JP2014033716A - 内視鏡及び内視鏡装置並びに内視鏡システム - Google Patents
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Abstract
【課題】2つの可動部の操作を可能とし、なお且つ操作性を向上させることが可能な内視鏡及び内視鏡装置並びに内視鏡システムを提供する。
【解決手段】内視鏡の挿入部7は、先端硬性部19、屈曲部20、回転機構43を有する。先端硬性部19は、観察ユニットが取り付けられる。屈曲部20は、第1及び第2可動筒36,37、屈曲用牽引ワイヤ38を備えている。第1可動筒36は、先端硬性部19の基端側に連設され、屈曲用牽引ワイヤ38の牽引によって第2可動筒37に対して揺動する。回転機構43は回転用牽引ワイヤ43の牽引によって第2可動筒37を筒芯回りに回転させる。アングルノブ54を反時計方向に回転させると一方向クラッチ61が噛み合って屈曲用牽引ワイヤ38を牽引し、時計方向に回転させると一方クラッチ67が噛み合って回転用牽引ワイヤ43を牽引する。
【選択図】図9
【解決手段】内視鏡の挿入部7は、先端硬性部19、屈曲部20、回転機構43を有する。先端硬性部19は、観察ユニットが取り付けられる。屈曲部20は、第1及び第2可動筒36,37、屈曲用牽引ワイヤ38を備えている。第1可動筒36は、先端硬性部19の基端側に連設され、屈曲用牽引ワイヤ38の牽引によって第2可動筒37に対して揺動する。回転機構43は回転用牽引ワイヤ43の牽引によって第2可動筒37を筒芯回りに回転させる。アングルノブ54を反時計方向に回転させると一方向クラッチ61が噛み合って屈曲用牽引ワイヤ38を牽引し、時計方向に回転させると一方クラッチ67が噛み合って回転用牽引ワイヤ43を牽引する。
【選択図】図9
Description
本発明は、挿入部先端部の可動部を遠隔操作する内視鏡及び内視鏡装置並びに内視鏡システムに関する。
近年、医療分野において内視鏡を利用した診断が盛んに行われている。内視鏡は、患者の体腔内に挿入される挿入部と、挿入部の基端部分に連設された操作部とを備えている。操作部には、アングルノブなどの操作部材が設けられており、操作部材を操作することによって挿入部先端部に設けられた可動部をワイヤで牽引して可動させる。可動部としては、挿入部の先端部を所望の向きに変更するための屈曲部を設けていることが一般的である。
特許文献1には、可動部として、対物光学系を構成するレンズ系が移動するズーム機構を設け、アングルノブの操作によりワイヤを牽引してレンズ系を移動させて焦点距離を可変させる内視鏡が記載されている。また、特許文献1には、可動部として、処置具挿通路に挿通させた鉗子などの処置具の先端部を挿入部の外側に起上させる起上台を設けた内視鏡についても記載されている。
一方、最近では、気管支のような多段階の分岐を有し、管径が細い管路の末端まで挿入できるように、挿入部の外径が従来のものよりも細い極細型の内視鏡が提案されている。このような極細型の内視鏡では、分岐部で目的とする管路に向けて進路変更しようとする場合、所望の屈曲角度や回転角度にしなければならないが、直径に制限のある極細型の内視鏡では、挿入部先端を回転させようと手元側で挿入部を回転させても、そのトルクが挿入部先端に伝達されることがなく、先端を思う方向に回転させることができない。このため、極細型の内視鏡では、挿入部先端を屈曲させる屈曲部と、挿入部先端を軸回りに回転させる回転機構という2つの可動部を設けることが必要となる。
しかしながら、上記特許文献1記載のような可動部を有する内視鏡では、可動部に対応する操作部材をそれぞれ備えており、可動部に応じて操作部材の個数が増加すると操作が面倒であり、操作性の面で問題があった。特に、極細型の内視鏡では、挿入部を進路変更する際、屈曲用と回転用の操作部材を持ち替えると非常に手間が掛かるという問題がある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、2つの可動部の操作を可能とし、なお且つ操作性を向上させることが可能な内視鏡及び内視鏡装置並びに内視鏡システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の内視鏡では、先端に配される先端硬性部、先端硬性部に取り付けられる観察ユニット、先端硬性部の基端側に連結された可撓チューブ、及び先端硬性部と一体に設けられた第1及び第2の可動部とを有する挿入部と、挿入部の基端に取り付けられる操作部と、第1及び第2の可動部を牽引して可動させる第1及び第2の牽引ワイヤと、操作部に設けられ、回転操作する操作部材と、操作部に内蔵され、操作部材を一方の回転方向に回転させたとき、第1の牽引ワイヤと接続、且つ第2の牽引ワイヤと接続解除し、操作部材を他方の回転方向に回転させたとき、第1の牽引ワイヤと接続解除、且つ第2の牽引ワイヤと接続する一方向クラッチとを備えたことを特徴とする。これにより、1つの操作部材を回転操作することで2つの可動部を可動させることができる。
第1の可動部は、先端硬性部の基端に設けられ、屈曲して先端硬性部の向きを可変させる屈曲部であり、第2の可動部は、屈曲部を筒芯回りに回転させるための回転機構であり、第1の牽引ワイヤは、屈曲部を牽引して屈曲させる屈曲用牽引ワイヤであり、第2の牽引ワイヤは、回転機構を牽引して屈曲部を回転させる回転用牽引ワイヤであることが好ましい。
屈曲部は、先端硬性部の基端側に連設される第1可動筒と、第1可動筒と連結部を介して揺動可能に連結される第2可動筒とを有し、第1可動筒は、屈曲用牽引ワイヤの先端部が固定される固定部を有することが好ましい。
回転機構は、第2可動筒の筒芯に対し斜めに形成されたカム溝と、回転用牽引ワイヤの先端部に設けられ、このカム溝に係合する係合部材と、係合部材をカムの先端側に付勢するコイルバネとを備えることが好ましい。
観察ユニットは、先端硬性部に取り付けられる観察光学系及びイメージガイドとを有し、先端硬性部及び可撓チューブの外径が2.0mm以下であることが好ましい。
本発明の内視鏡装置は、内視鏡と、挿入部が先端から出没自在に挿通されるガイドシースとを備え、ガイドシースは、このガイドシースの先端から、第1可動筒が突出する長さに形成されていることが好ましい。ガイドシースは、先端部にX線不透過の金属製マーカが埋め込まれることが好ましい。ガイドシースに挿通され、ガイドシースの先端から出没自在にされる処置具を備えたことが好ましい。
本発明の内視鏡システムは、内視鏡装置と、観察対象の3次元の画像データに基づき観察対象の管腔の仮想内視鏡画像を生成する仮想画像生成手段と、観察対象の管腔が分岐する分岐部における複数の仮想内視鏡画像を表示させる画像表示手段とを有する挿入支援装置とを備えることを特徴とする。
また、本発明の内視鏡は、挿入部は、処置具挿通路を備えており、第1の可動部は、処置具挿通路に挿通された処置具を挿入部の外に起上させる起上台であり、第2の可動部は、起上台と一体に設けられた方向変換部材であり、第1の牽引ワイヤは、起上台を起上状態にするための起上用牽引ワイヤであり、第2の牽引ワイヤは、方向変換部材を牽引して起上台を起上方向と直交する方向に回転させる回転用牽引ワイヤであることが好ましい。
観察ユニットは、挿入部の側視方向を観察するための側視観察光学系を備えることが好ましい。あるいは、挿入部は、先端に複数の超音波トランスデューサが配列して設けられていることが好ましい。
観察ユニットは、変倍レンズ及び合焦レンズを有する対物光学系を備えており、第1の可動部は、変倍レンズを含む変倍機構であり、第2の可動部は、合焦レンズを含む合焦機構であり、第1の牽引ワイヤは、変倍レンズを牽引して光軸方向に移動させ、第2の牽引ワイヤは、合焦レンズを牽引して光軸方向に移動させることが好ましい。
本発明によれば、操作部材を一方の回転方向に回転させたとき、一方向クラッチが第1の牽引ワイヤと接続、且つ第2の牽引ワイヤと接続解除して第1の可動部を牽引して可動させ、操作部材を他方の回転方向に回転させたとき、一方向クラッチが第1の牽引ワイヤと接続解除、且つ第2の牽引ワイヤと接続して第2の可動部を牽引して可動させるため、2つの可動部を1つの操作部材で操作することが可能で、且つ回転操作の方向を変えるだけで2つの可動部の可動を切り替えることが可能であり、操作性が向上する。
[第1実施形態]
図1に示すように、本発明の内視鏡システム2は、内視鏡本体3、ガイドシース4を有する内視鏡装置5と、挿入支援装置6とを備える。内視鏡本体3は、挿入部7及び手元操作部8を有する。図2に示すように、内視鏡本体3は、ガイドシース4の内部に挿入部7が収納された状態で、例えば患者9の体内の管腔である気管支10に挿入され、気管支10内が観察可能になっている。また、内視鏡装置5は、処置具11を備えており、気管支10内の目的部位10A近傍まで挿入部7及びガイドシース4を挿入した後は、ガイドシース4から挿入部7を引き抜いて、処置具11をガイドシース4の内部に挿入させる。処置具11は、例えば先端部に生体組織を採取可能なカップ11Aを有する生検鉗子であり、ガイドシース4に挿通され、ガイドシース4の先端から出没自在にされる。
図1に示すように、本発明の内視鏡システム2は、内視鏡本体3、ガイドシース4を有する内視鏡装置5と、挿入支援装置6とを備える。内視鏡本体3は、挿入部7及び手元操作部8を有する。図2に示すように、内視鏡本体3は、ガイドシース4の内部に挿入部7が収納された状態で、例えば患者9の体内の管腔である気管支10に挿入され、気管支10内が観察可能になっている。また、内視鏡装置5は、処置具11を備えており、気管支10内の目的部位10A近傍まで挿入部7及びガイドシース4を挿入した後は、ガイドシース4から挿入部7を引き抜いて、処置具11をガイドシース4の内部に挿入させる。処置具11は、例えば先端部に生体組織を採取可能なカップ11Aを有する生検鉗子であり、ガイドシース4に挿通され、ガイドシース4の先端から出没自在にされる。
図3に示すように、内視鏡システム2は、内視鏡装置5とは別の内視鏡装置12と組み合わせて使用することもある。内視鏡装置12は、CCDなどの撮像手段を内蔵する先端部13A、及び関節環を連結させた構造の湾曲部13Bを設けた挿入部13と、挿入部13の基端に連設された手元操作部14と、挿入部13及び手元操作部14の内部に設けられた処置具挿通路(図示せず)とを備える従来の内視鏡であり、手元操作部14には、処置具入口14Aを有し、先端部13Aには、処置具導出口13Cを有している。内視鏡装置12の挿入部13は、気管支10の細い管路に挿入できず、気管支10の末端に近い目的部位10Aに到達できないことがある。この場合、処置具入口14Aから本発明の内視鏡装置5を内視鏡装置12の処置具挿通路へ挿通させ、処置具導出口13Cからガイドシース4及び挿入部7を突出させる。ガイドシース4及び挿入部7は、内視鏡装置12の挿入部13よりも外径が細く、挿入部13よりも細い管路まで挿入させることができる。
図4及び図5に示すように、挿入部7は、先端硬性部19、屈曲部20(第1の可動部)、可撓チューブ21に区分けされている。挿入部7の先端に位置する先端硬性部19は硬性の合成樹脂製または金属製の円筒体から形成されており、先端外周面が先細りのテーパになっている。先端硬性部19内には、観察光学系22、ライトガイド23、イメージガイド24が収納される。このため、先端硬性部19の内周面は、先端から順に内径が異なる第1内周面19a、第2内周面19b、第3内周面19cが形成されている。
観察光学系22は、先端から順に第1レンズ25、絞り26、第2レンズ27、第3レンズ28が配されて構成されている。このうち、絞り26、第2レンズ27、第3レンズ28がレンズ鏡筒29に収納される。
先端硬性部19の第1内周面19aは、第1レンズ保持部として機能し、外周面近くまで形成されている。この第1内周面19aには観察光学系22の第1レンズ25が固着される。第2内周面19bは、第1内周面19aの内径よりも小さい内径を有し、レンズ鏡筒29の脱落防止用の係止段部として機能する。第3内周面19cは、第1内周面19aの内径よりも小さく、且つ第2内周面19bの内径よりも大きい内径を有する。
図4及び図6に示すように、第2内周面19b及び第3内周面19cは、一部分が切り欠かれ、その切り欠き部分がライトガイド導入溝30として機能する。ライトガイド導入溝30は、円周方向に90°ピッチで4個形成されている。このライトガイド導入溝30には、ライトガイド23が挿入される。ライトガイド23は、光ファイバを束ねた光ファイババンドルから構成されており、先端部23aが4分割されて各ライトガイド導入溝30内に挿入される。ライトガイド23の基端には、光源31(図1参照)が設けられている。光源31からの照明光は、ライトガイド23の先端から射出され、患者の体内を照明する。なお、光源31としては、例えば、コネクタを介して内視鏡本体3と接続される外部の光源装置に設けられた光源が好ましく、あるいは内視鏡本体3に内蔵された光源でもよい。
先端硬性部19の第3内周面19cで、各ライトガイド導入溝30の間には、レンズ鏡筒保持部32が内側に突出して形成されている。このレンズ鏡筒保持部32によって、観察光学系22のレンズ鏡筒29が保持される。なお、符号33はイメージガイド24の先端部カバー、符号34はイメージガイド24の保護チューブ、符号35はライトガイド23の保護チューブである。なお、図面の煩雑化を防ぐため、図4においては、保護チューブ34及び保護チューブ35の図示を省略し、図5においては、ライトガイド23及びイメージガイド24などは先端部のみを図示している。
先端部カバー33は、例えば硬性の合成樹脂製または金属製の円筒体から形成され、イメージガイド24の先端部に固着され、レンズ鏡筒29の内部に挿入されている。先端部カバー33とともにレンズ鏡筒29の内部に挿入されたイメージガイド24は、中心軸が観察光学系22の光軸と同一軸上、且つ先端面が第3レンズ28に近接する位置に固定されている。これにより、先端硬性部19、観察光学系22及びイメージガイド24が観察ユニットとして一体化される。保護チューブ34は、イメージガイド24を被覆した先端部がレンズ鏡筒保持部32の内部に位置するレンズ鏡筒29に基端部に近接する位置まで挿入されている。また、レンズ鏡筒29の基端部は、例えば接着剤などにより先端部カバー33の外周面に接着されている。これにより、観察光学系22とイメージガイド24との間が気密を保った状態で封止される。
先端硬性部19の外周面は、先端からテーパ面19d、外周面19e、可撓チューブ取付段部19fに区分けされている。また、先端硬性部19の後端からは、レンズ鏡筒保持部32が筒芯方向に突出している。この後端から延びているレンズ鏡筒保持部32にはライトガイド23の保護チューブ35が固着される。さらに、保護チューブ35の上から、後述する屈曲部20の第1可動筒36が固着される。可撓チューブ取付段部19fの外周面は、レンズ鏡筒保持部32に保護チューブ35を被覆した外径と同一とされている。
図7に示すように、屈曲部20は、第1可動筒36、及び第2可動筒37を備え、屈曲用牽引ワイヤ38に牽引されることにより可動する。第1及び第2可動筒36,37は、硬質合成樹脂製または金属製の円筒体である。第1及び第2可動筒36,37は、連結部39により揺動自在に連結されている。連結部39は、第1及び第2可動筒36,37の筒芯に中心位置を合わせて配されている。連結部39は、第1可動筒36と一体に形成された一対の連結片41と、第2可動筒37と一体に形成された一対の連結片42とからなり、一方の連結片41には揺動孔41aが形成してあり、他方の連結片42には揺動軸42aが突出してある。揺動孔41aに揺動軸42aが入り込むことにより、第1及び第2可動筒36,37が揺動自在に連結される。第1可動筒36は、第2可動筒37に対して例えば10°以上30°以下で揺動する揺動角度に設定されている。また、第2可動筒37は、後述するカム溝37aが形成されている分だけ第1可動筒36よりも軸長が長く形成されている。
第1可動筒36には、屈曲用牽引ワイヤ38を固定するための固定部40(図4参照)が形成されている。固定部40は、第1可動筒36の基端付近に配され、外周面に対して凹む平面部40aと、平面部40aの中心に位置し、屈曲用牽引ワイヤ38の外径に合わせた幅の嵌合溝40bとを有する。屈曲用牽引ワイヤ38は、第1及び第2可動筒36,37の内周面を通って先端部が嵌合溝40bに嵌合される。屈曲用牽引ワイヤ38の先端部は、例えば半田付けや接着などにより固定部40に固定される。後述する牽引機構52により、屈曲用牽引ワイヤ38が基端側に牽引される。これにより、第1可動筒36が第2可動筒37に対して揺動する。
挿入部7は、第2可動筒37を筒芯回りに回転させる回転機構43(第2の可動部)を備える。回転機構43は、第2可動筒37に形成されたカム溝37aと、回転用牽引ワイヤ45の先端部に設けられ、カム溝37aと係合する係合部材44と、係合部材44を付勢するコイルバネ46と、支持部材47とを備え、回転用牽引ワイヤ45に牽引されることにより可動する。
支持部材47は、ワイヤ移動部48と、抜け止め部49と、バネ保持部50と、ガイド孔51とを備える。ワイヤ移動部48は、円筒形状に形成され、回転用牽引ワイヤ45の先端部が内部を移動する。ワイヤ移動部48には、一部が切り欠かれ、この切り欠き部48aを通して係合部材44がカム溝37aと係合する。抜け止め部49は、ワイヤ移動部48の基端側に位置し、ワイヤ移動部48の外径及び第2可動筒37の内径よりも外径が大きく、且つ可撓チューブ21の内径に合わせて形成されている。これにより、第2可動筒37が基端側に離脱することを規制する。
バネ保持部50は、抜け止め部49の内周面から突出して設けられ、抜け止め部49には、ガイド孔51が形成されている。ガイド孔51は、第2可動筒37及び支持部材47の軸方向に沿って配され、回転用牽引ワイヤ45の外径に合わせた内径の貫通孔である。回転用牽引ワイヤ45は、コイルバネ46及びガイド孔51を挿通して第2可動筒37及び支持部材47の軸方向にガイドされる。バネ保持部50は、先端面がコイルバネ46の外径よりも大きい略円筒状に形成され、係合部材44とともに、コイルバネ46を挟み込んで保持する。係合部材44は、コイルバネ46よりも外径が大きい円筒部44aと、円筒部44aの外周面から径方向に突出する円柱状の係合ピン44bとを有する。円筒部44aは、内径が回転用牽引ワイヤ45の外径と同一に形成され、回転用牽引ワイヤ45の先端部に固着されている。
カム溝37aは、係合部材44の係合ピン44bに合わせた幅に形成されている。カム溝37aは、第2可動筒37の筒芯に対し斜めに形成され、第2可動筒37を先端側から視て時計回りに、且つ第2可動筒37の先端側から基端側に向かって延びる方向に形成されている。後述する牽引機構52により回転用牽引ワイヤ45が牽引されると、係合ピン44bが先端側から基端側に移動する。このとき、係合ピン44bは、カム溝37aを通過する。係合ピン44bは第2可動筒37の筒芯方向に沿って移動するため、カム溝37aを通過するとき第2可動筒37を押圧する。カム溝37aに沿って押圧された第2可動筒37は、先端側から視て反時計方向に回転する。
図8及び図9に示すように、屈曲用牽引ワイヤ38及び回転用牽引ワイヤ45は、可撓チューブ21の内部を通って、手元操作部8に案内される。手元操作部8には、牽引機構52、牽引機構52を収納するケース53、及びアングルノブ54が設けられている。アングルノブ54は、ケース53に対して回転軸54aを中心に回転可能に取り付けられている。
牽引機構52は、アングルノブ54の回転軸54aと一体に設けられた伝達ギヤ55と、屈曲用牽引ワイヤ38と伝達ギヤ55との間に配される第1のギヤ列56と、回転用牽引ワイヤ45と伝達ギヤ55との間に配される第2のギヤ列57とを備える。これらの伝達ギヤ55及びギヤ列56,57は、ケース53に支持されている。なお、各ギヤの歯数、形状などは図示するものに限定せず、屈曲用牽引ワイヤ38及び回転用牽引ワイヤ45の移動ストローク、ケース53内のスペースに応じて適宜変更される。
第1のギヤ列56は、屈曲用牽引ワイヤ38が取り付けられる牽引ギヤ58と、中間ギヤ59,60とを有する。中間ギヤ59,60は、互いに同軸上に配され、中間ギヤ59は、牽引ギヤ58と噛合し、中間ギヤ60は伝達ギヤ55と噛合する。中間ギヤ59,60の間には、一方向クラッチ61が設けられている。牽引ギヤ58には、取付ピン58aが一体に設けられており、取付ピン58aに屈曲用牽引ワイヤ38の基端部が巻き付けられて固定されている。
詳しくは図10に示すように、一方向クラッチ61は、中間ギヤ59に形成された開口部62と、中間ギヤ60と一体に設けられ、開口部62の内部に収納される係合部63とから構成される。係合部63は、中間ギヤ60の中心から突出する軸部63aと、軸部63aの周囲に配されたバネ部63bと、バネ部63bと軸部63aとを連結する連結部63cと、バネ部63bの外周面に形成された係合爪63dとを有する。バネ部63bは、一方の端部が連結部63cと繋がる円弧状に形成されており、他方の端部に係合爪63dが配されている。バネ部63bの弾性により係合爪63dが外側に付勢されて中間ギヤ59の開口部62に押し付けられる。開口部62には、端面が鋸歯状の係合爪62aが形成されている。
一方向クラッチ61は、アングルノブ54側から視たとき、中間ギヤ60が反時計方向に回転すると、係合爪62a,63d同士が噛み合って回転駆動が中間ギヤ59に伝達され、中間ギヤ60が時計方向に回転すると、係合爪62a,63dの斜面同士が滑り合って回転駆動が中間ギヤ60に伝達されない。このため、アングルノブ54を時計方向に回転させると、伝達ギヤ55、中間ギヤ60、一方向クラッチ61、中間ギヤ59、牽引ギヤ58、及び屈曲用牽引ワイヤ38が接続状態となって回転駆動が牽引ギヤ58に伝達される。このとき、アングルノブ54側から視て時計方向に牽引ギヤ58が回転して屈曲用牽引ワイヤ38を牽引する。一方、アングルノブ54を反時計方向に回転させると、接続解除状態となって回転駆動が牽引ギヤ58に伝達されないため、屈曲用牽引ワイヤ38は牽引されない。
第2のギヤ列57は、回転用牽引ワイヤ45が取り付けられる牽引ギヤ64と、中間ギヤ65,66とを有する。中間ギヤ65,66は、互いに同軸上に配され、中間ギヤ65は、牽引ギヤ64と噛合し、中間ギヤ66は伝達ギヤ55と噛合する。中間ギヤ65,66の間には、一方向クラッチ67が設けられている。牽引ギヤ64には、取付ピン64aが一体に設けられており、取付ピン64aに回転用牽引ワイヤ45の基端部が巻き付けられて固定されている。
一方向クラッチ67は、中間ギヤ65に形成された開口部68と、中間ギヤ66と一体に設けられ、開口部68の内部に収納される係合部69とからなる。この一方向クラッチ67は、第1のギヤ列56の一方向クラッチ61とは逆方向に回転したとき噛み合うように形成されており、アングルノブ54側から視たとき、中間ギヤ66が反時計方向に回転すると開口部68及び係合部69の係合爪の斜面同士が滑り合って回転駆動が中間ギヤ65に伝達されず、中間ギヤ66が時計方向に回転すると、係合爪同士が噛み合って回転駆動が中間ギヤ65に伝達される。このため、アングルノブ54を反時計方向に回転させると、伝達ギヤ55、中間ギヤ66、一方向クラッチ67、中間ギヤ65、牽引ギヤ64、及び回転用牽引ワイヤ45が接続状態となって回転駆動が牽引ギヤ64に伝達される。このとき、アングルノブ54側から視て牽引ギヤ64が反時計方向に回転して回転用牽引ワイヤ45を牽引する。一方、アングルノブ54を時計方向に回転させると、接続解除状態となって回転駆動が牽引ギヤ64に伝達されないため、回転用牽引ワイヤ45は牽引されない。なお、牽引ギヤ58,64は、図示しない軸受部から適度な摩擦力を受けているため、接続解除状態になっても、静止状態を保つことができる。
第1及び第2可動筒36,37の上から可撓チューブ21が被覆される。可撓チューブ21は、例えばエラストマ製でゴム状弾性力を有する。可撓チューブ21は、先端硬性部19の外周面19eと同一外径に形成されており、先端が可撓チューブ取付段部19fを覆い、且つ先端硬性部19の基端と当接する位置まで被覆されている。このため、屈曲部20が先端硬性部19の基端側に連設される。
ガイドシース4は、直管状に形成され、内視鏡本体3の挿入部7が挿通される挿通管70と、挿通管70の先端部分に直列に接続された先端筒部71と、挿通管70及び先端筒部71に埋め込まれる金属マーカ72と、挿通管70の基端部分に直列に接続された把持部73(図1参照)とを備える。挿通管70は、例えばポリウレタン樹脂等の可撓性を有し、且つ挿入部7よりも高い剛性を有する材料から形成されている。先端筒部71は、挿通管70と同様の樹脂等から形成され、且つ挿通管70と同じ内径及び外径にされている。
先端筒部71の基端部、及び挿通管70の先端部には、金属マーカ72の厚み分凹となる段差部が形成されている。金属マーカ72は、X線不透視の金属を円筒状に形成してなり、挿通管70及び先端筒部71と同一外径とし、先端筒部71の基端部、挿通管70の先端部の段差部分に外嵌される。これにより、金属マーカ72は、挿通管70、先端筒部71に対して外周面が連続するように埋め込まれる。把持部73は、金属やABS樹脂等の硬質な材料によって筒状に形成されており、その内径は、挿通管70の外径と略等しい。把持部73は、挿通管70の基端部分に外嵌されている。
ガイドシース4は、この先端筒部71の先端から、挿入部7の第1可動筒36が突出する長さであり、挿入部7の全長から先端硬性部19と第1可動筒36の長さを引いた寸法に形成されている。これにより、挿入部7をガイドシース4に押し込む操作をしたとき、ガイドシース4の先端から第1可動筒36を出すことができる。
図5に示すように、ガイドシース4内に挿入部7が挿入された状態で、先端硬性部19がガイドシース4の先端部近くに収納された状態では、剛性のある直管状のガイドシース4の先端筒部71及び挿通管70の内周面に沿った形で挿入部7が収納されるため、ガイドシース4とともに挿入部7は直管状になっている。また、このとき、アングルノブ54を時計方向に回転操作して屈曲用牽引ワイヤ38を牽引させようとしてもガイドシース4の剛性により第1可動筒36が揺動せず、屈曲部20が屈曲しないため、アングルノブ54を時計方向に回転操作することができない。
図5に示す状態から手元操作部8をガイドシース4の先端側へ押し込むようにして、ガイドシース4の先端筒部71から挿入部7の第1可動筒36を出すと、第1可動筒36がガイドシース4の剛性から解放され、屈曲用牽引ワイヤ38を牽引することが可能となる。図11に示すように、アングルノブ54を時計方向に回転操作すると、屈曲用牽引ワイヤ38がアングルノブ54と接続状態になるとともに、回転用牽引ワイヤ45が接続解除状態となり、屈曲用牽引ワイヤ38を牽引することができる。これにより、第1可動筒36が揺動して屈曲部20を屈曲状態にすることができる。
屈曲部20を屈曲状態とした後、図12に示すように、アングルノブ54を反時計方向に回転操作すると、アングルノブ54と屈曲用牽引ワイヤ38が接続解除状態になるとともに、回転用牽引ワイヤ45が接続状態となり、回転用牽引ワイヤ45を牽引することができる。回転用牽引ワイヤ45が牽引されることにより回転機構43が動作し、屈曲部20を筒芯回りに回転させて先端硬性部19の向きを所望の方向に変更することができる。
本実施形態の挿入部7の外径、すなわち、先端硬性部19と、可撓チューブ21の外径は、2.0mm以下であることが好ましい。ガイドシース4は、内径が挿入部7の外径と同一または若干の隙間を持ち、外径が2.4mm以下とすることが好ましい。
また、手元操作部8は、アングルノブ54の他に、接眼部74を有する。接眼部74には、イメージガイド24の基端部が固定されているとともに、接眼光学系(図示せず)が収納されている。接眼光学系は、光軸がイメージガイド24の中心軸と同一軸上に配設されている。観察光学系22によって取り込まれた管腔内の像がイメージガイド24の基端から出射され、その像は接眼光学系を通して拡大される。また、挿入部7には、手元操作部8側の端部にゴム部材などの軟性部材から形成される折れ止め部材75が外嵌されている。
挿入支援装置6は、CT(Computed Tomography)画像データ格納部81と、仮想内視鏡画像(Virtual Bronchus Scope 画像:以下、「VBS画像」ともいう。)を生成するVBS画像生成部82と、VBS画像格納部83と、挿入経路設定部84と、画像処理部85と、画像表示部86とを備える。CT画像データ格納部81は、観察対象である患者9のX線断層像を撮像する図示しない公知のCT装置で生成された、例えば、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)形式の3次元のCT画像データを格納する。VBS画像生成部82は、3次元のCT画像データから、VBS画像を生成する。挿入経路設定部84は、3次元のCT画像データから挿入部7を気管支10の目標部位へ挿入するための挿入経路を設定する。画像処理部85は、挿入経路を設定するための挿入経路設定画面と、VBS画像、及び複数のサムネイルVBS画像などを含む後述する挿入支援画面とを生成する。画像表示部86は、画像処理部85で生成された画面をモニタ87に表示させる。
図13〜図15を用いて、挿入ナビゲーション機能を有する内視鏡システム2について簡単に説明する。図13は挿入経路設定画面の一例を示す図であり、図14は挿入支援画面の一例を示す図である。なお、本発明の内視鏡システムは、必ずしも挿入ナビゲーション機能を有している必要はない。また、挿入経路設定画面を表示させて挿入経路の設定を行ったり、画面または画像を切り換えたりする場合は、例えば図示しない入力装置の入力操作によって行われる。
図13に示すように、挿入ナビゲーションを行うときには、まず、モニタ87には、例えば、患者9に関する情報88Aと、内視鏡装置5の挿入経路Rを表示する画像88Bと、および詳細は図示しないVBS画像88C等とを含む挿入経路設定画面88が表示される。画像88Bには、3次元のCT画像データから生成された患者9の気管支画像90に重畳して、挿入経路設定部84が設定した、目的部位90Aまでの内視鏡装置5の挿入経路Rが表示されている。
そして、内視鏡の挿入操作が開始されるときは、入力装置により挿入支援画面89に切り換えられる。図14に示すように、挿入支援画面89は、VBS画像を表示するVBS画像表示エリア89Aと、目標部位までの挿入経路の全ての分岐部におけるVBS画像を縮小して分岐サムネイルVBS画像として表示する分岐サムネイルVBS画画像エリア89B等とを含む。
図14では、4箇所の分岐部を経て目標部位に到達する場合の挿入支援画面89を示している。すなわち、VBS画像表示エリア89Aには挿入経路の最初の分岐部のVBS画像91が表示され、分岐サムネイルVBS画像としては、挿入経路上の4箇所の分岐部におけるそれぞれの分岐サムネイルVBS画像92A〜92Dが表示される。そして、VBS画像91には挿入経路1に沿って進むための経路穴に目印93が重畳して表示されている。
術者は、内視鏡装置5の接眼部74を覗いて実際の分岐部の観察像を確認する。図15は、内視鏡装置5による観察像の一例を示す。なお、図15では、実線の円で囲まれた範囲が観察像94を示し、点線部分は観察像94の周辺部分を示している。図15(A)は、挿入部7を患者9の気管支10に挿入し、最初の分岐部に到達したときの観察像94を示す。そして、VBS画像91と実際の観察像94とを比較した後、VBS画像91内の目印93が指示する経路穴に対応する実際の経路穴95に観察像を合わせるように挿入部7の先端硬性部19の向きを変更する。
上述したように、ガイドシース4の先端から挿入部7の第1可動筒36を突出させた後
、アングルノブ54を時計方向に回転操作し、さらに反時計方向に回転操作を切り替えることで、屈曲部20を屈曲状態にするとともに、屈曲部20を筒芯回りに回転させて先端硬性部19の向きを所望の方向に変更することができるため、操作性が向上しており、先端硬性部19を所望の向きに簡単に変更することができる。また、内視鏡装置5では、内径の小さい経路穴95に対して先端硬性部19が僅かに位置がずれても挿入が困難になる場合があるが、アングルノブ54の回転操作をするだけで、外径が小さい先端硬性部19を経路穴95に正確に位置を合わせることができる。そして、図15(B)に示すように、目印93が指示する経路穴に対応する経路穴95に観察像94を合わせた状態でガイドシース4と一緒に挿入部7を挿入することで、挿入経路に沿った経路穴95に挿入部7及びガイドシース4の先端部を送り込むことができる。
、アングルノブ54を時計方向に回転操作し、さらに反時計方向に回転操作を切り替えることで、屈曲部20を屈曲状態にするとともに、屈曲部20を筒芯回りに回転させて先端硬性部19の向きを所望の方向に変更することができるため、操作性が向上しており、先端硬性部19を所望の向きに簡単に変更することができる。また、内視鏡装置5では、内径の小さい経路穴95に対して先端硬性部19が僅かに位置がずれても挿入が困難になる場合があるが、アングルノブ54の回転操作をするだけで、外径が小さい先端硬性部19を経路穴95に正確に位置を合わせることができる。そして、図15(B)に示すように、目印93が指示する経路穴に対応する経路穴95に観察像94を合わせた状態でガイドシース4と一緒に挿入部7を挿入することで、挿入経路に沿った経路穴95に挿入部7及びガイドシース4の先端部を送り込むことができる。
術者が、最初の分岐部において目印93が指示する挿入経路に沿った経路穴95に挿入部7及びガイドシース4を挿入した後、挿入支援画面89のVBS画像91は、2番目の分岐部のVBS画像に切り換えられる。そして最初の分岐部のときと同様に目印93が指示する経路穴に対応する実際の経路穴に観察像を合わせるように内視鏡装置5を操作する。このようにして、術者は、それぞれの分岐部において挿入部7及びガイドシース4を挿入すべき経路穴を誤ることなく、目的部位90Aの近傍の分岐部まで挿入部7及びガイドシース4を挿入することができる。
また、挿入部7及びガイドシース4の外径が小さい極細の内視鏡装置5を用いているため、従来よりも気管支10の内径の小さい分岐部、すなわち気管支10の抹消に近い部分まで挿入部7及びガイドシース4を挿入可能であり、目的部位90Aのさらに近傍まで挿入部7及びガイドシース4を到達させることができる。そして、目的部位90Aの近傍まで挿入部7及びガイドシース4を挿入した後は、上述したように、ガイドシース4から挿入部7を引き抜いて、代わりに処置具11をガイドシース4の内部に挿入させる。これにより、目的部位90Aの近傍まで処置具11を到達させ、組織のサンプルを採取するなどの処置を行うことができる。
また、ガイドシース4には、X線不透過の金属マーカ72が先端部に埋め込まれているため、挿入ナビゲーション機能を用いて気管支10の目的部位90Aの近傍までガイドシース4を挿入させているとき、X線透視下で金属マーカ72の位置を確認することにより、ガイドシース4及び挿入部7先端を目標部位に到達させることもできる。挿入ナビゲーション機能を用いて気管支10の目的部位90Aの近傍までガイドシース4を挿入させた後、X線透視下で処置を行うことで、金属マーカと金属製の処置具11の位置を確認しながら処置具11を挿入させることができるため、さらに確実に処置を行うこともできる。
[第2実施形態]
上記第1実施形態の内視鏡装置においては、屈曲部20、及び屈曲部20を回転させる回転機構43と挿入部に設け、これらを牽引する屈曲用牽引ワイヤ38及び回転用牽引ワイヤ45とを備えているが、以下で説明する第2実施形態の内視鏡装置では、処置具を挿入部の外に起上させる起上台と、この起上台と一体に設けられた方向変換部材と、起上台を牽引して起上状態にするための起上用牽引ワイヤと、方向変換部材を牽引して起上台を起上方向と直交する方向に回転させる回転用牽引ワイヤとを備える構成としている。なお、上記第1実施形態と同じ部品を用いた場合は、同符号を付して説明を省略する。
上記第1実施形態の内視鏡装置においては、屈曲部20、及び屈曲部20を回転させる回転機構43と挿入部に設け、これらを牽引する屈曲用牽引ワイヤ38及び回転用牽引ワイヤ45とを備えているが、以下で説明する第2実施形態の内視鏡装置では、処置具を挿入部の外に起上させる起上台と、この起上台と一体に設けられた方向変換部材と、起上台を牽引して起上状態にするための起上用牽引ワイヤと、方向変換部材を牽引して起上台を起上方向と直交する方向に回転させる回転用牽引ワイヤとを備える構成としている。なお、上記第1実施形態と同じ部品を用いた場合は、同符号を付して説明を省略する。
図16に示すように、第2実施形態の内視鏡装置100は、内視鏡本体101と、処置具11とを備えている。内視鏡本体101は、体腔内に挿入される挿入部102と、挿入部102の基端に連設された手元操作部103と、手元操作部103から引き出されたユニバーサルコード104とを有する。挿入部102は、先端に配された先端硬性部105と、先端硬性部105の基端側に連設され、複数の湾曲駒を連結した湾曲部106と、可撓性を有し、湾曲部106の基端側から手元操作部103との連結部まで設けられた軟性部107とを有する。
内視鏡本体101は、主に十二指腸鏡として用いられる側視内視鏡であり、この種の内視鏡は、口腔を介して挿入されて、食道から胃を経て十二指腸まで挿入されるようになっている。側視内視鏡は、十二指腸の胆道から総胆管内等に挿入されて、所定の検査や治療等の処置が行われる。このために、内視鏡本体101には、処置具11の挿入経路が設けられている。処置具11の挿入経路における入口部として、手元操作部103には処置具入口103Aが設けられている。
図17及び図18に示すように、先端硬性部105は、先端部本体108と、先端部本体108に外嵌される先端キャップ109とを備える。先端キャップ109の側面部には平坦部110が形成されており、この平坦部110には、照明ユニット111と観察ユニット112とが設けられている。照明ユニット111には照明レンズが装着されており、この照明レンズにはライトガイドの出射端が面している。また、観察ユニット112には、挿入部の側視方向を観察するための側視観察光学系が設けられており、この側視観察光学系の結像位置には例えばCCDなどのイメージセンサが配されている。なお、照明ユニット111及び観察ユニット112については従来の側視内視鏡に用いられているものと同様であるため、詳しい説明を省略する。ユニバーサルコード104は、端部に設けたコネクタ104aをプロセッサ装置113及び光源装置114に接続する。プロセッサ装置113は、内視鏡本体101による内視鏡画像をモニタ115に表示することができる。
先端部本体108に形成された開口部108fには、可撓性チューブから構成される処置具挿通路116が接続されている。この処置具挿通路116は挿入部102から手元操作部103の内部を通って処置具入口103Aまで延在されている。
図19に示すように、先端部本体108は、湾曲部106が接続される円柱部108aと、円柱部108aの先端から突出し、処置具起上台117(第1の可動部)が装着される取付部108bとを有する。取付部108bは、平坦部110に形成された処置具出口110aと対面している。処置具起上台117は、起上位置となったとき、処置具挿通路116により挿入部102の軸線方向に導かれた処置具11を処置具出口110aから挿入部102の外へ起上させる方向に向けて方向転換させる。
処置具起上台117は、処置具11のガイド面117aを有するものであって、手元操作部103側からの遠隔操作により起上動作、及び起上方向に対して直交する方向に回転させる回転動作を行わせることができる。なお、ここでいう直交する方向とは略直交する方向を含む。
処置具起上台117は、ボールジョイント118を介して取付部108bに取り付けられている。ボールジョイント118は、処置具起上台117の基端部に設けられた球状部117bと、取付部108bに形成され、球状部117bを保持する軸受け部108cとから構成され、処置具起上台117のガイド面117aがボールジョイント118を中心に上下左右自在に方向変更可能となっている。
処置具起上台117の先端部には、処置具起上台117を起上位置にするための起上用牽引ワイヤ119と、コイルバネ120とが取り付けられている。起上用牽引ワイヤ119の先端部には、外径が大きく形成された抜け止め部119aが一体に設けられており、処置具起上台117の一方の側面から他方の側面まで貫通する貫通孔に挿通された状態で処置具起上台117に取り付けられている。起上用牽引ワイヤ119は、後述する牽引機構125により、挿入部102の基端側に牽引される。これにより、処置具起上台117が挿入部102の外側へ向かって揺動する。コイルバネ120は、起上用牽引ワイヤ119とは反対側に向かって延びるように配されており、一端部が処置具起上台117に、他端部が取付部108bに固着され、処置具起上台117の起上方向とは逆方向に処置具起上台117を付勢する。通常時、処置具起上台117は、コイルバネ120の付勢により先端キャップ109内に収納される退避位置となっており、起上用牽引ワイヤ119の牽引力を受けたとき、コイルバネ120の付勢に抗して起上位置に揺動する。
処置具起上台117は、ガイド面117aと球状部117bとの間に位置し、処置具起上台117の両側方に突出する方向変換部材121(第2の可動部)が一体に設けられている。方向変換部材121の一端部には、ボールジョイント122を介して回転用牽引ワイヤ123が取り付けられている。ボールジョイント122は、回転用牽引ワイヤ123の先端部に設けられた球状部123aと、方向変換部材121に形成され、球状部123aを保持する軸受け部121aとから構成され、回転用牽引ワイヤ123の先端部がボールジョイント122を中心に上下左右自在に方向変更可能となっている。これにより、処置具起上台117の姿勢によらず、方向変換部材121の一端部を回転用牽引ワイヤ123が牽引することができる。回転用牽引ワイヤ123は、後述する牽引機構125により、挿入部102の基端側に牽引される。これにより、処置具起上台117を起上方向に対して直交する方向に回転させることができる。
また、方向変換部材121の他端部には、処置具起上台117を挟んでボールジョイント122と反対側の位置に、挿入部102の先端側へ向かって配されたコイルバネ124が取り付けられている。コイルバネ124は、一端部が方向変換部材121に、他端部が先端キャップ109に固着され、方向変換部材121を挿入部102の先端側へ付勢する。コイルバネ124は、回転用牽引ワイヤ123による牽引方向とは逆方向へ処置具起上台117を付勢し、通常時は方向変換部材121を付勢せず、処置具起上台117を静止させる。起上用牽引ワイヤ119及び回転用牽引ワイヤ123は、円柱部108aに形成された貫通孔108d,108eに挿通され、湾曲部106、軟性部107の内部を通って、手元操作部103に案内される。
図20に示すように、手元操作部103には、牽引機構125と、牽引機構125を収納するケース126と、起上操作レバー部材127が設けられている。なお、手元操作部103に設けられる操作部材としては、起上操作レバー部材127の他に、湾曲部106の湾曲操作用のアングルノブ128(図16参照)も設けられている。起上操作レバー部材127は、ケース126に対して回転軸127aを中心に回転可能に取り付けられている。
牽引機構125は、回転軸127aと一体に設けられた伝達ギヤ129と、起上用牽引ワイヤ119と伝達ギヤ129との間に配される第1のギヤ列130と、回転用牽引ワイヤ123と伝達ギヤ129との間に配される第2のギヤ列131とを備える。これらの伝達ギヤ129及びギヤ列130,131は、ケース126に支持されている。
第1のギヤ列130は、起上用牽引ワイヤ119が取り付けられる牽引ギヤ132と、中間ギヤ133,134とを有する。中間ギヤ133,134は、互いに同軸上に配され、中間ギヤ133は、牽引ギヤ132と噛合し、中間ギヤ134は伝達ギヤ129と噛合する。中間ギヤ133,134の間には、上記第1実施形態の中間ギヤ59,60と同様に一方向クラッチ61が設けられている。
第2のギヤ列131は、回転用牽引ワイヤ123が取り付けられる牽引ギヤ135と、中間ギヤ136,137とを有する。中間ギヤ136,137は、互いに同軸上に配され、中間ギヤ136は、牽引ギヤ135と噛合し、中間ギヤ137は伝達ギヤ129と噛合する。中間ギヤ136,137の間には、上記第1実施形態の中間ギヤ65,66と同様に一方向クラッチ67が設けられている。
本実施形態の内視鏡装置100を使用し、挿入部102を患者の体腔内に挿入してモニタ115で目的部位を確認しながら処置を行う際には、先ず、手元操作部103に設けた処置具入口103Aから処置具挿通路116へ処置具11を挿入する。このとき、起上操作レバー部材127は操作されておらず、処置具起上台117は退避位置で静止している。そして、処置具11の先端部が処置具起上台117のガイド面117aの位置まで到達したとき、起上操作レバー部材127を時計方向に回転させると、伝達ギヤ129、中間ギヤ134、一方向クラッチ61、中間ギヤ133、牽引ギヤ132、及び起上用牽引ワイヤ119が接続状態となり、起上用牽引ワイヤ119を牽引する。これにより、処置具起上台117を起上位置に揺動させて処置具11を処置具出口110aから挿入部102の外へ起上させることができる。
さらに、起上操作レバー部材127を反時計方向に回転操作を切り替えることで、伝達ギヤ129、中間ギヤ137、一方向クラッチ67、中間ギヤ136、牽引ギヤ135、及び回転用牽引ワイヤ123が接続状態となり、回転用牽引ワイヤ123を牽引することができる。これにより、処置具起上台117を起上方向に対して直交する方向に回転させることができる。処置具起上台117を起上方向に揺動するとともに、起上方向に対して直交する方向に回転させることで、処置具11の先端部を目的部位の位置に正確に合わせることができる。以上のように処置具起上台117の起上動作、及び回転動作を1つの起上操作レバー部材127で操作することができる。さらに、起上操作レバー部材127の回転操作の方向を変えるだけで起上動作、回転動作を切り替えることが可能であり、操作性が向上する。
上記第2実施形態では、側視内視鏡に設けられた処置具起上台を起上、及び回転させる構成を例示しているが、本発明はこれに限るものではなく、図21に示す超音波内視鏡においても適用することができる。この場合、超音波内視鏡の挿入部140の先端硬性部141には、複数の超音波トランスデューサをアレイ状に配列した超音波断層画像取得部142と、この超音波断層画像取得部142に基端側に位置する処置具出口143と、処置具11を処置具出口143から挿入部140の外へ起上させる方向に向けて方向転換させる処置具起上台144と、観察ユニット145及び照明ユニット146が設けられており、この処置具起上台144を起上動作及び回転動作させる構成として、上記第2実施形態と同様の起上用牽引ワイヤ119及び回転用牽引ワイヤ123及び牽引機構125を備える構成が好ましい。
[第3実施形態]
上記第1実施形態においては、可動部として屈曲部20及び回転機構43を備えた極細型の内視鏡装置の構成であり、第2実施形態の内視鏡装置においては処置具11を挿入部102の外に起上させる処置具起上台117及び方向変換部材121を可動部として備える構成としているが、以下で説明する第3実施形態の内視鏡装置では、可動部として変倍機構及び合焦機構を備える構成としている。なお、上記第1及び第2実施形態と同じ部品を用いた場合は、同符号を付して説明を省略する。
上記第1実施形態においては、可動部として屈曲部20及び回転機構43を備えた極細型の内視鏡装置の構成であり、第2実施形態の内視鏡装置においては処置具11を挿入部102の外に起上させる処置具起上台117及び方向変換部材121を可動部として備える構成としているが、以下で説明する第3実施形態の内視鏡装置では、可動部として変倍機構及び合焦機構を備える構成としている。なお、上記第1及び第2実施形態と同じ部品を用いた場合は、同符号を付して説明を省略する。
図22に示すように、第3実施形態の内視鏡装置150は、体腔内に挿入される挿入部151と、挿入部151の基端に連設された手元操作部152と、操作部152から伸びてプロセッサ装置153及び光源装置154に接続するユニバーサルコード155とを備えている。
挿入部151は、先端から順番に先端硬性部156、湾曲部106、及び軟性部107を有する。先端硬性部156には、体腔内撮影用の観察ユニット157、及び照明ユニット等が取り付けられる。手元操作部16は、湾曲操作用のアングルノブ128と、変倍及び合焦操作用のレバー部材158とを備えている。
図23に示すように、観察ユニット157には、対物光学系159を組み込んである。この対物光学系159は、物体側から順番に、固定レンズ160,変倍レンズ161,合焦レンズ162,絞り163を配している。絞り163の後方には、対物光学系159の光軸PLを90度折り曲げるプリズム164を配してあり、折り曲げられた光軸PL上にイメージセンサ165を配してある。固定レンズ160は、先端硬性部156に固定されたレンズ鏡筒166の先端に保持され、物体側の面を観察窓167から外部に露呈する。
観察ユニット157には、変倍機構(第1の可動部)および合焦機構(第2の可動部)が設けられている。変倍機構は、変倍レンズ161と、変倍レンズ161を保持するレンズホルダ168と、レンズ鏡筒166の内周面に形成されたガイド面166aとを有する。レンズホルダ168に保持された変倍レンズ161は、ガイド面166aのガイドによりレンズ鏡筒166に対して光軸PLに沿った方向に移動自在に配されている。合焦機構は、合焦レンズ162、合焦レンズ162を保持するレンズホルダ169、ガイド面166aとを有する。レンズホルダ169に保持された合焦レンズ162は、ガイド面166aのガイドによりレンズ鏡筒166に対して光軸PLに沿った方向に移動自在に設けられている。
レンズホルダ168には、鏡筒166を貫通して配される取付部168aが一体に設けられている。取付部168aには、変倍レンズ161を牽引して光軸PLに沿った方向に移動させる第1の牽引ワイヤ170が基端側に、コイルバネ171が先端側に取り付けられている。コイルバネ171の他端側は、レンズ鏡筒166に固着されている。変倍レンズ161は、第1の牽引ワイヤ170によって基端側に牽引され、第1の牽引ワイヤ170の牽引力から解放されたとき、コイルバネ171の付勢により先端側に復帰する。
レンズホルダ169には、鏡筒166を貫通して配される取付部169aが一体に設けられている。取付部169aには、合焦レンズ162を牽引して光軸PLに沿った方向に移動させる第2の牽引ワイヤ172が基端側に、コイルバネ173が先端側に取り付けられている。コイルバネ173の他端側は、レンズ鏡筒166に固着されている。変倍レンズ161は、第2の牽引ワイヤ172によって基端側に牽引され、第2の牽引ワイヤ172の牽引力から解放されたとき、コイルバネ173の付勢により先端側に復帰する。
図24に示すように、第1及び第2の牽引ワイヤ170,172は、牽引機構174により、挿入部151の基端側に牽引される。牽引機構174は、レバー部材158は、ケース126に対して回転軸158aを中心に回転可能に取り付けられている。
牽引機構174は、回転軸158aと一体に設けられた伝達ギヤ175と、第1の牽引ワイヤ170と伝達ギヤ175との間に配される第1のギヤ列176と、第2の牽引ワイヤ172と伝達ギヤ175との間に配される第2のギヤ列177とを備える。これらの伝達ギヤ175及びギヤ列176,177は、ケース126に支持されている。
第1のギヤ列176は、第1の牽引ワイヤ170が取り付けられる牽引ギヤ178と、中間ギヤ179,180とを有する。中間ギヤ179,180は、互いに同軸上に配され、中間ギヤ179は、牽引ギヤ178と噛合し、中間ギヤ180は伝達ギヤ175と噛合する。中間ギヤ179,180の間には、上記第1実施形態の中間ギヤ59,60と同様に一方向クラッチ61が設けられている。
第2のギヤ列177は、第2の牽引ワイヤ172が取り付けられる牽引ギヤ181と、中間ギヤ182,183とを有する。中間ギヤ182,183は、互いに同軸上に配され、中間ギヤ182は、牽引ギヤ181と噛合し、中間ギヤ183は伝達ギヤ175と噛合する。中間ギヤ182,183の間には、上記第1実施形態の中間ギヤ65,66と同様に一方向クラッチ67が設けられている。
上記のように構成することにより、レバー部材158を時計方向に回転させると、伝達ギヤ175、中間ギヤ180、一方向クラッチ61、中間ギヤ179、牽引ギヤ178、及び第1の牽引ワイヤ170が接続状態となり、第1の牽引ワイヤ170を牽引する。第1の牽引ワイヤ170の牽引により、変倍レンズ161が光軸PLに沿って基端側に移動する。これにより、対物光学系159の焦点距離を変更し、光学的倍率の変更を行う。
さらに、レバー部材158を反時計方向に回転操作を切り替えることで、伝達ギヤ175、中間ギヤ183、一方向クラッチ67、中間ギヤ182、牽引ギヤ181、及び第2の牽引ワイヤ172が接続状態となり、第2の牽引ワイヤ172を牽引することができる。第2の牽引ワイヤ172の牽引により、合焦レンズ162が光軸PLに沿って前後に移動する。これにより、対物光学系159のピントが合致するように調節することができる。以上にように、光学的倍率の変更、及びピント調節を1つの操作レバー部材158で操作することが可能で、且つ回転操作の方向を変えるだけで光学的倍率の変更、ピント調節を切り替えることが可能であり、操作性が向上する。
上記各実施形態では、処置具11としてカップ型の生検鉗子を例に上げているが、これに限らず、クリップ型の鉗子、高周波ナイフ、スネアワイヤ、注射器など他の処置具でもよい。また、上記各実施形態では、医療用内視鏡を例に上げて説明したが、工業用途などの他の用途に使用される内視鏡などにも本発明を適用することができる。
2 内視鏡システム
3 内視鏡本体
4 ガイドシース
5,100,150 内視鏡装置
6 挿入支援装置
7,102,140,151 挿入部
11 処置具
19,105,141,156 先端硬性部
20 屈曲部
43 回転機構
117,144 処置具起上台
121 方向変換部材
159 対物光学系
161 変倍レンズ
162 合焦レンズ
3 内視鏡本体
4 ガイドシース
5,100,150 内視鏡装置
6 挿入支援装置
7,102,140,151 挿入部
11 処置具
19,105,141,156 先端硬性部
20 屈曲部
43 回転機構
117,144 処置具起上台
121 方向変換部材
159 対物光学系
161 変倍レンズ
162 合焦レンズ
Claims (13)
- 先端に配される先端硬性部、前記先端硬性部に取り付けられる観察ユニット、前記先端硬性部の基端側に連結された可撓チューブ、及び前記先端硬性部と一体に設けられた第1及び第2の可動部とを有する挿入部と、
前記挿入部の基端に取り付けられる操作部と、
前記第1及び第2の可動部を牽引して可動させる第1及び第2の牽引ワイヤと、
前記操作部に設けられ、回転操作する操作部材と、
前記操作部に内蔵され、前記操作部材を一方の回転方向に回転させたとき、前記第1の牽引ワイヤと接続、且つ前記第2の牽引ワイヤと接続解除し、前記操作部材を他方の回転方向に回転させたとき、前記第1の牽引ワイヤと接続解除、且つ前記第2の牽引ワイヤと接続する一方向クラッチとを備えたことを特徴とする内視鏡。 - 前記第1の可動部は、前記先端硬性部の基端に設けられ、屈曲して前記先端硬性部の向きを可変させる屈曲部であり、
前記第2の可動部は、前記屈曲部を筒芯回りに回転させるための回転機構であり、
前記第1の牽引ワイヤは、前記屈曲部を牽引して屈曲させる屈曲用牽引ワイヤであり、
前記第2の牽引ワイヤは、前記回転機構を牽引して前記屈曲部を回転させる回転用牽引ワイヤであることを特徴とする請求項1記載の内視鏡。 - 前記屈曲部は、前記先端硬性部の基端側に連設される第1可動筒と、前記第1可動筒と連結部を介して揺動可能に連結される第2可動筒とを有し、
前記第1可動筒は、前記屈曲用牽引ワイヤの先端部が固定される固定部を有することを特徴とする請求項2記載の内視鏡。 - 前記回転機構は、前記第2可動筒の筒芯に対し斜めに形成されたカム溝と、前記回転用牽引ワイヤの先端部に設けられ、このカム溝に係合する係合部材と、前記係合部材を前記カムの先端側に付勢するコイルバネとを備えることを特徴とする請求項3記載の内視鏡。
- 前記観察ユニットは、前記先端硬性部に取り付けられる観察光学系及びイメージガイドとを有し、前記先端硬性部及び前記可撓チューブの外径が2.0mm以下であることを特徴とする請求項2ないし4いずれか1項記載の内視鏡。
- 請求項2ないし5いずれか1項記載の内視鏡と、前記挿入部が先端から出没自在に挿通されるガイドシースとを備え、
前記ガイドシースは、このガイドシースの先端から、前記第1可動筒が突出する長さに形成されていることを特徴とする内視鏡装置。 - 前記ガイドシースは、先端部にX線不透過の金属製マーカが埋め込まれることを特徴とする請求項6記載の内視鏡装置。
- 前記ガイドシースに挿通され、前記ガイドシースの先端から出没自在にされる処置具を備えたことを特徴とする請求項6または7記載の内視鏡装置。
- 請求項6ないし8のいずれか1項記載の内視鏡装置と、
観察対象の3次元の画像データに基づき前記観察対象の管腔の仮想内視鏡画像を生成する仮想画像生成手段と、前記観察対象の管腔が分岐する分岐部における複数の仮想内視鏡画像を表示させる画像表示手段とを有する挿入支援装置とを備えることを特徴とする内視鏡システム。 - 前記挿入部は、処置具挿通路を備えており、
前記第1の可動部は、処置具挿通路に挿通された処置具を前記挿入部の外に起上させる起上台であり、
前記第2の可動部は、前記起上台と一体に設けられた方向変換部材であり、
前記第1の牽引ワイヤは、前記起上台を起上状態にするための起上用牽引ワイヤであり、前記第2の牽引ワイヤは、前記方向変換部材を牽引して前記起上台を起上方向と直交する方向に回転させる回転用牽引ワイヤであることを特徴とする請求項1記載の内視鏡。 - 前記観察ユニットは、前記挿入部の側視方向を観察するための側視観察光学系を備えることを特徴とする請求項10記載の内視鏡。
- 前記挿入部は、先端に複数の超音波トランスデューサが配列して設けられていることを特徴とする請求項10記載の内視鏡。
- 前記観察ユニットは、変倍レンズ及び合焦レンズを有する対物光学系を備えており、
前記第1の可動部は、前記変倍レンズを含む変倍機構であり、
前記第2の可動部は、前記合焦レンズを含む合焦機構であり、
前記第1の牽引ワイヤは、前記変倍レンズを牽引して光軸方向に移動させ、
前記第2の牽引ワイヤは、前記合焦レンズを牽引して光軸方向に移動させることを特徴とする請求項1記載の内視鏡。
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JP2012174989A JP2014033716A (ja) | 2012-08-07 | 2012-08-07 | 内視鏡及び内視鏡装置並びに内視鏡システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012174989A JP2014033716A (ja) | 2012-08-07 | 2012-08-07 | 内視鏡及び内視鏡装置並びに内視鏡システム |
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Publication Number | Publication Date |
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-
2012
- 2012-08-07 JP JP2012174989A patent/JP2014033716A/ja active Pending
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