JP2009026676A - リチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、高エネルギー密度であり、ハイレート特性に優れたリチウム二次電池を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、正極活物質を含有する正極と、負極活物質を含有する負極と、上記正極および上記負極の間に配置されたセパレータとを有するリチウム二次電池であって、上記正極および上記負極の少なくともいずれか一方が、メソポーラスカーボンと、平均粒径が上記メソポーラスカーボンの平均粒径よりも小さい導電性微粒子とを含有することを特徴とするリチウム二次電池を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、メソポーラスカーボンを含む電極を有するリチウム二次電池に関する。
パソコン、ビデオカメラ、携帯電話等の小型化に伴い、情報関連機器、通信機器の分野では、これらの機器に用いる電源として、高エネルギー密度であるという理由から、リチウム二次電池が実用化され広く普及するに至っている。また一方で、自動車の分野においても、環境問題、資源問題から電気自動車の開発が急がれており、この電気自動車用の電源としても、リチウム二次電池が検討されている。特に、電気自動車用電源としてリチウム二次電池を用いて実用化を図る場合、現状のリチウム二次電池では出力が低いため、リチウム二次電池の高出力化が必要とされている。このリチウム二次電池の高出力化には、ハイレート特性の向上が重要な課題である。
リチウム二次電池としては、質量当たりのエネルギー密度だけでなく、体積当たりのエネルギー密度も高いことが要求される。一般には、電極を高い圧力でプレスすることにより、電極密度の向上が図られている。電極密度を上げることにより電池容器内の充填量を高め、電極および電池としての体積当たりのエネルギー密度を高めることができるのである。
しかしながら、高電極密度にすると、電極内の空隙が減少するため、空隙内に存在する電極反応に重要な電解液の不足を招き、リチウムイオンの移動が円滑に行われず、リチウムイオンが電極内を拡散する抵抗が高くなる。そのため、ハイレート特性が低下するという問題が起こる。
一方、ハイレート特性を改善するには、電極内の空隙を多くして、電極内への電解液の浸透とリチウムイオンの移動を容易にすることが有効であるが、逆に、電極密度が低くなりエネルギー密度が低下する。
このように、エネルギー密度とハイレート特性とは相反する関係にあり、高エネルギー密度であり、かつ、ハイレート特性に優れたリチウム二次電池を得ることは非常に困難であった。
特許文献1には、高電流放電時のリチウムイオン濃度の低下を防ぐことを目的として、貫通孔を有するカーボン材からなる電解質保持材料が活物質間の空隙に配置された電極が開示されている。この技術では、電解質保持材料として貫通孔を有するカーボン材を用いることで、電極内の電解質保持容量を増大させ、高電流放電時のリチウムイオン濃度の低下を防ぎ、高出力化を図っている。
特許文献2には、高容量化を目的として、3次元的に均一な細孔が規則的に配列したメソポーラスカーボンからなる電極を有するリチウム二次電池が開示されている。この技術では、負極活物質として3次元的に細孔のサイズと構造が制御されたメソポーラスカーボンを用いることで、不可逆容量を低減し、高容量化を図っている。
特許文献3には、負荷特性の改善を目的として、導電剤としてグラファイトとアセチレンブラックとを含有する正極を有するリチウム二次電池が開示されている。この技術によれば、正極用導電剤として導電性の高いグラファイトと嵩密度の高いアセチレンブラックとを併用することで、電子伝導性およびイオン移動性のいずれをも向上させ、高出力化を図っている。
特許文献4には、高容量化およびサイクル特性の改善を目的として、導電剤として膨張黒鉛とカーボンブラックとを含有する正極を有するリチウム二次電池が開示されている。この技術によれば、正極用導電剤として膨張黒鉛とカーボンブラックとを併用し、膨張黒鉛の含有量を増やして、嵩高なカーボンブラックの含有量を減少させることで、高容量化およびサイクル特性の向上を図っている。
また、特許文献5には、高容量化およびサイクル特性の改善を目的として、炭素微粒子で被覆された活物質粒子を含有する電極を有するリチウム二次電池が開示されている。この技術によれば、活物質粒子表面を炭素微粒子で被覆することで、導電路を形成し、高容量化およびサイクル特性の向上を図っている。
特開2006−147405号公報 特開2005−166325号公報 特許3435731号公報 特許3115266号公報 特許337351号公報
上記特許文献1によれば、カーボンは一般的に電子伝導性に優れることから、カーボン材を用いることにより、電極内の電子伝導性を低下させるおそれもなく、むしろ電極内での電子伝導性を向上させる働きがあるとされている。しかしながら、貫通孔を有するカーボン材のみの添加では、高電流放電時のリチウムイオン濃度の低下を防ぐことはできるものの、十分な導電路を確保できず、高出力化には限界がある。
また、上記いずれの文献に記載のリチウム二次電池においても、エネルギー密度とレート特性とを両立するものではなかった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、高エネルギー密度であり、ハイレート特性に優れたリチウム二次電池を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、正極活物質を含有する正極と、負極活物質を含有する負極と、上記正極および上記負極の間に配置されたセパレータとを有するリチウム二次電池であって、上記正極および上記負極の少なくともいずれか一方が、メソポーラスカーボンと、平均粒径が上記メソポーラスカーボンの平均粒径よりも小さい導電性微粒子とを含有することを特徴とするリチウム二次電池を提供する。
本発明によれば、正極および負極の少なくともいずれか一方に、メソポーラスカーボンおよび導電性微粒子を含有させることにより、ハイレート特性を損なうことなく、電極を高い圧力でプレスすることによる高エネルギー密度の向上を実現することが可能である。
上記発明においては、上記導電性微粒子がカーボンブラックであることが好ましい。一般に、カーボンブラックは電子伝導性に優れているからである。
本発明においては、正極および負極の少なくともいずれか一方に、メソポーラスカーボンおよび導電性微粒子を含有させることにより、高エネルギー密度であり、かつ、ハイレート特性に優れるリチウム二次電池を得ることができるという効果を奏する。
以下、本発明のリチウム二次電池について詳細に説明する。
本発明のリチウム二次電池は、正極活物質を含有する正極と、負極活物質を含有する負極と、上記正極および上記負極の間に配置されたセパレータとを有するリチウム二次電池であって、上記正極および上記負極の少なくともいずれか一方が、メソポーラスカーボンと、平均粒径が上記メソポーラスカーボンの平均粒径よりも小さい導電性微粒子とを含有することを特徴とするものである。
図1は、本発明のリチウム二次電池の一例を示す概略断面図である。図1に例示するリチウム二次電池は、正極集電体1と、正極活物質2を含有する正極3と、負極集電体4と、負極活物質5を含有する負極6と、正極3および負極6の間に配置されたセパレータ7とを有しており、正極3がメソポーラスカーボン8および導電性微粒子9を含有している。なお、図1においては、メソポーラスカーボンおよび導電性微粒子は、正極に含有されているが、これに限定されるものではなく、正極および負極の少なくともいずれか一方に含有されていればよい。
メソポーラスカーボンは均一な細孔を有しているので、正極および負極の少なくともいずれか一方がメソポーラスカーボンを含有することにより、メソポーラスカーボンの細孔内に電解液を保持することができ、メソポーラスカーボンの細孔を通って電解液を移動させることができる。したがって、電極を高い圧力でプレスすることによって、電極内に活物質、メソポーラスカーボンおよび導電性微粒子の間の空隙が減少したとしても、メソポーラスカーボンの細孔により電解液の流路を確保することができるので、リチウムイオンを円滑に拡散、移動させることができ、リチウムイオン伝導性を向上させることが可能である。
また、メソポーラスカーボンは、炭素材料であり、一般的に電子伝導性に優れることから、導電剤として機能すると考えられる。しかしながら、メソポーラスカーボンは粒径が比較的大きいため、活物質とメソポーラスカーボンとの接触、あるいは、メソポーラスカーボン相互間の接触が不十分となり、内部抵抗が増加するおそれがある。
一方、粒径がナノメートルオーダーの導電性微粒子、例えばカーボンブラック等の微粒子は、鎖状につながる性質がある。本発明においては、図1に例示するように、導電性微粒子9の平均粒径がメソポーラスカーボン8の平均粒径よりも小さいので、導電性微粒子9が鎖状につながって、正極活物質2およびメソポーラスカーボン8の表面に付着して導電路を形成することができる。この導電性微粒子9は平均粒径がメソポーラスカーボン8の平均粒径よりも小さいので、比較的自由に配置を変えることができ、正極活物質2およびメソポーラスカーボン8の隙間に入り込み、正極活物質2およびメソポーラスカーボン8の表面に付着することができるのである。また、導電路は導電性微粒子によって構成され、導電性微粒子同士の接触を保ちつつ比較的自由に変形することができるので、活物質が電気的に孤立するのを防ぐことができると思料される。これにより、活物質と導電性微粒子とを十分に接触させることができ、良好な電子伝導性を得ることができる。さらに、導電性微粒子を介して、活物質およびメソポーラスカーボン、あるいは、メソポーラスカーボン相互間を、電気的に接触させることもできる。
このように本発明においては、正極および負極の少なくともいずれか一方に、メソポーラスカーボンおよび導電性微粒子を含有させることにより、電極を高い圧力でプレスすることによる高エネルギー密度の向上を、ハイレート特性を損なうことなく、実現することが可能である。すなわち、高エネルギー密度であり、かつ、ハイレート特性に優れるリチウム二次電池を得ることができる。
以下、本発明のリチウム二次電池について、構成ごとに説明する。
1.メソポーラスカーボン
本発明に用いられるメソポーラスカーボンは、均一な細孔が規則的に配列した炭素系のメソポーラス物質であり、導電剤として機能し、またその細孔が電解液の流路として機能するものである。
メソポーラスカーボンの平均細孔径としては、メソ領域であれば特に限定されるものではないが、電解液が浸透しやすい大きさであることが好ましい。具体的には、メソポーラスカーボンの平均細孔径は2nm〜50nm程度であることが好ましく、より好ましくは2nm〜20nmの範囲内、さらに好ましくは2nm〜6nmの範囲内である。平均細孔径が上記範囲であれば、電解液を浸透させやすくすることができ、リチウムイオンの拡散、移動を促進させることができるからである。平均細孔径が小さすぎると、リチウムイオンが細孔壁と衝突しやすくなり、リチウムイオンの移動が妨げられるおそれがある。また、平均細孔径が大きすぎると、メソポーラスカーボンの強度が低下し、電極を高い圧力でプレスする際に、細孔が潰れるおそれがある。
なお、上記平均細孔径は、窒素の吸着および脱着による吸着・脱着等温線測定により求めることができる。
また、メソポーラスカーボンの比表面積としては、電解液の浸透性が良好なものであることが好ましく、具体的には100m2/g以上であることが好ましく、より好ましくは500m2/g〜2000m2/gの範囲内、さらに好ましくは1500m2/g〜2000m2/gの範囲内である。
メソポーラスカーボンの形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、球状、楕円球等を挙げることができる。
このメソポーラスカーボンの平均粒径としては、導電性微粒子の平均粒径よりも大きければ特に限定されるものではない。具体的には、正極または負極の厚さによっても異なるが、メソポーラスカーボンの平均粒径は0.1μm〜5μm程度あることが好ましく、より好ましくは0.1μm〜2μmの範囲内、さらに好ましくは0.1μm〜1μmの範囲内である。平均粒径が小さすぎると、取り扱い性が悪くなる場合があるからである。また、平均粒径が大きすぎると、リチウムイオンの移動距離が長くなるために抵抗が大きくなったり、平坦な電極を得るのが困難になったりする場合があるからである。
なお、メソポーラスカーボンの平均粒径が、導電性微粒子の平均粒径よりも大きいことは、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)によって、電極におけるメソポーラスカーボンおよび導電性微粒子の粒径を観察することにより、確認することができる。また、メソポーラスカーボンの平均粒径は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)により観察されるメソポーラスカーボンの粒径を測定して、平均することにより求めることができる。
正極または負極に含まれるメソポーラスカーボンの含有量としては、活物質の種類によっても異なるが、具体的には1重量%〜30重量%程度であることが好ましく、より好ましくは1重量%〜20重量%の範囲内、さらに好ましくは1重量%〜10重量%の範囲内である。メソポーラスカーボンの含有量が多すぎると、メソポーラスカーボンが比較的嵩高いため、電極をプレスしたとしても電極密度が小さくなる可能性があり、またメソポーラスカーボンの含有量が少なすぎると、メソポーラスカーボンの細孔によって電極内の空隙を保持し、リチウムイオン伝導性を向上させる効果を充分に得られない可能性があるからである。
メソポーラスカーボンは、正極および負極の少なくともいずれか一方に含有されていればよい。すなわち、メソポーラスカーボンは、正極に含有されていてもよく、負極に含有されていてもよく、正極および負極に含有されていてもよい。
また、メソポーラスカーボンは、正極または負極全体に均一に分散されていてもよく、偏在していてもよい。メソポーラスカーボンが偏在している場合、メソポーラスカーボンの含有量が、正極集電体または負極集電体側表面からセパレータ側表面に向かって、段階的または連続的に増加していてもよく減少していてもよい。
正極または負極に、メソポーラスカーボンの含有量の傾斜を付与する方法としては、所望の傾斜を付与することができる方法であれば特に限定されるものではなく、具体的には、活物質とメソポーラスカーボンとの比重の相違を利用する方法、メソポーラスカーボンの含有量を変化させた複数のペーストを用いる方法、および活物質の磁性を利用する方法等を挙げることができる。
また、メソポーラスカーボンの細孔形状は特に限定されるものではなく、細孔の配列構造としては、例えば、2d−ヘキサゴナル構造、3d−ヘキサゴナル構造、キュービック構造等を挙げることができる。なお、ヘキサゴナル構造とは、細孔の配置が六方構造であることをいう。また、キュービック構造とは、細孔の配置が立方構造であることをいう。
メソポーラスカーボンは、例えば、メソポーラスシリカ等のメソポーラス物質を鋳型として、炭素源として有機物質をメソポーラスシリカの細孔に充填し、不活性雰囲気で炭化させ、フッ酸や水酸化ナトリウム等でメソポーラスシリカを除去することによって、作製することができる。具体的には、メソポーラスシリカの細孔壁が、メソポーラスカーボンの細孔となる。
鋳型となるメソポーラス物質の細孔形状等は、界面活性剤の種類により変化させることが可能である。
2.導電性微粒子
本発明に用いられる導電性微粒子は、平均粒径が上記メソポーラスカーボンの平均粒径よりも小さいものであり、導電剤として機能するものである。
導電性微粒子の形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、球状、楕円球等を挙げることができる。
この導電性微粒子の平均粒径としては、メソポーラスカーボンの平均粒径よりも小さければよいが、中でも、活物質およびメソポーラスカーボンが充填されている隙間に入り込むことが可能な大きさであることが好ましい。具体的には、導電性微粒子の平均粒径は、メソポーラスカーボンの平均粒径に対して5倍〜50倍程度であることが好ましい。さらに具体的には、導電性微粒子の平均粒径は、10nm〜200nm程度あることが好ましく、より好ましくは10nm〜100nmの範囲内、さらに好ましくは25nm〜70nmの範囲内である。平均粒径が上記範囲であれば、導電性微粒子が鎖状につながって、メソポーラスカーボンや活物質の表面に付着しやすくなるからである。これにより、導電路が形成され、電子伝導性が向上する。一方、平均粒径が小さすぎると、取り扱い性が悪くなる可能性がある。また、平均粒径が大きすぎると、導電性微粒子が、鎖状につながることが困難になったり、メソポーラスカーボンや活物質の表面に付着することが困難となったりする場合がある。
なお、導電性微粒子の平均粒径が、メソポーラスカーボンの平均粒径よりも小さいことは、上述したように、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)によって、電極におけるメソポーラスカーボンおよび導電性微粒子の粒径を観察することにより、確認することができる。また、導電性微粒子の平均粒径は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)により観察される導電性微粒子の粒径を測定して、平均することにより求めることができる。
導電性微粒子の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般に導電剤として使用される材料を用いることができ、中でも、カーボンブラックが好ましく用いられる。一般に、カーボンブラックは電子伝導性に優れているからである。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等が挙げられる。特に、アセチレンブラックが好ましい。汎用性が高いからである。
正極または負極に含まれる導電性微粒子の含有量としては、活物質の種類によっても異なるが、具体的には0.1重量%〜10重量%程度であることが好ましく、より好ましくは0.1重量%〜5重量%の範囲内、さらに好ましくは0.1重量%〜3重量%の範囲内である。導電性微粒子の含有量が多すぎると、メソポーラスカーボンの細孔の入り口が導電性微粒子で詰まってしまい、リチウムイオン伝導性の向上を充分に図れない可能性があり、また導電性微粒子の含有量が少なすぎると、電子伝導性の向上を充分に図れない可能性があるからである。
導電性微粒子は、正極および負極の少なくともいずれか一方に含有されていればよい。すなわち、導電性微粒子は、正極に含有されていてもよく、負極に含有されていてもよく、正極および負極に含有されていてもよい。
また、導電性微粒子は、正極または負極全体に均一に分散されていてもよく、偏在していてもよい。導電性微粒子が偏在している場合、導電性微粒子の含有量が、正極集電体または負極集電体側表面からセパレータ側表面に向かって、段階的または連続的に増加していてもよく減少していてもよい。
正極または負極に、導電性微粒子の含有量の傾斜を付与する方法としては、所望の傾斜を付与することができる方法であれば特に限定されるものではなく、具体的には、活物質と導電性微粒子との比重の相違を利用する方法、導電性微粒子の含有量を変化させた複数のペーストを用いる方法、および活物質の磁性を利用する方法等を挙げることができる。
3.正極
本発明に用いられる正極は、少なくとも正極活物質を含有するものであり、通常は、さらに導電剤および結着剤(バインダ)を含有する。本発明においては、導電性微粒子が導電剤として機能するため、正極が導電性微粒子およびメソポーラスカーボンを含有する場合には、別途、導電剤を含有させなくてもよい。
正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵・放出することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、LiCoO、LiCoO、LiMn、LiNiO、LiFePO等を挙げることができる。中でも、LiNiOが好ましく用いられる。
また、結着剤としては、例えば、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を挙げることができる。
正極の形成方法としては、一般的な方法を用いることができるが、正極がメソポーラスカーボンおよび導電性微粒子を含有する場合には、正極活物質、メソポーラスカーボン、導電性微粒子および結着剤等を含有する正極形成用ペーストを、正極集電体上に塗布して乾燥させた後に、プレスすることが好ましい。プレスすることにより、電極密度を高め、エネルギー密度を向上させることができるとともに、メソポーラスカーボンが含有されているので、プレス後においても、電解液の流路となる正極内の空隙を、メソポーラスカーボンの細孔によって確保することができるからである。
4.負極
本発明に用いられる負極は、少なくとも負極活物質を含有するものであり、必要に応じて、導電剤および結着剤を含有していてもよい。なお、上述したように本発明においては、導電性微粒子が導電剤として機能するため、負極が導電性微粒子およびメソポーラスカーボンを含有する場合には、別途、導電剤を含有させなくてもよい。
負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵・放出することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、金属リチウム、リチウム合金、金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物、およびグラファイト等の炭素材料等を挙げることができる。中でも、グラファイトが好ましく用いられる。また、負極活物質は、粉末状であってもよく、薄膜状であってもよい。
なお、負極に用いられる結着剤については、上記正極に用いられる結着剤と同様のものを用いることができる。
また、負極の形成方法としては、上記正極の形成方法と同様であるので、ここでの説明は省略する。
5.その他の部材
本発明のリチウム二次電池は、正極および負極の間に配置されたセパレータを有する。本発明に用いられるセパレータとしては、電解液を保持する機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜、樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を挙げることができる。
また、本発明に用いられる電解液としては、通常、リチウム塩および非水溶媒を有する非水電解液が使用される。
リチウム塩としては、一般的なリチウム二次電池に用いられるリチウム塩であれば特に限定されるものではなく、例えば、LiPF、LiBF、LiN(CFSO、LiCFSO、LiCSO、LiC(CFSOおよびLiClO等を挙げることができる。
また、非水溶媒としては、上記リチウム塩を溶解できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの非水溶媒は、一種のみ用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。また、非水電解液として、常温溶融塩を用いることもできる。
正極は、通常、正極集電体上に形成される。
正極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、アルミニウム、SUS、ニッケル、鉄およびチタン等を挙げることができる。中でも、アルミニウムおよびSUSが好ましく用いられる。
また、負極は、通常、負極集電体上に形成される。
負極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、銅、ステンレス、ニッケル等を挙げることができる。中でも、銅が好ましく用いられる。
本発明に用いられる電池ケースの形状としては、上述した正極、負極、セパレータ、正極集電体および負極集電体等を収納できるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等を挙げることができる。また、本発明のリチウム二次電池は、正極、セパレータおよび負極から構成される電極体を有する。この電極体の形状としては、特に限定されるものではなく、具体的には、平板型および捲回型等を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
n−メチルピロリドン(NMP)7.9gと、ポリビニリデンフロライド(PVDF)0.5gとを3分間プロペラ撹拌した。次いで、アセチレンブラック(AB)(平均粒径:40nm)を1.0g添加し、10分間プロペラ撹拌した。次いで、メソポーラスカーボン(MPC)(平均粒径:1μm)を0.5g添加し、10分間プロペラ撹拌した。次いで、LiNiOを8.5g添加し、10分間プロペラ撹拌した。これにより、正極形成用ペーストを調製した。
得られた正極形成用ペーストを、厚さ15μmのAl集電体上にドクターブレードにより目付量12.8mg/cmで塗布し、80℃で30分間乾燥させた。次に、電極密度が2.9g/cmとなるように、ロールプレス機にてプレスを行った。そして、電極面積が2cmとなるように打ち抜き、正極を作製した。
得られた正極と、負極として用意したLi金属とを用いて、2032型コインセルを得た。なお、セパレータには、厚さ25μmのポリエチレン(PE)製微多孔膜を用いた。電解液には、エチレンカーボネート(EC)およびジエチルカーボネート(DEC)を体積比率3:7で混合した混合溶媒に、支持塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を濃度1mol/Lで溶解したものを用いた。
[比較例1〜3]
正極形成用ペーストの組成および目付量、ならびにプレス後の電極密度を、表1のように調整したこと以外は、実施例1と同様にして、コインセルを得た。なお、表1には正極の膜厚も示した。
Figure 2009026676
[評価]
実施例1および比較例1〜3で得られたコインセルのエネルギー密度およびレート特性を評価した。まず以下のSOC(state of charge)調整を行い、次にエネルギー量および容量維持率を測定した。
(1)SOC調整
SOC調整の条件を以下に示す。
(a)充電:電流−活物質に対して15mA/g、電圧−4.3V、CCモード
(b)休止:5分
(c)放電:電流−活物質に対して15mA/g、電圧−3.0V、CCモード
(d)休止:5分
この(a)〜(d)を3サイクル行った。その後、エネルギー密度およびレート特性を評価するために、それぞれ下記の条件で充放電(サイクル1およびサイクル2)を行った。
(2)エネルギー量の測定(エネルギー密度の評価)
サイクル1
(f)充電:電流−活物質に対して15mA/g、電圧−4.3V、CCCVモード、時間−24時間
(g)休止:2時間
(h)放電:電流−活物質に対して15mA/g、電圧−3.0V、CCモード
(i)休止:5分
このサイクル1の放電カーブよりエネルギー量を算出し、下記式により、エネルギー密度(mWh/cc)を求めた。得られた結果を表2に示す。
Figure 2009026676
(3)容量維持率の測定(レート特性の評価)
サイクル2
(j)充電:電流−活物質に対して15mA/g、電圧−4.3V、CCCVモード、時間−24時間
(k)休止:2時間
(l)放電:電流−活物質に対して1500mA/g、電圧−3.0V、CCモード
(m)休止:5分
このサイクル2の放電容量と、上述したサイクル1の放電容量とを用いて、下記式により、容量維持率(%)を求めた。得られた結果を表2に示す。
Figure 2009026676
Figure 2009026676
比較例1は、レート特性は良好であるが、エネルギー密度が小さかった。比較例2,3は、エネルギー密度は大きいが、レート特性が低下した。これに対して、実施例1は、エネルギー密度およびレート特性の両立が図れていた。
本発明のリチウム二次電池の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 … 正極集電体
2 … 正極活物質
3 … 正極層
4 … 負極集電体
5 … 負極活物質
6 … 負極層
7 … セパレータ
8 … メソポーラスカーボン
9 … 導電性微粒子

Claims (2)

  1. 正極活物質を含有する正極と、負極活物質を含有する負極と、前記正極および前記負極の間に配置されたセパレータとを有するリチウム二次電池であって、
    前記正極および前記負極の少なくともいずれか一方が、メソポーラスカーボンと、平均粒径が前記メソポーラスカーボンの平均粒径よりも小さい導電性微粒子とを含有することを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 前記導電性微粒子がカーボンブラックであることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
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