JP2014005918A - シェル形ころ軸受、およびシェル形ころ軸受の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸受構成部材の精度を向上し、安価に製造することができるシェル形ころ軸受を提供する。
【解決手段】シェル形針状ころ軸受は、熱処理を行っていない環状のシェル形外輪部材(31)の内径側に、熱処理を行っておらずポケット(35)を形成した保持器部材(34)を配置させ、保持器部材(34)を内径側に配置させたシェル形外輪部材(31)に両外輪鍔部(32a、32b)を形成し、シェル形外輪部材(31)および保持器部材(34)に熱処理を行い、熱処理を行った針状ころをポケット(35)の内径側から組み込んで製造される。
【選択図】図5

Description

この発明は、シェル形ころ軸受、およびシェル形ころ軸受の製造方法に関するものである。
自動車のトランスミッション等には、衝撃や高荷重に耐えることができ、線接触で荷重を受けるシェル形針状ころ軸受が用いられる場合がある。シェル形針状ころ軸受は、軸方向両端部において内径側に延びる両鍔部を有するシェル形外輪と、複数の針状ころと、複数の針状ころを保持する保持器とから構成される。ここで、このような構成のシェル形針状ころ軸受を製造する際のシェル形針状ころ軸受の製造方法が、特許第3073937号(特許文献1)に開示されている。
特許第3073937号
従来におけるシェル形針状ころ軸受の製造方法について、簡単に説明する。図12および図13は、従来におけるシェル形針状ころ軸受の製造方法における工程の一部を示す断面図であり、シェル形外輪および保持器の断面図である。
図12を参照して、一方側の外輪鍔部102が形成され、熱処理、具体的には全体に焼入れが行われたシェル形外輪部材101を準備する。このシェル形外輪部材101においては、外輪鍔部を形成していない他方側の端部105には、保持器104を組み入れてからの折り曲げを可能にするため、焼鈍しが行われている。このようなシェル形外輪部材101の内方側に、針状ころ103をポケットに収容させた保持器104を組み入れる。この場合、まだ外輪鍔部を形成していない他方側から図12中の矢印Xで示す方向に保持器104を組み入れる。なお、保持器104および針状ころ103には、既に熱処理が行われている。次に図13を参照して、保持器104を組み入れた後に、焼鈍しを行った端部105を図13中の矢印Xで示すように内径側に折り曲げて、他方側の外輪鍔部を形成する。従来においては、このようにしてシェル形針状ころ軸受106を製造していた。
しかし、このような製造方法によると、シェル形外輪全体の熱処理を行った後に、焼鈍しを行った軸方向の端部を折り曲げて他方側の外輪鍔部を形成しているため、一方側の外輪鍔部と他方側の外輪鍔部の熱処理履歴が異なることになる。そうすると、両方の外輪鍔部間での硬度の不均一が生じ、この点が問題となることがあった。具体的には、焼鈍しを行った側の外輪鍔部の硬度が低く、硬度面において不十分であった。また、この熱処理後の軸方向の端部の折り曲げに起因して、シェル形外輪の外径面の真円度が低いものとなっていた。シェル形外輪については、ハウジング(図示せず)に設けられた係合穴(図示せず)に圧入等されて用いられるため、シェル形外輪の外径面の真円度については、より高い方が望ましいものである。
ここで、特許文献1によると、一方の端縁部のみを半径方向内方に折り曲げて鍔としたシェル形外輪を未焼入れの状態で組立ての際の所定の形状に成形した後、焼入れ・焼戻し済または未焼入れの針状ころを組込み、しかる後前記シェル形外輪の他方の端縁部を半径方向内方に折り曲げて鍔とすることによって軸受を組立て、引き続き組立てた該軸受に対して浸炭窒化処理し、更に焼入れ・焼戻しを行うこととしている。このような特許文献1によると、シェル形外輪および保持器の熱処理を共に行うため、工程数の減少が見込まれ、簡易な製造工程で製造することができる。
しかし、針状ころに予め熱処理を行っていた場合、針状ころに対して2回の熱処理を行うことになってしまう。このような状況は、針状ころの熱処理変形を招くおそれもあり、好ましくない。特に、軸受サイズが大きくなったり、幅広品となる場合、針状ころの2度に亘る熱処理における熱処理変形の影響が大きくなる傾向がある。
この発明の目的は、軸受構成部材の精度を向上し、安価に製造することができるシェル形ころ軸受を提供することである。
この発明の他の目的は、軸受構成部材の精度を向上し、安価な製造を可能とするシェル形ころ軸受の製造方法を提供することである。
この発明に係るシェル形ころ軸受は、軸方向の両端縁を内径側に折り曲げて形成される両外輪鍔部を有するシェル形外輪と、シェル形外輪の内径面を転走する複数のころと、一対の環状部および複数のころを収容するポケットを形成するように一対の環状部を連結する複数の柱部を含み、ころを保持する保持器とを備えるシェル形ころ軸受である。ここで、シェル形ころ軸受は、熱処理を行っていない環状のシェル形外輪部材の内径側に、熱処理を行っておらずポケットを形成した保持器部材を配置させ、保持器部材を内径側に配置させたシェル形外輪部材に両外輪鍔部を形成し、シェル形外輪部材および保持器部材に熱処理を行い、熱処理を行ったころをポケットの内径側から組み込んで製造される。
このような構成のシェル形ころ軸受は、共に熱処理を行っていないシェル形外輪部材および保持器部材に熱処理を行い、その後ころをポケットに収容させて製造されているため、ころに対して二度に亘って熱処理を行うことはない。したがって、二度の熱処理によるころの熱処理変形を招くことはない。また、シェル形外輪部材の内径側に保持器部材を配置させ、両外輪鍔部を形成した後にシェル形外輪部材および保持器部材に対して熱処理を行っているため、熱処理後に外輪鍔部を形成する必要はなく、焼鈍し等の工程が不要であり、工程数の低減を図ることができる。さらに、一方の外輪鍔部の硬度が低くなることはなく、かつ、焼鈍しを行った後の外輪鍔部の形成に伴う外輪の外径面の真円度の低下を防止することができる。したがって、このようなシェル形ころ軸受は、軸受構成部材の精度を向上し、安価に製造することができる。なお、ここで、シェル形外輪部材とは、熱処理を行っておらず、少なくとも一方側の外輪鍔部が形成されておらず、後に両外輪鍔部の形成および熱処理を行ってシェル形外輪を構成する環状の部材を意味する。また、保持器部材とは、後の熱処理により保持器を構成する部材を意味するものである。
また、ポケットを形成する柱部の側壁面には、ポケットに収容されたころの内径側への脱落を防止するころ止め部が設けられており、ころ止め部が設けられた部分のポケットの周方向の間隔は、ころの径よりも0.05〜0.4mm小さくなるよう構成してもよい。
また、保持器は、外径案内であるよう構成してもよい。
また、保持器の回転軸線と平行であって回転軸線を含む平面で切断した断面において、柱部は、保持器の回転軸線に沿って一対の環状部からそれぞれ内方側へ延びる一対の延出部と、一対の延出部のそれぞれの内方側の端部から連なって保持器の回転軸線に対して傾斜して延びる一対の傾斜部と、一対の傾斜部の内方側の端部同士を連結するように、保持器の回転軸線に沿って延びる連結部とを含むよう構成してもよい。
また、保持器は、一対の環状部の軸方向の両端部からそれぞれ内径側に延びる保持器内径側鍔部を含むよう構成してもよい。
また、保持器は、一対の環状部の軸方向の両端部からそれぞれ外径側に延びる保持器外径側鍔部を含むよう構成してもよい。
この発明の他の局面においては、シェル形ころ軸受の製造方法は、軸方向の両端縁を内径側に折り曲げて形成される両外輪鍔部を有するシェル形外輪と、シェル形外輪の内径面を転走する複数のころと、一対の環状部および複数のころを収容するポケットを形成するように一対の環状部を連結する複数の柱部を含み、ころを保持する保持器とを備えるシェル形ころ軸受の製造方法である。ここで、シェル形ころ軸受の製造方法は、熱処理を行っていない環状のシェル形外輪部材の内径側に、熱処理を行っておらずポケットを形成した保持器部材を配置させる工程と、保持器部材を内径側に配置させたシェル形外輪部材に両外輪鍔部を形成する工程と、シェル形外輪部材および保持器部材に熱処理を行う工程と、熱処理を行ったころをポケットの内径側から組み込む工程とを含む。
このようなシェル形ころ軸受の製造方法は、軸受構成部材の精度を向上し、安価な製造が可能となる。
このような構成のシェル形ころ軸受およびシェル形ころ軸受の製造方法は、共に熱処理を行っていないシェル形外輪部材および保持器部材に熱処理を行い、その後ころをポケットに収容させて製造されているため、ころに対して二度に亘って熱処理を行うことはない。したがって、二度の熱処理によるころの熱処理変形を招くことはない。また、シェル形外輪部材の内径側に保持器部材を配置させ、両外輪鍔部を形成した後にシェル形外輪部材および保持器部材に対して熱処理を行っているため、熱処理後に外輪鍔部を形成する必要はなく、焼鈍し等の工程が不要であり、工程数の低減を図ることができる。さらに、一方の外輪鍔部の硬度が低くなることはなく、かつ、焼鈍しを行った後の外輪鍔部の形成に伴う外輪の外径面の真円度の低下を防止することができる。したがって、このようなシェル形ころ軸受およびシェル形ころ軸受の製造方法は、軸受構成部材の精度を向上し、安価に製造することができる。
この発明の一実施形態に係るシェル形針状ころ軸受の一部を示す断面図である。 図1に示すシェル形針状ころ軸受の一部を拡大して示す拡大断面図である。 この発明の一実施形態に係るシェル形針状ころ軸受の製造方法における代表的な工程を示すフローチャートである。 この発明の一実施形態に係るシェル形針状ころ軸受を製造する際のシェル形外輪部材および保持器部材の一部を示す断面図であり、保持器部材をシェル形外輪部材の内径側に配置させた状態を示す。 この発明の一実施形態に係るシェル形針状ころ軸受を製造する際のシェル形外輪部材および保持器部材の一部を示す断面図であり、シェル形外輪部材の両外輪鍔部を形成した状態を示す。 この発明の一実施形態に係るシェル形針状ころ軸受を製造する際のシェル形外輪部材および保持器部材の一部を示す断面図であり、針状ころをポケットにかち込む状態を示す。 この発明の他の実施形態に係るシェル形針状ころ軸受の一部を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るシェル形針状ころ軸受の一部を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るシェル形針状ころ軸受の一部を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るシェル形針状ころ軸受の一部を示す断面図である。 図10に示すシェル形針状ころ軸受の一部を拡大して示す拡大断面図である。 従来におけるシェル形針状ころ軸受を製造する際のシェル形外輪部材および保持器部材の一部を示す断面図であり、保持器部材をシェル形外輪部材の内径側に配置させる状態を示す。 従来におけるシェル形針状ころ軸受を製造する際のシェル形外輪部材および保持器部材の一部を示す断面図であり、シェル形外輪部材の両外輪鍔部を形成する状態を示す。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施形態に係るシェル形針状ころ軸受の一部を示す断面図である。図2は、図1に示すシェル形針状ころ軸受の一部を拡大して示す拡大断面図である。図2は、図1に示すシェル形針状ころ軸受に備えられる保持器および針状ころを、図1に示すII−II断面で切断して拡大した図に相当する。なお、図1は、シェル形針状ころ軸受に備えられる保持器の回転軸線に沿う平面であって、保持器の回転軸線を含む平面で切断した断面に相当する。図1においては、紙面上側が後述する柱部を含む平面で切断した断面に相当し、紙面下側が後述するポケットを含む平面で切断した断面に相当する。図1において、保持器の回転軸線17を、一点鎖線で示している。図2において、針状ころのピッチ円の直径であるころPCD(Pitch Circle Diameter)18を二点鎖線で示している。なお、上記した図12および図13に示す断面は、図1に示す断面に相当する。
図1および図2を参照して、この発明の一実施形態に係るシェル形針状ころ軸受11は、シェル形外輪12と、複数の針状ころ15と、複数の針状ころを保持する保持器21とを備える。シェル形針状ころ軸受11は、例えば、自動車のトランスミッション等に用いられる。
シェル形外輪12は、軸方向の両端縁を内径側に折り曲げて形成される両外輪鍔部13a、13bを有する。他方側の外輪鍔部13bの肉厚は、一方側の外輪鍔部13aの肉厚よりもやや薄く構成されており、折り曲げやすくなっている。双方の外輪鍔部13a、13bは、内径側に真直ぐに延びる形状である。すなわち、外輪鍔部13a、13bは、シェル形外輪12の軸方向の両端縁を軸方向、この場合、保持器21の回転軸線17の方向に垂直な方向に折り曲げられた形状である。それぞれの外輪鍔部13a、13bは、円環状に連なった形状である。
シェル形外輪12の内径面14は、針状ころ15が転動する転走面となる。すなわち、針状ころ15の転動面16は、シェル形外輪12の内径面14と接するように構成されている。シェル形外輪12の外径面19は、ハウジング(図示せず)の係合穴(図示せず)への圧入等の観点から、軸方向に真直ぐな形状である。すなわち、シェル形外輪12の外径面19は、周方向には円筒状であって、軸方向には凹凸を有せず、保持器21の回転軸線17の方向に真直ぐに延びる形状である。なお、シェル形外輪12の外径面19については、例えば、ハウジングの係合穴への適切な圧入や、圧入時における内径面14への影響を考慮すると、シェル形外輪12の外径面19の真円度については、高いこと、すなわち、より真円に近いことが求められる。
複数の針状ころ15を保持する保持器21は、一対の環状部22a、22b、および複数の針状ころ15を収容するポケット23を形成するように一対の環状部22a、22bを連結する複数の柱部24a、24bを含む。一方側の環状部22aは、一方側の外輪鍔部13a側に位置し、他方側の環状部22bは、他方側の外輪鍔部13b側に位置する。
柱部24aは、図1に示す断面、すなわち、保持器21の回転軸線17と平行であって回転軸線17を含む平面で切断した断面において、保持器21の回転軸線17に沿って一対の環状部22a、22bからそれぞれ内方側へ延びる一対の延出部25a、25bと、一対の延出部25a、25bのそれぞれの内方側の端部から連なって保持器21の回転軸線17に対して傾斜して延びる一対の傾斜部26a、26bと、一対の傾斜部26a、26bの内方側の端部同士を連結するように、保持器21の回転軸線17に沿って延びる連結部27とを含む。すなわち、保持器21の形状は、いわゆる断面V字形状である。
また、保持器21は、溶接保持器である。すなわち、保持器21は、帯鋼を所定の長さに切断し、円筒状に折り曲げて、端部同士を溶接により繋げた保持器である。
保持器21のうち、ポケット23を形成する隣り合う柱部24a、24bの側壁面28a、28bには、ポケット23に収容された針状ころ15の内径側への脱落を防止するころ止め部29a、29bが設けられている。ここで、保持器21は、上記した形状、具体的には、柱部24aが、一対の延出部25a、25bと、一対の傾斜部26a、26bと、連結部27とを含む構成である。そして、柱部24aは、内径側に凹ませた形状となっている連結部27の内径側部分において縮径しているため、連結部27の内径側部分がころ止め部29a、29bとなる。
ここで、ころ止め部29a、29bが設けられた部分のポケット23の周方向の間隔Lは、針状ころ15の径Lよりもやや小さくなるよう構成されている。具体的には、ころ止め部29a、29bが設けられた部分のポケット23の周方向の間隔Lは、針状ころ15の径Lよりも0.05〜0.4mm小さくなるよう構成されている。なお、針状ころ15の転動軸心30は、ころPCD18を通る。
次に、この発明の一実施形態に係るシェル形針状ころ軸受11の製造方法について説明する。図3は、この発明の一実施形態に係るシェル形針状ころ軸受11の製造方法における代表的な工程を示すフローチャートである。図4は、シェル形外輪部材および保持器部材の一部を示す断面図であり、保持器部材をシェル形外輪部材の内径側に配置させた状態を示す。図5は、シェル形外輪部材および保持器部材の一部を示す断面図であり、シェル形外輪部材の両外輪鍔部を形成した状態を示す。図6は、シェル形外輪部材および保持器部材の一部を示す断面図であり、針状ころをポケットにかち込む状態を示す。図4、図5、および図6は、図1に示す断面に相当する。
まず、図1〜図4を参照して、一方側の外輪鍔部32aのみが形成されたシェル形外輪部材31を準備する。この場合、例えば、鋼板の深絞り成形等を行って、一方側の外輪鍔部32aのみが形成されたシェル形外輪部材31を形成することにしてもよいし、円筒状の部材の一方側の端部を内径側に折り曲げて一方側の外輪鍔部32aを形成することにしてもよい。ここで、他方側の端部33については、後に折り曲げやすいように、肉厚を薄く形成している。この段階で、シェル形外輪部材31に焼入れ等の熱処理は行われていない。
そして、シェル形外輪部材31の内径側に、熱処理が行われておらず、ポケット35が形成された保持器部材34を配置させる(図3(A))。この場合、外輪鍔部32aが形成されていない側、すなわち、折り曲げ前の他方側の端部33側から保持器部材34を挿入するようにして配置させる。具体的には、シェル形外輪部材31の軸方向の外方側から、図4中の矢印Aで示す方向に向かって保持器部材34を挿入させる。この場合、シェル形外輪部材31において、外輪鍔部が形成されていないため、スムースに保持器部材34をシェル形外輪部材31の内径側に配置させることができる。
次に、併せて図5を参照して、保持器部材34を内径側に配置させたシェル形外輪部材31の他方側の端部33を内径側に折り曲げて、他方側の外輪鍔部32bを形成する(図3(B))。具体的には、シェル形外輪部材31の他方側の端部33を図4中の矢印Aで示す方向に折り曲げて、他方側の外輪鍔部32bを形成する。この結果、シェル形外輪部材31の軸方向の両側には、両外輪鍔部32a、32bが形成されることになる。
次に、内径側に保持器部材34を配置させたシェル形外輪部材31に対し、熱処理を行う。すなわち、シェル形外輪部材31および保持器部材34共に熱処理を行う(図3(C))。この場合、具体的には、焼入れを行う。また、焼鈍しは行わない。なお、一方側の外輪鍔部32aと他方側の外輪鍔部32bとの肉厚が異なり、他方側の外輪鍔部32bの肉厚の方が、一方側の外輪鍔部32aの肉厚よりも薄いものとなっているが、双方共に同条件で焼入れを行っている状態であり、双方の外輪鍔部32a、32bの硬度の面においては、均一なものである。このようにして、軸受構成部材としてのシェル形外輪12および保持器21を完成させる。
次に、併せて図6を参照して、別途熱処理を行って完成品とした針状ころ15を保持器21に設けられたポケット23の数だけ準備する。そして、熱処理を行った保持器21に対し、ポケット23の内径側から針状ころ15を組み込む。この場合、針状ころ15を内径側、すなわち、図6中の矢印Aで示す方向からかち込むようにしてポケット23内に収容させる(図3(D))。このようにして、全てのポケット23に対し、順次針状ころ15を組み込んで、この発明の一実施形態に係るシェル形針状ころ軸受11を製造する。
このような構成のシェル形ころ軸受11およびシェル形ころ軸受11の製造方法は、共に熱処理を行っていないシェル形外輪部材31および保持器部材34に熱処理を行い、その後針状ころ15をポケット23に収容させて製造されているため、針状ころ15に対して二度に亘って熱処理を行うことはない。したがって、二度の熱処理による針状ころ15の熱処理変形を招くことはない。また、シェル形外輪部材31の内径側に保持器部材34を配置させ、両外輪鍔部32a、32bを形成した後にシェル形外輪部材31および保持器部材34に対して熱処理を行っているため、熱処理後に外輪鍔部32a、32bを形成する必要はなく、焼鈍し等の工程が不要であり、工程数の低減を図ることができる。さらに、一方の外輪鍔部の硬度が低くなることはなく、かつ、焼鈍しを行った後の外輪鍔部の形成に伴うシェル形外輪12の外径面19の真円度の低下を防止することができる。したがって、このようなシェル形ころ軸受11およびシェル形ころ軸受11の製造方法は、軸受構成部材の精度、具体的には、シェル形外輪12の外径面19の真円度や針状ころ15の外形形状の寸法精度を向上し、安価に製造することができる。
この場合、ころ止め部29a、29bが設けられた部分のポケット23の周方向の間隔Lは、針状ころ15の径Lよりも0.05〜0.4mm小さくなるよう構成されているため、針状ころ15のポケット23内へのかち込みを適切に行うことができる。すなわち、保持器21の柱部24a等の弾性変形を利用して、針状ころ15の転動面16の表面損傷等を生じさせずに針状ころ15をポケット23内に収容させることができる。なお、この場合、外径側にはシェル形外輪12の内径面14が位置しているため、外径側に針状ころ15が脱落することはない。
また、この場合、保持器21として、溶接保持器を採用しているため、隣り合う柱部24a、24bの側壁面28a、28bからポケット23側にそれぞれ突出する形状の内径側のころ止め部29a、29bを改めて形成する必要はないため、より工程の簡略化を図ることができる。
また、この場合、保持器21の形状が、断面V字形状であるため、シェル形針状ころ軸受11としての通油性を高くすることができる。
なお、シェル形針状ころ軸受に備えられる保持器については、外径案内としてもよい。図7は、この場合におけるシェル形針状ころ軸受の一部を示す断面図である。図7は、図1で示す断面に相当するが、紙面上下側の双方において、柱部を含む平面で切断した断面に相当する。
図7を参照して、この発明の他の実施形態に係るシェル形針状ころ軸受36の基本的な構成は、図1に示すシェル形針状ころ軸受11と同様である。シェル形針状ころ軸受36は、軸方向の両端縁を内径側に折り曲げて形成される両外輪鍔部38a、38bを有するシェル形外輪37と、シェル形外輪37の内径面39を転走する複数の針状ころ40と、一対の環状部41a、41bおよび複数の針状ころ40を収容するポケット42を形成するように一対の環状部41a、41bを連結する複数の柱部43を含み、針状ころ40を保持する保持器44とを備える。柱部43は、保持器44の回転軸線45に沿って一対の環状部41a、41bからそれぞれ内方側へ延びる一対の延出部46a、46bと、一対の延出部46a、46bのそれぞれの内方側の端部から連なって保持器44の回転軸線45に対して傾斜して延びる一対の傾斜部47a、47bと、一対の傾斜部47a、47bの内方側の端部同士を連結するように、保持器44の回転軸線45に沿って延びる連結部48とを含む。
ここで、保持器44は、外径案内である。具体的には、保持器44のうち、一対の環状部41a、41bのそれぞれの外径面49a、49b、および一対の延出部46a、46bのそれぞれの外径面50a、50bが、軸受稼働時において、シェル形外輪37の内径面39に当接する構成である。
また、シェル形針状ころ軸受36は、上記した図1に示すシェル形針状ころ軸受11と同様に、熱処理を行っていない環状のシェル形外輪部材の内径側に、熱処理を行っておらずポケットを形成した保持器部材を配置させ、保持器部材を内径側に配置させたシェル形外輪部材に両外輪鍔部を形成し、シェル形外輪部材および保持器部材に熱処理を行い、熱処理を行った針状ころをポケットの内径側から組み込んで製造される。
こうすることにより、上記した図1に示すシェル形針状ころ軸受11における効果に加え、シェル形外輪37の剛性が高いため、具体的には、両外輪鍔部38a、38bにおいて、硬度を均一にして高く形成されているため、保持器44にかかる荷重が大きくなる偏心回転を行う場合であっても、十分に対応することができる。
なお、上記の実施の形態においては、保持器の形状は、いわゆる断面V字形状となるように構成したが、これに限らず、保持器の形状は、いわゆる断面M字形状となるように構成してもよい。
図8は、この場合におけるシェル形針状ころ軸受の一部を示す断面図である。図8は、図1、および図7で示す断面に相当する。図8を参照して、この発明のさらに他の実施形態に係るシェル形針状ころ軸受51の基本的な構成は、図1に示すシェル形針状ころ軸受11と同様である。シェル形針状ころ軸受51は、軸方向の両端縁を内径側に折り曲げて形成される両外輪鍔部53a、53bを有するシェル形外輪52と、シェル形外輪52の内径面54を転走する複数の針状ころ55と、一対の環状部56a、56bおよび複数の針状ころ55を収容するポケット57を形成するように一対の環状部56a、56bを連結する複数の柱部58を含み、針状ころ55を保持する保持器59とを備える。柱部58は、保持器59の回転軸線60に沿って一対の環状部56a、56bからそれぞれ内方側へ延びる一対の延出部61a、61bと、一対の延出部61a、61bのそれぞれの内方側の端部から連なって保持器59の回転軸線60に対して傾斜して延びる一対の傾斜部62a、62bと、一対の傾斜部62a、62bの内方側の端部同士を連結するように、保持器59の回転軸線60に沿って延びる連結部63とを含む。
ここで、保持器44は、断面M字形状である。具体的には、保持器44には、一対の環状部56a、56bの軸方向の外方側の端部64a、64b、すなわち、一対の延出部61a、61bが設けられていない側の端部64a、64bから、内径側にそれぞれ延びる一対の保持器内径鍔部65a、65bが設けられている。保持器内径鍔部65a、65bはそれぞれ内径側に真直ぐに延びる形状である。すなわち、保持器内径鍔部65a、65bは、シェル形外輪52の軸方向の両端縁を軸方向、この場合、保持器59の回転軸線60の方向に垂直な方向に折り曲げられた形状である。それぞれの保持器内径鍔部65a、65bは、円環状に連なった形状である。
また、シェル形針状ころ軸受51は、上記した図1に示すシェル形針状ころ軸受11と同様に、熱処理を行っていない環状のシェル形外輪部材の内径側に、熱処理を行っておらずポケットを形成した保持器部材を配置させ、保持器部材を内径側に配置させたシェル形外輪部材に両外輪鍔部を形成し、シェル形外輪部材および保持器部材に熱処理を行い、熱処理を行った針状ころをポケットの内径側から組み込んで製造される。
このように構成することにより、保持器44のうち、柱部58を除く部分、すなわち、一対の環状部56a、56bを含む円周方向に円環状に連なる部分の剛性を高くすることができる。したがって、さらにシェル形針状ころ軸受51としての剛性を高くすることができる。
さらに、保持器の形状については、上記した形状に限られず、いわゆる断面UV字形状となるように構成してもよい。
図9は、この場合におけるシェル形針状ころ軸受の一部を示す断面図である。図9は、図1、図7、および図8で示す断面に相当する。図9を参照して、この発明のさらに他の実施形態に係るシェル形針状ころ軸受66の基本的な構成については、図1に示すシェル形針状ころ軸受11と同様である。シェル形針状ころ軸受66は、軸方向の両端縁を内径側に折り曲げて形成される両外輪鍔部68a、68bを有するシェル形外輪67と、シェル形外輪67の内径面69を転走する複数の針状ころ70と、一対の環状部71a、71bおよび複数の針状ころ70を収容するポケット72を形成するように一対の環状部71a、71bを連結する複数の柱部73を含み、針状ころ70を保持する保持器74とを備える。柱部73は、保持器74の回転軸線75に沿って一対の環状部71a、71bからそれぞれ内方側へ延びる一対の延出部76a、76bと、一対の延出部76a、76bのそれぞれの内方側の端部から連なって保持器74の回転軸線75に対して傾斜して延びる一対の傾斜部77a、77bと、一対の傾斜部77a、77bの内方側の端部同士を連結するように、保持器74の回転軸線75に沿って延びる連結部78とを含む。なお、図9中の長さ寸法Lで示す針状ころ70の径は、図1中における長さLで示す針状ころ15の径よりも大きい。
ここで、保持器74は、断面UV字形状である。具体的には、保持器74には、一対の環状部71a、71bの軸方向の外方側の端部79a、79b、すなわち、一対の延出部76a、76bが設けられていない側の端部79a、79bから、内径側にそれぞれ延びる一対の保持器外径鍔部80a、80bが設けられている。保持器外径鍔部80a、80bはそれぞれ外径側に真直ぐに延びる形状である。すなわち、保持器外径鍔部80a、80bは、シェル形外輪67の軸方向の両端縁を軸方向、この場合、保持器74の回転軸線75の方向に垂直な方向に折り曲げられた形状である。それぞれの保持器外径鍔部80a、80bは、円環状に連なった形状である。
また、シェル形針状ころ軸受66は、上記した図1に示すシェル形針状ころ軸受11と同様に、熱処理を行っていない環状のシェル形外輪部材の内径側に、熱処理を行っておらずポケットを形成した保持器部材を配置させ、保持器部材を内径側に配置させたシェル形外輪部材に両外輪鍔部を形成し、シェル形外輪部材および保持器部材に熱処理を行い、熱処理を行った針状ころをポケットの内径側から組み込んで製造される。
このように構成することにより、保持器の径方向の長さ寸法を長く確保して、いわゆる径の太い針状ころであっても、対応することができる。また、外輪鍔部の径方向の長さが短くとも、保持器外径鍔部と外輪鍔部との当接等により、保持器の軸方向の移動を規制することができる。さらに、通油性についても向上することができる。
また、上記の実施の形態としては、保持器として溶接保持器を採用することにしたが、これに限らず、溶接保持器以外のタイプの保持器を採用することにしてもよい。
図10は、この場合におけるシェル形針状ころ軸受の一部を示す断面図である。図10は、図1、図7、および図8で示す断面の一部を拡大した場合、具体的には、柱部を含む平面で切断した場合の拡大図に相当する。図11は、図1に示すシェル形針状ころ軸受の一部を拡大して示す拡大断面図である。図11は、図10に示すシェル形針状ころ軸受に備えられる保持器および針状ころを、図10に示すXI−XI断面で切断して拡大した図に相当する。なお、図10および図11において、シェル形外輪の図示を省略している。また、図11において、ころPCD90を二点鎖線で示している。
図10および図11を参照して、この発明のさらに他の実施形態に係るシェル形針状ころ軸受81の基本的な構成については、図1に示すシェル形針状ころ軸受11と同様である。シェル形針状ころ軸受81は、軸方向の両端縁を内径側に折り曲げて形成される両外輪鍔部を有するシェル形外輪と、シェル形外輪の内径面を転走する複数の針状ころ82と、一対の環状部83a、83bおよび複数の針状ころ82を収容するポケット84を形成するように一対の環状部83a、83bを連結する複数の柱部85a、85bを含み、針状ころ82を保持する保持器86とを備える。柱部85aは、保持器86の回転軸線(図示せず)に沿って一対の環状部83a、83bからそれぞれ内方側へ延びる一対の延出部87a、87bと、一対の延出部87a、87bのそれぞれの内方側の端部から連なって保持器86の回転軸線に対して傾斜して延びる一対の傾斜部88a、88bと、一対の傾斜部88a、88bの内方側の端部同士を連結するように、保持器86の回転軸線に沿って延びる連結部89aとを含む。また、保持器86は、断面M字形状である。すなわち、保持器86には、一対の環状部83a、83bの軸方向の外方側の端部91a、91b、すなわち、一対の延出部87a、87bが設けられていない側の端部91a、91bから、内径側にそれぞれ延びる一対の保持器内径鍔部92a、92bが設けられている。なお、針状ころ82の転動軸心93は、ころPCD90を通る。
ここで、保持器86のうち、ポケット84を形成する隣り合う柱部85a、85bの側壁面94a、94bには、ポケット84に収容された針状ころ82の内径側への脱落を防止するころ止め部95a、95bが設けられている。具体的には、柱部85a、85bの双方の連結部89a、89bを、ポケット84側にせり出した形状としている。そして、それぞれの連結部89a、89bの側壁面94a、94bにおける外径側の端部が、ころ止め部95a、95bとなる。ころ止め部95a、95bが設けられた部分のポケット84の周方向の間隔Lは、針状ころ82の径Lよりもやや小さくなるよう構成されている。具体的には、ころ止め部95a、95bが設けられた部分のポケット84の周方向の間隔Lは、針状ころ82の径Lよりも0.05〜0.4mm小さくなるよう構成されている。
また、シェル形針状ころ軸受81は、上記した図1に示すシェル形針状ころ軸受11と同様に、熱処理を行っていない環状のシェル形外輪部材の内径側に、熱処理を行っておらずポケットを形成した保持器部材を配置させ、保持器部材を内径側に配置させたシェル形外輪部材に両外輪鍔部を形成し、シェル形外輪部材および保持器部材に熱処理を行い、熱処理を行った針状ころをポケットの内径側から組み込んで製造される。
このように構成することにしてもよい。すなわち、帯鋼を円筒状に折り曲げた際の縮径部分を内径側のころ止め部とせず、柱部のうち、最も内径側に位置する連結部をポケット側に突出させる構成としてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、ポケットの双方側に位置する柱部において、ころ止め部を設けることとしたが、これに限らず、ポケットの一方側に位置する柱部において、ころ止め部を設ける構成としてもよい。また、柱部の側壁面のうち、その一部をポケット側に突出させてころ止め部を形成することにしてもよい。
なお、上記の実施の形態において、保持器の形状として、断面V字形状、断面M字形状、断面UV形状のものを示したが、保持器の形状としては、これらの形状に限られず、他の形状のものも採用される。すなわち、例えば、柱部が保持器の回転軸線の方向に真直ぐに延びる形状であってもよいし、柱部を構成する各部のうち、連結部が最も外径側に位置する構成としてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、シェル形針状ころ軸受として、針状ころを用いることとしたが、これに限らず、円筒ころや棒状ころ等、他のころを採用しても構わない。
また、上記の実施の形態においては、予め一方側の外輪鍔部を形成したシェル形外輪部材の内径側に保持器部材を配置させ、保持器部材を配置させた後に他方側の端部を折り曲げて両方の外輪鍔部を形成することとしたが、これに限らず、円筒状のシェル形外輪部材を準備し、保持器部材を内径側に配置させた後、両方の端部を折り曲げて、両方の外輪鍔部を形成することにしてもよい。
なお、上記の実施の形態において、保持器を外径案内とする場合について説明したが、必要に応じて、保持器の案内形式を内径案内としてもよいし、転動体案内としてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明に係るシェル形ころ軸受、およびシェル形ころ軸受の製造方法は、高精度および低コストが要求される場合に、有効に利用される。
11,36,51,66,81 シェル形針状ころ軸受、12,37,52,67 シェル形外輪、13a,13b,32a,32b,38a,38b,53a,53b,68a,68b 外輪鍔部、14,39,54,69 内径面、15,40,55,70,82 針状ころ、16 転動面、17,45,60,75 回転軸線、18,90 ころPCD、19,49a,49b,50a,50b 外径面、21,44,59,74,86 保持器、22a,22b,41a,41b,56a,56b,71a,71b,83a,83b 環状部、23,35,42,57,72,84 ポケット、24a,24b,43,58,73,85a,85b 柱部、25a,25b,46a,46b,61a,61b,76a,76b,87a,87b 延出部、26a,26b,47a,47b,62a,62b,77a,77b,88a,88b 傾斜部、27,48,63,78,89a,89b 連結部、28a,28b,94a,94b 側壁面、29a,29b,95a,95b ころ止め部、30,93 転動軸心、31 シェル形外輪部材、33,64a,64b,79a,79b,91a,91b 端部、34 保持器部材、65a,65b,92a,92b 保持器内径鍔部、80a,80b 保持器外径鍔部。

Claims (7)

  1. 軸方向の両端縁を内径側に折り曲げて形成される両外輪鍔部を有するシェル形外輪と、前記シェル形外輪の内径面を転走する複数のころと、一対の環状部および複数の前記ころを収容するポケットを形成するように一対の前記環状部を連結する複数の柱部を含み、前記ころを保持する保持器とを備えるシェル形ころ軸受であって、
    熱処理を行っていない環状のシェル形外輪部材の内径側に、熱処理を行っておらず前記ポケットを形成した保持器部材を配置させ、
    前記保持器部材を内径側に配置させた前記シェル形外輪部材に前記両外輪鍔部を形成し、
    前記シェル形外輪部材および前記保持器部材に熱処理を行い、
    熱処理を行ったころを前記ポケットの内径側から組み込んで製造される、シェル形ころ軸受。
  2. 前記ポケットを形成する前記柱部の側壁面には、ポケットに収容された前記ころの内径側への脱落を防止するころ止め部が設けられており、
    前記ころ止め部が設けられた部分の前記ポケットの周方向の間隔は、前記ころの径よりも0.05〜0.4mm小さい、請求項1に記載のシェル形ころ軸受。
  3. 前記保持器は、外径案内である、請求項1または2に記載のシェル形ころ軸受。
  4. 前記保持器の回転軸線と平行であって前記回転軸線を含む平面で切断した断面において、前記柱部は、前記保持器の回転軸線に沿って一対の前記環状部からそれぞれ内方側へ延びる一対の延出部と、一対の前記延出部のそれぞれの内方側の端部から連なって前記保持器の回転軸線に対して傾斜して延びる一対の傾斜部と、一対の前記傾斜部の内方側の端部同士を連結するように、前記保持器の回転軸線に沿って延びる連結部とを含む、請求項1〜3のいずれかに記載のシェル形ころ軸受。
  5. 前記保持器は、一対の前記環状部の軸方向の両端部からそれぞれ内径側に延びる保持器内径側鍔部を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のシェル形ころ軸受。
  6. 前記保持器は、一対の前記環状部の軸方向の両端部からそれぞれ外径側に延びる保持器外径側鍔部を含む、請求項1〜5のいずれかに記載のシェル形ころ軸受。
  7. 軸方向の両端縁を内径側に折り曲げて形成される両外輪鍔部を有するシェル形外輪と、前記シェル形外輪の内径面を転走する複数のころと、一対の環状部および複数の前記ころを収容するポケットを形成するように一対の前記環状部を連結する複数の柱部を含み、前記ころを保持する保持器とを備えるシェル形ころ軸受の製造方法であって、
    熱処理を行っていない環状のシェル形外輪部材の内径側に、熱処理を行っておらず前記ポケットを形成した保持器部材を配置させる工程と、
    前記保持器部材を内径側に配置させた前記シェル形外輪部材に前記両外輪鍔部を形成する工程と、
    前記シェル形外輪部材および前記保持器部材に熱処理を行う工程と、
    熱処理を行ったころを前記ポケットの内径側から組み込む工程とを含む、シェル形ころ軸受の製造方法。
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