JP2013506066A - 建物内の運動を減衰するための方法および構造 - Google Patents

建物内の運動を減衰するための方法および構造 Download PDF

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Abstract

コア(2)および側柱(3)など、前記構造(1)の2つの平行な要素の間、または2つのコアの間に配置される、粘弾性Gensui減衰装置など二方向減衰手段(5)を用いる、低層、中層、および高層構造(1)のための減衰構成。2つの要素(2、3)の間の軸方向運動を減衰し、2つの要素(2、3)の間の垂直方向運動を同時に減衰することにより、前記構造(1)の振動性または他の撓みまたはせん断変形が減衰される。はね木(6、7、8)は、軸方向の減衰モーメントを高めるために用いられ、二方向減衰手段(5)は、直交する面内の動的せん断力または屈曲力を減衰させるように、互いに反対に作用する対で設置することができる。

Description

本発明は、建物構造内の運動を減衰することに関する。詳細には、本発明は、第2の構造部材に連結される減衰器によって、建物部材内の振動運動を減衰することに関する。
建物、特に高層構造は、たとえば所有者の活動または車両の運動によるある程度の大きさの振動を許容し、あるいは、突風または微震など自然事象による運動に耐えるように設計される。そのような運動を吸収し散逸させるために、構造が減衰器を備える建物を設計することが一般的である。建物内の運動の減衰は、破壊を生じる可能性のある地震または風力に対するより良好な構造保護をもたらすだけでなく、建物の日常的な使用をより快適にする。建物の構造内の揺動運動および振動は、通常、所有者によって不快感として経験される。減衰により、建物の運動の大きさ、ならびにある程度の速度および加速度が低減される。
そのような解決法の1つは、たとえば、いわゆる同調質量減衰器(TMD)を、建物の上方部分内に設けることである。同調質量減衰器は、構造の振動の共振振動数と反対に動く、1つまたは複数の極度に巨大なブロックとして実装することができる。あるいは、それらは、減衰される振動と反対に動く液体を収容するスリース・タンクとして実装することができる。ただし、同調質量またはスリース・タンク減衰器の利用には大きな欠点がある。それらは嵩張り、重く、かつ、伝統的に建物内で最も収益性の高い空間である建物の頂部内に設置する必要がある。それらは、事業において多大な費用を追加し、構造費用を少しも低減しない(実際、構造は、支柱または他の支持機構に加えて、同調質量またはスリース・タンクの追加重量を支持するように設計されなければならない)。TMDはまた、他の高調波の減衰を犠牲にして、構造の第1の振動モードに正確に同調させなければならない。限界状態計算は、TMDにとっては信頼性が低いことがあり、TMDシステムが突風および地震に関する建物の終局限界状態(ULS)を満たすかどうかを確証することが、困難または不可能となることがある。ULSを満たすためには、建物はピーク設計負荷を受けたときに崩壊してはならず、かつ、TMDの有効動作範囲は通常ULS条件よりも大幅に狭いので、TMDの動作条件外の挙動は、予測不可能である。
従来技術において知られる他の解決法は、さらなる減衰および剛性を建物の構造用鋼に与えるために使用することができる、低降伏点鋼の拘束ブレースなど、ヒステリシス減衰器の使用である。ヒステリシス減衰器は、取付けが比較的安価となることがあるが、減衰機能は、そのようなブレースが実際に降伏するときしか得られず、かつ、ヒステリシス減衰器は、小さい地震または弱い突風には効果がない。それらは建物の構造と一体であるので、そのようなブレースは、保守および修復が困難かつ高価である。
建物の基礎にて振動を吸収するために、基礎分離減衰器を用いることができる。そのような減衰器は、長年利用され続けており、それらの使用も十分確立されている。実際は、建物構造の運動を地中の運動から分離する多数の減衰要素上にある基礎上に、構造が取り付けられる。基礎分離減衰器は、地震運動に対する効果的な解決法であるが、設置の費用が高く、比較的低い建物にしか適さない。基礎分離減衰器はまた、一度設置されると交換が極めて難しく、高い費用がかかる。基礎分離減衰器は、静止するように(またはばねを有する基礎分離器の場合、弾性変形を有するように)設計され、かつ、さらなる減衰をもたらさないので、風荷重には効果的でない。風に対して平行な建物の振動では、建物の変形は通常、振動(+/−)モード内にない。さらに、基礎分離減衰器を使用することは、建物がその環境から機械的に分離されること、すなわち、すべてのケーブル、配管、および他の設備が、相対運動を可能にするために可撓性の連結部をもたなくてはならないことを意味する。
建物内の振動運動を吸収および散逸させるために、油圧式減衰器とも呼ばれる粘性減衰器を使用することができる。油圧式減衰器は、大きい振動事象中の高い荷重を吸収することができるという利点を有する。ただしそれらは、設置が高価であり、保守または交換が高価であり、かつ、ユニットが故障した場合の交換が特に面倒である。粘性減衰器の内側のチャンバ間の流体は、弁によって制御され、これらの弁の絞りは、所望の低速または高速の運動に同調させることができる。したがって粘性減衰器は、低速(風など低振動数)の運動および高速(地震など高振動数)の運動の、両方に同調させることはできない。
油圧式減衰器のさらなる欠点は、ユニットが故障した場合にそれを減衰器として機能させる、代理機能性が組み込まれていないことである。
粘弾性減衰器が、ブレーシング構造内で用いられる。それらは、比較的低コストで、保守に手がかからず、既存の建物に組み込むことができるという利点を有する。それらの粘弾性挙動はまた、それらが広範囲の振動数域で振動を効率的に吸収し、その結果、他の減衰器で必要とされる程度の同調を必要としないことを意味する。
高い建物では、隣接する垂直部材間の相対垂直運動を吸収する減衰器によって互いに分離される、個別の垂直部材を用いて建物を構築することにより、構造の低次の振動モードを減衰することが可能である。そのような構成はたとえば、コア構造と、垂直減衰器によって側柱に連結されたいくつかの垂直はね木部材とを有する建物を記載する、特許文献1(ARUP)(特許出願)において開示されている。垂直減衰器は、(はね木を介した)コアと側柱との間の、相対垂直移動を減衰するために用いられる。同様の概念が、続いて特許文献2(Daewoo)(特許出願)において開示された。側柱は、強固な構造であり、コアが撓み変形を受けるときに垂直減衰器が上または下方向に反作用を加えることができる、強力な垂直構造をもたらす。
特許文献1および特許文献2において開示される従来技術構成において、垂直減衰器は、構造の高さの上部約三分の二の地点に取り付けられる。隣接する垂直要素間の相対垂直運動の大きさは、建物の下方部分では小さいので、相対垂直運動がより大きいところに垂直減衰器が取り付けられる。ただし、たとえば微震または突風によって誘発される構造の撓み変形は、建物の高さ全体の1次、2次、またはより高次の振動であるので、従来技術の垂直減衰構成は、撓み問題の一部しか解決せず、一定の高さを超える建物にしか適さない。構造の下方部分内、またはより低い建物内の横方向(水平)運動を減衰するために、異なるタイプの減衰器が必要とされる。
国際公開第2007045900号 米国特許出願公開第2008/0229684号
本発明の目的は、従来技術の減衰システムに伴う、上記欠点を克服することである。詳細には、本発明の目的は、広範囲の振動数応答(振幅および振動数の両方)を有し設置および保守費用が低減される構造全体の減衰の改善を達成するようなやり方で、いかなる高さの構造にも減衰をもたらすことである。
上記目的を達成するために、本発明は、建物構造を提案し、この建物構造は、実質的に自立しせん断または撓み変形を受ける、第1の軸に対して平行に延びる第1の構造要素であって、せん断または撓み変形の成分が第1の軸と直交する第2の軸に沿う、第1の構造要素と、第1の構造要素に隣接し第1の軸に対して平行に延びる第2の構造要素であって、第1および第2の構造要素が、前記せん断または撓み変形により、第1の構造要素と第2の構造要素との間に、前記第1の軸に沿った第1の所定の位置にて前記第1の軸に対して平行な軸方向相対運動が生じるようなものである、第2の構造要素と、第1の軸に沿った第1の所定の位置にて第1の構造要素と第2の構造要素との間に配置される第1の減衰手段であって、前記軸方向相対運動が第1の減衰手段によって減衰されるように、第1の軸と実質的に平行に配置された第1の減衰軸を有する、第1の減衰手段とを備える。本発明の建物構造において、第1の減衰手段はまた、第1の減衰軸に対して平行でない第2の減衰軸を備え、第1の減衰手段の第2の減衰軸は、第2の軸に沿った第1の構造要素と第2の構造要素との間の相対運動を第1の減衰手段が減衰するように構成される。
第1のおよび第2の構造要素は、たとえば、建物のコア、および側柱とすることができる。そのような支柱は、建物と一体とすることができ、または、それらは建物の外部に存在することができる。あるいは、第1および第2の要素は、単一の建物の2つの隣接するコア構造とすることができ、または隣接する建物とすることもできる。
本発明の一実施形態では、第1の軸は、建物構造の垂直軸であり、第2の軸は、水平平面内にある。減衰されるべき水平相対運動は、有利には、互いに接近し遠ざかる第1および第2の要素の運動である。本明細書において、Z軸は、第1および第2の要素に対して平行な、構造または建物の垂直軸であり、X軸およびY軸は、互いに実質的に直交し、実質的に水平な平面内にあり、Z軸と直交すると定義されることに留意されたい。長方形断面を有する建物の場合、X軸およびY軸はそれぞれ、建物の断面の長さおよび幅に対して実質的に平行になるとみなすことができる。こうしてこの実施形態では、第1の減衰器は、Z方向の運動、ならびに、水平面内の一方向の運動、すなわち第1の軸に沿った第1の所定の位置にてXまたはY軸に対して平行な第1の水平軸に沿った運動を、減衰するように構成される。この実施形態では、この第2の軸は、好ましくは、互いに接近し遠ざかる第1および第2の構造要素の運動、または少なくとも、第1の所定の位置での第1および第2の構造要素の部分の運動の方向である。
本発明の第2の実施形態では、第1の軸は、水平軸である。この実施形態では、第1の構造要素は、たとえば、片持ち梁で補強されたコンクリートの床または梁とすることができる。
本発明の別の実施形態では、建物または垂直構造はさらに、第1の軸に沿った第2の所定の位置にて第1の構造要素と第2の構造要素との間に配置される第2の減衰手段を備え、前記第1および第2の所定の位置は、建物構造の共通区域内にあり、第2の減衰手段は、第3の減衰軸および第4の減衰軸を有し、前記第3および第4の減衰軸は、互いに平行でなく、前記第1および第2の所定の位置は、共通区域内の第1の構造要素の前記せん断または撓み変形中に、前記第1の減衰手段がその一方の減衰軸に沿った張力または圧縮力のうちの一方となり、第2の減衰手段が、その一方の減衰軸に沿った張力または圧縮力のうちのもう一方となるように、第1の軸にそってある距離だけ離隔される。
第1および第2の構造要素は、好ましくは、実質的に剛性の構造であり、第1および第2の減衰手段は、対として作用し、第1および第2の要素をそれらの互いに平行な構成外に動かす傾向がある(せん断力または屈曲力など)何らかの力に対抗する。両方の減衰器はまた、(垂直構造要素の場合の垂直軸に沿った)相対軸力または運動に対抗する、減衰された反作用をもたらす。
さらなる一実施形態において、第1の要素は、第1の構造要素から前記第2の構造要素へと延びる剛性のはね木要素を備え、第1および第2の減衰手段のうちの少なくとも一方が、はね木要素の外側部分と第2の構造要素との間に取り付けられる。それぞれの減衰器が第1の水平軸に対して平行な軸に沿って独立して減衰をもたらし、はね木要素の端部に垂直に離間されて取り付けられる、減衰器の対を使用することにより、垂直構造内のせん断または屈曲力および運動の減衰が、大幅に高められる。はね木要素はまた、垂直減衰力のモーメントを増大させる。
1つまたは複数の減衰器は、有利には、二軸または多軸粘弾性減衰器である。そのような減衰器は、剛性の(たとえば金属の)板の1つまたは複数の対を備えることができ、板のそれぞれの対は、高度に加工されたゴムなど、粘弾性材料のシートによって分離される。そのような減衰器は、板およびシートの平面に対して平行なすべての方向において、広範に応答する減衰をもたらす。粘弾性材料が、2つの主な減衰軸を有するように実質的に長方形または楕円形断面を有する、そのような板/シート減衰器を用いることが、本発明にとって特に有利である。2つの主な減衰軸は、次いで、減衰される建物の所望のZおよびX/Y軸と一致するように構成することができる。
有利には、はね木要素は、構造内の剛性および強度を維持しながら重量を低減するために、支材および繋ぎ材構造のものとすることができる。あるいははね木要素は、たとえば荷重を支持するコアから外向きに延びる内壁など、建物の壁部として実装することができる。
本発明はまた、建物構造内に減衰をもたらすための方法を提案し、この建物構造は、実質的に自立しせん断または撓み変形を受ける第1の軸に対して平行に延びる第1の構造要素であって、せん断または撓み変形の成分が第1の軸と直交する第2の軸に沿う、第1の軸と直交する第1の構造要素を備え、この方法は、
第1の構造要素に隣接し第1の軸に対して平行に延びる、第2の構造要素を提供する第1のステップであって、第1の構造要素および第2の構造要素が、撓み変形の前記せん断により、第1の構造要素と第2の構造要素との間に、前記第1の軸に沿った第1の所定の位置にて前記第1の軸に対して平行な軸方向相対運動が生じるようなものである、第1のステップと、
第1の軸に沿った第1の所定の位置にて、第1の構造要素と第2の構造要素との間に第1の減衰手段を配置する第2のステップであって、前記軸方向相対運動が第1の減衰手段によって減衰されるように、第1の減衰手段が、第1の軸に対して実質的に平行に配置される第1の減衰する軸を有する、第2のステップとを備える。
本発明の方法において、第1の減衰手段は、第1の減衰軸に対して平行でない第2の減衰軸を有し、第2のステップは、第2の軸に沿った第1の構造要素と第2の構造要素との間の相対運動を第1の減衰手段が減衰するように、第1の減衰手段の第2の減衰軸を構成することを有する。
本発明のさらなる一実施形態によれば、この方法はまた、第1の軸に沿った第2の所定の位置にて第1の構造要素と第2の構造要素との間に第2の減衰手段を取り付ける、第3のステップを備え、前記第1および第2の位置は、建物構造の胸中区域内にあり、第2の減衰手段は、第3および第4の減衰軸を有し、前記第3および第4の減衰軸は、互いに平行でなく、前記第1および第2の所定の位置は、共通区域内の第1の構造要素の前記せん断または撓み変形中に、前記第1の減衰手段がその一方の減衰軸に沿った張力または圧縮力のうちの一方となり、第2の減衰手段がその一方の減衰軸に沿った張力または圧縮力のうちのもう一方となるように、第1の軸に沿ってある距離だけ離間される。
本発明のさらなる一実施形態において、第1の構造要素は、第1の構造要素から前記第2の構造要素へと延びる剛性のはね木要素を備え、第1のステップが、第1の減衰手段をはね木要素の外側部分と第2の構造要素との間に配置することを有し、この方法の第2のステップが実行される場合、第2のステップは、はね木要素の外側部分と第2の構造要素との間に第2の減衰手段を配置することを有する。
有利には、第2および第3のステップにおいて取り付けられる第1および/または第2の減衰器ユニットは、Gensui減衰器など、二方向粘弾性減衰器である。
本発明の方法は、多種類の構造に適用することができる。構造が建物である場合、第1の要素が建物のコアであり、第2の要素が建物の側柱であることが、特に有利である。本発明の方法はまた、第1の垂直に延びる構造要素が建物の第1のコアであり、第2の垂直に延びる構造要素が建物の第2のコアである、建物において使用するのにも有利である。
あるいは本発明は、片持ち梁で支持された床または梁など水平構造要素における、振動など垂直運動を減衰するために用いることができる。
したがって、本発明の方法および構造によれば、同じタイプの減衰要素は、建物の上部、中間部、および底部区間を減衰するために用いることができ、減衰要素は、すべての種類の建物上の運動を減衰するための用いることができる。VSL社のGensui減衰器など二軸粘弾性減衰を用いることは、費用の低減と、保守の容易さを高めることを意味する。それらのサイズが小型であり、取付けが容易であることにより、そのような減衰器はまた、既存の構造に容易に組み込むことができる。
二方向粘弾性減衰器の多用途性により、本発明の方法および構造は、高層建造物のみでなく、低層構造、家屋、橋梁、およびその他多くを含む、すべての種類の構造に適する。
以下の詳細な説明および図から、本発明のさらなる利点が明らかになるであろう。
本発明の一般的原理を示す図である。 本発明の一般的原理を示す図である。 本発明の一般的原理を示す図である。 本発明の一般的原理を示す図である。 油圧式減衰器の従来技術の構成を示す図である。 2軸の粘弾性減衰器を示す概略図である。 2軸の粘弾性減衰器を示す概略図である。 2軸の粘弾性減衰器を示す概略図である。 2つの垂直構造の間の運動を減衰するために、粘弾性減衰器を2つの垂直構造の間にどのように配置することができるかを示す図である。 2つの垂直構造の間の運動を減衰するために、粘弾性減衰器を2つの垂直構造の間にどのように配置することができるかを示す図である。 本発明の高層建造物への応用を示す図である。 本発明の高層建造物への応用を示す図である。 本発明の高層建造物への応用を示す図である。 本発明の高層建造物への応用を示す図である。 本発明の高層建造物への応用を示す図である。 本発明の省空間変形例を示す図である。 本発明の省空間変形例を示す図である。 本発明の省空間変形例を示す図である。 本発明の省空間変形例を示す図である。 本発明の省空間変形例を示す図である。 本発明の様々な実施例の構成を示す図である。 本発明の様々な実施例の構成を示す図である。 本発明の様々な実施例の構成を示す図である。
これらの図は、例示のためにのみ含まれるものであり、添付の特許請求の範囲のいかなる限定も暗示することなく、本発明の理解を助けることを意図する。
隣接する垂直構造間の垂直運動を減衰することによる撓み変形運動の減衰の一般的原理は、振動変形を受ける建物の立面図を大幅に誇張された概略的な形で示す、図1aを参照することによって理解することができる。図示の実施例における建物は、たとえば静荷重の主支持構造とすることができる中心コア構造2、および2つの外側支柱3を備える。本出願において上述した従来技術のシステムと同様、振動運動の減衰は、コア2と支柱3との間の相対垂直運動を減衰するように、構造の高さに沿った様々な高さでコア2と支柱3との間に取り付けられた、垂直減衰器5’によって達成することができる。はね木10は、減衰力に追加のモーメントを与える片持ち梁として用いることができる。支柱3は、垂直方向の動的張力、および、コア2が撓むときに垂直減衰器によってコア2から支柱に伝達される圧縮反動に耐えることができる。このようにして、コア2の撓みおよび振動運動における運動エネルギーのかなりの割合を、垂直減衰器5’内に散逸させることができる。
図1bおよび図1cは、従来技術の典型的な垂直減衰構成の、より詳細な側面図および正面図を示す。他の種類の減衰器を用いることもできるが、油圧式減衰器とすることができる一軸減衰器5’が、図1bに示す矢印によって指示されるようなコアと支柱に対する平行な運動を減衰するように、側柱3とコア2との間に取り付けられる。
一方、本発明の方法および構造において用いられる減衰器5は、図2aから図2dに示すような、少なくとも2つの異なる軸に沿って減衰することができる二軸減衰器である。図2aに示す構造1は、構造上の異なる高さにある3つの連続的な減衰ステージとともに示される。当然、そのような構造は、必要に応じた数の減衰ステージを備えることができる。最も上の減衰ステージは、側柱3へと外側に向かうコア2の剛性の機械的延長部をもたらすための、はね木6を備える。高層建造物において、そのようなはね木は、たとえば一階またはそれ以上の高さに垂直に延びることができる。
図2aから図2dに示す本発明の実施形態は、はね木6、7、8と支柱3との間ではね木6、7、8のそれぞれの端部に取り付けられた、垂直に離間された二軸減衰器5、5a、5bの対を有する。減衰器5a、5bのそれぞれの対は、(コア2および支柱3に対して平行な垂直軸に沿った)垂直方向だけでなく、互いに平行な水平軸にも沿って減衰を行い、この水平軸は、はね木6、7、8に実質的に対して平行であり、垂直軸に対して直交する。
減衰器5a、5bの対の垂直に離間された構成は、それぞれの減衰器5によって個別にもたらされる垂直および水平の減衰に加えて、2次減衰効果を、支柱3の剛性とともに導入する。この効果は、たとえば図2cに見ることができ、減衰器5aおよび5bのせん断変形によって減衰される垂直移動に加えて、支柱3に対するはね木7の横方向移動が、減衰器5aおよび5b上の水平の力に不均衡を生じることになる。たとえば、(図2cに見られるように)はね木7が水平なままで右に動く場合、支柱は、その固有の剛性により変形に抵抗し、その結果、下方の減衰器5bが水平張力Tを受ける間に、その対の上方の減衰器5aが圧縮力Cを受ける。こうして支柱の剛性は、減衰器5aおよび5bの粘弾性とともに、支柱3に対するはね木7の水平運動への追加の2次減衰効果をもたらす。支柱3は、減衰器5a、5bの対を介するせん断変形に対する所要の抵抗をもたらすのに十分な剛性を有するように構築され、減衰器5aおよび5bの垂直間隔は、予想される運動にとって最適の減衰をもたらすように選択される。はね木7が支柱3に対して傾斜または回転運動を受ける場合、同様の減衰効果が生じることにも留意されたい。
動的力および変形の特徴は通常、建物1上の様々な高さで異なり、対の減衰の3つの異なる例が、図2b、図2c、および図2dに示される。図2bから図2dの相対的なサイズおよび方向は、関連する力および/または移動のサイズおよび向きを表し、したがって、構造1の撓みまたはせん断変形中の予測される減衰の大きさを示す。
図2bは、コア2および支柱3の撓み変形が、通常はね木6を介してコア2と支柱3との間の最大相対垂直移動を増大させる、建物1の頂部またはその付近における減衰を示す。この大きい相対垂直移動により、図2bに示す減衰器5aおよび5bの両方において、大きい垂直せん断変形Vがもたらされる。比較すると、支柱3に対するコア2の相対的な水平またはねじりせん断変形は相対的に小さく、減衰器5aおよび5b内の圧縮力Cおよび張力Tが、構造1の撓み変形によって生じる垂直線弾力よりも小さくなるという結果をもたらす。
図2cは、構造1の高さの中間点における減衰を示し、この点では、支柱3およびはね木7の相対垂直移動による減衰器5aおよび5bのせん断力はそれぞれ、減衰器5aおよび5b内の対抗する水平圧縮力Cおよび張力Tに相当することがある。
図2dは、はね木8を介するコア2と支柱3との間の垂直運動がより小さい、建物1の下方の点における減衰を示す。この高さでの構造1のせん断変形は、垂直運動によるせん断力Vの大きさよりもかなり大きいことがある圧縮力Cおよび張力Tの水平方向の力を、減衰器5aおよび5b内に生み出す。
VSL社のGensui減衰器など、二方向の超高減衰粘弾性減衰器を用いることにより、変形の垂直および水平成分を、同一の減衰器を用いて同時に減衰させることができる。これらの減衰器は、二元線形ヒステリシス、高い減衰、および剛性特性を、少なくとも二方向で示す。これらは、幅広い振動数範囲内で振動制御をもたらす。これらは、建物のすべての領域およびタイプに有効である。これらは、保守の必要がなく、耐久性が高く、それらの減衰特徴は、歪み速度、温度、および振動数に大きく依存する。多ユニット装置はまた、たとえば油圧式減衰器に見られるような突然の完全な故障とは対照的に、かなりの冗長性をもたらし、装置が始動に失敗した場合、徐々に機能が失われ、性能が次第に低下する。
そのような減衰器の応用例を、図3aおよび図3bに示す。図3bは、支柱3とはね木6との間に取り付けられた、多層式Gensui減衰器の拡大図を示す。減衰器5は、簡潔に議論するように、粘弾性のゴム様物質の多数の層を備え、各層は、鋼鉄板の間に挟まれる。図3aは、図2aから図2dに示すようにはね木6の端部に取り付けられた、2つのそのような減衰器5aおよび5bを示す。矢印は、減衰器が受ける動的荷重を指示する。
図4aから図4cは、VSL社のGensui減衰器など、粘弾性減衰器をどのように構築することができるかを、より詳細に示す。図4aは、そのような減衰器の基本概念を示し、鋼鉄板20および21(代わりに他の剛性材料で製作することもできる)が、ゴムなど粘弾性材料の2つの層24を取り囲む。板20は第1の構造に、板21は第2の構造にボルト付けされ、その結果、減衰器の平面内における2つの構造のいかなる相対運動も、その平面内のせん断、回転、並進の何らかの組み合わせで、減衰器により減衰することができる。板の間の粘弾性材料24を圧壊させたり他のやり方で変形させることなく、取付けボルト22を締めることができるように、通常、板20の間にスペーサが設けられることに留意されたい。ブラケット23は、減衰される構造に減衰器ユニットを取り付けるために用いられる。図4aおよび図4bはそれぞれ、単一ユニット減衰器の斜視図および立面図を示す。図4cは、多ユニット減衰器の立面図を示す。そのような減衰器において用いられる粘弾性材料は、通常、高度に加工された天然または剛性ゴムまたはゴム組成物であるが、様々な材料を用いることができる。
図5aから図5cは、本発明の減衰方法を、どのように高層建造物に適用することができるかについての1つの実施例を示す図である。図示の実施例では、減衰は、図5aの41、42、43で示される建物の3つの階において行われる。階数の選択は、減衰される構造によって変わり、いくつかの構造では、より多くの階が減衰を必要とし、他の構造では、1つまたは2つの階だけが減衰を必要とすることがある。図5bおよび図5cは、コア構造33と支柱30との間のはね木壁部31の平面図および斜視図を示す。減衰器32は、それぞれの袖壁はね木31の外側縁部の頂部および底部付近に対で位置決めされる。減衰器32を、はね木31の頂部および底部に設けることの1つの利点は、(それぞれ上方または下方の)隣接する階のスラブが、はね木31にさらなる強度を与え、また、袖壁が圧縮力により膨化するのを防止するのに役立つことである。
はね木および減衰器を既存の構造に据え付ける場合、はね木の袖壁またはトラスは、構造の既存の壁部またはトラスを局所的に厚くし、または別のやり方で補強することによって実現することができる。
図5aから図5cに示す実施例では、減衰器32は、それらが建物のどちら側にあるかに応じて、図5dに示すようにZ方向およびX方向で、またはZ方向およびY方向で(すなわち支柱を通る垂直軸に沿い、かつコアを通る水平軸に沿って)、運動を減衰するように構成される。これは、減衰させられるすべての階に当てはめることができる。あるいは、変形の垂直成分がはるかに小さい建物の下方部分を減衰させるために、二方向減衰器5を、図5eに示すように、X方向およびY方向で減衰するように取り付けることができる。このやり方では、垂直方向に分離された減衰器が対で取り付けられるため、構造のせん断変形および撓み変形のさらなる減衰が維持されるが、水平面内のXおよびY軸の両方における振動運動または他の運動の減衰もまた、大幅に改善される。
図6aから図6eは、減衰器自体が必要とする空間の大きさを最適化しながら、本発明の減衰構造を用いるようにはね木を設計することができる、2つのやり方の概略図、平面図、および立面図を示す。図6aおよび図6bはそれぞれ、減衰させられる建物の壁部とすることができるはね木36内に、二方向減衰器5をどのようにうまく埋め込むことができるかを示す、側面図および平面図である。したがって、はね木36と側柱35との間には小さい間隙しか必要ではなく、はね木同士の間にほぼ全部の空間が残り、コアと側柱との間は、建物の所有者が利用することができる。図6cから図6eは、1つの代替的な空間最適化構成を示し、この構成では、減衰器5は、はね木壁部36内に埋め込まれるのではなく、ブラケット38を用いてはね木36の側部に固定される。側柱の幾何学形状に応じて、減衰器5は、図6bに示すように、または減衰器をはね木袖壁に固定するために用いられるのと同様のブラケット38を用いて、支柱の内面にボルト付けすることができる。
図7aから図7cは、本発明を用いる構造構成の様々な実施例を示す平面図である。図7aでは、本明細書において上述した水平せん断力を2次減衰するために必要な剛性を提供するために、減衰器5が本発明の一実施形態による垂直の対で嵌められるとき、2つの垂直コア構造50および51が、二方向減衰器を用いて相互に減衰され、減衰モーメントを高めるためのはね木として機能する2つのブレーシング構造48の間で減衰が行われる。
図7bは、筋交い入り支材で構築された支材および繋ぎ材タイプのはね木を有する、コア54および2つの隣接する支柱52および53を示し、減衰ユニット5が、支材と支柱52、53との間に取り付けられる。図7cは、図7bの構成をどのように変えることができるか、または2つまたはそれ以上の構造を有するように拡張することができるかを示し、二方向減衰器5を、コア55、56の間、または一方のコアと側柱との間、またはそれらの両方に嵌めることができる。
本発明は、建物構造内の運動を減衰することに関する。詳細には、本発明は、第2の構造部材に連結される減衰器によって、建物部材内の振動運動を減衰することに関する。
建物、特に高層構造は、たとえば所有者の活動または車両の運動によるある程度の大きさの振動を許容し、あるいは、突風または微震など自然事象による運動に耐えるように設計される。そのような運動を吸収し散逸させるために、構造が減衰器を備える建物を設計することが一般的である。建物内の運動の減衰は、破壊を生じる可能性のある地震または風力に対するより良好な構造保護をもたらすだけでなく、建物の日常的な使用をより快適にする。建物の構造内の揺動運動および振動は、通常、所有者によって不快感として経験される。減衰により、建物の運動の大きさ、ならびにある程度の速度および加速度が低減される。
そのような解決法の1つは、たとえば、いわゆる同調質量減衰器(TMD)を、建物の上方部分内に設けることである。同調質量減衰器は、構造の振動の共振振動数と反対に動く、1つまたは複数の極度に巨大なブロックとして実装することができる。あるいは、それらは、減衰される振動と反対に動く液体を収容するスリース・タンクとして実装することができる。ただし、同調質量またはスリース・タンク減衰器の利用には大きな欠点がある。それらは嵩張り、重く、かつ、伝統的に建物内で最も収益性の高い空間である建物の頂部内に設置する必要がある。それらは、事業において多大な費用を追加し、構造費用を少しも低減しない(実際、構造は、支柱または他の支持機構に加えて、同調質量またはスリース・タンクの追加重量を支持するように設計されなければならない)。TMDはまた、他の高調波の減衰を犠牲にして、構造の第1の振動モードに正確に同調させなければならない。限界状態計算は、TMDにとっては信頼性が低いことがあり、TMDシステムが突風および地震に関する建物の終局限界状態(ULS)を満たすかどうかを確証することが、困難または不可能となることがある。ULSを満たすためには、建物はピーク設計負荷を受けたときに崩壊してはならず、かつ、TMDの有効動作範囲は通常ULS条件よりも大幅に狭いので、TMDの動作条件外の挙動は、予測不可能である。
従来技術において知られる他の解決法は、さらなる減衰および剛性を建物の構造用鋼に与えるために使用することができる、低降伏点鋼の拘束ブレースなど、ヒステリシス減衰器の使用である。ヒステリシス減衰器は、取付けが比較的安価となることがあるが、減衰機能は、そのようなブレースが実際に降伏するときしか得られず、かつ、ヒステリシス減衰器は、小さい地震または弱い突風には効果がない。それらは建物の構造と一体であるので、そのようなブレースは、保守および修復が困難かつ高価である。
建物の基礎にて振動を吸収するために、基礎分離減衰器を用いることができる。そのような減衰器は、長年利用され続けており、それらの使用も十分確立されている。実際は、建物構造の運動を地中の運動から分離する多数の減衰要素上にある基礎上に、構造が取り付けられる。基礎分離減衰器は、地震運動に対する効果的な解決法であるが、設置の費用が高く、比較的低い建物にしか適さない。基礎分離減衰器はまた、一度設置されると交換が極めて難しく、高い費用がかかる。基礎分離減衰器は、静止するように(またはばねを有する基礎分離器の場合、弾性変形を有するように)設計され、かつ、さらなる減衰をもたらさないので、風荷重には効果的でない。風に対して平行な建物の振動では、建物の変形は通常、振動(+/−)モード内にない。さらに、基礎分離減衰器を使用することは、建物がその環境から機械的に分離されること、すなわち、すべてのケーブル、配管、および他の設備が、相対運動を可能にするために可撓性の連結部をもたなくてはならないことを意味する。
建物内の振動運動を吸収および散逸させるために、油圧式減衰器とも呼ばれる粘性減衰器を使用することができる。油圧式減衰器は、大きい振動事象中の高い荷重を吸収することができるという利点を有する。ただしそれらは、設置が高価であり、保守または交換が高価であり、かつ、ユニットが故障した場合の交換が特に面倒である。粘性減衰器の内側のチャンバ間の流体は、弁によって制御され、これらの弁の絞りは、所望の低速または高速の運動に同調させることができる。したがって粘性減衰器は、低速(風など低振動数)の運動および高速(地震など高振動数)の運動の、両方に同調させることはできない。
油圧式減衰器のさらなる欠点は、ユニットが故障した場合にそれを減衰器として機能させる、代理機能性が組み込まれていないことである。
粘弾性減衰器が、ブレーシング構造内で用いられる。それらは、比較的低コストで、保守に手がかからず、既存の建物に組み込むことができるという利点を有する。それらの粘弾性挙動はまた、それらが広範囲の振動数域で振動を効率的に吸収し、その結果、他の減衰器で必要とされる程度の同調を必要としないことを意味する。
高い建物では、隣接する垂直部材間の相対垂直運動を吸収する減衰器によって互いに分離される、個別の垂直部材を用いて建物を構築することにより、構造の低次の振動モードを減衰することが可能である。そのような構成はたとえば、コア構造と、垂直減衰器によって側柱に連結されたいくつかの水平はね木部材とを有する建物を記載する、特許文献1(ARUP)(特許出願)において開示されている。垂直減衰器は、(はね木を介した)コアと側柱との間の、相対垂直移動を減衰するために用いられる。同様の概念が、続いて特許文献2(Daewoo)(特許出願)において開示された。側柱は、強固な構造であり、コアが撓み変形を受けるときに垂直減衰器が上または下方向に反作用を加えることができる、強力な垂直構造をもたらす。
特許文献1および特許文献2において開示される従来技術構成において、垂直減衰器は、構造の高さの上部約三分の二の地点に取り付けられる。隣接する垂直要素間の相対垂直運動の大きさは、建物の下方部分では小さいので、相対垂直運動がより大きいところに垂直減衰器が取り付けられる。ただし、たとえば微震または突風によって誘発される構造の撓み変形は、建物の高さ全体の1次、2次、またはより高次の振動であるので、従来技術の垂直減衰構成は、撓み問題の一部しか解決せず、一定の高さを超える建物にしか適さない。構造の下方部分内、またはより低い建物内の横方向(水平)運動を減衰するために、異なるタイプの減衰器が必要とされる。
特許文献3(米国特許出願)は、2つの平行な構造要素の間の軸方向(垂直)および横方向(水平)の運動を同時に減衰するための、二軸粘弾性減衰器の使用を記載する。特許文献3の減衰器は、構造の1つの垂直区間につき1つの大きい減衰器を有し、等間隔に分配されて示される。
国際公開第2007045900号 米国特許出願公開第2008/0229684号 米国特許出願公開第2008/0307722号
本発明の目的は、従来技術の減衰システムに伴う、上記欠点を克服することである。詳細には、本発明の目的は、広範な振動数応答(振幅および振動数の両方)を有し、設置費用および保守費用が低減される構造全体の減衰の改善を達成するようなやり方で、いかなる高さの構造にも効率的な減衰をもたらすことである。
上記目的を達成するために、本発明は、建物構造を提案し、この建物構造は、実質的に自立しせん断または撓み変形を受ける、建物構造の垂直軸に対して平行に延びる第1の構造要素であって、せん断または撓み変形の成分が建物構造の水平軸に沿う、第1の構造要素と、
第1の構造要素に隣接し垂直軸に対して平行に延びる第2の構造要素であって、第1および第2の構造要素が、前記せん断または撓み変形により、第1の構造要素と第2の構造要素との間に、前記垂直軸に沿った第1の所定の位置にて前記第1の軸に対して平行な軸方向相対運動が生じるようなものである、第2の構造要素と、
第1の構造要素から第2の構造要素へと外向きに延びる剛性のはね木要素をそれぞれ備える、複数の垂直に離間された減衰ステージとを備え、
この建物構造は、
それぞれ少なくとも2つの異なる軸に沿って減衰することができる複数の二方向減衰器を備えることを特徴とし、これらの減衰器は、建物構造の垂直軸に沿った垂直に離間される対として、第1の構造要素と第2の構造要素との間に対で構成され、減衰器のそれぞれの対は、建物構造の共通区域内に配置され垂直に離間される第1の減衰器および第2の減衰器を備え、
第1および第2の減衰器は、垂直軸に沿った軸方向の減衰および水平軸に沿った横方向の減衰をもたらすように、かつ、建物構造の共通区域内の第1の構造要素の前記せん断または撓み変形中に、第1の減衰器がその一方の減衰軸に沿った張力または圧縮力のうちの一方となり、第2の減衰器がそのもう一方の減衰軸に沿った張力または圧縮力のうちのもう一方となるように、それぞれのはね木の外側部分と第2の構造要素との間に取り付けられる。
本発明の構造の一変形形態では、はね木要素は、建物構造の壁部である。
本発明の構造の別の変形形態では、第1および第2の減衰器のうちの少なくとも一方が、粘弾性減衰装置である。
本発明の構造の別の変形形態では、第1および第2の構造要素のうちの一方が、建物構造の第1のコアであり、第1および第2の構造要素のうちのもう一方が、建物構造の側柱または建物構造の第2のコアのいずれかである。
本発明はまた、建物構造内の運動を減衰する方法を予見し、この建物構造は、実質的に自立しせん断または撓み変形を受ける、建物構造の垂直軸に対して平行に延びる第1の構造要素を備え、せん断または撓み変形の成分は、建物構造の水平軸に沿い、この方法は、
第1の構造要素に隣接し垂直軸に対して平行に延びる、第2の構造要素を提供する第1のステップであって、第1および第2の構造要素は、前記せん断または撓み変形により、第1の構造要素と第2の構造要素との間に、前記垂直軸に沿った第1の所定の位置にて前記第1の軸に対して平行な軸方向相対運動が生じるようなものである、第1のステップと、
第1の構造要素から第2の構造要素へと外向きに延びる剛性のはね木要素をそれぞれ備える、複数の垂直に離間された減衰ステージを構成する第2のステップとを備え、
第2のステップが、第1の構造要素と第2の構造要素との間に、建物構造の垂直軸に沿って垂直に離間された対として複数の二軸または多軸減衰器の対を配置することを有し、
減衰器のそれぞれの対が、建物構造の共通区域内に配置され垂直に離間される、第1の減衰器および第2の減衰器を備え、
第1および第2の減衰器は、垂直軸に沿った軸方向の減衰および水平軸に沿った横方向の減衰をもたらすように、かつ、建物構造の共通区域内の第1の構造要素の前記せん断または撓み変形中に、第1の減衰器がその一方の減衰軸に沿った張力または圧縮力のうちの一方となり、第2の減衰器がそのもう一方の減衰軸に沿った張力または圧縮力のうちのもう一方となるように、それぞれのはね木の外側縁部と第2の構造要素との間に取り付けられる。
第1のおよび第2の構造要素は、たとえば、建物のコア、および側柱とすることができる。そのような支柱は、建物と一体とすることができ、または、それらは建物の外部に存在することができる。あるいは、第1および第2の要素は、単一の建物の2つの隣接するコア構造とすることができ、または隣接する建物とすることもできる。
減衰されるべき水平相対運動は、有利には、互いに接近し遠ざかる第1および第2の要素の運動である。本明細書において、Z軸は、第1および第2の要素に対して平行な、構造または建物の垂直軸であり、X軸およびY軸は、互いに実質的に直交し、実質的に水平な平面内にあり、Z軸と直交すると定義されることに留意されたい。長方形断面を有する建物の場合、X軸およびY軸はそれぞれ、建物の断面の長さおよび幅に対して実質的に平行になるとみなすことができる。こうしてこの実施形態では、第1の減衰器は、Z方向の運動、ならびに、水平面内の一方向の運動、すなわち第1の軸に沿った第1の所定の位置にてXまたはY軸に対して平行な第1の水平軸に沿った運動を、減衰するように構成される。この実施形態では、この第2の軸は、好ましくは、互いに接近し遠ざかる第1および第2の構造要素の運動、または少なくとも、第1の所定の位置での第1および第2の構造要素の部分の運動の方向である。
第1および第2の構造要素は、好ましくは、実質的に剛性の構造であり、第1および第2の減衰手段は、対として作用し、第1および第2の要素をそれらの互いに平行な構成外に動かす傾向がある(せん断力または屈曲力など)何らかの力に対抗する。両方の減衰器はまた、(垂直構造要素の場合の垂直軸に沿った)相対軸力または運動に対抗する、減衰された反作用をもたらす。
それぞれの減衰器が第1の水平軸に対して平行な軸に沿って独立して減衰をもたらし、はね木要素の端部に垂直に離間されて取り付けられる、減衰器の対を使用することにより、垂直構造内のせん断または屈曲力および運動の減衰が、大幅に高められる。はね木要素はまた、垂直減衰力のモーメントを増大させる。
1つまたは複数の減衰器は、有利には、二軸または多軸粘弾性減衰器である。そのような減衰器は、剛性の(たとえば金属の)板の1つまたは複数の対を備えることができ、板のそれぞれの対は、高度に加工されたゴムなど、粘弾性材料のシートによって分離される。そのような減衰器は、板およびシートの平面に対して平行なすべての方向において、広範に応答する減衰をもたらす。粘弾性材料が、2つの主な減衰軸を有するように実質的に長方形または楕円形断面を有する、そのような板/シート減衰器を用いることが、本発明にとって特に有利である。2つの主な減衰軸は、次いで、減衰される建物の所望のZおよびX/Y軸と一致するように構成することができる。
有利には、はね木要素は、構造内の剛性および強度を維持しながら重量を低減するために、支材および繋ぎ材構造のものとすることができる。あるいははね木要素は、たとえば荷重を支持するコアから外向きに延びる内壁など、建物の壁部として実装することができる。
本発明の方法は、多種類の構造に適用することができる。構造が建物である場合、第1の要素が建物のコアであり、第2の要素が建物の側柱であることが、特に有利である。本発明の方法はまた、第1の垂直に延びる構造要素が建物の第1のコアであり、第2の垂直に延びる構造要素が建物の第2のコアである、建物において使用するのにも有利である。
あるいは本発明は、片持ち梁で支持された床または梁など水平構造要素における、振動など垂直運動を減衰するために用いることができる。
したがって、本発明の方法および構造によれば、同じタイプの減衰要素は、建物の上部、中間部、および底部区間を減衰するために用いることができ、減衰要素は、すべての種類の建物上の運動を減衰するための用いることができる。VSL社のGensui減衰器など二軸粘弾性減衰を用いることは、費用の低減と、保守の容易さを高めることを意味する。それらのサイズが小型であり、取付けが容易であることにより、そのような減衰器はまた、既存の構造に容易に組み込むことができる。
二方向粘弾性減衰器の多用途性により、本発明の方法および構造は、高層建造物のみでなく、低層構造、家屋、橋梁、およびその他多くを含む、すべての種類の構造に適する。
以下の詳細な説明および図から、本発明のさらなる利点が明らかになるであろう。
油圧式減衰器の従来技術の構成を示す図である。 油圧式減衰器の従来技術の構成を示す図である。 油圧式減衰器の従来技術の構成を示す図である。 本発明の一般的原理を示す図である。 本発明の一般的原理を示す図である。 本発明の一般的原理を示す図である。 本発明の一般的原理を示す図である。 2つの垂直構造の間の運動を減衰するために、粘弾性減衰器を2つの垂直構造の間にどのように配置することができるかを示す図である。 2つの垂直構造の間の運動を減衰するために、粘弾性減衰器を2つの垂直構造の間にどのように配置することができるかを示す図である。 2軸の粘弾性減衰器を示す概略図である。 2軸の粘弾性減衰器を示す概略図である。 2軸の粘弾性減衰器を示す概略図である。 本発明の高層建造物への応用を示す図である。 本発明の高層建造物への応用を示す図である。 本発明の高層建造物への応用を示す図である。 本発明の高層建造物への応用を示す図である。 本発明の高層建造物への応用を示す図である。 本発明の省空間変形例を示す図である。 本発明の省空間変形例を示す図である。 本発明の省空間変形例を示す図である。 本発明の省空間変形例を示す図である。 本発明の省空間変形例を示す図である。 本発明の様々な実施例の構成を示す図である。 本発明の様々な実施例の構成を示す図である。 本発明の様々な実施例の構成を示す図である。
これらの図は、例示のためにのみ含まれるものであり、添付の特許請求の範囲のいかなる限定も暗示することなく、本発明の理解を助けることを意図する。
隣接する垂直構造間の垂直運動を減衰することによる撓み変形運動の減衰の一般的原理は、振動変形を受ける建物の立面図を大幅に誇張された概略的な形で示す、図1aを参照することによって理解することができる。図示の実施例における建物は、たとえば静荷重の主支持構造とすることができる中心コア構造2、および2つの外側支柱3を備える。本出願において上述した従来技術のシステムと同様、振動運動の減衰は、コア2と支柱3との間の相対垂直運動を減衰するように、構造の高さに沿った様々な高さでコア2と支柱3との間に取り付けられた、垂直減衰器5’によって達成することができる。はね木10は、減衰力に追加のモーメントを与える片持ち梁として用いることができる。支柱3は、垂直方向の動的張力、および、コア2が撓むときに垂直減衰器によってコア2から支柱に伝達される圧縮反動に耐えることができる。このようにして、コア2の撓みおよび振動運動における運動エネルギーのかなりの割合を、垂直減衰器5’内に散逸させることができる。
図1bおよび図1cは、従来技術の典型的な垂直減衰構成の、より詳細な側面図および正面図を示す。他の種類の減衰器を用いることもできるが、油圧式減衰器とすることができる一軸減衰器5’が、図1bに示す矢印によって指示されるようなコアと支柱に対する平行な運動を減衰するように、側柱3とコア2との間に取り付けられる。
一方、本発明の方法および構造において用いられる減衰器5は、図2aから図2dに示すような、少なくとも2つの異なる軸に沿って減衰することができる二軸減衰器である。図2aに示す構造1は、構造上の異なる高さにある3つの連続的な減衰ステージとともに示される。当然、そのような構造は、必要に応じた数の減衰ステージを備えることができる。最も上の減衰ステージは、側柱3へと外側に向かうコア2の剛性の機械的延長部をもたらすための、はね木6を備える。高層建造物において、そのようなはね木は、たとえば一階またはそれ以上の高さに垂直に延びることができる。
図2aから図2dに示す本発明の実施形態は、はね木6、7、8と支柱3との間ではね木6、7、8のそれぞれの端部に取り付けられた、垂直に離間された二軸減衰器5、5a、5bの対を有する。減衰器5a、5bのそれぞれの対は、(コア2および支柱3に対して平行な垂直軸に沿った)垂直方向だけでなく、互いに平行な水平軸にも沿って減衰を行い、この水平軸は、はね木6、7、8に実質的に対して平行であり、垂直軸に対して直交する。
減衰器5a、5bの対の垂直に離間された構成は、それぞれの減衰器5によって個別にもたらされる垂直および水平の減衰に加えて、2次減衰効果を、支柱3の剛性とともに導入する。この効果は、たとえば図2cに見ることができ、減衰器5aおよび5bのせん断変形によって減衰される垂直移動に加えて、支柱3に対するはね木7の横方向移動が、減衰器5aおよび5b上の水平の力に不均衡を生じることになる。たとえば、(図2cに見られるように)はね木7が水平なままで右に動く場合、支柱は、その固有の剛性により変形に抵抗し、その結果、下方の減衰器5bが水平張力Tを受ける間に、その対の上方の減衰器5aが圧縮力Cを受ける。こうして支柱の剛性は、減衰器5aおよび5bの粘弾性とともに、支柱3に対するはね木7の水平運動への追加の2次減衰効果をもたらす。支柱3は、減衰器5a、5bの対を介するせん断変形に対する所要の抵抗をもたらすのに十分な剛性を有するように構築され、減衰器5aおよび5bの垂直間隔は、予想される運動にとって最適の減衰をもたらすように選択される。はね木7が支柱3に対して傾斜または回転運動を受ける場合、同様の減衰効果が生じることにも留意されたい。
動的力および変形の特徴は通常、建物1上の様々な高さで異なり、対の減衰の3つの異なる例が、図2b、図2c、および図2dに示される。図2bから図2dの相対的なサイズおよび方向は、関連する力および/または移動のサイズおよび向きを表し、したがって、構造1の撓みまたはせん断変形中の予測される減衰の大きさを示す。
図2bは、コア2および支柱3の撓み変形が、通常はね木6を介してコア2と支柱3との間の最大相対垂直移動を増大させる、建物1の頂部またはその付近における減衰を示す。この大きい相対垂直移動により、図2bに示す減衰器5aおよび5bの両方において、大きい垂直せん断変形Vがもたらされる。比較すると、支柱3に対するコア2の相対的な水平またはねじりせん断変形は相対的に小さく、減衰器5aおよび5b内の圧縮力Cおよび張力Tが、構造1の撓み変形によって生じる垂直線弾力よりも小さくなるという結果をもたらす。
図2cは、構造1の高さの中間点における減衰を示し、この点では、支柱3およびはね木7の相対垂直移動による減衰器5aおよび5bのせん断力はそれぞれ、減衰器5aおよび5b内の対抗する水平圧縮力Cおよび張力Tに相当することがある。
図2dは、はね木8を介するコア2と支柱3との間の垂直運動がより小さい、建物1の下方の点における減衰を示す。この高さでの構造1のせん断変形は、垂直運動によるせん断力Vの大きさよりもかなり大きいことがある圧縮力Cおよび張力Tの水平方向の力を、減衰器5aおよび5b内に生み出す。
VSL社のGensui減衰器など、二方向の超高減衰粘弾性減衰器を用いることにより、変形の垂直および水平成分を、同一の減衰器を用いて同時に減衰させることができる。これらの減衰器は、二元線形ヒステリシス、高い減衰、および剛性特性を、少なくとも二方向で示す。これらは、幅広い振動数範囲内で振動制御をもたらす。これらは、建物のすべての領域およびタイプに有効である。これらは、保守の必要がなく、耐久性が高く、それらの減衰特徴は、歪み速度、温度、および振動数に大きく依存する。多ユニット装置はまた、たとえば油圧式減衰器に見られるような突然の完全な故障とは対照的に、かなりの冗長性をもたらし、装置が始動に失敗した場合、徐々に機能が失われ、性能が次第に低下する。
そのような減衰器の応用例を、図3aおよび図3bに示す。図3bは、支柱3とはね木6との間に取り付けられた、多層式Gensui減衰器の拡大図を示す。減衰器5は、簡潔に議論するように、粘弾性のゴム様物質の多数の層を備え、各層は、鋼鉄板の間に挟まれる。図3aは、図2aから図2dに示すようにはね木6の端部に取り付けられた、2つのそのような減衰器5aおよび5bを示す。矢印は、減衰器が受ける動的荷重を指示する。
図4aから図4cは、VSL社のGensui減衰器など、粘弾性減衰器をどのように構築することができるかを、より詳細に示す。図4aは、そのような減衰器の基本概念を示し、鋼鉄板20および21(代わりに他の剛性材料で製作することもできる)が、ゴムなど粘弾性材料の2つの層24を取り囲む。板20は第1の構造に、板21は第2の構造にボルト付けされ、その結果、減衰器の平面内における2つの構造のいかなる相対運動も、その平面内のせん断、回転、並進の何らかの組み合わせで、減衰器により減衰することができる。板の間の粘弾性材料24を圧壊させたり他のやり方で変形させることなく、取付けボルト22を締めることができるように、通常、板20の間にスペーサが設けられることに留意されたい。ブラケット23は、減衰される構造に減衰器ユニットを取り付けるために用いられる。図4aおよび図4bはそれぞれ、単一ユニット減衰器の斜視図および立面図を示す。図4cは、多ユニット減衰器の立面図を示す。そのような減衰器において用いられる粘弾性材料は、通常、高度に加工された天然または剛性ゴムまたはゴム組成物であるが、様々な材料を用いることができる。
図5aから図5cは、本発明の減衰方法を、どのように高層建造物に適用することができるかについての1つの実施例を示す図である。図示の実施例では、減衰は、図5aの41、42、43で示される建物の3つの階において行われる。階数の選択は、減衰される構造によって変わり、いくつかの構造では、より多くの階が減衰を必要とし、他の構造では、1つまたは2つの階だけが減衰を必要とすることがある。図5bおよび図5cは、コア構造33と支柱30との間のはね木壁部31の平面図および斜視図を示す。減衰器32は、それぞれの袖壁はね木31の外側縁部の頂部および底部付近に対で位置決めされる。減衰器32を、はね木31の頂部および底部に設けることの1つの利点は、(それぞれ上方または下方の)隣接する階のスラブが、はね木31にさらなる強度を与え、また、袖壁が圧縮力により膨化するのを防止するのに役立つことである。
はね木および減衰器を既存の構造に据え付ける場合、はね木の袖壁またはトラスは、構造の既存の壁部またはトラスを局所的に厚くし、または別のやり方で補強することによって実現することができる。
図5aから図5cに示す実施例では、減衰器32は、それらが建物のどちら側にあるかに応じて、図5dに示すようにZ方向およびX方向で、またはZ方向およびY方向で(すなわち支柱を通る垂直軸に沿い、かつコアを通る水平軸に沿って)、運動を減衰するように構成される。これは、減衰させられるすべての階に当てはめることができる。あるいは、変形の垂直成分がはるかに小さい建物の下方部分を減衰させるために、二方向減衰器5を、図5eに示すように、X方向およびY方向で減衰するように取り付けることができる。このやり方では、垂直方向に分離された減衰器が対で取り付けられるため、構造のせん断変形および撓み変形のさらなる減衰が維持されるが、水平面内のXおよびY軸の両方における振動運動または他の運動の減衰もまた、大幅に改善される。
図6aから図6eは、減衰器自体が必要とする空間の大きさを最適化しながら、本発明の減衰構造を用いるようにはね木を設計することができる、2つのやり方の概略図、平面図、および立面図を示す。図6aおよび図6bはそれぞれ、減衰させられる建物の壁部とすることができるはね木36内に、二方向減衰器5をどのようにうまく埋め込むことができるかを示す、側面図および平面図である。したがって、はね木36と側柱35との間には小さい間隙しか必要ではなく、はね木同士の間にほぼ全部の空間が残り、コアと側柱との間は、建物の所有者が利用することができる。図6cから図6eは、1つの代替的な空間最適化構成を示し、この構成では、減衰器5は、はね木壁部36内に埋め込まれるのではなく、ブラケット38を用いてはね木36の側部に固定される。側柱の幾何学形状に応じて、減衰器5は、図6bに示すように、または減衰器をはね木袖壁に固定するために用いられるのと同様のブラケット38を用いて、支柱の内面にボルト付けすることができる。
図7aから図7cは、本発明を用いる構造構成の様々な実施例を示す平面図である。図7aでは、本明細書において上述した水平せん断力を2次減衰するために必要な剛性を提供するために、減衰器5が本発明の一実施形態による垂直の対で嵌められるとき、2つの垂直コア構造50および51が、二方向減衰器を用いて相互に減衰され、減衰モーメントを高めるためのはね木として機能する2つのブレーシング構造48の間で減衰が行われる。
図7bは、筋交い入り支材で構築された支材および繋ぎ材タイプのはね木を有する、コア54および2つの隣接する支柱52および53を示し、減衰ユニット5が、支材と支柱52、53との間に取り付けられる。図7cは、図7bの構成をどのように変えることができるか、または2つまたはそれ以上の構造を有するように拡張することができるかを示し、二方向減衰器5を、コア55、56の間、または一方のコアと側柱との間、またはそれらの両方に嵌めることができる。

Claims (15)

  1. 建物構造(1)であって、
    実質的に自立しせん断または撓み変形を受ける、第1の軸に対して平行に延びる第1の構造要素(2)であって、前記せん断または撓み変形の成分が、前記第1の軸と直交する第2の軸に沿う、第1の構造要素(2)と、
    前記第1の構造要素に隣接し前記第1の軸に対して平行に延びる第2の構造要素(3)であって、前記第1の構造要素(2)および第2の構造要素(3)が、前記せん断または撓み変形により、前記第1の構造要素(2)と第2の構造要素(3)との間に、第1の前記第1の軸に沿った第1の所定の位置にて前記第1の軸に対して平行な軸方向相対運動が生じるようなものである、第2の構造要素(3)と、
    前記第1の軸に沿った前記第1の所定の位置にて前記第1の構造要素(2)と前記第2の構造要素(3)との間に配置される、第1の減衰手段(5、5a、32)であって、前記軸方向相対運動が前記第1の減衰手段(5、5a、32)によって減衰されるように、前記第1の軸に対して実質的に平行に配置される第1の減衰軸を有する、第1の減衰手段(5、5a、32)とを備え、
    前記第1の減衰手段(5、5a、32)が、前記第1の減衰軸に対して平行でない第2の減衰軸を有することと、
    前記第1の減衰手段(5、5a、32)により前記第2の軸前記第1の構造要素(2)と前記第2の構造要素(3)との間の相対運動が減衰されるように、前記第1の減衰手段(5、5a、32)の前記第2の減衰軸が構成されることを特徴とする、建物構造(1)。
  2. 前記第1の軸が、前記建物構造(1)の垂直軸である、請求項1に記載の建物構造(1)。
  3. 前記第1の軸が、前記建物構造(1)の水平軸である、請求項1に記載の建物構造(1)。
  4. 前記第1の軸に沿った第2の所定の位置にて前記第1の構造要素(2)と前記第2の構造要素(3)との間に配置される、第2の減衰手段(5b)をさらに備え、前記第1および第2の所定の位置が、前記建物構造の共通区域(41、42、43)内にあり、
    前記第2の減衰手段(5b)が、第3の減衰軸および第4の減衰軸を有し、前記第3および第4の減衰軸が、互いに平行でなく、
    前記共通区域内の前記第1の構造要素(2)の前記せん断または撓み変形中に、前記第1の減衰手段(5a)がその一方の減衰軸に沿った張力または圧縮力のうちの一方となり、前記第2の減衰手段(5b)がその一方の減衰軸に沿った張力または圧縮力のうちのもう一方となるように、前記第1および第2の所定の位置が、前記第1の軸に沿ってある距離だけ離隔される、請求項1から3のいずれか一つに記載の建物構造。
  5. 前記第1の構造要素(2)が、前記第1の構造要素(2)から前記第2の構造要素(3)へと外向きに伸びる剛性のはね木要素(6、7、8)を備え、前記第1および第2の減衰手段のうちの少なくとも一方が、前記はね木要素(6、7、8)の外側部分と前記第2の構造要素(3)との間に取り付けられる、請求項1から4のいずれか一つに記載の建物構造(1)。
  6. 前記はね木要素(6、7、8)が、前記建物構造(1)の壁部である、請求項5に記載の前記建物構造(1)。
  7. 前記第1および第2の減衰手段(5、5a、5b、32)のうちの少なくとも1つが、粘弾性減衰装置である、請求項1から6のいずれか一つに記載の建物構造(1)。
  8. 前記第1の構造要素(2)および第2の構造要素(3)のうちの一方が、前記建物構造(1)の第1のコアであり、前記第1の構造要素(2)および第2の構造要素(3)のうちのもう一方が、前記建物構造(1)の側柱または前記建物構造(1)の第2のコアである、請求項1から7のいずれか一つに記載の建物構造(1)。
  9. 建物構造(1)内の運動を減衰する方法であって、前記建物構造(1)が、実質的に自立しせん断または撓み変形を受ける、第1の軸に対して平行に延びる第1の構造要素(2)を備え、前記せん断または撓み変形の成分が、前記第1の軸と直交する第2の軸に沿い、前記方法が、
    前記第1の構造要素(2)に隣接し前記第1の軸に対して平行に延びる、第2の構造要素(3)を提供する第1のステップであって、前記第1の構造要素(2)および第2の構造要素(3)が、撓み変形の前記せん断により、前記第1の構造要素(2)と第2の構造要素(3)との間に、前記第1の軸に沿った第1の所定の位置にて前記第1の軸に対して平行な軸方向相対運動が生じるようなものである、第1のステップと、
    前記第1の軸に沿った第1の所定の位置にて、前記第1の構造要素(2)と前記第2の構造要素(3)との間に第1の減衰手段(5、5a、32)を配置する第2のステップであって、前記軸方向相対運動が前記第1の減衰手段(5、5a、32)によって減衰されるように、前記第1の減衰手段(5、5a、32)が、前記第1の軸に対して実質的に平行に配置される第1の減衰軸を有する、第2のステップとを備え、
    前記第1の減衰手段(5、5a、32)が、前記第1の減衰軸に対して平行でない第2の減衰軸を有することと、
    前記第2のステップが、前記第1の減衰手段(5、5a、32)により前記第2の軸前記第1の構造要素(2)と前記第2の構造要素(3)との間の相対運動が減衰されるように、前記第1の減衰手段(5、5a、32)の前記第2の減衰軸を構成することを有することとを特徴とする方法。
  10. 前記第1の軸が、前記建物構造(1)の垂直軸または水平軸である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記第1の軸に沿った第2の所定の位置にて、第2の減衰手段(5b、32)を前記第1の構造要素(2)と前記第2の構造要素(3)との間に配置する、第3のステップをさらに備え、前記第1および第2の位置が、前記建物構造(1)の共通区域(41、42、43)内にあり、
    前記第2の減衰手段(5b、32)が、第3の減衰軸および第4の減衰軸を有し、前記第3および第4の減衰軸が、互いに平行でなく、
    前記共通区域内の前記第1の構造要素(2)の前記せん断または撓み変形中に、前記第1の減衰手段(5a)がその一方の減衰軸に沿った張力または圧縮力のうちの一方となり、前記第2の減衰手段(5b)がその一方の減衰軸に沿った張力または圧縮力のうちのもう一方となるように、前記第1および第2の所定の位置が、前記第1の軸に沿ってある距離だけ離隔される、請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記第1の構造要素(2)が、前記第1の構造要素(2)から前記第2の構造要素(3)へと外向きに延びる剛性のはね木要素(6、7、8)を備え、前記第1のステップが、前記第1の減衰手段(5、5a、32)を、前記はね木要素(6、7、8)の外側部分と前記第2の構造要素(3)との間に配置することを有し、
    前記第2のステップが実行される場合に、前記第2のステップが、前記第2の減衰手段(5b、32)を前記はね木要素(6、7、8)の外側部分と前記第2の構造要素(3)との間に配置することを有する、請求項9から11のいずれか一つに記載の方法。
  13. 前記第1および/または第2の減衰手段(5、5a、5b、32)が、粘弾性減衰装置である、請求項9から12に記載の方法。
  14. 前記第1および第2の構造要素(2)のうちの一方が、前記建物構造の第1のコアであり、前記第1および第2の構造要素(3)のうちのもう一方が、前記建物構造(1)の側柱または前記建物構造(1)の第2のコアのいずれかである、請求項9から13のいずれか一つに記載の方法。
  15. 前記第1の(5、5a、32)および/または第2の減衰手段(5b、32)が、Gensui減衰装置である、請求項1から8のうちの一項に記載の建物構造、または請求項9から14のいずれか一つに記載の方法。
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