JP2014039589A - 冷温蔵装置の仕切壁構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】単位仕切壁42を複数個積み上げた仕切壁を設けることでその左右両側に冷蔵室と温蔵室が形成され、単位仕切壁42には、上下動可能に配されて、対向する単位仕切壁42の受け面45に当接する可動部材46が設けられており、上下に隣接する2つの単位仕切壁42の間に抜き差し自在に差し込まれ、その左右の一方を冷蔵室内に他方を温蔵室内に位置させるトレイ80を収納するとともに、トレイ80は、冷蔵室内に位置される冷蔵側トレイ部と温蔵室内に位置される温蔵側トレイ部との間に境界部を有しており、受け面45はその上面が凸状をなし、境界部は受け面45の凸形状に沿った凹状下面を有しており、可動部材46はその下面が凹状をなし、境界部は可動部材46の凹形状に沿った凸状上面を有している。
【選択図】図9
Description
そして、このような配膳車において、温食で提供される食品はトレイの温食用載置部に並べられ、冷食で提供される食品はトレイの冷食用載置部に並べられ、食品の並べられたトレイは温蔵室と冷蔵室に跨って収納され、その温蔵室と冷蔵室の間には断熱性のある仕切壁が設けられている。この仕切壁は、単位仕切壁を上下に複数重ねて構成されているが、単位仕切壁の下部には、トレイを差し込めるように可動部材が設けられているのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、温蔵室と冷蔵室の間の空気の流入出を抑え、気密性を高めた冷温蔵装置の仕切壁構造を提供することを目的とする。
上記構成によれば、可動部材と受け面の形状を互いに沿った凹凸状にし、その凹凸形状とトレイの境界部の形状とが沿った形状している。このように構成すると、可動部材の凹部にトレイの境界部が入り込み、境界部に受け面の凸部が入り込むことで、温蔵室と冷蔵室における互いの空気流入出経路が複雑になり、トレイがある場合でもトレイがない場合でも空気の流入出が抑えられる。また、トレイが反ってしまった場合でも、トレイの境界部の形状に沿った凹部が可動部材に設けられていることで、凹部内に境界部が入り込んでいるので、隙間ができにくくなる。
前記境界部は、長手状をなし、その長さ方向の両端部において幅広部分が形成される一方、前記幅広部分に挟まれるように長手状の幅狭部分を有しており、前記可動部材は、長手状をなし、前記幅狭部分の両側に沿うように凸部を有している構成。
このような構成にすると、境界部の幅狭部分の両側に凸部が設けられることで、境界部に当接する面とその両側の凸部によって可動部材に凹部が形成される。また、トレイを差し込んだ際に、境界部の幅広部分を可動部材の凸部が通り過ぎ、トレイが定位置に来ると、可動部材が一段下がり、トレイにクリック感があるため、トレイを定位置に配置しやすくなる。また所定位置を通り過ぎる際には、可動部材の凸部に当接するため、差し込みすぎたことがわかりやすくなる。
フレームカート30は、底板の左右の側縁から金属製のフレーム31が立ち上がっており、底板の底面にはキャスタ32を備えており、上記したカート本体20に前面側から出し入れが可能となっている。フレームカート30の左右方向の略中央部分の前後方向全域に亘ってトレイ受けユニット50を備えた仕切壁40が設けられている。仕切壁40の詳細については後記する。
カート本体20の天井壁の左右両側縁部には、上記の空気流通路の上端と連通するようにして、それぞれ前後方向に細長い吹出通口23が形成されている。一方、天井壁の中央部には、温蔵室11または冷蔵室12と個別に連通する吸込通口24が形成されている。
第1熱交換室71及び第2熱交換室72の底面には、カート10の温蔵室11と冷蔵室12の吸込通口24と対応する位置に、導入通口73が形成されており、吸込通口24と接続される。温蔵室11と冷蔵室12の吹出通口23と対応する位置に、帯状の導出通口74が形成され、吹出通口23と接続される。カート10がステーション70内に収納されて、対応する通口同士が接続されると、第1熱交換室71と温蔵室11の間、並びに第2熱交換室72と冷蔵室12の間に、それぞれ空気の循環路が形成されるようになっている。
カート10がステーション70に入れられると、初めは、両熱交換室71、72とも冷却手段が作動され、温蔵室11と冷蔵室12とには共に冷気が循環供給されることで、トレイ80に載せられた温食と冷食が共に低温解凍される。所定時間が経過すると、タイマの作動により、第1熱交換室71において冷却手段から加熱手段の作動に切り替わる。一方、第2熱交換室72では、引き続き冷却手段が作動状態とされる。これにより、温蔵室11内には暖気が循環されることで解凍された温食が再加熱され、一方、冷蔵室12側では庫内設定温度が少し下げられて、冷食は引き続いて冷蔵保存される。配膳時刻となったら、カート10がステーション70から引き出され、トレイ80が取り出されて配膳に供されるようになっている。配膳が終了すると、フレームカート30のみが配膳場所に残され、下膳用に用いられる。
また、ケース43は、左右の2つの部材を組み合わせることで、上端側が突出した略矩形状となっている。ケース43の二つの部材は左右で色が異なっており、冷蔵室12側が寒色系となっており、温蔵室11側が暖色系となっている。このようにケース43の色が異なることで、ラベルなどを貼らなくても、どちらが冷蔵室12でどちらが温蔵室11であるか感覚的に認識することができるようになり、トレイ80の挿入の際に便利である。
凸部48の高さは、トレイ80の境界部81の高さの約3分の1程度の高さとなっている。凸部48は、その前後方向に可動部材46の底面になだらかに連なるガイド面48Aを有しており、凸部48のトレイ80に当接する面(内側の面)は、幅狭部分81Bに沿う傾斜面48Bとなっている。左右2つの傾斜面48Bと底面46Aによって、可動部材46の下面がトレイ80の幅狭部分81Bの上面の形状に沿った略台形形状の凹部49となっている。なお、凸部48の高さは、境界部81の高さを超えなければ、強度を保てる範囲で適宜変更することができる。
トレイ受け54は、フレーム31に当接する端部が略直角に屈曲して延伸した支持片55が設けられている。支持片55には切欠部55Aが設けられており、切欠部55Aがフレーム31に設けられた掛止部(図示せず)に掛止されることで、フレーム31に固定さ
れる。下段側から基台41上にトレイ受けユニット50をユニット化した単位仕切壁42を順次積み上げつつ、フレーム31に掛止することで、組み付けられ、最上段の単位仕切壁42Aの支持アーム53をフレーム31に固定することで、組み付けられる。
冷蔵側トレイ部85がケース44の寒色系側になるようにして、トレイ80の収納を開始する。まず、トレイ80の幅広部分81Aを、単位仕切壁42の可動部材46に当てるようにして押し込む。トレイが押し込まれると、可動部材46が持ち上げられつつ、境界部81が可動部材46とケース突出部分45の上面(受け面)の間に割って入り、また、トレイ80の両側縁がトレイ受け54のガイド部54Aを滑りつつトレイ受け54に乗り上げる。幅広部分81Aがトレイ80の幅狭部分81Bの下面がケース突出部分45の上面を滑らせることで、トレイ80が奥側にまっすぐ進む。さらに押し込んでいくと、可動部材46の凸部48に幅広部分81Aが当接し、ガイド面48Aを滑らせながら、可動部材46をさらに持ち上げる。そして、幅広部分81Aが凸部48を通り過ぎると、可動部材46は凸部48の高さ分下がり、トレイ80の収容が完了する。可動部材46が下がった際に、クリック感を覚えるため、ユーザはトレイ80が所定位置に収納されたことがわかる。
一方、トレイ80が収納されていない段においても、図11に示すように、ケース突出部分45の両側に沿う形で凸部48が当接した状態となり、温蔵室11と冷蔵室12の間の空気の流入出が妨げられ、断熱性を保つことができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、ステーション方式の冷温蔵装置について説明したが、配膳車上に加熱冷却手段を備えた冷温蔵装置にも本発明は適用することが可能である。
(2)上記実施形態では、温かい状態で供される食品をトレイ80の広い方に載置する場合を例示したが、季節やメニューによっては冷たい状態で供される食品をトレイ80の広い方に載置してもよく、その場合には温蔵側トレイ部84を冷蔵室12側に収納するようにすればよい。
(3)上記実施形態では、境界部81、ケース突出部分45及び可動部材46の下面の断面の形状を台形形状としたが、その凹凸が組み合う形状であれば、他の形状でもよい。
(4)上記実施形態では、左右別部材を組み合わせることで単位仕切壁42を形成したが、一体型に形成してもよい。また、ケース43を冷蔵室と温蔵室とで色を別にしているが、同じ色にしてもよい。
(5)単位仕切壁42の前後方向の面に断熱扉21に当接するマグネットキャッチを設けるようにしてもよい。
(6)可動部材46は、上記実施形態では自重によって受け面に当接するようにしたが、自重ではなく、弾性部材を用いて当接するようにしてもよい。
(7)トレイ80を前面側から後面側の領域に入れる、あるいはその逆を行うパススルー方式を採用してもよい。
(8)なお、冷温蔵の制御方式として、チルド保存(3〜5℃)されたトレイを温蔵室と冷蔵室とに亘って収納したのち、初めは温蔵室と冷蔵室ともに引き続いてチルド保存し、所定時間が経過したら、温蔵室側では再加熱し、冷蔵室側でさらに続いてチルド保存をする、といった冷温蔵制御を行うようにしてもよく、そのような冷温蔵の制御方式を採用したものも、本発明の技術的範囲に含まれる。
Claims (2)
- 単位仕切壁を複数個積み上げた仕切壁を設けることでその左右両側に冷蔵室と温蔵室が形成されるとともに、
前記単位仕切壁には、上下動可能に配されて、対向する単位仕切壁の受け面に当接する可動部材が設けられており、
上下に隣接する2つの前記単位仕切壁の間に抜き差し自在に差し込まれ、その左右の一方を前記冷蔵室内に他方を前記温蔵室内に位置させるトレイを収納するとともに、
前記トレイは、前記冷蔵室内に位置される冷蔵側トレイ部と前記温蔵室内に位置される温蔵側トレイ部との間に境界部を有しており、
前記受け面はその上面が凸状をなし、前記境界部は前記受け面の凸形状に沿った凹状下面を有しており、
前記可動部材はその下面が凹状をなし、前記境界部は前記可動部材の凹形状に沿った凸状上面を有している冷温蔵装置の仕切壁構造。 - 前記境界部は、長手状をなし、その長さ方向の両端部において幅広部分が形成される一方、前記幅広部分に挟まれるように長手状の幅狭部分を有しており、
前記可動部材は、長手状をなし、前記幅狭部分の両側に沿うように凸部を有している請求項1に記載の冷温蔵装置の仕切壁構造。
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