JP2014037131A - 液体吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体抵抗の増大を招くことなく、フィルタ部材の寿命を長くする必要がある。
【解決手段】共通液室10を形成する第1共通液室部材7と第2共通液室部材5とを有し、第1共通液室部材7と第2共通液室部材5との間にフィルタ部材6が配置され、フィルタ部材6は、ノズル径よりも狭い隙間63をおいて重ねて保持された第1フィルタ板61と第2フィルタ板62とを有し、第1フィルタ板61及び第2フィルタ板62には、ノズル径よりも大きな複数個の貫通穴61a、62aが形成され、複数個の貫通穴61a、62aはノズル配列方向及びノズル配列方向と直交する方向に二次元状に配置されている。
【選択図】図5

Description

本発明は液体吐出ヘッド及び画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置、例えばインクジェット記録装置が知られている。
液体吐出ヘッドにおいて、液滴を吐出するノズルが通じる複数の個別液室に液体を供給する共通液室内に液体をろ過するフィルタ部材を配置したものが知られている(特許文献1など)。
従来、流路パターンを形成する複数枚の金属プレートに流路を形成する連通孔を設け、隣接して積層接着される金属プレートにおける連通孔の位置を孔中心位置がずれているように配置し、各連通孔をフィルタとなる複数本のスリット状の溝により連結したものが知られている(特許文献2)。
また、互いに積層された複数枚のプレートからなる積層体を備え、積層体を構成する複数枚のプレートの各々に液体流路に連通する複数の貫通孔を形成して、複数枚のプレートを、隣接するプレートに形成された貫通孔同士が、プレートの積層方向から見て部分的に重なるように積層して、複数枚のプレートの貫通孔が形成された部分がフィルタを構成するようにしたものが知られている(特許文献3)。
また、吐出口の断面積より小さい断面積を有する複数の開口部が曲路を形成している構造、突起を有する複数の開口部であって該開口部と突起で形成される間隔が吐出口の巾より小さく成形されている断面を有する構造、吐出口の断面積より小さい断面積を有する複数の開口部が形成され、かつ該開口部の吐出側に凹部を有する柱が反吐出口側に凹面を向けて設けられている構造、吐出口の巾より狭い間隔で巾方向に複数の突起が設けられた断面を有する構造でフィルタを構成するものも知られている(特許文献4)。
特開2009−066904号公報 特開2001−328264号公報 特開2008−018662号公報 特開平06−312506号公報
しかしながら、特許文献2に開示されている構成にあっては、溝をフィルタとして使用しているために、目詰まりが発生しやすくなり、また、流体抵抗が非常に大きくなるという課題がある。
また、特許文献4に開示されている構成にあっては、開口部を形成する柱部の高さがノズル径で規制されるため、流路内の流体抵抗が大きくなるという課題がある。この場合、流体抵抗を小さくするため、柱部の高さを高くすると、開口部の形状が長方形状となってしまい、長方形状の異物の捕獲性が悪くなるという課題が生じる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、流体抵抗の増大を招くことなく、フィルタ部材の寿命を長くすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、
液滴を吐出する複数のノズルと、
前記ノズルが通じる複数の個別液室と、
前記複数の個別液室に液体を供給する共通液室と、を備え、
前記共通液室内には前記液体をろ過するフィルタ部材が設けられ、
前記フィルタ部材は、前記ノズル径よりも狭い隙間をおいて重ねて保持された少なくとも2枚のフィルタ板を有し、
前記フィルタ板には、前記ノズル径よりも大きな複数個の貫通穴が形成され、
前記複数個の貫通穴は、前記フィルタ板に二次元状に配列されている
構成とした。
本発明によれば、流体抵抗の増大を招くことなく、フィルタ部材の寿命を長くすることができる。
本発明に係る液体吐出ヘッドの一例の外観斜視説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向に沿う断面説明図である。 本発明の第1実施形態に係るフィルタ部材の平面説明図である。 同フィルタ部材の図4のA−A線に沿う断面説明図及びノズルの拡大説明図であり。 第1フィルタ板及び第2フィルタ板の平面説明図である。 本発明の第2実施形態に係るフィルタ部材の平面説明図である。 本発明の第3実施形態に係るフィルタ部材の平面説明図である。 本発明の第4実施形態に係るフィルタ部材の平面説明図である。 同じく平面説明図である。 本発明の第5実施形態に係るフィルタ部材の平面説明図である。 本発明の第6実施形態に係るフィルタ部材の平面説明図である。 本発明の第7実施形態に係るフィルタ部材の平面説明図である。 本発明の第8実施形態に係るフィルタ部材の平面説明図である。 図14のB−B線に沿う拡大断面説明図である。 上記第8実施形態のフィルタ板を製造する方法の一例の説明に供する断面説明図である。 同じく上記第8実施形態のフィルタ板を製造する方法の他の例の説明に供する断面説明図である。 エッチング加工を行う場合のフィルタ板の板厚と貫通穴の穴径の関係の説明に供する断面説明図である。 本発明の第9実施形態に係るフィルタ部材の断面説明図である。 本発明の第10実施形態に係るフィルタ部材の断面説明図である。 同フィルタ部材の第1フィルタ板側から見た平面説明図である。 本発明の第11実施形態に係るフィルタ部材の第1フィルタ板側から見た平面説明図である。 本発明の第12実施形態に係るフィルタ部材の第1フィルタ板側から見た平面説明図である。 本発明の第13実施形態に係るフィルタ部材の前記図15と同様な断面説明図である。 本発明の第14実施形態に係るフィルタ部材の前記図15と同様な断面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す機構部の側面説明図である。 同機構部の要部平面説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る液体吐出ヘッドの一例について図1ないし図3を参照して説明する。図1は同ヘッドの外観斜視説明図、図2は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図、図3は同ヘッドのノズル配列方向に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、ノズル板2と、流路部材である流路板3と、振動板部材4とを接着剤で接合している。
ノズル板2には、液滴を吐出する複数のノズル20が千鳥状に4列配列されている。このノズル板2は、例えば、ステンレス(ここでは、SUS316)を用いてプレス加工でノズル20を形成している。
流路板3は、ノズル20に連なって通じる個別液室である圧力室21を形成している。この流路板3は、例えばステンレス(ここではSUS304)を用いてプレス加工で形成している。
振動板部材4は、圧力室21の一部の壁面を変位可能な振動領域4aとして形成する。また、振動板部材4には、後述する下流側共通液室25に臨み、下流側共通液室25と各圧力室21とを通じる液体供給路22が形成されている。この振動板部材4は、Ni電鋳で形成している。
そして、振動板部材4の圧力室21と反対側には、第2共通液室部材5、フィルタ部材6、このヘッドのフレームを兼ねる第1共通液室部材7を順次積層して接着剤で接合している。
第1共通液室部材7と第2共通液室部材5とによって各圧力室21に通じる共通液室10を形成する。共通液室10は、フィルタ部材6の上流側の上流側共通液室26と、下流側の下流側共通液室25とで構成されている。なお、フィルタ部材6の詳細については後述する。
フィルタ部材6は、上流側共通液室26から下流側共通液室25に流れる液体から異物を捕集(捕捉)する。
本実施形態では、第1共通液室部材7は、上流側共通液室26を形成し、ノズル配列方向両端部に、外部から液体を供給するための液体供給口部37と外部に液体を排出する液体排出口部38が設けられている。
振動板部材4の振動領域4aの圧力室21とは反対側に圧電アクチュエータ8を配置している。圧電アクチュエータ8は、2列のノズル列に合わせて1つのベース部材33に例えばノズルピッチの半分のピッチで柱状の圧電素子(圧電柱)32A、32Bを交互に形成した2つの圧電部材32を接合している。なお、本実施形態のノズル列は4列であるので、圧電アクチュエータ8を2つ配置している。
圧電部材32の各圧電柱32Aは、振動板部材4の振動領域4aと接合されて、フレキシブル配線部材34に備えられる駆動IC81(図3参照)からフレキシブル配線部材34を介して駆動信号が与えられる。なお、振動板部材4の振動領域4aと接合していない圧電柱32Bは、圧力室間隔壁21Aに対応する位置に接合されている。
この液体吐出ヘッドでは、圧電アクチュエータ8を駆動することで振動板部材4の振動領域4aが変位して、圧力室21の液体が加圧されて、ノズル20から液滴が吐出される。
次に、本発明の第1実施形態に係るフィルタ部材について図4ないし図6も参照して説明する。図4はフィルタ部材の平面説明図、図5は同フィルタ部材の図4のA−A線に沿う断面説明図及びノズルの拡大説明図、図6は第1フィルタ板及び第2フィルタ板の平面説明図である。
フィルタ部材6は、第1フィルタ板61と第2フィルタ板62とを有している。第1フィルタ板61には、ノズル20の直径(以下、「ノズル径」という。)Dnよりも大きな孔径Df1の複数個の貫通穴61aが形成されている。同様に、第2フィルタ板62には、ノズル径Dnよりも大きな孔径Df2の複数個の貫通穴62aが形成されている。
ここでは、第1フィルタ板61及び第2フィルタ板62の貫通穴61a、62aは二次元状に配列されている。この例では、ノズル配列方向とノズル配列方向と直交する方向の2方向に配置されている。
なお、第1フィルタ板61の貫通穴61aの孔径Df1と第2フィルタ板62の貫通穴62aの孔径Df2とは同じでも、異なってもよい。
そして、第1フィルタ板61と第2フィルタ板62とは、隙間63をおいて重ねて保持されている。ここで、隙間63の重ね方向の高さ(以下、「ギャップ幅」という。)Ghは、ノズル径Dnよりも狭く(Dn>Gh)している。
ここで、第1フィルタ板61の複数個の貫通穴61aと第2フィルタ板62の複数個の貫通穴62aとは、重ね方向で、各フィルタ板61、62の貫通穴61a、62aが重ならない位置に形成されている。
また、本実施形態では、図4に示すように、第1フィルタ板61の複数個の貫通穴61aは、一方の方向(ここでは、短手方向)では、互いに隣接させて配置し、一方の方向と直交する他方の方向(ここでは、長手方向)では、少なくとも1つの貫通穴分の間隔を空けて配置している。第2フィルタ板62の複数個の貫通穴62aも同様に、短手方向では互いに隣接させて配置し、長手方向では少なくとも1つの貫通穴分の間隔を空けて配置している。
そして、第1フィルタ板61の貫通穴61aと第2フィルタ板62の貫通穴62aとは重ね方向重ならない位置に配置されるので、フィルタ部材6の長手方向では、第1フィルタ板61の貫通穴61aと第2フィルタ板62の貫通穴62aとが交互に配置される。なお、ここでは、一方の方向で交互に配置される関係としているが、他方の方向で交互に配置される関係とすることもできる。
このように構成したので、上流側共通液室26から下流側共通液室25に液体が流れるとき、液体は、図5(a)に矢印301で示すように、第1フィルタ板61の貫通穴61aから第1フィルタ板61と第2フィルタ板62との間の隙間63に入り、隙間63から第2フィルタ板62の貫通穴62aから流出する。
このとき、図5に示すように、液体中に含まれるノズル径Dnより大きな異物300は、第1フィルタ板61の貫通穴61aを通過するが、第1フィルタ板61と第2フィルタ板62との間の隙間63は、ギャップ幅Ghがノズル径Dnよりも狭いために、異物300は隙間63を通過することができず、第2フィルタ板62の貫通穴62aから下流側共通液室25に侵入することはない。
つまり、フィルタ部材6は、第1フィルタ板61と第2フィルタ板62との間の隙間63にフィルタ機能を持たせたものである。
このように、少なくとも2枚のフィルタ板の隙間にフィルタ機能を持たせることによって、フィルタ板の隙間全体が流路なるので、目詰まりが発生しにくく、流体抵抗も溝に比べて小さくなり、フィルタの寿命が長くなる。
つまり、従前のように、プレート内に形成された溝にフィルタ機能を持たせる場合には、溝の深さはプレートの厚さによって規制され、必要な溝の深さを得るために使用できるプレートの厚さが限定されることになる。
これに対して、本実施形態のように、2枚のフィルタ板間の隙間によりフィルタとして必要な寸法を得ることで、フィルタ板の厚さは何ら制約を受けることがない。例えば、必要な隙間に対して、それよりも薄いプレートで構成することも可能であり、構成の自由度が高くなる。
また、プレート内に形成された溝にフィルタ機能を持たせ、1つの溝に対して液体の流入口を一つずつ配置した構成とすると、溝の流入口において異物が詰まることによって当該溝はフィルタとして機能しなくなるなど、目詰まりが発生し易くなる。
これに対し、本実施形態のように、2枚のフィルタ板間の隙間にフィルタ機能を持たせ、2枚のフィルタ板にはノズル径より大きな径の複数個の貫通穴を形成することで、隙間に繋がる液体が流入する貫通孔は複数個存在することになり、さらに溝のように側壁がないので隙間内における液体の流れる方向も空間的な制約が少ない。
これにより、隙間よって大きな異物が捕捉されても、液体の流れを阻害することが少なくなり、目詰まりが起こりにくく、フィルタとしての寿命が長くなる。
また、プレート内に形成された溝にフィルタ機能を持たせ、溝の深さで捕捉する異物の大きさを規定する場合、溝の深さに対して相対的に長い溝部を液体が流れる必要があり、液体に対する流体抵抗が非常に大きくなり、滴吐出に伴う液体供給が間に合わなくなるおそれがある。
これに対し、本実施形態のように、2枚のフィルタ板間の隙間にフィルタ機能を持たせ、2枚のフィルタ板にはノズル径より大きな径の複数個の貫通穴を形成することで、上述したように隙間内における液体の流れる方向に空間的な制約が少なくなり、流入口から流出口までの距離も溝に比べて短く、隙間と同等あるいはこれより短い距離しか離れていない構成とすることができる。これにより、より小さな異物を捕集することができるように隙間を狭くしても、流体抵抗が増大することはなく、液体の流れを妨げないので、滴吐出に伴う液体供給を十分に行うことができて、高速駆動が可能になる。
さらに、従前の他のフィルタ部材のように、大きな孔の開いたプレートをずらして重ねることで異物を捕集するのに必要な径(大きさ)の開口部を形成する構成にあっては、必要な径の開口部を得るために、孔の大きさや配列の精度を非常に高くする必要があり、組み付け精度も開口部以下の精度とする必要がある。
これに対し、本実施形態のように、2枚のフィルタ板間の隙間にフィルタ機能を持たせ、2枚のフィルタ板にはノズル径より大きな径の複数個の貫通穴を形成して重ならないように配置することで、2枚のフィルタ板の隙間を管理することで捕集できる異物の大きさを規定することができ、貫通穴の大きさや配列に若干の差があっても問題なくフィルタの機能を発揮することができる。そして、貫通穴をノズル径よりも大きくすることができることにより、加工の精度も落とせるので、製造時の歩留まりを向上することもできる。
次に、本発明の第2実施形態に係るフィルタ部材について図7を参照して説明する。図7は同フィルタ部材の平面説明図である。
本実施形態では、第1フィルタ板61の複数個の貫通穴61a、第2フィルタ板62の貫通穴62aは、それぞれ千鳥配置で形成している。
このように構成することで、第1、第2フィルタ板61、62の貫通穴61a、62aの配置は、同一のフィルタ板に形成された隣接する貫通穴同士の中心間距離Laよりも、重ね方向で隣接する他のフィルタ板に形成された貫通穴までの距離Lbの方が短くなる。
つまり、例えば第1フィルタ板61の1つの貫通穴61aと同一のフィルタ板である第1フィルタ板61に形成された隣接する他の貫通穴61aまでの中心間距離Laよりも、重ね方向で隣接する他のフィルタ板である第2フィルタ板62に形成された貫通穴62aまでの距離Lbの方が短くなる。
これにより、同一のフィルタ板上での貫通穴を離すことができ、フィルタ部材6を厚み方向(重ね方向)に通過する液体が厚み方向に流れ易くなる。
次に、本発明の第3実施形態に係るフィルタ部材について図8を参照して説明する。図8は同フィルタ部材の平面説明図である。
本実施形態では、第1フィルタ板61の複数個の貫通穴61a、第2フィルタ板62の貫通穴62aは、それぞれ、ほぼ1つの貫通穴分の間隔をおいてマトリクス状に形成している。
このように構成しても、前記第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
次に、本発明の第4実施形態に係るフィルタ部材について図9及び図10を参照して説明する。図9は同フィルタ部材の側面説明図、図10は同じく平面説明図である。なお、図10ではスペーサ部(部材)を分かり易くするために、断面ではないが、ハッチングを施して示している(以下でも同様とする。)。
本実施形態では、第1フィルタ板61と第2フィルタ板62との間にスペーサ部材64を配置して、第1フィルタ板61と第2フィルタ板62との間にノズル径よりも狭い隙間を形成して保持している。
ここでは、スペーサ部材64は、フィルタ部材6の周辺部に枠状に配置している。
スペーサ部材64の材質としては、液体に対して溶出しない材質のものが好ましい。また、隙間63を規定するものであることから、十分な剛性を備えていること、貫通穴61a、62aを形成した第1フィルタ板61、第2フィルタ板62をエッチングや電鋳によって製作する場合、これらは金属材料であり、これらとの接合性を考慮すると、金属プレートであることが好ましい。特に、液体として水性インクを使用する場合、防錆の観点からステンレス鋼が好ましく、例えば、SUS316、SUS304、SUS303などを挙げることができる。
このように、第1フィルタ板61と第2フィルタ板62との間の隙間をスペーサ部材64で規定することによって、簡単に、所要のギャップ幅Ghを得ることができる。
次に、本発明の第5実施形態に係るフィルタ部材について図11を参照して説明する。図11は同フィルタ部材の平面説明図である。
本実施形態では、スペーサ部材64として、枠状部分64aと、枠状部分64aを架橋する架橋部分64bを設けて、架橋部分64bでフィルタ部材6を複数(ここでは、3つ)の領域に区画している。
このように構成したので、スペーサ部材64の架橋部分64bが補強部材となって、第1フィルタ板61、第2フィルタ板62が変形して隙間のギャップ幅Ghが変動することを低減できる。
また、本実施形態では、スペーサ部材64の架橋部分64bは、第1フィルタ板61、第2フィルタ板62の貫通穴61a、62aと重ならない位置に配置している。言い換えれば、第1フィルタ板61、第2フィルタ板62の貫通穴61a、62aはスペーサ部材64の架橋部分64bに対向しない位置に形成している。
これによって、区画された領域内では、補強として機能する架橋部分64bによって液体の流れが阻害されなくなる。
次に、本発明の第6実施形態に係るフィルタ部材について図12を参照して説明する。図12は同フィルタ部材の平面説明図である。
本実施形態でも、前記第5実施形態と同様に、スペーサ部材64として、枠状部分64aと、枠状部分64aを架橋する架橋部分64bを設けて、架橋部分64bでフィルタ部材6を複数(ここでは、2つ)の領域に区画している。
この場合、スペーサ部材64の架橋部分64bは、第1フィルタ板61、第2フィルタ板62の貫通穴61a、62aと重なる位置に配置している。
このようにすれば、スペーサ部材64の架橋部分64bの形成位置精度は、前記第5実施形態よりも緩やかになる。
次に、本発明の第7実施形態に係るフィルタ部材について図13を参照して説明する。図13は同フィルタ部材の平面説明図である。
本実施形態では、スペーサ部材64の架橋部分64bは、第1フィルタ板61、第2フィルタ板62の貫通穴61a、62aの各列と重なる位置に配置している。
次に、本発明の第8実施形態に係るフィルタ部材について図14及び図15を参照して説明する。図14は同フィルタ部材の平面説明図、図15は図14のB−B線に沿う拡大断面説明図である。
本実施形態では、第1フィルタ板61の第2フィルタ板62と対向する面であって、貫通穴61aを形成しない領域で貫通穴62aに対向しない領域に、スペーサ部(ギャップ形成手段)となる突起部65を一体形成している(第1フィルタ板61と突起部65を併せて「フィルタ板60」という。)。なお、ここでは、第1フィルタ板61に突起部65を一体形成しているが、第2フィルタ板62側に突起部65を一体形成することもできる。
このように、対向する2つのフィルタ板(ここでは、第1フィルタ板61及び第2フィルタ板62)のいずれかの対向面にスペーサ部を一体に設けることにより、スペーサ部を別部材とした場合に生じるスペーサ部材とフィルタ板との接合工程が不要になり、製造工数を削減できる。
なお、上記第1ないし第8実施形態で説明したフィルタ孔の配置に関する実施形態とスペース部材を用いる実施形態とを組み合わせて実施することもできる。
次に、上記第8実施形態のフィルタ板を製造する方法の一例について図16を参照して説明する。図16は同説明に供する断面説明図である。
図16(a)に示すように、電鋳支持基板401上に、貫通穴となる部分に対応したレジストパターン402を形成する。そして、図16(b)に示すように、電鋳支持基板401上に電鋳を施して貫通穴を形成する第1フィルタ板61となる第1層403を形成する。
その後、図16(c)に示すように、第1層403上に隙間となる部分に対応したレジストパターン404を形成する。そして、図16(d)に示すように、第1層403上に電鋳を施してスペーサ部となる突起部65を形成する第2層405を一体に形成する。
次いで、図16(e)に示すように、第1層403及び第2層405の積層電鋳膜を第2電鋳支持基板401から剥離し、レジストパターン402、404を除去する。
これにより、貫通穴61aが形成された第1フィルタ板61となる第1層403とスペーサ部(突起部)65を形成する第2層405とからなるフィルタ板60が得られる。
このように、スペーサ部の形成は、電鋳によって形成する場合、2層構造とすることで容易に形成することができ、その高さは処理時間などにより制御することができるため、容易に同じの高さの突起(スペーサ部)を形成することができる。
次に、上記第8実施形態のフィルタ板の製造方法の他の例について図17を参照して説明する。図17は同説明に供する断面説明図である。
図17(a)に示すように、フィルタ板となる基板501の一方の面に貫通穴以外の領域にレジストパターン502を形成し、他方の面にスペーサ部以外の領域に対応するレジストパターン504を形成する。
そして、図17(b)に示すように、基板501の両面からエッチングを行って、貫通穴及び隙間に対応する部分を除去する。
その後、図17(c)に示すように、基板501からレジストパターン502、504を除去する。
これにより、貫通穴61aが形成され、スペーサ部65を有する第1フィルタ板61が得られる。
なお、これらの製造方法の説明では第1フィルタ板で説明しているが、第2フィルタ板を同様にして製造することもできる。
ここで、エッチング加工を行う場合のフィルタ板の板厚と貫通穴の孔径の関係について図18を参照して説明する。図18は同説明に供する断面説明図である。
ここでは、基板501の両面に貫通穴形成用のレジストパターン502、502を形成して、エッチングによって貫通穴61aを形成した例を示している。
ここで、図18(a1)、(a2)は、第1フィルタ板61の板厚tに対して貫通穴61aの穴径Dfが大きい場合、図18(b1)、(b2)は、第1フィルタ板61の板厚tに対して貫通穴61aの穴径Dfが小さい場合である。
この図18に示すように、基板501の両面からエッチング加工によって貫通穴61aを形成する場合、エッチング加工では、深さ方向(厚み方向)に対してアンダーカット(サイドエッチング)が必ず発生する。
そのため、エッチング加工では板厚方向の表面部と中央部とで必ず段差が発生し、両面エッチングの場合でも板厚の10〜20%は差が生じ、レジストパターンの開口径Drと加工後の穴径(所要の穴径)Dfとは一致しなくなる。
ここで、図18(a1)、(a2)に示すように、貫通穴61aの穴径Dfが板厚tよりも大きい場合には、加工後の穴径Dfとレジストパターンの開口径Drとの比は小さくなり、穴径の精度の管理が容易になる。
これに対して、図18(b1)、(b2)に示すように、貫通穴61aの穴径が板厚tよりも大きい場合には、加工後の穴径Dfとレジストパターンの開口径Drとの比が大きくなり、穴径の精度の管理が難しくなり、エッチング加工では穴径Dfの精度を維持することが困難になる。
したがって、フィルタ板の貫通穴をエッチング加工で形成する場合には、貫通穴の穴径がフィルタ板の板厚以上とすることが好ましい。なお、ここでは、第1フィルタ板について説明しているが、第2フィルタ板についても同様である。
次に、本発明の第9実施形態に係るフィルタ部材について図19を参照して説明する。図19は同フィルタ部材の断面説明図である。
本実施形態では、フィルタ部材6は、ノズル径よりも狭い隙間をおいて重ねて保持された3枚のフィルタ板161ないし162を有している。このフィルタ部材6は、液体の流れ方向で、上流側から、第1フィルタ板161と、第2フィルタ板162と、第3フィルタ板163とで構成される。
第1フィルタ板161には、ノズル径Dnよりも大きな孔径Df1の複数個の貫通穴161aが形成されている。同様に、第2フィルタ板162には、ノズル径Dnよりも大きな孔径Df2の複数個の貫通穴162aが形成されている。同様に、第3フィルタ板163には、ノズル径Dnよりも大きな孔径Df3の複数個の貫通穴163aが形成されている。
なお、第1フィルタ板161の貫通穴161aの孔径Df1、第2フィルタ板162の貫通穴162aの孔径Df2及び第2フィルタ板163の貫通穴163aの孔径Df3は同じ(Df1=Df2=Df3)としているが、孔径Df1,Df2,Df3は異なってもよい。
そして、第1フィルタ板161と第2フィルタ板162とは、隙間165をおいて、また、第2フィルタ板162と第3フィルタ板163とは、隙間166をおいて、それぞれ重ねて保持されている。
ここで、隙間165のギャップ幅Ghu、隙間166のギャップ幅Ghdは、いずれもノズル径Dnよりも狭く(Dn>Ghu、Dn>Ghd)している。隙間165のギャップ幅Ghuよりも、隙間166のギャップ幅Ghdを狭く(Ghu>Ghd)している。つまり、液体の流れの下流側に向かうほど、対向する2枚のフィルタ板の間隔が小さくなるように配置している。
ここで、第1フィルタ板161の複数個の貫通穴161aと第2フィルタ板162の複数個の貫通穴162aとは、重ね方向で、各フィルタ板161、162の貫通穴161a、162aが重ならない位置に形成されている。同様に、第2フィルタ板162の複数個の貫通穴162aと第3フィルタ板163の複数個の貫通穴163aとは、重ね方向で、各フィルタ板162、163の貫通穴162a、163aが重ならない位置に形成されている。
このように構成したので、上流側共通液室26から下流側共通液室25に液体が流れるとき、液体は、図19に矢印301で示すように、第1フィルタ板161の貫通穴161aから第1フィルタ板161と第2フィルタ板162との間の隙間165に入る。
そして、隙間165から第2フィルタ板162の貫通穴162aを通り、第2フィルタ板162と第3フィルタ板163との間の隙間166に入る。その後、隙間166から第3フィルタ板163の貫通穴163aを通って流出する。
このとき、液体中に含まれるノズル径Dnより大きな異物300A、300Bは、第1フィルタ板161の貫通穴161aを通過し、第1フィルタ板161と第2フィルタ板162との間の隙間165に入る。
ここで、第1フィルタ板161と第2フィルタ板162との間の隙間165は、ギャップ幅Ghuがノズル径Dnよりも狭いために、ギャップ幅Ghuより大きな異物300Aは、隙間165を通過することができず、捕捉される。
一方、ギャップ幅Ghuより小さな異物300Bは、隙間165を通過することができるので、第2フィルタ板162の貫通穴162aから第2フィルタ板162と第3フィルタ板163との間の隙間165に入る。
ここで、ギャップ幅Ghdがノズル径Dnよりも狭いために、ギャップ幅Ghdより大きな異物300Bは隙間166を通過することができず、捕捉される。
このようにして、異物が下流側共通液室25に侵入することが防止される。
つまり、フィルタ部材6は、第1フィルタ板161と第2フィルタ板162との間の隙間165、第2フィルタ板162と第3フィルタ板163との間の隙間166にそれぞれフィルタ機能を持たせたものである。
そして、液体の流れ方向において、下流側に向かうほどフィルタ板間の隙間を小さくして、細かな異物を捕集できるようにしている。
これにより、粗大な異物は上流側で捕捉し、細かな異物は下流側で捕捉することができる。したがって、各層で捕集しても目詰まりしてインク供給が機能しなくなるまでの異物の捕集量が同等である場合、層を重ねることでその許容量を増やすことが可能となり、結果として、フィルタの目詰まりが発生するまでの異物の捕集量を増やすことが可能となり、フィルタの寿命を伸ばすことができる。
次に、本発明の第10実施形態に係るフィルタ部材について図20及び図21を参照して説明する。図20は同フィルタ部材の断面説明図、図21は同フィルタ部材の第1フィルタ板側から見た平面説明図である。
本実施形態では、第1フィルタ板161の貫通穴161aと第2フィルタ板162の貫通穴162aの一部が重なり合う状態で配置されている(重なり合う位置に貫通穴161a、162aが形成されている)。
なお、第1フィルタ板161と第2フィルタ板162との隙間165のギャップ幅Ghuと第2フィルタ板162と第3フィルタ板163との隙間166のギャップ幅Ghdとは、同じにしてもよいし、あるいは、前記第9実施形態のようにGhu>Ghdとしてもよい。
たとえば、請求項2に示すように上流側では、隣接するプレート間で孔に重なりができるような配置としてもよい。
このように、例えば第1フィルタ板161の貫通穴161aと第2フィルタ板162の貫通穴162aの一部が重なり合う状態で配置されているとき、隙間165と重なり幅の2乗和の平方根までの大きさの異物が通過することが可能になる。つまり、隙間165で捕集できるサイズDfuは、貫通穴161aと162aの重なり幅をX、隙間165のギャップ幅Ghu、とするとき、Dfu=√(X+Ghu)、となる。
したがって、第1フィルタ板161と第2フィルタ板162との隙間165で構成されるフィルタで捕集可能な異物の大きさは、重なり合いがない場合に比べて大きくなり、それ以下の異物は隙間165を通過し、さらに下流側の微細な異物を捕集できるフィルタにおいて捕集されるようになる。
これによって、直列に配置したフィルタ板で捕集できる異物の総量を増やすことができるので、目詰まりによる機能低下を防止することができる。
次に、本発明の第11実施形態に係るフィルタ部材について図22を参照して説明する。図22は同フィルタ部材の第1フィルタ板側から見た平面説明図である。
前記第10実施形態では第1フィルタ板161の貫通穴161aと第2フィルタ板162の貫通穴162aを同じ大きさとして、配置位置関係で重なり合いを形成している。
これに対し、本実施形態では、上流側の第1フィルタ板161の貫通穴161aの大きさ(開口面積)を、第2フィルタ板162の貫通穴162aの大きさよりも大きくして、貫通穴161aと貫通穴162aの重なり合いを形成している。
次に、本発明の第12実施形態に係るフィルタ部材について図23を参照して説明する。図23は同フィルタ部材の第1フィルタ板側から見た平面説明図である。
本実施形態では、上流側の第1フィルタ板161の貫通穴161aの数を、第2フィルタ板162の貫通穴162aの数より多くして、貫通穴161aと貫通穴162aの重なり合いを形成している。
これらの第11、第2実施形態のように、対向する2枚のフィルタ板のうちの上流側のフィルタ板の貫通穴の大きさを大きくし、或いは、数を多くすることで、単位面積あたりに捕集できる異物の量を増やすことができ、前記第10実施形態のように貫通穴の大きさを同じにして位置をずらす場合よりも捕集できる異物の量を増やすことができる。
本発明におけるフィルタ部材では、貫通穴の外周部にて異物を捕集する構成であり、単位面積あたりに貫通穴の外周部が多くあるほど補修できる異物量を増やすことができる。
次に、本発明の第13実施形態に係るフィルタ部材について図24を参照して説明する。図24は同フィルタ部材の前記図15と同様な断面説明図である。
本実施形態では、第1フィルタ板161の第2フィルタ板162と対向する面であって、貫通穴161aを形成しない領域で貫通穴162aに対向しない領域に、スペーサ部(ギャップ形成手段)となる突起部167を一体形成している。また、第3フィルタ板163の第2フィルタ板162と対向する面であって、貫通穴163aを形成しない領域で貫通穴162aに対向しない領域に、スペーサ部(ギャップ形成手段)となる突起部168を一体形成している。
次に、本発明の第14実施形態に係るフィルタ部材について図25を参照して説明する。図25は同フィルタ部材の前記図15と同様な断面説明図である。
本実施形態では、第1フィルタ板161と第3のフィルタ板163とで挟まれる第2フィルタ板162の両面に、それぞれ、貫通穴162aを形成しない領域で貫通穴161aに対向しない領域に、スペーサ部(ギャップ形成手段)となる突起部169Aを一体形成し、貫通穴162aを形成しない領域で貫通穴163aに対向しない領域に、スペーサ部(ギャップ形成手段)となる突起部169Bを一体形成している。
これにより、スペーサ部を形成するフィルタ板の数が前記第13実施形態よりも少なくなる。
次に、本発明に係る画像形成装置の一例について図26及び図27を参照して説明する。図26は同装置の機構部の側面説明図、図27は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置である。左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド234を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有する液体吐出ヘッド234a、234bを1つのベース部材に取り付けて構成したもので、一方のヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、他方のヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、各色毎の液体吐出ヘッドを備えることもできる。
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク235a、235b(区別しないときは「サブタンク235」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニット224によって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャッピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置し、この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド部材245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このように、この画像形成装置では、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、フィルタ部材の目詰まりを低減して(堆積した異物を除去して)、安定した液体供給を行うことができ、高画質画像を安定して形成することができる。
なお、本願において、「用紙」とは材質を紙に限定するものではなく、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
また、「インク」とは、特に限定しない限り、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
また、画像形成装置には、特に限定しない限り、シリアル型画像形成装置及びライン型画像形成装置のいずれも含まれる。
2 ノズル板
3 流路板
4 振動板部材
5 第2共通液室部材
6 フィルタ部材
7 第1共通液室部材
8 圧電アクチュエータ
10 共通液室
20 ノズル
21 圧力室(個別液室)
61 第1フィルタ板
62 第2フィルタ板
63 隙間
64 スペーサ部材(スペーサ部)
65 突起部(スペーサ部)
233 キャリッジ
234a、234b 記録ヘッド

Claims (13)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルと、
    前記ノズルが通じる複数の個別液室と、
    前記複数の個別液室に液体を供給する共通液室と、を備え、
    前記共通液室内には前記液体をろ過するフィルタ部材が設けられ、
    前記フィルタ部材は、前記ノズル径よりも狭い隙間をおいて重ねて保持された少なくとも2枚のフィルタ板を有し、
    前記フィルタ板には、前記ノズル径よりも大きな複数個の貫通穴が形成され、
    前記複数個の貫通穴は、前記フィルタ板に二次元状に配列されている
    ている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記2枚のフィルタ板の前記複数の貫通穴は、重ね方向で、各フィルタ板の前記貫通穴が重ならない位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記フィルタ板の前記複数個の貫通穴の配置は、同一の前記フィルタ板に形成された隣接する貫通穴同士の中心間距離よりも、重ね方向で隣接する他の前記フィルタ板に形成された前記貫通穴までの距離の方が短いことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記2枚のフィルタ板の間に挟んだスペーサ部を介して前記隙間が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記スペーサ部は、前記2枚のフィルタ板の重ね方向から見て、前記フィルタ板を複数の領域に区画する位置に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記スペーサ部と前記フィルタ板の貫通穴とは、重ね方向で重なっていないことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記スペーサ部は、少なくとも一方の前記フィルタ板と一体に形成されていることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  8. 液滴を吐出する複数のノズルと、
    前記ノズルが通じる複数の個別液室と、
    前記複数の個別液室に液体を供給する共通液室と、を備え、
    前記共通液室内には前記液体をろ過するフィルタ部材が設けられ、
    前記フィルタ部材は、前記ノズル径よりも狭い隙間をおいて重ねて保持された少なくとも3枚のフィルタ板を有し、
    前記フィルタ板には、前記ノズル径よりも大きな複数個の貫通穴が形成され、
    液体の流れの下流側に向かうほど、対向する2枚のフィルタ板の間隔が小さくなる
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  9. 液滴を吐出する複数のノズルと、
    前記ノズルが通じる複数の個別液室と、
    前記複数の個別液室に液体を供給する共通液室と、を備え、
    前記共通液室内には前記液体をろ過するフィルタ部材が設けられ、
    前記フィルタ部材は、前記ノズル径よりも狭い隙間をおいて重ねて保持された少なくとも3枚のフィルタ板を有し、
    前記フィルタ板には、前記ノズル径よりも大きな複数個の貫通穴が形成され、
    少なくとも対向する2枚の前記フィルタ板は、前記貫通穴の一部が重なり合う状態で配置されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  10. 前記貫通穴が重なり合う状態で配置された2枚の前記フィルタ板のうち、液体の流れの方向で上流側に配置されたフィルタ板に形成された前記貫通穴の開口面積が、下流側に配置されたフィルタ板に形成された前記貫通穴の開口面積よりも大きいことを特徴とする請求項9に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 前記貫通穴が重なり合う状態で配置された2枚の前記フィルタ板のうち、液体の流れの方向で上流側に配置されたフィルタ板に形成された前記貫通穴の数が、下流側に配置されたフィルタ板に形成された前記貫通穴の数よりも多いことを特徴とする請求項9に記載の液体吐出ヘッド。
  12. 2枚のフィルタ板に挟まれて配置されるフィルタ板の両面に、対向するフィルタ板との隙間を形成するスペーサ部が設けられていることを特徴とする請求項8ないし11に記載の液体吐出ヘッド。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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