JP2014017157A - リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極活物質の製造方法、及びリチウム二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた電池容量を示すFeOHSO4正極活物質を提供する。
【解決手段】一般式FeOHSO4で表わされる組成を有し、粒子径が700nm以下であることを特徴とする、リチウム二次電池用正極活物質、並びにその製造方法、及び該正極活物質を含む正極を有するリチウム二次電池。
【選択図】 図3
【解決手段】一般式FeOHSO4で表わされる組成を有し、粒子径が700nm以下であることを特徴とする、リチウム二次電池用正極活物質、並びにその製造方法、及び該正極活物質を含む正極を有するリチウム二次電池。
【選択図】 図3
Description
本発明は、リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極活物質の製造方法及びリチウム二次電池に関する。
近年、パソコン、ビデオカメラ、携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界においても、電気自動車やハイブリッド自動車用の高出力且つ高容量の電池の開発が進められている。各種電池の中でも、エネルギー密度と出力が高いことから、リチウム二次電池が注目されている。
一般的なリチウム二次電池は、正極活物質を含有する正極と、負極活物質を含有する負極と、これら正極と負極との間に介在する電解質とを有する。
リチウム二次電池の正極活物質としては、例えば、LiCoO2、LiMnO2、LiMn2O4、LiNiO2、LiCoMnO4等が知られている。また、非特許文献1に記載されたものも挙げられる。具体的には、非特許文献1には、FeOHSO4を正極活物質として用いたリチウムイオン二次電池が開示されている。
リチウム二次電池の正極活物質としては、例えば、LiCoO2、LiMnO2、LiMn2O4、LiNiO2、LiCoMnO4等が知られている。また、非特許文献1に記載されたものも挙げられる。具体的には、非特許文献1には、FeOHSO4を正極活物質として用いたリチウムイオン二次電池が開示されている。
Electrochemistry Communications (2009) Volume11、1807−1810
従来の正極活物質には、コスト面、容量特性、サイクル特性、電圧特性等において、課題が残っており、さらなる研究開発が求められている。
非特許文献1に記載されたFeOHSO4は、Liを含まない、従来の正極活物質とは異なる新しい正極活物質である。特に、原料が鉄であり、合成方法も安価であることから、低コストな材料として期待される。
しかしながら、FeOHSO4は、Li拡散性が低く、また、電子伝導性が低いことから、実用的な容量が得られないという問題がある。
非特許文献1に記載されたFeOHSO4は、Liを含まない、従来の正極活物質とは異なる新しい正極活物質である。特に、原料が鉄であり、合成方法も安価であることから、低コストな材料として期待される。
しかしながら、FeOHSO4は、Li拡散性が低く、また、電子伝導性が低いことから、実用的な容量が得られないという問題がある。
本発明は上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、本発明の目的は、優れた電池容量を示すFeOHSO4を提供することである。
本発明のリチウム二次電池用正極活物質は、一般式FeOHSO4で表わされる組成を有し、粒子径が700nm以下であることを特徴とする。
上記のような本発明のリチウム二次電池用正極活物質は、高い電池容量を有する。
本発明のリチウム二次電池用正極活物質は、粒子径が400nm以下であることが好ましい。より高い電池容量を発現しうるからである。
上記のような本発明のリチウム二次電池用正極活物質は、高い電池容量を有する。
本発明のリチウム二次電池用正極活物質は、粒子径が400nm以下であることが好ましい。より高い電池容量を発現しうるからである。
本発明のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法は、硫酸鉄の水和物を400℃以下で焼成し、FeOHSO4粒子を合成する工程と、FeOHSO4粒子を粉砕する工程と、を有することを特徴とする。
本発明のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法によれば、700nm以下の粒子径を有するFeOHSO4を製造することができる。
本発明のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法によれば、700nm以下の粒子径を有するFeOHSO4を製造することができる。
本発明のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法では、前記粉砕工程において、FeOHSO4粒子をボールミルによって粉砕することができる。
このとき、前記ボールミルの回転数は、400rpm以下であることが好ましく、特に、200rpm以下であることが好ましい。
また、前記FeOHSO4粒子1gに対して、15〜40gのボールを用いてボールミルすることが好ましい。
このとき、前記ボールミルの回転数は、400rpm以下であることが好ましく、特に、200rpm以下であることが好ましい。
また、前記FeOHSO4粒子1gに対して、15〜40gのボールを用いてボールミルすることが好ましい。
本発明のリチウム二次電池は、正極、負極、及び前記正極と前記負極との間に介在する電解質を備えるリチウム二次電池であって、前記正極が、上記本発明のリチウム二次電池用正極活物質又は上記本発明の製造方法によって製造されたリチウム二次電池用正極活物質を含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、優れた電池容量を示すFeOHSO4を提供することができる。
[リチウム二次電池用正極活物質]
本発明のリチウム二次電池用正極活物質(以下、単に、正極活物質ということがある)は、一般式FeOHSO4で表わされる組成を有し、粒子径が700nm以下であることを特徴とする。
本発明のリチウム二次電池用正極活物質(以下、単に、正極活物質ということがある)は、一般式FeOHSO4で表わされる組成を有し、粒子径が700nm以下であることを特徴とする。
本発明者は、FeOHSO4の電池容量を向上させるべく鋭意検討した結果、FeOHSO4を微粒子化することによって、高い電池容量が得られることを見出した。これは、微粒子化することにより、FeOHSO4のリチウムイオン拡散性が向上し、粒子内部まで有効に利用される状態が形成されるためと考えられる。FeOHSO4の粒子径については、従来検討されておらず、700nm以下という特定の範囲において、容量向上効果が得られることは、本発明者によって新たに見出された知見である。
本発明の正極活物質は、以上のように優れた電池容量を示すと共に、Feを主原料とするものであることから安価であり、リチウム二次電池の電池性能向上及びコスト削減に大きく貢献するものである。
本発明の正極活物質は、以上のように優れた電池容量を示すと共に、Feを主原料とするものであることから安価であり、リチウム二次電池の電池性能向上及びコスト削減に大きく貢献するものである。
本発明のFeOHSO4正極活物質の粒子径は、700nm以下であればよく、より好ましくは400nm以下、特に好ましくは250nm以下である。粒子径が400nm以下であることによって、より高い容量を得ることができる。粒子径の下限値は特に限定されないが、一般的な製造方法により製造可能なFeOHSO4粒子の下限値は、50nm程度と推測される。
尚、本発明において、正極活物質の平均粒子径とは、走査型電子顕微鏡(FE−SEM)による正極活物質の表面観察(外観観察)を行い、無作為に選択した50個の粒子の粒子径を測定し、算出される平均値を意味する。
尚、本発明において、正極活物質の平均粒子径とは、走査型電子顕微鏡(FE−SEM)による正極活物質の表面観察(外観観察)を行い、無作為に選択した50個の粒子の粒子径を測定し、算出される平均値を意味する。
[リチウム二次電池用正極活物質の製造方法]
次に、本発明の正極活物質の製造方法について説明する。上記にて説明した本発明の正極活物質は、例えば、以下のような本発明の製造方法により製造することができる。
すなわち、本発明のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法は、硫酸鉄の水和物を400℃以下で焼成し、FeOHSO4粒子を合成する工程と、FeOHSO4粒子を粉砕する工程と、を有することを特徴とする。
以下、各工程について説明する。
次に、本発明の正極活物質の製造方法について説明する。上記にて説明した本発明の正極活物質は、例えば、以下のような本発明の製造方法により製造することができる。
すなわち、本発明のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法は、硫酸鉄の水和物を400℃以下で焼成し、FeOHSO4粒子を合成する工程と、FeOHSO4粒子を粉砕する工程と、を有することを特徴とする。
以下、各工程について説明する。
(FeOHSO4粒子合成工程)
FeOHSO4粒子合成工程は、硫酸鉄の水和物を400℃以下で焼成することで、FeOHSO4粒子を合成する工程である。
原料である硫酸鉄の水和物としては、例えば、FeSO4・7H2O、Fe2(SO4)3・nH2O(n=5以上)等が挙げられるが、低温焼成が可能であることから、FeSO4・7H2Oが好ましい。
FeOHSO4粒子合成工程は、硫酸鉄の水和物を400℃以下で焼成することで、FeOHSO4粒子を合成する工程である。
原料である硫酸鉄の水和物としては、例えば、FeSO4・7H2O、Fe2(SO4)3・nH2O(n=5以上)等が挙げられるが、低温焼成が可能であることから、FeSO4・7H2Oが好ましい。
本発明の正極活物質の製造方法は、硫酸鉄の水和物を、400℃以下という比較的低温で焼成する点に特徴を有している。このような低温焼成によって、合成されるFeOHSO4粒子のシンタリングが抑制され、粒子径が比較的小さなFeOHSO4粒子を調製することができる。
硫酸鉄水和物の焼成温度は、特に300℃以下、中でも280℃以下であることが好ましい。より確実に粒子のシンタリングを抑制することができるからである。また、焼成温度は、粒子成長を抑制し、結晶を生成させる観点から、100℃以上、特に150℃以上、さらに200℃以上であることが好ましい。
焼成時間は適宜設定することができるが、通常、20〜200時間程度でよく、170時間以下が好ましい。
硫酸鉄水和物の焼成温度は、特に300℃以下、中でも280℃以下であることが好ましい。より確実に粒子のシンタリングを抑制することができるからである。また、焼成温度は、粒子成長を抑制し、結晶を生成させる観点から、100℃以上、特に150℃以上、さらに200℃以上であることが好ましい。
焼成時間は適宜設定することができるが、通常、20〜200時間程度でよく、170時間以下が好ましい。
硫酸鉄水和物の焼成は、通常、大気雰囲気下で行うことが好ましい。ここで、大気雰囲気とは、酸素濃度が16vol%以上の雰囲気を意味し、好ましくは酸素濃度が16〜26vol%の雰囲気である。
(粉砕工程)
粉砕工程は、FeOHSO4粒子合成工程で得られたFeOHSO4粒子を、粉砕する工程である。
FeOHSO4粒子を粉砕する方法は、粒子径700nm以下の微粒子化が可能であれば特に限定されず、例えば、ボールミル、ビーズミル、ハンドミル等の方法が挙げられる。中でも、実用性の観点から、ボールミルによる粉砕が好ましい。
粉砕工程は、FeOHSO4粒子合成工程で得られたFeOHSO4粒子を、粉砕する工程である。
FeOHSO4粒子を粉砕する方法は、粒子径700nm以下の微粒子化が可能であれば特に限定されず、例えば、ボールミル、ビーズミル、ハンドミル等の方法が挙げられる。中でも、実用性の観点から、ボールミルによる粉砕が好ましい。
ボールミルによる粉砕処理において、ボールミルの回転数は、800rpm以下であることが好ましく、特に400rpm以下であることが好ましく、さらに200rpm以下であることが好ましい。
また、ボールミルによる粉砕処理において、ボールの使用量は、ボールの径や密度等にもよるが、通常、FeOHSO4粒子1gに対して15〜40gの範囲であることが好ましい。FeOHSO4粒子の表面全体を覆うことができ、粒子を効率良く、また、均一に粉砕することができるからである。
ボールの材料は、ミリング時に破壊しないものであればよく、ジルコニア、ステンレス、SiN等が挙げられる。また、ボールの径は、通常、1〜10mmの範囲であることが好ましく、特に、3〜7mmの範囲であることが好ましい。
ボールミルによる粉砕処理時間は、例えば、1〜30時間程度でよく、5〜15時間が好ましい。
また、ボールミルによる粉砕処理において、ボールの使用量は、ボールの径や密度等にもよるが、通常、FeOHSO4粒子1gに対して15〜40gの範囲であることが好ましい。FeOHSO4粒子の表面全体を覆うことができ、粒子を効率良く、また、均一に粉砕することができるからである。
ボールの材料は、ミリング時に破壊しないものであればよく、ジルコニア、ステンレス、SiN等が挙げられる。また、ボールの径は、通常、1〜10mmの範囲であることが好ましく、特に、3〜7mmの範囲であることが好ましい。
ボールミルによる粉砕処理時間は、例えば、1〜30時間程度でよく、5〜15時間が好ましい。
ボールミルによる粉砕処理に先立って、FeOHSO4粒子合成工程で得られたFeOHSO4粒子に、乳鉢、メッシュパス等による粉砕処理を施しておくことが好ましい。ボールミルによる粉砕処理を効率良く行うことができるからである。また、同様の観点から、ボールミル処理に先立ってボールミル以外の粉砕処理を行うかどうかにかかわらず、ボールミル処理前に、FeOHSO4粒子をふるい等にかけ、粒度を揃えておくことが好ましい。
尚、本発明の正極活物質を製造する方法は、上記方法に限定されない。
尚、本発明の正極活物質を製造する方法は、上記方法に限定されない。
本発明の正極活物質及び本発明の製造方法により得られる正極活物質は、リチウム二次電池の正極活物質として好適に用いることができる。以下、本発明のリチウム二次電池について説明する。
[リチウム二次電池]
本発明のリチウム二次電池は、正極、負極、及び前記正極と前記負極との間に介在する電解質を備えるリチウム二次電池であって、前記正極が、上記本発明のリチウム二次電池用正極活物質及び本発明のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法により製造される正極活物質の少なくとも一方を含むことを特徴とするものである。
図1を用いて、リチウム二次電池の構成例を説明する。
図1において、リチウム二次電池100は、正極缶1内に正極2が配置されている。正極2の上には、電解質3を介して、負極4が配置されている。負極4は負極キャップ5内に充填されており、負極キャップ5を正極缶1内に嵌め込むことで、正極2−電解質3−負極4の積層構造が形成されている。正極缶1と負極キャップ5の内部は、ガスケット6により気密性が保持されている。
本発明のリチウム二次電池は、正極、負極、及び前記正極と前記負極との間に介在する電解質を備えるリチウム二次電池であって、前記正極が、上記本発明のリチウム二次電池用正極活物質及び本発明のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法により製造される正極活物質の少なくとも一方を含むことを特徴とするものである。
図1を用いて、リチウム二次電池の構成例を説明する。
図1において、リチウム二次電池100は、正極缶1内に正極2が配置されている。正極2の上には、電解質3を介して、負極4が配置されている。負極4は負極キャップ5内に充填されており、負極キャップ5を正極缶1内に嵌め込むことで、正極2−電解質3−負極4の積層構造が形成されている。正極缶1と負極キャップ5の内部は、ガスケット6により気密性が保持されている。
本発明により提供される正極活物質を用いることによって、リチウム二次電池のコスト削減と共に高容量化を図ることができる。
以下、リチウム二次電池の各構成について説明する。
以下、リチウム二次電池の各構成について説明する。
(正極)
正極は、本発明により提供される正極活物質を少なくとも含有するものであり、必要に応じて、導電助剤、バインダー、電解質等を含有していてもよい。
本発明により提供される正極活物質については上述したため、ここでの説明は省略する。
導電助剤としては、所望の導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば導電性炭素材料が挙げられる。具体的には、アセチレンブラック、カーボンブラック、コークス、炭素繊維、黒鉛等が挙げられる。
バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。
電解質としては、リチウムイオン伝導性を有するものであれば特に限定されない。具体的な電解質としては、後述の電解質の説明において挙げられるものを用いることができる。
正極は、本発明により提供される正極活物質を少なくとも含有するものであり、必要に応じて、導電助剤、バインダー、電解質等を含有していてもよい。
本発明により提供される正極活物質については上述したため、ここでの説明は省略する。
導電助剤としては、所望の導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば導電性炭素材料が挙げられる。具体的には、アセチレンブラック、カーボンブラック、コークス、炭素繊維、黒鉛等が挙げられる。
バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。
電解質としては、リチウムイオン伝導性を有するものであれば特に限定されない。具体的な電解質としては、後述の電解質の説明において挙げられるものを用いることができる。
正極における正極活物質の含有量は、電池容量の観点からはより多いことが好ましく、例えば50〜95重量%、中でも60〜90重量%の範囲内であることが好ましい。また、導電助剤の含有量は、所望の電子伝導性を確保できれば、より少ないことが好ましく、例えば3〜50重量%の範囲内であることが好ましい。また、バインダーの含有量は、正極活物質等を安定に固定化できれば、より少ないことが好ましく、例えば1〜10%の範囲内であることが好ましい。
また、正極の厚さは、リチウム二次電池の構成によって大きく異なるものであるが、例えば10〜100μmの範囲内であることが好ましい。
また、正極の厚さは、リチウム二次電池の構成によって大きく異なるものであるが、例えば10〜100μmの範囲内であることが好ましい。
正極には、該正極の集電を行う正極集電体が設けられてもよい。
正極集電体としては、所望の電子伝導性を有していればよく、正極集電体の材料としては、例えば、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、銅等の金属材料、カーボンファイバー、カーボンペーパー、カーボンクロス等のカーボン材料、窒化チタン等の高電子伝導性セラミックス材料等が挙げられる。
正極集電体の厚さは特に限定されないが、例えば、10〜100μmの範囲内であることが好ましい。
尚、後述する電池ケースが正極の集電体としての機能を兼ね備えていてもよい。
正極集電体としては、所望の電子伝導性を有していればよく、正極集電体の材料としては、例えば、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、銅等の金属材料、カーボンファイバー、カーボンペーパー、カーボンクロス等のカーボン材料、窒化チタン等の高電子伝導性セラミックス材料等が挙げられる。
正極集電体の厚さは特に限定されないが、例えば、10〜100μmの範囲内であることが好ましい。
尚、後述する電池ケースが正極の集電体としての機能を兼ね備えていてもよい。
正極の製造方法は特に限定されない。例えば、正極活物質と、導電助剤及びバインダー等のその他の材料とを混合した正極用材料を用いて形成することができる。具体的には、正極を構成する上記材料と、溶媒とを混練し、得られた正極用材料を、基材上に塗布及び/又は基材上で圧延して成形し、必要に応じて、乾燥処理、加圧処理、加熱処理等を施すことで正極を作製することができる。
上記正極の作製時に用いる溶媒としては、揮発性を有していれば特に限定されず、適宜選択することができる。具体的には、エタノール、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等が挙げられる。
正極用材料を塗布する方法は特に限定されず、ドクターブレード法、インクジェット法、スプレー法等の一般的な方法を用いることができる。また、正極用材料を圧延する方法は特に限定されず、例えば、ロールプレス等を用いることができる。
上記正極の作製時に用いる溶媒としては、揮発性を有していれば特に限定されず、適宜選択することができる。具体的には、エタノール、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等が挙げられる。
正極用材料を塗布する方法は特に限定されず、ドクターブレード法、インクジェット法、スプレー法等の一般的な方法を用いることができる。また、正極用材料を圧延する方法は特に限定されず、例えば、ロールプレス等を用いることができる。
(負極)
負極は、少なくとも負極活物質を含有するものである。
負極活物質としては、例えば金属活物質およびカーボン活物質等を挙げることができる。金属活物質としては、例えば、金属Li、In、Al、Si及びSn等を挙げることができる。一方、カーボン活物質としては、例えばメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボン、ソフトカーボン等を挙げることができる。また、負極活物質の形状は、例えば、膜状であっても良く、粒子状であっても良い。膜状の負極活物質場合は、通常、負極活物質そのものを負極として用いることができる。また、粒子状の負極活物質の平均粒径は、例えば10nm〜10μm、中でも30nm〜1μmであることが好ましい。
負極は、少なくとも負極活物質を含有するものである。
負極活物質としては、例えば金属活物質およびカーボン活物質等を挙げることができる。金属活物質としては、例えば、金属Li、In、Al、Si及びSn等を挙げることができる。一方、カーボン活物質としては、例えばメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボン、ソフトカーボン等を挙げることができる。また、負極活物質の形状は、例えば、膜状であっても良く、粒子状であっても良い。膜状の負極活物質場合は、通常、負極活物質そのものを負極として用いることができる。また、粒子状の負極活物質の平均粒径は、例えば10nm〜10μm、中でも30nm〜1μmであることが好ましい。
負極は、必要に応じて、導電助剤、バインダー及び電解質の少なくとも一つを含有していてもよい。
この場合、負極に含まれる負極活物質の含有量は、容量の観点からはより多いことが好ましく、例えば、50〜98重量%、特に60〜98重量%、中でも80〜95重量%の範囲内であることが好ましい。また、導電助剤の含有量は、所望の電子伝導性を確保できれば、より少ないことが好ましく、例えば0.5〜35重量%、特に0.5〜10重量%の範囲内であることが好ましい。また、バインダー成分の含有量は、負極活物質等を安定に固定化できれば、より少ないことが好ましく、例えば0.5〜10重量%、特に0.5〜2重量%の範囲内であることが好ましい。
尚、負極に用いられる、導電助剤、バインダー及び電解質については、上述した正極に用いられるものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
この場合、負極に含まれる負極活物質の含有量は、容量の観点からはより多いことが好ましく、例えば、50〜98重量%、特に60〜98重量%、中でも80〜95重量%の範囲内であることが好ましい。また、導電助剤の含有量は、所望の電子伝導性を確保できれば、より少ないことが好ましく、例えば0.5〜35重量%、特に0.5〜10重量%の範囲内であることが好ましい。また、バインダー成分の含有量は、負極活物質等を安定に固定化できれば、より少ないことが好ましく、例えば0.5〜10重量%、特に0.5〜2重量%の範囲内であることが好ましい。
尚、負極に用いられる、導電助剤、バインダー及び電解質については、上述した正極に用いられるものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、負極の厚さは、リチウム二次電池の構成によって大きく異なるものであるが、例えば10〜100μmの範囲内であることが好ましい。
負極には、該負極の集電を行う負極集電体が設けられていてもよい。負極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、銅、ステンレス、ニッケル、アルミ等が挙げられる。負極集電体の形状としては、例えば、箔状、板状、及びメッシュ状等が挙げられる。また、電池ケースが負極集電体としての機能を有していてもよい。
負極には、該負極の集電を行う負極集電体が設けられていてもよい。負極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、銅、ステンレス、ニッケル、アルミ等が挙げられる。負極集電体の形状としては、例えば、箔状、板状、及びメッシュ状等が挙げられる。また、電池ケースが負極集電体としての機能を有していてもよい。
負極の製造方法は特に限定されない。例えば、箔状の負極活物質と負極集電体とを重ね合わせて加圧し、負極と負極集電体とを積層することができる。或いは、負極活物質とバインダー等とを含有する負極用材料を調製し、該材料を基材(例えば負極集電体)上に塗布又は圧延し、乾燥することで、負極と負極集電体とを積層することができる。
(電解質)
電解質は、上記正極と上記負極との間に介在し、これら電極間のリチウムイオン伝導を担うものである。電解質の形態は、特に限定されるものではなく、電解液、ゲル状電解質、固体電解質等を挙げることができる。
電解質は、上記正極と上記負極との間に介在し、これら電極間のリチウムイオン伝導を担うものである。電解質の形態は、特に限定されるものではなく、電解液、ゲル状電解質、固体電解質等を挙げることができる。
電解質液としては、例えば、リチウム塩及び非水溶媒を含有する非水系電解液が挙げられる。
リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4及びLiAsF6等の無機リチウム塩;並びにLiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiC(CF3SO2)3等の有機リチウム塩等を挙げることができる。
非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシメタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物等を挙げることができる。また、イオン性液体等の低揮発性液体を非水溶媒として用いることもできる。
非水系電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば、0.5mol/L〜3mol/Lの範囲内であることが好ましい。
電解液は、セパレータに含浸させた状態で、正極と負極との間に配置することができる。セパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、ポリフッ化ビニリデン等の多孔膜;樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布:及びこれらの積層体等を挙げることができる。
リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4及びLiAsF6等の無機リチウム塩;並びにLiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiC(CF3SO2)3等の有機リチウム塩等を挙げることができる。
非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシメタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物等を挙げることができる。また、イオン性液体等の低揮発性液体を非水溶媒として用いることもできる。
非水系電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば、0.5mol/L〜3mol/Lの範囲内であることが好ましい。
電解液は、セパレータに含浸させた状態で、正極と負極との間に配置することができる。セパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、ポリフッ化ビニリデン等の多孔膜;樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布:及びこれらの積層体等を挙げることができる。
ゲル状電解質としては、例えば、上記非水系電解液をポリマーによりゲル化したものが挙げられる。具体的には、上記非水系電解液に、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリルニトリル(PAN)またはポリメチルメタクリレート(PMMA)等のポリマーを添加することにより、ゲル化を行うことができる。
固体電解質としては、例えば、酸化物固体電解質及び硫化物固体電解質を挙げることができる。
酸化物固体電解質としては、LiaXbYcPdOe(XはB、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Sb及びSeよりなる群から選択される少なくとも1種であり、YはTi、Zr、Ge、In、Ga、Sn及びAlよりなる群から選択される少なくとも1種であり、a〜eは、0.5<a<5.0、0≦b<2.98、0.5≦c<3.0、0.02<d≦3.0、2.0<b+d<4.0、3.0<e≦12.0の関係を満たす)で表されるNASICON型酸化物;LixLa1−xTiO3等のペロブスカイト型酸化物;Li4XO4−Li3YO4(XはSi、Ge,及びTiから選ばれる少なくとも1種であり、YはP、As及びVから選ばれる少なくとも1種である)並びにLi3DO3−Li3YO4(DはB、YはP、As及びVから選ばれる少なくとも1種である)等のLISICON型酸化物;Li7La3Zr2O12等のLi−La−Zr−O系酸化物等のガーネット型酸化物等が挙げられる。
硫化物固体電解質としては、例えば、Li2S−P2S5化合物、Li2S−SiS2化合物、Li2S−GeS2化合物等を挙げることができる。
固体電解質は、非晶質であってもよく、結晶質であってもよい。結晶質の固体電解質は、例えば、非晶質の固体電解質を焼成することで得ることができる。
酸化物固体電解質としては、LiaXbYcPdOe(XはB、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Sb及びSeよりなる群から選択される少なくとも1種であり、YはTi、Zr、Ge、In、Ga、Sn及びAlよりなる群から選択される少なくとも1種であり、a〜eは、0.5<a<5.0、0≦b<2.98、0.5≦c<3.0、0.02<d≦3.0、2.0<b+d<4.0、3.0<e≦12.0の関係を満たす)で表されるNASICON型酸化物;LixLa1−xTiO3等のペロブスカイト型酸化物;Li4XO4−Li3YO4(XはSi、Ge,及びTiから選ばれる少なくとも1種であり、YはP、As及びVから選ばれる少なくとも1種である)並びにLi3DO3−Li3YO4(DはB、YはP、As及びVから選ばれる少なくとも1種である)等のLISICON型酸化物;Li7La3Zr2O12等のLi−La−Zr−O系酸化物等のガーネット型酸化物等が挙げられる。
硫化物固体電解質としては、例えば、Li2S−P2S5化合物、Li2S−SiS2化合物、Li2S−GeS2化合物等を挙げることができる。
固体電解質は、非晶質であってもよく、結晶質であってもよい。結晶質の固体電解質は、例えば、非晶質の固体電解質を焼成することで得ることができる。
正極と負極との間における電解質の厚さは、リチウム二次電池の構成によって大きく異なるものであるが、例えば1〜100μmの範囲内であることが好ましい。
(その他)
本発明のリチウム二次電池は、上記したような正極、電解質、及び負極以外のその他構成部材を有していてもよい。
リチウム二次電池は、通常、正極、負極、電解質を収納する電池ケースを有する。電池ケースの形状は特に限定されないが、具体的にはコイン型、平板型、円筒型、ラミネート型等を挙げることができる。
リチウム二次電池が、正極極、電解質、負極の順番で配置されている積層体を、繰り返し何層も重ねる構造(例えば、積層構造又は捲回構造)を取る場合には、安全性の観点から、異なる積層体に属する正極および負極の間に、セパレータを有することが好ましい。このようなセパレータとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜;および樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を挙げることができる。
本発明のリチウム二次電池は、上記したような正極、電解質、及び負極以外のその他構成部材を有していてもよい。
リチウム二次電池は、通常、正極、負極、電解質を収納する電池ケースを有する。電池ケースの形状は特に限定されないが、具体的にはコイン型、平板型、円筒型、ラミネート型等を挙げることができる。
リチウム二次電池が、正極極、電解質、負極の順番で配置されている積層体を、繰り返し何層も重ねる構造(例えば、積層構造又は捲回構造)を取る場合には、安全性の観点から、異なる積層体に属する正極および負極の間に、セパレータを有することが好ましい。このようなセパレータとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜;および樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を挙げることができる。
[正極活物質の合成]
(実施例1)
硫酸鉄・七水和物(FeSO4・7H2O、ナカライテスク製)を、大気雰囲気下、280℃で168時間焼成することで、FeOHSO4の粉末を得た。得られた粉末は、乳鉢ですり潰し、100μmメッシュを通した。
続いて、得られた粉末を以下の条件でボールミルにより粉砕した。すなわち、ジルコニアポッドに、ジルコニアボールと上記粉末とを投入し、100rpmで5時間処理した。ジルコニアボールの使用量は、粉末1gに対して15gとした。
(実施例1)
硫酸鉄・七水和物(FeSO4・7H2O、ナカライテスク製)を、大気雰囲気下、280℃で168時間焼成することで、FeOHSO4の粉末を得た。得られた粉末は、乳鉢ですり潰し、100μmメッシュを通した。
続いて、得られた粉末を以下の条件でボールミルにより粉砕した。すなわち、ジルコニアポッドに、ジルコニアボールと上記粉末とを投入し、100rpmで5時間処理した。ジルコニアボールの使用量は、粉末1gに対して15gとした。
(実施例2)
ボールミルの回転数200rpmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、正極活物質を合成した。
ボールミルの回転数200rpmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、正極活物質を合成した。
(実施例3)
ボールミルの回転数300rpmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、正極活物質を合成した。
ボールミルの回転数300rpmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、正極活物質を合成した。
(実施例4)
ボールミルの回転数400rpmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、正極活物質を合成した。
ボールミルの回転数400rpmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、正極活物質を合成した。
(比較例1)
ボールミルによる粉砕処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして、正極活物質を合成した。
ボールミルによる粉砕処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして、正極活物質を合成した。
[表面観察及び粒子径測定]
上記にて得られた実施例1〜4及び比較例1の正極活物質粉末を、走査型電子顕微鏡(Fe−SEM、日本電子製JSM-6300F)を用いて、加速電圧20kVにて表面観察した。実施例1〜4及び比較例1の正極活物質のSEM像を、図2に示す。
また、表面観察において、無作為に選択した50個の粒子の粒子径を測定し、その平均値を算出した。結果を表1に示す。
上記にて得られた実施例1〜4及び比較例1の正極活物質粉末を、走査型電子顕微鏡(Fe−SEM、日本電子製JSM-6300F)を用いて、加速電圧20kVにて表面観察した。実施例1〜4及び比較例1の正極活物質のSEM像を、図2に示す。
また、表面観察において、無作為に選択した50個の粒子の粒子径を測定し、その平均値を算出した。結果を表1に示す。
表1、並びに、図2に示す実施例1〜4のSEM像から、ボールミルの回転数によって正極活物質の粒子径が変化し、実施例2(回転数200rpm)で最も小さな粒子径が得られることが確認された。また、実施例3〜4における粒子径の増加は、回転数300rpm以上の処理によりメカノケミカル反応が生じたためと考えられる。
[電池性能評価]
上記にて得られた実施例1〜4及び比較例1の正極活物質粉末を用いてリチウム二次電池を作製し、充放電試験を行った。
(リチウム二次電池の作製)
次のようにして正極を作製した。すなわち、まず、上記各正極活物質粉末を、炭素粒子(ケッチェンブラック、ECP−600JD、KB international製)と、ボールミル(100rpm)を用いて混合した。得られた混合物を、アセチレンブラック(電気化学工業製、HS−100)と、PVdF(クレハ製、KFポリマー#9305)と、N−メチルー2−ピロリドン(溶媒、和光製)と混合し、正極スラリーを調製した。正極スラリーにおいて、正極活物質と炭素粒子とアセチレンブラックとPVdFとの比率(wt%)は、56:14:20:10とした。
上記正極スラリーを、アルミニウム箔(集電体)上にドクターブレード法により塗布し、80℃で乾燥後、プレス機で圧延し、目付け量3mg/cm2、厚み15μmの正極を得た。
上記にて得られた実施例1〜4及び比較例1の正極活物質粉末を用いてリチウム二次電池を作製し、充放電試験を行った。
(リチウム二次電池の作製)
次のようにして正極を作製した。すなわち、まず、上記各正極活物質粉末を、炭素粒子(ケッチェンブラック、ECP−600JD、KB international製)と、ボールミル(100rpm)を用いて混合した。得られた混合物を、アセチレンブラック(電気化学工業製、HS−100)と、PVdF(クレハ製、KFポリマー#9305)と、N−メチルー2−ピロリドン(溶媒、和光製)と混合し、正極スラリーを調製した。正極スラリーにおいて、正極活物質と炭素粒子とアセチレンブラックとPVdFとの比率(wt%)は、56:14:20:10とした。
上記正極スラリーを、アルミニウム箔(集電体)上にドクターブレード法により塗布し、80℃で乾燥後、プレス機で圧延し、目付け量3mg/cm2、厚み15μmの正極を得た。
一方、負極として、金属リチウムを準備した。
また、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを3:3:4(体積比)で混合した溶液に、リチウム塩(LiPF6)を1mol/Lの濃度となるように溶解し、非水電解液を調製した。
セパレータとして、ポリプロピレン多孔質膜とポリエチレン多孔質膜との積層型多孔質フィルム(宇部興産製)を準備した。
また、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを3:3:4(体積比)で混合した溶液に、リチウム塩(LiPF6)を1mol/Lの濃度となるように溶解し、非水電解液を調製した。
セパレータとして、ポリプロピレン多孔質膜とポリエチレン多孔質膜との積層型多孔質フィルム(宇部興産製)を準備した。
SUS製2032型コインセル容器を準備し、正極、セパレータ及び負極を、この順序で積層し、収容した。非水電解液を、セパレータに含浸させ、コイン型リチウム二次電池を作製した。
(充放電試験)
上記にて作製したコイン型リチウム二次電池について、以下のようにして充放電試験を行った。すなわち、まず、実容量150mAh/g(理論容量155mAh/g)に対して、0.1Cで2.0V下限で定電流充電を行った。その後、0.1Cで4.0Vまで定電流放電を行い、初期放電容量(Li脱離容量)を求めた。結果を、図3に示す。
図3に示すように、700nm以下の粒子径を有する実施例1〜4の正極活物質は、1000nmの粒子径を有する比較例1と比べて、高い容量を有することが確認された。特に、粒子径が400nm以下の実施例1及び実施例2の正極活物質は、比較例1の約1.5倍の容量を示した。
実施例1〜4のうち、粒子径が80nmと最も小さな実施例1の正極活物質が、最も高い容量を示し、粒子径が大きくなるにつれて、容量が低下する傾向が見られた。これは、粒子径の増加に伴い、正極活物質粒子におけるLiイオンの拡散性が低下したためと推測される。
上記にて作製したコイン型リチウム二次電池について、以下のようにして充放電試験を行った。すなわち、まず、実容量150mAh/g(理論容量155mAh/g)に対して、0.1Cで2.0V下限で定電流充電を行った。その後、0.1Cで4.0Vまで定電流放電を行い、初期放電容量(Li脱離容量)を求めた。結果を、図3に示す。
図3に示すように、700nm以下の粒子径を有する実施例1〜4の正極活物質は、1000nmの粒子径を有する比較例1と比べて、高い容量を有することが確認された。特に、粒子径が400nm以下の実施例1及び実施例2の正極活物質は、比較例1の約1.5倍の容量を示した。
実施例1〜4のうち、粒子径が80nmと最も小さな実施例1の正極活物質が、最も高い容量を示し、粒子径が大きくなるにつれて、容量が低下する傾向が見られた。これは、粒子径の増加に伴い、正極活物質粒子におけるLiイオンの拡散性が低下したためと推測される。
1…正極缶
2…正極
3…電解質
4…負極
5…負極キャップ
6…ガスケット
100…リチウム二次電池
2…正極
3…電解質
4…負極
5…負極キャップ
6…ガスケット
100…リチウム二次電池
Claims (9)
- 一般式FeOHSO4で表わされる組成を有し、粒子径が700nm以下であることを特徴とする、リチウム二次電池用正極活物質。
- 粒子径が400nm以下である、請求項1に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
- 硫酸鉄の水和物を400℃以下で焼成し、FeOHSO4粒子を合成する工程と、
FeOHSO4粒子を粉砕する工程と、
を有することを特徴とするリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。 - 前記粉砕工程において、FeOHSO4粒子をボールミルによって粉砕する、請求項3に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記ボールミルの回転数が400rpm以下である、請求項4に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記ボールミルの回転数が200rpm以下である、請求項4又は5に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記FeOHSO4粒子1gに対して、15〜40gのボールを用いてボールミルする、請求項4乃至6のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 正極、負極、及び前記正極と前記負極との間に介在する電解質を備えるリチウム二次電池であって、
前記正極が、請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質を含むことを特徴とする、リチウム二次電池。 - 正極、負極、及び前記正極と前記負極との間に介在する電解質を備えるリチウム二次電池であって、
前記正極が、請求項3乃至7のいずれか1項に記載の製造方法によって製造されたリチウム二次電池用正極活物質を含むことを特徴とする、リチウム二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012154694A JP2014017157A (ja) | 2012-07-10 | 2012-07-10 | リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極活物質の製造方法、及びリチウム二次電池 |
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ID=50111674
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JP2012154694A Withdrawn JP2014017157A (ja) | 2012-07-10 | 2012-07-10 | リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極活物質の製造方法、及びリチウム二次電池 |
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JP (1) | JP2014017157A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR3090213A1 (fr) * | 2018-12-18 | 2020-06-19 | Renault S.A.S | Matériau actif d’électrode négative à base d’hydroxysulfure de fer et de lithium |
-
2012
- 2012-07-10 JP JP2012154694A patent/JP2014017157A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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FR3090213A1 (fr) * | 2018-12-18 | 2020-06-19 | Renault S.A.S | Matériau actif d’électrode négative à base d’hydroxysulfure de fer et de lithium |
WO2020127427A1 (fr) * | 2018-12-18 | 2020-06-25 | Renault S.A.S | Matériau actif d'électrode négative à base d'hydroxysulfure de fer et de lithium |
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