JP2014015056A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ロードノイズや転がり抵抗の低減及び直進時の操縦安定性の向上を図るとともに、ブレーキ性能及びコーナリング時の操縦安定性を向上することができる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】本発明の提供する空気入りタイヤは、少なくとも一層のベルト層13aからなるベルト13のタイヤ径方向外側に設けられたベルト補強層15を有し、ベルト補強層15は、補強コードをゴム被覆した一定幅のゴムストリップ15aをタイヤ周方向に巻回して形成され、且つ、タイヤ赤道面Eにより区分されるタイヤ幅方向一方側の領域に密巻き部分17を有し、タイヤ幅方向他方側の領域に粗巻き部分19を有し、密巻き部分17におけるゴムストリップ15aの巻回しピッチpが、粗巻き部分19におけるゴムストリップ15aの巻回しピッチpよりも小であることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関するものであり、特には、補強コードをゴム被覆したゴムストリップをタイヤ周方向に巻回して形成されたベルト補強層を備えた空気入りタイヤに関する。
近年の車両の高品質化に伴い、特に乗用車においては車両の低振動化、乗心地性の改良が急激に進んでおり、タイヤに対しても操縦安定性のさらなる改善や、ロードノイズの低減が要求されている。また一方、車両の低燃費化が進む中、タイヤに対する転がり抵抗低減の要求も強い。
また従来、走行中のタイヤ形状を保持し、特に高速走行時の遠心力によるトレッド部のタイヤ径方向外方への変形を抑制して高速耐久性を向上するために、ベルト層の外周側に、補強コードをゴム被覆したゴムストリップをタイヤ周方向に螺旋状に巻回したベルト補強層を配設した空気入りタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。
空気入りタイヤに上記のようなベルト補強層を配設すると、タイヤ周方向の剛性が増大して走行中の形状変形が小さくなり、ロードノイズや転がり抵抗の低減及び直進時の操縦安定性の向上につながるものの、ブレーキ性能やコーナリング時の操縦安定性が充分に確保できないことがあり、さらなる改善の余地があった。
特開2003−260906号公報
それゆえ本発明は、ロードノイズや転がり抵抗の低減及び直進時の操縦安定性の向上を図るとともに、ブレーキ性能及びコーナリング時の操縦安定性を向上することができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の空気入りタイヤは、ベルトコードをゴム被覆した少なくとも一層のベルト層からなるベルトと、該ベルトのタイヤ径方向外側に設けられたベルト補強層とを有する空気入りタイヤであって、前記ベルト補強層は、補強コードをタイヤ幅方向に一定間隔でゴム被覆した一定幅のゴムストリップをタイヤ周方向に巻回して形成され、且つ、タイヤ赤道面により区分されるタイヤ幅方向一方側の領域に密巻き部分を有し、タイヤ幅方向他方側の領域に粗巻き部分を有し、前記密巻き部分における前記ゴムストリップの巻回しピッチが、前記粗巻き部分における前記ゴムストリップの巻回しピッチよりも小であることを特徴とするものである。ここで、本発明において「巻回しピッチ」とは、タイヤ幅方向断面視において、タイヤ幅方向に隣接するゴムストリップのタイヤ幅方向中心間のタイヤ幅方向距離をいうものとする。
かかる空気入りタイヤにあっては、タイヤ幅方向一方側の領域におけるタイヤ周方向の剛性が大きく、タイヤ幅方向他方側の領域におけるタイヤ周方向の剛性が小さくなる。かかる空気入りタイヤを適正に車輌に装着して使用することにより、ロードノイズや転がり抵抗の低減及び直進時の操縦安定性の向上を図るとともに、ブレーキ性能及びコーナリング時の操縦安定性を向上することができる。
なお、本発明の空気入りタイヤにあっては、前記ベルト補強層における前記密巻き部分と前記粗巻き部分の間の少なくとも一部で、前記ゴムストリップの巻回しピッチが、前記密巻き部分から前記粗巻き部分に向かう方向に徐々に大きくなることが好ましく、これによれば、タイヤ幅方向において大きな剛性の段差が生じないようにして、偏摩耗の発生を抑制することができる。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、前記ベルトが、前記ベルトコードの延在方向が互いに交差する少なくとも2層のベルト層からなる交錯ベルト層を構成し、前記交錯ベルト層のうちタイヤ幅方向の幅が最も狭いベルト層を最狭幅ベルト層としたとき、前記密巻き部分が少なくとも、前記最狭幅ベルト層の前記タイヤ幅方向一方側の端からタイヤ赤道面に向かって前記最狭幅ベルト層のタイヤ幅方向幅の1/8までのタイヤ幅方向領域に形成されることが好ましく、これによれば、交錯ベルト層の補強効果が充分に得られない交錯ベルト層の幅方向端部付近の剛性不足を補い、より確実に直進時の操縦安定性、ロードノイズ及び転がり抵抗を低減することができる。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、前記粗巻き部分における前記ゴムストリップの巻回しピッチが前記ゴムストリップのタイヤ幅方向幅より大であることが好ましく、これによれば、粗巻き部分においてゴムストリップがタイヤ幅方向に間隔を空けて配置されるので、軽量化及び省資源化を図ることができる。
さらに、本発明の空気入りタイヤにあっては、前記密巻き部分における前記ゴムストリップの巻回しピッチが前記ゴムストリップのタイヤ幅方向幅以下であることが好ましく、これによれば、より確実に前記タイヤ幅方向一方側におけるタイヤ周方向の剛性を高めて、直進時の操縦安定性、ロードノイズ及び転がり抵抗を低減することができる。
本発明によれば、ロードノイズや転がり抵抗の低減及び直進時の操縦安定性の向上を図るとともに、ブレーキ性能及びコーナリング時の操縦安定性を向上することができる空気入りタイヤを提供することができる。
本発明に従う一実施形態のタイヤを正規リムに組み付けて、正規内圧を充填した状態を示すタイヤ幅方向の断面図である。 (a)は本発明に従う実施例1のタイヤのベルト及びベルト補強層を示す図であり、(b)は実施例2のタイヤのベルト及びベルト補強層を示す図であり、(c)は実施例3のタイヤのベルト及びベルト補強層を示す図であり、(d)は比較例のタイヤのベルト及びベルト補強層を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に例示説明する。
図1に示す本発明の一実施形態の空気入りタイヤ(以下、タイヤともいう。)1は、正規リムRに組みつけて正規内圧を充填した状態を示し、荷重は負荷していない。ここで、「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば"Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim" を意味する。また、上記「正規内圧」とは、上記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
タイヤ1は、一対のビードコア3等をゴム被覆したビード部5と、該ビード部5からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部7と、一対のサイドウォール部7間に跨るトレッド部9を備える。カーカス11は一対のビードコア3間にトロイド状に延び、ビードコアの周りでタイヤの内側から外側に折り返される。カーカス11のクラウン部のタイヤ径方向外側には少なくとも一層のベルト層13aからなるベルト13を備える。ベルト層13aは互いに平行な多数本のコードをゴム被覆したものであり、ここでは、コードの延在方向が交差する2層のベルト層13aが交錯ベルト層を構成する。ベルト13のタイヤ径方向外側にベルト補強層15が配設される。
図2(a)は、図1のベルト13及びベルト補強層15を模式的に表したものである。ベルト補強層15は、一定幅のリボン状のゴムストリップ15aを実質的にタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けたものである。ゴムストリップ15aは、1本の、または互いに平行な複数本の補強コードをタイヤ幅方向に一定間隔でゴム被覆したものであり、この例では、互いに平行に延在する3本の補強コードをタイヤ幅方向に一定間隔でゴム被覆したものである。ゴムストリップ15aに埋設される補強コードは、有機繊維やスチール等からなるものとすることができる。また、使用するゴムストリップ15aの幅はゴムストリップ15aの成形性やタイヤ製造時の取扱い等の観点から、3〜10mmとすることが好ましく、同様の理由により、一本のゴムストリップ15a内に埋設される補強コードの間隔は0.1〜3mmで、本数は3〜6本であることが好ましい。
ベルト補強層15は、タイヤ赤道面Eを挟んでタイヤ幅方向一方側と他方側に分けたとき、一方側にゴムストリップ15aの巻回しピッチpが小さい密巻き部分17と、他方側に巻回しピッチpが大きい粗巻き部分19を形成する。図2(a)に示す実施形態においては、密巻き部分17は巻回しピッチpをゴムストリップのタイヤ幅方向幅wの1倍として、ゴムストリップ15aが隙間なく突き合わされて配置され、粗巻き部分19は、ゴムストリップ15aの巻回しピッチpがゴムストリップのタイヤ幅方向幅wの1.5倍になるように、間隔をあけて配置されている。このタイヤ1は、ゴムストリップ15aの巻回しピッチが小さく補強コードの配列密度が大きい密巻き部分17が形成された領域の剛性が相対的に大きくなり、一方でゴムストリップ15aの巻回しピッチが大きく補強コードの配列密度が小さい粗巻き部分19が形成された領域の剛性が相対的に小さくなる。
上記のような構成のタイヤ1を正規リムRに組付け正規内圧を充填して車両に取付ける際、密巻き部分17を有する上記のタイヤ幅方向一方側が、車両装着姿勢で内側に位置するように取付けることで、タイヤの車両装着内側におけるタイヤ周方向の剛性が、車両装着外側におけるタイヤ周方向の剛性よりも大きくなる。
ところで、多くの乗用車両においては、車両を前面から見たときのタイヤの姿勢がハの字状となる、いわゆるネガティブキャンバーの設定でタイヤが取付けられるため、負荷転動時のタイヤのトレッド接地面部分のトレッド周方向の接地長さが車両装着内側で長く、車両装着外側で短くなり、フットプリント輪郭線がほぼ三角形状になる。本発明に従う上記のタイヤ1にあっては、タイヤ1の車両装着内側におけるタイヤ周方向の剛性が大きいため、負荷転動時の車両装着内側のトレッド周方向の接地長さが縮小して接地面積が小さくなり、ロードノイズ及び転がり抵抗を低減するとともに直進時の操縦安定性も向上させることができる。また、車両にかかる負荷荷重が一時的に増加するブレーキング時においては、タイヤ1の車両装着外側部分のトレッド周方向の接地長さが拡大し、充分な接地面積を確保できるのでブレーキ性能が向上する。さらに、コーナリング時においても、タイヤ1の車両装着外側部分の接地圧が高くなると、トレッド周方向の接地長さが充分に拡大してグリップ力が得られ、操縦安定性を向上することができる。なお、車両への装着方向を指定する場合には、タイヤ1の表面に装着方向あるいは回転方向を示す表示部を設けることができる(図示省略)。
また、本実施形態のタイヤ1は、ゴムストリップ15aの巻回しピッチpを変化させることによってタイヤ幅方向に剛性を変化させることができるので、2種類以上のゴムストリップ材料を必要としないため材料準備が容易で、さらに2種類以上のゴムストリップ材料を使用するための設備や時間が不要であり、製造コスト及び製造時間を低減することができる。なお、2種類以上のゴムストリップ材料を用いて、中央から両端に向かって巻き回しても良い。さらに、例えばベルト層の構成によってタイヤ幅方向に剛性を変化させる場合と比べても、極めて容易にタイヤ幅方向に剛性を変化させることができる。
図2(b)は、他の実施形態を示すものであり、密巻き部分17におけるゴムストリップ15aの巻回しピッチpはゴムストリップのタイヤ幅方向幅wの0.8倍であり、粗巻き部分19における巻回しピッチpは図2(a)のタイヤと同様にゴムストリップのタイヤ幅方向幅wの1.5倍である。密巻き部分17と粗巻き部分19の間の巻回しピッチpはゴムストリップのタイヤ幅方向幅wの1倍であり、突き合わされて配置される。また、密巻き部分17と粗巻き部分19のタイヤ幅方向の幅はそれぞれ、ベルト補強層15のタイヤ幅方向の両端からタイヤ幅方向幅の0.15倍の範囲である。
図2(c)は、さらに他の実施形態を示すものであり、密巻き部分17におけるゴムストリップ15aの巻回しピッチpはゴムストリップのタイヤ幅方向幅wの0.8倍であり、粗巻き部分19における巻回しピッチpはゴムストリップのタイヤ幅方向幅wの1.5倍である。密巻き部分17と粗巻き部分19の間の巻回しピッチpはゴムストリップのタイヤ幅方向幅wの1倍であり、突き合わされて配置される。また、密巻き部分17と粗巻き部分19のタイヤ幅方向の幅はそれぞれ、ベルト補強層15のタイヤ幅方向の両端からタイヤ幅方向幅の0.25倍の範囲である。
なお、本発明のタイヤ1にあっては、ベルト補強層15における密巻き部分17と粗巻き部分19の間の少なくとも一部で、ゴムストリップ15aの巻回しピッチpが、密巻き部分17から粗巻き部分19に向かう方向に徐々に大きくなることが好ましく、これによれば、タイヤ幅方向に大きな剛性の段差を生じないようにして、車輌に装着して使用した際に偏摩耗が発生することを抑制することができる。また、同様の理由によりさらに好ましくは、密巻き部分17と粗巻き部分19の間の全体に亘ってゴムストリップ15aの巻回しピッチpが、密巻き部分17から粗巻き部分19に向かう方向に徐々に大きくなることが望ましい。
また、上記の交錯ベルト層を構成するベルト層13aのうちタイヤ幅方向の幅が最も狭いベルト層を最狭幅ベルト層13bとしたとき、密巻き部分17が少なくとも、最狭幅ベルト層13bのタイヤ幅方向一方側の端からタイヤ赤道面Eに向かって最狭幅ベルト層13bの幅の1/8までのタイヤ幅方向領域に形成されることが好ましい。交錯ベルト層は、複数のベルト層13a間で延在方向が交差するベルトコードが、相互に協働して動くことにより補強効果を増大させるところ、最狭幅ベルト層13bの端付近はベルトコードがベルト層13a間で相互に協働し難いため補強効果が得られ難い。そのため、上記のように少なくとも最狭幅ベルト層13bのタイヤ幅方向一方側の端からタイヤ赤道面Eに向かって最狭幅ベルト層13bの幅の1/8までのタイヤ幅方向領域に密巻き部分を形成することで、交錯ベルト層の幅方向端部付近の剛性不足を補い、より確実に直進時の操縦安定性、ロードノイズ及び転がり抵抗を低減することができる。
また、本発明のタイヤ1にあっては、粗巻き部分19におけるゴムストリップ15aの巻回しピッチpがゴムストリップのタイヤ幅方向幅wより大であることが好ましく、これによれば、粗巻き部分19においてゴムストリップ15aがタイヤ幅方向に間隔を空けて配置されるので、軽量化及び省資源化を図ることができる。また、より好ましくは、粗巻き部分におけるゴムストリップ15aの巻回しピッチpがゴムストリップのタイヤ幅方向幅wの1.1〜2倍であることが望ましく、1.1倍未満であると、軽量化に寄与せず、2倍を超えると、高速走行時の遠心力によるトレッド部のタイヤ径方向外方への変形を抑制する効果が充分に得られない虞がある。
さらに、本発明のタイヤ1にあっては、密巻き部分17におけるゴムストリップ15aの巻回しピッチpがゴムストリップのタイヤ幅方向幅w以下であることが好ましく、これによれば、より確実にタイヤ幅方向一方側におけるタイヤ周方向の剛性を高めて、直進時の操縦安定性、ロードノイズ及び転がり抵抗を低減することができる。さらに好ましくは密巻き部分17におけるゴムストリップ15aの巻回しピッチpがゴムストリップのタイヤ幅方向幅wの0.5〜1.0倍であることが好ましく、0.5倍未満であると、重量が増加してしまい、1.0倍を超えると、剛性が低くなり、操縦安定性やロードノイズが低下する虞がある。
以上、図示例に基づき説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更することができるものである。例えば、密巻部分に補強コードの本数が多いゴムストリップを適用し、粗巻き部分に補強コードの本数が少ないゴムストリップを用いることで、要求に応じてタイヤ幅方向一方側と他方側の剛性差をさらに設け、本発明の効果を高めることが可能である。また、交錯ベルト層端部付近の剛性を補うことを目的として、ベルト補強層をさらに追加することもでき、車両装着内側におけるタイヤ周方向の剛性をさらに増大し、本発明の効果をより高めることができる。
次に、本発明に従う空気入りタイヤを試作し、操縦安定性(直進時、コーナリング時)、ロードノイズ性能、ブレーキ性能、及び転がり抵抗性能について評価を行ったので以下で説明する。実施例及び比較例の空気入りタイヤはいずれも、タイヤサイズが205/55R16である。
実施例1〜3及び比較例のタイヤは、ベルト補強層の構造においてのみ異なり、各タイヤのベルト補強層を構成するゴムストリップは、幅が6mmで一定であり、内部に等間隔で互いに平行な3本の補強コード(PET)を有するものである。各タイヤのベルト補強層を構成するゴムストリップの巻回しピッチついて、表1に示す。表1における「巻回しピッチ」の値は、ゴムストリップのタイヤ幅方向幅(6mm)に対して巻回しピッチが何倍であるかを表し、この値が1の場合、ゴムストリップが隙間なく突き合わされて配置されることを示す。「適用幅」とは、上記の巻回しピッチを適用したゴムストリップのタイヤ幅方向の両端からの配置範囲であり、タイヤ幅方向におけるベルト補強層の幅(175mm)を1として、その割合を示す。なお、いずれのタイヤも適用幅以外の部分は巻回しピッチが1であり、比較例のタイヤはベルト補強層全体にわたって、巻回しピッチが1で一定である。また、実施例1、3のタイヤは、配設された交錯ベルト層を構成する最狭幅ベルト層のタイヤ幅方向一方側の端からタイヤ赤道面Eに向かって最狭幅ベルト層の幅の1/8までのタイヤ幅方向領域を含む領域に密巻き部分が形成されている。
(性能評価方法)
操縦安定性は、サイズ6.5J×16のリムに組み付け、内圧220kPaとして、乗用車両に装着し、2名乗車の荷重条件(1.19〜2.7kN)下で、乗用車一般領域の速度(60〜120km/h)にて屋外テストコースを実車走行したときのフィーリングによって求めた。
また、ロードノイズ性能は、サイズ6.5J×16のリムに組み付け、内圧220kPaとして、乗用車両に装着し、2名乗車の荷重条件(1.19〜2.7kN)下で、ロードノイズ評価路のテストコースを60km/hの速度で走行させながら、運転席の背もたれの中央部分に取り付けた集音マイクを介して周波数100〜500Hzの全音圧(デシベル)を測定し、該測定値からロードノイズを評価した。
また、ブレーキ性能は、サイズ6.5J×16のリムに組み付け、内圧220kPaとして、乗用車両に装着し、2名乗車の荷重条件(1.19〜2.7kN)下で、車両をドライ路面上に設置し、初速度100km/hの状態からフルブレーキをかけた場合に静止状態になるまでの制動距離を計測して評価した。
さらに、転がり抵抗は、サイズ6.5J×16のリムに組み付け、内圧220kPaとして荷重4kN下で、室内ドラム試験機を用いて80km/hの速度で転動させたときの接地面に生じる進行方向の抵抗を測定して評価した。
評価の結果を表1に示す。操縦安定性及びロードノイズは、操縦者のフィーリングによって評点をつけ、比較例タイヤの値をコントロールとして評点差を示す。ブレーキ性能及び転がり抵抗は、比較例タイヤを100とした指数で示すものであり、いずれも値が大きいほど性能が良いものとする。
Figure 2014015056
上記の評価結果から、実施例1〜3のタイヤは比較例のタイヤと比較して、ロードノイズや転がり抵抗が低減し、ブレーキ性能及び操縦安定性が向上していることがわかる。
かくして本発明によって、ロードノイズや転がり抵抗の低減及び直進時の操縦安定性の向上を図るとともに、ブレーキ性能及びコーナリング時の操縦安定性を向上することができる空気入りタイヤを提供することが可能となった。
1 空気入りタイヤ(タイヤ)
3 トレッド部
5 サイドウォール部
7 ビード部
9 ビードコア
11 カーカス
13 ベルト
15 ベルト補強層
17 密巻き部分
19 粗巻き部分

Claims (5)

  1. ベルトコードをゴム被覆した少なくとも一層のベルト層からなるベルトと、該ベルトのタイヤ径方向外側に設けられたベルト補強層とを有する空気入りタイヤであって、
    前記ベルト補強層は、補強コードをタイヤ幅方向に一定間隔でゴム被覆した一定幅のゴムストリップをタイヤ周方向に巻回して形成され、且つ、タイヤ赤道面により区分されるタイヤ幅方向一方側の領域に密巻き部分を有し、タイヤ幅方向他方側の領域に粗巻き部分を有し、
    前記密巻き部分における前記ゴムストリップの巻回しピッチが、前記粗巻き部分における前記ゴムストリップの巻回しピッチよりも小であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ベルト補強層における前記密巻き部分と前記粗巻き部分の間の少なくとも一部で、前記ゴムストリップの巻回しピッチが、前記密巻き部分から前記粗巻き部分に向かう方向に徐々に大きくなる、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ベルトが、前記ベルトコードの延在方向が互いに交差する少なくとも2層のベルト層からなる交錯ベルト層を構成し、前記交錯ベルト層のうちタイヤ幅方向の幅が最も狭いベルト層を最狭幅ベルト層としたとき、
    前記密巻き部分が少なくとも、前記最狭幅ベルト層の前記タイヤ幅方向一方側の端からタイヤ赤道面に向かって前記最狭幅ベルト層のタイヤ幅方向幅の1/8までのタイヤ幅方向領域に形成される、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記粗巻き部分における前記ゴムストリップの巻回しピッチが前記ゴムストリップのタイヤ幅方向幅より大である、請求項1〜3の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記密巻き部分における前記ゴムストリップの巻回しピッチが前記ゴムストリップのタイヤ幅方向の幅以下である、請求項1〜4の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
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