JP2014026516A - 目標経路生成装置及び目標経路生成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動運行ビークルの追従性の低下及び自動運行ビークルの振動を抑制する。
【解決手段】目標経路生成装置及び目標経路生成方法は、自動運行ビークルの初期位置Nsから目標位置Neまでの目標経路を生成する。目標経路生成装置及び目標経路生成方法は、初期位置Nsから目標位置Neまでを繋ぐ躍度最小化軌道のうち、初期位置Ns及び目標位置Neにおける曲率ρの変化率が零である躍度最小化軌道を三角関数で近似して目標経路を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、目標経路生成装置及び目標経路生成方法に関する。
従来から、クロソイド曲線、直線、及び円弧を組み合わせて車両の経路を生成する方法が知られている(特許文献1参照)。クロソイド曲線は曲率ρが曲線長Lに比例する曲線である。クロソイド曲線、直線、及び円弧の各々は、曲率の変化率がそれぞれ一定であるため、車両の追従性が良い。このため、道路線形や自動駐車システムの経路生成に用いられている。
特開2010−18074号公報
しかし、従来の方法では、クロソイド曲線と直線、円弧を組み合わせて経路を算出しているため、これらの線の接続点において曲率の変化率が不連続となる。したがって、クロソイド曲線と直線、曲線を組み合わせた経路を自動操舵の目標経路として用いると、その接続点において操舵サーボ系に対して大きなトルクが要求され、車両の追従性が低下し、車両に振動が発生して乗員に違和感を与えてしまう場合がある。
本発明は上記した課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、自動運行ビークルの追従性の低下及び自動運行ビークルの振動を抑制する目標経路生成装置及び目標経路生成方法を提供することである
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係わる目標経路生成装置及び目標経路生成方法では、初期位置から目標位置までを繋ぐ躍度最小化軌道のうち、初期位置及び目標位置における曲率の変化率が零である躍度最小化軌道を三角関数で近似して目標経路を算出する。
本発明の一態様に係わる目標経路生成装置及び目標経路生成方法によれば、クロソイド曲線と直線、曲線を組み合わせた経路に比べて、自動運行ビークルの追従性の低下及び自動運行ビークルの振動を抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態に係わる目標経路生成装置の全体構成を示すブロック図である。 図2は、図1の経路生成部33の詳細な構成を示すブロック図である。 図3は、図2の経路生成部33が実行する目標経路生成方法の手順を示すフローチャートである。 図4は、図3のステップS01の詳細な手順を示すフローチャートである。 図5は、障害物101が存在する領域を図示する障害物マップの一例を示す平面図である。 図6は、図5の障害物マップに示された障害物101を、正方形の凸領域102で分割した例を示す平面図である。 図7は、図6の凸領域102の重心点を母点103とするボロノイ図である。 図8は、図7の母点103をドロネー点とするドロネー図である。 図9は、図4のステップS107において選択された初期位置Ns及び目標位置Neを例示する平面図である。 図10は、初期位置Nsから目標位置Neまでを繋ぐ経路候補(R、R)を示す平面図である。 図11は、連続する3つの経由点(N、N、N)を通る円Cr及び円Crに接するベクトル(V、V、V)を示す平面図である。 図12は、経由点Nについて算出される3つのベクトル(Va、Vb、Vc)及び車両の姿勢角の検索範囲GNを示す平面図である。 図13は、経由点Nの車両位置CA2から経由点Nの車両位置CA3までのコリドーKLを示す平面図である。 図14は、直線探索法(黄金分割法)を説明するためのグラフである。 図15は、ドロネー辺105において経由点を移動させて経路を探索する方法を説明するための平面図である。 図16(a)は、姿勢角の探索範囲GN内で直線検索法を用いて姿勢角の最適値を検索するフローチャートを示し、図16(b)は、ドロネー辺105を探索範囲とした直線検索法を用いて経由点の最適値を検索するフローチャートを示す。 図17は、互いに接する2つの円弧により区分経路を近似する方法を説明するための平面図である。 図18は、円周C及び円周Cの組合せ可能な範囲を示す平面図である。 図19は、円軌道における姿勢角θと行程角φとの関係を示す平面図である。 図20(a)は、「三角波」、「躍度最小化軌道」及び「三角関数近似」の各曲線の曲率ρを示すグラフであり、図20(b)は、「三角波」、「躍度最小化軌道」及び「三角関数近似」の各曲線を示す平面図である。 図21(a)は、「台形波」、「躍度最小化軌道」及び「三角関数近似」の各曲線の曲率ρを示すグラフであり、図21(b)は、「台形波」、「躍度最小化軌道」及び「三角関数近似」の各曲線を示す平面図である。 図22は、初期位置Sから目標位置Eまでの間に任意に設定された経由点W(i=1〜n−1)を繋ぐ目標経路を示す平面図である。 図23(a)は水平面HP及び鉛直面VPへそれぞれ投影された3次元空間における目標経路を示すグラフであり、図23(b)は互いに接する2つの回転楕円体E、Eを用いた経路近似モデルを示す立体図である。
以下図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付し説明を省略する。
[目標経路生成装置]
図1を参照して、実施形態に係わる目標経路生成装置の全体構成を説明する。目標経路生成装置は、車両、船舶、航空機を含む自動操舵が可能な移動体(以後、「自動運行ビークル」という)における、2次元空間或いは3次元空間における初期位置から目標位置までの目標経路を生成する装置である。実施形態では、自動運行ビークルの一例として車輪による自動操舵が可能な車両について説明する。
実施形態に係わる目標経路生成装置は、図1に示すように、目標経路生成装置全体の制御するECU(電子制御装置)11、外部とデータ通信を行う通信部12、カメラやソナーを含む外界認識センサ13、車両の乗員に対して画像情報を提供するためのモニタ14、音声情報を提供するためのスピーカ15、乗員からの指示入力を受け付ける入力部16、車両の車輪の回転速度から車速を求める車輪速センサ17、操舵角度を測定する舵角センサ18、車輪を操舵する操舵アクチュエータ19、車両の駆動力を制御する駆動力制御部20、及び車両を駆動する駆動アクチュエータ21を備える。
ECU11は、CPU(中央処理装置)、ROM、RAM、外部記憶装置を備えるマイクロコンピュータからなり、外部記憶装置に記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、以下に示す機能的な構成を実現する。ECU11は、通信部12及び外界認識センサ13から得られる初期位置から目標位置までの領域の画像情報から初期位置から目標位置までの領域に存在する障害物及びその位置を認識或いは判定する認識判定部31、後述する経路生成部33により生成された目標経路を車両が通過するように操舵を制御するための制御信号を操舵アクチュエータ19に送信する操舵制御部32、認識判定部31により認識或いは判定された障害物及びその位置に基づき目標経路を生成する経路生成部33、車輪速センサ17及び舵角センサ18から得られる車輪速及び舵角から車両の現在位置を推定する自己位置推定部34、及び車両の位置を決定するための制御信号を駆動力制御部20へ送信する位置決め制御部35を実現する。
通信部12は、車両の外部に設置された固定点カメラにより撮影された画像データを受信する。カメラやソナーを含む外界認識センサ13では得ることが出来ない画像情報を通信部12を介して得ることができる。このため、認識判定部31はより広い範囲における障害物及びその位置を求めることができる。経路生成部33は、障害物及びその位置の情報から車両周囲に存在する障害物の地図(障害物マップ)を作成する。
モニタ14は、経路生成部33により作成された障害物マップを表示する。更に、モニタ14は、経路生成部33により生成された目標経路、及び自己位置推定部34により推定された車両の現在位置を、障害物マップに重畳して表示することができる。モニタ14の種類は特に限定されないが、タッチパネルディスプレイを適用した場合、モニタ14の画面にソフトキーボードやその他の文字列を表示すれば、入力部16とモニタ14とを一体化することができる。スピーカ15は、目標経路に沿って車両を自動運行させる際の運転操作の手順を案内する音声を出力する。
自己位置推定部34は、車輪速センサ17により求められた車速を積分して車両の移動距離を求め、舵角センサ18により求められた舵角を移動距離で積分することにより車両のヨー角を求めることができる。
図2を参照して、図1の経路生成部33の詳細な構成を説明する。経路生成部33は、経由点設定部41、円周近似部42、及び三角関数近似部43を備える。
経由点設定部41は、初期位置から目標位置までを繋ぐ目標経路の途中で通過する少なくとも1以上の経由点及び経由点における車両の姿勢角を設定する。経由点設定部41は、初期位置から目標位置までの間に存在する障害物を複数の凸領域に分割して各凸領域の重心点の位置を求める。そして、重心点を母点とするボロノイ図及びドロネー図を用いて少なくとも1以上の経由点及び経由点における車両の姿勢角を設定する。車両の姿勢角には、例えば、車両の進行方向が成す角度が含まれる。経由点設定部41が実施する詳細な処理内容は、図4〜図16を参照して後述する。
円周近似部42は、経由点設定部41により設定された経由点の位置、初期位置及び目標位置、及び経由点、初期位置及び目標位置の各々における車両の姿勢角に基づいて、初期位置から経由点を経由して目標位置までを繋ぐ経路を、円弧、クロソイド曲線、或いは線分の組合せにより近似する。初期位置を最初の経由点とし、目標位置を最後の経由点とした場合、円周近似部42は、最後の経由点を除く他の経由点の各々について、経由点から次の経由点までの区分経路を1つの円弧もしくは互いに接する2つの円弧により近似する。区分経路は、初期位置から目標位置までを繋ぐ経路を経由点で区切った時の1区分に相当する。経由点から次の経由点までの区分経路を互いに接する2つの円弧により近似する「2円モデル」の具体例を、図17〜図18を参照して後述する。区分経路を互いに接する2つの円弧により近似した場合、円周近似部42は、2つの円弧の接点を新たな経由点として設定し、2つの円弧の接線方向が成す角度を新たな経由点における車両の姿勢角として設定する。
三角関数近似部43は、経由点設定部41及び円周近似部42により設定された経由点の位置及び経由点における車両の姿勢角に基づいて、経由点から次の経由点までの躍度最小化軌道を三角関数で近似した目標区分経路を算出する。三角関数近似部43は、初期位置から目標位置に至る経由点の各々について、三角関数で近似した目標区分経路を算出し、これらの目標区分経路を繋ぎ合わせて、初期位置から目標位置までの目標経路を生成する。三角関数近似部43が実施する詳細な処理内容は、図19〜図20を参照して後述する。
[目標経路生成方法]
図3のフローチャートを参照して、図2の経路生成部33が実行する目標経路生成方法の手順を説明する。
先ず、ステップS01において、経由点設定部41は、障害物マップに基づいて、初期位置及び目標位置、初期位置から目標位置までの経路が通る経由点の位置、及び初期位置、目標位置、経由点における車両の姿勢角を設定する。ステップS01の詳細な手順は、図4のフローチャートを参照して後述する。
ステップS03に進み、円周近似部42は、経由点から次の経由点までの区分経路を互いに接する2つの円弧により近似する。その後、ステップS05に進み、三角関数近似部43は、経由点の位置及び経由点における車両の姿勢角に基づいて、経由点から次の経由点までの躍度最小化軌道を三角関数で近似した目標区分経路を算出する。
[経由点及び姿勢角の設定]
図4〜図16を参照して、図3のステップS01の詳細な手順を説明する。先ず、ステップS101において、経由点設定部41は、認識判定部31により求められた障害物及びその位置に基づいて、障害物マップを作成する。作成された障害物マップの一例を図5に示す。障害物マップには、障害物101が存在する領域と、障害物101が存在しない、車両が通行可能な他の領域とが示されている。
ステップS103に進み、経由点設定部41は、初期位置から目標位置までの間に存在する障害物を複数の凸領域に分割する。凸領域の形状としては、2次元空間の場合、正三角形、正方形、正六角形を含む正平面充填形を用いることができる。また、3次元空間の場合、凸領域の形状としては、平行六面体、切頂八面体、菱形十二面体を含む空間充填多面体を用いることができる。図6は、図5の障害物マップに示された障害物101を、正方形の凸領域102で分割した例を示す。
ステップS105に進み、経由点設定部41は、各凸領域102の重心点の位置を求め、各重心点を母点103とするボロノイ図及びドロネー図を作成する。図7は、図6の凸領域102の重心点を母点103とするボロノイ図を示す。ボロノイ図には、ボロノイ境界104及びボロノイ点106が含まれる。ボロノイ境界104は、隣接する2つの母点103の二等分線の一部であり、ボロノイ点106は、2以上のボロノイ境界104の交点である。ボロノイ境界104及びボロノイ点106は、母点103に対して一義的に定まる。
ステップS105において、次に、経由点設定部41は、図7のボロノイ図から、図8に示すドロネー図を作成する。ドロネー図には、ドロネー点、及びドロネー辺105が含まれる。ドロネー点は、ボロノイ図における母点103に相当する。ドロネー辺105は、ドロネー点103を結ぶ線分である。
ステップS107に進み、経由点設定部41は、初期位置及び目標位置を選択する。初期位置及び目標位置は、自己位置推定部34により推定された車両の現在位置及び入力部16を介してユーザにより入力された目標到達位置に基づいて、ステップS105で求められたボロノイ点106の中からそれぞれ選択される。例えば、車両の現在位置及び目標到達位置の各々に最寄りのボロノイ点106を初期位置Ns及び目標位置Neとすることができる。図9には、ステップS107において選択された初期位置Ns及び目標位置Neを例示する。また、経由点設定部41は、初期位置及び目標位置の各々における姿勢角を設定することができる。
ステップS109に進み、経由点設定部41は、図10に示すように、初期位置Nsから目標位置Neまでを繋ぐ経路候補(R、R)を算出する。ただし、経路候補(R、R)は、障害物101が存在しない領域にあるボロノイ点106を経由点(ノード)とし、障害物101が存在しない領域にあるボロノイ境界104をブランチとする。経由点設定部41は、算出された経路候補(R、R)の各々について、経路候補(R、R)が通過する経由点のリスト(ノードリスト)を作成することができる。
ステップS111に進み、経由点設定部41は、複数の経路候補(R、R)が存在する場合、複数の経路候補(R、R)の中から、最短経路を探索してこれを最適経路として決定する。最短経路の探索には、ダイキストラ法或いはA(エースター)検索アルゴリズムを含む経路検索アルゴリズムを用いることができる。図10に示す例において、経由点設定部41は、複数の経路候補(R、R)の中から、経路候補Rを最適経路として決定する。
ステップS113に進み、経由点設定部41は、最適経路R上の各経由点における車両の姿勢角の検索範囲GNを算出する。具体的には、先ず、経由点設定部41は、図11に示すように、連続する3つの経由点(N、N、N)を通る円Crを算出する。そして、3つの経由点(N、N、N)において円Crに接するベクトル(V、V、V)を算出する。但し、連続する3つの経由点が同一直線上に存在するとき、経由点設定部41は、その直線を3つの経由点におけるベクトルとして算出する。円Cr及びベクトル(V、V、V)の算出を各経由点について実行することにより、図12に示すように、各経由点(経由点N)について3つのベクトル(Va、Vb、Vc)が算出される。経由点設定部41は、3つのベクトル(Va、Vb、Vc)が含まれる角度範囲を、車両の姿勢角の検索範囲GNとして算出する。
ステップS115に進み、経由点設定部41は、最適経路R上で連続する経由点の間で、姿勢角の変化が最小となるように、各経由点における姿勢角の組み合わせを算出する。この時、初期位置Nsにおける初期姿勢角と目標位置Neにおける目標姿勢角を拘束条件とする。算出された各経由点における姿勢角を、姿勢角の初期解とする。経由点設定部41は、各経由点における姿勢角の初期解に基づいて、各経由点間を車両が追従可能な滑らかな経路で接続する。
ステップS117に進み、経由点設定部41は、車両が追従可能な滑らかな経路に対して、移動する車両の軌跡(コリドー)を算出し、図13に示すように、コリドーKLと障害物が存在する凸領域102とが衝突するか否かを判定する。図13は、経由点Nの車両位置CA2から経由点Nの車両位置CA3までのコリドーKLを示す。コリドーKLが凸領域102に衝突せずに次の経由点に至る場合(S119でYES)、ステップS123に進み、次の経由点についてもコリドーKLの算出及び衝突判定を行う。一方、コリドーKLと凸領域102が衝突する場合(S119でNO)、経由点設定部41は、車両の姿勢角の検索範囲GN内において姿勢角を変更して(S121でNO)、再度、コリドーKLの算出及び衝突判定を行う(S117)。このようにして、姿勢角の探索範囲GNにおいて姿勢角を変更しながら、衝突が起こらない経路を検索する。この作業を初期位置Nsから目標位置Neまでの各経由点間について実施する。
また、コリドーKLが凸領域102と衝突せずに次の経由点に至る滑らかな経路が複数ある場合、コリドーKLを算出する6点と凸領域102の最近点との距離の和の移動経路長に関する積分値が最大となる経路を選択する。
車両の姿勢角の検索範囲GN内において、凸領域102と衝突せずに次の経由点に至る滑らかな経路が見つからない場合(S121でYES)、経路を生成することができないと判断して(S125)、図4のフローチャートは終了する。
以上の手順を経て、経由点設定部41は、初期位置Nsから目標位置Neまでの最適経路Rが通る経由点の位置、及び各経由点における車両の姿勢角を決定することができる。
[ドロネー辺上の直線検索]
なお、図4のフローチャートの変形例として、車両の姿勢角の検索範囲GN内において、凸領域102と衝突せずに次の経由点に至る滑らかな経路が見つからない場合(S121でYES)、ドロネー辺105において経由点を移動させて経路を探索することができる。
この検索では、直線検索法(黄金分割法)を用いる。与えられた制約条件の下で、ある目的関数を最大または最小にする解を求める事を一般に最適化問題と呼ぶ。この最適化問題において,探索範囲内の最適値を反復的に探索する手法の一つとして直線探索法(黄金分割法)が挙げられる。
図14を参照して直線探索法(黄金分割法)を説明する。与えられた探索範囲(図9ではxmin≦x≦xmax)内で目的関数f(x)を最小にするxを探索する際に、探索範囲(xmin,xmax)を黄金分割比1:(1+51/2)/2で分割した値xを算出し、探索範囲(xmin,xmax)を黄金分割比で分割した値xを算出する。この処理を繰り返すことによってf(x)の最小値(最適値)を探索する。直線探索法(黄金分割法)は、そのアルゴリズムが単純で効率的であるため、最適化問題を扱う際によく用いられる。
図15を参照して、ドロネー辺105において経由点を移動させて経路を探索する方法を説明する。経由点Nにおいて、凸領域102と衝突せずに次の経由点Nまで至る滑らかな経路が見つからない場合、経由点Nとその次の経由点Nとの間を横切るドロネー辺105上を探索範囲として、経由点Nを移動して経路を探索する。この際、先に述べた直線探索法を用いて探索範囲を分割して最適値を探索する。図15中の符号CA2は経由点Nにおける車両の外形を示し、符号CA21は経由点N21における車両の外形を示し、符号CA22は経由点N22における車両の外形を示す。
図16(a)は姿勢角の探索範囲GN内で直線検索法を用いて姿勢角の最適値を検索するフローチャートを示し、図16(b)はドロネー辺105を探索範囲とした直線検索法を用いて経由点の最適値を検索するフローチャートを示す。姿勢角の探索範囲GN内において滑らかな経路の範囲を算出し(S201)、凸領域102との衝突が無い経路(解)が存在する場合(S203でYES)、直線検索を行うことにより車両が追従可能な滑らかな経路を探索する(S205)。この時、ドロネー辺上で経由点を移動させることはない。
一方、車両の姿勢角の検索範囲GN内において、凸領域102と衝突せずに次の経由点に至る滑らかな経路が見つからない場合(S305でYES)、ステップS309に進み、図15に示したように、経由点Nとその次の経由点Nとの間を横切るドロネー辺105上を探索範囲として経由点Nを移動させて、凸領域102と衝突せずに次の経由点に至る滑らかな経路を探索する。
なお、経由点Nにおいて姿勢角の検索範囲GN内を直線探索して経路を求める図16(a)のループと、経由点Nを経由する経路が存在しない場合にドロネー辺105上で直線探索して経由点Nを変更する図16(b)のループとが入れ子構造になっている。つまり、姿勢角の検索範囲GN内を直線探索して解が求まらない場合(図16(a)のループで解無しの場合)、ドロネー辺105上を探索範囲として経由点Nを移動させる((図16(b)のループを実行する)。その上で、再度、図16(a)のループに戻り、姿勢角の検索範囲GN内を直線探索する。また、図16(a)及び図16(b)に示す処理は、図4のステップS117からS125までの処理に対応している。
[2円モデルによる区分経路近似]
次に、図17及び図18を参照して、経由点から次の経由点までの区分経路を互いに接する2つの円弧により近似する「2円モデル」の具体例を説明する。
図17に示すように、経由点をXY座標軸における原点O(0,0)とし、経由点における車両の姿勢角をθ=0とする。一方、次の経由点を座標Q(X,Y)とし、経由点における車両の姿勢角をθとする。ここでは、車両の姿勢角θは、X軸の正方向に対して成す角度を示す。また、図17において、原点O及び座標Qから伸びる矢印は、それぞれ車両の姿勢角を示すベクトル(姿勢角ベクトル)である。
原点Oから座標Qに至る経路は、点Pで接する2つの円C、Cの一部分を構成する円弧OP及び円弧PQにより近似することができる。円Cは、原点Oにおける車両の姿勢角ベクトルに接し、円Cは、座標Qにおける車両の姿勢角ベクトルに接する。
円Cの半径をRとすると、円Cの中心RはY軸上の点R(0,R)である。円Cの半径をRとすると、円Cの中心Sの座標は、(X±Rsinθ,Y±Rcosθ)と表せる。なお、中心Sの座標において、X座標の±が+符号である場合、Y座標の±は−符号となり、X座標の±が−符号である場合、Y座標の±は+符号となる。よって、2つの円C、Cが点Pで接する場合、円Cの中心Rから円Cの中心Sまでの距離(RS)について、(1)式が成り立つ。
(1)式をR及びRに関してまとめ、式を変形すると、(2)式及び(3)式が得られる。
車両の最小旋回半径をRminとした場合、(2)式の右辺のRにRminを代入し、(3)式の右辺のRにRminを代入すると、R及びRがとり得る範囲を(4)式でそれぞれ表すことができる。
円周Cの半径RにRminを代入した場合、図18に示す円周C及び円周Cの組合せによって原点Oから座標Qまでの経路を近似することができる。円周C及び円周Cの接点をPとする。一方、円周Cの半径RにRminを代入した場合、図18に示す円周C’及び円周C’の組合せによって原点Oから座標Qまでの経路を近似することができる。円周C’及び円周C’の接点をPとする。円周近似部42は、円周C及び円周Cの組合せから、円周C’及び円周C’の組合せまでの範囲内において、原点Oから座標Qまでの経路を近似することができる。接点Pと接点Pとを両端とする線lを接点Pの解曲線と呼ぶ。円周近似部42は、解曲線l上において接点Pを設定することができる。
/(R+R)=βとした場合、この式に(3)式を代入することにより、(5)式を得ることができる。
また、円Cの中心Sの座標(X=X±Rsinθ,Y=Y±Rcosθ)に(3)式を代入することにより、(6)式が得られる。なお、中心Sの座標において、X座標の±が+符号である場合、Y座標の±は−符号となり、X座標の±が−符号である場合、Y座標の±は+符号となる。
したがって、円周Cと円周Cの接点Pの座標(βX,βY+(1−β)R)は、(5)式及び(6)式を用いることにより、半径Rの関数として表すことができる。
また、図19に示すように、円軌道における姿勢角θと行程角φの間にはθ=2φの関係がある。この関係を利用すると、接点Pの座標(βX,βY+(1−β)R)から(7)式を得ることができる。(7)式に(5)式を代入することにより、円周C及び円周Cの接点Pにおける車両の姿勢角θを半径Rの関数として表すことができる。
なお、図17には、経由点をXY座標軸における原点O(0,0)とし、経由点における車両の姿勢角をθ=0とした場合に、次の経由点の座標Q(X,Y)が、XY座標軸の第1象限に位置する場合を説明した。この場合、原点Oにおける姿勢角ベクトルに接する2つの円周のうち、第1象限或いは第2象限側の円周を用い、座標Qにおける姿勢角ベクトルに接する2つの円周のうち、第3象限或いは第4象限側の円周を用いる。座標Q(X,Y)が、XY座標軸の第2象限に位置する場合も同様である。これに対して、座標Q(X,Y)が、XY座標軸の第3象限或いは第4象限に位置する場合、原点Oにおける姿勢角ベクトルに接する2つの円周のうち、第3象限或いは第4象限側の円周を用い、座標Qにおける姿勢角ベクトルに接する2つの円周のうち、第1象限或いは第2象限側の円周を用いることができる。
以上説明したように、円周近似部42は、経由点から次の経由点までの区分経路を互いに接する2つの円弧により近似し、2つの円弧の接点Pの位置及び接点Pにおける車両の姿勢角θを設定することができる。そして、円周近似部42は、接点Pを新たな経由点として設定し、2つの円弧の接線方向を新たな経由点における車両の姿勢角θとして設定する。
ただし、2つの円弧軌道の組み合わせでは、接点Pにおいて軌道の曲率が不連続に変化する。したがって、2つの円弧軌道の組み合わせた区分経路を自動操舵の目標区分経路として用いると、その接続点において操舵サーボ系に対して大きなトルクが要求され、車両の追従性が低下し、車両に振動が発生して乗員に違和感を与えてしまう場合がある。そこで、三角関数近似部43は、以下に述べる手順により、座標Oから接点Pまでの間、及び接点Pから座標Qまでの間を、躍度最小化軌道を三角関数で近似した曲線でそれぞれ接続する。これにより、座標Oから座標Qまでの経路を、車両が追従可能な、曲率が滑らかに変化する曲線で表すことができる。
[三角関数で近似した目標区分経路の算出]
接点Pにおいて曲率の変化率が不連続となるという問題は、座標O及び接点Pにおいて曲率の変化率が零とする拘束条件を付加した躍度最小化軌道を用いることにより解決される。しかし、その代償として、大きく旋回する軌道が生成されてしまい、円弧やクロソイド曲線に比べて軌道が膨らむという問題が生じる。この問題は、障害物に接触することなく目標位置へ至る経路の自由度を狭めてしまう。そこで、三角関数近似部43は、経由点(例えば、座標O)から次の経由点(例えば、接点P)までを繋ぐ躍度最小化軌道のうち、経由点及び次の経由点における曲率の変化率が零である躍度最小化軌道を、三角関数で近似して目標区分経路を算出する。これにより、追従性悪化や振動が発生を回避し、大きな旋回を伴う軌道において軌道が膨らむことを抑制することが可能となる。
図19の原点O、原点Oにおける姿勢角θ=0°から接点P、接点Pにおける姿勢角θ=90°に至る曲線のうち、原点O及び接点Pにおいて車両の操舵角が零である曲線を考える。図20(b)は、これらの曲線の曲線長Lに対する曲線の曲率ρを示すグラフである。図20(a)は、これらの曲線を示すグラフである。
図20(b)の「三角波」は、曲率ρが曲線長Lに比例する2つのクロソイド曲線を組み合わせたものの曲率を示す。具体的には、図20(b)の「三角波」は、「B1」から「B2」までの間のクロソイド曲線と、「B2」から「B3」までの間のクロソイド曲線とを組み合わせたものである。「B1」、「B2」及び「B3」において曲率の変化率が不連続となる。ただし、図20(a)に示すように、以下に述べる他の2つの曲線に比べて小回りな軌道となる。
図20(b)の「躍度最小化軌道」は、原点O及び接点Pにおいて曲率の変化率が零である躍度最小化軌道の曲率を示す。原点O及び接点Pにおいて曲率の変化率は連続しているが、「三角波」に比べて曲率ρの最大値が大きくなる。よって、図20(a)に示すように、他の2つの曲線に比べて大回りな軌道となる。
これに対して、図20(b)の「三角関数近似」は、原点O及び接点Pにおいて曲率の変化率が零である躍度最小化軌道を三角関数で近似した曲線の曲率を示す。原点O及び接点Pにおける曲率ρの変化率は、「三角波」に比べて緩やかであり、且つ「躍度最小化軌道」に比べて曲率ρの最大値が小さくなる。よって、図20(a)に示すように、以下に示す「躍度最小化軌道」に比べて小回りな軌道となる。詳細には、「三角波」の曲線を基準として、軌道の膨らみを「躍度最小化軌道」の約半分程度に低減することができる。小旋回半径で大きな旋回量が必要な縦列駐車の目標軌道においては、この差による生成可能な軌道の自由度が与える影響は大きい。このように、図20(b)の「三角関数近似」は、他の2つの曲線である「三角波」及び「躍度最小化軌道」の両方の利点を兼ね備えた曲線であると言える。
図20(b)の「躍度最小化軌道」に示す曲率ρは、(8)式に示すように、曲線長(l)の関数として表すことができる。ここで、「L」は、原点Oから接点Pまでの曲線全体の長さを示す。
図20(b)の「三角関数近似」も、(9)式に示すように、曲線長(l)の関数として表すことができる。(9)式は、(8)式の一部を三角関数の一例としての余弦関数で近似したものである。
なお、図20(b)の「三角波」、「躍度最小化軌道」、及び「三角関数近似」の3つの曲線とグラフの縦軸とで囲まれる面積は、(10)式で表され、それぞれの曲線について全て同じ値となる。すなわち、原点Oから接点Pまで進んだ時のヨー角(姿勢角の差θ−θ)は、3つの曲線について同じになる。
次に、図21(b)に示すように、原点Oと接点Pの間で最大曲率を維持する部分、つまり一定の操舵角を保持する部分(操舵角保持部分RC)が含まれる曲線を考える。この場合、三角関数近似部43は、原点Oから操舵角保持部分RCの開始点まで、つまり図21(b)の「B4」から「B5」までを繋ぐ躍度最小化軌道のうち、原点O及び操舵角保持部分RCの開始点における曲率の変化率が零である躍度最小化軌道を、三角関数で近似して目標区分経路を算出する。そして、三角関数近似部43は、操舵角保持部分RCの終了点から接点Pまで、つまり図21(b)の「B6」から「B7」までを繋ぐ躍度最小化軌道のうち、操舵角保持部分RCの終了点及び接点Pにおける曲率の変化率が零である躍度最小化軌道を、三角関数で近似して目標区分経路を算出する。そして、これらの目標区分経路を操舵角保持部分RCを介して繋ぎ合わせることにより、原点Oから接点Pまでの目標区分経路が生成される。
図21(b)の「台形波」は、曲率ρが曲線長Lに比例するクロソイド曲線と円弧を組み合わせたものの曲率を示す。具体的には、図21(b)の「台形波」は、「B4」から「B5」までの間のクロソイド曲線と、「B5」から「B6」までの間の円弧と、「B6」から「B7」までの間のクロソイド曲線とを組み合わせたものである。「B4」〜「B7」において曲率の変化率が不連続となる。
図21(b)の「躍度最小化軌道」は、原点O、操舵角保持部分RCの開始点及び終了点、及び接点Pにおいて曲率の変化率が零である躍度最小化軌道の曲率を示す。操舵角保持部分RCの曲率は「台形波」と同じである。原点Oから接点Pまでの間で曲率の変化率は連続する。また、曲率ρの最大値は、「台形波」と同じになる。
これに対して、図21(b)の「三角関数近似」は、原点Oから操舵角保持部分RCの開始点までの躍度最小化軌道、及び操舵角保持部分RCの終了点から接点Pまでの躍度最小化軌道をそれぞれ三角関数で近似した曲線の曲率を示す。「B4」〜「B7」における曲率ρの変化率は、「台形波」に比べて緩やかである。
図21(b)の「躍度最小化軌道」のうち、原点Oから操舵角保持部分RCの開始点までの躍度最小化軌道の曲率ρは、(11)式で表すことができる。ここで、「ρmax」は操舵角保持部分RCの最大曲率を示し、「L」は原点Oから操舵角保持部分RCの開始点までの曲線長を示す。
図21(b)の「三角関数近似」のうち、原点Oから操舵角保持部分RCの開始点までの曲率ρは、(12)式で表すことができる。(12)式は、(11)式の一部を三角関数の他の例としての正弦関数で近似したものである。
以上説明したように、三角関数近似部43は、経由点設定部41及び円周近似部42により設定された経由点の位置及び経由点における車両の姿勢角に基づいて、経由点から次の経由点までの躍度最小化軌道を三角関数で近似した目標区分経路を算出することができる。そして、三角関数近似部43は、最後の経由点を除く他の経由点の各々について目標区分経路を算出し、これらの目標区分経路を繋ぎ合わせる。これにより、図10に示した初期位置Nsから最適経路R上の各経由点を経由して目標位置Neまで到達する目標経路を生成することができる。
なお、実施形態では、初期位置Nsから目標位置Neの間に1以上の経由点を設定し、経由点毎に目標区分経路を算出し、これらの目標区分経路を繋ぎ合わせて1つの目標経路を生成した。しかし、これに限らず、初期位置Nsと目標位置Neとの間に経由点を設けることなく、三角関数近似部43が、初期位置Nsと目標位置Neの間を繋ぐ目標経路を直接、生成することも可能である。この場合、図2の経路生成部33において、経由点設定部41は不要である。
また、図22に示すように、初期位置Sから目標位置Eまでを繋ぐ任意の経路において、その経路が経由するn−1個の経由点をW(i=1〜n−1)とし、初期位置Sを最初の経由点W0とし、目標位置Eを最後の経由点Wnとする。総ての経由点W〜Wにおける姿勢角θが与えられた場合、図2の経路生成部33は、図22に示すように、それぞれの経由点W間をつなぐ目標区分経路を生成し、これらを繋ぎ合わせた任意の目標経路を生成することができる。
更に、航空機のような3次元空間内を移動する自動運行ビークルでは、一般に水平面上のダイナミクスと鉛直面上のダイナミクスが異なる。そのため、図23(a)に示すように3次元空間における目標経路を生成する場合、水平面(XY平面)HPと鉛直面(YZ平面)VPでは異なる曲率の変化率を用いる必要がある。ここで、先に述べた2次元平面における目標経路の生成を3次元空間における目標経路へ拡張する場合には、3次元空間における目標経路を水平面HP及び鉛直面VPへそれぞれ投影し、水平面HP及び鉛直面VPの各々において、2次元平面における目標経路の生成処理を実行すればよい。具体的には、三角関数近似部43は、先ず、3次元空間における初期位置Ns及び目標位置Neを鉛直面及び水平面の各々へ投影する。そして、投影された鉛直面及び水平面の各々について、初期位置Ns及び目標位置Neにおける曲率の変化率を零とする躍度最小化軌道を三角関数でそれぞれ近似して目標投影経路を算出する。そして、これらの目標投影経路を合成して3次元空間における目標経路を算出する。
また、3次元空間の場合、円周近似部42は、互いに接する2つの円周の代わりに、互いに接する2つの回転楕円体E、Eを用いて原点Oから座標Qまでの経路を近似する。2つの回転楕円体E、Eは、自動運行ビークルの鉛直方向のダイナミクスおよび水平方向のダイナミクスに基づいて決定した長軸及び短軸を持つ楕円体である。2つの回転楕円体E、Eが接する接点P上には、接点Pを含み、且つ2つの回転楕円体E、Eが接する平面Sを設定することができる。そして、接点Pにおける自動運行ビークルの姿勢角ベクトルを、平面S内に設定することができる。
以上説明したように、実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。
三角関数近似部43は、初期位置Nsから目標位置Neまでを繋ぐ躍度最小化軌道のうち、初期位置Ns及び目標位置Neにおける曲率ρの変化率が零である躍度最小化軌道を、三角関数で近似して目標経路を算出することができる。これにより、クロソイド曲線と円弧、直線を組み合わせた経路に比べて、車両の追従性の低下や車両の振動の発生を回避することができる。また、初期位置Ns及び目標位置Neにおける曲率ρの変化率が零である躍度最小化軌道に比べて、軌道が膨らむことを抑制することができる。
三角関数近似部43は、躍度最小化軌道を正弦関数で近似して目標経路を算出することができる。これにより、操舵角保持部分RCを含む場合において、車両の追従性の低下や車両の振動の発生を回避し、軌道の膨らみを抑制することができる。
三角関数近似部43は、躍度最小化軌道を余弦関数で近似して目標経路を算出することができる。これにより、操舵角保持部分RCを含まない場合において、車両の追従性の低下や車両の振動の発生を回避し、軌道の膨らみを抑制することができる。
目標経路は初期位置Nsから目標位置Neまでの間に少なくとも1以上の経由点を通り、初期位置Nsは最初の経由点であり、目標位置Neは最後の経由点である場合、三角関数近似部43は、初期位置から目標位置に至る経由点の各々について、経由点から次の経由点までの躍度最小化軌道を三角関数で近似して目標区分経路を算出し、目標区分経路を繋ぎ合わせて目標経路を生成する。これにより、任意に設定された1以上の経由点を通る目標経路を設定することができる。
目標経路は3次元空間における目標経路であり、三角関数近似部43は、初期位置Ns及び目標位置Neが投影された鉛直面及び水平面の各々について、初期位置Ns及び目標位置Neにおける曲率ρの変化率を零とする躍度最小化軌道を三角関数でそれぞれ近似して目標投影経路を算出することができる。そして、目標投影経路を合成して3次元空間における目標経路を算出することができる。これにより、3次元空間における目標経路の生成においても、自動運行ビークルの追従性の低下や自動運行ビークルの振動の発生を回避し、軌道の膨らみを抑制することができる。
目標経路生成装置は、少なくとも1以上の経由点及び経由点における自動運行ビークルの姿勢角を設定する経由点設定部41を更に備えていてもよい。経由点設定部41は、初期位置Nsから目標位置Neまでの間に存在する障害物を複数の凸領域102に分割して各凸領域102の重心点の位置を求め、重心点を母点103とするボロノイ図及びドロネー図を用いて経由点及び自動運行ビークルの姿勢角を設定することができる。これにより、任意に作成された障害物マップに対して、障害物101と衝突せずに初期位置Nsから目標位置Neまで到達する最適経路Rを検索することができる。そして、最適経路Rが経由する経由点及び各経由点における姿勢角を設定することができる。
以上、実施形態に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
33…経路生成部
41…経由点設定部
42…円周近似部
43…三角関数近似部
101…障害物
102…凸領域
103…ドロネー点(母点)
104…ボロノイ境界
105…ドロネー辺
106…ボロノイ点
θ…姿勢角
HP…水平面
Ne…目標位置
Ns…初期位置
VP…鉛直面

Claims (7)

  1. 自動運行ビークルの初期位置から目標位置までの目標経路を生成する目標経路生成装置であって、
    初期位置から目標位置までを繋ぐ躍度最小化軌道のうち、前記初期位置及び目標位置における曲率の変化率が零である躍度最小化軌道を、三角関数で近似して前記目標経路を算出する三角関数近似部
    を備えることを特徴とする目標経路生成装置。
  2. 請求項1に記載の目標経路生成装置において、
    前記三角関数近似部は、前記躍度最小化軌道を正弦関数で近似して前記目標経路を算出することを特徴とする目標経路生成装置。
  3. 請求項1に記載の目標経路生成装置において、
    前記三角関数近似部は、前記躍度最小化軌道を余弦関数で近似して前記目標経路を算出することを特徴とする目標経路生成装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の目標経路生成装置において、
    前記目標経路は前記初期位置から前記目標位置までの間に少なくとも1以上の経由点を通り、前記初期位置は最初の経由点であり、前記目標位置は最後の経由点であり、
    前記三角関数近似部は、前記最後の経由点を除く他の経由点の各々について、経由点から次の経由点までの前記躍度最小化軌道を三角関数で近似して前記目標区分経路を算出し、前記目標区分経路を繋ぎ合わせて前記目標経路を生成する
    ことを特徴とする目標経路生成装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の目標経路生成装置において、
    前記目標経路は3次元空間における目標経路であり、
    前記三角関数近似部は、前記初期位置及び目標位置が投影された鉛直面及び水平面の各々について、前記初期位置及び目標位置における曲率の変化率を零とする躍度最小化軌道を三角関数でそれぞれ近似して目標投影経路を算出し、前記目標投影経路を合成して前記3次元空間における目標経路を算出する
    ことを特徴とする目標経路生成装置。
  6. 請求項4に記載の目標経路生成装置において、
    前記少なくとも1以上の経由点及び前記経由点における前記自動運行ビークルの姿勢角を設定する経由点設定部を更に備え、
    前記経由点設定部は、前記初期位置から前記目標位置までの間に存在する障害物を複数の凸領域に分割して前記各凸領域の重心点の位置を求め、前記重心点を母点とするボロノイ図及びドロネー図を用いて前記少なくとも1以上の経由点及び前記姿勢角を設定する
    ことを特徴とする目標経路生成装置。
  7. 自動運行ビークルの初期位置から目標位置までの目標経路を生成する目標経路生成方法であって、
    初期位置から目標位置までを繋ぐ躍度最小化軌道のうち、前記初期位置及び目標位置における曲率の変化率が零である躍度最小化軌道を三角関数で近似して前記目標経路を算出する
    ことを特徴とする目標経路生成方法。
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