JP2014029548A - 光ファイバの被覆部端部の保護構造、レーザ光源装置、および光ファイバの被覆部端部の保護方法 - Google Patents

光ファイバの被覆部端部の保護構造、レーザ光源装置、および光ファイバの被覆部端部の保護方法 Download PDF

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達也 畑野
Yoshihiro Emori
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Abstract

【課題】光ファイバの被覆部端部の保護構造、レーザ光源装置、および光ファイバの被覆部端部の保護方法を提供すること。
【解決手段】コア部と、コア部の外周に形成されたクラッド部と、クラッド部の外周に形成された被覆部とを有し、導入されたレーザ光を出力する光出力端部において前記被覆部が除去された出力光ファイバと、前記出力光ファイバの前記光出力端部近傍における前記被覆部の端部の外周に形成された、シリコーン系熱伝導性コンパウンドからなる熱伝導性保護材と、前記被覆部の端部を載置する熱伝導性基材と、を備え、前記被覆部の端部は、前記熱伝導性保護材を介して前記熱伝導性基材に載置され、前記熱伝導性保護材は、窒化ホウ素をフィラーとして含む光ファイバの被覆部端部の保護構造。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバの被覆部端部の保護構造、レーザ光源装置、および光ファイバの被覆部端部の保護方法に関する。
従来、光ファイバレーザとして、カスケードラマン共振器を用いた高出力の光ファイバレーザが開示されている。たとえば、非特許文献1に開示される光ファイバレーザは、イッテルビウム(Yb)イオン添加型光ファイバレーザ(YDFL)からなる励起用光ファイバレーザと、カスケードラマン共振器とから構成される。そして、この光ファイバレーザにおいては、励起用光ファイバレーザは波長1117nmの励起用レーザ光を出力し、カスケードラマン共振器は、この励起用レーザ光を受付け、カスケードラマン共振器内における誘導ラマン散乱現象によって波長1480nmの高出力のレーザ光を発生させ、出力する。
また、上記YDFL、あるいはカスケードラマン共振器を用いた光ファイバレーザは、種々のレーザ加工装置用の光源装置としても用いることができる。この場合、光源装置から出力される高出力のレーザ光は、デリバリ用光ファイバによって所望の場所まで伝送され、レーザ加工の用に供される。
S. G. Grubb, et al., "High-Power 1.48 μm Cascaded Raman Laser in Germanosilicate Fibers," in Optical Amplifiers and Their Applications(1995), paper SaA4.
しかしながら、上記のような光ファイバレーザを高出力化した場合に、その出力側の光ファイバの出力端における被覆部の先端が損傷する場合があり、装置の信頼性が低下するという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、信頼性が高い光ファイバの被覆部端部の保護構造、レーザ光源装置、および光ファイバの被覆部端部の保護方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る光ファイバの被覆部端部の保護構造は、コア部と、コア部の外周に形成されたクラッド部と、クラッド部の外周に形成された被覆部とを有し、導入されたレーザ光を出力する光出力端部において前記被覆部が除去された出力光ファイバと、前記出力光ファイバの前記光出力端部近傍における前記被覆部の端部の外周に形成された、シリコーン系熱伝導性コンパウンドからなる熱伝導性保護材と、前記被覆部の端部を載置する熱伝導性基材と、を備え、前記被覆部の端部は、前記熱伝導性保護材を介して前記熱伝導性基材に載置され、前記熱伝導性保護材は、窒化ホウ素をフィラーとして含むことを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバの被覆部端部の保護構造は、上記の発明において、前記出力光ファイバの前記光出力端部に接続した接続光ファイバをさらに備え、前記熱伝導性保護材は、前記接続光ファイバとの接続点の外周まで延伸して形成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバの被覆部端部の保護構造は、上記の発明において、前記接続点近傍における前記接続光ファイバの外周に形成され、少なくとも前記接続光ファイバの外周よりも高い屈折率を有する光漏洩用保護材をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバの被覆部端部の保護構造は、上記の発明において、前記熱伝導性基材は溝部を有し、前記被覆部の端部は前記溝部に収容されることを特徴とする。
また、本発明に係るレーザ光源装置は、上記の発明の光ファイバの被覆部端部の保護構造と、前記出力光ファイバに前記レーザ光を出力するレーザ光源と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るレーザ光源装置は、上記の発明において、前記レーザ光源から出力した前記レーザ光の一部が、前記クラッド部を伝播することを特徴とする。
また、本発明に係るレーザ光源装置は、上記の発明において、前記レーザ光源は増幅媒体としてダブルクラッド光ファイバを有する光ファイバレーザであって、前記レーザ光の一部は、前記ダブルクラッド光ファイバのクラッド部から出力された残留励起光であることを特徴とする。
また、本発明に係るレーザ光源装置は、上記の発明において、前記レーザ光の一部は、前記レーザ光源から出力したレーザ光が、前記コア部に入力せずに漏洩した光であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバの被覆部端部の保護方法は、上記の発明の光ファイバの被覆部の端部構造の前記クラッド部に前記レーザ光が伝播している状態において、前記熱伝導性保護材が前記被覆部の端部を保護することを特徴とする。
本発明によれば、出力光ファイバの被覆部の端部の損傷が防止されるので、信頼性が高い光ファイバの被覆部端部の保護構造、レーザ光源装置、および光ファイバの被覆部端部の保護方法を実現できるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る光ファイバレーザの模式図である。 図2は、基材近傍の具体的構造について説明する図である。 図3は、図1に示す光ファイバレーザにおいて発生する漏洩光について説明する説明図である。
以下に、図面を参照して本発明に係る光ファイバの被覆部端部の保護構造、レーザ光源装置、および光ファイバの被覆部端部の保護方法の実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバレーザの模式図である。この光ファイバレーザ100は、光源としての光ファイバレーザFLと、カスケードラマン共振器CRRと、介挿光ファイバ13と、基材14、15とを備えている。
光ファイバレーザFLは、nを2以上の整数として、励起光源である半導体レーザ素子11〜1nと、半導体レーザ素子11〜1nが出力する励起光を導波するマルチモード光ファイバ21〜2nと、マルチモード光ファイバ21〜2nが導波した励起光を結合し、ダブルクラッド光ファイバ5から出力させるTFB(Tapered Fiber Bundle)3、4と、各ダブルクラッド光ファイバ5と接続点C1、C4において接続するダブルクラッド型の光ファイバグレーティング6、7と、光ファイバグレーティング6、7と接続点C2、C3において接続するダブルクラッド型の希土類元素添加光ファイバ8と、TFB4に接続した出力光ファイバ9とを備える。
半導体レーザ素子11〜1nが出力する励起光の波長は915nm近傍である。また、希土類元素添加光ファイバ8は、コア部に増幅物質であるイッテルビウム(Yb)イオンが添加された増幅光ファイバである。また、光ファイバグレーティング6は、中心波長が1117nmであり、中心波長およびその周辺の約2nmの幅の波長帯域における反射率が約100%であり、波長915nmの光はほとんど透過する。また、光ファイバグレーティング7は、中心波長が1117nmであり、中心波長における反射率が10〜30%程度であり、反射波長帯域の半値全幅が約1nmであり、波長915nmの光はほとんど透過する。したがって、光ファイバグレーティング6、7は、波長1117nmの光に対して、希土類元素添加光ファイバ8を含む光ファイバ共振器ORを構成する。また、出力光ファイバ9は、ダブルクラッド光ファイバ5、TFB4を介して、この光ファイバ共振器ORと接続している。出力光ファイバ9のモードフィールド径は約9〜10μmである。
一方、カスケードラマン共振器CRRは、光ファイバグレーティング10と、光ファイバグレーティング10と接続点C5において接続するラマンファイバ11と、ラマンファイバ11と接続点C6において接続する光ファイバグレーティング12とを備えている。
ラマンファイバ11は、誘導ラマン散乱を効率よく発生させるために、モードフィールド径を約6μmと小さくして、光学非線形性を高めている。光ファイバグレーティング10は、互いに異なる波長の光を反射する5つの光ファイバグレーティングからなり、各光ファイバグレーティングの反射中心波長は、入力側から1480nm、1390nm、1310nm、1239nm、1175nmになっている。一方、光ファイバグレーティング12は、互いに異なる波長の光を反射する6つの光ファイバグレーティングからなり、各光ファイバグレーティングの反射中心波長は、入力側から1480nm、1175nm、1239nm、1310nm、1390nm、1117nmになっている。なお、ラマンファイバ11との接続性を確保するために、光ファイバグレーティング10、12も、モードフィールド径が約6μmである。
一方、出力光ファイバ9の先端部は、接続点C7において接続光ファイバとしての介挿光ファイバ13と接続している。また、介挿光ファイバ13は、接続点C8において光ファイバグレーティング10と接続している。介挿光ファイバ13のモードフィールド径は、光ファイバグレーティング10のモードフィールド径である約6μmと出力光ファイバ9のモードフィールド径である約9〜10μmとの間の値である約8μmである。なお、上記各光ファイバは、いずれも石英ガラス系の光ファイバである。また、上記接続点C1〜C8は、いずれも融着接続されているものである。
また、上記接続点C7、C8は、それぞれ熱伝導性の高いアルミニウムからなる板状の基材14、15に載置されている。つぎに、基材14、15近傍の具体的構造について説明する。図2は、基材14、15近傍の具体的構造について説明する図である。なお、図2において、出力光ファイバ9、光ファイバグレーティング10、介挿光ファイバ13については長手方向に沿った断面構造を示している。図2に示すように、出力光ファイバ9は、コア部9aの外周に、クラッド部9bと、被覆部9cとが順次形成された構造を有し、光出力端部9eを有している。同様に、光ファイバグレーティング10は、コア部10aの外周に、クラッド部10bと、被覆部10cとが順次形成された構造を有している。同様に、介挿光ファイバ13は、コア部13aの外周に、クラッド部13bと、被覆部13cとが順次形成された構造を有し、光出力端部13eを有している。なお、被覆部9c、10c、13cは、それぞれクラッド部9b、10c、13cよりも屈折率が低いものである。また、被覆部9c、10c、13cは、融着接続のために接続点C7、C8およびその周囲では除去されている。
また、基材14、15の表面には溝14a、15aがそれぞれ形成されており、接続点C7、C8は溝14a、15a内にそれぞれ収容されている。また、溝14a内において、被覆部9cの端部9caの外周には、たとえばシリコーン系の熱伝導性コンパウンド等からなる熱伝導性保護材16が形成されている。なお、この光ファイバレーザ100においては、この熱伝導性保護材16は、さらに、接続点C7の外周まで延伸して形成されている。一方、溝15a内においても同様に、被覆部13cの端部13caの外周には、熱伝導性保護材16と同様の熱伝導性保護材17が形成されている。この熱伝導性保護材17も、接続点C8の外周まで延伸して形成されている。さらには、接続点C7近傍における介挿光ファイバ13の外周と、接続点C8近傍における光ファイバグレーティング10の外周とには、それぞれ、ウレタンアクリレートプレポリマー等の樹脂等からなる光漏洩用保護材18、19が形成されている。この光漏洩用保護材18の屈折率は、介挿光ファイバ13のクラッド部13bの屈折率よりも高く、光漏洩用保護材19の屈折率は、光ファイバグレーティング10のクラッド部10bの屈折率よりも高くなっている。
つぎに、この光ファイバレーザ100の動作について説明する。まず、光ファイバレーザFLにおいて、半導体レーザ素子11〜1nが波長915nm近傍の励起光を出力すると、マルチモード光ファイバ21〜2nが各励起光を導波し、TFB3、4が、導波した各励起光を結合してダブルクラッド光ファイバ5に出力する。ダブルクラッド光ファイバ5は結合した励起光をマルチモードで伝搬する。その後、光ファイバグレーティング6、7がダブルクラッド光ファイバ5を伝搬した励起光を透過して、希土類元素添加光ファイバ8に到達させる。
希土類元素添加光ファイバ8に到達した励起光は、希土類元素添加光ファイバ8の内側クラッド内をマルチモードで伝搬しながら、希土類元素添加光ファイバ8のコア部に添加したYbイオンを光励起し、波長1117nmを含む波長帯域を有する蛍光を発光させる。この蛍光は、光ファイバグレーティング6、7が構成する光ファイバ共振器OR内をシングルモードで往復しながら、Ybイオンの誘導放出作用により増幅され、発振波長1117nmにおいてレーザ発振する。そして、光ファイバレーザFLは、光ファイバ共振器ORから出力光ファイバ9へレーザ光を出力する。
つぎに、出力光ファイバ9から出力したレーザ光は、接続点C7を通過して、介挿光ファイバ13、接続点C8を順次通過し、光ファイバグレーティング10からカスケードラマン共振器CRRに入力する。
ここで、出力光ファイバ9は、ダブルクラッド光ファイバ5、TFB4を介して、この光ファイバ共振器ORと接続している。光ファイバ共振器ORを構成する光ファイバグレーティング7から出力したレーザ光の一部は、光ファイバグレーティング7と出力光ファイバ9との間に存在する接続点C4においてコア部から漏洩する。また、残留励起光がクラッド部内(コア部を通過する)を伝播する。
図3は、図1に示す光ファイバレーザ100において発生する漏洩光について説明する説明図である。なお、図3において、符号5a、5b、5cは、それぞれダブルクラッド光ファイバ5のコア部、内側クラッド部、被覆としても機能する樹脂製の外側クラッド部を示している。また、符号7a、7b、7cは、それぞれ光ファイバグレーティング7のコア部、内側クラッド部、被覆としても機能する樹脂製の外側クラッド部を示している。
図3に示すように、光ファイバグレーティング7から出力したレーザ光の一部は、接続点C4において接続損失が存在するためにコア部から漏洩し、漏洩光L1となる。また、残留励起光Lxが、内側クラッド部7b内(コア部7aも通過する)を伝搬する。この漏洩光L1と残留励起光Lxとは、ダブルクラッド光ファイバ5の内側クラッド部5b(コア部5aも通過する)を伝搬し、出力光ファイバ9に入力する。
つぎに、出力光ファイバにおいても、被覆部9cの屈折率がクラッド部9bの屈折率よりも低いために、漏洩光L1と残留励起光Lxとはクラッド部9bを伝搬する。そして、漏洩光L1と残留励起光Lxとは、出力光ファイバ9の光出力端部9e近傍の被覆部9cの端部9caにおいて外部に放出され、この際に端部9caを加熱する。
本発明者らが鋭意検討したところ、高出力の光ファイバレーザの場合、主に、残留励起光Lxによって、上記のようにして端部9caが加熱され、高温となることが、従来の損傷の原因となっていることを見出した。これに対して、この光ファイバレーザ100では、端部9caの外周に熱伝導性保護材16が形成されているため、端部9caの熱は熱T1として効果的に放熱される。その結果、端部9caの温度上昇が抑制されて損傷が防止される。
また、レーザ光が接続点C7を通過する際に、接続点C4の場合と同様に、レーザ光の一部が漏洩光L2として漏洩する。このような漏洩光が、クラッド部13b、10bを伝搬し、光ファイバグレーティング10の被覆部10cに到達すると、被覆部10cを損傷するおそれがある。しかしながら、この光ファイバレーザ100では、光漏洩用保護材18の屈折率が、クラッド部13bの屈折率よりも高くなっている。したがって、漏洩光L2はすみやかに光漏洩用保護材18に放出され、光漏洩用保護材18はこの漏洩光をすみやかに外部に放出する。その結果、被覆部10cの損傷が防止され、信頼性がさらに高くなる。
なお、図2に示すように、この光ファイバレーザ100では、介挿光ファイバ13の被覆部13cの端部13caの外周にも熱伝導性保護材17が形成されているため、仮に漏洩光L1、L2、残留励起光Lxが端部13caに到達したとしても、端部13caの温度上昇が抑制されて損傷が防止される。さらには、光漏洩用保護材19が漏洩光を放出するので、被覆部10cの損傷がより確実に防止される。
また、この光ファイバレーザ100では、出力光ファイバ9と光ファイバグレーティング10との間に、両者のモードフィールド径の間の値のモードフィールド径を有する介挿光ファイバを介挿している。その結果、出力光ファイバ9と光ファイバグレーティング10との接続によって発生すべき接続損失が各接続点C7、C8に分散され、1つの接続点あたりでの発熱量も低減される。さらに、各接続点C7、C8の外周は、熱伝導性保護材16、17が形成されている。その結果、より発熱量が大きくなっても、熱伝導性保護材16、17の温度上昇が抑制されるため、損傷あるいは変質が抑制され、装置の信頼性が高くなる。
つぎに、カスケードラマン共振器CRRにおいて、光ファイバグレーティング10を介してラマンファイバ11に光ファイバレーザFLからの波長1117nmのレーザ光が入力すると、ラマン散乱の第一ストークス波長に対応する波長1175nmのラマン散乱光(以下、第一ストークス光と称する)が発生し、ラマン増幅される。増幅した第一ストークス光は光ファイバグレーティング10、12が構成する光ファイバ共振器によって多重反射してその強度が高められ、やがて励起光として機能して第二ストークス光を発生させる。以下、同様の作用により順次第三〜第五ストークス光が発生する。ここで、光ファイバグレーティング12においては、第五ストークス光に対応する波長1480nmの光を反射する光ファイバグレーティングの反射率が低いので、この波長1480nmの光が光ファイバグレーティング12から外部に出力する。なお、光ファイバグレーティング12は反射波長が1117nmの光ファイバグレーティングを有しているため、光ファイバレーザFLが出力する波長1117nmのレーザ光はカスケードラマン共振器CRRの外部への出力が阻止され、ラマンファイバ11内部で効率的に利用される。
以上説明したように、本実施の形態1に係る光ファイバレーザ100は、信頼性が高いものとなる。
なお、熱伝導性保護材18、19の材料については、レーザ光を吸収しないような特性を有するものがより好ましい。
(実施例)
本発明の実施例として、図1に示す構造を有する光ファイバレーザおよびカスケードラマン共振器を作製し、これらを、介挿光ファイバを介して、融着接続によって接続した。そして、図2に示すように、各光ファイバの接続点周辺を、基材の溝に収容し、その外周の所定箇所に熱伝導性保護材と光漏洩用保護材とを形成した。なお、光ファイバレーザは波長1117nmで光強度が95Wのレーザ光を出力できるようにし、出力光ファイバのモードフィールド径を9.5μmとした。一方、カスケードラマン共振器は光ファイバグレーティングのモードフィールド径を6μmとした。また、介挿光ファイバのモードフィールド径を8μmとした。また、基材として、長さ60mm、幅10mm、厚さ2mmで、溝の幅および深さが2mmのアルミニウム板を用いた。また、熱伝導性保護材として、米国コメリクス社製のT644を使用した。また、光漏洩用保護材として、JSR社製デソライト(登録商標)を使用した。
このとき、出力光ファイバと介挿光ファイバとの接続点A(図1の接続点C7に対応)の接続損失は0.3dBであった。また、介挿光ファイバと光ファイバグレーティングとの接続点B(図1の接続点C8に対応)の接続損失は0.27dBであった。
つぎに、室温において、光ファイバレーザから波長1117nmで光強度が95Wのレーザ光を出力させたところ、カスケードラマン共振器から波長1480nmで強度が47.5Wのレーザ光が出力した。このとき、接続点Aでは、レーザ光のうち、その接続損失によって、約6.34Wの光エネルギーが失われ、その一部が熱に変換されたと考えられる。また、接続点Bでは、レーザ光のうち、接続点Aでの損失も考慮して、約5.34Wのエネルギーが失われ、その一部が熱に変換されたと考えられる。
そして、温度変動が収束した後に熱伝導性保護材の温度を測定したところ、接続点Aにおいては41℃、接続点Bにおいては45℃であり、いずれの熱伝導性保護材も損傷はなかった。また、光漏洩用保護材の温度を測定したところ、接続点A近傍においては51℃、接続点Bにおいては45℃であり、いずれの光漏洩用保護材も損傷はなかった。また、出力光ファイバおよび介挿光ファイバの被覆部の端部の損傷もなかった。
なお、上記実施の形態1では、出力光ファイバを接続光ファイバである介挿光ファイバと接続している。しかしながら、たとえば出力光ファイバを他の光ファイバに接続せず、コネクタ等を設けてレーザ光を出力する場合にも、被覆部の端部が加熱されるおそれがあるので、本発明を適用できる。
1〜1n 半導体レーザ素子
1〜2n マルチモード光ファイバ
3、4 TFB
5 ダブルクラッド光ファイバ
6、7、10、12 光ファイバグレーティング
8 希土類元素添加光ファイバ
9 出力光ファイバ
5a、7a、9a、10a、13a コア部
5b、7b 内側クラッド部
5c、7c 外側クラッド部
9b、10b、13b クラッド部
9c、10c、13c 被覆部
9ca、13ca 端部
9e、13e 光出力端部
11 ラマンファイバ
13 介挿光ファイバ
14、15 基材
14a、15a 溝
16、17 熱伝導性保護材
18、19 光漏洩用保護材
100 光ファイバレーザ
C1〜C8 接続点
CRR カスケードラマン共振器
FL 光ファイバレーザ
L1、L2 漏洩光
Lx 残留励起光
OR 光ファイバ共振器

Claims (9)

  1. コア部と、コア部の外周に形成されたクラッド部と、クラッド部の外周に形成された被覆部とを有し、導入されたレーザ光を出力する光出力端部において前記被覆部が除去された出力光ファイバと、
    前記出力光ファイバの前記光出力端部近傍における前記被覆部の端部の外周に形成された、シリコーン系熱伝導性コンパウンドからなる熱伝導性保護材と、
    前記被覆部の端部を載置する熱伝導性基材と、
    を備え、前記被覆部の端部は、前記熱伝導性保護材を介して前記熱伝導性基材に載置され、
    前記熱伝導性保護材は、窒化ホウ素をフィラーとして含む
    ことを特徴とする光ファイバの被覆部端部の保護構造。
  2. 前記出力光ファイバの前記光出力端部に接続した接続光ファイバをさらに備え、
    前記熱伝導性保護材は、前記接続光ファイバとの接続点の外周まで延伸して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバの被覆部端部の保護構造。
  3. 前記接続点近傍における前記接続光ファイバの外周に形成され、少なくとも前記接続光ファイバの外周よりも高い屈折率を有する光漏洩用保護材をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバの被覆部端部の保護構造。
  4. 前記熱伝導性基材は溝部を有し、前記被覆部の端部は前記溝部に収容されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の光ファイバの被覆部端部の保護構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の光ファイバの被覆部端部の保護構造と、
    前記出力光ファイバに前記レーザ光を出力するレーザ光源と、
    を備えることを特徴とするレーザ光源装置。
  6. 前記レーザ光源から出力した前記レーザ光の一部が、前記クラッド部を伝播することを特徴とする請求項5に記載のレーザ光源装置。
  7. 前記レーザ光源は増幅媒体としてダブルクラッド光ファイバを有する光ファイバレーザであって、
    前記レーザ光の一部は、前記ダブルクラッド光ファイバのクラッド部から出力された残留励起光であることを特徴とする請求項6に記載のレーザ光源装置。
  8. 前記レーザ光の一部は、前記レーザ光源から出力したレーザ光が、前記コア部に入力せずに漏洩した光であることを特徴とする請求項6に記載のレーザ光源装置。
  9. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の光ファイバの被覆部の端部構造の前記クラッド部に前記レーザ光が伝播している状態において、前記熱伝導性保護材が前記被覆部の端部を保護することを特徴とする光ファイバの被覆部端部の保護方法。
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