JP2014027033A - 回路基板及びこれを用いた表示装置 - Google Patents

回路基板及びこれを用いた表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回路基板への機械的振動の抑制部材を搭載することなく、発音を抑制することが可能な技術を提供することである。
【解決手段】
少なくとも1層以上の絶縁基材層が積層され、前記絶縁基材層の表面に導電材料からなる配線層が形成される絶縁基板と、前記絶縁基板に搭載され、印加電圧の変動で振動が生じない第1の電子部品と、印加電圧の変動で振動が生じる第2の電子部品とを備える回路基板であって、前記絶縁基材層の一方の面から他方の面に貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔が複数配列されてなる貫通孔列が形成され、前記貫通孔列により、前記絶縁基板の電子部品の搭載領域が第1の領域と第2の領域との少なくとも2つの領域に分割され、前記第2の領域に前記第2の電子部品が搭載されてなる回路基板である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回路基板及びそれを用いた表示装置に係わり、特に、容量素子やインダクタンス素子等の振動部品を搭載する回路基板及びこれを用いた表示装置に関する。
近年、小型音響機器や携帯電話端末に代表される携帯情報端末においては、液晶表示パネルの高精細化が進展している。このために、液晶表示パネルに形成される各画素に階調信号(映像信号)を供給する映像信号駆動回路や、各画素に配置される薄膜トランジスタのオン・オフを制御するための走査信号を供給する走査信号駆動回路等の回路規模が大きくなっている。さらには、小型音響機器や携帯電話端末等の携帯情報端末は屋外で使用されることも一般的であり、屋内よりも明るい屋外での視認性を向上させるための高輝度化も進展しており、屋内用のものよりも高輝度の光源を用いたバックライト装置が使用されている。
一方、高精細化に伴う駆動回路規模の増大やバックライト光源の高輝度化は消費電流を増大させることとなり、液晶表示装置の電源回路の負荷を増大させることとなる。一方、電源回路は電力の損失を小さくでき、高精度で高効率な電源を構成できるスイッチング電源を用いることが一般的である。このスイッチング電源の負荷が増大した場合、リップル変動を抑制するために使用する平滑用のコンデンサにかかる負荷も増大してしまうために、このコンデンサの発音いわゆる音鳴きが増大してしまうことが懸念されている。特に、コンデンサの振動(収縮)が回路基板を振動させて発音が増大されてしまうことという問題がある。さらには、コンデンサの振動が回路基板の固有振動数と一致した場合には、共振現象によりさらに発音が増大されてしまうこととなるので、その低減方法が切望されている。
このような、回路基板で生じる発音を抑制する技術として、例えば、特許文献1に記載の多層回路基板、多層回路基板を用いた電子機器および多層回路基板構成方法がある。この特許文献1に記載の技術では、多層配線基板に形成される導電パターンの一部に非導電部を形成する構成となっている。この非導電部を形成することにより、配線層の対向面積を少なく形成することを可能として静電力を減少させ、多層配線基板層間で発生する振動に起因する音鳴きを電気的に抑制する構成となっている。
特開2006−324451号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は隣接する配線間で生じる発音を抑制する技術であり、回路基板の搭載部品からの発音を抑制できないという問題がある。また、特許文献1の背景技術の項に記載されるように、コンデンサに印加する可変電圧の周波数を変更し、発生する振動の周波数を可聴周波数以上に高くしたり、樹脂封止やテープ止めを施したり、あるいは振動しにくくするための基板固定・部品実装位置の変更等の物理的な抑止等があるが、いずれの抑制方法もコストアップや搭載部材の増加をもたらしてしまうという問題がある。さらには、携帯情報端末に搭載される表示装置では、小型化と共に薄型化も要望されており、その電源回路等が搭載される回路基板においても小型化と共に薄型化も非常に重要となっている。したがって、回路基板への発音抑制部材の搭載を伴わない発音抑制技術が切望されている。
本発明はこれらの問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、回路基板への機械的振動の抑制部材を搭載することなく、発音を抑制することが可能な技術を提供することにある。
(1)前記課題を解決すべく、本願発明の回路基板は、少なくとも1層以上の絶縁基材層が積層され、前記絶縁基材層の表面に導電材料からなる配線層が形成される絶縁基板と、前記絶縁基板に搭載され、印加電圧の変動で振動が生じない第1の電子部品と、印加電圧の変動で振動が生じる第2の電子部品とを備える回路基板であって、
前記絶縁基材層の一方の面から他方の面に貫通する貫通孔を有し、
前記貫通孔が複数配列されてなる貫通孔列が形成され、
前記貫通孔列により、前記絶縁基板の電子部品の搭載領域が第1の領域と第2の領域との少なくとも2つの領域に分割され、
前記第2の領域に前記第2の電子部品が搭載されてなる。
(2)前記課題を解決すべく、 本願発明の表示装置は、複数本のドレイン線と、前記ドレイン線と交差する複数本のゲート線とを有し、前記ドレイン線と前記ゲート線とに囲まれた領域を画素の領域とする画像表示パネルと、
前記画像表示パネルに電源を供給する前述する(1)に記載の回路基板と、を備え、
前記回路基板はスイッチング方式の電源回路を備え、
前記第2の電子部品は少なくとも前記スイッチング方式の電源回路を構成する平滑用のコンデンサである。
本発明によれば、回路基板への機械的振動の抑制部材を搭載することなく、発音を抑制することができる。
本発明のその他の効果については、明細書全体の記載から明らかにされる。
本発明の実施形態1の回路基板の全体構成を説明するための平面図である。 本発明の実施形態1の回路基板における第2の領域近傍の平面図である。 図2に示すA−A’線での断面図である。 図3に対応する従来の回路基板の断面図である。 本発明の実施形態1の他の回路基板における第2の領域近傍の平面図である。 本発明の実施形態2の回路基板の概略構成を説明するための平面図である。 本発明の実施形態3の回路基板の概略構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態4の回路基板の概略構成を説明するための平面図である。 図8に示すB−B’線での断面図である。 本発明の実施形態5の表示装置である液晶表示装置の概略構成を説明するための断面図である。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明は省略する。
〈実施形態1〉
図1は本発明の実施形態1の回路基板の全体構成を説明するための平面図であり、以下、図1に基づいて、実施形態1の回路基板の全体構成を説明する。ただし、図中に示すX,Y,Zは、それぞれX軸、Y軸、Z軸を示す。また、以下の説明では、電源回路を構成するコンデンサC1が震動源(振動部品)の場合について説明するが、コイル(インダクタ)等の他の振動部品に対する発音の抑制についても適用可能である。さらには、電源回路以外の他の電子機器の回路基板にも適用可能である。
図1に示すように、実施形態1の回路基板はガラスエポキシ材料等の周知の硬質の絶縁材料からなる絶縁基材(絶縁基材層)で絶縁基板INBとしており、該絶縁基板INBの両面に銅等の導電性の材料で配線層(信号線)が形成されている。また、実施形態1の回路基板では、絶縁基板INBの表面側に形成される配線層と裏面側に形成される配線層とを電気的に接続する周知の図示しない貫通ビアが形成されている。さらには、実施形態1の回路基板では、基板領域である第1の領域P1内に振動部品となるコンデンサC1の周囲を取り囲むようにして複数の貫通孔THが矩形状に形成され、振動部品の搭載領域となる第2の領域P2を形成している。この第2の領域P2を形成する貫通孔THは絶縁基板INBの表面側から裏面側に貫通しており、実施形態1においては、配線層の一部として機能する貫通ビアのように、貫通孔THの内周面すなわち貫通孔THの内側面には導電性の材料で形成される導電膜が形成されない構成となっている。この構成により、実施形態1の貫通孔THの形成は、他の信号線のための貫通ビアを形成する工程の他に、例えば、絶縁基板INBの表面にコーティング等を行った後の工程であり回路基板本体の固定用の孔を形成する工程等においても貫通孔THを形成することが可能である。
また、振動部品を除く他の電子部品ECや図示しないコネクタ等は、貫通孔THで取り囲まれる第2の領域P2の外側の領域である基板領域(第1の領域)P1に搭載される構成となっている。このとき、第1領域P1に搭載される電子部品(非振動部品)と第2の領域P2に形成される電子部品(振動部品)との電気的接続は、隣接する貫通孔THとの間の領域に信号線WR2を形成し、該信号線WR2を介して第1の領域P1内の信号線WR1と第2の領域P2の信号線WR3とを電気的に接続する構成となっている。
なお、実施形態1の回路基板は、絶縁基板INBの片面にのみ配線層が形成される、いわゆる片面基板であってもよい。また、貫通孔の内周面に導電膜が形成されると共に当該貫通孔の周縁部に基板面に沿った導電膜が形成される、いわゆる貫通ビアと同様の構成となる貫通孔を実施形態1の貫通孔THとする構成であってもよい。また、第2の領域P2にも振動部品でない電子部品を搭載ことも可能である。
〈第2の領域の詳細構成〉
次に、図2に本発明の実施形態1の回路基板における第2の領域近傍の平面図を示し、以下、図2に基づいて、実施形態1の回路基板に形成される第2の領域P2の詳細構成を説明する。ただし、以下の説明では、貫通孔列THSを形成する全ての貫通孔THが同一の間隔Wで形成される場合について説明するが、異なる間隔の貫通孔THで貫通孔列THSを形成してもよい。さらには、各貫通孔THの直径も同一の直径Rに限定されることはなく、異なる直径の貫通孔THで貫通孔列THSを形成してもよい。
図2に示すように、実施形態1の回路基板では、第1の領域P1と第2の領域P2との境界部分には貫通孔THが形成される構成となっている。例えば、矩形状に配置される貫通孔THの間隔をW、各貫通孔THの直径をR、第1の領域P1及び第2の領域P2の信号線WR1,WR3の配線幅をL1、信号線WR2の配線幅をL2とした場合、実施形態1の回路基板では貫通孔THの間隔Wよりも信号線WR1,WR3の配線幅L1が大きく形成されている。このために、第1の領域P1の信号線WR1と第2の領域P2の信号線WR3とを、貫通孔THの間隔Wよりも小さい配線幅L2で形成される1本の信号線WR2で接続した場合、コンデンサC1と電子部品ECとを電気的に接続する配線全体の配線抵抗が増大してしまう。
したがって、第1の領域P1においては配線幅L1の1本の信号線WR1で形成される配線を、配線幅L2の3本の信号線WR2に分岐させ、各信号線WR2を1本ずつ貫通孔THとの間の領域に配置し、第2の領域P2において配線幅L1の1本の信号線WR1に合わせる構成となっている。この構成により、第1の領域P1内のコンデンサC1と第2の領域P2の電子部品ECとを電気的に接続する配線全体の配線抵抗が大きくなってしまうことを防止している。このとき、1本の信号線WR1,WR3の配線幅L1と、配線幅L2の信号線WR2の3本分の配線幅(3×L2)がほぼ同じ配線幅となるように、又は1本分の配線幅L1よりも配線幅L2の信号線が3本分の配線幅が大きくなるように信号線WR1〜WR3を形成する。この構成により、本願発明を適用したことによる配線抵抗の増大に伴う影響を抑制することが可能となる。ただし、信号線WR2の配線幅L2は貫通孔THの間隔Wに制限されることとなるので、信号線WR1と信号線WR3とを電気的に接続する信号線数を適宜選択することによって、配線抵抗の増大を防止することが好ましい。
このように、実施形態1の回路基板においては、第1の領域P1を取り囲むようにして形成される貫通孔THと重畳しない領域に信号線WR2を形成し、該信号線WR2を介して第1の領域P1に搭載されるコンデンサC1と第2の領域P2の電子部品ECとを電気的に接続している。すなわち、コンデンサC1と電子部品ECとを接続する信号線の配線幅を信号線WR2の本数で補う構成としている。その結果、第2の領域P2内に振動部品を搭載する構成とした場合であっても、回路構成を変更することなく、従来と同様の回路構成で回路基板を形成できるという効果も得ることができる。
〈発音抑制の詳細説明〉
図3は図2に示すA−A’線での断面図、図4は図3に対応する従来の回路基板の断面図であり、以下、図2〜図4に基づいて、実施形態1の回路基板における発音抑制動作について詳細に説明する。ただし、以下の説明では、第2の領域P2に搭載する振動部品が1つのコンデンサC1の場合について説明するが、2つ以上のコンデンサC1や電子部品が搭載される構成であってもよい。
図2に示すように、第2の領域P2は複数個の貫通孔THが配列されてなる環状の貫通孔列THSに取り囲まれる構成となっている。すなわち、実施形態1の回路基板の構成では、第2の領域P2は隣接する2つの貫通孔THの間に形成(残存)される絶縁基板INBの一部により、第1の領域P1内に第2の領域P2が支持される構成となっている。したがって、従来の回路基板よりも剛性が低くなっており、特に、振動部品であるコンデンサC1から見た絶縁基板INBの見かけ上の剛性を低下させる構成となっている。
また、第1領域P1と第2領域P2との間には、貫通孔THの形成に伴う空隙が形成されているので、振動部品であるコンデンサC1で生じて第2領域の絶縁基板INBに伝搬(伝達)された振動の内で、貫通孔THの形成部分に到達した振動波は貫通孔THの周側面部分に到達するのみで第1の領域P1には伝搬されない。一方、コンデンサC1で生じて第2領域の絶縁基板INBに伝搬された振動の内で、隣接する貫通孔THとの間の領域、すなわち第1の領域P1と第2の領域P2とを接続する部分に到達した振動波はそのまま伝搬され、第1の領域P1に伝搬されることとなる。このように、実施形態1の回路基板では、貫通孔列THSにより第2の領域P2が取り囲まれる構成となっているので、図1及び図2中に白抜きの矢印で示すように、第2の領域P2から第1の領域P1に伝搬する振動を大幅に低減させることが可能となる。この場合、コンデンサC1で生じ第2の領域P2に伝搬した図中に白抜きの矢印S1で示す振動の内で、第1の領域P1に伝搬される振動は図中の白抜きの矢印S2で示すように減少できる。すなわち、実施形態1の回路基板の構成では、コンデンサC1で生じる振動が減衰されることなく伝搬される範囲を第2の領域P2に限定することができる。その結果、コンデンサC1で生じる振動による発音を増大させることとなるコンデンサC1で生じる振動が直接に伝播される絶縁基板INBの面積を減少させることができるので、コンデンサC1の振動に起因して生じる発音を大幅に抑制することができる。
また、実施形態1の回路基板では、コンデンサC1の振動数が回路基板の固有振動数に共振して生じる発音を防止できるという格別の効果を得ることができる。以下、図3及び図4に基づいて、貫通孔列THSの形成に伴う絶縁基板INBの固有振動数の変化について詳細に説明する。
前述するように、図3に示す実施形態1の回路基板では、振動部品であるコンデンサC1を取り囲むようにして複数の貫通孔THからなる矩形状に配置される貫通孔列THSが形成される構成となっている。したがって、コンデンサC1から見た回路基板すなわち図3に示す絶縁基板INBの固有振動数f2は、貫通孔列THSが形成されない図4に示す従来の絶縁基板INBの固有振動数f1とは異なる固有振動数となる。
例えば、バネ定数をk、質量をMとした場合の固有振動数f0は、下記の式1で表される。
f0=1/(2π)×(k/M)1/2 ・・・(式1)
したがって、実施形態1の回路基板におけるバネ定数をk1、実施形態1の回路基板の質量をM1とした場合、実施形態1の回路基板の固有振動数f1は下記の式2となる。同様にして、従来の回路基板におけるバネ定数をk2、従来の回路基板の質量をM2とした場合、従来の回路基板の固有振動数f2は下記の式3となる。
f1=1/(2π)×(k1/M1)1/2 ・・・(式2)
f2=1/(2π)×(k2/M2)1/2 ・・・(式3)
ここで、従来の回路基板においてコンデンサC1が振動数feで振動して回路基板から共振による発音が生じる場合には、図4に示すように、コンデンサC1の振動数feと回路基板の固有振動数f2との間には、fe≒f2の関係が成立する。すなわち、振動数feで振動するコンデンサC1の振動に、固有振動数f2を有する回路基板が共振することによって、コンデンサC1の振動が比較的に小さい場合であっても、共振の発生に伴う大きい発音が回路基板から生じることとなる。
これに対して、実施形態1の回路基板では、コンデンサC1の振動数feの振動が減衰されることなく伝搬される領域が第2の領域P2内となる。この第2の領域P2は貫通孔列THSで囲まれた島状の領域であり、回路基板内に形成される領域であるので、実施形態1の回路基板の固有振動数f1は従来の回路基板の固有振動数f2よりも小さくなる。すなわち、回路基板内に複数個の貫通孔THからなる貫通孔列THSを形成することによって、振動部品であるコンデンサC1から見た絶縁基板INBの全体の剛性が低下できるので、式2のバネ定数k1が小さくできる。その結果、コンデンサC1から見た回路基板の固有振動数f1が小さくできるので、回路基板の共振を抑制することが可能となる。
以下、実施形態1の回路基板における共振について詳細に説明する。コンデンサC1を取り囲むようにして形成される各貫通孔THの直径Rは非常に小さなものとなるので、全ての貫通孔THの面積を合計した合計面積は、絶縁基板INBの面積に比較して非常に小さな面積となると共に、絶縁基板INBの面上(表面側及び裏面側)には、コンデンサC1や電子部品ECが搭載されている。したがって、貫通孔列THSを形成することによる実施形態1の回路基板の質量M1と従来の回路基板との質量M2との差(M2−M1)は非常に小さなものであり、M1≒M2と見なせる。一方、貫通孔列THSにより取り囲まれる第2の領域P2にコンデンサC1は搭載されているので、コンデンサC1から見た絶縁基板INBすなわち回路基板全体の見かけ上のバネ定数k1は小さくなり、k1<k2となる。
したがって、式2から演算される実施形態1の回路基板の固有振動数f1は、従来の回路基板の固有振動数f2よりも小さな固有振動数となる。すなわち、振動部品であるコンデンサC1から見た回路基板の固有振動数f0は貫通孔列THSの形成によって、従来の固有振動数f2よりも非常に小さい固有振動数f1とすることが可能となる。したがって、 実施形態1の回路基板では、貫通孔THの直径や間隔及び貫通孔THに囲まれる第2の領域P2の大きさ等を予め実験等によって算出しておき、人間の可聴範囲よりも小さい固有振動数f1とすることが可能となる。その結果、回路基板(絶縁基板INB)がコンデンサC1の振動に共振してしまうことを防止できる。さらには、コンデンサC1の振動に伴って回路基板に共振が生じた場合であっても、回路基板の固有振動数は人間の可聴範囲よりも小さく形成されているので、共振による発音が人間の可聴範囲外とすることができ、人間が知覚することを防止できる。このように、実施形態1の回路基板では、絶縁基板INBの第1の領域P1内に、当該第1の領域P1とは異なる振動特性を有する第2の領域P2を形成し、該第2の領域P2内に振動部品であるコンデンサC1を搭載する構成としているので、前述する効果を得ることができる。
以上説明したように、実施形態1の回路基板では、絶縁基材層の表面に導電材料からなる配線層が形成される絶縁基板INBと、この絶縁基板INBに搭載され、印加電圧の変動で振動が生じない電子部品ECと、印加電圧の変動で振動が生じる電子部品であるコンデンサC1とを有する構成となっている。このとき、絶縁基材層すなわち絶縁基板INBの一方の面から他方の面に貫通する貫通孔THが複数配列されてなる貫通孔列THSが形成され、該貫通孔列THSにより、絶縁基板の電子部品の搭載領域が第1の領域P1と第2の領域P2との少なくとも2つの領域に分割されている。ここで、印加電圧の変動で振動が生じる電子部品であるコンデンサC1が第2の領域P2に搭載される構成となっている。その結果、振動部品であるコンデンサC1の振動が絶縁基板INBに直接伝搬される領域を第2の領域P2内に抑えることができると共に、第1の領域P1に伝搬される振動を大幅に低減することができるので、コンデンサC1の振動に起因する発音を大幅に低減することができる。さらには、振動部品であるコンデンサC1から見た絶縁基板INBのバネ定数k1を小さくすることができるので、振動部品であるコンデンサC1から見た絶縁基板INBの固有振動数を大幅に小さくすることが可能となる。その結果、コンデンサC1の振動により回路基板が共振してしまうことを防止でき、回路基板の共振に伴う発音を防止できるという効果を得ることもできる。
なお、実施形態1の回路基板では、絶縁基板INBに環状に配置される貫通孔列THSを予め形成する構成としたが、これに限定されることはない。例えば、絶縁基板INBの大きさや材質、絶縁基板上に形成される配線パターンや搭載される電子部品の種類・搭載位置等、さらには振動部品に印加される電圧変動の大きさ(負荷変動の大きさ)等によって、回路基板の発音現象が生じる場合と生じない場合とがある。したがって、貫通孔列THSを形成するための領域を予め設けておき、貫通孔列THSを形成した場合に取り囲まれることとなる領域内に振動部品となるコンデンサ等を搭載する。ここで、全ての電子部品ECを搭載した回路基板を作成すると共に、貫通孔TH2を形成しない回路基板を用いて導通試験を行い、発音現象が生じた場合のみ、量産する回路基板に貫通孔列THSを形成する構成としてもよい。このような構成とすることによって、発音現象が生じた場合の回路基板の再設計等が不要となるという格別の効果を得ることが可能となる。
また、実施形態1の回路基板では、貫通孔THをX方向に直線状に1列に並べて形成される2つの貫通孔列THSと、貫通孔THをY方向に直線状に1列に並べて形成される2つの貫通孔列THSとによって、振動部品であるコンデンサC1を取り囲む島状の矩形状の第2の領域P2を回路基板内に形成する構成としたが、第2の領域P2の形状は矩形状に限定されない。例えば、円環状や曲線状に貫通孔THを配列した貫通孔列によって、振動部品であるコンデンサC1を取り囲む島状の第2の領域P2を回路基板内に形成する構成であってもよい。さらには、図5(a)に示すように、貫通孔THをX方向に直線状に1列に並べて形成される1つの貫通孔列THSと、貫通孔THをY方向に直線状に1列に並べて形成される1つの貫通孔列THSとによってL字状の貫通孔列THSを形成すると共に、回路基板の少なくとも1つの角部を含むようにして第2の領域P2を形成する構成であってもよい。また、図5(b)に示すように、複数個の貫通孔THによってC字状の貫通孔列THSを形成すると共に、該C字状の貫通孔列THSの2つの端部が回路基板の辺部に至るようにして、第2の領域P2を形成する構成であってもよい。
〈実施形態2〉
図6は本発明の実施形態2の回路基板の概略構成を説明するための平面図であり、図2に対応する第2の領域P2の部分の拡大された平面図である。ただし、実施形態2の回路基板では、環状の貫通孔列THSの構成及び隣接する貫通孔との間の領域に形成される信号線が異なるのみで、他の構成は実施形態1と同様の構成となる。したがって、以下の説明では、貫通孔列THSの構成及び信号線について詳細に説明する。
図6に示すように、実施形態2の回路基板では、振動部品であるコンデンサC1を囲むようにして形成される貫通孔列THSを構成する各貫通孔TH1,TH2が貫通孔列THSの延在方向に対して交互に配置される構成となっている。すなわち、実施形態2の環状の貫通孔列THSにおいても、実施形態1と同様に、コンデンサC1を挟むようにしてY方向に延在しX方向に配設される一対(2つ)のY方向の貫通孔列と、コンデンサC1を挟むようにしてX方向に延在しY方向に配設される一対のX方向貫通孔列とが形成され、矩形状の貫通孔列THSを形成してコンデンサC1を取り囲む構成となっている。このとき、実施形態2の貫通孔列THSでは、X方向及びY方向に延在するそれぞれの貫通孔列THSでは、延在方向に対して、隣接する貫通孔TH1,TH2が交互に斜め方向に配置される構成となっている。
この実施形態2の貫通孔列THSの構成においても、当該貫通孔列THSに囲まれる第2の領域P2に配置されるコンデンサC1と第1の領域P1の電子部品ECとを電気的に接続するための信号線(信号配線)が必要となる。このために、実施形態2の回路基板においては、例えば、貫通孔THの直径をR、隣接する貫通孔THとの間隔をWとした場合、少なくとも交互に配置される直径がRの貫通孔THとの間の間隔がWとなるように形成されている。
この構成からなる実施形態2の回路基板では、例えば、複数の貫通孔TH1からなる貫通孔列THSと、複数の貫通孔TH2からなる貫通孔列THSとの2つの貫通孔列により、振動部品であるコンデンサC1を取り囲む構成によっても構成を実現可能である。すなわち、2つの貫通孔列THSの内で、コンデンサC1に近い側に配置される貫通孔列(例えば、第1の貫通孔列)THSと、コンデンサC1から遠い側に形成される貫通孔列(例えば、第2の貫通孔列)THSを形成する際に、第1の貫通孔列THSを構成する貫通孔TH1と第2の貫通孔列THSを構成する貫通孔TH2とが各貫通孔列THSの延在方向(環状方向)に対して、それぞれの貫通孔TH1,TH2の間隔に対して1/2ずつずれるように、2つの貫通孔列THSを形成すると共に、貫通孔TH1と貫通孔TH2との間隔がWとなるように貫通孔TH1,TH2を形成することによって、実現可能である。さらには、貫通孔TH1と該貫通孔TH1の近傍に形成される貫通孔TH2との間隔がWとなるように、2つの貫通孔列THSを形成することにより、実現可能である。
以上に説明した実施形態2の回路基板においても、振動部品であるコンデンサC1を取り囲むようにして貫通孔列THSが形成される構成となっているので、振動部品であるコンデンサC1から見た絶縁基板INBのバネ定数k1を小さくすることができ、実施形態1と同様の効果を得ることができる。このとき、例えば、隣接して配置される貫通孔TH1と貫通孔TH1、及び貫通孔TH2と貫通孔TH2との間隔もWとすることも可能である。この場合、実施形態1の回路基板よりも多数の貫通孔TH1,TH2を形成することができるので、絶縁基板INBのバネ定数k1をさらに小さくすることができ、実施形態1よりも回路基板の固有振動数を小さくできるという格別の効果を得ることができる。
また、実施形態2の回路基板では、環状方向に対してジクザグ状すなわちW字状(Z字状)に並設されるように貫通孔TH1と貫通孔TH2とが形成され、該貫通孔TH1,TH2により振動部品であるコンデンサC1を取り囲む構成となっているので、実施形態1と同様の効果を得ることができる。このとき、特に、実施形態2の回路基板では、図6から明らかなように、環状方向に対してジクザグ状すなわちW字状に並設されるようにして貫通孔TH1と貫通孔TH2とが順番に形成されている。その結果、コンデンサC1と2つの貫通孔TH1とを結ぶ直線の延長上には貫通孔TH2が形成される構成となるので、コンデンサC1に起因する振動が第2の領域P2の絶縁基板INBに伝搬して当該コンデンサC1に近い貫通孔TH1との間の領域を伝搬した後に、この振動波は貫通孔TH2に到達することとなり、貫通孔TH2を回折した振動波のみが貫通孔TH2との間の領域を伝搬して第1の領域P1に伝搬することとなるので、実施形態1よりも第1の領域P1に伝搬する振動波を低減できるという格別の効果を得ることができる。
〈実施形態3〉
図7は本発明の実施形態3の回路基板の概略構成を説明するための断面図であり、実施形態1の回路基板の断面図である図3に対応する第2の領域P2の部分の拡大された断面図である。ただし、実施形態3の回路基板では、絶縁基板INBの裏面側(図中の下側面)にもコンデンサC2が配置される構成が異なるのみで、他の構成は実施形態1と同様の構成となる。したがって、以下の説明では、コンデンサC2について詳細に説明する。なお、実施形態3では、実施形態1の構成に実施形態3の構成を適用した場合について説明するが、実施形態2に実施形態3を適用する構成であってもよい。
図7に示すように、実施形態3の回路基板では、第2の領域P2に振動部品であるコンデンサC1,C2を搭載する際に、絶縁基板INBを介してコンデンサC1とコンデンサC2とが対向配置される構成となっている。この構成では、例えば、コンデンサC1とコンデンサC2とに同じ信号が入力されるように回路を構成した場合、それぞれのコンデンサC1,C2は搭載面の法線方向に振動することとなる。その結果、例えば、コンデンサC1に起因する振動方向が当該コンデンサC1の搭載面の法線方向である矢印Z1で示す方向の場合の時には、コンデンサC2に起因する振動方向は当該コンデンサC2の搭載面の法線方向である矢印Z2で示す方向となる。すなわち、コンデンサC1とコンデンサC2とはそれぞれに起因する振動を打ち消す方向に振動することとなり、振動部品であるコンデンサC1,C2による回路基板本体の振動が低減される。
このように、実施形態3の回路基板では、振動部品であるコンデンサC1とコンデンサC2との振動方向が逆方向となるので、コンデンサC1に起因する振動とコンデンサC2に起因する振動とが打ち消し合う方向に振動する。このとき、2つのコンデンサC1,C2で打ち消されない振動のみが第2の領域P2から第1の領域P1に伝搬することとなるが、実施形態3の回路基板においても、コンデンサC1,C2が搭載される第2の領域P2は矩形状(環状)に配置される貫通孔THからなる貫通孔列THSに囲まれる構成となっているので、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
〈実施形態4〉
図8は本発明の実施形態4の回路基板の概略構成を説明するための平面図であり、図9は図8に示すB−B’線での断面図である。特に、図8は実施形態1の回路基板の平面図である図2に対応する第2の領域P2の部分の拡大された平面図であり、図9は実施形態1の回路基板の図3に対応する第2の領域P2の部分の拡大された断面図である。ただし、実施形態4の回路基板では、3層の絶縁基材INB1〜INB3からなる絶縁基板INB及び貫通孔TH3並びに配線層WR3の構成が異なるのみで、他の構成は実施形態1と同様の構成となる。したがって、以下の説明では、絶縁基板INB及び貫通孔TH3並びに配線層WR3について詳細に説明する。
図8に示すように、実施形態4の回路基板を構成する絶縁基板INBは3層の絶縁基材INB1〜INB3で形成されている。このとき、実施形態4の構成においては、3層の絶縁基材INB1〜INB3の内でその絶縁基材面(表面及び裏面)が露出されない絶縁基材INB2、すなわち2つの絶縁基材INB1,INB3に挟まれてなる絶縁基材INB2に貫通孔列THSが形成されている。この貫通孔列THSを形成する貫通孔THは、その周側面(内周面)に導電性材料からなる金属薄膜が形成されるいわゆる貫通ビア(スルーホール・ビア,Through Hole Via)である。
この構成により、実施形態4の回路基板においては、絶縁基材INB1の上面、絶縁基材INB1と絶縁基材INB2との間の領域、絶縁基材INB2と絶縁基材INB3との間の領域、及び絶縁基材INB3の上面(裏面)のそれぞれに配線層を形成することが可能となる。すなわち、平面的にて貫通孔TH3と重なる位置に配線層WR3を形成した場合であっても、絶縁基板INBの上面すなわち絶縁基材INB1の露出する側の面には貫通孔TH3が形成されない構成となっている。その結果、図8に示すように、第1の領域P1に搭載される電子部品ECと第2の領域P2に搭載されるコンデンサC1とを電気的に接続する配線層WR3を直接、すなわち配線幅L1を変更することなく接続することが可能となる。
また、実施形態4の構成においても、振動部品であるコンデンサC1は貫通孔列THSに囲まれる構成となるので、実施形態1と同様の効果を得ることが可能となる。
なお、実施形態4の回路基板では、絶縁基板INBが3層の絶縁基材INB1〜INB3で形成される場合について説明したが、絶縁基板INBの構成ではこれに限定されることはない。例えば、2層の絶縁基材INB1,INB2で絶縁基板INBが形成され、コンデンサC1が搭載されない側の絶縁基材INB2のみに貫通ビアからなる貫通孔TH3が形成され、該貫通孔TH3で環状の貫通孔列THSが形成される構成であってもよい。この構成においても、振動部品であるコンデンサC1が搭載される絶縁基材INB1の表面には貫通孔3が形成されない構成となるので、前述する効果を得ることが可能となる。さらには、4層以上の絶縁基材で絶縁基板INBを形成し、少なくとも1層分以上の絶縁基材に貫通孔3を形成する構成であってもよい。
〈実施形態5〉
図10は本発明の実施形態5の表示装置である液晶表示装置の概略構成を説明するための断面図であり、特に、バックライトユニットの図示しない光源や液晶表示パネルに駆動信号を供給する電源回路に本願発明の回路基板を適用した構成となっている。ただし、実施形態5においては、実施形態1の回路基板を実施形態5の表示装置における電源回路に適用した場合について説明するが、実施形態2,3の回路基板を適用する構成であってもよい。さらには、実施形態5においては、表示装置として液晶表示装置に本願発明の回路基板を適用する構成としたが、有機EL表示装置等の他の表示装置や他の電子回路機器の回路基板にも適応可能である。
図10に示すように、実施形態5の液晶表示装置は、図示しない光源の放熱板としても機能する下フレームLFと、中フレームMFとからなる2つのフレーム部材を勘合させ一体化させることによって、バックライトユニットを形成する構成となっている。また、実施形態5の液晶表示装置においては、下フレームLFと中フレームMFとは略四辺形に形成され、下フレームLFの側壁部に中フレームMFの側壁部を嵌め込むように一体化させ、バックライトユニットを形成している。この下フレームLF内には、底面側から反射シートMS、導光板LG、及び拡散シート等の光学シートOSが順番に配置(収納)されている。このとき、中フレームMFには一方の平面部分が側壁面に沿って開口され、他方の平面部分が側壁部から延在する額縁状の額縁領域(額縁部)と、導光板LGで平面状の光に変換されたバックライト光が通過する窓部となる開口領域(開口部)とを有する構成となっている。このとき、中フレームMFの他方の面に形成される開口領域は、導光板LGの外周よりも小さく構成されている。
下フレームLFの側壁部と中フレームMFの側壁部とは、それぞれの平面部(他方の平面部)に対して側壁面が垂直となるように形成され、下フレームLFと中フレームMFとの開口される一方の平面部分が対向するようにして、下フレームLFに中フレームMFが嵌合される構成となっている。このように下フレームLFと中フレームMFとを嵌合することにより、下フレームLFに収納される反射シートMS、導光板LG、及び光学シートOSを当該下フレームLF内に保持する構成としている。
中フレームMFの外側面すなわちバックライト光の照射面側には、液晶表示パネルLCDが配置される構成となっている。液晶表示パネルLCDは、図示しない薄膜トランジスタ等が形成される第1基板SUB1と、図示しない液晶層を介して対向配置される第2基板SUB2と、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の液晶層と対向しない側の面にそれぞれ配置される偏光板POL1,POL2と、第2基板SUB2よりも大きい第1基板SUB1の辺部に搭載される駆動回路DRとから構成されている。特に、実施形態5の液晶表示装置では、第1基板SUB1側にバックライトユニットが配置され、第1基板SUB1と中フレームMFの額縁領域とが固定テープADで固定されている。
また、実施形態5の液晶表示装置では、液晶表示パネルLCDの内で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のカラー表示用の画素がマトリクス状に配置される表示領域よりも外側の領域を覆うと共に、ゴミ等の異物が内部に侵入するのを防止するための上フレームUFを備えている。該上フレームUFは、一方の平面部分が側壁面に沿って開口され、他方の平面部分が側壁部から延在する額縁状の領域(額縁状領域)と、表示領域での表示画像が通過する窓部となる開口領域とを有する構成となっている。
さらには、実施形態5の液晶表示装置では、液晶表示パネルLCDの辺部に搭載される駆動回路DRや該駆動回路DRに制御信号等を供給する電源回路等が形成される電源回路基板PCBを備えている。該電源回路基板PCBは液晶表示装置の背面側すなわち表示面側と反対の側に配置され、特に、下フレームLFの外側面に搭載されている。このとき、実施形態5においては、電源回路基板PCBは基板カバーCCで覆われる構成となっている。
電源回路基板PCBと液晶表示パネルLCDとは、フレキシブル配線基板FPCを介して電気的に接続されている。このとき、フレキシブル配線基板FPCの一端は電源回路基板PCBのコネクタCNに接続され、フレキシブル配線基板FPCの他端は液晶表示パネルLCDの辺部に形成される図示しない接続端子部や図示しない光源に接続されている。
また、実施形態5の電源回路基板PCBは電力の損失を小さくできると共に高精度で高効率な電源を構成できるスイッチング電源を備えており、リップル変動を抑制するためにその出力段に配置される平滑用のコンデンサは、複数の貫通孔からなる貫通孔列の囲まれる第2領域に搭載される構成となっている。その結果、電源回路の負荷が増大すると共にコンデンサにかかる負荷が増大して当該コンデンサ自身の振動が大きくなった場合であっても、前述する実施形態1の回路基板における効果に示すように、コンデンサの振動の一部のみが電源回路基板PCBの伝搬されることとなるので、電源回路からの発音を大幅に抑制することができる。また、電源回路基板PCBの固有振動数は人間の可聴範囲よりも小さくできるので、共振に伴う発音が生じる可能性を大幅に低下できる。さらには、共振が生じた場合であっても、人間の可聴範囲よりも小さい共振周波数の発音とすることができるので、この共振に伴う発音が人間に知覚されることを防止できる。
実施形態5の液晶表示装置では、電源回路PCBを構成する回路基板からの発音を大幅に抑制することができるので、比較的に静寂な環境で使用される医療用途の表示装置に適用して大きな効果を得ることができる。特に、医療用の表示装置は、X線撮影装置やX線CT装置等の操作室や診察室等の比較的静寂な環境に配置されることとなるので、他の用途の表示装置よりも静寂性能が重要である。実施形態5の表示装置では、発音を大幅に抑制することが可能となるので、このような静寂な環境での使用に好適である。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
INB……絶縁基板、INB1〜3……絶縁基材、TH……貫通孔、THS……貫通孔列
WR1〜3……信号線、TH1〜3……貫通孔、EC……電子回路、C1……コンデンサ
SUB1……第1基板、SUB2……第2基板、FPC……フレキシブル配線基板
POL1,2……偏光板、PCB……電源回路基板、LCD……液晶表示パネル
UF……上フレーム、MF……中フレーム、LF……下フレーム、MS……反射シート
LG……導光板、OS……光学シート、LG……導光板、AD……固定テープ
DR……駆動回路、CC……基板カバー

Claims (11)

  1. 少なくとも1層以上の絶縁基材層が積層され、前記絶縁基材層の表面に導電材料からなる配線層が形成される絶縁基板と、前記絶縁基板に搭載され、印加電圧の変動で振動が生じない第1の電子部品と、印加電圧の変動で振動が生じる第2の電子部品とを備える回路基板であって、
    前記絶縁基材層の一方の面から他方の面に貫通する貫通孔を有し、
    前記貫通孔が複数配列されてなる貫通孔列が形成され、
    前記貫通孔列により、前記絶縁基板の電子部品の搭載領域が第1の領域と第2の領域との少なくとも2つの領域に分割され、
    前記第2の領域に前記第2の電子部品が搭載されてなることを特徴とする回路基板。
  2. 前記貫通孔列は、環状に配置される複数の前記貫通孔からなり、前記第2の電子部品を取り囲むように配置され、前記第2の領域が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
  3. 前記絶縁基板の電子部品の搭載領域に占める面積は、前記第2の領域の面積よりも前記第1の領域の面積が大きく構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の回路基板。
  4. 前記貫通孔列は、その伸延方向に対してジグザグに配置される前記貫通孔で構成されることを特徴とする請求項1乃至3の内の何れかに記載の回路基板。
  5. 前記貫通孔列は2列以上の貫通孔列からなり、少なくとも隣接する貫通孔列は各貫通孔列を形成する貫通孔がずれて形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の内の何れかに記載の回路基板。
  6. 前記絶縁基板は3層以上の前記絶縁基材層からなり、前記貫通孔は少なくとも一対の絶縁基材層に挟まれる絶縁基材層に形成されることを特徴とする請求項1乃至5の内の何れかに記載の回路基板。
  7. 前記第1の領域内に形成される第1の信号配線と、前記第2の領域内に形成される第2の信号配線と、前記貫通孔列と交差して形成される第3の信号配線とを有し、
    前記第3の信号配線は2つ以上の信号配線に分岐され、前記分岐された信号配線が前記貫通孔と交差して配置され、前記貫通孔と交差後に前記分岐された信号配線が1つに結合されてなることを特徴とする請求項1乃至6の内の何れかに記載の回路基板。
  8. 前記第3の信号配線の配線幅は、前記第1の信号配線及び/又は前記第2の信号配線の配線幅よりも小さいことを特徴とする請求項7に記載の回路基板。
  9. 前記第3の信号配線は、前記貫通孔の配置間隔よりも小さいことを特徴とする請求項7又は8に記載の回路基板。
  10. 複数本のドレイン線と、前記ドレイン線と交差する複数本のゲート線とを有し、前記ドレイン線と前記ゲート線とに囲まれた領域を画素の領域とする画像表示パネルと、
    前記画像表示パネルに電源を供給する請求項1乃至9の内のいずれに記載の回路基板と、
    を備え、
    前記回路基板はスイッチング方式の電源回路を備え、
    前記第2の電子部品は少なくとも前記スイッチング方式の電源回路を構成する平滑用のコンデンサであることを特徴とする表示装置。
  11. 前記画像表示パネルは、液晶層を介して対向配置される一対の透明絶縁基板からなる液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルの裏面側に配置されバックライト光を照射するバックライトユニットとからなり、
    前記電源回路は、前記液晶表示パネル及び前記バックライトユニットの光源に電源を供給する電子回路からなることを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
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