JP2014004921A - 特殊リム用タイヤ及びタイヤホイール組立体 - Google Patents

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Abstract

【課題】リム組み性を改善すると共に、耐久性を向上することを可能にした特殊リム用タイヤ及びタイヤホイール組立体を提供する。
【解決手段】各ビード部3a,3bに底面31とトウ側の内側面32とヒール側の外側面33とを設けた構造を有すると共に、少なくとも一方のビード部3bを両側から挟み込む固定装置18を備えた特殊リム11に装着されるタイヤTにおいて、少なくとも一方のビード部4bについて、底面31の内径dとリム径Dとの差から算出される圧縮部分34の高さHを1.0mm〜3.0mmに設定し、底面31と内側面32との間にタイヤ子午線断面での曲率半径Ratが3.0mm〜7.0mmとなる湾曲面又はタイヤ子午線断面でのタイヤ軸方向に対する傾斜角度αtが20°〜40°となる傾斜面からなるトウ側面取り部35を設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、特殊リムに装着されるタイヤ及び該タイヤと特殊リムとを含むホイールとの組立体に関し、更に詳しくは、リム組み性を改善すると共に、耐久性を向上することを可能にした特殊リム用タイヤ及びタイヤホイール組立体に関する。
オフロードレース用タイヤは、一般的な空気入りタイヤと同様のビード部形状を備えている。つまり、一般的な空気入りタイヤは、ビード部のトウ側部分が突出した形状を有し、ヒール側部分が湾曲した形状を有している(例えば、特許文献1〜2参照)。
一方、オフロードレースでは、途中でタイヤがパンクしても次のサービスポイントまで走行可能にするために、タイヤがパンクしてもビード部がリムから外れないようにタイヤのビード部を両側から挟み込む固定装置を備えた特殊リムが使用されている。このような特殊リムに対してタイヤを組み付ける場合、その固定装置に対してビード部をトウ側から組み付けることが必要である。
しかしながら、ビード部のトウ側部分が突出した形状を有するタイヤを特殊リムに組み付ける場合、そのトウ側部分がリムに引っ掛かるためリム組み作業が極めて困難であり、場合によっては、トウ側部分が折損してしまうことがある。更に、ビード部の形状が挟み込みタイプの固定装置の形状と整合しないためビード部とリムとの接触面積が減少し、その結果として、ビード部のヒール側に配置されたリムクッション部分が磨滅したり、ビード部廻りにセパレーション故障を発生し易くなるという不都合もある。
特開2007−39015号公報 特開2011−235783号公報
本発明の目的は、リム組み性を改善すると共に、耐久性を向上することを可能にした特殊リム用タイヤ及びタイヤホイール組立体を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の特殊リム用タイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、これら一対のビード部間に少なくとも1層のカーカス層を装架し、前記トレッド部におけるカーカス層の外周側に複数層のベルト層を配置し、各ビード部に底面と該底面よりもトウ側に位置する内側面と前記底面よりもヒール側に位置する外側面とを設けた構造を有すると共に、少なくとも一方のビード部を両側から挟み込む固定装置を備えた特殊リムに装着されるタイヤにおいて、
前記少なくとも一方のビード部について、前記底面の内径とリム径との差から算出される圧縮部分の高さHを1.0mm〜3.0mmに設定し、前記底面と前記内側面との間にタイヤ子午線断面での曲率半径Ratが3.0mm〜7.0mmとなる湾曲面又はタイヤ子午線断面でのタイヤ軸方向に対する傾斜角度αtが20°〜40°となる傾斜面からなるトウ側面取り部を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明のタイヤホイール組立体は、上記特殊リム用タイヤと、少なくとも一方のビード部を両側から挟み込む固定装置を備えた特殊リムを含むホイールとから構成されることを特徴とするものである。
本発明では、特殊リムの固定装置に挟み込まれる少なくとも一方のビード部について、底面の内径とリム径との差から算出される圧縮部分の高さHを1.0mm〜3.0mmに設定してタイヤの嵌合性を高める一方で、底面と内側面との間にタイヤ子午線断面での曲率半径Ratが3.0mm〜7.0mmとなる湾曲面又はタイヤ子午線断面でのタイヤ軸方向に対する傾斜角度αtが20°〜40°となる傾斜面からなるトウ側面取り部を設けることにより、特殊リムの固定装置に対してタイヤのビード部をトウ側から組み付ける際に該ビード部がリムに引っ掛かり難くなるため、リム組み性を改善することができる。しかも、従来のタイヤのようにビード部のトウ側部分が突出していないため、ビード部を固定装置に挟み込んだ状態においてビード部とリムとの接触面積を十分に確保することができる。そのため、ビード部のヒール側部分における磨滅やビード部廻りでのセパレーション故障を防止し、タイヤの耐久性を向上することができる。
上記少なくとも一方のビード部について、底面と外側面との間にタイヤ子午線断面での曲率半径Rahが3.0mm〜7.0mmとなる湾曲面又はタイヤ子午線断面でのタイヤ軸方向に対する傾斜角度αhが20°〜40°となる傾斜面からなるヒール側面取り部を設けることが好ましい。このようにビード部にヒール側面取り部を設けることにより、ビード部を固定装置で挟み込む際の作業性が良くなるためリム組み性の改善効果を高めることができ、更には耐久性の改善効果を高めることができる。
実用的な好ましい構造として、トウ側面取り部及びヒール側面取り部がいずれも湾曲面から構成された構造を挙げられる。この場合、曲率半径Rat及び曲率半径RahがRat≧Rahの関係を満足することが好ましい。これにより、リム組み作業が容易になる一方で、ビード部のヒール側部分の故障を低減することができる。
実用的な他の好ましい構造として、トウ側面取り部及びヒール側面取り部がいずれも傾斜面から構成された構造が挙げられる。この場合、トウ側面取り部と内側面との間にタイヤ子午線断面での曲率半径Rbtが7.0mm以下となる湾曲面からなるトウ側補助面取り部を設け、ヒール側面取り部と外側面との間にタイヤ子午線断面での曲率半径Rbhが7.0mm以下となる湾曲面からなるヒール側補助面取り部を設けることが好ましい。このようなトウ側補助面取り部及びヒール側補助面取り部を設けることにより、リム組み性及び耐久性を更に改善することができる。特に、曲率半径Rbt及び曲率半径RbhがRbt≧Rbhの関係を満足することが好ましい。これにより、リム組み性が容易になる一方で、ビード部のヒール側部分の故障を低減することができる。
更に、カーカス層を2層もしくはそれ以上とし、これらカーカス層のうち少なくとも2層の補強コードを層間で互いに交差するように配置することが好ましい。このようなカーカス構造は剛性が高く未舗装路走行時や競技において有効である。
本発明の空気入りタイヤ及びタイヤホイール組立体は、その用途が限定されるものではないが、未舗装路走行用や競技用として好適である。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤをリムに組み付けた状態を示す子午線断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤをリムに組み付けた状態を示す側面図である。 図1の空気入りタイヤのビード部をリムと共に示す断面図である。 本発明における空気入りタイヤのビード部の一例を示す断面図である。 図4のビード部の輪郭を示す図である。 本発明における空気入りタイヤのビード部の変形例を示す断面図である。 図6のビード部の輪郭を示す図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1〜図5は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤをリムに組み付けた状態を示すものである。
図1〜図3に示すように、本実施形態の空気入りタイヤTは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2a,2bと、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3a,3bとを備えている。
一対のビード部3a,3b間には3層のカーカス層4が装架されている。これらカーカス層4はタイヤ径方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、その補強コードが層間で互いに交差するように配置されている。カーカス層4において、補強コードのタイヤ径方向に対する傾斜角度は例えば2°〜20°の範囲に設定されている。これらカーカス層4は各ビード部3a,3bに配置されたビードコア5a,5bの廻りにタイヤ内側から外側に巻き上げられている。カーカス層4の補強コードとしては、有機繊維コードが好ましく使用される。ビードコア5a,5bの外周上には断面三角形状のゴム組成物からなるビードフィラー6a,6bがそれぞれ配置されている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層7が埋設されている。これらベルト層7はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層7の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。
ベルト層7の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層を配置しても良い。ベルトカバー層は少なくとも1本の補強コードを引き揃えてゴム被覆してなるストリップ材をタイヤ周方向に連続的に巻回したジョイントレス構造とすることが望ましい。また、ベルトカバー層はベルト層7の幅方向の全域を覆うように配置しても良く、或いは、ベルト層7の幅方向外側のエッジ部のみを覆うように配置しても良い。ベルトカバー層の補強コードとしては、ナイロンやアラミド等の有機繊維コードが好ましく使用される。
なお、上述したタイヤ内部構造は空気入りタイヤTにおける代表的な例を示すものであるが、これに限定されるものではない。また、トレッド部1にはトラクションや排水を担持するための複数本の溝が適宜形成される。
上述の空気入りタイヤTが組み付けられるホイールWは、図1〜図3に示すように、空気入りタイヤTのビード部3a,3bを支持するリム11(特殊リム)と該リム11から車軸側に向かって延在するディスク(又はスポーク)12とを備えている。また、リム11には径方向内側に窪んだウェル13が形成されている。
リム11の車両内側の端部にはリムフランジ14aと該リムフランジ14aよりもリム11の幅方向内側に位置するビードシート15aが設けられており、空気入りタイヤTのビード部3aがビードシート15a上に搭載されるようになっている。
一方、リム11の車両外側の端部にはリムフランジ14bと該リムフランジ14bよりもリム11の幅方向外側に位置するビードシート15bが設けられており、空気入りタイヤTのビード部3bがビードシート15b上に搭載されるようになっている。更に、リム11の車両外側の端面にはリムフランジ14bに沿って延在するリング16が配置され、そのリング16が複数のボルト17によりリム11に対して固定されるようになっている。そのため、リング16をリム11に対して固定したとき、空気入りタイヤTのビード部3bはリムフランジ14b及びリング16により両側から挟み込まれた状態になる。つまり、リムフランジ14b及びリング16が固定装置18を構成する。
なお、固定装置18を構成するリムフランジ14b及びリング16はいずれも鉄等の金属から構成すると良い。これにより、タイヤがパンク状態で走行する際にビード部3bを強靱に固定し、ビード部3bの外れを効果的に防止することができる。
上記空気入りタイヤTにおいて、図4及び図5に示すように、ビード部3bは、底面31と、底面31よりもトウ側(タイヤ幅方向内側)に位置する内側面32と、底面31よりもヒール側(タイヤ幅方向外側)に位置する外側面33とを備えている。ビード部3bとは反対側のビード部3aも同様に底面、内側面及び外側面を備えているが、ここでは説明を省略する。
リム11の固定装置18に挟み込まれるビード部3bについて、底面31の内径dとリム径Dとの差から算出される圧縮部分34の高さHは1.0mm〜3.0mmの範囲に設定されている。圧縮部分34とは径差に基づく圧縮代であり、その高さHはH=(D−d)/2から算出される。また、底面31と内側面32との間には、タイヤ子午線断面での曲率半径Ratが3.0mm〜7.0mmとなる湾曲面からなるトウ側面取り部35が形成されている。更に、底面31と外側面33との間には、タイヤ子午線断面での曲率半径Rahが3.0mm〜7.0mmとなる湾曲面からなるヒール側面取り部36が形成されている。
上記空気入りタイヤTでは、リム11の固定装置18に挟み込まれるビード部3bについて、底面31の内径dとリム径Dとの差から算出される圧縮部分34の高さHを1.0mm〜3.0mmに設定してタイヤTの嵌合性を高める一方で、底面31と内側面32との間にタイヤ子午線断面での曲率半径Ratが3.0mm〜7.0mmとなる湾曲面からなるトウ側面取り部35を設けているので、リム11の固定装置18に対してタイヤTのビード部3bをトウ側から組み付ける際に該ビード部3bがリム11に引っ掛かり難くなるため、リム組み性を改善することができる。しかも、底面31と外側面33との間にタイヤ子午線断面での曲率半径Rahが3.0mm〜7.0mmとなる湾曲面からなるヒール側面取り部36を設けることにより、リム11に対してリング16を取り付けてビード部3bを固定装置18で挟み込む際の作業性が良くなるため、リム組み性の改善効果を更に高めることができる。
また、リム11の固定装置18に挟み込まれるビード部3bに湾曲面からなるトウ側面取り部35及びヒール側面取り部36を設けているので、ビード部3bの形状が固定装置18の形状と整合し、ビード部3bを固定装置18に挟み込んだ状態においてビード部3bとリム11との接触面積を十分に確保することができる。そのため、ビード部3bのヒール側部分における磨滅やビード部3b廻りでのセパレーション故障を防止し、タイヤの耐久性を向上することができる。
ここで、圧縮部分34の高さHは1.0mm〜3.0mmの範囲、より好ましくは、1.5mm〜2.5mmの範囲に設定されるが、この高さHが小さ過ぎるとビード部3bが動き易くなるため耐久性の改善効果が低下し、逆に大き過ぎるとリム組み性の改善効果が低下する。
トウ側面取り部35の曲率半径Ratは3.0mm〜7.0mmの範囲、より好ましくは、4.0mm〜6.0mmの範囲に設定されるが、この曲率半径Ratが小さ過ぎるとリム組み性の改善効果が低下し、逆に大き過ぎるとビード部3bが動き易くなるため耐久性の改善効果が低下する。
同様に、ヒール側面取り部36の曲率半径Rahは3.0mm〜7.0mm、より好ましくは、4.0mm〜6.0mmの範囲に設定されるが、この曲率半径Rahが小さ過ぎるとリム組み性の改善効果が低下し、逆に大き過ぎるとビード部3bが動き易くなるため耐久性の改善効果が低下する。
特に、曲率半径Rat及び曲率半径RahはRat≧Rahの関係を満足することが好ましい。これにより、ビード部3bをビードシート15bに嵌め込む際の作業が容易になり、リム組み性が改善される一方で、ビード部3bのヒール側部分の故障を低減することができる。
図6及び図7は本発明における空気入りタイヤのビード部の変形例を示すものである。図6及び図7において図1〜5と同一物には同一符号を付してその部分の詳細な説明は省略する。
空気入りタイヤTにおいて、図6及び図7に示すように、リム11の固定装置18に挟み込まれるビード部3bについて、前述の実施形態と同様に、底面31の内径dとリム径Dとの差から算出される圧縮部分34の高さHは1.0mm〜3.0mmの範囲に設定されている。また、底面31と内側面32との間には、タイヤ子午線断面でのタイヤ軸方向に対する傾斜角度αtが20°〜40°となる傾斜面からなるトウ側面取り部35が形成されている。更に、底面31と外側面33との間には、タイヤ子午線断面でのタイヤ軸方向に対する傾斜角度αhが20°〜40°となる傾斜面からなるヒール側面取り部36が形成されている。
上記空気入りタイヤTでは、リム11の固定装置18に挟み込まれるビード部3bについて、底面31の内径dとリム径Dとの差から算出される圧縮部分34の高さHを1.0mm〜3.0mmに設定してタイヤTの嵌合性を高める一方で、底面31と内側面32との間にタイヤ子午線断面でのタイヤ軸方向に対する傾斜角度αtが20°〜40°となる傾斜面からなるトウ側面取り部35を設けているので、リム11の固定装置18に対してタイヤTのビード部3bをトウ側から組み付ける際に該ビード部3bがリム11に引っ掛かり難くなるため、リム組み性を改善することができる。しかも、底面31と外側面33との間にタイヤ子午線断面でのタイヤ軸方向に対する傾斜角度αhが20°〜40°となる傾斜面からなるヒール側面取り部36を設けることにより、リム11に対してリング16を取り付けてビード部3bを固定装置18で挟み込む際の作業性が良くなるため、リム組み性の改善効果を更に高めることができる。
また、リム11の固定装置18に挟み込まれるビード部3bに傾斜面からなるトウ側面取り部35及びヒール側面取り部36を設けているので、ビード部3bの形状が固定装置18の形状と整合し、ビード部3bを固定装置18に挟み込んだ状態においてビード部3bとリム11との接触面積を十分に確保することができる。そのため、ビード部3bのヒール側部分における磨滅やビード部3b廻りでのセパレーション故障を防止し、タイヤの耐久性を向上することができる。
ここで、圧縮部分34の高さHは1.0mm〜3.0mmの範囲、より好ましくは、1.5mm〜2.5mmの範囲に設定されるが、この高さHが小さ過ぎるとビード部3bが動き易くなるため耐久性の改善効果が低下し、逆に大き過ぎるとリム組み性の改善効果が低下する。
トウ側面取り部35の傾斜角度αtは20°〜40°の範囲、より好ましくは、25°〜35°の範囲に設定されるが、この傾斜角度αtが小さ過ぎるとリム組み性の改善効果が低下し、逆に大き過ぎるとビード部3bが動き易くなるため耐久性の改善効果が低下する。
同様に、ヒール側面取り部36の傾斜角度αhは20°〜40°の範囲、より好ましくは、25°〜35°の範囲に設定されるが、この傾斜角度αhが小さ過ぎるとリム組み性の改善効果が低下し、逆に大き過ぎるとビード部3bが動き易くなるため耐久性の改善効果が低下する。
上述のようにビード部3bに傾斜面からなるトウ側面取り部35及びヒール側面取り部36を設ける場合、図6及び図7に示すように、トウ側面取り部35と内側面32との間には、タイヤ子午線断面での曲率半径Rbtが7.0mm以下となる湾曲面からなるトウ側補助面取り部37を設け、ヒール側面取り部36と外側面33との間には、タイヤ子午線断面での曲率半径Rbhが7.0mm以下となる湾曲面からなるヒール側補助面取り部38を設けると良い。このようなトウ側補助面取り部37及びヒール側補助面取り部38を設けることにより、リム組み性及び耐久性を更に改善することができる。
トウ側補助面取り部37の曲率半径Rbtは7.0mm以下、より好ましくは、3.0mm〜7.0mmの範囲、更に好ましくは、4.0mm〜6.0mmの範囲に設定されるが、この曲率半径Rbtが小さ過ぎるとリム組み性の改善効果が低下し、逆に大き過ぎるとビード部3bが動き易くなるため耐久性の改善効果が低下する。
同様に、ヒール側補助面取り部38の曲率半径Rbhは7.0mm以下、より好ましくは、3.0mm〜7.0mmの範囲、更に好ましくは、4.0mm〜6.0mmの範囲に設定されるが、この曲率半径Rbhが小さ過ぎるとリム組み性の改善効果が低下し、逆に大き過ぎるとビード部3bが動き易くなるため耐久性の改善効果が低下する。
特に、曲率半径Rbt及び曲率半径RbhはRbt≧Rbhの関係を満足することが好ましい。これにより、ビード部3bをビードシート15bに嵌め込む際の作業が容易になり、リム組み性が改善される一方で、ビード部3bのヒール側部分の故障を低減することができる。
上述した実施形態では、トウ側面取り部35及びヒール側面取り部36がいずれも湾曲面から構成された構造(図4)やトウ側面取り部35及びヒール側面取り部36がいずれも傾斜面から構成された構造(図6)について説明したが、本発明では、トウ側面取り部35が湾曲面から構成される一方でヒール側面取り部36が傾斜面から構成された構造やトウ側面取り部35が傾斜面から構成される一方でヒール側面取り部36が湾曲面から構成された構造を採用することも可能である。
また、上述した実施形態では、リム11の車両外側の端部に固定装置18を設置し、その固定装置18によりビード部3bを挟み込む一方で、ビード部3bとは反対側のビード部3aを非固定状態でリム11に嵌合させた非対称構造を有する空気入りタイヤT及びホイールWについて説明したが、本発明では、リムの両端部にそれぞれ固定装置を設置し、これら固定装置により両側のビード部をそれぞれ挟み込むようにした構造を採用することも可能である。但し、リムの両端部にそれぞれ固定装置を設置すると重量増加が著しくなるため、上述した実施形態のような非対称構造を採用することが望ましい。
更に、上述した実施形態の空気入りタイヤでは、カーカス層を3層構造とし、これらカーカス層を補強コードが層間で互いに交差するように配置したものであるが、このようなカーカス構造は剛性が高く未舗装路走行時やレース等の競技において有効である。但し、本発明は上述のようなバイアス構造を有する空気入りタイヤのみならず、カーカス層を単層構造とし、そのカーカス層を補強コードがタイヤ径方向に延長するように配置したラジアル構造を有する空気入りタイヤに適用することも可能である。いずれにしても、上記空気入りタイヤ及びその空気入りタイヤと特殊リムを備えたホイールとからなるタイヤホイール組立体は、未舗装路走行用及び競技用として好適である。
タイヤサイズ35×12.50R17で、一対のビード部間に3層のカーカス層を装架し、トレッド部におけるカーカス層の外周側に2層のベルト層を配置し、該ベルト層の外周側に2層のベルトカバー層を配置した構造を有すると共に、一方のビード部を両側から挟み込む固定装置を備えた特殊リムに装着される空気入りタイヤにおいて、図4及び図5に示すように、特殊リムの固定装置で挟み込まれるビード部に湾曲面からなるトウ側面取り部及びヒール側面取り部を設け、底面の内径とリム径との差から算出される圧縮部分の高さH、トウ側面取り部の曲率半径Rat、ヒール側面取り部の曲率半径Rahを表1のように設定した実施例1〜5及び比較例1〜4のタイヤを製作した。
比較のため、両側のビード部において、トウ側部分を突出させてタイヤ子午線断面において鋭角の角部を形成すると共に、ヒール側部分を滑らかに湾曲させたこと以外は上記タイヤと同様の構造を有する従来例1のタイヤを用意した。
また、各試験タイヤにおいて、カーカス層としては66ナイロン繊維コード(1400dtex/2)を55本/mmの打ち込み密度で配列したものを使用し、ベルト層としてはスチールコード(2+2×0.25mm)を40本/mmの打ち込み密度で配列したものを使用し、ベルトカバー層としては66ナイロン繊維コード(940dtex/2)を50本/mmの打ち込み密度で配列したものを使用した。2層のベルトカバー層はいずれもベルト層の全域を覆うもの(フルカバー)とした。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、外部損傷、内部故障、リム組み性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
外部損傷:
各試験タイヤをリムサイズ17×11JJであって特殊リム(図1)を備えたホイールに組み付けてオフロード走行専用の競技用ピックアップトラック(後輪駆動車)に装着し、空気圧180kPaの条件にて、オフロード(未舗装路)のテストコース及びテスト用に占有した山岳コース(岩や鋭利な石が散在する山岳路)において、テストドライバーが160kmの距離を走行した。走行後、特殊リムの固定装置に挟み込まれたビード部における外部損傷の発生状況を目視にて調べた。評価結果は、外部損傷が全くない場合を「1」にて示し、軽微な磨滅が認められる場合を「2」にて示し、軽度の磨滅が認められる場合を「3」にて示し、中度の磨滅が認められる場合を「4」にて示し、重度の磨滅が認められる場合を「5」にて示した。また、評価はビード部のトウ、ベース(底面)、ヒール(外側面)についてそれぞれ行った。
内部故障:
上記外部損傷を調べた後でタイヤを切断し、特殊リムの固定装置に挟み込まれたビード部における内部故障(セパレーション)の発生状況を目視にて調べた。評価結果は、内部故障が全くない場合を「1」にて示し、軽微な故障が認められる場合を「2」にて示し、軽度の故障が認められる場合を「3」にて示し、中度の故障が認められる場合を「4」にて示し、重度の故障が認められる場合を「5」にて示した。
リム組み性:
各試験タイヤをリムサイズ17×11JJであって特殊リム(図1)を備えたホイールに組み付ける作業を行い、特殊リムの固定装置側のビードシートにビード部をトウ側から嵌め込む際のリム組み性(トウ側)と、固定装置のリングをビード部のヒール側から取り付ける際のリム組み性(ヒール側)を評価した。評価結果は、全く問題なく作業が行われた場合を「A」にて示し、嵌め合わせがきつい場合を「B1」にて示し、嵌め合わせが緩い場合を「B2」にて示した。
Figure 2014004921
表1から判るように、実施例1〜5のタイヤは、従来例1との対比において、外部損傷及び内部故障が極めて少ないものであり、かつリム組み性も良好であった。一方、比較例1〜4のタイヤは、圧縮部分の高さH又はトウ側面取り部の曲率半径Ratが所定の範囲から外れているため、ビード部の外部損傷及び内部故障を低減する効果が不十分であるか、或いは、リム組み性の改善効果が不十分であった。
次に、タイヤサイズ35×12.50R17で、一対のビード部間に3層のカーカス層を装架し、トレッド部におけるカーカス層の外周側に2層のベルト層を配置し、該ベルト層の外周側に2層のベルトカバー層を配置した構造を有すると共に、一方のビード部を両側から挟み込む固定装置を備えた特殊リムに装着される空気入りタイヤにおいて、図6及び図7に示すように、特殊リムの固定装置で挟み込まれるビード部に傾斜面からなるトウ側面取り部及びヒール側面取り部を設け、更に該ビード部に湾曲面からなるトウ側補助面取り部及びヒール側補助面取り部を設け、底面の内径とリム径との差から算出される圧縮部分の高さH、トウ側面取り部の傾斜角度αt、ヒール側面取り部の傾斜角度αh、トウ側補助面取り部の曲率半径Rbt、ヒール側補助面取り部の曲率半径Rbhを表2のように設定した実施例11〜18及び比較例11〜14のタイヤを製作した。
比較のため、両側のビード部において、トウ側部分を突出させてタイヤ子午線断面において鋭角の角部を形成すると共に、ヒール側部分を滑らかに湾曲させたこと以外は上記タイヤと同様の構造を有する従来例1のタイヤを用意した。
また、各試験タイヤにおいて、カーカス層としては66ナイロン繊維コード(1400dtex/2)を55本/mmの打ち込み密度で配列したものを使用し、ベルト層としてはスチールコード(2+2×0.25mm)を40本/mmの打ち込み密度で配列したものを使用し、ベルトカバー層としては66ナイロン繊維コード(940dtex/2)を50本/mmの打ち込み密度で配列したものを使用した。2層のベルトカバー層はいずれもベルト層の全域を覆うもの(フルカバー)とした。
これら試験タイヤについて、上述の評価方法により、外部損傷、内部故障、リム組み性を評価し、その結果を表2に併せて示した。
Figure 2014004921
表2から判るように、実施例11〜18のタイヤは、従来例1との対比において、外部損傷及び内部故障が極めて少ないものであり、かつリム組み性も良好であった。一方、比較例1〜4のタイヤは、圧縮部分の高さH又はトウ側面取り部の傾斜角度αhが所定の範囲から外れているため、ビード部の外部損傷及び内部故障を低減する効果が不十分であるか、或いは、リム組み性の改善効果が不十分であった。
1 トレッド部
2a,2b サイドウォール部
3a,3b ビード部
4 カーカス層
5a,5b ビードコア
6a,6b ビードフィラー
7 ベルト層
11 リム(特殊リム)
12 ディスク
13 ウェル
14a,14b リムフランジ
15a,15b ビードシート
16 リング
17 ボルト
18 固定装置
31 ビード部の底面
32 ビード部の内側面
33 ビード部の外側面
34 圧縮部分
35 トウ側面取り部
36 ヒール側面取り部
37 トウ側補助面取り部
38 ヒール側補助面取り部
T 空気入りタイヤ
W ホイール

Claims (11)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、これら一対のビード部間に少なくとも1層のカーカス層を装架し、前記トレッド部におけるカーカス層の外周側に複数層のベルト層を配置し、各ビード部に底面と該底面よりもトウ側に位置する内側面と前記底面よりもヒール側に位置する外側面とを設けた構造を有すると共に、少なくとも一方のビード部を両側から挟み込む固定装置を備えた特殊リムに装着されるタイヤにおいて、
    前記少なくとも一方のビード部について、前記底面の内径とリム径との差から算出される圧縮部分の高さHを1.0mm〜3.0mmに設定し、前記底面と前記内側面との間にタイヤ子午線断面での曲率半径Ratが3.0mm〜7.0mmとなる湾曲面又はタイヤ子午線断面でのタイヤ軸方向に対する傾斜角度αtが20°〜40°となる傾斜面からなるトウ側面取り部を設けたことを特徴とする特殊リム用タイヤ。
  2. 前記少なくとも一方のビード部について、前記底面と前記外側面との間にタイヤ子午線断面での曲率半径Rahが3.0mm〜7.0mmとなる湾曲面又はタイヤ子午線断面でのタイヤ軸方向に対する傾斜角度αhが20°〜40°となる傾斜面からなるヒール側面取り部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の特殊リム用タイヤ。
  3. 前記トウ側面取り部及び前記ヒール側面取り部がいずれも前記湾曲面から構成されることを特徴とする請求項2に記載の特殊リム用タイヤ。
  4. 前記曲率半径Rat及び前記曲率半径RahがRat≧Rahの関係を満足することを特徴とする請求項3に記載の特殊リム用タイヤ。
  5. 前記トウ側面取り部及び前記ヒール側面取り部がいずれも前記傾斜面から構成されることを特徴とする請求項2に記載の特殊リム用タイヤ。
  6. 前記トウ側面取り部と前記内側面との間にタイヤ子午線断面での曲率半径Rbtが7.0mm以下となる湾曲面からなるトウ側補助面取り部を設け、前記ヒール側面取り部と前記外側面との間にタイヤ子午線断面での曲率半径Rbhが7.0mm以下となる湾曲面からなるヒール側補助面取り部を設けたことを特徴とする請求項5に記載の特殊リム用タイヤ。
  7. 前記曲率半径Rbt及び前記曲率半径RbhがRbt≧Rbhの関係を満足することを特徴とする請求項6に記載の特殊リム用タイヤ。
  8. 前記カーカス層を2層もしくはそれ以上とし、これらカーカス層のうち少なくとも2層の補強コードを層間で互いに交差するように配置したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の特殊リム用タイヤ。
  9. 未舗装路走行用タイヤであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の特殊リム用タイヤ。
  10. 競技用タイヤであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の特殊リム用タイヤ。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の特殊リム用タイヤと、少なくとも一方のビード部を両側から挟み込む固定装置を備えた特殊リムを含むホイールとから構成されることを特徴とするタイヤホイール組立体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022123951A1 (ja) * 2020-12-09 2022-06-16 株式会社日立製作所 電動ホイール

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