JP2013257317A - 角度が固定されたビームと回転する試料ステージとを使用する薄片製作方法および装置 - Google Patents

角度が固定されたビームと回転する試料ステージとを使用する薄片製作方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】実質的に平らな面を基板に形成する方法およびシステムを提供する。
【解決手段】基板の第1の表面に1つまたは複数のビームを導いて、基板から材料を除去するステップであり、前記ビームが、第1の表面に対して垂直な垂線から、ゼロでないカーテニング角だけずれており、第1の表面に対して垂直な平面内で前記ビームを掃引して、基板に、1つまたは複数の初期切れ目をミリングすることにより、第1の表面に対して実質的に垂直な第2の表面を露出させるステップと、前記ビームに対して垂直または平行である軸以外の軸を軸にして、基板を、ゼロでないある回転角だけ回転させるステップと、前記ビームを第2の表面に導いて、ゼロでないカーテニング角を変更することなく、基板から追加の材料を除去するステップと、前記ビームを第2の表面にわたってあるパターンで走査して、基板に、1つまたは複数の仕上げ切れ目をミリングするステップとを含む、方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子顕微鏡によって分析するための試料の作成および試料の取扱い方法に関する。
集積回路の製造などの半導体製造は一般にフォトリソグラフィの使用を伴う。回路をその上に形成する半導体基板、通常はシリコン・ウェーハを、放射で露光すると溶解性が変化する材料、例えばフォトレジストで覆う。放射源と半導体基板の間に配置されたマスク、レチクルなどのリソグラフィ・ツールが、基板のどのエリアを放射で露光するのかを制御する陰を作る。露光後、露光したエリアまたは露光しなかったエリアからフォトレジストを除去して、後続のエッチング・プロセスまたは拡散プロセスの間、ウェーハを部分的に保護するパターン形成されたフォトレジスト層をウェーハの上に残す。
このフォトリソグラフィ・プロセスは、それぞれのウェーハの表面に、しばしば「チップ」と呼ばれる多数の集積回路デバイスまたはエレクトロメカニカル・デバイスを形成することを可能にする。次いで、そのウェーハを切断して、単一の集積回路デバイスまたは単一のエレクトロメカニカル・デバイスをそれぞれが含む個々のダイを得る。最後に、これらのダイを追加の処理にかけ、パッケージングして、個々の集積回路チップまたはエレクトロメカニカル・デバイスにする。
露光および集束は変化するため、この製造プロセス中に、リソグラフィ・プロセスによって現像されるパターンを絶えず監視または測定して、パターンの寸法が許容範囲内にあるかどうかを判定する必要がある。パターン・サイズが小さくなるにつれて、特に、そのリソグラフィ・プロセスが使用可能な分解能の限界に最小特徴部分のサイズが近づくにつれて、しばしばプロセス制御と呼ばれるこのような監視の重要性は相当に増す。デバイス密度を絶えず高くしていくためには、特徴部分のサイズを絶えず小さくしていく必要がある。特徴部分のサイズには、相互接続メタライゼーション・ラインの幅および間隔、コンタクト・ホールおよびバイアの間隔および直径、ならびにさまざまな特徴部分のコーナ、エッジなどの表面形状などが含まれる。ウェーハ上の特徴部分は3次元構造物であり、その特徴を完全に記述するためには、ラインまたはトレンチの上面における幅などの表面寸法だけでなく、特徴部分の完全な3次元プロファイルを記述しなければならない。製造プロセスを微調整し、所望のデバイス形状が得られることを保証するために、プロセス・エンジニアは、このような表面特徴部分のクリティカル・ディメンジョン(critical dimension)(CD)を正確に測定することができなければならない。
CDの測定は一般に、走査電子顕微鏡(SEM)などの機器を使用して実施される。走査電子顕微鏡(SEM)では、1次電子ビームを微小なスポットに集束させ、観察しようとする表面をそのスポットで走査する。表面に1次ビームが衝突すると、その表面から2次電子が放出される。その2次電子を検出し、画像を形成する。このとき、画像のそれぞれの点の輝度は、その表面の対応するスポットにビームが衝突したときに検出された2次電子の数によって決定される。しかしながら、特徴部分が小さくなり続けると、ある時点で、測定する特徴部分が小さすぎて、通常のSEMが提供する分解能によっては分解できなくなる。
透過型電子顕微鏡(TEM)では、数ナノメートル程度の極めて小さな特徴部分を見ることができる。材料の表面だけを画像化するSEMとは対照的に、TEMでは、試料の内部構造をも分析することができる。TEMでは、幅の広いビームが試料に衝突し、試料を透過した電子を集束させて試料の画像を形成する。1次ビーム中の電子の多くが試料を透過し、反対側から出てくることを可能にするため、試料は十分に薄くなければならない。試料の厚さは一般に100nm未満である。
透過型走査電子顕微鏡(STEM)では、1次電子ビームを微小なスポットに集束させ、スポットは、試料表面にわたって走査される。基板を透過した電子を、試料の向こう側に置かれた電子検出器によって集める。画像のそれぞれの点の強度は、その表面の対応する点に1次ビームが衝突したときに集められた電子の数に対応する。
半導体形状が縮小し続けるにつれ、製造業者は、プロセスを監視し、欠陥を分析し、界面層の形態を調べるのに、透過型電子顕微鏡(TEM)にますます依存する。本明細書で使用する用語「TEM」はTEMまたはSTEMを指し、TEM用の試料を作成すると言うときには、STEMで観察するための試料を作成することも含まれると理解される。透過型電子顕微鏡(TEMまたはSTEM)で観察するためには試料が非常に薄くなければならないため、試料の作成は、繊細で時間のかかる作業である。
バルク試料材料から切り取った薄いTEM試料は「薄片(lamella)」として知られている。薄片の厚さは一般に100nm未満であるが、用途によっては、薄片をそれよりもかなり薄くしなければならないことがある。30nm以下の先進の半導体製造プロセスでは、小規模な構造体の重なりを回避するために、薄片の厚さが20nm未満である必要がある。現在、30nmよりも薄くすることは難しく、堅牢(robust)ではない。試料の厚さに変動があると、薄片が曲がったり、過剰にミリングしてしまったり、または他の破滅的な欠陥が生じたりする。このような薄い試料に関して、薄片の作成は、構造の特性評価の質および最も小さく限界的な構造体の分析を有意に決定するTEM分析の決定的に重要なステップである。
たとえTEM分析によって得ることができる情報の価値が非常に高いといっても、TEM試料を製作し測定するプロセスは、全体として、歴史的に労働集約的で、時間のかかるプロセスであるため、製造プロセスの制御に対してこのタイプの分析を使用することはこれまで実際的でなかった。集束イオン・ビーム(FIB)システムを使用してTEM顕微鏡法用の薄片を製作することが当技術分野では知られている。FIBシステムは、TEMシステムで使用するのに十分な薄さに薄片をミリングすることができる。当技術分野では、デュアル・ビーム・システムを使用してTEM試料を作成することが知られている。デュアル・ビーム・システムは、バルク試料から薄片をミリングするためのFIBカラムと、一般に薄片をミリングしている最中に薄片を画像化するためのSEMカラムとを有する。デュアル・ビーム・システムは、TEM分析用の試料を作成するのに必要な時間を短縮する。FIB法を使用して試料を調整することで、TEM分析用の試料を作成するのに必要な時間はわずか数時間にまで短縮されたが、所与のウェーハからの15ないし50のTEM試料を分析することは珍しいことではない。その結果、TEM分析の使用において、特に半導体プロセスの制御のためにTEM分析を使用することにおいて、試料を作成する速度は非常に重要な因子である。
図1Aは、TEM分析用の試料薄片を製作するための初期ミリングをバルク試料材料上で実行するための向きに配置された先行技術のFIBシステムを示す。このツールの試料ステージ106に、バルク試料材料すなわち基板108が装着されている。基板108は、基板108の上面が、FIBカラム102から放出された集束イオン・ビーム104に対して垂直になるような向きに配置される。薄片110を製作するために実行される大部分のイオン・ビーム機械加工は、基板108とFIBカラム102をこの向きに配置して実行される。イオン・ビーム104は集束する(すなわち円錐形に収束する)ため、この垂直なミリングによって、薄片110は頂部から底部へのテーパを有する。すなわち、薄片110は、頂部のほうが底部よりも薄い。さらに、境界114において、薄片110は基板108にしっかりとくっついている。基板108から薄片110を取り出した後でなければ、薄片110をTEMで使用することはできない。さらに、イオン・ビーム104を用いた垂直方向のミリングで基板108から除去された材料が、薄片110の面に再付着しまたは薄片110の面に流れて、非晶質の層112を形成することがある。非晶質層112はTEM分析の質を低下させる。非晶質層112を除去しまたは研磨した後でなければ、薄片110をTEMで使用することはできない。
図1Bは、オーバーチルティング(overtilting)、研磨および/またはアンダーカッティング(undercutting)を使用して試料薄片を後処理するために傾けられた向きに配置された先行技術のFIBシステムを示す。オーバーチルティングは薄片110の側面からテーパを除去して、薄片110の両面を実質的に平行にするプロセスである。研磨は、以前の初期ミリングによって薄片110の表面に集められた非晶質層(1つまたは複数)112を薄片110から除去するプロセスである。アンダーカッティングは、境界114のところでまたは境界114の近くで薄片110を基板108から部分的にまたは完全に切り離すプロセスである。先行技術の薄片製作ツールでは、基板108の初期機械加工の間、イオン・ビーム104が垂直方向を向く(すなわち基板108の上面に対して垂直になる)ように、FIBカラム102の向きを定める。基板108の初期機械加工の後、オーバーチルティング、研磨およびアンダーカッティング・プロセスを実行するため、追加のイオン・ミリングを実行することができるように、試料を、イオン・ビーム104に対して垂直な位置から両側へ傾けなければならない。薄片110の長軸を軸にして、試料ステージ106またはFIBカラム102をある角度116だけ回転させる。すなわち、試料ステージ106またはFIBカラム102を、薄片110の長軸と基板108の上面に対して垂直な垂線とによって画定される平面に対してある角度116だけ回転させる。別の言い方をすると、図1Aに示した薄片110の断面内に位置する、好ましくは薄片110の断面の中心付近に位置する、図1Aの紙面に対して垂直な軸を軸にして、試料ステージ106またはFIBカラム102を回転させる。
先行技術で知られている構成では、薄片110に対して必要な後処理を実行するため、初期ミリングの後に、FIBカラム102と基板108の上面に対して垂直な垂線とによって画定される平面に垂直なある軸を軸にして、試料ステージ106またはFIBカラム102を傾けなければならない。ツールに対してこれら(すなわちステージまたはカラム)を傾けることはいずれも複雑であり、それによってツールの出費、保守および脆弱性が増大する。先行技術のシステムでは、薄片作成プロセスの全体を通じてFIBカラム102が固定された位置に維持される場合、試料ステージ106の自由度は5でなければならない。すなわち、X、YおよびZ方向の平行移動、基板の上面に垂直な軸を軸とした回転、およびFIBカラム102に垂直な軸を軸とした回転が可能でなければならない。あるいは、試料ステージ106の自由度を4(X、Y、Z方向の平行移動および試料の上面に垂直な軸を軸とした回転)だけにする場合には、オーバーチルティング、研磨およびアンダーカッティングを実行するために、FIBカラム102が、ミリング中に、ツールの残りの部分に対して回転しなければならない。
許容されるドリフト範囲(数ナノメートル程度)内で正確に傾けることができる試料ステージ106および/またはFIBカラム102を有するTEM試料作成システムは、複雑で、高価であり、追加の保守を必要とする。自由度が4だけの試料ステージ106と位置が固定されたFIBカラム102とを有するTEM試料作成システムは、それ以外が全て等しい場合、前述のツールよりも費用が安く済み、組立ておよび保守がより簡単であり、壊れにくい。したがって、処理中に試料をイオン・ビーム104に対して傾ける必要なしに、FIBカラム102を用いた斜め方向のミリングを実行することができることが望ましい。
さらに、前述の先行技術の方法を使用して形成された薄片は、「カーテニング(curtaining)」として知られている望ましくない副作用を受ける。図2は、カーテニングの影響を示している試料200を示す。不均質な構造体(例えば金属ゲートおよびシールドとシリコンおよび二酸化シリコン)から基板108が形成されているとき、イオン・ビーム104は、異なる要素を異なるミリング速度で差別的にミリングする。一部の金属要素は、その下のより軽い材料を陰にする傾向を有する。例えば、試料200は、シリコン部分202およびタングステン部分204を含む。シリコン部分202は、タングステン部分204よりも速い速度でミリングされる。結果として生じる影響は、金属のエリアが金属のないエリアほどにはミリングされていない波打った薄片面、すなわちカーテン206である。この影響が「カーテニング」と呼ばれるのは、薄片面の波打った特徴部分が、吊り下げられたカーテンに似ているためである。イオン・ビームが垂直に(すなわち基板の上面に対して垂直に)導かれるとき、カーテニングの影響は最も顕著になる。カーテニングのある加工品は、TEM画像化の質を低下させ、最小有効試料厚を制限する。超薄TEM試料では、2つの断面が非常に近く、そのため、カーテニングの影響による厚さの変動によって、試料薄片が使用不能になることがある。したがって、TEM試料薄片の作成中のカーテニングのある加工品を低減させることが望ましい。
以上では、薄片作成プロセスを半導体製造の文脈で説明したが、他の用途のために薄片を作成することも一般的である。例えば、生体の画像化では、樹脂に埋め込んだまたは低温で凍らせた細胞または組織の試料から薄片を製作することがしばしば有利である。次いで、TEMまたはSTEMを使用してそれらの薄片を画像化し、それによって細胞のさまざまな超微細構造に関する情報を得る。
さらに、薄片作成の文脈で上に記載したマイクロ機械加工手順およびナノ機械加工手順を、MEMS製造などの他のナノ製造手順で使用することもでき、さらに、機械、電気および電気機械デバイスを製作する他のプロセス、特にサイズが数十マイクロメートルからナノメートルの範囲にある機械、電気および電気機械デバイスを製作するプロセスで使用することもできる。
集束イオン・ビームの文脈で上に記載したビームの位置決め手順および傾ける手順を、他のタイプのマイクロ製造プロセス、例えばウォータ・ジェット・カッタおよびレーザ・ビームを使用するプロセスで使用することもできる。
本発明の一実施形態は、実質的に平らな面を基板に形成する方法を含み、この方法は、基板の第1の表面に第1のビームを導いて、基板の第1の位置から材料を除去するステップであり、第1のビームが、第1の表面に対して垂直な垂線から、ゼロでない第1のカーテニング角だけずれているステップと、第1の表面に対して垂直な平面内で第1のビームを掃引(sweep)して、基板に、1つまたは複数の初期切れ目(initial cut)をミリングするステップであり、この初期切れ目が、第1の表面に対して実質的に垂直な第2の表面を露出させるステップと、第1のビームに対して垂直でありまたは第1のビームに対して平行である軸以外の軸を軸にして、基板を、ゼロでないある回転角だけ回転させるステップと、第1のビームを第2の表面に導いて、ゼロでない第1のカーテニング角を変更することなく、基板から追加の材料を除去するステップと、第1のビームを第2の表面にわたってあるパターンで走査して、基板に、1つまたは複数の仕上げ切れ目(finishing cut)をミリングするステップとを含む。
本発明の他の実施形態は、実質的に平らな面を基板に形成する装置を含み、この装置は、基板に特徴部分をミリングするための粒子を放出する第1の粒子源と、第1の粒子源から放出された粒子を成形して第1のビームとし、この第1のビームを、基板に衝突するように導く第1の集束カラムと、試料ステージとを備え、試料ステージは、基板を、試料ステージに対して固定された位置に保持し、試料ステージは、1軸だけを軸に回転することができる。
以上では、以下の本発明の詳細な説明をより十分に理解できるように、本発明の特徴および技術上の利点をかなり広く概説した。以下では、本発明の追加の特徴および利点を説明する。開示される着想および特定の実施形態を、本発明の同じ目的を達成するために他の構造を変更しまたは設計するベースとして容易に利用することができることを当業者は理解すべきである。さらに、このような等価の構造は、添付の特許請求の趣旨および範囲に記載された本発明の範囲を逸脱しないことを当業者は理解すべきである。
次に、本発明および本発明の利点のより完全な理解のため、添付図面に関して書かれた以下の説明を参照する。
TEM分析用の試料薄片を基板から作成するための最初の向きに配置された先行技術のFIBシステムを示す図である。 オーバーチルティング、研磨および/またはアンダーカッティングを使用して試料薄片を後処理するために傾けられた向きに配置された先行技術のFIBシステムを示す図である。 カーテニングの影響を示している試料200を示す図である。 本発明の1つまたは複数の実施形態を実施するのに使用される粒子ビーム・システムを示す図である。 薄片400に対するイオン・ビーム18の向きを決定するために使用するさまざまな角度を示すための、本発明の1つまたは複数の実施形態に基づく試料薄片400およびイオン・ビーム18の理想化された3次元図である。 さまざまなカーテニング角θcについて、ミリング角θmを、回転角θrに対して示したグラフ500である。 集束イオン・ビーム・システム8を動作させる、本発明の1つまたは複数の実施形態に基づく方法を示す流れ図600である。 カーテニングの影響を示していない試料700を示す図である。 中央のSEMカラム804の両側に1つずつ、合わせて2つのFIBカラム802aおよび802bを含む3カラム・アセンブリ800の略上面図である。 中央のSEMカラム804の両側に1つずつ、合わせて2つのFIBカラム802aおよび802bを含む図8の3カラム・アセンブリ800の略側面図である。 FIBミリングの前に平らな試料表面22を画像化する電子ビーム画像化モードを示す側面図である。 薄片400の側壁を画像化する電子ビーム画像化モードを示す側面図である。 イオン・ビーム18aおよび18bを使用して、薄片400の両側に1つずつ、合わせて2つのカットアウト(cutouts)(1202aおよび1202bを同時にミリングし、薄片400の垂直面を露出させる、集束イオン・ビーム・カラム802aおよび802bを示す図である。 2つのFIBカラムがどのようにして互いに独立に動作するのかを示す、図12の集束イオン・ビーム・カラム802a、802bおよびに集束イオン・ビーム18a、18bの大写し図である。 デュアルFIBシステムを用いた本発明の一実施形態に基づく薄片作成プロセスの仕上げ切れ目のミリングの上面図である。 カーテニングを低減させるために薄片400の同じ面402を同時に研磨しているデュアルFIBカラムの上面図である。 カーテニングを低減させるために薄片400の同じ面402を同時に研磨している図15のデュアルFIBカラムの側面大写し図である。 ステージ回転を使用するデュアルFIBシステムを用いた本発明の好ましい一実施形態に基づく薄片作成プロセスの仕上げ切れ目のミリングを示す図である。 2つのFIBカラムと組み合わされた2つの電子ビーム・カラムを含む本発明の代替実施形態を示す図である。 2つのFIBカラムと組み合わされた2つの電子ビーム・カラムを含む本発明の他の代替実施形態を示す図である。
本発明の実施形態は、試料薄片、好ましくは透過型電子顕微鏡(TEM)で使用するための試料薄片を製作するために側面が平らな切れ目を試料基板に形成するための装置および方法を対象とする。本発明の実施形態は、イオン・ビームが試料基板の上面に対して垂直にならないようにイオン・ビームを配置することを含む。ビームを、イオン・ビーム・カラムと基板の上面に対して垂直な垂線とによって画定される平面内で走査し、見かけのミリング角を変化させるために、基板を、基板の上面に対して垂直な垂線を軸にして回転させる。
図3は、本発明の1つまたは複数の実施形態を実施するために使用することができる集束イオン・ビーム・システム8を示す。集束イオン・ビーム・システム8は、イオン・ビーム集束カラム16にイオンを供給するイオン源14が内部に配置された排気されたエンベロープ12を含む。イオン・ビーム18は、源14から、カラム光学部品16を通り、静電偏向機構20の間を抜け、基板22に向かって進む。基板22は例えば、下室26内の試料ステージ24上に配置された半導体デバイスを含む。少なくとも1つの実施形態では、試料ステージ24の自由度が、傾斜ステージを必要としない4以下である。代替実施形態では、試料ステージ24が、自由度が5以上の傾斜ステージを含む。試料ステージ24は、x、yおよびz方向に平行移動することができ、試料ステージ24の上面に対して垂直な単一の軸を軸に回転することができることが好ましい。
イオン源14、およびイオン・ビーム18を形成し、イオン・ビーム18を試料22に向かって導くための集束カラム16内の適当な電極に、高圧電源34が接続される。偏向板20には、パターン発生器38が供給する所定のパターンに従って動作する偏向コントローラおよび増幅器36が結合される。偏向板20によって、試料22(「基板」とも呼ぶ)の表面の対応するパターンをたどるように、ビーム18を制御することができる。いくつかのシステムでは、当技術分野ではよく知られているように、偏向板20が、最後のレンズの前(すなわち集束カラム16の内部)に置かれる。
イオン・ミリング、材料付着によって基板22の表面を改変するため、または基板の表面を画像化するため、イオン・ビーム源14を基板22に集束させる。画像化のために2次イオンまたは電子の放出を検出する目的に使用する荷電粒子増倍管40を、ビデオ回路および増幅器42に接続することができる。後方散乱電子検出器、X線検出器など、当技術分野で知られている他の画像検出器を使用することもできる。ビデオ回路および増幅器42は、ビデオ・モニタ44にビデオ信号を供給する。ビデオ・モニタ44はさらに、コントローラ36から偏向信号を受け取る。実施形態によって、室26内における荷電粒子増倍管40の位置を変更することができる。例えば、一実施形態では、荷電粒子増倍管40がイオン・ビームと同軸であり、イオン・ビームを通す穴を含む。FIBシステム8は、走査電子顕微鏡41(SEM)と、電源および制御装置45を備えることが好ましい。SEM41を使用して、FIB18でミリングした後に、またはミリング・プロセスの進捗を監視するためFIBミリングと同時に、電子ビーム48で基板を画像化することができる。
偏向コントローラおよび増幅器36に入力される信号によって、ビーム18は、基板22上の画像化するターゲット・エリアまたはミリングするターゲット・エリア内を、パターン発生器38によって制御されたパターンに従って移動する。それぞれの試料点から放出された荷電粒子を荷電粒子増倍管40によって集めて、画像を生成する。この画像は、ビデオ回路42を経由してビデオ・モニタ44に表示される。その画像を見たオペレータは、ビーム18を集束させ、さまざまな収差に対してビーム18を調整するために、カラム16内のさまざまな光学要素に印加する電圧を調整することができる。カラム16内の集束光学部品は、当技術分野で知られている集束機構、または将来において開発される方法を含むことができる。
図4は、試料薄片400に対するイオン・ビーム18の向きを決定するために使用するさまざまな角度を示すための、本発明の1つまたは複数の実施形態に基づく試料薄片400およびイオン・ビーム18の理想化された3次元等角図を示す。FIBカラム16は、薄片400の表面にイオン・ビーム18を導く。カーテニング角θcは、z軸に対するイオン・ビーム18の角度である。すなわち、カーテニング角θcは、イオン・ビーム18と基板22の上面401に垂直な垂線との間の角度である。別の言い方をすると、カーテニング角θcは、θrがゼロである時xz平面で測定した、z軸からのイオン・ビーム18の角度である。図3の集束イオン・ビーム・システム8の一実施形態では、集束イオン・ビーム・システム8内の固定された位置にFIBカラム16が配置され、カーテニング角θcを変更することができない。代替実施形態では、基板22から薄片400をミリングする前に、FIBカラム16の傾斜角を調整することができ、それによって、集束イオン・ビーム・システムが、異なる基板を異なるカーテニング角でミリングすることを可能にすることができる。しかしながら、この代替実施形態では、基板22から薄片400をミリングしている間、基板22の上面401に対するFIBカラム16の位置が不変であり、そのため、ミリング・プロセスの全体を通じてカーテニング角θcが一定である。
回転角θrは、xy平面に投影した、イオン・ビーム18とx軸の間の角度である。
ミリング角θmは、yz平面に投影した、イオン・ビーム18とz軸の間の角度である。ミリング角θmは、回転角θrおよびカーテニング角θcから、下式に従って求めることができる。
θm=tan-1[sin(θr)tan(θc)]
上式で、
θm=ミリング角、すなわちz軸と薄片面に垂直な垂線とを含む平面内のFIBの成分
θc=カーテニング角、すなわちFIBとz軸の間の機械的な角度
θr=回転角、すなわちFIB−z軸平面と薄片平面との間の角度
である。
あるいは、所望のミリング角θmを達成するのに必要なz軸を軸とした必要な試料ステージ回転(すなわち回転角θr)を下式に従って決定することもできる。
Figure 2013257317
例えば、集束イオン・ビーム・システム8のFIBカラム16が、z軸に対して45度傾いている場合(すなわちカーテニング角θc=45°)、必要な回転角θrと所望のミリング角θmの間の関係は、小さなミリング角θmについてはほぼ直線になる。
tanθc=1
Figure 2013257317
小さなθmについて
θr≒sin-1[sin(θm)]
θr≒θm
上記の例でミリング角θmを6度にするためには、試料ステージ24を6度回転させ、イオン・ビーム18の走査パターンを6度回転させる。そうすることによって、試料ステージ24またはFIBカラム16を互いに対して傾ける必要なしに、後処理ミリングを実行することができる。FIBカラム16が、45度よりもはるかに小さいカーテニング角θcで取り付けられている場合、この直線近似はもはや維持されない。図5は、さまざまなカーテニング角θc(θc=z軸から10、20、30、45および80度)について、ミリング角θmを、回転角θrに対して示したグラフ500を示す。
図6は、集束イオン・ビーム・システム8を動作させる、本発明の1つまたは複数の実施形態に基づく方法を示す流れ図600である。この方法は、開始位置601から始まる。ステップ602で、イオン・ビーム18を、基板22の水平な上面401に向かって、ゼロでないカーテニング角θcで導く。ステップ604で、イオン・ビーム18をある平面内で掃引して、基板22に、1つまたは複数の初期の切れ目をミリングし、基板22の上面401に対して垂直な実質的に平らな表面を露出させる。この初期の切れ目は、基板からバルク試料材料を除去して平らな表面を露出させるための「粗い切れ目」である。ゼロでないカーテニング角θcでイオン・ビーム18を基板に導くことによって、基板22内のミリング速度がより大きい材料が作る陰が、垂直に向けられたイオン・ビーム(すなわち基板22の上面401に対して垂直に導かれたイオン・ビーム)に比べて低減する。基板22内のミリング速度がより大きい材料が作る陰が低減すると、カーテニングの影響効果に起因する望ましくない表面の変動が低減する。図7は、カーテニングの影響を示していない試料700を示す。
イオン・ビーム18の形状およびエネルギー分布が原因で、この平らな表面に、頂部から底部へのテーパが生じることがある。また、この初期切れ目の間に、この平らな表面に材料が再付着し、またはこの平らな表面に材料が流れることもある。仕上げ切れ目の第1の理由は、この平らな表面の不要なテーパを除去することである。仕上げ切れ目の第2の理由は、この平らな表面のビームの影響を受けたゾーンから薄い層を除去することである。この薄い層は、非晶質層、平らな表面に再付着した層、または平らな表面に流れた層を含むことがある。仕上げ切れ目の第3の理由は、薄片を取り出すために作成中の薄片をアンダーカットすることである。このアンダーカットの手順は、薄片の底部と2つの側縁の両方をFIBでミリングすることを含む。仕上げ切れ目を実施するため、ビーム18に対して垂直でもまたは平行でもないある軸を軸にして、基板22を、ゼロでないある回転角θrだけ回転させる(ステップ606)。回転角θrは、基板22の後処理に対して使用したいミリング角に基づいて決定する。すなわち、試料ステージ24またはFIBカラム16を互いに対して傾ける代わりに、基板22の上面401に垂直な軸を軸に試料ステージ24を回転させて、所望のミリング角を達成する。ミリング角θmは、回転角θrおよびカーテニング角θcから、下式に従って求めることができる。
θm=tan-1[sin(θr)tan(θc)]
上式で、
θm=ミリング角、すなわちz軸と薄片面に垂直な垂線とを含む平面内のFIBの成分
θc=カーテニング角、すなわちFIBとz軸の間の機械的な角度
θr=回転角、すなわちFIB−z軸平面と薄片平面との間の角度
である。
ゼロでないある回転角θrだけ基板22を回転させた後、試料ステージ24をイオン・ビーム18に対して傾けることなく、基板22の露出した平らな表面にイオン・ビーム18を導く(ステップ608)。イオン・ビーム18は、露出した平らな表面にわたってあるパターンで走査され、基板22に、1つまたは複数の仕上げ切れ目をミリングする(ステップ610)。基板22の最初の切れ目が完了した後、「No」の分岐線に沿ってステップ612を出、ステップ604に戻り、第1の切れ目に隣接した位置で第2の切れ目を開始する。この第2の切れ目が完了すると、露出した2つの平らな表面を境界とする壁によって分離された2つの空洞ができる。これらの2つの空洞を分離する壁を薄片として使用することができる。第2の切れ目が完了した後、「Yes」の分岐線に沿ってステップ612を出、薄片の完成を意味するステップ620に進む。仕上げの切れ目のうちの1つまたは複数の仕上げの切れ目は、壁の基部をアンダーカットして、壁を取り出すことができるようにすることを含むことができる。
スループットを向上させ、処理時間を短縮するために、本発明の実施形態は、2つ以上のFIBカラムおよび2つ以上の電子ビーム・カラムを含むことができる。図8は、中央のSEMカラム804の両側に1つずつ、合わせて2つのFIBカラム802aおよび802bを含む3カラム・アセンブリ800の略上面図を示し、図9は略側面図を示す。図解のため、FIBカラム802a〜802bは、SEMカラム804に対して45度の角度で示されているが、正確な角度は、カラムのサイズ、基板22からビームまでの距離および/または他の因子に応じて変更することができる。ここに示した例では、3つカラム802a、802bおよび804の光軸が、基板22の表面の、電子ビーム・カラムの直下の1点に収束する。実施形態によっては、光軸が1点に収束しないように3つのカラム802a、802bおよび804を構成したほうが好ましいこともある。いくつかの実施形態では、カラム802a、802bおよび804からの全てのビームを同時に基板22に導く。別の実施形態では、カラム802a、802bおよび804からのビームのうち1つまたは2つのビームだけを同時に基板22に導く。カーテニング角θcを決定する上記の計算は、多FIBカラムの場合ならびに図3および4に示した単一FIBカラムの場合に適用される。カラムに対する検出器の配置は以下のうちの1つとすることができる。
1)それぞれのカラム内にあって、いずれも互いに独立に動作するスルー・ザ・レンズ検出器。SEMカラム804については、2次電子および/または後方散乱電子を集めて、画像化信号を生成することができる。FIBカラム802aおよび802bについては、ミリング中および研磨中に、2次電子または2次イオンを集めて、補足的な画像化信号を生成することができる。この信号を終点検出に使用することができる。
2)3つのカラムのそばに配置され、1つまたは複数の画像化信号を生成するために2次電子、後方散乱電子および/または2次イオンを検出することができる1つまたは複数の検出器(図示せず)。
図10および図11は、SEMカラム804を使用した2つの異なる電子ビーム画像化モードを示す側面図である。図10では、電子ビーム48が基板22の表面に垂直に入射する。このモードは、薄片400の作成に含める特定の特徴部分の位置を突き止めるために、最初に基板22の表面を操作するときに有用であろう。電子ビーム48は、テレセントリックに(telecentrically)走査され、傾いたビームで起こりうる視差によって引き起こされる位置の誤りを回避する。図11では、SEMカラム804内の2重偏向システムを使用して、薄片400の2つの側面に対して電子ビーム48を傾け、終点を検出する(すなわち関心の特徴部分を露出させるときに、その特徴部分がミリングによって除去される前にミリングを止める)ために側面を画像化することを可能にする。適切な傾斜角(例えば基板に垂直な垂線に対して±7度)を達成するため、大きな偏向角および偏向によって誘起される最小限の収差に対して最適化された2重偏向システムを使用する。
図12は、イオン・ビーム18aおよび18bを使用して、薄片400の両側に1つずつ、合わせて2つのカットアウト1202aおよび1202bを同時にミリングし、薄片400の垂直面を露出させる、集束イオン・ビーム・カラム802aおよび802bを示す。カットアウト1202aおよび1202bが見えるように、SEMカラム804は示されていない。FIBカラムは、同じタイプのイオン源(例えばGa)を有することができ、または一方のカラムが、高速ミリング用の重イオン源を有し、もう一方のカラムが、微細なミリングおよび研磨用のより軽いイオン源を有するように構成することもできる。一方のカラムは高速(バルク)ミリング用の大きなイオン束を生み出すことができ、もう一方のFIBカラムは微細なミリングおよび研磨に適したより小さいイオン束を生み出すより小さな絞りを有するように、それぞれのFIBカラムが、同じタイプのイオン源を有するが異なるビーム画定絞りを有することも可能である。FIBカラムが異なる場合には、図16および図17に示すようにカーテニングを除去しているときに、異なるミリング速度を補償する必要があることがある。他の代替実施形態は、1つのモードが、高電流を有する大きなビームを生成し、別のモードが、低電流を有する小さなビームを生成する複数の動作モードで動作するように、FIBカラムを構成することである。これらの代替モードは、レンズ電圧を変更することによって、および/または絞りを機械的に動かすことによって選択することができるようにすることができる。
図13は、2つのFIBが、どのようにして、互いに独立に、薄片400の両側でミリングを実行し(図示)、または、両方のFIBが、薄片400の同じ側でミリングを実行する(図示せず)のかを示す、図12の集束イオン・ビーム・カラム802a、802bおよび集束イオン・ビーム18a、18bの大写し図である。カットアウト1202aおよび1202bをミリングするために、これらのFIBは、薄片400の近くにより多くの走査線があり、薄片400から離れるにつれて走査線の数が減る修正されたラスタ・パターンで走査される。この修正されたラスタ・パターンでFIBを走査すると、三角形の2つのカットアウトができ、それぞれのカットアウトの最も深い面が、薄片400の2つの面のうちの一方の面となる。このモードでは、2つのFIBが、垂直から約45度の角度で基板22の上面401に当たる。これによって、垂直に入射するビームに比べてミリング速度を増大させることができる(ミリング速度は、これらのFIBカラムで使用する特定のイオン種によって左右される)。両方のカラムの傾斜角θcは固定されており、基板22の表面に対して垂直な軸を軸に基板22を回転させると、カラム802aおよび802bに対する角度θmとθrが同時に変化するため、単一FIBカラム実施形態に関する図3〜5で説明した基板22の回転方法は、デュアルFIBカラム実施形態に対しても等しく適用可能である。このラスタ走査プロセスの間に、電子ビーム・カラムを定期的に起動させて、進行中のカットアウトの画像を、終点決定の補助として生成することができる。FIBカラム内の検出器を、リアルタイム終点検出に使用することもできる。
図14および図15は、デュアルFIBシステムを用いた本発明の一実施形態に基づく薄片作成プロセスの仕上げ切れ目のミリングを示す。カットアウト1202aおよび1202bは既に完成しており(図12〜13参照)、次に、集束イオン・ビーム18aおよび18bを図示されているように偏向させて、集束イオン・ビーム18aおよび18bを薄片400の実質的に垂直な面に当てる。図14は、集束イオン・ビーム18aおよび18bが薄片400の向かい合っている両側面を同時にミリングしている場合を示している。図15は、集束イオン・ビーム18aおよび18bが薄片400の同じ側を同時にミリングしている場合を示している。それぞれのFIBカラム内の2重偏向器を使用して、集束イオン・ビームを外側へ傾け、集束イオン・ビームが限界見通し角に近い角度で薄片の側面に当たるようにする。図14に関しては、基板22を回転させて、垂直に近い角度で薄片の2つの側面にイオン・ビームを導くことができる。
図16は、カーテニングを低減させるために薄片400の同じ面402を同時に研磨しているデュアルFIB18aおよび18bの大写し図である。突起物1602(例えばデバイスの金属相互接続スタック内のタングステン・コンタクトまたはバイア。これらの特徴部分は、ミリング速度に差があるために、スタックの他の要素よりもゆっくりとミリングされるため、最終的に突き出すことがある)が示されている。図解の目的上、この例では、2つのFIB18aおよび18bが、約90度の内角を有するが、用途に応じて他の内角を使用することもできる。内角は一般に、それぞれのFIBカラム802aまたは802bとそれらのFIBカラムの間にあるSEMカラム804との間の角度の2倍である。基板表面に対して垂直にSEMカラム804が取り付けられる場合、内角90度は、ビーム18aと18bの両方に関してカーテニング角θc=45°に対応する。この図から分かるとおり、これらのビームは大きな角度で交差するため、突起物1602の下の陰をごくわずかにし、それによって突起物1602の下のカーテニングを低減させることが可能である。
図17は、ステージ回転を使用するデュアルFIBシステムを用いた本発明の好ましい一実施形態に基づく薄片作成プロセスの仕上げ切れ目1202aおよび1202bのミリングを示す。薄片400が、集束イオン・ビーム18aおよび18bに対して垂直でもまたは平行でもないある軸を軸に回転するように、試料ステージ24および/または3カラム・アセンブリ800を、ゼロでないある回転角θrだけ回転させる。試料ステージ24および/または3カラム・アセンブリ800をゼロでないある回転角θrだけ回転させた後、試料ステージ24をイオン・ビームに対して傾けることなく、薄片400の露出した平らな表面402aおよび402bに集束イオン・ビーム18aおよび18bを導く。次いで、イオン・ビーム18aおよび18bは、露出した平らな表面402aおよび402bにわたってあるパターンで走査され、薄片400に、1つまたは複数の仕上げ切れ目をミリングする。
図8〜17では、中央の単一の電子ビーム・カラム804の両側に1つずつ、合わせて2つの集束イオン・ビーム・カラム802aおよび802bを備える3カラム構成に関して説明した。本発明の範囲に含まれる代替カラム構成も可能であり、これには、限定はされないが、以下の構成が含まれる。
1)2つの電子ビーム・カラムと2つのFIBカラム。この構成では、図18に示すように、基板表面に対して垂直な軸を有する単一の電子ビーム・カラムの代わりに、2つの電子ビーム・カラム804aおよび804bが、2つのFIBカラム802aおよび802bと組み合わされる。この構成の利点は、薄片の側面に対する2つの電子ビームの角度が、ミリング、微細ミリングおよび研磨中に画像化するのにはるかに適している点である。明らかな欠点は、第2の電子ビーム・カラムおよびその支援電子回路の費用が追加されることである。この費用上の欠点の一部は、ミニSEMカラムおよびミニFIBカラムを使用することによって軽減することができる。具体的には、全てが静電要素からなるSEMカラムであるミニSEMカラムは、先行技術のSEMカラムで使用されるより高価な磁気光学部品(磁気コイルおよび電流源)の代わりに、より安価な静電光学部品(レンズおよび電圧源)を利用することができる。
2)複数のカラム群。この構成では、薄片作成のスループットをさらに増大させるために、2つ以上のカラム群を使用する。例えば、あるシステムは、図8および図9に示したものなどの3つのカラムからなる2つのカラム群を備えることができ、それらのカラム群は、それらの3つのカラムを含む平面に対して垂直な軸に沿って間隔を置いて配置することができる。これは、カラムを最も高い密度で配置することを可能にし、真空エンクロージャを最小にすることを可能にするであろう。別の実施形態は、2つ以上の4カラム・アセンブリ(図18および19に示すような2つの電子ビームおよび2つのFIB)群とすることができる。
3)傾斜した1つの電子ビーム・カラムと2つのFIBカラム。この構成(図18の構成から、2つの電子ビーム・カラム804aおよび804のうちの一方のカラムを除いたものと等価である)では、単一の電子ビーム(SEM)カラムが、図8の2つのFIBカラムによって示されているようなカラム間の内角が約90度である2つのFIBカラムとともに、図18に示すように取り付けられることになる。これらの2つのFIBカラムは、図16に示すように、ビーム間の角度が約90度である集束イオン・ビームを生成する。この着想では、ミリング中にSEMカラムが薄片のそれぞれの側面を画像化することを可能にする回転軸を有する試料ステージ24上に、基板22が取り付けられることになろう(ステージの回転軸は基板に対して垂直となる)。2つのFIBカラムは全く同じものとすることができ、または一方のFIBカラムが、おそらくはより高いビーム電圧でのより高電流の動作に対して最適化され、もう一方のFIBカラムが、おそらくはより低いビーム電圧でのより低電流の動作に対して最適化されるように、2つのFIBカラムを構成することもできる。
本発明のいくつかの実施形態によれば、実質的に平らな面を基板に形成する方法は、基板の第1の表面に第1のビームを導いて、基板の第1の位置から材料を除去するステップであり、第1のビームが、第1の表面に対して垂直な垂線から、ゼロでない第1のカーテニング角だけずれているステップと、第1の表面に対して垂直な平面内で第1のビームを掃引して、基板に、1つまたは複数の初期切れ目をミリングするステップであり、この初期切れ目が、第1の表面に対して実質的に垂直な第2の表面を露出させるステップと、第1のビームに対して垂直な軸および第1のビームに対して平行な軸以外の軸を軸にして、基板を、ゼロでないある回転角だけ回転させるステップと、第1のビームを第2の表面に導いて、ゼロでない第1のカーテニング角を変更することなく、基板から追加の材料を除去するステップと、第1のビームを第2の表面にわたってあるパターンで走査して、基板に、1つまたは複数の仕上げ切れ目をミリングするステップとを含む。
いくつかの実施形態では、この方法がさらに、基板の第1の表面に第2のビームを導いて、基板の第2の位置から材料を除去するステップであり、第2のビームが、第1の表面に対して垂直な垂線から、ゼロでない第2のカーテニング角だけずれており、基板の第2の位置が、基板の第1の位置から、所望の厚さの薄片を形成するのに十分な近い位置にあるステップと、第1の表面に対して垂直な平面内で第2のビームを掃引して、基板に、1つまたは複数の初期切れ目をミリングするステップであり、この初期切れ目が、第1の表面に対して実質的に垂直でありかつ第2の表面に対して実質的に平行である第3の表面を露出させるステップと、第2のビームに対して垂直でありまたは第2のビームに対して平行である軸以外の軸を軸にして、基板を、ゼロでないある回転角だけ回転させるステップと、第2のビームを第3の表面に導いて、ゼロでない第2のカーテニング角を変更することなく、基板から追加の材料を除去するステップと、第2のビームを第3の表面にわたってあるパターンで走査して、基板に、1つまたは複数の仕上げ切れ目をミリングするステップとを含む。
いくつかの実施形態では、この方法がさらに、第1の表面に対して垂直な軸を軸にして、基板を、ゼロでないある回転角だけ回転させるステップを含む。いくつかの実施形態では、この方法がさらに、前記ゼロでないある回転角を、所望のミリング角およびゼロでない第1のカーテニング角に基づいて決定するステップを含む。いくつかの実施形態では、第1のビームが、集束イオン・ビーム、電子ビーム、レーザ・ビームおよびウォータ・ジェット・カッタからのウォータ・ジェットを含むグループから選択される。いくつかの実施形態では、第2のビームが、集束イオン・ビーム、電子ビーム、レーザ・ビームおよびウォータ・ジェット・カッタからのウォータ・ジェットを含むグループから選択される。
いくつかの実施形態では、この方法がさらに、ミリング中に、走査電子顕微鏡を用いて基板を画像化するステップを含む。いくつかの実施形態では、ゼロでない第1のカーテニング角が、ビームと基板の第1の表面に対して垂直な垂線との間の角度である。いくつかの実施形態では、ゼロでない回転角が、ビームと基板を回転させる軸とを含む平面と、基板の第2の表面を含む平面との間の角度である。
いくつかの実施形態では、前記第1のビームを導くステップと前記第2のビームを導くステップとを逐次的に実行することができ、前記第1のビームと前記第2のビームとを同じビームとすることができる。いくつかの実施形態では、前記第1のビームを導くステップと前記第2のビームを導くステップとを概ね同時に実行することができ、前記第1のビームと前記第2のビームとが異なるビームである。
いくつかの実施形態では、前記1つまたは複数の仕上げ切れ目が、前記1つまたは複数の初期切れ目をミリングしている最中および/または前記1つまたは複数の初期切れ目をミリングした後に第2の表面に再付着した材料および/または第2の表面に流れた材料を除去する。いくつかの実施形態では、前記1つまたは複数の仕上げ切れ目が、前記1つまたは複数の初期切れ目のミリング中に非晶質となった第2の表面の材料を除去する。
いくつかの実施形態では、前記1つまたは複数の仕上げ切れ目が、薄片の頂部と底部の間の厚さの変動を実質的に排除する。いくつかの実施形態では、前記1つまたは複数の仕上げ切れ目が、薄片を基板から分離する。
いくつかの実施形態では、薄片が、透過型電子顕微鏡試料を含む。いくつかの実施形態では、この方法がさらに、第1のビームおよび第2のビームを基板に導いてスループットを増大させるステップをさらに含み、第1のビームが、基板の第1の位置から材料を除去し、第2のビームが、基板の第2の位置から材料を除去する。いくつかの実施形態では、この方法が、オペレータからの手動による介入なしで自動的に実行される。いくつかの実施形態では、この方法がさらに、第1のビームを第2の表面に導いて、基板から追加の材料を除去するステップと、第2のビームを第3の表面に導いて、基板から追加の材料を除去するステップとを含む。
本発明のいくつかの実施形態によれば、実質的に平らな面を基板に形成する装置は、基板に特徴部分をミリングするための粒子を放出する第1の粒子源と、第1の粒子源から放出された粒子を成形して第1のビームとし、この第1のビームを、基板に衝突するように導く第1の集束カラムと、試料ステージとを備え、試料ステージは、基板を、試料ステージに対して固定された位置に保持し、試料ステージは、1軸だけを軸に回転することができる。
いくつかの実施形態では、試料ステージが、第1のビームに対して垂直でありかつ/または第1のビームに対して平行である軸以外の軸を軸にして回転する。いくつかの実施形態では、試料ステージに対する第1の集束カラムの角度が、ミリング・プロセスの全体を通じて固定される。いくつかの実施形態では、この装置がさらに、走査電子顕微鏡をさらに備え、走査電子顕微鏡が、基板のミリングされた特徴部分を画像化するように構成される。いくつかの実施形態では、試料ステージの自由度が4以下である。
いくつかの実施形態では、この装置がさらに、第1の粒子源と同時に基板に特徴部分をミリングするための粒子を放出する第2の粒子源と、第2の粒子源から放出された粒子を成形して第2のビームとし、この第2のビームを、基板に衝突するように導く第2の集束カラムとを備える。いくつかの実施形態では、この装置がさらに、第1の粒子源と同時に基板に特徴部分をミリングするための粒子を放出する3つ以上の粒子源と、前記3つ以上の粒子源から放出された粒子を成形して3つ以上のビームとし、この3つ以上のビームを、基板に衝突するように導く3つ以上の集束カラムとを備える。
いくつかの実施形態では、試料ステージがx、yおよびz方向に平行移動し、集束カラムがz方向の軸を軸に回転する。
本発明および本発明の利点を詳細に説明したが、添付の特許請求の範囲によって定義された本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に、さまざまな変更、置換および改変を加えることができることを理解すべきである。さらに、本出願の範囲が、本明細書に記載されたプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法およびステップの特定の実施形態に限定されることは意図されていない。当業者なら本発明の開示から容易に理解するように、本明細書に記載された対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行し、または実質的に同じ結果を達成する既存のまたは今後開発されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを、本発明に従って利用することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内に、このようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを含むことが意図されている。
8 集束イオン・ビーム(FIB)システム
14 イオン源
16 イオン・ビーム集束カラム
18 イオン・ビーム
22 基板
24 試料ステージ

Claims (27)

  1. 実質的に平らな面を基板に形成する方法であって、
    基板の第1の表面に第1のビームを導いて、前記基板の第1の位置から材料を除去するステップであり、前記第1のビームが、前記第1の表面に対して垂直な垂線から、ゼロでない第1のカーテニング角だけずれているステップと、
    前記第1の表面に対して垂直な平面内で前記第1のビームを掃引して、前記基板に、1つまたは複数の初期切れ目をミリングするステップであり、前記初期切れ目が、前記第1の表面に対して実質的に垂直な第2の表面を露出させるステップと、
    前記第1のビームに対して垂直な軸および前記第1のビームに対して平行な軸以外の軸を軸にして、前記基板を、ゼロでないある回転角だけ回転させるステップと、
    前記第1のビームを前記第2の表面に導いて、前記ゼロでない第1のカーテニング角を変更することなく、前記基板から追加の材料を除去するステップと、
    前記第1のビームを前記第2の表面にわたってあるパターンで走査して、前記基板に、1つまたは複数の仕上げ切れ目をミリングするステップと
    を含む方法。
  2. 前記基板の前記第1の表面に第2のビームを導いて、前記基板の第2の位置から材料を除去するステップであり、前記第2のビームが、前記第1の表面に対して垂直な垂線から、ゼロでない第2のカーテニング角だけずれており、前記基板の前記第2の位置が、前記基板の前記第1の位置から、所望の厚さの薄片を形成するのに十分な近い位置にあるステップと、
    前記第1の表面に対して垂直な平面内で前記第2のビームを掃引して、前記基板に、1つまたは複数の初期切れ目をミリングするステップであり、前記初期切れ目が、前記第1の表面に対して実質的に垂直でありかつ前記第2の表面に対して実質的に平行である第3の表面を露出させるステップと、
    前記第2のビームに対して垂直でありまたは前記第2のビームに対して平行である軸以外の軸を軸にして、前記基板を、ゼロでないある回転角だけ回転させるステップと、
    前記第2のビームを前記第3の表面に導いて、前記ゼロでない第2のカーテニング角を変更することなく、前記基板から追加の材料を除去するステップと、
    前記第2のビームを前記第3の表面にわたってあるパターンで走査して、前記基板に、1つまたは複数の仕上げ切れ目をミリングするステップと
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の表面に対して垂直な軸を軸にして、前記基板を、ゼロでないある回転角だけ回転させるステップをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ゼロでないある回転角を、所望のミリング角および前記ゼロでない第1のカーテニング角に基づいて決定するステップをさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記第1のビームが、集束イオン・ビーム、電子ビーム、レーザ・ビームおよびウォータ・ジェット・カッタからのウォータ・ジェットを含むグループから選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記第2のビームが、集束イオン・ビーム、電子ビーム、レーザ・ビームおよびウォータ・ジェット・カッタからのウォータ・ジェットを含むグループから選択される、請求項2から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. ミリング中に、走査電子顕微鏡を用いて前記基板を画像化するステップをさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記ゼロでない第1のカーテニング角が、前記ビームと前記基板の前記第1の表面に対して垂直な垂線との間の角度である、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記ゼロでない回転角が、前記ビームおよび前記基板を回転させる前記軸を含む平面と、前記基板の前記第2の表面を含む平面との間の角度である、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記第1のビームを導く前記ステップと前記第2のビームを導く前記ステップとを逐次的に実行することができ、前記第1のビームと前記第2のビームとを同じビームとすることができる、請求項2から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記第1のビームを導く前記ステップと前記第2のビームを導く前記ステップとを概ね同時に実行することができ、前記第1のビームと前記第2のビームとが異なるビームである、請求項2から9のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記1つまたは複数の仕上げ切れ目が、前記1つまたは複数の初期切れ目をミリングしている最中および/または前記1つまたは複数の初期切れ目をミリングした後に前記第2の表面に再付着した材料および/または前記第2の表面に流れた材料を除去する、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記1つまたは複数の仕上げ切れ目が、前記1つまたは複数の初期切れ目のミリング中に非晶質となった前記第2の表面の材料を除去する、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記1つまたは複数の仕上げ切れ目が、前記薄片の頂部と底部の間の厚さの変動を実質的に排除する、請求項2から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記1つまたは複数の仕上げ切れ目が、前記薄片を前記基板から分離する、請求項2から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記薄片が、透過型電子顕微鏡試料を含む、請求項2から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 第1のビームおよび第2のビームを前記基板に導いてスループットを増大させるステップをさらに含み、前記第1のビームが、前記基板の前記第1の位置から材料を除去し、前記第2のビームが、前記基板の前記第2の位置から材料を除去する、請求項2から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. オペレータからの手動による介入なしで自動的に実行される、請求項2から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記第1のビームを前記第2の表面に導いて、前記基板から追加の材料を除去するステップと、前記第2のビームを前記第3の表面に導いて、前記基板から追加の材料を除去するステップとをさらに含む、請求項17または18に記載の方法。
  20. 実質的に平らな面を基板に形成する装置であって、
    基板に特徴部分をミリングするための粒子を放出する第1の粒子源と、
    前記第1の粒子源から放出された前記粒子を成形して第1のビームとし、前記第1のビームを、前記基板に衝突するように導く第1の集束カラムと、
    前記基板を前記試料ステージに対して固定された位置に保持し、1軸だけを軸に回転することができる試料ステージと
    を備える装置。
  21. 前記試料ステージが、前記第1のビームに対して垂直でありかつ/または前記第1のビームに対して平行である軸以外の軸を軸にして回転する、請求項20に記載の装置。
  22. 前記試料ステージに対する前記第1の集束カラムの角度が、ミリング・プロセスの全体を通じて固定される、請求項20または21に記載の装置。
  23. 走査電子顕微鏡をさらに備え、前記走査電子顕微鏡が、前記基板のミリングされた特徴部分を画像化するように構成された、請求項20から22のいずれか一項に記載の装置。
  24. 前記試料ステージの自由度が4以下である、請求項20から23のいずれか一項に記載の装置。
  25. 前記第1の粒子源と同時に基板に特徴部分をミリングするための粒子を放出する第2の粒子源と、
    前記第2の粒子源から放出された前記粒子を成形して第2のビームとし、前記第2のビームを、前記基板に衝突するように導く第2の集束カラムと
    をさらに備える、請求項20から24のいずれか一項に記載の装置。
  26. 前記第1の粒子源と同時に基板に特徴部分をミリングするための粒子を放出する3つ以上の粒子源と、
    前記3つ以上の粒子源から放出された前記粒子を成形して3つ以上のビームとし、前記3つ以上のビームを、前記基板に衝突するように導く3つ以上の集束カラムと
    をさらに備える、請求項20から25のいずれか一項に記載の装置。
  27. 前記試料ステージがx、yおよびz方向に平行移動し、前記集束カラムがz方向の軸を軸に回転する、請求項20から26のいずれか一項に記載の装置。
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