JP2013528039A - ケーブル外装のためのクランプ装置を備えたケーブルグランド - Google Patents

Abstract

ケーブルグランド（１）が、雄ねじ山を備えた、壁又は管継手に装着可能なねじ込みスリーブ（２）と、該ねじ込みスリーブ（２）の前記雄ねじ山と協動するキャップナット（３）とを有している。キャップナット（３）によって、キャップナットの締め付けにより、保持すべきケーブル（４）へとクランプインサート（５）を押し付けることができ、このケーブル（４）は、ケーブルグランド（１）の内側で少なくとも所定の個所で露出している又は自由に位置している外装（７）を有している。ケーブルグランド（１）には、前記外装（７）の一部を挟み込むためのクランプ装置（８）が設けられており、該クランプ装置（８）は使用位置で部分的に軸方向で、前記ねじ込みスリーブ（２）の内孔に係合し、キャップナット（３）によってねじ込みスリーブ（２）の外側から直接又は間接的に押圧される。キャップナット（３）の締付の際にケーブル（４）及び／又はクランプ装置（８）の回動を防止するために、クランプ装置（８）の、前記ねじ込みスリーブ（２）に係合する部分（８ａ）は使用位置でねじ込みスリーブ（２）の内面に回転方向で形状接続的に固定されていて、例えば多角形状の横断面を有している。この場合、クランプ装置（８）の、ねじ込みスリーブ（２）に係合する端面（９）は第２のクランプインサート（６）を押圧することができる。

Description

本発明は、ケーブルグランドであって、壁又は管継手内に装着可能なねじ込みスリーブと、該ねじ込みスリーブと協動するキャップナットと、該キャップナットによって押圧され、前記キャップナットの締め付けにより、保持すべきケーブルに対して押し付け可能なクランプインサートとを有しており、前記ケーブルが外装を有していて、前記ケーブルグランドには前記外装の一部を挟み込むためのクランプ装置が設けられており、該クランプ装置は使用位置で部分的に軸方向で前記ねじ込みスリーブに係合しており、前記キャップナットによって前記ねじ込みスリーブの外側で押圧される、ケーブルグランドに関する。

このような形式のケーブルグランドは、ドイツ連邦共和国実用新案第２０２００５０１４１３８号明細書により建造部品の内部のものとして公知であり、又はＤＥ６９２１８８５３Ｔ２によっても公知である。この場合、キャップナットを締め付ける際に摩擦により、ケーブルおよびその外装が回転方向で連行される恐れがあり、これによりケーシングの内側でケーブルの接続が損傷されたり、破壊される恐れがある。このような問題を解決するために、実際にはクランプ装置の領域に、高い摩擦係数に基づき回動を阻止する工具対が設けられている。しかしながらクランプインサートにおけるクランプ力が大きい場合には、ケーブルが、ナットの締付け中に、とりわけクランプインサートの作用の開始時に既に回動されることがある。

従って本発明の課題は、冒頭で述べた形式のケーブルグランドを改良して、ケーブルの外装をクランプもしくは挟み込んでいる間、ケーブルの回動を回避することができるようにすることである。

この課題を解決するために本発明の構成では、ねじ込みスリーブに係合するクランプ装置の部分が使用位置で、前記ねじ込みスリーブの内面に回転方向で形状接続的に係合するようにした。これにより、クランプ装置又はケーブルの回動防止が摩擦力及び／又は工具対に依存することを回避できる。回転方向での形状接続により、いずれにせよ、キャップナットの締付の際にケーブルにおいて生じる回動に抗する著しく高い回転モーメントが生じる。

回転方向で作用する前記形状接続部は、軸方向で滑り嵌め部として又は締まり嵌め部として形成されていると特に好ましい。即ちクランプ装置は簡単にその形状接続領域で、これに嵌合するねじ込みスリーブの対応部分へと押し込む、又は差し込むことができ、この場合、回転方向での形状接続を形成するために付加的な手段は不要である。この場合、これらの互いにスライドする部分を円錐形に構成することもできるが、回転方向で形状接続的に互いに嵌合する、互いに差し込み可能な部分の面は、ケーブルグランドの長手方向中心軸線に対して平行に向けられていると、製造及び組み付けに関して好ましい。

本発明の１つの好適な構成では、ねじ込みスリーブのクランプ装置との係合領域と、クランプ装置とは、相互作用する回転防止装置として、互いに嵌合する非円形横断面を有している。従って即ち、これらの部分の相対回動を互いに防止するために、ねじ込みスリーブにおけるクランプ装置のための装着部と、この装着部に嵌合するクランプ装置の領域とを非円形に成形することができる。

非円形の横断面は種々様々な形式で実現することができる。例えば、ねじ込みスリーブおよびクランプ装置における非円形横断面は、所定の領域で面取りされていてその他の領域では円形である横断面、又は楕円又は長円形の横断面、又は成形された横断面、又は多角形の横断面、又は単数又は複数の対応溝に嵌合する突起を有した横断面であって良く、又はねじ込みスリーブとクランプ装置との間に溝・キー結合部を設けることもできる。

ねじ込みスリーブとクランプ装置との間に回転方向で形状接続的かつ軸方向で差し込み可能な連結を形成するための非円形横断面が６角形又は７角形又は８角形又は１０角形であると特に有利である。３角形又は４角形又は５角形でも勿論可能であるが、非円形横断面の角の数が多いほど、とりわけねじ込みスリーブにおいて壁厚さを薄くすることができる。相応に、この差し込み結合領域においてねじ込みスリーブの外側横断面は僅かになる。

ケーブルグランドに所属のケーブルの固定を改善するために本発明の特に好適な構成では、使用位置で前記ねじ込みスリーブ内に位置する前記クランプ装置の端面は、前記ねじ込みスリーブ内に配置された第２のクランプインサート及び／又はシール部材を傾斜面を介して押圧し、これにより前記クランプ装置の軸方向の移動の際に、前記第２のクランプインサート及び／又は前記シール部材はケーブル、特にケーブルの絶縁被覆除去領域に押し付けられるようになっている。有利にはケーブルの絶縁除去されていない領域における第１のクランプインサートのほかに、クランプ装置によって、第２のクランプインサートを押圧することができ、これによりクランプ装置は２重の機能を有する。即ち、クランプ装置は一方ではケーブルの外装を把持し、他方では第２のクランプインサート及び／又はシール部材を介してさらに良好なケーブルのクランプのために貢献する。この場合、クランプ装置の端面自体は、相応の傾斜面又は中空円錐を有しているか、又はこのような形式で成形された押圧リングを負荷することができる。

前記クランプ装置が２部分から成っており、前記キャップナットに面した円錐領域を備えたクランプ体と、前記円錐領域に沿って軸方向に移動可能なクランプリングとを有しており、使用位置で前記円錐領域と前記クランプリングとの間に前記外装の部分、例えば外装ワイヤ又は外装シートが緊締または挟み込まれている。即ちクランプ装置は、実際のクランプ領域に関してはドイツ連邦共和国実用新案第２０２００５０１４１３８号明細書又はＤＥ６９２１８８５３Ｔ２号明細書により公知のものに相当する。

ドイツ連邦共和国実用新案第２０２００５０１４１３８号明細書に基づき本発明の別の構成では、キャップナットが分割されており、第１のキャップナットは前記クランプ装置を固定するために働き、前記第１のキャップナットに対して同心的に配置された第２のキャップナットは、第１のクランプインサート及び／又はシール部材を押圧するために働き、前記第１のキャップナットは、その雌ねじ山の領域とは反対の側に雄ねじ山を有しており、前記第２のキャップナットは前記雄ねじ山に螺合する雌ねじ山を有している。即ち、第１のキャップナットは、ねじ込みスリーブに面した領域に、ねじ込みスリーブの雄ねじ山と協働するための通常の雌ねじ山を有しており、これに対して軸方向で間隔を置いて、付加的なキャップナットの雌ねじ山に係合するための雄ねじ山を有することができる。従って、ドイツ連邦共和国実用新案第２０２００５０１４１３８号明細書により公知のケーブルグランドの構成および作用形式に相当する。

ドイツ連邦共和国実用新案第２０２００５０１４１３８号明細書及びＤＥ６９２１８８５３Ｔ２号明細書により公知であるように、第１の又は唯１つの前記キャップナットの突起が使用位置で、前記クランプ装置を軸方向でクランプ作用する方向で、特に前記押圧リングを軸方向で押圧すると有利である。キャップナットの締付により、クランプ装置自体のクランプ作用が生じるだけでなく、このキャップナットと付加的に協動するクランプインサートがケーブルにおいて効果を発揮するように、このクランプ装置は軸方向でも負荷される。

キャップナットにおいて非円形領域を有するクランプ装置を固定するために特に好適な構成及び補完的構成では、クランプ装置が係合領域で環状の溝を有していて、該環状の溝は、該溝に係合し半径方向で突出する、特に弾性的な保持リング又はＯリングを有しており、前記ねじ込みスリーブは、前記キャップナットに面した開口部にアンダカット部を有しており、該アンダカット部は前記保持リング又はＯリングに、使用位置で、有利には軸方向の間隔を置いて被さる。これにより例えばキャップナットを解除する際に、クランプ装置を軸方向で付加的に固定することができ、これにより、クランプ装置が一緒に外れてしまうことを回避することができる。むしろクランプ装置は、キャップナットの解除の際に、保持リングによってねじ込みスリーブに固定され、保持リングは寸法によっては回動防止のためにも寄与することができる。場合によってはこの場合、アンダカットは、ねじ込みスリーブの内側に配置されたリング溝によって形成することもでき、このリング溝は使用位置で、保持リング又はＯリングの半径方向の突出部を収容する。

前記アンダカット部は、前記ねじ込みスリーブの非円形の差し込み領域を制限すると特に有利である。即ちこのような形式の装置では、軸方向でねじ込みスリーブの非円形横断面の制限部がアンダカット部によって形成され、即ち、ねじ込みスリーブの非円形領域の軸方向の寸法は、クランプ装置のクランプ体の非円形領域よりも短い。クランプ体とねじ込みスリーブとの接合の際に、弾性的な保持リング又はＯリングはまずは幾分撓み、回転方向で形状接続的に互いに嵌合する非円形領域がその使用位置に至る。次いでこれにより、保持リング又はＯリングは再び弛緩した状態で、ねじ込みスリーブのアンダカット部の軸方向後方に位置し、クランプ装置とねじ込みスリーブのこのような差し込み結合が軸方向で保証される。

とりわけ、上記特徴及び構成の個々の又は複数の組み合わせにおいて、キャップナットによって操作可能なクランプ装置における押圧部材を備えたケーブルグランドが得られる。これにより、クランプリングとして形成されたこのような押圧部材は、ケーブル外装を堅固にクランプし、さらに同時にクランプ装置全体を軸方向で固定し、場合によっては、クランプインサートに対して押し付けることができる。この場合このクランプ装置は、ねじ込みスリーブに係合して形状接続することにより、１つ又は２つのキャップナットを締め付ける際に一緒に回ることなく固定されている。

次に本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。

本発明によるケーブルグランドを引き離された状態もしくは組み付けの直前の状態で示した斜視図であり、この場合、部分的に絶縁除去されたケーブルの外装はまだ所属のクランプ装置に結合されておらず、このクランプ装置は、多角形状の領域を備えた所属のねじ込みスリーブ内にまだ装着されていない。 図１の一点鎖線の円で区切った多角形部分を有した細部を、クランプ装置がねじ込みスリーブ内に装着される前の状態で拡大して示した図である。 図１に示したケーブルグランドの一方の半部を側面図で、他方の半部を縦断面図で、最終組み付け前の状態もしくは分解状態で示した図である。 図１〜図３に示したケーブルグランドの一方の半部を側面図で、他方の半部を縦断面図で、ケーブルとその外装とがクランプ位置にある組み付け位置で示した図である。 １つのクランプインサートとクランプ装置の押圧のために唯１つのキャップナットが設けられていて、クランプ装置自体は、図１〜図４のものと同様に第２のクランプインサートを押圧する構成の図４に相当する図である。 クランプ装置がねじ込みスリーブに回動不能に係合している領域におけるケーブルグランドの横断面図を、ケーブル、クランプインサート、キャップナットを省いて示した図であり、この場合、クランプ装置はその係合領域で、ねじ込みスリーブの相応の中空横断面に形状接続的に嵌合する８角形の横断面を有している。 クランプ装置の、ねじ込みスリーブ内に係合する部分における非円形横断が、その他の部分は円形の横断面における２つの平らな面取部によって形成されている、図６に相当する図である。 非円形横断面が楕円形又は長円形である、図６及び図７に相当する構成の図である。 非円形横断面が、円形横断面に半径方向に配置された突起と、この突起に嵌合する対応溝とによって形成されている図６〜図８に相当する図である。

以下の実施例の説明では、機能的に同じである部分に関しては、形状や構成が異なる場合でも同じ符号を用いる。

全体を符号１で示したケーブルグランドは、壁又は管継手等に装着可能なねじ込みスリーブ２と、該ねじ込みスリーブ２と協動する少なくとも１つのキャップナット３と、キャップナット３により負荷されキャップナット３の締め付けにより保持すべきケーブル４に押し付けることができる第１のクランプインサート５と、第２のクランプインサート６とを有しており、この場合、ケーブル４は、図面において部分的に絶縁被覆除去されて示された外装７を有していて、ケーブルグランド１の内側には、外装７の絶縁被覆除去された部分をクランプするためのクランプ装置（全体を符号８で示す）が設けられている。使用位置では、このクランプ装置８は部分的に軸方向で、ねじ込みスリーブ２の、キャップナット３に向いた開放側に係合し、ねじ込みスリーブ２の外側でキャップナット３によって軸方向かつクランプ方向で押圧される。

この場合、２つの実施例では、２つの異なる寸法のクランプインサート、即ち、比較的大きい第１のクランプインサート５と、これからさらに説明する比較的小さい第２のクランプインサート６とが設けられており、大きい方の第１のクランプインサート５はキャップナット１０によって、小さい第２のクランプインサート６はキャップナット３によって負荷されるが、図５の実施例では、１つの共通のキャップナット３がねじ込みスリーブ２に作用し、両クランプインサート５，６はキャップナット３の締め付け運動の際に押し込まれ、クランプされる。

キャップナット３の操作時にクランプ装置８が一緒に回動できないようにするために、即ち、外装７及び／又はケーブル４が一緒に回動するのを阻止するために、クランプ装置８の、ねじ込みスリーブ２に端面側で係合する部分８ａと、この部分８ａによって使用位置で係合されるねじ込みスリーブ２の内面とは、組み付け位置で、回転方向で形状接続（嵌め合いによる結合）するように形成されている。

回転方向で作用するこのような形状接続は、軸方向では滑り嵌めとして形成されている。即ち、クランプ装置８、特にねじ込みスリーブ２内に使用位置で係合する部分８ａは、単に、図１及び図２に示された位置から図４及び図５に示された位置へと軸方向で押し込まれ、その後はねじ込みスリーブ２に対して相対的に回動することはできない。

この場合、特に図１及び図２によって、とりわけ図６〜図９によっても明らかであるように、ねじ込みスリーブ２の、クランプ装置８及びクランプ装置８の部分８ａとの係合領域と、クランプ装置８自体及びクランプ装置８の部分８ａとには、相互の回動防止装置として互いに嵌り合う非円形横断面が設けられている。

この場合、図７の実施例では、ねじ込みスリーブ２及びクランプ装置８における非円形横断面は、所定の領域で平らに面取りされていて、この実施例では２個所で平らに面取りされていてその他の部分は円形の横断面を有している。

図８の実施例では、ねじ込みスリーブ２とクランプ装置８の間の非円形横断面として、楕円形又は長円形の横断面が示されている。図９には、互いに嵌合し回転方向では不動の横断面の成形部が示されていて、この場合、ねじ込みスリーブ２の対応溝１１に嵌合する突起１２を有した横断面が図示されている。同様に、溝又はキー結合を設けることもできるが、図示の横断面は、付加的なキー部材が不要であるという利点を有している。

図６に示した好適な構成では、ねじ込みスリーブ２とクランプ装置８若しくはクランプ装置８のねじ込みスリーブ２内に係合する部分８ａとの回転方向で形状接続的な連結を形成するための非円形横断面は８角形であるが、これは６角形又は７角形又は１０角形であっても良い。角が多いほど、ねじ込みスリーブ２はこの形状接続的な連結領域で肉薄になり、即ち、ねじ込みスリーブ２の連結領域における外側寸法は小さくなる。

場合によっては、歯列と言うことができるほど多数の角又はこのような形式の成形部が互いに係合していても良い。

両実施例では、使用位置でねじ込みスリーブ２内に存在するクランプ装置８の端面若しくはねじ込みスリーブ２に係合するクランプ装置８の部分８ａの端面は、ねじ込みスリーブ２内に配置された第２のクランプインサート６とシール部材１３とを押圧し、これによりキャップナット３によるクランプ装置８の軸方向の移動の際に、第２のクランプインサート６とシール部材１３とがケーブル４の絶縁被覆除去された領域に押し付けられ、図４及び図５のように締め付けられるようになっている。しかしながらケーブルグランド１は、第２のクランプインサート６及び／又はシール部材１３が存在しなくても同様に機能することもできる。重要であるのは、クランプ装置８が軸方向でクランプ作用を加えることができるような支持部が設けられていることだけであり、この実施例では第２のクランプインサート６がその支持部である。

図１及び図３によりとりわけ判ることであるが図４及び図５にも示されているように、ドイツ連邦共和国実用新案第２０２００５０１４１３８号明細書により公知のように、クランプ装置８は２つの部分から成っており、即ち、部分８ａを有する、キャップナット３に面した円錐領域を備えたクランプ体１４と、該クランプ体１４のこの円錐領域に沿って軸方向に移動可能な内側円錐を備えたクランプリング１５とを有している。この場合、ケーブルグランド１が組み付けられていると、使用位置では、円錐領域と円錐リング１５との間に、外装７の部分、例えば外装ワイヤ又は場合によっては外装シートも緊締される又は挟み込まれる。ドイツ連邦共和国実用新案第２０２００５０１４１３８号明細書により公知の形式では、キャップナット３の締め付けによりクランプ装置８は押し込まれ、クランプリング１５がクランプ体１４の円錐領域へと押し付けられ、これによりこれらの間に位置する外装ワイヤは接触され、固定される。同時にクランプ装置８は軸方向で固定され、第２のクランプインサート６に対して押し付けられ、これにより部分８ａの斜めの又は円錐状の端面９がクランプインサート６を、図４及び図５に示されたように半径方向内側に向かってケーブル４に対して押し付ける。

図１〜図４に示した実施例では、キャップナットは分割されていて、使用位置でねじ込みスリーブ２の近くに位置する第１のキャップナット３は、クランプ装置８を固定するために働き、これに対して同心的に配置された第２のキャップナット１０は、第１のクランプインサート５と、ここに位置するシール装置１６を押し込むために働く。第１のキャップナット３はこの場合、ねじ込みスリーブ２に被さる領域に、ねじ込みスリーブ２の雄ねじ山に螺合する雌ねじ山を有しており、反対側の端部領域にはさらに、第２のキャップナット１０の雌ねじ山に螺合する雄ねじ山３ａを有しているので、両キャップナット３，１０は、それぞれの作用を果たすために図４に示されたように一緒にねじ込むことができる。

この場合、図１〜図４の実施例では、第１のキャップナット３が、軸方向でクランプ作用を行う押圧リング１７を有しており、該押圧リング１７は第１のキャップナット３に一体的に結合されている。

これに対して図５の実施例では別個の押圧リング１８が設けられており、この押圧リング１８はクランプ装置８を操作するために、共通のキャップナット３によってクランプインサート５を介して軸方向に押圧される。

図３及び図４にはこの場合、クランプ装置８が使用位置で軸方向で固定されて、これにより、キャップナット３の解除の際に不都合にねじ込みスリーブ２から再び脱落しないようにできることが示されている。このためにクランプ装置８は係合領域で環状の溝と、該溝に係合し半径方向で突出する、有利には弾性的な保持リング又はＯリング１９を有しており、ねじ込みスリーブ２は、キャップナット３に面した開口部にアンダカット部２０を有していて、このアンダカット部２０は図４の使用位置で保持リング又はＯリング１９に軸方向の間隔を置いて被さる。この場合、アンダカット部２０は、ねじ込みスリーブ２の非円形領域に軸方向で隣接して横断面拡大部を設けることにより形成される。この横断面拡大部は、ねじ込みスリーブ２の非円形横断面よりも半径方向でやや突出している。アンダカット部２０は即ち、ねじ込みスリーブ２の非円形差込領域を内側で制限しており、これにより保持リング又はＯリング１９は差し込み方向で見てこのアンダカット部２０の後方で、半径方向で緊締されていない位置をとる（図４参照）。

しかしながら図１及び図５により判るように、ケーブルグランドは、このような保持リング又はＯリング１９を有していなくても良い。

ケーブルグランド１は、壁又は管継手内に装着可能な雄ねじ山を備えたねじ込みスリーブ２と、ねじ込みスリーブ２のこの雄ねじ山と協動するキャップナット３とを有している。キャップナット３によって、その締め付けによって、クランプインサート５を、保持すべきケーブル４に対して押し付けることができ、この場合、ケーブル４は、ケーブルグランド１の内側で少なくとも所定の個所で露出している又は自由に位置している外装７を有している。ケーブルグランド１にはこの外装７の一部を挟み込むためのクランプ装置８が設けられており、このクランプ装置８は使用位置で部分的に軸方向で、ねじ込みスリーブ２の内側開口に係合し、キャップナット３によってねじ込みスリーブ２の外側で直接的又は間接的に押圧される。キャップナット３を締め付ける際にケーブル４及び／又はクランプ装置８が回動するのを阻止するために、ねじ込みスリーブ２に係合するクランプ装置８の部分８ａは使用位置で、ねじ込みスリーブ２の内面において回転方向で形状接続的に不動に結合されていて、例えば多角形の横断面を有している。この場合、クランプ装置８は、ねじ込みスリーブ２内に係合する端面９で第２のクランプインサート６を負荷することができる。

Claims (11)

1. ケーブルグランド（１）であって、
   壁又は管継手に装着可能なねじ込みスリーブ（２）と、
   該ねじ込みスリーブ（２）と協動するキャップナット（３）と、
   該キャップナット（３）によって押圧され、前記キャップナット（３）の締め付けにより、保持すべきケーブル（４）に対して押し付け可能なクランプインサート（５，６）とを有しており、
   前記ケーブル（４）が外装（７）を有していて、前記ケーブルグランド（１）には前記外装（７）の一部を挟み込むためのクランプ装置（８）が設けられており、該クランプ装置（８）は使用位置で部分的に軸方向で前記ねじ込みスリーブ（２）に係合しており、前記キャップナット（３）によって前記ねじ込みスリーブ（２）の外側で押圧される、ケーブルグランド（１）において、
   前記ねじ込みスリーブ（２）に係合する前記クランプ装置（８）の部分（８ａ）が使用位置で、前記ねじ込みスリーブ（２）の内面に回転方向で形状接続的に係合することを特徴とする、ケーブルグランド。
2. 前記クランプ装置（８）と前記ねじ込みスリーブ（２）との間の回転方向で作用する前記形状接続部は、軸方向で滑り嵌め部として又は締まり嵌め部として形成されている、請求項１記載のケーブルグランド。
3. 前記ねじ込みスリーブ（２）の前記クランプ装置（８）との係合領域と、前記クランプ装置（８）とは、相互作用する回転防止装置として、互いに嵌合する非円形横断面を有している、請求項１又は２記載のケーブルグランド。
4. 前記ねじ込みスリーブ（２）における前記非円形横断面と前記クランプ装置（８）における前記非円形横断面とは、所定の領域で面取りされていてその他の領域では円形の横断面、又は楕円形又は長円形の横断面、又は成形された横断面、又は多角形の横断面、又は単数又は複数の対応溝（１１）に嵌合する突起（１２）を有した横断面であるか、又は前記ねじ込みスリーブ（２）と前記クランプ装置（８）との間にキー・溝結合部が設けられている、請求項１から３までのいずれか１項記載のケーブルグランド。
5. 前記ねじ込みスリーブ（２）と前記クランプ装置（８）との、回転方向で形状接続的な連結を行うための前記非円形横断面は、６角形又は７角形又は８角形又は１０角形である、請求項１から４までのいずれか１項記載のケーブルグランド。
6. 使用位置で前記ねじ込みスリーブ（２）内に位置する前記クランプ装置（８）の前記端面（９）は、前記ねじ込みスリーブ（２）内に配置された前記第２のクランプインサート（６）及び／又は前記シール部材（１３）を傾斜面を介して押圧し、これにより前記クランプ装置（８）の軸方向の移動の際に、前記第２のクランプインサート（６）及び／又は前記シール部材（１３）はケーブル、特にケーブルの絶縁被覆除去領域に押し付けられる、請求項１から５までのいずれか１項記載のケーブルグランド。
7. 前記クランプ装置（８）が２部分から成っており、前記キャップナット（３）に面した円錐領域を備えたクランプ体（１４）と、前記円錐領域に沿って軸方向で移動可能なクランプリング（１５）とを有しており、使用位置で前記円錐領域と前記クランプリング（１５）との間に前記外装（７）の部分、例えば外装ワイヤ又は外装シートが緊締または挟み込まれている、請求項１から６までのいずれか１項記載のケーブルグランド。
8. 前記キャップナットが分割されており、第１のキャップナット（３）は前記クランプ装置（８）を固定するために働き、前記第１のキャップナット（３）に対して同心的に配置された第２のキャップナット（１０）は、第１のクランプインサート（５）及び／又はシール部材（１６）を押圧するために働き、前記第１のキャップナット（３）は雄ねじ山（３ａ）を有しており、前記第２のキャップナット（１０）は前記雄ねじ山に螺合する雌ねじ山を有している、請求項１から７までのいずれか１項記載のケーブルグランド
9. 第１の又は唯１つの前記キャップナット（３）の突起（１７）が使用位置で、前記クランプ装置（８）を軸方向でクランプ作用するように、特に前記クランプリング（１５）を軸方向で押圧する、請求項１から８までのいずれか１項記載のケーブルグランド。
10. 前記クランプ装置（８）が非円形の前記係合領域で環状の溝を有していて、該環状の溝は、該溝に係合し半径方向で突出する、特に弾性的な保持リング又はＯリング（１９）を有しており、前記ねじ込みスリーブ（２）は、前記キャップナット（３）に面した開口部にアンダカット部（２０）を有しており、該アンダカット部（２０）は前記保持リング又はＯリング（１９）に、使用位置で、有利には軸方向の間隔を置いて被さる、請求項１から９までのいずれか１項記載のケーブルグランド。
11. 前記アンダカット部（２０）は、前記ねじ込みスリーブ（２）の非円形の前記差し込み領域を軸方向で制限する、請求項１０記載のケーブルグランド。

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