JP2014031844A - 防振装置 - Google Patents

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    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
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Abstract

【課題】減衰性能を確保し易くする。
【解決手段】防振装置10は、矩形筒状の第1取付け部材12、第1取付け部材12内に挿通された第2取付け部材13、およびこれらの両取付け部材を連結する弾性体14を有する防振装置本体11と、第1取付け部材12に外嵌された外郭部材40と、を備え、防振装置本体11には、液体が封入されるとともに互いに制限通路29を通して連通された一対の液室26、28が設けられ、一対の液室26、28のうちの少なくとも1つは、第1取付け部材12内に設けられるとともに壁面の一部が弾性体14により構成された受圧液室26とされ、制限通路29は、第1取付け部材12の外周面に形成された溝部29aが、外郭部材40の内周面により閉塞されることで構成され、外郭部材40は、第1取付け部材12の周方向に複数の外郭分割体40aに分割されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば自動車や産業機械等に適用され、エンジン等の振動発生部の振動を吸収および減衰する防振装置に関する。
従来から、例えば下記特許文献1に示されるような防振装置が知られている。この防振装置は、円筒状のオリフィス部材と、オリフィス部材に外嵌された外筒部材と、を備えている。オリフィス部材には、液体が封入されるとともに互いに制限通路を通して連通された一対の液室が設けられている。制限通路は、オリフィス部材の外周面に形成された溝部が、外筒部材の内周面により閉塞されることで構成されている。
前記防振装置を製造するときには、外筒部材内にオリフィス部材を圧入した状態で、外筒部材に、この外筒部材の全周にわたって径方向の外側から外力を加え、外筒部材を縮径させる。これにより、外筒部材の内周面がオリフィス部材の外周面に圧接し、溝部が外筒部材の内周面により閉塞されて制限通路が構成される。
特開2008−240843号公報
ところでこの種の防振装置では、オリフィス部材を矩形筒状に形成することも考えられる。しかしながらこの場合、外筒部材内にオリフィス部材を圧入した状態で、外筒部材を縮径させると、外筒部材の周方向に沿った位置ごとで外筒部材の縮径量にばらつきが生じ易く、前記周方向に沿った位置によっては、外筒部材の内周面がオリフィス部材の外周面に圧接され難くなる。その結果、例えば制限通路から液体が漏出し易くなる等することから、減衰性能が確保され難くなるという問題がある。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、減衰性能を確保し易くすることができる防振装置を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る防振装置は、矩形筒状の第1取付け部材、前記第1取付け部材内に挿通された第2取付け部材、およびこれらの両取付け部材を連結する弾性体を有する防振装置本体と、前記第1取付け部材に外嵌された外郭部材と、を備え、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方が、前記外郭部材を介して前記第1取付け部材に連結され、他方が前記第2取付け部材に連結され、前記防振装置本体には、液体が封入されるとともに互いに制限通路を通して連通された一対の液室が設けられ、前記一対の液室のうちの少なくとも1つは、前記第1取付け部材内に設けられるとともに壁面の一部が前記弾性体により構成された受圧液室とされ、前記制限通路は、前記第1取付け部材の外周面に形成された溝部が、前記外郭部材の内周面により閉塞されることで構成され、前記外郭部材は、前記第1取付け部材の周方向に複数の外郭分割体に分割されていることを特徴とする。
この発明では、複数の外郭分割体を、第1取付け部材の外周面に各別に配置するとともに互いに組み合わせることで、外郭部材を第1取付け部材に外嵌させた状態で形成する。
ここで外郭部材が、前記周方向に複数の外郭分割体に分割されているので、複数の外郭分割体を、これらの外郭分割体を互いに組み合わせて形成する外郭部材の内径が第1取付け部材の外径よりも小さくなるように、予めサイズを調整して各別に形成しておいた上で、外郭部材を第1取付け部材に外嵌させた状態で形成することで、外郭部材を縮径させることなく、外郭部材の内周面を第1取付け部材の外周面に圧接させることができる。これにより、例えば外郭部材を第1取付け部材に外嵌させた後、外郭部材を縮径させる場合に比べて、外郭部材の内周面が第1取付け部材の外周面に圧接する力が、前記周方向の位置によってばらつくのを抑えることが可能になり、制限通路から液体が漏出することを抑制して減衰性能を確保し易くすることができる。
また第1取付け部材が、矩形筒状に形成されているので、受圧液室を、第1取付け部材の内周面に沿わせるように前記周方向に延在させることで、例えば第1取付け部材が円筒状に形成されている場合に比べて、第1取付け部材の大型化を抑えつつ、受圧液室を大きく形成して受圧液室の拡縮量を増大させることが可能になり、減衰性能をより確保し易くすることができる。
また、前記第1取付け部材は、内周面に前記弾性体が固着された基筒部と、前記基筒部の外周面に固着されるとともに前記弾性体と一体に形成された弾性被覆体と、を備え、前記溝部の少なくとも一部は、前記弾性被覆体に形成されていてもよい。
この場合、溝部の少なくとも一部が、弾性被覆体に形成されているので、例えば基筒部、弾性被覆体、第2取付け部材および弾性体を同一の金型内で一体に成形すること等が可能になり、当該防振装置を低コストかつ簡便に形成することができる。
また前述のように、外郭部材の内周面が第1取付け部材の外周面に圧接する力が、前記周方向の位置によってばらつくのを抑えることができるので、外郭部材の内周面を弾性被覆体に圧接させても、弾性被覆体が意図しない形状に変形するのを抑制することができる。これにより、制限通路を高精度に形成することが可能になり、減衰性能を確実に確保し易くすることができる。
また、前記溝部の開口周縁部には、前記外郭部材により圧縮変形させられた弾性シールリッジ部が、この開口周縁部の全周にわたって立設されていてもよい。
この場合、溝部の開口周縁部に、外郭部材により圧縮変形させられた弾性シールリッジ部が立設されているので、制限通路から液体が漏出するのを確実に抑制することが可能になり、減衰性能をさらに確保し易くすることができる。
本発明に係る防振装置によれば、減衰性能を確保し易くすることができる。
本発明の一実施形態に係る防振装置の正面図である。 図1に示すA−A断面矢視図である。 図2に示すB−B断面矢視図である。 図1に示す防振装置を構成する防振装置本体の斜視図である。 図4に示す防振装置本体の側面図である。 図1に示す防振装置において、図5に示すC−C断面に相当する断面図である。 図1に示す防振装置において、図5に示すD−D断面に相当する断面図である。 本発明の変形例に係る防振装置を構成する防振装置本体の側面図である。 本発明の変形例に係る防振装置において、図8に示すE−E断面に相当する断面図である。 本発明の変形例に係る防振装置において、図8に示すF−F断面に相当する断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る防振装置を説明する。
図1に示すように、防振装置10は、防振装置本体11と、外郭部材40と、を備えている。防振装置本体11は、第1取付け部材12と、第2取付け部材13と、弾性体14と、を備えている。外郭部材40は、第1取付け部材12に外嵌されている。防振装置10では、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方が、外郭部材40を介して第1取付け部材12に連結され、他方が第2取付け部材13に連結される。防振装置10は、例えばエチレングリコール、水、シリコーンオイル等が液体として封入されたいわゆる液体封入型である。
ここで第1取付け部材12は、筒状に形成され、防振装置本体11の外形状は、この防振装置10を第1取付け部材12の軸方向D3から見た正面視において、第1取付け部材12の軸線Oを通る仮想線Lを基準として線対称に形成されている。以下、前記仮想線Lに沿う方向を第1方向(直交方向)D1といい、前記軸線Oおよび前記仮想線Lの両方に直交する方向を第2方向(挟み込み方向)D2という。また、前記軸線Oに直交する方向を径方向といい、前記軸線O回りに周回する方向を周方向という。
第1取付け部材12は、矩形筒状に形成されている。第1取付け部材12は、第1方向D1に延在し第2方向D2に間隔をあけて配置された一対の第1壁部12aと、第2方向D2に延在し第1方向D1に間隔をあけて配置された一対の第2壁部12bと、を備えている。一対の第2壁部12bは、一対の第1壁部12a同士のうち、第2方向D2の端部同士を連結している。
図2および図3に示すように、第1取付け部材12は、内周面に弾性体14が固着された基筒部15と、基筒部15の外周面を覆う筒状被覆部16と、により構成されている。
基筒部15は、例えば金属材料などの硬質材料により形成されている。図2に示すように、基筒部15には、周方向の全周にわたって延在する環状凹部15aが設けられている。基筒部15のうち、前記軸方向D3の両端部は、これらの両端部の間に位置する中央部分に比べて大径であり、中央部分は両端部に比べて縮径している。そして基筒部15のうち、前記中央部分と、この中央部分と前記軸方向D3の両端部とを連結する段部と、により前記環状凹部15aが画成されている。
図2から図6に示すように、筒状被覆部16は、前記環状凹部15aに配置され、基筒部15の前記中央部分の外周面を全周にわたって覆っている。図6に示すように、筒状被覆部16は、弾性被覆体17とオリフィス部材18とにより構成されている。これらの弾性被覆体17およびオリフィス部材18は、筒状被覆部16が第1方向D1に2分割されてなる。以下では、第1方向D1に沿った弾性被覆体17側を上側といい、第1方向D1に沿ったオリフィス部材18側を下側という。
弾性被覆体17は、例えばゴム材料などの弾性体材料により形成されている。弾性被覆体17は、基筒部15の外周面に固着され、この外周面の一部を覆っている。弾性被覆体17は、基筒部15の外周面上に膜状に形成されている。弾性被覆体17は、周方向に延在しており、弾性被覆体17の周方向の両端部は、下方を向いている。弾性被覆体17の周方向の両端部それぞれの第1方向D1の位置は、互いに同等とされている。
オリフィス部材18は、弾性被覆体17とは別体とされ、例えば樹脂材料などにより形成されている。オリフィス部材18は、基筒部15に外嵌されている。オリフィス部材18は、周方向に延在し、オリフィス部材18の周方向の両端部は、上方を向いている。オリフィス部材18の周方向の両端部は、弾性被覆体17の周方向の両端部それぞれに圧接し、または固着されている。
図2に示すように、弾性被覆体17の膜厚およびオリフィス部材18の板厚はそれぞれ、前記環状凹部15aの深さと同等とされている。オリフィス部材18の前記軸方向D3に沿った大きさは、環状凹部15aの前記軸方向D3に沿った大きさと同等であり、オリフィス部材18は、環状凹部15a内に嵌合されている。弾性被覆体17の前記軸方向D3の両端部は、基筒部15の前記段部に固着されており、弾性被覆体17は、環状凹部15a内においてオリフィス部材18を回避した部分を満たしている。
なお図示の例では、基筒部15の外周面上において弾性被覆体17を回避した位置には、弾性被覆体17と同一材料で一体に形成された外弾性膜17aが固着されているが、この外弾性膜17aはなくてもよい。
第2取付け部材13は、例えば金属材料などの硬質材料により形成されている。第2取付け部材13は、前記軸方向D3に延在する軸状に形成され、第1取付け部材12内に挿通されている。第2取付け部材13の前記軸方向D3に沿った大きさは、第1取付け部材12の前記軸方向D3に沿った大きさと同等となっている。
第2取付け部材13には、前記軸方向D3に開口する取付け孔21が形成されている。取付け孔21は、前記軸線Oと同軸に配置されている。取付け孔21は、第2取付け部材13を前記軸方向D3に貫通している。取付け孔21には、振動発生部または振動受部に連結される図示しない仲介部材が取り付けられる。
図3に示すように、第2取付け部材13は、本体部19と、補助部20と、を備えている。本体部19の第2方向D2に沿った大きさは、上方から下方に向かうに従い漸次小さくなっている。本体部19において第2方向D2の両側を向く一対の側面19aはそれぞれ、上方から下方に向かい漸次、第2方向D2の内側に向けて延在しており、この側面19aは、前記正面視において第1方向D1に傾斜して延在している。補助部20は、本体部19から上方に向けて突出している。補助部20の第2方向D2に沿った大きさは、第1方向D1の位置によらず同等となっている。
弾性体14は、第1取付け部材12と第2取付け部材13とを連結する。弾性体14は、例えばゴム材料などにより一体に形成され、第1取付け部材12の内周面および第2取付け部材13の外周面それぞれに加硫接着されている。弾性体14は、弾性被覆体17と一体に形成されている。弾性体14と弾性被覆体17とは、第1取付け部材12の基筒部15の内周面において、弾性体14を回避する位置に形成された内弾性膜14aを介して連結されている。これらの弾性体14、内弾性膜14aおよび弾性被覆体17は、同一材料で一体に形成されている。
弾性体14は、第2取付け部材13を第2方向D2に挟む一対の腕壁部22および一対の脚壁部(仕切部)23を備えている。
腕壁部22は、第2取付け部材13の補助部20から第2方向D2に突設されている。腕壁部22は、前記正面視において第2方向D2に直線状に延在している。腕壁部22の第2方向D2の両端部における第1方向D1の各位置は、互いに同等となっている。
脚壁部23は、腕壁部22よりも下方に位置している。脚壁部23は、第2取付け部材13の前記側面19aと、第1取付け部材12の角部と、を連結している。脚壁部23は、前記正面視において、第1方向D1および第2方向D2の両方向に傾斜する方向に、直線状に延在している。脚壁部23は、前記正面視において、第1取付け部材12の角部から、前記傾斜する方向に延設されて第2取付け部材13に連結されている。
ここで第1取付け部材12内には、ストッパ部24と、複数の受圧液室(液室)25、26と、が設けられている。
ストッパ部24は、第1取付け部材12と第2取付け部材13との第1方向D1および第2方向D2への一定量以上の相対的な変位を規制する。ストッパ部24は、第2取付け部材13の上方に位置し、第2取付け部材13の補助部20に連結されている。ストッパ部24は、弾性体14と同一材料で一体に形成されている。ストッパ部24は、第2方向D2に延在する板状に形成されている。ストッパ部24の上面と、第1取付け部材12の内周面と、の間には、第1方向D1の上隙間が設けられている。ストッパ部24の第2方向D2の両端面と、第1取付け部材12の内周面と、の間には、第2方向D2の側隙間が各別に設けられている。
受圧液室25、26は、液体が封入されるとともに壁面の一部が弾性体14により構成されている。図3から図7に示すように、これらの受圧液室25、26は、第1制限通路27を通して互いに連通された一対の第1受圧液室25と、液体が封入された副液室(液室)28に第2制限通路29を通して連通された第2受圧液室26と、を備えている。第1受圧液室25と第2受圧液室26とは、弾性体14の脚壁部23により周方向に仕切られている。
図3および図4に示すように、一対の第1受圧液室25は、第2取付け部材13を第2方向D2に挟み込むように配置されている。第1受圧液室25は、弾性体14の腕壁部22と脚壁部23との間に設けられた空間が、前記軸方向D3の両側から一対の第1閉塞壁25aにより閉塞されることにより形成されている。第1閉塞壁25aは、腕壁部22および脚壁部23と同一材料で一体に形成されている。
図2および図3に示すように、第2受圧液室26は、第1方向D1に第2取付け部材13に並設されている。第2受圧液室26は、第2取付け部材13の下方に配設されている。第2受圧液室26は、一対の脚壁部23の間に設けられた空間が、前記軸方向D3の両側から一対の第2閉塞壁26aにより閉塞されることにより形成されている。第2閉塞壁26aは、脚壁部23と同一材料で一体に形成されている。
前記第1閉塞壁25aおよび前記第2閉塞壁26aは、第2取付け部材13における前記軸方向D3の両端縁よりも前記軸方向D3の内側に位置しており、第2取付け部材13は、一対の第1受圧液室25および第2受圧液室26それぞれの前記軸方向D3の全長にわたって延設されている。
副液室28、第1制限通路27および第2制限通路29は、第1取付け部材12に配置されている。
図3に示すように、副液室28は、第2受圧液室26に第1方向D1に並設されている。副液室28は、第1取付け部材12の外周面に形成された液室用凹部30を備えている。液室用凹部30は、下方に向けて開口しており、この液室用凹部30が、ダイヤフラム部材31で閉塞されることにより、副液室28が構成されている。
ダイヤフラム部材31は、例えばゴム材料などの弾性体材料により逆椀状に形成されている。ダイヤフラム部材31の外周縁部は、第1取付け部材12の外周面と外郭部材40の内周面とにより挟持されている。ダイヤフラム部材31は、副液室28の液圧変動に応じて変形し、副液室28は液圧変動に応じて拡縮する。
ここで副液室28と第2受圧液室26との間には、内部にメンブラン部材32が収容された収容凹部33が設けられている。収容凹部33は、第1取付け部材12の筒状被覆部16の内周面に形成されている。収容凹部33は、上方に向けて開口しており、この収容凹部33の底面に形成された複数の連通孔を通して副液室28に連通している。
収容凹部33は、第1取付け部材12の基筒部15に形成された第2開口部を通して第2受圧液室26に連通可能となっている。前記第2開口部内には、収容凹部33内からのメンブラン部材32の離脱を規制する押さえプレート34が配設されている。押さえプレート34は、収容凹部33を上方から覆っており、第1取付け部材12の筒状被覆部16に固定されている。押さえプレート34には、第2受圧液室26と収容凹部33とを連通する貫通孔が形成されている。
メンブラン部材32は、例えばゴム材料などの弾性体材料により形成されている。メンブラン部材32には、前記貫通孔を通して第2受圧液室26の液圧変動が及ぼされる。
第2制限通路29の流路長および流路断面積は、その第2制限通路29の共振周波数が予め決められた周波数となるように設定(チューニング)されている。この予め決められた周波数としては、例えばアイドル振動(例えば、周波数が18Hz〜30Hz、振幅が±0.5mm以下)の周波数や、アイドル振動よりも周波数が低いシェイク振動(例えば、周波数が14Hz以下、振幅が±0.5mmより大きい)の周波数などが挙げられる。
第2制限通路29は、周方向に延在している。第2制限通路29は、副液室28と第2受圧液室26との間を、第2取付け部材13を第1方向D1に挟んだ副液室28の反対側を通して連通させている。第2制限通路29は、第1取付け部材12の外周面に形成された窪み溝(溝部)29aと、窪み溝29aにおける一方の周端部と第2受圧液室26とを連通する受圧連通部29bと、窪み溝29aにおける他方の周端部と副液室28とを連通する副連通部29cと、を備えている。そして第2制限通路29は、これらのうちの窪み溝29aが、外郭部材40の内周面により閉塞されることで構成されている。
窪み溝29aは、前記正面視において逆U字状に形成されている。窪み溝29aの両周端部の第1方向D1の位置は、互いに同等となっている。窪み溝29aの少なくとも一部は、第1取付け部材12の前記弾性被覆体17に形成されている。窪み溝29aのうち、周方向の中央部分が、弾性被覆体17に形成され、両周端部は、第1取付け部材12の前記オリフィス部材18に配置されている。
受圧連通部29bは、窪み溝29aにおける前記一方の周端部から第2方向D2に沿った内側斜め下方に向けて延在した後、第2方向D2に沿った内側斜め上方に向けて屈曲されている。受圧連通部29bは、前記第2開口部を通して第2受圧液室26内に連通している。副連通部29cは、窪み溝29aにおける前記他方の周端部から第2方向D2に沿った内側斜め下方に向けて延在している。
図3から図7に示すように、第1制限通路27の流路長および流路断面積は、その第1制限通路27の共振周波数が予め決められた周波数となるように設定(チューニング)されている。
そして本実施形態では、第1制限通路27は、副液室28を回避している。第1制限通路27の周方向の位置は、副液室28の周方向の位置と異なっている。第1制限通路27は、周方向に延在している。第1制限通路27は、一対の第1受圧液室25間を、第2取付け部材13を第1方向D1に挟んだ副液室28の反対側を通して連通させている。
第1制限通路27は、第1取付け部材12の外周面に形成された凹溝(溝部)35を備えている。第1制限通路27は、凹溝35が外郭部材40の内周面により閉塞されることで構成されている。
図4に示すように、凹溝35には、第2制限通路29の窪み溝29aを前記軸方向D3に挟み込む主溝35aおよび副溝35bと、これらの主溝35aと副溝35bとを連結する連結溝35cと、が備えられている。主溝35a、副溝35bおよび前記窪み溝29aは、前記軸方向D3に並設されている。
図7に示すように、主溝35aは、前記正面視において逆U字状に形成されている。主溝35aの両周端部の第1方向D1の位置は、互いに同等となっている。主溝35aの少なくとも一部は、第1取付け部材12の前記弾性被覆体17に形成されている。主溝35aのうち、周方向の中央部分が、弾性被覆体17に形成され、両周端部は、第1取付け部材12の前記オリフィス部材18に配置されている。
図6に示すように、副溝35bは、第2方向D2に対向するように一対備えられている。これらの副溝35bは、互いに同形同大とされ、第1方向D1に直線状に延在している。副溝35bは、第1取付け部材12の前記オリフィス部材18に限定して設けられている。副溝35bの周端部のうち、上側に位置するものは、第1取付け部材12の基筒部15に形成された第1開口部を通して第1受圧液室25に連通している。図4に示すように、連結溝35cは、前記軸方向D3に延在し、主溝35aおよび副溝35bそれぞれの周端部を連結している。連結溝35cは、前記窪み溝29aの下方に配置されている。
凹溝35および窪み溝29aの開口周縁部には、外郭部材40により圧縮変形させられた弾性シールリッジ部36a、36bが、この開口周縁部の全周にわたって立設されている。弾性シールリッジ部36a、36bは、第1取付け部材12と一体に形成され、図示の例では、第1取付け部材12の前記筒状被覆部16と一体に形成されている。
弾性シールリッジ部36a、36bには、凹溝35の開口周縁部に設けられた第1弾性シールリッジ部36aと、窪み溝29aの開口周縁部に設けられた第2弾性シールリッジ部36bと、が備えられている。これらの弾性シールリッジ部36a、36bのうち、凹溝35と窪み溝29aとの間に位置する各部分は、一体に形成されている。
図1および図3に示すように、外郭部材40は、前記軸方向D3に延在する筒状の外郭本体41と、外郭本体41の外周面に突設された連結部42と、を備えている。外郭本体41は、矩形筒状に形成されている。外郭本体41の内周面には、弾性被膜41aが固着されており、外郭本体41の内周面は、弾性被膜41aを介して第1取付け部材12の外周面に圧接している。連結部42は、外郭本体41を第2方向D2に挟んで一対配置されている。連結部42には、第1方向D1に延在する図示しない連結孔が形成されており、例えばこの連結孔に挿通されるボルト等により、外郭部材40が振動発生部または振動受部に連結される。
ここで本実施形態では、外郭部材40は、周方向に複数の外郭分割体40aに分割されている。外郭部材40は、2つの外郭分割体40aに分割されている。これらの両外郭分割体40aはそれぞれ、第1取付け部材12に対して第1方向D1の両側から組み付けられており、防振装置本体11を第1方向D1に挟み込んでいる。外郭部材40を外郭分割体40aに分割する分割面40bは、第2方向D2に延在しており、外郭部材40の両連結部42を通るように外郭部材40を第2方向D2に横断している。
複数の外郭分割体40aは、固定手段43、44により互いに固定されている。固定手段43、44は、2つの外郭分割体40aそれぞれの連結部42に、前記分割面40bにより各別に形成されている。両外郭分割体40aのうち、一方の外郭分割体40aの連結部42に形成された第1固定手段43は、他方の外郭分割体40aに向けて開口する凹部とされ、他方の外郭分割体40aの連結部42に形成された第2固定手段44は、第1固定手段43内に嵌合する凸部とされている。第1固定手段43は、第2方向D2の外側に向けて非開口とされている。複数の外郭分割体40aは、各連結部42における固定手段43、44がそれぞれ、第2方向D2の外側からカシメられることで固定されている。
前記外郭部材40は、複数の外郭分割体40aを、第1取付け部材12の外周面に各別に配置するとともに互いに組み合わせることで、第1取付け部材12に外嵌させた状態で形成される。
なお複数の外郭分割体40aは、例えばねじ固定やリベット固定などにより固定されていてもよい。これらの場合、前記固定手段として、例えばねじまたはリベット等を採用し、この固定手段により、2つの外郭分割体の両連結部を第1方向に挟み込んでもよい。
また前記分割面40bには、弾性シール材が配置されていてもよい。この弾性シール材は、例えば弾性被膜41a、または第1取付け部材12の弾性被覆体17もしくはオリフィス部材18と同一材料で一体に形成されていてもよい。
ここで、図3に示すような前記防振装置10は、第2受圧液室26が鉛直方向上側に位置しかつ副液室28が鉛直方向下側に位置するように取り付けられる圧縮式(正立式)であり、当該防振装置10が例えば自動車に取り付けられる場合、第1取付け部材12は、外郭部材40を介して、振動発生部としてのエンジンに連結される一方、第2取付け部材13は、前記仲介部材を介して、振動受部としての車体に連結される。なお自動車では、エンジンから車体に、鉛直方向に沿う主振動、および車体の前後方向または左右方向に沿う副振動が入力され易い。そこで当該防振装置10は、例えば第2方向D2が、前記前後方向または前記左右方向に一致するように取り付けられ、第1方向D1に主振動が入力されるとともに、第2方向D2に副振動が入力される。
振動発生部から主振動が入力されたときには、第1取付け部材12と第2取付け部材13とが、弾性体14を弾性変形させつつ第1方向D1に相対的に変位する。するとこのとき、例えば第1取付け部材12と第2取付け部材13との相対的な変位や、脚壁部23の弾性変形などにより、第2受圧液室26が拡縮されて、第2受圧液室26と副液室28との間で第2制限通路29内を通して液体が流通する。これにより、第2制限通路29内で液柱共振が生じ、第2制限通路29の共振周波数の周波数と同等の周波数の振動が吸収および減衰される。ここで第2取付け部材13が、第2受圧液室26の前記軸方向D3の全長にわたって延設されているので、第2受圧液室26は、前記軸方向D3の全長にわたって大きく変形して拡縮することとなる。
なお、このように第1取付け部材12と第2取付け部材13とが第1方向D1に相対的に変位したときには、ストッパ部24が、第1取付け部材12の内周面に係合し、両取付け部材12、13の更なる相対的な変位が規制される。
また、振動発生部から副振動が入力されたときには、第1取付け部材12と第2取付け部材13とが、弾性体14を弾性変形させつつ第2方向D2に相対的に変位することで、一対の第1受圧液室25が各別に拡縮して第1制限通路27内を液体が流通する。これにより、第1制限通路27内で液柱共振が生じ、第1制限通路27の共振周波数の周波数と同等の周波数の振動が吸収および減衰される。ここで第2取付け部材13が、第1受圧液室25の前記軸方向D3の全長にわたって延設されているので、第1受圧液室25は、前記軸方向D3の全長にわたって大きく変形して拡縮することとなる。
なお、このように第1取付け部材12と第2取付け部材13とが第2方向D2に相対的に変位したときには、ストッパ部24が、第1取付け部材12の内周面に係合し、両取付け部材12、13の更なる相対的な変位が規制される。
以上説明したように、本実施形態に係る防振装置10によれば、外郭部材40が、周方向に複数の外郭分割体40aに分割されているので、複数の外郭分割体40aを、これらの外郭分割体40aを互いに組み合わせて形成する外郭部材40の内径が第1取付け部材12の外径よりも小さくなるように、予めサイズを調整して各別に形成しておいた上で、外郭部材40を第1取付け部材12に外嵌させた状態で形成することで、外郭部材40を縮径させることなく、外郭部材40の内周面を第1取付け部材12の外周面に圧接させることができる。
ところで、例えば外郭部材を第1取付け部材に外嵌させた後、外郭部材を縮径させることで絞り固定する場合では、周方向で均一の縮径を行うことが難しく、特に、第1取付け部材が矩形筒状に形成され、第1取付け部材が角部を有する構成においては、角部と平面部とで剛性が異なるため周方向で均一の縮径を行うことが極めて難しい。
これに対して、本実施形態に係る防振装置10においては、外郭部材40の内周面が第1取付け部材12の外周面に圧接する力が、周方向の位置によってばらつくことを抑えることが容易に可能となり、制限通路27、29から液体が漏出することを抑制して減衰性能を確保し易くすることができる。
また、第1取付け部材12が、前記一対の第1壁部12aを備えているので、第1受圧液室25における第2方向D2の外側の端部を、第1壁部12aに沿わせるように第1方向D1に大きく延在させることができる。したがって、例えば第1取付け部材が、一対の第1壁部同士の間隔と同等の内径を有する円筒状に形成されている場合に比べて、第1受圧液室25を大きく形成することができる。これにより、第2方向D2に沿った振動が入力されたときに、第1受圧液室25の拡縮量を増大させることが可能になり、減衰性能を確実に発揮させることができる。
また第1取付け部材12が、前記一対の第2壁部12bを備えているので、第2受圧液室26における第1方向D1の外側の端部を、第2壁部12bに沿わせるように第2方向D2に大きく延在させることができる。したがって、例えば第1取付け部材が、一対の第2壁部同士の間隔と同等の内径を有する円筒状に形成されている場合に比べて、第2受圧液室26を大きく形成することができる。これにより、第1方向D1に沿った振動が入力されたときに、第2受圧液室26の拡縮量を増大させることが可能になり、減衰性能を確実に発揮させることができる。
さらに第1取付け部材12が、前記第1壁部12aおよび前記第2壁部12bを備えているので、第1方向D1および第2方向D2が判別し易くなり、当該防振装置10の取り扱い性を向上させることができる。
さらに、凹溝35および窪み溝29aの少なくとも一部が、弾性被覆体17に形成されているので、例えば基筒部15、弾性被覆体17、第2取付け部材13および弾性体14を同一の金型内で一体に成形すること等が可能になり、当該防振装置10を低コストかつ簡便に形成することができる。
また前述のように、外郭部材40の内周面が第1取付け部材12の外周面に圧接する力が、周方向の位置によってばらつくのを抑えることができるので、外郭部材40の内周面を弾性被覆体17に圧接させても、弾性被覆体17が意図しない形状に変形するのを抑制することができる。これにより、制限通路27、29を高精度に形成することが可能になり、減衰性能を確実に確保し易くすることができる。
また、凹溝35および窪み溝29aの開口周縁部に、外郭部材40により圧縮変形させられた弾性シールリッジ部36a、36bが立設されているので、制限通路27、29から液体が漏出するのを確実に抑制することが可能になり、減衰性能をさらに確保し易くすることができる。
また第2取付け部材13が、一対の第1受圧液室25および第2受圧液室26それぞれの前記軸方向D3の全長にわたって延設されているので、当該防振装置10に第1方向D1、第2方向D2の振動が入力されたときに、第1取付け部材12と第2取付け部材13とが第1方向D1、第2方向D2に相対的に変位することにより、これらの受圧液室25、26を前記軸方向D3の全長にわたって大きく変形させて拡縮させることができる。これにより、弾性体14の局所的な弾性変形を抑えつつ、各受圧液室25、26を大きく拡縮させ易くすることが可能になり、弾性体14にかかる負荷を抑えて弾性体14の性能を長期にわたって維持し易くすることができる。
また、ストッパ部24が備えられているので、振動入力時において弾性体14が大きく変形しすぎるのを抑制することが可能になり、弾性体14の性能を長期にわたって確実に維持し易くすることができる。
またストッパ部24が、第1取付け部材12内に配設されているので、ストッパ部24を設けることにより当該防振装置10が大型になるのを抑えることができる。
また脚壁部23が、前記正面視において、第1取付け部材12から、前記傾斜する方向に延設されて第2取付け部材13に連結されているので、脚壁部23が、第1方向D1や第2方向D2に沿って延設されている場合に比べて、脚壁部23を長く形成し易くすることができる。これにより、脚壁部23が弾性変形するときに脚壁部23にかかる負荷を脚壁部23の全体に分散させ、脚壁部23に局所的に負荷が集中するのを抑制することが可能になり、脚壁部23の性能を長期にわたって維持し易くすることができる。
また第1制限通路27が、副液室28を回避しているので、一対の第1受圧液室25を、副液室28を介さずに第1制限通路27のみを通して連通させることができる。これにより、例えば一対の第1受圧液室が、第1制限通路および副液室を通して連通されている場合などに比べて、第2方向D2に沿った振動のうち、振幅が大きいものを効果的に減衰させ易くすることができる。
また、副液室28および第1制限通路27が、第1取付け部材12に配置されているので、これらの副液室および第1制限通路が、第1取付け部材内に配置されている場合に比べて、第1受圧液室25および第2受圧液室26を大きく形成することができる。したがって、振動が入力されたときに、第1受圧液室25および第2受圧液室26の拡縮量を増大させることが可能になり、減衰性能を確実に発揮させることができる。
また、副液室28の周方向に沿った位置と、第1制限通路27の周方向に沿った位置と、が互いに異なっているので、副液室28と第1制限通路27とを、径方向に沿った位置を互いに同等とした状態で、第1取付け部材12に配置することができる。これにより、第1取付け部材12の大径化を抑えることが可能になり、当該防振装置10の大型化を抑制することができる。
また第1制限通路27が、周方向に延在し、かつ、一対の第1受圧液室25間を、第2取付け部材13を第1方向D1に挟んだ副液室28の反対側を通して連通させるので、当該防振装置10の大型化を抑えつつ、第1制限通路27の流路長を確保し易くすることができる。したがって、例えば、第1制限通路27の流路長にあわせて第1制限通路27の流路断面積も確保すること等により、第2方向D2に沿った振動の減衰性能を効果的に発揮させることができる。
なお、第1制限通路27が周方向に延在しているので、本実施形態のように、第1取付け部材12が矩形筒状に形成されている場合には、この第1取付け部材が円筒状に形成されている場合に比べて、第1制限通路27の流路長を一層確保し易くすることができる。
また第2制限通路29が、第1取付け部材12に配置されるとともに周方向に延在し、かつ、副液室28と第2受圧液室26との間を、第2取付け部材13を第1方向D1に挟んだ副液室28の反対側を通して連通させるので、当該防振装置10の大型化を抑えつつ、第2制限通路29の流路長を確保し易くすることができる。したがって、例えば、第2制限通路29の流路長にあわせて第2制限通路29の流路断面積も確保すること等により、第1方向D1に沿った振動の減衰性能を効果的に発揮させることができる。
なお、第2制限通路29が周方向に延在しているので、本実施形態のように、第1取付け部材12が矩形筒状に形成されている場合には、この第1取付け部材が円筒状に形成されている場合に比べて、第2制限通路29の流路長を一層確保し易くすることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えばメンブラン部材32、収容凹部33、押さえプレート34、内弾性膜14a、外弾性膜17aおよび弾性シールリッジ部36a、36bはなくてもよい。
また、第1制限通路27および第2制限通路29は前記実施形態に示したものに限られず、例えば図8から図10に示す防振装置50における第1制限通路27および第2制限通路29のように構成されていてもよい。図9に示すように、第1制限通路27の凹溝35は、前記正面視において逆U字状に形成されており、凹溝35の両周端部が、前記第1開口部を通して第1受圧液室25に連通している。図10に示すように、第2制限通路29の窪み溝29aでは、前記他方の周端部が、副連通部を介さずに副液室28に直結されている。図8に示すように、これらの凹溝35および窪み溝29aは、前記軸方向D3に並設されている。なおこの防振装置50では、ダイヤフラム部材31は、弾性被膜41aと同一材料で一体に形成されている。
また前記実施形態では、弾性被覆体17は、弾性体14と同一材料で一体に形成されているものとしたが、これに限られない。例えば、弾性体とは異なる弾性体材料で、弾性体と一体または別体に形成されていてもよい。
また前記実施形態では、筒状被覆部16は、弾性被覆体17とオリフィス部材18とにより構成されているものとしたが、これに限られない。例えば、筒状被覆部が、弾性被覆体のみにより構成されていてもよく、オリフィス部材のみにより構成されていてもよい。
さらに前記実施形態では、凹溝35および窪み溝29aの一部は、弾性被覆体17に形成されているものとしたが、これに限られない。例えば、凹溝および窪み溝が、全長にわたって弾性被覆体に形成されていてもよい。さらに筒状被覆部が、オリフィス部材のみにより構成されている場合などには、凹溝および窪み溝が、全長にわたってオリフィス部材に形成され、弾性被覆体に形成されていなくてよい。
また前記実施形態では、凹溝35および窪み溝29aが筒状被覆部16に形成されているものとしたが、これに限られず、例えば基筒部に形成されていてもよい。
また前記実施形態では、第2制限通路29は、副液室28と第2受圧液室26とを、第2取付け部材13を第1方向D1に挟んだ副液室28の反対側を通して連通させるものとしたが、これに限られない。
さらに前記実施形態では、第1制限通路27は、一対の第1受圧液室25を、第2取付け部材13を第1方向D1に挟んだ副液室28の反対側を通して連通させるものとしたが、これに限られない。例えば第1制限通路が、一対の第1受圧液室を、第2取付け部材に対する副液室側を通して連通させてもよい。
また前記実施形態では、副液室28は、第2受圧液室26に第1方向D1に並設されているものとしたが、これに限られない。例えば副液室が、第2取付け部材を第1方向に挟んだ第2受圧液室の反対側に配置されていてもよい。
さらに前記実施形態では、副液室28、第1制限通路27および第2制限通路29は、第1取付け部材12に配置されるものとしたが、これに限られず、例えば第1取付け部材内に配置されていてもよい。
また前記実施形態では、副液室28および第1制限通路27は、周方向に沿った位置を互いに異ならせているものとしたが、これに限られない。例えば、副液室および第1制限通路が、径方向または前記軸方向に沿った位置を互いに異ならせた上で、第1取付け部材の周方向に沿った位置を互いに同等としてもよい。
また前記実施形態では、ストッパ部24が、第2取付け部材13の外周面に連結されているものとしたが、これに限られない。例えばストッパ部が、第1取付け部材の内周面に連結されるとともに、両取付け部材が第2方向に相対的に変位したとき、および両取付け部材が第1方向に相対的に変位したときに、第2取付け部材の外周面に係合して更なる変位を規制してもよい。さらにストッパ部24はなくてもよい。
また前記実施形態では、脚壁部23が、前記正面視において、第1取付け部材12の角部から、第1方向D1および第2方向D2の両方向に傾斜する方向に延設されて第2取付け部材13に連結されているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、脚壁部が、第1方向や第2方向に沿って延設されていてもよい。
また前記実施形態では、第1制限通路27が、副液室28を回避しているものとしたが、これに限られない。例えば、第1制限通路が、一対の第1受圧液室それぞれと、副液室と、を各別に連通するように一対備えられ、一対の第1受圧液室が、第1制限通路および副液室を通して連通されていてもよい。
また前記実施形態では、第2取付け部材13は、一対の第1受圧液室25および第2受圧液室26それぞれの前記軸方向D3の全長にわたって延設されているものとしたが、これに限られない。例えば、第2取付け部材が、第1受圧液室の前記軸方向の全長にわたって延在していなかったり、第2受圧液室の前記軸方向の全長にわたって延在していなかったりしてもよい。
さらに前記実施形態では、第2受圧液室26が、第1方向D1に第2取付け部材13に並設されているものとしたが、これに限られず、例えば、前記軸方向に第2取付け部材に並設されていてもよい。
また前記実施形態では、第1制限通路27を通して互いに連通された一対の第1受圧液室25と、第2制限通路29を通して互いに連通された副液室28および第2受圧液室26と、が備えられているものとしたが、これに限られない。例えば、一対の第1受圧液室が備えられ、かつ副液室および第2受圧液室が備えられていなくてもよい。さらに例えば、副液室および第2受圧液室が備えられ、かつ一対の第1受圧液室が備えられていなくてもよい。つまり、防振装置本体に、液体が封入されるとともに互いに制限通路を通して連通された一対の液室が設けられ、一対の液室のうちの少なくとも1つが、第1取付け部材内に設けられるとともに、壁面の一部が弾性体により構成された受圧液室とされた他の構成に適宜変更してもよい。
また前記実施形態では、外郭部材40は、周方向に2つの外郭分割体40aに分割されているものとしたが、これに限られない。例えば、3つ以上に分割されていてもよい。
また前記実施形態では、防振装置10として圧縮式を示したが、第2受圧液室が鉛直方向下側に位置しかつ副液室が鉛直方向上側に位置するように取り付けられる吊り下げ式であってもよい。
また、本発明に係る防振装置10は、車両のエンジンマウントに限定されるものではなく、エンジンマウント以外に適用することも可能である。例えば、建設機械に搭載された発電機のマウントにも適用することも可能であり、或いは、工場等に設置される機械のマウントにも適用することも可能である。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
10、50 防振装置
11 防振装置本体
12 第1取付け部材
13 第2取付け部材
14 弾性体
15 基筒部
17 弾性被覆体
25 第1受圧液室(液室)
26 第2受圧液室(液室)
27 第1制限通路
28 副液室(液室)
29 第2制限通路
29a 窪み溝(溝部)
35 凹溝(溝部)
36a、36b 弾性シールリッジ部
40 外郭部材
40a 外郭分割体

Claims (3)

  1. 矩形筒状の第1取付け部材、前記第1取付け部材内に挿通された第2取付け部材、およびこれらの両取付け部材を連結する弾性体を有する防振装置本体と、
    前記第1取付け部材に外嵌された外郭部材と、を備え、
    振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方が、前記外郭部材を介して前記第1取付け部材に連結され、他方が前記第2取付け部材に連結され、
    前記防振装置本体には、液体が封入されるとともに互いに制限通路を通して連通された一対の液室が設けられ、
    前記一対の液室のうちの少なくとも1つは、前記第1取付け部材内に設けられるとともに壁面の一部が前記弾性体により構成された受圧液室とされ、
    前記制限通路は、前記第1取付け部材の外周面に形成された溝部が、前記外郭部材の内周面により閉塞されることで構成され、
    前記外郭部材は、前記第1取付け部材の周方向に複数の外郭分割体に分割されていることを特徴とする防振装置。
  2. 請求項1記載の防振装置であって、
    前記第1取付け部材は、内周面に前記弾性体が固着された基筒部と、前記基筒部の外周面に固着されるとともに前記弾性体と一体に形成された弾性被覆体と、を備え、
    前記溝部の少なくとも一部は、前記弾性被覆体に形成されていることを特徴とする防振装置。
  3. 請求項1または2に記載の防振装置であって、
    前記溝部の開口周縁部には、前記外郭部材により圧縮変形させられた弾性シールリッジ部が、この開口周縁部の全周にわたって立設されていることを特徴とする防振装置。
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