JP2014024137A - 被加工物切断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被加工物から作製される基板厚みの面間および面内ばらつきを低減するとともに、被加工物に発生するクラックを低減すること。
【解決手段】 第1メインローラから第2メインローラへ向かう第1方向へワイヤを長さL1だけ供給しながら被加工物を切断する工程P1、および該工程P1の後に、前記被加工物の切断に使用したワイヤを前記長さL1よりも短い長さL2だけ、前記第1方向とは逆の第2方向へ戻しながら前記被加工物を切断する工程P2の一連の工程を1回以上行なうA1切断工程と、該A1切断工程の後に、ローラ間において前記被加工物の切断に使用した前記ワイヤを前記第2方向へ戻しながら前記被加工物を切断する工程P3、および該工程P3の後に、前記被加工物の切断に使用した前記ワイヤを前記第1方向へ供給しながら前記被加工物を切断する工程P4の一連の工程を1回以上行なうA2切断工程とを有する被加工物切断方法とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、半導体材料などからなる被加工物をワイヤソー装置を用いて切断して、被加工物から基板を作製するための被加工物切断方法に関する。
半導体材料などのインゴットを所定の寸法に切断して得たブロック状の被加工物を切断して、被加工物から複数枚の基板を作製するための装置として、ワイヤソー装置が知られている。
ワイヤソー装置のワイヤは、例えば、供給リールからガイドローラを経て第1メインローラまで案内されて、第1メインローラと第2メインローラとに巻きつけられて、ワイヤ列を形成している。また、第2メインローラからのびるワイヤは、ガイドローラを経て巻取りリールまで案内されて、巻取りリールに巻き取られる。
そして、接着剤を介して台座に固定された被加工物を、高速走行させたワイヤ列に所定速度で押し当てることによって、被加工物を複数の基板に切断加工(スライス)することができる。
ワイヤソー装置による被加工物の切断加工方法には、ワイヤ列に砥粒を含む切削液を供給しながら切断する方法(遊離砥粒タイプ)と、表面に砥粒を固着させたワイヤを用いて切断する方法(固定砥粒タイプ)とがある。また、ワイヤの走行方法として、ワイヤを第1メインローラと第2メインローラとの間で、双方向に往復走行させながら切断する方法(双方向スライス)と、ワイヤを常に一方向に走行させて、被加工物を切断する前の新ワイヤを第1メインローラから第2メインローラへ供給し続けて切断する方法(一方向スライス)とがある。
図10に、上記双方向スライスにおいて、被加工物がワイヤ側の一定方向(図10ではX軸方向(例えば、被加工物の押し付け方向))へ移動していく際の、被加工物の任意箇所における位置(高さ位置等)である被加工物位置と、一定方向(図10ではY軸方向)におけるワイヤ走行距離との関係を示す。従来、双方向スライスでは、図10に示すように、往復走行1サイクル毎にワイヤ供給(例えば、座標Z0からZ1までの線)とワイヤ巻き戻し(例えば、座標Z1から座標Z2までの線)とを繰り返しながら、被加工物を切断する前の新ワイヤを少しずつ供給していく。つまり、図10に示すように、例えば、最初のワイヤ供給におけるワイヤ走行距離の最大距離(座標Z1のY軸位置)と次のワイヤ供給におけるワイヤ走行距離の最大距離(座標Z3のY軸位置)との差が新ワイヤ供給量となる。このように、各往復走行サイクル毎のワイヤ供給長さは、ワイヤ巻き戻し長さよりも長く設定され、その差が1サイクル毎の新ワイヤ供給量となる。
ワイヤはメインローラの一端側(供給側)から他端側(巻取り側)に向かって巻き回される。そのため、メインローラに供給されたワイヤは、メインローラの他端に向かうほど、ワイヤ(または固定砥粒方式のワイヤでは固定砥粒)の摩耗に伴う切断能力が低下して、被加工物の一端から他端にかけての、切断後の基板厚みの変化および切断量の違い等に起因するワイヤの撓みが発生する。これらは、特に被加工物のスライス終了時に発生するクラックの原因になっている。
例えば、下記の特許文献1には、ワイヤソー装置で被加工物を切断加工する方法について、複数系統のワイヤを使用することで、被加工物の一端側と他端側の切断能力の変化を
低減する方法が開示されている。
特開平9−290417号公報
しかしながら、複数系統のワイヤを使用する装置構成は複雑であり、さらに各系統のワイヤが分担する領域内では、切断能力の違いが生じるという課題があった。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、ワイヤソー装置を用いた被加工物のスライス加工において、被加工物から作製される複数の基板における基板面間および1枚の基板における基板面内のばらつきを低減するとともに、被加工物に発生するクラックを低減することのできる被加工物切断方法を提供することを主たる目的とする。
本発明に係る被加工物切断方法は、第1メインローラと、該第1メインローラから所定距離を隔てて配置された第2メインローラと、前記第1メインローラおよび前記第2メインローラのローラ間に張られたワイヤとを備えたワイヤソー装置を用いて、前記ローラ間の前記ワイヤに対向させて被加工物を配置して、前記ローラ間で前記ワイヤを走行させるとともに、走行している前記ワイヤに対して前記被加工物を所定の押付け速度で押し付けながら前記ワイヤで前記被加工物を切断する被加工物切断方法であって、
前記第1メインローラから前記第2メインローラへ向かう第1方向へ前記ワイヤを長さL1だけ供給しながら前記被加工物を切断する工程P1、および該工程P1の後に、前記被加工物の切断に使用したワイヤを前記長さL1よりも短い長さL2だけ、前記第1方向とは逆の第2方向へ戻しながら前記被加工物を切断する工程P2の一連の工程を1回以上行なうA1切断工程と、
該A1切断工程の後に、前記ローラ間において前記被加工物の切断に使用した前記ワイヤを前記第2方向へ戻しながら前記被加工物を切断する工程P3、および該工程P3の後に、前記被加工物の切断に使用した前記ワイヤを前記第1方向へ供給しながら前記被加工物を切断する工程P4の一連の工程を1回以上行なうA2切断工程とを有する。
また、本発明に係る被加工物切断方法は、第1メインローラと、該第1メインローラから所定距離を隔てて配置された第2メインローラと、前記第1メインローラおよび前記第2メインローラのローラ間に張られたワイヤとを備えたワイヤソー装置を用いて、前記ローラ間の前記ワイヤに対向させて被加工物を配置して、前記ローラ間で前記ワイヤを走行させるとともに、走行している前記ワイヤに対して前記被加工物を所定の押付け速度で押し付けながら前記ワイヤで前記被加工物を切断する被加工物切断方法であって、
前記第1メインローラから前記第2メインローラへ向かう第1方向へ前記被加工物の切断に使用していない新ワイヤを長さL1だけ供給しながら前記被加工物を切断するB1切断工程と、
該B1切断工程の後に、前記被加工物の切断に使用した旧ワイヤを前記長さL1よりも短い長さL2だけ、前記第1方向とは逆の第2方向へ戻しながら前記被加工物を切断するB2切断工程とを有する被加工物切断方法であってもよい。
上記の被加工物切断方法によれば、被加工物から作製される基板厚みの面間および面内ばらつきを低減するとともに、被加工物に発生するクラックを低減することができる。
図1は、本発明に係る被加工物切断方法に用いるワイヤソー装置の一例を模式的に示す概略斜視図である。 図2は、本発明に係る被加工物切断方法に用いる被加工物の一例を模式的に示す斜視図である。 図3は、本発明に係る被加工物切断方法に用いるワイヤソー装置の制御系の一例を示すブロック図である。 図4は、本発明に係る被加工物切断方法の一実施形態を説明するためのワイヤ走行距離と被加工物位置との関係を示すグラフである。 図5は、図4のE部を拡大して示すグラフである。 図6は、図4のF部を拡大して示すグラフである。 図7は、図4とは別の、本発明に係る被加工物切断方法の一実施形態を説明するためのワイヤ走行距離と被加工物位置との関係を示すグラフである。 図8は、A1切断工程またはB1切断工程後の被加工物の様子を模式的に示す斜視図である。 図9は、A2切断工程またはB2切断工程後の被加工物の様子を模式的に示す斜視図である。 図10は、従来の被加工物切断方法を説明するためのワイヤ走行距離と被加工物位置との関係を示すグラフである。
以下に、本発明に係る被加工物切断方法の一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、模式的に示した図面は、各構成の寸法比および位置関係等は必ずしも正確ではない。
<ワイヤソー装置の基本構成およびワイヤソー装置を用いた被加工物の基本的な切断方法>
本実施形態のワイヤソー装置は、例えば以下に示すような構成である。図1に示すように、ワイヤソー装置Sは、表面に砥粒が固着された1本のワイヤ3が複数の溝を表面に有するメインローラ5(第1メインローラ5a,第2メインローラ5b,第3メインローラ5c)に巻きつけられており、ワイヤ3の上方で被加工物が配置される領域の周囲には、加工液を供給する供給ノズル4を備えている。
第1メインローラ5aと第2メインローラ5bとは所定距離を隔てて配置されており、ワイヤ3は、これらローラ間で複数列に平面状に張られている。ワイヤソー装置Sは第1メインローラ5aにワイヤ3を供給しながら、第2メインローラ5bからワイヤ3を送出するが、ローラ間でワイヤ3は往復走行させる。
次に、被加工物1が直方体状である場合を例にとり、被加工物1について説明する。直方体状の被加工物1は、その第1主面が第1メインローラ5aと第2メインローラ5bとの間で平面状に張られたワイヤ3に対向するように台座2に固定される。なお、以下の説明を容易にするために、図2に示すように、被加工物1を完全な直方体とみなした場合に、ワイヤ3と対向する主面(本実施形態の場合は下面)を第1面1aとして、第1面1aに対して反対側の主面(本実施形態の場合は上面)であり、台座2と対向する主面を第2面1bとする。そして、ワイヤ3の供給側(第1メインローラ5a側)に位置している主面(図2では一方の長側面)を第3面1cとして、ワイヤ3の巻取り側(供給側との反対側)に位置している主面(図2では他方の長側面)を第4面1dとする。第3面1cおよび第4面1dは、それぞれワイヤの走行方向に対して垂直である。また、第1メインローラ5aを通じて新ワイヤ(被加工物1を切断する)が供給される側の主面(図2では一方の短側面)を第5面1eとして、第2メインローラ5bを通じて旧ワイヤを巻き取る側の主面(図2では他方の短側面)を第6面1fとする。
ワイヤソー装置Sは、例えば被加工物1をその第1面1aから第2面1bに向かう方向に切断する。本実施形態では、第1メインローラ5aと第2メインローラ5bとのローラ間に張られたワイヤ3に対向させて被加工物1を配置して、前記ローラ間でワイヤ3を走行させるとともに、走行しているワイヤ3に対して被加工物1を所定の押付け速度で押し付けながらワイヤ3で被加工物1を切断するようにしている。
ここで、被加工物1をワイヤ3に対して押し付ける機構は図示を省略しているが、例えば、被加工物1と台座2とを接着したベースプレート10を、不図示のボールねじの回転によって上下動可能な固定部11に不図示のクランプ等を用いて固定して、前記ボールねじに接続された不図示のモーターの回転運動を前記ボールねじによって上下運動に変換することで固定部11を上下動させることによって、被加工物1をワイヤ3に押し付けて、その押し付け速度等を制御している。
本実施形態では、図1、図4および図5に示すように、第1メインローラ5aから第2メインローラ5bへ向かう第1方向H1へワイヤ3を長さL1だけ供給しながら被加工物1を切断する工程P1、およびこの工程P1の後に、被加工物1の切断に使用したワイヤ3を長さL1よりも短い長さL2だけ、第1方向H1とは逆の第2方向H2へ戻しながら被加工物1を切断する工程P2の一連の工程を1回以上行なうA1切断工程を有する。
さらに、本実施形態では、A1切断工程の後に、図1、図4および図6に示すように、前記ローラ間において被加工物1の切断に使用したワイヤ3を第2方向H2へ戻しながら被加工物1を切断する工程P3、およびこの工程P3の後に、被加工物1の切断に使用したワイヤ3を第1方向H1へ供給しながら被加工物1を切断する工程P4の一連の工程を1回以上行なうA2切断工程を有する。なお、A2切断工程開始前のA1切断工程は工程P1で終了することが望ましい。
A2切断工程では新ワイヤを使用せずに切断するため、A1切断工程と比べてワイヤ3の切削力が劣ることから、A2切断工程の工程P3のワイヤ走行距離L3は、A1切断工程の工程P1のワイヤ走行距離L1よりも大きいことが好ましく、A2切断工程の工程P4のワイヤ走行距離L4は、A1切断工程の工程P2のワイヤ走行距離L2よりも大きいことが好ましい。具体的には、A2切断工程内での長さL3と長さL4との平均値を、直前のA1切断工程内での長さL1と長さL2との平均値よりもそれぞれ大きくするとよい。これにより、切削力が低下したワイヤ3を用いて被加工物1を切断しても、ワイヤ3の断線および不良基板の発生率を低減できる。
これと同様の理由により、A2切断工程で工程P3と工程P4とをそれぞれ1回行なったときの旧線供給量(長さL3−長さL4)は、直前のA1切断工程で工程P1と工程P2をそれぞれ1回行なったときの新線供給量(長さL1−長さL2)よりも大きいことが望ましい。
ここで、図4に示すように、A2切断工程の後に、第1方向H1へワイヤ3を被加工物の切断に使用したワイヤ(旧ワイヤ)に続いて被加工物1の切断に使用していないワイヤ(新ワイヤ)が出てくるまで供給する旧ワイヤ供給工程を行なう。つまり、図1において、被加工物1に対して最初に入るワイヤ3が被加工物1の第3面1cの第5面1e側の先端直前位置W1において被加工物1の切断に使用していない新ワイヤが出てくるまでワイヤ3を供給する。
また、図4に示すように、旧ワイヤ供給工程を行なった後に、A1切断工程と、A2切
断工程と、旧ワイヤ供給工程との一連の工程を1回以上行なうようにしてもよい。
また、上記の切断方法の代わりに、次に示すような切断方法を採用してもよい。すなわち、上述した切断方法と同様にして、第1メインローラ5aと、第1メインローラ5aから所定距離を隔てて配置された第2メインローラ5bと、第1メインローラ5aおよび第2メインローラ5bのローラ間に張られたワイヤ3とを備えたワイヤソー装置Sを用いて、前記ローラ間のワイヤ3に対向させて被加工物1を配置して、前記ローラ間でワイヤ3を走行させるとともに、走行しているワイヤ3に対して被加工物1を所定の押付け速度で押し付けながらワイヤ3で被加工物1を切断する被加工物切断方法において、図1,図7に示すように、第1メインローラ5aから第2メインローラ5bへ向かう第1方向H1へ被加工物1の切断に使用していない新ワイヤを長さL1だけ供給しながら被加工物1を切断するB1切断工程と、B1切断工程の後に、被加工物1の切断に使用した旧ワイヤを長さL1よりも短い長さL2だけ、第1方向H1とは逆の第2方向H2へ戻しながら被加工物1を切断するB2切断工程とを有するようにしてもよい。
このような切断方法において、図7に示すように、B2切断工程の後に、第1方向H1へワイヤ3を旧ワイヤに続いて新ワイヤが出てくるまで供給する旧ワイヤ供給工程を行なうようにしてもよい。
また、図7に示すように、旧ワイヤ供給工程を行なった後に、B1切断工程と、B2切断工程と、旧ワイヤ供給工程との一連の工程を1回以上行なうようにしてもよい。
また、上述した2つの切断方法において、A1切断工程またはB1切断工程の後に、A2切断工程またはB2切断工程における被加工物1のワイヤ3への押付け速度を、A1切断工程またはB1切断工程における押付け速度よりも遅くするスロー期間を設けてもよい。
さらに、このスロー期間において、前記押付け速度を段階的に遅くするようにしてもよい。
旧ワイヤ供給工程においても同様に、被加工物1のワイヤ3への押付け速度をA1切断工程またはB1切断工程における押付け速度よりも遅くしてもよい。
これらのことにより、切削能力の低下したワイヤ3を用いた工程であってもワイヤ3の断線および不良基板の発生率を低減できる。
<被加工物およびワイヤソー装置の具体的な構成>
以下に、被加工物1およびワイヤソー装置Sの構成要素について具体的に説明する。被加工物1は、例えば、単結晶シリコンまたは多結晶シリコン等からなるインゴット、またはインゴットを切断して形成されるブロックが用いられる。単結晶シリコンのインゴットは、チョクラルスキー法などによって製造することができて、その外形は一般的に円柱状である。また、多結晶シリコンのインゴットは、キャスト法などによって製造することができて、その外形は一般的に直方体状である。このようなインゴットの端部を切断したり、1つのインゴットから複数本のブロックに分割したりして、所望の断面形状、サイズのブロックを得る。以下、被加工物1を上述した直方体のブロックであるとみなして説明する。
被加工物1は、カーボン材、ガラス、シリコンまたは樹脂等の材質からなる台座2上に接着剤などによって固定される。被加工物1の固定に接着剤を使用する場合、この接着剤としては、熱硬化型二液性のエポキシ系、アクリル系もしくはリアクレート系の樹脂また
はワックスなどからなるものであって、被加工物1のスライス後、得られた基板を台座2から剥離しやすくするために、温度を上げることで接着力が低下する材料が用いられる。
台座2とベースプレート10とは接着またはクランプ等で保持される。ベースプレート10はネジまたはクランプによって固定部11に固定されて、被加工物1はワイヤソー装置S内に1本または複数本配置される。台座2は例えば10〜30mmの厚さを有しており、ベースプレート10は例えば10〜30mmの厚さを有している。上述の通り、被加工物1は第1面1aがワイヤ3に対向するように、対向する第2面1bが台座2に固定される。
ワイヤ3は、供給リール7から供給されて、巻取りリール8に巻き取られる。ワイヤ3は、供給リール7と巻取りリール8との間において、少なくとも両端に設置された複数のメインローラ5(本実施形態では、第1メインローラ5a,第2メインローラ5b,第3メインローラ5c)に巻かれ、これらローラ間に複数本に張られ、複数の列を形成している。ワイヤ3は、例えば鉄または鉄合金を主成分とするピアノ線からなり、線径は60μm以上150μm以下である。
本実施形態において、ワイヤ3は、ワイヤの周囲にダイヤモンドまたは炭化珪素からなる砥粒が、ニッケルもしくは銅・クロムによるメッキ、またはエポキシ樹脂、フェノール樹脂もしくはポリウレタン樹脂等の樹脂によって固着された砥粒固着ワイヤを用いる。この場合、砥粒の平均粒径は、5μm以上30μm以下とした方がよく、固定砥粒を含んだワイヤ全体の平均直径Dは70μm以上210μm以下となる。
ワイヤ3には、供給ノズル4の複数の開口部からワイヤ3および被加工物1を冷却するクーラント液の役割を果たす加工液が供給される。加工液は、例えばグリコール等の水溶性溶剤または油性溶剤とからなり、水でこれらの溶剤を希釈してもよい。供給ノズル4に供給する加工液の供給流量は被加工物の大きさによって適宜設定される。また、加工液を循環して使用してもよく、その際には加工液中に含まれるワイヤ3から脱落した砥粒および切屑等を除去して使用するとよい。供給ノズル4から供給された加工液は被加工物1の切断部分およびその近傍に供給される。
メインローラ5は、例えば、ウレタン系樹脂またはポリエチレン系樹脂などからなり、その直径は150mm以上500mm以下、長手方向の長さは200mm以上1000mm以下程度である。メインローラ5の表面には、供給リール7から供給されたワイヤ3を所定間隔に配列させるための複数の溝が設けられている。この溝の間隔とワイヤ3の直径との関係によって、基板の厚みが定まり、基板の厚みは250μm以下に形成される。
ワイヤ3の下方には、切断時に発生する被加工物1の切屑および加工液の回収を目的としてディップ槽6が設けられている。
供給リール7および巻取りリール8は、スチール等からなるボビン形状の表面にワイヤ3が巻きつけられている。また、ワイヤソー装置Sは、供給リール7および巻取りリール8を所定の速度で回転させるための不図示のモーターと、ワイヤ3を所定の位置に巻きつけるために案内する不図示のトラバーサとを有する。
複数のガイドローラ9は、ワイヤ3を供給リール7からメインローラ5へ、またメインローラ5から巻取りリール8へと案内する役割を有する。それぞれのガイドローラ9は、ワイヤ3が走行する溝を有する。このようなガイドローラ9は、例えば、ウレタン系樹脂またはポリエチレン系樹脂などからなる。
また、ワイヤソー装置Sは、供給リール7および巻取りリール8に巻きつけるワイヤ3の張力を調整する手段とワイヤ3に加えられている張力を検出するセンサとを備えている。
さらに、ワイヤソー装置Sは、例えば図3に示すような制御系を備えている。ワイヤソー装置Sは、例えば、ワイヤ走行条件制御部、被加工物位置制御部および加工液供給条件制御部等で構成された制御部を備えており、この制御部によって、ワイヤ供給部(ワイヤ3、メインローラ5、供給リール7、巻取りリール8、ガイドローラ9等)に対して、ワイヤ3が所定のテンション、走行速度、走行方向および走行距離等になるように制御できる。また、制御部は被加工物保持部(ベースプレート10および固定部11等)に対して、被加工物1が所定の押し付け速度および位置となるように制御できる。さらに、制御部は加工液供給部(不図示の供給タンク、供給ノズル4および不図示の液回収機構)に対して、加工液の供給量、液温および粘度等が適当になるように制御できる。
<被加工物の具体的な切断方法>
以下に、本実施形態のワイヤソー装置Sを用いたスライス方法について具体的に説明する。ワイヤ3は供給リール7から供給されて、ガイドローラ9によってメインローラ5に案内される。そして、ワイヤ3をメインローラ5に巻きつけて所定間隔に配列している。メインローラ5を所定の回転速度で回転させることによって、ワイヤ3の長手方向にワイヤ3を走行させることができる。そして、高速に走行しているワイヤ3は、被加工物1を切断するとともに、巻取りリール8に巻きつけられる。また、メインローラ5の回転方向を変化させることによって、ワイヤ3を図1に矢印で示すように往復運動させる。
図4および図5に示すA1切断工程においては、最初に、供給側からワイヤ3を長さL1だけ供給しながら被加工物1を切断する(工程P1)。このとき、ワイヤ3の走行距離および被加工物位置は、図5に示す座標C0からC1までの線上となる。
その後、図4および図5に示すように、ワイヤ3を巻取り側から長さL1よりも短い長さL2だけ巻き戻しながら、被加工物1の切断を行なう(工程P2)。このとき、ワイヤ3の走行距離および被加工物位置は、図5に示す座標C1からC2までの線上となる。
そして、工程P1と工程P2との一連の工程を1回以上繰り返す。
A2切断工程においては、図4および図6に示すように、A1切断工程に引き続いて、ワイヤ3を巻取り側から長さL3だけ巻き戻しながら、被加工物1の切断を行なう(工程P3)。このとき、ワイヤ3の走行距離および被加工物位置は、図6に示す座標C5からC6までの線上となる。
次に、供給側からワイヤ3を長さL3よりも短い長さL4だけ供給しながら被加工物1を切断する(工程P4)。このとき、被加工物1におけるワイヤ3の走行距離および被加工物位置は、図6に示す座標C6からC7までの線上となる。
そして、工程P3と工程P4との一連の工程を1回以上繰り返す。
上記の切断方法の代わりに、図7に示すような切断方法を採用してもよい。図7に示すように、まず、B1切断工程においては、第1メインローラ5aから第2メインローラ5bへ向かう第1方向H1へ被加工物1の切断に使用していない新ワイヤを長さL1だけ供給しながら被加工物1を切断する。このとき、ワイヤ3の走行距離および被加工物位置は、図7に示す座標D0からD1までの線上となる。
次にB2切断工程においては、B1切断工程の後に、被加工物1の切断に使用した旧ワイヤを長さL1よりも短い長さL2だけ、第1方向H1とは逆の第2方向H2へ戻しながら被加工物1を切断する。
このような切断方法において、図7に示すように、B2切断工程の後に、第1方向H1へワイヤ3を旧ワイヤに続いて新ワイヤが出てくるまで供給する旧ワイヤ供給工程を行なうようにしてもよい。
また、図7に示すように、旧ワイヤ供給工程を行なった後に、B1切断工程と、B2切断工程と、旧ワイヤ供給工程との一連の工程を1回以上行なうようにしてもよい。
また、上述した2つの切断方法において、A1切断工程またはB1切断工程の後に、A2切断工程またはB2切断工程における被加工物1のワイヤ3への押付け速度を、A1切断工程またはB1切断工程における押付け速度よりも遅くするスロー期間を設けてもよい。
さらに、このスロー期間において、前記押付け速度を段階的に遅くするようにしてもよい。
以上によって、A1切断工程またはB1切断工程においては、従来通りに新ワイヤを供給しながら被加工物1を切断して、A2切断工程またはB2切断工程においては、旧ワイヤを巻き戻しながら被加工物1を切断する。なお、各工程内でのワイヤの供給長さは、上記の前後の工程での長短関係を維持するのであれば、一定であってもよいし、連続的あるいは段階的に変化させてもよい。
被加工物1の切断は、高速に走行しているワイヤ3に向かって供給ノズル4から加工液を供給しながら被加工物1を下降させて、ワイヤ3に被加工物1を相対的に押し付けることによってなされる。被加工物1は、例えば厚さ250μm以下の複数枚の基板に分割される。このとき、ワイヤ3の張力、ワイヤ3が走行する速度(走行速度)、被加工物を下降させる速度(押し付け速度)は適宜制御されている。例えば、ワイヤ3の最大走行速度は、500m/分以上1500m/分以下に設定して、最大押し付け速度は350μm/分以上1100μm/分以下に設定する。このとき、ワイヤ3が往復運動する際に、ワイヤの走行速度が変化するのに合わせて、押し付け速度も変化する。
図8にA1切断工程またはB1切断工程における被加工物1の切断状況を示す。A1切断工程またはB1切断工程においては新ワイヤを供給側から供給しながら被加工物1を切断するので、被加工物1のワイヤ供給側の一端(第5面1e)側からワイヤ巻取り側の他端(第6面1f)側にかけて、ワイヤ3の表面に固着された砥粒の劣化に伴う切断性能の低下によって、切断の進行に差が生じる。このような被加工物1の一端側から他端側にかけての切断性能の違いは、ワイヤ3の撓み、基板厚みの違い、欠け、クラックといった不良発生の原因となる。
図9にA2切断工程またはB2切断工程における被加工物1の切断状況を示す。A2切断工程またはB2切断工程においては、旧ワイヤが巻取り側から供給されるので、第1切断工程とは逆に、被加工物のワイヤ巻取り側の端部(第6面1f)側の方が切断性能が高い状態で切断加工が進行する。そのため、A1切断工程またはB1切断工程時とは逆に、被加工物のワイヤ供給側のワイヤ巻取り側の他端(第6面1f)側から一端(第5面1e)側にかけて、ワイヤ3の表面に固着された砥粒の劣化に伴う切断性能の低下が生じて、切断の進行はA1切断工程またはB1切断工程とは逆方向に差が形成される。そのため、トータルで見た場合、A1切断工程またはB1切断工程で生じた切断進行の差をA2切断工程またはB2切断工程で打ち消す形となって、均一な切断が可能となり、ワイヤ3の撓み、基板厚みの違い、欠け、クラックといった不良の発生を低減することができる。
ここで、A2切断工程またはB2切断工程の後には、次のA1切断工程またはB1切断工程の開始時に新ワイヤを供給しながら被加工物1を切断できるよう、供給側から旧ワイヤを供給し続けることで、新ワイヤを供給する旧ワイヤ供給工程を行なってから、その後にA1切断工程またはB1切断工程を行なうとよい。これにより、次のA1切断工程またはB1切断工程開始時から新ワイヤを供給することが可能になるので、ワイヤの断線、撓み、および、これらによる不良の発生を低減することができる。
また、A2切断工程またはB2切断工程においては、被加工物1の切断に旧ワイヤのみを使用するので、A1切断工程またはB1切断工程と比べてワイヤの断線またはそれに伴う不良が発生しやすい恐れがある。そのため、ワイヤ3の走行速度や被加工物の押付け速度をA1切断工程またはB1切断工程よりも低くする期間を設けるとよい。これにより、ワイヤ断線の発生を低減することができる。なお、被加工物1の押付け速度を低くする期間においては押し付け速度を段階的に低くするとさらによい。
被加工物1を第2面1bまでスライスするとともに、台座2も2mm以上5mm以下程度切断されて、切断された基板は台座2に接着された状態で次工程の剥離工程と洗浄工程に投入される。剥離工程では、スライス後の基板を台座2ごと加熱して接着剤の接着力を低下させ、1枚ずつの基板に分離する。洗浄工程では、洗浄液を用いて、基板に付着した水溶性クーラントおよび汚れを洗浄し、その後、洗浄液を水で洗い流す。そして室温または加熱した空気または窒素ガスなどによって、基板の表面を完全に乾燥させる。
<変形例>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正および変更を加えることができる。
例えば、被加工物1の形状は直方体形状に限定されない。また、インゴットを切断してブロックにすることなく、インゴットを被加工物1としてそのままスライス工程を行っても構わない。
また、被加工物1は太陽電池素子等の半導体材料に限定されるものではなく、例えばセラミックス、磁性材料またはその他の金属等であってもよい。
また、表面に砥粒を固着させたワイヤを用いて切断する固定砥粒方式のワイヤソー装置だけでなく、ワイヤ列に砥粒を含む切削液を供給しながら切断する遊離砥粒方式のワイヤソー装置においても被加工物1の一端から他端にかけてのワイヤの劣化に伴う切断性能の変化を改善することができるので、本発明を好適に適用できる。
以下、より具体的な実施例について説明する。まず、被加工物1として、サイズが156mm×156mm×300mmの直方体形状の多結晶シリコンブロックを準備した。そして、厚さ15mmのグラファイト製の台座2にエポキシ系接着剤を塗布して被加工物1を台座に載置・押圧して接着剤を硬化させた。
次に、シリコンブロックを接着した台座2をアルミニウム製のベースプレート10を介して固定部11に設置した。そして、ステンレス製ワイヤ(線径=100μm)にダイヤモンド砥粒(平均粒径=15μm)をアクリル樹脂で固着した固定砥粒ワイヤ3(平均直径=130μm)を用いて、A2切断工程をそれぞれ1、2、3回ずつ有する3種類の加
工条件(それぞれ実施例1、2、3とする)でシリコンブロックをスライスして、平均厚み200μmのシリコン基板を作製した。
また、比較例としてA1切断工程のみを有する加工条件でシリコンブロックからシリコン基板を作製し、両方法で得られたシリコン基板のクラック発生率を比較した。ここでクラック発生率とは、得られた基板の総枚数に対して、クラックが発生した基板の枚数の比率である。
比較例ではクラックの発生率が21.3%であったのに対して、実施例1では12.5%、実施例2では7.6%、実施例3では1.1%であって、クラックの発生率が大きく改善することが確認できた。特に、実施例3では改善の程度が著しかった。
また、作製したシリコン基板の表面を評価、観察した結果、A2切断工程で切断した領域とA1切断工程で切断した領域とでは、基板の表面粗さと反射率とに違いがあるため、各基板の面内における、各工程での切断の進行状況が確認可能であった。
さらに、切断終了時のシリコンブロック(被加工物1)および台座2について、シリコンブロックのワイヤ供給側の一端である第5主面1eに近い位置と、ワイヤの巻取り側となる他端である第6主面1fに近い位置とを比較した結果、比較例の切断終了時の切断位置に最大20.0mmの差があったのに対して、実施例1〜3では、いずれもA2切断工程に切断位置の差の改善が観察され、切断終了時の切断位置の差は実施例3では最大2.5mmであった。
1 :被加工物
2 :台座
3 :ワイヤ
4 :供給ノズル
5 :メインローラ
5a :第1メインローラ
5b :第2メインローラ
5c :第3メインローラ
7 :供給リール
8 :巻取りリール
9 :ガイドローラ
10 :ベースプレート
11 :固定部
S :ワイヤソー装置

Claims (8)

  1. 第1メインローラと、該第1メインローラから所定距離を隔てて配置された第2メインローラと、前記第1メインローラおよび前記第2メインローラのローラ間に張られたワイヤとを備えたワイヤソー装置を用いて、前記ローラ間の前記ワイヤに対向させて被加工物を配置して、前記ローラ間で前記ワイヤを走行させるとともに、走行している前記ワイヤに対して前記被加工物を所定の押付け速度で押し付けながら前記ワイヤで前記被加工物を切断する被加工物切断方法であって、
    前記第1メインローラから前記第2メインローラへ向かう第1方向へ前記ワイヤを長さL1だけ供給しながら前記被加工物を切断する工程P1、および該工程P1の後に、前記被加工物の切断に使用したワイヤを前記長さL1よりも短い長さL2だけ、前記第1方向とは逆の第2方向へ戻しながら前記被加工物を切断する工程P2の一連の工程を1回以上行なうA1切断工程と、
    該A1切断工程の後に、前記ローラ間において前記被加工物の切断に使用した前記ワイヤを前記第2方向へ戻しながら前記被加工物を切断する工程P3、および該工程P3の後に、前記被加工物の切断に使用した前記ワイヤを前記第1方向へ供給しながら前記被加工物を切断する工程P4の一連の工程を1回以上行なうA2切断工程と
    を有する被加工物切断方法。
  2. 前記A2切断工程の後に、前記第1方向へ前記被加工物の切断に使用したワイヤに続いて前記被加工物の切断に使用していないワイヤが出てくるまで前記ワイヤを供給する旧ワイヤ供給工程を行なう請求項1に記載の被加工物切断方法。
  3. 前記ワイヤ供給工程を行なった後に、前記A1切断工程と、前記A2切断工程と、前記ワイヤ供給工程との一連の工程を1回以上行なう請求項2に記載の被加工物切断方法。
  4. 第1メインローラと、該第1メインローラから所定距離を隔てて配置された第2メインローラと、前記第1メインローラおよび前記第2メインローラのローラ間に張られたワイヤとを備えたワイヤソー装置を用いて、前記ローラ間の前記ワイヤに対向させて被加工物を配置して、前記ローラ間で前記ワイヤを走行させるとともに、走行している前記ワイヤに対して前記被加工物を所定の押付け速度で押し付けながら前記ワイヤで前記被加工物を切断する被加工物切断方法であって、
    前記第1メインローラから前記第2メインローラへ向かう第1方向へ前記被加工物の切断に使用していない新ワイヤを長さL1だけ供給しながら前記被加工物を切断するB1切断工程と、
    該B1切断工程の後に、前記被加工物の切断に使用した旧ワイヤを前記長さL1よりも短い長さL2だけ、前記第1方向とは逆の第2方向へ戻しながら前記被加工物を切断するB2切断工程と
    を有する被加工物切断方法。
  5. 前記B2切断工程の後に、前記第1方向へ前記ワイヤを前記旧ワイヤに続いて前記新ワイヤが出てくるまで供給する旧ワイヤ供給工程を行なう請求項4に記載の被加工物切断方法。
  6. 前記旧ワイヤ供給工程を行なった後に、前記B1切断工程と、前記B2切断工程と、前記旧ワイヤ供給工程との一連の工程を1回以上行なう請求項5に記載の被加工物切断方法。
  7. 前記A1切断工程または前記B1切断工程の後に、前記A2切断工程または前記B2切断工程における前記押付け速度を、前記A1切断工程または前記B1切断工程における前
    記押付け速度よりも遅くするスロー期間を設ける請求項1乃至6のいずれかに記載の被加工物切断方法。
  8. 前記スロー期間において、前記押付け速度を段階的に遅くする請求項7に記載の被加工物切断方法。
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