JP2013543587A - アルファ線のinsitu直接測定のためのシステム及びこれに関連する溶液中におけるアルファ放射性核種の放射能を定量化するための方法 - Google Patents

アルファ線のinsitu直接測定のためのシステム及びこれに関連する溶液中におけるアルファ放射性核種の放射能を定量化するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、廃液のアルファ線のin situ核測定のためのシステム及びこれに関連する方法に関する。そのシステムは、廃液内に浸漬され廃液によって放射されるアルファ線を測定することができるM(Mは1以上の整数)個のアルファ線検出器と称される化学気相成長によって得られたダイヤモンド半導体検出器又はダイヤモンド層で覆われたシリコン半導体検出器と、M個のアルファ線検出器に接続されたP(Pは1以上且つM以下の整数)個の測定チャネルとを含み、P個の測定チャネルの各々は、それらが接続されたアルファ放射線検出器からのアルファ放射能の値又はその和を提供することができて、また、そのシステムは、Pが1よりも大きい場合には、P個の測定チャネルからの結果を合算手段も含む。

Description

本発明は、アルファ線の非破壊測定システムによって廃液中に存在するα放射性核種の放射能(放射能の強さ)のin situ(インサイチュー、その場)定量化及びこれに関連する測定方法に関する。
特定の廃液から放出されるアルファ線を測定することによってこうした廃液中に含まれるアルファ放射性核種の放射能を定量化することが課題になっている。この定量化は、物質のモニタリング(安全面)を達成すること及び廃液を処理することに必要とされる(例えば、廃液を再処理センターに輸送することができるのかどうかを決定したり、どの処理チャネルが適切であるかを決定したりするため等)。
ガンマ線測定と比較して、アルファ線測定の明確な違いの一つは、はるかに低い検出限界を有し、複雑な減衰補正が回避されることである点に留意されたい。
また、“廃液”との用語は、環境に有害な汚染物質(溶解しているか、又は粒子状である)を運ぶ全ての液体廃棄物を指称する点に留意されたい。例えば、廃液には、処理済みであるかどうかに関わらず、水処理施設に由来する全ての廃水(例えば、排水、産業廃棄物)が含まれる。また、このような定量化に対して求められる強度のオーダは、U核種、Pu核種及びAm核種に対して数百Bq/mから1×10Bq/mまでと様々である。
現在のところ、廃液のアルファ放射能は、廃液サンプルボリュームを採取するステップ、このサンプルを分析研究所に輸送するステップ、研究所に着いた後にサンプルボリュームの一部をサンプリングしてそれを分析するステップという複数のステップにおいて定量化されている。分析は、灰吹乾燥(cupellation drying)によって行われる。灰吹乾燥は、加熱によって液体を蒸発させるものであることに留意されたい。工程の最後に灰吹炉に堆積した残留物を測定して、残留物のアルファ放射能を、例えば、グリッドカウンター型の検出器や、PIPS(登録商標)(Passivated Implanted Planer Silicon)シリコン型の半導体検出器を用いて、定量化する。この方法は一般的に放射性トレーサーの使用を含むが、これは、参照用核物質が供給されて、追加の核廃棄物が発生することを意味している。
この方法の欠点は、廃液サンプルが必要とされる点である。従って、この測定方法は破壊的である。
また、この方法は、サンプルの採取、輸送及び分析に介在する複数の作業員を必要とする。
そこで、本発明者は、廃液のアルファ放射能を、非破壊且つin situで溶液中において定量化することを可能にするシステム及び測定方法を設計することを目的とした。
この目的は、廃液のアルファ線のin situ核測定のためのシステムによって達成され、そのシステムは、
‐ 廃液内に浸漬されて廃液によって放射されるアルファ線を測定することができるM(Mは1以上の整数)個のアルファ線検出器と称されるCVD(Chemical Vapour Deposition,化学気相堆積)型のダイヤモンド検出器又はダイヤモンド層で覆われて可視光(つまり、400nmから800nmの間の波長)に対して不透明にされたシリコン検出器と、
‐ M個のアルファ線検出器に接続されたP(Pは1以上且つM以下の整数)個の測定チャネルとを含み、P個の測定チャネルの各々が、それらが接続されるアルファ線検出器からのアルファ放射能の値は又はそうした値の和を提供することができ、
また、Pが1よりも大きい場合、このシステムは、P個の測定チャネルからの結果を合算するための手段も含み、M個のアルファ線検出器が、モンテカルロ法に基づいたα粒子輸送コードによって個別に較正され、所定の測定チャネルに接続されたアルファ線検出器が同じ様に較正される。
CVD型のダイヤモンド半導体検出器又はダイヤモンド層で覆われたシリコン半導体検出器とはそれぞれ、化学気相堆積によって得られたダイヤモンド検出器、化学気相堆積によって得られたダイヤモンド層をその上に堆積させた単結晶又は多結晶SOI(Silicon On Insulator,シリコン・オン・インシュレータ)型のシリコン検出器のことである。これらの検出器は、あらゆる環境において、アルファ線に関して非選択的な検出器にならない。例えば、HPGe型(Hyper Pure Germanium)のガンマ線検出器は適切ではない。
α粒子検出の原理は、検出器の表面にα粒子が衝突した後における半導体検出器内での電子‐正孔対の形成である。電子‐正孔対の数は、α粒子の数に依存して、エネルギースペクトルを得ることを可能にする。SOI(Silicon On Insulator)検出器及びCVD(Chemical Vapour Deposition)検出器は、α粒子によって蓄積される残留エネルギーを測定する。
P個の測定チャネルからの結果を合算するための手段は、例えば、多重チャネル分析用の従来の計測器(スケーラ)であり得る。
M個のアルファ線検出器は、モンテカルロ法に基づいたα粒子輸送コードによって個別に較正され、所定の測定チャネルに接続されたアルファ線検出器は同じ様に較正される。モンテカルロ法は、この場合、アルファ線検出器の較正係数をデジタルに求めることを可能にする統計計算法である。
Mは有利には2以上である。この場合、測定システムは、少なくとも2個のアルファ線半導体検出器を含む。
Pは有利にはMに等しい。この場合、アルファ線検出器と同じだけの測定チャネルが存在するので、各アルファ線検出器は個別に較正される。従って、廃液相に応じた特定の較正と共に、廃液のアルファ放射能の勾配を得ることができて、各廃液相の物理‐化学特性を求めることができる。
本発明の特定の変形例によると、廃液がQ(Qは2以上の整数)個の異なる相を有する場合、少なくとも2個のアルファ線検出器が廃液の異なる相に配置される。相は、物理‐化学特性、密度、塩分濃度等に関して異なる。測定システムは、有利には、各廃液相に対して少なくとも1個のアルファ線検出器を有する。
M個のアルファ線検出器は好ましくは同一のものである。これによって、追加の計算(を行う(例えば、放射能の勾配の存在を識別するため)必要なく、M個のアルファ線検出器によって得られる結果を直接比較することができる。
第一の変形例によると、本発明に係る測定システムは、廃液内に浸漬され、廃液内に存在するアルファ放射能放射体元素の割合を識別及び定量化することを可能にする分光分析検出器と称される単結晶半導体検出器も含む。単結晶半導体検出器は、有利には、ダイヤモンドCVD又はSOI半導体検出器から選択される。アルファ放射能放射体元素の割合を識別及び定量化するため、特別のデバイスが検出器の前方に配置される。例えば、分光分析専用の検出器に、検出器の前方にマイクロメートルの厚さの廃液プレートを通過するチャネルを適合させることができる。この分光分析専用の検出器によって提供されるデータを用いて、廃液に含まれる各アルファ放射体元素のアルファ放射能を知ることができる。
第二の変形例によると、測定システムに含まれるM個のアルファ線検出器のうち一つのアルファ線検出器が、単結晶であり、アルファ放射能の値を提供するP個の測定チャネルから選択された第一の測定チャネルに接続され、且つ、廃液の分光分析を提供するP個の測定チャネルとは異なる第二の測定チャネルに接続される。この特定の場合では、単一の検出器がアルファ線検出器及び分光分析検出器の両方として用いられる。これら両方の機能を有するためには、検出器は必ずダイヤモンド単結晶又はSOI半導体検出器である。
また、有利には、本発明に係る測定システムは、廃液内の所定の位置にM個のアルファ線検出器を浸漬して保持することができる保持手段も含む。
有利には、保持手段は、廃液内の異なる高さに少なくとも2個のアルファ線検出器を保持する。
M個のアルファ線検出器を保持するための手段は、有利には、M個のアルファ線検出器が配置されるブランチ(枝)を備えたシャフト(例えば軸)である。有利には、M個のアルファ線検出器は、ブランチの端に配置される。好ましくはM個のブランチが存在する。
好ましくは、ブランチはシャフト上を移動可能であり、ブランチの間隔を変更することができて、アルファ線検出器を廃液中のより思い通りの高さに移動させて取り付けることができる。
一変形例によると、分光分析検出器が一つの保持手段に取り付けられる。保持手段がM個のブランチを備えたシャフトである場合、このシャフトは、単結晶分光分析検出器が取り付けられる追加のブランチを含み得る。
単結晶又はSOIダイヤモンド検出器は好ましくは、廃液ボリュームの上部、つまり、懸濁している粒子が最も少ない廃液の部分に配置される。
また、本発明は、廃液のアルファ放射線のin situ核測定のための方法にも関する。この測定方法は以下のステップを含む:
‐ 廃液のアルファ放射能を測定することができるM(Mは1以上の整数)個のアルファ放射線検出器と称されるCVD型のダイヤモンド半導体検出器又はダイヤモンド層で覆われたシリコン半導体検出器を廃液内に浸漬するステップであって、M個のアルファ線検出器がP(Pは1以上且つM以下の整数)個の測定チャネルに接続されている、ステップと、
‐ M個のアルファ線検出器を較正するステップであって、所定の測定チャネルに接続された検出器が同じ様に較正され、その較正がモンテカルロ法に基づいたα粒子輸送コードによって行われる、ステップと、
‐ M個のアルファ線検出器に接続されたP個の測定チャネルを用いて、アルファ線のP個の値を検出するステップであって、i(i=1〜P)番目の検出値が、対応する測定チャネルがアルファ線検出器のみに接続されている場合には、単一のアルファ線検出器からの値に等しく、又は、測定チャネルで接続された複数のアルファ線検出器からの値の和に等しいステップと、
‐ Pが1よりも大きい場合に、P個のアルファ放射線の値を合算するステップ。
PがMに等しい場合、検出値は、アルファ線検出器によって得られた値に等しく、各アルファ線検出器がその固有の測定チャネルを有し、P個の測定チャネルによって検出された値が、複数のアルファ線検出器からの値の和ではなくて、各検出器に由来した値になる。
M個のアルファ線検出器は、有利には、廃液中の異なる高さに配置される。
廃液がQ(Qは2以上の整数)個の異なる相を有する一変形例によると、少なくとも2個のアルファ線検出器が異なる相に浸漬される。異なる相の各々に対して少なくとも1個のアルファ線検出器が存在することが有利である。従って、M個の検出器は、廃液の各相に少なくとも1個のアルファ線検出器が存在するように配置される。
また、本測定方法は、有利には、廃液中に存在するアルファ放射体元素の識別及び割合を決定するために廃液の分光分析を行うステップも含む。
廃液の分光分析を行うステップは、好ましくは、単結晶半導体検出器又はダイヤモンド層で覆われたシリコン検出器(ダイヤモンドSOI)(つまり、例えばマイクロメートルのチャネルを備えた検出器)を廃液内に浸漬して、単結晶半導体検出器又はダイヤモンド層で覆われたシリコン検出器(ダイヤモンドSOI)によって提供される値を検出することによって行われる。
本発明に係るデバイス及び方法は、放射性廃液中に存在するアルファ放射体の定量化を改善することができる。
従来技術に関する段落で見てきたように、現状では、廃液中に存在するアルファ放射体は、破壊的な方法で分析されるサンプルを採取することによって定量化されている。こうした方法は多数の欠点を有し、具体的には、サンプリング、放射性サンプルの輸送、サンプルの分析を行うための核収容可能研究室の必要性、破壊的な分析方法論、望ましくない放射が存在する場合(例えば、セシウムが多量に存在することによる)におけるこのような定量化の不可能性、核廃棄物としてのサンプルの管理が挙げられる。
従来技術の問題を解消する解決策は、廃液からセンサを取り出さずに、デジタルに個別具体的に較正される一つ又は複数のアルファ線センサを特性評価される廃液内に直接浸漬して、センサが浸漬される廃液の相の物理‐化学性質の各変化に従うことによるものである。
本発明の独創性は、廃液中にin situに配置されたダイヤモンドCVD又はSOI型の一つ又は複数のアルファ線検出器(検出器の数は特性評価される廃液の体積及びその不均一性に応じて調整可能であり、一つ又は複数の検出器を測定チャネルに結合することによって廃液中に存在するアルファ放射体の分光分析を提供する)を、事前に較正ソースを用いて較正のために廃液からセンサを取り出さずに、浸漬された検出器の各々専用の数値較正によるアルファ放射体の定量化と組み合わせることである。廃液中のアルファ粒子の平均自由行程の特性と、特性評価される廃液に関するインラインでアクセス可能なデータ(塩分濃度、pH、充填率、存在する相の数等)とによって、検出器を較正することができる。
特に、各検出器専用の較正によって、廃液の不均一な側面を求めることができる。実際、センサを廃液中に適切に配置することによって、各廃液相に存在するアルファ放射体を定量化することができる。
本発明に係るデバイス及び方法は多数の利点を有する。
第一に、本デバイス及び方法は、使用される検出器のより良い選択によって、具体的にはダイヤモンドCVD又はSOI検出器の選択によって、他の放射性核種が存在する場合であっても、アルファ放射体の放射能を定量化することができる。
第二に、廃液のアルファ線のインライン測定(定量化及び分光分析)が得られる。
定量化の下限及び測定精度に関する性能の改善も得られる。
メンテナンスが簡単で、除染が簡単で、輸送し易くて、ガンマ線測定デバイスでは不可能なデバイスが得られる。
較正がデジタルであるので、追加の放射性廃棄物を生じさせる較正ソースの使用が回避される。検出器が廃液の各相に対して移動可能であり、又は検出器を各相に配置することができるので、廃液が非常に不均一な場合であっても、本発明に係る較正は可能である。また、廃液の物理‐化学特性の各種変化(タンクへの新たな廃液の追加、その中和等)を考慮することができるので、本発明は多用途に向いている。
本発明に係るデバイス及び方法は、廃液のアルファ放射能を定量化することができる。例えば、本発明を用いて、廃液のアルファ放射能をモニタリングして、廃液が所定の量のアルファ放射体を有している場合には、再び作業を開始させることができる。
添付図面を参照して非限定的なものとして与えられる以下の説明を読むと、本発明がより良く理解され、他の利点及び特徴が明らかになるものである。
水中における半導体アルファ線検出器に対してエネルギーの関数として信号対ノイズ比の変化を示す。 本発明に係る測定システムの例示的な実施形態を示す。 本発明に係る測定システムの他の例示的な実施形態を示す。 本発明に係る測定システムの他の例示的な実施形態を示す。
図面の素子は縮尺通りではない点に留意されたい。
本発明に係る測定システム及びこれに関連する方法は、溶液中に存在するアルファ放射性元素の放射能をin situで非破壊的に測定することを可能にする。
本発明の独創性は、可視光(400〜800nm)に対して不透明であり且つ特性評価される溶液(廃液)中に直接置かれるダイヤモンドCVD又はSOI型の一つ又は複数のアルファ線半導体検出器を用いて行われる核測定と、デジタル方式(アルファ粒子の輸送に対する3次元モンテカルロ計算コードによる)でのその一つ又は複数の検出器の較正係数の決定との組み合わせによるものである。この組み合わせは、廃液中に存在する放射性元素のアルファ放射能のインラインで非破壊的な測定を達成することを可能にし、特に、廃液の異なる相に配置された複数の検出器を用いる場合には、廃液の全ての相(澄んだ溶液及び/又は廃液のデカンテーション汚泥(decantation sludge))においてこれを可能にして、廃液中の放射性元素の分布を求めることを可能にする。
本測定システム及びこれに関連する方法は、廃液の全アルファ放射能を知ることを可能にするだけではなく、測定システムが分光分析専用のダイヤモンドCVD又はダイヤモンドSOI型の単結晶半導体検出器を含む場合に、放射性元素毎にアルファ放射能を提供することもできる。このようなダイヤモンドCVD又はダイヤモンドSOI型の単結晶半導体検出器を、廃液の分光測定を行うことを可能にする測定チャネルと組み合わせることによって、廃液内に存在する放射性元素の割合を知ることができる。このダイヤモンド単結晶又はSOI半導体検出器は、廃液のアルファ放射能の測定及び分光分析の両方に対して使用され得る。
本発明において、アルファ放射能を測定すること専用の検出器の較正は、3次元モンテカルロ計算コードによって達成される。
Sを決定された検出器によって受信される信号(パルス/秒単位)として、Aを廃液の体積放射能とする。すると、以下の関係式が得られる:
A=F×S
伝達関数F(m単位で表される)は、廃液の全放射能に対する信号に関係している。
伝達関数は以下のように因数分解可能である:
F=[p(C/D)×p(D/V)×V−1
ここで、
‐ p(C/D)は、粒子が検出器に到達したとして、パルスが検出器によって数えられる確率である(この確率は固有の検出器効率を表す);
‐ p(D/V)は、タンク内に含まれる廃液体積内において放出される粒子が検出器に到達する確率である(この確率は幾何学的な検出器効率を表す);
‐ Vは、タンクに含まれる廃液の体積である。
液体中のアルファ粒子の短い経路に起因して、確率p(D/V)は非常に小さい。
を“α粒子の経路以下の体積において放出されるα粒子”の場合であるとして、Vc‐sを“廃液の残りの体積において放出されるα粒子”の場合であるとすると、確率p(D/V)は以下のようになる:
p(D/V)=p(D/V)×p(V)+p(D/Vc‐s)×p(Vc‐s
確率p(Vc‐s)は非常に大きくなり得るが、確率p(D/Vc‐s)は定義によりゼロである。
従って、伝達関数は以下のようになる:
F=[p(C/D)×p(D/V)×p(V)×V−1
粒子が体積V内において放出されたものとしてその粒子が検出される確率p(D/V)は、ソースの体積に関係した幾何学的な効率を定める。
確率p(V)は、均一な分布の放射能の場合における体積比に等しい。
3次元モンテカルロ計算コードによって、確率p(V)、p(D/V)、及びp(D/V)を評価することができる。
そして、上記式を用いて、検出効率(つまり、p(C/D)×p(D/V))を計算することができる。
現実に可能な限り近い検出効率を得るためには、各検出器によって別々に見られる溶液体積の物理‐化学特性(廃液(水性、有機性、酸性)の密度、塩分濃度、成分等)を、モンテカルロモデリングにおいて考慮しなければならない。
測定システムのM個のアルファ線検出器は、P個の測定チャネルに接続され、ここで、Pは1以上且つM以下の整数である。単一の測定チャネルによって接続される複数のアルファ線検出器は同じ物理‐化学特性を有するものとされるので、単一の測定チャネルに接続された検出器は同じ様に較正される。各アルファ線検出器がその固有の測定チャネルに接続される場合、各検出器は個別に較正されて、各検出器に対して異なる較正を得ることができて、測定が行われる媒体(澄んだ相又は汚泥相)に可能な限り近い較正を得ることができる。
信号Sを計算するために決めなければならない他の要素は、チャネル(これに対して信号が積分される)の数である。この要素は、検出効率の値に直に影響する。これを決めることで、信号対ノイズ比を最適化することができる。
例えば、図1は、信号対ノイズ比の変化(アルファ線半導体検出器が水中に浸漬された場合に、エネルギーの関数として、このような検出器によって測定されるパルス)を示す。大抵のα粒子が3000keVから7000keVの間のエネルギーを有しているとして、グラフを0keVから700keVの間で作成した。黒塗りの正方形は信号/ノイズ比を表し、実線の曲線は、検出器によって測定されたバックグラウンドノイズを表す。水中に配置されている図1に示される検出器の場合、バックグラウンドノイズは2000keVから4800keVの間において最小であることが観測され、水中の可能な限り多くのα粒子を検出することができ、最小の信号/ノイズ比を有するので、積分は3000keVから6000keVの間で最適になる。従って、チャネルの数を考慮した正確な設定によって、検出効率を最適化して、検出限界を低下させることができる。
較正後に、半導体検出器(一つ又は複数)を用いて、廃液のアルファ放射能を測定する。
本発明において、廃液の全放射能Aを求めることを可能にする計算は、以下の式によって与えられる:
Figure 2013543587
ここで、Mは、測定システムのアルファ線検出器の数であり、
=N/(t×V×ε)
=N−N
であり、
‐ Nは、検出器jによって測定されたバックグラウンドノイズ無しのカウント数(パルス数単位)であり、
‐ Nは、検出器jによって測定された生のカウント数(パルス数単位)であり、
‐ Nは、検出器jによって測定されたバックグラウンドノイズのカウント数(パルス数単位)であり、
‐ tは、検出器jのカウント期間(秒単位)であり、
‐ εは、検出器jの検出効率であり、
‐ Vは、検出器jによって見られる体積である。
このようにして与えられる測定値Aは、ベクレル/m単位の値を与える。
上記式を有効にするためには、生のカウント数のカウント期間とバックグラウンドノイズのカウント期間とは同一でなければならない点に留意されたい。
本発明に係る測定システムに含まれるアルファ線検出器の数は、検出限界に関してその測定システムの性能を改善することを可能にする。この数は、達成したい測定精度、廃液の体積、及び特性評価される個別の異なる相の数(この場合、廃液の体積によって許容されるのであれば異なる相の各々に対して少なくとも一つの検出器を有するのが好ましい)に応じて最適されることが望ましい。例えば、廃液の体積が大きくなるほど、放射能の測定精度を上昇させるために検出器の数を増やさなければならない。
更に、測定精度を上昇させること及び使用される較正係数を決定することとは別に、放射能が廃液全体にわたって均一でない場合には(例えば、デカンテーションの場合)、放射能の勾配の存在を検出するために、廃液中の異なる高さにアルファ線検出器を有することも有利になる。タンク内の異なる高さに測定デバイスのアルファ半導体検出器を配置することによって、タンク内のアルファ放射能分布が十分に表される。この場合、測定デバイスの検出効率は、廃液の全体積に関して求められるのではなくなり、各検出器によってカバーされる廃液の各セクションに対して求められる。つまり、廃液中のアルファ放射能が均一であると仮定する代わりに、この場合においては、アルファ放射能の分布が、各アルファ半導体検出器によって“見られる”セクションの高さ全体にわたって放射状に均一であると仮定する。また、廃液の密度及び化学組成が所定のセクション内において一定であるとも仮定する。従って、このセクションへの分割によって、タンク内に存在する密度勾配を求めることができて、特に、タンクの底の堆積物の測定を特定の検出効率で行うことが可能になる。そして、サンプル採取に起因するランダムな要因を減らすことによって、アルファ放射能に関する不確定性を低減して、アルファ放射能の決定に影響するパラメータをより良く求めることができる。
複数のアルファ線検出器が同一のものであるが、異なるカウントチャネルに接続されている場合(各アルファ線検出器に対して一つのカウントチャネル)、信号がアルファ線検出器毎に異なるので、タンク内の勾配の存在は、簡単に識別される。これが、同一のアルファ線検出器を使用することが好ましい理由である。
タンクの最上部から底までのこの勾配は、タンク内のアルファ放射体のデカンテーションによるものであるか(特に、中性pHで水性の放射性廃液の場合に有効である)、又はタンク内に存在する懸濁物質のデカンテーションによるもののいずれかであり得る。
一番目の場合、信号勾配は、タンクの深さと共に大きくなる。二番目の場合、その勾配は小さくなる。両者の効果の組み合わせは、勾配を相殺する。
従って、異なる高さに配置された二つのアルファ線検出器によって見られる廃液の二つのセクション間の正の勾配は、これら二つのセクション間に得られる信号比と同一である放射率の上昇によってモンテカルロモデリングに反映される。
負の勾配の場合、見掛け密度が、二つのセクション間の信号比に従って増大する。
ゼロ勾配の場合、セクションのモデリングは、これら二つの効果の間で妥協される。
アルファ線検出器に加えて、本発明に係る測定システムは、廃液の分光分析を求めるのに関与して、つまり廃液中に存在するアルファ放射体の放射性元素を識別するのに関与する検出器も含み得る。
この廃液の分光分析専用の検出器は、ダイヤモンドCVD又はSOI型の単結晶半導体検出器である。この検出器は、タンクの上部、つまり、タンクに含まれる廃液の最も澄んだ部分に配置されることが好ましい。異なるアルファ放射体放射性元素間の同位体比は、タンク全体にわたって一定であると仮定する。また、タンクの放射能と同様の検出限界(4MeVから6MeVの範囲のエネルギーを有するアルファ粒子の場合、100000Bq/mのオーダの検出限界)を有するために、ダイヤモンド単結晶又はSOI検出器は1インチの最小直径を有さなければならない。
第一近似として、M個のアルファ線検出器によって検出される各放射能Aに対して、各アルファ放射体放射性元素に対する放射能の割合を以下のように求めることができる:
=%×A
ここで、Aは、アルファ放射体放射性元素nのアルファ放射能であり、%は、他のアルファ放射体放射性元素に対する廃液中の放射性元素nの割合である。
割合%は、分光分析検出器によって得られるスペクトルから以下の比に従って求められる:
=N/N
ここで、Nは、放射性元素nによって得られる信号(スペクトルデコンボリューション(スペクトル解析)の一般的な方法による)であり、Nは、全てのアルファ放射体放射性元素を含むスペクトル領域において(つまり、同位体情報を求めるのに用いられるチャネルの数に対して)得られる信号である。
各アルファ放射体放射性元素に対する全放射能の割合を、以下の式を用いて直接求めることもできる:
=%×A
しかしながら、この方法で得られる測定は、廃液の放射能に勾配が存在しないか、小さな勾配しか存在しない場合においてのみ、正確なものである。
図2は、三つの異なる相2、3、4を有する廃液を含むタンク1を示し、その中に、本発明に係る測定システムの例示的な実施形態が導入されている。この例では、測定システムは、ツリー状の(つまりシャフト(幹)及びブランチ(枝)を備える)保持手段7によって廃液内に保持された五個のアルファ線検出器5(バツの付けられた長方形によって表されている)を含む。この場合、アルファ線検出器5は、各検出器に対して一つずつの五個の測定チャネル6に接続され、五つの測定チャネル6が合算手段(図示せず)(例えば、多重チャネル分析器、計測器等)に接続される。この例では、アルファ線検出器5は、シャフトのブランチの端に配置されていて、廃液内の所定の高さに保持されている。特に、この場合、廃液はタンクの上部に位置して三つのアルファ線検出器が配置されている澄んだ相と、一つのアルファ線検出器が配置されている濁った相と、一つのアルファ線検出器が配置されている汚泥相という三つの異なる相を含む。
好ましくは、保持手段は、検出器の十分な動作(高電圧及び低電圧電力、信号伝達等)のための多様なワイヤを通すことができるように設計される。この例では、シャフト構造は中空であり、多様なワイヤを通すのに用いられる。
この場合、検出器はブランチの端に挿入されて、検出器の活性部分のみが廃液に接触するようになる。
好ましくは、シャフトは密閉されていて、酸性又は塩基性化合物に耐性がある。
この例示的な実施形態では、保持手段がシャフトであるが、タンク内の所定の位置にアルファ線検出器を保持することができるあらゆる手段が適切である。例えば、保持手段は、螺旋状ロッドであり得て、それにアルファ線検出器が取り付けられる。
好ましくは、“縁効果”を考慮する必要性をなくすことによって較正を簡単にするために、アルファ線検出器は、タンクの縁からある程度の距離に配置される。
本発明に係る測定システムの他の例示的な実施形態によると、3mの放射性廃液が、高さ2.3mで直径1.3mのタンク内に収容される。このようなタンクでは、測定システムのコスト及びその測定システムの性能(検出限界)の観点から、10個のアルファ線検出器が最適である。
このような測定システムを用いると、タンクの高さに対して平均23cm毎に一つの測定点が得られる。勿論、この平均は、定量化したい特徴的な点に従って重み付けされる。特に、最も深くの検出器はデカンテーション汚泥に直接配置されて、次の検出器が汚泥の上方の濁った相に配置されるといったようになる。
まず、このタンク、特にこのタンクの内容についての調査によって、タンク内に存在する異なる相の数を求めることができる。例えば、レベル指示器及び塩分濃度測定によって、タンクの充填及び塩分濃度がモニタリングされる。
タンクが全て分析される廃液で充填されている場合、タンクのレベルは、どの検出器を作動させるべきか、つまり、どの検出器を廃液内に完全に浸漬するのかを決定する。塩分濃度は、検出器のデジタル較正を行うために3次元モデリングに入力される見掛け密度の指標である。このデジタル較正の結果は、10個の検出器の検出効率を提供して、個別に適用される。放射性の非酸性廃液の場合、タンク又は検出器が日光に対して不透明であるとの明確な条件に対して、PIPS型半導体検出器の使用が可能である。そうではない場合、又は高pHのタンクの場合、ダイヤモンドSOI又は多結晶若しくは単結晶CVD型の検出器を使用しなければならない。
以下、他の例示的な実施形態を説明する。
第一の例示的な実施形態によると、測定システムは、タンク内に配置されたダイヤモンドSOI型又はCVD型の10個のアルファ線検出器と、10個の独立した測定チャネルとを含み、各測定チャネルは一つのアルファ線検出器に付随する。10個の測定チャネルは、図示されていない合算手段に接続される。アルファ線検出器は、タンク内において垂直方向に互いに間隔が空けられていて、廃液の異なる相を測定することができるようになっている。
図3に示される第二の例示的な実施形態によると、測定システムは、三つの異なる相2、3、4を有する廃液を含むタンク1内に浸漬される。上記例のように、測定システムは、10個のダイヤモンドSOI型又はCVD型のアルファ線検出器5(バツの付けられた長方形によって表されている)を含む。測定システムは、廃液の分光分析専用のダイヤモンドCVD又はSOI型の単結晶検出器15も含む。各検出器に対して一つずつの11個の独立した測定チャネル6及び16が存在し、アルファ線検出器5に接続された10個の測定チャネル6は図示されていない合算手段に接続される。分光分析専用の検出器15は、タンク1の上部、つまり、懸濁物質の最も少ない廃液の部分に配置される。図3には保持手段が図示されていない点は留意されたい。
図4に示される第三の例によると、数百cmの容器内に収容された廃液のアルファ放射能を定量化するのに適した測定システムが提供される。例えば、容器1は、高さ8cmで直径9cmのSG500型のフラスコである。測定システムは、例えば、ダイヤモンドSOI又はCVD型の3個のアルファ線検出器5と、分光分析専用の単結晶CVD検出器と、二つの測定チャネル(3個のアルファ線検出器5用の一つの測定チャネル6と、分光分析専用の検出器15用の一つの測定チャネル16)とを含む。アルファ線検出器はフラスコ内の異なる高さに配置される。図4には保持手段が図示されていない点は留意されたい。
上記三つの例において、アルファ放射能を定量化するのに使用される検出器に対するダイヤモンドSOI検出器かCVD検出器かの選択は、容器に応じて、及び、定量化されるアルファ放射能に応じて決定される。実際には、18.6MBq/m以下のアルファ放射能を有する廃液を定量化したい場合、半導体検出器として、1平方インチ(つまり2.54cm)の最小面積を有するダイヤモンドSOI型の多結晶検出器が好ましい。この場合、容器(タンク又はフラスコ)は、光に対して不透明な容器でなければならず、又は、代替的に、SOI検出器を可視光に対して不透明にしなければならない。
逆に、非常に高いアルファ放射能(つまり、18.6MBq/m以上の放射能)を有する廃液を定量化したい場合、半導体検出器はCVD型の多結晶検出器であることが好ましい。
本発明の利点の一つは、数立方メートル又は数立方センチメートルの廃液を含む容器内に存在するアルファ放射体放射性元素に対して、中性廃液、塩基性廃液又は酸性廃液に対して、また、低アルファ放射能レベル、高アルファ放射能レベル又は超高アルファ放射能レベルに対して等しく適用される点である。
本発明に係る測定システム及びこれに関連する測定方法の他の利点は、廃液タンク内のアルファ放射能をタンクの異なるレベルにおいて及びタンク内に存在する全ての相(澄んだ溶液及び汚泥)において測定することを可能にする点である。従って、廃液のアルファ放射能のより正確な測定が達成されて、タンク内の廃液のアルファ放射能の勾配を知ることができる。
本発明に係る測定システム及び方法は従来技術と比較して多数の他の利点を有する。
第一に、従来技術では、測定は、廃液のサンプルに対して行われていて、また、廃液の澄んだ相のみが使用可能である。そのため、タンク全体にわたる廃液の実際の放射能を表していない歪んだ放射能結果が得られる危険性がある。本発明に係る測定システム及びこれに関連する方法では、実際の値にはるかに近いアルファ放射能測定が表されている。
更に、本発明に係る測定システムによって、廃液中に存在するアルファ放射体放射性元素の放射能をインラインで識別及びモニタリングすることができる。また、各均一なタンクセクションに対する放射能の測定によって、タンクの全てのレベルにおける放射能の分布を求めることもできる。
また、アルファ放射能測定結果を得るのに必要な時間が従来技術よりも短い(タンク内での直接測定が、サンプルのサンプリング、輸送及び分析に取って代わる)。
また、核物質の輸送が排除される。即ち、従来技術では、採取された各サンプルは核輸送を行うことを必要としていて、核物質としての特別な管理を受けていた。
最後に、in situ測定方法を用いると、オフライン方法を用いる場合よりも、より頻繁に物質のモニタリングを行うことができる。
1 容器
2、3、4 廃液の相
5 アルファ線検出器
6 測定チャネル
7 保持手段
15 分光分析検出器
16 測定チャネル

Claims (18)

  1. 廃液のアルファ線のin situ核測定のためのシステムであって、
    前記廃液内に浸漬され、前記廃液によって放射されるアルファ線を直接測定するためのM個のアルファ線検出器(5)と称される化学気相成長によって得られたダイヤモンド半導体検出器又はダイヤモンド層で覆われたシリコン半導体検出器と、
    前記M個のアルファ線検出器に接続されたP個の測定チャネル(6)とを含み、
    Mが1以上の整数であり、
    Pが1以上且つM以下の整数であり、前記P個の測定チャネル(6)の各々が、前記P個の測定チャネル(6)が接続された前記アルファ線検出器(5)からアルファ放射能の値又はアルファ放射能の値の和を提供し、
    前記システムが、Pが1よりも大きい場合には、前記P個の測定チャネルからの結果を合算するための手段を更に含み、
    前記M個のアルファ線検出器(5)が、モンテカルロ法に基づいたα粒子輸送コードによって個別に較正され、所定の測定チャネルに接続された前記アルファ線検出器が同じ様に較正される、システム。
  2. Mが2以上である、請求項1に記載の廃液のアルファ線の核測定のためのシステム。
  3. PがMに等しい、請求項2に記載の廃液のアルファ線の核測定のためのシステム。
  4. 前記廃液がQ個の異なる相(2、3、4)を含み、Qが2以上の整数であり、少なくとも2個のアルファ線検出器が前記廃液の異なる相に配置される、請求項2又は3に記載の廃液のアルファ線の核測定のためのシステム。
  5. 各相に対して少なくとも1個のアルファ線検出器を含む請求項4に記載の廃液のアルファ線の核測定のためのシステム。
  6. 前記M個のアルファ線検出器が同一である、請求項1から5のいずれか一項に記載の廃液のアルファ線の核測定のためのシステム。
  7. 前記廃液内に浸漬され、前記廃液内に存在するアルファ線放射体元素の割合を識別及び定量化するための分光分析検出器(15)と称される単結晶半導体検出器を更に含む請求項1から6のいずれか一項に記載の廃液のアルファ線の核測定のためのシステム。
  8. 前記単結晶半導体検出器が、ダイヤモンドCVD又はSOI半導体検出器から選択されている、請求項7に記載の廃液のアルファ線の核測定のためのシステム。
  9. 前記M個のアルファ線検出器のうち1個のアルファ線検出器が、単結晶であり、アルファ放射能の値を提供する前記P個の測定チャネルから選択された第一の測定チャネルに接続されていて、且つ、前記廃液の分光分析を提供する前記P個の測定チャネルとは異なる第二の測定チャネルに接続されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の廃液のアルファ線の核測定のためのシステム。
  10. 前記廃液内の所定の位置に浸漬させて前記M個のアルファ線検出器を保持する保持手段を含む請求項1に記載の廃液のアルファ線の核測定のためのシステム。
  11. 前記保持手段が、前記廃液内の異なる高さに少なくとも2個のアルファ線検出器を保持する、請求項10に記載の廃液のアルファ線の核測定のためのシステム。
  12. 前記M個のアルファ線検出器を保持する保持手段が、前記M個のアルファ線検出器が配置されるブランチを含むシャフトである、請求項10又は11に記載の廃液のアルファ線の核測定のためのシステム。
  13. 前記分光分析検出器が一つの保持手段に取り付けられている請求項7及び10又は請求項9及び10に記載の廃液のアルファ線の核測定のためのシステム。
  14. 廃液のアルファ線のin situ核測定のための方法であって、
    M個のアルファ線検出器と称される化学気相成長によって得られたダイヤモンド半導体検出器又はダイヤモンド層で覆われたシリコン半導体検出器を前記廃液内に浸漬するステップであって、Mが1以上の整数であり、前記M個のアルファ線検出器がP個の測定チャネルに接続されていて、Pが1以上且つM以下の整数である、ステップと、
    前記M個のアルファ線検出器を較正するステップであって、所定の測定チャネルに接続された前記アルファ線検出器が同じ様に較正され、較正がモンテカルロ法に基づいたα粒子輸送コードによって行われる、ステップと、
    前記M個のアルファ線検出器に接続された前記P個の測定チャネルを用いて、P個のアルファ線の値を検出するステップであって、検出されるi(i=1〜P)番目の値が、対応する測定チャネルが前記アルファ線検出器のみに接続されている場合には、単一のアルファ線検出器からの値に等しく、又は、前記測定チャネルに接続されたアルファ線検出器からの値の和に等しい、ステップと、
    Pが1よりも大きい場合に、P個のアルファ放射能の値を合算するステップとを含む方法。
  15. 前記M個のアルファ線検出器が前記廃液内に異なる高さに配置される、請求項14に記載の廃液のアルファ線の核測定のための方法。
  16. 前記廃液がQ個の異なる相を含み、Qが2以上の整数であり、少なくとも2個のアルファ線検出器が異なる相に浸漬される、請求項14又は15に記載の廃液の放射線の核測定のための方法。
  17. 前記廃液内に存在しているアルファ放射体元素の識別及び割合を決定するために前記廃液の分光分析を実施するステップを更に含む請求項14から16のいずれか一項に記載の廃液の放射線の核測定のための方法。
  18. 前記廃液の分光分析を実施するステップが、単結晶半導体検出器又はダイヤモンド層で覆われたシリコン半導体検出器を前記廃液内に浸漬して、前記単結晶半導体検出器又はダイヤモンド層で覆われたシリコン半導体検出器によって提供される値を検出することによって行われる、請求項17に記載の廃液の放射線の核測定のための方法。
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