JP2014022975A - 非同期相関演算回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】省電力化を図りつつ演算の高速化を実現可能な新しい相関演算回路の提案。
【解決手段】第1の非同期相関演算回路100Aにおいて、受信データ供給部110が有する受信データ2線符号化部110Bは、Mビット(M≧1)の受信データの系列でなる受信系列データを2線符号化する。また、レプリカデータ供給部120が有するレプリカデータ2線符号化部120Bは、1ビットのレプリカデータの系列でなるレプリカコードを2線符号化する。非同期全加算部150は、加算結果記憶部170の記憶値を2線符号化する加算結果2線符号化部180の出力値に、受信データ供給部110からの出力値を、レプリカデータ供給部120からの出力値に応じた符号で加算して出力する。そして、2線復号部160は、非同期全加算部150による2線符号の出力値を復号して加算結果記憶部170に出力する。
【選択図】図2

Description

本発明は、非同期で相関演算を行う非同期相関演算回路に関する。
測位用衛星信号を利用した測位システムとしては、GPS(Global Positioning System)が広く知られており、携帯型電話機やカーナビゲーション装置等に内蔵されたGPS受信機に利用されている。GPSでは、複数のGPS衛星の位置や各GPS衛星からGPS受信機までの擬似距離等の情報に基づいて位置算出装置の位置座標と時計誤差とを求める位置算出計算を行う。
GPS衛星から送出されるGPS衛星信号は、C/A(Coarse and Acquisition)コードと呼ばれるGPS衛星毎に異なる拡散符号で変調されている。GPS受信機は、微弱な受信信号の中からGPS衛星信号を捕捉するために、受信信号とC/Aコードを模擬したレプリカコードとの相関演算を行ってGPS衛星信号を捕捉する。
例えば、特許文献1には、入力信号とレプリカコードとの積和演算を行う積和演算器を並列に配置して積和演算を行わせることによって、入力信号とレプリカコードとの相関演算を実現する相関演算装置が開示されている。
特開2011−15159号公報
近年、GPS受信機が内蔵される電子機器の小型化とバッテリーによる長時間駆動の実現のために、GPS受信機の省電力化が要求されている。GPS受信機の中でも相関演算回路は稼働率が高く、消費電力が大きいため、相関演算回路の省電力化が望まれている。
いわゆるディープ・サブミクロンの半導体技術を用いれば、低電圧化による相関演算回路における消費電力の削減や相関演算の高速化をある程度実現することが可能ではある。しかし、従来の相関演算回路は、同期設計手法に基づき設計されており、クロックが必須であるため、消費電力の削減や演算の高速化には自ずと限界がある。例えば、演算の高速化を実現するためには、相関演算回路の駆動用のクロックの周波数を上げるか回路の並列化を図ることが必要となるが、その場合、クロックの周波数と回路の並列化の度数に比例して消費電力が増大してしまうという問題がある。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、省電力化を図りつつ演算の高速化を実現可能な新しい相関演算回路を提案することにある。
以上の課題を解決するための第1の形態は、Mビット(M≧1)の第1のデータの系列でなる第1の系列データを2線符号化する第1の2線符号化部を有し、演算が完了する毎に次の演算に供すべき第1のデータを供給する第1のデータ供給部と、1ビットの第2のデータの系列でなる第2の系列データを2線符号化する第2の2線符号化部を有し、演算が完了する毎に次の演算に供すべき第2のデータを供給する第2のデータ供給部と、加算結果を記憶する加算結果記憶部と、前記加算結果記憶部の記憶値を2線符号化する第3の2線符号化部と、前記第3の2線符号化部の出力値に、前記第1のデータ供給部からの出力値を、前記第2のデータ供給部からの出力値に応じた符号で加算して出力する非同期全加算部と、前記非同期全加算部による2線符号の出力値を復号して前記加算結果記憶部に出力する2線復号部と、を備えた非同期相関演算回路である。
この第1の形態によれば、第1のデータ供給部が有する第1の2線符号化部によって第1の系列データが2線符号化される。また、第2のデータ供給部が有する第2の2線符号化部によって第2の系列データが2線符号化される。そして、第1のデータ供給部は、非同期全加算部の演算が完了する毎に次の演算に供すべき第1のデータを非同期全加算部に供給し、第2のデータ供給部は、非同期全加算部の演算が完了する毎に次の演算に供すべき第2のデータを非同期全加算部に供給する。非同期全加算部は、加算結果の記憶値を2線符号化した値に、第1のデータ供給部からの出力値を、第2のデータ供給部からの出力値に応じた符号で加算して出力する。
非同期全加算部が2線符号化されたデータを入力するように構成したことで、非同期全加算部は、有効データの到来を確実に検知して演算を行うことが可能となる。非同期全加算部では、当該非同期全加算部の最新の加算結果に第1のデータを加算する演算が行われる。この場合において、第2のデータの符号が正であれば第1のデータを足し込み(すなわち加算する)、第2のデータの符号が負であれば第1のデータの符号を反転して足し込む(すなわち減算する)ことで、相関演算を正しく行うことが可能となる。
本形態の非同期相関演算回路では、グローバル信号(クロック)によって全ての回路が駆動されるために最も遅い回路によって全体のパフォーマンスが決まる最悪ケース・シナリオに従う同期回路と違って、都度必要な回路のみがイベント・ドリブンに動作する平均ケース・シナリオに従うため、比較的小さい回路粒度の回路ブロックによって並列度を高く構成することができるため相関演算回路全体として高速な回路動作を実現することができる。また、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)ロジックではスイッチング延べ回数に比例した電力が消費されるが、意味論的に不要なスイッチング動作が行われないために、大幅な電力削減も実現することができる。
また、第2の形態として、第1の形態の非同期相関演算回路において、前記第1のデータ供給部は、前記第1のデータそれぞれに対応して当該第1のデータを格納する第1のデータレジスタ群を有し、前記第2のデータ供給部は、前記第2のデータそれぞれに対応して当該第2のデータを格納する第2のデータレジスタ群を有し、前記第1の2線符号化部は、前記第1のデータレジスタ群を構成する第1のデータレジスタにそれぞれ対応付けられ、当該第1のデータレジスタに格納された第1のデータを2線符号化する第1の2線符号化器を有し、前記第2の2線符号化部は、前記第2のデータレジスタ群を構成する第2のデータレジスタそれぞれに対応付けられ、当該第2のデータレジスタに格納された第2のデータを2線符号化する第2の2線符号化器を有し、前記第1のデータ供給部は、次の演算に供すべき第1のデータに対応する前記第1の2線符号化器を選択する第1の選択部を有し、前記第2のデータ供給部は、次の演算に供すべき第2のデータに対応する前記第2の2線符号化器を選択する第2の選択部を有する、非同期相関演算回路を構成することとしてもよい。
この第2の形態によれば、第1のデータ供給部は第1のデータレジスタ群を有し、第1のデータは、当該第1のデータレジスタ群を構成する第1のデータレジスタのうちの、対応する第1のデータレジスタに格納される。また、第1のデータレジスタ群を構成する第1のデータレジスタそれぞれに対応付けて第1の2線符号化器が設けられている。このため、第1の選択部が、次の演算に供すべき第1のデータに対応する第1の2線符号化器を選択することで、当該第1のデータが対応する第1の2線符号化器によって2線符号化されて、非同期全加算器に供給されることになる。第2のデータについても同様である。
また、第3の形態として、第2の形態の非同期相関演算回路において、前記第1の選択部は、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う読出トークンレジスタ段を前記第1のデータそれぞれに対応付けて設け、読出トークンが前記読出トークンレジスタ段を循環するように構成された読出用レジスタ機構であって、前記非同期全加算部の演算が完了する毎に読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させる第1の読出用レジスタ機構を有し、当該読出トークンに基づいて次の演算に供すべき第1のデータに対応する前記第1の2線符号化器を選択し、前記第2の選択部は、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う読出トークンレジスタ段を前記第2のデータそれぞれに対応付けて設け、読出トークンが前記読出トークンレジスタ段を循環するように構成された読出用レジスタ機構であって、前記非同期全加算部の演算が完了する毎に読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させる第2の読出用レジスタ機構を有し、当該読出トークンに基づいて次の演算に供すべき第2のデータに対応する前記第2の2線符号化器を選択する、非同期相関演算回路を構成することとしてもよい。
この第3の形態によれば、読出トークンが読出トークンレジスタ段を循環するように構成された読出用レジスタ機構であって、非同期全加算部の演算が完了する毎に読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させる第1の読出用レジスタ機構において、読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させていき、当該読出トークンに基づいて次の演算に供すべき第1のデータに対応する第1の2線符号化器を選択することで、次の演算に供すべき第1のデータを簡単に選択することができる。また、この第1の読出用レジスタ機構では、読出トークンレジスタ段同士が互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合うため、読出トークンレジスタ段同士が互いの動作状態を把握した上で、矛盾のない回路動作を実現することができる。この場合、読出トークンが遷移していく過程で各読出トークンレジスタ段は元の状態に復帰することとなる。
第2の読出用レジスタ機構についても同様である。
また、第4の形態として、第2の形態の非同期相関演算回路において、前記非同期全加算部は、2K個(Kは1以上の整数)の前記第1のデータを加算する(2K−1)個の非同期全加算器をトーナメント型に配置構成したトーナメント型全加算器群を有し、前記第1の選択部は、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う読出トークンレジスタ段を前記第1のデータそれぞれに対応付けて設け、読出トークンが前記読出トークンレジスタ段を循環するように構成された読出用レジスタ機構であって、各読出トークンレジスタ段が、前記非同期全加算部の演算対象の2K個の第1のデータに対応する前記第1の2線符号化器に対応付けられ、前記非同期全加算部の演算が完了する毎に読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させる第1の読出用レジスタ機構を有し、当該読出トークンに基づいて次の演算に供すべき2K個の前記第1のデータに対応する前記第1の2線符号化器を選択し、前記第2の選択部は、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う読出トークンレジスタ段を前記第2のデータそれぞれに対応付けて設け、読出トークンが前記読出トークンレジスタ段を循環するように構成された読出用レジスタ機構であって、各読出トークンレジスタ段が、相関演算の相手方となる2K個の第2のデータに対応する前記第2の2線符号化器に対応付けられ、前記非同期全加算部の演算が完了する毎に読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させる第2の読出用レジスタ機構を有し、当該読出トークンに基づいて次の演算に供すべき2K個の前記第2のデータに対応する前記第2の2線符号化器を選択し、前記トーナメント型全加算器群のうち、最下段の前記非同期全加算器それぞれは、演算対象となる2つの前記第1のデータのうちの一方の第1のデータに係る前記第1の2線符号化器の出力値に、他方の第1のデータに係る前記第1の2線符号化器の出力値を、相関演算の相手方となる2つの前記第2のデータに係る前記第2の2線符号化器の出力値に応じた符号で加算する、非同期相関演算回路を構成することとしてもよい。
この第4の形態によれば、2K個(Kは1以上の整数)の第1のデータを加算する(2K−1)個の非同期全加算器をトーナメント型に配置構成したトーナメント型全加算器群を構成する。この場合、第3の形態と同様に、いわゆるトークンパッシング方式を利用することで、次の演算に供すべき第1のデータ及び第2のデータを、それぞれ2K個ずつ簡単に非同期全加算部に供給することが可能となる。この場合、相関演算の相手方となる第2のデータの符号によっては、トーナメント型全加算器群のうちの最下段の非同期全加算器で演算を行う際に、2つの第1のデータが加算されるのではなく、減算されるようにする必要がある。そこで、トーナメント型全加算器群の最下段の非同期全加算器それぞれが、加算対象となる2つの第1のデータのうちの一方の第1のデータに係る第1の2線符号化器の出力値に、他方の第1のデータに係る第1の2線符号化器の出力値を、相関演算の相手方となる2つの前記第2のデータに係る第2の2線符号化器の出力値に応じた符号で加算するようにする。
また、第5の形態として、第2の形態の非同期相関演算回路において、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う書込トークンレジスタ段を書込トークンが循環するように構成された書込用レジスタ機構であって、書込トークンを次段の書込トークンレジスタ段に順次移動させ、当該書込トークンに基づいて前記第1のデータを前記第1のデータレジスタに記憶させる第1の書込用レジスタ機構と、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う書込トークンレジスタ段を書込トークンが循環するように構成された書込用レジスタ機構であって、書込トークンを次段の書込トークンレジスタ段に順次移動させ、当該書込トークンに基づいて前記第2のデータを前記第2のデータレジスタに記憶させる第2の書込用レジスタ機構と、を備えた非同期相関演算回路を構成することとしてもよい。
この第5の形態によれば、書込トークンを次段の書込トークンレジスタ段に順次移動させ、当該書込トークンに基づいて第1のデータを対応する第1のデータレジスタに記憶させる第1の書込用レジスタ機構を用いることで、第1のデータレジスタへの第1のデータの書き込みを簡単に行うことができる。また、この第1の書込用レジスタ機構では、書込用レジスタ段同士が互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合うため、書込トークンレジスタ段同士が互いの動作状態を把握した上で、矛盾のない回路動作を実現することができる。この場合、書込トークンが遷移していく過程で各書込用レジスタ段は元の状態に復帰することとなる。
第2の書込用レジスタ機構についても同様である。
また、第6の形態として、第1の形態の非同期相関演算回路における前記第2のデータ供給部が、長さ2L−1(Lは3以上の整数)の前記第2の系列データを生成する非同期データ生成回路を有し、前記非同期データ生成回路は、1ビットデータレジスタ部を2線復号器及び2線符号化器で挟んで構成したL段の第1のデータレジスタ部と(L−1)段の第1の排他的論理和演算回路とを線形フィードバック接続した第1の線形フィードバックシフトレジスタ回路と、1ビットデータレジスタ部を2線復号器及び2線符号化器で挟んで構成したL段の第2のデータレジスタ部と(L−1)段の第2の排他的論理和演算回路とを線形フィードバック接続した第2の線形フィードバックシフトレジスタ回路と、前記第1の線形フィードバックシフトレジスタ回路からの出力値と前記第2の線形フィードバックシフトレジスタ回路からの出力値とを結合する結合部と、を有し、前記第1のデータレジスタ部の2線符号化器及び前記第2のデータレジスタ部の2線符号化器によって前記第2の2線符号化部が構成され、前記第1の線形フィードバックシフトレジスタ回路は、前記第1のデータレジスタ部それぞれの第1の初期値と、排他的論理和の演算を実行させる前記第1の排他的論理和演算回路とを設定可能に構成され、前記第2の線形フィードバックシフトレジスタ回路は、前記第2のデータレジスタ部それぞれの第2の初期値と、排他的論理和の演算を実行させる前記第2の排他的論理和演算回路とを設定可能に構成された、非同期相関演算回路を構成することとしてもよい。
この第6の形態によれば、第2のデータ供給部は、長さ2L−1(Lは3以上の整数)の第2の系列データを生成する非同期データ生成回路を有する。この非同期データ生成回路は、1ビットデータレジスタ部を2線復号器及び2線符号化器で挟んで構成したL段のデータレジスタ部と(L−1)段の排他的論理和演算回路とを線形フィードバック接続した線形フィードバックシフトレジスタ回路を2個有して構成され、それぞれの線形フィードバックシフトレジスタ回路からの出力値を結合することで第2の系列データを生成する。第1のデータレジスタ部の2線符号化器及び第2のデータレジスタ部の2線符号化器によって第2の2線符号化部が構成されているため、第2の系列データを構成する第2のデータが2線符号化されて非同期全加算部に供給されることになる。また、それぞれの線形フィードバックシフトレジスタ回路は、データレジスタ部それぞれの初期値と排他的論理和の演算を実行させる排他的論理和演算回路とを設定可能に構成されており、これらの設定を適切に行うことで、非同期データ生成回路に第2の系列データを適切に生成させることが可能となる。
この場合、第7の形態のように、第6の形態の非同期相関演算回路における前記第2のデータ供給部が、前記非同期データ生成回路に生成させる前記第2の系列データに応じた前記第1の初期値及び前記第1の排他的論理和演算回路の設定を行うとともに、当該第2の系列データに応じた前記第2の初期値及び前記第2の排他的論理和演算回路の設定を行う設定部を有する非同期相関演算回路を構成するようにすると効果的である。
この第7の形態によれば、第2のデータ供給部は、非同期データ生成回路に生成させる第2の系列データに応じた第1の初期値及び第1の排他的論理和演算回路の設定を行うとともに、当該第2の系列データに応じた第2の初期値及び第2の排他的論理和演算回路の設定を行う設定部を有する。これにより、第2の系列データとして異なる複数の系列データが存在する場合であっても、生成させたい系列データに応じた初期値及び排他的論理和演算回路の設定を行うことで、所望の第2の系列データを非同期データ生成回路に生成させることが可能となる。
また、第8の形態として、第1〜第7の何れかの形態の非同期相関演算回路において、前記第1の系列データは、衛星からの受信信号を時系列にサンプリングした系列データであり、前記第2の系列データは、前記衛星のレプリカコードを時系列にサンプリングした系列データであり、前記受信信号と前記レプリカコードとの相関値を算出する非同期回路である、非同期相関演算回路を構成することとしてもよい。
この第8の形態によれば、衛星からの受信信号とレプリカコードとの相関演算を行う非同期相関演算回路を実現することが可能となる。
GPS受信機の機能構成の一例を示すブロック図。 第1の非同期相関演算回路の回路構成の一例を示す図。 非同期全加算部の回路構成の一例を示す図。 第1の非同期相関演算回路における受信データの書込用レジスタ機構及び読出用レジスタ機構の説明図。 第1の非同期相関演算回路におけるレプリカデータの書込用レジスタ機構及び読出用レジスタ機構の説明図。 レジスタ機構の構成及び動作の説明図。 読出用レジスタ機構の動作の説明図。 読出用レジスタ機構の動作の説明図。 読出用レジスタ機構における4相ハンドシェイキングの説明図。 書込用レジスタ機構の動作の説明図。 書込用レジスタ機構の動作の説明図。 第2の非同期相関演算回路の回路構成の一例を示す図。 第2の非同期相関演算回路における受信データ読出用レジスタ機構の説明図。 第3の非同期相関演算回路におけるレプリカデータの供給の説明図。 第3の非同期相関演算回路におけるレプリカデータ読出用レジスタ機構の説明図。 第4の非同期相関演算回路の回路構成の一例を示す図。 非同期レプリカデータ生成回路の回路構成の一例を示す図。 排他的論理和演算回路の回路構成の一例を示す図。 排他的論理和演算回路の演算に係る真理値表。 設定用データのデータ構成の一例を示す図。
以下、図面を参照して、本発明を適用した好適な実施形態の一例について説明する。本実施形態は、衛星測位システムの一種であるGPSを適用した実施形態である。本発明を適用可能な形態が以下説明する実施形態に限定されるわけでないことは勿論である。
図1は、GPS衛星信号を受信する衛星信号受信装置の一種であるGPS受信機1の機能構成の一例を示すブロック図である。GPS受信機1は、不図示のGPSアンテナで受信されたRF(Radio Frequency)信号からGPS衛星信号を捕捉し、捕捉したGPS衛星信号を利用して、位置を算出可能に構成された装置である。
GPS受信機1は、RF受信回路部10と、ベースバンド処理回路部20とを備えて構成される。なお、RF受信回路部10と、ベースバンド処理回路部20とは、それぞれ別のLSI(Large Scale Integration)として製造することも、1チップとして製造することも可能である。
RF受信回路部10は、GPSアンテナから出力されるRF信号を受信する受信回路と、受信した信号(アナログ信号)を所与のサンプル時間間隔でサンプリングすることでA/D変換するA/D変換回路とを有し、受信信号を受信系列データとして出力する。
本実施形態では、1ミリ秒分の受信信号をN個にサンプリングして、D1〜DNのN個の受信データを得るものとして説明する。また、受信データD1〜DNは、量子化によってMビット(M≧1)のデジタルデータに変換されるものとして説明する。本実施形態では、受信データの番号を“i”を用いて表記する。すなわち、“Di”は第i番目の受信データであることを意味する。受信データは第1のデータに相当する。
ベースバンド処理回路部20は、RF受信回路部10から出力される受信系列データに対して、搬送波(キャリア)の除去や相関演算等を行ってGPS衛星信号を捕捉する。そして、捕捉したGPS衛星信号から抽出した時刻情報や衛星軌道情報等を利用して、位置や時計誤差を算出する。
本実施形態において、ベースバンド処理回路部20は、主要な構成として、非同期相関演算回路100と、レプリカコード生成部200と、処理部300と、記憶部400とを有して構成される。
非同期相関演算回路100は、RF受信回路部10から出力される第1の系列データとしての受信系列データと、レプリカコード生成部200によって生成される第2の系列データとしてのレプリカコードとの相関演算を行う非同期式の相関演算回路である。非同期相関演算回路100の構成及び動作については、第1実施形態〜第4実施形態で詳細に説明する。
レプリカコード生成部200は、GPS衛星信号の拡散符号であるC/Aコードを模擬した擬似的なコードであるレプリカコードを生成する回路である。レプリカコード生成部200は、処理部300から出力されるPRN番号(衛星番号)に従って、当該PRN番号が割り当てられたGPS衛星に係るレプリカコードを生成する。レプリカコード生成部200は、コードNCO(Numerical Controlled Oscillator)等の発振器を有して構成される。
本実施形態において、レプリカコードは、受信信号と同じサンプリングレートでサンプリングされる。具体的には、1ミリ秒分のレプリカコードは、受信データと同数のN個のレプリカデータC1〜CNにサンプリングされる。本実施形態では、レプリカデータの番号を“j”を用いて表記する。すなわち、“Cj”は第j番目のレプリカデータであることを意味する。レプリカデータは、“0”又は“1”の1ビットで表される。レプリカデータは第2のデータに相当する。
処理部300は、ベースバンド処理回路部20の各機能部を統括的に制御する制御装置及び演算装置であり、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサーを有して構成される。
処理部300は、本実施形態に関わる主要な機能部として、演算完了検知部310と、受信データ書込制御部320と、受信データ読出制御部330と、レプリカデータ書込制御部340と、レプリカデータ読出制御部350とを有する。これらの機能部については後述する。
記憶部400は、ベースバンド処理回路部20のシステムプログラムや、衛星捕捉・追尾制御機能、位置算出機能といった各種機能を実現するための各種プログラム、データ等を記憶する。また、各種処理の処理中データ、処理結果などを一時的に記憶するワークエリアを有する。
1.第1実施形態
1−1.非同期相関演算回路の構成
図2は、第1実施形態における第1の非同期相関演算回路100Aの回路構成の一例を示す図である。以下参照する図面では、2線符号化されたデータの流れを太線で図示し、2線符号化されていないデータと区別する。
第1の非同期相関演算回路100Aは、受信データ供給部110と、レプリカデータ供給部120と、非同期全加算部150と、2線復号部160と、加算結果記憶部170と、加算結果2線符号化部180とを有して構成される。
受信データ供給部110は、RF受信回路部10から出力される受信系列データを時系列にサンプリングしたMビットの受信データのうち、非同期全加算部150の演算が完了する毎に次の演算に供すべき受信データを供給するデータ供給部である。受信データ供給部110は、受信データ記憶部110Aと、受信データ2線符号化部110Bと、受信データ選択部110Cとを有して構成される。
受信データ記憶部110Aは、RF受信回路部10から出力される受信系列データを構成するMビットの受信データを記憶する記憶回路である。本実施形態において、受信データ記憶部110Aは、受信データそれぞれに対応して当該受信データを記憶する受信データレジスタ群を有して構成される。
受信データ2線符号化部110Bは、受信データ記憶部110Aから出力される受信データを2線符号化方式に従って2線符号化する。本実施形態において、受信データ2線符号化部110Bは、受信データ記憶部110Aを構成する受信データレジスタそれぞれに対応する2線符号化器を有して構成される。受信データ2線符号化部110Bは、第1の2線符号化部に相当する。
受信データ選択部110Cは、非同期全加算部150の演算が完了する毎に読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させる受信データ読出用レジスタ機構を有し、当該読出トークンに基づいて次の演算に供すべき受信データに対応する受信データ2線符号化器を選択することで、非同期全加算部150に受信データを順次に供給する。
レプリカデータ供給部120は、レプリカコード生成部200から出力されるレプリカコードを時系列にサンプリングした1ビットのレプリカデータのうち、次の演算に供すべきレプリカデータを非同期全加算部150の演算が完了する毎に供給するデータ供給部である。レプリカデータ供給部120は、レプリカデータ記憶部120Aと、レプリカデータ2線符号化部120Bと、レプリカデータ選択部120Cとを有して構成される。
レプリカデータ記憶部120Aは、レプリカコード生成部200から出力されるレプリカコードを構成するレプリカデータを記憶する記憶装置である。本実施形態において、レプリカデータ記憶部120Aは、レプリカデータそれぞれに対応して当該レプリカデータを記憶するレプリカデータレジスタ群を有して構成される。
レプリカデータ2線符号化部120Bは、レプリカデータ記憶部120Aから出力されるレプリカデータを2線符号化方式に従って2線符号化する符号化部である。本実施形態において、レプリカデータ2線符号化部120Bは、レプリカデータ記憶部120Aを構成するレプリカデータレジスタそれぞれに対応する2線符号化器を有して構成される。レプリカデータ2線符号化部120Bは、第2の2線符号化部に相当する。
レプリカデータ選択部120Cは、非同期全加算部の演算が完了する毎に読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させるレプリカデータ読出用レジスタ機構を有する。そして、当該読出トークンに基づいて次の演算に供すべきレプリカデータに対応するレプリカデータ2線符号化器を選択することで、非同期全加算部150にレプリカデータを順次に供給させる。
表1に、2線符号化方式の真理値表を示す。
Figure 2014022975
2線符号化方式は、1ビットのデータbを2本の信号線対“(b_1,b_0)”を用いて表現する方式である。“b_1”が肯定の信号線に対応し、“b_0”が否定の信号線に対応する。“(b_1,b_0)”が“(0,0)”の状態はNullと呼ばれ、データとデータの区切りに用いられる。“(0,1)”の状態は“0”を表し、“(1,0)”の状態は“1”を表す。また、“(1,1)”の状態はInhibitと呼ばれ、動作上とり得ない不正値である。
非同期回路では、この2線符号化方式に従って2線符号化したデータを用いて、回路ブロック間でのデータの入出力を行う。データの入出力は、有効符号語“1”或いは“0”を用いて行われる。無効符号語“Null”は、非演算時や、各データ間の区切りに用いられる。同一の有効符号語が連続して送信されると、受信側ではデータの区切りを識別することができないため、有効符号語と無効符号語とを交互に伝送することで、有効符号語の識別を可能にしている。
非同期全加算部150は、加算結果2線符号化部180の出力値に、受信データ供給部110からの出力値を、レプリカデータ供給部120からの出力値に応じた符号で加算して出力する。非同期全加算部150は、第1の入力ポートXと、第2の入力ポートYと、キャリー入力ポートCinと、出力ポートZとを有して構成される。
第1の入力ポートXには、受信データ2線符号化部110Bによって2線符号化された受信データ“(Di_1,Di_0)”が入力される。
第2の入力ポートYには、加算結果2線符号化部180によって2線符号化された非同期全加算部150の積和演算値“(A_1,A_0)”がフィードバック入力される。
キャリー入力ポートCinには、レプリカデータ2線符号化部120Bによって2線符号化されたレプリカデータ“(Cj_1,Cj_0)”が入力される。
受信データDiはそれぞれMビットのデータである。それに対し、レプリカデータCjは1ビットのデータである。非同期全加算部150は、1ビットのレプリカデータCjをキャリー入力とし、非同期全加算部150の最新の積和演算値Aに、受信データDiを、レプリカデータCjに応じた符号で加算する。受信データDiとレプリカデータCjとを非同期全加算部150に順次に供給することで、非同期全加算部150では、受信データDiとレプリカデータCjとの積和演算が行われる。
2線復号部160は、非同期全加算部150から出力される積和演算値Aを2線符号化方式に従って復号する。非同期全加算部150では、2線符号化されたビット値を用いた演算が行われ、その演算結果も2線符号化されているため、表1の真理値表に従って積和演算値Aを復号して、加算結果記憶部170に出力する。
加算結果記憶部170は、2線復号部160によって復号された積和演算値Aを記憶する記憶回路であり、例えばアキュムレーターとして構成される。加算結果記憶部170に記憶された積和演算値Aは、処理部300に出力されるとともに、加算結果2線符号化部180にフィードバック出力される。
加算結果2線符号化部180は、加算結果記憶部170から入力した積和演算値Aを2線符号化する2線符号化器である。2線符号化された積和演算値Aは、非同期全加算部150の第2の入力ポートYに入力される。加算結果2線符号化部180は、第3の2線符号化部に相当する。
受信データに対するレプリカデータのずらし量を“k”とした場合、非同期全加算部150において演算される相関値“Corr(k)”は、次式(1)で与えられる。
Figure 2014022975
例えば、レプリカデータのずらし量をゼロとする場合(k=0)、非同期全加算部150によって演算される相関値“Corr(0)”は、次式(2)で与えられる。
Figure 2014022975
処理部300は、演算完了検知部310が、非同期全加算部150の演算が完了したことを検知する毎に、受信データ読出制御部330が、受信データのうちの次の演算に供すべき受信データを受信データレジスタから順次に読み出させる制御を行って、受信データ2線符号化部110Bから当該受信データを出力させる。また、これと併せて、レプリカデータ読出制御部350が、レプリカデータのうちの次の演算に供すべきレプリカデータをレプリカデータレジスタから順次に読み出させる制御を行って、レプリカデータ2線符号化部120Bから当該レプリカデータを出力させる。
演算完了検知部310は、例えば、加算結果記憶部170から出力される積和演算値Aの変化に基づいて、非同期全加算部150による演算の完了を検知する。つまり、加算結果記憶部170に記憶されている積和演算値Aが直前の値から変化したことで以って、非同期全加算部150において新たな1回分の演算が完了したと判断する。
1−2.非同期全加算部の構成
図3は、非同期全加算部150の回路構成の一例を示す図である。非同期全加算部150は、論理否定回路151と、選択回路153と、全加算器155とを有して構成される。
論理否定回路151は、受信データ2線符号部110Bから入力した2線符号化された受信データを論理否定する回路であり、論理否定結果を選択回路153に出力する。
選択回路153は、レプリカデータ2線符号化部120Bから入力した2線符号化されたレプリカデータに基づいて、受信データ2線符号部110Bから出力された受信データと、論理否定回路151によって論理否定された受信データとを択一的に選択する回路である。選択回路153は、選択した受信データを全加算器155に出力する。
選択回路153は、入力したレプリカデータCjが“0”である場合は、受信データ2線符号部110Bから出力される受信データを選択して全加算器155に出力する。それに対し、入力したレプリカデータCjが“1”である場合は、論理否定回路151から出力される論理否定された受信データを選択して全加算器155に出力する。
論理否定回路151では、受信データの1の補数が演算される。この演算結果にレプリカデータの“1”を加算すると、受信データの2の補数となる。被減数に減数の2の補数を加算すると減算が実現される。この場合の減数は受信データDiであり、被減数は積和演算値Aである。従って、レプリカデータCjが“1”である場合は、全加算器155において、最新の積和演算値Aに受信データDiが符号を反転して加算(すなわち減算)されることになる。一方、レプリカデータCjが“0”の場合は、全加算器155において、最新の積和演算値Aに受信データDiが符号を反転せずにそのまま加算される。
つまり、非同期全加算部150は、2の補数表現に基づき、レプリカデータCjが“0”と“1”の何れであるかによって、積和演算値Aに受信データDiを加算或いは減算する演算部であると言える。
1−3.レジスタ機構の構成
受信データ選択部110Cは、演算完了検知部310が非同期全加算部150の演算の完了を検知する毎に、受信系列データのうちの次の演算に供すべき受信データを順次切り替えて選択するための機構として受信データ読出用レジスタ機構を有する。また、レプリカデータ選択部120Cは、演算完了検知部310が非同期全加算部150の演算の完了を検知する毎に、レプリカコードのうちの次の演算に供すべきレプリカデータを順次切り替えて選択するための機構としてレプリカデータ読出用レジスタ機構を有する。
受信データ読出用レジスタ機構は、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う読出トークンレジスタ段を受信データそれぞれに対応付けて設け、読出トークンが読出トークンレジスタ段を循環するように構成された読出用レジスタ機構である。受信データ読出用レジスタ機構は、非同期全加算部150の演算が完了する毎に読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させる。そして、当該読出トークンに基づいて次の演算に供すべき受信データに対応する受信データ2線符号化器を選択することで、2線符号化した受信データを非同期全加算部150に供給する。
レプリカデータ読出用レジスタ機構についても同様である。
また、第1の非同期相関演算回路100Aは、受信データレジスタへの受信データの書き込みを実現するための機構として、受信データ書込用レジスタ機構を備える。また、レプリカデータレジスタへのレプリカデータの書き込みを実現するための機構として、レプリカデータ書込用レジスタ機構を備える。
受信データ書込用レジスタ機構は、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う書込トークンレジスタ段を受信データレジスタそれぞれに対応付けて設けた書込用レジスタ機構であって、書込トークンを次段の書込トークンレジスタ段に順次移動させ、当該書込トークンに基づいて受信データを対応する受信データレジスタに記憶させる機構である。
レプリカデータ書込用レジスタ機構についても同様である。
1−3−1.受信データ用のレジスタ機構
図4は、受信データの読み出し及び書き込みに係る受信データ読出用レジスタ機構及び受信データ書込用レジスタ機構の概略構成図である。
受信データ記憶部110Aは、受信データD1〜DNをそれぞれ記憶するための受信データレジスタRd1〜RdNを有して構成される。また、受信データ2線符号化部110Bは、受信データレジスタRd1〜RdNと一対一に対応付けられた受信データ2線符号化器Ed1〜EdNを有して構成される。受信データレジスタRd1〜RdNからは、記憶している受信データが、対応する受信データ2線符号化器Ed1〜EdNに随時出力される。また、受信データ選択部110Cは、次の演算に供すべき受信データに対応する受信データ2線符号化器を選択するための機構として、受信データ読出用レジスタ機構を有して構成される。
(1)受信データ読出用レジスタ機構
受信データ読出用レジスタ機構は、受信データ2線符号化器Ed1〜EdNにそれぞれ接続されたN個の読出トークンレジスタ段Sd1〜SdNを環状に接続して構成される。読出トークンレジスタ段Sd1〜SdNが環状に接続されていることで、読出トークンは、読出トークンレジスタ段を循環することになる。つまり、読出トークンは、Sd1から順番に読出トークンレジスタ段を移動(遷移)していき、SdNに到達した後、再びWd1に戻る。受信データ読出用レジスタ機構は、読出トークンレジスタ段の間で読出トークンを移動させ、受信データ2線符号化器Ed1〜EdNへのアクセス権を順次に切り替えることで、受信データ2線符号化器Ed1〜EdNから、2線符号化した受信データを非同期全加算部150に出力させる機構である。
この読出用レジスタ機構の動作については詳細に後述するため、ここでは受信データ2線符号化器に2線符号化を実行させるまでの手順を簡単に述べる。受信データ読出制御部330が、演算完了検知部310による非同期全加算部150の演算完了の検知を受けて、読出トークンを保持している読出トークンレジスタ段に読出要求信号Getを出力する。読出要求信号Getを入力した読出トークンレジスタ段は、接続先の受信データ2線符号化器に対して2線符号化指示信号Sendを出力し、対応する受信データレジスタから出力されている受信データを当該受信データ2線符号化器に2線符号化させて出力させる。
例えば、図4では、読出トークンを読出トークンレジスタ段Sd2が保持している(Sd2を二重丸で図示)。そのため、受信データ読出制御部330は、読出トークンレジスタ段Sd2に対して読出要求信号Getを出力する(実線矢印参照)。すると、読出トークンレジスタ段Sd2は、受信データ2線符号化器Ed2に対して2線符号化指示信号Sendを出力する(実線矢印参照)。これを受けて、受信データ2線符号化器Ed2は、受信データレジスタRd2から出力される受信データD2を2線符号化して出力する(太実線矢印参照)。
(2)書込用レジスタ機構
受信データ書込用レジスタ機構は、受信データレジスタRd1〜RdNにそれぞれ接続されたN個の書込トークンレジスタ段Wd1〜WdNを環状に接続して構成される。書込トークンレジスタ段Wd1〜WdNが環状に接続されていることで、書込トークンは、書込トークンレジスタ段を循環することになる。つまり、書込トークンは、Wd1から順番に書込トークンレジスタ段を移動(遷移)していき、WdNに到達した後、再びWd1に戻る。受信データ書込用レジスタ機構は、書込トークンレジスタ段の間で書込トークンを移動させ、受信データレジスタRd1〜RdNへのアクセス権を切り替えることで、受信データレジスタRd1〜RdNへの受信データの書き込みを順次に実現する機構である。
受信データ書込制御部320は、書込トークンを保持している書込トークンレジスタ段に対して書込要求信号Putを出力する。これを受けて、当該書込トークンレジスタ段は、接続先の受信データレジスタに取込指示信号Wrを出力することで、対応する番号の受信データを当該受信データレジスタに取り込ませる。
例えば、図4では、書込トークンを書込トークンレジスタ段Wd3が保持している(Wd3を二重丸で図示)。そのため、受信データ書込制御部320は、書込トークンレジスタ段Wd3に対して書込要求信号Putを出力する(実線矢印参照)。これを受けて、書込トークンレジスタ段Wd3は、受信データレジスタRd3に対して取込指示信号Wrを出力し(実線矢印参照)、受信データレジスタRd3に受信データD3を取り込ませる(実線矢印参照)。
1−3−2.レプリカデータ用のレジスタ機構
図5は、レプリカデータ用のレジスタ機構の構成を図示したものである。
レプリカデータ記憶部120Aは、レプリカデータC1〜CNそれぞれに対応して、当該レプリカデータを記憶するレプリカデータレジスタ群を有する。レプリカデータレジスタ群は、N個のレプリカデータレジスタRc1〜RcNで構成される。また、レプリカデータ2線符号化部120Bは、レプリカデータレジスタ群を構成するレプリカデータレジスタそれぞれに対応するレプリカデータ2線符号化器Ec1〜EcNを有して構成される。また、レプリカデータ選択部120Cは、次の演算に供すべきレプリカデータに対応するレプリカデータ2線符号化器を選択するための機構として、レプリカデータ読出用レジスタ機構を有して構成される。
レプリカデータ読出用レジスタ機構は、レプリカデータ2線符号化器Ec1〜EcNにそれぞれ接続されたN個の読出トークンレジスタ段Sc1〜ScNを環状に接続して構成される。また、レプリカデータ書込用レジスタ機構は、レプリカデータレジスタRc1〜RcNにそれぞれ接続されたN個の書込トークンレジスタ段Wc1〜WcNを環状に接続して構成される。
レプリカデータ読出用レジスタ機構及びレプリカデータ書込用レジスタ機構の動作は、図4で説明した受信データ読出用レジスタ機構及び受信データ書込用レジスタ機構の動作と同一である。但し、レジスタ機構の制御の主体が異なり、レプリカデータ読出用レジスタ機構の制御はレプリカデータ読出制御部350が行い、レプリカデータ書込用レジスタ機構の制御はレプリカデータ書込制御部340が行う。
1−3−3.レジスタ機構の具体的な構成及び動作
次に、上述した読出用レジスタ機構及び書込用レジスタ機構の構成及び動作について詳細に説明する。これらのレジスタ機構の構成及び動作は、受信データ用のレジスタ機構もレプリカデータ用のレジスタ機構も変わるところがない。そのため、ここでは一般化して説明を行う。つまり、受信データ読出用レジスタ機構及びレプリカデータ読出用レジスタ機構を包括して読出用レジスタ機構とし、受信データ書込用レジスタ機構及びレプリカデータ書込用レジスタ機構を包括して書込用レジスタ機構として説明する。
図6(1)は、書込用レジスタ機構及び読出用レジスタ機構の全体構成図であり、図6(2)は、そのうちの第n番目の書込トークンレジスタ段及び読出トークンレジスタ段に着目した回路構成図である。レジスタ段を一般化し、書込トークンレジスタ段を“Wn=W1〜WN”と表記し、読出トークンレジスタ段を“Sn=S1〜SN”と表記する。また、データが格納されるデータレジスタを一般化して“Rn=R1〜RN”と表記し、データを2線符号化する2線符号化器を一般化して“En=E1〜EN”と表記する。
図6(1)に示すように、書込用レジスタ機構の隣接する2つの書込トークンレジスタ段同士は、2本の信号線によって接続されている。また、末端部に位置する書込トークンレジスタ段W1及びWNでは、それぞれ信号線が折り返されている。各書込トークンレジスタ段W1〜WNは、データレジスタR1〜RNにそれぞれ接続されている。
同様に、読出用レジスタ機構の隣接する2つの読出トークンレジスタ段同士は、2本の信号線によって接続されている。また、末端部に位置する読出トークンレジスタ段S1及びSNでは、それぞれ信号線が折り返されている。但し、各読出トークンレジスタ段S1〜SNは、2線符号化器E1〜ENにそれぞれ接続されている。
図6(2)に示すように、書込トークンレジスタ段及び読出トークンレジスタ段は、それぞれ、AND素子P1と、否定入力型のAND素子P2と、C素子Q1と、否定出力型のC素子Q2とを接続してなる回路である。
C素子は、マラー(Muller)のC素子として知られる論理素子であり、その真理値表を表2に示す。
Figure 2014022975
表2に示すように、C素子は、入力がともに“0”になったときに“0”を出力し、入力がともに“1”になったときに“1”を出力する素子である。内部に記憶素子を有しており、2つの入力が異なっている間は直前の値を保持し、出力を変化させない。
次に、書込用レジスタ機構で用いられる信号について説明する。信号線を表す矢印の始点側のレジスタ段を上流側のレジスタ段と定義し、矢印の終点側のレジスタ段を下流側のレジスタ段と定義する。
図6(2)に示す書込用レジスタ機構において、“lcPut”及び“rcPut”は、書込用レジスタ機構の上側の信号線を伝送する信号であり、書込トークンの転送モードであることを示す信号(以下、「書込トークン転送モード信号」と称す。)である。“lcPut”は上流の書込トークンレジスタ段からの信号を示し、“rcPut”は下流の書込トークンレジスタ段への信号を示している。これらの書込トークン転送モード信号がアサートされると書込トークンの転送モードがONとなり、ネゲートされるとOFFとなる。
“rdPut”及び“ldPut”は、書込用レジスタ機構の下側の信号線を伝送する信号であり、書込トークンを転送させることを表す信号(以下、「書込トークン転送信号」と称す。)である。“rdPut”は上流の書込トークンレジスタ段からの信号であり、“ldPut”は下流の書込トークンレジスタ段への信号である。これらの書込トークン転送信号は、書込トークンを次段の書込トークンレジスタ段に転送させるための信号である。
“Put”は書込制御部からの書込要求信号であり、“ackPut”は書込制御部に対する書込認証信号である。受信データ書込用レジスタ機構では、受信データ書込制御部320が書込制御部となり、レプリカデータ書込用レジスタ機構では、レプリカデータ書込制御部340が書込制御部となる。また、“Wr”は当該書込トークンレジスタ段から接続先のデータレジスタに対して出力されるデータの取込指示信号である。
同様に、読出用レジスタ機構で用いられる信号について説明する。図6(2)の回路において、“lcGet”及び“rcGet”は、読出用レジスタ機構の下側の信号線を伝送する信号であり、読出トークンの転送モードであることを表す信号(以下、「読出トークン転送モード信号」と称す。)である。“lcGet”は上流の読出トークンレジスタ段からの信号である。“rcGet”は下流の読出トークンレジスタ段への信号である。これらの読出トークン転送モード信号がアサートされることで読出トークンの転送モードがONとなり、ネゲートされることでOFFとなる。
“rdGet”及び“ldGet”は、読出用レジスタ機構の上側の信号線を伝送する信号であり、読出トークンを転送させることを表す信号(以下、「読出トークン転送信号」と称す。)である。“rdGet”は上流の読出トークンレジスタ段からの信号である。“ldGet”は下流の読出トークンレジスタ段への信号である。これらの読出トークン転送信号は、読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に転送させるための信号である。
“Get”は読出制御部からの読出要求信号であり、“ackGet”は読出制御部に対する読出認証信号である。受信データ読出用レジスタ機構では、受信データ読出制御部330が読出制御部となり、レプリカデータ読出用レジスタ機構では、レプリカデータ読出制御部350が書込制御部となる。また、“Send”は当該書込トークンレジスタ段から接続先の2線符号化器に対して出力される2線符号化指示信号である。
次に、各レジスタ機構の動作について説明する。書込用レジスタ機構及び読出用レジスタ機構の動作は互いに似通っており、一方のレジスタ機構の動作を説明すれば、他方のレジスタ機構の動作は自明である。そのため、ここでは、読出用レジスタ機構の動作に着目して説明する。
図7及び図8は、読出用レジスタ機構の動作の説明図である。なお、図7及び図8では、アサートされてアクティブ状態になっている信号に係る信号線を太実線で図示し、ネゲートされてインアクティブ状態になっている信号に係る信号線を通常の実線で図示している。また、値が変化した信号については、その値を矩形で囲んで示している。
初期状態では、図7(1)に示すように、全ての読出トークンレジスタ段について、lcGet、rcGet、rdGet、ldGet及びGetが“0”となっている。この場合、各論理素子の出力は図7(1)のようになる。
次に、読出トークンの転送モードに移行するために、読出トークンレジスタ段SNを起点として、読出トークンレジスタ段SNのlcGetをアサートする。すると、AND素子P2の出力が“1”に変化し、それに伴い、下流の読出トークンレジスタ段に対するrcGetがアサートされる。
前述したように、読出トークンレジスタ段は2本の信号線によって接続されている。そのため、最上流の読出トークンレジスタ段SNのrcGetがアサートされることで、最下流側の読出トークンレジスタ段S1までのlcGet及びrcGetが全てアサートされる。すなわち、読出トークンレジスタ段SNのrcGetがアサートされると、その直下の読出トークンレジスタ段S(N−1)のlcGetがアサートされる。すると、読出トークンレジスタ段S(N−1)のrcGetがアサートされる。
これを繰り返して、最下流の読出トークンレジスタ段S1のlcGetがアサートされ、rcGetがアサートされる。これは、読出用レジスタ機構が、読出トークンを転送するための転送モードに移行したことを意味する。この状態が、図7(2)に示す状態である。
ここからは、読出トークンレジスタ段S1からSNまで順番に読出トークンを転送させていくことになる。読出トークンレジスタ段S1では信号線が折り返している。そのため、読出トークンレジスタ段S1のrcGetがアサートされると、読出トークンレジスタ段S1に対して読出トークンの転送を要求するrdGetがアサートされる。これは、読出トークンが読出トークンレジスタ段S1に移動したことを意味する。この状態が、図7(3)に示す状態である。
読出制御部は、読出トークンを保持している読出トークンレジスタ段S1に対してデータの読み出しを行わせるために、Getをアサートする。すると、C素子Q1の出力が“0”から“1”に変化することで、2線符号化器に対する2線符号化指示信号Sendがアサートされる。これにより、2線符号化器E1では、データレジスタから出力されるデータの2線符号化が行われ、2線符号化されたデータが非同期全加算部150に出力される。
また、Getがアサートされることで、ackGetがアサートされる。また、AND素子P1の出力が“1”から“0”に変化することで、rcGetがネゲートされる。この状態が、図8(1)に示す状態である。
rcGetがネゲートされたことで、読出トークンレジスタ段S1に折り返して入力されるrdGetがネゲートされる。この状態が、図8(2)に示す状態である。
読出トークンレジスタ段S1から読出認証信号を入力した読出制御部は、読出トークンレジスタ段S1に対する読出要求信号Getをネゲートする。すると、C素子Q1の出力が“1”から“0”に変化し、それに伴い、2線符号化指示信号Sendがネゲートされる。これにより、2線符号化器でのデータの2線符号化が停止される。
また、これに伴い、ackGetがネゲートされる。また、AND素子P2の出力が“0”から“1”に変化することで、ldGetがアサートされる。これは、次段の読出トークンレジスタ段S2に対して読出トークンを転送することを意味する。この状態が、図8(3)に示す状態である。
ここまでの手順で、読出トークンレジスタ段S1でのデータの読み出しに係る動作が終了となる。図8(3)において次段の読出トークンレジスタ段S2に読出トークンが転送されると、次は読出トークンレジスタ段S2でのデータの読み出しが同様の手順で行われる。この手順を読出トークンレジスタ段SNまで繰り返すことで、読出トークンレジスタ段S1から順番にデータの読み出しが実行され、2線符号化されたデータが非同期全加算部150に順次に供給されることになる。
非同期全加算部150による1回分の相関演算が終了すると、次はレプリカデータの読出開始位置を1つだけずらして、再びレプリカデータを順番に読み出して非同期全加算部150に供給することで、レプリカコードの位相をずらして受信信号との相関演算を行うことができる。この場合は、初期状態において読出トークンを格納する読出トークンレジスタ段を1つだけずらし、当該読出トークンレジスタ段を起点として、読出トークンを順番に移動させていくように制御すればよい。
図9は、読出用レジスタ機構における4相ハンドシェイキングによる通信の説明図であり、各々の信号の遷移を時系列に図式化したものである。最初にlcGetのアサートに伴いrcGetがアサートされ(図7(2)の状態)、それに伴い、rdGetがアサートされる(図7(3)の状態)。この状態でGetがアサートされると、Sendがアサートされる(図8(1)の状態)。
SendがアサートされるとrcGetがネゲートされ、それに伴いrdGetがネゲートされる(図8(2)の状態)。そして、この状態でGetがネゲートされると、Sendがネゲートされ、ldGetがアサートされる(図8(3)の状態)。
隣接する読出トークンレジスタ段は、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合っている。すなわち、読出トークン転送モード信号rcGetがアサートされたことを受けて、ある読出トークンレジスタ段(以下、「要求元読出トークンレジスタ段」と称す。)が1つ下流の読出トークンレジスタ段(以下、「要求先読出トークンレジスタ段」と称す。)に対してリクエストとして読出トークン転送モード信号rdGetをアサートすると、要求先読出トークンレジスタ段は、要求元読出トークンレジスタ段に対するアクノレッジとして、読出トークン転送モード信号rcGetをネゲートする。読出トークン転送モード信号rcGetのネゲートを受けて、要求元読出トークンレジスタ段は、要求先読出トークンレジスタ段に対する読出トークン転送信号rdGetをネゲートする。
つまり、隣り合う読出トークンレジスタ段の間で、送信側がリクエスト信号をアサートすると、これを受けて受信側はアクノレッジ信号をアサートする。すると、送信側はリクエスト信号をネゲートし、これを受けて受信側はアクノレッジ信号をネゲートする。従って、読出トークンレジスタ段は、お互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合っていることになる。
図10及び図11は、書込用レジスタ機構における動作の手順を図示したものである。先に述べたように、書込用レジスタ機構の動作は、読出用レジスタ機構の動作に準じており、図7及び図8で説明した読出用レジスタ機構の動作に基づいて、書込用レジスタ機構の動作も同様に導き出すことができる。そのため、図示のみを行うこととして、書込用レジスタ機構の動作については詳細な説明を省略する。
1−4.作用効果
第1の非同期相関演算回路100Aにおいて、非同期全加算部150が2線符号化されたデータを入力するように構成したことで、非同期全加算部150は、有効データの到来を確実に検知して演算を行うことが可能となる。非同期全加算部150では、当該非同期全加算部150の最新の加算結果に受信データを加算する演算が行われる。この場合において、相関演算の相手方となるレプリカデータの符号が正であれば受信データを足し込み(すなわち加算する)、相関演算の相手方となるレプリカデータの符号が負であれば受信データの符号を反転して足し込む(すなわち減算する)ようにしたことで、受信信号とレプリカコードとの相関演算を正しく行うことが可能となる。
第1の非同期相関演算回路100Aは、相関演算回路の駆動用のクロック等の同期機構を必要とせず、原則としてデータの授受が行われる回路ブロックでのみ動作が可能であるため、高速動作が可能であるとともに、消費電力を低減することができる。一般に、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路では、消費電力は一定時間内のトランジスタのスイッチング総数に比例する。しかし、第1の非同期相関演算回路100Aでは、動作に必要なトランジスタのみがスイッチングするため、スイッチング総数を最小限に抑えることができる。これは、消費電力の削減に繋がる。
また、第1の非同期相関演算回路100Aでは、受信データ及びレプリカデータの記憶部への入力機構及び出力機構を、書込用レジスタ機構及び読出用レジスタ機構によって実現している。受信データ及びレプリカデータをそれぞれ一対一に対応付けられたデータレジスタに演算前に書き込み、トークンパッシング方式を利用して演算毎にデータレジスタから順次に供給する構成とした。かかる構成により、データの供給に係るエネルギーの削減と位相のシフトとを実現する。
より具体的には、従来一般的であったシフトレジスタ方式でデータの供給を行う場合には、データそのものを移動させる必要があるため、トランジスタのスイッチング総数は膨大となる。しかし、本実施形態のトークンパッシング方式では、データそのものを移動させる必要はなく、トークンを移動させるだけで済むため、トランジスタのスイッチング総数を大幅に削減し、コヒーレントノイズの大幅な削減及び消費電力の大幅な削減を実現することができる。
また、GPS受信機では、受信信号のコード位相を検出するために、受信信号とレプリカコードとの相関演算を、受信信号又はレプリカコードの位相をずらして行う。本実施形態の非同期相関演算回路では、受信データ読出用レジスタ機構及びレプリカデータ読出用レジスタ機構の何れか一方について、読出トークンの初期格納位置をずらしてデータの読出開始位置をずらすことによって、簡易に位相シフトを実現することができる。
これらに加えて、第1の非同期相関演算回路100Aでは、クロック信号の伝播遅延や回路の配線遅延等に起因して生ずるクロックスキューの問題や、相関演算回路のクロックとベースバンド処理回路部20の主回路のクロックとの周波数の相違による同期問題、それに由来する相関演算回路の移植性の問題といった、同期設計手法で相関演算回路を設計した場合に生じ得る問題を回避することができる。
2.第2実施形態
第2実施形態における非同期相関演算回路は、非同期全加算部が、2K個(Kは1以上の整数)の受信データを加算する(2K−1)個の非同期全加算器をトーナメント型に配置構成したトーナメント型全加算器群を有する構成である。
第1実施形態で説明した第1の非同期相関演算回路100Aでは、受信データDiとレプリカデータCjとを1つずつ非同期全加算部に入力し、最新の積和演算値Aに加算する演算を繰り返すことで、式(1)で与えられる相関値を演算していた。しかし、この方法では、最終的に相関値が得られるまでに多くの演算ステップを要する。そこで、受信データDiとレプリカデータCjとの乗算を並列的に行い、その乗算値同士を加算するように構成することで、相関値が得られるまでの演算ステップを低減させ、演算処理時間の短縮を図る。
2−1.非同期相関演算回路の構成
図12は、第2実施形態における第2の非同期相関演算回路100Bの回路構成の一例を示す図である。ここでは「K=2」として第2の非同期相関演算回路100Bを構成した場合を例に挙げて説明する。第1の非同期相関演算回路100Aと同一の構成要素については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
図12では、簡明化のために、受信データ記憶部110A及び受信データ2線符号化部110Bと、レプリカデータ記憶部120A及びレプリカデータ2線符号化部120Bとの図示を省略している。つまり、2線符号化器によって2線符号化済みの受信データDi及びレプリカデータCjが第2の非同期相関演算回路100Bに供給されるものとして図示している。
第2の非同期相関演算回路100Bは、トーナメント型全加算器群250と、非同期全加算部150と、2線復号部160と、加算結果記憶部170と、加算結果2線符号化部180とを有して構成される。
トーナメント型全加算器群250は、第1の非同期全加算部251〜第3の非同期全加算部253の3個の非同期全加算部を有して構成される。具体的には、トーナメント型全加算器群250は、「22=4個」の受信データを加算する「(22−1)=3個」の非同期全加算器をトーナメント型に配置して構成される。すなわち、下段に第1の非同期全加算部251と第2の非同期全加算部252を配置し、その上段に第3の非同期全加算器253を配置して構成される。これらの非同期全加算部の構成は、図3で説明した非同期全加算部150の構成と同一である。
トーナメント型全加算器群250のうち、最下段の非同期全加算器である非同期全加算部251,252は、加算対象となる2つの受信データのうちの一方の受信データに係る受信データ2線符号化部の出力値に、他方の受信データに係る受信データ2線符号化部の出力値を、相関演算の相手方となる2つのレプリカデータに係るレプリカデータ2線符号化部の出力値に応じた符号で加算する。
具体的には、第1の非同期全加算部251において、第1の入力ポートXには、受信データ2線符号化部によって2線符号化された受信データD1が入力される。第2の入力ポートYには、受信データ2線符号化部によって2線符号化された受信データD2が入力される。また、キャリー入力ポートCinには、レプリカデータ2線符号化部によって2線符号化されたレプリカデータC1とC2との排他的論理和が入力される。
第1の非同期全加算部251では、レプリカデータC1及びC2が、相関演算の相手方の2つのレプリカデータとなる。レプリカデータC1とC2との排他的論理和が“0”である場合は、受信データD1が受信データD2にそのまま加算される。それに対し、レプリカデータC1とC2との排他的論理和が“1”である場合は、受信データD1が符号を反転させて受信データD2に加算(すなわち減算)される。
第2の非同期全加算部252では、第1の非同期全加算部251と同様に、2線符号化された受信データD3とD4とが、相関演算の相手方となる2つのレプリカデータであるレプリカデータC3とC4との排他的論理和に応じた符号で加算される。つまり、レプリカデータC3とC4との排他的論理和が“0”である場合は、受信データD3が受信データD4にそのまま加算される。それに対し、レプリカデータC3とC4との排他的論理和が“1”である場合は、受信データD3が符号を反転させて受信データD4に加算(すなわち減算)される。
レプリカコードの位相のずらし量をゼロとした場合(k=0)、相関値を求めるための演算式は式(2)で与えられる。この場合、第1の非同期全加算部251では、式(2)の右辺における第1項と第2項との積和値が演算され、その積和演算値A1が第3の非同期全加算部253に出力される。また、第2の非同期全加算部252では、式(2)の右辺における第3項と第4項との積和値が演算され、その積和演算値A2が第3の非同期全加算部253に出力される。
第3の非同期全加算部253では、第1の入力ポートXには、第1の非同期全加算部251の積和演算値A1が入力され、第2の入力ポートYには、第2の非同期全加算部252の積和演算値A2が入力される。また、キャリー入力ポートCinには、レプリカデータC1とC3との排他的論理和が入力される。そして、レプリカデータC1とC3との排他的論理和に応じた符号で積和演算値A1とA2とが加算され、その加算結果である積和演算値A3が非同期全加算部150に出力される。
非同期全加算部150において、第1の入力ポートXには、第3の非同期全加算部253の積和演算値A3が入力され、第2の入力ポートYには、加算結果2線符号化部180から出力される最新の積和演算値A4が入力される。そして、キャリー入力ポートCinには、レプリカデータC1が入力される。そして、レプリカデータC1に応じた符号で積和演算値A3とA4とが加算され、その加算結果が2線符号復号部160に出力される。
2−2.読出用レジスタ機構の構成
図12の第2の非同期相関演算回路100Bでは、非同期全加算部150の演算が完了する毎に、次の演算に供すべき2K個の受信データを選択して、トーナメント型全加算器群250に供給する必要がある。そこで、第1実施形態と同様に、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う読出トークンレジスタ段を受信データそれぞれに対応付けて設けた受信データ読出用レジスタ機構を、第2の非同期相関演算回路100Bに設ける。この場合、各読出トークンレジスタ段は、非同期全加算部の演算対象の2K個の受信データに対応する受信データ2線符号化器に対応付けられるように構成する。
図13は、「K=2」の場合の受信データ読出用レジスタ機構の構成例を示す図である。この受信データ読出用レジスタ機構では、1つの読出トークンで4個の受信データが同時に2線符号化されてトーナメント型全加算器群250に供給されるように構成されている。
具体的には、受信データの読出用レジスタ機構は「L=N/4個」の読出トークンレジスタ段Sd1〜SdLを有して構成される。各読出トークンレジスタ段は、連続する4個の受信データに係るデータレジスタに対応する4個の2線符号化器に接続されている。但し、隣接する読出トークンレジスタ段同士で接続先の2線符号化器が重複しないように、受信データの時系列順に4個ずつ接続先が選ばれている。
より具体的には、読出トークンレジスタ段Sd1は、受信データレジスタRd1〜Rd4に対応する受信データ2線符号化器Ed1〜Ed4に接続されている。次の読出トークンレジスタ段Sd2は、受信データレジスタRd5〜Rd8に対応する受信データ2線符号化器Ed5〜Ed8に接続されている。以下同様である。
この場合、各読出トークンレジスタ段は、接続先の4個の受信データ2線符号化器に対して同時に2線符号化指示信号Sendを出力することで、連続する4個の受信データを対応する2線符号化器に2線符号化させて、トーナメント型全加算器群250に供給する。図13の例では、二重丸で示した読出トークンレジスタ段Sd1が、受信データ2線符号化器Ed1〜Ed4に対して実線で示すように2線符号化指示信号Sendを出力する様子を示している。
レプリカデータについても同様に、非同期全加算部の演算が完了する毎に、次の演算に供すべき「22=4個」のレプリカデータを選択して、トーナメント型全加算器群250に供給する必要がある。そのため、図示は省略するが、図13の受信データ読出用レジスタ機構と同様に、「L=N/4個」の読出トークンレジスタ段Sc1〜ScLを有して構成されるレプリカデータ読出用レジスタ機構を構成すればよい。
第2の非同期相関演算回路100Bに設けられる受信データ読出用レジスタ機構は、第1の非同期相関演算回路100Aに設けられる受信データ読出用レジスタ機構と同様に、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う読出トークンレジスタ段を受信データそれぞれに対応付けて設けた読出用レジスタ機構である。このレジスタ機構では、各読出トークンレジスタ段が、トーナメント型全加算器群の演算対象の2K個の受信データに対応する受信データ2線符号化器に対応付けられ、非同期全加算部の演算が完了する毎に読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させる。また、読出トークンに基づいて次の演算に供すべき2K個の受信データに対応する受信データ2線符号化器を選択し、選択した受信データ2線符号化器に受信データを2線符号化させる。
レプリカデータ読出用レジスタ機構についても同様である。
3.第3実施形態
第3実施形態は、第2実施形態で説明した第2の非同期相関演算回路を複数個配置し、互いにレプリカコードの位相をずらして、各々の第2の非同期相関演算回路に相関演算を並列的に行わせる構成を適用した実施形態である。
具体例として、図12で説明した「K=2」とした場合の第2の非同期相関演算回路100Bを4個配置して相関演算を行う場合について説明する。この場合は、受信データ及びレプリカデータを、4個の第2の非同期相関演算回路100Bのそれぞれに対して「2=4個」ずつ供給してトーナメント型全加算器群250に演算を行わせる。
受信データDiについては、1回の演算において、4個の第2の非同期相関演算回路100Bに同一のデータが供給されるように制御する。すなわち、第1回目の演算では、各々の第2の非同期相関演算回路100Bに対して受信データD1〜D4を同時に供給し、第2回目の演算では、各々の第2の非同期相関演算回路100Bに対して受信データD5〜D8を同時に供給する。以下同様にして、受信データDNまで4個ずつ時系列に受信データを供給する。
このような受信データの供給を実現するための機構としては、図13に示した受信データ読出用レジスタ機構を適用することができる。つまり、図13に示した受信データ読出用レジスタ機構を、4個の第2の非同期相関演算回路100Bそれぞれに対応付けて設けて、トークンパッシング方式で受信データの読み出しを行えばよい。
一方、レプリカデータCjについては、4個の第2の非同期相関演算回路100Bに対して、読出開始位置を1つずつずらした4個のデータがそれぞれ供給されるように制御する。これは、レプリカコードの位相をずらして、4個の第2の非同期相関演算回路100Bにそれぞれ異なる位相で相関演算を行わせるためである。
図14は、この場合におけるレプリカデータの供給の説明図である。便宜的に、4個の第2の非同期相関演算回路100Bに「A〜D」の番号を割り当てて説明する。図14には、第2の非同期相関演算回路の番号と、各々の第2の非同期相関演算回路に対して供給するレプリカデータとを対応付けたテーブルを図示している。レプリカデータの欄においてハッチングを示した部分が、1回の演算で供給するレプリカデータ組を示す。また、レプリカデータ組の先頭に記した数字は演算の番号を示し、末尾に記したアルファベットは第2の非同期相関演算回路の番号を示す。
このテーブルによれば、第1回目の演算では、非同期相関演算回路AにはレプリカデータC1〜C4を供給し、非同期相関演算回路BにはレプリカデータC2〜C5を供給し、非同期相関演算回路CにはレプリカデータC3〜C6を供給し、非同期相関演算回路DにはレプリカデータC4〜C7を供給する。
第2回目の演算では、非同期相関演算回路AにはレプリカデータC5〜C8を供給し、非同期相関演算回路BにはレプリカデータC6〜C9を供給し、非同期相関演算回路CにはレプリカデータC7〜C10を供給し、非同期相関演算回路DにはレプリカデータC8〜C11を供給する。以下同様である。
図15は、上記のレプリカデータの供給を実現するためのレジスタ機構であるレプリカデータ読出用レジスタ機構の構成図である。図15(1)〜(4)は、それぞれ図14の非同期相関演算回路A〜Dに具備させるレプリカデータ読出用レジスタ機構の構成を図示したものである。
これらのレプリカデータ読出用レジスタ機構では、1つの読出トークンで4個のレプリカデータが同時に2線符号化されるように構成されている。それぞれのレプリカデータ読出用レジスタ機構は「L=N/4個」の読出トークンレジスタ段Sc1〜ScLを有する。
各読出トークンレジスタ段は、連続する4個のレプリカデータに係るデータレジスタに対応する4個の2線符号化器に接続されている。但し、隣接する読出トークンレジスタ段同士で接続先の2線符号化器が重複しないように、レプリカデータの時系列順に4個ずつ接続先が選ばれている。
非同期相関演算回路A〜Dで異なるのは、読出トークンレジスタ段Sc1〜ScLの接続先のレプリカデータ2線符号化器Ecが1つずつずれている点である。例えば、読出トークンレジスタ段Sc1に着目すると、非同期相関演算回路Aでは2線符号化器Ec1〜Ec4に接続されているのに対し、非同期相関演算回路Bでは2線符号化器Ec2〜Ec5に接続されている。また、非同期相関演算回路Cでは2線符号化器Ec3〜Ec6に接続されており、非同期相関演算回路Dでは2線符号化器Ec4〜Ec7に接続されている。
このようにレプリカデータ読出トークンレジスタ段を構成することで、それぞれの非同期相関演算回路A〜Dに読出開始位置を1つずつずらしてレプリカデータを2線符号化させて、トーナメント型全加算器群での演算に供することが可能となる。
4.第4実施形態
第4実施形態は、レプリカデータを生成する非同期回路を非同期相関演算回路に設ける実施形態である。
GPS衛星信号に変調されているC/Aコードは、1023チップを1PNフレームとする繰返し周期1msの擬似ランダム雑音符号であり、各GPS衛星に固有のコードである。このC/Aコードはゴールド系列のコード(ゴールドコード)として知られている。ゴールドコードは、周期が等しく、プリファードペアである2つのM系列を結合することで生成することができる。本実施形態では、この原理に基づき、2線符号化されたレプリカデータを生成する非同期回路を実現する。
図16は、第4実施形態における第4の非同期相関演算回路100Dの回路構成の一例を示す図である。第4の非同期相関演算回路100Dの大きな構成は、第1の非同期相関演算回路100Aと同じである。異なるのは、レプリカデータ供給部120が、非同期レプリカデータ生成回路130と、設定部140とを有して構成される点である。非同期レプリカデータ生成回路130は、C/Aコードのコード長と同じ長さ1023(=210−1)のレプリカデータを生成する回路である。
図17は、非同期レプリカデータ生成回路130の回路構成の一例を示す図である。非同期レプリカデータ生成回路130は、第1の線形フィードバックシフトレジスタ回路131と、第2の線形フィードバックシフトレジスタ回路132と、結合部133とを有して構成される。
第1の線形フィードバックシフトレジスタ回路131は、10段(=L段)の第1のデータレジスタ部131Aと9段(=(L−1)段)の第1の排他的論理和演算回路131Bとを線形フィードバック接続してなる回路である。同様に、第2の線形フィードバックシフトレジスタ回路132は、10段(=L段)の第2のデータレジスタ部132Aと9段(=(L−1)段)の第2の排他的論理和演算回路132Bとを線形フィードバック接続してなる回路である。
第1のデータレジスタ部131A及び第2のデータレジスタ部132Aは、それぞれ1ビットデータレジスタ部を2線復号器及び2線符号化器で挟んで構成される。この第1のデータレジスタ部131Aの2線符号化器及び第2のデータレジスタ部132Aの2線符号化器によって、第1実施形態で説明したレプリカデータ2線符号化部120Bが構成される。
1ビットデータレジスタ部は、例えば1ビットのデータレジスタで構成することができる。つまり、1ビットデータレジスタを2線復号器及び2線符号化器で挟んでデータレジスタ部を構成する。この場合、1ビットデータレジスタ部には、2線復号器によって2線復号された1ビットのデータが格納される。そして、1ビットデータレジスタ部から出力される1ビットのデータが2線符号化器によって2線符号化されて、次段のデータレジスタ部に出力される。
図中では、データレジスタ部を構成する1ビットデータレジスタ部を“BRn”と表記し、2線復号器を“Dn”と表記し、2線符号化器を“En”と表記している。“n=1〜10”はデータレジスタ部の番号を示す。また、第1のデータレジスタ部131Aを構成する1ビットデータレジスタ部、2線復号器及び2線符号化器には末尾に(1)を付し、第2のデータレジスタ部132Aを構成する1ビットデータレジスタ部、2線復号器及び2線符号化器には末尾に(2)を付すことで、両者を区別している。
なお、本実施形態では、第1のデータレジスタ部131A及び第2のデータレジスタ部132Aを構成する1ビットデータレジスタ部が、それぞれ単一の1ビットデータレジスタで構成されることとして図示・説明するが、これに代えて、例えばそれぞれの駆動信号の位相が異なる2段の1ビットデータレジスタを接続して1ビットデータレジスタ部を構成してもよい。これは、非同期回路において特に問題となるレーシングを回避するための機構である。
データレジスタ部を構成する2線復号器は、前段のデータレジスタ部を構成する2線符号化器から出力される2線符号化された1ビットのデータを2線復号し、その復号結果を1ビットデータレジスタ部に出力する。また、データレジスタ部を構成する2線符号化器は、設定部140からデータの2線符号化の開始を指示する2線符号化開始信号Sendが入力されると、1ビットデータレジスタ部から出力される1ビットのデータの2線符号化を開始し、非同期的にデータのシフト動作を行う。
各線形フィードバックシフトレジスタ回路は、データレジスタ部それぞれの初期値と、排他的論理和の演算を実行させる排他的論理和演算回路とが、設定部140によって設定可能に構成されている。具体的には、第1の線形フィードバックシフトレジスタ回路131について、第1のデータレジスタ部131Aを構成する1ビットデータレジスタ部BR1(1)〜BR10(1)それぞれの初期値B1(1)〜B10(1)が、設定部140によって設定される。また、第1の排他的論理和演算回路EXOR1(1)〜EXOR9(1)に対して回路設定値Pass1(1)〜Pass9(1)が設定部140によってそれぞれ出力され、この回路設定値Pass1(1)〜Pass9(1)によって、第1の排他的論理和演算回路EXOR1(1)〜EXOR9(1)に排他的論理和の演算を実行させるか否かが設定される。
第2の線形フィードバックシフトレジスタ回路132についても同様である。
第1の排他的論理和演算回路131B及び第2の排他的論理和演算回路132Bは、最下流のデータレジスタ部(第10番のデータレジスタ部)からの出力をフィードバックするフィードバックループのデータ線上に、隣接するデータレジスタ部の間に介在するようにそれぞれ1個ずつ設けられている。
図中では、排他的論理和演算回路を“EXORm”と表記している。“m=1〜9”は排他的論理和演算回路の番号を示す。また、第1の排他的論理和演算回路131Bには末尾に(1)を付し、第2の排他的論理和演算回路132Bには末尾に(2)を付すことで、両者を区別している。
図18は、第1の排他的論理和演算回路131B及び第2の排他的論理和演算回路132Bの回路構成の一例を示す図である。これらの排他的論理和演算回路131B,132Bは、複数の論理素子を有し、2線符号化されたデータを入力して排他的論理和の演算を行う論理回路である。排他的論理和演算回路131B,132Bには、前段の排他的論理和演算回路から入力データInが入力される。また、当該排他的論理和演算回路と同一の番号を付したデータレジスタ部の出力がタップデータTapとして入力される。また、排他的論理和演算回路には、設定部140から回路設定値Passが入力され、この回路設定値Passによって、入力データInとタップデータTapとの排他的論理和の演算を実行するか否かが制御される。
図19は、排他的論理和演算回路の演算に係る真理値表である。回路設定値Passが“0”の場合は(Pass=0)、入力データInとタップデータTapとの排他的論理和の演算を実行せず(つまりタップデータTapを無視して)、入力データInをそのまま出力データOutとする(Out=In)。それに対し、回路設定値Passが“1”の場合は(Pass=1)、タップデータTapと入力データInとの排他的論理和の演算を実行し、その演算結果を出力データOutとする(Out=In xor Tap)。
これは、回路設定値Passによって排他的論理和の演算箇所が定められることを意味する。つまり、本実施形態の線形フィードバックシフトレジスタ回路には、9段の排他的論理和演算回路が設けられているが、入力データInとタップデータTapとの排他的論理和の演算を、これら全ての排他的論理和演算回路に実行させるのではなく、レプリカデータの生成に必要な排他的論理和演算回路にのみ実行させる。
結合部133は、第1の線形フィードバックシフトレジスタ回路131から出力される2線符号化された出力値と、第2の線形フィードバックシフトレジスタ回路132から出力される2線符号化された出力値との排他的論理和を演算する。そして、その演算結果を、2線符号化したレプリカデータとして非同期全加算部150に出力する。
設定部140は、非同期レプリカデータ生成回路130に生成させるレプリカコードに応じた第1のデータレジスタ131Aの初期値及び第1の排他的論理和演算回路131Bの設定を行うとともに、当該レプリカコードに応じた第2のデータレジスタ132Aの初期値及び第2の排他的論理和演算回路132Bの設定を行う。また、設定部140は、各線形フィードバックシフトレジスタ回路を構成するデータレジスタ部の2線符号化器に対して2線符号化開始信号Sendを出力する。
図20は、設定部140が上記の設定を行うために用いる設定用データ141のデータ構成の一例を示す図である。設定用データ141には、PRN番号(レプリカID)141Aと、第1の線形フィードバックシフトレジスタ回路131に係る第1の設定値141Bと、第2の線形フィードバックシフトレジスタ回路132に係る第2の設定値141Cとが対応付けて定められている。
第1の設定値141Bには、第1のデータレジスタ部131Aに対する10ビットの初期値b(1)(=b1(1)〜b10(1))と、第1の排他的論理和演算回路131Bに対する9ビットの回路設定値Pass(1)(=Pass1(1)〜Pass9(1))とが定められている。また、第2の設定値141Cには、第2のデータレジスタ部132Aに対する10ビットの初期値b(2)(=b1(2)〜b10(2))と、第1の排他的論理和演算回路131Bに対する9ビットの回路設定値Pass(2)(=Pass1(2)〜Pass9(2))とが定められている。
設定部140は、処理部300から出力されるPRN番号141Aに対応する第1の設定値141B及び第2の設定値141Cを、それぞれ第1の線形フィードバックシフトレジスタ回路131及び第2の線形フィードバックシフトレジスタ回路132に出力する。
第1の線形フィードバックシフトレジスタ回路131によって生成される系列データは、第1のデータレジスタ部131Aそれぞれに設定する初期値と、排他的論理和の演算を実行させる第1の排他的論理和演算回路131Bとによって一意に定まる。これは、第2の線形フィードバックシフトレジスタ回路132についても同様である。このため、2つの線形フィードバックシフトレジスタ回路それぞれに対する初期値及び回路設定値をPRN番号(レプリカID)別に予め定めておき、捕捉対象とするGPS衛星(捕捉対象衛星)のPRN番号に対応する初期値及び回路設定値を非同期レプリカデータ生成回路130に出力することで、当該捕捉対象衛星に係るレプリカデータを非同期レプリカデータ生成回路130に生成させることが可能となる。
5.変形例
本発明を適用可能な実施例は、上記の実施例に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。以下、変形例について説明する。
5−1.第1の系列データ及び第2の系列データ
上記の実施形態では、第1の系列データをGPS衛星からGPS衛星信号を受信した受信信号とし、第2の系列データをレプリカコードとして説明したが、第1の系列データや第2の系列データの種類はこれらに限られるわけではない。
CDMA(Code Division Multiple Access)方式でデータ通信を行うシステムでは、送信機側で拡散符号を用いて送信データを拡散変調し、受信機側で拡散変調されたデータを逆拡散して送信データを復調する。逆拡散では、受信信号の拡散符号の位相を知る必要があるため、受信信号と擬似的な拡散符号との相関演算が必要となる。従って、衛星測位システム以外の通信システムにおいても本発明を適用可能であり、第1の系列データ及び第2の系列データは、適用する通信システムに応じて適宜選択することが可能である。
5−2.第1の非同期相関演算回路の並列化
第3実施形態と同様に、第1実施形態で説明した第1の非同期相関演算回路100Aを複数個配置構成し、それぞれの第1の非同期相関演算回路100Aにレプリカコードの位相をずらして並列的に相関演算を行わせるように構成してもよい。
5−3.レジスタ機構
上記の実施形態では、データ(受信データ及びレプリカデータ)の読出用レジスタ機構が、読出トークンレジスタ段を環状に接続して構成されることとして説明したが、この読出用レジスタ機構の構成は一例に過ぎない。例えば、読出トークンレジスタ段をバス型やスター型で接続して読出用レジスタ機構を構成してもよく、読出トークンが読出トークンレジスタ段を循環するような構成であればよい。
書込用レジスタ機構についても同様である。
また、上記の実施形態では、データ(受信データ及びレプリカデータ)の書込用レジスタ機構について、データレジスタと書込トークンレジスタ段とが一対一に対応付けられていることとして説明した。しかし、1つの書込トークンレジスタ段に対して複数(例えば4個)のデータレジスタを対応付けることとして、1つの書込トークンで同時に複数のデータレジスタにデータの書き込みを行わせるようにしてもよい。
5−4.非同期データ生成回路
本発明の非同期データ生成回路は、レプリカデータを生成する回路に適用する場合に限らず、他のゴールド系列のデータを生成する回路にも適用可能であることは勿論である。例えば、長さ“31=25−1”のゴールド系列のデータを生成するのであれば、5段(=L段)のデータレジスタ部と4段(=(L−1)段)の排他的論理和演算回路とを線形フィードバック接続した線形フィードバックシフトレジスタ回路を2個設け、これらの出力値を結合するように非同期データ生成回路を構成すればよい。
5−5.適用例
本実施形態の非同期相関演算回路は、種々の受信機に内蔵配置して相関演算に利用することが可能である。また、このような受信機を具備する電子機器として、例えば、携帯型電話機やカーナビゲーション装置、携帯型ナビゲーション装置、パソコン、PDA(Personal Digital Assistance)、歩数計、腕時計といった種々の電子機器を想定することが可能である。
5−6.衛星測位システム
上記の実施形態では、衛星測位システムとしてGPSを適用した場合の実施形態について説明したが、WAAS(Wide Area Augmentation System)やQZSS(Quasi Zenith Satellite System)、GLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、GALILEO等の他の衛星測位システムとしてもよいことは勿論である。
1 GPS受信機、 10 RF受信回路部、 20 ベースバンド処理回路部、 100A 第1の非同期相関演算回路、 100B 第2の非同期相関演算回路、 100D 第4の非同期相関演算回路、 110 受信データ供給部、 110A 受信データ記憶部、 110B 受信データ2線符号化部、 110C 受信データ選択部、 120 レプリカデータ供給部、 120A レプリカデータ記憶部、 120B レプリカデータ2線符号化部、 120C レプリカデータ選択部、 130 非同期レプリカデータ生成回路、 140 設定部、 150 非同期全加算部、 160 2線復号部、 170 加算結果記憶部、 180 加算結果2線符号化部、 200 レプリカコード生成部、 300 処理部、 400 記憶部

Claims (8)

  1. Mビット(M≧1)の第1のデータの系列でなる第1の系列データを2線符号化する第1の2線符号化部を有し、演算が完了する毎に次の演算に供すべき第1のデータを供給する第1のデータ供給部と、
    1ビットの第2のデータの系列でなる第2の系列データを2線符号化する第2の2線符号化部を有し、演算が完了する毎に次の演算に供すべき第2のデータを供給する第2のデータ供給部と、
    加算結果を記憶する加算結果記憶部と、
    前記加算結果記憶部の記憶値を2線符号化する第3の2線符号化部と、
    前記第3の2線符号化部の出力値に、前記第1のデータ供給部からの出力値を、前記第2のデータ供給部からの出力値に応じた符号で加算して出力する非同期全加算部と、
    前記非同期全加算部による2線符号の出力値を復号して前記加算結果記憶部に出力する2線復号部と、
    を備えた非同期相関演算回路。
  2. 前記第1のデータ供給部は、前記第1のデータそれぞれに対応して当該第1のデータを格納する第1のデータレジスタ群を有し、
    前記第2のデータ供給部は、前記第2のデータそれぞれに対応して当該第2のデータを格納する第2のデータレジスタ群を有し、
    前記第1の2線符号化部は、前記第1のデータレジスタ群を構成する第1のデータレジスタにそれぞれ対応付けられ、当該第1のデータレジスタに格納された第1のデータを2線符号化する第1の2線符号化器を有し、
    前記第2の2線符号化部は、前記第2のデータレジスタ群を構成する第2のデータレジスタそれぞれに対応付けられ、当該第2のデータレジスタに格納された第2のデータを2線符号化する第2の2線符号化器を有し、
    前記第1のデータ供給部は、次の演算に供すべき第1のデータに対応する前記第1の2線符号化器を選択する第1の選択部を有し、
    前記第2のデータ供給部は、次の演算に供すべき第2のデータに対応する前記第2の2線符号化器を選択する第2の選択部を有する、
    請求項1に記載の非同期相関演算回路。
  3. 前記第1の選択部は、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う読出トークンレジスタ段を前記第1のデータそれぞれに対応付けて設け、読出トークンが前記読出トークンレジスタ段を循環するように構成された読出用レジスタ機構であって、前記非同期全加算部の演算が完了する毎に読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させる第1の読出用レジスタ機構を有し、当該読出トークンに基づいて次の演算に供すべき第1のデータに対応する前記第1の2線符号化器を選択し、
    前記第2の選択部は、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う読出トークンレジスタ段を前記第2のデータそれぞれに対応付けて設け、読出トークンが前記読出トークンレジスタ段を循環するように構成された読出用レジスタ機構であって、前記非同期全加算部の演算が完了する毎に読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させる第2の読出用レジスタ機構を有し、当該読出トークンに基づいて次の演算に供すべき第2のデータに対応する前記第2の2線符号化器を選択する、
    請求項2に記載の非同期相関演算回路。
  4. 前記非同期全加算部は、2K個(Kは1以上の整数)の前記第1のデータを加算する(2K−1)個の非同期全加算器をトーナメント型に配置構成したトーナメント型全加算器群を有し、
    前記第1の選択部は、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う読出トークンレジスタ段を前記第1のデータそれぞれに対応付けて設け、読出トークンが前記読出トークンレジスタ段を循環するように構成された読出用レジスタ機構であって、各読出トークンレジスタ段が、前記非同期全加算部の演算対象の2K個の第1のデータに対応する前記第1の2線符号化器に対応付けられ、前記非同期全加算部の演算が完了する毎に読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させる第1の読出用レジスタ機構を有し、当該読出トークンに基づいて次の演算に供すべき2K個の前記第1のデータに対応する前記第1の2線符号化器を選択し、
    前記第2の選択部は、互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う読出トークンレジスタ段を前記第2のデータそれぞれに対応付けて設け、読出トークンが前記読出トークンレジスタ段を循環するように構成された読出用レジスタ機構であって、各読出トークンレジスタ段が、相関演算の相手方となる2K個の第2のデータに対応する前記第2の2線符号化器に対応付けられ、前記非同期全加算部の演算が完了する毎に読出トークンを次段の読出トークンレジスタ段に移動させる第2の読出用レジスタ機構を有し、当該読出トークンに基づいて次の演算に供すべき2K個の前記第2のデータに対応する前記第2の2線符号化器を選択し、
    前記トーナメント型全加算器群のうち、最下段の前記非同期全加算器それぞれは、演算対象となる2つの前記第1のデータのうちの一方の第1のデータに係る前記第1の2線符号化器の出力値に、他方の第1のデータに係る前記第1の2線符号化器の出力値を、相関演算の相手方となる2つの前記第2のデータに係る前記第2の2線符号化器の出力値に応じた符号で加算する、
    請求項2に記載の非同期相関演算回路。
  5. 互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う書込トークンレジスタ段を書込トークンが循環するように構成された書込用レジスタ機構であって、書込トークンを次段の書込トークンレジスタ段に順次移動させ、当該書込トークンに基づいて前記第1のデータを前記第1のデータレジスタに記憶させる第1の書込用レジスタ機構と、
    互いに4相ハンドシェイキングのプロトコルによって通信し合う書込トークンレジスタ段を書込トークンが循環するように構成された書込用レジスタ機構であって、書込トークンを次段の書込トークンレジスタ段に順次移動させ、当該書込トークンに基づいて前記第2のデータを前記第2のデータレジスタに記憶させる第2の書込用レジスタ機構と、
    を備えた請求項2に記載の非同期相関演算回路。
  6. 前記第2のデータ供給部は、長さ2L−1(Lは3以上の整数)の前記第2の系列データを生成する非同期データ生成回路を有し、
    前記非同期データ生成回路は、
    1ビットデータレジスタ部を2線復号器及び2線符号化器で挟んで構成したL段の第1のデータレジスタ部と(L−1)段の第1の排他的論理和演算回路とを線形フィードバック接続した第1の線形フィードバックシフトレジスタ回路と、
    1ビットデータレジスタ部を2線復号器及び2線符号化器で挟んで構成したL段の第2のデータレジスタ部と(L−1)段の第2の排他的論理和演算回路とを線形フィードバック接続した第2の線形フィードバックシフトレジスタ回路と、
    前記第1の線形フィードバックシフトレジスタ回路からの出力値と前記第2の線形フィードバックシフトレジスタ回路からの出力値とを結合する結合部と、
    を有し、
    前記第1のデータレジスタ部の2線符号化器及び前記第2のデータレジスタ部の2線符号化器によって前記第2の2線符号化部が構成され、
    前記第1の線形フィードバックシフトレジスタ回路は、前記第1のデータレジスタ部それぞれの第1の初期値と、排他的論理和の演算を実行させる前記第1の排他的論理和演算回路とを設定可能に構成され、
    前記第2の線形フィードバックシフトレジスタ回路は、前記第2のデータレジスタ部それぞれの第2の初期値と、排他的論理和の演算を実行させる前記第2の排他的論理和演算回路とを設定可能に構成された、
    請求項1に記載の非同期相関演算回路。
  7. 前記第2のデータ供給部は、前記非同期データ生成回路に生成させる前記第2の系列データに応じた前記第1の初期値及び前記第1の排他的論理和演算回路の設定を行うとともに、当該第2の系列データに応じた前記第2の初期値及び前記第2の排他的論理和演算回路の設定を行う設定部を有する、
    請求項6に記載の非同期相関演算回路。
  8. 前記第1の系列データは、衛星からの受信信号を時系列にサンプリングした系列データであり、
    前記第2の系列データは、前記衛星のレプリカコードを時系列にサンプリングした系列データであり、
    前記受信信号と前記レプリカコードとの相関値を算出する非同期回路である、
    請求項1〜7の何れか一項に記載の非同期相関演算回路。
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