JP2014006163A - 歯車体、輪列機構、時計用ムーブメント及び時計 - Google Patents

歯車体、輪列機構、時計用ムーブメント及び時計 Download PDF

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Abstract

【課題】回転トルクが上昇することを抑えつつ、バックラッシュに起因する運針ムラ等を抑制すること。
【解決手段】伝達歯車によって動力源からの回転力が伝達される歯車体であって、軸心O回りに回転可能とされた車軸60と、車軸に固定され、伝達歯車と噛み合う歯部62aが形成された第1歯車62と、車軸に回転可能に取付けられ、伝達歯車と噛み合う歯部63aが形成された第2歯車63と、第2歯車に伝達された回転力に応じて、第1歯車と第2歯車とを互いに逆回転させる動力伝達体64と、を備え、第1歯車及び第2歯車は、互いに逆回転することにより、該第1歯車の歯部と該第2歯車の歯部とが伝達歯車の少なくとも一つの歯部と接触することによって、伝達歯車から回転力が伝達される歯車体41を提供する。
【選択図】図4

Description

本発明は、歯車体、この歯車体を具備する輪列機構、時計用ムーブメント、及び時計に関するものである。
従来から、四番車やクロノ秒車等の指針が付く歯車と、この歯車に噛み合う歯車と、の間にはバックラッシュが生じることが知られており、このバックラッシュ分の遊びによる慣性により、指針のふらつきや運針ムラ等を発生させてしまう場合があった。そこで、このような運針ムラ等を抑制するために、指針付きの歯車を押さえばねの力で軸方向に付勢することで、該歯車を例えばプレート等の部材に圧接させ、該歯車に対して回転し難くするような負荷を与える構造が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−215267号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法では、押さえばねの力で指針付きの歯車を軸方向に押さえ付けるので、回転負荷が大きくなりすぎてしまい、該歯車を回転させるために大きな回転トルクが必要になってしまう。従って、例えばこの指針付きの歯車をクォーツ時計における四番車に適用した場合には、五番車を介して噛み合っているロータへの負荷が増大してしまう。そのため、モータの消費電流が上昇してしまい、低消費電力化及び長寿命化が難しくなり易かった。
特に、運針ムラ等を安定して抑制するためには、十分な付勢力で指針付きの歯車を押さえ付ける必要があるが、その反面、ロータへの負荷も増大してしまうので、低消費電力化及び長寿命化がますます困難になり易かった。
また、大きな回転トルクを必要とするので、四番車の歯部と該四番車が軸支される他の歯車(例えば二番車)との接触面が摩耗し易くなってしまう。従って、接触面の耐久性を考慮して、上記他の歯車を押さえる歯車押さえを組み込む必要があり、構成に制約が発生し易かった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、回転トルクが上昇することを抑えつつ、バックラッシュに起因する運針ムラ等を抑制することができる歯車体、これを具備する輪列機構、時計用ムーブメント、及び時計を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
(1)本発明に係る歯車体は、伝達歯車によって動力源からの回転力が伝達される歯車体であって、軸心回りに回転可能とされた車軸と、前記車軸に固定され、前記伝達歯車と噛み合う歯部が外周縁に沿って形成された第1歯車と、前記車軸に回転可能に取付けられ、前記伝達歯車と噛み合う歯部が外周縁に沿って形成された第2歯車と、前記第2歯車に伝達された回転力に応じて、前記第1歯車と前記第2歯車とを互いに逆回転させる動力伝達体と、を備え、前記第1歯車及び前記第2歯車は、互いに逆回転することにより、該第1歯車の歯部と該第2歯車の歯部とが前記伝達歯車の少なくとも一つの歯部と接触することによって、前記伝達歯車から回転力が伝達されることを特徴とする。
本発明に係る歯車体によれば、車軸に第1歯車及び第2歯車の2つの歯車が取り付けられているので、これら第1歯車の歯部と第2歯車の歯部との間の隙間に伝達歯車の歯部を入り込ませながら、噛み合せることができる。これにより、伝達歯車の歯部は、第1歯車の歯部と第2歯車の歯部との間に挟み込まれながら噛み合う。よって、伝達歯車からの回転力によって、歯車体の全体を軸心回りに回転させることができる。特に、伝達歯車の歯部は第1歯車の歯部と第2歯車の歯部とによって挟み込まれた状態となるので、伝達歯車と歯車体との間で生じるバックラッシュを詰めることが可能である。
ところで、伝達歯車の歯部が入り込んだ際、この歯部は第1歯車の歯部と第2歯車の歯部とによって挟み込まれつつ、第1歯車の歯部と第2歯車の歯部との周方向の隙間を周方向に広げようとするので、第2歯車は全体的には第1歯車と同じ方向に回転しながらも、第1歯車に対して相対的に逆方向に回転する。そのため、動力伝達体は、第2歯車に伝わった回転力を第1歯車に伝達して該第1歯車を歯車体の回転方向に回転させる。これにより、次に噛み合う伝達歯車の歯部を入り込ませる隙間を確実に形成することができる。
従って、常にバックラッシュを詰めた状態を維持しながら、歯車体と伝達歯車とを互いに噛み合せることができる。
これにより、歯車体やこの歯車体に噛み合う別の歯車のいずれかに指針を具備することで、バックラッシュに起因する運針ムラ等を抑制することができる。しかも、押さえばねを利用していた従来のものに比べて、歯車体に与える回転負荷を低減させることができる。従って、歯車体を回転させるための回転トルクが上昇してしまうことを抑制することができ、例えば消費電力化を図ることができる。
更には、回転トルクの上昇を抑制できるので、歯車体と伝達歯車との接触部における摩耗を防止でき、耐久性の向上化を図り易い。
(2)上記本発明に係る歯車体において、前記動力伝達体は、前記第1歯車と前記第2歯車との間において前記軸心回りに環状に形成された環状空間内に配置され、該環状空間内で自転しながら前記軸心回りに公転することが好ましい。
この場合には、第1歯車と第2歯車との間に形成された環状空間内に動力伝達体を配置できるので、内部に隠すことができ、この動力伝達体のための設置スペースを確保する必要がなく、構成の簡略化を図ることができる。また、環状空間内で動力伝達体を遊星運動させるので、この動力伝達体を例えば軸等で固定する必要がない。この点においても、構成の簡略化を図り易い。
なお、この場合、動力伝達体は伝達歯車の歯部が一歯ごとに噛み合うたびに回転するので、自転しながら軸心回りに公転するように環状空間内を移動する。
(3)上記本発明に係る歯車体において、前記第2歯車は、前記第1歯車よりも歯数が多いことが好ましい。
この場合には、第1歯車の歯部の歯数よりも第2歯車の歯部の歯数の方が多いので、両歯車の歯部は周方向に位相がずれた状態となっている。そのため、第1歯車の歯部と第2歯車の歯部との周方向の隙間は、第1歯車における歯部同士の周方向の間隔よりも狭くなっている。従って、上述した作用効果をより効果的に奏効することができる。
(4)上記本発明に係る歯車体において、前記第1歯車に対して前記第2歯車を押し付ける付勢部材を備えていることが好ましい。
この場合には、第1歯車に対して第2歯車を適度に押し付けることができるので、両歯車同士が軸心方向に離間してしまうことを防止できる。従って、作動信頼性を確保でき、バックラッシュをより効果的に詰めることができる。
(5)上記本発明に係る歯車体において、前記第1歯車及び前記第2歯車は、前記環状空間内に露出し、前記軸心回りに環状に配置されると共に前記車軸の径方向に互いに向かい合う内歯をそれぞれ有し、前記動力伝達体は、前記第1歯車の内歯及び前記第2歯車の内歯にそれぞれ噛合する遊星歯車であることが好ましい。
この場合には、動力伝達体を第1歯車及び第2歯車の内歯にそれぞれ噛合する遊星歯車とすることができるので、すべり等が生じ難く、第1歯車と第2歯車とを確実に逆回転可能させることができる。従って、バックラッシュをより効果的に詰めることができる。
(6)上記本発明に係る歯車体において、前記第1歯車と前記第2歯車とのうちの少なくとも一方には、前記遊星歯車のほぞをガイドするガイド溝が前記軸心回りに環状に形成されていることが好ましい。
この場合には、遊星歯車のほぞをガイドするガイド溝が形成されているので、該遊星歯車をがたつかせることなく、環状空間内で自転及び公転をより安定して行わせることができる。
(7)上記本発明に係る歯車体において、前記車軸には、指針が取付けられていることが好ましい。
この場合には、バックラッシュが防止され、運針ムラが抑制された指針付きの歯車体とすることができる。
(8)本発明に係る輪列機構は、上記本発明に係る歯車体と、前記伝達歯車と、を備えていることを特徴とする。
本発明に係る輪列機構によれば、上述した歯車体を具備しているので、該歯車体及び伝達歯車のいずれにおいても、バックラッシュを防止した状態で噛み合せることができ、例えばいずれの歯車に指針が付いたとしても、運針ムラ等を抑制することができる。
(9)本発明に係る時計用ムーブメントは、上記本発明に係る輪列機構と、前記動力源と、を備えていることを特徴とする時計用ムーブメント。
本発明に係る時計用ムーブメントによれば、上述した輪列機構を具備しているので、運針ムラが抑制された高品質な時計用ムーブメントとすることができる。また、例えば、動力源としてロータを有するモータを利用した場合、このモータの低消費電力化を図ることができる。
(10)本発明に係る時計は、上記本発明に係る時計用ムーブメントを備えることを特徴とする。
本発明に係る時計によれば、上述した時計用ムーブメントを具備しているので、運針ムラが抑制された、高品質な時計とすることができる。特に、クロノグラフ機構を有する時計に好適である。
本発明によれば、回転トルクが上昇することを抑えつつ、バックラッシュに起因する運針ムラ等を抑制することができ、低消費電力化及び耐久性の向上による長寿命化を図ることができる。
本発明に係る実施形態を示す図であって、時計の外観図である。 図1に示すムーブメントを表側から見た平面図である。 図2に示すムーブメントの部分断面図である。 図3に示す四番車の縦断面図である。 図4に示す四番車のA−A線に沿った平面図(一部断面図)である。 四番車における第1四番歯車の歯部及び第2四番歯車の歯部と、五番車における五番上かなの歯部と、の噛み合い関係を示す図である。 図6に示す状態から、五番車の回転によって四番車が回転しはじめた状態を示す図である。 図7に示す状態から五番車及び四番車がさらに回転した状態を示す図である。 四番車の変形例を示す図であって、図5に相当する図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、時計の一例としてクォーツ式の腕時計を例に挙げて説明する。
(時計)
一般に、時計の駆動部分を含む機械体を「ムーブメント」と称する。このムーブメントに文字板、針を取り付けて、時計ケースの中に入れて完成品にした状態を時計の「コンプリート」と称する。時計の基板を構成する地板の両側のうち、時計ケースのガラスのある方の側、即ち、文字板のある方の側をムーブメントの「裏側」と称する。また、地板の両側のうち、時計ケースのケース裏蓋のある方の側、即ち、文字板と反対の側をムーブメントの「表側」と称する。
図1に示すように、本実施形態の時計1のコンプリートは、図示しないケース裏蓋、及びガラス2からなる時計ケース3内に、ムーブメント10と、少なくとも時に関する情報を示す目盛り等を有する文字板11と、時を示す時針12、分を示す分針13及び秒を示す秒針14を含む指針と、を備えている。
(時計用ムーブメント、輪列機構)
図2及び図3に示すように、上記ムーブメント10は、該ムーブメント10の基板を構成する地板20を有している。この地板20の裏側には、上記文字板11がガラス2を通じて視認可能に配置されている。地板20の表側には、電池21、時計1の源振を構成する水晶ユニット22や輪列機構23等が配置される。また、地板20の図示しない巻真案内穴に巻真24が回転可能に組み込まれている。
上記水晶ユニット22は、内部に所定の周波数で発振する図示しない水晶振動子を有しており、リード部22aが地板20の表側に形成された回路基板25に接続されている。そして、図示しない電池プラス端子を介して上記電池21のプラス極と回路基板25のプラスパターンとが導通され、図示しない電池マイナス端子を介して上記電池21のマイナス極と回路基板25のマイナスパターンとが導通されている。
また、回路基板25には、集積回路(IC)26が実装されている。この集積回路26は、例えばC−MOS又はPLAで構成されており、水晶振動子の振動に基づいて基準信号を出力する発振部(オシレータ)と、この発振部の出力信号を分周する分周部(デバイダ)と、分周部の出力信号に基づいてステップモータ35を駆動するモータ駆動信号を出力する駆動部(ドライバ)と、を内部に有している。
また、地板20の表側には、磁心に巻いたコイルワイヤを含むコイルブロック30と、このコイルブロック30の磁心の両端部分と接触するように配置されたステータ31と、このステータ31のロータ穴に配置され、ロータ磁石32aが組み込まれたロータ32と、が配置されている。
ロータ32は、地板20及び輪列受29に対して回転可能に支持されている。即ち、ロータ32の上軸部32bが輪列受29の軸受部に軸支され、ロータ32の下軸部32cが地板20の軸受部に軸支されている。
なお、輪列受29及び地板20の軸受部としては、例えば穴石、ほぞ枠、貫通穴や凹部等で構成することが可能である。そして、これら軸受部には、潤滑油や精密機械油(例えば時計油)等が注油されていることが好ましい。
上記したコイルブロック30、ステータ31及びロータ32は、ステップモータ(本願発明に係る動力源の一例)35として機能する。
また、地板20の表側には、上記ロータ32の回転に基づいて回転する五番車(本願発明の伝達歯車の一例)40と、この五番車40の回転に基づいて回転する四番車(本願発明に係る歯車体の一例)41と、この四番車41の回転に基づいて回転する三番車42と、この三番車42の回転に基づいて回転する二番車43と、この二番車43の回転に基づいて回転する日の裏車55と、この日の裏車55の回転に基づいて回転する筒車44と、が配置されている。
なお、上記した各車は、表側の輪列機構(表輪列)23を構成する。
五番車40は、五番歯車40a及び五番上かな40bを有しており、地板20及び輪列受29に対して回転可能に支持されている。即ち、五番車40の上軸部40cが輪列受29の軸受部に軸支され、五番車40の下軸部40dが地板20の軸受部に軸支されている。五番歯車40aは、ロータ32のロータかな32dに噛み合っている。これにより、五番車40はロータ32の回転に伴って回転する。
四番車41については、後に詳細に説明する。
三番車42は、三番歯車42a及び三番下かな42bを有しており、地板20の表側に配置されたリセットレバー50及び輪列受29に対して回転可能に支持されている。即ち、三番車42の上軸部42cが輪列受29の軸受部に軸支され、三番車42の下軸部42dがリセットレバー50に形成された軸受部に軸支されている。三番歯車42aは、四番車41の四番下かな61に噛み合っている。これにより、三番車42は四番車41の回転に伴って回転する。
二番車43は、四番車41の軸心Oと同軸に配置されており、地板20に一体的に形成されている円筒部52に対して回転可能に取り付けられている。この二番車43は、三番車42の三番下かな42bに噛み合う二番歯車43aを有している。これにより、二番車43は、三番車42の回転に伴って回転する。
二番車43は、地板20に一体的に形成されている上記円筒部52の内部に配置されていると共に、円筒部52の上方開口端上に回転可能に載置されている。これにより、二番車43は、安定した回転が可能とされている。
なお、二番車43は1時間に1回転するように構成され、下端部には分針13が取り付けられている。この際、分針13は四番車41に取り付けられる秒針14よりも文字板11側に位置している。
筒車44は、四番車41の軸心Oと同軸に配置されており、円筒部材52に対して回転可能に取付けられて、該円筒部材52よりも裏側に位置している。この筒車44は、日の裏車55等を介して二番車43に噛み合う筒歯車44aを有している。これにより、筒車44は、日の裏車55に基づいて回転する。
なお、この筒車44は12時間に1回転するように構成されていると共に時針12が取付けられている。この際、時針12は分針13よりも文字板11側に位置している。
上記巻真24は、分針13及び時針12を回転させて、時刻表示(時及び分の表示)を修正する時刻合わせに用いられる時計部品であり、その一端部には時計ケース3の側方に位置する竜頭53が取付けられている(図1参照)。
この巻真24は、上記したように地板20に形成された巻真案内穴によって回転可能に支持されていると共に、軸方向に引出操作可能とされている。この際、巻真24は、地板20の表側に配置された、おしどり、かんぬきやかんぬきばね等の図示しない切替装置により、軸方向の位置が決められている。
なお、巻真24は、段階的(例えば2段階)に引出操作可能とされても良いが、本実施形態では1段階の引き出しがなされる場合を説明する。
地板20の表側には、巻真24を引き出した状態で回転させたときに、図示しないつづみ車等を介して回転する日の裏車55が配置されている。そして、この日の裏車55が回転することにより、二番車43及び筒車44が回転するように構成されている。これにより、時刻合わせが可能とされる。
更に、地板20の表側には、上記時刻合わせを行う際に集積回路26の動作をリセットし、なおかつ三番車42と二番車43との噛み合いを外す機能を備えたリセットレバー50が配置されている。
具体的には、巻真24を引き出し操作すると、リセットレバー50が平面的に回転作動し、回路基板25のリセットパターンと導通して集積回路26の動作をリセットする。そして、このリセットレバー50には、三番車42の下軸部42dをガイドするためのガイド穴50aが配置されている。そのため、リセットレバー50の平面的な回転作動に連動して三番車42が傾き、二番歯車43aと三番下かな42bとの噛み合いが外れる。
なお、巻真24を引き出した状態では、三番車42と二番車43の噛み合いが外れた状態にあるため、秒針14の付いた四番車41は回転しない。これにより、巻真24を回すことにより、分針14のついた二番車43、時針12のついた筒車44のみを回し、時刻を修正することが可能となる。
また、四番車41は、五番車40を介してロータ32と噛み合っているが、ロータ磁石32aがその場に留まろうとする力(インデックストルク)を有しているので、回転することがない。
(四番車)
次に、上記四番車41について詳細に説明する。
図3〜図5に示すように、四番車41は、五番車40と三番車42との間に配置された車であり、軸心O回りに回転可能とされた車軸60と、車軸60に形成された四番かな61と、車軸60に固定された第1四番歯車(本願発明に係る第1歯車の一例)62と、車軸60に回転可能に取付けられた第2四番歯車(本願発明に係る第2歯車の一例)63と、これら第1四番歯車62と第2四番歯車63との間に配置された遊星中間車(本願発明に係る動力伝達体、遊星歯車の一例)64と、を備えている。
車軸60は、四番かな61が二番車43の上方開口端上に回転可能に載置された状態で、この二番車43の内部に挿通されている。また、車軸60の上軸部60aは、輪列受29の軸受部に軸支されている。これにより、四番車41は安定した回転が可能とされている。車軸60の下軸部60bは、二番車43よりもガラス2側に突出しており、この突出した部分に秒針14が取り付けられている。四番かな61は、三番車42の三番歯車42aに噛み合っている。
第1四番歯車62は、四番かな61の上側に位置しており、車軸60に対して例えば打ち込み固定によって固定されている。この第1四番歯車62の外周縁には、五番車40の五番上かな40bに噛み合う複数の歯部62aが全周に亘って形成されている。図示の例では、歯部62aの歯数は60歯とされている。
第2四番歯車63は、第1四番歯車62の上側に重なった状態で車軸60に回転可能に取付けられている。この第2四番歯車63は、その外径が第1四番歯車62と同径とされていると共に、その外周縁には、五番車40の五番上かな40bに噛み合う複数の歯部63aが全周に亘って形成されている。このとき、第2四番歯車63の歯部63aは、第1四番歯車62の歯部62aよりも歯数が多くなるように形成されている。図示の例では、歯数が1つ多い61歯とされている。
第2四番歯車63と輪列受29との間には、皿ばね(本願発明に係る付勢部材の一例)65が配置されており、第2四番歯車63を下方に付勢して該第2四番歯車63を第1四番歯車62に対して押し付けている。
また、第1四番歯車62と第2四番歯車63との間には、軸心O回りに環状に延びる環状空間Sが形成されている。そして、この環状空間S内に上記した遊星中間車64が配置されている。この遊星中間車64は、環状空間S内で自転しながら軸心O回りに公転する車であり、第2四番歯車63に伝達された回転力に応じて第1四番歯車62と第2四番歯車63とを互いに逆回転可能に連結している。
この点、詳細に説明する。
第1四番歯車62及び第2四番歯車63は、環状空間S内に露出し、軸心O回りに環状に配置されると共に車軸60の径方向に互いに向かい合う内歯62b、63bをそれぞれ有している。図示の例では、第2四番歯車63の内歯63bが径方向の外方に向かって突出するように形成され、第1四番歯車62の内歯62bが、上記内歯63bよりも径方向の外側に配置されると共に径方向の内方に向かって突出するように形成されている。
そして、遊星中間車64は、これら第1四番歯車62の内歯62b、及び第2四番歯車63の内歯63bに対してそれぞれ噛み合った状態で配置されている。これにより、第1四番歯車62と第2四番歯車63とを互いに逆回転可能に連結している。
また、遊星中間車64には、下方に向けてほぞ64aが突設されており、第1四番歯車62に形成されたガイド溝66内に入り込んでいる。このガイド溝66は、環状空間Sに連通した状態で、軸心O回りに環状に形成された溝であり、自転及び公転する遊星中間車64のほぞ64aをガイドしている。
(時計の作用)
次に、上述のように構成された時計1の作用について説明する。
まず、ムーブメント10において、水晶ユニット22における水晶振動子が所定周波数で発振すると、この水晶振動子の振動に基づいて、集積回路26に内蔵されている発振部が基準信号を出力すると共に、分周部が発振部からの出力信号を分周する。すると、駆動部が分周部の出力信号に基づいて、ステップモータ35を駆動するモータ駆動信号を出力する。コイルブロック30にこのモータ駆動信号が入力されると、ステータ31が磁化してロータ32を回転させる。このとき、ロータ32は、例えば1秒ごとに180度回転しながら、連続的に回転を継続する。
そして、図3に示すように、このロータ32の回転力は五番車40を介して四番車41に伝達され、該四番車41が1分間に1回転する。これにより、秒針14を1分間に1回転させることができる。また、四番車41に伝達された回転力は、三番車42、二番車43及び筒車44に伝達され、これら各車が回転する。このとき、二番車43が1時間に1回転し、筒車44が12時間に1回転する。これにより、分針13を1時間に1回転させ、時針12を12時間に1回転させることができる。
ここで、五番車40から四番車41への回転力の伝達について詳細に説明する。
図3及び図6に示すように、五番車40における五番上かな40bの歯部40b1と、四番車41における第1四番歯車62の歯部62a及び第2四番歯車63の歯部63aとが、噛み合っていることで、五番車40から四番車41へ回転力が伝達される。このとき、第1四番歯車62の歯部62aの歯数よりも、第2四番歯車63の歯部63aの歯数の方が多いので、両歯車62、63の歯部62a、63aは周方向に位相がずれた状態となっている。
なお、以降の説明では、理解を容易にするため、第1四番歯車62の歯部62aと第2四番歯車63の歯部63aとが、周方向に均等にずれているのではなく、図6に示すように、五番上かな40bの歯部40b1が噛み合っている噛み合い位置で歯部62a、63aの位相が一致し、この噛み合い位置とは軸心Oを挟んで径方向の反対側の位置で位相が最大にずれているとして説明する。
ロータ32の回転に基づいて五番上かな40bが例えばCCW方向(反時計方向)に回転すると、図6に示すように、この五番上かな40bの歯部40b1に対して、位相が一致した状態で噛み合っている第1四番歯車62の歯部62a、及び第2四番歯車63の歯部63aに回転力が伝達されるので、送り始めの段階では第1四番歯車62及び第2四番歯車63は共に一体的にCW方向(時計方向)に回転する。これにより、四番車41の全体をCW方向に回転させることができる。
この際、皿ばね65によって、第2四番歯車63は第1四番歯車62に押し付けられているので、両者の間に生じる摩擦力によっても両歯車62、63は一体的に回転する。なお、この段階では、遊星中間車64の自転は行われない。
次いで、回転が進むと、図7に示すように、第1四番歯車62の歯部62aと第2四番歯車63の歯部63aとの位相が徐々にずれてくるので、第1四番歯車62の歯部62aと第2四番歯車63の歯部63bとの周方向の隙間H1は、第1四番歯車62における歯部62a同士の間隔H2よりも狭くなりはじめる。よって、五番上かな40bの歯部40b1が、上記隙間H1に入り込みながら噛み合うこととなる。
次いで、回転がさらに進むと、図8に示すように、第1四番歯車62の歯部62aと第2四番歯車63の歯部63aとの位相がさらにずれるので、上記隙間H1がさらに狭くなる。これにより、五番上かな40bの歯部40b1は、第1四番歯車62の歯部62aと第2四番歯車63の歯部63aとによって挟み込まれた状態となる。従って、五番車40と四番車41との間で生じるバックラッシュを詰めることができる。
ところで、上記隙間H1に五番上かな40bの歯部40b1が入り込む際、五番上かな40bの歯部40b1は第1四番歯車62の歯部62aと第2四番歯車63の歯部63aとによって挟みこまれつつ、上記隙間H1を周方向に広げようとするので、第2四番歯車63は全体的にはCW方向に回転しながらも、第1四番歯車62に対して相対的に逆方向(CCW方向)に回転する(矢印F1方向参照)。
そのため、環状空間S内に配置された遊星中間車64が、第2四番歯車63に伝わった回転力を第1四番歯車62に対して伝達し、該第1四番歯車62をCW方向に回転させる(矢印F2方向参照)。これにより、五番上かな40bの歯部40b1のうち、次に噛み合う歯部40b1を入り込ませる隙間を確実に確保することができる。
従って、常にバックラッシュを詰めた状態を維持しながら、五番車40と四番車41とを互いに噛み合せることができる。なお、遊星中間車64は、五番上かな40bの歯部40b1が一歯ごとに噛み合うたびに回転するので、CW方向に自転しながら(矢印F3方向参照)、軸心O回りをCW方向に公転(矢印F4方向参照)するように環状空間S内を移動する。
以上のことにより、バックラッシュに起因する運針ムラ等を抑制しながら秒針14を進ませることができる。
しかも、押さえばねを利用していた従来のものに比べて、四番車41に与える回転負荷を低減させることができる。従って、四番車41を回転させるための回転トルクが上昇してしまうことを抑制することができ、ステップモータ35の消費電力化を図ることができる。さらには、回転トルクの上昇を抑制できるので、五番上かな40bの歯部40b1と、第1四番歯車62の歯部62a及び第2四番歯車63の歯部63aと、の接触面の摩耗を防止でき耐久性の向上化を図り易い。よって、五番車40及び四番車41の長寿命化を図り易い。
また、皿ばね65を具備しているので、車軸60に固定された第1四番歯車62に対して車軸60に回転可能に取付けられた第2四番歯車63を適度に押し付けることができ、第1四番歯車62と第2四番歯車63とが軸心O方向に離間してしまうことを防止できる。従って、遊星中間車64を環状空間S内に確実に収納させた状態で回転させることができ、その作動信頼性を確保して、バックラッシュを効果的に詰め易い。
しかも、この遊星中間車64は、第1四番歯車62の内歯62b、及び第2四番歯車63の内歯63bにそれぞれ噛み合っているので、すべり等が生じ難く、第1四番歯車62と第2四番歯車63とを確実に逆回転可能に連結させることができる。従って、やはりバックラッシュを効果的に詰め易い。
なお、皿ばね65によって第1四番歯車62と第2四番歯車63との間に摩擦力を発生させることができるので、この摩擦力を利用して五番上かな40bの歯部40b1を第1四番歯車62の歯部62aと第2四番歯車63の歯部63aとによって確実に挟み込むことができる。加えて、遊星中間車64とそれに噛み合う第1四番歯車62及び第2四番歯車63の内歯62b、63bとの歯車伝達効率による負荷も利用して、五番上かな40bの歯部40b1を第1四番歯車62の歯部62aと第2四番歯車63の歯部63aとによって確実に挟み込むことができる。
これらのことからも、バックラッシュを効果的に詰め易い。
なお、皿ばね65は、第1四番歯車62と第2四番歯車63との間に摩擦力を持たせる目的のためであり、その力は従来の運針ムラ抑制のために付加されているばね(秒ばね)のような強い力である必要はない。
更に、第1四番歯車62には、遊星中間車64のほぞ64aをガイドするガイド溝66が形成されているので、遊星中間車64をがたつかせることなく、環状空間S内で自転及び公転をより安定して行わせることが可能である。
以上説明したように、本実施形態の四番車41によれば、バックラッシュが防止された状態で回転可能とされ、運針ムラが抑制された秒針14付きの歯車体とすることができる。また、この四番車41のバックラッシュが防止されるので、当然に二番車43及び筒車44のバックラッシュも防止される。そのため、分針13及び時針12についても運針ムラを抑制することが可能となる。
また、この四番車41を含む輪列機構23を具備するムーブメント10によれば、秒針14だけでなく、分針13及び時針12についても運針ムラが抑制された高品質なムーブメントとすることができる。そして、このムーブメント10を具備する時計1によれば、各針の運針ムラが抑制された高品質な時計とすることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、本発明に係る歯車体を秒針14が取り付けられる四番車41に適用した場合を例に挙げて説明したが、この場合に限定されるものではなく、例えば四番車41に噛み合う三番車42に適用して構わない。この場合であっても、秒針14の運針ムラを抑制することが可能である。
さらには、クォーツ式の時計1ではなく、機械式時計に本発明に係る歯車体を適用しても構わない。この場合、例えば、運針ムラが目立ち易いクロノグラフ秒が取り付けられる歯車に好適に採用できる。
また、上記実施形態では、第1四番歯車62の上側に第2四番歯車63を配置したが、これとは逆に、第2四番歯車63を四番かな61の上側に配置し、その上側に第1四番歯車62を配置しても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏効することができる。なお、この場合には、皿ばね65の位置を例えば第2四番歯車63と四番かな61との間に設け、第2四番歯車63を上方に付勢することで第1四番歯車62に押し付ければ良い。
また、第2四番歯車63を第1四番歯車62に押し付ける付勢部材としては、皿ばね65に限定されるものではなく、例えば板ばねやコイルばね等でも構わない。更には、この付勢部材は必須なものではなく、具備しなくても良い。
また、上記実施形態では、第1四番歯車62の歯部62aの歯数よりも、第2四番歯車63の歯部63aの歯数の方を多くした場合を例に挙げて説明したが、両四番歯車62、63の歯数が同数であっても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏効することができる。また、第1四番歯車62の歯部62aの歯数よりも、第2四番歯車63の歯部63aの歯数の方を少なくしてもよく、この場合であっても、同様の作用効果を奏効することができる。
但し、第1四番歯車62の歯部62aの歯数よりも、第2四番歯車63の歯部63aの歯数の方を多くした方が、両四番歯車62、63の歯部62a、63aを周方向に位相をずらすことができるので、より好ましい。
また、第1四番歯車62の歯部62aの歯数よりも、第2四番歯車63の歯部63aの歯数の方を多くする場合には、その歯数の差は一歯に限定されるものではなく、二歯以上多くても構わない。
この場合、第1四番歯車62の歯部62aと第2四番歯車63の歯部63aとで形成される周方向の隙間に、五番上かな40bの歯部40b1が入り込める程度に、歯数を多く設計すれば良い。
また、上記実施形態では、本発明に係る動力伝達体を遊星中間車64としたが、歯車に限定されるものではなく、例えばゴム等からなる回転円板等であっても良い。この場合には、第1四番歯車62及び第2四番歯車63の内歯62b、63bを、回転円板の外周面に接する周面に変更すれば良い。
また、上記実施形態では、本発明に係る動力伝達体としての遊星中間車64は、環状空間S内で自転しながら前記軸心O回りに公転するように構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、動力伝達体として、所定の軸に回動可能に軸通された歯車を適用してもよい。なお、この軸は、環状空間S内の所定の位置に設けるようにしてもよい。
この場合、上記図8に示す状態において、隙間H1に五番上かな40bの歯部40b1が入り込む際に、第2四番歯車63が、第1四番歯車62に対して相対的に逆方向(CCW方向)に回転した場合に(矢印F1方向参照)、環状空間S内に配置された歯車は、第2四番歯車63に伝わった回転力を第1四番歯車62に対して伝達し、該第1四番歯車62をCW方向に回転させる(矢印F2方向参照)ようになる。
さらにこの場合(遊星中間車64を所定の軸に回動可能に軸通した場合)、第2四番歯車63の内歯63bと第2四番歯車63の歯部63a(内歯63bに対して外側の歯車)を分離して別体とし、例えば、一の回転軸(例えば、図8の軸心O)を基準に相対的に回転可能とする。そして、第2四番歯車63の内歯63bと第2四番歯車63の歯部63aとを、例えば皿バネ等の弾性体により相対的に離間するように付勢してもよい。
これにより、例えば、遊星中間車64と、第2四番歯車63の内歯63b及び、第2四番歯車63の歯部63aの隙間(クリアランス)が狭くなり、遊星中間車64と、第2四番歯車63の内歯63b、及び第2四番歯車63の歯部63a相互間で作用力が生じる結果、これらの歯車の動作が制限される可能性が生じた場合であっても、第2四番歯車63の内歯63b、又は第2四番歯車63の歯部63aの何れか又は双方がスリップ(例えば、回転軸を基準に相対的に回転)するため、かかる動作の制限を回避することが可能である。
これによっても、五番上かな40bの歯部40b1のうち、次に噛み合う歯部40b1を入り込ませる隙間を確実に確保することができる。
また、遊星中間車64から下方側にほぞ64aを突設させ、このほぞ64aを第1四番歯車62に形成されたガイド溝66でガイドしたが、この場合に限定されず、例えば遊星中間車64から上方側にほぞ64aを突設させ、第2四番歯車63にほぞ64aをガイドするガイド溝66を形成しても構わない。更には、遊星中間車64から上方側及び下方側にほぞ64aを突設させ、第1四番歯車62及び第2四番歯車63の両方にほぞ64aをガイドするガイド溝66をそれぞれ形成しても構わない。
更に、遊星中間車64を環状空間S内に1つだけ配置した構成としたが、2つ以上配置しても良い。例えば、図9に示すように、軸心O回りに均等に3つ配置しても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏効することができる。
O…軸心
S…環状空間
1…時計
10…ムーブメント(時計用ムーブメント)
23…輪列機構
14…秒針(指針)
35…ステップモータ(動力源)
40…五番車(伝達歯車)
40b1…五番車の歯部(伝達歯車の歯部)
41…四番車(歯車体)
60…車軸
62…第1四番歯車(第1歯車)
62a…第1四番歯車の歯部
62b…第1四番歯車の内歯
63…第2四番歯車(第2歯車)
63a…第2四番歯車の歯部
63b…第2四番歯車の内歯
64…遊星中間車(動力伝達体、遊星歯車)
65…皿ばね(付勢部材)
64a…遊星中間車のほぞ
66…ガイド溝

Claims (10)

  1. 伝達歯車によって動力源からの回転力が伝達される歯車体であって、
    軸心回りに回転可能とされた車軸と、
    前記車軸に固定され、前記伝達歯車と噛み合う歯部が外周縁に沿って形成された第1歯車と、
    前記車軸に回転可能に取付けられ、前記伝達歯車と噛み合う歯部が外周縁に沿って形成された第2歯車と、
    前記第2歯車に伝達された回転力に応じて、前記第1歯車と前記第2歯車とを互いに逆回転させる動力伝達体と、を備え、
    前記第1歯車及び前記第2歯車は、互いに逆回転することにより、該第1歯車の歯部と該第2歯車の歯部とが前記伝達歯車の少なくとも一つの歯部と接触することによって、前記伝達歯車から回転力が伝達されることを特徴とする歯車体。
  2. 請求項1に記載の歯車体において、
    前記動力伝達体は、前記第1歯車と前記第2歯車との間において前記軸心回りに環状に形成された環状空間内に配置され、該環状空間内で自転しながら前記軸心回りに公転することを特徴とする歯車体。
  3. 請求項1又は2に記載の歯車体において、
    前記第2歯車は、前記第1歯車よりも歯数が多いことを特徴とする歯車体。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の歯車体において、
    前記第1歯車に対して前記第2歯車を押し付ける付勢部材を備えていることを特徴とする歯車体。
  5. 請求項2から4のいずれか1項に記載の歯車体において、
    前記第1歯車及び前記第2歯車は、前記環状空間内に露出し、前記軸心回りに環状に配置されると共に前記車軸の径方向に互いに向かい合う内歯をそれぞれ有し、
    前記動力伝達体は、前記第1歯車の内歯及び前記第2歯車の内歯にそれぞれ噛合する遊星歯車であることを特徴とする歯車体。
  6. 請求項5に記載の歯車体において、
    前記第1歯車と前記第2歯車とのうちの少なくとも一方には、前記遊星歯車のほぞをガイドするガイド溝が前記軸心回りに環状に形成されていることを特徴とする歯車体。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の歯車体において、
    前記車軸には、指針が取付けられていることを特徴とする歯車体。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の歯車体と、
    前記伝達歯車と、を備えていることを特徴とする輪列機構。
  9. 請求項8に記載の輪列機構と、
    前記動力源と、を備えていることを特徴とする時計用ムーブメント。
  10. 請求項9に記載の時計用ムーブメントを備えることを特徴とする時計。
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