JP2014036943A - 塗装ブース - Google Patents

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Keiji Hashimoto
敬史 橋本
Hidenori Iwata
英典 岩田
Hideaki Hara
秀明 原
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Abstract

【課題】塗装室のブース側壁への余剰塗料の付着或いは、塗装室の外部への余剰塗料の流出を抑えることが可能な塗装ブースの提供を目的とする。
【解決手段】本発明の塗装ブース10は、床下吸気口43をフロープレート41のうち1対のブース側壁11,11寄り位置に沿わせて2列に配置すると共に、スノコ板34から垂下されてフロープレート41の上方に離れて位置した床下仕切壁35を、1対のブース側壁11,11寄り位置に沿わせて2列に配置して、床下室40が幅方向で、床下吸気口43を含んだ1対のサイド領域45,45と、それら1対のサイド領域45,45の間のセンター領域46とに区画されている。塗装室30内から1対のサイド領域45,45に吸い込まれる空気の流速を、センター領域46に吸い込まれる空気の流速よりも速くすることができ、1対のブース側壁11,11の近傍領域に、床下室40へと吸い込まれる比較的高速の気流を発生させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、塗装処理を行う塗装室を備えた塗装ブースに関する。
従来のこの種の塗装ブースとしては、水平方向で対向した1対のブース側壁の間に、上下方向で対向したメッシュ構造の天井板及びスノコ板を設けて、1対のブース側壁と天井板及びスノコ板とで四方を囲まれた塗装室を形成すると共に、天井板の上方に天井室を形成し、スノコ板の下方に床下室を形成したものが知られている。この塗装ブースでは、天井室に空気を送給する一方、床下室内の空気を排気することで、天井板の全体から塗装室へと降下する気流を発生させ、その気流によって塗装室内の粉塵を除去することが可能となっていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−159093号公報(段落[0027]、第1図)
ところが、上述した従来の塗装ブースでは、塗装対象物に塗着しなかった余剰塗料が塗装室内の気流から逸れてブース側壁に付着することがあり、その清掃作業に多大な労力を要していた。また、余剰塗料が塗装ブースの外部に流出して隣接する工程に侵入するという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、塗装室のブース側壁への余剰塗料の付着或いは、塗装室の外部への余剰塗料の流出を抑えることが可能な塗装ブースの提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る塗装ブースは、塗装ブースのスノコ板とそのスノコ板に下方から対向したフロープレートとの間に床下室を設けると共に、フロープレートに床下吸気口を備え、スノコ板の上方の塗装室の天井部から空気を流下させると共に、床下室内の空気を床下吸気口を通して排気することで塗装室の粉塵を除去することが可能な塗装ブースにおいて、床下吸気口を、塗装室のうち塗装対象物の搬送方向と平行な1対のブース側壁寄り位置に沿わせて2列に配置すると共に、スノコ板から垂下されてフロープレートの上方に離れて位置した床下仕切壁を、スノコ板のうち1対のブース側壁寄り位置に沿わせて2列に配置し、それら2列の床下仕切壁によって、床下室を幅方向で、床下吸気口を含んだ1対のサイド領域と、それら1対のサイド領域の間のセンター領域とに区画したところに特徴を有する。なお、本発明における「スノコ板」とは、塗装ブースにおける床板のことであって、塗装ブースの分野では、慣習上「スノコ板」と呼ばれているが、一般的に「スノコ」と呼ばれる、板材に互いに平行な複数のスリットを形成してなる構造に限定するものではなく、グレーチング、パンチングメタル、エキスパンドメタル等のメッシュ構造のものも含む意味である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の塗装ブースにおいて、2列の床下吸気口より床下室の幅方向の中央寄りに、2列の床下仕切壁を配置したところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の塗装ブースにおいて、塗装室の上部にメッシュ構造の天井板を設けて、天井板の上方に、圧縮された空気を取り込んで内圧が上昇し、天井板全体から塗装室へと空気を供給する天井室を形成すると共に、天井板のうち1対のブース側壁寄り位置をそれぞれ上方に突出させてなる天井膨出部を備え、天井室内の内圧によって天井膨出部の全体を通過した空気をその天井膨出部の内側で集めて塗装室内に流下させるようにしたところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載の塗装ブースにおいて、天井板のうち1対のブース側壁寄りの位置から塗装室内に垂下してブース側壁と対向し、天井膨出部を通過して塗装室内に供給された空気を、1対のブース側壁に沿わせて流下させる風向ガイド壁を備えたところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1乃至4に記載の塗装ブースにおいて、塗装対象物は、自動車のボディであって、1対のブース側壁の間の距離は4.0[m]以上であり、ブース側壁と床下仕切壁との間の距離は0.7[m]以下であるところに特徴を有する。
上記目的を達成するためになされた請求項6の発明に係る塗装ブースは、塗装ブースのスノコ板とそのスノコ板に下方から対向したフロープレートとの間に床下室を設けると共に、フロープレートに床下吸気口を備え、スノコ板の上方の塗装室の天井部から空気を流下させると共に、床下室内の空気を床下吸気口を通して排気することで塗装室の粉塵を除去することが可能な塗装ブースにおいて、床下吸気口を、塗装室のうち塗装対象物の搬送方向の両端寄り位置に配置すると共に、スノコ板から垂下されて床下室の下面の上方に離れて位置した床下仕切壁を、スノコ板のうち搬送方向の両端寄り位置に配置し、それら床下仕切壁によって、床下室を搬送方向で、床下吸気口を含んだ1対の搬送端部領域と、それら1対の搬送端部領域の間の搬送中間領域とに区画したところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項6に記載の塗装ブースにおいて、床下吸気口より床下室の搬送方向の中央寄りに、床下仕切壁を配置したところに特徴を有する。
請求項8の発明は、請求項6又は7に記載の塗装ブースにおいて、塗装室の上部にメッシュ構造の天井板を設けて、天井板の上方に、圧縮された空気を取り込んで内圧が上昇し、天井板全体から塗装室へと空気を供給する天井室を形成すると共に、天井板のうち搬送方向の両端寄り位置をそれぞれ上方に突出させてなる天井膨出部を備え、天井室内の内圧によって天井膨出部の全体を通過した空気をその天井膨出部の内側で集めて塗装室内に流下させるようにしたところに特徴を有する。
請求項9の発明は、請求項8に記載の塗装ブースにおいて、天井板のうち搬送方向の両端寄りの位置から塗装室内に垂下して、天井膨出部を通過して塗装室内に供給された空気を、床下吸気口に向けて流下させる風向ガイド壁を備えたところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1の構成によれば、床下吸気口が、フロープレートのうち1対のブース側壁寄り位置に沿わせて2列に配置されると共に、スノコ板から垂下されてフロープレートの上方に離れて位置した床下仕切壁が、1対のブース側壁寄り位置に沿わせて2列に配置されており、床下室が幅方向で、床下吸気口を含んだ1対のサイド領域と、それら1対のサイド領域の間のセンター領域とに区画されている。これにより、塗装室内を流下する空気が、スノコ板に近づくに従って1対のブース側壁側、即ち、1対のサイド領域側に集まるように流下すると共に、1対のサイド領域に吸い込まれる空気の流速を、センター領域に吸引される空気の流速よりも速くすることができる。即ち、塗装室における1対のブース側壁の近傍領域に、床下室へと吸い込まれる比較的高速の気流を発生させることができ、ブース側壁への余剰塗料の付着を従来よりも抑えることが可能になる。
[請求項2の発明]
請求項2の発明によれば、床下吸気口の全体が床下室のサイド領域に含まれることになるので、床下吸気口の一部だけがサイド領域に含まれた場合に比べて、サイド領域に吸い込まれる空気の流速を高めることができ、1対のブース側壁への余剰塗料の付着をさらに抑えることが可能になる。
[請求項3の発明]
請求項3の発明によれば、天井室内の内圧によって天井膨出部の全体を通過した空気がその天井膨出部の内側に集められて塗装室内に流下する。これにより、塗装室の上端部における水平断面の単位面積当たりの空気通過量が、幅方向の中央部分に比べて、1対のブース側壁寄りの両端部分でより多くなり、幅方向の両端部分から塗装室に向けて流下する空気の流速を高めることができる。つまり、1対のサイド領域に上方から対向する部分から塗装室内に流下する空気の流速を高めることができるから、1対のブース側壁の全体を比較的高速の気流(エアカーテン)で覆うことができ、ブース側壁への余剰塗料の付着を確実に防止することが可能になる。
[請求項4の発明]
請求項4の発明によれば、天井膨出部を通過して塗装室内に供給された比較的高速の空気を、1対のブース側壁に沿わせて(1対のサイド領域に向けて)流下するように案内することができるから、1対のブース側壁の全体を覆う比較的高速の気流を安定させることができ、ブース側壁への余剰塗料の付着をより確実に防止することが可能になる。
[請求項5の発明]
塗装対象物としての自動車ボディの幅寸法は車種によって異なり、通常は、それら複数種類の自動車ボディの塗装処理を同一の塗装ブースで行う。一般的な自動車ボディの幅寸法は、1.5〜2.0[m]であり、それら複数種類の自動車ボディを塗装するために必要な1対のブース側壁の間の距離は4.0[m]以上となる。また、塗料をスプレーする塗装機の先端と自動車ボディとの間の塗装距離は、一般的に0.3[m]以下に設定される。従って、請求項5の発明のように、ブース側壁と床下仕切壁との間の距離を、ブース側壁と最大幅(2.0[m])の自動車ボディとの間の距離から、塗装距離の上限値を差し引いた0.7[m]以下とすることで、塗装機からスプレーされた塗料が自動車ボディに到達する前に、床下室のサイド領域に吸い込まれる比較的高速の気流によって流されるという事態を防止することができる。これにより、スプレーパターンの崩れに伴う塗装ムラや塗料の浪費を防止することができる。
[請求項6の発明]
請求項6の構成によれば、床下吸気口が、フロープレートのうち塗装対象物の搬送方向の両端寄り位置に配置されると共に、スノコ板から垂下されてフロープレートの上方に離れて位置した床下仕切壁が、搬送方向の両端寄り位置に配置されており、床下室が搬送方向で、床下吸気口を含んだ1対の搬送端部領域と、それら1対の搬送端部領域の間の搬送中間領域とに区画されている。これにより、塗装室内を流下する空気が、スノコ板に近づくに従って搬送方向の両端側、即ち、1対の搬送端部領域に集まるように流下すると共に、1対の搬送端部領域に吸い込まれる空気の流速を、搬送中間領域に吸引される空気の流速よりも速くすることができる。即ち、塗装室における搬送方向の両端の近傍領域に、床下室へと吸い込まれる比較的高速の気流を発生させることができ、塗装室の外部(隣接する工程)への余剰塗料の流出を抑えることが可能になる。
[請求項7の発明]
請求項7の発明によれば、搬送方向の両端寄りに配置された床下吸気口の全体が、塗装端部領域に含まれることになるので、床下吸気口の一部だけが塗装端部領域に含まれた場合に比べて、塗装端部領域に吸い込まれる空気の流速を高めることができ、塗装室の外部への余剰塗料の流出をさらに抑えることが可能になる。
[請求項8の発明]
請求項8の発明によれば、天井室内の内圧によって天井膨出部の全体を通過した空気がその天井膨出部の内側に集められて塗装室内に流下する。これにより、塗装室の上端部における水平断面の単位面積当たりの空気通過量が、幅方向の中央部分に比べて、搬送方向の両端寄り部分でより多くなり、搬送方向の両端部分から塗装室に向けて流下する空気の流速を高めることができる。つまり、1対の搬送端部領域に上方から対向する部分から塗装室内に流下する空気の流速を高めることができるから、搬送方向の両端の全体を比較的高速の気流(エアカーテン)で覆うことができ、塗装室の外部への余剰塗料の流出を確実に防止することが可能になる。
[請求項9の発明]
請求項9の発明によれば、天井膨出部を通過して塗装室内に供給された比較的高速の空気を、1対の搬送端部領域に向けて流下するように案内することができるから、搬送方向の両端の全体を覆う比較的高速の気流を安定させることができ、塗装室の外部への余剰塗料の流出をより確実に防止することが可能になる。
本発明の第1実施形態に係る塗装ブースの正断面図 ブース側壁の近傍部分の正断面図 第2実施形態に係る塗装ブースの正断面図
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を、図1及び図2に基づいて説明する。図1に示すように、塗装ブース10は、水平方向で対向した1対のブース側壁11,11の上端部をブース屋上壁12にて連絡してなるブース建屋の内部に、上から順に天井室20、塗装室30、床下室40、吸引室50を備えた階層構造をなしており、外部から天井室20に送給された空気が、塗装室30、床下室40を通過して吸引室50に吸い込まれる構成となっている。以下、1対のブース側壁11,11が対向した水平方向のことを「ブース幅方向」という。
塗装室30のうちブース幅方向と直交した水平方向(図1の紙面と直交する方向)の両端部は、塗装対象物90(本実施形態では、自動車ボディ)の搬入口及び搬出口となっている。塗装室30内には、フロアコンベヤ31及び塗装ロボット32が設けられ、塗装対象物90は、フロアコンベヤ31によって搬入口から搬出口(例えば、図1の紙面奥側から手前側)に向けて搬送される。その搬送過程で、塗装ロボット32に備えた塗装機33から塗料がスプレーされて塗装対象物90の塗装処理が行われる。以下、ブース幅方向と直交した水平方向のことを「ワーク搬送方向」という。
図1に示すように塗装室30とその直上の天井室20との間は、天井パネル21によって区画されている。天井パネル21は、1対のブース側壁11,11の間に差し渡されて、ブース屋上壁12に下方から対向している。天井パネル21はメッシュ状のフィルタ支持板29(例えば、グレーチング、パンチングメタル、エキスパンドメタル等)の上面を、本発明の「天井板」に相当するフィルターマット28で覆った構造をなしており、天井パネル21の全体を空気が通過可能となっている。
天井室20は、上下方向で対向した天井パネル21及びブース屋上壁12と、1対のブース側壁11,11とで四方を囲まれている。また、天井室20は、中間壁26によって上部領域22とその下方の下部領域23とに区画されている。中間壁26は全体に複数の通気孔が貫通形成されており、上部領域22と下部領域23が連通している。天井室20の側方に延びたダクト27から上部領域22内に圧送された空気によって下部領域23の内圧が高められて、天井パネル21の全体から塗装室30内に空気が供給される。
塗装室30とその直下の床下室40との間は、スノコ板34によって区画されている。スノコ板34は1対のブース側壁11,11の間に差し渡されて、天井パネル21に下方から対向している。スノコ板34は、一般的に「スノコ」と呼ばれる板材に互いに平行な複数のスリットを形成してなる構造、或いは、パンチングメタル、エキスパンドメタル、グレーチング等のメッシュ構造を有した板材で構成されており、スノコ板34の全体を空気が通過可能となっている。
塗装室30は、上下方向で対向した天井パネル21及びスノコ板34と、1対のブース側壁11,11によって四方を囲まれている。塗装室30のうち、スノコ板34の上面にはフロアコンベヤ31が配置されている。フロアコンベヤ31は、ブース幅方向の中央部でワーク搬送方向に延びており、そのフロアコンベヤ31をブース幅方向で挟んだ両側に塗装ロボット32が配置されている。
床下室40とその直下の吸引室50との間は、フロープレート41によって区画されている。フロープレート41は、1対のブース側壁11,11の間に差し渡されて、スノコ板34に下方から対向している。床下室40は、上下方向で対向したスノコ板34及びフロープレート41と、1対のブース側壁11,11とによって四方を囲まれている。
フロープレート41にはベンチュリー部42が取り付けられている。ベンチュリー部42は、フロープレート41の上面に開放した床下吸気口43と、フロープレート41の下方の吸引室50内で水平方向に開放した吹出口44とを備えており、そのベンチュリー部42を介して、床下室40と吸引室50とが連通している。なお、ベンチュリー部42の構造は特に限定するものではない。
フロープレート41の上面は床下吸気口43に向かって緩やかに下り傾斜しており、フロープレート41の上面を膜状に流れる捕集液が、ベンチュリー部42を通って吸引室50に流下するようになっている。
吸引室50内の空気は、図示しない排気ファンによって強制排気されており、天井パネル21の全体から塗装室30内に供給された空気は、スノコ板34、床下室40及びベンチュリー部42を通って吸引室50に吸い込まれる。これにより、塗装室30内に、天井パネル21の全体からスノコ板34へと降下する気流が発生する。なお、吸引室50に吸い込まれた空気は、排気ダクト51から塗装ブース10の外部に排気される。
塗装室30内で浮遊する粉塵、具体的には、塗装対象物90に塗着しなかった余剰塗料は、塗装室30内を降下する気流に流されて、スノコ板34の下方の床下室40に排除され、さらに、捕集液と共にベンチュリー部42を通って吸引室50へと流入する。
塗装室30から床下室40へと排除された余剰塗料のうち、比較的大きい粒子は、フロープレート41上を流れる捕集液に降り落ちて捕集される。また、空気がベンチュリー部42を通過するときに高速化し、その高速化した空気によって捕集液がベンチュリー部42の吹出口44で微粒化される。そして、塗装室30から床下室40へと排除された余剰塗料のうち、微細な粒子は、吹出口44で微粒化された液滴によって捕集される。
さて、本実施形態の塗装ブース10は、塗装室30のブース側壁11,11に余剰塗料が付着することを防止するために以下のような構成を備えている。
フロープレート41に形成されたベンチュリー部42の床下吸気口43は、ブース幅方向の両端部寄り位置に沿わせて2列に配置されている。床下吸気口43は、例えば、ブース幅方向に対してワーク搬送方向が長くなった長方形状をなしている。また、フロープレート41のうち一方のブース側壁11に沿わせて一列に配置された複数の床下吸気口43と、他方のブース側壁11に沿わせて一列に配置された複数の床下吸気口43とは、ワーク搬送方向で互いに位相をずらして配置されている。
床下室40には、床下室40をブース幅方向で3つの領域45,45,46に区画する床下仕切壁35が設けられている。床下仕切壁35は、スノコ板34から垂下されてフロープレート41の上方に離れて位置しており、スノコ板34のうち1対のブース側壁11,11寄り位置に沿わせて2列に配置されている。
また、2列に配置された床下仕切壁35は、フロープレート41に2列に形成された床下吸気口43より、床下室40の幅方向の中央寄りに配置されている。これら2列に配置された床下仕切壁35,35によって、床下室40がブース幅方向において、床下吸気口43の全体を含んだ比較的幅狭な1対のサイド領域45,45と、それら1対のサイド領域45,45の間の比較的幅広なセンター領域46とに区画されている。
これにより、塗装室30内を降下する空気のうち、1対のサイド領域45,45に吸い込まれる空気の流速を、センター領域46に吸い込まれる空気の流速よりも高めることが可能になる。換言すれば、1対のサイド領域45,45における空気の吸引力を、センター領域46における空気の吸引力よりも大きくすることができる。
天井室20の下部領域23のうち、1対のブース側壁11,11寄り位置には、ワーク搬送方向の両端部間に延びた畝状の網目凸部24が設けられている。網目凸部24は、フィルタ支持板29の上面に取り付けられて天井室20内に突出している。詳細には、網目凸部24は、ワーク搬送方向と平行に延びた最頂部24Aから、下方(フィルタ支持板29)に向かうに従って互いに離れるように傾斜した1対の網目傾斜壁24B,24Bを有した断面山形をなしており、各ブース側壁11,11寄り位置にそれぞれ複数個(例えば、2つ)ずつ並列配置されている。網目凸部24のうちワーク搬送方向の両端部は三角形の閉塞壁(図示せず)にて閉塞されている。
網目凸部24は、フィルタ支持板29の上面を覆った前記フィルターマット28によって覆われている。フィルターマット28は、フィルタ支持板29のうち網目凸部24が設けられた部分以外の上面を覆った平坦被覆部28Aと、平坦被覆部28Aのうち1対のブース側壁11,11寄り部分から天井室20側に膨出して、網目凸部24(網目傾斜壁24B,24B)を覆った膨出被覆部28B(本発明の「天井膨出部」に相当する)とを有している。膨出被覆部28Bは、網目凸部24の形状に対応してワーク搬送方向と平行に延びた畝状をなしかつ、ワーク搬送方向と直交した垂直断面が山形をなしている。また、膨出被覆部28Bは、1対の各ブース側壁11,11寄り位置にそれぞれ複数(例えば、2つ)ずつ並列配置されている。
天井室20の内圧によって膨出被覆部28Bの全体を通過した空気は、その膨出被覆部28Bの内側に集められて塗装室30内に流下する。これにより、塗装室30の上端部における水平断面の単位面積当たりの空気通過量が、ブース幅方向の中央部分に比べて、1対のブース側壁11,11寄りの両端部分で大きくなり、天井室20のブース幅方向の両端部分から塗装室30内に流下する空気の流速を高めることができる。つまり、天井室20のうち、1対のサイド領域45,45に上方から対向した部分からは、比較的高速の空気を流下させる一方で、天井室20のうち、塗装対象物90に上方から対向した部分からは、塗装機33のスプレーパターンを崩さないように比較的低速の空気を流下させることができる。なお、網目凸部24は、フィルタ支持板29に対して着脱可能となっており、任意の個数に変更することが可能である。
図1に示すように、天井パネル21のうち1対のブース側壁11,11(ブース幅方向の両端部)寄り位置には、1対の風向ガイド壁25が設けられている。風向ガイド壁25は、天井パネル21のうち、膨出被覆部28B,28Bよりブース幅方向の中央寄りの位置から塗装室30内に垂下しており、ブース幅方向でブース側壁11と対向している。風向ガイド壁25は、膨出被覆部28Bを通過して塗装室30内に供給された比較的高速の空気を、ブース側壁11,11に沿わせて鉛直下方に流下させる。
ここで、塗装機33からスプレーされた塗料が、塗装対象物90である自動車ボディに到達する前に、1対のサイド領域45,45に吸い込まれる比較的高速の気流に流されてしまうと、スプレーパターンが崩れて塗装ムラや塗料の浪費を招く。このような事態を回避するため、本実施形態では、床下仕切壁35が以下のように配置されている。即ち、塗装対象物90としての自動車ボディの幅寸法は車種によって異なり、通常は、それら複数種類の自動車ボディの塗装処理を同一の塗装ブース10で行う。一般的な自動車ボディの幅寸法は、1.5〜2.0[m]であり、それら複数種類の自動車ボディを同一の塗装ブース10で塗装するために必要な1対のブース側壁11,11の間の距離は4.0[m]以上となる。また、塗装機33の先端と塗装対象物90である自動車ボディとの間の塗装距離d2は、一般的に0.3[m]以下に設定される。従って、ブース側壁11と床下仕切壁35との間の距離D1を、ブース側壁11と最大幅(2.0[m])の自動車ボディとの間の距離d1から、塗装距離d2の最大値である0.3[m]を差し引いた0.7[m]以下とすることで、1対のサイド領域45,45に吸い込まれる気流によるスプレーパターンの崩れを防止することが可能となる。
さらに、本実施形態では、1対のサイド領域45,45に吸い込まれる空気の流速をより高める(換言すれば、1対のサイド領域45,45の吸引力をより強める)ために、床下仕切壁35及び床下吸気口43が以下のような構成になっている。即ち、床下仕切壁35が形成された部分におけるスノコ板34とフロープレート41との上下間隔h1が0.5〜1.0[m]であるのに対し、床下仕切壁35の下端部とフロープレート41の上面との離間距離H1は、上下間隔h1の1/2以下である0.25〜0.5[m]となっている(図2参照)。
また、床下吸気口43は、塗装ブース10で塗装処理される自動車ボディの幅寸法に関わらず、常に、自動車ボディとブース側壁11との中間位置よりもブース側壁11側に偏った位置になるように配置されている。具体的には、塗装ブース10で塗装される最大幅(2.0[m])の自動車ボディとブース側壁11との中間位置(ブース側壁11からd1/2[m]離れた位置)よりも、ブース側壁11側に偏って配置されている。
さらに、床下吸気口43のうち最もブース側壁11から離れた最内の開口縁部43Aと、床下仕切壁35とが近接配置されている。具体的には、ブース側壁11と床下仕切壁35との間の距離D1から、ブース側壁11と床下吸気口43の最内の開口縁部43Aとの間の距離d3を差し引いた差分が、ブース幅方向における床下吸気口43の開口幅Wの1/2以下となるように床下仕切壁35及び床下吸気口43が配置されている。なお、本実施形態では、ブース側壁11と床下仕切壁35との間の距離D1と、ブース側壁11と風向ガイド壁25との間の距離D2とが同一となっている。
本実施形態の構成の説明は以上である。次に、本実施形態の塗装ブース10の作用効果を説明する。塗装対象物90は、フロアコンベヤ31に保持された状態で搬入口から塗装室30内に搬入され、塗装室30内を搬出口に向かって移動する。その移動途中で塗装機33から塗料がスプレーされて塗装処理が行われる。
このとき、塗装対象物90に塗着しなかった余剰塗料は、塗装室30内をスノコ板34に向かって降下する空気によって流される。即ち、余剰塗料は、空気と共にスノコ板34を通過してベンチュリー部42に吸い込まれ、捕集液に捕集される。
ここで、フロープレート41に形成された床下吸気口43及びスノコ板34から垂下した床下仕切壁35が、1対のブース側壁11,11寄り位置に沿わせて2列に配置にされて、床下室40が、ブース幅方向において床下吸気口43の全部を含んだ1対のサイド領域45,45と、それらサイド領域45,45の間のセンター領域46とに区画されているから、天井パネル21の全体から吹き出して塗装室30内を降下する空気が、下方に向かうに従ってブース側壁11側(サイド領域45,45の上方)に集まるように流下すると共に、1対のサイド領域45,45に吸い込まれる空気の流速を、センター領域46に吸い込まれる空気の流速よりも高めることができる。
また、天井室20の1対のブース側壁11,11寄り位置に膨出被覆部28Bが設けられたので、天井パネル21のうち、1対のサイド領域45,45に上方から対向した部分から塗装室30に供給される空気の流速を、ブース幅方向の中央部分(塗装対象物90の真上部分)から吹き出す空気の流速に比べて高めることができる。また、膨出被覆部28Bが、天井パネル21から垂下した風向ガイド壁25よりブース側壁11寄りの位置に配置されているから、膨出被覆部28Bを通過した比較的速い空気を、1対のブース側壁11,11に沿って真下に(1対のサイド領域45,45に向けて)流下させることができる。
このように、本実施形態によれば、床下室40のうち1対のブース側壁11,11寄り位置に床下仕切壁35と床下吸気口43とが設けられて、センター領域46よりも高速で塗装室30内の空気を吸い込む1対のサイド領域45,45が形成されると共に、天井室20のうち、1対のブース側壁11,11寄り位置に膨出被覆部28Bと風向ガイド壁25とが設けられて、比較的高速の空気を1対のブース側壁11,11に沿わせて流下させることができるから、塗装室30における1対のブース側壁11,11の全体を覆う比較的高速の気流(エアカーテン)を発生させることができ、ブース側壁11,11への余剰塗料の付着を確実に防止することができる。これにより、ブース側壁11,11の清掃作業や清掃コストを従来よりも軽減することができる。
[第2実施形態]
以下、図3を参照しつつ本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態の塗装ブース10は、ワーク搬送方向で隣接した前処理ブース81及び後処理ブース(図示せず)と共に、一連の塗装処理ラインを構成している。
塗装室30のうち、ワーク搬送方向の両端部には、前処理ブース81から塗装対象物90(本実施形態では、自動車ボディ)を搬入するための搬入口35と、後処理ブース(図示せず)へと塗装対象物90を搬出するための搬出口36とが設けられている。つまり、塗装室30は、搬入口35及び搬出口36によって常時、外側に開放した(前処理ブース81及び後処理ブースと連通した)構造になっている。
塗装室30のうち、ワーク搬送方向の中間位置には、塗装機33が配置されている。塗装機33は、塗装対象物90が通過するワーク通過領域の上方に配置されていて、塗装対象物90の上方から塗料を吹き付ける。
フロープレート41に形成されたベンチュリー部42の床下吸気口43は、ワーク搬送方向の両端部を含むフロープレート41の全体に分散配置されている。
床下室40には、床下室40をワーク搬送方向で3つの領域47,47,48に区画する床下仕切壁35が設けられている。床下仕切壁35は、スノコ板34から垂下されてフロープレート41の上方に離れて位置しており、スノコ板34のうちワーク搬送方向の両端寄り位置に配置されている。
また、床下仕切壁35は、ワーク搬送方向の両端部に形成された1対の床下吸気口43より、床下室40のワーク搬送方向における中央寄りに配置されている。これら1対の床下仕切壁35,35によって、床下室40がワーク搬送方向において比較的幅狭な1対の搬送端部領域47,47と、それら1対の搬送端部領域47,47の間の比較的幅広な搬送中間領域48とに区画されている。
これにより、塗装室30内を降下する空気のうち、1対の搬送端部領域47,47に吸い込まれる空気の流速を、搬送中間領域48に吸い込まれる空気の流速よりも高めることが可能になる。換言すれば、1対の搬送端部領域47,47における空気の吸引力を、搬送中間領域48における空気の吸引力よりも大きくすることができる。
天井室20のうち、ワーク搬送方向の両端位置には、ブース幅方向の両端部間に延びた畝状の網目凸部24が設けられている。網目凸部24はフィルターマット28によって覆われている。フィルターマット28は、平坦被覆部28Aと、平坦被覆部28Aのうちワーク搬送方向の両端寄り部分から膨出して網目凸部24を覆った膨出被覆部28Bとを有している。膨出被覆部28Bは、網目凸部24の形状に対応してブース幅方向に延びた畝状をなしかつ、ブース幅方向と直交した垂直断面が山形をなしている。
これにより、天井室20のうち、1対の搬送端部領域47,47に上方から対向した部分からは、比較的高速の空気が流下する一方で、天井室20のうち、塗装対象ワークWに上方から対向した部分からは、塗装機33のスプレーパターンが崩れないように、比較的低速の空気が流下する。
図3に示すように、天井パネル21のうちワーク搬送方向の両端寄り位置には、1対の風向ガイド壁25が設けられている。風向ガイド壁25は、天井パネル21のうち、膨出被覆部28B,28Bよりワーク搬送方向の中央寄りの位置から塗装室30内に垂下している。風向ガイド壁25は、膨出被覆部28Bを通過して塗装室30内に供給された比較的高速の空気を、搬送端部領域47,47に向けて流下させる。
本実施形態によれば、床下室40のうちワーク搬送方向の両端寄り位置に床下仕切壁35と床下吸気口43とが設けられて、搬送中間領域48よりも高速で塗装室30内の空気を吸い込む1対の搬送端部領域47,47が形成されると共に、天井室20のうち、1対のワーク搬送方向の両端寄り位置に膨出被覆部28Bと風向ガイド壁25とが設けられて、比較的高速の空気を搬送端部領域47,47に向けて流下させることができるから、塗装室30における搬入口35及び搬出口36の全体を覆う比較的高速の気流(エアカーテン)を発生させることができ、塗装室30の外部(隣接する前処理ブース81及び後処理ブース)への余剰塗料の流出を防止することができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記第1及び第2実施形態では、風向ガイド壁25及び本発明の「天井膨出部」に相当する膨出被覆部28Bを備えていたが、これらの両方を備えない構成又は、膨出被覆部28Bのみを備えて風向ガイド壁25を備えない構成としてもよい。このような構成とした場合でも、塗装室30における1対のブース側壁11,11の近傍領域或いはワーク搬送方向の両端寄り領域に、床下室40へと吸い込まれる比較的高速の気流(比較的大きい吸引力)を発生させることができるから、ブース側壁11,11への余剰塗料の付着或いは、塗装室30からの余剰塗料の流出を従来よりも抑えることが可能になる。
(2)上記第1実施形態では、1対のブース側壁11,11寄り位置に配置された床下吸気口43,43の全体が、それぞれサイド領域45,45に含まれるように、床下仕切壁35,35が、床下吸気口43の最内の開口縁部43Aよりブース幅方向の中央側に配置されていたが、床下吸気口43,43の一部のみが、それぞれサイド領域45,45に含まれるように、床下仕切壁35を床下吸気口43の真上に配置してもよい。但し、上記実施形態のように、床下吸気口43より床下室40の幅方向の中央寄りに床下仕切壁35を配置する方が、サイド領域45,45に吸い込まれる空気の流速を高めることができるからより好ましい。
同様に、上記第2実施形態では、ワーク搬送方向の両端寄り位置に配置された床下吸気口43,43の全体が、それぞれ搬送端部領域47,47に含まれるように、床下仕切壁35,35が、床下吸気口43の最内の開口縁部43Aよりワーク搬送方向の中央側に配置されていたが、床下吸気口43,43の一部のみが、それぞれ搬送端部領域47,47に含まれるように、床下仕切壁35を床下吸気口43の真上に配置してもよい。
(3)上記第1及び第2実施形態では、網目凸部24が、フィルタ支持板29とは別部品で構成されていたが、フィルタ支持板29のうち1対のブース側壁11,11寄り部分或いは、ワーク搬送方向の両端寄り部分を天井室20側に膨出させて、網目凸部24をフィルタ支持板29に一体形成してもよい。また、網目凸部24及びその上面を覆う膨出被覆部28Bは、断面山形をなしていたが、天井室20側に突出した形状であれば、その他の形状でもよい。例えば、断面矩形、断面台形、断面逆U字形、断面Ω形でもよい。
(4)上記第1実施形態では、天井室20のうちブース幅方向の両端部(ブース側壁11,11)寄りの位置に膨出被覆部28Bを設けていたが、膨出被覆部28Bを設ける替わりに、天井室20(下部領域23)を、ブース幅方向において、ブース側壁11,11寄りの1対の側部領域と、それら1対の側部領域の間の中央領域とに区画し、1対の側部領域に、塗装室30に向けて空気を供給する給気ファンを設けてもよい。
(5)また、1対の側部領域と中央領域に供給する空気の量を調整することで、ブース側壁11,11寄り部分から塗装室30に供給される空気の流速を、ブース幅方向の中央部分から供給される空気の流速よりも高めてもよい。
(6)上記第2実施形態では、天井室20のうちワーク搬送方向の両端寄りの位置に膨出被覆部28Bを設けていたが、膨出被覆部28Bを設ける替わりに、天井室20を、ワーク搬送方向の両端寄り1対の側部領域と、それら1対の側部領域の間の中央領域とに区画し、1対の側部領域に、塗装室30に向けて空気を供給する給気ファンを設けてもよい。
(7)また、1対の側部領域と中央領域に供給する空気の量を調整することで、ワーク搬送方向の両端部分から塗装室30に供給される空気の流速を、ワーク搬送方向の中央部分から供給される空気の流速よりも高めてもよい。
(8)上記第1実施形態では、ブース側壁11と風向ガイド壁25との間隔と、ブース側壁11と床下仕切壁35との間隔とが同一となっていたが、これらの間隔を互いに異ならせてもよい。
(9)上記第1実施形態では、膨出被覆部28Bが、天井室20内でワーク搬送方向の両端間に延びた畝状になるように配置されていたが、膨出被覆部28Bを、例えば、天井室20におけるブース側壁11,11の近傍領域でブース幅方向に延びた比較的短い畝状にして、ワーク搬送方向に複数並べた構成にしてもよい。
(10)上記第2実施形態では、膨出被覆部28Bが、天井室20内でブース幅方向の両端間に延びた畝状になるように配置されていたが、膨出被覆部28Bを、例えば、天井室20におけるワーク搬送方向の両端寄り領域でワーク搬送方向に延びた比較的短い畝状にして、ブース幅方向に複数並べた構成にしてもよい。
(11)上記実施形態では、フロープレート41にベンチュリー部42を設けて、ベンチュリー部42を空気が通過する際に、余剰塗料を捕集液に捕集させるように構成していたが、フロープレート41にベンチュリー部42を設けずに、床下室40と吸引室50とを連通する床下吸気口43のみを設けておき、床下吸気口43から吸引室50に流入した空気を、吸引室50内又は塗装ブース10の側方に別途設けた、気液接触式又はバッフル式のスクラバーに導入して、空気から余剰塗料の粒子を分離除去する構成にしてもよい。
(12)上記実施形態では、フロープレート41の上面に捕集液を流していたが、例えば、フロープレート全体をジェルで覆っておき、そのジェルの油分又は水分でフロープレートに落下した余剰塗料の固着を防ぐと共に、ジェル上に溜まった余剰塗料を、フロープレートに対して相対移動するスクレイパーで掻き取って一部のジェルと共に除去するような構成としてもよい。
10 塗装ブース
11 ブース側壁
12 ブース上端壁
20 天井室
21 天井パネル
25 風向ガイド壁
28 フィルターマット(天井板)
28B 膨出被覆部(天井膨出部)
30 塗装室
34 スノコ板
35 床下仕切壁
40 床下室
41 フロープレート
43 床下吸気口
45 サイド領域
46 センター領域
47 搬送端部領域
48 搬送中間領域
90 塗装対象物

Claims (9)

  1. 塗装ブースのスノコ板とそのスノコ板に下方から対向したフロープレートとの間に床下室を設けると共に、前記フロープレートに床下吸気口を備え、前記スノコ板の上方の塗装室の天井部から空気を流下させると共に、前記床下室内の空気を前記床下吸気口を通して排気することで前記塗装室の粉塵を除去することが可能な塗装ブースにおいて、
    前記床下吸気口を、前記塗装室のうち塗装対象物の搬送方向と平行な1対のブース側壁寄り位置に沿わせて2列に配置すると共に、前記スノコ板から垂下されて前記フロープレートの上方に離れて位置した床下仕切壁を、前記スノコ板のうち前記1対のブース側壁寄り位置に沿わせて2列に配置し、
    それら2列の床下仕切壁によって、前記床下室を幅方向で、前記床下吸気口を含んだ1対のサイド領域と、それら1対のサイド領域の間のセンター領域とに区画したことを特徴とする塗装ブース。
  2. 前記2列の床下吸気口より前記床下室の幅方向の中央寄りに、前記2列の床下仕切壁を配置したことを特徴とする請求項1に記載の塗装ブース。
  3. 前記塗装室の上部にメッシュ構造の天井板を設けて、前記天井板の上方に、圧縮された空気を取り込んで内圧が上昇し、前記天井板全体から前記塗装室へと空気を供給する天井室を形成すると共に、
    前記天井板のうち前記1対のブース側壁寄り位置をそれぞれ上方に突出させてなる天井膨出部を備え、
    前記天井室内の内圧によって前記天井膨出部の全体を通過した空気をその天井膨出部の内側で集めて前記塗装室内に流下させるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の塗装ブース。
  4. 前記天井板のうち前記1対の前記ブース側壁寄りの位置から前記塗装室内に垂下して前記ブース側壁と対向し、前記天井膨出部を通過して前記塗装室内に供給された空気を、前記1対のブース側壁に沿わせて流下させる風向ガイド壁を備えたことを特徴とする請求項3に記載の塗装ブース。
  5. 前記塗装対象物は、自動車のボディであって、前記1対のブース側壁の間の距離は4.0[m]以上であり、前記ブース側壁と前記床下仕切壁との間の距離は0.7[m]以下であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の塗装ブース。
  6. 塗装ブースのスノコ板とそのスノコ板に下方から対向したフロープレートとの間に床下室を設けると共に、前記フロープレートに床下吸気口を備え、前記スノコ板の上方の塗装室の天井部から空気を流下させると共に、前記床下室内の空気を前記床下吸気口を通して排気することで前記塗装室の粉塵を除去することが可能な塗装ブースにおいて、
    前記床下吸気口を、前記塗装室のうち塗装対象物の搬送方向の両端寄り位置に配置すると共に、前記スノコ板から垂下されて前記フロープレートの上方に離れて位置した床下仕切壁を、前記スノコ板のうち前記搬送方向の両端寄り位置に配置し、
    それら床下仕切壁によって、前記床下室を前記搬送方向で、前記床下吸気口を含んだ1対の搬送端部領域と、それら1対の搬送端部領域の間の搬送中間領域とに区画したことを特徴とする塗装ブース。
  7. 前記床下吸気口より前記床下室の前記搬送方向の中央寄りに、前記床下仕切壁を配置したことを特徴とする請求項6に記載の塗装ブース。
  8. 前記塗装室の上部にメッシュ構造の天井板を設けて、前記天井板の上方に、圧縮された空気を取り込んで内圧が上昇し、前記天井板全体から前記塗装室へと空気を供給する天井室を形成すると共に、
    前記天井板のうち前記搬送方向の両端寄り位置をそれぞれ上方に突出させてなる天井膨出部を備え、
    前記天井室内の内圧によって前記天井膨出部の全体を通過した空気をその天井膨出部の内側で集めて前記塗装室内に流下させるようにしたことを特徴とする請求項6又は7に記載の塗装ブース。
  9. 前記天井板のうち前記搬送方向の両端寄りの位置から前記塗装室内に垂下して、前記天井膨出部を通過して前記塗装室内に供給された空気を、前記搬送端部領域に向けて流下させる風向ガイド壁を備えたことを特徴とする請求項8に記載の塗装ブース。
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