質処理が施された面に対する接着力と基材の表面改質処理が施されていない面の接着力との比が1.5未満である場合、基材を表面改質処理することによる接着力の向上効果が十分に得られないおそれがある。基材の表面改質処理が施された面に対する粘着剤層の接着力は、例えば、5N/25mm〜25N/25mmである。
上記粘着剤層は、任意の適切な粘着剤を含む。該粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコン系粘着剤等が挙げられる。粘着剤としては、アクリル系粘着剤が好ましい。
上記粘着剤層は、好ましくは硬化剤をさらに含む。硬化剤をさらに含むことにより、粘着剤層の接着力を所望の値に調整し得る。該硬化剤としては、例えば、イソシアネート系硬化剤等が挙げられる。該硬化剤の使用量は、目的に応じて任意の適切な値に設定され得る。また、上記粘着剤層は、本発明の効果を損なわない範囲で、硬化剤以外の任意の適切な他の添加剤をさらに含んでいてもよい。該他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。これらの他の添加剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。他の添加剤の使用量は、目的等に応じて任意の適切な値に設定され得る。
上記粘着剤層の厚みは、任意の適切な値に設定され得る。粘着剤層の厚みは、例えば10μm〜30μmである。
<A−3.セパレータ>
本発明のテープ用中間体は、セパレータをさらに含んでいてもよい。セパレータを含むことにより、テープ用中間体の粘着剤層を使用までの間、適切に保護することができる。上記セパレータとしては、任意の適切なセパレータを用いることができる。セパレータは、通常、基材、および、離型剤を含む剥離層を含む。セパレータの基材としては、任意の適切な基材を用いることができる。例えば、任意の適切な樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオレフィン等)のフィルム、不織布、または、紙などが挙げられる。上記離型剤としては、任意の適切な離型剤を用いることができる。離型剤としては、例えば、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、変性ポリオレフィン系離型剤等が挙げられる。また、セパレータとして、市販品を用いてもよい。
上記セパレータの厚みは、任意の適切な値に設定され得る。セパレータの厚みは、例えば25μm〜60μmである。
<A−4.テープ用中間体の製造方法>
本発明のテープ用中間体は、任意の適切な方法により製造することができる。例えば、上記基材の一方の表面(表面改質処理が施された基材を用いる場合は、該表面改質処理が施されていない表面)に、任意の適切な手段を用いて、上記粘着剤を含む粘着剤組成物を塗布して粘着剤層を形成することにより製造され得る。また、離型処理が施された基材を用いる場合、該基材の離型処理が施された表面に、任意の適切な手段を用いて、上記粘着剤を含む粘着剤組成物を塗布して粘着剤層を形成することにより製造され得る。該粘着剤組成物を塗布する手段としては、例えば、ロールコーター、バーコーター、コンマコーター、グラビアコーター、カーテンコーター等が挙げられる。上記粘着剤層は、別の基材上に形成した後、テープ用中間体の基材に転写して形成してもよい。
<B.印刷テープの製造方法>
本発明の印刷テープの製造方法は、上記テープ用中間体の基材の粘着剤層と反対側の表面に印刷部を形成する工程、該印刷部が形成されたテープ用中間体の基材の印刷部が形成された表面と該テープ用中間体の粘着剤層または他のテープ用中間体の粘着剤層とを積層する工程、および、該テープ用中間体の粘着剤層または他のテープ用中間体の粘着剤層を該テープ用中間体の基材の印刷部が形成された表面に転写する工程を含む。従来、粘着剤層と基材との間に印刷部を有する印刷テープは、基材となるフィルム表面に印刷部を形成した後、該基材層の印刷部が形成された表面に粘着剤層およびセパレータの積層体とを貼り合せることにより製造されている。本発明の印刷テープの製造方法では、上記テープ用中間体を用いることにより、このテープ用中間体のみで、基材と粘着剤層との間に印刷部分が形成された印刷テープを製造することができる。そのため、より簡便に印刷テープを製造することができる。
<B−1.基材表面に印刷部を形成する工程>
図2は、本発明の印刷テープの製造過程を説明する概略断面図である。本発明の製造方法においては、まず、テープ用中間体100に含まれる基材層10の表面に印刷部40を形成し、印刷部が形成されたテープ用中間体101を得る(図2(a))。該印刷部40は、任意の適切な印刷方法により形成され得る。該印刷方法としては、例えば、熱転写プリンターによる印刷、平版印刷、オフセット印刷、凸版印刷等が挙げられる。印刷方法は、形成する印刷部の複雑さや目的に応じて適宜選択され得る。該印刷に用いる印刷用インキとしては、任意の適切なインキを用いることができる。
<B−2.基材の印刷部が形成された表面と該テープ用中間体の粘着剤層または他のテープ用中間体の粘着剤層とを貼り合せる工程>
次いで、印刷部40が設けられたテープ用中間体101から、任意の適切な手段によりセパレータ30を剥離する。次いで、セパレータを剥離したテープ用中間体101を任意の適切な巻き取り装置(図示せず)を用いて、テープ用中間体101の基材10の印刷部40が形成された表面と該テープ用中間体の粘着剤層20とが接するよう巻き取り、該基材10と該粘着剤層20とを貼り合せる(図2(b))。この巻き取り工程により、基材10の印刷部40が形成された表面と、粘着剤層20とが十分に密着するよう貼り合せられる。そのため、得られた印刷テープにおいて、基材と粘着剤層との間に浮き等の発生が防止され得る。なお、実際の印刷テープでは、印刷部40は、粘着剤層20よりも厚みが薄い部分である。そのため、中間体101のロール体となった部分においては、印刷部40は粘着剤層20の内部に埋め込まれることになる。この実施形態においては、好ましくは長尺状のテープ用中間体が用いられる。このロール体では、基材10が最外層となる(図2(c))。印刷テープの粘着剤層20は、被着体に貼り付けられるまでの間、基材10により保護され得る。また、テープ用中間体にセパレータを設けず、テープ用中間体の製造工程、上記基材表面への印刷部の形成工程、および、印刷部が形成された表面と該テープ用中間体の粘着剤層との貼り合せ工程を連続して行ってもよい。
別の実施形態においては、上記印刷部が形成されたテープ用中間体101を二つ用いる。まず、一方のテープ用中間体101からはセパレータ30を剥離し、積層体102を得る。得られた積層体102の粘着剤層20’と他のテープ用中間体101の基材10の印刷部40が形成された表面とを貼り合せる(図2(d))。この貼り合せ工程において、上記積層体102とテープ用中間体101とが十分に密着するよう、貼り合せられる。この実施形態においても、貼り合せ後の積層体200’では、積層体102の粘着剤層20’に中間体101の基材10に設けられた印刷部40が埋め込まれるよう貼り合せられる。なお、この実施形態においては、印刷部が形成されたテープ用中間体101と貼り合せられる他のテープ用中間体として、印刷部40が形成されていないテープ用中間体を用いてもよい。
<B−3.テープ用中間体の粘着剤層または他のテープ用中間体の粘着剤層を該テープ用中間体の基材の印刷部が形成された表面に転写する工程>
粘着剤層の転写工程は、例えば、以下のようにして行われる。図3は、本発明の印刷テープの製造方法における粘着剤層の転写について説明する概略断面図である。一つのテープ用中間体を用いて、基材の印刷部が形成された表面と該テープ用中間体の粘着剤層とを貼り合せる場合、貼り合せ後のテープ用中間体はロール状の積層体である(例えば、図2(c))。本発明の印刷テープの製造方法では、上記接着力(a)>接着力(b)の関係を有するテープ用中間体を用いる。そのため、ロール状の積層体200では、基材10の印刷部40が形成された表面と粘着剤層20との接着力(図3(a)中のα部分における接着力、上記接着力(a)に相当)が、基材10と粘着剤層20との接着力(図3(a)中のβ部分における接着力、上記接着力(b))よりも大きい。そのため、ロール状の積層体200から最外層の基材10のみを容易に剥離することができる。この最外層の基材10を剥離することにより、基材10に形成されていた粘着剤層20がロール状の積層体200の内側に位置する基材10’の印刷部40が形成された表面に転写される(図3(b))。これにより、基材10’と粘着剤層20との間に印刷部40が形成された印刷テープが得られる。なお、基材10に形成される印刷部40は、基材10の表面の限られた面積を占めるものであるため、印刷部40が形成されたテープ用中間体においても上記接着力(a)>(b)の関係は実質的に維持される。そのため、基材10の印刷部40が形成された表面にも容易に粘着剤層が転写され得る。
また、基材10’とその内側に位置する粘着剤層20’との接着力(図3(b)中のγ部分における接着力、上記接着力(b))は、基材10’と粘着剤層20との接着力(図3(b)中のα部分の接着力、上記接着力(a)に相当)よりも小さい。そのため、ロール状の積層体から、必要な長さの印刷テープのみを容易に剥離することができる。
テープ用中間体を二つ用いる実施形態(例えば、図2(d))においては、テープ用中間体101における基材10の印刷部40が形成された表面とセパレータを剥離した他のテープ用中間体102の粘着剤層20’との接着力(上記接着力(a)に相当)が、テープ用中間体102の基材10’と粘着剤層20’との接着力(上記接着力(b))よりも大きい。そのため、積層体200’から基材10’を剥離することにより、他のテープ用中間体102の粘着剤層20’が基材10の印刷部40が形成された表面に転写される。これにより、基材10と粘着剤層20’との間に印刷部40が形成された印刷テープが得られる。また、テープ用中間体101において、基材10と粘着剤層20との接着力(上記接着力(b))は、印刷部40が形成された基材10の表面と粘着剤層20’との接着力(上記接着力(a)に相当)よりも大きい。そのため、粘着剤層20’が転写されたテープ用中間体から粘着剤層20を容易に剥離することができる。
<C.印刷テープ>
本発明の印刷テープは、上記テープ用中間体を用いた印刷テープの製造方法により得られる。上記印刷テープの製造方法により得られた印刷テープの粘着剤層は、被着体と接する表面が離型剤を含む剥離層と接していない。そのため、該印刷テープの粘着剤層の被着体と接する表面は、離型剤を含まない。そのため、本発明の印刷テープは離型剤による被着体の汚染を防止し得る。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、実施例において、特に明記しない限り、「部」および「%」は重量基準である。
[参考例1]粘着剤組成物の調製
アクリル系粘着剤(トーヨーケム社製、商品名「オリバイン BPS5213K」、固形分含有量:35重量%)100重量部と、イソシアネート系硬化剤(東洋インキ社製、商品名「BHS−8515」、固形分含有量:37.5重量%)2重量部とを混合し、粘着剤組成物を得た。得られた粘着剤組成物を用いて、以下の方法によりステンレス板に対する接着力およびOPPフィルムに対する接着力を評価した。
[参考例2]
アクリル系粘着剤(サイデン化学社製、固形分含有量:30重量%)を用いた以外は参考例1と同様にして、粘着剤組成物を得た。得られた粘着剤組成物を用いて、以下の方法によりステンレス板に対する接着力およびOPPフィルムに対する接着力を評価した。
[参考例3]
アクリル系粘着剤(サイデン化学社製、商品名「AT−1205」、固形分含有量:55重量%)を用いた以外は参考例1と同様にして、粘着剤組成物を得た。得られた粘着剤組成物を用いて、以下の方法によりステンレス板に対する接着力およびOPPフィルムに対する接着力を評価した。
[ステンレス板およびOPPフィルムに対する接着力の評価]
OPPフィルム(フタムラ化学社製、商品名「FOS」)のコロナ処理が施されていない面に、参考例1〜3で得られた粘着剤組成物を乾燥後の厚みが15μmとなるよう、塗布・乾燥し、評価用粘着シートを作製した。得られた評価用粘着シートをステンレス板もしくはOPPフィルム(フタムラ化学社製、商品名「FOS」)のコロナ処理が施されていない面(未処理)またはコロナ処理が施された面(処理済み)に貼り付け、室温で1分間保持した。保持後、引張試験機にセットし、温度23℃、湿度50%RHの条件下、剥離速度300mmで180度剥離試験を行い、ステンレス板およびOPPフィルムに対する接着力を評価した。得られたステンレス板およびOPPフィルムに対する接着力から、本発明のテープ用中間体に好適に用いることができるものは○、テープ用中間体に使用できるものの、剥離時に注意を要するものは△、テープ用中間体としての使用に適さないものを×とした。結果を表1に示す。
Figure 2014040537
[実施例1]テープ用中間体の作製
片面にあらかじめコロナ処理が施されたOPPフィルム(フタムラ化学社製、商品名「FOS」)のコロナ処理が施されていない面に参考例1で得られた粘着剤組成物を塗布・乾燥し、粘着剤層(15μm)を形成した。他のOPPフィルム(フタムラ化学社製、商品名「FOS」)のコロナ処理が施されていない面に軽剥離離型剤(一方社油脂工業社製、商品名「ピーロイル1050」)を含む組成物を塗布・乾燥し、セパレータ(厚み40μm)を作製した。得られたセパレータと上記粘着剤層とを貼り合せて、テープ用中間体を得た。
[接着力の評価]
片面にあらかじめコロナ処理が施されたOPPフィルム(フタムラ化学社製、商品名「FOS」)を用いて、該OPPフィルムのコロナ処理を施した表面と、セパレータを剥離した実施例1のテープ用中間体の粘着剤層とを貼り合せ、積層体を得た。得られた積層体を用いて、幅50mm、長さ125mmの試験片を作製した。この試験片を用いて、テープ用中間体の粘着剤層と基材との接着力、および、OPPフィルムのコロナ処理された表面とテープ用中間体の粘着剤層との接着力を評価した。接着力は、各試験片を引張試験機にセットし、温度23℃、湿度50%RHの条件下、剥離速度300mmで180度剥離試験を行い測定した。テープ用中間体の基材と粘着剤層との接着力は、6.95N/50mmであった。OPPフィルムのコロナ処理された表面とテープ用中間体の粘着剤層とは、この評価方法では剥離することができなかった。そのため、これらの層間の接着力は上限値である9.45N/50mmを超えていると考えられた。
[実施例2]印刷テープの作製
実施例1で得られたテープ用中間体を用いて、印刷テープを作製した。実施例1で得られた長尺状のテープ用中間体の基材表面に、熱転写プリンター(ブラザー工業社製、商品名「P−touch」)を用いて印刷を行った。印刷が施されたテープ用中間体からセパレータを剥離し、巻き取り装置を用いて、テープ用中間体の基材の印刷部が形成された表面と該テープ用中間体の粘着剤層とが接するようにテープ用中間体を巻き取り、該基材の印刷部が形成された表面と該粘着剤層とを貼り合せ、ロール状の積層体を得た。得られた積層体から最外層の基材を剥離し、該基材に形成されていた粘着剤層を剥離された基材の内側に位置する基材の印刷部が形成された表面に転写し、印刷テープを得た。
得られた印刷テープを被着体に貼り付けたところ、印刷部分の良好な視認性が確保されていた。得られた印刷テープでは、粘着剤層の破壊等が発生していなかった。また、貼り付け後の印刷テープにおいて、基材と粘着剤層との間に浮き等も確認されなかった。
本発明のテープ用中間体は、本発明の印刷テープの製造方法に好適に用いることができる。本発明のテープ用中間体を用いることにより、本発明のテープ用中間体のみで、すなわち、他のテープ用中間体を用いることなく、基材と粘着剤層との間に印刷部分が形成された印刷テープを簡便に製造することができる。
10 基材
20 粘着剤層
30 セパレータ
40 印刷部
100、100’ テープ用中間体
200、200’ 積層体

Claims (8)

  1. 基材、および、粘着剤層を備えるテープ用中間体であって、
    (a)該基材の粘着剤層と接していない表面に該粘着剤層を貼り合せた接着力と、(b)該テープ用中間体における基材と粘着剤層との接着力とが(a)>(b)の関係を有する、テープ用中間体。
  2. 前記接着力(a)と接着力(b)との比((a)/(b))が1.5以上である、請求項1に記載のテープ用中間体。
  3. 前記基材の粘着剤層と接していない表面に表面改質処理が施されている、請求項1または2に記載のテープ用中間体。
  4. 前記基材の粘着剤層と接する表面に離型処理が施されている、請求項1から3のいずれかに記載のテープ用中間体。
  5. 前記粘着剤層のステンレス板に対する接着力と二軸延伸ポリプロピレンフィルムに対する接着力との比が1.5以上である、請求項1から4のいずれかに記載のテープ用中間体。
  6. セパレータをさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載のテープ用中間体。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のテープ用中間体の基材の粘着剤層と反対側の表面に印刷部を形成する工程、
    該印刷部が形成されたテープ用中間体の基材の印刷部が形成された表面と該テープ用中間体の粘着剤層または他のテープ用中間体の粘着剤層とを貼り合せる工程、および、
    該テープ用中間体の粘着剤層または他のテープ用中間体の粘着剤層を該テープ用中間体の基材の印刷部が形成された表面に転写する工程を含む、印刷テープの製造方法。
  8. 請求項7に記載の製造方法により得られる、印刷テープ。
JP2012183992A 2012-08-23 2012-08-23 テープ用中間体、該中間体を用いた印刷テープの製造方法、および、該製造方法により得られた印刷テープ Active JP6004838B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012183992A JP6004838B2 (ja) 2012-08-23 2012-08-23 テープ用中間体、該中間体を用いた印刷テープの製造方法、および、該製造方法により得られた印刷テープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012183992A JP6004838B2 (ja) 2012-08-23 2012-08-23 テープ用中間体、該中間体を用いた印刷テープの製造方法、および、該製造方法により得られた印刷テープ

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016150988A Division JP6308597B2 (ja) 2016-08-01 2016-08-01 テープ用中間体、該中間体を用いた印刷テープの製造方法、および、該製造方法により得られた印刷テープ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014040537A true JP2014040537A (ja) 2014-03-06
JP6004838B2 JP6004838B2 (ja) 2016-10-12

Family

ID=50393052

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012183992A Active JP6004838B2 (ja) 2012-08-23 2012-08-23 テープ用中間体、該中間体を用いた印刷テープの製造方法、および、該製造方法により得られた印刷テープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6004838B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60140739U (ja) * 1984-02-29 1985-09-18 日東電工株式会社 印刷テ−プ巻回体
JPH05255647A (ja) * 1992-03-13 1993-10-05 Nitto Denko Corp 巻取タイプの粘着テープおよびその製造方法
JP2001524405A (ja) * 1997-12-01 2001-12-04 ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー 感圧接着剤層を有する多層フィルム
JP2005060435A (ja) * 2003-08-14 2005-03-10 Three M Innovative Properties Co 両面粘着シート
JP2008106243A (ja) * 2006-09-29 2008-05-08 Diatex Co Ltd 易剥離性粘着テープの製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60140739U (ja) * 1984-02-29 1985-09-18 日東電工株式会社 印刷テ−プ巻回体
JPH05255647A (ja) * 1992-03-13 1993-10-05 Nitto Denko Corp 巻取タイプの粘着テープおよびその製造方法
JP2001524405A (ja) * 1997-12-01 2001-12-04 ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー 感圧接着剤層を有する多層フィルム
JP2005060435A (ja) * 2003-08-14 2005-03-10 Three M Innovative Properties Co 両面粘着シート
JP2008106243A (ja) * 2006-09-29 2008-05-08 Diatex Co Ltd 易剥離性粘着テープの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6004838B2 (ja) 2016-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5199250B2 (ja) 粘着シート
JP5820762B2 (ja) 透明導電性フィルム用表面保護フィルム及びそれを用いた透明導電性フィルム
JP4393934B2 (ja) 半導体加工用粘着シート
TWI790190B (zh) 積層體
TW201105765A (en) Adhesive material having removability
JP2010039472A (ja) 電子ペーパーの製造方法、及び電子ペーパー形成工程用両面粘着テープ
TWI680174B (zh) 各向異性黏著性片
JP4671815B2 (ja) 加熱剥離型粘着シート用セパレータ及びセパレータ付き加熱剥離型粘着シート
JP5575480B2 (ja) 電子部品用両面粘着シートおよびその製造方法
JP6809688B2 (ja) タイヤ用粘着シート及びその製造方法
JP6308597B2 (ja) テープ用中間体、該中間体を用いた印刷テープの製造方法、および、該製造方法により得られた印刷テープ
WO2010018767A1 (ja) 半導体加工方法及び粘着テープ
JP6004838B2 (ja) テープ用中間体、該中間体を用いた印刷テープの製造方法、および、該製造方法により得られた印刷テープ
JP2004177927A (ja) 剥がし検知表示機能付き粘着シート
JP2007291350A (ja) 高隠蔽性粘着フィルム
JP2015063028A (ja) 剥離シートおよび粘着シート
JP5089144B2 (ja) ラビング布貼付け用両面粘着テープ及びそれを貼着してなるローラ
JP3574524B2 (ja) フォトマスク保護用粘着フィルムの製造方法
JP2004099807A (ja) 粘着加工シート
JP7239128B2 (ja) 粘着シート
JP2017094591A (ja) 多層構造フィルム及びその製造方法
JP2021080425A (ja) 粘着シート
JP7051644B2 (ja) 積層体の製造方法及び積層体
JP5550815B2 (ja) 両面粘着シート
WO2016059931A1 (ja) 易貼付粘着テープまたはシート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150727

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160801

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160831

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6004838

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250