JP2014008631A - パターン構造体の製造方法およびパターン形成用基材 - Google Patents
パターン構造体の製造方法およびパターン形成用基材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014008631A JP2014008631A JP2012145240A JP2012145240A JP2014008631A JP 2014008631 A JP2014008631 A JP 2014008631A JP 2012145240 A JP2012145240 A JP 2012145240A JP 2012145240 A JP2012145240 A JP 2012145240A JP 2014008631 A JP2014008631 A JP 2014008631A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hard mask
- etching
- pattern
- layer
- mask material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
【解決手段】インプリントモールド用の基材の所望の面に画定したパターン形成領域にハードマスク材料層を形成し、非パターン形成領域にエッチング安定化層を形成する工程と、ハードマスク材料層にレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンを介してハードマスク材料層をエッチングしてハードマスクを形成する工程と、形成したハードマスクを介して基材をエッチングしてパターン形成領域に凹凸構造を形成する工程と、を備えるようにした。
【選択図】 図6
Description
このインプリントモールドは、例えば、基材上に配設した感光性レジストにマスターモールドを押し付け、凹凸構造を転写したレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして基材をドライエッチングすることにより作製される。しかし、nmオーダーの凹凸構造を有するナノインプリントモールドの製造では、上記と同様に、レジストパターンをマスクとしたドライエッチングに限界があり、ハードマスクと基材のエッチング選択性を利用した微細な凹凸構造の形成が必要であった(特許文献1)。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、微細なパターンを有するパターン構造体を高い精度で製造するための製造方法と、このような製造方法に使用できるパターン形成用基材を提供することを目的とする。
本発明の他の態様として、前記ハードマスク材料層と前記エッチング安定化層を形成する工程は、前記パターン形成領域および前記非パターン形成領域を被覆するように耐エッチング層を形成した後、前記パターン形成領域に位置する前記耐エッチング層を除去し、その後、パターン形成領域および非パターン形成領域を被覆するようにハードマスク材料層を形成するものであり、前記非パターン形成領域における耐エッチング層とハードマスク材料層との積層をエッチング安定化層とするような構成とした。
本発明の他の態様として、前記ハードマスク材料層と前記エッチング安定化層を形成する工程は、前記パターン形成領域および前記非パターン形成領域を被覆するようにエッチング安定化層を形成した後、前記パターン形成領域に位置する前記エッチング安定化層を除去し、その後、前記パターン形成領域にハードマスク材料層を形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記ハードマスク材料層と、前記エッチング安定化層とを、同一の金属あるいは金属化合物を含み、かつ、前記エッチング安定化層が前記ハードマスク材料層よりも厚くなるように形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記エッチング安定化層を、前記ハードマスク材料層の材料よりもエッチング耐性の高い材料で形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記ハードマスク材料層と、前記エッチング安定化層は、同一の金属あるいは金属化合物を含み、前記エッチング安定化層は前記ハードマスク材料層よりも厚いような構成とした。
本発明の他の態様として、前記エッチング安定化層は、前記ハードマスク材料層の材料よりもエッチング耐性の高い材料で構成され、かつ、前記エッチング安定化層は前記ハードマスク材料層よりも薄いような構成とした。
また、本発明のパターン形成用基材は、非パターン形成領域にエッチング安定化層を備えており、これにより、パターン形成領域のハードマスク材料層のみにレジストパターンを形成したエッチングにおいても、ハードマスク材料層のエッチング速度の変化が抑制され、高い精度でハードマスクパターンが形成され、基材への高精度のパターン形成が可能となる。
[パターン形成用基材]
図1は、本発明のパターン形成用基材の一実施形態を示す概略断面図である。図1において、パターン形成用基材11は、基部13の一方の主面13aに凸構造部14を備えた、いわゆるメサ構造の基材12を備えている。この基材12は、凸構造部14の主面14aがパターン形成領域Aとして画定され、凸構造部14の周囲に位置する基部13の主面13aが非パターン形成領域Bとして画定されている。さらに、パターン形成領域Aに位置するハードマスク材料層15と、非パターン形成領域B上に位置するエッチング安定化層16とを備えている。このエッチング安定化層16は、ハードマスク材料層15よりも厚い層、または、ハードマスク材料層15のエッチングにおけるエッチング安定化層16のエッチング速度がハードマスク材料層15のエッチング速度よりも遅いような層であり、図示例では、エッチング安定化層16はハードマスク材料層15よりも厚いものである。尚、図示例のメサ構造は、基部13から1段突出した凸構造部14を有するものであるが、2段以上の突出からなる凸構造部を有するメサ構造であってもよい。
このようなエッチング安定化層16,26の厚みは、少なくともハードマスク材料層15,25をエッチングしてハードマスクを形成するまで、基材12,22の非パターン形成領域Bをエッチング安定化層16,26により被覆できるように設定する。
・ Ta/Ra < Tb/Rb
・ Ta/Ra ≦ d/Rr
(ハードマスク形成が完了するまでレジストが残存する条件)
・ Ta/Ra′ ≧ D/Rs
(基材へのパターン形成が完了するまでハードマスクが残存する条件)
上述のような本発明のパターン形成用基材は、非パターン形成領域Bにエッチング安定化層を備えており、これにより、パターン形成領域のハードマスク材料層のみにレジストパターンを形成したエッチングにおいても、ハードマスク材料層のエッチング速度の変化が抑制され、高い精度でハードマスクパターンが形成され、基材への高精度のパターン形成が可能となる。このような本発明のパターン形成用基材は、特にラインやピラー等のパターンの凸部幅が50nm以下であるような微細なパターンの形成により好適に用いることができる。
上述の実施形態は例示であり、本発明のパターン成形用基材はこれらに限定されるものではない。したがって、例えば、基材の形状は、メサ構造、平板形状に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図6および図7は、インプリントモールドの製造方法を例として本発明のパターン構造体の製造方法の第1の実施形態を説明するための工程図である。尚、このパターン構造体の製造方法は、上述の本発明のパターン形成用基材の製造の一例を含むものである。
本実施形態では、基材として、インプリントモールド用の基材32を準備する(図6(A))。この例では、基材32は、基部33の一方の主面33aに凸構造部34を備えた、いわゆるメサ構造であり、凸構造部34の主面34aがパターン形成領域Aとして画定され、凸構造部34の周囲に位置する基部33の主面33aが非パターン形成領域Bとして画定されている。尚、図示例のメサ構造は、基部33から1段突出した凸構造部34を有するものであるが、2段以上の突出からなる凸構造部を有するメサ構造であってもよい。
上記の金属、金属化合物としては、例えば、クロム、タンタル、アルミニウム、モリブデン、チタン、ジルコニウム、タングステン等の金属、これらの金属の合金、酸化クロム、酸化チタン等の金属酸化物、窒化クロム、窒化チタン等の金属窒化物、ガリウム砒素等の金属間化合物等を挙げることができる。
また、ハードマスク材料層35と耐エッチング層37を異種材料で形成して、非パターン形成領域Bである基部33の主面33aに位置するエッチング安定化層36を2層構造としてもよい。さらに、異種材料を用いて耐エッチング層37の形成を複数回行い、非パターン形成領域Bである基部33の主面33aに位置するエッチング安定化層36を3層以上の構造としてもよい。このような場合であっても、基材32に固着するのは、共通のハードマスク材料層35であるため、非パターン形成領域Bである基部33の主面33aと、パターン形成領域Aである凸構造部34の主面34aとにおいて、同等の密着性が担保される。これにより、耐エッチング層37の材料選択では、基材32との密着性を考慮する必要がなく、したがって選択の自由度は高いものとなる。
上記の保護膜38は、例えば、ネガ型あるいはポジ型の感光性レジスト等の材料を用いて、スピンコート、インクジェット等により塗膜を形成し、これをフォトリソグラフィー法等によりパターニングして形成することができるが、特に限定されるものではない。このような保護膜38の厚みは、保護膜38の剥離除去とともに、保護層38上に位置する耐エッチング層37をリフトオフすることが可能なように適宜設定することができる。
次に、ハードマスク35Aを介して基材32をドライエッチングし、パターン形成領域Aである凸構造部34の主面34aに凹凸構造2を形成し、その後、ハードマスク35Aを剥離除去して、インプリントモールド1を得る(図7(C))。この基材32のドライエッチングでは、エッチング選択比(基材32のエッチング速度/ハードマスク35Aのエッチング速度)を考慮して、例えば、フッ素系ガス、塩素系ガス等を使用することができる。
上述のパターン構造体の製造方法の実施形態は例示であり、例えば、基材として平板形状の基材を使用することもできる。図8は、このような基材を使用したパターン構造体の製造方法の実施形態を説明するための工程図である。この実施形態では、平板形状の基材42は、その一主面42aの中央部がパターン形成領域Aとして画定され、周囲の領域が非パターン形成領域Bとして画定されている。そして、パターン形成領域Aと非パターン形成領域Bが画定されている基材42の主面42aに、ハードマスク材料層45を形成し、次いで、パターン形成領域A上に形成されたハードマスク材料層45を被覆するように保護膜48を形成する(図8(A))。
また、ハードマスク材料層45の形成、保護膜48の形成は、上述の実施形態におけるハードマスク材料層35の形成、保護膜38の形成と同様とすることができる。
次に、保護膜48上と、非パターン形成領域Bに位置するハードマスク材料層45上に、耐エッチング層47を形成し、その後、保護膜48を除去するとともに、この保護層48上に位置する耐エッチング層47をリフトオフすることにより(図8(B))、基材42のパターン形成領域Aにはハードマスク材料層45が位置する。また、非パターン形成領域Bにはハードマスク材料層45と耐エッチング層47との積層であるエッチング安定化層46が位置し、これは、パターン形成領域Aに位置するハードマスク材料層45よりも厚いものとなる。これにより、本発明のパターン形成用基材であるパターン形成用基材41が得られる。尚、耐エッチング層47の形成は、上述の実施形態における耐エッチング層37の形成と同様とすることができる。
次に、ハードマスク45Aを介して基材42をドライエッチングし、パターン形成領域Aに凹凸構造2′を形成し、その後、ハードマスク45Aを剥離除去して、パターン構造体1′を得る(図8(E))。
図9は、インプリントモールドの製造方法を例として本発明のパターン構造体の製造方法の第2の実施形態を説明するための工程図である。尚、このパターン構造体の製造方法も、上述の本発明のパターン形成用基材の製造の一例を含むものである。
本実施形態では、まず、基材32のパターン形成領域Aである凸構造部34の主面34aと、非パターン形成領域Bである基部33の主面33aに、耐エッチング層57を形成する(図9(A))。使用する基材32は、上述の第1の実施形態で使用したインプリントモールド用の基材32と同様であり、同じ部材番号を使用するとともに、ここでの基材32の説明は省略する。
耐エッチング層57の形成は、上述の第1の実施形態における耐エッチング層37と同様とすることができ、基材32とのエッチング選択性を利用したドライエッチングが可能な金属、金属化合物を用いて、スパッタリング法等の真空成膜法により行うことができる。また、耐エッチング層57の形成は、後工程で形成されるハードマスク材料層55に対するエッチングにおいて、後工程で形成されるエッチング安定化層56による非パターン形成領域Bの被覆が維持されるような金属、金属化合物を含有した樹脂組成物を用いて、スピンコート法等の塗布方法により行うこともできる。さらに、耐エッチング層57の形成は、ハードマスク材料層55に対するエッチングにおいて、エッチング安定化層56による非パターン形成領域Bの被覆が維持されるような樹脂組成物を用いて、スピンコート法等の塗布方法により行うことができる。
次に、レジストパターン58をマスクとして、凸構造部34の主面34a上に形成された耐エッチング層57をエッチングにより除去し、主面34aを露出させ、その後、レジストパターン58を剥離除去する(図9(C))。
次いで、基材32のパターン形成領域Aである凸構造部34の主面34aと、非パターン形成領域Bに形成されている耐エッチング層57上とに、ハードマスク材料層55を形成する(図9(D))。ハードマスク材料層55の形成は、上述の第1の実施形態におけるハードマスク材料層35と同様とすることができ、基材32とのエッチング選択性を利用したドライエッチングが可能な金属、金属化合物を用いて、スパッタリング法等の真空成膜法により行うことができる。
耐エッチング層57とハードマスク材料層55は、同一の金属あるいは金属化合物を含む材料からなるものであってよい。この場合、非パターン形成領域Bである基部33の主面33aに位置する耐エッチング層57とハードマスク材料層55との積層であるエッチング安定化層56は、実質的に単層のエッチング安定化層56となる。
また、耐エッチング層57とハードマスク材料層55を異種材料で形成して、非パターン形成領域Bである基部33の主面33aに位置するエッチング安定化層56を2層構造としてもよい。さらに、異種材料を用いて耐エッチング層57の形成を複数回行い、非パターン形成領域Bである基部33の主面33aに位置するエッチング安定化層56を3層以上の構造としてもよい。
また、耐エッチング層57の厚みは、上述の第1の実施形態における耐エッチング層37と同様に、少なくともレジストパターンを介したハードマスク材料層55のエッチングによりハードマスクが形成されるまで、非パターン形成領域である基部33に位置するエッチング安定化層56が消失することなく存在するように設定される。したがって、ハードマスク材料層55におけるハードマスク形成のためのドライエッチングが完了した際に、エッチング安定化層56が残存してもよい。このような耐エッチング層57の厚み設定では、ハードマスク材料層55のドライエッチング条件における耐エッチング層57のエッチング速度およびハードマスク材料層55のエッチング速度、ハードマスク形成に要する時間等を考慮して適宜設定することができる。例えば、数nm〜数十nmの微細な凹凸構造を有するパターン構造体を作製する場合、耐エッチング層57をクロムで形成し、厚みを10〜100nmの範囲内で設定したときに、ハードマスク材料層55もクロムで形成し、その厚みを1〜10nmの範囲内で設定することができる。
次に、上述の第1の実施形態と同様(図7(B)、図7(C)参照)に、レジストパターン59を介してハードマスク材料層55をドライエッチングしてハードマスクを形成し、このハードマスクを介して基材32をドライエッチングし、パターン形成領域Aである凸構造部34の主面34aに凹凸構造2を形成して、インプリントモールド1を得ることができる。
尚、このパターン構造体の製造方法の実施形態においても、基材として平板形状の基材を使用することができる。
このような本発明のパターン構造体の製造方法では、非パターン形成領域Bに位置するエッチング安定化層56により、ハードマスク材料層55のエッチング速度の変化が抑制され、エッチングが安定するので、ハードマスクを高い精度で形成することができ、これにより、精度の高いパターン構造体の製造が可能となる。
図10は、インプリントモールドの製造方法を例として本発明のパターン構造体の製造方法の第3の実施形態を説明するための工程図である。尚、このパターン構造体の製造方法も、上述の本発明のパターン形成用基材の製造の一例を含むものである。
本実施形態では、まず、基材32のパターン形成領域Aである凸構造部34の主面34aと、非パターン形成領域Bである基部33の主面33aに、ハードマスク材料層65を形成する(図10(A))。使用する基材32は、上述の第1の実施形態で使用したインプリントモールド用の基材32と同様であり、同じ部材番号を使用するとともに、ここでの基材32の説明は省略する。
ハードマスク材料層65の形成は、上述の第1の実施形態におけるハードマスク材料層35の形成と同様とすることができ、基材32とのエッチング選択性を利用したドライエッチングが可能な金属、金属化合物を用いて、スパッタリング法等の真空成膜法により行うことができる。
次に、レジストパターン68上と、非パターン形成領域Bである基部33の主面33aに、エッチング安定化層66を形成する(図10(C))。その後、レジストパターン68を除去するとともに、このレジストパターン68上に位置するエッチング安定化層66をリフトオフして、非パターン形成領域Bである基部33の主面33a上に選択的にエッチング安定化層66を形成する(図10(D))。これにより、本発明のパターン形成用基材であるパターン形成用基材61が得られる。
上記の金属、金属化合物としては、例えば、クロム、タンタル、アルミニウム、モリブデン、チタン、ジルコニウム、タングステン等の金属、これらの金属の合金、酸化クロム、酸化チタン等の金属酸化物、窒化クロム、窒化チタン等の金属窒化物、ガリウム砒素等の金属間化合物等を挙げることができる。
次に、上述の第1の実施形態と同様(図7(B)、図7(C)参照)に、レジストパターン69を介してハードマスク材料層65をドライエッチングしてハードマスクを形成し、このハードマスクを介して基材32をドライエッチングし、パターン形成領域Aである凸構造部34の主面34aに凹凸構造2を形成して、インプリントモールド1を得ることができる。
尚、このパターン構造体の製造方法の実施形態においても、基材として平板形状の基材を使用することができる。
このような本発明のパターン構造体の製造方法では、非パターン形成領域Bに位置するエッチング安定化層66により、ハードマスク材料層65のエッチング速度の変化が抑制され、エッチングが安定するので、ハードマスクを高い精度で形成することができ、これにより、精度の高いパターン構造体の製造が可能となる。
図11は、インプリントモールドの製造方法を例として本発明のパターン構造体の製造方法の第4の実施形態を説明するための工程図である。尚、このパターン構造体の製造方法も、上述の本発明のパターン形成用基材の製造の一例を含むものである。
本実施形態では、まず、基材32のパターン形成領域Aである凸構造部34の主面34aと、非パターン形成領域Bである基部33の主面33aに、エッチング安定化層76を形成する(図11(A))。使用する基材32は、上述の第1の実施形態で使用したインプリントモールド用の基材32と同様であり、同じ部材番号を使用するとともに、ここでの基材32の説明は省略する。
エッチング安定化層76の形成は、上述の第3の実施形態におけるエッチング安定化層66の形成と同様とすることができる。
次いで、非パターン形成領域Bである基部33の主面33aに形成されたエッチング安定化層76を被覆するようにレジストパターン78を形成し、このレジストパターン78をマスクとして、パターン形成領域Aである凸構造部34の主面34aに形成されたエッチング安定化層76をエッチングにより除去し、主面34aを露出させる(図11(B))。レジストパターン78は、上述の第3の実施形態におけるレジストパターン68と同様に形成することができる。
ハードマスク材料層75の形成は、上述の第1の実施形態におけるハードマスク材料層35の形成と同様とすることができ、基材32とのエッチング選択性を利用したドライエッチングが可能な金属、金属化合物を用いて、スパッタリング法等の真空成膜法により行うことができる。
次いで、パターン形成領域Aである凸構造部34に位置するハードマスク材料層75にレジストパターン79を形成する(図11(E))。このレジストパターン79は、上述の第1の実施形態におけるレジストパターン39と同様に形成することができる。
尚、このパターン構造体の製造方法の実施形態においても、基材として平板形状の基材を使用することができる。
このような本発明のパターン構造体の製造方法では、非パターン形成領域Bに位置するエッチング安定化層76により、ハードマスク材料層75のエッチング速度の変化が抑制され、エッチングが安定するので、ハードマスクを高い精度で形成することができ、これにより、精度の高いパターン構造体の製造が可能となる。
[実施例]
平板形状の基材として、石英ガラス基板(直径6インチ、厚み0.25インチ)を準備し、この基材の一主面の中央に、直径10mmの円形のパターン形成領域を画定し、その周囲を非パターン領域として画定した。
次に、この基材の上記の主面上にスパッタリング法によりクロム薄膜(厚みTaが約10nm)を成膜してハードマスク材料層とした。次に、このハードマスク材料層上にレジスト材料の塗膜を設け、フォトリソグラフィー法によりパターニングして、パターン形成領域をレジスト(保護層)で被覆し、非パターン形成領域のハードマスク材料層を露出させた状態とした。
次いで、この保護膜上と、非パターン形成領域に位置するハードマスク材料層上に、スパッタリング法によりクロム(厚み約100nm)を成膜して耐エッチング層を形成した。その後、保護膜を剥離するとともに、保護膜上の耐エッチング層をリフトオフした。これにより、パターン形成領域にはクロム薄膜からなるハードマスク材料層(厚みTaが約10nm)を備え、非パターン形成領域にはハードマスク材料層と耐エッチング層の積層であるクロム厚膜からなるエッチング判定化層(厚みTbが約110nm)を備えた、図2、図8(B)に示されるようなパターン形成用基材を得た。
(クロムのドライエッチング条件)
・Cl2ガス流量 : 150sccm
・O2ガス流量 : 50sccm
・ICPパワー : 400W
・RIEパワー : 100W
・圧力 : 1.0Pa
・ Ta/Ra < Tb/Rb
・ Ta/Ra ≦ d/Rr
(石英ガラスのドライエッチング条件)
・Cl2ガス流量 : 40sccm
・ICPパワー : 400W
・RIEパワー : 200W
・圧力 : 1.5Pa
耐エッチング層の形成を行わない他は、実施例と同様にして、パターン形成用基材を作製した。このパターン形成用基材は、パターン形成領域にクロム薄膜からなるハードマスク材料層(厚みTaが約10nm)を備え、また、非パターン形成領域にも、クロム薄膜からなるエッチング安定化層(厚みTb(=Ta)が約10nm)を備えるものであった。
次に、実施例と同様にして、パターン形成領域内のハードマスク材料層上にレジストパターン、および、レジストのエッチングレート計測用のレジストパターンを形成した。尚、この比較例では、Ta=Tbであり、かつ、Ra=Rbであるため、下記の関係式が不成立であった。(層厚みTa,Tb、および、エッチング速度Ra,Rbは、図5(A)を参照。)
・ Ta/Ra < Tb/Rb
次いで、実施例と同様の条件で、レジストパターンを介してクロム薄膜からなるハードマスク材料層(厚みTaが約10nm)をエッチングしてハードマスクを形成した。
次に、上記のように形成したハードマスクを介して基材(石英ガラス)に対し、実施例と同様の条件でエッチングを実施して加工した。
2…凹凸構造
11,21…パターン形成用基材
12,22…基材
14…凸構造部
15,25…ハードマスク材料層
16,26…エッチング安定化層
32,42…基材
35,45,55…ハードマスク材料層
36,46,56…エッチング安定化層
37,47,57…耐エッチング層
39,49,59…レジストパターン
35A,45A…ハードマスク
A…パターン形成領域
B…非パターン形成領域
Claims (12)
- 基材の電気絶縁性を具備する面にパターン形成領域と非パターン形成領域を画定し、パターン形成領域にハードマスク材料層を形成し、非パターン形成領域にエッチング安定化層を形成する工程と、
前記ハードマスク材料層にレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンを介して前記ハードマスク材料層をエッチングしてハードマスクを形成する工程と、
前記ハードマスクを介して前記基材をエッチングして前記パターン形成領域に凹凸構造を形成する工程と、を備え、
少なくとも前記ハードマスクの形成が完了するまで前記基材の前記非パターン形成領域が露出しないような厚みで前記エッチング安定化層を形成することを特徴とするパターン構造体の製造方法。 - 前記ハードマスク材料層と前記エッチング安定化層を形成する工程は、前記パターン形成領域および前記非パターン形成領域を被覆するようにハードマスク材料層を形成した後、前記非パターン形成領域に位置する前記ハードマスク材料層を被覆するように耐エッチング層を形成するものであり、前記非パターン形成領域におけるハードマスク材料層と耐エッチング層との積層をエッチング安定化層とすることを特徴とする請求項1に記載のパターン構造体の製造方法。
- 前記ハードマスク材料層と前記エッチング安定化層を形成する工程は、前記パターン形成領域および前記非パターン形成領域を被覆するように耐エッチング層を形成した後、前記パターン形成領域に位置する前記耐エッチング層を除去し、その後、パターン形成領域および非パターン形成領域を被覆するようにハードマスク材料層を形成するものであり、前記非パターン形成領域における耐エッチング層とハードマスク材料層との積層をエッチング安定化層とすることを特徴とする請求項1に記載のパターン構造体の製造方法。
- 前記ハードマスク材料層と前記エッチング安定化層を形成する工程は、前記パターン形成領域および前記非パターン形成領域を被覆するようにハードマスク材料層を形成した後、前記非パターン形成領域に位置する前記ハードマスク材料層を除去し、その後、前記非パターン形成領域にエッチング安定化層を形成することを特徴とする請求項1に記載のパターン構造体の製造方法。
- 前記ハードマスク材料層と前記エッチング安定化層を形成する工程は、前記パターン形成領域および前記非パターン形成領域を被覆するようにエッチング安定化層を形成した後、前記パターン形成領域に位置する前記エッチング安定化層を除去し、その後、前記パターン形成領域にハードマスク材料層を形成することを特徴とする請求項1に記載のパターン構造体の製造方法。
- 前記ハードマスク材料層と、前記耐エッチング層とを、同一の金属あるいは金属化合物を含む層として形成することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のパターン構造体の製造方法。
- 前記ハードマスク材料層と、前記エッチング安定化層とを、同一の金属あるいは金属化合物を含み、かつ、前記エッチング安定化層が前記ハードマスク材料層よりも厚くなるように形成することを特徴とする請求項4または請求項5に記載のパターン構造体の製造方法。
- 前記エッチング安定化層を、前記ハードマスク材料層の材料よりもエッチング耐性の高い材料で形成することを特徴とする請求項4または請求項5に記載のパターン構造体の製造方法。
- 電気絶縁性を具備する面を少なくとも1つ有する基材と、前記基材の電気絶縁性を具備する所望の面に画定したパターン形成領域および非パターン形成領域と、前記パターン形成領域を被覆するハードマスク材料層と、前記非パターン形成領域を被覆するエッチング安定化層とを備え、該エッチング安定化層は、前記ハードマスク材料層よりも厚い層、または、前記ハードマスク材料層のエッチングにおける前記エッチング安定化層のエッチング速度が前記ハードマスク材料層のエッチング速度よりも遅い層であることを特徴とするパターン形成用基材。
- 前記エッチング安定化層は、少なくとも前記ハードマスク材料層をエッチングしてハードマスクを形成するまで前記基材の前記非パターン形成領域を被覆した状態が維持できることを特徴とする請求項9に記載のパターン形成用基材。
- 前記ハードマスク材料層と、前記エッチング安定化層は、同一の金属あるいは金属化合物を含み、前記エッチング安定化層は前記ハードマスク材料層よりも厚いことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のパターン形成用基材。
- 前記エッチング安定化層は、前記ハードマスク材料層の材料よりもエッチング耐性の高い材料で構成され、かつ、前記エッチング安定化層は前記ハードマスク材料層よりも薄いことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のパターン形成用基材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012145240A JP5906963B2 (ja) | 2012-06-28 | 2012-06-28 | パターン構造体の製造方法およびパターン形成用基材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012145240A JP5906963B2 (ja) | 2012-06-28 | 2012-06-28 | パターン構造体の製造方法およびパターン形成用基材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014008631A true JP2014008631A (ja) | 2014-01-20 |
JP5906963B2 JP5906963B2 (ja) | 2016-04-20 |
Family
ID=50105740
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012145240A Active JP5906963B2 (ja) | 2012-06-28 | 2012-06-28 | パターン構造体の製造方法およびパターン形成用基材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5906963B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016132816A1 (ja) * | 2015-02-19 | 2016-08-25 | 日本碍子株式会社 | 光学デバイスの製造方法 |
JP2016174150A (ja) * | 2015-03-16 | 2016-09-29 | 大日本印刷株式会社 | インプリントモールド製造用基材とインプリントモールドの製造方法 |
JP2023043119A (ja) * | 2021-09-15 | 2023-03-28 | ツジカワ株式会社 | 押圧加工用版の製造方法、及び、その製造方法により製造された押圧加工用版、並びに、その押圧加工用版を用いて被加工物を加工する加工方法 |
US20230205080A1 (en) * | 2021-12-27 | 2023-06-29 | Canon Kabushiki Kaisha | Template, method of forming a template, apparatus and method of manufacturing an article |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0851100A (ja) * | 1994-08-05 | 1996-02-20 | Sony Corp | 微細構造の形成方法、記録装置の製造方法及びエッチングマスク |
JP2009206339A (ja) * | 2008-02-28 | 2009-09-10 | Hoya Corp | インプリントモールド用マスクブランク及びインプリントモールドの製造方法 |
JP2011029248A (ja) * | 2009-07-22 | 2011-02-10 | Dainippon Printing Co Ltd | ナノインプリント用モールドの製造方法 |
JP2012023242A (ja) * | 2010-07-15 | 2012-02-02 | Toppan Printing Co Ltd | パターン製造方法およびパターン形成体 |
JP2012076237A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-04-19 | Dainippon Printing Co Ltd | ナノインプリント用モールド及びその製造方法 |
JP2012093455A (ja) * | 2010-10-25 | 2012-05-17 | Hoya Corp | インプリント用モールドの製造方法 |
JP2012209397A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Toppan Printing Co Ltd | パターン形成方法およびパターン形成体 |
-
2012
- 2012-06-28 JP JP2012145240A patent/JP5906963B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0851100A (ja) * | 1994-08-05 | 1996-02-20 | Sony Corp | 微細構造の形成方法、記録装置の製造方法及びエッチングマスク |
JP2009206339A (ja) * | 2008-02-28 | 2009-09-10 | Hoya Corp | インプリントモールド用マスクブランク及びインプリントモールドの製造方法 |
JP2011029248A (ja) * | 2009-07-22 | 2011-02-10 | Dainippon Printing Co Ltd | ナノインプリント用モールドの製造方法 |
JP2012023242A (ja) * | 2010-07-15 | 2012-02-02 | Toppan Printing Co Ltd | パターン製造方法およびパターン形成体 |
JP2012076237A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-04-19 | Dainippon Printing Co Ltd | ナノインプリント用モールド及びその製造方法 |
JP2012093455A (ja) * | 2010-10-25 | 2012-05-17 | Hoya Corp | インプリント用モールドの製造方法 |
JP2012209397A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Toppan Printing Co Ltd | パターン形成方法およびパターン形成体 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016132816A1 (ja) * | 2015-02-19 | 2016-08-25 | 日本碍子株式会社 | 光学デバイスの製造方法 |
JP2016174150A (ja) * | 2015-03-16 | 2016-09-29 | 大日本印刷株式会社 | インプリントモールド製造用基材とインプリントモールドの製造方法 |
JP2023043119A (ja) * | 2021-09-15 | 2023-03-28 | ツジカワ株式会社 | 押圧加工用版の製造方法、及び、その製造方法により製造された押圧加工用版、並びに、その押圧加工用版を用いて被加工物を加工する加工方法 |
JP7364843B2 (ja) | 2021-09-15 | 2023-10-19 | ツジカワ株式会社 | 押圧加工用版の製造方法、及び、その製造方法により製造された押圧加工用版、並びに、その押圧加工用版を用いて被加工物を加工する加工方法 |
US20230205080A1 (en) * | 2021-12-27 | 2023-06-29 | Canon Kabushiki Kaisha | Template, method of forming a template, apparatus and method of manufacturing an article |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5906963B2 (ja) | 2016-04-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI577533B (zh) | 具有高對比對準標記之模板 | |
JP2013168604A (ja) | ナノインプリント用モールドの製造方法 | |
JP6232731B2 (ja) | インプリントモールドの製造方法 | |
JP5906963B2 (ja) | パターン構造体の製造方法およびパターン形成用基材 | |
TW201140650A (en) | Pattern formation method | |
TWI538011B (zh) | 經由多階壓印處理之高對比對準標記 | |
KR102052465B1 (ko) | 나노임프린트 몰드의 제조 방법 | |
JP7060836B2 (ja) | インプリントモールドの製造方法 | |
JP2015111607A (ja) | パターン形成方法 | |
JP2015138928A (ja) | インプリント用モールドの製造方法 | |
JP6236918B2 (ja) | ナノインプリント用テンプレートの製造方法 | |
TW201024075A (en) | Double sidewall angle nano-imprint template | |
JP2019087678A (ja) | 機能性基板及びその製造方法、並びにインプリントモールド | |
JP7139751B2 (ja) | インプリントモールドの製造方法 | |
JP2013202900A (ja) | モールドおよびその製造方法並びにナノインプリント方法およびパターン化基板の製造方法 | |
WO2016129225A1 (ja) | パターン形成マスク用薄膜層付基体およびパターン化基体の製造方法 | |
JP6819172B2 (ja) | 凹凸構造体の製造方法、インプリントモールド製造用基材、およびインプリントモールドの製造方法 | |
JP6972581B2 (ja) | インプリントモールド及びインプリントモールドの製造方法 | |
JP6015140B2 (ja) | ナノインプリントモールドおよびその製造方法 | |
JP2004319762A (ja) | ナノ構造体の製造方法及びナノ構造体 | |
JP6757241B2 (ja) | パターン形成方法及びレプリカモールドの製造方法 | |
WO2014156186A1 (ja) | 保護膜のエッチング方法、テンプレートの製造方法およびそれらを利用して製造されたテンプレート | |
JP5915027B2 (ja) | パターン成形用構造体および微細パターン形成方法 | |
JP2014138154A (ja) | テンプレート用積層基板、テンプレートブランク、ナノインプリント用テンプレート、および、テンプレート基板の再生方法、並びに、テンプレート用積層基板の製造方法 | |
JP2009117588A (ja) | インプリントモールドおよびインプリントモールド製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150514 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20151124 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151201 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160201 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160223 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160307 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5906963 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |