JP2014024299A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のヘッドのメンテナンスを確実に行うことが可能なインクジェットプリンタを提供する。
【解決手段】メインタンクに接続された主流路と主流路から分岐した複数の分岐流路を介して複数のヘッドにインクが供給されるインクジェットプリンタにおいて、大気開放バルブが閉鎖された状態で、パージ対象のヘッドに対応する分岐流路に設けられた分岐流路バルブが開放され、その他の分岐流路バルブが閉鎖された後(S55)、吸引ポンプにより、パージ対象のヘッドからインクが吸引される(S57〜S59)。吸引停止から時間T2が経過すると(S62:YES)、分岐流路バルブの開閉状態は変更せずに大気開放バルブが開放される(S66)。次のパージ対象のヘッドに応じて分岐流路バルブを開閉し、インクを吸引した後、大気開放バルブを開放する処理が、残りの全てのヘッドに対して順に繰り返される。
【選択図】図6

Description

本発明は、複数のヘッドを用いて印刷を行うインクジェットプリンタに関する。
一般に、インクジェットプリンタ(以下、単にプリンタという)のヘッドには、プリンタのカートリッジ装着部に装着されたインクカートリッジから、インク供給用チューブを介してインクが供給される。プリンタが複数のヘッドを備える場合、複数のインクカートリッジに夫々接続された独立したインク供給チューブを介して、複数のヘッドにインクが供給されるのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。つまり、複数のヘッドと同じ数だけ、インクカートリッジが使用される。
特開2006−35658号公報
一方、プリンタに装着されるインクカートリッジの個数を減らせば、プリンタのカートリッジ装着部の部品点数も減らせるので、プリンタの製造コストを低減することができる。この場合、1つのインクカートリッジに1本のインク供給チューブを接続し、更に、このインク供給チューブを複数に分岐させて、複数のヘッドへインクを供給することが考えられる。かかる構成では、複数のヘッド間はインク供給チューブを介して連通した状態となる。従って、ヘッド内の異物や気泡等を除去するメンテナンスを行うために、何れかのヘッドに対して吸引パージが行われると、吸引パージの対象のヘッドではパージ圧が十分に低下しなかったり、他のヘッドではノズルに形成されるメニスカスが破壊されてしまったりする可能性がある。その結果、ヘッドのメンテナンスが不十分になり、印字品質が低下する場合が生じうる。
本発明は、複数のヘッドのメンテナンスを確実に行うことが可能なインクジェットプリンタを提供することを目的とする。
本発明の第一態様に係るインクジェットプリンタは、主流路と、複数のヘッドと、複数の分岐流路と、複数の切替機構と、吸引機構と、制御部とを備える。前記主流路は、インクを収容するインク収容部に一端が接続された又は接続可能な前記インクの流路である。前記複数のヘッドは、前記インクを吐出可能に構成された吐出部を夫々備える。前記複数の分岐流路は、一端が前記主流路に接続され、且つ、他端が前記複数のヘッドの夫々に接続されている。前記複数の切替機構は、前記主流路と前記複数の分岐流路との接続部と前記複数のヘッドの間のいずれかの位置に夫々配置され、前記複数の分岐流路を夫々個別に開閉可能に構成されている。前記吸引機構は、前記複数のヘッドのうち少なくとも1つの吐出部から前記インクを吸引可能に構成されている。前記制御部は、前記複数の切替機構の開閉制御を行うように構成されている。前記制御部は、前記吸引機構が前記インクを吸引する場合、前記複数の切替機構のうち、前記複数のヘッドのうちで吸引対象とされたヘッドに接続された分岐流路に対応する切替機構を開放し、且つ、前記複数の切替機構のうち他の全ての切替機構を閉鎖する。
第一態様のインクジェットプリンタでは、吸引機構が複数のヘッドのうち少なくとも1つの吐出部からインクを吸引する場合、吸引対象とされたヘッドに接続された分岐流路に対応する切替機構のみが開放され、他の全ての切替機構が閉鎖される。よって、複数のヘッドが分岐流路と主流路を介して連通した状態になることがない。従って、吸引中は、対応する切替機構が閉鎖されたヘッドの圧力を適切に低下させることができると同時に、他のヘッドで吐出部に形成されるメニスカスが破壊されることを防止することができる。これにより、インク収容部から、主流路と複数の分岐流路を介して複数のヘッドの夫々にインクを供給可能なインクジェットプリンタにおいて、複数のヘッドのメンテナンスを確実に行うことができる。
本発明の第二態様に係るインクジェットプリンタは、主流路と、複数のヘッドと、複数の分岐流路と、循環路と、複数の分岐流路切替機構と、循環路切替機構と、制御部とを備える。前記主流路は、インクを収容するインク収容部に一端が接続された又は接続可能な前記インクの流路である。前記複数のヘッドは、前記インクを吐出可能に構成された吐出部を夫々備える。前記複数の分岐流路は、一端が前記主流路に接続され、且つ、他端が前記複数のヘッドの夫々に接続されている。前記循環路は、一端が前記主流路に接続され、且つ、他端が前記インク収容部に接続された又は接続可能な前記インクの流路である。前記複数の分岐流路切替機構は、前記主流路と前記複数の分岐流路との接続部と前記複数のヘッドの間のいずれかの位置に夫々配置され、前記複数の分岐流路を夫々個別に開閉可能に構成されている。前記循環路切替機構は、前記主流路と前記循環路との接続部と前記インク収容部の間のいずれかの位置に配置され、前記循環路を開閉可能に構成されている。前記制御部は、前記複数の分岐流路切替機構および前記循環路切替機構の開閉制御を行うように構成されている。前記制御部は、前記複数のヘッドを用いて印刷が行われる場合、前記複数の分岐流路切替機構を開放し、且つ、前記循環路切替機構を閉鎖させる。また、前記制御部は、前記インク収容部と前記ヘッドの間で前記インクが循環される場合、前記複数の分岐流路切替機構を閉鎖し、且つ、前記循環路切替機構を開放する。
第二態様のインクジェットプリンタでは、印刷時には、複数の分岐流路切替機構が全て開放される一方、循環路切替機構が閉鎖される。よって、この時、インク収容部から主流路および分岐流路を介して複数のヘッドにインクが供給可能となる。また、インクの循環時には、複数の分岐流路切替機構が全て閉鎖される一方、循環路切替機構が開放される。よって、主流路および循環路を介してインク収容部のインクが循環可能である。つまり、インクジェットプリンタは、印刷時以外で必要に応じてインクを循環させることにより、インク収容部内のインクを攪拌することができる。これにより、インクが顔料を含む場合でも、インク収容部内でインクの顔料の沈殿を抑制することができる。
インクジェットプリンタ1の斜視図である。 ヘッドユニット5の底面図である。 インクジェットプリンタ1におけるインクの流路の説明図である。 インクジェットプリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。 インクジェットプリンタ1のメイン処理のフローチャートである。 メイン処理で行われるパージ処理のフローチャートである。 別の実施形態に係るパージ処理のフローチャートである。 更に別の実施形態に係るパージ処理のフローチャートである。 分岐流路バルブ221〜224の配置位置の変形例の説明図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成などは、単なる説明例である。
まず、図1および図2を参照して、インクジェットプリンタ(以下、単にプリンタという)1の概略構成について説明する。なお、図1の上方、下方、右下方、左上方、右上方、左下方が、夫々、インクジェットプリンタ1の上方、下方、前方、後方、右方、左方である。
図1に示すように、プリンタ1は、平板状のベース2を備えている。ベース2の上方には、一対のガイドレール3が左右方向に架設されている。ガイドレール3には、キャリッジ4がガイドレール3に沿って左右方向に移動可能に支持されている。キャリッジ4は、キャリッジモータ124(図4参照)や図示しない伝達機構を含むキャリッジ駆動機構によって、ガイドレール3に沿って左右方向に移動される。キャリッジ4の下部には、図2に示す4つのヘッド51、52、53、54(51〜54)を含むヘッドユニット5が固定されている。キャリッジ4は、ヘッド51〜54を支持する支持体である。以下では、ヘッド51〜54を総称する場合、または何れかを特定しない場合には、ヘッド50という。
図2に示すように、ヘッドユニット5に搭載された各ヘッド50の底面には、複数個の微細なノズルの吐出口59が2列で設けられている。実際には各ヘッド50には128個のノズルが設けられているが、図2では、図の簡略化のため、実際の個数よりも少ない数の吐出口59が図示されている。詳細は図示しないが、各ヘッド50に供給されたインクは、印刷時に、ヘッド50内の吐出チャンネルに設けられた圧電素子の駆動によって、ノズルの吐出口59から下向きに吐出される。
図1に示すように、ガイドレール3の右端下方には、ヘッド50のメンテナンスを行うメンテナンス機構20が設けられている。メンテナンス機構20の詳細については後述する。
ベース2とガイドレール3との上下方向における間には、プラテン装置10が設けられる。プラテン装置10は、前後方向に延びる一対のガイドレール11と、平面視五角形の板状に形成されたプラテン12と、プラテン12の下方に設けられた平面視長方形状のトレイ13と、プラテン12の上方に設けられ、トレイ13の外周縁と略同一形状に形成された枠14とを備える。ガイドレール11はプラテン12、トレイ13および枠14を前後方向に移動可能に支持する。プラテン12等は、プラテンモータ125(図4参照)や図示しない伝達機構を含むプラテン駆動機構によって、ガイドレール11に沿って前後方向に移動される。プラテン12上には、例えばTシャツなどの布帛が印刷媒体として載置される。トレイ13は、プラテン12に載置されたTシャツのそで等が下方に落ちることを防止する。枠14は印刷媒体をプラテン12に固定する。
また、ベース2の上面の右前部には、操作パネル8が設けられている。操作パネル8には、各種情報を表示するディスプレイ81と、ユーザがプリンタ1の各種動作に関する指示を入力するための操作ボタン82が設けられている。
図1では図示されていないが、ベース2の右方には、ヘッド50に供給されるインクを収容するメインタンク6が配置されている。以下、図3を参照して、プリンタ1におけるインクの流路について説明する。なお、本実施形態では、メインタンク6には白インクが貯留されており、前述の4つのヘッド51〜54の夫々にメインタンク6から白インクが供給される例を例示する。
図3に示すように、本実施形態のインクの流路は、主流路201、循環路206、分岐流路211、212、213、214(211〜214)、および排出路240を含む。主流路201は、メインタンク6からキャリッジ4までインクを導く流路である。循環路206は、主流路201と接続して、メインタンク6から流出して再びメインタンク6へ戻るインクの流路を形成する流路である。分岐流路211〜214は、主流路201から分岐し、4つのヘッド51、52、53、54の夫々にインクを導く流路である。排出路240は、パージによってヘッド50から排出されたインクの流路である。なお、パージとは、吸引によってヘッド50から強制的に異物や気泡等を含むインクを排出させる動作である。
本実施形態では、主流路201、循環路206、分岐流路211〜214、および排出路240は、全て可撓性を有するチューブによって形成される筒状の流路である。主流路201を形成するチューブの直径は、少なくとも分岐流路211〜214の各々の直径よりも大きい。つまり、主流路201の断面積は、分岐流路211〜214の各々の断面積よりも大きい。以下、各流路の詳細について説明する。
主流路201の一端は、メインタンク6に接続されている。主流路201はキャリッジ4まで延び、その他端は、キャリッジ4に搭載された循環路バルブ260を介して循環路206に接続されている。循環路206は、一端が循環路バルブ260で主流路201に接続され、他端がメインタンク6に接続されている。循環路バルブ260は、主流路201と循環路206との間を連通状態および遮断状態との間で切り替えることができる開閉バルブである。本実施形態では、循環路バルブ260には、後述するCPU101(図4参照)によって開閉制御される電磁弁が採用されている。また、循環路206の途中には、メインタンク6から主流路201、循環路206を通ってメインタンク6へインクを循環させる循環ポンプ265が設けられている。
主流路201には、循環路206と接続する循環路バルブ260よりもメインタンク6側で、4つの分岐流路211〜214の一端が夫々接続されている。分岐流路211の他端は、ヘッド51に接続されている。分岐流路212の他端は、ヘッド52に接続されている。分岐流路213の他端は、ヘッド53に接続されている。分岐流路214の他端は、ヘッド54に接続されている。
キャリッジ4には、循環路バルブ260の他、4つの分岐流路バルブ221、222、223、224(221〜224)が搭載されている。分岐流路バルブ221〜224は、夫々分岐流路211〜214に対応して設けられ、分岐流路211〜214を夫々個別に開閉可能に構成されている。本実施形態では、分岐流路バルブ221〜224には、後述するCPU101によって開閉制御される電磁弁が採用されている。
排出路240は、パージを行うメンテナンス機構20に設けられている。ここで、メンテナンス機構20の詳細について説明する。メンテナンス機構20は、キャップ支持部230と、キャップ231、232、233、234(231〜234)と、分岐排出路241、242、243、244(241〜244)と、主排出路245と、分岐排出路バルブ251、252、253、254(251〜254)と、吸引ポンプ255と、廃液タンク7と、大気開放バルブ256とを備える。なお、排出路240は、分岐排出路241〜244および主排出路245の総称である。
キャップ231〜234は、4つのヘッド51〜54に夫々対応して設けられ、キャップ支持部230によって一体的に支持されている。キャップ支持部230は、キャップモータ45(図4参照)により駆動されるキャップ移動機構(図示略)によって上下動可能に構成されており、後述するCPU101によって移動制御される。パージ時にガイドレール3の右端にヘッドユニット5が位置する状態でキャップ支持部230が図3に示すように上方に移動されると、キャップ231〜234は、吐出口59(図2参照)が設けられたヘッド51〜54の底面を夫々キャッピングする。この時のキャップ支持部230の位置をパージ位置という。パージ時以外には、キャップ支持部230は、パージ時および待機時はパージ位置に移動され、それ以外の時は、キャップ231〜234がヘッドユニット5から離間する待機位置に維持される。
分岐排出路241〜244は、夫々、キャップ231〜234の内部に開口するように一端がキャップ231〜234に接続され、他端が主排出路245に接続されている。主排出路245は、分岐排出路241〜244が接続されているのとは反対側の一端が廃液タンク7に接続されている。
分岐排出路241〜244の途中には、夫々、分岐排出路241〜244を個別に開閉可能に構成された分岐排出路バルブ251〜254が設けられている。主排出路245の途中には、ヘッド50から排出路240を介してインクを吸引し、廃液タンク7へ送る吸引ポンプ255が設けられている。主排出路245と分岐排出路241〜244との接続部と、吸引ポンプ255との間には、主排出路245の内部と外部とを連通状態および遮断状態の間で切り替え可能に構成された大気開放バルブ256が設けられている。本実施形態では、分岐排出路バルブ251〜254および大気開放バルブ256には、後述するCPU101によって開閉制御される電磁弁が採用されている。
プリンタ1の動作に応じて、各種バルブ(循環路バルブ260、分岐流路バルブ221〜224、分岐排出路バルブ251〜254、大気開放バルブ256)が開閉制御されることで、インクの流路(主流路201、循環路206、分岐流路211〜214、排出路240)のうちどの流路をインクが流れるかが変更される。
ヘッド51〜54を用いた印刷時には、循環路バルブ260は閉鎖され、主流路201と循環路206との間が遮断される。また、分岐流路バルブ221〜224の全てが開放される。この状態でメインタンク6から主流路201および分岐流路211〜214を介してヘッド51〜54の全てにインクが供給され、印刷が行われる。キャップ支持部230は待機位置にあり、排出路240にインクは排出されない。
インクの循環時には、循環路バルブ260は開放され、主流路201と循環路206との間が連通する。一方、分岐流路バルブ221〜224は全て閉鎖され、主流路201からヘッド50へのインクの流れは遮断される。この状態で、インクは、メインタンク6から主流路201と循環路206を通ってメインタンク6へ循環される。キャップ支持部230はパージ位置にあり、排出路240にインクは排出されない。
何れかのヘッド50に対してメンテナンス機構20を用いてパージが行われる時には、循環路バルブ260は閉鎖され、主流路201と循環路206との間が遮断される。キャップ支持部230がパージ位置に移動され、パージ対象のヘッド50に応じた分岐流路バルブ221〜224、分岐排出路バルブ251〜254、および大気開放バルブ256が適切なタイミングで開閉される。これにより、インクはヘッド50から分岐排出路241〜244の何れかと主排出路245を通って廃液タンク7に排出される。これらの処理の詳細については後述する。
図4を参照して、プリンタ1の電気的構成について説明する。プリンタ1には、プリンタ1全体の制御を司る主制御回路100と、ヘッド50、キャリッジ4、プラテン装置10等を含む印刷機構の制御を行う印刷機構制御回路120と、操作パネル8の制御を行う操作パネル制御回路131と、メンテナンス機構20の制御を行うメンテナンス機構制御回路140とが設けられている。
主制御回路100は、CPU101と、CPU101に夫々バス105を介して接続されたROM102、RAM103、およびフラッシュROM104を含む。ROM102は、CPU101が実行する各種の制御プログラム等を記憶する。RAM103は、各種データを一時的に記憶する。フラッシュROM104は、データの書き込み及び消去が可能な不揮発性メモリである。CPU101には、バス105を介して、印刷機構制御回路120と、操作機構制御回路130と、メンテナンス機構制御回路140が接続されている。さらに、バス105には、通信処理部107が接続されている。プリンタ1には、通信処理部107を介して、印刷データを作成し、プリンタ1に送信する外部機器108が接続可能である。外部機器108は、例えば、パーソナルコンピュータ等の汎用の情報処理装置である。
印刷機構制御回路120は、ヘッド50、キャリッジモータ124、プラテンモータ125に夫々接続された駆動回路121、122、123を含む。CPU101は、駆動回路121を介してヘッド50の各吐出チャンネルに設けられた圧電素子(図示略)を駆動制御する。CPU101は、駆動回路122を介してキャリッジモータ124を駆動制御することで、キャリッジ4を左右方向に移動制御する。CPU101は、駆動回路123を介してプラテンモータ125を駆動制御することで、プラテン12等を前後方向に移動制御する。
操作パネル制御回路131は、操作パネル8に接続されている。CPU101は、操作パネル制御回路131を介して操作ボタン82からの入力を受け付けるとともに、ディスプレイ81に画像を表示させる。
メンテナンス機構制御回路140は、キャップモータ45、循環ポンプモータ46、吸引ポンプモータ47に夫々接続された駆動回路141、142、143と、循環路バルブ260、分岐流路バルブ221〜224、分岐排出路バルブ251〜254、大気開放バルブ256に夫々接続された制御回路144、145、146、147を含む。
CPU101は、駆動回路141を介してキャップモータ45を駆動制御することでキャップ移動機構を駆動し、キャップ支持部230を上下動させる。CPU101は、駆動回路142を介して循環ポンプモータ46を駆動制御する。CPU101は、駆動回路143を介して吸引ポンプモータ47を駆動制御する。CPU101は、制御回路144を介して循環路バルブ260を開閉制御する。CPU101は、制御回路145を介して分岐流路バルブ221〜224の夫々を開閉制御する。制御回路146を介して分岐排出路バルブ251〜254の夫々を開閉制御する。CPU101は、制御回路147を介して大気開放バルブ256を開閉制御する。
図5および図6を参照して、プリンタ1で行われるメイン処理について説明する。プリンタ1の電源がオンにされると、CPU101は、ROM102に記憶された制御プログラムを読み出す。CPU101は、制御プログラムに含まれるコンピュータ読取り可能な指示に従って、図5に示すメイン処理を実行する。メイン処理は、プリンタ1の電源がオフにされると終了する。
図5に示すように、CPU101はまず、初期化処理を行う(S1)。具体的には、CPU101は、RAM103の記憶エリアをクリアする処理等を行う。CPU101は、操作パネル8から入力がない間は待機する(S2:NO、S2)。CPU101は、ユーザによって操作パネル8の操作ボタン82が押圧され、何らかの入力があったことを検知すると、入力された指示に応じた処理を行う(S30、S40、S50、S90)。
印刷処理実行の指示が入力された場合(S3:YES)、CPU101は、通信処理部107を介して外部機器108から送信され、RAM103に記憶されている印刷データに基づいて印刷処理を行う(S30)。具体的には、CPU101はまず、駆動回路122、123を駆動してキャリッジ4、プラテン12等を初期位置に移動させる。また、駆動回路141を駆動してキャップ支持部230を待機位置へ移動させる。また、CPU101は、制御回路144、145を介して循環路バルブ260を閉鎖し、分岐流路バルブ221〜224を全て開放する。これにより、メインタンク6内のインクは、主流路201および分岐流路211〜214を介して4つのヘッド51〜54全てに供給される。
その後、CPU101は、印刷データに基づいて駆動回路121〜123を制御し、ヘッド50が搭載されたキャリッジ4を左右方向に走査しながら吐出口59からインクを吐出させた後、プラテン12を前後方向に走査する処理を繰り返すことで、プラテン12上に載置された印刷媒体上に印刷を行う。CPU101は、印刷処理の終了後、S2の処理に戻る。なお、前述したように、主流路201の断面積は、分岐流路211〜214の断面積よりも大きい。従って、印刷時の圧力損失を少なくすることができ、印刷品質の低下を防止することができる。
循環処理実行の指示が入力された場合(S3:NO、S4:YES)、CPU101は、メインタンク6に貯留されたインクを主流路201、循環路206を介して循環させる循環処理を行う(S40)。本実施形態でメインタンク6に貯留されている白インクは、顔料(例えば、酸化チタン顔料)を含む。このようなインクでは、顔料がインクの液体中に沈殿しやすい。よって、例えば、1日で最初にプリンタ1を使用する時や、後述のパージ処理の前等に、顔料の沈殿を防止するために循環処理が行われる。
循環処理では、CPU101はまず、制御回路144、145を介して循環路バルブ260を開放し、分岐流路バルブ221〜224を全て閉鎖する。これにより、メインタンク6から主流路201と循環路206を経てメインタンク6に戻るインクの流路が形成されるとともに、分岐流路211〜214が閉鎖されるので、ヘッド51〜54にはインクが供給不能の状態となる。
CPU101は、その後、駆動回路142を介して循環ポンプ265の駆動を開始する。これにより、メインタンク6から流出し、主流路201と循環路206を経てメインタンク6に戻るインクの流れが生じる。その結果、メインタンク6内のインクが攪拌され、インク中の顔料が液体中に分散される。CPU101は、循環を継続する時間として予め定められた時間、またはユーザによって指定された時間が経過すると、循環ポンプ265の駆動を停止する。CPU101は、循環処理の終了後、S2の処理に戻る。
パージ処理実行の指示が入力された場合(S3:NO、S4:NO、S5:YES)、CPU101は、後で詳述するパージ処理を実行して(S50)、S2の処理に戻る。印刷処理実行、循環処理実行、パージ処理実行以外の指示が入力された場合(S3:NO、S4:NO、S5:NO)、CPU101は、入力された指示に応じたその他の処理を行って(S90)、S2の処理に戻る。
図6を参照して、パージ処理の詳細について説明する。パージ処理では、CPU101はまず、制御回路147を介して大気開放バルブ256を開放する(S51)。これにより、排出路240は、その内部と外部とが連通した状態となる。CPU101は、駆動回路141を介してキャップ支持部230をパージ位置にない場合はパージ位置(図3参照)へ上昇させ、キャップ231〜234を下方からヘッド51〜54の夫々に当接させ、キャッピングする(S52)。
続いてCPU101は、RAM103に用意したカウンタの値nに1をセットする(S53)。nは、4つのヘッド51〜54のうち、順にパージ対象とされるヘッドを特定するための変数である。なお、本実施形態のパージ処理は、4つのヘッド50全てに対して、ヘッド51〜54の順でパージが行われる例である。よって、S53では、最初のパージ対象として、ヘッド51が設定される。CPU101は、制御回路146を介して大気開放バルブ256を閉鎖する(S54)。これにより、排出路240は、その内部と外部とが遮断された状態となる。
この状態で、CPU101は、制御回路145を介して分岐流路バルブ221〜224をパージ対象のヘッド50に応じて開閉する(S55)。具体的には、パージ対象とされたヘッド50に対応する分岐流路211〜214の1つに設けられた分岐流路バルブ221〜224の1つを開放し、その他の3つを全てを閉鎖する。最初の処理では、S55では、ヘッド51に対応する分岐流路バルブ221のみが開放され、分岐流路バルブ222〜224が閉鎖される。これにより、パージ対象のヘッド51のみが、分岐流路211を介して主流路201と連通する。
CPU101は更に、制御回路146を介して分岐排出路バルブ251〜254をパージ対象のヘッド50に応じて開閉する(S56)。具体的には、パージ対象とされたヘッド50に対応する分岐排出路241〜244の1つに設けられた分岐排出路バルブ251〜254の1つを開放し、その他の3つを全てを閉鎖する。最初の処理では、S56では、ヘッド51に対応する分岐排出路バルブ251のみが開放され、分岐排出路バルブ252〜254が閉鎖される。これにより、パージ対象のヘッド51をキャッピングするキャップ231に接続する分岐排出路241のみが主排出路245と連通する。
続いて、CPU101は、駆動回路143を介して吸引ポンプ255の駆動を開始する(S57)。パージ対象がヘッド51の場合、ヘッド51に対応する分岐流路バルブ221と分岐排出路バルブ251のみが開放され、他は閉鎖された状態で、吸引ポンプ255によって、ヘッド51から、異物や気泡を含むインクが吸引される。吸引されたインクは、分岐排出路241および主排出路245を通って廃液タンク7に回収される。
CPU101は吸引ポンプ255の駆動開始と共に、タイマ(図示略)を用いて経過時間の計測を開始する。CPU101は、吸引ポンプ255の駆動開始から時間T1が経過しない間は、吸引を継続する(S58:NO、S58)。時間T1は、予め定められ、フラッシュROM104に記憶されていてもよいし、ユーザによって設定されてもよい。時間T1が経過すると(S58:YES)、CPU101は、タイマをリセットし、吸引ポンプ255の駆動を停止して、パージ対象のヘッド50に対するパージを終了する(S59)。また、CPU101は、タイマ(図示略)による吸引ポンプ255の駆動停止からの経過時間の計測を開始する。
なお、前述のように、吸引開始前に、分岐流路バルブ221〜224のうち、パージ対象とされたヘッド50に対応する1つのみが開放され、他は全て閉鎖されている。これにより、吸引中にパージ対象のヘッド50と他のヘッド50とが分岐流路211〜214と主流路201を介して連通し、これらの間でインクが流動することを防止できる。従って、吸引中は、パージ対象のヘッド50の圧力を適切に低下させることができると同時に、他のヘッドで吐出部に形成されるメニスカスが破壊されることを防止することができる。
CPU101は、カウンタの値nが、ヘッドの数Nと等しいか否かを判断する(S60)。nがNよりも小さければ(S60:NO)、N個のヘッドのうち少なくとも1つはパージがされていない状態である。本実施形態では、ヘッドの数Nは4である。ヘッド51のパージが終了した時点では、カウンタの値nは1であり、Nより小さい(S60:NO)。このような場合、CPU101は、nに1を加算することで(S61)、次のパージ対象のヘッド50を設定する。前述の例では、ヘッド52がパージ対象とされる。
次のパージ対象を設定すると、CPU101は、CPU101は、吸引ポンプ255の駆動停止から時間T2が経過したか否か判断する(S62)。時間T2は、吸引中に負圧となっていたパージ対象のヘッド51内部の圧力が、吸引停止後に流路内のインクが徐々に移動することによって、ほぼ大気圧に戻る程度の時間である。時間T2は、予め定められ、フラッシュROM104に記憶されていてもよいし、ユーザによって設定されてもよい。CPU101は、時間T2が経過しない間は待機する(S62:NO)。時間T2が経過すると(S62:YES)、CPU101は、タイマをリセットし、制御回路147を介して大気開放バルブ256を開放する(S66)。その後、CPU101は、S54の処理に戻って大気開放バルブ256を閉鎖する。
ヘッド51をパージ対象として吸引が行われた場合、吸引中は、ヘッド51内部は負圧となる。よって、S59〜S66では、吸引ポンプ255の駆動を停止すると、駆動発生源が無くなるため、排出路240では、ヘッド51側から分岐排出路バルブ251側へ向かう方向にインクがわずかに流動する。また、ヘッド51をパージ対象として吸引が行われた場合、吸引中はヘッド51に対応する分岐流路バルブ221は開放されているので、分岐流路211内も負圧となる。S59〜S66では、吸引ポンプ255の駆動を停止すると、駆動発生源が無くなるため、分岐流路211内のインクは、主流路201内でわずかに流動する。加えて、吸引中は、分岐流路212〜214内でも、閉鎖された分岐流路バルブ222〜224までの部分も負圧になっている。S59〜S66では、吸引ポンプ255の駆動を停止すると、駆動発生源が無くなるため、大気圧に戻るように主流路201でもインクの流動がわずかに生じる。分岐流路212〜214内でも、閉鎖された分岐流路バルブ222〜224までの部分では、インクの流動がわずかに生じる。
このように、分岐流路バルブ221〜224のうち、パージ対象とされたヘッド50に対応する1つのみが開放され、他は全て閉鎖された状態で、吸引後に大気開放バルブ256を開放することで、分岐流路211〜214の一部と主流路201内でインクの流動を生じさせることができる。これにより、分岐流路211〜214の一部と主流路201のインクの詰まりを防止することができる。
続いて、CPU101は、次のパージ対象とされたヘッド50に応じて分岐流路バルブ221〜224と分岐排出路バルブ251〜254を開閉する(S55〜S56)。カウンタの値nが2とされている場合、ヘッド52に対応する分岐流路バルブ222と分岐排出路バルブ252が開放され、その他の分岐流路バルブ221、223、224と、分岐排出路バルブ251、253、254は全て閉鎖される。前述のように、吸引ポンプ255による吸引が行われる(S57〜S59)。カウンタの値nは2であり、カウンタの値nがヘッドの数Nの4より小さいので(S60:NO)、次のパージ対象が設定され、同様にして、処理が繰り返される。
ヘッド54をパージ対象として吸引ポンプ255による吸引が終了すると、カウンタの値nは4であり、カウンタの値nがヘッドの数Nの4と等しい(S60:YES)。この場合、CPU101は、大気開放バルブ256を開放し(S71)、全ての分岐流路バルブ221〜224を開放する(S72)。その後、CPU101は、駆動回路141を介してキャップ支持部230を待機位置へ下降させることで、キャッピングを解除する(S73)。図6に示すパージ処理は終了する。
以上に説明したように、本実施形態のプリンタ1では、1つのメインタンク6に収容されたインクが、主流路201および主流路201から分岐する4つの分岐流路211〜214を介して4つのヘッド51〜54に供給可能である。分岐流路211〜214の途中には、夫々、個別に開閉可能な分岐流路バルブ221〜224が設けられている。また、プリンタ1では、主流路201と循環路206を用いてメインタンク6に貯留されたインクを循環可能である。CPU101は、印刷処理時には、循環路バルブ260を閉鎖し、分岐流路バルブ221〜224を全て開放して、全てのヘッド51〜54にインクを供給する。また、循環処理時には、循環路バルブ260を開放し、分岐流路バルブ221〜224を全て閉鎖して、インクを循環させてメインタンク6内のインクを攪拌する。このように、各種バルブを適切に切り替えることで、2つの異なる処理を効率的に行うことができる。
また、パージ処理時には、CPU101は、パージ対象のヘッド50に応じて分岐流路バルブ221〜224を適切に開閉制御することで、パージ対象のヘッド50内の圧力を適切に低下させ、且つ、他のヘッド50で吐出口59に形成されるメニスカスが破壊されることを防止することができる。よって、プリンタ1によれば、4つのヘッド50のメンテナンスを確実に行うことができる。
更には、CPU101は、適切なタイミングで分岐流路バルブ221〜224と大気開放バルブ256を開閉することで、インクを流動させ、分岐流路211〜214および主流路201におけるインクの詰まりを防止することができる。
図7を参照して、本発明の別の実施形態について説明する。以下の実施形態では、プリンタ1の構成およびメイン処理の内容は、前述の実施形態(図1〜図5参照)と同じであるため、説明は省略する。また、パージ処理は、最初のヘッド50の処理後の、分岐流路バルブ221〜224、分岐排出路バルブ251〜254、大気開放バルブ256の開閉制御の内容が異なるのみで、その他の処理は、前述の実施形態のパージ処理(図6参照)と同じである。よって、以下では、同じ処理内容のステップについては図中に同じステップ番号を付して説明を省略または簡略化し、内容が異なる処理についてのみ説明する。
図7に示すように、最初にパージ対象とされるヘッド51については、前述の実施形態と同じS51〜S62の処理が行われる。その後、本実施形態では、前述の実施形態とは異なり、大気開放バルブ256を開放する前に、次のパージ対象のヘッド52に応じて分岐流路バルブ221〜224が開閉され(S63)、分岐排出路バルブ251〜254が開閉される(S64)。具体的には、ヘッド52に対応する分岐流路バルブ222および分岐排出路バルブ252のみが開放されて、他の分岐流路バルブ221、223、224および分岐排出路バルブ251、253、254は閉鎖される。
続いて、大気開放バルブ256が開放された後(S66)、再び閉鎖され(S67)、処理はS57に戻り、ヘッド52に対するパージが行われる(S57〜S60)。その後も同様にして、ヘッド53、54に対する処理が繰り返された後、パージ処理は終了する。
図8を参照して、本発明の更に別の実施形態について説明する。以下の実施形態では、プリンタ1の構成およびメイン処理の内容は、図1〜図5を参照して説明した実施形態(図1〜図5参照)と同じであるため、説明は省略する。また、パージ処理は、最初のヘッド50の処理後の、分岐流路バルブ221〜224、分岐排出路バルブ251〜254、大気開放バルブ256の開閉制御の内容が異なるのみで、その他の処理は、前述の実施形態のパージ処理(図6参照)と同じである。よって、以下では、同じ処理内容のステップについては図中に同じステップ番号を付して説明を省略または簡略化し、内容が異なる処理についてのみ説明する。
図8に示すように、最初にパージ対象とされるヘッド51については、前述の実施形態と同じS51〜S62の処理が行われる。その後、本実施形態では、前述の実施形態とは異なり、大気開放バルブ256を開放する前に、全ての分岐流路バルブ221〜224が閉鎖される(S65)。
続いて、大気開放バルブ256が開放された後(S66)、処理はS54に戻り、大気開放バルブ256が閉鎖される。その後、ヘッド52に対応する分岐流路バルブ222および分岐排出路バルブ252のみが開放されて、他の分岐流路バルブ221、223、224および分岐排出路バルブ251、253、254は閉鎖されて(S55〜S56)、ヘッド52に対するパージが行われる(S57〜S60)。その後も同様にして、ヘッド53、54に対する処理が繰り返された後、パージ処理は終了する。
なお、本実施形態では、分岐流路バルブ221〜224がキャリッジ4に搭載されており、分岐流路バルブ221〜224からヘッド51〜54までの分岐流路211〜214の長さが短いので、分岐流路211〜214内の圧力の影響を受けにくい。
上記実施形態では、メインタンク6は本発明の「インク収容部」の一例である。分岐流路バルブ221〜224は、本発明の「複数の切替機構」の一例である。大気開放バルブ256は、本発明の「大気開放切替機構」の一例である。循環路バルブ260は、本発明の「循環路切替機構」の一例である。吸引ポンプ255は、本発明の「吸引機構」の一例である。CPU101は、「制御部」の一例である。キャリッジモータ124は、「移動機構」の一例である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、様々な変形が可能であることは言うまでもない。例えば、プリンタ1は必ずしも布帛印刷用に限らず、通常の用紙を印刷媒体とするインクジェットプリンタであってもよい。
また、プリンタ1は、複数のヘッドに1つのインク収容部(供給源)から主流路と複数の分岐流路を介してインクが供給されるように構成されていれば、インクは必ずしもメインタンク6から供給される必要はない。例えば、プリンタ1に、内部にインクを収容するインクカートリッジが着脱可能に構成された装着部を設け、主流路の一端に、装着部に装着されたインクカートリッジからインクを導出可能な針を含む接続部とを設ければよい。同様に、循環路206の一端にも、装着部に装着されたインクカートリッジからインクを導出可能な針を含む接続部が設けられればよい。また、ヘッド50に供給されるインクの種類は、白インクに限らず他の色のインクであってもよいし、顔料を含まないインクであってもよい。
また、プリンタ1に設けられるヘッド50の数は複数であればよく、前述の実施形態の4つの例に限られない。また、分岐流路バルブ221〜224が設けられる位置も、前述の実施形態の例に限られない。例えば、分岐流路バルブ221〜224は、主流路201と分岐流路211〜214との接続部とヘッド51〜54との間の任意の位置に配置可能である。上記実施形態のように、分岐流路バルブ221〜224がキャリッジ4に設けられる場合(図3参照)、メインタンク6により近い位置に設ける場合に比べ、分岐流路バルブ221〜224からヘッド51〜54までの間の分岐流路211〜214の夫々の長さを短くすることができる。よって、分岐流路バルブ221〜224からヘッド51〜54までの間で分岐流路211〜214が要するスペースを抑えられ、分岐流路211〜214を形成するための部材も減少できるので好ましい。しかし、分岐流路バルブ221〜224は、キャリッジ4に搭載されている必要はなく、図9に示すように、よりメインタンク6に近い位置に配置されてもよい。図9の配置例では、分岐流路バルブ221〜224は、キャリッジ4よりもメインタンク6に近い位置に設けられた支持部40に搭載されている。この場合、分岐流路211〜214の長さは図3に示す上記実施形態の例よりも長くなる。また、分岐流路バルブ221〜224は、ヘッド51〜54により近い位置に配置されてもよいし、主流路201との接続部に配置された三方弁であってもよい。
メンテナンス機構20の構成も、適宜変更が可能である。例えば、上記実施形態では、ヘッド51〜54に夫々対応するキャップ231〜234は、キャップ支持部230によって一体的に移動可能に構成されている。そして、キャップ231〜234に夫々対応する分岐排出路バルブ251〜254の何れか1つのみを開放することで、1つのヘッド50を対象としてパージが行われる。しかしながら、キャップ231〜234は別個独立にパージ位置と待機位置の間で移動可能に構成されてもよい。この場合、分岐排出路バルブ251〜254は設けられなくてもよい。パージ処理では、パージ対象のヘッド50に対応するキャップのみがパージ位置に移動され、パージが行われればよい。
上記実施形態では、複数のヘッド50の全てが順にパージ対象とされ、パージが行われるが、必ずしも全てのヘッド50を自動的に順にパージしなくてもよい。例えば、ユーザによって操作パネル8を介して選択されたヘッド50のみを対象として、パージが行われてもよい。この場合、1つのヘッド50のみがパージ対象とされてもよいし、複数のヘッド50がパージ対象とされてもよい。複数のヘッド50が対象とされる場合、例えば図6のパージ処理において、CPU101は、S60で次のパージ対象のヘッド50の選択入力を受け付け、その後の処理を行えばよい。または、複数(例えば2つ)のヘッド50に対して一度にパージが行われてもよい。
主流路201の断面積は、分岐流路211〜214の各々の断面積よりも大きくなくてもよい。例えば、主流路201と分岐流路211〜214は、同一径のチューブであってもよい。
上記実施形態では、分岐流路バルブ221〜224が開閉された後、分岐排出路バルブ251〜254が開閉されるが、この順序は逆であってもよい。
インクの循環のための循環路206は必ずしもも設ける必要はない。特に、顔料を含むインクの場合は、インクの循環処理を時々行うことが好ましいが、行わなくてもよい。
1 インクジェットプリンタ
4 キャリッジ
6 メインタンク
51、52、53、54 ヘッド
101 CPU
124 キャリッジモータ
201 主流路
206 循環路
211、212、213、214 分岐流路
221、222、223、224 分岐流路バルブ
240 排出路
255 吸引ポンプ
256 大気開放バルブ
260 循環路バルブ

Claims (8)

  1. インクを収容するインク収容部に一端が接続された又は接続可能な前記インクの流路である主流路と、
    前記インクを吐出可能に構成された吐出部を夫々備えた複数のヘッドと、
    一端が前記主流路に接続され、且つ、他端が前記複数のヘッドの夫々に接続された複数の分岐流路と、
    前記主流路と前記複数の分岐流路との接続部と前記複数のヘッドの間のいずれかの位置に夫々配置され、前記複数の分岐流路を夫々個別に開閉可能に構成された複数の切替機構と、
    前記複数のヘッドのうち少なくとも1つの吐出部から前記インクを吸引可能に構成された吸引機構と、
    前記複数の切替機構の開閉制御を行うように構成された制御部とを備え、
    前記制御部は、前記吸引機構が前記インクを吸引する場合、前記複数の切替機構のうち、前記複数のヘッドのうちで吸引対象とされたヘッドに接続された分岐流路に対応する切替機構を開放し、且つ、前記複数の切替機構のうち他の全ての切替機構を閉鎖することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記制御部は、印刷時に前記インクを前記吐出部から吐出する場合、前記複数の切替機構のすべてを開放し、
    前記主流路の断面積は、前記複数の分岐流路の各々の断面積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記制御部は、更に、前記吸引機構の吸引制御を行うように構成されており、
    前記制御部は、前記複数の切替機構の各々を開放または閉鎖した後、前記吸引機構に前記インクの吸引を開始させることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記吸引機構が前記インクを吸引する場合、少なくとも前記吸引対象とされた前記ヘッドと前記吸引機構との間を接続する、吸引された前記インクの流路である排出路と、
    前記排出路の内部と外部とを連通状態および遮断状態の間で切り替え可能に構成された、開閉可能な大気開放切替機構とを更に備え、
    前記制御部は、更に、前記大気開放切替機構の開閉制御を行うように構成されており、
    前記制御部は、前記複数のヘッドのうち少なくとも2つを順に吸引対象として前記吸引機構に前記インクを吸引させる場合、
    最初に吸引対象とされたヘッドに応じて前記複数の切替機構の各々を開放または閉鎖し、前記大気開放弁を閉鎖した状態で前記吸引機構に前記インクを吸引させた後、
    前記複数の切替機構の各々の開閉状態は変更せずに、前記大気開放弁を開放してから閉鎖するステップと、
    次の吸引対象とされたヘッドに応じて前記複数の切替機構の各々を開放または閉鎖するステップと、
    前記吸引機構に前記インクを吸引させるステップとを、
    吸引対象のヘッドが変更される度に順に行うことを特徴とする請求項3に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記吸引機構が前記インクを吸引する場合、少なくとも前記対象ヘッドの前記吐出部と前記吸引機構との間を接続する、吸引された前記インクの流路である排出路と、
    前記排出路の内部と外部とを連通状態および遮断状態の間で切り替え可能に構成された、開閉可能な大気開放切替機構とを更に備え、
    前記制御部は、更に、前記大気開放切替機構の開閉制御を行うように構成されており、
    前記制御部は、前記複数のヘッドのうち少なくとも2つを順に吸引対象として前記吸引機構に前記インクを吸引させる場合、
    最初に吸引対象とされたヘッドに応じて前記複数の切替機構の各々を開放または閉鎖し、前記大気開放弁を閉鎖した状態で前記吸引機構に前記インクを吸引させた後、
    前記吸引機構の駆動を停止するステップと、
    次の吸引対象とされた前記ヘッドに応じて前記複数の切替機構の各々を開放または閉鎖するステップと、
    前記大気開放弁を開放してから閉鎖するステップと、
    前記吸引機構に前記インクを吸引させるステップとを、
    吸引対象のヘッドが変更される度に順に行うことを特徴とする請求項3に記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記吸引機構が前記インクを吸引する場合、少なくとも前記対象ヘッドの前記吐出部と前記吸引機構との間を接続する、吸引された前記インクの流路である排出路と、
    前記排出路の内部と外部とを連通状態および遮断状態の間で切り替え可能に構成された、開閉可能な大気開放切替機構とを更に備え、
    前記制御部は、更に、前記大気開放切替機構の開閉制御を行うように構成されており、
    前記制御部は、前記複数のヘッドのうち少なくとも2つを順に吸引対象として前記吸引機構に前記インクを吸引させる場合、
    最初に吸引対象とされたヘッドに応じて前記複数の切替機構の各々を開放または閉鎖し、前記大気開放弁を閉鎖した状態で前記吸引機構に前記インクを吸引させた後、
    前記吸引機構の駆動を停止するステップと、
    前記複数の切替機構の全てを閉鎖するステップと、
    前記大気開放弁を開放してから閉鎖するステップと、
    次の吸引対象とされたヘッドに応じて前記複数の切替機構の各々を開放または閉鎖するステップと、
    前記吸引機構に前記インクを吸引させるステップとを、
    吸引対象のヘッドが変更される度に順に行うことを特徴とする請求項3に記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記複数のヘッドを支持する支持体を移動させる移動機構を更に備え、
    前記複数の切替機構は、前記支持体に設けられ、
    前記制御部は、前記移動機構による前記支持体の移動制御を行うことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のインクジェットプリンタ。
  8. インクを収容するインク収容部に一端が接続された又は接続可能な前記インクの流路である主流路と、
    前記インクを吐出可能に構成された吐出部を夫々備えた複数のヘッドと、
    一端が前記主流路に接続され、且つ、他端が前記複数のヘッドの夫々に接続された複数の分岐流路と、
    一端が前記主流路に接続され、且つ、他端が前記インク収容部に接続された又は接続可能な前記インクの流路である循環路と、
    前記主流路と前記複数の分岐流路との接続部と前記複数のヘッドの間のいずれかの位置に夫々配置され、前記複数の分岐流路を夫々個別に開閉可能に構成された複数の分岐流路切替機構と、
    前記主流路と前記循環路との接続部と前記インク収容部の間のいずれかの位置に配置され、前記循環路を開閉可能に構成された循環路切替機構と、
    前記複数の分岐流路切替機構および前記循環路切替機構の開閉制御を行うように構成された制御部とを備え、
    前記制御部は、前記複数のヘッドを用いて印刷が行われる場合、前記複数の分岐流路切替機構を開放し、且つ、前記循環路切替機構を閉鎖させ、
    前記制御部は、前記インク収容部から前記主流路および前記循環路を通って前記インク収容部まで前記インクが循環される場合、前記複数の分岐流路切替機構を閉鎖し、且つ、前記循環路切替機構を開放することを特徴とするインクジェットプリンタ。
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