JP2013526584A - 薬物送達などの用途のための発泡体および粒子 - Google Patents

薬物送達などの用途のための発泡体および粒子 Download PDF

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Abstract

本発明は一般に、発泡体、特に、薬物送達などの用途のための発泡体、およびこのような発泡体から作製した粒子に関する。一態様は、薬学的に活性な剤を含有する発泡体または粒子に関する。発泡体は、薬学的に許容されるポリマーキャリアを含み得る。場合によっては、発泡体または粒子は、予想外に高い比表面積を有する。高い比表面積は、場合によっては、発泡体または発泡体から作製した粒子(例えば、粉砕による)が被験体に投与されたときに、薬学的に活性な剤の送達または放出を促進し得る。発泡体はまた、相対的に高い添加量の薬学的に活性な剤を示し得る。場合によっては、発泡体は、ミクロセル様の発泡体でよい。1セットの実施形態において、発泡体は、超臨界COなどの超臨界流体を使用して生じさせる。

Description

関連出願
本願は、Ladavacによる、「FOAMS OR PARTICLES FOR APPLICATIONS SUCH AS DRUG DELIVERY」と題された、2010年5月21日に出願された米国仮特許出願第61/347,062号の利益を主張し、この米国仮特許出願は、本明細書中に参考として援用される。
発明の分野
本発明は一般に、発泡体に関し、特に、薬物送達などの用途のための発泡体、およびこのような発泡体から作製した粒子に関する。
背景
ナノスケール粒子は、これらの高い表面/体積比のため、薬物送達などの用途にとっての対象である。しかし、ナノスケール粒子を作製することは典型的には、沈殿および成長が関与する。このような方法の問題は、成長プロセスを停止させるのが困難であり、異なる成分について異なる沈殿プロセスが必要なことである。したがって、ナノスケール粒子を生じさせることにおいて改善が必要である。
発明の要旨
本発明は一般に、薬物送達などの用途のための、ポリマー発泡体およびこのような発泡体から作製した粒子に関する。本発明の主題は、場合によっては、相互に関連する生成物、特定の問題に対する代替の解決策、ならびに/または1つ以上の系および/もしくは物品の複数の異なる使用が関与する。
一態様において、本発明は一般に、薬学的に活性な物品を対象とする。1セットの実施形態によると、薬学的に活性な物品は、薬学的に許容されるポリマーキャリアと薬学的に活性な剤とを含む発泡体を含む。いくつかの実施形態において、発泡体は、約5μm未満の平均セルサイズおよび/または少なくとも約0.4m/gの比表面積を有する。薬学的に活性な剤は、場合によっては、発泡体中に発泡体の重量に基づいて少なくとも約5%の量で存在し得る。
別のセットの実施形態において、薬学的に活性な物品は、複数個の粒子を含む。場合によっては、複数個の粒子は、薬学的に許容されるポリマーキャリアを含む。特定の実施形態において、粒子は、薬学的に活性な剤ならびに/または約5μm以下の平均固有寸法および/もしくは少なくとも約6m/gの比表面積を有する粒子を含む。いくつかの実施形態において、粒子の少なくとも約20%は、少なくとも1つまたは少なくとも2つの凹面形の表面領域を有する。他の実施形態において、粒子の少なくとも約20%において、粒子の外表面積の少なくとも約50%は、凹面形の表面領域中に存在する。
また別のセットの実施形態において、薬学的に活性な物品は、少なくとも約30重量%の薬学的に活性な剤を含む発泡体を含む。場合によっては、発泡体は、薬学的に許容されるポリマーキャリアを含む。いくつかの実施形態において、発泡体は、約5μm未満の平均セルサイズを有し、かつ/または発泡体は、少なくとも約0.4m/gの比表面積を有し、かつ/または発泡体は、約1g/cm未満の発泡体密度を有する。
さらに別のセットの実施形態によると、薬学的に活性な物品は、薬学的に許容されるポリマーキャリアと薬学的に活性な剤とを含む発泡体を含む。いくつかの実施形態において、発泡体は、約5μm未満の平均セルサイズを有し、かつ/または発泡体は、約1g/cm未満の発泡体密度を有する。特定の場合において、薬学的に活性な剤は、発泡体中に発泡体の重量に基づいて少なくとも約5重量%の量で存在する。
1セットの実施形態において、薬学的に活性な物品は、薬学的に許容されるポリマーキャリアと薬学的に活性な剤とを含む発泡体を含み、上記発泡体は、約5μm未満の平均セルサイズを有する。場合によっては、発泡体は、(a)少なくとも約0.4m/gの比表面積を有し、かつ/または(b)約1g/cm未満の発泡体密度を有する。
別のセットの実施形態において、薬学的に活性な物品は、複数個の粒子を含み、上記粒子は、薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤を含み、約5μm以下の平均固有寸法および少なくとも約6m/gの比表面積を有する。場合によっては、(a)粒子の少なくとも約20%は、少なくとも2つの凹面形の表面領域を有し、かつ/または(b)粒子の少なくとも約20%において、粒子の外表面積の少なくとも約50%は、凹面形の表面領域中に存在する。
本発明の別の態様は一般に、薬学的に活性な物品を形成する方法を対象とする。特定の実施形態によると、この方法は、薬学的に許容されるポリマーキャリア、および薬学的に活性な剤を、発泡剤と混合して、発泡体の前駆物質を形成する工程と、上記前駆物質を圧力低下に供し、それによって発泡剤を膨張させ、前駆物質の発泡体として薬学的に活性な物品を形成する工程とを含む。1セットの実施形態において、発泡体は、ミクロセル様である。場合によっては、発泡剤は、混合物の重量に基づいて少なくとも約5重量%の量で存在する。特定の実施形態において、薬学的に活性な剤は、混合物の重量に基づいて少なくとも約5%の量で存在する。
別の態様において、本発明は、本明細書に記載されている実施形態の1つ以上、例えば、本明細書において論じられているようなミクロセル様の発泡体または他のタイプの発泡体もしくは粒子などのポリマー発泡体を作製する方法を対象とする。別の態様において、本発明は、本明細書に記載されている実施形態の1つ以上、例えば、本明細書において論じられているようなミクロセル様の発泡体または他のタイプの発泡体もしくは粒子などのポリマー発泡体を使用する方法を対象とする。
本発明の他の利点および新規な特徴は、添付の図と併せて考慮したときに、本発明の様々な非限定的な実施形態についての下記の詳細な記載から明らかとなる。本明細書および参照により組み込まれている文献が矛盾および/または相反した開示を含む場合、本明細書が優先する。参照により組み込まれている2つ以上の文献が、互いに関して矛盾および/または相反した開示を含む場合、遅い有効な日付を有する文献が優先する。
本発明の非限定的な実施形態は、概略図であり、尺度通りに描かれることを意図していない添付の図を参照して、例示として記載する。図において、例示される各々の同一または殆ど同一な構成成分は典型的には、単一の数字によって表される。明確にする目的のために、全ての構成成分が全ての図において標識されているわけではなく、示された本発明の各実施形態の全ての構成成分も同様であり、ここで、例示は、当業者が本発明を理解することを必ずしも可能とすることではない。
図1A〜1Bは、本発明の特定の実施形態による様々な発泡体構造物および粒子を示す。 図1A〜1Bは、本発明の特定の実施形態による様々な発泡体構造物および粒子を示す。 図2A〜2Cは、特定の実施形態による様々な発泡体の形態を例示する。 図3は、様々な本発明の実施形態によって調製した特定の発泡体を例示する。 図4は、本発明の特定の実施形態によって調製した発泡体を示す。 図5は、本発明のまた他の実施形態による磨砕された調製物を例示する。 図6A〜6Bは、本発明のまた他の実施形態における溶解データを例示する。 図7A〜7Bは、本発明のまた別の実施形態における特定の発泡体の粒径(grain size)分布を例示する。 図8A〜8Bは、また別のセットの実施形態における特定の薄膜発泡体を例示する。
本発明は一般に、発泡体、特に、薬物送達などの用途のための発泡体、およびこのような発泡体から作製した粒子に関する。一態様は、薬学的に活性な剤を含有する発泡体または粒子に関する。発泡体は、薬学的に許容されるポリマーキャリアを含み得る。場合によっては、発泡体または粒子は、予想外に高い比表面積を有する。高い比表面積は、場合によっては、発泡体または発泡体から作製した粒子(例えば、粉砕による)が被験体に投与されたときに、薬学的に活性な剤の送達または放出を促進し得る。発泡体はまた、相対的に高い添加量(loading)の薬学的に活性な剤を示し得る。場合によっては、発泡体は、ミクロセル様の発泡体でよい。1セットの実施形態において、発泡体は、超臨界COなどの超臨界流体を使用して生じさせる。例えば、薬学的に活性な剤を含有する発泡体の前駆物質を、発泡剤と混合し、次いで圧力を減少させ、発泡剤の膨張をもたらし、それによって発泡体の形成をもたらし得る。次いで、発泡体を、引き続いて磨砕もしくは粉砕、または他の方法で加工し、粒子を形成し得る。
特定の態様において、ナノ粒子などの粒子は、粒子形成を制限する発泡技術を使用することによって生じさせ、制御し得る。1セットの実施形態において、発泡体中のセルまたはバブルの間の材料を制御する発泡体を生じさせる。セルもしくはバブルのサイズ、および/またはこれらの充填密度を制御し、このように得られた発泡体中のセル間のスペーシングを制御し、それによって、発泡体を使用して生じさせる粒子またはナノ粒子のサイズまたは形状を制御し得る。例えば、発泡体中のセルまたはバブルは、マイクロメートルスケールであるように制御し得るが、バブルが一緒に密に充填するとき、発泡体を画定する材料が位置しているバブルの間の空間(例えば、「プラトー領域」)は、ナノスケールであり得る。この材料は、例えば、薬学的に活性な剤(すなわち、「活性物質(the 「active」)」)を含有するポリマーを包含することができる。いくつかの実施形態において、発泡体中に活性物質を含むポリマー(active−laden polymer)の非常に小さなドメインを作製するために、高い比表面積は、セルまたはバブルのサイズおよび/または充填密度を制御することによって達成し得る。これらのセルまたはバブルは、小さく(例えば、約1ミクロンの直径)、高度に充填されており(例えば、約85%体積分率)、数百ナノメートルのボーダー、または約50nm未満の厚さのポリマー発泡体膜を生じさせ得る。次いで、このような発泡体は、例えば、発泡体を磨砕または粉砕することなどによって、加工して粒子を形成し得る。
本発明の一態様は一般に、このような発泡体を生じさせるための技術を含めて、薬学的に活性な剤を含有する発泡体を対象とする。以下で論じるように、いくつかの実施形態において、発泡体は、相対的に高い比表面積を有する。発泡体は、以下で論じるように、超臨界COなどの超臨界流体を使用して生じさせ得る。典型的には、発泡体は、薬学的に許容されるポリマーキャリアと、キャリアと組み合わせた薬学的に活性な剤と、薬学的に許容されるポリマーキャリア中に含有された「セル」またはバブルとを包含することができる。セルは、気体、例えば、COまたは空気を含有し得る。このような発泡体構造物の非限定的例は、図2および3に確認することができる。
場合によっては、ポリマーキャリア中で第1の温度または圧力で溶解または分散することができる発泡剤にポリマーキャリアを曝露させ、次いで温度および/または圧力を(場合によっては、相当に急速に)変化させることによって発泡体を生じさせてもよく、発泡剤は、(例えば、気体に)相を変化させ、これによってポリマーキャリアによって全体的に取り囲まれているバブルまたは「セル」が形成されることをもたらし、これによって発泡体構造物を生じさせ、その中でポリマーは、空の領域、または「セル」をその中に取り囲むマトリックスを形成する。これは図1Bの概略図の左側に確認することができ、発泡体構造物は、いくつかの空の領域またはセルをその中に含む。セルは、気体(CO、空気など)を含有してもよく、または他の発泡剤もしくはセルは、その他の場合は実質的にポリマーを含まなくてもよい。
薬学的に許容されるポリマーキャリア中で使用するための適切なポリマーの例には、これに限定されないが、ポリ(酢酸ビニル)またはポリ(ビニルピロリドン)が含まれる。場合によっては、これらおよび/または他のモノマーのコポリマー、例えば、ポリ(ビニルピロリドン−co−酢酸ビニル)またはポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー(例えば、BASFからのKollicoat(登録商標)IR)をまた使用し得る。コポリマーが使用される場合、コポリマーは、任意の適切な構造(例えば、ブロックコポリマー、ランダムコポリマーまたは統計コポリマー、交互コポリマーなど)を有することができる。コポリマーは、コポリマーを定義する2つ、3つ、またはそれを超えるモノマーを有し得る。コポリマー中のモノマーの任意の適切な比を使用し得る。非限定的な例として、コポリマーがビニルピロリドンおよび酢酸ビニルを含む場合、これらの重量比は、約6:4、約4:3、約1:1、約2:1、約3:1、約10:1、約1:2、約1:3、約1:10、または任意の他の適切な比でよい。薬学的に許容されるポリマーキャリアは、本明細書に記載されているものなどの1つ以上のモノマーを含んでもよく、または本質的にこれらからなってもよい。
薬学的に許容されるポリマーキャリア中のポリマーは、任意の適切な分子量(モル質量とも称される)を有することができる。例えば、キャリアの分子量は、少なくとも約10,000、少なくとも約20,000、少なくとも約30,000、少なくとも約50,000、少なくとも約70,000、少なくとも約100,000、少なくとも約200,000、または少なくとも約300,000でよい。いくつかの実施形態において、分子量は、500,000以下、約400,000以下、約300,000以下、約150,000以下、約100,000以下、約90,000以下、80,000以下、約70,000以下、約60,000以下、または約50,000以下でよい。分子量は、重量平均分子量として測定されることが多い。
いくつかの実施形態において、ポリマーは、発泡剤への相対的高親和性、例えば、COへの相対的高親和性を有するように選択される。例えば、運転圧力および温度にて、発泡剤は、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、または少なくとも約30%の濃度で(重量ベースで決定)、少なくとも標準的温度および圧力(0℃および100kPaまたは1バール)にて、ポリマー中で可溶性であり得る。発泡剤は、より詳細に以下で論じる。
薬学的に許容されるポリマーキャリア中のポリマーはまた、当業者には公知のように、相対的に低いガラス転移温度(T)、すなわち、ポリマーが相対的に固体状態からより粘性または「ゴム状」の状態に転移する温度を有するものであるように選択し得る。ガラス転移温度は、例えば、粘度の変化を測定すること、DSC(示差走査熱量測定)を使用することなどの適切な技術を使用することによって決定し得る。典型的には、ポリマーは、そのガラス転移温度を超えた温度で発泡するが、しかし、高すぎる温度は、いくつかのタイプの薬学的に活性な剤に対して有害であり得る。したがって、特定の実施形態において、相対的に低いガラス転移温度を有するポリマーが使用される。例えば、ポリマーは、約200℃以下、約180℃以下、約160℃以下、約150℃以下、約140℃以下、約130℃以下、約120℃以下、約110℃以下、約100℃以下、約90℃以下、約80℃以下、約70℃以下、約60℃以下、約50℃以下、約40℃以下、または約30℃以下のガラス転移温度を示すものであり得る。場合によっては、ガラス転移温度は、約0℃超、約10℃超、約20℃超、約30℃超、約40℃超、約50℃超、約60℃超、約70℃超、約80℃超、約90℃超、または約100℃超である。1つの実施形態において、ガラス転移温度は、約95℃〜約105℃である。ポリマーは、いくつかの実施形態において、そのガラス転移温度に相対的に近い温度で発泡し得る。例えば、発泡温度、すなわち、ポリマーの減圧によるなど発泡プロセスが開始するときのポリマーの温度は、ポリマーのガラス転移温度を約10℃、約20℃、または約30℃上回ってもよい。
ポリマーは、任意の適切な材料密度を有し得る。本明細書において使用する場合、ポリマーの「材料密度」(「かさ密度」とも称される)は、ポリマー中に捕捉される、任意のセル、発泡剤、または他の非ポリマー材料(空気もしくはCOなど)の非存在下でのポリマーの密度である。対照的に、発泡体の「発泡体密度」は、発泡体の体積(発泡体中に捕捉された何らかのもの(発泡剤など)を含む)で割った発泡体の全体的な質量である。特定の実施形態において、ポリマーは、約3g/cm未満、約2g/cm未満、約1.5g/cm未満、約1g/cm未満、約0.8g/cm未満、または約0.5g/cm未満の材料密度を有する。場合によっては、発泡体は、約3g/cm未満、約2g/cm未満、約1.5g/cm未満、約1g/cm未満、約0.8g/cm未満、または約0.5g/cm未満の発泡体密度を有する。発泡体密度は典型的には、所与の発泡体についての材料密度より低いことに留意すべきである。
いくつかの実施形態において、薬学的に許容されるポリマーキャリア中のポリマーは、薬学的に許容されるポリマーである。例えば、ポリマーは、生体不活性、生体適合性、または生分解性でよい。本明細書において使用する場合、「生体適合性」とは、当技術分野におけるその通常の意味を与えられる。例えば、生体適合性材料は、有害な帰結を伴わずに被験体への投与に適したものであり得る。薬学的に許容されるポリマーは、被験体が嚥下することができるものであり得、ポリマーは、相対的に不活性であり、かつ吸収も有害な帰結も伴わずに被験体を通過してもよく、かつ/またはポリマーは、被験体において分解されるものでよく(すなわち、ポリマーは、生分解性でよく)、分解生成物は、被験体に悪影響を与えない。例えば、生分解性ポリマーは、水溶性であるものでよい。生分解性ポリマーの例には、これらに限定されないが、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(乳酸)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)など、ならびにこれらおよび/または他の適切なモノマーのいずれかのコポリマーが含まれる。1つの非限定的例は、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)である。
特定の場合において、薬学的に許容されるポリマーキャリア中のポリマーは、ポリマーが水溶性であるように選択される。水溶性ポリマーは、水中で妥当な溶解速度を示すことができ、例えば、10gのポリマーは、1リットルの水に1週間未満以内、1日未満以内、12時間未満以内、または3時間未満以内などで溶解し得る。例えば、被験体に投与されると、ポリマーは被験体中で溶解し始めることができ、それによって被験体の内部で薬学的に活性な剤が放出される。場合によっては、ポリマーの溶解速度は、例えば、溶解を遅延させる1つ以上のモノマーをポリマーに加えることによって、かつ/または所望の溶解スピードを達成するためのポリマー中の複数のモノマーもしくは単数のモノマーの比(ratio)を制御することによって制御し得る。具体例として、溶解スピードは、乳酸などの相対的に速く溶解するモノマーを共重合することによって増加させてもよく、または溶解スピードは、グリコール酸などの相対的に遅く溶解するモノマーを共重合することによって減少させてもよい。
記述したように、発泡体は典型的には、例えば、ポリマーキャリアによって全体的に取り囲まれているバブルまたは「セル」を含有する、上記のような薬学的に許容されるポリマーキャリアを包含する。本発明の特定の態様によると、発泡体は、予想外に高い比表面積を有する。このような高い比表面積は、場合によっては、薬学的に活性な剤の送達または放出を促進し得る。例えば、発泡体を粉砕して、発泡体の内表面を露出させることができ、このように得られた粉砕された粒子を、被験体に投与する。同様の技術を使用して(例えば、以下で論じるような超臨界COを使用して)形成され、かつ相対的に高い添加量(例えば、発泡体の重量に基づいて少なくとも約5重量%の添加量で)で薬学的に活性な剤を保有する同様の質量を有する他の発泡体と比較して、本明細書において論じられているような発泡体は、このような条件下で生じさせたこのような発泡体について予想されるより非常により高い比表面積を有する。任意の理論に束縛されるものではないが、このような予想外に高い比表面積は、驚くほど高いセルの数密度および小さなセルサイズ(例えば、ミクロセル様の発泡体)の結果であると考えられ、これは以下で詳細を論じるように、良好に均質化した前駆体を生じさせ、その前駆体を圧力および/または温度の急速な変化に供することによって生じる。1セットの実施形態において、発泡体は、「ブロンフォーム(blown foam)」、すなわち、気体を液体中に混合または注入し、混合物を凝固させ、最終的発泡体を形成させることによって形成される発泡体である。
本明細書において使用する場合、「比表面積」は、発泡体の単位質量あたりの発泡体の総表面積(外側、および内側、すなわち、セル中の両方)の尺度である。発泡体中の発泡剤の質量は典型的には、特に、発泡剤が発泡体中に含有または捕捉された気体である場合、および/または発泡剤が発泡体から形成後に離れること(空気と置き換わることが多い)ができる場合、ポリマーキャリア(carrrier)の質量に対して無視できる。
比表面積は、任意の適切な技術を使用して決定することができる。例えば、比表面積は、一旦、発泡体を粉砕して内側の表面積を露出させて、BETを使用して決定することができ、または比表面積は、平均セルサイズ、セルの体積分率、および発泡体を形成するポリマーの密度を使用して推定することができる(これの一例について、実施例1を参照されたい)。場合によっては、例えば、発泡体が独立セルを有する場合、発泡体は、表面積を決定する前に磨砕し得る。発泡体は、様々な実施形態において、少なくとも約0.1m/g、少なくとも約0.2m/g、少なくとも約0.3m/g、少なくとも約0.4m/g、少なくとも約0.5m/g、少なくとも約0.6m/g、少なくとも約0.7m/g、少なくとも約0.8m/g、少なくとも約0.9m/g、少なくとも約1m/g、少なくとも約2m/g、少なくとも約3m/g、少なくとも約4m/g、少なくとも約5m/g、少なくとも約6m/g、少なくとも約7m/g、少なくとも約8m/g、少なくとも約9m/g、少なくとも約10m/g、少なくとも約12m/g、少なくとも約15m/g、少なくとも約20m/g、少なくとも約25m/g、少なくとも約30m/g、少なくとも約35m/g、少なくとも約40m/gなどの比表面積を有することができる。
セルは、発泡体中で任意の形状またはサイズを有してもよく、また任意のサイズ分布を有してもよい。場合によっては、発泡体は、約10μm未満の平均セルサイズを有する。セルは、形状および/またはサイズが変化することができる一方、平均セルサイズは、発泡体中の各セルについての固有セルサイズの平均であると定義することができ、セルについての固有セルサイズは、セルの体積と等しい体積を有する完全な球の直径である。典型的には、このような寸法は、典型的な発泡体中のセル形状および/またはサイズの不均一な分布のために、正確に計算するより、例えば、SEM(走査型電子顕微鏡法)画像、TEM(透過型電子顕微鏡法)画像などから推定される。例えば、各画像中のセルについての典型的な寸法を決定するため、(例えば、発泡体中の代表的な位置から選択した)発泡体の、適切な数のSEMまたはTEM画像を検査することによって、発泡体中の平均セルサイズを決定し得る。
様々な実施形態において、発泡体は、場合によっては、約5μm未満、約4μm未満、約3μm未満、約2μm未満、約1μm未満、約0.5μm未満、約0.3μm未満、または約0.1μm未満の平均セルサイズを有することができる。場合によっては、平均セルサイズは、約10nm超、約100nm超、または約1μm超でよい。別のセットの実施形態において、発泡体は、少なくとも約50体積%、少なくとも約60体積%、少なくとも約70体積%、少なくとも約75体積%、少なくとも約80体積%、少なくとも約85体積%、少なくとも約90体積%などの空隙率を有してもよく、空隙率は、発泡体の総体積と比較した発泡体中のセルまたはバブルの体積、すなわち、セルまたはバブルによって画定される発泡体の分率である。場合によっては、空隙率は、約90体積%未満、約70体積%未満、または約50体積%未満である。
特定の実施形態において、発泡体は、すなわち、約100μm未満の平均セルサイズを有する「ミクロセル様の発泡体」と記載することができ、場合によっては、平均セルサイズは、約10μm未満、約5μm未満、約3μm未満、または約1μm未満でよい。場合によっては、ミクロセル様の発泡体は、約0.1μm〜約100μm、または約0.1μm〜約10μmの平均セルサイズを有し得る。
場合によっては、発泡体中に含有されるセルの数密度をまた決定し得る。発泡体中のセルの数密度は、単位体積あたりのセルの数である。特定の用途によって、任意の適切な技術、例えば、発泡体からの位置および/または画像に関する代表的な数のSEMまたはTEMを使用して、数密度を決定または推定し得る。例えば、発泡体は、少なくとも約10cm−3、少なくとも約10cm−3、少なくとも約10cm−3、少なくとも約1010cm−3、または少なくとも約1011cmのセルの数密度を有し得る。
別の態様によると、発泡体を形成する薬学的に許容されるポリマーキャリアはまた、薬学的に活性な剤を含み得る。薬学的に活性な剤は、任意の適切な量または濃度で、例えば、典型的な被験体に投与したときに、有益または望ましい作用が観察されるのに十分に高い濃度で発泡体中に存在し得る。例えば、薬学的に活性な剤は、薬学的に許容されるポリマーキャリア中で発泡体の重量に基づいて少なくとも約5重量%の量で混合し得る。場合によっては、薬学的に活性な剤は、場合によっては、少なくとも約10重量%、少なくとも約15重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約25重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、または少なくとも約70重量%で存在し得る。
任意の適切な薬学的に活性な剤を使用し得る。場合によっては、薬学的に活性な剤は、前述したものなどの薬学的に許容されるポリマーキャリアに溶解および/または分散することができるものである。例えば、薬学的に許容されるポリマーキャリア中の薬学的に活性な剤の固溶体を、場合によっては形成してもよく、これは特定の実施形態において、薬学的に活性な剤がキャリア中に均一に分布し得ることを意味するが、他の実施形態において、これらの分布は均一である必要はない。1セットの実施形態において、薬学的に活性な剤は、水に混和性でも可溶性でもない。例えば、薬学的に活性な剤は、周囲温度および周囲圧力にて水に少なくとも1g/lの濃度まで溶解することができない場合がある。しかし、場合によっては、薬学的に活性な剤は、水に均一に分散することができるものである。発泡体中に存在し得る薬学的に活性な剤の非限定的例には、カルバマゼピン、イトラコナゾール、フェノフィブラート、コレステロール、またはクロトリマゾールが含まれる。
一態様によると、発泡体を生じさせるために使用される発泡剤は、第1の温度または圧力にてポリマーキャリア中で溶解または分散して発泡体前駆物質を生じるように、選択される。発泡剤はまた、ポリマーキャリアが曝露される第2の温度または圧力にて(例えば、気体へ)相を変化し得る(典型的には、両方の温度および/または圧力は、ポリマーキャリアおよび/または薬学的に活性な剤が実質的に分解しないように選択される)。発泡剤が前駆物質中で相を変化させることによって、ポケットまたは「セル」が、前駆物質中で発泡剤によって形成され、それによって、最終的発泡体構造物を生じさせる。したがって、発泡剤は、ポリマーキャリア中で第1の濃度で第1の温度または圧力にて溶解または分散することができるが、ポリマーキャリア中で第1の濃度より実質的に低い第2の濃度で第2の温度または圧力にて溶解または分散する任意の適切な発泡剤でよい。場合によっては、発泡剤は、第1の温度または圧力と第2の温度または圧力との間で相を変化させ得る。例えば、発泡剤は、第1の温度または圧力においてポリマーキャリアに溶解または分散し得るが、第2の温度または圧力においてポリマーキャリア中で気体を形成し得る。最終的発泡体中の発泡剤によって生じさせたセルのサイズは、発泡体へ向かう前駆物質中の発泡剤の均一性、ならびに/または圧力および/もしくは温度を第1の圧力および/または温度から第2の圧力および/もしくは温度へ変化する速度の関数であり得る。1セットの実施形態において、発泡体を、「バッチ」プロセスにおいて生じさせる。
具体例として、発泡剤は、標準的温度および圧力(0℃および100kPaまたは1バール)で気体であり得る。薬学的に許容されるポリマーキャリアと混合するとき、発泡剤を、その中に溶解または分散することができる。以下で詳細に論じるように、例えば、発泡剤が気体ではなく、発泡前に薬学的に許容されるポリマーキャリアに溶解または分散させて、発泡体前駆物質を生じさせることができるような温度および/または圧力に、発泡剤を供することができる。次いで前駆物質を、圧力および/または温度の変化に供することができ、これによって前駆物質中の発泡剤、または発泡剤の少なくとも一部分が気体状態を形成することがもたらされる。例えば、圧力および/または温度を変化させることによって、前駆物質に溶解または分散する発泡剤の量の低下をもたらすことができ、これは次いで形状の変化、または前駆物質中のバブルもしくはセル形成をもたらすことができる。
適切な発泡剤の例には、これらに限定されないが、二酸化炭素、アルカン(ペンタンもしくはヘキサンなど)、窒素、亜酸化窒素、またはクロロフルオロカーボン(ハイドロクロロフルオロカーボンを含めた)、またはこれらの混合物が含まれる。他の例には、これに限定されないが、CClFまたはCClが含まれる。
特定の実施形態において、発泡剤は、発泡前に発泡体前駆物質を生じさせるために薬学的に許容されるポリマーキャリアに溶解または分散されるとき、発泡剤を超臨界状態とすることをもたらす圧力および温度に曝露させることができ、すなわち発泡剤の圧力および温度は、薬学的に許容されるポリマーキャリアと接触するときに、各々その発泡剤についての臨界圧および臨界温度より高い。場合によっては、超臨界発泡剤の使用は、非超臨界条件と比較して、より高い濃度の発泡剤が、薬学的に許容されるポリマーキャリアに溶解および/または分散し得るため、有利であり得る。したがって、より高い濃度のために、より多くの発泡が生成され得、例えば、セルのより高い体積分率および/またはこのように得られた発泡体のより高い比表面積がもたらされる。
一態様において、発泡体は、薬学的に許容されるポリマーキャリアを発泡剤に曝露し、前駆物質を形成することによって生じさせ得る。薬学的に許容されるポリマーキャリアはまた、薬学的に活性な剤を含有してもよい。例えば、薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤を一緒に混合し、次いで混合物を発泡剤に曝露させ、前駆物質を形成し得る。次いで前駆物質を圧力および/または温度の変化に供し、これによって発泡剤が気体を形成することがもたらされ、それによって前駆物質(薬学的に活性な剤および薬学的に許容されるポリマーキャリアの両方を含有する)中のセルの形成がもたらされ、発泡体を形成することができる。
1セットの実施形態において、薬学的に許容されるポリマーキャリア、および薬学的に活性な剤を、最初に一緒に混合する。場合によっては、これらを一緒に混合して、均一な混合物、例えば、上記キャリア中の上記剤の分子性溶液を形成する。薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤は、各々が任意の適切な相(例えば、固相または液相)でよく、混合物はまた、例えば、液体混合物または固体混合物でよい。例えば、薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤を一緒に混合し、固溶体または他の固体混合物を形成し得る。場合によっては、このように形成された固溶体は、例えば、その中にいかなる包含物も分散相も伴わずに、殆ど均一または透明であるとして同定することができる。
薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤は、直接一緒に混合してもよく、または共溶媒を使用して、混合物を調製してもよい。共溶媒は、その中で薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤が各々混合される(例えば、溶解または分散される)材料であり、次いで、共溶媒は除去され、均一な混合物(固溶体など)が後に残る。共溶媒は、薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤の各々が共溶媒に溶解または分散することができるように選択することができる。したがって、選択された特定の共溶媒は、薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤の相関的要素(function)でよく、共溶媒は、薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤の物理学的性質によって水溶性であっても水不溶性であってもよい。例えば、薬学的に許容されるポリマーキャリアがポリ(ビニルピロリドン−co−酢酸ビニル)であり、薬学的に活性な剤がイトラコナゾールである場合、テトラヒドロフランが使用することができる共溶媒の一例である。場合によっては、共溶媒は、引き続いて除去されてもよく、例えば、薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤の均一な混合物である粉末または固体がもたらされる。例えば、混合物を乾燥させてもよく、または共溶媒は、混合物の蒸発および/もしくは加熱によって部分的もしくは完全に除去してもよい。別の例として、薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤は、融解押出技術を使用して一緒に混合し得る。
上記のように形成された固体混合物は、場合によっては、固体混合物を粉砕または磨砕することによって調製または加工され、粉末を形成し得る。例えば、ミル粉砕、ボールミル粉砕、低温ミル粉砕、圧縮、衝撃付与、ローラー、クラッシャーなどの技術を使用して、固体混合物を適切な粉末として調製し得る。例えば、固体混合物は、任意の適切な技術(例えば、ボールミル粉砕または遊星ミル粉砕)を使用して粉砕し、約1mm未満、約500μm未満、約300μm未満、約100μm未満、約50μm未満、約30μm未満、約10μm未満などの粒子サイズを有する粉末を形成し得る。より小さな粒子サイズは、例えば、共溶媒を除去すること、発泡剤とのより急速な混合を促進することなどにおいて有用であり得る。
場合によっては、粉末は、ペレットまたは錠剤にプレスし得る。このようなプレス作業は、例えば、発泡に悪影響を与え得る粉末マトリックス中に捕捉し得る任意の気体を除去するのに有用であり得る。例えば、少なくとも約1,000lb/in、少なくとも約2,000lb/in、少なくとも約3,000lb/in、少なくとも約4,000lb/in、少なくとも約5,000lb/in、少なくとも約8,000lb/in、少なくとも約10,000lb/inなど任意の適切な圧力を使用して、粉末をプレスし得る。(1lb/inは、約6.894757kPaである)。液圧プレスなどの任意の適切なプレスを使用し得る。1セットの実施形態において、粉末中でもはやクリーピングが観察されなくなるまで、すなわち、圧力を粉末に加える間、粉末中でもはや動きまたは変形が観察されないように圧力を加え得る。場合によっては、例えば、少なくとも約50℃の温度、少なくとも約80℃の温度、少なくとも約100℃の温度、少なくとも約110℃の温度、少なくとも約120℃の温度などの高温をまた使用してこのプロセスを促進し得る。例えば、固体混合物を、約90℃〜約110℃の温度に曝露することができる。固体混合物は、プレス作業の前、間、および/または後に加熱し得る。
次いで、例えば、粉末または錠剤などとして形成される固体混合物を、発泡剤に曝露し、最終の前駆物質を形成することができ、これは次いで加工され、最終の発泡体を形成する。1セットの実施形態において、前駆物質は、発泡剤が固体混合物内に溶解または分散することができる温度および圧力下で形成される。例えば、発泡剤は、気体、液体、固体、または超臨界流体でよい。場合によっては、固体混合物の形成後、固体混合物は、発泡剤を固体混合物中に「浸漬」することを可能とし得る。
具体例として、1セットの実施形態において、発泡剤を、発泡剤が超臨界である条件下で加える。使用される正確な温度および圧力は、発泡剤およびその臨界点によって変化し得る。例えば、発泡剤を加える温度は、少なくとも約30℃もしくは少なくとも約35℃などでよく、かつ/または発泡剤を加える圧力は、少なくとも約50atm、少なくとも約70atm、少なくとも約100atm、少なくとも約150atm、少なくとも約200atm、少なくとも約300atm、少なくとも約400atm、少なくとも約500atmなどでよい。具体例として、発泡剤は、約30℃〜約50℃の温度および約300atm〜約500atmの圧力で加えてもよい(各々はCOの超臨界点を超える)。別の例として、圧力は、約350atm〜約450atmでよい。
場合によっては、発泡剤は、発泡剤が前駆物質の少なくとも約5重量%を形成するように前駆物質中に混合し得る。発泡剤はまた、前駆物質の少なくとも約10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約25重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約35重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約45重量%、少なくとも約50重量%などを形成し得る。
形成後、発泡剤が気体を形成するようにさせる、圧力および/または温度の変化に前駆物質を供することによって、前駆物質は、発泡体を形成し得る。発泡剤が気体を形成する正確な圧力および/または温度は、発泡剤によって変化し得る。いくつかの実施形態において、前駆物質は、周囲(大気)条件、例えば、約25℃および約1atm(実際の条件は、いくらか変化し得る)に曝露され、発泡が起こるようにさせ得る。例えば、前駆物質を、制御された温度および/または圧力を有する密封容器中で保持し、次いで、例えば、容器のバルブまたはポートを外部の大気に対して開くことによって前駆物質を周囲環境に曝露し得る。他の実施形態において、例えば、発泡剤が気体を形成するようにさせるのに十分な、より低い温度および/または圧力を有する適切な制御された条件に、前駆物質を曝露し得る。
場合によっては、発泡体を形成するための圧力の減少は、非常に急速であり得る。より急速な減圧速度は核形成速度に影響し得、これは最終の発泡体中でより小さなセルをもたらすことができる。例えば、圧力の変化は、約1秒未満、約500ミリ秒未満、約250ミリ秒未満、約200ミリ秒未満、約150ミリ秒未満、約100ミリ秒未満などの期間起こり得る。具体例として、圧力の変化は、約100ミリ秒〜約200ミリ秒の期間起こり得る。
別の態様において、発泡体は磨砕もしくは粉砕、または他の方法で加工され、ナノ粒子を含めた粒子を形成し得る。粒子は、任意の形状およびサイズを有してもよく、いくつかの実施形態において、これらは最初の発泡体によって決定される。例えば、セルを含有する発泡体を壊し、別々の粒子を生成してもよく、ここで、粒子の形状の少なくとも一部分は、最初の発泡体中に画定されている「セル」によって決定される。このような固有の形状は、例えば、SEM画像またはTEM画像の検査において当業者が容易に同定し得る。いくつかの実施形態において、粒子は、約1mm未満、および場合によっては、約500μm未満、約300μm未満、約100μm未満、約50μm未満、約30μm未満、約10μm未満、約5μm未満、約3μm未満、約1μm未満、約500nm未満、400nm未満、約300nm未満、200nm未満、150nm未満、約100nm未満、約75nm未満、または場合によっては約50nm未満の平均固有寸法を有し得る。粒子の「固有寸法」は、粒子と同じ体積を有する完全な球の直径であり、複数個の粒子の平均は、算術平均と理解してもよい。いくつかの実施形態において、粒子の平均固有寸法は、例えば、試料中の粒子に関する代表的な数のTEM画像またはSEM画像を使用して推定し得る。
発泡体を粒子またはナノ粒子に変換する技術には、これらに限定されないが、磨砕(例えば、機械的に)、ミル粉砕(例えば、ボールミル粉砕、遊星ミル粉砕、低温ミル粉砕)、押しつぶし、圧縮、衝撃付与、ローラーなどが含まれる。技術を適用する期間をまた、制御して、例えば、それによって形成された粒子の形状および/またはサイズを制御することができる。例えば、より長い粉砕時間は、より小さな粒子、および/またはセル部分として容易に同定可能な凹面形の表面領域もしくは部分がより少ないかもしくはより小さい粒子をもたらし得る。
1セットの実施形態において、粒子は、相対的に高い表面積を有する。いくつかの実施形態において、最初の材料(例えば、発泡体)はまた相対的に高い表面積を有し、このような発泡体の適切な磨砕は完全に球状の粒子を直ちにもたらさないが、代わりに不規則な形態を生成するため、相対的に高い表面積は、達成することができる。例えば、このように生成された粒子は、様々な実施形態において、少なくとも約0.1m/g、少なくとも約0.2m/g、少なくとも約0.3m/g、少なくとも約0.4m/g、少なくとも約0.5m/g、少なくとも約0.6m/g、少なくとも約0.7m/g、少なくとも約0.8m/g、少なくとも約0.9m/g,少なくとも約1m/g、少なくとも約2m/g、少なくとも約3m/g、少なくとも約4m/g、少なくとも約5m/g、少なくとも約6m/g、少なくとも約7m/g、少なくとも約8m/g、少なくとも約9m/g、少なくとも約10m/g、少なくとも約12m/g、少なくとも約15m/g、少なくとも約20m/g、少なくとも約25m/g、少なくとも約30m/g、少なくとも約35m/g、少なくとも約40m/gなどの比表面積を有し得る。1セットの実施形態において、質量の関数として粒子の平均固有寸法および表面積を測定し、それを、同じ質量ベースに関して同じ平均固有寸法(すなわち、直径)を有する球状粒子の理論上の表面積と比較することによって、粒子の不規則性を決定し得る。本発明の粒子は、球状粒子の理論上の表面積の、例えば、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、または少なくとも約5倍の表面積を有し得る。
粒子の不規則性または形態は、電子顕微鏡法(例えば、TEMまたはSEM)などの技術を使用して決定し得る。記述したように、粒子は、セルを含有する発泡体を、別々の粒子に磨砕または粉砕することによって生じさせてもよく、場合によっては、粒子の形状または表面の少なくとも一部分は、最初の発泡体中に存在したセルによって決定される。場合によっては、粒子の少なくとも一部は、このような技術を使用して同定すると、凹面形の表面領域を有する。発泡体のセルもしくはバブルを取り囲むまたはこれらの間に介在して位置する材料が単離されるとき、凹面形の表面領域を生じさせ得る。単離された固体材料は、セルまたはバブルによって従前に画定されている構造のいくつかをまだ保持し、それによって粒子の少なくとも一部分における凹面形の表面領域を保持し得る。非限定的な例示として、例えば、粒子の形状は図1Aに示される。例示として、ここで図1Bを参照すると、このような形状を有する粒子は、最初の発泡体から形成してもよく、これは磨砕され、1つ、2つ、またはそれを超える凹面形の表面領域を有する粒子を形成する。いくつかの実施形態において、粒子の表面領域の少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%は、1つ、2つ、またはそれを超える凹面形の表面領域によって画定し得る。
粒子は全てが同じ形状を有する必要はなく、例えば、TEMまたはSEMなどの技術を使用して決定することができるように、場合によっては、粒子のいくつかは、1つ以上の凹面形の表面領域を含有してもよく、一方、他の粒子は、容易に同定可能な凹面形の表面領域を含有しないことを理解すべきである。しかし、粒子の集団において、粒子の少なくとも一部は、1つ以上の凹面形の表面領域を有することが同定可能である。例えば、粒子の試料中で、平均して、粒子の少なくとも約20%は、少なくとも1つの凹面形の表面領域を有することを同定することができる。場合によっては、粒子の少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%は、1つ以上の凹面形の表面領域を有することを同定し得る。
いくつかの実施形態において、粒子の少なくとも一部は、1つより多い凹面形の表面領域を含有し得る。例えば、粒子を、最初の発泡体中の2つ以上のバブルまたはセルの交差点において形成し得る。場合によっては、粒子の少なくとも約20%は、少なくとも2つの凹面形の表面領域を有することを同定することができ、いくつかの実施形態において、粒子の少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%は、「複数の凹面形」である、すなわち、2つ以上の凹面形の表面領域を有することを同定し得る。
「Systems and Methods of Templating Using Particles such as Colloidal Particles」という表題のWeitzらによって2009年3月13日に出願された米国特許仮出願第61/160,040号;および「Systems and Methods of Templating Using Particles such as Colloidal Particles」という表題のWeitzらによって2010年3月12日に出願されたPCT特許出願番号PCT/US2010/000748号は、各々が参照により本明細書中にその全体が組み込まれている。
また参照により本明細書中にその全体が組み込まれているのは、「Foams or Particles For Applications Such as Drug Delivery」という表題のLadavacらによって2010年5月21日に出願された米国特許仮出願第61/347,062号;「Foams Including Microcellular Foams Containing Colloidal Particulates」という表題のLadavacらによって2010年5月21日に出願された米国特許仮出願第61/347,082号;および「Foams Including Microcellular Foams Containing Colloidal Particulates」という表題のLadavacらによって本明細書と同日付で出願されたPTC出願である。
下記の実施例は、本発明の特定の実施形態を例示することを意図するが、本発明の完全な範囲を例証しない。
(実施例1)
この実施例は、活性な薬学的成分(API)を含有するミクロセル様のポリマー発泡体を作製するためのプロセスを例示する。これらの発泡体を磨砕して、APIを含むポリマーの不規則な形状の小さな粒子を作製することができる。これらの発泡体、および粒子の大きな表面積は、水中でのAPIの溶解、特にその溶解速度を改善し、バイオアベイラビリティーを改善する。このプロセスは、水溶性の低いAPIに非常に適切である。
この実施例において、ポリマーは、高圧超臨界COを直接使用して発泡させ、いかなる溶媒も界面活性剤も使用しない。発泡体の形態は、加えた圧力、運転温度、および圧力放出速度によって制御する。これらの変数の適当な組合せで、85%の体積分率で3μmの孔を有するミクロセル様の発泡体を生成した。API含量は、0〜20質量%で変化させることができた。より高い添加量は孔径を減少させ、表面積を増加させたが、これはAPIが、発泡体中でバブルが核形成するのを促進することを示唆する。磨砕された発泡体からのAPIの溶解をまた、非多孔質の固溶体からのAPIの溶解と比較したが、発泡体中に組み込まれた薬物が、溶解速度の増加および明らかな過飽和の両方を示したことが示された。
この技術は一般的であり、運転パラメーターを調整することによって異なるポリマーおよびAPIに拡張することができる。例えば、3つの異なるポリマーを、首尾よく発泡させ、1つのポリマーは、2つの異なるAPIと組み合わせた。
この実施例は、APIを加工し、これらのバイオアベイラビリティーを増強する技術を例示する。バイオアベイラビリティーは、人体によるAPI、または薬物の吸収の程度および速度の両方を記載する。したがって、バイオアベイラビリティーは、溶解度および溶解速度の両方と関連する。新規に発見された薬物候補の約40%超は、水溶性を殆ど有さず、または有さず、1995年以降に承認された薬物の約90%超は、相対的に乏しい溶解度を有する。このような疎水性薬物を送達することの困難さは、それらの広範囲の使用を妨げる。難溶性薬物を送達する方法を構築することは、既存の薬物の効率を改善するだけでなく、新規な薬物の開発を増加させることができる。
任意の理論に束縛されるものではないが、溶解速度は、Noyes−WhitneyモデルのNernst−Brunner修正によって記載されているように、溶解媒体に曝露される総表面積によって決まり、
式中、Cは、瞬間濃度であり、Cは、飽和濃度(溶解度)であり、Dは、拡散率であり、lは、拡散層の厚さであり、Vは、媒体の体積であり、Aは、溶解粒子の面積である。溶解速度、およびバイオアベイラビリティーを増強するために、体積あたりのより大きな表面積、または同等に、APIの粒子サイズを減少させることが、この式によって示唆される。
この実施例は、相対的に高い比表面積を有するAPIを含む粒子を作製する方法を例示する。APIは、乾燥ポリマー発泡体(高い気体体積分率を有する)中に組み込まれ、表面積は、発泡体の長さスケールを制御することによって制御される。薬物のいくらかの部分は発泡体の「プラトーボーダー」中に含有され、発泡体の3つ以上の隣接するセルは、互いに近接し、または接触する(図1Aを参照されたい)。この実施例における最後の工程は、発泡体を磨砕し、これによって孔の少なくともいくつかを開き、薬物放出のために内面を露出させる。このプロセスにおいて、薬物を直接発泡させるよりもむしろポリマー発泡体を使用することによって、界面活性剤を使用せず、APIのための良好な溶媒である多くのポリマーを選択することができ、ポリマーを凝固させ、小さな粒子に磨砕し得る。ポリマーキャリアの非存在下での純粋なAPIの不十分な機械的性質によって、重要な量のポリマーキャリアの非存在下でのAPIの発泡体は、少なくとも場合によっては安定化することができない。
高温および高圧で、超臨界二酸化炭素(SC CO)は、特定のポリマーのための良好な溶媒であり、容易に吸収される。小さなCO分子は、ポリマー鎖のためにより多くの自由体積を生じさせ、それによってガラス転移温度Tを抑制し得る。作業温度がゼロ圧力のTを超えて存在する場合、加圧された試料は液体であり得る。急速な圧力低下は即時の相分離をもたらすことがあり、COバブルは、核形成および成長できる。また、作業温度が、高圧のTとゼロ圧力のTとの間にある場合、COがポリマーを離れるので、Tは、作業温度に到達しそれを超えるまで上昇し得、この時点でポリマーはガラス状になり、構造物はクエンチし得る。
ポンプによって加圧され、バルブを開くことによって減圧される高圧チャンバーを含むバッチ処理装置(setup)を、この実施例において使用する。運転圧力および温度の両方を制御し、ポリマーおよびAPIの各組合せのために最適化されたパラメーターを選択することを可能にした。高い減圧速度を使用して、高いバブル核形成密度を達成したが、これは大きな表面積を有する小さな孔を生じさせた。
APIの存在によってバブルサイズを減少させ、したがって溶解している媒体に曝露される表面積を増加させ、バイオアベイラビリティーを改善できることを、この実施例は示す。任意の理論に束縛されるものではないが、APIは、このプロセスにおいて核形成剤として挙動し得ると考えられる。例えば、バブルサイズは存在するAPIの量に対応することが見出され、この実施例において使用したAPIの両方について再現性があるようであった。
この実施例において使用されるポリマーおよび他の材料は、ポリ(酢酸ビニル)(PVAc;Aldrich、CAS9002−89−5;M約85,000〜124,000)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP;Aldrich、CAS9003−39−8;M約360,000)、ポリ(1−ビニルピロリドン−co−酢酸ビニル)(PVPVA;Aldrich、CAS25086−89−9;M約50,000)、コレステロール(Alfa Aesar、96%純度、CAS57−88−5);クロトリマゾール(BASF);テトラヒドロフラン(THF;EMD、DriSolv、CAS109−99−9);二酸化炭素(CO;Igo’s Welding Supply、Colemanグレード、最低純度99.99%、液体)を含んだ。高圧発泡は、種々のポリマーのために機能する一般的アプローチである。この実施例は、いくつかの異なるポリマー(PVAc、PVPVA、およびPVPを含めた)を有する発泡体を例示する。ここで例として、PVPVAは、PVAcおよびPVPの特性の間の中間の特性を有するため、モデルポリマーとして使用した。
ポリ酢酸ビニル(PVAc)は、COに対して高親和性を有する。25℃および約60atmの蒸気圧で、PVAc中のCOの溶解度は約30%である。COの非存在下でのポリマーのガラス転移温度Tは、約28℃〜30℃である。低い作業温度および圧力は、ポリマーを容易に発泡させる。しかし、低いTはまた、PVAcがAPIを含有するときに、それが体温で融解し得ることを、意味する。また、PVAcは、水溶性ではない。対照的に、PVPは高い水溶性を有するが、また概ね180℃の高いガラス転移温度を有する。コポリマーであるポリビニルピロリドン−co−酢酸ビニル(PVPVA)は、PVPおよびPVAcのより良好な特性のいくつかを合わせるようであった。例えば、これは水溶性であり、アセテート基はCOのための結合部位を提供し(吸収を増加させ得る)、Tは約100℃であり、多くのAPIのための良好な溶媒である。
発泡体を調製する前に、ポリマー中のAPIの固溶体を最初に生成した。ポリマーおよびAPIを共溶媒(例えば、THF)と混合し、次いで、共溶媒を蒸発させた。試料を最初にポリエチレンシート上で空気下にて一晩50℃にて乾燥させ、次いで10mm直径の4つのステンレス鋼ボールを有する12mlチャンバー中で300RPMにて概ね10時間粉砕した(Retsch PlanetaryボールミルPM100)。次いで、試料を50℃で一晩再び乾燥させた。結果は、ポリマーおよびAPIの両方を含む概ね100μm以下の粒径を有する粉末であった。粉砕工程は、このように乾燥プロセスをより効率的にしたようであった。
発泡前に、粉末を、1mm超の厚さを有する均一なバルクペレットにプレスした。これは、粉末を発泡させると、より低い質の発泡体をもたらすことが多いためである。ポリマーの表面近くで、気体はバブルを核形成させる代わりに拡散し、典型的には30〜40μm厚さのスキン層をもたらす。スキン層は、場合によっては、この領域における発泡を防止または減少させた。したがって、いくつかの実験において、発泡体を作製する前の固溶体の表面積は、粉末粒(powder grain)を一緒にプレスすることによって減少させた。
熱電対(Omega、KHSS−18G−RSC)を通してフィードバックループにより作業温度を維持するPIDコントローラー(Omega Engineering、CSI32K iSeries Benchtopコントローラー)を使用して温度制御されたシリコーンゴムの加熱シート(McMaster−Carr、6インチ×6インチ(15cm×15cm))で覆われた1インチ内径のスティール丸ダイス(round steel die)を有する液圧プレス(Harco Industries)を使用した。粉末を最初にプレスし(7,000ポンドの力、または約31kN)、空気の量を減少させ、その結果酸化を防止した。試料をクリーピングが止まる(空気の大部分が排除されたことに起因し得る)までプレスした。次いで、試料を約100℃に加熱した。機械的圧力を上昇させることによりガラス転移温度を上昇させ得るため、圧力を約100psi(約690kPa)に減少させ、粉末を流し、完全に焼結した。試料をプレス中に数時間置いた。最終的混合物は澄明および透明であり、これはポリマー中のAPIの固溶体を示唆した。
超臨界COによる発泡は、COバブルを最初に生じさせ(例えば、核形成による)、次いで構造物をクエンチすることを必要とした。クエンチは、気体がポリマーマトリックスを離れ、このようにTを作業温度超にシフトしたときに起こる。このプロセスは、二重相転移として見なすことができる。最初にCOが溶液から分離してバブルを形成し、次いで溶液自体がガラスとなる。温度、圧力、減圧速度、および浸漬時間を含めていくつかの運転パラメーターを、したがって制御する必要がある。
この実施例において使用した高圧装置はCOシリンダー、ポンプ、チャンバー、および多種多様のバルブおよびフィッティングを含んだ。気体を、シリンダーからTeledyne Isco(Lincoln、NE)からの高圧シリンジポンプ、モデル260Dに引き込んだ。ポンプ容量は266mlであり、最大圧力は約7500psi(約52MPa)であった。試料を、100mlの手で締めたスティールチャンバー(Pressure Products Industries Inc.(Warminster PA)が作製、Supercritical Fluid Technologies Inc.(Newark DE)から購入)中で発泡させた。
ポリマーおよびAPIが高温で酸化または反応するのを避けるために、チャンバーを低圧力COで数回フラッシュすることによって、試料を充填した直後に空気をチャンバーからパージした。次いで、チャンバーを、目標温度に加熱した。目標温度設定値に到達すると、COをポンプで注入することによって目標圧力を増加させた。試料を一定温度および圧力で所与の時間浸漬させ、次いで、バルブを大気に対して開くことによって圧力を放出した。
この設備は、200℃までの運転温度および約7,300psi(約50MPa)までの圧力を可能とした。下界は、COの臨界点である31.1℃および1,080psi(7.4MPa)であるようであった。しかし、臨界温度未満で作動することは可能であるが、場合によっては、液体COの蒸気圧によって加えた圧力を制限し得る。減圧速度は、核形成速度に影響し得るため制御した。より高い減圧速度は、より高い核形成速度、より小さなバブル、およびより小さな長さスケールをもたらすため、より良好であることが見出された。チャンバー中のデッドボリュームを減少させることによって減圧時間を減少させた。達成された最も短い時間は、数秒程度であった。
APIをポリマーに加えた実験において、場合によっては、いくらかの純粋なAPIを、発泡前にチャンバーに加えた。これは、COをAPIで飽和させ、前駆物質中のAPIが流体に溶解することを防止するためであった。例えば、コレステロールは、CO中で高い溶解度(典型的な運転圧力および温度で約2g/l)を有し、発泡前の充填はより良好な結果を生じさせたようであった。
走査型電子顕微鏡法(SEM)を使用して、発泡体構造物を画像処理した。画像処理のための試料を作製するために、発泡した試料を液体窒素中で冷凍し、それらを脆性とし、次いでそれらを鋭いブレードで破砕することによって最初に切断して開いた。破砕した小片を約10nmの白金層でスパッタコーティングし、試料が電子ビーム下で荷電しないようにした。Zeiss Supra55VP SEM(Harvard Center for Nanoscale Systems)を画像処理のために使用した。
ポリマーを溶解する前に発泡体を磨砕し、閉じているバブルを開放し、できるだけ多くの表面積を溶媒に曝露させた。少数のバブルの粉末粒はまだ相対的に増加した表面積/質量を有するはずであるため、ゴールは必ずしも単一の膜またはプラトーボーダーのフレークを達成することではなかった。4つの10mmのステンレス鋼ボールを含有する12mlチャンバーを有するRetsch PlanetaryボールミルPM100を使用した。全ての試料を、同じ条件下で磨砕した。試料の加熱および場合により融解を防止するために、ミルは、300RPMで50%デューティサイクル(1分のオン/1分のオフ)にて全部で20時間作動させた。
USPパドル法と同様の方法を使用して、溶解試験を37℃で行った。手短に言えば、撹拌スピードは100RPMであり、蒸留水(pH7)を溶媒として使用した。ポリマーが水中で膨潤するときに粒(grain)が凝集しないように、微結晶性セルロース(20μm粉末、Aldrich、310697)を加えた。発泡体をセルロースと共に直接的に粉砕し、一方、相当する(発泡していない)固溶体を、セルロースを加える前に最初に粉砕した。セルロースなしで、個々の粉末粒の表面からの溶解によってではなく、ポリマーがどれだけ速く凝集塊の表面から浸出し(leach away)たかによって溶解速度を決定した。典型的な実験において、100mgの処方物(formulation)(例えば、10mgのクロトリマゾールを含有する、50mgの発泡体を有する50mgのセルロース)を、300mlの水に加えた。粉末は急速に濡れ、全ての場合において最初の10〜20秒以内に完全に浸出し(submerge)た(発泡した固溶体および発泡していない固溶体の両方)。
チャンバーを、蠕動ポンプを介して分光計(Perkin Elmer Lambda40)に直接連結した。チャンバーの底面に、任意の溶解していない粒子が分光計に達するのを防止する0.45μmのポアフィルターを取り付けた。溶液は、チャンバーと分光計との間の1分未満の遅延時間を伴い、連続的に通過させた。分光計の後、総体積を一定に維持しながら、溶液をチャンバーに再循環させた。使用したAPIの量は飽和濃度を超え、溶解速度および飽和の両方を観察できることを確実にした。相対的吸光度は、クロトリマゾール含量の尺度として262nmで使用した。
発泡体の形態に対する圧力、温度および減圧速度の作用は下記の通りであった。純粋なPVPVA発泡体の構造に対する運転変数の作用を最初に研究した。運転圧力を増加させることによって、より乾燥した発泡体がもたらされたことが見出された。図2Aは、発泡体の形態が加えた圧力(P)と共にどのように変化したかを例示する。この図において、Pは200atmであり、温度は50℃であり、浸漬時間は2〜3時間であり、減圧時間は2〜4秒であった。任意の理論に束縛されるものではないが、形態変化の理由は、より高い圧力において、超臨界流体の密度がより高かったことであることが明らかである。100atmから200atmで、超臨界CO密度が倍増し、このように得られた発泡体は、実質的により乾燥していた。300atmに上昇し、流体密度が約10%のみ増加すると、より少ない程度ではあるが発泡体はさらに改善された。
温度の作用を、図2Aにおいて示したものと同様の実験条件を使用して、図2Bに示す。より低い温度で、バブルの数密度はより高かった。これは再び、超臨界流体密度の作用であり得る。より低い温度で、流体密度はより高かった。ポリマー中のCOの溶解度は密度と共に増加したため、圧力放出による熱力学的不安定性はより強いことがあり得、結果として、核形成速度は増加し得る。この機序はより高い最終バブルの体積分率および数密度をもたらし、これはしたがってより薄い膜およびプラトーボーダーをもたらし得る。また、バブルサイズの増加をもたらすオストワルド熟成は、より低い温度で減少する。
また、より低い温度で作業することの限界があり得る。温度を変化させることはまた、どれだけ急速にポリマー構造物がクエンチし、バブルを「凍結」するかに影響を与える。例えば、図2Bに認められるように、より低い温度では、発泡体は、ポリマーがガラス化する前に乾燥するのにより少ない時間を有し得る。50℃の発泡体は、100℃で加工したものより乾燥していなかったが、ここではその膜はプラトーボーダーと匹敵する厚さのものである。このように、ポリマーが100℃で流れるためにはより多くの時間が存在し得る。
圧力放出速度の影響を検査するために、2つの試料を、同じ圧力、温度、および異なる減圧時間で発泡させた。速い圧力低下については、バルブを可能な最も短い時間(4秒)で完全に開いた。対照的に、遅い圧力低下については、バルブを中途まで開き、次いでチャンバー内の圧力が下がるようにゆっくりと(53秒に亘り)さらに開いた。この精度は粗いが、図2Cに示されているように、その実験によって、2つの減圧速度の間の定性的差異が明らかになった。この図において、速い減圧は、より高いバブルの数密度およびより小さなバブルサイズを伴って、より高い核形成速度をもたらした。より速い減圧はまた、より速いクエンチを生じさせた。膜およびプラトーボーダーのサイズは、不均一であるようであったが、これはポリマーが流れるための十分な時間がなかったことを示唆する。
PVPVA発泡体に対するAPI添加量の作用を、次に研究した。APIを含むポリマー発泡体を作製するために、モデルAPIを、発泡前にポリマーに加えた。クロトリマゾールおよびコレステロールを、この実施例においてモデルAPIとして使用した。PVPVAに、上記のように0質量%〜30質量%の範囲の濃度でAPIを充填した。PVPVA中のAPIの溶解度を、溶媒にAPIおよびポリマーの両方を溶解し、次いでスライドガラス上に薄層を広げ、乾燥させることによって、最初に試験した。コレステロールを伴うと、結晶は約30%添加量で沈殿することが観察された。これらの結晶は、明視野および交差分極光学顕微鏡法下で可視であった。20%以下の濃度で、膜は完全に透明であるようであったが、これは固溶体を示唆する。20%までの添加量でクロトリマゾールの固溶体を得た。
APIは、発泡体の形態に対して有益な作用を有したことが見出された。APIは、バブルサイズをより小さく、膜およびプラトーボーダーをより薄くしたようであった。異なるコレステロール添加量を有するPVPVA発泡体の断面図を図3に示す。これらが全て同じ温度、圧力、および減圧速度に供されるように、これらは高圧チャンバー中で同時に調製した。コレステロール重量分率を各画像上で示すが、スケールバーは全ての画像について同じである。発泡体を200atmおよび50℃で調製し、発泡体を4秒の減圧時間で4時間浸漬した。
APIなしで、純粋なポリマー発泡体は、試料バルクに亘り均等に分布した単分散のバブルを伴い均一なようであった。しかし、コレステロールを伴って、第2の長さスケールが現れる。5%添加量で、バブルサイズ分布は二分散であるようであり、異なるサイズのバブルが異なる領域において現れた。大きなバブルのサイズは、純粋なポリマーの場合におけるのと同じであったが、大きなバブルの平均直径の約1/3の平均直径を有するバブルの集団もまた存在した。より小さなバブルの数密度は、API添加量と共に増加したが、これは、APIはバブルが核形成するのを促進したことを示唆し得る。図4に示されているように、同様の結果が、第2のAPIであるクロトリマゾール(20%)において認められた。各々の場合にも発泡条件は同じであった(200atmおよび50℃、4秒の減圧時間)。両方のAPIについて、最も小さなバブルのサイズは、純粋なポリマー発泡体についてのものよりも有意により小さかった。
任意の理論に束縛されるものではないが、バブルサイズおよび体積分率からの比表面積は、下記のように推定することができる。
ここで、Sは、表面積であり、mは、質量であり、rは、バブルの半径であり、ρ(ロー)は、APIを含むポリマーの密度であり、φ(ファイ)は、バブルの体積分率である。この関係は、バブルが球状で閉じており変形されていないことを想定しているため、総表面積の下界を与えるのみである。
図4に示した20%クロトリマゾール/PVPVA発泡体について、比表面積を、単分散の500nm直径の球状粒子の表面積と等しい10m/gであると推定した。これは、SEM画像からの平均バブル直径(3〜4μm)の推定、ならびに発泡前および後の試料体積の測定に基づいており、これによって、体積分率(φ)を0.85で推定することを可能とする。
次に、上記で論じたAPIを含む発泡体の溶解挙動を、固溶体と比較した。溶解する前に、両方の試料を、同じスピードで同じ期間磨砕した。図5における左の画像は磨砕された固溶体であり、一方、図5における右の画像は磨砕した発泡体である。このように得られた粉末は同様の粒径を有したことが見出された。粒径は磨砕する条件によって制御することができるため、これは予想された。しかし、上記の発泡体から作製した粒は、異なる形態を有するようであった。これらは、フラクタル様のフレーク状で不規則な形状であったが、これらが匹敵する粒径にある固溶体からの粒より高い表面積を有したことをこれは示唆する。
図6は、溶解試験からのデータを例示する。光学濃度と称される機器からの生データは、溶解したクロトリマゾールの濃度と直接比例すると考えられる。図6Aにおいて、より低い2つの線は磨砕された固溶体であり、一方上の2つの線は磨砕した発泡体である。図6Bは、早期において拡大した以外は同じデータを示す。磨砕した発泡体は、約50分後に、磨砕された固溶体より高い溶解速度(図6B)およびより高い明らかな過飽和を有した。溶解試験を各試料について2回行ったが、同じ結果が両方の回に見出された。
溶解速度の増加は、磨砕された発泡体が、磨砕された固溶体より高い比表面積を有したことを示唆する。表面積のこの増加は、発泡プロセスの結果である、粒子の内部形態によるものであり得る。溶解速度の増加は、これが表面積の増加によるものであるため溶媒と無関係であることを予想し得る。したがって、発泡体試料はまた、胃腸液中でより急速に溶解し、それによってAPIのバイオアベイラビリティーをインビボで増加させ得る。試料について観察されたような過飽和はまた、バイオアベイラビリティーのために有益であり得る。
結論として、この実施例は、低い水溶性を有するAPIの溶解を増加させるためのプロセスを例示する。APIを、制御された形態の固体ポリマー発泡体中に組み込んだ。温度、圧力、および減圧速度の賢明な制御によって、バブルサイズ、膜およびプラトーボーダー厚さを最適化して、最大表面積を達成することができることが示された。発泡体が磨砕されたとき、磨砕された固溶体より速く溶解し、より高い過飽和を得たAPIを含むポリマー粒子を得ることができる。
(実施例2)
この実施例は、イトラコナゾール、フェノフィブラート、およびカルバマゼピンを含有する発泡体を例示する。この実施例において使用した実験的高圧装置は、気体がより速く離れることができるようにより広い開口を有する三方向バルブを加えた以外は、実施例1において使用したものと同様であった。これは、実施例1の場合におけるようにボールバルブを手で回すより、空気圧によって速く作動した。「閉じた」位置において、バルブは、チャンバーを高圧マニフォールドの残りの部分(圧力計およびポンプ)に連結し、大気に対してチャンバーを閉じる。「開いた」位置において、チャンバーは大気に対して開くが、マニフォールドの残りの部分に対して閉じる。これによって、(バルブが開いているとき)放出される体積を減少させ、これは圧力放出時間を実質的に短くする。
より高い圧力の使用は、より高い超臨界流体密度をもたらし、したがってより多くのCOがポリマーに溶解することができた。この実施例において、加えた圧力は、従前に使用した200atmの代わりに400atmであった。より速い圧力放出速度はまた、より強い熱力学的不安定性を誘導し、より多くのバブルを核形成し得る。また、圧力放出工程の間にポリマーが流れるための時間はより少ない。これによって、より低い温度にて(流体密度がより高い)、ガラス転移からさらに離れた条件下での運転が可能となる。この実施例において使用した保有ポリマー(carrying polymer)は、BASFブランドのポリ(1−ビニルピロリドン−co−酢酸ビニル)であった。実施例1において使用したポリマーと比較して、これは、ビニルピロリドンと酢酸ビニルの組成比が異なった(質量で4:3であったAldrichブランドの代わりに、これは6:4)。しかし、可溶化力は同様であり、純粋なポリマーのガラス転移温度は110℃であった。
これらの実験の大部分は、400atmの圧力、40℃の温度、および約100〜200ミリ秒の圧力放出時間で行った。使用した材料は、KVA64、ポリ(1−ビニルピロリドン−co−酢酸ビニル)(BASF、ブランド名Kollidon(登録商標)VA64、M約45,000〜70,000)、イトラコナゾール(BASF)、フェノフィブラート(BASF)、カルバマゼピン(BASF)、およびCO(Igo’s Welding Supply、Colemanグレード、最低純度99.99%液相)であった。
ポリマー中のAPIの固溶体は、融解押出によって調製した。MITのCohen教授の研究室の好意によって、小型二軸スクリュー押出機を使用した(Micro Compounder、DACA Instruments)。試料は、APIの融点のすぐ上の温度で押し出した。真の固溶体をもたらす十分な混合は、観察(光学的に澄明な押出し物、SEM下で結晶なし)によって、およびDSC(融解のサインなし、単一のガラス転移)によって確認した。押出し物を高圧チャンバーに充填し、実施例1に記載されているように発泡させた。
この実施例において調製した全ての発泡体における形体(feature)は以前より小さかったが、これらの運転パラメーターが改善したことをこれは示唆する。バブルおよび発泡体の乾き度は、APIによって変化した。膜およびプラトーボーダーの厚さは、最大で200nm程度であった。
この実施例において生成された様々な発泡体は、400atm、40℃、2時間の浸漬、1秒未満の減圧時間で調製した純粋なポリマー発泡体;および400atm、40℃、2時間の浸漬、1秒未満の減圧時間で調製したフェノフィブラート/ポリマー発泡体を含む。APIの添加量レベルは、10〜30%であった。フェノフィブラートの存在は、ガラス転移温度を有意に低下させるようであった。より高く充填された発泡体はクエンチの前に流れるためのさらなる時間を有し、このように得られたバブルはより大きかった。この実施例において生成したさらなる発泡体は、400atm、40℃、4時間の浸漬、1秒未満の減圧時間で調製したポリマー発泡体中の20%カルバマゼピン、および400atm、40℃、4時間の浸漬、1秒未満の減圧時間で調製したイトラコナゾール/ポリマー発泡体を含む。API添加量レベルは、10〜20%であった。
(実施例3)
PVPVA以外の他のポリマーを使用して、発泡体を調製し得る。例えば、この実施例において、ポリビニルピロリドン(「PVP」)を使用した発泡体を示す。この実施例において、PVPをBASF(Kollidon(登録商標)90F)から得て、ポリマー発泡体を調製するために使用した。ポリマー発泡体を生成するためにこの場合において使用した発泡条件は、160℃での300atmの最初の圧力、2時間の浸漬時間、それに続く2秒の減圧時間であった。
(実施例4)
この実施例は、合成または粉砕よりむしろ閉じ込めをベースとした、薬物処方物を調製するためのアプローチを例示する。最も小さな寸法hを有する任意の非フラクタルな物体の表面/体積比が、物体の形状に関わらず、1/hとして基準化する(scale)ことが前提である。例えば、直径hを有する球についての6/hに対して、大きな薄膜は2/hの比を有する。したがって、単純に材料のサイズを一次元のみにおいてナノスケールに縮小させることによって、大きな表面積を生じさせることが可能である。
このアイデアを実行するために、図1Aに示されているように、バブルなどの包含物(inclusion)を、固溶体中に包埋し、次いで一緒に充填し、活性材料のドメインを薄膜中に閉じ込めた。ナノスケール膜を、相対的に大きな包含物を使用して作製した。包含物は、場合によっては74%体積分率をはるかに超えて効率的に一緒に充填することができ、これは密に充填された球を使用して達成することができる。この目的のために、バブルを、この実施例における包含物として使用した。これらの技術は、現況技術の薬学的処方物と比較して、モデルの疎水性活性物質の溶解速度を増加させることができることが示された。このアプローチは、ナノ構造物の材料への単純および一般的な経路である。特定の薬学的活性物質(pharmaceutical active)に関してここで示してきたが、これらの技術は、他の系、例えば、他の活性物質、ポリマーなどに拡張し得る。
この実施例において、図1Aに示されているように、高圧COを使用して、固溶体中でマイクロメートルスケールの気体バブルを成長および核形成させた。特定の疎水性薬物(「活性物質」)、および活性物質のいずれかの20w/w%超を溶解することができるポリマーを、この実施例において使用した。このように得られた固溶体を、高圧超臨界COに曝露させ、これはポリマーを膨潤させ、ポリマーコイルの間の自由体積を生じさせ、このようにポリマーのガラス転移温度(T)を抑制した。高圧Tと大気圧Tとの間で作業温度を選択して、加圧された試料は液体であるが、圧力が放出されたときにガラス化することを確実にした。数時間の浸漬時間の後に、圧力を放出し、これによって急速な相分離および核形成およびCOバブルの成長がもたらされた。COがポリマーから取り除かれると、Tは上昇した。作業温度に達したときに、ポリマーはガラス状となり、構造物はクエンチされた。
溶解前の最終工程は、試料を粉砕することであった。内表面積が、溶解している液体に接近しやすいように、粉砕によって発泡した試料中のバブルを壊して開ける。しかし、長期間の粉砕は、発泡体の内部構造を破壊し得ることが見出された。この実施例のゴールは、溶解に対する内部構造の作用を調査することであり、粉砕単独によって非常に小さな粒子を生じさせることではなかったため、試料を、発泡体の多孔質構造を保持する大きな10μmから100μmの「塊(chunk)」に壊す穏やかな低温粉砕技術を、この実施例において使用した。同じ粉砕プロトコルを、固溶体、および発泡した固溶体を含めて処方物の全てのために使用した。全ての試料のこのように得られた粒径分布は、同様であることが見出された(図7A)。したがって、粒径分布は、粉砕条件によって制御されるようであった。これによって、異なる処方物の溶解速度の直接の比較が可能になった。
図1Aは、ポリマーマトリックス、および溶解した薬物分子を含む発泡体テンプレートプロセスの概略図を示す。高圧下で、ポリマーはCOを吸収し、圧力が放出されたときに、沈殿し、バブルを核形成させた。バブルは成長および高密度に充填され、表面積を増加させる。
表面/体積比と溶解速度との間の関連を確立するために、粉砕して篩にかけた固溶体の溶解時間を、粒径の関数として決定した。溶解時間τ(タウ)は、活性物質の63%を溶解する時間と定義し得る。この定義によって、これらの結果を、単純な拡散を記載し、かつ薬学的活性物質の溶解速度をモデル化するのに使用されることが多いNernst−Brunner式からの予測と比較することが可能となる。
式中、Cは、瞬間濃度であり、Cは、飽和濃度(溶解度)であり、Dは、拡散率であり、lは、拡散層の厚さであり、Vは、媒体の体積であり、Aは、溶解粒子の総表面積である。溶解時間は、式1の解である指数関数C〜1−exp(t/τ)における固有時間τ=Vl/DAに相当した。図7Bに示されているように、測定した溶解時間τは、Nernst−Brunnerと一致して粒径と直線的に比例する。
図7は、篩分けによって決定した、クロトリマゾールを有する発泡体についての粒径分布を例示する。図7Aは、粉砕後の、発泡していない固溶体(左)、発泡した固溶体(中央)、およびコロイド粒子を有する発泡した固溶体(右)についての粒径分布を示す。(さらなる詳細については、Ladavacらによる、「Foams Including Microcellular Foams Containing Colloidal Particulates」と題された、本願と同日に出願されたPCT出願を参照のこと、このPCT出願は、本明細書中に参考として援用される)。図7Bは、発泡していない固溶体についての粒径の関数として固有溶解時間τを示す。
いくつかの実験において、所与の固溶体について、発泡体の形態が、圧力、温度、および圧力放出速度を操作することによって決定されたことが見出された。運転パラメーターは、ポリマーに送達される気体の量、バブルの核形成速度、およびポリマーがガラス化する前にバブルが成長することを可能にする時間を制御した。圧力を増加させることによって、CO密度が増加し、より多くの流体がポリマーマトリックスに溶解し、一般に、より高い最終バブルの体積分率およびより小さな長さスケールがもたらされた。温度を低下させることによって、CO密度が増加し、より多くの気体がポリマーに溶解することがもたらされたが、圧力を放出すると、構造物がガラス化する前にバブルが流れる時間が短くなる。圧力放出時間を減少させることは、ポリマー中のCOのより大きな熱力学的不安定性およびより高い過飽和を誘導した。これによって、より高い核形成速度、より高い体積分率、およびより小さな長さスケールがもたらされる。
これらのパラメーターが最適化されない場合、このように得られた発泡体は、場合によっては、大きなバブル、小さなバブルの体積分率、厚い膜、および/または大きなプラトーボーダーを示し得る。例えば、図8Aに示されているように、3秒の圧力放出時間で100atmのCO圧力において生成された発泡体は、数μm厚さの膜および概ね10μmのプラトーボーダーを示した。図8Aは、100atm、50℃、3秒の圧力放出時間で作製された最適化されていない発泡体のSEM画像である。この実施例において使用される装置が許容する最大(400atm)まで圧力を増加させ、圧力放出時間を約200ミリ秒に減少させ、温度を最適化することによって、μmスケールのバブルおよび90%の体積分率を有する発泡体を生成した。400atm、40℃、約200ミリ秒の圧力放出時間で作製された最適化された発泡体のSEM画像を示す図8Bに示されているように、膜厚さは数十ナノメートル程度であり、バブルより1桁超小さく、プラトーボーダーは数百ナノメートル程度であった。挿入図は、最適化されたプラトーボーダーおよび膜の拡大図を示す。
PVPVA、ポリ(1−ビニルピロリドン−co−酢酸ビニル)6:4、(Kollidon VA64、BASF、CAS25086−89−9);CO、二酸化炭素(Coleman Grade−Min、純度99.99%液相);クロトリマゾール(Selectchemie、ロット番号20051116);イトラコナゾール(itaconazole)(Selectchemie、バッチ番号IT0070709);フェノフィブラート(Aldrich、バッチ番号017K1401);カルバマゼピン(Pfannenschmitt、バッチ番号07092639);コレステロール(Alfa Aesar、96%純度、CAS57−88−5)を含めて全ての材料は、これらの実験において受入れたまま使用した。
固溶体の調製。ポリマー中の活性物質の固溶体を調製する2つの方法。少量が必要とされるとき、共溶媒法を使用し、活性物質およびポリマーを共通の溶媒(アセトンまたはエタノール)に溶解し、その溶媒を次いで蒸発によって除去した。乾燥を促進するために、溶液をシート上に広げ、50℃で一晩乾燥させ、粉砕し、再び乾燥させた。次いで、粉末を、120℃で融解した状態に加熱し、プレスし(Carver24トン液圧プレス)、最終のバルクペレットを作製した。少量の残留溶媒はTを実質的に低下させ得るため、熱重量分析器(TGA、TA Instruments Q5000IR)および示差走査熱量計(DSC、TA Instruments Q200)によって固溶体を分析した。十分に乾燥させた試料は、加熱によって重量の有意な損失を示さず、このことから、残留溶媒がないこと、および単一のガラス転移温度(真の固溶体のサインである)が示された。
より大量の試料(約10g)のために、熱融解押出を使用した。ポリマーおよび薬物を、小型二軸スクリュー押出機(Micro Compounder、DACA Instruments)中で直接混合した。ポリマー中での薬物の完全な溶解を確実にするために、薬物の融点を超えて押出を行った。例えば、クロトリマゾールのために160℃の運転温度を使用した。高速液体クロマトグラフィー(Agilent1100HPLC)は、薬物が加熱の間に分解しなかったことを示した。
発泡。固溶体を発泡させるために、COシリンダー、ポンプ、およびチャンバーを含む特注の装置を調製した。気体をシリンダーから、100mlの手で締めたスティールチャンバー(Pressure Products Industries Inc.、Warminster、PAが作製、Supercritical Fluid Technologies Inc.、Newark、DEから購入)に連結した高圧シリンジポンプ(モデル260D、Teledyne Isco、Lincoln NE)に引き込んだ。圧力をポンプによって設定し、温度をチャンバーの周りを包む加熱シートによって設定した。加熱シートは、チャンバー中に搭載した熱電対(Omega Engineering、KHSS−18G−RSC)を通してフィードバックループにより作業温度を維持するPIDコントローラー(Omega Engineering、CSI32K iSeries Benchtopコントローラー)によって電力が供給された。チャンバー中のデッドボリュームの量を減少させ、空気圧によって活性化される三方向バルブ(Swagelok、SS−H83XPF2−53S)を通してCOを急速に排気することによって、圧力放出時間をできるだけ短くした。この実験装置は、500atmまでの圧力、200℃までの温度、および100ミリ秒と短い圧力放出時間を取り扱った。典型的な実験において、1グラムの固溶体をチャンバーに加え、40℃および400atm圧力で4時間浸漬させ、次いで圧力を200ミリ秒以内で放出する。
ポリマーの選択。この実施例において、固溶体のために使用するポリマーは、高い体積分率を有する発泡体を作製するために妥当な圧力で十分なCOを吸収するように選択したが、そのTは、この装置にとって十分に低い作業温度を可能としなくてはならないが、COが超臨界であることを確実にするため31.1℃超である。この特定の実施例の用途である経口薬物送達のために、ポリマーはまた、水溶性であり、摂取について承認される必要がある。
これらの実験において、PVP(ポリ(ビニルピロリドン))およびPVAc(ポリ(酢酸ビニル))のランダムコポリマーであるPVPVAを選択した。PVAcは、COへの高親和性を実現し(25℃で20w/w%超を吸収する)、一方、PVPは、コポリマー全体をより水溶性としたが、これ自体は、多くの薬物のための良好な溶媒である。純粋なコポリマーのガラス転移温度は、COの臨界点を超える108℃であることが見出されたが、十分この実験装置の作業温度以内であった。活性物質をポリマーに加えることによって、ポリマーのTを典型的には減少させた。発泡プロセスの温度を調節することによってこれは補われた。
画像処理。Zeiss Ultra/Supra走査電子顕微鏡を使用して、発泡体試料を画像処理した。構造にダメージを与えることなく構造を画像処理のため曝露するために、発泡体を液体窒素中で冷凍し、ポリマーを脆性とし、鋭いブレードで注意深く破砕した。ポリマーは非導電性であり、電子ビーム下の荷電を減少させるために、白金/パラジウムの薄層をそこにスパッタリングした。
粉砕および特性決定。試料を1つの25mmのステンレス鋼ボールを有する50mlのステンレス鋼ジャー中に添加し、ジャーを液体窒素でフラッシュする間、10Hzで2分間粉砕した(CryoMill、Retsch Corp)。粉砕した試料の表面積を、BET法で窒素吸着によって測定した(Beckman Coulter表面積分析器SA3100)。粉砕した粉末のサイズ分布を測定するために、粉末を、Cole Parmer篩振とう機(60Hzで振動、1秒のタッピング、上から下へメッシュサイズが減少する積み重ねたステンレス鋼篩(ASTM E−11スタンダード)を有する)を使用して粒径によって最初に分離した。20分間篩にかけた後、各篩の最終含量を秤量し、粒径分布を決定した。
溶解試験。溶解速度を測定するために、溶解チャンバー、蠕動ポンプ、およびUV−VIS分光光度計を含む特注の装置を使用した。溶解チャンバー(Millipore Solvent−Resistant Stirred Cell76mm)を、蠕動ポンプを介して、UV−VIS分光光度計(Perkin Elmer Lambda40)に搭載されている石英フローセル(Starna Cells)に連結した。チャンバーの底面に、溶解していない粒子が分光光度計に達するのを防止するフィルターメンブレン(Sterlitech PTFEラミネートメンブレン、0.2μmまたは0.45μmの孔径)を取り付けた。磁気撹拌子を溶解チャンバー中に搭載し、チャンバーの下の磁気撹拌プレートによって作動させた。溶液を連続的に流し、分光計で溶解した薬物の吸光度を測定した。吸光度を濃度と関連付けるために、既知の濃度の試料を、エタノールなどの良好な溶媒中で測定した。
分光計セルに到達した後、溶液を、総体積を一定に維持しながらチャンバーに再循環させた。チャンバーへの試料の添加と分光光度計での定常シグナルの出現との間の総遅延時間は、概ね30秒であった。これによって測定の時間分解能を設定する。
試料を、直接溶解チャンバー中に粉末として加えた。粉末が沈下するのを助け、凝集を防止するために、粉末を、活性物質またはポリマーと化学的に相互作用しない不活性な材料であるスペーサーと混合した。微結晶性セルロース(20μmの粉末、Aldrich)またはヒュームドシリカ(10nmの粒子からなる大きさ200nmの焼結凝集物、CAB−O−SIL M5、Cabot Corp.)を使用した。スペーサーの選択は、測定した溶解速度に影響しなかった。
本発明のいくつかの実施形態を本明細書において記載および例示してきた一方、当業者であれば、上記機能を実行し、かつ/または上記結果および/もしくは本明細書に記載されている利点の1つ以上を得るために、種々の他の手段および/または構造を容易に想定する。このような変形形態および/または修正形態の各々は、本発明の範囲内と見なされる。より一般に、本明細書に記載されている全てのパラメーター、寸法、材料、および構成は例示的であることを意味し、実際のパラメーター、寸法、材料、および/または構成は、本発明の教示が使用される特定の用途(複数可)によって決まることを当業者は容易に認識する。当業者であれば、通例に過ぎない実験方法を使用して、本明細書に記載されている本発明の特定の実施形態の多くの同等物を理解し、または確認することができる。したがって、上記の実施形態はほんの一例として示されたものであり、添付の特許請求およびその同等物の範囲内で、本発明を、特に記載されて、特許請求されたものとは別に実施し得ることが理解される。本発明は、本明細書に記載されている各々の個々の特徴、系、物品、材料、キット、および/または方法を対象とする。さらに、2つ以上のこのような特徴、系、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組合せは、このような特徴、系、物品、材料、キット、および/または方法が相互に不整合でない場合、本発明の範囲内に含まれる。
本明細書において定義および使用された全ての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれている文献中の定義、および/または定義された用語の通常の意味に優先すると理解すべきである。
不定冠詞である「a」および「an」は、明細書および特許請求の範囲において本明細書で使用する場合、別のことを明らかに示さない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解すべきである。
「および/または」という語句は、明細書および特許請求の範囲において本明細書で使用する場合、このように結合した要素、すなわち、ある場合には接続的に存在し、他の場合には離接的に存在する要素の「一方または両方」を意味すると理解すべきである。「および/または」と共に一覧表示されている複数の要素は、同じ様式で解釈すべきである(すなわち、このように結合した要素の「1つ以上」)。「および/または」節によって特に同定された要素以外の他の要素は、特に同定したそれらの要素と関連しても、または関連していなくても、必要に応じて存在し得る。したがって、非限定的例として、「Aおよび/またはB」への言及は、「含む」などのオープンエンド型の言語と併せて使用されるとき、一実施形態において、Aのみ(B以外の要素を必要に応じて含めた)、別の実施形態において、Bのみ(A以外の要素を必要に応じて含めた)、さらに別の実施形態において、AおよびBの両方(他の要素を必要に応じて含めた)などを意味することができる。
明細書および特許請求の範囲において本明細書で使用する場合、「または」は、上記定義の「および/または」と同じ意味を有すると理解すべきである。例えば、一覧において項目を分離するとき、「または」または「および/または」は、包括的であり、すなわち、要素の数または要素の一覧の少なくとも1つ(また1つより多いも含めた)、および必要に応じて、さらなる一覧表示されていない項目を含むと解釈すべきである。それとは反対を明らかに示す唯一を表す用語(「の1つのみ」もしくは「の正確に1つ」など)、または特許請求の範囲で使用するときに「からなる」は、要素の数または要素の一覧の正確に1つの要素を含むことを意味する。一般に、「または」という用語は、本明細書において使用する場合、「一方」、「の1つ」、「の1つのみ」または「の正確に1つ」などの独占性の用語が先行したときに、独占的な代替物(すなわち、「どちらか一方であるが両方ではない」)を示すとのみ解釈すべきである。「から本質的になる」は特許請求の範囲で使用するときに、特許法の分野で使用されるようなその通常の意味を有する。
明細書および特許請求の範囲において本明細書で使用する場合、1つ以上の要素の一覧に関連して「少なくとも1つ」という語句は、要素の一覧における要素の任意の1つ以上から選択される少なくとも1つの要素を意味すると理解すべきであるが、要素の一覧中に特に一覧表示されているありとあらゆる要素の少なくとも1つを必ずしも含むことはなく、要素の一覧中の要素の任意の組合せを排除しない。この定義はまた、語句「少なくとも1つ」が言及する要素の一覧中で特に同定された要素以外の要素が、特に同定されたそれらの要素と関連があっても、関連がなくても、必要に応じて存在し得ることを可能とする。したがって、一実施形態において、非限定的例として、「AおよびBの少なくとも1つ」(または同等に、「AまたはBの少なくとも1つ」、あるいは同等に「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」)は、(必要に応じて1つより多いを含めた)少なくとも1つのA(Bは存在しない)(および必要に応じてB以外の要素を含めた)を意味することができ、別の実施形態において、(必要に応じて1つより多いを含めた)少なくとも1つのB(Aは存在しない)(および必要に応じてA以外の要素を含めた)を意味することができ、さらに別の実施形態において、(必要に応じて1つより多いを含めた)少なくとも1つのA、および(必要に応じて1つより多いを含めた)少なくとも1つのB(および必要に応じて他の要素を含めた)などを意味することができる。
別のことを明らかに示さない限り、1つより多い工程または行為を含む本明細書において特許請求されている任意の方法において、方法の工程または行為の順序は、方法の工程または行為が列挙される順序に必ずしも限定されないことをまた理解すべきである。
特許請求の範囲、および上記の明細書において、「含む」、「含めた」、「保有する」、「有する」、「含有する」、「関与する」、「保持する」、「から構成される」などの全ての移行句は、オープンエンド型であり、すなわち、含むがこれに限定されるものではないことを意味すると理解される。移行句である「からなる」および「から本質的になる」のみが、各々、United States Patent Office Manual of Patent Examining Procedures、セクション2111.03に記載されているクローズ型または半クローズ型の移行句であるものとする。

Claims (106)

  1. 薬学的に許容されるポリマーキャリアと薬学的に活性な剤とを含む発泡体を含む薬学的に活性な物品であって、該発泡体は、約5μm未満の平均セルサイズを有し、該発泡体は、(a)少なくとも約0.4m/gの比表面積を有し、かつ/または(b)約1g/cm未満の発泡体密度を有する、薬学的に活性な物品。
  2. 前記薬学的に活性な剤が、少なくとも約30重量%で存在する、請求項1に記載の薬学的に活性な物品。
  3. 前記薬学的に活性な剤が、前記発泡体中に該発泡体の重量に基づいて少なくとも約5重量%の量で存在する、請求項1または2のいずれか一項に記載の薬学的に活性な剤。
  4. 前記発泡体が、少なくとも約0.4m/gの比表面積を有し、前記薬学的に活性な剤が、該発泡体中に該発泡体の重量に基づいて少なくとも約5%の量で存在する、請求項1から3のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  5. 前記薬学的に活性な剤が、少なくとも約30重量%で存在し、前記発泡体が、少なくとも約0.4m/gの比表面積を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  6. 前記薬学的に活性な剤が、少なくとも約30重量%で存在し、前記発泡体が、約1g/cm未満の発泡体密度を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  7. 前記発泡体が、約1g/cm未満の発泡体密度を有し、前記薬学的に活性な剤が、該発泡体中に該発泡体の重量に基づいて少なくとも約5重量%の量で存在する、請求項1から6のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  8. 前記薬学的に活性な剤が、前記発泡体中に該発泡体の重量に基づいて少なくとも約10%の量で存在する、請求項1から7のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  9. 前記薬学的に活性な剤が、前記発泡体中に該発泡体の重量に基づいて少なくとも約20%の量で存在する、請求項1から8のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  10. 前記薬学的に活性な剤が、前記発泡体中に該発泡体の重量に基づいて少なくとも約25%の量で存在する、請求項1から9のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  11. 前記発泡体が、少なくとも約0.5m/gの比表面積を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  12. 前記発泡体が、少なくとも約0.7m/gの比表面積を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  13. 前記発泡体が、少なくとも約1m/gの比表面積を有する、請求項1から12のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  14. 前記発泡体が、少なくとも約3m/gの比表面積を有する、請求項1から13のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  15. 前記発泡体が、少なくとも約5m/gの比表面積を有する、請求項1から14のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  16. 前記発泡体が、少なくとも約10m/gの比表面積を有する、請求項1から15のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  17. 前記発泡体が、少なくとも約15m/gの比表面積を有する、請求項1から16のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  18. 前記発泡体が、約4μm未満の平均セルサイズを有する、請求項1から17のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  19. 前記発泡体が、約3μm未満の平均セルサイズを有する、請求項1から18のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  20. 前記発泡体が、約2μm未満の平均セルサイズを有する、請求項1から19のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  21. 前記発泡体が、約1μm未満の平均セルサイズを有する、請求項1から20のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  22. 前記薬学的に許容されるポリマーキャリアが、少なくとも2つのポリマーを含む、請求項1から21のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  23. 前記薬学的に許容されるポリマーキャリアが、少なくとも約90℃のガラス転移温度を示す、請求項1から22のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  24. 前記薬学的に許容されるポリマーキャリアが、約90℃〜約110℃のガラス転移温度を示す、請求項1から23のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  25. 前記薬学的に許容されるポリマーキャリアが、約95℃〜約105℃のガラス転移温度を示す、請求項1から24のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  26. 前記薬学的に許容されるポリマーキャリアが、ポリ(ビニルピロリドン)を含む、請求項1から25のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  27. 前記薬学的に許容されるポリマーキャリアが、ポリ(酢酸ビニル)を含む、請求項1から26のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  28. 前記薬学的に許容されるポリマーキャリアが、ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマーを含む、請求項1から27のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  29. 前記コポリマーが、質量で約6:4のビニルピロリドンと酢酸ビニルの比を有する、請求項28に記載の薬学的に活性な物品。
  30. 前記コポリマーが、質量で約4:3のビニルピロリドンと酢酸ビニルの比を有する、請求項28に記載の薬学的に活性な物品。
  31. 前記発泡体が、少なくとも約10cm−3のセルの数密度を有する、請求項1から30のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  32. 前記発泡体が、少なくとも約10cm−3のセルの数密度を有する、請求項1から31のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  33. 前記発泡体が、少なくとも約1010cm−3のセルの数密度を有する、請求項1から32のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  34. 前記発泡体が、ブロンフォームである、請求項1から33のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  35. 前記薬学的に活性な剤が、周囲温度および周囲圧力にて水に少なくとも1g/lの濃度までは溶解することができない、請求項1から34のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  36. 前記発泡体が、少なくとも約50体積%の空隙率を有する、請求項1から35のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  37. 前記発泡体が、少なくとも約70体積%の空隙率を有する、請求項1から36のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  38. 前記発泡体が、少なくとも約85体積%の空隙率を有する、請求項1から37のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  39. 請求項1から38のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品を生成する工程を含む方法。
  40. 請求項1から38のいずれか一項に記載の発泡体から形成される複数個の粒子を含む、薬学的に活性な物品。
  41. 前記複数個の粒子が、約5μm以下の平均固有寸法および少なくとも約6m/gの比表面積を有し、(a)該粒子の少なくとも約20%は、少なくとも2つの凹面形の表面領域を有し、かつ/または(b)該粒子の少なくとも約20%において、該粒子の外表面積の少なくとも約50%は、凹面形の表面領域中に存在する、請求項40に記載の薬学的に活性な物品。
  42. 複数個の粒子を含む薬学的に活性な物品であって、該粒子は、薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤を含み、約5μm以下の平均固有寸法および少なくとも約6m/gの比表面積を有し、(a)該粒子の少なくとも約20%は、少なくとも2つの凹面形の表面領域を有し、かつ/または(b)該粒子の少なくとも約20%において、該粒子の外表面積の少なくとも約50%は、凹面形の表面領域中に存在する、薬学的に活性な物品。
  43. 前記粒子の少なくとも約20%が、少なくとも2つの凹面形の表面領域を有する、請求項40から43のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  44. 前記粒子の少なくとも約20%において、該粒子の外表面積の少なくとも約50%が、凹面形の表面領域中に存在する、請求項40から43のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  45. 前記粒子の前記少なくとも約20%において、少なくとも2つの前記凹面形の表面領域が、セルフラグメントをそれぞれ画定する、請求項40から44のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  46. 前記粒子の前記少なくとも約20%において、少なくとも2つの前記凹面形の表面領域が、該粒子の外表面積の少なくとも20%を画定する、請求項40から45のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  47. 前記粒子の少なくとも約50%が、少なくとも2つの凹面形の表面領域を有する、請求項40から46のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  48. 前記粒子の少なくとも約80%が、少なくとも2つの凹面形の表面領域を有する、請求項40から47のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  49. 前記比表面積が少なくとも約7m/gである、請求項40から48のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  50. 前記比表面積が少なくとも約9m/gである、請求項40から49のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  51. 前記平均固有寸法が、約3μm以下である、請求項40から50のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  52. 前記薬学的に活性な剤が、前記複数個の粒子中に該複数個の粒子の重量に基づいて少なくとも約5%の量で存在する、請求項40から51のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  53. 前記複数個の粒子が、ポリマーを含む、請求項40から52のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  54. 前記複数個の粒子が、約90℃〜約110℃のガラス転移温度を示す、請求項40から53のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  55. 前記粒子が、ポリ(ビニルピロリドン)を含む、請求項40から54のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  56. 前記粒子が、ポリ(酢酸ビニル)を含む、請求項40から55のいずれか一項に記載の薬学的に活性な物品。
  57. 請求項40から56のいずれか一項に記載の複数個の粒子を生成する工程を含む方法。
  58. 薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤を、発泡剤と混合して、発泡体の前駆物質を形成させる工程であって、該発泡剤は、混合物の重量に基づいて少なくとも約5重量%の量で存在し、該薬学的に活性な剤は、該混合物の重量に基づいて少なくとも約5%の量で存在する工程と、
    該前駆物質を圧力低下に供し、それによって該発泡剤を膨張させ、薬学的に活性な物品を該前駆物質の発泡体として形成させる工程であって、該発泡体は、ミクロセル様である工程と
    を含む、薬学的に活性な物品を形成する方法。
  59. 薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤を、発泡剤と混合して、発泡体の前駆物質を形成させる工程であって、該発泡剤は、混合物の重量に基づいて少なくとも約5重量%の量で存在し、該薬学的に活性な剤は、該混合物の重量に基づいて少なくとも約5%の量で存在する工程と、
    該前駆物質を圧力低下に供し、それによって該発泡剤を膨張させ、前記薬学的に活性な物品を該前駆物質の発泡体として形成させる工程であって、該発泡体は、ミクロセル様である工程と
    を含む、請求項39または57のいずれか一項に記載の方法。
  60. 前記発泡剤が、COを含む、請求項58または59のいずれか一項に記載の方法。
  61. 前記発泡剤を、該発泡剤が超臨界であるような条件下で前記薬学的に許容されるポリマーキャリアと混合する、請求項58から60のいずれか一項に記載の方法。
  62. 少なくとも約30℃の温度で、前記薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび前記発泡剤を混合する工程を含む、請求項58から61のいずれか一項に記載の方法。
  63. 少なくとも約35℃の温度で、前記薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび前記発泡剤を混合する工程を含む、請求項58から62のいずれか一項に記載の方法。
  64. 約30℃〜約50℃の温度で、前記薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび前記発泡剤を混合する工程を含む、請求項58から63のいずれか一項に記載の方法。
  65. 少なくとも約50atmの圧力で、前記薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび前記発泡剤を混合する工程を含む、請求項58から64のいずれか一項に記載の方法。
  66. 少なくとも約70atmの圧力で、前記薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび前記発泡剤を混合する工程を含む、請求項58から65のいずれか一項に記載の方法。
  67. 少なくとも約100atmの圧力で、前記薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび前記発泡剤を混合する工程を含む、請求項58から66のいずれか一項に記載の方法。
  68. 少なくとも約150atmの圧力で、前記薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび前記発泡剤を混合する工程を含む、請求項58から67のいずれか一項に記載の方法。
  69. 少なくとも約200atmの圧力で、前記薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび前記発泡剤を混合する工程を含む、請求項58から68のいずれか一項に記載の方法。
  70. 少なくとも約300atmの圧力で、前記薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび前記発泡剤を混合する工程を含む、請求項58から69のいずれか一項に記載の方法。
  71. 少なくとも約400atmの圧力で、前記薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび前記発泡剤を混合する工程を含む、請求項58から70のいずれか一項に記載の方法。
  72. 約300atm〜約500atmの圧力で、前記薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび前記発泡剤を混合する工程を含む、請求項58から71のいずれか一項に記載の方法。
  73. 約350atm〜約450atmの圧力で、前記薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび前記発泡剤を混合する工程を含む、請求項58から72のいずれか一項に記載の方法。
  74. 前記圧力低下が、約1秒未満の期間適用される、請求項58から73のいずれか一項に記載の方法。
  75. 前記圧力低下が、約500ミリ秒未満の期間適用される、請求項58から74のいずれか一項に記載の方法。
  76. 前記圧力低下が、約250ミリ秒未満の期間適用される、請求項58から75のいずれか一項に記載の方法。
  77. 前記圧力低下が、約100ミリ秒〜約200ミリ秒の期間適用される、請求項58から76のいずれか一項に記載の方法。
  78. 前記前駆物質を、前記薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび前記薬学的に活性な剤を共溶媒と混合し、前記共溶媒を除去する工程によって形成する、請求項58から77のいずれか一項に記載の方法。
  79. 前記共溶媒を除去した後に形成される前記前駆物質が、室温で固体である、請求項78に記載の方法。
  80. 前記固体を乾燥させる工程をさらに含む、請求項79に記載の方法。
  81. 前記固体の前駆物質を磨砕して、粒子を形成する、請求項79または80のいずれか一項に記載の方法。
  82. 前記固体の前駆物質を、ボールミル粉砕によって磨砕する、請求項81に記載の方法。
  83. 前記前駆物質を、プレスする、請求項58から82のいずれか一項に記載の方法。
  84. 前記前駆物質を、液圧プレスでプレスする、請求項58から83のいずれか一項に記載の方法。
  85. 前記前駆物質を、少なくとも約5,000lb/inの圧力に曝露する、請求項58から84のいずれか一項に記載の方法。
  86. 前記前駆物質を、少なくとも約7,000lb/inの圧力に曝露する、請求項58から85のいずれか一項に記載の方法。
  87. 前記前駆物質を、少なくとも約80℃の温度に曝露する、請求項58から86のいずれか一項に記載の方法。
  88. 前記前駆物質を、少なくとも約100℃の温度に曝露する、請求項58から87のいずれか一項に記載の方法。
  89. 前記前駆物質を、約90℃〜約110℃の温度に曝露する、請求項58から88のいずれか一項に記載の方法。
  90. 前記前駆物質を、該前駆物質を少なくとも約80℃の温度に曝露した後にプレスする、請求項58から89のいずれか一項に記載の方法。
  91. 前記発泡体を加工して、粒子を形成する工程をさらに含む、請求項58から90のいずれか一項に記載の方法。
  92. 前記発泡体を磨砕して、粒子を形成する工程を含む、請求項91に記載の方法。
  93. 前記粒子が、約5μm以下の平均固有寸法を有する、請求項91または92のいずれか一項に記載の方法。
  94. 前記粒子が、少なくとも約6m/gの比表面積を有する、請求項91から93のいずれか一項に記載の方法。
  95. 前記粒子の少なくとも約20%が、少なくとも1つの凹面形の表面領域を有する、請求項91から94のいずれか一項に記載の方法。
  96. 前記粒子の少なくとも約20%が、少なくとも2つの凹面形の表面領域を有する、請求項91から95のいずれか一項に記載の方法。
  97. バッチ法である、請求項58から96のいずれか一項に記載の方法。
  98. 前記発泡剤が、標準的温度および圧力で気体である、請求項58から97のいずれか一項に記載の方法。
  99. 請求項58または60から98のいずれか一項に記載の方法を使用して作製される発泡体を含む、薬学的に活性な物品。
  100. 請求項58または60から98のいずれか一項に記載の方法を使用して生成される発泡体から形成される複数個の粒子を含む、薬学的に活性な物品。
  101. 薬学的に許容されるポリマーキャリアと薬学的に活性な剤とを含む発泡体を含む薬学的に活性な物品であって、該発泡体は、約5μm未満の平均セルサイズおよび少なくとも約0.4m/gの比表面積を有し、該薬学的に活性な剤は、該発泡体中に該発泡体の重量に基づいて少なくとも約5%の量で存在する、薬学的に活性な物品。
  102. 薬学的に許容されるポリマーキャリアと少なくとも約30重量%の薬学的に活性な剤とを含む発泡体を含む薬学的に活性な物品であって、該発泡体は、約5μm未満の平均セルサイズを有し、少なくとも約0.4m/gの比表面積を有する、薬学的に活性な物品。
  103. 薬学的に許容されるポリマーキャリアと少なくとも約30重量%の薬学的に活性な剤とを含む発泡体を含む薬学的に活性な物品であって、該発泡体は、約5μm未満の平均セルサイズおよび約1g/cm未満の発泡体密度を有する、薬学的に活性な物品。
  104. 薬学的に許容されるポリマーキャリアと薬学的に活性な剤とを含む発泡体を含む薬学的に活性な物品であって、該発泡体は、約5μm未満の平均セルサイズおよび約1g/cm未満の発泡体密度を有し、該薬学的に活性な剤は、該発泡体中に該発泡体の重量に基づいて少なくとも約5重量%の量で存在する、薬学的に活性な物品。
  105. 複数個の粒子を含む薬学的に活性な物品であって、該粒子は、薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤を含み、約5μm以下の平均固有寸法および少なくとも約6m/gの比表面積を有し、該粒子の少なくとも約20%は、少なくとも2つの凹面形の表面領域を有する、薬学的に活性な物品。
  106. 複数個の粒子を含む薬学的に活性な物品であって、該粒子は、薬学的に許容されるポリマーキャリアおよび薬学的に活性な剤を含み、約5μm以下の平均固有寸法および少なくとも約6m/gの比表面積を有し、該粒子の少なくとも約20%において、該粒子の外表面積の少なくとも約50%は、凹面形の表面領域中に存在する、薬学的に活性な物品。
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