JP2014012488A - 自動車のサブフレーム構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サブフレーム20は、サイドメンバ21F,21Rと、クロスメンバ25と、クロスメンバ25のサイドメンバ連結部Xから外側に延びる延設部25dと、第1車体取付け部M4と、サスペンションのアーム40を支持するアーム支持部32,33と、を備え、アーム支持部32,33は、クロスメンバ25のサイドメンバ連結部Xと第1車体取付け部M4との間に連結され、クロスメンバ25のアーム支持部32,33との連結部位が、その車幅方向中央側の部位よりも前後方向に脆弱とされたことを特徴とする。
【選択図】図5
Description
上述のサイドフレームは、本発明をフロント側に適用する場合には、フロントサイドフレームとすることができ、本発明をリヤ側に適用する場合には、リヤサイドフレームとすることができる。
しかも、自動車の前後方向の衝突時には、上述のクロスメンバにおけるアーム支持部との連結部位に、サイドメンバおよびアーム支持部からの伝達荷重(応力集中)により、第1車体取付け部が離脱しなくても、クロスメンバの延設部(脆弱となした部位)が前後方向に潰されて、これにより、サイドメンバが車室方向へ移動容易となり、衝突荷重ピークの低減を図ることができる。
上述の第2車体取付け部と上述の第1車体取付け部とは、車幅方向に略一直線状に並設されることが好ましい。
上述の前後方向外側部位とは、本発明をフロント側に適用する場合には、前後方向の前側部位を意味し、本発明をリヤ側に適用する場合には、前後方向の後側部位を意味する。
上述の薄肉による脆弱化構造としては、テーラードブランクによる肉厚の薄い方の部材や肉厚の異なるパイプの溶接、接着による連結構造における肉厚の薄い方のパイプにより脆弱と成してもよい。
上記構成によれば、クロスメンバのアーム支持部との連結部位の脆弱構造を、薄肉とすることで達成することができる。
上記構成によれば、クロスメンバのアーム支持部との連結部位の脆弱構造を、屈曲部位とすることで達成することができる。
なお、以下の実施例においては自動車のサブフレーム構造をフロント側に適用した構成について述べる。
図1は自動車のサブフレーム構造を示す側面図、図2は図1の底面図であり、図1において、エンジンルームと車室とを前後方向に仕切るダッシュロアパネル1(ダッシュパネル)を設け、このダッシュロアパネル1の下部後端には、フロアパネル2を一体または一体的に接合固定している。
上述のフロアパネル2は、車室の底面を形成するパネル部材で、ダッシュロアパネル1の下部後端から後方に向けて略水平に延びている。また、ロアパネル2の車幅方向中央には車室内ヘ突出して車両の前後方向に延びるトンネル部3(フロアトンネル)が一体または一体的に形成されている。
上述のフロアパネル2の左右両サイドにはサイドシル5,5を接合固定している。
このサイドシル5と、上述のトンネルメンバ4との車幅方向の中間部には、フロアフレーム6を設けている。
このフロアフレーム6は断面ハット形状に形成され車両の前後方向に延びるフレームであって、該フロアフレーム6をフロアパネル2の下面に接合固定して、フロアパネル2とフロアフレーム6との間には、車両の前後方向に延びる閉断面が形成されている。
このフロントサイドフレーム7の後部には、ダッシュロアパネル1の前面部および下面部に沿うキックアップ部7aが一体形成されると共に、該フロントサイドフレーム7と上述のフロアフレーム6とが車両の前後方向に連続するように形成されている。
なお、図2において、12はサスタワー、13はエプロンレイン、14は左右一対のトンネルメンバ4,4を車幅方向に連結する板状のトンネルクロスメンバである。
図1,図2に示すように、車体の前部に設けられた左右一対のフロントサイドフレーム7,7の下側には、図3〜図6で示すサブフレーム20を架設している。
前後のサイドメンバ21F,21R間(サイドメンバの中間部)から上方に延設されて図1,図2で示した左右のフロントサイドフレーム7,7にそれぞれ連結される左右の車体取付け部22(いわゆる「ツノ部材」であり、以下単にタワー部と略記する)と、
前側の左右一対のサイドメンバ21F,21F間に車幅方向に向けて架設されたフロントクロスメンバ23(いわゆるNo.0クロスメンバ)と、
後側の左右一対のサイドメンバ21R,21Rの前部間に車幅方向に向けて架設されたセンタクロスメンバ24と、
該センタクロスメンバ24の後部車幅方向中間部と後側のサイドメンバ21Rの後端部との間に、平面視で略V字状に架設されたクロスメンバとしての傾斜メンバ25(いわゆるV字ブレース)と、
後側のサイドメンバ21Rの後端と対応する傾斜メンバ25の左右の後部間に車幅方向に延びるように架設されたリヤクロスメンバ26と、
を備えている。
上述の傾斜メンバ25は、左右のサイドメンバ21F,21Rの車室側端部に連結されて車幅方向に延びるクロスメンバである。
つまり、サブフレーム20は片側4点、左右両側で計8点にて車体にマウントされたものである。
ここで、上述のインサイドマウント部M3,M3およびリヤマウント部M4,M4は、図2〜図4に示すように、車幅方向に略一直線上に並ぶように配設されている。
また、後側のサイドメンバ21Rは金属丸パイプで形成されており、該サイドメンバ21Rにも車両の前後方向に延びる閉断面が形成されている。
さらに、上述のフロントクロスメンバ23は金属角パイプを加工して形成されており、該フロントクロスメンバ23には車幅方向に延びる閉断面が形成されている。
上述の前側のサイドメンバ21Fの前端部には、図1,図2に示すようにフランジ28,29を介してサブクラッシュカン30が取付けられている。このサイドメンバ21F前端のサブクラッシュカン30、および、前述のフロントサイドフレーム7前端のクラッシュカン10は何れも衝撃吸収部材である。
上述のセンタクロスメンバ24は、左右のサイドメンバ21Rを連結すると共に、断面略ハット形状のセンタクロスメンバアッパ24aと、下側に位置するセンタクロスメンバロア24bとを接合固定して、車幅方向に延びる閉断面24c(図8参照)を形成したものである。そして、該センタクロスメンバ24の車幅方向中央前面には、後述するパワートレインマウント50用の開口部24dを形成すると共に、この開口部24dと対応して上述のセンタクロスメンバアッパ24a、センタクロスメンバロア24bには、センタクロスメンバ24の車幅方向中央部において左右側部の後縁より車両後方に膨出する後方膨出部24e,24eを一体形成し、これら上下の後方膨出部24e,24e間に、傾斜メンバ25の前部中央を連結している(図1参照)。
そして、センタクロスメンバ24と傾斜メンバ25とサイドメンバ21Rとの間には、左右一対の開口部Sが形成されている。
そして、この実施例では、センタクロスメンバ24の前縁よりも後方で、かつ傾斜メンバ25よりも前方に、パワートレインマウント50用のマウント取付け部51が配設されており、このマウント取付け部51が後方膨出部24e,24eにより構成されている。
上述のクロスメンバとしての傾斜メンバ25は、フロントクロスメンバ23よりも後方(車室側)で車幅方向に延設されることにより、車室側クロスメンバを構成しており、リヤマウント部M4,M4を介して車体に支持されている。
また、傾斜メンバ25は、金属角パイプを加工して形成された閉断面構造部材であって、該傾斜メンバ25は、図3〜図6に示すように前側に位置して車幅方向に延びる中央部25aと、この中央部25aに向かって車幅方向内方かつ前方(車室と反対側の前後方向外側)に延びる傾斜部25bと、傾斜部25bの後端から車幅方向外方に延びる後部25cとを一体形成したものである。
そして、傾斜メンバ25がサイドメンバ21Rに連結される連結部X(傾斜メンバ25のサイドメンバ連結部)から車幅方向外側に離間した位置には上述のリヤマウント部M4が配設され、上記連結部Xと反対側の位置には、上述のインサイドマウント部M3が設定されている。
上述の傾斜メンバ25のサイドメンバ連結部Xから後部25cの車幅方向外端部まで車幅方向外側に延びる延接部25dを設け、この延設部25dの外側端部における上記後部25cには第1車体取付け部としての上述のリヤマウント部M4を配設している。
ここで、上側に位置するアッパブラケット32は、平面から見て相対的に小さい面積の略三角形状に形成されており、下側に位置するロアブラケット33は、平面から見て相対的に大きい面積の略扇形状に形成されている。
詳しくは、一方のブラケットとしてのアッパブラケット32は、図3,図11,図13に示すように、その前端がサイドメンバ21Rに連結され、後端が、車幅方向外側のリヤマウント部M4から車幅方向内側に離間して延設部25dに連結されている。
つまり、アッパブラケット32の傾斜メンバ25の延設部25dとの連結部Yが、第1車体取付け部としてのリヤマウント部M4と離間している。
さらに、上述のロアブラケット33の後端は、リヤマウント部M4の下部に直接連結、または、その近傍で傾斜メンバ25の延設部25dの下部に連結されている。この実施例では、図4に示すように、ロアブラケット33の後端は、リヤマウント部M4の近傍で上記延設部25dの下部、詳しくは後部25cの下部に連結されている。
また、上述の第3車体取付け部としてのセンタマウント部M2は、サイドメンバ21F,21Rの前後方向外側部位(この実施例では前後方向前側部位)、詳しくは、タワー部22に、前後変位により該タワー部22をセンタマウント部M2から離脱可能に設けられたものである。
リヤクロスメンバ26には、その車幅方向両端部にて上述したインサイドマウント部M3,M3が設定されている。
この実施例では、上述の閉断面22cは斜め上方かつ車外側に延びており、斜め上方かつ車外側に延びる閉断面22cの下部部位には、ロアアーム40(図5参照)の前側を支持する前後のロアアーム支持部22d,22e(図4参照)が設けられると共に、その下端の下面部22fが、図7に示すように、センタクロスメンバ24のセンタクロスメンバロア24bに連結されており、この構成により、ロアアーム40からの入力荷重(特に、車両旋回時等における横荷重)をフロントサイドフレーム7に分散すると共に、該入力荷重をセンタクロスメンバ24に円滑に伝達して、荷重分散を図るように構成している。ここで、上述の前後のロアアーム支持部22d,22eはマウントブラケットロア22bに対して下方に突出すべく***形成されていて、この***構造により、ロアアーム支持部22d,22eそれ自体の強度が高められている。
換言すれば、前後の各サイドメンバ21F,21Rはタワー部22の閉断面構造の略ボックス形状部を介して、車両の前後方向に連続するように構成されたものである。
さらに、図6,図7,図8に示すように、タワー部22のロアアーム支持部22d,22eは、その閉断面22cが略前後に分岐して、前側支持部22dと後側支持部22eとが形成されており、上述の閉断面22cそれ自体でロアアーム支持部22d,22eの剛性を高め、これにより、ロアアーム40の支持剛性向上を図るように構成している。
スタビライザは、周知のように、ねじり剛性の抵抗により片輪のみのバンプ、リバウンド時にロール角を抑制するものである。
ここで、上述のスタビライザ取付け用のブッシュ45には、図8と同様にボルト、ナット等の締結部材を用いて、スタビライザ支持ブラケット36,37の後部が取付けられている(図5参照)。
そして、傾斜メンバ25では、傾斜部25bが、平面視で後側のリヤマウント部M4から車幅方向の反対側のロアアーム支持部22d,22eに向かって延設されている。
逆に、左側のロアアーム支持部22dから荷重が入力されると、図3,図4に点線矢印β1で示すように、該荷重を延長部22jからセンタクロスメンバ24に伝達した後に、その一部を、図3,図4の点線矢印β2で示すように、センタクロスメンバ24の前縁に沿って車幅方向に伝達させと同時に、点線矢印β3で示すように、該センタクロスメンバ24から傾斜メンバ25の右側の傾斜部25bにも分岐して伝達させることができる。
これにより、左右のロアアーム支持部22d,22eからの荷重伝達経路が、センタクロスメンバ24に沿って伝達する車幅方向荷重伝達経路(矢印α2,β2)と、センタクロスメンバ24を介して傾斜メンバ25を平面視で略X字状に伝達する傾斜方向荷重伝達経路(矢印α3,β3)とを確保することができる。
この実施例では、上記荷重伝達経路を避けるようにして、上記低応力部にマウント取付け部51を配設している。これにより、上記荷重の影響が、パワートレインPTの後面中央部に設けられたパワートレインマウント50に及ぶことを防止しつつ、パワートレインマウント50をセンタクロスメンバ24にコンパクトに配設することが可能になっており、これによって、パワートレインPTのレイアウト性を確保している。
さらに、センタクロスメンバ24の前面には、車幅方向に延びて上記前縁をバイパスするバイパス経路24gが、開口部24dを挟んで上記前縁の反対側に配設されている。
一方、傾斜方向荷重は、図3に実線矢印α31、点線矢印β31で示すように、後方膨出部24eの縦壁部24e1,24e1を介して傾斜メンバ25に伝達されると同時に、一部が、図10に実線矢印α32、破線矢印β32で示すように、内部隔壁52,52を介して傾斜メンバ25に伝達される。
また、パワートレインPTの後部には、一対のリンク55が取付けられており、このリンク55が開口部24dに挿通され、マウント取付け部51内部のパワートレインマウント50に連結されることで、パワートレインPTの後部がサブフレーム20に支持されている。
すなわち、タワー部22はマウントブラケットアッパ22aに一体形成された上壁22kおよび前後の縦壁22m,22mと、マウントブラケットロア22bに一体形成された下壁22nとを独立的に備えており、上記特許文献4と同様、上壁22kおよび縦壁22m,22mをセンタマウント部M2に溶接する一方で、下壁22nはセンタマウント部M2を非溶接となし、さらに前後の縦壁22m,22mの基部上下に切欠き部22p,22qを設け、車両の前突時にセンタマウント部M2を車体に残してサブフレーム20の車体取付け部(タワー部22)が離脱可能となるように構成して、パワートレインPTの後退を許容可能に構成している。
図11,図13に示すように、アッパブラケット32とロアブラケット33とから成るアーム支持部の一方のブラケットであるアッパブラケット32は、その後端が傾斜メンバ25の延設部25dにおける湾曲形状の屈曲部25eの上部に連結されて、連結部Yを構成している。
同様に、ロアブラケット33も、その後端が傾斜メンバ25の屈曲部25eおよび後部25cを含む延設部25dの下部に連結されて、連結部Yを構成している。
そして、図13に示すように、該連結部Yが、該連結部Yに対して車幅方向中央側の部位よりも車両前後方向に脆弱とされている。但し、傾斜メンバ25のサイドメンバ連結部Xは高剛性に形成されている。
サスペンションクロスメンバとしてのサブフレーム20側においては、図12,図13に矢印c1で示すようにサイドメンバ21Rから連結部Xを介してリヤクロスメンバ26に衝突荷重が入力されて、該リヤクロスメンバ26の車幅方向端部側を変形させると共に、矢印c2で示すように、サイドメンバ21Rからアッパブラケット32に分岐入力した衝突荷重が、該アッパブラケット32と傾斜メンバ25の連結部Yから脆弱化された延設部25dに入力されて、この脆弱な部分を変形させるので、サイドメンバ21Rが後退する。
この場合、インサイドマウント部M3およびリヤマウント部M4を車体から外すことなく、各マウント部M3,M4間を潰すことで、その周辺の変形を増やして、これによりサイドメンバ21Rを後方に変位させるものである。
そして、下壁22nとセンタマウント部M2とを非溶接となすことによって、センタマウント部M2の下部が、側部、前部および後部よりも低剛性に設定されているので、タワー部22の一部に応力が集中して、センタマウント部M2とタワー部22との接合が外れる。
また、センタマウント部M2や、センタマウント部M2とタワー部22とを締結する締結部材の一部に脆弱部(切欠き、薄肉部等)を設け、この脆弱部と起点した変形、破損によってタワー部22を離脱させるようにしてもよい。この場合、センタマウント部M2や締結部材に設けられた脆弱部が離脱手段として機能することになる。
また、離脱手段の作動によって車体取付け部(タワー部22)を離脱させる部位は、センタマウント部M2と対応する中間部(タワー部22)であることに必ずしも限定されず、フロントマウント部M1と対応する前部であってもよい。
この場合、上述のサイドメンバ連結部Xは肉厚が厚く、高剛性であるので、効率的にインサイドマウント部M3を捩ることができる。
上述のインサイドマウント部M3が引き抜かれて離脱すると、リヤマウント部M4に応力が集中して、このリヤマウント部M4の捩れが拡大し、該リヤマウント部M4が車体から離脱する。
この時、アッパブラケット32の後端では、これがリヤマウント部M4から離間していることにより、入力される衝突荷重は、リヤマウント部M4の下部よりも小さくなる。
このため、上記衝突荷重がリヤマウント部M4の下部に偏って入力されることにより、リヤマウント部M4の下部に応力が集中して、図12に矢印c4で示すように、リヤマウント部M4の下部を後方に変位させる捩りモーメントが発生し、この捩りモーメントの作用によって、後部25cを捩るようになっている。そして、この後部25cの捩れにより、フロントサイドフレーム7からリヤマウント部M4を引き抜いて離脱させることが可能になっている。
しかも、自動車の前後方向の衝突時(上記実施例では前突時)には、上述のクロスメンバ(傾斜メンバ25)におけるアーム支持部(各ブラケット32,33)との連結部位(連結部Y)に、サイドメンバ21F,21Rおよびアーム支持部からの伝達荷重(応力集中)により、第1車体取付け部(リヤマウント部M4)が離脱しなくても、クロスメンバ(傾斜メンバ25)の延設部25dが前後方向に潰されて、これにより、サイドメンバ21Rが車室方向へ移動容易となり、衝突荷重ピークの低減を図ることができる。
また、上記クロスメンバ(傾斜メンバ25参照)の上記サイドメンバ連結部Xの近傍に、前後方向の荷重を受けて離脱可能な第2車体取付け部(インサイドマウント部M3参照)が連結されたものである(図11,図13参照)。
さらに、上記サイドメンバ21F,21Rの前後方向外側部位に、前後変位により離脱可能な第3車体取付け部(センタマウント部M2)が設けられたものである(図5,図7,図8参照)。
加えて、上記アーム支持部(各ブラケット32,33参照)がアッパブラケット32とロアブラケット33とからなり、少なくとも一方のブラケット(アッパブラケット32参照)の上記クロスメンバ(傾斜メンバ25)の延設部25dとの連結部(図11に示す上下の連結部Y,Yのうちの上側の連結部Y参照)が、上記第1車体取付け部(リヤマウント部M4参照)と離間し、他方のブラケット(ロアブラケット33参照)が第1車体取付け部(リヤマウント部M4参照)に直接または近傍の延設部25dとに連結されたものである(図13参照)。
また、上記アーム支持部(ロアブラケット33参照)が、上記第1車体取付け部(リヤマウント部M4参照)の下部に直接連結、または、その近傍で上記クロスメンバ(傾斜メンバ25参照)の延設部25dの下部に連結されたものである(図11,図12,図13参照)。
さらに、上記クロスメンバ(傾斜メンバ25)のアーム支持部(各ブラケット32,33)との連結部位(連結部Y)が、該連結部位(連結部Y)に対して車幅方向中央側の部位よりも薄肉とされることで脆弱化されたものである(図13参照)。
さらにまた、上記クロスメンバ(傾斜メンバ25)のアーム支持部(各ブラケット32,33参照)との連結部位(連結部Y)が、屈曲部位(屈曲部25e参照)とされることで脆弱化されたものである(図13参照)。
また、図19に斜視図で示すように、左右のタワー部22(但し、図面では右側のタワー部22のみを示す)の下部の上面部22gがサイドメンバ21F,21Rの上面に溶接にて連結されている。
また、図16に示すように、センタクロスメンバ24には、その左右両端部を車両前後方向でタワー部22のマウント部側、詳しくは、前側のロアアーム支持部22d側に傾斜して延ばすことにより、斜め外側前方に延設された延長部24fが形成されており、この延長部24fが、図16,図19,図20に示すように、サイドメンバ21F,21Rと連結されており、センタクロスメンバ24において該延長部24fが形成された側に対して車両前後方向の反対側つまり後側の車幅方向中央部には左右側部の後縁より後方に突出する後方膨出部24eが一体形成されていて、この後方膨出部24eには、図16,図17に示すように傾斜メンバ25が連結されている。
さらに、図16,図20,図23に示すように、センタクロスメンバ24とタワー部22とが車両前後方向で重なる位置における上述のサイドメンバ21Rには、該サイドメンバ21Rを上下方向に貫通してサイドメンバ21R上下面を溶接にて連結する補機取付けブッシュとしてのスタビライザ取付け用のブッシュ44が設けられている。
そして、このブッシュ44と、その直後のブッシュ45との両者には、スタビライザ支持ブラケット36,37を介して補機としてのスタビライザ(図示せず)を取付けるように構成している。
また、前側のブッシュ44はタワー部22における後側のロアアーム支持部22eともオーバラップさせており、この構成により、スタビライザを車幅方向に通して取付けつつ、荷重入力時にサイドメンバ21F,21R、特に、後側のサイドメンバ21Rの閉断面の潰れを防止するように構成している。
なお、図20、図22において、21aはロアアーム40との干渉を回避する目的で、サイドメンバ21Rに形成された凹部である。
しかも、自動車の前後方向の衝突時には、上述のクロスメンバ(傾斜メンバ25)におけるアーム支持部(ブラケット32,33参照)との連結部位に、サイドメンバ21Rおよびアーム支持部(ブラケット32,33参照)からの伝達荷重(応力集中)により、第1車体取付け部(リヤマウント部M4)が離脱しなくても、クロスメンバ(傾斜メンバ25)の延設部25dが前後方向に潰されて、これにより、サイドメンバ21Rが車室方向へ移動(後退移動)容易となり、衝突荷重ピークの低減を図ることができる。
なお、図15〜図23で示したこの実施例2においても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例1と同様であるから、図15〜図23において、前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略するが、図中、矢印UPは車両の上方を示す。
実施例1および実施例2においては、傾斜メンバ25として平面視略V字状で左右非分割構造のものを採用したが、図24に示すこの実施例3においては、左右分割構造の一対の傾斜メンバ25A,25Bを採用している。
このように、傾斜メンバ25A,25Bを左右分割構造と成しても、先の各実施例1,2とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図24において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図25の(a)に示す構造は、傾斜メンバ25のアーム支持部(アッパブラケット32、ロアブラケット33)との連結部Yを、該連結部Yに対して車幅方向中央側の部位よりも車両前後方向に脆弱となす構造として、前述のテーラードブランクによる構造に代えて、少なくとも1つの開口部61により構成したものである。
このように構成しても、前突荷重の入力時に複数の開口部61により脆弱化された延設部25dの所定部位を変形させて、サイドメンバ21Rの後退を許容することができる。
また、図25の(a)に示す構造においては、開口部61の直径および開口部61の開口数量により脆弱度合を容易に調整することができる。
図25の(a)に示すように構成しても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図25の(a)において、前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図25の(b)に示す構造では、上述の長孔62を、傾斜メンバ25における後部25cと、サイドメンバ連結部Xとを除く延設部25dに屈曲部25eの形状に略沿うように形成している。
このように構成しても、前突荷重の入力時に長孔62により脆弱化された延接部25dの所定部位を変形させて、サイドメンバ21Rの後退を許容することができる。
図25の(b)に示すように構成しても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例とほぼ同様であるから、図25の(b)において、前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明のサイドフレームは、実施例のフロントサイドフレーム7に対応し、
以下同様に、
クロスメンバは、傾斜メンバ25,25A,25Bに対応し、
クロスメンバのサイドメンバ連結部は、傾斜メンバ25のサイドメンバ連結部Xに対応し、
第1車体取付け部は、リヤマウント部M4に対応し、
サスペンションのアームは、ロアアーム40に対応し、
アーム支持部は、アッパブラケット32、ロアブラケット33に対応し、
クロスメンバのアーム支持部との連結部位は、連結部Yに対応し、
第2車体取付け部は、インサイドマウント部M3に対応し、
第3車体取付け部は、センタマウント部M2に対応し、
一方のブラケットは、アッパブラケット32に対応し、
一方のブラケットのクロスメンバの延設部との連結部は、アッパブラケット32の傾斜メンバ25の延設部25dとの連結部(図11に示す上下の連結部Y,Yのうちの上側の連結部Y)に対応し、
他方のブラケットは、ロアブラケット33に対応し、
屈曲部位は、屈曲部25eに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
また、アーム支持部としてはサイドメンバ21Rおよび傾斜メンバ25とは別体のアッパブラケット32、ロアブラケット33を例示したが、このアーム支持部はサイドメンバ21Rに一体形成されたものであってもよい。
さらに、傾斜メンバのアーム支持部との連結部位における脆弱構造は、テーラードブランクによる薄肉化構造、開口部61や長孔62による構造に代えて、傾斜メンバ25の延設部25dにおける所定部分にスリットを形成する構造であってもよく、これらの組合せによって脆弱構造と成してもよい。
20…サブフレーム
21F,21R…サイドメンバ
25,25A,25B…傾斜メンバ(クロスメンバ)
25d…延設部
25e…屈曲部(屈曲部位)
32…アッパブラケット(アーム支持部)
33…ロアブラケット(アーム支持部)
40…ロアアーム(サスペンションのアーム)
M2…センタマウント部(第3車体取付け部)
M3…インサイドマウント部(第2車体取付け部)
M4…リヤマウント部(第1車体取付け部)
X…サイドメンバ連結部
Y…連結部(連結部位)
Claims (7)
- 車室の前側または後側に延設された左右一対のサイドフレームの下方に架設される自動車のサブフレーム構造であって、
サブフレームは、車両前後方向に延びる左右のサイドメンバと、
上記左右のサイドメンバの車室側端部に連結されて車幅方向に延びるクロスメンバと、
該クロスメンバのサイドメンバ連結部から車幅方向外側に延びる延設部と、
該クロスメンバの延設部の外側端部に設けられ、車体に取付けられる第1車体取付け部と、
上記クロスメンバの延設部と上記サイドメンバとに連結されて、サスペンションのアームを支持するアーム支持部と、を備えており、
上記アーム支持部は、上記クロスメンバのサイドメンバ連結部と上記第1車体取付け部との間に連結されており、
上記クロスメンバのアーム支持部との連結部位が、該連結部位に対して車幅方向中央側の部位よりも車両前後方向に脆弱とされたことを特徴とする
自動車のサブフレーム構造。 - 上記クロスメンバの上記サイドメンバ連結部の近傍に、前後方向の荷重を受けて離脱可能な第2車体取付け部が連結された
請求項1記載の自動車のサブフレーム構造。 - 上記サイドメンバの前後方向外側部位に、前後変位により離脱可能な第3車体取付け部が設けられた
請求項1または2記載の自動車のサブフレーム構造。 - 上記アーム支持部がアッパブラケットとロアブラケットからなり、
少なくとも一方のブラケットの上記クロスメンバの延設部との連結部が、上記第1車体取付け部と離間し、
他方のブラケットが第1車体取付け部に直接または近傍の延設部に連結された
請求項1〜3の何れか1項に記載の自動車のサブフレーム構造。 - 上記アーム支持部が、上記第1車体取付け部の下部に直接連結、または、その近傍で上記クロスメンバの延設部の下部に連結された
請求項1〜4の何れか1項に記載の自動車のサブフレーム構造。 - 上記クロスメンバのアーム支持部との連結部位が、該連結部位に対して車幅方向中央側の部位よりも薄肉とされることで脆弱化された
請求項1〜5の何れか1項に記載の自動車のサブフレーム構造。 - 上記クロスメンバのアーム支持部との連結部位が、屈曲部位とされることで脆弱化された
請求項1〜6の何れか1項に記載の自動車のサブフレーム構造。
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