次に、図面を参照して、実施の形態を説明する。以下において、同じ要素には同じ符号を付して説明の重複を避け、説明を簡略にする。図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
以下に示す実施の形態は、技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、実施の形態は、各構成部品の配置などを下記のものに特定するものでない。この実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
[基本技術]
基本技術に係る半導体装置24aの模式的平面パターン構成は、図1に示すように表される。
基本技術に係る半導体装置24aは、図1に示すように、ユニットフィンガーの並列接続からなるマルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8と、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲートフィンガーを並列接続する指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8と、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8に接続されたゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8とを備え、マルチフィンガー単位FETセルのゲートフィンガーおよびソースフィンガーの束ね方の中心線の配置をドレインフィンガーの束ね方の中心線に対して一致させている。
ここで、指定ゲートバスラインGBL1は、指定ゲートバスラインGBL11・GBL12の結合で表され、指定ゲートバスラインGBL2は、指定ゲートバスラインGBL21・GBL22の結合で表され、指定ゲートバスラインGBL3は、指定ゲートバスラインGBL31・GBL32の結合で表され、…、指定ゲートバスラインGBL8は、指定ゲートバスラインGBL81・GBL82の結合で表されている。
また、基本技術に係る半導体装置24aにおいては、図1に示すように、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8と指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8の接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8の中心にそれぞれ配置している。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数と等しい。
図1のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図2に示すように表される。ここで、複数のゲートフィンガー電極の束ね方の中心線をゲート中心線CLG、複数のソースフィンガー電極の束ね方の中心線をソース中心線CLS、複数のドレインフィンガー電極の束ね方の中心線をドレイン中心線CLDで定義する。
ここで、複数のゲートフィンガー電極の束ね方の中心線とは、マルチフィンガー単位FETにおいて、並列接続される複数のゲートフィンガー電極の数が左右対称になるゲート中心線CLGを意味する。
同様に、複数のソースフィンガー電極の束ね方の中心線とは、マルチフィンガー単位FETにおいて、並列接続される複数のソースフィンガー電極の数が左右対称になるソース中心線CLSを意味する。
同様に、複数のドレインフィンガー電極の束ね方の中心線とは、マルチフィンガー単位FETにおいて、並列接続される複数のドレインフィンガー電極の数が左右対称になるドレイン中心線CLDを意味する。
基本技術に係る半導体装置24aにおいては、図2に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLG、ソース中心線CLSは一致しており、ずれは生じていない。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLG上に配置され、ゲート中心線CLGに対してずれは生じていない。このため、セル内ループ発振の発振条件を満たす。
マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制するためには、マルチフィンガーFETセルをさらに2分割し、2分割した1/2セル間にセル間バランス抵抗を入れることで、発振を抑制することができる。しかし、この方法では、チップ面積が大きくなる。
ここで、図1の基本技術を比較例として、第1〜第13の実施の形態との関係をまとめて表1に示す。
表1において、接続点Qを、ゲート中心線CLG上に配置し、接続点Qの一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数と等しい例を“0”で表す。また、接続点Qを、ゲート中心線CLG上からずらして配置し、接続点Qの一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数と異なる例を“1”で表す。
すなわち、接続点Qの配置がゲート中心線CLG上に一致する配置を“0”で表し、ずらした配置を“1”で表している。
また、表1において、ゲートフィンガー電極124の束ね方の中心線CLGをドレインフィンガー電極122の束ね方の中心線CLDに対して一致させて配置した例を“0”で表し、ずらして配置した例を“1”で表す。
また、表1において、ソースフィンガー電極120の束ね方の中心線CLSをドレインフィンガー電極122の束ね方の中心線CLDに対して一致させて配置した例を“0”で表し、ずらして配置した例を“1”で表す。
さらに、表1において、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔGとソース中心線CLSのズレ量ΔSとが同じである例を“0”で表している。尚、“選択枝なし”とあるのは、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔGとソース中心線CLSのズレ量ΔSとが、一義的に決まる例を表す。また、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔGとソース中心線CLSのズレ量ΔSとが異なる例を“1”で表す。
表1から明らかなように、図1の基本技術は、ズレ量ΔSとズレ量ΔGに選択枝が無い例であり、上記の関係が(000)である。
また、第1、2、5の実施の形態は、ズレ量ΔSとズレ量ΔGに選択枝が無い例であり、それぞれ(001)、(010)、(100)に対応している。さらに、第3、6、8、10〜11の実施の形態は、ズレ量ΔSとズレ量ΔGが等しい例であり、(011)、(101)、(110)、(111)に対応している。
また、第4、7、9、12〜13の実施の形態は、ズレ量ΔSとズレ量ΔGが異なる例であり、それぞれ(011)、(101)、(110)、(111)に対応している。
本実施の形態では、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置の内、少なくともいずれか1つはずらして配置している。
[第1の実施の形態]
(平面パターン構成)
第1の実施の形態に係る半導体装置の模式的平面パターン構成は、図3(a)に示すように表され、図3(a)のJ部分の拡大図は、図3(b)に示すように表される。
第1の実施の形態に係る半導体装置24は、図3(b)に示すように、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8と、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8と、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8とを備える。
マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8は、基板110と、基板110の第1表面に配置され,それぞれ複数のフィンガーを有するゲートフィンガー電極124、ソースフィンガー電極120およびドレインフィンガー電極122と、基板110の第1表面に配置され,ゲートフィンガー電極124、ソースフィンガー電極120およびドレインフィンガー電極122ごとに複数のフィンガーをそれぞれ束ねて形成したゲート端子電極G1、G2、G3、…、G8、ソース端子電極S11・S12、S21・S22、S31・S32、…、S81・S82およびドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8とを備える。
指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8は、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲートフィンガー電極124を並列接続する。
図3のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図4に示すように表される。図2と同様に、複数のゲートフィンガー電極の束ね方の中心線をゲート中心線CLG、複数のソースフィンガー電極の束ね方の中心線をソース中心線CLS、複数のドレインフィンガー電極の束ね方の中心線をドレイン中心線CLDで表す。
第1の実施の形態に係る半導体装置24においては、図4に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGは一致しており、ずれは生じていない。一方、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、シフト量ΔSだけずれが生じている。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLG上に配置され、ずれは生じていない。
すなわち、第1の実施の形態に係る半導体装置においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置は一致しており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置も一致しており、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置は、シフト量ΔSだけずれが生じている。
ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8は、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8において、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8に接続される。
ここで、指定ゲートバスラインGBL1は、指定ゲートバスラインGBL11・GBL12の結合で表され、指定ゲートバスラインGBL2は、指定ゲートバスラインGBL21・GBL22の結合で表され、指定ゲートバスラインGBL3は、指定ゲートバスラインGBL3・GBL32の結合で表され、…、指定ゲートバスラインGBL8は、指定ゲートバスラインGBL81・GBL82の結合で表されている。
また、第1の実施の形態に係る半導体装置24においては、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLG上に配置しているため、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数と等しい。このため、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8の各セルにおいて、ゲート端子電極G1,G2,…,G8の接続されたゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8を介して、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8へのゲート給電を均等にすることができる。
また、第1の実施の形態に係る半導体装置24においては、図3(a)に示すように、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8は、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8とゲート端子電極G1、G2、G3、…、G8間を接続する。
また、第1の実施の形態に係る半導体装置24は、図3(a)に示すように、ソース端子電極S11・S12、S21・S22、S31・S32、…、S81・S82の下部に配置されたVIAホールSC11・SC12、SC21・SC22、SC31・SC32、…、SC81・SC82と、基板の第1表面と反対側の第2表面に配置され、ソース端子電極S11・S12、S21・S22、S31・S32、…、S81・S82に対してVIAホールSC11・SC12、SC21・SC22、SC31・SC32、…、SC81・SC82を介して接続された接地電極(図示省略)とを備える。
また、第1の実施の形態に係る半導体装置24は、図3(a)に示すように、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8を並列接続した構成を備える。
また、第1の実施の形態に係る半導体装置24は、図3(a)に示すように、互いに隣接するマルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8の指定ゲートバスラインGBL1・GBL2間、GBL2・GBL3間、GBL3・GBL4間、…、GBL7・GBL8間に、セル間バランス抵抗RG12、RG23、RG34、…、RG78を備える。
また、第1の実施の形態に係る半導体装置24において、基板110は、SiC基板、GaAs基板、GaN基板、SiC基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、Si基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、SiC基板上にGaN/GaAlNからなるヘテロ接合エピタキシャル層を形成した基板、サファイア基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、サファイア基板若しくはダイヤモンド基板、半絶縁性基板のいずれかを備える。
第1の実施の形態に係る半導体装置24においては、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のソースフィンガーの束ね方を、ドレインフィンガーの束ね方に対してずらしているため、セル内ループ発振の発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
第1の実施の形態に係る半導体装置においては、図3(a)に示すように、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8が分割された構成を有するが、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のソースフィンガーの束ね方をドレインフィンガーの束ね方に対してずらしているため、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8を共通電極として構成しても良い。ドレイン端子電極が共通電極として配置される構成では、ソースフィンガーの束ね方をドレインフィンガーの束ね方に対してずらすことで、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8と指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8との接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、セル内ループ発振の定在波の節から外れ、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8は、セル内ループ発振周波数成分にとって負荷となるため、発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
(素子構造)
第1の実施の形態に係る半導体装置24の素子構造であって、図3(b)のI−I線に沿う模式的断面構造例1〜4は、それぞれ図5〜図8に示すように表される。
第1の実施の形態に係る半導体装置24は、基板110と、基板110上に配置された窒化物系化合物半導体層112と、窒化物系化合物半導体層112上に配置されたアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118と、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118上に配置されたソースフィンガー電極120、ゲートフィンガー電極124およびドレインフィンガー電極122とを備える。窒化物系化合物半導体層112とアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118との界面には、2次元電子ガス(2DEG:Two Dimensional Electron Gas)層116が形成されている。
基板110は、SiC基板、GaAs基板、GaN基板、SiC基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、Si基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、SiC基板上にGaN/GaAlNからなるヘテロ接合エピタキシャル層を形成した基板、サファイア基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、サファイア基板若しくはダイヤモンド基板、半絶縁性基板のいずれかを備えていてもよい。
―構造例1―
図3(b)のI−I線に沿う模式的断面構成として、第1の実施の形態に係る半導体装置24のFETセルの構造例1は、図5に示すように、半絶縁性基板110と、半絶縁性基板110上に配置された窒化物系化合物半導体層112と、窒化物系化合物半導体層112上に配置されたアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118と、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118上に配置されたソースフィンガー電極120、ゲートフィンガー電極124およびドレインフィンガー電極122とを備える。窒化物系化合物半導体層112とアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118との界面には、2次元電子ガス(2DEG)層116が形成されている。図5に示す第1の実施の形態に係る構造例1では、ヘテロ接合電界効果トランジスタ(HFET:Hetero-junction Field Effect Transistor)若しくは高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)が示されている。
―構造例2―
図3(b)のI−I線に沿う模式的断面構成として、第1の実施の形態に係る半導体装置24のFETセルの構造例2は、図6に示すように、半絶縁性基板110と、半絶縁性基板110上に配置された窒化物系化合物半導体層112と、窒化物系化合物半導体層112上に配置されたソース領域126およびドレイン領域128と、ソース領域126上に配置されたソースフィンガー電極120、窒化物系化合物半導体層112上に配置されたゲートフィンガー電極124およびドレイン領域128上に配置されたドレインフィンガー電極122とを備える。窒化物系化合物半導体層112とゲートフィンガー電極124との界面には、ショットキーコンタクト(Schottky Contact)が形成されている。図6に示す第1の実施の形態に係る構造例2では、金属−半導体電界効果トランジスタ(MESFET:Metal Semiconductor Field Effect Transistor)が示されている。
―構造例3―
図3(b)のI−I線に沿う模式的断面構成として、第1の実施の形態に係る半導体装置24のFETセルの構造例3は、図7に示すように、半絶縁性基板110と、半絶縁性基板110上に配置された窒化物系化合物半導体層112と、窒化物系化合物半導体層112上に配置されたアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118と、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118上に配置されたソースフィンガー電極120およびドレインフィンガー電極122と、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118上のリセス部に配置されたゲートフィンガー電極124とを備える。窒化物系化合物半導体層112とアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118との界面には、2DEG層116が形成されている。図7に示す第1の実施の形態に係る構造例3では、HFET若しくはHEMTが示されている。
―構造例4―
図3(b)のI−I線に沿う模式的断面構成として、第1の実施の形態に係る半導体装置24のFETセルの構造例4は、図8に示すように、半絶縁性基板110と、半絶縁性基板110上に配置された窒化物系化合物半導体層112と、窒化物系化合物半導体層112上に配置されたアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118と、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118上に配置されたソースフィンガー電極120およびドレインフィンガー電極122と、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118上の2段リセス部に配置されたゲートフィンガー電極124とを備える。窒化物系化合物半導体層112とアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118との界面には、2DEG層116が形成されている。図8に示す第1の実施の形態に係る構造例4では、HFET若しくはHEMTが示されている。
また、第1の実施の形態に係る上記の構造例1〜4においては、活性領域以外の窒化物系化合物半導体層112を電気的に不活性な素子分離領域として用いている。ここで、活性領域とは、ソースフィンガー電極120、ゲートフィンガー電極124およびドレインフィンガー電極122の直下の2DEG層116、ソースフィンガー電極120とゲートフィンガー電極124間およびドレインフィンガー電極122とゲートフィンガー電極124間の2DEG層116からなる。
素子分離領域の他の形成方法としては、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)118および窒化物系化合物半導体層112の深さ方向の一部まで、イオン注入により形成することもできる。イオン種としては、例えば、窒素(N)、アルゴン(Ar)などを適用することができる。また、イオン注入に伴うドーズ量は、例えば、約1×1014(ions/cm2)であり、加速エネルギーは、例えば、約100keV〜200keVである。
素子分離領域上およびデバイス表面上には、パッシベーション用の絶縁層(図示省略)が形成されている。この絶縁層としては、例えば、PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法によって堆積された窒化膜、アルミナ(Al2O3)膜、酸化膜(SiO2)、酸窒化膜(SiON)などで形成することができる。
ソースフィンガー電極120およびドレインフィンガー電極122は、例えば、Ti/Alなどで形成される。ゲートフィンガー電極124は、例えばNi/Auなどで形成することができる。
なお、第1の実施の形態に係る半導体装置24において、ゲートフィンガー電極124、ソースフィンガー電極120およびドレインフィンガー電極122の長手方向のパターン長は、マイクロ波/ミリ波/サブミリ波と動作周波数が高くなるにつれて、短く設定される。例えば、パターン長は、マイクロ波帯においては、約100μmであり、ミリ波帯においては、約25μm〜50μmである。
また、ソースフィンガー電極120の幅は、例えば、約40μm程度であり、ソース端子電極S11,S12,S21,S22,…,S101,S102の幅は、例えば、約100μm程度である。また、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8の幅は、例えば、約100μm程度である。また、VIAホールSC11,SC12,SC21,SC22,…,SC101,SC102の形成幅は、例えば、約10μm〜40μm程度である。
(セル内ループ発振)
第1の実施の形態に係る半導体装置において、セル内ループ発振を説明する模式的回路構成は、図9(a)に示すように表され、セル内ループ発振の抑制効果を説明する模式的回路構成は、図9(b)に示すように表される。
マルチフィンガー単位FETセルは、図9(a)および図9(b)に示すように、1/2FETセルA01・A02で表されている。図9(a)および図9(b)に示すように、セル内ループLP1は、対となる1/2FETセルA01・A02と、1/2FETセルA01・A02のゲートを接続する指定ゲートバスラインGBL1と、1/2FETセルA01・A02のドレインを接続する指定ドレインバスラインDBL1とを備える。
図9(a)の例では、1/2FETセルA01・A02からなるセル内ループLP1の中心線CL上にゲート引き出しラインEBLG1およびドレイン引き出しラインEBLD1が配置され、中心線CLとセル内ループLP1との交差点Pは、ゲート引き出しラインEBLG1と指定ゲートバスラインGBL1との接続点Q1に一致している。
一方、図9(b)の例では、1/2FETセルA01・A02からなるセル内ループLP1の中心線CL上にドレイン引き出しラインEBLD1が配置され、ゲート引き出しラインEBLG1と指定ゲートバスラインGBL1との接続点Q1は、セル内ループLP1上、中心線CLとセル内ループLP1との交差点Pから1/2FETセルA01方向にずらした位置に配置されている。
図9(a)の例では、セル内ループLP1は、発振ループを構成し、1/2FETセルA01・A02からなるセル内ループLP1の中心線CLとセル内ループLP1との交差点P上では定在波の節となり、その交差点Pから見た外側は全反射と見えるので、その交差点Pに接続されたゲート引き出しラインEBLG1は、セル内ループ発振にとって負荷とはならない。すなわち、セル内ループ発振が発生する。
一方、図9(b)に示すように、1/2FETセルA01・A02からなるセル内ループLP1の中心線CLとセル内ループLP1との交差点Pから外れた接続点Q1に接続されたゲート引き出しラインEBLG1は、セル内ループ発振にとって負荷となるため、発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
第1の実施の形態に係る半導体装置によれば、線対称となるFET単位を持つループがセル内に構成されないため、バランス抵抗を用いることなくFETセル内のループ発振を抑制させることができる。
第1の実施の形態に係る半導体装置によれば、主に、マイクロ波帯の高周波用半導体装置において、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
[第2の実施の形態]
(平面パターン構成)
第2の実施の形態に係る半導体装置24の模式的平面パターン構成は、図10に示すように表され、図10のJ部分の拡大図は、図3(b)と同様に表される。
図10のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図11に示すように表される。図2と同様に、複数のゲートフィンガー電極の束ね方の中心線をゲート中心線CLG、複数のソースフィンガー電極の束ね方の中心線をソース中心線CLS、複数のドレインフィンガー電極の束ね方の中心線をドレイン中心線CLDで表す。
第2の実施の形態に係る半導体装置24においては、図11に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGはΔGだけシフトしており、ずれが生じている。一方、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、ずれは生じていない。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLG上に配置され、ずれは生じていない。
すなわち、第2の実施の形態に係る半導体装置においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置は一致しており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ΔGだけずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置は、ずれが生じていない。
また、第2の実施の形態に係る半導体装置24においては、図10に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、ゲート中心線CLG上に配置している。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数と等しい。このため、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8の各セルにおいて、ゲート端子電極G1,G2,…,G8の接続されたゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8を介して、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8へのゲート給電を均等にすることができる。
また、第2の実施の形態に係る半導体装置24は、図10に示すように、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8を並列接続した構成を備える。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
尚、第2の実施の形態に係る半導体装置24においても、基本的な素子構成は、第1の実施の形態と同様であり、例えば、図5〜図8に示された第1の実施の形態に係る構成例1〜4を適用可能である。
第2の実施の形態に係る半導体装置24においては、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲートフィンガーの束ね方を、ドレインフィンガーの束ね方に対してずらしているため、セル内ループ発振の発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
第2の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲートフィンガーの束ね方を、ドレインフィンガーの束ね方に対してずらしているが、この構成は、ドレイン端子電極がD1、D2,D3,…、D8と分割されていることによって、実現可能な構成である。もしも、ドレイン端子電極が共通電極として配置される構成では、ゲートフィンガー電極の束ね方を、ドレインフィンガー電極の束ね方に対してずらしても、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8と指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8との接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、セル内ループ発振の定在波の節となり、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8は、セル内ループ発振周波数成分にとって負荷とはならず、発振条件を満足するからである。
第2の実施の形態に係る半導体装置によれば、線対称となるFET単位を持つループがチップ内に構成されないため、FETセル内のループ発振を抑制させることができる。
第2の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
[第3の実施の形態]
(平面パターン構成)
第3の実施の形態に係る半導体装置24の模式的平面パターン構成は、図12に示すように表され、図12のJ部分の拡大図は、図3(b)と同様に表される。
図12のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図14に示すように表される。図2と同様に、複数のゲートフィンガー電極の束ね方の中心線をゲート中心線CLG、複数のソースフィンガー電極の束ね方の中心線をソース中心線CLS、複数のドレインフィンガー電極の束ね方の中心線をドレイン中心線CLDで表す。
第3の実施の形態に係る半導体装置24においては、図14に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGはΔGだけシフトしており、ずれが生じている。同様に、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、ΔS(=ΔG)だけシフトしており、ずれが生じている。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLG上に配置され、ずれは生じていない。
すなわち、第3の実施の形態に係る半導体装置においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置は一致しており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ΔGだけずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置は、ΔS(=ΔG)だけずれが生じている。
また、第3の実施の形態に係る半導体装置24においては、図12に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、ゲート中心線CLG上に配置している。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数と等しい。このため、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8の各セルにおいて、ゲート端子電極G1,G2,…,G8の接続されたゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8を介して、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8へのゲート給電を均等にすることができる。
さらに、第3の実施の形態に係る半導体装置24は、表1において、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレインフィンガー電極122の束ね方に対して、ゲートフィンガー電極124の束ね方のズレ量とソースフィンガー電極120の束ね方のズレ量が同じである例“0”に対応している。すなわち、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGのズレ量とソース中心線CLSのズレ量が同じである例“0”に対応している。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
尚、第3の実施の形態に係る半導体装置24においても、基本的な素子構成は、第1の実施の形態と同様であり、例えば、図5〜図8に示された第1の実施の形態に係る構成例1〜4を適用可能である。
第3の実施の形態に係る半導体装置24においては、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲート中心線CLGおよびソース中心線CLSを、ドレイン中心線CLDに対してずらしているため、セル内ループ発振の発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
第3の実施の形態に係る半導体装置において、特定のFETセルFET(n)に着目して、セル内ループ発振の抑制効果を説明する模式的回路構成は、図13に示すように表される。
ドレイン端子電極Dnに接続されるドレインフィンガー電極の束に着目すると、このドレインフィンガー電極の束の中で構成可能なセル内ループ(閉ループ)は、LPnで表される。このため、ゲート端子電極Gnに接続されたゲート引き出しラインEBLnと指定ゲートバスラインGBLnとの接続点Qnは、中心線CLを外れ、セル内ループ発振の定在波の節からずれている。したがって、中心線CLを外れた接続点Qnに接続された指定ゲートバスラインGBLnは、セル内ループ発振周波数成分にとって負荷となるため、発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
第3の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲート中心線CLGを、ドレイン中心線CLDに対してずらしているが、この構成は、ドレイン端子電極がD1、D2,D3,…、D8と分割されていることによって、実現可能な構成である。もしも、ドレイン端子電極が共通電極として配置される構成では、ゲート中心線CLGを、ドレイン中心線CLDに対してずらしても、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、セル内ループ発振の定在波の節となり、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8は、セル内ループ発振周波数成分にとって負荷とはならず、発振条件を満足するからである。
第3の実施の形態に係る半導体装置によれば、線対称となるFET単位を持つループがチップ内に構成されないため、FETセル内のループ発振を抑制させることができる。
第3の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態に係る半導体装置の模式的平面パターン構成は、図15に示すように表され、図15のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図16に示すように表される。
第4の実施の形態に係る半導体装置24においては、図16に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGはズレ量ΔGだけシフトしており、ずれが生じている。同様に、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、ズレ量ΔSだけシフトしており、ずれが生じている。さらに、ズレ量ΔGとズレ量ΔSは異なる。
また、接続点Q6は、ゲート中心線CLG上に配置され、ずれは生じていない。
すなわち、第4の実施の形態に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置は一致しており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ズレ量ΔGだけずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置は、ズレ量ΔSだけずれが生じており、しかも、ズレ量ΔGとズレ量ΔSとが異なる。
第4の実施の形態に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔGは、第3の実施の形態に比べて、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が2倍である。
また、第4の実施の形態に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSのズレ量ΔSは、第3の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
また、第4の実施の形態に係る半導体装置24においては、図15に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、ゲート中心線CLG上に配置している。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数と等しい。このため、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8の各セルにおいて、ゲート端子電極G1,G2,…,G8の接続されたゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8を介して、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8へのゲート給電を均等にすることができる。
さらに、第4の実施の形態に係る半導体装置24は、表1において、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレインフィンガー電極122の束ね方に対して、ゲートフィンガー電極124の束ね方のズレ量とソースフィンガー電極120の束ね方のズレ量が異なる例“1”に対応している。すなわち、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGのズレ量ΔGとソース中心線CLSのズレ量ΔSが異なる例“1”に対応している。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
尚、第4の実施の形態に係る半導体装置24においても、基本的な素子構成は、第1の実施の形態と同様であり、例えば、図5〜図8に示された第1の実施の形態に係る構成例1〜4を適用可能である。
第4の実施の形態に係る半導体装置24においては、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲート中心線CLGおよびソース中心線CLSを、ドレイン中心線CLDに対してずらしているため、セル内ループ発振の発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
第4の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲート中心線CLGを、ドレイン中心線CLDに対してずらしているが、この構成は、ドレイン端子電極がD1、D2,D3,…、D8と分割されていることによって、実現可能な構成である。もしも、ドレイン端子電極が共通電極として配置される構成では、ゲート中心線CLGを、ドレイン中心線CLDに対してずらしても、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、セル内ループ発振の定在波の節となり、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8は、セル内ループ発振周波数成分にとって負荷とはならず、発振条件を満足するからである。
第4の実施の形態に係る半導体装置によれば、線対称となるFET単位を持つループがチップ内に構成されないため、FETセル内のループ発振を抑制させることができる。
第4の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
(変形例)
第4の実施の形態の変形例に係る半導体装置の模式的平面パターン構成は、図17に示すように表される。図17のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図18に示すように表される。
第4の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、図18に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGはズレ量ΔGだけシフトしており、ずれが生じている。同様に、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、ズレ量ΔSだけシフトしており、ずれが生じている。さらに、ズレ量ΔGとズレ量ΔSは異なる。
また、接続点Q6は、ゲート中心線CLG上に配置され、ずれは生じていない。
すなわち、第4の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置は一致しており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ズレ量ΔGだけずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置は、ズレ量ΔSだけずれが生じており、しかも、ズレ量ΔGとズレ量ΔSは異なる。
第4の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔGは、第3の実施の形態に比べて、シフト方向が右方向で、シフト量が等しい。
また、第4の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSのズレ量ΔSは、第3の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
第4の実施の形態の変形例に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
[第5の実施の形態]
(平面パターン構成)
第5の実施の形態に係る半導体装置24の模式的平面パターン構成は、図19に示すように表される。
図19のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図22に示すように表される。図2と同様に、複数のゲートフィンガー電極の束ね方の中心線をゲート中心線CLG、複数のソースフィンガー電極の束ね方の中心線をソース中心線CLS、複数のドレインフィンガー電極の束ね方の中心線をドレイン中心線CLDで表す。
第5の実施の形態に係る半導体装置24においては、図22に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLG、ソース中心線CLSは共にずれが生じていない。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、シフト量ΔQだけシフトして配置され、ずれが生じている。
すなわち、第5の実施の形態に係る半導体装置においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ずれが生じていない。また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置も、ずれが生じていない。
第5の実施の形態に係る半導体装置24は、図22に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8をゲート中心線CLGに対して、シフト量ΔQだけシフトして配置し、ずれが生じている。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数よりも多くなされている。例えば、図19の例では、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の左側の指定ゲートバスラインGBL11、GBL21、GBL31、…、GBL81に接続されたゲートフィンガー数はそれぞれ3本であるのに対して、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の右側の指定ゲートバスラインGBL12、GBL22、GBL32、…、GBL82に接続されたゲートフィンガー数はそれぞれ7本である。
また、第5の実施の形態に係る半導体装置24は、図19に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGに対してずらして配置することで、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8が、発振ループにとって負荷として見え、その結果、FETセル内発振の発振条件を満たさなくなり、セル内発振を抑制することができる。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
尚、第5の実施の形態に係る半導体装置24においても、基本的な素子構成は、第1の実施の形態と同様であり、例えば、図5〜図8に示された第1の実施の形態に係る構成例1〜4を適用可能である。
第5の実施の形態に係る半導体装置においては、図19に示すように、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8が分割された構成を有するが、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8をゲート中心線CLGに対してずらして配置することによって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数よりも多くなされため、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8を共通電極として構成しても良い。ドレイン端子電極が共通電極として配置される構成では、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8をゲート中心線CLGに対してずらして配置することによって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、セル内ループ発振の定在波の節から外れ、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8は、セル内ループ発振周波数成分にとって負荷となるため、発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
(セル構成)
―単位セル構成―
第5の実施の形態に係る半導体装置において、マルチフィンガー単位セルFET1の模式的平面パターン構成は、図20(a)に示すように表され、図20(a)のマルチフィンガー単位セルを1/2FETセルA11・A12に分割した模式的平面パターン構成は、図20(b)に示すように表され、図20(a)および図20(b)に対応する模式的等価回路構成は、図20(c)に示すように表される。図20(a)は、図19のマルチフィンガー単位セルFET1部分に対応している。図20(a)において、指定ゲートバスラインGBL1とゲート引き出しラインEBL1は、接続点Q1において接続される。図20(a)に示されたマルチフィンガー単位セルFET1では、接続点Q1の左側に接続されたゲートフィンガー数が、右側に接続されたゲートフィンガー数よりも少なく構成されている。
図20(a)のマルチフィンガー単位セルを1/2セルに分割した模式的平面パターン構成は、図20(b)に示すように、指定ゲートバスラインGBL1とゲート引き出しラインEBL1が、セル内ループと中心線CLの交差点Pを外れた接続点Q1において接続されているため、左側の指定ゲートバスラインGBL11にゲート引き出しラインEBL1およびゲート端子電極G1が接続される。このため、図20(c)に示すように、ゲート引き出しラインEBL1およびゲート端子電極G1に相当するインピーダンスが、 1/2FETセルA11の入力となる接続点Q1に等価的に接続されているように見える。
図20(a)〜図20(c)に示すように、第4の実施の形態に係る半導体装置において、マルチフィンガー単位セルFET1の構成上、接続点Q1は、セル内ループ上、節とはならないため、電圧が発生している。従って、節以外に接続されたゲート引き出しラインEBL1からなる伝送線路は、このセル内ループで発振を生じていた周波数成分にとって、負荷として見え、対称性を崩すことができる。すなわち、発振条件を満足しなくなり、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制することができる。
―2単位セル構成―
第5の実施の形態に係る半導体装置において、マルチフィンガー単位セルの2単位セル部分の模式的平面パターン構成は、図21(a)に示すように表され、図21(a)に対応する模式的ループ等価回路構成は、図21(b)に示すように表される。図21(a)は、図19のマルチフィンガー単位セルFET1・FET2からなる2単位セルに対応している。図21(a)において、指定ゲートバスラインGBL1とゲート引き出しラインEBL1は、接続点Q1において接続される。図21(a)に示されたマルチフィンガー単位セルFET1では、接続点Q1の左側に接続されたゲートフィンガー数が、右側に接続されたゲートフィンガー数よりも少なく構成されている。同様に、指定ゲートバスラインGBL2とゲート引き出しラインEBL2は、接続点Q2において接続される。マルチフィンガー単位セルFET2では、接続点Q2の左側に接続されたゲートフィンガー数が、右側に接続されたゲートフィンガー数よりも少なく構成されている。
また、接続点Q1の左右の指定ゲートバスラインをGBL11・GBL12、接続点Q2の左右の指定ゲートバスラインをGBL21・GBL22で表示している。
図21(b)に示すように、マルチフィンガー単位セルFET1・FET2の構成上、接続点Q1・Q2は、セル内ループLP1上、中心線CLとセル内ループLP1との交差点P1・P2から1/2FETセルA11・A21方向にずらした位置に配置されている。このため、接続点Q1・Q2は、定在波の節とはならないため、接続点Q1・Q2において電圧が発生している。従って、節以外に接続されたゲート引き出しラインEBLG(EBL1・EBL2)からなる伝送線路は、このセル内ループで発振を生じていた周波数成分にとって、負荷として見え、対称性が崩れる。すなわち、発振条件を満足しなくなり、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制することができる。
さらに、図21(a)および図21(b)から明らかなように、指定ゲートバスラインGBL12およびGBL21間には、セル間バランス抵抗RG12が接続されており、セル間ループ発振を抑制することもできる。
第5の実施の形態に係る半導体装置によれば、線対称となるFET単位を持つループがチップ内に構成されないため、FETセル内のループ発振を抑制させることができる。
第5の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
[第6の実施の形態]
(平面パターン構成)
第6の実施の形態に係る半導体装置24の模式的平面パターン構成は、図23に示すように表される。
図23のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図24に示すように表される。図2と同様に、複数のゲートフィンガー電極の束ね方の中心線をゲート中心線CLG、複数のソースフィンガー電極の束ね方の中心線をソース中心線CLS、複数のドレインフィンガー電極の束ね方の中心線をドレイン中心線CLDで表す。
第6の実施の形態に係る半導体装置24においては、図24に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGはずれが生じていない。一方、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、シフト量ΔSだけずれが生じている。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、シフト量ΔQだけシフトして配置され、ずれが生じている。
すなわち、第6の実施の形態に係る半導体装置においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ずれが生じていない。また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置は、ずれが生じている。
また、第6の実施の形態に係る半導体装置24は、図24に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8をゲート中心線CLGに対してずらして配置する。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数よりも多くなされている。例えば、図23の例では、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の左側の指定ゲートバスラインGBL11、GBL21、GBL31、…、GBL81に接続されたゲートフィンガー数はそれぞれ7本であるのに対して、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の右側の指定ゲートバスラインGBL12、GBL22、GBL32、…、GBL82に接続されたゲートフィンガー数はそれぞれ3本である。
第6の実施の形態に係る半導体装置24は、図23に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらすことで、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8が、発振ループにとって負荷として見え、その結果、FETセル内発振の発振条件を満たさなくなり、セル内発振を抑制することができる。
さらにまた、第6の実施の形態に係る半導体装置24においては、ソース中心線CLSを、ドレイン中心線CLDに対してずらしているため、セル内ループ発振の発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
さらに、第6の実施の形態に係る半導体装置24は、表1において、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレインフィンガー電極122の束ね方に対して、ゲートフィンガー電極124の束ね方のズレ量とソースフィンガー電極120の束ね方のズレ量が同じである例“0”に対応している。すなわち、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGのズレ量とソース中心線CLSのズレ量が同じである例“0”に対応している。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
尚、第6の実施の形態に係る半導体装置24においても、基本的な素子構成は、第1の実施の形態と同様であり、例えば、図5〜図8に示された第1の実施の形態に係る構成例1〜4を適用可能である。
第6の実施の形態に係る半導体装置においては、図23に示すように、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8が分割された構成を有するが、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8をゲート中心線CLGからずらして配置することによって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数よりも多くなされため、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8を共通電極として構成しても良い。ドレイン端子電極が共通電極として配置される構成では、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8をゲート中心線CLGからずらして配置することによって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、セル内ループ発振の定在波の節から外れ、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8は、セル内ループ発振周波数成分にとって負荷となるため、発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
第6の実施の形態に係る半導体装置によれば、線対称となるFET単位を持つループがチップ内に構成されないため、FETセル内のループ発振を抑制させることができる。
第6の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
[第7の実施の形態]
第7の実施の形態に係る半導体装置24の模式的平面パターン構成は、図25に示すように表される。図25のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図26に示すように表される。
第7の実施の形態に係る半導体装置24においては、図26に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGはずれが生じていない。一方、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、ズレ量ΔSだけずれが生じている。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、ズレ量ΔQだけシフトして配置され、ずれが生じている。
すなわち、第7の実施の形態に係る半導体装置においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ずれが生じていない。また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置は、ずれが生じている。従って、ズレ量ΔG=0とズレ量ΔSとが異なる。
第7の実施の形態に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔG=0である点は、第6の実施の形態と同様である。
第7の実施の形態に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対するゲート接続点Qのズレ量ΔQは、第6の実施の形態に比べて、シフト方向が同じく右方向で、シフト量が2倍である。
また、第7の実施の形態に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSのズレ量ΔSは、第6の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく右方向で、シフト量が等しい。
また、第7の実施の形態に係る半導体装置24は、図25に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8をゲート中心線CLGに対してずらして配置する。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数よりも多くなされている。例えば、図25の例では、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の左側の指定ゲートバスラインGBL11、GBL21、GBL31、…、GBL81に接続されたゲートフィンガー数はそれぞれ9本であるのに対して、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の右側の指定ゲートバスラインGBL12、GBL22、GBL32、…、GBL82に接続されたゲートフィンガー数はそれぞれ1本である。
第7の実施の形態に係る半導体装置24は、図25に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらすことで、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8が、発振ループにとって負荷として見え、その結果、FETセル内発振の発振条件を満たさなくなり、セル内発振を抑制することができる。
さらにまた、第7の実施の形態に係る半導体装置24においては、ソース中心線CLSを、ドレイン中心線CLDに対してずらしているため、セル内ループ発振の発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
さらに、第7の実施の形態に係る半導体装置24は、表1において、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレインフィンガー電極122の束ね方に対して、ゲートフィンガー電極124の束ね方のズレ量とソースフィンガー電極120の束ね方のズレ量が異なる例“1”に対応している。すなわち、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGのズレ量ΔGとソース中心線CLSのズレ量ΔSが異なる例“1”に対応している。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
尚、第7の実施の形態に係る半導体装置24においても、基本的な素子構成は、第1の実施の形態と同様であり、例えば、図5〜図8に示された第1の実施の形態に係る構成例1〜4を適用可能である。
第7の実施の形態に係る半導体装置においては、図25に示すように、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8が分割された構成を有するが、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8をゲート中心線CLGからずらして配置することによって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数よりも多くなされため、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8を共通電極として構成しても良い。ドレイン端子電極が共通電極として配置される構成では、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8をゲート中心線CLGからずらして配置することによって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、セル内ループ発振の定在波の節から外れ、指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8は、セル内ループ発振周波数成分にとって負荷となるため、発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
第7の実施の形態に係る半導体装置によれば、線対称となるFET単位を持つループがチップ内に構成されないため、FETセル内のループ発振を抑制させることができる。
第7の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
(変形例)
第7の実施の形態の変形例に係る半導体装置24の模式的平面パターン構成は、図27に示すように表される。図27のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図28に示すように表される。
第7の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、図28に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGはずれが生じていない。すなわち、ズレ量ΔG=0である。一方、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、ズレ量ΔSだけシフトしており、ずれが生じている。従って、ズレ量ΔG=0とズレ量ΔSとが異なる。
また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、ズレ量ΔQだけずれが生じている。
すなわち、第7の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はズレ量ΔQだけずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ズレ量ΔG=0であり、ずれが生じていない。また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置は、ズレ量ΔSだけずれが生じている。
第7の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔG=0である点は、第7の実施の形態と同様である。
第7の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対するゲート接続点Qのズレ量ΔQは、第7の実施の形態に比べて、シフト方向が左方向で、シフト量は等しい。
また、第7の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSのズレ量ΔSは、第7の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく右方向で、シフト量が等しい。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
第7の実施の形態の変形例に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
[第8の実施の形態]
(平面パターン構成)
第8の実施の形態に係る半導体装置24の模式的平面パターン構成は、図29に示すように表される。
図29のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図30に示すように表される。図2と同様に、複数のゲートフィンガー電極の束ね方の中心線をゲート中心線CLG、複数のソースフィンガー電極の束ね方の中心線をソース中心線CLS、複数のドレインフィンガー電極の束ね方の中心線をドレイン中心線CLDで表す。
第8の実施の形態に係る半導体装置24においては、図30に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGは、シフト量ΔGだけシフトして配置され、ずれが生じている。一方、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSはずれが生じていない。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、シフト量ΔQだけシフトして配置され、ずれが生じている。
すなわち、第8の実施の形態に係る半導体装置においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ずれが生じている。また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置は、ずれが生じていない。
また、第8の実施の形態に係る半導体装置24においては、図30に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらして配置している。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数よりも多くなされる。
第8の実施の形態に係る半導体装置24は、図29に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらして配置することで、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8が、発振ループにとって負荷として見え、その結果、FETセル内発振の発振条件を満たさなくなり、セル内発振を抑制することができる。
さらに、第8の実施の形態に係る半導体装置24は、表1において、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレインフィンガー電極122の束ね方に対して、ゲートフィンガー電極124の束ね方のズレ量とソースフィンガー電極120の束ね方のズレ量が同じである例“0”に対応している。すなわち、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGのズレ量とソース中心線CLSのズレ量が同じである例“0”に対応している。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
尚、第8の実施の形態に係る半導体装置24においても、基本的な素子構成は、第1の実施の形態と同様であり、例えば、図5〜図8に示された第1の実施の形態に係る構成例1〜4を適用可能である。
第8の実施の形態に係る半導体装置24においては、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲート中心線CLGを、ドレイン中心線CLDに対してずらしているため、セル内ループ発振の発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
また、第8の実施の形態に係る半導体装置においては、図29に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、ゲート中心線CLGからずらして配置するため、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8を共通電極として構成しても良い。
第8の実施の形態に係る半導体装置によれば、線対称となるFET単位を持つループがチップ内に構成されないため、FETセル内のループ発振を抑制させることができる。
第8の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
[第9の実施の形態]
第9の実施の形態に係る半導体装置24の模式的平面パターン構成は、図31に示すように表される。図31のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図32に示すように表される。
第9の実施の形態に係る半導体装置24においては、図32に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGは、ズレ量ΔGだけシフトして配置され、ずれが生じている。一方、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSはずれが生じていない。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、ズレ量ΔQだけシフトして配置され、ずれが生じている。
すなわち、第9の実施の形態に係る半導体装置においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ずれが生じている。また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置は、ずれが生じていない。従って、ズレ量ΔGとズレ量ΔS=0とが異なる。
第9の実施の形態に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対するゲート接続点Qのズレ量ΔQは、第8の実施の形態に比べ、シフト方向が同じく右方向で、シフト量が2倍である。
また、第9の実施の形態に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔGは、第8の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
また、第9の実施の形態に係る半導体装置24においては、図31に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらして配置している。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数よりも多くなされる。
第9の実施の形態に係る半導体装置24は、図31に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらして配置することで、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8が、発振ループにとって負荷として見え、その結果、FETセル内発振の発振条件を満たさなくなり、セル内発振を抑制することができる。
さらに、第9の実施の形態に係る半導体装置24は、表1において、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレインフィンガー電極122の束ね方に対して、ゲートフィンガー電極124の束ね方のズレ量とソースフィンガー電極120の束ね方のズレ量が異なる例“1”に対応している。すなわち、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGのズレ量ΔGとソース中心線CLSのズレ量ΔSが異なる例“1”に対応している。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
尚、第9の実施の形態に係る半導体装置24においても、基本的な素子構成は、第1の実施の形態と同様であり、例えば、図5〜図8に示された第1の実施の形態に係る構成例1〜4を適用可能である。
第9の実施の形態に係る半導体装置24においては、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲート中心線CLGを、ドレイン中心線CLDに対してずらしているため、セル内ループ発振の発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
また、第9の実施の形態に係る半導体装置においては、図31に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、ゲート中心線CLGからずらして配置するため、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8を共通電極として構成しても良い。
第9の実施の形態に係る半導体装置によれば、線対称となるFET単位を持つループがチップ内に構成されないため、FETセル内のループ発振を抑制させることができる。
第9の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
(変形例)
第9の実施の形態の変形例に係る半導体装置24の模式的平面パターン構成は、図33に示すように表される。図33のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図34に示すように表される。
第9の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、図34に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGは、ズレ量ΔGだけずれが生じている。一方、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、ずれが生じていない。すなわち、ΔS=0である。従って、ズレ量ΔGとズレ量ΔS=0とが異なる。
また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、ズレ量ΔQだけずれが生じている。
すなわち、第9の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はズレ量ΔQだけずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ズレ量ΔGだけずれが生じており、また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置は、ずれが生じていない。
第9の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSのズレ量ΔS=0である点は、第9の実施の形態と同様である。
第9の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対するゲート接続点Qのズレ量ΔQは、第9の実施の形態に比べて、シフト方向が左方向で、シフト量は等しい。
また、第9の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔGは、第9の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
第9の実施の形態の変形例に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
[第10の実施の形態]
(平面パターン構成)
第10の実施の形態に係る半導体装置24の模式的平面パターン構成は、図35に示すように表される。図35のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図36に示すように表される。
第10の実施の形態に係る半導体装置24においては、図36に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGは、シフト量ΔGだけシフトして配置され、ずれが生じている。また、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、シフト量ΔS(=ΔG)だけシフトして配置され、ずれが生じている。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、シフト量ΔQだけシフトして配置され、ずれが生じている。
すなわち、第10の実施の形態に係る半導体装置においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ずれが生じている。また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置も、ずれが生じている。
また、第10の実施の形態に係る半導体装置24においては、図35に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらして配置している。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数よりも多くなされる。
第10の実施の形態に係る半導体装置24は、図35に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらして配置することで、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8が、発振ループにとって負荷として見え、その結果、FETセル内発振の発振条件を満たさなくなり、セル内発振を抑制することができる。
さらに、第10の実施の形態に係る半導体装置24は、表1において、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレインフィンガー電極122の束ね方に対して、ゲートフィンガー電極124の束ね方のズレ量とソースフィンガー電極120の束ね方のズレ量が同じである例“0”に対応している。すなわち、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGのズレ量とソース中心線CLSのズレ量が同じである例“0”に対応している。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
尚、第10の実施の形態に係る半導体装置24においても、基本的な素子構成は、第1の実施の形態と同様であり、例えば、図5〜図8に示された第1の実施の形態に係る構成例1〜4を適用可能である。
第10の実施の形態に係る半導体装置24においては、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲート中心線CLGおよびソース中心線CLSを、ドレイン中心線CLDに対してずらしているため、セル内ループ発振の発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
第10の実施の形態に係る半導体装置において、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、ゲート中心線CLGを外れ、セル内ループ発振の定在波の節からずれている。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8に接続された指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8は、セル内ループ発振周波数成分にとって負荷となるため、発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
また、第10の実施の形態に係る半導体装置においては、図35に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、ゲート中心線CLGからずらして配置するため、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8を共通電極として構成しても良い。
第10の実施の形態に係る半導体装置によれば、線対称となるFET単位を持つループがチップ内に構成されないため、FETセル内のループ発振を抑制させることができる。
第10の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
[第11の実施の形態]
第11の実施の形態に係る半導体装置の模式的平面パターン構成は、図37に示すように表される。図37のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図38に示すように表される。
第11の実施の形態に係る半導体装置24においては、図38に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGは、ズレ量ΔGだけシフトして配置され、ずれが生じている。また、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、ズレ量ΔS(=ΔG)だけシフトして配置され、ずれが生じている。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、ズレ量ΔQだけシフトして配置され、ずれが生じている。
すなわち、第11の実施の形態に係る半導体装置においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ずれが生じている。また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置も、ずれが生じている。ズレ量ΔGとズレ量ΔSは等しい。
また、第11の実施の形態に係る半導体装置24においては、図37に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらして配置している。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数よりも多くなされる。
第11の実施の形態に係る半導体装置24は、図37に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらして配置することで、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8が、発振ループにとって負荷として見え、その結果、FETセル内発振の発振条件を満たさなくなり、セル内発振を抑制することができる。
さらに、第11の実施の形態に係る半導体装置24は、表1において、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレインフィンガー電極122の束ね方に対して、ゲートフィンガー電極124の束ね方のズレ量とソースフィンガー電極120の束ね方のズレ量が同じである例“0”に対応している。すなわち、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGのズレ量ΔGとソース中心線CLSのズレ量ΔSが同じである例“0”に対応している。
第11の実施の形態に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSのズレ量ΔSは、第10の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
第11の実施の形態に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対するゲート接続点Qのズレ量ΔQは、第10の実施の形態に比べて、シフト方向が同じく左方向で、シフト量は2倍である。
また、第11の実施の形態に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔGは、第10の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
尚、第11の実施の形態に係る半導体装置24においても、基本的な素子構成は、第1の実施の形態と同様であり、例えば、図5〜図8に示された第1の実施の形態に係る構成例1〜4を適用可能である。
第11の実施の形態に係る半導体装置24においては、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲート中心線CLGおよびソース中心線CLSを、ドレイン中心線CLDに対してずらしているため、セル内ループ発振の発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
第11の実施の形態に係る半導体装置において、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、ゲート中心線CLGを外れ、セル内ループ発振の定在波の節からずれている。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8に接続された指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8は、セル内ループ発振周波数成分にとって負荷となるため、発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
また、第11の実施の形態に係る半導体装置においては、図37に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、ゲート中心線CLGからずらして配置するため、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8を共通電極として構成しても良い。
第11の実施の形態に係る半導体装置によれば、線対称となるFET単位を持つループがチップ内に構成されないため、FETセル内のループ発振を抑制させることができる。
第11の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
(変形例)
第11の実施の形態の変形例に係る半導体装置の模式的平面パターン構成は、図39に示すように表される。図39のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図40に示すように表される。
第11の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、図40に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGは、シフト量ΔGだけシフトして配置され、ずれが生じている。また、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、ズレ量ΔS(=ΔG)だけシフトして配置され、ずれが生じている。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、ズレ量ΔQだけシフトして配置され、ずれが生じている。
すなわち、第11の実施の形態の変形例に係る半導体装置においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ずれが生じている。また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置も、ずれが生じている。ズレ量ΔGとズレ量ΔSは等しい。
第11の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSのズレ量ΔSは、第10の実施の形態と同様に、シフト方向が左方向で、シフト量は等しい。
第11の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対するゲート接続点Qのズレ量ΔQは、第10の実施の形態に比べて、シフト方向が右方向で、シフト量は等しい。
また、第11の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔGは、第10の実施の形態と同様に、シフト方向が左方向で、シフト量は等しい。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
第11の実施の形態の変形例に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
[第12の実施の形態]
第12の実施の形態に係る半導体装置の模式的平面パターン構成は、図41に示すように表される。図41のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図42に示すように表される。
第12の実施の形態に係る半導体装置24においては、図42に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGは、ズレ量ΔGだけシフトして配置され、ずれが生じている。また、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、ズレ量ΔSだけシフトして配置され、ずれが生じている。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、ズレ量ΔQだけシフトして配置され、ずれが生じている。
すなわち、第12の実施の形態に係る半導体装置においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ずれが生じている。また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置も、ずれが生じている。また、ズレ量ΔGとズレ量ΔSは異なる。
また、第12の実施の形態に係る半導体装置24においては、図41に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらして配置している。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数よりも多くなされる。
第12の実施の形態に係る半導体装置24は、図41に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらして配置することで、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8が、発振ループにとって負荷として見え、その結果、FETセル内発振の発振条件を満たさなくなり、セル内発振を抑制することができる。
さらに、第12の実施の形態に係る半導体装置24は、表1において、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレインフィンガー電極122の束ね方に対して、ゲートフィンガー電極124の束ね方のズレ量とソースフィンガー電極120の束ね方のズレ量が異なる例“1”に対応している。すなわち、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGのズレ量ΔGとソース中心線CLSのズレ量ΔSが異なる例“1”に対応している。
第12の実施の形態に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSのズレ量ΔSは、第10の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
第12の実施の形態に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対するゲート接続点Qのズレ量ΔQは、第10の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
また、第12の実施の形態に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔGは、第10の実施の形態に比べて、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が2倍である。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
尚、第12の実施の形態に係る半導体装置24においても、基本的な素子構成は、第1の実施の形態と同様であり、例えば、図5〜図8に示された第1の実施の形態に係る構成例1〜4を適用可能である。
第12の実施の形態に係る半導体装置24においては、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲート中心線CLGおよびソース中心線CLSを、ドレイン中心線CLDに対してずらしているため、セル内ループ発振の発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
第12の実施の形態に係る半導体装置において、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、ゲート中心線CLGを外れ、セル内ループ発振の定在波の節からずれている。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8に接続された指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8は、セル内ループ発振周波数成分にとって負荷となるため、発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
また、第12の実施の形態に係る半導体装置においては、図41に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、ゲート中心線CLGからずらして配置するため、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8を共通電極として構成しても良い。
第12の実施の形態に係る半導体装置によれば、線対称となるFET単位を持つループがチップ内に構成されないため、FETセル内のループ発振を抑制させることができる。
第12の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
(変形例)
第12の実施の形態の変形例に係る半導体装置の模式的平面パターン構成は、図43に示すように表される。図43のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図44に示すように表される。
第12の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、図44に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGは、ズレ量ΔGだけずれが生じている。一方、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、ズレ量ΔSだけずれが生じている。また、ズレ量ΔGとズレ量ΔSとが異なる。
また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、ズレ量ΔQだけずれが生じている。
すなわち、第12の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はズレ量ΔQだけずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ズレ量ΔGだけずれが生じており、また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置は、ズレ量ΔSだけずれが生じている。
第12の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSのズレ量ΔSが、第10の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
第12の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対するゲート接続点Qのズレ量ΔQは、第10の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
また、第12の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔGは、第10の実施の形態に比べて、シフト方向が右方向で、シフト量が等しい。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
第12の実施の形態の変形例に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
[第13の実施の形態]
第13の実施の形態に係る半導体装置の模式的平面パターン構成は、図45に示すように表される。図45のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図46に示すように表される。
第13の実施の形態に係る半導体装置24においては、図46に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGは、ズレ量ΔGだけシフトして配置され、ずれが生じている。また、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、ズレ量ΔSだけシフトして配置され、ずれが生じている。また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、ズレ量ΔQだけシフトして配置され、ずれが生じている。
すなわち、第13の実施の形態に係る半導体装置においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ずれが生じている。また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置も、ずれが生じている。また、ズレ量ΔGとズレ量ΔSとが異なる。
また、第13の実施の形態に係る半導体装置24においては、図45に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらして配置している。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8の一方に接続されたゲートフィンガー数が、他方に接続されたゲートフィンガー数よりも多くなされる。
第13の実施の形態に係る半導体装置24は、図45に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8を、ゲート中心線CLGからずらして配置することで、ゲート引き出しラインEBL1、EBL2、EBL3、…、EBL8が、発振ループにとって負荷として見え、その結果、FETセル内発振の発振条件を満たさなくなり、セル内発振を抑制することができる。
さらに、第13の実施の形態に係る半導体装置24は、表1において、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレインフィンガー電極122の束ね方に対して、ゲートフィンガー電極124の束ね方のズレ量とソースフィンガー電極120の束ね方のズレ量が異なる例“1”に対応している。すなわち、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGのズレ量ΔGとソース中心線CLSのズレ量ΔSが異なる例“1”に対応している。
第13の実施の形態に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSのズレ量ΔSは、第10の実施の形態に比べて、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が2倍である。
第13の実施の形態に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対するゲート接続点Qのズレ量ΔQは、第10の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
また、第13の実施の形態に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔGは、第10の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
尚、第13の実施の形態に係る半導体装置24においても、基本的な素子構成は、第1の実施の形態と同様であり、例えば、図5〜図8に示された第1の実施の形態に係る構成例1〜4を適用可能である。
第13の実施の形態に係る半導体装置24においては、マルチフィンガー単位FETセルFET1、FET2、FET3、…、FET8のゲート中心線CLGおよびソース中心線CLSを、ドレイン中心線CLDに対してずらしているため、セル内ループ発振の発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
第13の実施の形態に係る半導体装置において、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、ゲート中心線CLGを外れ、セル内ループ発振の定在波の節からずれている。したがって、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8に接続された指定ゲートバスラインGBL1、GBL2、GBL3、…、GBL8は、セル内ループ発振周波数成分にとって負荷となるため、発振条件を満たさなくなり、セル内ループ発振は抑制される。
また、第13の実施の形態に係る半導体装置においては、図45に示すように、接続点Q1、Q2、Q3、…、Q8は、ゲート中心線CLGからずらして配置するため、ドレイン端子電極D1、D2、D3、…、D8を共通電極として構成しても良い。
第13の実施の形態に係る半導体装置によれば、線対称となるFET単位を持つループがチップ内に構成されないため、FETセル内のループ発振を抑制させることができる。
第13の実施の形態に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
(変形例)
第13の実施の形態の変形例に係る半導体装置の模式的平面パターン構成は、図47に示すように表される。図47のマルチフィンガー単位FETセルFET6近傍の拡大図は、図48に示すように表される。
第13の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、図48に示すように、ドレイン中心線CLDに対して、ゲート中心線CLGは、ズレ量ΔGだけずれが生じている。一方、ドレイン中心線CLDに対して、ソース中心線CLSは、ズレ量ΔSだけずれが生じている。また、ズレ量ΔGとズレ量ΔSとが異なる。
また、接続点Q6は、ゲート中心線CLGに対して、ズレ量ΔQだけずれが生じている。
すなわち、第13の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対する接続点Qの配置はズレ量ΔQだけずれが生じており、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGの配置は、ズレ量ΔGだけずれが生じており、また、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSの配置は、ズレ量ΔSだけずれが生じている。
第13の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するソース中心線CLSのズレ量ΔSは、第10の実施の形態に比べて、シフト方向が右方向で、シフト量が等しい。
第13の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ゲート中心線CLGに対するゲート接続点Qのズレ量ΔQは、第10の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
また、第13の実施の形態の変形例に係る半導体装置24においては、ドレイン中心線CLDに対するゲート中心線CLGのズレ量ΔGは、第10の実施の形態と同様に、シフト方向が同じく左方向で、シフト量が等しい。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
第13の実施の形態の変形例に係る半導体装置によれば、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させ、かつチップ面積の増大を抑制することができる。
本実施の形態に係る半導体装置によれば、主に、マイクロ波帯の高周波用半導体装置において、マルチフィンガーFETセル内のループ発振を抑制させることができる。
[その他の実施の形態]
実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
なお、実施の形態に係る半導体装置の基本素子としては、FET、HEMTに限らず、LDMOS(Laterally Diffused Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)やヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT:Hetero-junction Bipolar Transistor)などの増幅素子なども適用できることは言うまでもない。
このように、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含む。